(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】小包識別装置及び小包仕分け装置
(51)【国際特許分類】
B07C 3/10 20060101AFI20240112BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20240112BHJP
【FI】
B07C3/10
B65G1/137 E
(21)【出願番号】P 2020537172
(86)(22)【出願日】2019-01-04
(86)【国際出願番号】 CN2019070391
(87)【国際公開番号】W WO2019134673
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2021-12-13
(31)【優先権主張番号】201820011616.2
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520208203
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・チアンシ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】朱 恒斌
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-129034(JP,A)
【文献】中国実用新案第202539084(CN,U)
【文献】特開平05-217014(JP,A)
【文献】特開平01-170013(JP,A)
【文献】特開2019-050911(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07C 1/00-99/00
B65G 1/00- 1/20
B25J 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
識別対象の小包(3)を取り出し且つ保持するための取出部(4)と、前記取出部(4)に設けられ、少なくとも前記識別対象の小包の前記取出部(4)に対向する側面における小包情報を識別するための第1の識別装置(2a)とを含む取出装置と、
前記取出装置の外部に設けられ、少なくとも前記識別対象の小包の前記取出部(4)に対向する側面以外の他の側面における前記小包情報を識別するための第2の識別装置と、
を含み、
前記取出装置は、前記他の側面における前記小包情報がいずれも前記第2の識別装置によって識別されるように、前記取出部(4)が保持している前記識別対象の小包(3)の位置を
変更させることができる、小包識別装置。
【請求項2】
前記取出部(4)が保持している前記識別対象の小包(3)の位置を変更させるように、前記取出部(4)は自体の軸線の回りに回転することができ、及び/又は前記取出部(4)は全体として外部軸線の回りに回転することができる、請求項1に記載の小包識別装置。
【請求項3】
前記第1の識別装置(2a)は、前記取出部(4)が前記識別対象の小包(3)を保持する保持位置に対向し、及び/又は前記第1の識別装置(2a)は、前記取出部(4)の中央部に設けられている、請求項1に記載の小包識別装置。
【請求項4】
前記取出装置は、ロボットを含み、前記取出部(4)は、前記ロボットのアーム端に接続されたマニピュレータである、請求項1に記載の小包識別装置。
【請求項5】
前記ロボットは、6軸ロボット(1)である、請求項4に記載の小包識別装置。
【請求項6】
前記第2の識別装置は、各々が前記小包情報を個別に識別可能な2つの外部識別ユニット(2b)を含み、
前記第1の識別装置(2a)と前記2つの外部識別ユニット(2b)とは、鋭角三角形状の3つの頂点を構成する、請求項1に記載の小包識別装置。
【請求項7】
前記第1の識別装置(2a)及び/又は前記第2の識別装置は、識別コードをスキャンするためのスキャナーを含む、請求項1に記載の小包識別装置。
【請求項8】
仕分け入口に設けられて、前記小包を前記仕分け入口で取り出し、かつ前記小包情報を識別する請求項1~7のいずれか1項に記載の小包識別装置を含む、小包仕分け装置。
【請求項9】
前記仕分け入口及び複数の仕分け出口を含む仕分けテーブルと、
前記仕分けテーブルに設けられ、前記取出装置が保持している前記小包を受け取り、かつ前記第1の識別装置(2a)及び/又は前記第2の識別装置により識別された、受け取られた前記小包の前記小包情報に基づいて、受け取られた前記小包を前記小包情報に対応する前記仕分け出口に搬送する無人搬送車と、
を含む、請求項8に記載の小包仕分け装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
