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特許7418156液体状又は半液体状食品製造用の装置及びこのような装置を備える製造システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】液体状又は半液体状食品製造用の装置及びこのような装置を備える製造システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/182 20190101AFI20240112BHJP
   G06Q 50/04 20120101ALI20240112BHJP
【FI】
G06F16/182
G06Q50/04
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019043259
(22)【出願日】2019-03-11
(65)【公開番号】P2019164784
(43)【公開日】2019-09-26
【審査請求日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】102018000003504
(32)【優先日】2018-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】518089540
【氏名又は名称】エイエルアイ グループ ソチエタ ア レスポンサビリタ リミタータ カルピジャーニ
【氏名又は名称原語表記】ALI GROUP S.r.l.CARPIGIANI
【住所又は居所原語表記】Via Gobetti 2/A,20063 CERNUSCO SUL NAVIGLIO (MILANO),Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア コッキ
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト ラッザリーニ
【審査官】松尾 真人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0312049(US,A1)
【文献】国際公開第2018/011802(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第107426250(CN,A)
【文献】国際公開第2017/112664(WO,A1)
【文献】加嵜 長門,ブロックチェーンアプリケーション開発の教科書 初版 ,第1版,日本,株式会社マイナビ出版 滝口 直樹,2018年01月31日,pp.IV-V,ISBN 978-4-8399-6513-6
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体状又は半液体状の食品を製造するための製造システム(100)であって、
複数のストレージノードに保存された分散型アーキテクチャデータベース(DB)と、
液体状又は半液体状の食品を製造するための複数の装置(1)であって、各々が、
-液体状又は半液体状の基本製品を加工するための第一加工容器(2)であって、加工チャンバ(3)を形成する第一加工容器(2)と、
-前記第一加工容器(2)内で前記基本製品を混合するための撹拌機(4)と、
-処理モジュール(9)と、前記処理モジュール(9)が実行可能である処理ソフトウェア指令を備えるメモリ(10)とを備える処理制御ユニット(7)と、を備える複数の装置(1)と、を備え、
前記処理制御ユニット(7)は、前記撹拌機(4)の動作を制御し、
前記複数の装置(1)の各々の装置(1)は、量又は動作パラメータを捕らえるよう構成され且つ前記処理制御ユニット(7)に接続されたセンサー(12)を備え、
前記処理制御ユニット(7)は、分散型アーキテクチャデータベース(DB)のストレージノードを形成し、
前記分散型アーキテクチャデータベース(DB)は、分散台帳型であり且つ分散ブロックチェーン型であり、
前記処理制御ユニット(7)は、複数の相互接続された情報ブロック(B1、B2、…Bn)にグループ分けされた情報を含み、
前記処理制御ユニット(7)は、プルーフ・オブ・ワークプロトコルまたはプルーフ・オブ・ステークプロトコルで動作する分散型アーキテクチャデータベースのノードを形成するよう構成されており、
