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特許7418325自律廃棄物収集アセンブリおよび医療廃棄物収集システムならびに方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】自律廃棄物収集アセンブリおよび医療廃棄物収集システムならびに方法
(51)【国際特許分類】
   A61G 12/00 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
A61G12/00 W
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020522376
(86)(22)【出願日】2018-10-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-07
(86)【国際出願番号】 US2018057088
(87)【国際公開番号】W WO2019083992
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2021-10-22
(31)【優先権主張番号】62/575,833
(32)【優先日】2017-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506410062
【氏名又は名称】ストライカー・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】リーズナー,スティーヴン・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】スターツ,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】マクラクラン,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】ドルマン,タミサ・エム
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-519757(JP,A)
【文献】特開2008-186097(JP,A)
【文献】特開2016-101612(JP,A)
【文献】特開2017-093626(JP,A)
【文献】特開平07-163500(JP,A)
【文献】特開2014-211704(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 12/00
G05D 1/02
A47L 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律医療廃棄物収集アセンブリであって、
患者の近くに置かれるように適合された基台と、
前記基台に結合された複数の車輪と、ここで、前記基台を床面に沿って移動させるように少なくとも1つの車輪は駆動されるものであり
前記患者からの医療廃棄物を受け取るための前記基台に結合された廃棄物収集ユニットであって、前記医療廃棄物を保持するためのキャニスタと、該キャニスタ内に包含された前記医療廃棄物の量を感知し、廃棄物レベル信号を提供するように適合された廃棄物センサと、前記キャニスタと流体連通しており、前記キャニスタに吸引力を引くように構成された吸引ポンプとを含む廃棄物収集ユニットと、
前記廃棄物センサから前記廃棄物レベル信号を受信するように構成され、廃棄物処分プロトコルを開始するように動作可能なコントローラであって、前記廃棄物処分プロトコルが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記患者から離れるように処分ステーションへ自動的に移動させるための移動信号を前記複数の車輪のうちの前記少なくとも1つの駆動された車輪へ伝送することを含む、コントローラと、
前記コントローラと通信しているユーザ入力デバイスであって、ユーザによって作動させられたことに応じてユーザ入力信号を提供するように適合されているユーザ入力デバイスと
を備え、
前記コントローラが、前記廃棄物センサによって感知された前記医療廃棄物の前記量が廃棄物閾値を超えたことに応じて前記廃棄物処分プロトコルを開始するように構成されている、自律医療廃棄物収集アセンブリ。
【請求項2】
エネルギー蓄積デバイスと、前記コントローラと通信しているエネルギー蓄積デバイスセンサとをさらに備え、前記エネルギー蓄積デバイスセンサ、前記エネルギー蓄積デバイスの特性を感知し、前記エネルギー蓄積デバイス特性を示す信号を前記コントローラに提供するように適合されており、前記コントローラ、前記エネルギー蓄積デバイス特性が前記エネルギー蓄積デバイス特性に関する閾値を下回るときには、充電プロトコルを開始するように構成されており、前記充電プロトコルが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記患者から離れるように充電ステーションへ自動的に移動させるための移動信号を前記複数の車輪のうちの前記少なくとも1つの駆動された車輪へ伝送することを含む、請求項1に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
【請求項3】
前記コントローラが、前記ユーザ入力信号を受信したことに応じて前記充電プロトコルおよび前記廃棄物処分プロトコルのうちの一方を開始するように構成されている、請求項2に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
【請求項4】
前記廃棄物処分プロトコルを開始するための1つまたは複数の時間を含む処分スケジュールを記憶するように適合され、前記コントローラと通信するメモリをさらに備え、前記コントローラが、前記処分スケジュールに従って前記廃棄物処分プロトコルを開始するように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
【請求項5】
前記1つまたは複数の時間のうちの少なくとも1つが医療処置の終了時間に対応する、請求項4に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
【請求項6】
前記充電プロトコルを開始するための1つまたは複数の時間を含む充電スケジュールを記憶するように適合され、前記コントローラと通信するメモリをさらに備え、前記コントローラが、前記充電スケジュールに従って前記充電プロトコルを開始するように構成されている、請求項2に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
【請求項7】
前記コントローラが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記患者から離れるように前記処分ステーションへ自動的に移動させるための前記移動信号を前記複数の車輪のうちの前記少なくとも1つの駆動された車輪へ前記コントローラが伝送する自律モード、および前記自律医療廃棄物収集アセンブリの手動移動をもたらすための係合解除信号を前記コントローラが前記複数の車輪のうちの前記少なくとも1つの駆動された車輪へ伝送する手動モードで動作するように構成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
【請求項8】
前記複数の車輪のうちの前記少なくとも1つの駆動された車輪に結合されており、前記コントローラと通信しているクラッチ機構をさらに備え、前記クラッチ機構が、前記係合解除信号に応じて前記複数の車輪のうちの前記少なくとも1つの駆動された車輪から動作可能に分離するように構成されている、請求項7に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
【請求項9】
前記エネルギー蓄積デバイスとは別個のエネルギー供給デバイスをさらに備え、前記エネルギー供給デバイスが、エネルギー源と電気的に連通しているよう配置されるように構成されている、請求項2、3、6のいずれか一項に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
【請求項10】
ハウジングと、前記ハウジングに結合されたカプラとを含む処分ステーションと、
患者の近くに置かれるように適合された基台と、前記基台を床面に沿って移動させるように少なくとも1つの車輪が駆動される、前記基台に結合された複数の車輪と、前記患者からの医療廃棄物を受け取るための前記基台に結合された廃棄物収集ユニットであって、前記医療廃棄物を保持するためのキャニスタと、該キャニスタ内に包含された前記医療廃棄物の量を感知し、廃棄物レベル信号を提供するように適合された廃棄物センサと、前記キャニスタと流体連通しており、前記キャニスタに吸引力を引くように構成された吸引ポンプとを含む廃棄物収集ユニットと、前記基台に結合された対置カプラであって、前記処分ステーションの前記カプラと着脱可能に結合されるように適合されている対置カプラと、コントローラと、該コントローラと通信するユーザ入力デバイスであって、ユーザによって作動させられたことに応じてユーザ入力信号を提供するように適合されているユーザ入力デバイスとを含む自律医療廃棄物収集アセンブリと
を備える医療廃棄物収集システムであって、
前記コントローラが、前記廃棄物センサから前記廃棄物レベル信号を受信するように構成され、前記廃棄物センサによって感知された前記医療廃棄物の前記量が廃棄物閾値を超えたことに応じて廃棄物処分プロトコルを開始するように動作可能であり、前記廃棄物処分プロトコルが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記患者から離れるように前記処分ステーションへ自動的に移動させ、これにより、前記カプラが前記対置カプラと結合し、前記自律医療廃棄物収集アセンブリと前記処分ステーションとの間の接続をもたらすための移動信号を前記複数の車輪のうちの前記少なくとも1つの駆動された車輪へ伝送する、医療廃棄物収集システム。
【請求項11】
前記処分ステーションが、前記医療廃棄物を受け取るように適合されたキャニスタをさらに含み、前記処分ステーションの前記キャニスタが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリが前記処分ステーションと結合されているときには、前記自律医療廃棄物収集アセンブリの前記廃棄物収集ユニットと流体連通している、請求項10に記載の医療廃棄物収集システム。
【請求項12】
エネルギー蓄積デバイスと、前記コントローラと通信しているエネルギー蓄積デバイスセンサとをさらに備え、前記エネルギー蓄積デバイスセンサが、前記エネルギー蓄積デバイスの特性を感知し、前記エネルギー蓄積デバイス特性を示す信号を前記コントローラに提供するように適合されており、前記コントローラが、前記エネルギー蓄積デバイス特性が前記エネルギー蓄積デバイス特性に関する閾値を下回るときには、充電プロトコルを開始するように構成されている、請求項10または11に記載の医療廃棄物収集システム。
【請求項13】
前記移動信号が第1の移動信号であり、ハウジング、および該ハウジングに結合されたカプラを含む充電ステーションをさらに備え、前記充電プロトコルが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記患者から離れるように前記充電ステーションへ自動的に移動させ、これにより、前記充電ステーションの前記カプラが前記対置カプラと結合し、前記自律医療廃棄物収集アセンブリと前記充電ステーションとの間の接続をもたらすための第2の移動信号を前記複数の車輪のうちの前記少なくとも1つの駆動された車輪へ伝送することを含み、前記充電ステーションが電源と電気的に連通しており、前記自律医療廃棄物収集アセンブリが前記充電ステーションと結合されているときには、前記電源からの電気エネルギーを前記エネルギー蓄積デバイスに伝達するように適合されている、請求項12に記載の医療廃棄物収集システム。
【請求項14】
前記処分ステーションが第2の電源と電気的に連通しており、前記処分ステーションが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリが前記処分ステーションと結合されているときには、前記第2の電源からの電気エネルギーを前記エネルギー蓄積デバイスに伝達するように適合されている、請求項12または13に記載の医療廃棄物収集システム。
【請求項15】
前記廃棄物処分プロトコルが複数の処分モードを含み、前記処分モードの各々が、前記自律医療廃棄物収集アセンブリおよび前記処分ステーションが、前記医療廃棄物を前記廃棄物収集ユニットから除去する間に結合されている異なる時間量を含む、請求項10~14のいずれか一項に記載の医療廃棄物収集システム。
【請求項16】
前記コントローラが、前記廃棄物収集ユニット内の前記医療廃棄物の量と、前記廃棄物収集ユニットから除去されるべき前記医療廃棄物の量と、前記廃棄物収集ユニットが前記医療廃棄物を保持した時間量とのうちの少なくとも1つに基づいて前記処分モードのうちの1つを選択するように適合されている、請求項15に記載の医療廃棄物収集システム。
【請求項17】
前記廃棄物処分プロトコルを開始するための1つまたは複数の時間を含む処分スケジュールを記憶するように適合され、前記コントローラと通信するメモリをさらに備え、前記コントローラが、前記処分スケジュールに従って前記廃棄物処分プロトコルを開始するように構成されており、前記コントローラが、ユーザ入力または前記処分スケジュールに基づいて前記処分モードのうちの1つを選択するように適合されている、請求項15または16に記載の医療廃棄物収集システム。
【請求項18】
前記コントローラが、現在場所入力信号および処分場所入力信号を医療施設内のロケータネットワークから受信するように構成されており、前記現在場所入力信号は前記自律医療廃棄物収集アセンブリの現在場所に基づき、前記処分場所入力信号は前記処分ステーションの処分場所に基づき、前記コントローラは、前記現在場所入力信号および前記処分場所入力信号に基づいて前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記処分ステーションへナビゲートするように構成されている、請求項10~17のいずれか一項に記載の医療廃棄物収集システム。
【請求項19】
前記医療施設内の複数の規定経路を記憶するように適合され、前記コントローラと通信するメモリをさらに備え、前記コントローラが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリの前記現在場所と前記処分ステーションの前記処分場所との間の距離に基づいて前記複数の規定経路のうちの1つに沿って前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記処分ステーションへナビゲートするように適合されている、請求項18に記載の医療廃棄物収集システム。
【請求項20】
前記自律医療廃棄物収集アセンブリが前記現在場所と前記処分場所との間でナビゲートされる際に前記複数の規定経路のうちの前記1つの規定経路上の障害となる物体を感知するように構成され、前記コントローラと通信する空間認識センサをさらに備え、前記コントローラが、前記空間認識センサによって感知された前記障害物に応じて、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを、前記複数の規定経路のうちの前記1つから逸脱するよう誘導するように適合されている、請求項19に記載の医療廃棄物収集システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年10月23日に出願された、米国仮特許出願第62/575,833号に対する優先権およびその全ての利益を主張する。同出願の内容全体は引用することにより本明細書の一部を成すものとする。
