(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】見えないヘッドライナーマイクロフォン
(51)【国際特許分類】
H04R 1/02 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
H04R1/02 108
H04R1/02 107
(21)【出願番号】P 2019097838
(22)【出願日】2019-05-24
【審査請求日】2022-05-10
(32)【優先日】2018-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504147933
【氏名又は名称】ハーマン ベッカー オートモーティブ システムズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】マルコ サルヴァトーレ リーマン
(72)【発明者】
【氏名】ダリン クライェフスキ
(72)【発明者】
【氏名】マリアン アヴラム
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクトル ドボス
【審査官】山下 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開平5-58228(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102013014526(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0213399(US,A1)
【文献】特開2013-30822(JP,A)
【文献】特開平6-98387(JP,A)
【文献】特開2009-194734(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/00-1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドライナーのベース基板層の開口によって受容されて空気通路を画定するように構成された一体形成された中空シャフト要素を含むハウジングと、
前記ハウジング内部で結合された回路基板と、
前記回路基板と前記シャフト要素との間に配置され、前記空気通路を前記回路基板まで延ばすように構成されたガスケット要素と、
前記回路基板に結合され、前記空気通路と位置合わせされて前記空気通路が車室からの音をマイクロフォン要素に向けるようになっている前記マイクロフォン要素と、
を含
み、
前記ガスケット要素の内面が、前記シャフト要素との境界面で前記シャフト要素の半径と一致し、前記回路基板に向けて減少する半径を有する円錐形である、マイクロフォンアセンブリ。
【請求項2】
前記シャフト要素が円錐形の内面を画定する、請求項1に記載のマイクロフォンアセンブリ。
【請求項3】
前記シャフト要素が、前記シャフト要素の外面が前記回路基板に対して90度でない角度になり、90度でない角度で前記ベース基板層を貫通する前記開口を収容するように形成されている、請求項1に記載のマイクロフォンアセンブリ。
【請求項4】
前記ベース基板層に装着するための、且つ、前記ハウジングと協働して前記マイクロフォンアセンブリを前記ヘッドライナーに装着するように構成された実装ベースをさらに含む、請求項1に記載のマイクロフォンアセンブリ。
【請求項5】
空気通路を画定するためにヘッドライナーのベース基板層の開口によって受容されるように構成された一体形成された中空シャフト要素を画定するベースと、
回路基板と、
前記ベースと協働して前記回路基板を囲むように構成されたハウジングと、
前記回路基板と前記シャフト要素との間に配置され、前記空気通路を前記回路基板まで延ばすように構成されたガスケット要素と、
前記回路基板に結合され、前記空気通路と位置合わせされて前記空気通路が車室からの音をマイクロフォン要素に向けるようになっている前記マイクロフォン要素と、
を含
み、
前記ガスケット要素の内面が、前記シャフト要素との境界面で前記シャフト要素の半径と一致し、前記回路基板に向けて減少する半径を有する円錐形である、マイクロフォンアセンブリ。
【請求項6】
前記シャフト要素が円錐形の内面を画定する、請求項
5に記載のマイクロフォンアセンブリ。
【請求項7】
前記シャフト要素が、前記シャフト要素の外面が前記回路基板に対して90度でない角度になり、90度でない角度で前記ベース基板層を貫通する前記開口を収容するように形成されている、請求項
5に記載のマイクロフォンアセンブリ。
【請求項8】
前記ベース基板層に装着するための、且つ、前記ハウジングと協働して前記マイクロフォンアセンブリを前記ヘッドライナーに装着するように構成された実装ベースをさらに含む、請求項
5に記載のマイクロフォンアセンブリ。
【請求項9】
車両の車室に露出する音響的に透過性な層と、開口を画定するベース基板層とからなるヘッドライナーと、
前記開口によって受容されて空気通路を画定するように構成された一体形成された中空シャフト要素を画定するハウジング、及び回路基板に実装され、前記空気通路が前記車室から
の音をマイクロフォン要素に向けるように前記空気通路と位置合わせされた前記マイクロフォン要素を含むマイクロフォンアセンブリと、
前記回路基板と前記シャフト要素との間に設置され、前記空気通路を延ばすガスケット要素と、
を含
み、
前記ガスケット要素の内面が、前記シャフト要素との境界面で前記シャフト要素の半径と一致し、前記回路基板に向けて減少する半径を有する円錐形である、車両用ヘッドライナーアセンブリ。
