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特許7418379情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240112BHJP
   G06Q 10/04 20230101ALI20240112BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/04
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021150644
(22)【出願日】2021-09-15
(65)【公開番号】P2023043103
(43)【公開日】2023-03-28
【審査請求日】2022-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 修司
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-146039(JP,A)
【文献】特表2012-519336(JP,A)
【文献】特開2003-122572(JP,A)
【文献】特開2017-194730(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の条件を満たす各ユーザにより検索される検索クエリと、当該検索クエリの共通性に基づいて前記検索クエリに対して付与されるスコアとの組からなるスコアリストである推定モデルの中から選定した判定対象モデルと、前記推定モデルのうち前記判定対象モデルが推定する第1の事象と関連性を有する第2の事象を推定するモデルであって、推定の精度が所定の基準を満たす基準モデルを選定する選定部と、
前記判定対象モデルから得られる各ユーザと前記第1の事象との関係性を示す値に基づいて前記各ユーザを順位付けして列挙した第1リスト情報と、前記基準モデルから得られる各ユーザと前記第2の事象との関係性を示す値に基づいて前記各ユーザを順位付けして列挙した第2リスト情報とを生成する生成部と、
前記第1リスト情報と前記第2リスト情報とを比較し、前記第1リスト情報および前記第2リスト情報の内容が前記第1の事象と前記第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかに基づいて、前記判定対象モデルの信頼性を評価する評価部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記評価部は、
前記第1の事象と前記第2の事象が正の相関関係を有すると推定される場合、前記第1リスト情報および前記第2リスト情報の内容が類似しているかどうかに基づいて、前記判定対象モデルの信頼性を評価する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記評価部は、
前記第1リスト情報および前記第2リスト情報の時系列の変動内容が類似しているかどうかに基づいて、前記判定対象モデルの信頼性を評価する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記評価部は、
前記第1の事象と前記第2の事象が負の相関関係を有する場合、前記第1リスト情報および前記第2リスト情報の内容が非類似であるかどうかに基づいて、前記判定対象モデルの信頼性を評価する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記評価部は、
前記第1リスト情報および前記第2リスト情報の時系列の変動内容が非類似であるかどうかに基づいて、前記判定対象モデルの信頼性を評価する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
所定の条件を満たす各ユーザにより検索される検索クエリと、当該検索クエリの共通性に基づいて前記検索クエリに対して付与されるスコアとの組からなるスコアリストである推定モデルの中から選定した判定対象モデルと、前記推定モデルのうち前記判定対象モデルが推定する第1の事象と関連性を有する第2の事象を推定するモデルであって、推定の精度が所定の基準を満たす基準モデルを選定する選定工程と、
前記判定対象モデルから得られる各ユーザと前記第1の事象との関係性を示す値に基づいて前記各ユーザを順位付けして列挙した第1リスト情報と、前記基準モデルから得られる各ユーザと前記第2の事象との関係性を示す値に基づいて前記各ユーザを順位付けして列挙した第2リスト情報とを生成する生成工程と、
前記第1リスト情報と前記第2リスト情報とを比較し、前記第1リスト情報および前記第2リスト情報の内容が前記第1の事象と前記第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかに基づいて、前記判定対象モデルの信頼性を評価する評価工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
所定の条件を満たす各ユーザにより検索される検索クエリと、当該検索クエリの共通性に基づいて前記検索クエリに対して付与されるスコアとの組からなるスコアリストである推定モデルの中から選定した判定対象モデルと、前記推定モデルのうち前記判定対象モデルが推定する第1の事象と関連性を有する第2の事象を推定するモデルであって、推定の精度が所定の基準を満たす基準モデルを選定する選定手順と、
前記判定対象モデルから得られる各ユーザと前記第1の事象との関係性を示す値に基づいて前記各ユーザを順位付けして列挙した第1リスト情報と、前記基準モデルから得られる各ユーザと前記第2の事象との関係性を示す値に基づいて前記各ユーザを順位付けして列挙した第2リスト情報とを生成する生成手順と、
前記第1リスト情報と前記第2リスト情報とを比較し、前記第1リスト情報および前記第2リスト情報の内容が前記第1の事象と前記第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかに基づいて、前記判定対象モデルの信頼性を評価する評価手順と
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネット上におけるユーザ行動の予測をする手法が知られている。例えば、特許文献1には、ユーザの行動を従来よりも高い精度で予測することを目的として、インターネット上のユーザの検索クエリの傾向を学習し、学習した検索クエリの傾向とその後のユーザの行動との関連性スコアを算出してモデルを生成し、このモデルを用いて他のユーザの行動を予測する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-177377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、生成した情報を信頼してもよいかどうかの確証を得ることが難しい。たとえば、結果論として有効な成果を上げるモデルが含まれている可能性があり、仮にABテストを行ったとしても、テストの内容に応じて適切ではないモデルが採用されてしまう場合もある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、生成した情報の信頼性を確かめることができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、選定部と、生成部と、評価部とを備える。選定部は、判定対象モデルが推定する第1の事象と関連性を有する第2の事象を推定するモデルであって、推定の精度が所定の基準を満たす基準モデルを選定する。生成部は、判定対象モデルから得られる各ユーザと第1の事象との関係性を示す値に基づいて各ユーザを順位付けして列挙した第1リスト情報と、基準モデルから得られる各ユーザと第2の事象との関係性を示す値に基づいて各ユーザを順位付けして列挙した第2リスト情報とを生成する。評価部は、第1リスト情報と第2リスト情報とを比較し、第1リスト情報および第2リスト情報の内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の態様の1つによれば、生成した情報の信頼性を確かめることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理システムの一例を説明する図である。