【背景技術】
【0002】
医療廃棄物収集デバイスが病院または他の医療環境において用いられ得る。例えば、移動ローバが、医療および外科処置の最中に体液、体組織、灌液、および煤煙などの医療廃棄物を収集するために利用される。医療廃棄物は、多くの場合、処置の前、最中、または後に空にされ、洗浄されなければならない医療廃棄物収集デバイスに搭載されたキャニスタ内に蓄積される。現在、看護士および手術室補助員などの病院職員は、医療廃棄物収集デバイスまたはそのキャニスタを処分ステーションへ運び、または運搬し、キャニスタを空にし、洗浄するために、彼らの任務を一時中断しなければならない。これは、手術を開始または再開可能になるまでに、病院職員が、医療廃棄物収集デバイスを処分ステーションへ移動させ、空化および洗浄手順が遂行されるのを待ち、医療廃棄物収集デバイスを再び手術室へ移動させ、手術室に再入室し、医療廃棄物収集デバイスを再びセットアップすることを必要とする。さらに、医療廃棄物収集デバイスはバッテリ電力を必要とし得、したがって、処置の前、最中、または後に充電されなければならず、これにより、病院職員のさらにより多くの時間および労力を必要とする。したがって、上述の不利点のうちの1つまたは複数を克服する廃棄物収集デバイスおよびシステムが必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
自律医療廃棄物収集アセンブリは、病院などの医療施設において遂行される医療処置(例えば、外科処置)の最中に発生された医療廃棄物を自律的に収集し、処分する。医療廃棄物は、様々な医療処置の最中に発生され得る体液、体組織、灌液、および/または他の物質を含み得る。医療処置の最中に、アセンブリは医療廃棄物を収集し、ユーザが、アセンブリに、医療廃棄物を自律的に降ろさせ、医療廃棄物を処分させる準備ができた時まで、医療廃棄物を機内に蓄積する。医療廃棄物がアセンブリを満杯にするか、またはユーザが医療廃棄物を処分する準備ができた状態になると、アセンブリはドッキングステーションへ自律的にナビゲートする。ドッキングステーションにおいて、医療廃棄物はアセンブリから排液管または処理区域へ空にされ、アセンブリはさらなる使用のために洗浄される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の例示的な一実施形態によれば、自律医療廃棄物収集アセンブリは、患者の近くに置かれるように適合された基台を備える。車輪が基台に結合されている。車輪のうちの少なくとも1つは、基台を床面に沿って移動させるよう駆動される。患者からの医療廃棄物を受け取るための廃棄物収集ユニットが基台に結合されている。廃棄物収集ユニットはキャニスタおよび吸引ポンプを含む。キャニスタは、医療廃棄物を保持するためのものである。吸引ポンプはキャニスタと流体連通しており、キャニスタに吸引力を引くように構成されている。コントローラが、廃棄物処分プロトコルを開始するように動作可能である。廃棄物処分プロトコルは、自律医療廃棄物収集アセンブリを患者から離れるように処分ステーションへ自動的に移動させるための移動信号を駆動輪へ伝送することを含む。ユーザ入力デバイスがコントローラと通信している。ユーザ入力デバイスは、ユーザによって作動させられたことに応じてユーザ入力信号を提供するように適合されている。コントローラは、ユーザ入力信号を受信したことに応じて廃棄物処分プロトコルを開始するように構成されている。
【0005】
別の例示的な実施形態では、医療廃棄物収集システムが提供される。システムは、処分ステーションと、自律医療廃棄物収集アセンブリとを備える。処分ステーションはハウジングおよびカプラを含む。カプラはハウジングに結合されている。自律医療廃棄物収集アセンブリは、基台、車輪、廃棄物収集ユニット、対置カプラ、およびコントローラを含む。基台は、患者の近くに置かれるように適合されている。車輪は基台に結合されている。車輪のうちの少なくとも1つは、基台を床面に沿って移動させるよう駆動される。患者からの医療廃棄物を受け取るための廃棄物収集ユニットが基台に結合されている。廃棄物収集ユニットはキャニスタおよび吸引ポンプを含む。キャニスタは、医療廃棄物を保持するためのものである。吸引ポンプはキャニスタと流体連通しており、キャニスタに吸引力を引くように構成されている。対置カプラは基台に結合されている。対置カプラは、処分ステーションのカプラと着脱可能に結合されるように適合されている。コントローラは、廃棄物処分プロトコルを開始するように動作可能である。廃棄物処分プロトコルは、自律医療廃棄物収集アセンブリを患者から離れるように処分ステーションへ自動的に移動させ、これにより、カプラが対置カプラと結合し、自律医療廃棄物収集アセンブリと処分ステーションとの間の接続をもたらすための移動信号を駆動輪へ伝送することを含む。
【0006】
以下の詳細な説明を、添付の図面に関連して考慮しつつ参照することで、本発明がより深く理解されるため、本発明の利点は容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】選択電気構成要素の略図を有する自律医療廃棄物収集アセンブリの一実施形態の斜視図である。
図2】自律医療廃棄物収集アセンブリおよび処分ステーションを含む医療廃棄物収集システムの一実施形態の斜視図である。
図3】自律医療廃棄物収集アセンブリおよび処分ステーションを含む医療廃棄物収集システムの一実施形態のブロック図である。
図4】自律医療廃棄物収集アセンブリおよび充電ステーションを含む医療廃棄物収集システムの一実施形態のブロック図である。
図5】自律医療廃棄物収集アセンブリおよび処分ステーションを含み、処分ステーションが電源を含む医療廃棄物収集システムの一実施形態のブロック図である。
図6】自律医療廃棄物収集アセンブリ、処分ステーション、およびロケータネットワークを含む医療廃棄物収集システムの一実施形態のブロック図である。
図7】自律医療廃棄物収集アセンブリ、複数の処分ステーション、充電ステーション、およびロケータネットワークを含む医療施設の例示的な手術棟の概略図である。
図8】第1および第2の自律医療廃棄物収集アセンブリ、ならびにロケータネットワークを含む医療廃棄物収集システムの一実施形態のブロック図である。
図9】第1および第2の自律医療廃棄物収集アセンブリ、複数の処分ステーション、充電ステーション、ならびにロケータネットワークを含む医療施設の別の例示的な手術棟の概略図である。
図10】医療廃棄物収集システムを動作させる方法の一実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
いくつかの図全体を通じて同様の参照符号が同様の部分または対応する部分を指示する図面を参照して、自律医療廃棄物収集アセンブリ20の諸態様が提供される。アセンブリ20は、基台22、複数の車輪24、廃棄物収集ユニット26、およびコントローラ28を含み得る。基台22は、医療処置の最中に患者30の近くに配置することができる。基台22は廃棄物収集ユニット26を支持する。図1は、基台22が、下部フレーム32、上部フレーム34、鉛直シャーシ36、およびハンドル38を含む、アセンブリ20の一実施形態を示す。基台22は任意の好適な形状を有することができる。
【0009】
複数の車輪24は、移動性をアセンブリ20にもたらすために基台22に結合されている。例えば、アセンブリ20は医療施設を自律的に移動し、医療施設全体にわたる異なる場所において遂行される医療処置の最中に発生された医療廃棄物を収集して回ることができる。車輪は、下部フレーム32、垂直なシャーシ36、またはこれらの組み合わせに結合され得る。図1は、車輪24のうちの2つが下部フレーム32に結合されており、車輪24のうちの別の2つが鉛直シャーシ36に結合されている一実施形態を示す。実施形態によっては、複数の車輪24のうちの1つまたは複数は、軸上で旋回する能力を有する車輪などの、操舵可能な車輪である。さらに他の諸実施形態では、複数の車輪24は、1つまたは複数の固定車輪および1つまたは複数の操舵可能な車輪の組み合わせを含む。車輪24のうちの少なくとも1つは、アセンブリ20の自律移動を促進するための駆動輪40である。図1は、4つの車輪24を有し、そのうちの1つが駆動されるアセンブリ20の一実施形態を示す。駆動輪40は、モータ42によって駆動され、これにより、駆動輪40はアセンブリ20を医療施設の床面に沿って移動させることができる。モータ42は、ブラシ付き電気モータ、ブラシレス電気モータ、ステッパモータ、サーボモータ、交流モータ、またはアセンブリ20を移動させるべく駆動輪40を駆動するための任意の他の好適な種類のモータであることができる。モータ42はコントローラ28と通信している。コントローラ28は、駆動輪40を選択的に駆動し、および/またはこれを操舵することによって、医療施設を通してアセンブリ20を駆動、操舵、および/またはナビゲートすることができる。例えば、実施形態によっては、コントローラ28は、駆動輪40を選択的に旋回させ、これを駆動することによって、アセンブリ20を駆動、操舵、およびナビゲートするように構成されている。実施形態によっては、車輪24のうちの数個が駆動輪40であり、駆動輪40の各々は、それに取り付けられたモータ42を有する。モータの各々はコントローラ28に接続されている。コントローラ28は、駆動輪40を選択的に旋回させ、これを駆動することによって、アセンブリ20を駆動、操舵、およびナビゲートすることができる。駆動輪40が固定車輪である諸実施形態では、コントローラ28は、駆動輪40のうちの1つを駆動輪40のうちの他のものの反対の回転方向に駆動し、これにより、アセンブリ20の向きを変えるなど、駆動輪40を選択的に駆動することによって、アセンブリ20を操舵するように構成されている。
【0010】
コントローラ28は、廃棄物処分プロトコルまたは充電プロトコルを開始することなどの、アセンブリ20の機能を遂行するためのコンピュータ実行可能命令を実行するように構成されている。コントローラ28は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、システムオンチップ(system on a chip、SoC)、またはアセンブリ20の機能を実行するための任意の他の好適な種類のコントローラであり得る。
【0011】
アセンブリ20は、コントローラ28と通信しているメモリ構成要素56を含む。メモリ構成要素56は、コントローラ28によって実行されるべきコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成されている。メモリ構成要素56は、廃棄物処分プロトコルおよび/または充電プロトコルを規定するコンピュータ実行可能命令を記憶する。メモリ構成要素56は、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、フラッシュメモリ、不揮発性ランダムアクセスメモリ(non-volatile random access memory、NOVRAM)、および/または任意の他の好適な形態のメモリを含み得る。
【0012】
廃棄物収集ユニット26は基台22に結合されており、医療処置の最中に患者からの医療廃棄物を受け取るように構成されている。アセンブリ20は医療処置の最中に吸引によって医療廃棄物を収集し、医療廃棄物を廃棄物収集ユニット26内に蓄積する。実施形態によっては、アセンブリ20はまた、電気メス処置の最中に発生される煤煙などの、煤煙も収集する。他の諸実施形態では、アセンブリ20は、粒子を煤煙からフィルタリングし、フィルタリングされた空気を放出するように構成されている。廃棄物収集ユニット26は、医療廃棄物を保持するように構成された少なくとも1つのキャニスタ44、吸引ポンプ46、および真空調節器47を含む。図1に示される例示の実施形態では、アセンブリ20は2つのキャニスタ44を含む。キャニスタ44は、下部フレーム32、上部フレーム34、またはこれらの組み合わせに結合され得る。図1は、第1のキャニスタが上部フレーム34に結合されており、第2のキャニスタが下部フレーム32に結合されている一実施形態を示す。キャニスタ(単数または複数)44は、形状が実質的に円筒形、円錐台形であるか、または医療廃棄物を包含するための任意の好適な形状であることができる。キャニスタ44は、ガラスまたは好適なプラスチック材料、あるいはこれらの組み合わせで形成することができる。吸引ポンプ46はキャニスタ44と流体連通している。実施形態によっては、図1に示されるように、吸引ポンプ46は垂直なシャーシ36に結合されている。吸引ポンプ46は、医療処置の最中に液体医療廃棄物などの医療廃棄物をキャニスタ44内に引き込むためにキャニスタ44に吸引力を引くように構成されている。実施形態によっては、吸引ポンプ46は、基台22に搭載された回転翼式真空ポンプである。真空調節器47は吸引ポンプ46と通信しており、吸引管路を通して引かれる真空のレベルを調節するように構成されている。アセンブリ20のために適した例示的な真空調節器47の機構が、2009年11月29日に発行された、同一所有者の米国特許第7,621,898号に開示されている。同特許の内容全体は引用することにより本明細書の一部を成すものとする。
【0013】
外科処置の最中に、外科医、看護士、または手術室補助員などのユーザは、医療廃棄物が存在する患者30の一部分の近く、またはその上における、可撓管などの、吸引管路48の端部を保持する。吸引ポンプ46は、医療廃棄物を、吸引管路48の端部から吸引管路48を通して廃棄物収集ユニット26内へ移動させるための吸引力を提供する。いくつかの処置の最中には、吸引管路48の端部は、内視鏡、電気メスツール、切除デバイス、または任意の他の種類の外科用エンドエフェクタもしくは外科用ツールなどのエンドエフェクタに接続されている。吸引ポンプ46は、医療廃棄物を、エンドエフェクタおよび吸引管路48の両方を通して廃棄物収集ユニット26内へ移動させるための吸引力を提供する。吸引レベルは、真空調節器47、および/または吸引ポンプ46に供給される電力レベルによって調節される。例えば、骨切除処置の最中には、血液などの体液、皮膚組織、筋組織、および結合組織などの組織、ならびに切除中に放出された骨の粒子の形態の医療廃棄物が発生される。さらに、処置が遂行されている患者の身体の区域は、体液、組織、および粒子を、切除されている区域から洗い流すために、しばしば、生理食塩水で灌注される。医療廃棄物は生理食塩水も含む。外科医は、骨を切除するための切除ツールを用いることができ、ツールの端部を切除ツールに結合することができる。切除ツールが骨を切除するにつれて、医療廃棄物は、切除処置の最中またはその完了後の処分のために、切除吸引管路48に結合された吸引管路48を通して廃棄物収集ユニット26のキャニスタ44内へ吸引され得る。
【0014】
