(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
A63F5/04 682
A63F5/04 683
A63F5/04 691B
A63F5/04 698
(21)【出願番号】P 2020110676
(22)【出願日】2020-06-26
【審査請求日】2023-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】根木 優
【審査官】高木 亨
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-146429(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技機が設置された遊技場において遊技機が稼動状態及び非稼動状態のうち何れかであるかを判定する稼動状態判定手段と、
前記稼動状態判定手段により遊技機が非稼動状態であると判定されたことを条件として当該遊技機が消毒を必要としていると判定する消毒必要判定手段と、
前記消毒必要判定手段により消毒を必要としていると判定された遊技機において当該遊技場の従業員に対して当該遊技機が消毒を必要としている旨を報知する消毒必要報知手段と、
前記消毒必要報知手段による消毒必要報知の実施状況を管理する管理手段と、
前記消毒必要報知が実施された遊技機の消毒を従業員が終了したときに操作する消毒済み操作手段と、
前記消毒必要報知が実施された遊技機において、前記稼動状態判定手段により稼動状態であると判定された場合及び前記消毒済み操作手段が操作された場合のうち何れかで前記消毒必要報知を終了する報知終了手段と、を備え、
前記消毒済み操作手段は、遊技場の従業員が携帯可能であって当該遊技場の従業員に対応したIDが予め対応付けられており、当該遊技場の従業員が操作したことに応じて当該IDを特定可能に前記管理手段に送信し、
前記管理手段は、前記消毒必要報知手段が消毒必要報知を終了した場合に、その消毒必要報知を終了した要因が、前記稼動状態判定手段による判定及び前記消毒済み操作手段による操作のうち何れであるかを特定可能な情報を、遊技場の従業員に対応したIDと対応付けて管理する遊技場用システム。
【請求項2】
前記消毒必要報知手段により消毒必要報知が実施された回数のうち前記消毒済み操作手段による消毒済み操作の回数の割合を消毒済み率として算出する消毒済み率算出手段と、
前記消毒済み率算出手段により算出された消毒済み率に関する情報を出力する情報出力手段と、を備える請求項1に記載した遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機が設置される遊技場において遊技を行う際、遊技者はパチンコ遊技機のハンドルやスロットマシンのスタートレバー及びストップ釦に触れて遊技する。これらのハンドル、スタートレバー及びストップ釦は不特定多数の遊技者が触れるため衛生的に清潔とは言い難く、流行病や感染症の拡大に繋がる虞がある。そのため、遊技場の従業員は各遊技機が消毒済みであることを遊技者に周知させるために専用の札を用意して遊技者に安全及び安心を謳っている。ところが、従業員が専用の札を用意して各遊技機に取付ける作業は、人手不足の昨今、対応を徹底するには従業員の負担が大きい。そこで、例えば特許文献1には、従業員が遊技機に対して従業員リモコンを操作することで、その遊技機が消毒済みであることを示す消毒済み表示を行う構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、稼動中の遊技機に対して消毒呼出予約を行い、その消毒呼出予約に対して従業員が対応したか、又は従業員が対応する前に消毒呼出予約が遊技者により解除されたかを管理する技術が開示されている。しかしながら、このような管理のみでは遊技機の消毒が適切に行えているか否かを把握するのに手間が掛かってしまう。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、遊技機の消毒が適切に行えているか否かを容易に把握することができる遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の遊技場用システムによれば、消毒必要報知を終了した場合に、その消毒必要報知を終了した要因が、稼動状態判定手段による判定及び消毒済み操作手段による操作のうち何れであるかを特定可能な情報を、遊技場の従業員に対応したIDと対応付けて管理するようにした。消毒必要報知に対して、従業員が対応する前に遊技者が遊技を開始したのか、遊技者が遊技を開始する前に従業員が対応したのかを管理することができる。これにより、遊技機の消毒が適切に行えているか否かを容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図12】退店を判定する処理の流れを示す図(その1)
【
図13】退店を判定する処理の流れを示す図(その2)
【
図14】台移動を判定する処理の流れを示す図(その1)
【
図15】台移動を判定する処理の流れを示す図(その2)
【
図16】非稼動状態の特定処理を示すフローチャート
【
図17】空台報知の開始判定処理を示すフローチャート
【
図18】空台報知の終了判定処理を示すフローチャート
【
図19】空台報知の再開判定処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は遊技場用システムの全体構成を概略的に示している。遊技場用システム1が設けられている遊技場内には、例えばスロットマシンやパチンコ遊技機等の複数の遊技機が設置されている。各遊技機2には、貸出装置3及び情報表示装置4が付設されている。これら遊技機2、貸出装置3及び情報表示装置4は、2台ずつ中継装置5に接続されている。中継装置5は、LAN6を介して管理装置7に接続されており、遊技機2や貸出装置3等の遊技機2側の機器から送信された遊技信号を受信すると、その受信した遊技信号を管理装置7に送信(中継)する。
【0009】