図2図2は、実施形態に係る判定対象モデルの信頼性の評価方法の概要(その1)を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る判定対象モデルの信頼性の評価方法の概要(その2)を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る判定対象モデルの信頼性の評価方法の概要(その3)を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る判定対象モデルの信頼性の評価方法の概要(その4)を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る判定対象モデルの信頼性の評価方法の概要(その5)を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る判定対象モデルの信頼性の評価方法の概要(その6)を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係るユーザ情報の概要を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る推定モデル情報の概要を示す図である。
図11図11は、実施形態に係る情報処理装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下に説明する実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下に説明する実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
また、以下の説明において、端末装置10をユーザUと表記して説明する場合がある。すなわち、ユーザUを端末装置10と読み替えることができる。
【0011】
[1.情報処理システム]
図1は、実施形態に係る情報処理システムの一例を説明する図である。図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSYSは、端末装置10、及び情報処理装置100を有する。なお、情報処理システムSYSは、図1に示す例に限られず、複数の端末装置10や複数の情報処理装置100を有していてもよい。
【0012】
端末装置10、及び情報処理装置100は、それぞれ有線又は無線によりネットワークN(たとえば、図8参照)に接続される。ネットワークNは、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)や、電話網(携帯電話網、固定電話網等)や、地域IP(Internet Protocol)網や、インターネットなどの通信ネットワークである。ネットワークNは、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。端末装置10、及び情報処理装置100は、ネットワークNを通じて、相互に通信できる。
【0013】
図1に示す端末装置10は、情報処理装置100などから提供される各種サービスを利用するユーザUが使用する情報処理装置である。たとえば、端末装置10は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、PDA(Personal Digital Assistant)などにより実現される。
【0014】
また、端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信を介してネットワークNに接続できる。
【0015】
また、端末装置10は、各種サービスを利用するための情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示できる。なお、端末装置10は、情報の表示処理を実現する制御情報を情報処理装置100などから受け取った場合には、制御情報に従って表示処理を実現する。
【0016】
また、端末装置10のユーザUは、各種サービスの利用を通じて、情報処理装置100に対し、ユーザ情報を提供する。ユーザ情報は、各ユーザUが入力した検索クエリなどを含む検索履歴や、各ユーザUの購買履歴や、電子商店街で閲覧した取引対象の履歴や、購入した取引対象の履歴である購買履歴や、閲覧したニュース等のコンテンツの履歴である閲覧履歴や、SNS(Social Networking Service)に投稿したテキストや画像等の履歴である投稿履歴や、位置履歴などを含む。また、ユーザ情報は、たとえば、各ユーザUが保有するスマートフォンを用いて店舗に設置されたQRコード(登録商標)を読み取り、読み取り結果を用いて実現する決済サービスの利用履歴や、各ユーザUが保有するスマートフォンにQRコードを表示させ、かかるQRコードを店舗端末が読み込むことで行われる決済サービスの利用履歴(たとえば、購入日時や購入商品、購入額など)を含んでもよい。また、ユーザ情報は、各ユーザUが保有するクレジットカードの利用履歴や銀行口座の利用履歴などを含んでもよい。
【0017】
また、ユーザ情報は、収集した情報に基づいて推定された情報を含んでもよい。たとえば、ユーザ情報は、購買履歴から、毎月の食料品の平均的な購入総額が10万円以上である場合、たとえば、世帯月収若しくは個人月収が30万円以上であるといった収入や、3人家族であるといった家族構成、もしくは同居人構成などを推定した情報を含んでもよい。また、ユーザ情報は、たとえば、位置履歴や購入履歴から、各ユーザUが所有する物品や、各ユーザUの居住地や職場などを推定し、推定した情報を含んでもよい。
【0018】
また、ユーザ情報は、たとえば、情報処理装置100以外の各種サービスを提供するサーバ装置から、サービスの利用履歴を取得した情報を含んでもよい。また、ユーザ情報は、このようなサービスを提供するサーバ装置もしくは単独のサーバ装置が、サービスの利用履歴から推定した各種情報を含んでもよい。また、ユーザ情報は、各ユーザUが登録、又は各ユーザUについて推定された各種のジオグラフィック属性や趣味嗜好といったサイコグラフィック属性を示す情報を含んでもよい。
【0019】
また、ユーザ情報は、端末装置10に搭載される各種センサにより取得されるセンサ情報を含んでもよい。たとえば、センサ情報は、位置センサにより取得される位置情報や、加速度センサにより検出される加速度情報や、ジャイロセンサにより検出される角速度情報や、タッチパネルにより取得される操作情報や、照度センサにより取得される照度情報や、気圧センサにより取得される気圧情報や、マイクにより取得される音情報などを含み得る。
【0020】