アセンブリ20は、キャニスタ44に結合されたマニホールド受容器58、および基台22に結合されており、コントローラ28と通信しているインジケータ60を含み得る。マニホールド受容器58は、2009年11月10日に発行された、同一所有者の米国特許第7,615,037号に記載されているものなどの、使い捨てマニホールド(図示せず)を受容するように構成されている。同特許の内容全体は引用することにより本明細書の一部を成すものとする。使い捨てマニホールドは、医療処置の最中に患者30からの医療廃棄物を吸引管路48を通してキャニスタ44内へ誘導する。使い捨てマニホールドは、医療処置の合間、異なる患者での使用の合間、および/または処分ステーション50における医療廃棄物の処分の前に処分される。実施形態によっては、インジケータ60は、ユーザに、説明される処分プロトコルの開始前に使い捨てマニホールドを取り外して処分するよう警告するように構成されている。インジケータ60はまた、ユーザに、説明される他の警告について警告するように構成されている。インジケータ60は、例えば、LED、ビデオ画面、ラベル、または任意の視覚標識、触覚標識、聴覚警告、あるいは他の好適な種類のインジケータであることができる。
【0015】
アセンブリ20は、コントローラ28と通信している廃棄物センサ62を含む。廃棄物センサ62は、キャニスタ44内に包含された医療廃棄物の量を感知するように構成されている。廃棄物センサ62は、例えば、医療廃棄物の量を感知することを促進するために近くに配置された複数の反射要素およびフロート要素を有するキャニスタ44を通って延びるように構成されたセンサロッドであることができる。アセンブリ20が複数のキャニスタ44を含む諸実施形態では、別個の廃棄物センサ62によって、キャニスタ44の各々内に包含された医療廃棄物の量を測定することができる。廃棄物センサ62は、医療廃棄物の量の感知を促進するように構成された廃棄物センサコントローラ(図示せず)を含むことができる。実施形態によっては、廃棄物センサ62は、廃棄物センサ62によって感知された医療廃棄物の量が廃棄物閾値レベルを超えたときに、廃棄物レベル信号をコントローラ28に提供するように構成されている。他の諸実施形態では、廃棄物センサ62は、廃棄物レベル信号をコントローラ28に定期的または連続的に提供するように構成されている。インジケータ60は、廃棄物レベル信号に対応する標識を表示することができ、これにより、ユーザは、インジケータ60を見ることによって、廃棄物センサ62によって感知された医療廃棄物の量を知ることができる。廃棄物閾値レベルは、キャニスタ44が満杯またはほぼ満杯であり、したがって、より多くの医療廃棄物が収集される前にキャニスタ44内に包含された医療廃棄物の処分を要することを指示する、キャニスタ44内に包含された医療廃棄物レベルであることができる。実施形態によっては、廃棄物閾値レベルは、コントローラ28と通信しているメモリ構成要素58内に記憶される。廃棄物閾値レベルは、医療廃棄物を包含するために適したキャニスタ44の総容積に対して、例えば、キャニスタ44の容積の100%またはキャニスタ44の容積の80%に構成することができる。逆に、廃棄物閾値レベルは、医療廃棄物の容積、例えば、1.5リットルの医療廃棄物または0.8リットルの医療廃棄物に構成することができる。追加的に、廃棄物閾値レベルは、アセンブリ20の製作および/またはプログラミングの間に構成された事前設定閾値レベルであることができる。廃棄物閾値レベルは、さもなければ、または追加的に、医療処置の前、最中、または後に病院職員またはユーザによって構成可能な閾値レベルであることができる。実施形態によっては、廃棄物閾値レベルは医療廃棄物の性質に依存して構成可能である。医療処置によっては、医療処置の最中に、大量の有害な血液および組織が収集されるか、あるいは大量の無害な生理食塩水液が収集されるなど、他の医療処置と比較して、より有害または有毒な医療廃棄物を発生する。アセンブリ20が、医療廃棄物が比較的無害または無毒である処置の最中に、医療廃棄物を収集するために用いられるときには、廃棄物閾値レベルは、廃棄物収集の効率を最大にするために、より高い容積に設定されるか、またはキャニスタ44の容積に対してより高く設定され得る。アセンブリ20が、医療廃棄物が比較的有害または有毒である処置の最中に、医療廃棄物を収集するために用いられるときには、廃棄物閾値レベルは、より低い容積に、またはキャニスタ44の容積に対してより低く設定され得る。廃棄物閾値レベルをより低い容積に、またはキャニスタ44の容積に対してより低く設定することは、患者30および病院職員を保護するために、キャニスタ44からの有毒な医療廃棄物のあふれのリスクを最小限に抑えることができる。同様に、廃棄物閾値レベルは、医療廃棄物の粘性、医療廃棄物の温度、または医療廃棄物もしくは外科処置の任意の他の好適な特性に基づいて、より高く、またはより低く設定され得る。コントローラ28は、廃棄物閾値に達するか、またはそれを超えると、医療廃棄物の吸引および収集を停止するための信号を吸引モータ46へ送信するように構成することができる。実施形態によっては、廃棄物センサ62は、生の廃棄物レベル信号をコントローラ28へ送信するように構成されており、コントローラ28は、医療廃棄物の量が閾値レベルにいつ達したのかを決定するように構成されている。生の廃棄物レベル信号は、キャニスタ44内に包含された医療廃棄物の量を指示する電気信号である。インジケータ60は、生の廃棄物レベル信号に対応する標識を表示することができ、これにより、ユーザは、インジケータ60を見ることによって、廃棄物センサ62によって感知された医療廃棄物の量を知ることができる。医療廃棄物の量は、体積、重量、または任意の他の好適な測定基準に基づいて測定することができる。実施形態によっては、コントローラ28はまた、廃棄物閾値レベルを、自動的に、またはユーザによる入力に応じて設定するように構成されている。
【0016】
アセンブリ20はエネルギー蓄積デバイス64およびエネルギー蓄積デバイスセンサ66を含む。エネルギー蓄積デバイス64およびエネルギー蓄積デバイスセンサ66はコントローラ28と各々通信している。エネルギー蓄積デバイス64は、電力を、コントローラ28、駆動輪40、吸引ポンプ46、真空調節器47、および/または機能するために電力を必要とするアセンブリ20の任意の他の構成要素に提供するように構成されている。実施形態によっては、アセンブリ20は複数のエネルギー蓄積デバイス64を含み、エネルギー蓄積デバイス64の各々は、電力を、コントローラ28、駆動輪40、吸引ポンプ46、真空調節器47、および機能するために電力を必要とするアセンブリ20の任意の他の構成要素のうちの1つまたは複数に提供する。コントローラ28は、電力を、機能するために電力を必要とするアセンブリ20の他の構成要素へ送電し、調節することができる。例えば、エネルギー蓄積デバイス64は電力をコントローラ28に供給することができ、コントローラ28は電力の一部分を吸引モータへ送電することができる。コントローラ28は、吸引モータに供給されるエネルギー量を調節し、これにより、吸引モータの吸引力を増大または減少させることによって、吸引モータの機能をさらに調節することができる。エネルギー蓄積デバイス64は、バッテリ、キャパシタ、または電力を蓄積するための任意の他の好適なデバイスであることができる。
【0017】
エネルギー蓄積デバイスセンサ66は、エネルギー蓄積デバイス64の特性を感知するように構成されている。エネルギー蓄積デバイス64の特性は、充電レベル、すなわち、エネルギー蓄積デバイス64内に蓄積された電気エネルギーの尺度であることができる。エネルギー蓄積デバイス64の特性は、電力レベル、すなわち、エネルギー蓄積デバイス64によって供給される電力の尺度であることができる。エネルギー蓄積デバイスセンサ66は、エネルギー蓄積デバイス特性信号をコントローラ28に提供するように構成されている。コントローラ28は、エネルギー蓄積デバイス特性がエネルギー蓄積デバイス特性閾値を下回るときに、説明される充電プロトコルを開始するように構成されている。エネルギー蓄積デバイス特性閾値は、例えば、エネルギー蓄積デバイス64の最大電力容量に対して、例えば、容量の5%または容量の20%に構成することができる。加えて、エネルギー蓄積閾値は予想電力使用量に従って構成することができる。例えば、比較的大量の電力を使用することが予想されるスケジュールされた医療処置は、アセンブリ20が、コントローラ28を用いて、充電を開始するか、またはユーザに充電プロトコルを開始するよう促すまでに、比較的より多くの電力使用を可能にするために、エネルギー蓄積閾値を低下させることを必要とし得る。エネルギー蓄積閾値は、アセンブリ20の製作および/またはプログラミングの間に構成された事前設定閾値レベルであることができる。エネルギー蓄積閾値は、さもなければ、または追加的に、医療処置の前、最中、または後に病院職員またはユーザによって構成可能な閾値レベルであることができる。エネルギー蓄積デバイスセンサ66は、エネルギー蓄積デバイスの特性の感知を促進するように構成されたエネルギー蓄積コントローラ(図示せず)を含むことができる。実施形態によっては、エネルギー蓄積デバイスセンサ66は、エネルギー蓄積デバイスセンサ66によって感知されたエネルギー蓄積デバイス64の特性がエネルギー蓄積デバイス特性閾値を満たすときには、エネルギー蓄積閾値信号をコントローラ28に提供するように構成されている。エネルギー蓄積デバイス特性閾値は、エネルギー蓄積デバイス64が未充電状態に近く、したがって、より多くの医療廃棄物が収集される前にエネルギー蓄積デバイス64への電力の伝達を要することを指示する、エネルギー蓄積デバイス64内に蓄積された電力レベルであることができる。実施形態によっては、エネルギー蓄積デバイス特性閾値はメモリ構成要素56内に記憶される。実施形態によっては、エネルギー蓄積デバイスセンサ66は、生のエネルギー蓄積デバイス特性信号をコントローラ28へ送信するように構成されており、コントローラ28は、エネルギー蓄積デバイス64内に蓄積された電力量、充電状態、電圧、および/または他の好適な電気パラメータが閾値レベルにいつ達したのかを決定するように構成されている。生のエネルギー蓄積デバイス特性信号は、エネルギー蓄積デバイス64内に蓄積された電力の量、またはエネルギー蓄積デバイスの性能の何らかの他のインジケータを指示する電気信号である。実施形態によっては、コントローラ28はまた、エネルギー蓄積閾値を、自動的に、またはユーザによる入力に応じて設定するように構成されている。
【0018】
上述されたように、アセンブリ20は医療処置の最中に医療廃棄物を受け取り、医療廃棄物はキャニスタ44内に蓄積される。キャニスタ44は固定容積を有し、容積は、1つまたは複数の医療処置の最中、または後に医療廃棄物で満杯になる。したがって、キャニスタ44は、将来の医療処置の最中にさらなる医療廃棄物を収集する準備をするために、1つまたは複数の医療処置の最中、または後に医療廃棄物を降ろして空にされる必要がある。それゆえ、アセンブリ20は、キャニスタ44内に包含された医療廃棄物を自律的に処分するための廃棄物処分プロトコルを実行するように構成されている。廃棄物処分プロトコルは、アセンブリ20を処分ステーション50へ自律的にナビゲートし、処分ステーション50とキャニスタ44との間の流体連通を確立し、流体連通を介して処分ステーションにおいてキャニスタ44を空にして洗浄するための、アセンブリ20の構成要素によって実行される一連のステップである。それゆえ、病院職員が、アセンブリ20を処分ステーション50へ運び、または運搬し、キャニスタ44を空にして洗浄するために、彼らの任務を一時中断する必要はない。廃棄物処分プロトコルは、説明される追加のステップを含むことができる。
【0019】
さらに、アセンブリ20は可搬式であり、アセンブリ20の電気構成要素はエネルギー蓄積デバイス64によって少なくとも部分的に電力を供給され、それゆえ、アセンブリ20は、将来の医療処置の最中にさらなる医療廃棄物を収集する準備をするために、1つまたは複数の医療処置の最中、または後にエネルギー蓄積デバイス64内に蓄積される電力の再充電を必要とする。例えば、アセンブリ20の以下の構成要素、コントローラ28、駆動輪40、モータ42、吸引ポンプ46、真空調節器47、メモリ構成要素56、インジケータ60、廃棄物センサ62、およびユーザ入力デバイス68は、機能するために電力を必要とし得る。加えて、説明されるアセンブリ20のいくつかの構成要素は、機能するために電力を必要とし得る。有限の電力量がエネルギー蓄積デバイス内に蓄積され、電力は、医療処置の最中に廃棄物を収集する間、または処分ステーションへナビゲートする間など、アセンブリの使用中に排出される。それゆえ、エネルギー蓄積デバイス64は再充電を必要とする。
【0020】
アセンブリ20による廃棄物処分プロトコルの実行は、アセンブリ20が電力を受電することを含み得る。加えて、説明される実施形態によっては、アセンブリ20は、医療廃棄物を処分するための廃棄物処分プロトコルを実行するのと同時に電力を自律的に受電するための充電プロトコルを実行するように構成されている。実施形態によっては、アセンブリ20は、廃棄物処分プロトコルを実行するのとは別個に電力を自律的に受電するための充電プロトコルを実行するように構成されている。実施形態によっては、コントローラ28は、廃棄物センサ62から受信された信号に従って廃棄物処分プロトコルを開始するように構成されている。例えば、コントローラ28は、生の廃棄物レベル信号が、キャニスタ44内に包含された医療廃棄物の量が廃棄物閾値を上回ることを指示する場合には、廃棄物処分プロトコルを開始するように構成することができる。同様に、コントローラ28は、生の廃棄物レベル信号およびエネルギー蓄積デバイス特性信号を受信し、廃棄物レベル信号およびエネルギー蓄積デバイス特性信号をそれぞれ廃棄物レベル閾値およびエネルギー蓄積閾値と比較すると、廃棄物処分プロトコルを開始するように構成することができる。コントローラ28はまた、例えば、エネルギー蓄積デバイス特性信号を受信するか、またはエネルギー蓄積デバイス特性信号をエネルギー蓄積閾値と比較すると、充電プロトコルを開始するように構成することができる。
【0021】
コントローラ28は、ユーザ入力デバイス68上におけるユーザ入力信号を受信したことに応じて廃棄物処分および充電プロトコルのうちの一方を開始するように構成され得る。ユーザ入力デバイス68は基台22に結合されており、コントローラ28と通信することができる。ユーザ入力デバイス68は、例えば、ボタン、スイッチ、トグル、レバー、タッチパッド、タッチ制御を有するスクリーン、またはこれらの組み合わせであることができる。特定の諸実施形態では、ユーザ入力デバイス68は、ユーザによって携行され、アセンブリから分離可能であり得る、スマートフォン、タブレット、および同様のものなどの、リモートもしくはモバイルデバイスであり得る。実施形態によっては、アセンブリ20は複数のユーザ入力デバイス68を含む。実施形態によっては、ユーザ入力デバイス68はアセンブリ20から遠隔にあり、コントローラ28と無線通信するように構成されている。ユーザ入力デバイス68は、ユーザによって作動させられたことに応じてユーザ入力信号をコントローラ28に提供するように構成されている。例えば、外科処置の最中に、キャニスタ44内に蓄積された医療廃棄物の量が廃棄物レベル閾値に達し得る。インジケータ60は、ライトを点滅させるか、もしくは表示すること、ビープ音を鳴らすこと、メッセージを表示すること、振動、または任意の他の好適な指示によるなどして、ユーザに、廃棄物レベル閾値に達したことを警告することができる。ユーザは、医療処置が終結した時、または別のアセンブリ20が、医療廃棄物を収集したことにおけるアセンブリ20と交代するために利用可能である時など、適切な時にユーザ入力デバイス68を作動させることができ、これにより、それぞれ、キャニスタ44を空にして洗浄するため、またはエネルギー蓄積デバイス64を充電するための、処分手順または充電手順を開始する。アセンブリ20が複数のユーザ入力デバイス68を含む諸実施形態では、ユーザ入力デバイス68のうちの1つは第1のユーザ入力信号をコントローラ28に提供することができ、ユーザ入力デバイス68のうちの他のものは第2のユーザ入力信号をコントローラ28に提供することができる。コントローラ28は、第1のユーザ入力信号を受信したことに応じて廃棄物処分プロトコルを開始し、第2のユーザ入力信号を受信したことに応じて充電プロトコルを開始するように構成することができる。