参照情報
本願は、2018年1月4日に提出された中国特許出願第201820011616.2号に基づき、かつ、その優先権を主張するものであり、該CN出願の開示内容は、全体として本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本開示は、小包識別及び仕分けの技術分野に関し、特に小包識別装置及び小包仕分け装置に関する。
【背景技術】
【0003】
現代化のスマート物流システムでは、自動化技術を用いて生産効率を向上させることは、主要な発展傾向になってきている。小包仕分けセンターの現在最新の仕分けモードは、手動の小包運搬及び配達に代えて、無人搬送車(AGV、Automated Guided Vehicle)を用いたものであり、このような仕分モードは、効率が高く、人件費を大幅に節約する。
【0004】
識別コードが上向きになってこそ小包はガントリー上のスキャナーによって識別コードがスキャンされて、識別コードに対応する仕分け拠点情報が読み取ることができるため、仕分け過程における1つの重要なステップは、手動で搬送ラインから小包を取り下ろした後、手動で小包を、識別コードを有する側面を上向きにして無人搬送車に載置して、無人搬送車がスキャナーを通過するときに、識別コードを自動的にスキャンして小包情報を取得して、小包情報に基づいて小包を対応する仕分け出口に搬送することである。
【0005】
本開示を実現する過程において、設計者は、従来技術の小包識別装置が、既に載置された小包しかスキャンすることができず、小包を手動で並べることにより、バーコードをコードスキャナに向ける必要があるものであり、効率が低いということを見出した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、小包情報識別ステップで小包情報を自動識別することを実現するように、小包識別装置及び小包仕分け装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様は、識別対象の小包を取り出し保持するための取出部と、前記取出部に設けられ、少なくとも前記識別対象の小包の前記取出部に対向する側面における小包情報を識別するための第1の識別装置とを含む取出装置と、前記取出装置の外部に設けられ、少なくとも識別対象の小包の前記取出部に対向する側面以外の他の側面における前記小包情報を識別するための第2の識別装置とを含む、小包識別装置を開示する。
【0008】
いくつかの実施例では、前記取出装置は、前記他の側面における前記小包情報がいずれも前記第2の識別装置によって識別されるように、前記取出部が保持している識別対象の小包の位置を変更させることができる。
【0009】
いくつかの実施例では、前記取出部が保持している識別対象の小包の位置を変更させるように、前記取出部は自体の軸線の回りに回転することができ、及び/又は前記取出部は全体として外部軸線の回りに回転することができる。
【0010】
いくつかの実施例では、前記第1の識別装置は、前記取出部が前記識別対象の小包を保持する保持位置に対向し、及び/又は前記第1の識別装置は、前記取出部の中央部に設けられている。
【0011】
いくつかの実施例では、前記取出装置は、ロボットを含み、前記取出部は、前記ロボットのアーム端に接続されたマニピュレータである。
【0012】
いくつかの実施例では、前記ロボットは、6軸ロボットである。
【0013】
いくつかの実施例では、前記第2の識別装置は、各々が前記小包情報を個別に識別可能な2つの外部識別ユニットを含み、前記第1の識別装置と前記2つの外部識別ユニットとは、鋭角三角形状の3つの頂点を構成する。
【0014】
いくつかの実施例では、前記第1の識別装置及び/又は前記第2の識別装置は、識別コードをスキャンするためのスキャナーを含む。
【0015】
本開示の第2の態様は、仕分け入口に設けられて、前記小包を前記仕分け入口で取り出し、かつ前記小包情報を識別する本開示の第1の態様のいずれか1項に記載の小包識別装置を含む、小包仕分け装置を提供する。
【0016】
いくつかの実施例では、前記小包仕分け装置は、前記仕分け入口及び複数の仕分け出口を含む仕分けテーブルと、前記仕分けテーブルに設けられ、前記取出装置が取り出した小包を受け取り、かつ前記第1の識別装置及び/又は前記第2の識別装置により識別された、受け取られた小包の前記小包情報に基づいて、受け取られた小包を前記小包情報に対応する仕分け出口に搬送する、無人搬送車とを含む。
【発明の効果】
【0017】
