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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】履物閉鎖システム
(51)【国際特許分類】
   A43C 11/00 20060101AFI20240112BHJP
   A43C 11/18 20060101ALI20240112BHJP
【FI】
A43C11/00
A43C11/18
【請求項の数】 5
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022085801
(22)【出願日】2022-05-26
(62)【分割の表示】P 2018542686の分割
【原出願日】2016-10-27
(65)【公開番号】P2022116190
(43)【公開日】2022-08-09
【審査請求日】2022-05-26
(31)【優先権主張番号】62/246,742
(32)【優先日】2015-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/298,712
(32)【優先日】2016-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521120115
【氏名又は名称】プラエ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リン,ハン-チャ
(72)【発明者】
【氏名】リンホルツ,ライアン
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第01458088(US,A)
【文献】登録実用新案第3115773(JP,U)
【文献】米国特許第05873183(US,A)
【文献】特開2012-254271(JP,A)
【文献】特開2013-185614(JP,A)
【文献】特開2010-220708(JP,A)
【文献】特開2004-016732(JP,A)
【文献】特開平09-028443(JP,A)
【文献】実開昭59-101806(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2007/0011914(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第04024782(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43C 11/00
A43C 11/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴に使用するための靴閉鎖システムであって、
前記靴のそれぞれの側部に一つずつ配置されている2つのフラップと、
前記2つのフラップのそれぞれに配置されている一連の紐穴と、
前記紐穴を通って、前記2つのフラップ間に交互に紐通しできるのに十分な長さを有した靴紐と、
を備え、
前記靴紐の第1端はスライドバレルに確実に固定されており、前記スライドバレルは前記靴紐の一部に沿ってスライド可能であり前記靴紐の第2端は前記2つのフラップのうちの第1のフラップの上部紐穴を紐通しされ、その後前記スライドバレルを通って戻され、前記靴紐はまた、両側のフラップの紐穴に交互に紐通しされるものであり、
前記靴紐の第2端は、前記靴紐の第2端が前記紐穴を交互に紐通しされた後に、前記2つのフラップのうちの第2のフラップの下に紐通しされ、
ユーザは前記靴紐の第2端を引っ張ることで前記靴を締め付け、続いて前記第2のフラップの下に前記靴紐の第2端を押し込前記靴紐の第2端が前記第2のフラップの下に押し込まれているときに、前記スライドバレルは前記靴紐の一部に沿ってスライド可能であり、前記第2のフラップに対して前記靴紐の第1端の位置を調節して、前記靴を締め付けたり緩めたりする、
靴閉鎖システム。
【請求項2】
前記第2のフラップの下に押し込まれている前記靴紐を受領するために、前記第2のフラップの下に第1の靴紐キーパをさらに備える、請求項1記載の靴閉鎖システム。
【請求項3】
前記第2のフラップの下で、且つ、前記第2のフラップの2つの紐穴の位置の間に配置された第2の靴紐キーパをさらに備える、請求項記載の靴閉鎖システム。
【請求項4】
前記靴のアッパに固定されたボタンをさらに備え、前記靴紐は前記ボタン上で引っ張られるように伸長可能である、請求項1記載の靴閉鎖システム。
【請求項5】
前記ボタンは上部ボタンと基部ボタンとを含み、前記上部ボタンは前記基部ボタンに取り外し可能に固定される、請求項4記載の靴閉鎖システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の説明
