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特許7418427環境に優しい伸縮性生地を作製するための綿ベースの伸縮性糸
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】環境に優しい伸縮性生地を作製するための綿ベースの伸縮性糸
(51)【国際特許分類】
   D02G 3/36 20060101AFI20240112BHJP
   D01H 7/02 20060101ALI20240112BHJP
   A41D 31/00 20190101ALI20240112BHJP
   A41D 31/18 20190101ALI20240112BHJP
【FI】
D02G3/36
D01H7/02 A
A41D31/00 503B
A41D31/00 503M
A41D31/18
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021523308
(86)(22)【出願日】2019-09-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 IB2019057825
(87)【国際公開番号】W WO2020084361
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2022-07-13
(31)【優先権主張番号】102018000009802
(32)【優先日】2018-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】521173052
【氏名又は名称】カンディアーニ エス.ピー.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ベネッリ,パオロ
【審査官】山本 晋也
(56)【参考文献】
【文献】特開昭53-065446(JP,A)
【文献】特開2012-087429(JP,A)
【文献】特開2000-064138(JP,A)
【文献】特開2004-011052(JP,A)
【文献】特開平06-248501(JP,A)
【文献】特開昭56-096916(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02236654(EP,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0085473(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D02G 1/00 - 3/48
D02J 1/00 - 13/00
D01H 1/00 - 17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性芯糸(50)を作製するための方法であって、
・シス-1,4-ポリイソプレンを80%超含有する天然ゴム製の弾性繊維(10)を含む弾性芯(30)の供給源(51)を予め配置するステップであって、前記弾性繊維(10)が、200dtex~1000dtexで設定された質量密度を有する、予め配置するステップと、
・50%超の重量パーセントで綿を含む少なくとも1つの被覆糸(40)を予め配置するステップであって、
前記被覆糸が、6Nm~100Nmで設定された質量密度を有し、
前記被覆糸(40)が、「Z」と「S」との間で選択された初期撚り方向で撚られている、予め配置するステップと、
・前記弾性芯(30)および前記被覆糸(40)を、それぞれの所定の搬送速度で、収集スプール(70)まで搬送するステップであって、
前記弾性芯(30)の前記搬送速度が、
・弾性芯(30)の前記供給源(51)での初速度から、
・前記収集スプール(70)での前記初速度の少なくとも2倍の最終速度までの範囲に及び、
前記搬送するステップは、前記被覆糸(40)が、巻き付け空間(35)において前記弾性芯(30)の近傍に横方向に到達するように実行される、搬送するステップと、
・前記被覆糸(40)を前記巻き付け空間(35)において前記弾性芯(30)の周りにらせん状に巻き付け、したがって、前記弾性芯糸(50)を得る、ステップと、を含み、
前記搬送速度は、前記らせん状に巻き付ける前記ステップにおいて、
・前記被覆糸(40)が、前記初期撚り方向とは反対の最終撚り方向、すなわち、それぞれ「S」と「Z」の間とで選択されて撚られるように、
・前記質量密度Nmに応じて所定の最小値Tと所定の最大値Tとの間で設定された、前記被覆糸(40)のコイルの数Tが、前記弾性芯糸(50)の1つの長さ単位の周りに巻き付けられるように、選択され、
前記巻き付け空間(35)が、容器(67)によって囲まれた保護された空間であって
前記線質量密度Nmは、1kg当たりの前記被覆糸の長さをKm/Kgで規定するメートル番手であり、前記最小値T は、前記被覆糸の最小のコイルの数であり、前記最大値T は前記被覆糸の最大のコイルの数であり、