前記分散型アーキテクチャデータベース(DB)の少なくとも一部は、前記複数のストレージノードの一つを形成する各々の装置(1)の前記処理制御ユニット(7)内に保存されており、前記複数の装置(1)の前記処理制御ユニット(7)は、インターネットを介して互いに接続されており、
前記処理制御ユニット(7)が、前記センサー(12)が捕らえた情報を前記分散型アーキテクチャデータベース(DB)に書き込むよう要求を生成するよう構成される、製造システム(100)。
【請求項2】
前記第一加工容器(2)と連結される熱交換器(6)を備える熱システム(5)を備える、請求項1に記載の製造システム(100)。
【請求項3】
前記複数の情報ブロック(B1、B2、Bn)が暗号アルゴリズムによって相互接続される、請求項1または2に記載の製造システム(100)。
【請求項4】
前記装置(1)が、少なくとも一つのユーザ起動可能コマンドを備え、前記処理制御ユニット(7)に接続されるユーザインタフェース(13)を備え、前記処理制御ユニット(7)が、当該コマンドの起動に関連する情報を前記分散型アーキテクチャデータベースに書き込むよう要求を生成するよう構成される、請求項1から3のいずれかに記載の製造システム(100)。
【請求項5】
前記装置(1)が、液体状又は半液体状の基本製品を加工するための前記第一加工容器(2)に接続され、前記基本製品を前記第一加工容器(2)から抽出可能とするディスペンサ(14)を備える、請求項1から4のいずれかに記載の製造システム(100)。
【請求項6】
前記分散型アーキテクチャデータベース(DB)が、Ethereum(登録商標)、Ethereum Classic(登録商標)又はIota(登録商標)又はEos(商標)又はNEO(商標)又はWaves(商標)又はQtum(登録商標)又はNEM(商標)又はMultiversum(商標)又はR3 Corda(登録商標)又はRipple(登録商標)又はStellar(商標)プラットフォーム上に構築される、請求項1から5のいずれかに記載の製造システム。
【請求項7】
複数の処理装置(16)を備え、前記複数の処理装置は前記分散型アーキテクチャデータベース(DB)の完全なコピーを維持するよう構成され、前記ストレージノードのネットワーク内で接続される、請求項1から6のいずれかに記載の製造システム。
【請求項8】
前記複数のブロック(B1、B2、Bn)の各ブロックは関連する時間マークを有する、請求項1から7のいずれかに記載の製造システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体状又は半液体状食品製造用の装置及び液体状又は半液体状食品製造用の装置を備える製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
装置の操作及び/又は装置とそのユーザとの間のやり取りに関する情報を特に効率よく保存及び交換することのできる装置の必要性が、液体状又は半液体状食品製造業界で特に強く感じられている。
【0003】
このような業界においては、プロセス又は使用データを上述のようなデータを保存する中央処理装置へと送信可能である装置が知られてきた。
【0004】
このようなシステムには幾つかの問題があるが、特に重大な問題は、中央サーバに保存したデータを失う危険性に関する。実用上このようなデータは途切れなく受信したり保存したりする必要があるので、定期的にバックアップを行ってもデータ損失の危険性が部分的に制限されるだけである。
【0005】
更に、特に特定の種類のデータを受信及び保存する際に、データの信憑性を保証する必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、液体状又は半液体状の製品を製造するための装置であって、プロセス情報を効率よく確実に送信及び保存可能であるよう保証することのできる装置を提供することによって、上述の必要性を満たすことを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
上述の目的に関する本発明の技術的特徴は、添付の請求項に明示されており、その利点は好ましいが非限定的である本発明の実施形態を示す添付の図面を参照しながら以下の詳細な記載によってより明らかとなる。
図1】本発明に記載の装置の第一実施形態の概略図。
図2】本発明に記載の装置の第二実施形態の概略図。