本願は35U.S.C.119(e)に基づく2016年2月23日出願の米国仮特許願62/298712「履物閉鎖システム」と2015年10月27日出願の米国仮特許願62/246742「履物閉鎖システム」の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、靴と、使用者の足に靴を締めつけるための靴紐システムとに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、市場で販売されている多くの靴は靴紐を含んでいる。一般に靴紐は両方の手で結ばなければならず、靴を結ぼうと試みる人物は靴に蝶結びを施せるだけの両手の器用さと連動性を有しなければならない。この理由で子供達には靴紐を結ぶことは非常に難しいだけでなく、身体的に不自由な人々にとって、特に片方の手しか使用できない人にとってもそれは困難である。しばしば、そのような人はローファを履くか、あるいは靴紐を備えた靴よりも容易に閉鎖ができる他の靴を履かねばならない。
【0004】
足の甲部によって引き起こされる舌片部の絶え間ない動きにより蝶結びに作用する圧力のため、しばしば靴紐は解ける。そのような動きはしばしば蝶結びを緩くして靴紐を解かせるため、靴紐の結び直しが必要になる。そのような靴の着用者は、自分の靴紐が解けていないか常に気になる。
【0005】
人が靴を履いているときしばしば、両足が膨張するので当初の靴紐の調節具合は変化し、靴をきつくする。使用者は、行っている活動に応じて靴の閉鎖システムの締め付け具合を変更したくなる。この理由で、靴の閉鎖システムを少し緩めたり、あるいはきつくしたりする微調節機能を着用者に提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
従って、本発明の主たる目的は、改良された靴紐閉鎖システムを備えた靴を提供することである。
【0007】
本発明の別目的は、片手で容易に締め付けることができ、ユーザが微調節を行うことができる靴紐閉鎖システムを提供することである。
【0008】
本発明のさらなる目的は、意図に反して解けるのに抵抗する靴紐閉鎖システムを提供することである。
【0009】
本発明の靴用の閉鎖システムは片手の使用によって固定して締めることができる1本の靴紐を含んでいる。靴はボタンを含み、靴紐はそのボタンの周囲に巻き付けられ、靴を容易に脱がすようにしている。1実施態様では靴紐の一端部は爪先近傍で靴のアッパ(甲部)の下に固定され、靴紐の第2端は靴の後方にスライド可能に取り付けられているスライダに固定され、靴の締め付け具合の微調節を提供する。別実施態様においては、靴は、靴の後部の周囲に配置されているパイピング(管状部;piping)の帯を含んでおり、ユーザが微調節をしたいときには、靴紐の第2端が内部に固定されているスライダがそのパイピングに沿ってスライドする。さらに別の実施態様では、靴の締め付け具合の調節は、ユーザの足が靴に挿入される位置の近くの靴の舌片部のトップ(上部)に配置されたバレル(樽型部)をスライドさせることで実行される。靴紐が周囲に固定されているボタンは靴の外見を変化させるために取り外しが可能である。
【0010】
これら本発明の特徴と目的は、添付の図面を参考にして以下の詳細な説明を読めばさらに深く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の閉鎖システムの1実施例を利用した靴の上面図である。
【0012】
図1A図1Aは、図1の閉鎖システムの別実施例を利用した靴の上面図である。
【0013】
図2図2は、靴紐が解かれている状態にある図1に図示する別の閉鎖システムを利用した靴の上面図である。
【0014】
図3図3は、スライダが図2の位置から調節されている状態にある図1に図示する靴の上面図である。
【0015】
図4図4は、図2に図示する靴の内側(medial side)の斜視図である。
【0016】
図5図5は、靴紐が非固定位置にある図1に図示する靴の内側の斜視図である。
【0017】
図6図6は、靴紐が固定位置にある図1に図示する靴の外側(lateral side)の斜視図である。
【0018】
図7図7は、図1に図示する靴の後部立面図である。
【0019】
図8図8は、スライダの調節を示している図1に図示する靴の後部立面図である。
【0020】
図9図9は、図1の閉鎖システムにおいて使用されているボタンの分解斜視図である。
【0021】
図10図10は、組み立て前の図1の閉鎖システムにおいて使用されるボタンの側面図である。
【0022】
図11図11は、ボタンが組み立てられた後の図1の閉鎖システムにおいて使用されるボタンの側面図である。
【0023】
図12A図12Aは、図1の閉鎖システムにおいて利用されるスライダの立面図である。
【0024】