前記最小値T 及び前記最大値T は、以下の表(表1)のそれぞれの行に示す前記線質量密度Nmとそれぞれ対応し、かつ

【表1】
前記線質量密度Nmの値が、前記表のそれぞれ連続する行に示される値の中間にある場合、前記最小値および最大値T 、T は、前記表の、前記それぞれの連続する行、並びにT およびT で始まる列にそれぞれ書き込まれる前記値を線形補間することによって得られる、方法
【請求項2】
前記質量密度Nmの各値について、長さ単位当たりの前記コイルの数Tが、以下の式:
T=KN 0.425
によって提供される値を有し、
式中、Kが、75~290で設定された数値である、請求項に記載の方法。
【請求項3】
具体的には、Kが、90~250で設定される、請求項に記載の方法。
【請求項4】
より具体的には、Kが、120~220で設定される、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記被覆糸(40)が、単層糸、二層糸、および3層以上を有する糸の中から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記弾性芯(30)および前記被覆糸(40)を前記収集スプール(70)まで搬送する前記ステップが、
・前記弾性芯(30)および前記被覆糸(40)を、それぞれ、所定の回転速度で回転する回転中空円筒体(61)の長手方向貫通空洞(63)を通って、側面(62)に沿って移動させるステップであって、前記長手方向貫通空洞(63)が、前記弾性芯(30)のための入口端開口部(68)および出口端開口部(69)を有する、移動させるステップと、
・前記弾性芯(30)および前記被覆糸(40)を、そこから所定の距離で、前記中空円筒体(61)の前記長手方向貫通空洞(63)の前記出口端開口部(69)に面するオリフィス(66)を通過させるステップと、を含み、
前記巻き付け空間(35)が、前記出口端開口部(69)と前記オリフィス(66)との間に設定され、その結果、前記容器(67)が、前記オリフィス(66)および前記弾性芯(30)に出口通路を有し、前記被覆糸(40)が、前記弾性芯糸(50)として前記オリフィス(66)を通過する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記弾性芯(30)の前記供給源が、ハブ半径(r)を有する中央ハブ(53)およびフランジ半径(R)を有する端部フランジ(54)を含むスプール(51)であり、前記スプール(51)が、それ自体の第1の軸(52)の周りに回転可能に配置され、前記弾性芯(30)を搬送する前記ステップが、前記弾性芯(30)を前記スプール(51)から巻き戻すステップを含み、
前記ハブ半径(r)によって短縮された前記フランジ半径(R)よりも長い所定の半径(P)を有する中間平衡シリンダ(56)が、前記第1の軸(52)に平行な固定されたそれ自体の第2の軸(57)を有し、前記スプール(51)と、前記第1および第2の軸(52、59)に平行な運動分配シャフト(58)との間で接触して配置され、
それにより、前記巻き戻すステップ中、前記弾性芯(30)が、前記中間平衡シリンダ(56)と接触している状態に維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記弾性繊維(1)がまた、以下の成分:
・0.5%~3.0%で設定された前記天然ゴム中の重量濃度の硫黄である加硫剤と、
・加硫促進剤および加硫活性剤と、
・粘着防止剤と、
・抗酸化剤と、
・安定剤と、を含み、
前記弾性繊維(1)が、前記質量密度を有する弾性フィラメントの形態で前記弾性繊維(1)が得られるように、前記天然ゴムの長手方向に切断された平糸から得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記弾性芯(30)が、前記弾性繊維(10)に沿って配置された相補糸(20)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記相補糸(20)が、生分解性材料で作製されている、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記生分解性材料が、羊毛、絹、綿、亜麻、麻、ジュート、サイザル麻、ラフィア、ラミーからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記相補糸(20)は、
・前記相補糸(20)が前記弾性繊維(10)と平行に配置されている平行配置、
・前記相補糸(20)が前記弾性繊維(10)への接続点を有し、前記接続点が互いに所定の距離で配置された相互接続された配置、