図3】本発明に記載の装置の第三実施形態の概略図。
図4】本発明に記載の装置の第四実施形態の概略図。
図5】本発明に記載の装置の第五実施形態の概略図。
図6】本発明に記載の装置システムの概略図。
図7】ブロックチェーン型の分散型アーキテクチャデータベースの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
添付の図面を参照すると、参照符号1は、本発明の対象物を形成する装置であって、液体状又は半液体状の食品を製造するための装置を表す。
【0009】
本装置は、アイスクリーム、パン、菓子類及び関連する業種(例えば、ジェラート、ソフトアイスクリーム、グラニータ、ソルベ、ミルクセーキ、ヨーグルト、フローズンデザート、冷蔵デザートクリーム等であるがこれらに限定されない)用の製品を製造するよう設計されることが好ましい。
【0010】
液体状又は半液体状の製品を製造するための装置1は、
-液体状又は半液体状の基本製品を加工するための第一加工容器2であって、加工チャンバ3を形成する第一加工容器2と、
-第一加工容器2内で製品を混合するための撹拌機4(撹拌機4は、第一容器2の内部に搭載されることが好ましい)と、
-処理制御ユニット7であって、処理モジュール9と、処理モジュール9が実行可能である処理ソフトウェア指令を備えるメモリ10とを備え、分散型アーキテクチャデータベースDBの(電子)ストレージノードを形成する処理制御ユニット7と、を備える。
【0011】
装置1が更に、第一加工容器2と連結する熱交換器6を備える熱システム5を備えることが好ましい。
【0012】
メモリ10は、分散したHWメモリであっても単一ユニット内に集中するメモリであってもよい。
【0013】
ストレージノードが「マイニングノード(mining node)」であることが好ましい。
【0014】
処理制御ユニット7は、データを受信及び送信するためのモジュール8を備えることが好ましい。
【0015】
データを受信及び送信するためのモジュール8は、データ通信インタフェースを備える。
【0016】
データを受信及び送信するためのモジュール8は、インターネット網に接続されるよう構成されることが好ましい。
【0017】
別の態様によれば、処理制御ユニット7は、分散台帳(distributed ledger)型の分散型(非集中型)アーキテクチャデータベースDBのストレージノードを形成する。
【0018】
添付の図面に示すように、装置1は、撹拌機4を回転駆動するために撹拌機4に接続されるモータを備える。
【0019】
このモータが処理制御ユニット7に接続されることが好ましい。
【0020】
更なる態様によれば、熱システム5は、第一加工容器2に連結する熱交換器6と、更なる熱交換器20と、圧縮機21と、減圧要素22とを備える。
【0021】
尚、熱交換器6、更なる熱交換器20、圧縮機21、及び減圧要素22によって、熱交換流体を収容する回路が形成される。
【0022】
即ち、熱システム5は、(熱交換流体を用いて熱力学サイクルに応じて動作するよう構成される)熱力学型のシステムである。
【0023】
処理制御ユニット7は、分散するHW及びSW要素を有する分散型のユニットであっても、単一のユニットであってもよい。
【0024】
更なる態様によれば、処理制御ユニット7は、分散ブロックチェーン型の分散型アーキテクチャデータベースDBのストレージノードを形成し、複数の相互接続した情報ブロック(B1、B2、…Bn)にグループ分けされた情報を備える。
【0025】
更なる態様によれば、処理制御ユニット7は、プルーフ・オブ・ワーク(proof-of-work)プロトコルで動作する分散型アーキテクチャデータベースのストレージノードを形成するよう構成される。
【0026】
更なる態様によれば、処理制御ユニット7は、プルーフ・オブ・ステーク(proof-of-stake)プロトコルで動作する分散型アーキテクチャデータベースのストレージノードを形成するよう構成される。
【0027】
更なる態様によれば、装置1は、量又は動作パラメータを捕らえるよう構成され、処理制御ユニット7に接続されるセンサー12を備え、処理制御ユニット7は、センサー12が捕らえた情報を分散型アーキテクチャデータベースに書き込むよう要求を生成するよう構成される。
【0028】