【請求項10】
前記シャフト要素が円錐形の内面を画定する、請求項
9に記載のヘッドライナーアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に車両用のマイクロフォンアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
静かな車室環境を車両内に形成するために多くの努力が払われてきた。車両設計における典型的な目標は、車室内の可聴ノイズを最小限に抑えることである。消費者は、ロードノイズ、駆動系ノイズ、及び他の望ましくないノイズ源から隔離されることを望んでいる。車両は、車室とノイズ発生構成要素との間に様々な遮音材料を含むことができる。しかし、遮音材料は高価であり得、車両の重量を増加させ得る。最近の自動車の中には、車室内の可聴ノイズを低減するためのノイズ管理システムを備えているものがある。ノイズ管理システムはまた、運転体験を向上させるノイズまたは音を生成することによっても動作することができる。
【0003】
車両内のノイズ管理システムは、ノイズや音を制御するためにマイクロフォン及び拡声器を使用することによって動作することができる。動作中のノイズ管理システムは、マイクロフォンを介して音声信号を検出することができる。マイクロフォン信号は処理されることができ、拡声器出力信号が生成され得る。さらに、車両内の他の通信システムは、車両の様々な位置に配置されたマイクロフォンに依存している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
マイクロフォンアセンブリは、ヘッドライナーベース面の開口を通る空気通路を画定する1つ以上のシャフトを有するように構成されている。例えば、マイクロフォンアセンブリが車両のヘッドライナーに設置されるとき、シャフトはヘッドライナーのベース面内に延びるように構成されている。マイクロフォンアセンブリはヘッドライナーの第1の面の上に設置されている。ヘッドライナーは、マイクロフォンアセンブリが設置されている側とは反対側のヘッドライナー側に音響的に透過性の層を有するように構成されている。結果として、マイクロフォンアセンブリは、マイクロフォン用の目に見える開口がない状態で設置されている。
【0005】
マイクロフォンアセンブリは、ヘッドライナーのベース基板層の開口によって受容されて空気通路を画定するように構成された一体形成された中空シャフト要素を含むハウジング、及びハウジング内に結合された回路基板を含む。マイクロフォンアセンブリは、回路基板とシャフト要素との間に配置され、空気通路を回路基板まで延ばすように構成されたガスケット要素、及び回路基板に結合され、空気通路と位置合わせされて空気通路が車室からマイクロフォン要素へと音を向けるようになっているマイクロフォン要素をさらに含む。
【0006】
シャフト要素は円錐形の内面を画定することができる。ガスケット要素の内面は、シャフト要素との境界面でシャフト要素の半径と一致し、回路基板に向けて減少する半径を有する円錐形であることができる。シャフト要素は、矩形の内面を画定することができる。シャフト要素は、矩形の外面を画定することができる。シャフト要素は、円筒形の外面を画定することができる。シャフト要素は、シャフト要素の外面が回路基板に対して90度でない角度になり、90度でない角度でベース基板層を貫通する開口を収容するように形成されることができる。マイクロフォンアセンブリは、ベース基板層に取り付けるための実装ベースをさらに含むことができ、ハウジングと協働してマイクロフォンアセンブリをヘッドライナーに取り付けるように構成され得る。
【0007】
マイクロフォンアセンブリは、空気通路を画定するためにヘッドライナーのベース基板層の開口によって受容されるように構成された一体形成された中空シャフト要素を画定するベースと、回路基板と、回路基板を囲むためにベースと協働するように構成されたハウジングを含む。マイクロフォンアセンブリは、回路基板とシャフト要素との間に配置され、空気通路を回路基板まで延ばすように構成されたガスケット要素と、回路基板に結合され、空気通路と位置合わせされて空気通路が車室内からの音をマイクロフォン要素に向けるようになっているマイクロフォン要素をさらに含む。
【0008】
シャフト要素は円錐形の内面を画定することができる。ガスケット要素の内面は、シャフト要素との境界面でシャフト要素の半径と一致し、回路基板に向けて減少する半径を有する円錐形であることができる。シャフト要素は、矩形の内面を画定することができる。シャフト要素は矩形の外面を画定することができる。シャフト要素は円筒形の外面を画定することができる。シャフト要素はシャフト要素の外面が回路基板に対して90度でない角度になり、90度でない角度でベース基板層を貫通する開口を収容するように形成されることができる。マイクロフォンアセンブリはベース基板層に取り付けるための実装ベースをさらに含むことができ、ハウジングと協働してマイクロフォンアセンブリをヘッドライナーに取り付けるように構成され得る。
【0009】
車両用のヘッドライナーアセンブリは、車両の車室に露出する音響的に透過性な層と、及び開口を画定するベース基板層とからなるヘッドライナーを含む。ヘッドライナーアセンブリは、開口によって受容されて空気通路を画定するように構成された一体形成された中空シャフト要素を画定するハウジング、及び回路基板に装着され、空気通路が車室から音をマイクロフォン要素に向けるように空気通路と位置合わせされたマイクロフォン要素を含むマイクロフォンアセンブリをさらに含む。