図1に示す情報処理装置100は、サービス利用者である各ユーザUに対して各種サービスを提供する情報処理装置である。情報処理装置100が提供する各種サービスには、各種アプリケーションに対応するAPI(Application Programming Interface)サービスや、各種オンラインサービスが含まれていてもよい。オンラインサービスとしては、インターネット接続や、検索サービスや、SNS(Social Networking Service)や、電子商取引サービスや、電子決済サービスや、オンラインゲームや、オンラインバンキングサービスや、オンライントレーディングサービスや、宿泊予約サービスや、チケット予約サービスや、動画配信サービスや、音楽配信サービスや、ニュース配信サービスや、地図情報サービスや、ルート検索サービスや、経路案内サービスや、路線情報サービスや、運行情報サービスや、天気情報サービスなどのサービスが該当し得る。
【0021】
また、情報処理装置100は、各種サービスの提供を通じて収集したユーザ情報を用いて、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理装置である。情報処理装置100は、典型的にはサーバ装置であるが、メインフレームやワークステーションなどにより実現されてもよい。
【0022】
情報処理装置100がサーバ装置で実現される場合、単独のサーバにより実現されてもよいし、複数のサーバ装置及び複数のストレージ装置が協働して動作するクラウドシステムなどにより実現されてもよい。なお、情報処理装置100は、各ユーザUが使用する端末装置100に制御情報を配信する配信装置として機能してもよい。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)などのスタイルシート言語により記述される。なお、情報処理装置100から配信されるアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0023】
[2.情報処理]
以下、情報処理システムSYSにおける情報処理の一例を説明する。図1に示す例において、情報処理装置100は、各ユーザUから収集したユーザ情報を保存する。そして、情報処理装置100は、ユーザ情報を用いて、複数の推定モデルを生成し、生成した推定モデルを管理する。情報処理装置100が生成する推定モデルは、各ユーザUのユーザ情報に基づいて、ユーザUの行動や興味嗜好などの事象との関連性を推定するためのモデルである。
【0024】
たとえば、情報処理装置100は、「〇〇を買った」、あるいは「〇〇に興味がある」という条件(タイトル)を満たす各ユーザUをシードユーザとして収集し、シードユーザが入力した検索クエリの共通性に基づいたスコアを付与したスコアリストを生成する。情報処理装置100は、このスコアリストを推定モデルとする。具体的には、「眼鏡をかけている」というシードユーザを収集し、検索クエリ:「眼鏡」に「70点」、検索クエリ:「眼鏡ふき」に「50点」、検索クエリ:「リンゴ」にスコア「-50点」といったようなスコアを付与し、検索クエリとスコアとの組であるスコアリストを作成する。
【0025】
上述したシードユーザの特定は、任意の方法を用いて行うことができる。たとえば、情報処理装置100は、購買履歴や利用履歴、位置履歴などの各種の情報に基づいて、想定される行動を行ったユーザを推定し、シードユーザとして特定してもよい。具体的には、ある所定の店舗の名称を検索クエリとして入力し、その後、その所定の店舗を実際に訪問した訪問者を推定することによりシードユーザを特定してもよい。また、別の例として、イベントの名称を検索クエリとして入力し、その後、そのイベントに実際に参加した参加者を推定することによりシードユーザを特定してもよい。また、更に別の例として、ある商品の名称を検索クエリとして入力し、その後、その名称の商品を実際に購入した購入者を推定することによりシードユーザを特定してもよい。また、情報処理装置100は、実際に所定の店舗(たとえば、配信済みの広告と対応する店舗)を利用した利用者を推定することによりシードユーザを特定してもよい。また、情報処理装置100は、所定の広告やウェブページ、映画や音楽などのコンテンツを視聴した視聴者を推定することによりシードユーザを特定してもよい。
【0026】
また、情報処理装置100は、上述のスコアリストにおける検索クエリのスコアを、以下のような機械学習により生成される行動モデルから求めることができる。たとえば、情報処理装置100は、シードユーザが入力した検索クエリを正例とし、ランダムに選択したシードユーザ以外の他のユーザが入力した検索クエリを負例としたときに、正例を入力した際により高い値を出力し、負例を入力した際により低い値を出力するように学習モデルの学習を行う。このとき、学習には任意の手法が採用可能である。たとえば、モデルとしてニューラルネットワークが採用される場合は、バックプロパゲーションなどにより実現可能である。
【0027】
また、情報処理装置100は、シードユーザが共通して入力している検索クエリについては、より高い値の数値が出力されるようにモデルを学習してもよい。たとえば、正例となる検索クエリを入力したシードユーザの数が多ければ多い程、より高い値を出力するようにモデルを学習してもよい。また、負例となる検索クエリを入力した他のユーザUの数が多い程、より小さい値(負の値)を出力するようにモデルを学習してもよい。そして、情報処理装置100は、各検索クエリと、このような学習モデルに検索クエリを入力した際に出力したスコアとの組のリストをスコアリストとして生成する。すなわち、情報処理装置100は、所定の行動を行ったシードユーザが入力した各検索クエリと、検索クエリの各々に対応する上述のスコア(検索クエリと所定の行動との間の関係性を示すスコア)との組をスコアリストとして生成する。情報処理装置100は、生成したスコアリストを、スコアリストにより推定する事象に対応付けて管理する。情報処理装置100は、シードユーザ収集時の条件(たとえば、「眼鏡をかけている」)をそのまま事象として採用してもよいし、この条件に基づく情報(たとえば、「眼鏡使用」や「眼鏡所有」など)を、スコアリストに対応付ける事象として新規にラベリングしてもよい。
【0028】
なお、情報処理装置100は、上述したスコアリストを用いることにより、所定の事象との関連度を求めることができる。たとえば、情報処理装置100は、任意に選定したユーザUが入力した複数の検索クエリひとつひとつについて、対応付けられたスコアをスコアリストから取得し、取得したスコアの合計値を算出する。そして、情報処理装置100は、算出したスコアの合計値が予め規定される閾値を超える場合、スコアリストに対応する事象との関連度が高いと判断する。
【0029】
上述のようにして、複数の推定モデル(スコアリスト)を生成して管理する情報処理装置100は、複数の推定モデルの中から、基準モデルを選定する(ステップS1)。基準モデルは、情報処理装置100が管理する複数の推定モデルのうち、判定対象モデルが推定する第1の事象と関連性を有する第2の事象を推定するモデルであって、推定の精度が所定の基準を満たすモデルである。
【0030】
たとえば、情報処理装置100は、複数の推定モデルの中から選定した判定対象モデルが推定する第1の事象を特定し、特定した第1の事象と関連性を有する第2の事象を特定する。具体的には、情報処理装置100は、Word2Vecなどの自然言語処理手法を用いて、各推定モデルが推定する事象を示す文字列(ラベル)の特徴量をそれぞれ導出する。そして、情報処理装置100は、導出した特徴量を元に、判定対象モデルが推定する第1の事象と特徴量が類似する第2の事象を特定する。あるいは、情報処理装置100は、導出した特徴量を元に、判定対象モデルが推定する第1の事象と特徴量が類似しない第2の事象を特定する。このように、情報処理装置100は、第1の事象と何らかの関連性を有する第2の事象を特定できる。すなわち、情報処理装置100は、判定対象モデルが推定する第1の事象の特徴量と、基準モデルが推定する第2の事象の特徴量とが類似する場合、第1の事象と第2の事象との間に正の相関関係があるものと推定する。あるいは、情報処理装置100は、判定対象モデルが推定する第1の事象の特徴量と、基準モデルが推定する第2の事象の特徴量とが類似しない場合、第1の事象と第2の事象との間に負の相関関係があるものと推定する。
