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特許7418446送受信機デバイス、スケジューリングデバイス及び通信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】送受信機デバイス、スケジューリングデバイス及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/12 20230101AFI20240112BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20240112BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20240112BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20240112BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20240112BHJP
【FI】
H04W72/12
H04W28/06 130
H04W72/0446
H04W72/0453
H04W72/232
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021539532
(86)(22)【出願日】2019-12-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-01
(86)【国際出願番号】 EP2019083677
(87)【国際公開番号】W WO2020143963
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】19151281.3
(32)【優先日】2019-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クゥァン クゥァン
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】Qualcomm Incorporated,DL signals and channels for NR-U[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1813411,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1813411.zip>,2018年11月03日
【文献】Huawei, HiSilicon,NR numerology and frame structure for unlicensed bands[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1- 1813903,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1813903.zip>,2018年11月03日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送受信機デバイスについての通信方法であって、
キャリアに含まれ、前記送受信機デバイスとスケジューリングデバイスとの間で行われる伝送に適用可能である周波数範囲と、
前記周波数範囲において、スロットに含まれる複数のシンボルで前記伝送が行われることが従うシンボルタイプの系列を指示するスロットフォーマットであって、前記シンボルタイプは、アップリンクシンボルタイプ、ダウンリンクシンボルタイプ、及びフレキシブルシンボルタイプのうちの少なくとも1つを含む、前記スロットフォーマットと、
を指示する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を受信することと、
受信された前記PDCCHに基づいて、前記周波数範囲及び前記スロットフォーマットを決定することと、
決定された前記スロットフォーマットに従って、決定された前記周波数範囲において前記伝送を行うことと、
を含み、
前記PDCCHは、前記周波数範囲を指示する第1のフィールドと、前記スロットフォーマットを指示する第2のフィールドと、を含み、
前記スロットフォーマットは、複数の連続するスロットに対するスロットフォーマットを同時に示し、前記第1のフィールドが指示する周波数範囲は、前記第2のフィールドにより指示された複数の連続するスロットにおいて、前記送受信機デバイスと前記スケジューリングデバイスとの間で行われる伝送に適用可能である、
通信方法。
【請求項2】
前記第1のフィールドは、前記キャリアに含まれ前記周波数範囲を含む複数の範囲にそれぞれ対応する複数のビットを含むビットマップであり、前記ビットマップは、前記複数の範囲のうちの範囲が前記伝送に適用可能であるか否かを指示する、
請求項に記載の通信方法。
【請求項3】
前記周波数範囲は、連続する適用可能な周波数範囲のセットに含まれ、前記第1のフィールドは、前記連続する適用可能な周波数範囲のセットの開始位置と、前記連続する適用可能な周波数範囲のセットの長さと、を指示する、
請求項に記載の通信方法。
【請求項4】
前記周波数範囲を含む複数の周波数範囲は、前記キャリアに含まれ、前記送受信機デバイスと前記スケジューリングデバイスとの間で行われる前記伝送に適用可能であり、
前記PDCCHは、前記複数の周波数範囲においてそれぞれ前記伝送が行われることが従う複数のスロットフォーマットを指示する複数のフィールドを含む、
請求項1に記載の通信方法。
【請求項5】
前記キャリアはアンライセンスキャリアである、
請求項1に記載の通信方法。
【請求項6】
前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットは動的なスロットフォーマットであり、
前記通信方法は、設定されたスロットフォーマットを含むRRCシグナリングを受信することを含み、
前記設定されたスロットフォーマットが、前記スロット内のシンボルをフレキシブルとして指定している場合、前記動的なスロットフォーマットは、該シンボルを、フレキシブル、アップリンク、又はダウンリンクとして指定する、
請求項1に記載の通信方法。
【請求項7】
前記伝送は、
前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンクとして指定されるシンボルで行われる周期的なアップリンク伝送と、
前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンクとして指定されるシンボルで行われる周期的なダウンリンク伝送と、
前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンクとして指定されるシンボルで行われる準静的に設定されたアップリンク伝送と、
前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンクとして指定されるシンボルで行われる準静的に設定されたダウンリンク伝送と、