一態様によれば、センサー12は温度センサーであって、周辺環境の又は容器2内部の製品の又は熱システム5内のある点での熱交換流体の温度を測定するよう構成される。
【0029】
更なる態様によれば、センサー12は、液面センサーであって、容器2内の製品の液面を測定するよう構成される。
【0030】
更なる態様によれば、センサー12は流量センサーであって、容器2内に供給される基本混合物の流量を測定するよう構成される。
【0031】
更なる態様によれば、センサー12は流量センサーであって、容器2から排出される製品の流量を測定するよう構成される。この場合、流量センサーは、ディスペンサ-と連結するセンサーであることが好ましい。
【0032】
更なる態様によれば、センサー12は圧力センサーであって、容器2内の製品の圧力を測定するよう構成される。
【0033】
更なる態様によれば、センサー12は重量センサ(例えば、ロードセル)であって、容器2内の製品の重量又は容器2に接続される更なる容器(例えば図4の90)の重量を測定するよう構成される。
【0034】
更なる態様によれば、センサー12は圧力センサーであって、熱システム5内のある点での熱交換流体の圧力を測定するよう構成される。
【0035】
より一般的に言えば、更なる態様によれば、センサー12は、(別の容器又はバッグから、又は任意の付属部品を介して)容器2内に供給される、又は容器2から排出される、又は容器2内部にある基本製品の量を測定するよう構成された任意のセンサーである。
【0036】
更なる態様によれば、装置1は、少なくとも一つのユーザ起動可能コマンド(複数のコマンドであることが好ましい)を備え、処理制御ユニット7に接続されるユーザインタフェース13を備えており、処理制御ユニット7は、そのようなコマンドの起動に関連する情報を分散型アーキテクチャデータベースに書き込むよう要求を生成するよう構成される。
【0037】
インタフェース13がディスプレイを備えることが好ましい。
【0038】
インタフェース13が、起動制御スイッチ及び/又はユーザが選択可能なボタンを備えることが好ましい。
【0039】
更なる態様によれば、装置1は、液体状又は半液体状の基本製品を加工するための第一加工容器2に接続され、製品を容器2から抽出可能とするディスペンサ14を備える。
【0040】
ディスペンサ14が、液体状又は半液体状の基本製品を供給可能とし、ユーザが操作可能なレバーを備えることが好ましい。
【0041】
更なる態様によれば、処理制御ユニット7は、ハッシュアルゴリズムを行うよう構成される。
【0042】
更なる態様によれば、処理制御ユニット7は、SHA-256型のハッシュアルゴリズムを行うよう構成される。
【0043】
処理制御ユニット7(特にメモリ10)が、データベースDBの(全体又は一部の)コピーを含むことが好ましい。
【0044】
処理制御ユニット7(特にメモリ10)が、データベースDBに書き込むべき情報(特にトランザクション)を含むデータベースDBの(全体又は一部の)コピーを含むことが好ましい。
【0045】
後者の態様によれば、処理制御ユニット7が(インターネット網又はイントラネット等を介して)分散型アーキテクチャデータベースDBのその他のストレージノードと動作接続状態にある場合に、情報(トランザクション)は有効とされる、即ちデータベースDBに書き込まれる。
【0046】
尚、更なる態様によれば、処理制御ユニット7は、分散型アーキテクチャデータベースDBにまだ書き込まれていない情報(トランザクション)を有するバッファを備える。
【0047】
本発明によれば更に、液体状又は半液体状の製品を製造するための製造システム100が規定され、この製造システムは、
-添付の請求項又は上述の記載によって規定される、少なくとも一つの装置1(複数の装置1であることが好ましい)と、
-(「分散台帳型」として知られる種類の)分散型アーキテクチャデータベースDBであって、このデータベースDBの少なくとも一部は、少なくとも一つの装置1(又は2台以上の装置1である場合には複数の装置1の少なくとも一部)の処理制御ユニット7内に保存される、分散型アーキテクチャデータベースDBと、を備える。
【0048】
一態様によれば、システム1はプライベート(private)システムであって、即ち、分散型アーキテクチャデータベースDBは、プライベート型のデータベースである。
【0049】