【0031】
第2の事象を特定後、情報処理装置100は、特定した第2の事象を推定する推定モデル(スコアリスト)の中から、推定の精度が所定の基準を満たすモデルを取得する。たとえば、情報処理装置100は、特定した第2の事象を推定する推定モデルを元に、後述するユーザリストを生成する。続いて、情報処理装置100は、生成したユーザリストを用いて、ユーザリストに対応する第2の事象に関する広告の配信を行い、広告配信の効果を測定する。そして、情報処理装置100は、測定結果が所定の基準を満たすユーザリストの元となった推定モデル(スコアリスト)を基準モデルとして選定する。なお、判定対象モデルは、情報処理装置100のオペレータが任意に選定できる。
【0032】
次に、情報処理装置100は、判定対象モデルから得られる各ユーザと第1の事象との関係性を示す値に基づいて、各ユーザUを順位付けして列挙した第1リスト情報(ユーザリスト)を生成する(ステップS2)。
【0033】
たとえば、情報処理装置100は、第1の事象に関連する各ユーザUが入力した検索クエリと、スコアリストとに基づいて、第1の事象と各ユーザUとの関係性を数値化し、数値化した関係性を示す値に基づいて、各ユーザUを順位付けした第1リスト情報(ユーザリスト)を生成できる。
【0034】
具体的には、情報処理装置100は、第1の事象に関連する各ユーザを選定し、選定した各ユーザUが入力した検索クエリと対応付けられたスコアをスコアリストから特定する。なお、情報処理装置100は、各ユーザUを無作為に選定してもよいし、所定の条件に基づいて選定してもよい。そして、情報処理装置100は、特定したスコアの合計から、第1の事象と、各ユーザUとの間の関係性を示すユーザリストを導出する。たとえば、ユーザリストにおいて、第1の事象と関係性が高いユーザUはスコアが高く、所定の行動と関係性が低いユーザUはスコアが低くなる。
【0035】
以下、情報処理装置100による第1リスト情報(ユーザリスト)の生成方法の一例を説明する。情報処理装置100は、シードユーザを含む各ユーザUが入力した複数の検索クエリひとつひとつについて、対応付けられたスコアをスコアリストから取得し、取得したスコアの合計値を算出する。このようにすれば、各ユーザUが入力した複数の検索クエリと所定の行動との関係性を数値として表すことができるため、単一の検索クエリの数値化と比較してより信頼性の高い数値化を実現できる。
【0036】
次に、情報処理装置100は、各ユーザUについてスコアの合計値を計算した後、スコアの高い順に各ユーザUを順位付けするとともに、順位順に各ユーザUが入力した検索クエリを対応付けることにより、ユーザリストを生成する。このユーザリストは、どのような検索クエリを入力したユーザUが、第1の事象との関連性が強いかを示すリストとして機能する。このユーザリストは、第1の事象と検索クエリとの関連性の分析や、ユーザUの分析などに用いられる。
【0037】
また、情報処理装置100は、基準モデルから得られる各ユーザUと第2の事象との関係性を示す値に基づいて、各ユーザUを順位付けして列挙した第2リスト情報(ユーザリスト)を生成する(ステップS3)。
【0038】
たとえば、情報処理装置100は、第2の事象に関連する各ユーザUが入力した検索クエリと、スコアリストとに基づいて、第2の事象と各ユーザUとの関係性を数値化し、数値化した関係性を示す値に基づいて、各ユーザUを順位付けした第2リスト情報(ユーザリスト)を生成できる。なお、第2リスト情報の生成方法については、上述した第1リスト情報の生成方法と同様である。
【0039】
そして、情報処理装置100は、第1リスト情報および第2リスト情報の内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価する(ステップS4)。以下、図2図7を用いて、判定対象モデルの信頼性の評価方法について説明する。
【0040】
図2は、実施形態に係る判定対象モデルの信頼性の評価方法の概要(その1)を示す図である。なお、以下に示す図2図4では、第1の事象である「しゃぶしゃぶ派」と第2の事象である「焼肉派」が正の相関関係を有すると推定される場合の評価方法の一例を示している。なお、「しゃぶしゃぶ派」とは、肉料理の中でしゃぶしゃぶを好む傾向にあるユーザUを示しており、「焼肉派」とは、肉料理の中で焼肉を好む傾向にあるユーザUを示している。
【0041】
情報処理装置100は、判定対象モデルとして選定した「しゃぶしゃぶ派」の推定モデル(スコアリスト)を元に、第1リスト情報であるユーザリストL1-aaを生成する。また、情報処理装置100は、基準モデルとして選定した「焼肉派」の推定モデル(スコアリスト)を元に、第2リスト情報であるユーザリストL2-aを生成する。
【0042】
そして、図2に示すように、情報処理装置100は、ユーザリストL1-aaとユーザリストL2-aとを比較し、ユーザリストL1-aaおよびユーザリストL2-aの内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかを判定する。たとえば、図2に示す例では、第1の事象である「しゃぶしゃぶ派」と、第2の事象である「焼肉派」は正の相関関係を有していると推定されている。このような場合、情報処理装置100は、第1リスト情報および第2リスト情報の内容が類似しているかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価できる。
【0043】
具体的には、情報処理装置100は、ユーザリストL1-aaとユーザリストL2-aに含まれるユーザIDの一致率が閾値TH-1以上であり、かつユーザリストL1-aaとユーザリストL2-aに含まれる検索クエリの一致率が閾値TH-2以上であるという条件を満たすか否かを判定する。そして、情報処理装置100は、ユーザIDの一致率が閾値TH-1以上であり、かつ検索クエリの一致率が閾値TH-2以上であると判定した場合、判定対象モデルとして選定した「しゃぶしゃぶ派」の推定モデル(スコアリスト)の信頼性が高いと評価する。
【0044】
なお、情報処理装置100は、ユーザIDの一致率および検索クエリの一致率を判定する際、上位100位以内などのように上位に位置付けられたユーザIDおよび検索クエリについて一致率を判定してもよい。
【0045】
図3は、実施形態に係る判定対象モデルの信頼性の評価方法の概要(その2)を示す図である。図3は、図2に示す例と同様に、第1の事象である「しゃぶしゃぶ派」と第2の事象である「焼肉派」が正の相関関係を有すると推定される場合の評価方法の一例を示しているが、第1リスト情報であるユーザリストL1-abの内容が図2に示す例とは相違する。
【0046】
たとえば、情報処理装置100は、ユーザリストL1-abとユーザリストL2-aに含まれるユーザIDの一致率が閾値TH-1以上であり、かつユーザリストL1-abとユーザリストL2-aに含まれる検索クエリの一致率が閾値TH-2以上であるという条件を満たすか否かを判定する。そして、情報処理装置100は、前述の条件を満たしていないと判定した場合、つまり、図3に示すように、ユーザIDの一致率が閾値TH-1未満であり、かつ検索クエリの一致率が閾値TH-2未満であると判定した場合、判定対象モデルとして選定した「しゃぶしゃぶ派」の推定モデル(スコアリスト)の信頼性が低いと評価する。