・前記相補糸(20)が前記弾性繊維(10)の周りに被覆を形成する、巻き付けられた配置、からなる群から選択される、前記弾性繊維(10)に沿った配置を有する連続糸である、請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記相補糸(20)が、偏平状のまたはテクスチャ加工されたフィラメントを含む、単一フィラメントの連続糸と、複数フィラメントの連続糸との間で選択される、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
明細書
本発明は、綿ベースの伸縮性糸を作製するための方法に関し、また、それから作製される環境に優しい伸縮性生地に関する。
【0002】
本発明の背景-技術的問題
伸縮性生地は、幅広い用途で使用される。特に、伸縮性生地は、ユーザの手足の動きを妨げない、またはこれらの動きに順応する衣服を製造するために使用され、ユーザに快適な感覚を生み出す。この特徴は、下着またはスポーツおよびジム用衣類で特に高く評価されているが、また車に座ること、歩くことなどの日常生活の場面で、および関節を曲げるときはいつでも有用である。伸縮性布地は、丸みを帯びた物体、例えば、ソファおよびアームチェアの被覆のために密着被覆を行うためにも有利に使用される。
【0003】
伸縮性生地の特徴は、それらの製造に使用される伸縮性糸の高い弾性に依存する。例えば、US2,992,150、US3,380,244、EP2145034およびEP2638192は、伸縮性フィラメントが合成または天然のステープル繊維の塊を含む繊維シースによって囲まれている弾性リング紡績糸などについて記載している。いくつかのケースでは、綿繊維が使用される。
【0004】
さらに、デニムタイプの伸縮性生地は、数年前から知られており、高く評価されてきた。これらの生地によって、伸縮性生地の上記の利点は、ジーンズの衣服にまで拡張することができる。例えば、EP2145034およびEP2638192はこれらの生地に関する。
【0005】
しかしながら、伸縮性糸を作製するために従来使用される弾性糸は合成材料から作製されており、特に、上記の特許文献はポリウレタンまたはポリオレフィン弾性材料に関する。したがって、綿および弾性糸で作製された生地を含む物品は、容易に処分することができず、特に、それらは堆肥化によって処分することができない。さらに、合成弾性糸は、それらを含有する生地から製造された衣服を身に着けている一部の皮膚に敏感な人々にアレルギーを起こす可能性がある。
【0006】
上記の欠点を軽減するために、合成弾性糸の代替は、天然ゴム弾性糸の使用である可能性がある。しかしながら、市販の機器は非常に細い弾性糸しか受け入れられないため、現在入手可能な天然ゴム糸は、線形質量密度が高すぎて、リング精紡またはオープンエンド紡績などの現在好ましい紡績技術によって伸縮性糸を作製するために使用することができない。
【発明の概要】
【0007】
したがって、本発明は、天然ゴム繊維を弾性繊維として使用することができる、弾性繊維および綿ベースの糸から伸縮性糸を作製する方法を提供することを目的とし、上述の天然ゴム繊維は、商業的に利用可能なメートル番手を有し、したがって、従来の紡糸方法の上述の制限を克服する。
【0008】
さらに、本発明の目的は、伸縮性糸の不十分な弾性回復による問題、例えば、生地の延伸およびそれに次ぐ解放後に、それから作製された衣服および他の物品の製造中および通常の使用中であっても形成される非弾性変形に起因する問題のない伸縮性生地を作製することができるこのような伸縮性糸を製造する方法を提供することである。
【0009】
さらに、本発明の特定の目的は、弾性糸に作用する引張力を定期的に調整することを必要とすることなく、伸縮性糸をエンドフランジを含むスプールから巻き戻すことができ、固定された延伸比で処理ユニットに送達することができる伸縮性糸を製造するための方法を提供することである。
【0010】
本発明の別の特定の目的は、このような伸縮性糸およびそれから作製されたデニムタイプの生地を提供することである。
【0011】
これらおよび他の目的は、添付の請求項1によって定義される方法によって達成される。本発明の例示的な特定の実施形態は、従属請求項によって定義される。上記の目的はまた、それぞれ請求項15および16によって定義されるような糸および生地によって達成される。
【0012】
本発明によれば、弾性芯糸を作製するための方法は、
・天然ゴム、すなわち、シス-1,4-ポリイソプレンを80%超含有する天然ラテックスを押出することによって得られるゴム繊維を含む弾性芯の供給源を予め配置するステップであって、弾性繊維が200dtex~1000dtexで設定された線質量密度を有する、予め配置するステップと、
・50%超の重量パーセントで綿を含む少なくとも1つの被覆糸を予め配置するステップであって、
被覆糸が、6Nm~100Nmで設定された線質量密度を有し、
上述の被覆糸が、「Z」と「S」との間で選択された初期撚り方向で撚られている、予め配置するステップと、