ストレージノード同士がインターネット網及び/又はイントラネットを介して相互接続されることが好ましい。
【0050】
一態様によれば、分散型アーキテクチャデータベースDBはブロックチェーン型であって、複数の相互接続された情報ブロック(B1、B2、Bn)にグループ分けされた情報を含む。
【0051】
データベースDBは、特定の電子アドレス(ウォレット)と関連するトークンの存在に関連する情報を含む。
【0052】
このようなトークン(又は電子通貨又は暗号通貨)は、システム100専用に作成されたトークンであってよい。
【0053】
情報ブロック(B1、B2、Bn)は、暗号アルゴリズムによって相互接続されることが好ましい。
【0054】
各処理制御ユニット7が、暗号アルゴリズムの秘密鍵を有してこれと関連しており、この秘密鍵は更に、(非対称鍵型の)暗号アルゴリズムによってこの秘密鍵と数学的に結びつく公開鍵と関連することが好ましい。
【0055】
この秘密鍵と公開鍵とのセットは、非対称鍵暗号アルゴリズムを構成する。
【0056】
各処理制御ユニット7が、分散型アーキテクチャデータベースDBに登録されたアドレスを有してこれと関連することが好ましい。
【0057】
分散型アーキテクチャデータベースDBに登録されたアドレスが、好ましくは暗号化ハッシュ関数によって導出される、公開鍵と数学的に結びついていることが好ましい。
【0058】
公開鍵は、暗号アルゴリズム、特にECDSA-512アルゴリズム及びハッシュ関数によって秘密鍵から得られることが好ましい。
【0059】
分散型アーキテクチャデータベースDBに登録された電子(即ち英数字)アドレスは、(暗号関数を介して)公開鍵から得られることが好ましい。
【0060】
新たな情報をデータベースに追加する及び(特に、その情報が電子アドレスと関連するトークンからなる場合)そのような情報を特定の電子アドレスと関連付けるために認証される必要性がある場合には、各処理制御ユニット7が秘密鍵を使用することが好ましい。
【0061】
秘密鍵及び公開鍵は、数字又は英数字の組み合わせによって定義される。
【0062】
更なる態様によれば、複数の情報ブロック(B1、B2、Bn)の各ブロックは、関連する時間マーク(time-marking)を有することが好ましい。
【0063】
更なる態様によれば、複数の情報ブロック(B1、B2、Bn)の各ブロックは、関連する(数学的に導出された)ハッシュ値を(好ましくはヘッダとして)有することが好ましい。
【0064】
このハッシュ値は、ブロックに関連するコンテンツ上で実行される暗号化ハッシュ関数によって生成されることが好ましい。
【0065】
これによって、ブロックの不変性が保証されるが、暗号アルゴリズムを実行することで、ブロックのコンテンツが該当するハッシュ値を生成するかどうかを確認可能であるということと実質的に関連する(実際、ブロックコンテンツの一ビットが変わっただけで異なるハッシュ値が生成されてしまう)。このハッシュ値は、ブロックのコンテンツに暗号化(ハッシュ)関数を適用することによって得られる。
【0066】
第一ブロック(ブロックゼロ)を除いて、ブロックそのもののハッシュ値を暗号化ハッシュ関数を用いて生成する前に各ブロックの値をその次のブロックのハッシュ値に加える(ブロックB1の値をブロックB2に加える)ことが好ましい。
【0067】
このように、情報ブロックが暗号によって互いに接続され、これによってブロックチェーンの不変性が保証される。
【0068】
更なる態様によれば、複数の情報ブロック(B1、B2、Bn)の各ブロックは、関連する識別子(固有の英数字の値)を有することが好ましい。
【0069】
更なる態様によれば、処理制御ユニット7が、ブロックチェーン型の分散型アーキテクチャデータベースDBに新たなブロックを追加した結果、更なるトークンを生成し、選択された電子ウォレット(アドレス)にこれらのトークンを割り当てるよう構成される。
【0070】
更なる態様によれば、選択された電子ウォレット(アドレス)は、新たなブロックを最初に検証して分散型アーキテクチャデータベースDBに当該新たなブロックを追加するイネーブルを付与した装置1に関連付けられた電子ウォレット(アドレス)に対応する。
【0071】