【0022】
図2および図3を参照すると、実施形態によっては、アセンブリ20は医療廃棄物収集システム70の部分である。医療廃棄物収集システム70は、キャニスタ44を洗浄し、医療廃棄物をキャニスタ44から除去し、これにより、キャニスタ44を衛生化し、空にするように構成された処分ステーション50を含む。処分ステーションは、例えば、水、洗剤、および/または石けんをキャニスタ44内に注ぎ込むことによって、キャニスタ44を洗浄するように構成された洗浄回路76を含む。具体的には、処分ステーション50は、キャニスタ44と処分ステーション50との間の閉鎖環境を作り出すことによって、キャニスタ44を洗浄して空にするように構成されており、これにより、有害または有毒物質が病院職員または患者30と接触するリスクを低減する。処分ステーション50は、廃棄物導管52を通して医療廃棄物をキャニスタ44から受け取ることによってキャニスタ44を空にするように構成されている。廃棄物導管52はアセンブリ20との流体接続を作り出す。処分ステーション50は、廃棄物導管52を介して、水、石けん、洗剤、消毒剤、これらの組み合わせ、または任意の他の好適な洗浄または消毒物質をキャニスタ44内へ転送することによって、アセンブリ20のキャニスタ44を洗浄するように構成されている。処分ステーション50は、医療施設の廊下またはクローゼット内など、手術室の外部に配置することができる。代替的に、処分ステーション50は、手術室の内部に配置することができる。
【0023】
引き続き図2および図3を参照すると、処分ステーション50はハウジング72およびカプラ74を含み得る。図示のように、カプラ74はハウジング72に結合されている。アセンブリ20は対置カプラ78を含む。対置カプラ78は基台22に結合されている。廃棄物処分プロトコルの最中において、カプラ74は対置カプラ78と結合し、アセンブリ20を廃棄物導管52と整列させ、これにより、医療廃棄物は廃棄物導管52を介してキャニスタ44から転送され得る。実施形態によっては、処分ステーション50は複数のカプラ74を含み、アセンブリ20は複数の対置カプラ78を含む。図2は、複数のカプラ74および対置カプラ78を含み、カプラ74が廃棄物導管52の上方に配置されており、対置カプラ78がアセンブリ20のキャニスタ44の真下に配置されている、システム70の一実施形態を示す。カプラ74および対置カプラ78が結合されているときには、重力が、廃棄物導管52を介したキャニスタ44から処分ステーション50への医療廃棄物の転送を促進する。実施形態によっては、カプラ74は結合電磁石を含み、対置カプラ78は、コントローラ28と通信している対置結合電磁石を含む。結合電磁石および対置結合電磁石は、カプラ74と対置カプラ78との間の電磁引力を形成するよう選択的に電力を供給され、これにより、カプラ74および対置カプラ78をしっかりと結合し、アセンブリ20および廃棄物導管52を整列させるように構成されている。1つの好適な電磁結合が、2009年11月29日に発行された、上述の同一所有者の米国特許第7,621,898号に開示されている。同特許の内容全体は引用することにより本明細書の一部を成すものとする。他の諸実施形態では、カプラ74および対置カプラ78は、逆に、または追加的に、機械的インターロック機構、永久磁石、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0024】
アセンブリ20は、処分ステーション50と自律的にドッキングするように構成されている。自律的ドッキングを促進するために、例示の実施形態では、処分ステーション50はマーカ80を含み、アセンブリ20は、カプラ74および対置カプラ78の整列を促進するためのコントローラ28と通信しているマーカセンサ82を含む。アセンブリ20が処分ステーション50に向かってナビゲートする際に、アセンブリ20は、処分プロトコルを実行するために、対置カプラ78を配向させ、カプラ74と整列させなければならない。それゆえ、マーカ80をカプラ74の近くに配置することができ、マーカセンサ82を対置カプラ78の近くに配置することができる。マーカセンサ82は、マーカ80を感知し、マーカ80に対するマーカセンサ82の相対位置を指示する信号をコントローラ28へ送信するように構成されている。コントローラ28は、マーカセンサ82をマーカ80と近接させるべく、向き、方位、速度、またはアセンブリ20の任意の他の必要な特性を調整するための信号を駆動輪40へ送信するように構成されており、これにより、処分プロトコルの実行のためにカプラ74および対置カプラ78の結合を促進する。マーカ80は、赤外線マーカ、NFCアンテナ、発光体、有色マーカ、または任意の他の好適なマーカであることができる。マーカセンサ82は、赤外線センサ、アンテナ、光センサ、または任意の他の好適なマーカセンサであることができる。マーカ80がアセンブリ20上に配置され得、マーカセンサ82が処分ステーション50上に配置され得、アセンブリ20のコントローラ28が処分ステーション50のコントローラと無線通信していることも企図される。
【0025】
実施形態によっては、処分ステーション50はキャニスタ(図示せず)を含む。処分ステーション50のキャニスタは廃棄物導管52と流体連通しており、医療廃棄物をアセンブリ20から受け取るように適合されている。処分ステーション50のキャニスタは、アセンブリ20が処分ステーション50と結合されているときには、廃棄物導管52を介して廃棄物収集ユニット26と流体連通している。処分ステーション50がキャニスタを含む諸実施形態では、処分ステーション50は実質的に移動式であることができる。すなわち、配管系統の変更または電気的変更などの、病院に対するインフラストラクチャの変更を要することなく、処分ステーション50を病院内の場所の間で移動させることができる。他の諸実施形態では、処分ステーション50は排液管84を含む。排液管84は、医療廃棄物をアセンブリ20から受け取り、医療廃棄物を、病院の下水管路など、処分ステーション50の外部へ転送するように適合されている。
【0026】
図4を参照すると、システム70は充電ステーション54を含む。充電ステーション54は処分ステーション50とは別個であり得、エネルギー蓄積デバイス64の充電を促進する。充電ステーション54は電源と電気的に連通している。電源は、例えば、電源コンセント、無停電電源、電力調整システム、DC電力システム、または任意の他の好適な種類の電源であることができる。充電ステーション54は、アセンブリ20が充電ステーション54と結合されているときには、電源からの電気エネルギーをエネルギー蓄積デバイス64へ伝達するように構成されている。充電ステーション54は、医療施設の廊下内など、手術室の外部に配置することができる。充電ステーション54は、手術室の内部(図7参照)、または任意の他の好適な場所内に配置することができる。実施形態によっては、充電ステーション54は医療施設または病院の1つまたは複数の手術室内に配置されている。アセンブリ20は、アセンブリ20が、外科処置の最中に医療廃棄物を収集するために用いられている間に、電力を充電ステーション54から誘導的に受電し、エネルギー蓄積デバイス64を充電するように構成することができる。
【0027】
充電ステーション54はハウジングおよびカプラ75を含む。カプラ75は充電ステーション54のハウジングに結合されている。実施形態によっては、充電プロトコルの最中に、充電ステーション54のカプラ75はアセンブリ20の充電カプラ79と結合し、アセンブリ20が電力を充電ステーション54から受電することができるよう、アセンブリ20を充電ステーション54と整列させる。充電ステーション54のカプラは処分ステーション50のカプラ78と実質的に同様である。充電カプラ79は、エネルギー蓄積デバイス64と充電ステーション54との間の電気連通を可能にするように構成された回路機構を含み得る。充電ステーション54は、充電ステーションのカプラ75および充電カプラ79を介して電力をエネルギー蓄積デバイス64へ伝達するように構成されている。充電カプラ79は、電気エネルギーを充電ステーション54から受け取り、これにより、エネルギー蓄積デバイス64を充電するために、充電ステーション54のカプラ75と着脱可能に結合されるように構成されている。例えば、カプラ75、79は、充電ステーション54とアセンブリ20との間の電気接続をもたらすために機械的に係合し得る(例えば、プラグ)。別の例では、充電ステーション54は、カプラを形成する誘導パッドを含み、誘導パッドは、電源からの電気エネルギーをエネルギー蓄積デバイス64へ無線で伝達するように構成されている。
【0028】
実施形態によっては、処分プロトコルは充電プロトコルを補完する。換言すれば、処分プロトコルを開始すると、アセンブリ20は、医療廃棄物を処分すること、およびエネルギー蓄積デバイス64を充電することの両方を遂行する。図5を参照すると、処分ステーション50は、医療廃棄物を処分し、キャニスタ44を洗浄しつつ、エネルギー蓄積デバイス64を充電することを促進する。例示の実施形態では、処分ステーション50は電源と電気的に連通している。処分ステーション50は、アセンブリ20が処分ステーション50と結合されているときには、電源からの電気エネルギーをエネルギー蓄積デバイス64へ伝達するように構成されている。廃棄物処分プロトコルの最中に、充電ステーション54のカプラは、アセンブリ20と充電ステーション54との間の接続をもたらすために充電カプラ79と結合する。電源は、例えば、電源コンセント、無停電電源、電力調整システム、DC電力システム、または任意の他の好適な種類の電源であることができる。電気的に統合された処分ステーション50は、アセンブリ20が充電ステーション54と結合されているときには、電源からの電気エネルギーをエネルギー蓄積デバイス64へ伝達するように構成されている。実施形態によっては、処分ステーション50は、電力をアセンブリ20へ誘導的に伝達し、エネルギー蓄積デバイス64を充電するように構成されている。
【0029】
上述された理由(例えば、廃棄物閾値信号、ユーザ入力)のために廃棄物処分プロトコルを開始すると、コントローラ28はいくつかの信号をアセンブリ20の構成要素へ送信し、アセンブリ20は、信号に従って廃棄物処分プロトコルを実行し、これにより、処分ステーション50において廃棄物収集ユニット26のキャニスタ44を自律的に空にして洗浄し、実施形態によっては、処分ステーション50および/または充電ステーション54においてエネルギー蓄積デバイス64を自律的に充電するように構成されている。限定するものではないが、コントローラ28は、廃棄物処分移動信号を、駆動輪40に接続されたモータ42へ送信するように構成されている。駆動輪40は、廃棄物処分移動信号を受信すると、アセンブリ20を患者30から離れるように自動的に移動させる。駆動輪40は、患者30から離れるように移動した後に、アセンブリ20を処分ステーション50へ自動的にナビゲートする。
【0030】
コントローラ28は、廃棄物処分プロトコルの開始時にマニホールド信号をインジケータ60へ送信するように構成され得る。マニホールド信号を受信すると、インジケータ60は、マニホールド信号を受信すると、ユーザに、使い捨てマニホールドをマニホールド受容器58から取り外し、使い捨てマニホールドを処分するよう促すように構成されている。アセンブリ20は、コントローラ28と通信しており、マニホールド受容器58の近くに配置されたマニホールドセンサを含むことができる。マニホールドセンサは、使い捨てマニホールドがマニホールド受容器58と接触しているかどうかを検出するように構成されている。コントローラ28は、マニホールドセンサが、使い捨てマニホールドがマニホールド受容器58と接触していることを検出した場合にのみ、マニホールド信号をインジケータ60へ送信することになる。コントローラ28は、使い捨てマニホールドが取り外され、処分された後に、廃棄物処分移動信号を送信するように構成されている。
【0031】
コントローラ28は、医療処置の最中は廃棄物処分プロトコルの開始を防止するようにさらに構成され得る。より具体的には、コントローラ28は、エンドエフェクタ、吸引管路48、またはアセンブリ20に接続された他の器具が使用中である間は、アセンブリ20およびエンドエフェクタ、吸引管、あるいはそれに接続された他の器具の、患者30からの離れるような移動が外科処置を途絶させることを防止するために、アセンブリ20が患者30から移動することを防止するべく廃棄物処分プロトコルの開始を防止するように構成されている。廃棄物処分プロトコルの防止はまた、アセンブリ20が、患者30から離れるように移動する際に滅菌野を壊すことも防止し、これにより、医療処置の最中における無菌性および安全性を保全する。例えば、さもなければ、廃棄物レベル信号を廃棄物センサ62から受信したことに応じて、または医療廃棄物の量が閾値レベルに達したと決定したことに応じて、廃棄物処分プロトコルが開始されることになった場合には、コントローラ28は、外科処置の後まで廃棄物処分信号を提供することを遅延させ得る。換言すれば、コントローラ28は、廃棄物処分プロトコルがユーザ入力の結果として開始されない限り、医療処置の最中は廃棄物処分プロトコルの開始を防止または遅延させるように構成されている。例えば、コントローラ28は、吸引ポンプ46が廃棄物を能動的に吸引している間は、廃棄物処分信号を提供することを遅延させるように構成することができる。実施形態によっては、ユーザは、ユーザ入力デバイスを作動させることによって、廃棄物処分プロトコルの開始の防止を無効にすることができる。
【0032】