・弾性芯および上述の被覆糸を、それぞれの所定の搬送速度で、収集スプールまで搬送するステップであって、
弾性芯の搬送速度が、
・弾性芯の供給源での初速度から、
・収集スプールでの初速度の少なくとも2倍の最終速度までの範囲に及び、
搬送するステップは、被覆糸が、巻き付け空間において弾性芯の近傍に横方向に到達するように実行される、搬送するステップと、
・被覆糸を巻き付け空間において弾性芯の周りにらせん状に巻き付け、したがって、弾性芯糸を得るステップと、を含み、
搬送速度は、らせん状に巻き付けるステップにおいて、
・被覆糸が、初期撚り方向とは反対の最終撚り方向、すなわち、それぞれ「S」と「Z」から選択されて撚られるように、
線質量密度Nmに応じて所定の最小値Tと所定の最大値Tとの間で設定された、被覆糸のコイルの数Tが、弾性芯糸の1つの長さ単位の周りに巻き付けられるように、選択され、
巻き付け空間は、容器によって囲まれた保護された空間である。
【0013】
現在業界で入手可能な線形質量密度と同じくらい高い線形質量密度を有する天然ゴム糸によって弾性が提供される、本発明による伸縮性糸は、弾性芯糸であり、引用された先行技術によって示唆されるようなリング精紡またはオープンエンド紡績などの紡績技術によって得られる糸ではない。上に開示される本発明は、以下に説明されるように、そうでなければ弾性芯糸の製造に関与し得るいくつかの典型的な問題を解決する。
【0014】
予め配置された被覆糸は、最初にZ撚りすることができ、これは商業的に最も利用可能な撚り方向である。本発明によれば、巻き付けステップは、弾性芯の周りにコイルを形成しながら、被覆糸が逆撚りされる、すなわち、初期撚り方向と反対の方向に撚られ、最初にZ撚りの数をゼロまで減少させ、次いで、弾性芯糸の長さ単位当たり所定の数のS撚りを形成するように実行される。この場合、初期または最初の撚り方向は、「Z」であり、最後または第2の撚り方向は、「S」である。代替として、当然のことながら、被覆糸は最初にS撚りすることができ、巻き付けステップは、弾性芯の周りにコイルを形成しながら、被覆糸が逆撚りされ、最初にS撚りの数をゼロまで減少させ、次いで、弾性芯糸の長さ単位当たり所定の数のZ撚りを形成するように実行される。この場合、初期、すなわち最初の撚り方向は「S」で、最後すなわち、第2の撚り方向は「Z」である。
【0015】
このように、弾性芯に巻き付けられている間、被覆糸は、最初に初期撚り方向の撚り(例えば、Z撚り)を失い、次に反対方向の撚り(この例ではS撚り)を受ける。逆に、初期撚り方向の撚り数を増加することで巻き付けステップが実行された場合、被覆糸はすぐに「密着」しすぎて、適切な所望の数のコイルが弾性芯の周りに巻き付けられる前に破断する可能性がある。
【0016】
したがって、本発明による方法は、被覆糸の臨界安定限界に危険に近づくことまたは到達することなく、弾性芯糸の長さ単位当たりより多くのコイルを形成し、過度のトーションレベルにより、弾性芯糸を破壊するいかなるリスクも防止することを可能にする。
【0017】
単位長さ当たりのコイルの数が上述の最小値よりも多い場合、コイルに実質的に規則的な弾性回復を実行させるのに十分に密に詰められたコイル構造が得られる。したがって、長さ単位当たりの多数のコイル、および本発明による方法によって安全に到達することができる結果として生じる高度に充填された構造は、糸が延伸され、次いで解放されると、コイルを実質的に元の延伸されていない構成に戻す。これにより、弾性芯糸が延伸されている間に被覆糸の隣接するコイルの間を貫通し、解放された後に弾性芯糸から突出した状態のままになり、弾性芯糸から製造された任意の生地の外観およびその弾性特性を著しく劣化させるのを防止する。
【0018】
さらに、本発明による方法では、被覆糸は、初期撚り方向の撚りを失った後、最後の撚り方向の任意の撚りを受ける前に、不連続な綿繊維および異なる材料の潜在的な繊維の密着が小さいか、まったくないゼロトーション状態を横切る。周知のように、繊維間の密着、したがって不連続繊維で作製された物品の強度は、主に、糸を得るためにこのような繊維を一緒に撚り合わせることによって確保される。この方法によって提供されるゼロトーション状態では、弾性芯の周りに巻き付けられている間に被覆糸がばらばらになる可能性が問題になり得る。
【0019】
しかしながら、容器によって提供される巻き付け空間の保護は、空気との被覆糸の摩擦を制限するか、または実質的に抑制し、したがって、被覆糸が上述のゼロトーション状態を横切るときに被覆糸がばらばらになるリスクを回避する。
【0020】
したがって、本発明による方法により、現在市場で利用可能な線形質量密度、すなわち通常は200~500dtexよりも高い弾性天然ゴム糸を使用することが可能になる。したがって、この方法のおかげで、綿以外の合成弾性糸の代わりに天然ゴムを有利に含有する伸縮性生地を作製するのに好適な弾性芯糸を得ることができ、したがって、これらの伸縮性布は、環境に優しい材料、特に堆肥化可能な材料のみを含有する。したがって、耐用年数の終わりに堆肥に変えることができるか、またはいかなる場合においても自然に分解することができる物品を得ることができる。