【0010】
ヘッドライナーアセンブリは回路基板とシャフト要素との間に設置され、空気通路を延ばすガスケット要素をさらに含むことができる。ガスケット要素の内面は、シャフト要素との接点でシャフト要素の半径と一致し、回路基板に向けて減少する半径を有する円錐形であることができる。シャフト要素は円錐形の内面を画定することができる。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
ヘッドライナーのベース基板層の開口によって受容されて空気通路を画定するように構成された一体形成された中空シャフト要素を含むハウジングと、
上記ハウジング内部で結合された回路基板と、
上記回路基板と上記シャフト要素との間に配置され、上記空気通路を上記回路基板まで延ばすように構成されたガスケット要素と、
上記回路基板に結合され、上記空気通路と位置合わせされて上記空気通路が車室からの音をマイクロフォン要素に向けるようになっている上記マイクロフォン要素と、
を含む、マイクロフォンアセンブリ。
(項目2)
上記シャフト要素が円錐形の内面を画定する、上記項目に記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目3)
上記ガスケット要素の内面が、上記シャフト要素との境界面で上記シャフト要素の半径と一致し、上記回路基板に向けて減少する半径を有する円錐形である、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目4)
上記シャフト要素が矩形の内面を画定する、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目5)
上記シャフト要素が矩形の外面を画定する、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目6)
上記シャフト要素が円筒形の外面を画定する、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目7)
上記シャフト要素が、上記シャフト要素の外面が上記回路基板に対して90度でない角度になり、90度でない角度で上記ベース基板層を貫通する上記開口を収容するように形成されている、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目8)
上記ベース基板層に装着するための、且つ、上記ハウジングと協働して上記マイクロフォンアセンブリを上記ヘッドライナーに装着するように構成された実装ベースをさらに含む、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目9)
空気通路を画定するためにヘッドライナーのベース基板層の開口によって受容されるように構成された一体形成された中空シャフト要素を画定するベースと、
回路基板と、
上記ベースと協働して上記回路基板を囲むように構成されたハウジングと、
上記回路基板と上記シャフト要素との間に配置され、上記空気通路を上記回路基板まで延ばすように構成されたガスケット要素と、
上記回路基板に結合され、上記空気通路と位置合わせされて上記空気通路が車室からの音をマイクロフォン要素に向けるようになっている上記マイクロフォン要素と、
を含む、マイクロフォンアセンブリ。
(項目10)
上記シャフト要素が円錐形の内面を画定する、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目11)
上記ガスケット要素の内面が、上記シャフト要素との境界面で上記シャフト要素の半径と一致し、上記回路基板に向けて減少する半径を有する円錐形である、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目12)
上記シャフト要素が矩形の内面を画定する、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目13)
上記シャフト要素が矩形の外面を画定する、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目14)
上記シャフト要素が円筒形の外面を画定する、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目15)
上記シャフト要素が、上記シャフト要素の外面が上記回路基板に対して90度でない角度になり、90度でない角度で上記ベース基板層を貫通する上記開口を収容するように形成されている、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目16)
上記ベース基板層に装着するための、且つ、上記ハウジングと協働して上記マイクロフォンアセンブリを上記ヘッドライナーに装着するように構成された実装ベースをさらに含む、上記項目のいずれかに記載のマイクロフォンアセンブリ。
(項目17)
車両の車室に露出する音響的に透過性な層と、開口を画定するベース基板層とからなるヘッドライナーと、
上記開口によって受容されて空気通路を画定するように構成された一体形成された中空シャフト要素を画定するハウジング、及び回路基板に実装され、上記空気通路が上記車室から音をマイクロフォン要素に向けるように上記空気通路と位置合わせされた上記マイクロフォン要素を含むマイクロフォンアセンブリと、