本開示に係る小包識別装置及び小包仕分け装置によれば、小包識別装置内の、取出装置の取出部に設けられた第1の識別装置は、識別対象の小包の取出部に対向する側面における小包情報を自動識別することができ、取出装置の外部に設けられた第2の識別装置は、識別対象の小包の取出部に対向する側面以外の他の側面における小包情報を自動識別することができるため、該小包識別装置により、小包仕分け過程において、小包情報識別ステップで人間を必要とせず、小包の識別コードを識別装置に向けることができるため、小包情報の自動識別を実現する。上記小包識別装置を適用した小包仕分け装置は、小包情報の自動識別を実現できるため、小包の仕分けの自動化を実現することに役立つ。
【0018】
以下、図面を参照しながら、本開示の例示的な実施例を詳細に説明すると、本開示の他の特徴及びその利点は明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
ここで説明される図面は、本開示への理解を深めるためのものであり、本願の一部を構成し、本開示の例示的な実施例及びそれらの説明は、本開示を説明するものであり、本開示を限定するものではない。図面において、
【0020】
【
図1】本開示の実施例に係る小包識別装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本開示の実施例における図面を参照しながら、本開示の実施例における技術手段を明確かつ完全的に説明する。明らかに、説明される実施例は、本開示の実施例の一部に過ぎず、全てではない。以下、少なくとも1つの例示的な実施例についての説明は、本質的に例示的なものに過ぎず、本開示及びその適用又は使用を限定するものでは決してない。本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をしない前提で得られた他の全ての実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属するものである。
【0022】
特に具体的に説明しない限り、これらの実施例において記載された部品及びステップの対向配置、数字表現式及び数値は、本開示の範囲を限定しない。同時に、理解すべきこととして、説明の便宜上、図面に示された各部分の寸法は、実際の比例関係に応じて描画されるものではない。当業者に公知の技術、方法、装置について詳細に検討していない場合があるが、適切な場合で、前記技術、方法及び装置は、授権された明細書の一部と見なすべきである。ここで示され検討された全ての例では、いかなる具体的な値は、例示的なものに過ぎず、限定的なものではないと解釈されるべきである。したがって、例示的な実施例の他の例は、異なる値を有してよい。類似の符号及び文字が以下の図面において類似のものを表すため、あるものが1つの図面において定義されれば、後の図面においてそれをさらに検討する必要がないことに留意されたい。
【0023】
説明の便宜上、ここでは、図に示す1つのデバイス又は特徴と他のデバイス又は特徴との空間的な位置関係を説明するために、「の上に」、「の上方に」、「の上面に」、「上の」など、空間的に相対的な用語を用いてよい。これらの空間的に相対的な用語は、図に示す配向の他に、使用中又は動作中のデバイスの様々な配向も包含するものと意図されていることを理解されたい。例えば、図面におけるデバイスをひっくり返した場合、「他のデバイス又は構造の上方」又は「他のデバイス又は構造の上」と述べられていたデバイスは、「他のデバイス又は構造の下方」又は「他のデバイス又は構造の下」に位置決めされることになる。したがって、例示的な用語「の上方に」は、「の上方に」と「の下方に」という両方の配向を含むことができる。該デバイスは、その他の方式で位置決めされてよく(90度回転するか又はその他の配向になる)、本明細書で使用される、空間的相対についての説明は、それに応じて解釈されるものとする。
【0024】
本開示の実施例は、小包識別装置及び小包仕分け装置を提供する。
【0025】
図1に示すように、該小包識別装置は、識別対象の小包3を取り出し保持するための取出部4と、取出部4に設けられ、少なくとも識別対象の小包の取出部4に対向する側面における小包情報を識別するための第1の識別装置2aとを含む取出装置を含む。小包識別装置は、取出装置の外部に設けられ、少なくとも識別対象の小包の取出部4に対向する側面以外の他の側面における小包情報を識別するための第2の識別装置をさらに含む。
【0026】
該小包識別装置内の、取出装置の取出部に設けられた第1の識別装置2aは、識別対象の小包3の取出部4に対向する側面における小包情報を自動識別することができ、取出装置の外部に設けられた第2の識別装置は、識別対象の小包3の取出部に対向する側面以外の他の側面における小包情報を自動識別することができ、該小包識別装置により、小包情報識別ステップで小包をどのように配置したとしても、第1の識別装置2a及び第2の識別装置によって識別され、人間を必要とせず、小包の識別コードを識別装置に向けることができるため、小包情報の自動識別を実現する。