図12B図12Bは、図13の閉鎖システムにおいて利用されるスライダの立面図である。
【0025】
図13図13は、靴紐が固定位置にある本発明の閉鎖システムの別実施例を利用している靴の上面図である。
【0026】
図13A図13Aは、図13に図示する閉鎖システムの別実施例を利用している靴の上面図である。
【0027】
図14図14は、靴紐を利用している図13で図示する閉鎖システムを利用する靴の上面図である。
【0028】
図15図15は、図14の位置から調節されたスライダを備えた図13に図示する閉鎖システムを利用する靴の上面図である。
【0029】
図16図16は、図23に図示する閉鎖システムを利用している靴の内側の斜視図である。
【0030】
図17図17は、非固定位置にある靴紐を備えた図23に図示する閉鎖システムを利用している靴の内側の斜視図である。
【0031】
図18図18は、図23に図示する靴の外側の斜視図である。
【0032】
図19図19は、図23に図示する閉鎖システムを利用している靴の後部立面図である。
【0033】
図20図20は、図23に図示する閉鎖システムを利用している靴の別後部立面図である。
【0034】
図21図21は、押し込みされていない靴紐を備えた本発明の閉鎖システムの別実施例を利用している靴の上面図である。
【0035】
図22図22は、押し込み位置にある靴紐を備えた図21に図示する閉鎖システムを利用している靴の上面図である。
【0036】
図23図23は、靴紐係留具が緩んでいる状態の図21に図示する閉鎖システムを利用している靴の上面図である。
【0037】
図24図24は、ラジアル(放射)舌片部の外/開き側の靴紐キーパ(靴紐保持部)を見せるために、靴紐係留具が緩められ、外側紐穴列が捲り上げられている、図21に図示されている閉鎖システムを利用している靴の上面図である。
【0038】
図25図25は、図21の閉鎖システムを利用している靴の内側の斜視図である。
【0039】
図26図26は、靴紐が非締め付け状態にある図21に図示する閉鎖システムを利用している靴の内側の斜視図である。
【0040】
図27図27は、靴紐の端部が靴内で押し込まれておらず、靴紐が締め付け位置に存在している図21に図示する靴の上方斜視図である。
【0041】
図28図28は、靴紐の端部が押し込み位置にあって、図27に図示する閉鎖システムを利用している靴の上方斜視図である。
【0042】
図29図29は、図27に図示する閉鎖システムを利用している靴の上方斜視図であり、微調節をするために使用される機構を示している。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1から図8には、閉鎖システムが1本の靴紐12を含んでいる靴10のための本発明の閉鎖システムの1実施例が図示されている。靴紐12は単一のストランド(撚り線)である。靴紐12の一端部12aは靴10の内側の位置40でフラップ18の下にて靴に固定されている。靴紐12は位置40でアッパ18に縫合することもアッパに接着することもできる。
【0044】
図1Aに図示されている別実施例では、靴紐12はクリンプ部(捲縮部)42で靴紐12自体にクリンプされることで靴10に固定される。
【0045】
靴紐12は、位置40から、ユーザの足が挿入される靴の開口部側に戻るように紐穴16を交互に通されている。靴紐引部24は、靴紐が最後から2番目の紐穴17を通って通過した後に、靴紐12の一位置で靴紐12に固定されている。靴紐引部24は靴紐12に固定されており、ボタン14上での靴紐12の引っ張りを容易にする。
【0046】
靴紐12の第二端12b(図6から図8にて最良に図示)は、縫合または接着などの公知の固定手段によってスライダ42に固定されている。この実施例で利用されているスライダの断面は図12Aに図示されている。コード44は、ユーザが足を挿入する靴の開口部の両側に沿って、靴の後部の周りに固定されている。このコード44は靴10のそれぞれの側部(内側及び外側)の位置46で靴の内部に縫合または接着することができる。スライダ42はコード44に取り付けられており、コード44上で靴の後部の周囲をスライドするようになっている。靴紐12とコード44の両方は、靴10の内側のアッパ28の下から、靴10の内側に沿って開口48を通過する。靴紐12とコード44の両方は靴の後部の周囲の開口48から延び出る。続いてコード44は、コード44がアッパ28の下で靴10の内部に接着剤、縫合または他の適した固定方法によって固定される靴の外側で開口50を通って挿入される。
【0047】