管理装置7は、例えば遊技場内の事務所等に設置されており、遊技機2の遊技情報を管理している。管理装置7が管理する遊技情報は、例えばモニタ8等に表示出力される。情報表示装置4は、稼動状態判定手段、消毒必要判定手段、消毒必要報知手段、報知終了手段に相当する。管理装置7は、管理手段、消毒率算出手段、情報出力手段に相当する。
【0010】
このような遊技場内には、例えば数百台の遊技機2が設置されており、管理装置7の管理対象となっている。又、遊技場内には、POS9や精算装置10も設置されており、これらPOS9や精算装置10もLAN6を介して管理装置7に接続されている。POS9は、一般カードや会員カードのICカードを受付けると、その受付けたICカードに記録されている持玉や貯玉(遊技価値)を景品に交換する景品交換処理を実行する。POS9は、景品交換処理を実行すると、自装置を特定可能なPOSIDと、その受付けたICカードを特定可能なカードIDと、景品交換処理後の持玉数や貯玉数とを対応付けた景品交換信号を管理装置7に送信する。管理装置7は、POS9から送信された景品交換信号を受信すると、その受信した景品交換信号からPOSIDと、カードIDと、景品交換処理後の持玉数や貯玉数とを特定し、それらの特定した情報を対応付けて景品交換履歴を管理する。
【0011】
精算装置10は、ICカードを受付けると、その受付けたICカードに記録されている貨幣の残高を精算する精算処理を実行する。精算装置10は、精算処理を実行すると、自装置を特定可能な精算装置IDと、その受付けたICカードを特定可能なカードIDと、精算処理後の貨幣の残高とを対応付けた精算信号を管理装置7に送信する。管理装置7は、精算装置10から送信された精算信号を受信すると、その受信した精算信号から精算装置IDと、カードIDと、精算処理後の貨幣の残高とを特定し、それらの特定した情報を対応付けて精算履歴を管理する。
【0012】
本実施形態では、遊技機2としてスロットマシンを想定している。遊技機2は、その正面に表示窓11が設けられており、遊技者は表示窓11を通じて内部に設けられたリール12の図柄を視認可能となっている。
図2に示すように、各図柄は、左リール、中リール、右リールの円周面に描かれており、各リールが停止した状態では、表示窓11の上段、中段、下段に対応して表示される。即ち、表示窓11には、各リールの各々について3図柄ずつ合計9図柄分の図柄表示領域が形成されている。
【0013】
図3に示すように、遊技機2には、ボーナス役、小役、リプレイ役の3種類の役が設定されている。ボーナス役としてはBB(ビッグボーナス)役及びRB(レギュラーボーナス)役の2種類、小役としては15枚役、1枚役A、1枚役B及び2枚役の4種類が設定されている。遊技機2では、1回のゲームにおけるメダルの使用数(投入数であるBET数)は、通常状態では3枚(3BET)に設定されており、ボーナス状態では2枚(2BET)に設定されている。
【0014】
図4に示すように、表示窓11には、中段に対応した横方向の1本(同図の「1」で示す実線)、上段、中段、下段に対応した斜め方向の2本(同図の「2」、「3」で示す実線)、上段と下段に対応した横方向の2本(同図の「4」と「5」で示す実線)の合計5本の入賞ラインが設定されており、入賞図柄が何れかの入賞ライン上に揃ったときに対応する入賞が発生する。
【0015】
表示窓11の下方には、クレジットメダルの投入を行うMAXBET釦13、クレジットメダルの精算を行うクレジット精算釦14、メダルを投入するメダル投入口15が設けられており、これらの下方にはスタートレバー16、3つのストップ釦17が設けられている。クレジット数が1以上の状態でクレジット精算釦14が操作されると、そのクレジット数分のメダルが払出される。遊技機2には、最下部に受皿18が設けられ、最上部にランプ部19が設けられている。尚、遊技機2では、例えば「1」~「6」の6段階で役の内部当選確率を設定するための設定値が設けられており、その何れかの設定値を有効化する。設定値は、その値が高いほど遊技者にとって有利な設定であり、その値が低いほど遊技者にとって不利な設定である。設定値により遊技機2の出率等が調整される。
遊技機2は以下のように動作する。
【0016】
(1)メダルが投入された状態でのスタートレバー16の操作によりゲームが開始されると、例えば0~65535の間で発生する乱数のうち1つを抽出し、その抽出した乱数と図示しない当選乱数テーブルと照合し、内部当選役を決定する。具体的には、
図5に示すように、例えば設定値1であれば、通常状態では、単独BB役に11個の抽選用乱数が割振られており、その理論上の内部当選確率は、11/65536である。同様に、単独RB役に11個、1枚役Aに1301個、15枚役+1枚役Bに5384個、単独2枚役に128個、BB役+2枚役に5個、RB役+2枚役に5個、リプレイ役は8978個の抽選用乱数が割振られている。又、BB又はRB状態では、単独15枚役に65535個の抽選用乱数が割振られており、単独15枚役が内部当選役となる確率が高くなるように設定されている。
【0017】
(2)内部当選役を決定すると共にリール12を始動させた後、遊技者による各ストップ釦17の操作と内部当選役に応じて、所謂引込制御(すべり制御)を含む停止制御を実行する。引込制御は、各ストップ釦17の操作を検出した時点から予め規定された引込範囲(最大で4図柄まで)にある図柄を前記入賞ライン上に引込んで停止させることが可能な制御である。そして、役に対応した図柄が入賞ライン上に停止することで入賞が発生する。
【0018】
(3)通常状態において小役(15枚役、1枚役A、1枚役B、2枚役)が入賞した場合に、対応する数のメダルの払出しが行われる。又、リプレイ役が入賞した場合、新たにメダルを投入することなく再度ゲームを実行可能となる。ボーナス状態では、上記したようにBET数が2BETに削減されると共に、単独15枚役が内部当選役となる確率が高められ、多量のメダルの獲得が可能となる。ボーナス状態のうちBB状態は例えば315枚を越えるメダルの払出しにより終了し、RB状態は例えば105枚を越えるメダルの払出しにより終了し、ボーナス状態の終了により通常状態に移行する。
【0019】