廃棄物処分プロトコルと同様に、コントローラ28は、例えば、コントローラ28が医療処置の最中にエネルギー蓄積デバイス特性信号を廃棄物センサ62から受信した場合、医療処置の最中は充電プロトコルの開始を防止するように構成することができる。利点の中でもとりわけ、コントローラ28は、エンドエフェクタ、吸引管路48、またはアセンブリ20に接続された他の器具が使用中である間は、および/または滅菌野を壊すことを回避するために、アセンブリ20が患者30から移動することを防止する。実施形態によっては、ユーザは、ユーザ入力デバイスを作動させることによって、充電プロトコルの開始の防止を無効にすることができる。例えば、医療処置の最中に、充電プロトコルの開始がまだ防止されている状態において、電力をアセンブリ20に供給することが望ましくなる、または必要になることがある。例えば、エネルギー蓄積特性が、医療処置の予想残り時間(およびアセンブリ20の対応するエネルギー消費)に対して不必要に低くなった場合には、アセンブリ20の機能の中でもとりわけ、吸引ポンプ46からの吸引の不慮の喪失を回避するために、電力をアセンブリ20に供給することが必要になるであろう。したがって、実施形態によっては、アセンブリ20は、電力をエネルギー源から受電し、電力をアセンブリ20に供給するように構成されたエネルギー供給デバイス(図示せず)を含む。例えば、エネルギー供給デバイスは、下部フレーム32、上部フレーム34、または鉛直シャーシ36などのアセンブリ20の任意の好適な構造から延びるコードであり得る。基台22は任意の好適な形状を有することができる。コードの端部におけるプラグは、ステーション、例えば、充電ステーション54、および/または医療施設の壁に関連付けられたコンセントと結合するように構成されている。加えて、または代替的に、エネルギー蓄積デバイス64は別のエネルギー蓄積デバイス64と交換可能であり得る。一例では、エネルギー蓄積デバイス64は、アセンブリ20の残りの部分から切り離される能力を有する外部バッテリ(例えば、リチウムイオンバッテリ)である。バッテリとバッテリ受容器との間の相補接触部が係合解除され、交換バッテリがバッテリ受容器内に配置され、対応する接触部が、供給電力をアセンブリ20に供給するために係合される。エネルギー供給デバイスおよび/または交換エネルギー蓄積デバイス64が利用されるこのような状況では、コントローラ28は、通知を、例えば、ハブコントローラ96に提供するように構成され得る。説明される仕方により、ハブコントローラ96は、追加のアセンブリのコントローラ28の各々を、エネルギー蓄積デバイス64の各々内のエネルギー量に関する情報を受信するためにポーリングする。次に、ハブコントローラ96は、追加のアセンブリのうちの1つを、エネルギー蓄積特性が低下したと報告されるアセンブリ20を救援するべく必要なステーションへナビゲートするために選択することができる。さらに、コントローラ28は通知をユーザにも提供し得る。
【0033】
メモリ構成要素56は、廃棄物処分プロトコルの開始をスケジュールするための処分スケジュールを記憶するように構成されている。廃棄物処分プロトコルの開始をスケジュールための時間は、例えば、病院の手術棟のためにスケジュールされた手術時間の終了、または病院の手術棟のためにスケジュールされた手術時間の前の時間を含む。処分ステーション50のコントローラ28は、処分スケジュールに従ってスケジュールされたとおりに廃棄物処分プロトコルを開始するように構成されている。例えば、病院は、午前9時~午後5時にスケジュールされた手術のために配員されるいくつかの手術室を有する手術棟を有し得る。廃棄物処分プロトコルまたは充電プロトコルが、スケジュールされた医療処置と競合しないよう、都合よく、アセンブリ20に、アセンブリ20のキャニスタ44を自律的に空にして洗浄させ、および/またはエネルギー蓄積デバイス64を再充電させるために、処分スケジュールは、午前8時および午後5時30分にスケジュールされた廃棄物処分プロトコルの開始を含むことができる。スケジュールされた医療処置の合間などの、廃棄物処分プロトコルの開始のための任意の他の好適な時間が処分スケジュール内にスケジュールされ得る。コントローラ28は、廃棄物処分プロトコルが、処分スケジュールに従ってスケジュールされた時間中に開始される場合には、ユーザ入力の作動なしに廃棄物処分プロトコルを開始するように構成することができる。実施形態によっては、処分スケジュールは、手術スケジューリングシステム、スタッフスケジューリングシステム、リソース管理システム、電子医療記録(electronic medical record、EMR)、これらの組み合わせ、または任意の他の好適な病院ネットワークシステムなどの、病院ネットワークシステムに対応する。処分スケジュールは、メモリ構成要素56以外の他のメモリ位置において記憶されることができる。EMRは、患者データ、リソースデータ、デバイスデータ、および病院の運営に関連する他の種類のデータなどの、病院データの記憶および転送のためのコンピュータベースのシステムである。スケジュールされた外科処置はEMR内に記憶され、病院ネットワークを介してEMRからアセンブリ20のメモリ構成要素56へ転送され得る。処分スケジュールは、廃棄物処分手順を、スケジュールされた外科処置が開始する前、スケジュールされた外科処置が終了した後、外科処置の合間、またはこれらの組み合わせにおいて開始されるようスケジュールすることなどによって、スケジュールされた外科処置に対応するように構成することができる。それゆえ、メモリ構成要素は、新たな処置がスケジュールされると、コントローラ28が充電および/または処分プロトコルを適切に開始するよう、EMRに動的にリンクされ得る。
【0034】
メモリ構成要素56は、充電スケジュールを記憶するように構成されている。充電スケジュールは、充電プロトコルを開始するための1つまたは複数の時間を含む。コントローラ28は、充電スケジュールに従って充電プロトコルを開始するように構成されている。処分スケジュールと同様に、充電を開始するための1つまたは複数の時間は医療処置の終了時間に対応することができる。例えば、実施形態によっては、充電スケジュールは医療施設の手術棟の医療処置スケジュールに対応することができ、医療処置スケジュールは、医療処置の各々のための開始時間および予想終了時間を含む。充電スケジュールは、コントローラ28が医療処置の合間の適切な時間に充電プロトコルを開始し、これにより、エネルギー蓄積デバイス64が医療処置のために必要に応じて十分に充電されることを可能にするよう対応することができる。他の諸実施形態では、充電スケジュールは手術棟のための1日の手術の終了に対応することができる。充電スケジュールは、コントローラ28が手術棟のための1日の手術の終了時またはその近くで充電プロトコルを開始し、これにより、エネルギー蓄積デバイス64が、翌日に手術が始まる前に十分に充電されることを可能にするよう対応することができる。実施形態によっては、処分スケジュールはEMRなどの病院ネットワークシステムに対応する。
【0035】
ある時には、アセンブリ20のキャニスタ44は、例えば、スケジュールされた医療処置の合間またはその最中に、急速に空にされ、洗浄される必要がある。しかし、アセンブリのキャニスタ44を急速に空にして洗浄すると、いくらかの量の医療廃棄物および/または細菌もしくは有毒物質をアセンブリのキャニスタ44内に残し得る。それゆえ、他の時には、アセンブリ20のキャニスタ44は、前夜、または外科棟のための1日の終了後などに、より徹底的に空にされ、洗浄される必要がある。それゆえ、実施形態によっては、廃棄物処分プロトコルは複数の処分モードを含む。処分モードの各々は、アセンブリ20および処分ステーション50が、医療廃棄物を廃棄物収集ユニット26から除去している間に結合されていることになる異なる時間量を含む。コントローラ28は、処分モードのうちの1つを自動的に選択するように構成することができる。コントローラ28は、廃棄物収集ユニット26内の医療廃棄物の量、廃棄物収集ユニット26から除去されるべき医療廃棄物の量、アセンブリが用いられた医療処置の種類、容器の内部の医療廃棄物の種類、医療廃棄物がキャニスタ44内に蓄積されていた時間の長さ、またはこれらの組み合わせに基づいて、処分モードのうちの1つを選択することができる。非限定例として、廃棄物処分プロトコルは、急速ドッキングモード、通常ドッキングモード、および長期ドッキングモードを含むことができる。コントローラ28が急速ドッキングモードを用いて廃棄物処分プロトコルを開始するときには、アセンブリ20は、およそ5分間、処分ステーション50に結合するように構成することができる。急速ドッキングモードは、医療処置の合間または最中にアセンブリのキャニスタ44を空にして洗浄するために適している。コントローラ28が通常ドッキングモードを用いて廃棄物処分プロトコルを開始するときには、アセンブリ20は、およそ30分間、ドッキングステーションに結合するように構成することができ、これにより、急速ドッキングモードよりもアセンブリのキャニスタ44を効果的に空にし、洗浄する。通常ドッキングモードは、朝または夜など、医療処置のスケジュールされた1日の前または後に、アセンブリのキャニスタ44を空にし、洗浄するために適している。コントローラ28が長期ドッキングモードを用いて廃棄物処分プロトコルを開始するときには、アセンブリ20は、およそ2時間、処分ステーション50に結合するように構成することができ、これにより、急速または通常ドッキングモードよりもアセンブリのキャニスタ44を効果的に空にし、洗浄する。長期ドッキングモードは、1週間ごと、2週間ごと、1ヶ月ごと、四半期ごと、または半年ごとなどに、アセンブリのキャニスタ44を定期的に空にし、洗浄するために適している。モードの各々のための上述の特定された時間は単なる例示にすぎず、モードの各々のための任意の時間長が本開示によって企図される。
【0036】
実施形態によっては、処分モードはまた、処分ステーション50によって、廃棄物処分プロトコルの最中にアセンブリのキャニスタ44を洗浄するために用いられるべき異なる種類または量の消毒剤または洗剤を含む。コントローラは、収集された医療廃棄物の種類、またはアセンブリが用いられた処置の種類に基づいて、消毒剤または洗剤の量および/または種類を自動的に選択することができ、例えば、いくつかの医療処置は大量の血液を収集し、その一方で、他の医療処置は大量の生理食塩水を収集する。コントローラ28はセンサを用いて医療廃棄物の種類および/または量を決定し、大量の血液が収集されたか、またはアセンブリ20が、大量の血液が通例収集される医療処置において用いられていると決定するなどすることができる。それに応じて、コントローラ28は、大量の血液をアセンブリのキャニスタ44から洗浄するために適した消毒剤および/または洗剤を使用する処分モードを用いて廃棄物処分プロトコルを開始することができる。
【0037】
コントローラ28は、ユーザ入力または処分スケジュールに基づいて処分モードのうちの1つを選択するように構成され得、これにより、ユーザが、処分手順を開始する間に処分モードのうちの1つを選択することを可能にする。アセンブリ20が複数のユーザ入力を含む諸実施形態では、ユーザ入力の各々を、コントローラ28が複数の処分モードのうちの異なる処分モードを用いて廃棄物処分プロトコルを開始することを可能にするように構成することができる。例えば、ユーザ入力のうちの1つは、当該1つのユーザ入力の作動時にコントローラ28が急速処分モードを用いて廃棄物処分プロトコルを開始することを可能にするように構成することができる。ユーザ入力のうちの他のものは、当該他のユーザ入力の作動時にコントローラ28が通常処分モードを用いて廃棄物処分プロトコルを開始することを可能にするように構成することができる。ユーザ入力のうちのさらに別のものは、当該別のユーザ入力の作動時にコントローラ28が長期処分モードを用いて廃棄物処分プロトコルを開始することを可能にするように構成することができる。実施形態によっては、ユーザがユーザ入力デバイス68を作動させ、処分モードのうちの1つまたは複数を構成することができる。例えば、ユーザは、ユーザ入力デバイス68の1つのユーザ入力を作動させ、急速処分モードを、3分間実行するように構成し、ユーザ入力デバイス68の別のユーザ入力を作動させ、急速処分モードを用いて処分プロトコルを開始することができる。処分モードの構成はメモリ構成要素56内に記憶され得る。
【0038】
アセンブリ20は、上述のプロトコルを実行するために、自律移動、特に、複雑で、多くの場合、混雑した環境内における移動を遂行する能力を有しなければならないことが容易に理解される。次に図6および図7を参照すると、実施形態によっては、ロケータネットワーク94が、アセンブリ20の位置ならびに処分ステーション50および/または充電ステーション54の位置を追跡するように構成されている。図6は、ロケータネットワーク94、自律廃棄物収集アセンブリ20、および処分ステーション50のブロック図を示す。アセンブリ20の位置ならびに処分ステーション50および/または充電ステーション54の位置を追跡することは、コントローラ28がアセンブリ20を処分ステーション50および/または充電ステーション54へナビゲートすることを促進する。ロケータネットワーク94は信号をアセンブリ20へ送信し、コントローラ28が、特に、医療施設内における、アセンブリ20の位置を認識することを可能にすることができる。ロケータネットワーク94はまた、コントローラ28が処分ステーション50および/または充電ステーション54の位置を認識することを可能にするための信号もアセンブリ20へ送信することができる。コントローラ28は、ロケータネットワーク94から受信された信号に基づいてアセンブリ20を処分ステーション50および/または充電ステーション54へナビゲートするように構成されている。ロケータネットワーク94は、ハブコントローラ96、メモリ構成要素95、および送受信器97を含むことができる。ハブコントローラ96は、ロケータネットワーク94の機能を遂行するためのコンピュータ実行可能命令を実行するように構成されている。ハブコントローラ96は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、システムオンチップ(SoC)、またはロケータネットワーク94の機能を実行するための任意の他の好適な種類のコントローラであることができる。ロケータネットワーク94のメモリ構成要素95はハブコントローラ96と通信しており、ロケータネットワーク94の機能に関連するデータおよび命令を記憶するように構成されている。ロケータネットワーク94は、送受信器97を介して信号をアセンブリ20へ送信し、信号をアセンブリから受信するように構成されている。実施形態によっては、アセンブリ20は、信号をロケータネットワーク94の送受信器97へ送信し、信号をロケータネットワーク94の送受信器97から受信するように構成された送受信器99を含む。
【0039】
医療廃棄物収集システム70は、ロケータネットワーク94と通信している複数のロケータセンサ98を含む。ロケータセンサ98はロケータネットワーク94と有線または無線通信していることができる。ロケータセンサ98は、光学、赤外線、ソノグラフィ、または離れところにあるデバイスを無線で検出するように構成された任意の他の好適な検出ベースの技術であることができる。ロケータセンサ98は医療施設の廊下内の壁および/または天井に設置することができるか、あるいは医療施設内の任意の他の好適な位置に配置することができる。図7は、病院の手術棟内に配置されたロケータセンサ98の例示的なレイアウトを示す。ロケータセンサ98は、アセンブリ20に結合された追跡デバイスを検出するように構成することができる。さらに、ロケータセンサ98は、処分ステーション50および/または充電ステーション54の追跡デバイスを検出するように構成することができる。追跡デバイスは、例えば、GPSユニットおよびRFIDチップを含むことができる。コントローラ28は、現在場所入力信号および処分場所入力信号を医療施設内のロケータネットワーク94から受信するように構成されている。現在場所入力信号はアセンブリ20の現在場所に基づく。処分場所入力信号は処分ステーション50の処分場所に基づく。実施形態によっては、コントローラ28は、充電場所入力信号を医療施設内のロケータネットワーク94から受信するように構成されている。充電場所入力信号は充電ステーション54の充電場所に基づく。
【0040】