【0027】
いくつかの好ましい実施例では、取出装置は、他の側面における小包情報がいずれも第2の識別装置によって識別されるように、取出部4が保持している識別対象の小包3の位置を変更させることができる。該設定は、第1の識別装置2aと第2の識別装置とによる死角のないスキャンを実現することにより、小包情報の識別の成功率を向上させることに役立つ。
【0028】
本開示の実施例に係る小包仕分け装置は、上記小包識別装置を含み、小包情報の自動識別を実現できるため、小包仕分けの自動化を実現することに役立つ。
【0029】
以下、
図1を参照しながら本実施例の小包識別装置及び小包仕分け装置をさらに説明する。
【0030】
図1に示すように、該実施例では、取出装置は、識別対象の小包3を取り出し保持するための取出部4と、第1の識別装置2aとを含む。第1の識別装置2aは、取出部4に設けられている。第1の識別装置2aは、識別対象の小包の取出部に対向する側面における小包情報を識別することができる。
【0031】
本実施例では、取出部4は、マニピュレータである。小包を取り出し保持する機能を有する他の装置、例えば、ジョー装置、フック装置、吸盤装置などであってもよい。
【0032】
識別対象の小包3に、識別用の識別コード、例えば、2次元コード、バーコードなどを有してよい。
【0033】
取出装置が識別対象の小包3を取り出すか又は保持するときに、第1の識別装置2aは、識別対象の小包3の取出部4に対向する側面における小包情報を識別することができる。取出装置が識別対象の小包3を取り出し保持する過程において、第2の識別装置は、識別対象の小包3の他の側面における小包情報を識別することができる。
【0034】
本実施例では、取出装置は、他の側面における小包情報がいずれも第2の識別装置によって識別されるように、取出部4が保持している識別対象の小包3の位置を変更させることができる。
【0035】
第1の識別装置2a及び第2の識別装置によって、小包の各側面を識別することができるため、小包情報が識別対象の小包3のどの側面にあっても、第1の識別装置2a及び第2の識別装置によって識別することができる。識別された小包情報をコントローラに送信でき、コントローラは、小包情報に基づいて、小包情報に対応する小包仕分けの後続きのステップを制御する。
【0036】
いくつかの実施例では、第1の識別装置2aは、取出部4が識別対象の小包3を保持する保持位置に対向する。取出部4は、識別対象の小包3を接触により取り出し保持し、小包と接触している部分と保持箇所を形成し、保持位置は、複数の保持箇所で囲まれた領域の範囲である。第1の識別装置2aが該保持位置に対向することは、第1の識別装置2aが識別対象の小包3の取出部4に対向する側面の小包情報を識別する識別正確率及び識別効率を向上させることに役立つ。
【0037】
いくつかの実施例では、第1の識別装置2aは、取出部4の中央部に設けられている。該設定により、第1の識別装置2aが識別対象の小包3の小包情報を識別するときに、識別コードが所在する位置との角度が適切な範囲内であり、識別コードから離れすぎることを防止し、識別正確性及び識別効率を向上させることに役立つ。
【0038】
いくつかの好ましい実施例では、取出部4が保持している識別対象の小包3の位置を変更させるように、取出部4は自体の軸線の回りに回転することができ、及び/又は取出部4は全体として外部軸線の回りに回転することができる。
【0039】
本実施例では、
【0040】
いくつかの実施例では、取出装置は、ロボットを含み、取出部4は、ロボットのアーム端に接続されたマニピュレータである。いくつかの実施例では、ロボットは、6軸ロボット1である。
【0041】
本実施例では、マニピュレータは、ロボットのアーム端において、自体の軸線の回りに回転してもよく、6軸ロボット1の各関節の回転に伴って全体として外部軸線の回りに回転してもよい。
【0042】
6軸ロボット1は、複数の回転軸を有し、空間における動きには複数の自由度がある。取出部4は、6軸ロボット1のマニピュレータを用い、識別対象の小包3を取り出すときに、マニピュレータは、異なる方向の回転と変位を行って、識別対象の小包3を取り出す方向及び角度の要件を満たすことにより、取り出しが正確で柔軟であるとともに、識別対象の小包の位置の変更が柔軟であり、第2の識別装置が識別対象の小包3の複数の側面を検出するのによく適応することができる。