を含む、車両用ヘッドライナーアセンブリ。
(項目18)
上記回路基板と上記シャフト要素との間に設置され、上記空気通路を延ばすガスケット要素をさらに含む、上記項目のいずれかに記載のヘッドライナーアセンブリ。
(項目19)
上記ガスケット要素の内面が、上記シャフト要素との接点で上記シャフト要素の半径と一致し、上記回路基板に向けて減少する半径を有する円錐形である、上記項目のいずれかに記載のヘッドライナーアセンブリ。
(項目20)
上記シャフト要素が円錐形の内面を画定する、上記項目のいずれかに記載のヘッドライナーアセンブリ。
(摘要)
マイクロフォンアセンブリは、ヘッドライナーのベース基板層によって画定された開口内に受容されるように構成されたシャフト要素を含んでいる。シャフト要素は空気通路を画定する。マイクロフォンアセンブリは、ハウジング内の回路基板に実装されたマイクロフォン要素を含んでいる。マイクロフォン要素は、空気通路が車室からマイクロフォン要素に音を向けるように空気通路と位置合わせされている。ヘッドライナーの車室側は、マイクロフォンアセンブリが車室内で見えないように音響的に透過性の層で覆われている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】第1のマイクロフォンアセンブリの断面側面図を示す。
【
図3】第1のマイクロフォンアセンブリの第1の等角断面図を示す。
【
図4】第1のマイクロフォンアセンブリの第2の等角断面図を示す。
【
図5】第2のマイクロフォンアセンブリの第1の断面側面図を示す。
【
図6】第2のマイクロフォンアセンブリの等角断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
必要に応じて本発明の詳細な実施形態を本明細書に開示するが、開示された実施形態は、様々な代替的な形態で実施されることができる本発明の単なる例示であることが理解されるべきである。図面は必ずしも縮尺通りではなく、いくつかの特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張されることができ、または最小化されることができる。従って、本明細書で開示される特定の構造的及び機能的詳細は、限定するものとして解釈されるべきではなく、単に本発明を多様に使用するために当業者に教示するための代表的な原則として解釈されるべきである。
【0013】
本開示の実施形態は、一般に、複数の回路または他の電気機器を提供する。回路及び他の電気機器、並びにそれぞれによって提供される機能への言及はすべて、本明細書で図示され及び説明されたものだけを包含することに限定されることを意図しない。開示された様々な回路または他の電気機器に特定のラベルを割り当てることができるが、そのようなラベルは回路及び他の電気機器の動作の範囲を限定することを意図するものではない。そのような回路及び他の電気機器は、互いに組み合わされてもよく、及び/または所望される特定の種類の電気的実装に基づいた任意の方法で分離されてもよい。本明細書において開示されるいずれの回路または他の電気機器も、任意の数のマイクロプロセッサ、集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、メモリ機器(例えば、FLASH、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM))、電気的にプログラム可能なリードオンリーメモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能なリードオンリーメモリ(EEPROM)、またはそれらの他の適切な変形体)及び互いに協働して本明細書に開示される動作を実行するソフトウェアを含むことができる。さらに、任意の1つ以上の電気機器は、本明細書に開示されているような任意の数の機能を実行するようにプログラムされた非一時的コンピュータ可読媒体に実装されたコンピュータプログラムを実行するように構成され得る。
【0014】
現代の車両は、車両内の聴覚環境を管理するために協働する様々な音響管理システム及び機器を含むことができる。例えば、車両は、車両の乗員が聞くロードノイズの量を減らすように構成されているロードノイズキャンセリング(RNC)システムを含むことができる。そのようなシステムは、通常、1つ以上のマイクロフォンから入力を受信し、サウンドパターンを修正する1つ以上の拡声器に信号を出力することによって動作する。システムは望まないロードノイズやエンジンノイズを遮断して車室を静かにすることができる。他のアプリケーションは、ハンズフリー通信システム及び電話アプリケーションを含むことができる。他の車両音管理システムは、アクティブノイズ制御(ANC)及び車内通信(ICC)システムを含むことができる。
【0015】
これらの車両システムは、音/ノイズ入力を受信するために1つ以上のマイクロフォンを使用する。マイクロフォンは、車両内の様々な場所に設置されることができる。音は空気中を圧力波として伝播する。振動源は、空気中(または他の媒体)に振動を起こすことによって音を発生することができる。これらの振動は、次いで振動源から媒体(例えば空気)を通って伝播する。マイクロフォンは、これらの圧力波を受信し、圧力波を電気信号に変換することによって動作することができる。これを達成するために、マイクロフォン要素は圧力波にさらされる必要があってもよい。
【0016】