【0021】
さらに、このような伸縮性生地は、デニムタイプの伸縮性生地が通常製造される合成ポリマー繊維と比較して、皮膚が敏感な人々に特に適している。
【0022】
周知のように、メートル番手Nmは、(その逆数の)織物の線形密度の間接的な尺度であり、1Kgの糸またはフィラメントに対応するキロメートル数として定義される。言い換えれば、メートル番手は、Km/Kgで表される。代替的な織物の線形密度単位はtexであり、これは逆に、1Kmの糸もしくはフィラメント、またはdtex(0.1tex)などのその約数に対応するグラムで表される質量である。
【0023】
メートル当たりの撚り数とは、所定の初期引張伸張での2つの固定点の間に配置されている撚り糸の所定の長さの撚りを完全に除去するために必要な逆トーションの数として直接カウントすることができる撚りの数を意味する。特に、所定の長さおよび初期引張伸張は、ISO 2061に従って選択される。
【0024】
特に、所定の最小値Tは、表1のそれぞれの行に示される各線形質量密度値Nmついて、この表の同じ行および「T」で始まる列にそれぞれ書き込まれる値であり、表のそれぞれの近接する行において示される値の中間の上述の線形質量密度値Nmについて、最小値Tは、表1の同じ隣接する行および「T」で始まる列に書き込まれるT値を線形補間することによって得られる。
【表1】
【0025】
特に、所定の最大値Tは、表1のそれぞれの行に示される各線形質量密度値Nmついて、表の同じ行および「T」で始まる列にそれぞれ書き込まれる値であり、表のそれぞれの近接する行において示される値の中間の上述の線形質量密度値Nmについて、最大値Tは、表1の同じ隣接する行および「T」で始まる列に書き込まれる値Tを線形補間することによって得られる。単位長さ当たりのこのような数のコイルを用いて、弾性芯糸、したがってそれから製造される任意の生地の弾性特性を劣化させるほど密に詰め込まれていないコイル構造が得られる。
【0026】
各線形質量密度値Nmについて、長さ単位当たりのコイルの数Tは、次の式:
T=KNm0.425
によって提供され得、
式中、Kは、75~290で設定された数であり、これは、それぞれ、上述の巻き付けられたコイルの数の上述の最小値および最大値TおよびTに実質的に対応する。
【0027】
好ましくは、Kは、90~250で設定され、より好ましくは120~220で設定される。
【0028】
好ましくは、長さ単位当たりのコイルの数Tは、中央基準値Tマイナス10%~同じ中央基準値Tプラス10%で設定され、中央基準値Tは、いくつかのメートル番手値Nmについて表2に示され、中間メトリック番手について近接したT値を線形補間することによって得られる。
【表2】
【0029】
被覆糸は、単層糸、二層糸、および3層以上を有する糸であり得る。
【0030】
有利なことに、弾性芯および被覆糸を収集スプールまで運ぶステップは、
・弾性芯および被覆糸を、それぞれ、所定の回転速度で回転する回転中空円筒体の長手方向貫通空洞を通って、側面に沿って移動させるステップであって、長手方向貫通空洞が、弾性芯のための入口端開口部および出口端開口部を有する、移動させるステップと、
・弾性芯および上述の被覆糸を、そこから所定の距離で、中空円筒体の長手方向貫通空洞の出口端開口部に面するオリフィスを通過させるステップと、を含み、
巻き付け空間は、出口端開口部とオリフィスとの間に設定され、その結果、容器が、オリフィスおよび弾性芯に出口通路を有し、被覆糸が、上述の弾性芯糸としてオリフィスを通過する。
【0031】
より詳細には、弾性芯の供給源を予め配置するステップは、弾性繊維の第1のスプールを予め配置するステップを含み、一方、被覆糸を予め配置するステップは、被覆糸の第2のスプールを中空円筒体に同軸に取り付けるステップを提供する。搬送するステップは、上述の搬送速度に等しい所定の巻き戻し速度で、弾性繊維を第1のスプールから延伸させ、巻き戻すステップを含む。搬送するステップはまた、弾性芯の周りに被覆糸を巻き付けて、オリフィスの外側で弾性芯を延伸するステップと、弾性繊維の所定の延伸比を得るように、選択された延伸/収集速度で、第3の収集スプールに弾性芯糸を収集するステップと、を含む。特に、この伸延比は2~6に設定される。
【0032】
特に、この方法は、中空スピンドル撚り機、例えば、保護されたバルーン構成を可能にするハメルタイプの機械、すなわち、弾性芯および被覆糸が交わって弾性芯糸を形成するときに容器内で囲まれるもの上で作動させることができる。
【0033】