(4)所謂AT状態(AT)を発生可能であり、ATでは15枚役+1枚役B(以下、AT役)の内部当選時にストップ釦17の操作順をナビする。ナビ通り操作すれば15枚役が入賞する一方、ナビ通り操作しないと1枚役Bの引込制御を行い、1枚役Bが引込範囲内にあれば1枚役が入賞する一方、引込範囲内になければ非入賞となる。ATの発生条件等を上記した設定値により異なるようにしても勿論良いが、本実施形態では設定値による差をBB役等の内部当選率を異なる値とすることで調整している。
遊技機2からは遊技者による遊技の進行にしたがって以下に示す遊技信号が送信される。
【0020】
アウト信号=遊技機2から送信される信号である。開始操作に応じベット状態のメダルを消費したとしてベット状態のメダル数(3枚)分がパルス出力されるので、アウト信号数×1がアウト(消費価値、使用媒体数、遊技に応じて消費した遊技価値の大きさを示す遊技情報)となる。尚、リプレイ時にも対応分が送信される。
【0021】
セーフ信号=遊技機2から送信される信号である。メダルが1枚付与(払出)される毎に1パルス出力されるので、セーフ信号数×1がセーフ(入賞付与価値、払出媒体数、遊技に応じて遊技者に付与された遊技価値の大きさを示す遊技情報)となる。尚、リプレイ役入賞時にも、そのゲームに使用されたメダル分が送信される。
【0022】
BB又はRB信号=遊技機2から送信される信号である。対応するボーナス状態(BB、RB)中にレベル出力されるので、信号受信期間をボーナス状態として特定する。
AT信号=遊技機2から送信される信号である。AT中にレベル出力されるので、信号受信期間をAT状態として特定する。
【0023】
上記した構成は所謂AT機の一般的な構成の例示であり、どのようなスペックの遊技機であっても良いし、図示しない玉を遊技価値とするパチンコ遊技機等も対象となる。
【0024】
貸出装置3は、遊技者が貨幣を入金するための貨幣挿入口20、遊技者がカードを挿入するためのカード挿入口21、メダルを払出すための貸出釦22、カードを発行するための返却釦23、各種情報を表示するタッチパネル式の液晶表示部24、従業員が携帯する従業員リモコン25から送信されたリモコン信号を受信するリモコン受光部26、メダルを遊技機2の受皿18に払出す払出ノズル27、投入口28等を備える。又、貸出装置3は、対応する遊技機2で遊技する遊技者を撮像する顔認証用のカメラを内蔵している。カメラは、撮像されている不快感を遊技者に与えないように外部から視認不能に設けられている。従業員リモコン25は、消毒済み操作手段に相当する。
【0025】
貸出装置3は以下のように動作する。
(1)貨幣が貨幣投入口20に入金されると、貨幣を受付け(貨幣受付処理)、その貨幣の残高を液晶表示部24に表示し、貸出釦22が押下(貸出操作、付与操作)されると、貸出1単位(例えば1000円分)の貸出メダル(対価付与価値)を払出ノズル27から払出し(対価付与処理)、その対価分を残高から引落とす。この場合、貨幣は複数回分の貸出処理の対応分(例えば1万円まで)を受付可能である。
【0026】
(2)所謂各台計数機能を備えており、投入口28へのメダルの投入により遊技者が獲得したメダルを受付可能であり、投入口28に投入されたメダルを、自装置3に内蔵された計数部で計数し、その計数値を持玉(計数メダル数)として記憶部に記憶する。これにより、持玉を対価とした払戻処理(価値付与処理)も可能とし、払戻した場合には、その対価分(払戻したメダルと同数)を持玉より減算する。
【0027】
(3)持玉、貯玉及び貨幣の残高が残存する状態で返却釦23が押下(発行操作)されると、持玉、貯玉及び貨幣の残高を特定可能なICカードをカード挿入口21から発行するカード発行処理を実行する。カード発行処理を実行すると、自装置を特定可能な貸出装置IDと、その発行したICカードを特定可能なカードIDと、その発行したICカードに記録した持玉、貯玉及び貨幣の残高とを対応付けたカード発行信号を管理装置7に送信する。管理装置7は、貸出装置3から送信されたカード発行信号を受信すると、その受信したカード発行信号から貸出装置IDと、カードIDと、その発行したICカードに記録されている持玉、貯玉及び貨幣の残高とを特定し、それらの特定した情報を対応付けてカード発行履歴を管理する。
【0028】
(4)ICカードがカード挿入口21に挿入されると、ICカードを受付けるカード受付処理を実行する。カード受付処理を実行すると、自装置を特定可能な貸出装置IDと、その受付けたICカードを特定可能なカードIDと、その受付けたICカードに記されている持玉、貯玉及び貨幣の残高とを対応付けたカード受付信号を管理装置7に送信する。管理装置7は、貸出装置3から送信されたカード受付信号を受信すると、その受信したカード受付信号から貸出装置IDと、カードIDと、その受付けたICカードに記録されている持玉、貯玉及び貨幣の残高とを特定し、それらの特定した情報を対応付けてカード受付履歴を管理する。管理装置7は、カード受付履歴を管理することで、その受付けたICカードを前回に発行した貸出装置3に対応する遊技機2を判定する遊技機判定処理を実行する。
【0029】
(5)対応する遊技機2で遊技する遊技者をカメラにより撮像し、その撮像した遊技者画像を管理装置7に送信する。管理装置7は、貸出装置3から送信されたカード受付信号及び遊技者画像を受信すると、上記したようにカード受付履歴を管理し、その受付けたICカードを前回に発行した貸出装置3に対応する遊技機2と、遊技者画像とを照合する照合処理を実行する。
【0030】
(6)中継装置5を介したシリアル通信による売上信号により管理装置7にて貨幣受付処理や対価付与処理、残高や持玉、貸出玉数、払戻玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額及びカードの受付や発行処理等の各種情報を特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としても良い。
【0031】
情報表示装置4は、遊技機2から中継装置5を経由して受信した各種の遊技情報を表示したり管理装置7から受信した各種の遊技情報を表示したりする。