コントローラ28は、現在場所入力信号および処分場所入力信号に基づいてアセンブリ20を処分ステーション50および/または充電ステーション54へナビゲートするように構成されている。コントローラ28は、現在場所入力信号、ならびに処分場所入力信号および/または充電場所入力信号に従ってアセンブリ20をナビゲートする。コントローラ28は、駆動輪40のモータ42を選択的に駆動し、アセンブリ20を処分場所および/または充電場所に向けて移動させ、操舵することによって、アセンブリ20をナビゲートするように構成されている。
【0041】
実施形態によっては、システム70は、図7に示されるように、複数の処分ステーション50、ならびに1つまたは複数の充電ステーション54を含む。コントローラ28は、現在場所入力信号、ならびに処分ステーション50の各々のための処分場所入力信号、および充電ステーション54の各々のための充電場所入力信号を受信するようにさらに構成され得る。廃棄物処分プロトコルを開始すると、コントローラ28は、対応する処分場所入力信号に従ってアセンブリ20を処分ステーション50のうちの1つへナビゲートするように構成されている。コントローラ28は、距離、時間、および別のアセンブリ20が処分ステーション50のうちの1つまたは複数において廃棄物処分プロトコルをすでに遂行しているかどうかなどの因子に基づいて、処分ステーション50のうちのいずれへナビゲートするべきであるのかを決めることができる。例えば、システム70は処分ステーション50への第1および第2の経路104、106を含むことができる。コントローラ28は、意思決定論理を用いて、第1の経路104へナビゲートするべきか、それとも第2の経路106へナビゲートするべきかを決定するように構成され得る。コントローラ28は、第2の経路106を経由したアセンブリ20と処分ステーション50との間のより長い距離と比べて、第1の経路104を経由したアセンブリ20と処分ステーション50との間の距離の方が短いため、第2の経路106でなく、第1の経路104へナビゲートすると決め得る。
【0042】
引き続き図7を参照すると、実施形態によっては、メモリ構成要素56は、場所マップを記憶するように構成されている。場所マップは医療施設の少なくとも一部分のレイアウトを含み、レイアウトはコントローラ28によって理解可能である。コントローラ28は、場所マップに対して現在場所入力信号ならびに処分場所入力信号および/または充電場所入力信号に基づいて軌道を算出することによって、モータ42を選択的に駆動する。コントローラ28は、軌道をたどるようモータ42を選択的に駆動するように構成されている。コントローラ28は、廃棄物処分プロトコルが開始され、これにより、コントローラ28がアセンブリ20を処分ステーション50へナビゲートするときには、現在場所入力信号および処分場所入力信号に基づいて軌道を算出するように構成されている。代替的に、コントローラ28は、充電プロトコルが開始され、これにより、コントローラ28がアセンブリ20を充電ステーション54へナビゲートするときには、現在場所入力信号および充電場所入力信号に基づいて軌道を算出するように構成されている。
【0043】
実施形態によっては、メモリ構成要素56は、医療施設内の複数の規定経路102を記憶するように構成されている。規定経路102は、医療施設内の場所の間のあらかじめ規定された経路、例えば、病院の手術棟の1つまたは複数の廊下に沿った経路である。規定経路102は、手術室と処分ステーション50および/または充電ステーション54との間のあらかじめ規定された経路であることができる。コントローラ28は、規定経路102のうちの1つに沿ってアセンブリ20を処分ステーション50および/または充電ステーション54へナビゲートするように構成されている。コントローラ28は、現在場所と処分場所との間の距離に基づいてアセンブリ20を処分ステーション50および/または充電ステーション54へナビゲートするように構成されている。例えば、規定経路102は、手術室と第1の処分ステーション50との間の第1の経路104、および手術室と第2の処分ステーション50との間の第2の経路106を含むことができる。廃棄物処分プロトコルを開始すると、コントローラ28は、現在場所入力信号に基づいて、アセンブリ20が第1の手術室に位置付けられているのか、それとも第2の手術室に位置付けられているのかを決定することができる。コントローラ28は、アセンブリ20を第1の経路104に沿って第1の処分ステーション50へナビゲートするべきか、それとも第2の経路104に沿って第2の処分ステーション50へナビゲートするべきかを決定することができる。実施形態によっては、規定経路102は、手術室の各々と処分ステーション50および/または充電ステーション54の各々との間の複数の経路を含む。
【0044】
1つまたは複数の空間認識センサ112が設けられ、コントローラ28と通信することができる。説明を簡潔にするために、1つの空間認識センサ112を含むアセンブリ20の一実施形態が本明細書において説明されている。空間認識センサ112は、アセンブリ20が、規定経路102のうちの1つなどに沿って、処分ステーション50および/または充電ステーション54へナビゲートしている間に、アセンブリ20の障害となる物体を感知するように構成されている。空間認識センサ112は、容量センサ、容量型変位センサ、ドップラー効果センサ、渦電流センサ、誘導センサ、磁気センサ、光センサ、レーダーデバイス、ソナーデバイス、ライダーデバイス、これらの組み合わせ、または任意の他の好適な種類のセンサであることができる。コントローラ28は、感知された障害物118に応じてアセンブリ20を経路から逸脱するよう誘導するように構成されている。経路から逸脱した後に、コントローラ28は、アセンブリ20を、障害物118を迂回し、アセンブリ20が障害物118を迂回してナビゲートすると、目的地、すなわち、処分ステーション50または充電ステーション54へ進み続けるようナビゲートするように構成されている。コントローラ28は、障害物118を迂回してナビゲートすることができないと決定することができ、この場合には、コントローラ28は、処分ステーション50または充電ステーション54への代替経路を決定するか、あるいは異なる処分ステーション50または充電ステーション54へナビゲートするように構成されている。感知された障害物118は、例えば、医師、看護士、他の病院職員、患者30、車椅子、病院ベッド、キャビネット、または医療施設内に存在し得る任意の他の障害物118であることができる。障害物118を感知すると、コントローラ28は、アセンブリ20を、アセンブリ20が、廃棄物処分プロトコルまたは充電プロトコルの最中に処分ステーション50および/または充電ステーション54へナビゲートしている間に、感知された障害物118と衝突するのを防止するために、逸脱するよう誘導するように構成されている。実施形態によっては、空間認識センサ112はまた、アセンブリ20を処分ステーション50と整列させることを支援するように構成されている。例えば、空間認識センサ112は、アセンブリ20が処分ステーション50の近くにあるときに、アセンブリ20に対する処分ステーション50の場所を検出することができる。その後、コントローラ28は、空間認識センサ112からの信号に基づいて対置カプラ78をカプラ74に近づけるための信号を駆動輪40のモータ42へ送信することができる。
【0045】
アセンブリ20の自律移動および本開示のシステム70のさらなる自動機構は、病院職員を、以前には彼らに遂行するよう課せられた多くの作業を実施するために彼らの任務を一時中断することから有利に解放することが容易に理解される。しかし、特定の状況では、自律移動および/または自動機構を除外してアセンブリ20を動作させることが望ましくなり得る。換言すれば、ユーザが、アセンブリ20を、手動モードと考えられ得るもので動作させるために、自律モードを「オプトアウトする」ことが望ましくなり得る。手動モードが所望され得る例示的な場合または状況としては、アセンブリ20の点検、「1回限りの」または予想外の使用、医療施設、またはより具体的には、手術室内におけるアセンブリ20の再配置、ならびに特に繁忙時間における医療施設の廊下内における渋滞の回避が挙げられる。例えば、アセンブリ20を手術室内において再配置することが必要になる場合があり、駆動輪40がこのような移動に抵抗する場合がある。必要な移動をプログラムまたは入力するのとは対照的に、単にアセンブリ20を所望の位置まで手動で操縦することがより容易であり得る。自律モードと手動モードとの間のアセンブリ20の作動は、ユーザ入力デバイス68がユーザからの入力を受け付けることを含み得る。自律モードでは、例えば、アセンブリ20は、ユーザが床面に沿ってアセンブリ20を手動で移動させること(例えば、押すこと)を防止する、クラッチ機構49(図1参照)と駆動輪40のモータ42との係合を含み得る。クラッチ機構49はコントローラ28およびユーザ入力デバイス68と通信している。アセンブリ20が自律モードから手動モードへ移行すると、クラッチ機構49はモータ42から係合解除し、駆動輪40がアセンブリ20の残りの車輪24と一緒に自由に動くことを可能にし得る。別の例では、駆動輪40に結合されており、コントローラ28およびユーザ入力デバイス68と通信している、アセンブリ20のリフト機構51(図1参照)によって、十分に与えられた安定が維持される。例えば、ユーザ入力デバイス68への入力の結果、アセンブリ20が自律モードから手動モードへ移行すると、リフト機構51は駆動輪40を床面から離し、これにより、駆動輪40はもはや床面に接触しなくなる。残りの車輪24が非駆動式である場合には、アセンブリ20は床面に沿って手動で自由に移動させられ得る。アセンブリ20は所望に応じて自律モードと手動モードとの間で繰り返し移行させられ得る。
【0046】
図8および図9を参照すると、実施形態によっては、アセンブリ20が第1の自律医療廃棄物収集アセンブリ114であり、医療廃棄物収集システム70が第2の自律医療廃棄物収集アセンブリ116を含む。第2のアセンブリ116は、基台、基台に結合されており、駆動輪を含む複数の車輪、基台に結合されており、キャニスタ、およびキャニスタと流体連通している吸引ポンプを含む廃棄物収集ユニット、吸引ポンプと通信している真空調節器、基台に結合された対置カプラ、ならびにコントローラを含む。第2のアセンブリ116の基台、複数の車輪、廃棄物収集ユニット、対置カプラ78、およびコントローラは、第1のアセンブリ114の基台22、複数の車輪24、廃棄物収集ユニット26、対置カプラ78、充電カプラ79、およびコントローラ28と同様に構成され得る。第2のアセンブリ116は構造および機能の両方が第1のアセンブリ114と実質的に同様であり得る。
【0047】
処分ステーション50および充電ステーション54は、限られた数のアセンブリのための処分手順の実行を各々同時に促進することのみ可能である。例えば、実施形態によっては、アセンブリ114、116のうちの1つのみが一度に処分ステーション50の各々と結合され得る。それゆえ、例えば、処分ステーション50と結合された第1のアセンブリ114は、第2のアセンブリ116が、処分プロトコルを実行するために処分ステーション50と結合することができる前に、処分ステーション50から分離しなければならない。第2のアセンブリ116が処分プロトコルを実行している間に第1のアセンブリ114のコントローラ28が処分プロトコルを開始した場合には、第1のアセンブリ114のコントローラ28が、処分プロトコルを実行するために第1のアセンブリ114をナビゲートしようと試みている処分ステーション50を第2のアセンブリ116が占有しているという競合が発生し得る。同様に、第1および第2のアセンブリ114、116のコントローラ28が処分プロトコルを同様の時間に開始した場合には、第1および第2のアセンブリ114、116の各々が、処分ステーション50において処分プロトコルを実行するために第1および第2のアセンブリ114、116をそれぞれナビゲートしているという競合が発生し得る。充電ステーション54に関しても同様の問題が生じ得る。このような競合を解決するために、実施形態によっては、第1および第2のアセンブリ114、116は、交代可能な仕方で充電に着脱可能に結合されるように各々適合されており、これにより、第1および第2のアセンブリ114、116の廃棄物処分プロトコルが各々開始され、同時に活動状態になっている場合には、第1および第2のアセンブリ114、116は待機列を作る。待機列は、アセンブリ114、116のうちの1つまたは複数が、処分ステーション50との結合の前に、アセンブリ114、116のうちの他方が処分プロトコルの実行を終えるまで待つことを促進する。待機列は、アセンブリ114、116のメモリ構成要素56、ロケータネットワーク94のメモリ構成要素、またはこれらの組み合わせのうちの1つまたは複数の内部に記憶され得る。同様に、特定の諸実施形態では、第1および第2の廃棄物アセンブリ114、116のうちの1つだけが一度に充電に結合され得る。このような実施形態では、第2のアセンブリ116のコントローラは、第1のアセンブリ114が充電ステーション54に位置付けられている場合には、待機するように構成されている。第2のアセンブリ116は、第2のアセンブリ116の充電プロトコルを一時中断し、第2のアセンブリ116の充電プロトコルを再び開始する、または再開する前に、第1のアセンブリ114が第1のアセンブリ114の充電プロトコルを完了するまで待つことによって、待機することができる。第2のアセンブリ116は、第2のアセンブリ116の廃棄物処分プロトコルを一時中断する前に、充電ステーション54の付近、またはすぐ近傍までナビゲートすることができる。
【0048】
ロケータネットワーク94は、第1および第2のアセンブリ114、116ならびに任意の数の処分ステーション50および/または充電ステーション54の各々の場所を追跡するように構成されている。ロケータネットワーク94は、第1および第2のアセンブリ114、116の各々に第1および第2のアセンブリ114、116のうちの他方の場所を認識させるための信号を第1および第2のアセンブリの各々のコントローラへ送信するように構成されている。実施形態によっては、第2のアセンブリ116のコントローラは、第1の場所入力信号および第2の場所入力信号をロケータネットワーク94から受信するように構成されている。第1の場所入力信号は第1のアセンブリ114の第1の場所に基づく。第2の場所入力信号は第2のアセンブリ116の第2の場所に基づく。実施形態によっては、第1および第2のアセンブリは、交代可能な仕方で処分ステーション50に着脱可能に結合されるように各々適合されており、これにより、第1および第2のアセンブリ114、116の廃棄物処分プロトコルが各々開始され、同時に活動状態になっている場合には、第1および第2のアセンブリ114、116は待機列を作る。特定の諸実施形態では、第1および第2の廃棄物アセンブリ114、116のうちの1つだけが一度に処分ステーション50に結合され得る。このような実施形態では、第2のアセンブリ116のコントローラ28は、第1のアセンブリ114が処分ステーション50に位置付けられている場合には、待機するように構成されている。第2のアセンブリ116は、第2のアセンブリ116の廃棄物処分プロトコルを一時中断し、第2のアセンブリ116の廃棄物処分プロトコルを再び開始する、または再開する前に、第1のアセンブリ114が第1のアセンブリ114の廃棄物処分プロトコルを完了するまで待つことによって、待機することができる。第2のアセンブリ116は、第2のアセンブリ116の廃棄物処分プロトコルを一時中断する前に、処分ステーション50の付近、またはすぐ近傍までナビゲートすることができる。