【0047】
また、情報処理装置100は、第1の事象と第2の事象が正の相関関係を有すると推定される場合、第1リスト情報および第2リスト情報の時系列の変動内容が類似しているかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価してもよい。図4は、実施形態に係る判定対象モデルの信頼性の評価方法の概要(その3)を示す図である。
【0048】
まず、情報処理装置100は、判定対象モデルとして選定した「しゃぶしゃぶ派」の推定モデル(スコアリスト)を元に、第1リスト情報であるユーザリストL1-aaを生成する。さらに、情報処理装置100は、時間Tが経過した後の「しゃぶしゃぶ派」の推定モデル(スコアリスト)を元に、第1リスト情報であるユーザリストL1-bを生成する。
【0049】
また、情報処理装置100は、基準モデルとして選定した「焼肉派」の推定モデル(スコアリスト)を元に、第2リスト情報であるユーザリストL2-aを生成する。さらに、情報処理装置100は、時間Tが経過した後の「焼肉派」の推定モデル(スコアリスト)を元に、第1リスト情報であるユーザリストL2-bを生成する。
【0050】
そして、図4に示すように、情報処理装置100は、ユーザリストL1-aaとユーザリストL2-aとを比較し、ユーザリストL1-aaおよびユーザリストL2-aの内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかを判定する。さらに、情報処理装置100は、ユーザリストL1-bとユーザリストL2-bとを比較し、ユーザリストL1-bおよびユーザリストL2-bの内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかを判定する。
【0051】
たとえば、図4に示す例では、第1の事象である「しゃぶしゃぶ派」と、第2の事象である「焼肉派」は、正の相関関係を有すると推定されている。そこで、情報処理装置100は、ユーザリストL1-aaとユーザリストL2-aに含まれるユーザIDの一致率が閾値TH-1以上であり、かつユーザリストL1-aaとユーザリストL2-aに含まれる検索クエリの一致率が閾値TH-2以上であるという条件を満たすか否かを判定する。さらに、情報処理装置100は、ユーザリストL1-bとユーザリストL2-bに含まれるユーザIDの一致率が閾値TH-1以上であり、かつユーザリストL1-bとユーザリストL2-bに含まれる検索クエリの一致率が閾値TH-2以上であるという条件を満たすか否かを判定する。
【0052】
そして、情報処理装置100は、時間Tが経過する前後において、ユーザIDの一致率が閾値TH-1以上であり、かつ検索クエリの一致率が閾値TH-2以上であるという条件を満たしていると判定した場合、判定対象モデルとして選定した「しゃぶしゃぶ派」の推定モデル(スコアリスト)の信頼性が高いと評価する。
【0053】
図5は、実施形態に係る判定対象モデルの信頼性の評価方法の概要(その4)を示す図である。なお、以下に示す図5図7では、第1の事象である「外食派」と第2の事象である「自炊派」が負の相関関係を有すると推定される場合の評価方法の一例を示している。なお、「外食派」とは、食事を外食で済ませる傾向にあるユーザUを示しており、「自炊派」とは、食事の自炊を好む傾向にあるユーザUを示している。
【0054】
情報処理装置100は、判定対象モデルとして選定した「外食派」の推定モデル(スコアリスト)を元に、第1リスト情報であるユーザリストL11-aaを生成する。また、情報処理装置100は、基準モデルとして選定した「自炊派」の推定モデル(スコアリスト)を元に、第2リスト情報であるユーザリストL22-aを生成する。
【0055】
そして、図5に示すように、情報処理装置100は、ユーザリストL11-aaとユーザリストL22-aとを比較し、ユーザリストL11-aaおよびユーザリストL22-aの内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかを判定する。たとえば、図5に示す例では、第1の事象である「外食派」と、第2の事象である「自炊派」は負の相関を有していると推定されている。このような場合、情報処理装置100は、第1リスト情報および第2リスト情報の内容が非類似であるかどうか(類似していないかどうか)に基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価できる。
【0056】
具体的には、情報処理装置100は、ユーザリストL11-aaとユーザリストL22-aに含まれるユーザIDの一致率が閾値TH-1未満であり、かつユーザリストL11-aaとユーザリストL22-aに含まれる検索クエリの一致率が閾値TH-2未満であるという条件を満たすか否かを判定する。そして、情報処理装置100は、ユーザIDの一致率が閾値TH-1未満であり、かつ検索クエリの一致率が閾値TH-2未満であると判定した場合、判定対象モデルとして選定した「外食派」の推定モデル(スコアリスト)の信頼性が高いと評価する。
【0057】
図6は、実施形態に係る判定対象モデルの信頼性の評価方法の概要(その5)を示す図である。図6は、図5に示す例と同様に、第1の事象である「外食派」と第2の事象である「自炊派」が負の相関関係を有すると推定される場合の評価方法の一例を示しているが、第1リスト情報であるユーザリストL11-abの内容が図5に示す例とは相違する。
【0058】
たとえば、情報処理装置100は、ユーザリストL11-abとユーザリストL22-aに含まれるユーザIDの一致率が閾値TH-1未満であり、かつユーザリストL11-abとユーザリストL22-aに含まれる検索クエリの一致率が閾値TH-2未満であるという条件を満たすか否かを判定する。そして、情報処理装置100は、前述の条件を満たしていないと判定した場合、つまり、図6に示すように、ユーザIDの一致率が閾値TH-1以上であり、かつ検索クエリの一致率が閾値TH-2以上であると判定した場合、判定対象モデルとして選定した「外食派」の推定モデル(スコアリスト)の信頼性が低いと評価する。
【0059】
また、情報処理装置100は、第1の事象と第2の事象が負の相関関係を有すると推定される場合、第1リスト情報および第2リスト情報の時系列の変動内容が非類似であるかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価してもよい。図7は、実施形態に係る判定対象モデルの信頼性の評価方法の概要(その6)を示す図である。
【0060】
まず、情報処理装置100は、判定対象モデルとして選定した「外食派」の推定モデル(スコアリスト)を元に、第1リスト情報であるユーザリストL11-aaを生成する。さらに、情報処理装置100は、時間Tが経過した後の「外食派」の推定モデル(スコアリスト)を元に、第1リスト情報であるユーザリストL11-bを生成する。
【0061】
また、情報処理装置100は、基準モデルとして選定した「自炊派」の推定モデル(スコアリスト)を元に、第2リスト情報であるユーザリストL22-aを生成する。さらに、情報処理装置100は、時間Tが経過した後の「自炊派」の推定モデル(スコアリスト)を元に、第1リスト情報であるユーザリストL22-bを生成する。
【0062】