図6に示すように、情報表示装置4は、LED表示部29、液晶表示部30、従業員を呼出すための呼出釦や液晶表示部30に表示される遊技情報の種類等を切替えるための切替釦を含む操作スイッチ群31、従業員リモコン25から送信されたリモコン信号を受信するリモコン受光部32を備える。
【0032】
液晶表示部30は、操作スイッチ群31の操作に応じて各種の遊技情報を表示可能であり、テロップ表示エリア30a、情報表示エリア30b、第1データ表示エリア30c、第2データ表示エリア30d、第3データ表示エリア30e、第4データ表示エリア30f、第5データ表示エリア30gに区分されている。
図6の例示では、テロップ表示エリア30aに機種名が表示され、情報表示エリア30bに直近ゲームの状況が表示され、第1データ表示エリア30cにBBの発生回数が表示され、第2データ表示エリア30dにRBの発生回数が表示されており、これらのBBとRBとの合計発生回数、BBの発生回数及びRBの発生回数はそれぞれ当日、1日前、2日前について営業日単位で表示されている。第3データ表示エリア30eに営業開始や特別状態の終了等による初期化条件成立後からのゲームの実行回数であるスタート回数が表示されている。第4データ表示エリア30fに最高獲得枚数が表示され、第5データ表示エリア30gにボーナス単位のゲーム数をグラフ化したスタート履歴グラフが表示されている。
【0033】
前述した[発明が解決しようとする課題]で説明した通り、遊技機の消毒が適切に行えているか否かを容易に把握し得る構成が求められており、この点に関し、本実施形態では、以下に示す構成を採用している。
【0034】
管理装置7は、遊技場で遊技をしている遊技者が遊技場から退店したことを判定すると、遊技者が退店する直前まで遊技していた遊技機2を空台状態であると判定する。即ち、管理装置7は、前述したように景品交換履歴を管理していることにより、ICカードがPOS9に受付けられたことで景品交換処理が実行された結果、そのICカードに記録されている持玉数又は貯玉数が所定玉数以下になったと判定すると、そのICカードを所持する遊技者が退店したものと判定する。管理装置7は、POS9に受付けられたICカードのカードIDに基づいて当該ICカードを直前に発行した貸出装置3に対応する遊技機2を、その遊技者が退店する直前まで遊技していた遊技機2であると特定し、その特定した遊技機2を空台状態であると判定する。尚、所定玉数を「0」とすれば、持玉や貯玉が無くなった場合に遊技者が退店したものと判定することができ、所定玉数を「1」以上とすれば、持玉や貯玉が無くならずとも極めて少なくなった場合に遊技者が退店したものと判定することができる。
【0035】
管理装置7は、前述したように精算履歴を管理していることにより、ICカードが精算装置10に受付けられたことで精算処理が実行された結果、そのICカードに記録されている貨幣の残高が所定金額以下になったと判定すると、そのICカードを所持する遊技者が退店したものと判定する。管理装置7は、精算装置10に受付けられたICカードのカードIDに基づいて当該ICカードを直前に発行した貸出装置3に対応する遊技機2を、その遊技者が退店する直前まで遊技していた遊技機2であると特定し、その特定した遊技機2を空台状態であると判定する。尚、所定金額を「0」とすれば、貨幣の残高が無くなった場合に遊技者が退店したものと判定することができ、所定金額を「1」以上とすれば、貨幣の残高が無くならずとも極めて少なくなった場合に遊技者が退店したものと判定することができる。
【0036】
又、管理装置7は、遊技場で遊技をしている遊技者が台移動したことを判定すると、遊技者が台移動する直前まで遊技していた遊技機を空台状態であると判定する。即ち、管理装置7は、前述したようにカード発行履歴及びカード受付履歴を管理していることにより、遊技機2と遊技者画像とを照合したことで照合処理を実行した結果、遊技者が遊技機2を移動して遊技したと判定すると、そのICカードを所持する遊技者が台移動したものと判定する。管理装置7は、ICカードを直前に発行した貸出装置3を特定することで、その特定した貸出装置3に対応する遊技機2を、その遊技者が台移動する直前まで遊技していた遊技機2であると特定し、その特定した遊技機2を空台状態であると判定する。
【0037】
管理装置7は、前述したようにカード発行履歴及びカード受付履歴を管理していることにより、ICカードを発行した貸出装置3に対応する遊技機2を判定したことで遊技機判定処理を実行した結果、遊技者が遊技機2を移動して遊技したと判定すると、そのICカードを所持する遊技者が台移動したものと判定する。管理装置7は、ICカードを直前に発行した貸出装置3を特定することで、その特定した貸出装置3に対応する遊技機2を、その遊技者が台移動する直前まで遊技していた遊技機2であると特定し、その特定した遊技機2を空台状態であると判定する。
【0038】
管理装置7は、このようにしてPOS9による景品交換処理が実行された結果、精算装置10による精算処理が実行された結果、自装置による照合処理又は遊技機判定処理を実行した結果に基づいて遊技機2を空台状態であると判定すると、空台信号を、その空台状態であると判定した遊技機2に対応する情報表示装置4に送信する。
【0039】
情報表示装置4は、管理装置7から送信された空台信号を受信すると、対応する遊技機2が例えば休憩中や食事中等の一時的な離席状態でなければ、LED表示部29を所定の点灯パターンで点灯させ、対応する遊技機2の消毒を従業員に行わせるために空台報知を開始する。即ち、空台報知は、遊技機2が消毒を必要としている旨の報知である。尚、情報表示装置4は、LED表示部29を所定の点灯パターンで点灯させることに代えて又は加え、対応する遊技機2が未消毒である旨の表示を行っても良い。又、情報表示装置4がLED表示部29を所定の点灯パターンで点灯させることに加え、管理装置7において、空台状態になった遊技機2を特定することで、その空台状態になった遊技機2の台番を店内放送やインカム等により従業員に報知しても良い。又、従業員が携帯する携帯端末と無線通信することで、その空台状態になった遊技機2の台番を携帯端末により従業員に報知しても良い。