【0049】
第1および第2のアセンブリの両方が処分プロトコルを開始したときには、ハブコントローラ96は、第1および第2のアセンブリ114、116のうちの一方を、処分手順を遂行するために選択するように構成され得る。選択されていない第1および第2のアセンブリ114、116のうちの他方は、選択された第1および第2のアセンブリ114、116のうちの一方の後に待機させることができる。ハブコントローラ96は、第1および第2のアセンブリ114、116のうちの一方を、第1および第2のアセンブリ114、116のうちの他のものに先立って処分手順を遂行するために選択する。ハブコントローラ96は、第1および第2の廃棄物収集アセンブリ114、116の廃棄物収集ユニット26内の医療廃棄物の相対量に基づいて第1および第2のアセンブリ114、116のうちの一方を選択し得る。例えば、ハブコントローラ96は、第1および第2のアセンブリ114、116のキャニスタの各々内に包含された医療廃棄物量に関する情報を受信するために第1および第2のアセンブリのコントローラ28の各々をポーリングすることができる。その後、ハブコントローラ96は、廃棄物収集ユニット内の医療廃棄物の量に基づいて、第1および第2のアセンブリ114、116のうちの一方を、廃棄物処分プロトコルを遂行するために選択することができる。ハブコントローラ96は、第1および第2のアセンブリ114、116のうちの他方に、手術室へナビゲートし、医療処置の最中に廃棄物を受け取るよう命令することができる。同様に、ハブコントローラ96は、第1および第2のアセンブリのエネルギー蓄積デバイス64の各々内のエネルギー量に関する情報を受信するために第1および第2のアセンブリ114、116のコントローラ28の各々をポーリングすることができる。その後、ハブコントローラ96は、第1および第2のアセンブリ114、116のうちの一方を、充電プロトコルを遂行するために選択することができる。ハブコントローラ96は、第1および第2のアセンブリ114、116のうちの他方に、手術室へナビゲートし、医療処置の最中に廃棄物を受け取るよう命令することができる。ハブコントローラ96はまた、処分スケジュール、充電スケジュール、スケジュールされた外科処置の種類、医療廃棄物の種類等に基づいて充電プロトコルまたは処分プロトコルのための待機列を制御し得る。
【0050】
ある時には、医療処置の最中、および医療処置の完了前に、ユーザが第1のアセンブリ114のための処分プロトコルを開始することになることが予想される。それゆえ、第2のアセンブリ116を、第1のアセンブリ114が処分プロトコルを実行する間に第1のアセンブリ114の代わりに医療廃棄物を収集し続けるために、第1のアセンブリ114の場所へナビゲートするように構成することができる。
【0051】
実施形態によっては、第1のアセンブリ114のコントローラ28は、ユーザ入力デバイス68の作動に応じて交代信号をロケータネットワーク94に提供するように構成されている。ユーザ入力デバイス68は、医療処置の最中に第1のアセンブリ114のキャニスタ44が満杯になると、病院職員によって作動させられ得る。交代信号を受信したことに応じて、ロケータネットワーク94は第1および第2の場所入力信号を第2のアセンブリ116のコントローラ28に提供する。第1のアセンブリ114のコントローラ28は廃棄物処分手順を開始することができ、第2のアセンブリ116は、第1の場所へ自律的にナビゲートし、第1のアセンブリ114の代わりに医療処置の最中に医療廃棄物を受け取ることができる。第2のアセンブリ116のコントローラは、第2のアセンブリ116の駆動輪を介して第1の場所への第2のアセンブリ116の移動を命令するように構成されている。第2のアセンブリ116のコントローラは、第1の場所における第1のアセンブリ114と交代するために第1の場所への第2のアセンブリ116の移動を命令する。
【0052】
図10を参照すると、医療廃棄物収集システム70を動作させる方法200が示されている。ステップ202において、廃棄物収集ユニット26は医療処置の最中に患者からの医療廃棄物を受け取る。これを行うために、アセンブリ20は、医療施設、例えば、手術室(図7参照)内において患者の近くに位置付けられ得る。ユーザは、入力を、コントローラ28と通信しているユーザ入力デバイス68に提供する。コントローラ28は、吸引管路48を通して引かれる吸引レベルを調節するために、吸引ポンプ46、およびことによると真空調節器47を動作させる。医療廃棄物はキャニスタ44のうちの少なくとも1つの内部に蓄積される。
【0053】
一例では、廃棄物センサ62によって検出されたとおりの、キャニスタ44内の生の廃棄物レベルが廃棄物閾値レベルを超える(ステップ204)。加えて、または代替的に、エネルギー蓄積デバイスセンサ66によって検出されたとおりの、エネルギー蓄積デバイス64のエネルギー蓄積デバイス特性がエネルギー蓄積デバイス特性閾値を下回る(ステップ206)。加えて、または代替的に、メモリ構成要素56内に記憶されたとおりのスケジュールが、処分プロトコルおよび/または充電プロトコルのスケジュールされた遂行を指示し得る(ステップ208)。加えて、または代替的に、ユーザが入力をユーザ入力デバイス68に提供し得る。ユーザ入力デバイス68と通信しているコントローラ28が入力を受信する(ステップ210)。上述のもののうちの任意の1つまたは複数に対して、アセンブリ20は、ステーション、すなわち、処分ステーション50(図3参照)、充電ステーション54(図4参照)、または統合された処分-充電ステーション54(図5参照)へ自律的に移動し、それと結合する(ステップ212)。例えば、ステップ212において、コントローラ28は、アセンブリ20を処分ステーション50へ移動させるよう駆動輪42を作動させる。アセンブリ50とステーション50、54との結合を促進するために、センサ82、112のうちの任意の1つまたは複数を利用し得る(ステップ214)。さらに、コントローラ28と通信している医療施設のロケータネットワーク94が、上述されたように、ステーション50、54へのアセンブリ20のナビゲーションを促進し得る(ステップ216)。
【0054】
ステップ218において、アセンブリ20は、処分ステーション50に結合されている間に処分プロトコルを遂行する。具体的には、処分ステーション50は医療廃棄物を廃棄物収集ユニット26から自律的に除去する。処分ステーション50は、キャニスタ44を洗浄するための洗浄作業を遂行し得る(ステップ230)。ステーションが、統合された処分-充電ステーション54(図5参照)である場合には、充電ステーション54は充電プロトコルを自律的に遂行する(ステップ222)。具体的には、電力をエネルギー源からアセンブリ20のエネルギー蓄積デバイス64へ伝達する(ステップ223)。これは、処分ステーション50が医療廃棄物を廃棄物収集ユニット26から自律的に除去するのと同時に行われ得る。さもなければ、コントローラ28は、アセンブリ20を充電ステーション54へ移動させるよう駆動輪42を作動させ得る。代替的に、エネルギー蓄積デバイス64がさらなる電力を必要としない場合には、コントローラ28は、アセンブリ20を、必要なステーションまたは保管場所へ戻るよう移動させるよう駆動輪42を作動させ得る(ステップ234)。アセンブリ20が最初に充電ステーション54と結合する、ステップ218および222の逆転が企図される。同様に、エネルギー蓄積デバイス64が電力を受電した後に、キャニスタ44が空化を必要としない場合には、コントローラ28は、アセンブリ20を、必要なステーションまたは保管場所へ戻るよう移動させるよう駆動輪42を作動させ得る(ステップ234)。
【0055】
特定の諸実施形態では、ユーザ入力デバイス68は、処分モード、例えば、第1の処分モードおよび第2の処分モードに関するユーザからの入力を受け付け得る。ユーザからの入力に基づいて、ユーザ入力デバイス68と通信しているコントローラ28は、除去された医療廃棄物に対して、第1の処分モードに従って第1の時間量にわたって(ステップ220および226)、または第2の処分モードに従って第2の時間量にわたって(ステップ220および228)、処分プロトコルを遂行し得る。第2の時間量は第1の時間量とは異なる。洗浄作業(ステップ230)は第1および第2の処分モードの一方または両方において遂行され得る。
【0056】
アセンブリ20はステーション50、54から自律的に分離し得る(ステップ232)。上述の例では、電磁石が消磁し得、これにより、ステーション50、54に対するアセンブリ20の移動を可能にする。コントローラ28は、アセンブリ20を、必要なステーションまたは保管場所へ戻るよう移動させるよう駆動輪42を作動させ得る(ステップ234)。
【0057】
代替的な保護のためのクローズ
クローズI. 自律廃棄物収集アセンブリであって、基台、基台に結合された少なくとも1つの駆動輪、コントローラ、コントローラと通信している廃棄物レベルセンサ、コントローラと通信しているエネルギー蓄積デバイスセンサ、基台に結合された廃棄物収集ユニット、を含む自律廃棄物収集アセンブリと、処分ステーションとを含む医療廃棄物収集システムを動作させる方法であって、廃棄物収集ユニットを用いて医療処置の最中に患者からの医療廃棄物を受け取るステップと、廃棄物レベルセンサを用いて廃棄物収集ユニット内の廃棄物レベルを感知するステップと、コントローラを用いて、廃棄物レベルが廃棄物レベル閾値を超えたかどうかを決定するステップと、自律医療廃棄物収集アセンブリを移動させるよう少なくとも1つの駆動輪を作動させるステップと、コントローラを用いて自律医療廃棄物収集アセンブリを処分ステーションへナビゲートするステップと、自律医療廃棄物収集アセンブリおよび処分ステーションを自律的に結合するステップと、処分ステーションを用いて医療廃棄物を廃棄物収集ユニットから除去するための処分プロトコルを遂行するステップとを含む方法。
【0058】
クローズII. 前記システムが充電ステーションを含み、自律医療廃棄物収集アセンブリおよび充電ステーションを自律的に結合するステップと、充電ステーションと通信している電源からの電気エネルギーを自律医療廃棄物収集アセンブリのエネルギー蓄積デバイスへ伝達するステップとをさらに含む、クローズIに記載の方法。
【0059】
クローズIII. 医療廃棄物収集アセンブリを第1の処分モードで第1の時間量にわたって動作させるステップと、医療廃棄物収集アセンブリを第2の処分モードで第2の時間量にわたって動作させるステップとをさらに含み、第1および第2の時間量が異なる、クローズIまたはIIに記載の方法。
【0060】
クローズIV. (i)廃棄物収集ユニット内の医療廃棄物の量、(ii)廃棄物収集ユニットから処分ステーションのキャニスタへ転送されるべき医療廃棄物の量、(iii)ユーザ入力、(iv)廃棄物処分プロトコルが遂行されるべき1つまたは複数の時間を含む処分スケジュール、ならびに(v)ならびに廃棄物収集ユニットが医療廃棄物を保持した時間量、のうちの少なくとも1つに基づいて、第1の処分モードおよび第2の処分モードのうちの一方を選択することをさらに含むクローズIIIに記載の方法。
【0061】
クローズV. 自律廃棄物収集アセンブリがユーザ入力デバイスを含み、ユーザ入力デバイスを用いて、自律廃棄物収集アセンブリを、少なくとも1つの駆動輪がコントローラを用いて自律移動のために制御可能である自律モードから、少なくとも1つの駆動輪が、自律廃棄物収集アセンブリの手動移動を可能にするために不能にされる手動モードへ移行させるための入力を受信するステップをさらに含むクローズI~IVのいずれか一項に記載の方法。
【0062】
クローズVI. 自律廃棄物収集アセンブリが、少なくとも1つの駆動輪に結合されたクラッチ機構を含み、少なくとも1つの駆動輪を不能にすることが、クラッチ機構を係合解除し、少なくとも1つの駆動輪が自由に回転することを可能にすることを含む、クローズVに記載の方法。
【0063】
クローズVII. 自律廃棄物収集アセンブリであって、基台、基台に結合された少なくとも1つの駆動輪、コントローラ、コントローラと通信しているエネルギー蓄積デバイス、基台に結合された廃棄物収集ユニットを備える自律廃棄物収集アセンブリと、電源と電気的に連通している充電ステーションとを含む医療廃棄物収集システムを動作させる方法であって、前記方法が、廃棄物収集ユニットを用いて医療処置の最中に患者からの医療廃棄物を受け取るステップと、エネルギー蓄積デバイスセンサを用いてエネルギー蓄積デバイスのエネルギーレベル蓄積特性を感知するステップと、コントローラを用いて、エネルギーレベル蓄積特性がエネルギーレベル蓄積特性閾値を下回るかどうかを決定するステップと、自律医療廃棄物収集アセンブリを移動させるよう少なくとも1つの駆動輪を作動させるステップと、コントローラを用いて自律医療廃棄物収集アセンブリを充電ステーションへナビゲートするステップと、自律医療廃棄物収集アセンブリおよび充電ステーションを自律的に結合するステップと、充電ステーションの電源からの電気エネルギーを自律医療廃棄物収集アセンブリのエネルギー蓄積デバイスへ伝達するための充電プロトコルを遂行するステップとを含む方法。
【0064】
クローズVIII. 処分ステーションであって、ハウジングおよび該ハウジングに結合されたカプラを含む処分ステーションと、自律医療廃棄物収集アセンブリであって、患者の近くに位置付けられるように適合された基台と、前記基台に結合された車輪であって、前記車輪のうちの少なくとも1つが、前記基台を床面に沿って移動させるよう駆動される、車輪と、患者からの医療廃棄物を受け取るための前記基台に結合された廃棄物収集ユニットであって、医療廃棄物を保持するためのキャニスタと前記キャニスタと流体連通しており、前記キャニスタに吸引力を引くように構成された吸引ポンプを含む廃棄物収集ユニットと、前記基台に結合された対置カプラであって、前記処分ステーションの前記カプラと着脱可能に結合されるように適合されている対置カプラと、廃棄物処分プロトコルを開始するように動作可能なコントローラと、を含む自律医療廃棄物収集アセンブリと、を備える医療廃棄物収集システムであって、前記コントローラが、廃棄物処分プロトコルを開始するように動作可能であり、前記廃棄物処分プロトコルが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを患者から離れるように前記処分ステーションへ自動的に移動させ、これにより、前記カプラが前記対置カプラと結合し、前記自律医療廃棄物収集アセンブリと前記処分ステーションとの間の接続をもたらすための移動信号を前記駆動輪へ伝送することを含む、医療廃棄物収集システム。
【0065】
本発明は本明細書において例示的な仕方で説明された。使用された専門用語は、限定ではなく説明の文言の性質のものであることが意図されていることを理解されたい。明らかに、本発明の多くの変更および変形が上述の教示に鑑みて可能である。本発明は、添付の請求項の範囲内で、具体的に説明されたとおりのもの以外の様態で実施され得る。
なお、出願当初の特許請求の範囲の記載は以下の通りである。
請求項1:
自律医療廃棄物収集アセンブリであって、
患者の近くに置かれるように適合された基台と、
前記基台に結合された車輪であって、前記車輪のうちの少なくとも1つが、前記基台を床面に沿って移動させるよう駆動される車輪と、