車両内に存在するマイクロフォンは、車室の空気をマイクロフォン要素に晒す開口を通して圧力波を受け取る。一例として、マイクロフォンは車両のヘッドライナー内に設置されることができる。ヘッドライナーに設置するためのマイクロフォンアセンブリは、1つ以上の開口を画定する目に見えるA面グリル/ベゼルを含むことができる。A面は、車室内で見える面であることができる。マイクロフォンアセンブリは、ヘッドライナーのB面からグリル/ベゼルに装着するハウジングを含むことができる。B面は、A面と反対側の面であってよく、車室内では一般的に見えない。これらのベゼルは一般的に車室内で見ることができ、審美的に不快なものであり得る。さらに、開口は、塵埃及び湿気がマイクロフォン要素内に侵入することを可能にすることができ、これは性能劣化を引き起こし得る。これらの開口を必要としない改良されたマイクロフォンアセンブリが開示されている。
【0017】
図1はコントローラ102を含む車両100のブロック図を示す。コントローラ102は、様々な特徴及び機能を実施するためのマイクロプロセッサ及びメモリを含み得る。例えば、コントローラ102は、RNCシステムまたはANCシステムの一部であり得る。コントローラ102は、車両内通信を管理するICCシステムの一部であり得る。コントローラ102はまた、音声認識及びハンズフリーシステム操作などのテレマティックス機能を実施するためのサウンドプロセッサとして構成されてもよい。
【0018】
コントローラ102は、1つ以上の拡声器106に電気的に接続されることができる。拡声器106は、コントローラ102から受信した信号に基づいて音を生成するように構成されることができる。コントローラ102は、1つ以上のマイクロフォン104に電気的に接続されることができる。マイクロフォン104は、車両100内の異なる位置にあることができる。マイクロフォン104は、マイクロフォン104の位置で音またはノイズを表す電気信号を生成するように構成されることができる。車両100は、ユーザインターフェース108をさらに含むことができる。いくつかの例では、ユーザインターフェース108は、コントローラ102からのコンテンツを表示することができるタッチスクリーンディスプレイであってよく、コントローラ102に入力(たとえばメニュー選択)を提供することができる。ユーザインターフェース108はまた、ボタン及びスイッチを含み得る。ユーザインターフェース108の構成及び使用法は、コントローラ102の目的に依存し得る。
【0019】
車両100は、ヘッドライナー(
図1には図示せず)をさらに含むことができる。ヘッドライナーは、車両100の屋根の内側を裏張りするように構成されてもよい。ヘッドライナーは、車両の室内に遮音及び断熱をもたらすように構成されることができる。ヘッドライナーはまた、様々な構成要素を取り付けるために構成されることができる。例えば、照明、コントロールパネル、及びマイクロフォンがヘッドライナーに取り付けられ得る。
【0020】
図2は、車両のヘッドライナー202に設置されるように構成された第1のマイクロフォンアセンブリ200を示す。この例は車両のヘッドライナーへの設置を対象としているが、概念及びアセンブリは車室の他の領域(例えばサイドトリム、ダッシュボード、コンソール)にも適用され得る。車両ヘッドライナー202は、A面層206によって覆われるベース基板層204を含む多層構造であり得る。ベース基板層204は、用途特有の剛性、強度、及び絶縁特性を有する複合材料で構成されることができる。A面層206は、音響的に透過性の材料であり得る。音響的に透過性の材料は、音波が材料を貫通することを可能にする材料であり得る。例えば、A面層206は、音響的に透過性であるように構成された音響布地であり得る。音響的に透過性の布地は、空気が容易に通過することを可能にする開いた織り目を有する布地を含み得る。
【0021】
音響的に透過性の材料は、材料の吸音を定量化するノイズ低減係数(NRC)に基づいて評価することができる。例えば、NRCは、ASTM Internationalによって規定されたthe Standard Test Method for Sound Absorption and Sound Absorption Coefficients by the Reverberation Room Method (ASTM C423-17)によって測定され得る。NRCは、材料によって吸収される音の量を表すことができる。理想的に音響的に透過性の材料は、ゼロであるNRCを有し得る。実際には、音響的に透過性の材料は低いNRCを有するべきである。
【0022】
A面層206は、ベース基板層204に接着または他の方法で固定することができる。いくつかの構成では、A面層206は、ベース基板層204を横切ってストレッチフィットされてもよい。
【0023】
ベース基板層204は、1つ以上の開口を画定することができる。例えば、図示したベース基板層204は、第1の開口230及び第2の開口232を画定している。開口230、232の形状は、円形または矩形であることができる。
【0024】
マイクロフォンアセンブリ200はハウジング220を含むことができる。ハウジング220は、マイクロフォンアセンブリ200の他の要素を包囲し構造的支持を提供するように構成されてもよい。ハウジング220はプラスチック材料で形成することができるが、そのように限定はなされない。マイクロフォンアセンブリ200は、電気信号をマイクロフォンアセンブリ200から別のシステム(例えば、コントローラ102)に転送するために電気コネクタを受容するように構成されたコネクタ218を含むことができる。コネクタ218は、対応する相手側コネクタの導電要素と係合するように構成された1つ以上の導電性ピンまたは凹部を含むことができる。