そして、図7に示すように、情報処理装置100は、ユーザリストL11-aaとユーザリストL22-aとを比較し、ユーザリストL11-aaおよびユーザリストL22-aの内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかを判定する。さらに、情報処理装置100は、ユーザリストL11-bとユーザリストL22-bとを比較し、ユーザリストL11-bおよびユーザリストL22-bの内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかを判定する。
【0063】
たとえば、図7に示す例では、第1の事象である「外食派」と、第2の事象である「自炊派」は、負の相関関係を有すると推定されている。そこで、情報処理装置100は、ユーザリストL11-aaとユーザリストL22-aに含まれるユーザIDの一致率が閾値TH-1未満であり、かつユーザリストL11-aaとユーザリストL22-aに含まれる検索クエリの一致率が閾値TH-2未満であるという条件を満たすか否かを判定する。さらに、情報処理装置100は、ユーザリストL11-bとユーザリストL22-bに含まれるユーザIDの一致率が閾値TH-1未満であり、かつユーザリストL11-bとユーザリストL22-bに含まれる検索クエリの一致率が閾値TH-2未満であるという条件を満たすか否かを判定する。
【0064】
そして、情報処理装置100は、時間Tが経過する前後において、ユーザIDの一致率が閾値TH-1未満であり、かつ検索クエリの一致率が閾値TH-2未満であるという条件を満たしていると判定した場合、判定対象モデルとして選定した「外食派」の推定モデル(スコアリスト)の信頼性が高いと評価する。
【0065】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、所定の信頼性を有する第2リスト情報を用いることにより、第1リスト情報の内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容であるかを合理的に確かめることができ、第1リスト情報の元となる判定対象モデルの信頼性を間接的に評価できる。このようなことから、実施形態に係る情報処理装置100は、生成した情報である判定対象モデル(スコアリスト)の信頼性を確かめることが可能となる。
【0066】
[3.情報処理装置の構成]
図8を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。図8は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【0067】
図8に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。なお、図8は、情報処理装置100の構成例を示すものであり、図8に示す形態には限られず、図8に示す以外の他の機能部を備える形態であってもよい。
【0068】
(通信部110)
通信部110は、例えば、ネットワークNと有線または無線で接続され、ネットワークNを介して、端末装置10などの他の装置との間で情報の送受信を行う。通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)やアンテナなどによって実現される。ネットワークNは、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)や、電話網(携帯電話網や固定電話網など)や、地域IP(Internet Protocol)網や、インターネットなどの通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。
【0069】
通信部110は、端末装置10から、撮影画像などの情報を受信する。また、通信部110は、提案情報を端末装置10に送信する。
【0070】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部120は、制御部130の各部により実行される情報処理を実現するためのプログラム及びデータを記憶する。
【0071】
図8に示すように、記憶部120は、ユーザ情報記憶部121と、推定モデル記憶部122とを有する。
【0072】
(ユーザ情報記憶部121)
ユーザ情報記憶部121には、各ユーザから提供されるユーザ情報が任意の形式で記憶されている。図9は、実施形態に係るユーザ情報の概要を示す図である。
【0073】
図9に示すように、ユーザ情報は、「ユーザID」の項目や、「検索履歴」の項目や、「購買履歴」の項目などを有する。推定モデル情報が有するこれらの項目は相互に対応付けられている。
【0074】
「ユーザID」の項目には、各種サービスの提供に際して、各種サービスを利用するユーザを識別するために、情報処理装置100によりユーザごとに個別に付与される識別情報が記憶される。
【0075】
「検索履歴」の項目には、各ユーザからユーザ情報として提供される検索履歴に関する情報が記憶される。また、「購買履歴」の項目には、各ユーザからユーザ情報として提供される購買履歴に関する情報が記憶される。
【0076】
(推定モデル記憶部122)
推定モデル記憶部122には、推定モデルに関する推定モデル情報が任意の形式で記憶されている。図10は、実施形態に係る推定モデル情報の概要を示す図である。
【0077】
図5に示すように、推定モデル情報は、「モデルID」の項目と、「事象」の項目と、「データ」の項目とを有する。推定モデル情報が有するこれらの項目は相互に対応付けられている。
【0078】
「モデルID」の項目には、推定モデルを特定するために推定モデルごとに個別に付与されている識別情報が記憶されている。
【0079】
「事象」には、対応付けられている推定モデルにより推定されるユーザの行動や興味嗜好などの内容を示す情報が記憶されている。
【0080】
「データ」の項目には、対応付けられている推定モデルのデータが記憶されている。なお、図10では、「データ」の項目に、「データA」や「データB」などのような概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、推定モデルの構成(ネットワーク構成)の情報やパラメータに関する情報など、対応する推定モデルを構成する種々の情報が含まれる。たとえば、推定モデルを構成する個々の情報には、ネットワークの各層におけるノードと、各ノードが採用する関数と、ノードの接続関係と、ノード間の接続に対して設定される接続係数とを含む情報が含まれ得る。
【0081】
(制御部130)
図8に示す制御部130は、情報処理装置100を制御するコントローラ(controller)である。制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などによって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(例えば、情報処理プログラム)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現されてもよい。
【0082】
図8に示すように、制御部130は、選定部131と、生成部132と、評価部133とを有する。制御部130は、これらの各部により、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図8に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各部の接続関係は、図8に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0083】
(選定部131)