靴10の靴紐12の締め付け具合を調節するため、スライダ42はコード44に沿ってスライドされ、それによりコード44と共に靴紐12を引っ張る。スライダ42が内側から外側に靴の周囲で引っ張られると靴紐12は締まり、スライダ42が(図8と比べて)図7に図示するような靴の外側から内側に移動するとき、靴紐12にさらに緩みが与えられるので靴紐12は緩む。スライダ42はコード44に圧入されており、スライダ42が靴紐12に沿って動かされた後、スライダ42はその場に留まる。スライダ42の移動方向は図8において矢印52によって示されている。
【0048】
図7図8に明瞭に図示するように、踵タブ54は、靴紐12とコード44が踵タブ54をスライドして着用者の踵/アキレス腱に不快感を与えないよう、靴紐12とコード44の軌道を提供する成形された隆起部56を含んでいる。
【0049】
ボタン14は靴10の美的外観を変更すべく取り外し可能に設計されている。図9から図11に図示するように、リベット26は、靴10の外側のアッパ28を通って挿入され、リベット26の基部はアッパ28の下に配置される。基部ボタン30はリベット26に嵌合され、基部ボタン30の上面はアッパ28の外面の上に位置し、基部ボタン30のバレルはアッパ28を通過する。基部ボタン30は、ボタン14の上部ボタン34の非中空(雄型)ネジ柱32を受領する中空ネジ柱(雌型)31を含んでいる。靴10の美的外観を変えるように上部ボタン34が別のデザインを有することは想定内である。例えば、上部ボタン34は異なる色彩、形、トポグラフィ(表面形状)、柄または材料で提供でき、カフリンクスのように交換可能である。上部ボタン34の交換性は、所有者特定、自己表現、または衣装の補足のためのユニークなオプションを確実に提供する。図9図11に図示するボタン9は、異なるトポグラフィを備えたボタン14の別例である。ボタンは、動作/歩数記録、GPS、Bluetooth(登録商標)などの機能を提供するウェアラブルデバイスまたは他の電子デバイスを含むこともできる。
【0050】
図13から図20に図示する別実施例の靴10の構造は、図1から図8の実施形態ではコード44を含むが、図13から図20の実施形態ではそれに代わってパイピング58が靴10の後部の周囲に配置されている点を除いて、図1から図8に示す実施例とほぼ同一である。図13から図20の実施例では、スライダ42が、図1から図8の実施例で示すようにコード44に沿って走行する代わりにパイピング58に沿ってスライドする。
【0051】
図13から図20の実施例において、パイピング58は靴10の各側部で靴10の開口60、62を通ってアッパ28の下に固定される。図13Aに図示するように、靴紐は図1Aに示すのと同一の方法で靴紐自体に対してクリンプできる。この実施例で、図1から図8の(及び図12Aで示される)実施例で使用されるものとは少々異なる断面を有したスライダ42が、図12Bに示すようにパイピング58の周囲に挿入されるようにして使用できる。
【0052】
図21から図29を参照すると、靴10は1本の靴紐12を利用する閉鎖システムの別実施例と共に示されている。靴紐12も単一のストランドとして靴10に挿入される。靴紐12の一端部は摩擦スライド体として作用するバレル22内で接着される。靴紐12のそのような固定された端部もバレル22内で圧縮することができる。その後、靴紐12は、靴10の内側のフラップ18の、着用者の足が靴内に挿入される場所に最も近い紐穴16aに通される。靴紐12はバレル22を通って戻され、バレル22を通って戻された靴紐12の一部はバレル22にスライド可能にフィット(挿入)される。靴紐引部24は靴紐12がバレル22を通過した後に靴紐12の一部で靴紐12に固定されている。靴紐12をボタン14の周囲で引っ張ることを可能にするために靴紐12に幾らかの緩みを残しつつ、靴紐12は、フラップ20のトップから紐穴16bを通過するまで、靴の両側の紐穴16に交互に通される。その後、靴紐12はフラップ20の長さだけフラップ20の下を通される。靴紐12が調節されたら、靴紐12の自由端12aはフラップ20の下に押し込まれ、靴紐12をフラップ20の下に固定する靴紐キーパ19と21(図24に図示)を通される。その結果、靴紐12の自由端12aは摩擦によって適切に保持される位置に押し込まれ隠される。摩擦によって靴紐を固定する他の方法も靴を閉鎖状態に保持するであろう。例えば、靴紐の端部を紐穴16bに2度通し、靴紐の余り部分を靴紐自体に結ぶか、またはカットすることができる。別の方法は、緩みが解消するまで、緩い端部12aを紐穴に戻し通すことができる。これらは好適な機構ではないが、必要な摩擦を提供するであろう。
【0053】
靴紐引部24は靴紐12に固定され、靴紐12をボタン14上で容易に引っ張ることを可能にする。靴の着用者にとって、靴10の締め付け具合の大まかな調節が、靴紐12の端部12aを引っ張り、靴紐12を仕舞い込むことで実行されると、ユーザは図29で示すようにバレル22をスライドさせることで靴10のフィット感を微調節できる。図29のバレル22の隣の矢印25の方向は、バレルが矢印25の方向に動いたときの靴10の締め付け方向を示す。もしバレルが反対方向に動けば、靴紐12のテンションに緩みの微調節が提供される。