【0025】
マイクロフォンアセンブリ200は回路基板212を含むことができる。マイクロフォンアセンブリ200は、回路基板212に結合されているか、または回路基板212と一体化された1つ以上のマイクロフォン214、216を含むことができる。図示したマイクロフォンアセンブリ200は、第1のマイクロフォン214及び第2のマイクロフォン216を含む。
【0026】
マイクロフォン214、216は様々な構成を含み得る。マイクロフォン214、216は、微小電気機械システム(MEMS)技術を利用することができ、回路基板212に実装されている集積回路/センサアセンブリであることができる。いくつかの構成では、一体型マイクロフォンモジュールが回路基板212の代わりに設置されることができる。マイクロフォン214、216は圧電マイクロフォンであることができる。マイクロフォン214、216は、エレクトレットコンデンサマイクロフォンであることができる。マイクロフォン214、216はまた、コンデンサマイクロフォンであることもできる。マイクロフォン214、216は、センサにおける音波を電気信号に変換するように構成されてもよい。マイクロフォン214、216の回路基板212への電気的接続は、利用されるマイクロフォン技術の種類に依存し得る。いくつかの構成では、マイクロフォン214、216は、回路基板212上に実装された構成部品として直接結合されてもよい。いくつかの構成では、マイクロフォン214、216からの導線は、回路基板212に半田付けすることによって電気的に接続されてもよい。いくつかの構成では、マイクロフォン214、216は内蔵信号処理ユニットを含み得る。
【0027】
回路基板212は、マイクロフォン214、216と協働するための他の電気/電子構成部品を含み得る。構成部品は、フィルタ及び電力管理機能を含み得る。コネクタ218の導電性部分は、回路基板212と外部コントローラとの間で信号を伝送するために回路基板212のトレースに電気的に結合されてもよい。回路基板212のいくつかの機能は、マイクロフォン214、216に含まれ得る。
【0028】
ハウジング220は音波をマイクロフォン214、216に向けるための1つ以上のシャフト208、210をさらに画定することができる。シャフト208、210は、ヘッドライナー202に実装されたときにA面層206内に延在することなくベース基板層204内に延在するように画定されることができる。シャフト208、210は、ベース基板層204によって画定された開口230、232内に嵌合するように構成されてもよい。シャフト208、210の外面は、開口230、232によって受容されるように構成されてもよい。従って、シャフト208、210の外周または表面の形状は、開口230、232の形状と一致するように成形され得る。シャフト208、210は、ベース基板層204を介してマイクロフォン214、216へと通じる空気通路またはチャネルを形成するように構成されてもよい。
【0029】
マイクロフォンアセンブリ200は、シャフト208、210によって画定された空気通路をマイクロフォン214、216まで延ばすように構成された1つ以上の空気通路ガスケット222、224をさらに含むことができる。空気通路ガスケット222、224は、ゴムのような弾性材料から形成されてもよい。空気通路ガスケット222、224は、回路基板212に結合されてもよい。組み立てられると、シャフト208、210及び空気通路ガスケット222、224は、ベース基板層204を介してマイクロフォン214、216に伝わる音のための連続的な空気通路を形成することができる。空気通路ガスケット222、224は、製造上の公差を補うためにマイクロフォンアセンブリ200の組み立てを補助することができる。弾力性であることから、空気通路ガスケット222、224は、シャフト208、210とマイクロフォン214、216との位置合わせの僅かなずれを補正することができる。空気通路ガスケット222、224は、空気通路に入る空気の漏洩が望ましくない位置から出ることを防ぐための音響密閉機能を提供することができる。
【0030】
ベース基板層204に対して垂直に配向しているように描かれているが、シャフト208、210は、異なる方向からの集音を強調するためにベース基板層204に対して90度以外の角度で配向されてもよい。空気通路ガスケット222、224はまた、それに応じて調整されることができ、ベース基板層204を介してマイクロフォン214、216へと通じる連続的な空気通路を形成することができる。従って、開口230、232は、異なる角度でベース基板層204を貫通することができる。
【0031】
空気通路は、シャフト208、210の内面、及び空気通路ガスケット222、224によって画定される。シャフト208、210及び対応する空気通路ガスケット224、222は、円錐形の空気通路を形成するように構成されてもよい。円錐形の空気通路は、ベース基板層204においてより広い半径を有し得る。円錐形の空気通路は、マイクロフォン214、216に近づくにつれて、半径が減少し得る。いくつかの構成では、シャフト208、210及び対応する空気通路ガスケット224、222は、矩形の空気通路を形成するように構成され得る。他の空気通路の形状も同様に形成可能である。画定された空気通路の半径及び長さは、所定の周波数応答を生じるように選択され得る。
【0032】