選定部131は、判定対象モデルが推定する第1の事象と関連性を有する第2の事象を推定するモデルであって、推定の精度が所定の基準を満たす基準モデルを特定する。基準モデルは、情報処理装置100が管理する複数の推定モデルのうち、判定対象モデルが推定する第1の事象と関連性を有する第2の事象を推定するモデルであって、推定の精度が所定の基準を満たすモデルである。
【0084】
たとえば、選定部131は、複数の推定モデルの中から選定した判定対象モデルが推定する第1の事象を特定し、特定した第1の事象と関連性を有する第2の事象を特定する。具体的には、選定部131は、Word2Vecなどの自然言語処理手法を用いて、各推定モデルが推定する事象を示す文字列(ラベル)の特徴量をそれぞれ導出する。そして、情報処理装置100は、導出した特徴量を元に、判定対象モデルが推定する第1の事象と特徴量が類似する第2の事象を特定する。あるいは、情報処理装置100は、導出した特徴量を元に、判定対象モデルが推定する第1の事象と特徴量が類似しない第2の事象を特定する。このように、選定部131は、第1の事象と何らかの関連性を有する第2の事象を特定できる。すなわち、情報処理装置100は、判定対象モデルが推定する第1の事象の特徴量と、基準モデルが推定する第2の事象の特徴量とが類似する場合、第1の事象と第2の事象との間に正の相関関係があるものと推定する。あるいは、選定部131は、判定対象モデルが推定する第1の事象の特徴量と、基準モデルが推定する第2の事象の特徴量とが類似しない場合、第1の事象と第2の事象と負の相関関係があるものと推定する。
【0085】
第2の事象を特定後、選定部131は、特定した第2の事象を推定する推定モデル(スコアリスト)の中から、推定の精度が所定の基準を満たすモデルを取得する。たとえば、選定部131は、特定した特定した第2の事象を推定する推定モデルを元に、後述するユーザリストを生成する。続いて、選定部131は、生成したユーザリストを用いて、ユーザリストに対応する第2の事象に関する広告の配信を行い、広告配信の効果を測定する。そして、情報処理装置100は、測定結果が所定の基準を満たすユーザリストの元となった推定モデル(スコアリスト)を基準モデルとして選定する。なお、判定対象モデルは、情報処理装置100のオペレータが任意に選定できる。
【0086】
(生成部132)
生成部132は、判定対象モデルから得られる各ユーザと第1の事象との関係性を示す値に基づいて各ユーザを順位付けして列挙した第1リスト情報と、基準モデルから得られる各ユーザと第2の事象との関係性を示す値に基づいて各ユーザを順位付けして列挙した第2リスト情報とを生成する。
【0087】
たとえば、生成部132は、第1の事象に関連する各ユーザUが入力した検索クエリと、スコアリストとに基づいて、第1の事象と各ユーザUとの関係性を数値化し、数値化した関係性を示す値に基づいて、各ユーザUを順位付けした第1リスト情報(ユーザリスト)を生成できる。
【0088】
具体的には、生成部132は、第1の事象に関連する各ユーザを選定し、選定した各ユーザUが入力した検索クエリと対応付けられたスコアをスコアリストから特定する。なお、情報処理装置100は、各ユーザUを無作為に選定してもよいし、所定の条件に基づいて選定してもよい。そして、生成部132は、シードユーザを含む各ユーザが入力した複数の検索クエリひとつひとつについて、対応付けられたスコアをスコアリストから取得し、取得したスコアの合計値を算出する。このようにすれば、各ユーザが入力した複数の検索クエリと所定の行動との関係性を数値として表すことができるため、単一の検索クエリの数値化と比較してより信頼性の高い数値化を実現できる。
【0089】
次に、生成部132は、各ユーザUについてスコアの合計値を計算した後、スコアの高い順に各ユーザUを順位付けするとともに、順位順に各ユーザUが入力した検索クエリを対応付けることにより、第1リスト情報であるユーザリストを生成する。このユーザリストは、どのような検索クエリを入力したユーザUが、第1の事象との関連性が強いかを示すリストとして機能する。このユーザリストは、第1の事象と検索クエリとの関連性の分析や、ユーザの分析などに用いられる。なお、生成部132は、上述した第1リスト情報の生成方法と同様の方法で、第2リスト情報であるユーザリストを生成できる。
【0090】
(評価部133)
評価部133は、第1リスト情報と第2リスト情報とを比較し、第1リスト情報および第2リスト情報の内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価する。
【0091】
たとえば、評価部133は、第1の事象と第2の事象とが正の相関関係を有していると推定される場合、第1リスト情報および第2リスト情報の内容が類似しているかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価できる(たとえば、図2および図3参照)。また、たとえば、評価部133は、第1の事象と第2の事象が正の相関関係を有すると推定される場合、第1リスト情報および第2リスト情報の時系列の変動内容が類似しているかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価してもよい(たとえば、図4参照)。
【0092】
また、評価部133は、第1の事象と第2の事象とが負の相関関係を有していると推定される場合、第1リスト情報および第2リスト情報の内容が非類似であるかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価できる(たとえば、図5および図6参照)。また、評価部133は、第1の事象と第2の事象が負の相関関係を有すると推定される場合、第1リスト情報および第2リスト情報の時系列の変動内容が非類似であるかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価してもよい(たとえば、図7参照)。
【0093】
[4.処理手順]
以下、図11を用いて、実施形態に係る情報処理装置100による処理手順について説明する。図11は、実施形態に係る情報処理装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。図11に示す処理手順は、情報処理装置100の制御部130により実行される。図11に示す処理手順は、情報処理装置100の稼働中、繰り返し実行される。
【0094】
図11に示すように、選定部131は、判定対象モデルが推定する第1の事象と関連性を有する第2の事象を推定するモデルであって、推定の精度が所定の基準を満たす基準モデルを選定する(ステップS101)。
【0095】
また、生成部132は、判定対象モデルから得られる各ユーザと第1の事象との関係性を示す値に基づいて各ユーザを順位付けして列挙した第1リスト情報を生成する(ステップS102)。
【0096】
また、生成部132は、基準モデルから得られる各ユーザと第2の事象との関係性を示す値に基づいて各ユーザを順位付けして列挙した第2リスト情報とを生成する(ステップS103)。
【0097】
そして、評価部133は、第1リスト情報と第2リスト情報とを比較し、第1リスト情報および第2リスト情報の内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価し(ステップS104)、図11に示す処理手順を終了する。
【0098】
[5.変形例]
上述した情報処理装置100は、上述した実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0099】
(5-1.判定対象モデルの修正について)