【0054】
全ての実施例において靴紐12は静的(非伸長性)または動的(伸長性)材料で製造できる。それが動的な材料で製造されると、それはボタン14上で引っ張られるようにさらに容易に伸びることができる。靴紐12は好適には約2mmのコードである。靴紐12に、引張による力や張力および摩耗に耐えるだけの強度があり、靴紐12がフラップ20の下に押し込まれたときに不快感を起こすほど厚くない限り、他のサイズであっても構わない。
【0055】
上述の発明はその好適実施例に関して説明された。当該技術の技術者には様々な代案と変形が考えられるであろう。それら全ての代案と変形は本願の「特許請求の範囲」内に属することが意図されている。
(発明の開示)
(項目1)
靴に使用するための靴閉鎖システムであって、
靴のそれぞれの側部に一つずつ配置された2つのフラップと、
前記2つのフラップのそれぞれに配置されている一連の紐穴と、
前記紐穴を通って、前記2つのフラップ間に交互に紐通しできるのに十分な長さを有した靴紐と、
前記靴の爪先に最も近い紐穴の近傍の位置に確実に固定された前記靴紐の第1端と、を備え、前記靴紐も両側のフラップの紐穴に交互に紐通しされるものであり、
着用者の足が挿入される前記靴の開口部の最も近くに配置される紐穴を通って、前記2つのフラップの一方の下に紐通しされる前記靴紐の第2端であって、前記靴の後部の周囲に取り付けられるガイド上に取り付けられるスライダに固定される前記靴の第2端を備え、
ユーザは前記ガイド上の前記スライダを調節することで、靴を締めたり緩めたりすることができる、
靴閉鎖システム。
(項目2)
前記ガイドは、前記靴のそれぞれの側部に沿って前記靴の内部に固定されたコードである、項目1記載の靴閉鎖システム。
(項目3)
前記ガイドは、前記靴のそれぞれの側部に沿って前記靴の内部に固定されたパイピングである、項目1記載の靴閉鎖システム。
(項目4)
前記靴の踵タブに形成され、前記靴紐が前記踵タブを上方にスライドすることを防止する隆起部をさらに備える、項目1記載の靴閉鎖システム。
(項目5)
前記靴紐の前記第1端は、前記靴の前記爪先の最も近くに配置された紐穴の近傍で前記2つのフラップの一方の下に固定される、項目1記載の靴閉鎖システム。
(項目6)
前記靴紐の前記第1端は、前記靴の前記爪先の最も近くに配置された紐穴から前記フラップの下に紐通しされ、前記靴紐上にクリンプされる、項目1記載の靴閉鎖システム。
(項目7)
前記靴のアッパに固定されたボタンをさらに備え、前記靴紐は前記ボタンの周囲に固定することができる、項目1記載の靴閉鎖システム。
(項目8)
前記ボタンは上部ボタンと基部ボタンとを含み、前記上部ボタンは前記基部ボタンに取り外し可能に固定される、項目7記載の靴閉鎖システム。
(項目9)
靴に使用するための靴閉鎖システムであって、
前記靴のそれぞれの側部に一つずつ配置されている2つのフラップと、
前記2つのフラップのそれぞれに配置されている一連の紐穴と、
前記紐穴を通って、前記2つのフラップ間に交互に紐通しできるのに十分な長さを有した靴紐と、
スライド可能なバレルに確実に固定された前記靴紐の第1端と、前記2つのフラップの第1のフラップの上部紐穴を紐通しされ、その後前記スライド可能なバレルを通って戻された前記靴紐の第2端と、を備え、前記靴紐も両側のフラップの紐穴に交互に紐通しされるものであり、
前記靴紐の第2端であって、前記靴紐の第2端が前記一連の紐穴を交互に紐通しされた後に、前記2つのフラップの第2のフラップの下に紐通しされる、前記靴紐の第2端を備え、
ユーザは前記靴紐の第2端を引っ張ることで前記靴を締め付け、続いて前記第2のフラップの下に前記靴紐の第2端を押し込む、
靴閉鎖システム。
(項目10)
前記第2のフラップの下に押し込まれている前記靴紐を受領するために、前記第2のフラップの下に第1の靴紐キーパをさらに備える、項目9記載の靴閉鎖システム。
(項目11)
前記第2のフラップの下で、且つ、前記第2のフラップの2つの紐穴の位置の間に配置された第2の靴紐キーパをさらに備える、項目9記載の靴閉鎖システム。
(項目12)
前記靴のアッパに固定されたボタンをさらに備え、前記靴紐は前記ボタンの周囲に固定することができる、項目9記載の靴閉鎖システム。
(項目13)
前記ボタンは上部ボタンと基部ボタンとを含み、前記上部ボタンは前記基部ボタンに取り外し可能に固定される、項目12記載の靴閉鎖システム。
図1
図1A
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図13A
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29