マイクロフォンアセンブリ200は、ハウジング220に装着し、ベース基板層204の側面に実装するように構成された実装ベース226を含み得る。いくつかの構成では、実装ベース226は接着剤でベース基板層204に接着されてもよい。いくつかの構成では、実装ベース226はベース基板層204の一部として形成されてもよい。ハウジング220は、次いで、マイクロフォンアセンブリ200をヘッドライナー202に固定するために実装ベース226と係合されることができる。例えば、実装ベース226は、ハウジング220を受容するように構成された直立要素を含んでもよい。ハウジング220は、ハウジング220を実装ベース226に固定するために、直立要素によって画定された対応する突起と協働するノッチまたはチャネルを画定することができる。
【0033】
図3は、上述のマイクロフォンアセンブリの断面等角
図300を示す。構成部品は上述と同様であってよい。
図4は、上述のマイクロフォンアセンブリの断面等角側面
図400を示す。構成部品は上述と同様であってよい。
図3及び
図4は、A面層を示していない。
【0034】
図2の例は、中空シャフト要素208、210がハウジング220の一部として一体的に形成されている構成を示す。シャフト要素208、210は空気通路を画定する。ガスケット224、222は、回路基板212とシャフト要素208、210との間に配置されて空気通路を延ばすことができる。マイクロフォン要素214、216は、回路基板212に結合されることができ、空気通路が車室からマイクロフォン要素214、216に音を向けるように空気通路と位置合わせされることができる。シャフト要素208、210とガスケット要素224、222との間の接点または境界面では、シャフト要素208、210及びガスケット224、222の内面の半径は一致するか、または概ね等しくなることができ、連続的空気通路を形成する。ガスケット224、222は、接点または境界面で、ガスケット224、222の一部がシャフト要素208、210の外面の一部の周りに延びるようにさらに画定され得る。シャフト要素208、210とガスケット要素224、222とを組み合わせた内面は、円錐形の空気通路を形成することができる。
【0035】
マイクロフォン要素214、216は、様々な方法で回路基板212に実装されることができる。実装は、マイクロフォン要素214、216のポートまたは受容部の位置に依存し得る。ポートまたは受容部は、音波にさらされるマイクロフォン要素214、216の要素であり得る。いくつかの構成では、マイクロフォン要素214、216は、シャフト要素208、210及びガスケット224、222によって形成される空気通路内にポートが配置されるように実装されることができる。いくつかの構成では、マイクロフォン要素214、216は、回路基板212の反対側(例えば、空気通路の反対側)に実装されることができ、回路基板212は、空気通路を延ばすための開口を画定することができる。マイクロフォン素子214、216のポートは、回路基板212によって画定された開口に向けて実装されてもよい。いくつかの構成では、マイクロフォン要素214、216は、空気通路内で位置合わせされている円筒形ポートを画定することができる。例えば、回路基板212は、円筒形ポートを受容するための開口を画定することができる。
【0036】
内周または表面によって形成される空気通路は円錐形の空気通路であってもよいが、シャフト208、210の全体形状は必ずしも円錐形である必要はないことに留意されたい。例えば、シャフト208、210の外周または表面は円筒形であってもよい。他の例では、外周または表面は、矩形または角が丸い矩形であってもよい。空気通路ガスケット222、224は、同様に説明されることができる。
【0037】
図5は、第2のマイクロフォンアセンブリ500を示す。要素は、
図2を参照して説明したものと同様に機能することができる。特に明記しない限り、前述の説明が適用される。前述のように、車両ヘッドライナー202は、A面層206によって覆われたベース基板層204を含む多層構造であり得る。A面層206は、前述のように音響的に透過性の材料であってもよい。
【0038】
マイクロフォンアセンブリ500は、ハウジング520を含むことができる。ハウジング520は、アセンブリ500の他の要素を囲み構造的支持をもたらすように構成されることができる。ハウジング520はプラスチック材料で形成され得る。マイクロフォンアセンブリ500は、電気信号をマイクロフォンアセンブリ500から別のシステム(例えば、コントローラ102)に伝送するために電気コネクタを受容するように構成されているコネクタ518を含むことができる。コネクタ518は、1つ以上の導電性ピンまたは凹部を含むことができる。コネクタ518は、前述のとおりであり得る(例えば、コネクタ218)。
【0039】
マイクロフォンアセンブリ500は回路基板512を含むことができる。マイクロフォンアセンブリ500は、回路基板512に結合されているか、または回路基板512と一体化された1つ以上のマイクロフォン514、516を含むことができる。図示したマイクロフォンアセンブリ500は、第1のマイクロフォン514及び第2のマイクロフォン516を含む。マイクロフォン514、516は、
図2に関して説明したように様々な構成を含むことができる(例えば、マイクロフォン214、216)。
【0040】