前記患者からの医療廃棄物を受け取るための前記基台に結合された廃棄物収集ユニットであって、前記医療廃棄物を保持するためのキャニスタと、前記キャニスタと流体連通しており、前記キャニスタに吸引力を引くように構成された吸引ポンプとを含む廃棄物収集ユニットと、
廃棄物処分プロトコルを開始するように動作可能なコントローラであって、前記廃棄物処分プロトコルが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記患者から離れるように処分ステーションへ自動的に移動させるための移動信号を前記駆動輪へ伝送することを含む、コントローラと、
前記コントローラと通信しているユーザ入力デバイスであって、ユーザによって作動させられたことに応じてユーザ入力信号を提供するように適合されているユーザ入力デバイスと
を備え、
前記コントローラが、前記ユーザ入力信号を受信したことに応じて前記廃棄物処分プロトコルを開始するように構成されている、自律医療廃棄物収集アセンブリ。
請求項2:
前記コントローラと通信している廃棄物センサをさらに備え、前記廃棄物センサが、前記キャニスタ内に包含された前記医療廃棄物の量を感知し、廃棄物レベル信号を前記コントローラに提供するように適合されており、前記コントローラが、前記廃棄物センサによって感知された前記医療廃棄物の前記量が廃棄物閾値を超えたことに応じて前記廃棄物処分プロトコルを開始するように構成されている、請求項1に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
請求項3:
エネルギー蓄積デバイスと、前記コントローラと通信しているエネルギー蓄積デバイスセンサと、をさらに備え、前記エネルギー蓄積デバイスセンサが、前記エネルギー蓄積デバイスの特性を感知し、エネルギー蓄積デバイス特性信号を前記コントローラに提供するように適合されており、前記コントローラが、前記エネルギー蓄積デバイス特性がエネルギー蓄積デバイス特性閾値を下回るときには、充電プロトコルを開始するように構成されており、前記充電プロトコルが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記患者から離れるように充電ステーションへ自動的に移動させるための移動信号を前記駆動輪へ伝送することを含む、請求項1または2に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
請求項4:
前記コントローラが、前記ユーザ入力信号を受信したことに応じて前記充電プロトコルおよび前記廃棄物処分プロトコルのうちの一方を開始するように構成されている、請求項3に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
請求項5:
前記廃棄物処分プロトコルを開始するための1つまたは複数の時間を含む処分スケジュールを記憶するように適合され、前記コントローラと通信するメモリをさらに備え、前記コントローラが、前記処分スケジュールに従って前記廃棄物処分プロトコルを開始するように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
請求項6:
前記前記1つまたは複数の時間のうちの少なくとも1つが前記医療処置の終了時間に対応する、請求項5に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
請求項7:
前記充電プロトコルを開始するための1つまたは複数の時間を含む充電スケジュールを記憶するように適合され、前記コントローラと通信するメモリをさらに備え、前記コントローラが、前記充電スケジュールに従って前記充電プロトコルを開始するように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
請求項8:
前記コントローラが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記患者から離れるように前記処分ステーションへ自動的に移動させるための前記移動信号を前記駆動輪へ前記コントローラが伝送する自律モード、および前記自律医療廃棄物収集アセンブリの手動移動をもたらすための係合解除信号を前記コントローラが前記駆動輪へ伝送する手動モードで動作するように構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
請求項9:
前記駆動輪に結合されており、前記コントローラと通信しているクラッチ機構をさらに備え、前記クラッチ機構が、前記係合解除信号に応じて前記駆動輪から動作可能に分離するように構成されている、請求項8に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
請求項10:
前記エネルギー蓄積デバイスとは別個のエネルギー供給デバイスをさらに備え、前記エネルギー供給デバイスが、前記エネルギー源と電気的に連通しているよう配置されるように構成されている、請求項3~9のいずれか一項に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
請求項11:
前記エネルギー蓄積デバイスが交換式バッテリである、請求項3~10のいずれか一項に記載の自律医療廃棄物収集アセンブリ。
請求項12:
ハウジングと、前記ハウジングに結合されたカプラとを含む処分ステーションと、
患者の近くに置かれるように適合された基台と、前記基台に結合された車輪であって、前記車輪のうちの少なくとも1つが、前記基台を床面に沿って移動させるよう駆動される車輪と、前記患者からの医療廃棄物を受け取るための前記基台に結合された廃棄物収集ユニットであって、前記医療廃棄物を保持するためのキャニスタと、前記キャニスタと流体連通しており、前記キャニスタに吸引力を引くように構成された吸引ポンプとを含む廃棄物収集ユニットと、前記基台に結合された対置カプラであって、前記処分ステーションの前記カプラと着脱可能に結合されるように適合されている対置カプラと、コントローラと、該コントローラと通信するユーザ入力デバイスであって、ユーザによって作動させられたことに応じてユーザ入力信号を提供するように適合されているユーザ入力デバイスとを含む自律医療廃棄物収集アセンブリと
を備える医療廃棄物収集システムであって、
前記コントローラが、前記ユーザ入力信号を受信したことに応じて廃棄物処分プロトコルを開始するように動作可能であり、前記廃棄物処分プロトコルが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記患者から離れるように前記処分ステーションへ自動的に移動させ、これにより、前記カプラが前記対置カプラと結合し、前記自律医療廃棄物収集アセンブリと前記処分ステーションとの間の接続をもたらすための移動信号を前記駆動輪へ伝送する、医療廃棄物収集システム。
請求項13:
前記処分ステーションが、前記医療廃棄物を受け取るように適合されたキャニスタをさらに含み、前記処分ステーションの前記キャニスタが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリが前記処分ステーションと結合されているときには、前記自律医療廃棄物収集アセンブリの前記廃棄物収集ユニットと流体連通している、請求項12に記載の医療廃棄物収集システム。
請求項14:
エネルギー蓄積デバイスと、前記コントローラと通信しているエネルギー蓄積デバイスセンサと、をさらに備え、前記エネルギー蓄積デバイスセンサが、前記エネルギー蓄積デバイスの特性を感知し、エネルギー蓄積デバイス特性信号を前記コントローラに提供するように適合されており、前記コントローラが、前記エネルギー蓄積デバイス特性がエネルギー蓄積デバイス特性閾値を下回るときには、充電プロトコルを開始するように構成されている、請求項12または13に記載の医療廃棄物収集アセンブリ。
請求項15:
前記移動信号が第1の移動信号であり、ハウジング、および該ハウジングに結合されたカプラを含む充電ステーションをさらに備え、前記充電プロトコルが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記患者から離れるように前記充電ステーションへ自動的に移動させ、これにより、前記充電ステーションの前記カプラが前記対置カプラと結合し、前記自律医療廃棄物収集アセンブリと前記充電ステーションとの間の接続をもたらすための第2の移動信号を前記駆動輪へ伝送することを含み、前記充電ステーションが電源と電気的に連通しており、前記自律医療廃棄物収集アセンブリが前記充電ステーションと結合されているときには、前記電源からの電気エネルギーを前記エネルギー蓄積デバイスに伝達するように適合されている、請求項14に記載の医療廃棄物収集システム。
請求項16:
前記処分ステーションが前記電源と電気的に連通しており、前記処分ステーションが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリが前記処分ステーションと結合されているときには、前記電源からの電気エネルギーを前記エネルギー蓄積デバイスに伝達するように適合されている、請求項12~15のいずれか一項に記載の医療廃棄物収集システム。
請求項17:
前記廃棄物処分プロトコルが複数の処分モードを含み、前記処分モードの各々が、前記自律廃棄物収集アセンブリおよび前記処分ステーションが、前記医療廃棄物を前記廃棄物収集ユニットから除去する間に結合されている異なる時間量を含む、請求項12~16のいずれか一項に記載の医療廃棄物収集システム。
請求項18:
前記コントローラが、前記廃棄物収集ユニット内の前記医療廃棄物の量と、前記廃棄物収集ユニットから除去されるべき前記医療廃棄物の量と、前記廃棄物収集ユニットが前記医療廃棄物を保持した時間量とのうちの少なくとも1つに基づいて前記処分モードのうちの1つを選択するように適合されている、請求項17に記載の医療廃棄物収集システム。
請求項19:
前記廃棄物処分プロトコルを開始するための1つまたは複数の時間を含む処分スケジュールを記憶するように適合され、前記コントローラと通信するメモリをさらに備え、前記コントローラが、前記処分スケジュールに従って前記廃棄物処分プロトコルを開始するように構成されており、前記コントローラが、ユーザ入力または前記処分スケジュールに基づいて前記処分モードのうちの1つを選択するように適合されている、請求項17または18に記載の医療廃棄物収集システム。
請求項20:
前記コントローラが、現在場所入力信号および処分場所入力信号を医療施設内のロケータネットワークから受信するように構成されており、前記現在場所入力信号は前記自律医療廃棄物収集アセンブリの現在場所に基づき、前記処分場所入力信号は前記処分ステーションの処分場所に基づき、前記コントローラは、前記現在場所入力信号および前記処分場所入力信号に基づいて前記自律廃棄物収集アセンブリを前記処分ステーションへナビゲートするように構成されている、請求項12~19のいずれか一項に記載の医療廃棄物収集システム。
請求項21:
前記医療施設内の複数の規定経路を記憶するように適合され、前記コントローラと通信するメモリをさらに備え、前記コントローラが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリの前記現在場所と前記処分ステーションの前記処分場所との間の距離に基づいて前記規定経路のうちの1つに沿って前記自律医療廃棄物収集アセンブリを前記処分ステーションへナビゲートするように適合されている、請求項20に記載の医療廃棄物収集システム。
請求項22:
前記自律医療廃棄物収集アセンブリが前記現在場所と前記処分場所との間でナビゲートされる際に前記1つの規定経路の障害となる物体を感知するように構成され、前記コントローラと通信する空間認識センサをさらに備え、前記コントローラが、前記空間認識センサによって感知された前記障害物に応じて、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを、前記1つの規定経路から逸脱するよう誘導するように適合されている、請求項21に記載の医療廃棄物収集システム。
請求項23:
前記自律医療廃棄物収集アセンブリが第1の自律医療廃棄物収集アセンブリであり、
前記システムが、基部と、前記基台に結合された車輪であって、前記車輪のうちの少なくとも1つが、前記基台を床面に沿って移動させるよう駆動される車輪と、医療廃棄物を受け取るための前記基台に結合された廃棄物収集ユニットと、前記廃棄物収集ユニットと流体連通しており、前記医療廃棄物を前記廃棄物収集ユニット内へ移動させるように構成された吸引ポンプと、前記基台に結合された対置カプラであって、前記対置カプラが、前記処分ステーションの前記カプラと着脱可能に結合されるように適合されている対置カプラと、廃棄物処分プロトコルを開始するように動作可能なコントローラであって、前記廃棄物処分プロトコルが、前記自律医療廃棄物収集アセンブリを離れるように前記処分ステーションへ自動的に移動させ、これにより、前記カプラが前記対置カプラと結合し、前記自律医療廃棄物収集自律医療廃棄物収集アセンブリと前記処分ステーションとの間の接続をもたらすための移動信号を前記駆動輪へ伝送することを含むコントローラとを含む第2の自律医療廃棄物収集アセンブリをさらに備え、
前記第1および第2の自律医療廃棄物収集アセンブリが、交代可能な仕方で前記処分ステーションに着脱可能に結合されるように適合されており、前記第1および第2の自律医療廃棄物収集アセンブリのうちの1つだけが一度に前記処分ステーションに結合される、請求項12~22のいずれか一項に記載の医療廃棄物収集システム。
請求項24:
第2の自律医療廃棄物収集アセンブリの前記コントローラが、第1の場所入力信号および第2の場所入力信号を医療施設内のロケータネットワークから受信するように構成されており、前記第1の場所入力信号は前記第1の自律医療廃棄物収集アセンブリの第1の場所に基づき、前記第2の場所入力信号は、前記第2の自律医療廃棄物アセンブリの第2の場所に基づき、前記第2の自律医療廃棄物アセンブリの前記コントローラは、前記第2の自律廃棄物収集アセンブリを前記第1の場所入力信号へナビゲートするように構成されている、請求項23に記載の医療廃棄物収集システム。
請求項25:
前記ユーザ入力が、ユーザによって作動させられたことに応じて交代信号を前記医療施設の前記ロケータネットワークに提供する適合されており、前記交代信号を受信したことに応じて、前記ロケータネットワークが、前記第1の場所における前記第1の自律医療廃棄物収集アセンブリと交代するべく前記第2の自律廃棄物収集アセンブリを前記第1の場所へ移動させるために、前記第1および第2の場所入力信号を前記第2の自律医療廃棄物収集アセンブリの前記コントローラに提供する、請求項23または24に記載の医療廃棄物収集システム。
請求項26:
前記第1および第2の自律廃棄物収集アセンブリの前記コントローラと通信しているハブコントローラをさらに備え、前記ハブコントローラが、前記第1および第2の自律廃棄物収集アセンブリのうちの一方を、前記第1および第2の自律廃棄物収集アセンブリのうちの他方よりも先に前記処分手順を遂行するために選択するように適合されており、前記ハブコントローラの前記選択は、前記第1および第2の自律廃棄物収集アセンブリの前記廃棄物収集ユニット内の前記医療廃棄物の相対量に基づく、請求項23~25のいずれか一項に記載の医療廃棄物収集システム。

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