上述した実施形態において、情報処理装置100は、判定対象モデルの信頼性が低いと評価した場合、基準モデルに基づいて、判定対象モデルを修正してもよい。たとえば、情報処理装置100は、判定対象モデルに含まれる検索クエリのうち、基準モデルと共通する検索クエリのスコアが大きくなうように調整することにより、判定対象モデルを修正する。
【0100】
(5-2.判定対象モデルの評価に関する情報の提供について)
上述の実施形態において、情報処理装置100は、判定対象モデルの評価に関する情報を、情報処理装置100のオペレータに提供してもよい。たとえば、情報処理装置100は、判定対象モデルの評価に用いた基準モデルの情報や、ユーザIDの一致率や、検索クエリの一致率などを提供できる。
【0101】
[6.ハードウェア構成]
実施形態に係る情報処理装置100は、たとえば、図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図12は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【0102】
コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0103】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
【0104】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェイスであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェイスであり、例えば、USB等により実現される。
【0105】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0106】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0107】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0108】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)を実行することにより、制御部130と同様の機能を実現する。すなわち、演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)との協働により、実施形態に係る情報処理装置100による処理を実現する。
【0109】
[7.その他]
上述した実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0110】
上述の実施形態において、情報処理装置100による情報処理方法(たとえば、図11参照)を実現するために、情報処理装置100が有する制御部130の各部(選定部131、生成部132、及び評価部133)に対応する処理機能は、情報処理装置100に予めインストールされている情報処理プログラムに対するアドオンとして実現してもよいし、軽量なプログラミング言語などを用いて、専用の提供プログラムとして柔軟に記述することにより実現されてもよい。
【0111】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。たとえば、制御部130の選定部131と生成部132とは機能的に統合されていてもよい。
【0112】
また、上述の実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0113】
[8.効果]
上述の実施形態に係る情報処理装置100は、選定部131と、生成部132と、評価部133とを備える。選定部131は、判定対象モデルが推定する第1の事象と関連性を有する第2の事象を推定するモデルであって、推定の精度が所定の基準を満たす基準モデルを選定する。生成部132は、判定対象モデルから得られる各ユーザと第1の事象との関係性を示す値に基づいて各ユーザを順位付けして列挙した第1リスト情報と、基準モデルから得られる各ユーザと第2の事象との関係性を示す値に基づいて各ユーザを順位付けして列挙した第2リスト情報とを生成する。評価部133は、第1リスト情報と第2リスト情報とを比較し、第1リスト情報および第2リスト情報の内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容になっているかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価する。
【0114】
このようなことから、実施形態に係る情報処理装置100は、所定の信頼性を有する第2リスト情報を用いることにより、第1リスト情報の元となる判定対象モデルの信頼性を間接的に評価できる。また、実施形態に係る情報処理装置100は、判定対象モデルの評価の際、第1リスト情報の内容が第1の事象と第2の事象の関係性に応じた内容であるかを確かめることにより、判定対象モデルの信頼性を適切に評価できる。このようなことから、実施形態に係る情報処理装置100は、生成した情報である判定対象モデルの信頼性を確かめることが可能となる。
【0115】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、評価部133は、第1の事象と第2の事象が正の相関関係を有すると推定される場合、第1リスト情報および第2リスト情報の内容が類似しているかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価する。
【0116】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、評価部133は、第1リスト情報および第2リスト情報の時系列の変動内容が類似しているかどうかに基づいて、判定象モデルの信頼性を評価する。
【0117】
これらにより、実施形態に係る情報処理装置100は、第1リスト情報および第2リスト情報の内容を単純比較により、第2の事象と正の相関関係を有する第1の事象を推定する判定対象モデルの評価を容易に実現できる。
【0118】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、評価部133は、第1の事象と第2の事象が負の相関関係を有する場合、第1リスト情報および第2リスト情報の内容が非類似であるかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価する。
【0119】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、評価部133は、第1リスト情報および第2リスト情報の時系列の変動内容が非類似であるかどうかに基づいて、判定対象モデルの信頼性を評価する。
【0120】
これらにより、実施形態に係る情報処理装置100は、第1リスト情報および第2リスト情報の内容を単純比較により、第2の事象と負の相関関係を有する第1の事象を推定する判定対象モデルの評価を容易に実現できる。
【0121】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0122】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0123】
10 端末装置
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 ユーザ情報記憶部
122 推定モデル記憶部
130 制御部
131 選定部
132 生成部
133 評価部
図1
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