更なる態様によれば、分散型アーキテクチャデータベースDBは、Ethereum(登録商標)、Ethereum Classic(登録商標)又はIota(登録商標)又はEos(商標)又はNEO(商標)又はWaves(商標)又はQtum(登録商標)又はNEM(商標)又はMultiversum(商標)又はR3 Corda(登録商標)又はRipple(登録商標)又はStellar(商標)プラットフォーム上に構築される。
【0072】
更なる態様によれば、システムは、複数の処理装置16を備え、複数の処理装置は、分散型アーキテクチャデータベースDBの完全なコピーを維持し、装置1の処理制御ユニット7とネットワーク内で接続されるよう構成される。
【0073】
即ち、ノード16が、分散型アーキテクチャブロックチェーンデータベースの「フルノード(full node)」を規定し、処理制御ユニット7が、分散型アーキテクチャブロックチェーンデータベースの「ライトウェイトノード(lightweight node)」を規定する。
【0074】
即ち、装置1の処理制御ユニット7は分散型アーキテクチャデータベースの一部のみを保存及び処理可能であるという利点を有することとなり、従って、処理制御ユニット7はより単純であって低容量のメモリ10を備え得る。
【0075】
更なる態様によれば、システムにおいて、複数の装置1の各処理制御ユニット7はインターネットを通じて互いに接続される。
【0076】
更なる態様によれば、複数の装置1の各処理制御ユニット7は、JSON-RPCプロトコルを用いて通信する。
【0077】
図1は、食品、好ましくはアイスクリーム(ソフトアイスクリーム又は手作りジェラート)を製造するための装置を示す。
【0078】
図2は、液体状又は半液体状の製品を(熱)処理する、具体的には製品を低温殺菌するよう構成された装置を示す。
【0079】
図3は、アイスクリーム(ソフトアイスクリーム又は手作りジェラート)を製造するための装置であって、その上部に熱処理(低温殺菌処理)槽を備えた装置を示す。
【0080】
特に図4を参照すると、この図に示した装置は、容器2に基本製品を供給するための少なくとも一つの更なる容器90を備える。
【0081】
更なる容器90は、ダクト30によって第一容器2に接続される。
【0082】
少なくとも一つの更なる容器90が柔軟な容器である、即ち変形可能(バッグ)であることが好ましい。
【0083】
一態様によれば、ポンプ140が設けられ、更なる容器90と第一容器2との間で基本製品を移動可能とすることが好ましい。
【0084】
ポンプ140は制御ユニット7に接続されることが好ましい。
【0085】
更なる実施形態によれば、更なる容器90は、バッグインボックス型のパッケージである。
【0086】
更なる容器90が支持要素81によって支持されることが好ましい。
【0087】
図4の実施形態において、装置1は、択一的に互いに接続可能であって選択的に第一容器2に接続可能な複数の容器90を備えることが好ましい。
【0088】
特に、各容器90は、閉構成と開構成とに切り替えられるよう構成された弁82を有してこれと関連付けられている。開構成では、弁により関連する容器90から基本製品を排出することができる。
【0089】
この実施形態においても、製品の加工は容器2の内部で行われる。
【0090】
本実施形態のセンサー12は、(第一容器2に供給される、又は更なる容器90から排出される、又はダクト30を流れる)基本製品の流量を計測するセンサーであることが好ましい。
【0091】
或いは、更なる態様によれば、センサー12は、重量センサーであって、容器90内部の基本製品の重量を測定するよう構成される。重量センサーは支持部81と連結されることが好ましい。
【0092】
特に図5を参照すると、装置1は、基本製品を加工容器2へと供給するための複数の供給容器(S1、S2、S3、S4、S5)を備える。基本製品が粉末製品であることが好ましい。
【0093】
尚、装置1は、加工容器2に接続され、供給容器(S1、S2、S3、S4、S5)と加工容器2との間に配置される収集器Bを備えることが好ましい。
【0094】
必要に応じて、装置1は、第一容器2と供給容器(S1、S2、S3、S4、S5)との間に配置された、混合チャンバ40を備えてもよい。混合チャンバにおいて、供給容器(S1、S2、S3、S4、S5)から排出された粉末に希釈液を加えることが好ましい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7