特に、弾性芯の供給源は、摩擦半径を有する中央ハブおよびフランジ半径を有する端部フランジを含むスプールであり得、スプールが、それ自体の第1の軸の周りに回転可能に配置され、弾性芯を搬送するステップが、弾性芯をスプールから巻き戻すステップを含む。この場合、中間平衡シリンダは、ハブ半径によって短縮されたフランジ半径よりも長い所定の直径を有し、第1の軸に平行な固定されたそれ自体の第2の軸は、スプールと第1および第2の軸に平行な運動分配シャフトとの間で、スプールおよび運動分配シャフトと接触して配置される。このようにして、弾性芯は、巻き戻しのステップ中、中間平衡シリンダとの接触を維持する。
【0034】
有利なことに、弾性繊維はまた、以下の成分:
・0.5%~3.0%で設定された天然ゴム中の重量濃度の硫黄である加硫剤と、
・加硫促進剤および加硫活性剤と、
・粘着防止剤と、
・抗酸化剤と、
・安定剤と、を含み、
弾性繊維は、上述の線形質量密度を有する弾性フィラメントの形態で弾性繊維が得られるように、天然ゴムの長手方向に切断された平糸から得られる。
【0035】
例示的な実施形態では、弾性芯は、弾性繊維に沿って配置された相補糸を含む。このようにして、被覆糸と弾性繊維のコイル間の摩擦が著しく低減され、これは、一部の着用者の動きまたは姿勢が原因で、または伸縮性生地から衣服などの物品を製造する場合でも、衣服にしばしば発生する、生地部分を延伸し、次いで解放した後に、弾性回復が不十分であるために、たるみ、実質的に非弾性変形が生地に形成されるのを防止する。
【0036】
この場合、弾性芯の供給源を予め配置するステップは、相補糸の第4のスプールを予め配置するステップを含み、弾性芯を搬送するステップは、それぞれの第1および第4のスプールから、弾性繊維と共に相補糸を含み、弾性繊維および相補糸が一緒に巻き付け空間に搬送される前に収束する摩擦ホイールが提供される。
【0037】
特に、補完糸は、例えば、羊毛、絹、綿、亜麻、麻、ジュート、サイザル麻、ラフィア、ラミーからなるグループから選択することができる生分解性材料で作製される。
【0038】
相補糸は、不連続糸または連続糸であり得る。後者の場合、それは弾性繊維に平行に配置するか、またはそれに相互接続することができ、すなわち、接続点は、相補糸と弾性繊維との間に互いに所定の距離で提供され得、または弾性繊維に巻き付けられ、例えば、その周りに被覆を形成することができる。連続相補糸は、単一フィラメント連続糸または複数フィラメント連続糸であり得、その場合、フィラメントは、偏平状であるか、またはテクスチャ加工され得る。好ましくは、相補糸は、22dtex~150dtexとの間で設定されたメートル番手を有する。
【0039】
本発明の範囲内には、上記の方法によって得られた伸縮性糸、および上記の方法によって得られた上記の伸縮性糸の少なくとも一部を含有する伸縮性生地も該当する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
本発明について、添付図面を参照しながら、例示するが限定するものではない例示的な実施形態に関する以下の説明を使用して示す。
図1】弾性芯糸の形態の伸縮性糸を得るために、弾性繊維を含む弾性芯の周りに被覆糸をらせん状に巻き付けるステップを図式的に示す。
図2】例示的な実施形態において、弾性芯の周りに被覆糸をらせん状に巻き付けるステップを実行するための装置を図式的に示す。
図3】撚り要素の弾性繊維を巻き戻すための巻き戻しユニットの概略側面図であり、巻き戻しユニットは中間平衡シリンダを含む。
図4】撚り要素の弾性繊維を巻き戻すための巻き戻しユニットの概略側面図であり、巻き戻しユニットは中間平衡シリンダを含む。
図5】巻き戻しステップの3つの異なる瞬間、すなわち、巻き戻しステップの開始(a)、終了(c)、および中間の瞬間(b)における巻き戻しユニット図3および4を示す。
図6】コイルの最小、最大、基準数が被覆糸のメートル番手にどのように依存するかを示す。
図7】弾性繊維に加えて相補糸を含む弾性芯の周りに被覆糸をらせん状に巻き付けるステップを図式的に示す。
図8図7の弾性芯の周りに被覆糸をらせん状に巻き付けるステップを実行するための装置を図式的に示す。
【0041】
好ましい例示的な実施形態の説明
図1を参照して、弾性芯糸30が、弾性芯30の周りにらせん状に配置された被覆糸40によってコーティングされる、弾性芯糸50を作製する方法が説明される。この方法は、天然ゴム製の弾性繊維10を含み、典型的には200dtex~1000dtexの間で設定された線形質量密度を有する弾性芯30を予め配置するステップを提供する。この方法はまた、メートル番手Nmを有し、「Z」または「S」、通常は業界で入手可能なように「Z」であり得る所定の初期撚り方向で撚られる綿ベースの被覆糸40を予め配置するステップを含む。
【0042】
弾性芯糸50は、被覆糸40を弾性芯30の周りにらせん状に巻き付けることによって被覆するステップによって得られる。巻き付けを達成するために、弾性芯30および被覆糸40をそれぞれの速度vおよびvで巻き付け空間35に搬送するステップが提供され、被覆糸40が横方向に、すなわち接線方向に弾性芯30に到達し、被覆糸40は、弾性芯30の周りに実質的にらせん状の被覆を形成するように、弾性芯30に到達するときの弾性芯30に対する所定の角度αにある。