【0040】
この場合、空台報知中の情報表示装置4に対応する遊技機2に対して遊技者が遊技を開始する前に従業員が消毒を行い、従業員が従業員リモコン25を操作したことで、従業員リモコン25から送信された消毒終了信号をリモコン受光部32により受信すると、情報表示装置4は、空台報知を終了して消毒済み表示を開始し、消毒終了信号を管理装置7に送信する。従業員リモコン25には従業員に対応したIDが予め対応付けられており、情報表示装置4は、消毒終了信号を管理装置7に送信する際には、その対応付けられているIDも同時に管理装置7に送信する。一方、空台報知中の情報表示装置4に対応する遊技機2に対し、従業員が消毒をする前に遊技者が遊技を開始すると、情報表示装置4は、空台報知を終了し、遊技信号に基づいて集計した遊技データの表示を開始する。
【0041】
消毒済み表示とは、従業員が遊技機2の消毒を終了したことを示す表示であり、遊技機2において消毒済みであることを示す表示である。情報表示装置4は、消毒済み表示の態様として、
図7に示すように、「消毒済み」の文字情報を液晶表示部30のうちテロップ表示エリア30aの一部に表示したり、
図8に示すように、「消毒済み」の文字情報を液晶表示部30の全体に表示したりする。情報表示装置4は、「消毒済み」の文字情報を液晶表示部30の全体に表示する場合であれば、遊技者が遊技データを確認可能となるように「消毒済み」の文字情報の表示と非表示を繰返しても良い。遊技者が遊技データを確認可能となるように「消毒済み」の文字情報の表示と非表示を繰返すことで、遊技者への遊技データの提供を妨げず、台選択に有益な情報を遊技者に適切に提供することができる。情報表示装置4は、対応する遊技機2において遊技者が遊技を開始し、対応する遊技機2が非稼動状態から稼動状態に移行して空台状態でなくなると、消毒済み表示を終了する。
【0042】
又、情報表示装置4は、例えば遊技機2から送信されるアウト信号に基づいて遊技機2が稼動状態及び非稼動状態のうち何れであるかを判定し、最後のアウト信号を受信してから次のアウト信号を受信しない時間、即ち、アウト信号の未受信時間が一定時間に達すると、遊技機2が稼動状態から非稼動状態に移行したと判定し、LED表示部29を所定の点灯パターンで点灯させ、対応する遊技機2の消毒を従業員に行わせるために空台報知を再開する。
【0043】
上記したように情報表示装置4が空台報知を行うと、その空台報知を終了する条件として、遊技者が遊技を開始する前に従業員が消毒を行う場合と、従業員が消毒を行う前に遊技者が遊技を開始する場合とがある。この点に関し、管理装置7は、空台報知に対して従業員が対処したか否かを従業員管理情報及び消毒済み率管理情報として管理する。
【0044】
図9に示すように、管理装置7は、従業員管理情報を、NO、時刻、従業員ID、台番、対処時間、遊技者解除の項目を1レコードとして管理する。
NO=空台報知の発生順を示す。
時刻=空台報知を開始した時刻を示す。
従業員ID=消毒終了信号を送信した従業員リモコン25に対応付けられているIDを示す。
台番=空台報知を開始した情報表示装置4に対応する遊技機2の台番号を示す。
対処時間=空台報知を開始した時刻から終了した時刻までの時間を示す。
遊技者解除=遊技者が遊技を開始したことで空台報知を終了した場合には「〇」が記録され、従業員が消毒を行ったことで空台報知を終了した場合には「×」が記録される。遊技者解除は、消毒必要報知を終了した要因が、遊技者による遊技開始及び従業員による従業員リモコンの操作のうち何れであるかを特定可能な情報である。
消毒済み率=空台報知を開始した回数に対する従業員が消毒を行った回数の割合を示し、以下の計算式により算出する。
消毒済み率=従業員が消毒を行った回数÷空台報知を開始した回数×100
【0045】
従業員管理情報では、遊技者解除が「×」であるときの対処時間が、空台報知に対して従業員が迅速に対処したか否かを示す指標であり、短いほど従業員が迅速に対処したことを示す。尚、平均及び合計は、遊技場全体での平均及び合計を示す。
図9の例示では、従業員として従業員IDが「001」、「002」、「003」の3人を想定しているので、空台報知の発生件数の合計が「32件」であれば、「32件」を「3」で除し、平均は「11件」である。対処時間の合計が「23:16」であれば、「23:16」を「32」で除し、平均は「00:43」である。遊技者解除の合計が「4件」であれば、「4件」を「3」で除し、平均は「1.33件」である。又、消毒済み率は、以下の計算式となる。
消毒済み率=(32件-4件)÷32件×100=87.5%
【0046】
図10に示すように、管理装置7は、従業員管理情報を従業員ID毎に管理しても良い。
図10の例示では、従業員ID=「001」の従業員が、10件の空台報知の発生件数に対処している。
【0047】
又、
図11に示すように、管理装置7は、消毒済み率管理情報を、日、消毒報知数、消毒済み操作数、遊技者解除数、消毒済み率の項目を1レコードとして管理する。
消毒報知数=空台報知の発生件数である。上記した計算式の空台報知を開始した回数である。
消毒済み操作数=従業員が消毒を行ったことで空台報知を終了した回数である。即ち、上記した計算式の従業員が消毒を行った回数であり、
図9に示した遊技者解除の「×」の回数である。
遊技者解除数=遊技者が遊技を開始したことで空台報知を終了した回数である。即ち、
図9に示した遊技者解除の「〇」の回数である。
消毒済み率=以下の計算式により算出する。
消毒済み率=消毒済み操作数÷消毒報知数×100
月別合計は、月における各項目の合計値であり、月別平均は、月における各項目の平均値(
図11では合計値を「31」で除した値)である。
管理装置7は、このようにして管理する従業員管理情報をモニタ8等に表示出力する。
【0048】
又、管理装置7は、従業員リモコン25から消毒終了信号を受信した時刻を管理することで、最後に消毒が行われてからの経過時間を計測し、その経過時間が一定時間に達すると、遊技機2が非稼動状態であることを条件として空台報知を行う。