【0043】
いくつかの実施例では、第2の識別装置は、2つの外部識別ユニット2bを含む。各外部識別ユニット2bは、小包情報を個別に識別してよい。第1の識別装置2a及び2つの外部識別ユニット2bは、鋭角三角形状の3つの頂点を構成する。このように第1の識別装置2a及び外部識別ユニット2bを配置することで、識別できる領域の範囲を広くすることができ、死角のない識別を実現することに役立つ。このように取出部4が識別対象の小包3を取り出した後、識別対象の小包3の各側面がいずれも第1の識別装置2a及び2つの外部識別ユニット2bによって識別され、取出部4が位置を変更しないか又は位置を僅かに変更するだけで識別対象の小包3に対する小包情報の識別を完了させることができ、作業効率をさらに向上させることに役立つ。
【0044】
当然のことながら、図示しない他の実施例では、第2の識別装置は、1つの外部識別ユニットのみを含んでもよく、3以上の外部識別ユニットを含んでもよい。
【0045】
いくつかの実施例では、第1の識別装置2a及び/又は第2の識別装置は、識別コードをスキャンするためのスキャナーを含む。識別対象の小包3に覆われている2次元コード又はバーコードなどの識別コードをスキャナーによって識別することができ、小包情報の識別の高効率化及び正確性を図ることができる。
【0046】
以上の説明から分かるように、識別対象の小包3は、識別コードが識別前に識別対象の小包3のどの側面に位置しても、及び、側面のどの位置にあっても、該小包識別装置によって自動取り出し識別することができる。該小包識別装置を用いて、従来技術における手動で小包をひっくり返して識別コードを上向きにしてこそ小包情報を識別することができるという技術的課題を回避することができ、小包情報識別ステップにおける人間不要を本当に実現することができ、小包の自動仕分けの実現に役立つ。
【0047】
本実施例は、上記小包識別装置を含む小包仕分け装置をさらに提供する。該小包仕分け装置において、小包識別装置は、小包仕分け装置の仕分け入口に設けられ、上記自動仕分け装置は、仕分け入口で、識別すべき小包を取り出し小包情報を識別することができる。取出装置の取出部4は、小包3を取り出し、保持し、第1の識別装置2a及び第2の識別装置は、小包の小包情報を識別する。小包情報の識別が完了した後、取出装置は、小包3を小包情報識別ステップ後の仕分け装置、例えば無人搬送車に載置する。
【0048】
本実施例の小包識別装置が小包仕分け装置に適用される際に、識別対象の小包3の小包情報を識別する識別過程は、次のようにして行うことができる。
【0049】
取出装置の取出部4が識別対象の小包3を取り出す過程において、取出部4上の第1の識別装置2aは、識別対象の小包3の取出部4に対向する側面を識別し、該側面に識別すべき対応する小包情報が存在するか否かを識別する。存在すれば、識別が完了し、取出部4は、識別対象の小包3を取り出し、次のステップに進み、存在しなければ、取出部4は識別対象の小包3を取り出し保持して、識別対象の小包3の位置が変更するように回転などの動作を行うことにより、方向を調整して、第2の識別装置による識別対象の小包3の識別を完了させ、次のステップを行う。
【0050】
いくつかの実施例では、上記小包仕分け装置は、上記仕分け入口及び複数の仕分け出口を含む仕分けテーブルと、無人搬送車とを含み、小包識別装置が仕分け入口での小包の取り出し及び識別を完了した後、取出部4は、識別済みの小包を無人搬送車に載置する。無人搬送車は、さらに、識別済みの小包情報に基づいて、受け取られた小包を小包情報に対応する仕分け出口に搬送する。
【0051】
本開示の実施例に係る小包識別装置は、物体を全方位に識別することができ、識別対象の小包の表面の異なる位置にある識別マークをいずれも識別することができ、従来技術における、手動で小包をひっくり返すことを補助して、バーコードをスキャン装置に向けた技術と比較して、より正確で効率的であり、小包の仕分け過程の自動化及び無人化を実現することに役立つ。該小包識別装置は、他の装置と協働し、現代のネットワーク技術を組み合わせて現代のスマート物流システムにおいて実現されやすい。本開示の小包仕分け装置は、全自動仕分けを実現し、仕分け効率及び知能化レベルを向上させることができる。
【0052】
なお、上記実施例は、本開示の技術手段を説明するためものに過ぎず、限定するものではなく、好適な実施例を参照して本開示を詳細に説明したが、当業者が理解すべきこととして、依然として本開示の具体的な実施形態を変更したり、一部の技術的特徴を均等に置換したりすることが可能であり、本開示の技術手段の趣旨を逸脱せず、いずれも本開示が保護を求める技術手段の範囲に含まれるべきである。