【0043】
巻き付け空間35は、図2に示すように、通常は閉じた空間であり、その結果、被覆糸40は、巻き付けるステップ中の弾性芯30、被覆糸40および糸50の空気との摩擦を制限するために、巻き付け空間35に入るとき、実質的に線形の配置から、乱流が低減された環境において、らせん状に巻き付けられた配置に変わる。
【0044】
図2にも示されるように、弾性芯30および被覆糸40を搬送するステップは、弾性芯糸50が収集スプール70上で収集される速度vによって制御される。結果として、被覆糸40および弾性繊維10は、スプール41、51などの貯蔵装置であり得るそれぞれの供給源から引き出される。
【0045】
図2にも示されるように、例示的な実施形態では、弾性芯30を巻き付け空間35に向けて搬送するステップは、それ自体の軸63’の周りで所定の回転速度で迅速に回転するように配置された第1の円筒体61の空洞63を通る中央長手方向を通して実行され、次いで、弾性芯30は、実質的に線形の経路に沿って搬送される。代わりに、被覆糸40を搬送するステップは、第1のシリンダ61の外面62に沿って、好ましくはその上に配置されたガイド要素(図示せず)に沿って実行される。好ましくは、第1の円筒体61は、第2の中空円筒64内に一体的かつ同軸に収容され、搬送ユニット60を形成する。被覆糸40のスプール41は、第2の円筒体64内に一体的に配置され、その結果、被覆糸40を搬送するステップが、スプール41と第1の円筒体61の外面との間の隙間65で行われる。
【0046】
この例示的な実施形態では、巻き付け空間35は、弾性芯30が送達される第1の円筒体61の出口端69と、次に収集スプール70に搬送されるように弾性芯糸50が延伸状態で解放される軸63’に沿って好ましくは配置されるオリフィス66との間に画定される。巻き付け空間35の被覆は、第2の中空円筒体64の内面からオリフィス66に収束する好ましくは軸対称の壁67’によって作製され、したがって、容器67を形成し、そのオリフィス66は、巻き付け空間35内で形成された弾性芯糸50の出口通路である。
【0047】
それぞれ、弾性芯30および被覆糸40の搬送速度vおよびv図1)、ならびに搬送ユニット60の回転速度は、被覆糸40を弾性芯30の周りにらせん状に巻き付けるステップにおいて、被覆糸40は、それ自体の撚り方向を、例えば、「Z」から「S」に変更し、言い換えれば、初期撚り方向とは反対の最終撚り方向で撚られ、Z撚り被覆糸40ZをS撚り被覆糸40Sに変えるように選択される。さらに、速度vおよびvは、所定の最小値Tと所定の最大値Tとの間で設定されたコイルの数Tが、新しく製造された弾性芯糸50の各長さ単位の周りに巻き付けられるように選択され、最大値および最小値T、Tは、被覆糸40のメートル番手Nmに依存する。
【0048】
弾性芯30の供給源51は、それ自体の軸52の周りに回転可能に配置された弾性繊維10のスプール51であり得、図4に示すように、半径rの中央ハブ53の端部に、半径Rの中央ハブ53および端部フランジ54を含む。スプール51は、運動分配シャフト58、すなわち、撚り機の整列された撚りユニットのアレイ全体にわたってそれ自体の回転軸59の周りに回転可能に配置されているシリンダ58によって動かされる。この目的のために、運動分配シャフト58の回転軸59は、(各)スプール51の(共通の)回転軸52に平行であり、運動分配シャフト58は、同じく図2に示されるように、スプール51を予め固定された回転速度で回転させるために、巻き戻し弾性繊維10の自由表面と接触して配置される。
【0049】
本発明の好ましい実施形態では、図3~5に示すように、中間平衡シリンダ56が、それ自体の軸57がスプール51の軸52および運動分配シャフト58の軸59に平行に、弾性繊維10の運動分配シャフト58と撚りユニットのスプール51との間に配置される。より詳細には、中間平衡シリンダ56は、一方の側で運動分配シャフト58の表面と接触して、他方の反対側でスプール51の表面と接触して自由に回転可能に配置され、すなわち、巻き戻し弾性繊維の自由表面10と接触して配置される。中間平衡シリンダ56のシリンダ半径Pは、フランジ半径Rより長く、ハブ半径rだけ短縮され、すなわち、次の関係
P>R-r
が検証される。
【0050】
スプール51の軸52は、紡績機に一体のガイド55に沿ってスライド式に配置される。このように、巻き戻しステップが進むにつれて、スプール51上の弾性繊維10の量が減少し、したがって、図5に示すように、軸52は、スプール51と共に、中間平衡シリンダ56に漸進的に接近し、したがって、運動分配シャフト58に接近する。図3および図4のようにスプール51が運動分配シャフト58の上に配置されている巻き戻しユニットの垂直配置では、スプール51に作用する重力により、スプール51と中間平衡シリンダ56との相対的な接近運動が可能である。他の場合、しかし好ましくはこの場合にも、弾性繊維10を巻き戻すステップが進むにつれて、スプール51を運動分配シャフト58に漸進的に呼び戻すために、図示されていないばね手段を有利に提供することができる。