【0049】
次に、上記した構成の作用について
図12から
図19を参照して説明する。
最初に、遊技場用システムにおいて、遊技者が退店したこと又は台移動したことを判定して空台報知を開始する場合の処理の流れについて
図12から
図15を参照して説明する。
【0050】
(1)景品交換処理により遊技者の退店を判定する場合
景品交換処理により遊技者の退店を判定する場合について
図12を参照して説明する。POS9は、例えば遊技者がICカードをカード挿入口に挿入したことでICカードを受付けると、景品交換処理を行い(S1)、POSIDと、カードIDと、景品交換処理後の持玉数や貯玉数とを対応付けた景品交換信号を管理装置7に送信する。管理装置7は、POS9から送信された景品交換信号を受信すると、その受信した景品交換信号からカードIDと景品交換処理後の持玉数や貯玉数とを特定し、その特定した持玉数又は貯玉数が所定玉数以下であるか否かを判定する(S2)。
【0051】
管理装置7は、持玉数又は貯玉数が所定玉数以下であると判定すると(S2:YES)、そのICカードを所持する遊技者が退店したと判定し(S3)、その特定したカードIDのICカードを直前に発行した貸出装置3に対応する遊技機2を特定し(S4)、その特定した遊技機2を空台状態であると判定する(S5)。管理装置7は、遊技機2を空台状態であると判定すると、空台信号を、その空台状態であると判定した遊技機2に対応する情報表示装置4に送信する。
【0052】
情報表示装置4は、管理装置7から送信された空台信号を受信すると、対応する遊技機2が一時的な離席状態であるか否かを判定し(S6)、対応する遊技機2が一時的な離席状態でないと判定すると(S6:NO)、空台報知を開始し(S7)、対応する遊技機が一時的な離席状態であると判定すると(S6:YES)、空台報知を開始しない。
【0053】
(2)精算処理により遊技者の退店を判定する場合
【0054】
精算処理により遊技者の退店を判定する場合について
図13を参照して説明する。精算装置10は、例えば遊技者がICカードをカード挿入口に挿入したことでICカードを受付けると、精算処理を行い(S11)、精算装置IDと、カードIDと、精算処理後の貨幣の残高とを対応付けた精算信号を管理装置7に送信する。管理装置7は、精算装置10から送信された精算信号を受信すると、その受信した精算信号からカードIDと精算処理後の貨幣の残高とを特定し、その特定した貨幣の残高が所定金額以下であるか否かを判定する(S12)。
【0055】
管理装置7は、貨幣の残高が所定金額以下であると判定すると(S12:YES)、そのICカードを所持する遊技者が退店したと判定し(S13)、その特定したカードIDのICカードを直前に発行した貸出装置3に対応する遊技機2を特定し(S14)、その特定した遊技機2を空台状態であると判定する(S15)。管理装置7は、遊技機2を空台状態であると判定すると、空台信号を、その空台状態であると判定した遊技機2に対応する情報表示装置4に送信する。情報表示装置4は、管理装置7から送信された空台信号を受信すると、上記したステップS6、S7を行う。
【0056】
(3)照合処理により遊技者の台移動を判定する場合
照合処理により遊技者の台移動を判定する場合について
図14を参照して説明する。貸出装置3は、遊技者がICカードをカード挿入口21に挿入したことでICカードを受付けると、貸出装置IDと、カードIDと、持玉、貯玉及び貨幣の残高とを対応付けたカード受付信号を管理装置7に送信すると共に、カメラにより撮像された遊技者画像を管理装置7に送信する。管理装置7は、貸出装置3から送信されたカード受付信号及び遊技者画像を受信すると、照合処理を行う(S21)。具体的には、管理装置7は、その受信したカード受付信号から貸出装置IDとカードIDとを特定し、同一の遊技者画像に対して今回の貸出装置IDと前回の貸出装置IDとが一致したか否かを判定する(S22)。
【0057】
管理装置7は、今回の貸出装置IDと前回の貸出装置IDとが一致していないと判定すると(S22:NO)、そのICカードを所持する遊技者が台移動したと判定し(S23)、その特定したカードIDのICカードを直前に発行した貸出装置3に対応する遊技機2を特定し(S24)、その特定した遊技機2を空台状態であると判定する(S25)。管理装置7は、遊技機2を空台状態であると判定すると、空台信号を、その空台状態であると判定した遊技機2に対応する情報表示装置4に送信する。情報表示装置4は、管理装置7から送信された空台信号を受信すると、上記したステップS6、S7を行う。
【0058】
(4)遊技機判定処理により遊技者の台移動を判定する場合
遊技機判定処理により遊技者の台移動を判定する場合について
図15を参照して説明する。貸出装置3は、遊技者がICカードをカード挿入口21に挿入したことでICカードを受付けると、貸出装置IDと、カードIDと、持玉、貯玉及び貨幣の残高とを対応付けたカード受付信号を管理装置7に送信する。管理装置7は、貸出装置3から送信されたカード受付信号を受信すると、遊技機判定処理を行う(S31)。具体的には、管理装置7は、その受信したカード受付信号から貸出装置IDとカードIDとを特定し、同一のカードIDに対して今回の貸出装置IDと前回の貸出装置IDとが一致したか否かを判定する(S32)。
【0059】
管理装置7は、今回の貸出装置IDと前回の貸出装置IDとが一致していないと判定すると(S32:NO)、そのICカードを所持する遊技者が台移動したと判定し(S33)、その特定したカードIDのICカードを直前に発行した貸出装置3に対応する遊技機2を特定し(S34)、その特定した遊技機2を空台状態であると判定する(S35)。管理装置7は、遊技機2を空台状態であると判定すると、空台信号を、その空台状態であると判定した遊技機2に対応する情報表示装置4に送信する。情報表示装置4は、管理装置7から送信された空台信号を受信すると、上記したステップS6、S7を行う。
【0060】