回路基板512は、マイクロフォン514、516と協働するための他の電気/電子構成部品を含み得る。構成部品は、フィルタ及び電力管理機能を含み得る。コネクタ518の導電性部分は、回路基板512と外部モジュールとの間で信号を伝送するために回路基板512のトレースに電気的に結合されてもよい。
【0041】
マイクロフォンアセンブリ500は、ベース530をさらに含み得る。ベース530は、音波をマイクロフォン514、516に向けるための1つ以上のシャフト508、510を画定することができる。シャフト508、510は、ヘッドライナー202に装着されたときにA面層206内に延びることなく、ベース基板層204内に延びるように画定され得る。シャフト508、510は、ベース基板層204によって画定された開口230、232内に嵌合するように構成されてもよい。シャフト508、510は、ベース基板層204を介してマイクロフォン514、516へと通じる空気通路またはチャネルを形成することができる。ベース530は、マイクロフォンアセンブリ500を囲むためにハウジング520と協働するようにさらに構成され得る。ハウジング520及びベース530は、ハウジング520及びベース530を1つのユニットとして一緒に固定するために協働するタブ及びノッチ/チャネルを画定することができる。
【0042】
マイクロフォンアセンブリ500は、シャフト508、510によって画定された空気通路をマイクロフォン514、516まで延ばすように構成された1つ以上の空気通路ガスケット522、524をさらに含むことができる。空気通路ガスケット522、524は、ゴムのような弾性材料から形成されてもよい。空気通路ガスケット522、524は回路基板512に結合されてもよい。組み立てられると、シャフト508、510及び空気通路ガスケット522、524は、音がベース基板層204を介してマイクロフォン514、516に伝わるための空気通路を形成することができる。空気通路ガスケット522、524は、(例えば、空気通路ガスケット222、224に関する)前述のように機能することができる。
【0043】
シャフト508、510及び対応する空気通路ガスケット524、522は、円錐形の空気通路を形成するように構成されてもよい。円錐形の空気通路は、ベース基板層204においてより広い半径を有し得る。円錐形の空気通路は、マイクロフォン514、516に近づくにつれて、半径が減少し得る。いくつかの構成では、シャフト508、510及び対応する空気通路ガスケット524、522は、矩形の空気通路を形成するように構成されてもよい。他の空気通路の形状も同様に形成可能である。
【0044】
内周または表面によって形成される空気通路は円錐形の空気通路であってもよいが、シャフト508、510の全体形状は必ずしも円錐形である必要はないことに留意されたい。例えば、シャフト508、510の外周または表面は円筒形であってもよい。他の例では、外周は、矩形または角が丸い矩形である場合がある。空気通路ガスケット522、524は、同様に説明されることができる。
【0045】
図6は、第2のマイクロフォンアセンブリ500の断面等角図を示す。構成部品は上述と同様であってよい。
図6はA面を示していない。
【0046】
図7は、第2のマイクロフォンアセンブリの全体
図700を示す。
図7は、ヘッドライナーまたは実装される表面を示していない。マイクロフォンアセンブリは、上述のように内部マイクロフォンへの空気通路を形成するための代表的なシャフト508、510を示す。実装ベース526が示されており、ハウジング520の周りに完全に延び、ハウジング520よりも大きい設置面積を有するように構成されることができる。
【0047】
図5の例は、中空シャフト要素508、510がベース530の一部として一体的に形成されている構成を示す。シャフト要素508、510は空気通路を画定する。ガスケット522、524は、空気通路を延ばすために回路基板512とシャフト要素508、510との間に配置されることができる。マイクロフォン要素514、516は、回路基板512に結合されることができ、空気通路が車室からマイクロフォン要素514、516に音を向けるように空気通路と位置合わせされることができる。シャフト要素508、510とガスケット522、524との間の接点において、シャフト要素508、510及びガスケット522、524の内面の半径は、連続的な空気通路を形成するように一致するかまたはほぼ等しなり得る。ガスケット522、524は、接点において、ガスケット522、524の一部分がシャフト要素508、510の外面の一部の周りに延びるようにさらに画定されることができる。
【0048】
説明したマイクロフォンアセンブリは、マイクロフォンが車室内で視界から隠されるという利点を有する。車両内の乗員は、マイクロフォンアセンブリの存在を認知できなくなることができる。これにより、以前のベゼル/グリル設計よりも一貫性のある、切れ目のないヘッドライナー面が可能になる。もう1つの利点は、埃やその他の汚染物質が侵入できないように空気通路が覆われていることである。従って、性能劣化に伴う問題が少なくなることが期待できるようになる。
【0049】
以上、例示的な実施形態について説明したが、これらの実施形態は、本発明の可能性のあるすべての形態を説明することを意図するものではない。むしろ、本明細書で使用される用語は、限定するためではなく説明のための言葉であり、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な変更が行われ得ることが理解されよう。さらに、様々な実施形態の機能を組み合わせることで、本発明のさらなる実施形態を形成することができる。