【0051】
したがって、図5に示すように、弾性フィラメント10は、巻き戻されている間、コイル51の巻き戻し状態に関係なく、常に同じ距離L=S+2Pでスプール51から引き出され、S(図3)は、運動分配シャフト58の半径である。このように、巻き戻しのステップが徐々に進むにつれて、巻き取り速度vが固定値に維持される場合、弾性繊維10の延伸比を固定値、好ましくは2から6の間に維持し、実際に芯に巻き付けられるコイルの数を固定値で維持するために、弾性繊維10に作用する引張力の定期的な調整は必要ない。
【0052】
被覆糸の材料は綿をベースにした綿ベースの材料であり、特に少なくとも綿50%を含有する。例えば、この材料は、デニム生地を作製するために通常使用される材料である可能性がある。綿ベースの被覆糸は、単層糸、二層糸、または3層以上を有する糸でさえあり得る。
【0053】
図6は、被覆糸40の線形質量密度値Nmごとに、製造される弾性芯糸50の長さ単位の周りに巻き付けられるコイルの数Tの所定の最小値Tを、曲線81の形態で示す図である。曲線81は、表1の中央の列の値を補間することによって得られる。
【0054】
図6の図はまた、経験が示すように、被覆糸40の各線形質量密度値Nmについて、弾性芯糸50の弾性特性を失うことなく巻き付けることができるコイルの最大数Tを示す曲線82を示す。曲線82は、表1の右の列の値を補間することによって得られる。
【0055】
有利なことに、被覆糸40のメートル番手の各値Nmについて、弾性芯糸50の長さ単位当たりのコイルの数Tは、以下の式:
T=KN 0.425
によって提供され、
式中、Kは75~290で設定された数であり、これらの値は、図6の図の曲線83および84に実質的に対応する。より具体的には、Kは、90~250の間、より具体的には、120~220の間で設定することができる。
【0056】
図6の図はまた、曲線86に対応する表2の値を補間することによって得られる中心基準値Tの±10%の間で設定された、長さ単位当たりのコイル数の好ましい値Tに対応するバンド85を示す。
【0057】
図7および図8を参照すると、弾性芯30はまた、弾性繊維10に沿って配置された相補糸20を含むことができる。この場合、弾性芯30を予め配置するステップは、相補糸20の第4のスプール(図示せず)を予め配置するステップを提供し、弾性芯を搬送するステップは、弾性繊維10に加えて、相補糸20も伴う。第1の円筒形中空物体61のその空洞63を通ってその入口開口部68を通って中央長手方向に一緒に搬送される前に、弾性繊維10および相補糸20が収束する摩擦ホイール15も提供され得る。
【0058】
好ましくは、相補糸20は、例えば、羊毛、絹、綿、亜麻、麻、ジュート、サイザル麻、ラフィア、ラミーであり得る生分解性または堆肥化可能な材料で作製される。
【0059】
相補糸20は、不連続または連続フィラメントであり得、後者の場合、それは、単一フィラメント連続糸または複数フィラメント連続糸であり得る。フィラメントまたはその複数のフィラメントは、偏平状のフィラメントまたはテクスチャ加工されたフィラメントであり得る。
【0060】
それでも、連続相補糸20の場合、図7は、相補糸20と弾性繊維10が互いに平行である、実質的に平行な配置のみを示す。しかしながら、例えば、相補糸20が弾性繊維10の周りに被覆を形成する巻き付け配置、ならびに、接続点が相補糸20と弾性繊維10との間に互いに所定の距離で提供される相互接続された配置など相補糸20と弾性繊維10との間の異なる配置が可能であるため、本発明は、この例示的な実施形態によって限定されない。
【0061】
それは、本特許出願の範囲に該当し、上述の方法によって製造された弾性芯糸であり、このような弾性芯糸を含有する伸縮性生地でもある。
【0062】
本発明の前述の説明の例示的な実施形態は、概念的な観点に従って本発明を完全に明らかにし、その結果、他の人が、現在の知識を適用することによって、さらなる研究なしに、かつ本発明から逸脱することなく、このような実施形態を様々な用途に修正および/または適合させることができ、したがって、このような適合および修正は、特定の実施形態と同等であると見なされなければならないことが理解されるべきである。本明細書に記載の異なる機能を実現するための手段および材料は、この理由のために、本発明の分野から逸脱することなく、異なる性質を有することができる。本明細書で採用される表現または用語は、説明を目的とするものであり、限定を目的とするものではないことを理解されたい。

図1
図2
図3-4】
図5(a)】
図5(b)】
図5(c)】
図6
図7
図8