以上により、情報表示装置4は、POS9における景品交換処理や精算装置10における精算処理により遊技者の退店が判定されたり、管理装置7における照合処理や遊技機判定処理により遊技者の台移動が判定されたりすることで、空台報知を開始する。尚、以上は、対応する遊技機2が一時的な離席状態であるか否かを情報表示装置4が判定する構成を例示したが、対応する遊技機2が一時的な離席状態であるか否かを管理装置7が判定しても良い。即ち、管理装置7は、遊技機2を空台状態であると判定すると、その遊技機2が一時的な離席状態であるか否かを判定し、その遊技機2が一時的な離席状態でないと判定すると、空台信号を、その空台状態であり且つ一時的な離席状態でないと判定した遊技機2に対応する情報表示装置4に送信しても良い。
【0061】
次に、情報表示装置4が行う処理について
図16から
図19を参照して説明する。情報表示装置4は、非稼動状態の特定処理、空台報知の開始判定処理、空台報知の終了判定処理、空台報知の再開処理をそれぞれ所定周期で行う。
【0062】
(1)非稼動状態の特定処理
非稼動状態の特定処理について
図16を参照して説明する。情報表示装置4は、非稼動状態の特定処理の開始タイミングになると、非稼動状態の特定処理を開始し、対応する遊技機2からアウト信号を受信したか否かを判定する(S41)。情報表示装置4は、対応する遊技機2からアウト信号を受信したと判定すると(S41:YES)、稼動タイマが作動中であるか否かを判定し(S42)、稼動タイマが作動中でないと判定すると(S42:NO)、稼動タイマをスタートさせ(S43)、稼動タイマが作動中であると判定すると(S43:YES)、稼動タイマをリスタートさせ(S44)、非稼動状態の特定処理を終了し、次の非稼動状態の特定処理の開始タイミングを待機する。
【0063】
情報表示装置4は、対応する遊技機2からアウト信号を受信していないと判定すると(S41:YES)、稼動タイマが作動中であるか否かを判定する(S45)。情報表示装置4は、稼動タイマが作動中であると判定すると(S45:YES)、非稼動状態の特定処理を終了し、次の非稼動状態の特定処理の開始タイミングを待機する。情報表示装置4は、稼動タイマが作動中でないと判定すると(S45:NO)、対応する遊技機2が非稼動状態であることを特定し(S46)、非稼動状態の特定処理を終了し、次の非稼動状態の特定処理の開始タイミングを待機する。
【0064】
(2)空台報知の開始判定処理
空台報知の開始判定処理について
図17を参照して説明する。情報表示装置4は、空台報知の開始判定処理の開始タイミングになると、空台報知の開始判定処理を開始し、空台報知中であるか否かを判定する(S51)。情報表示装置4は、空台報知中でないと判定すると(S51:NO)、対応する遊技機2が空台状態であるか否かを判定する(S52)。情報表示装置4は、上記したように遊技者が退店したこと又は台移動したことが管理装置7により判定され、管理装置7から送信された空台信号を受信したことで、対応する遊技機2が空台状態であると判定すると(S52:YES)、対応する遊技機2が一時的な離席状態であるか否かを判定する(S53)。
【0065】
情報表示装置4は、対応する遊技機2が一時的な離席状態でないと判定すると(S53:NO)、空台報知を開始し(S54)、空台報知の開始判定処理を終了し、次の空台報知の開始処理の開始タイミングを待機する。情報表示装置4は、空台報知中であると判定すると(S51:YES)、対応する遊技機2が空台状態でないと判定すると(S52:NO)、又は対応する遊技機2が一時的な離席状態であると判定すると(S53:YES)、空台報知の開始判定処理を終了し、次の空台報知の開始処理の開始タイミングを待機する。
【0066】
(3)空台報知の終了判定処理
空台報知の終了判定処理について
図18を参照して説明する。情報表示装置4は、空台報知の終了判定処理の開始タイミングになると、空台報知の終了判定処理を開始し、空台報知中であるか否かを判定する(S61)。情報表示装置4は、空台報知中であると判定すると(S61:YES)、従業員リモコン25から消毒終了信号を受信したか否かを判定する(S62)。情報表示装置4は、従業員リモコン25から消毒終了信号を受信したと判定すると(S62:YES)、空台報知を終了し(S63)、消毒済み表示を開始し(S64)、空台報知の終了判定処理を終了し、次の空台報知の終了判定処理の開始タイミングを待機する。
【0067】
情報表示装置4は、従業員リモコン25から消毒終了信号を受信していないと判定すると(S62:NO)、対応する遊技機2が稼動状態であるか否かを判定する(S65)。情報表示装置4は、対応する遊技機2が稼動状態であると判定すると(S65:YES)、空台報知を終了し(S66)、遊技データの表示を開始し(S67)、空台報知の終了判定処理を終了し、次の空台報知の終了判定処理の開始タイミングを待機する。
【0068】
(4)空台報知の再開判定処理
空台報知の再開判定処理について
図19を参照して説明する。情報表示装置4は、空台報知の再開判定処理の開始タイミングになると、空台報知の再開判定処理を開始し、空台報知中であるか否かを判定する(S71)。情報表示装置4は、空台報知中でないと判定すると(S71:NO)、前回の空台報知の終了時点からの経過時間が一定時間に達したか否かを判定する(S72)。情報表示装置4は、前回の空台報知の終了時点からの経過時間が一定時間に達したと判定すると(S72:YES)、対応する遊技機2が稼動状態であるか否かを判定する(S73)。
【0069】
情報表示装置4は、対応する遊技機2が稼動状態でなく非稼動状態であると判定すると(S73:NO)、空台報知を再開し(S74)、空台報知の再開判定処理を終了し、次の空台報知の再開判定処理の開始タイミングを待機する。情報表示装置4は、空台報知中であると判定すると(S71:YES)、前回の空台報知の終了時点からの経過時間が一定時間に達していないと判定すると(S72:NO)、又は対応する遊技機2が稼動状態であると判定すると(S73:YES)、空台報知の再開判定処理を終了し、次の空台報知の再開判定処理の開始タイミングを待機する。
【0070】
以上に説明した本実施形態によれば、次のような作用効果を得ることができる。
遊技場用システム1において、空台報知を終了した場合に、その空台報知を終了した要因が、遊技者による遊技開始及び従業員による従業員リモコン25の操作のうち何れであるかを特定可能な情報を、従業員に対応したIDと対応付けて管理するようにした。空台報知に対して、従業員が対応する前に遊技者が遊技を開始したのか、遊技者が遊技を開始する前に従業員が対応したのかを管理することができる。これにより、遊技機の消毒が適切に行えているか否かを容易に把握することができる。
【0071】
空台報知が実施された回数のうち消毒済み操作の回数の割合を消毒済み率として算出し、その算出した消毒済み率に関する情報を出力するようにした。従業員による消毒が行われたか否かを消毒済み率として把握することで、従業員による消毒が行われたか否かを指標として客観的に判断することができる。又、消毒済み率の大小を比較することで、従業員の適切な配置や業務効率の改善に役立てることができる。
【0072】
本発明は、前述した実施形態に限定されることなく、次のように変形又は拡張することができる。又、例示した構成は変形例も含め、どのように組み合わせても良いし、適宜採用しない構成としても良い。
【0073】
遊技機2から送信されるアウト信号に基づいて当該遊技機2が稼動状態であるか非稼動状態であるかを判定する構成を例示したが、遊技機2から送信されるセーフ信号等の他の遊技信号に基づいて当該遊技機2が稼動状態であるか非稼動状態であるかを判定しても良い。又、例えば島端に設けられ、遊技機2から払出された遊技媒体を受入れて計数する島端計数機において、遊技者が遊技していた遊技機2に対応付けて算出した理論遊技媒体数と照合することで、遊技者が退店したと判定して当該遊技機2が空台状態であると判定しても良い。
【0074】
貸出装置3にカメラが設けられる構成を例示したが、情報表示装置4にカメラが設けられる構成でも良い。
【0075】
従業員が従業員リモコン25を操作することで消毒済み表示を行う構成を例示したが、従業員がICカードを情報表示装置4に翳したり、消毒済み表示を行うための専用の操作釦を設け、従業員が当該操作釦を操作したりすることで、消毒済み表示を行う構成としても良い。又、管理装置7において、台番毎の消毒済みであるか否かを特定可能な情報の表示を行う構成としても良い。
【0076】
遊技機2が非稼動状態であることを条件として空台報知を行う基準となる一定時間は、例えば営業当日の従業員の負荷に応じて営業日単位又は時間帯単位で可変とすれば良い。即ち、消毒を除いた従業員の負荷が比較的小さければ、従業員が消毒に費やす時間をある程度確保し得ると想定されるので、一定時間を比較的短く設定し、空台報知を行う周期を比較的短く設定しても良く、一方、消毒を除いた従業員の負荷が比較的大きければ、従業員が消毒に費やす時間を確保し得ないと想定されるので、一定時間を比較的長く設定し、空台報知を行う周期を比較的長く設定すれば良い。即ち、空台報知は、遊技機2の消毒を従業員に行わせるための報知であると同時に、遊技者から見れば未消毒であることを把握するための報知でもあり、清潔を好む遊技者の遊技意欲を妨げ得る報知でもあるとも言えることから、前回の消毒の終了から空台報知を行うまでの時間が短いほど遊技者に好印象を与えるので、その時間を短くするように一定時間を設定すれば良い。
【0077】
又、遊技機2が非稼動状態であることを条件として空台報知を行う基準となる一定時間は、上記したように営業当日の従業員の負荷に応じて営業日単位又は時間帯単位で可変することに加え、遊技島単位や機種単位等の様々な要素を考慮して可変としても良い。
【0078】
又、遊技機2が非稼動状態であることを条件として空台報知を行う基準となる一定時間は、例えば遊技場で要求する稼動率や清潔レベルに応じて可変とすれば良い。即ち、空台報知中の遊技機2での遊技を遊技者が敬遠することが想定される場合、空台報知を行う頻度が比較的大きいと、遊技者の遊技意欲を妨げてしまう虞がある。そのため、遊技機2を清潔に保つことよりも稼動させることを優先すれば、一定時間を比較的長く設定し、空台報知を行う頻度を比較的小さくすれば良く、一方、遊技機2を稼動させることよりも清潔に保つことを優先すれば、一定時間を比較的短く設定し、空台報知を行う頻度を比較的大きくすれば良い。
【0079】
多くの遊技価値を獲得した遊技機2が空台状態になった場合は、従業員が消毒を行う前に他の遊技者が遊技を開始してしまう虞があることから、一定数以上の遊技価値を獲得した遊技機2が空台状態になった場合に、空台報知を開始すると同時に、消毒前である旨を表示し、遊技者が遊技を開始しないような対策を施しても良い。
【0080】
対象となる遊技機としてスロットマシンを例示したが、パチンコ遊技機等にも採用することができる。又、遊技媒体をデータのみで管理する所謂封入式のスロットマシンやパチンコ遊技機等にも採用することができる。尚、所謂封入式を考慮して遊技媒体は必要に応じて遊技価値と表現する。
【0081】
各設定値は管理者が任意に操作入力により設定しても、予め管理装置7の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部等)のサーバから設定情報をダウンロードして設定しても良い。尚、この場合もサーバにて操作入力により入力された設定値となる。又、過去の遊技情報を基準値として設定しても勿論良い。
【0082】
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定しても良い。又、遊技信号としてパルス信号を例示したがシリアル通信によるデータ信号のような他の信号入力としても良い。
【0083】
情報表示装置4が行う情報処理の一部を中継装置5や管理装置7にて行っても良いし、同様に、管理装置7が行う情報処理の一部を情報表示装置4や中継装置5にて行っても良い。
【符号の説明】
【0084】
図面中、1は遊技場用システム、2は遊技機、4は情報表示装置(稼動状態判定手段、消毒必要判定手段、消毒必要報知手段、報知終了手段)、7は管理装置(管理手段、消毒率算出手段、情報出力手段)、25は従業員リモコン(消毒済み操作手段)である。