前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンク又はフレキシブルとして指定されるシンボルで行われる動的なアップリンク伝送と、
前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンク又はフレキシブルとして指定されるシンボルで行われる動的なダウンリンク伝送と、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の通信方法。
【請求項8】
スケジューリングデバイスについての通信方法であって、
キャリアに含まれ、前記スケジューリングデバイスと送受信機デバイスとの間で行われる伝送に適用可能である周波数範囲と、
前記周波数範囲において、スロットに含まれる複数のシンボルで前記伝送が行われることが従うシンボルタイプの系列を指示するスロットフォーマットであって、前記シンボルタイプは、アップリンクシンボルタイプ、ダウンリンクシンボルタイプ、及びフレキシブルシンボルタイプのうちの少なくとも1つを含む、前記スロットフォーマットと、
を指示する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を決定することと、
前記PDCCHを送信することと、
前記伝送をスケジューリングし、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットに従って、前記PDCCHによって指示される前記周波数範囲において前記伝送を行うことと、
を含み、
前記PDCCHは、前記周波数範囲を指示する第1のフィールドと、前記スロットフォーマットを指示する第2のフィールドと、を含み、
前記スロットフォーマットは、複数の連続するスロットに対するスロットフォーマットを同時に示し、前記第1のフィールドが指示する周波数範囲は、前記第2のフィールドにより指示された複数の連続するスロットにおいて、前記送受信機デバイスと前記スケジューリングデバイスとの間で行われる伝送に適用可能である、
通信方法。
【請求項9】
前記キャリアは、前記スケジューリングデバイス及び前記送受信機デバイスを含む第1の通信システムと、第2の通信システムと、によって共用されるアンライセンスキャリアであり、
前記通信方法は、
空きチャネル判定を実行して、前記第2の通信システムによって現在使用されていない未使用の周波数範囲を判定することと、
前記空きチャネル判定の結果に基づいて前記PDCCHを決定することと、
を含む、
請求項に記載の通信方法。
【請求項10】
前記PDCCHは、前記送受信機デバイスを含む送受信機デバイスのグループに送信されるグループ共通PDCCHである、
請求項に記載の通信方法。
【請求項11】
前記PDCCHは、前記周波数範囲を含む適用可能な周波数範囲の第1のセットと、前記適用可能な周波数範囲の第1のセットにおいて、前記スケジューリングデバイスと前記送受信機デバイスを含む送受信機デバイスの第1のグループとの間で前記伝送が行われることが従う第1のスロットフォーマットと、を指示する第1のグループ共通PDCCHであり、
前記通信方法は、適用可能な周波数範囲の第2のセットと、前記適用可能な周波数範囲の第2のセットにおいて、前記スケジューリングデバイスと前記送受信機デバイスを含む送受信機デバイスの第2のグループとの間で前記伝送が行われることが従う第2のスロットフォーマットと、を指示する第2のグループ共通PDCCHを送信することを含み、
前記適用可能な周波数範囲の第1のセットと前記適用可能な周波数範囲の第2のセットとは、オーバーラップしない、
請求項に記載の通信方法。
【請求項12】
前記周波数範囲は、複数の周波数範囲に含まれ、前記スロットフォーマットは、複数のスロットフォーマットに含まれ、
前記PDCCHは、前記複数の周波数範囲においてそれぞれ前記伝送が行われることが従う前記複数のスロットフォーマットを指示する複数のフィールドを含み、
前記複数の周波数範囲のうち、第2の通信システムによって現在使用されていると空きチャネル判定において判定された使用周波数範囲が、該空きチャネル判定において識別された場合、前記使用周波数範囲に対応するスロットフォーマットは、前記複数のシンボルのうちの各シンボルを、フレキシブルとして使用するように決定される、
請求項10に記載の通信方法。
【請求項13】
送受信機デバイスであって
ャリアに含まれ、前記送受信機デバイスとスケジューリングデバイスとの間で行われる伝送に適用可能である周波数範囲と、
前記周波数範囲において、スロットに含まれる複数のシンボルで前記伝送が行われることが従うシンボルタイプの系列を指示するスロットフォーマットであって、前記シンボルタイプは、アップリンクシンボルタイプ、ダウンリンクシンボルタイプ、及びフレキシブルシンボルタイプのうちの少なくとも1つを含む、前記スロットフォーマットと、
を指示する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を受信する送受信機と
信された前記PDCCHに基づいて、前記周波数範囲及び前記スロットフォーマットを決定する回路と、
を備え、
前記送受信機は、決定された前記スロットフォーマットに従って、決定された前記周波数範囲において前記伝送を行
前記PDCCHは、前記周波数範囲を指示する第1のフィールドと、前記スロットフォーマットを指示する第2のフィールドと、を含み、
前記スロットフォーマットは、複数の連続するスロットに対するスロットフォーマットを同時に示し、前記第1のフィールドが指示する周波数範囲は、前記第2のフィールドにより指示された複数の連続するスロットにおいて、前記送受信機デバイスと前記スケジューリングデバイスとの間で行われる伝送に適用可能である、
送受信機デバイス。
【請求項14】
スケジューリングデバイスであって
ャリアに含まれ、前記スケジューリングデバイスと送受信機デバイスとの間で行われる伝送に適用可能である周波数範囲と、
前記周波数範囲において、スロットに含まれる複数のシンボルで前記伝送が行われることが従うシンボルタイプの系列を指示するスロットフォーマットであって、前記シンボルタイプは、アップリンクシンボルタイプ、ダウンリンクシンボルタイプ、及びフレキシブルシンボルタイプのうちの少なくとも1つを含む、前記スロットフォーマットと、
を指示する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を決定する回路と
記PDCCHを送信する送受信機と、
を備え、
前記回路は、前記伝送をスケジューリングし、
前記送受信機は、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットに従って、前記PDCCHによって指示される前記周波数範囲において前記伝送を行
前記PDCCHは、前記周波数範囲を指示する第1のフィールドと、前記スロットフォーマットを指示する第2のフィールドと、を含み、
前記スロットフォーマットは、複数の連続するスロットに対するスロットフォーマットを同時に示し、前記第1のフィールドが指示する周波数範囲は、前記第2のフィールドにより指示された複数の連続するスロットにおいて、前記送受信機デバイスと前記スケジューリングデバイスとの間で行われる伝送に適用可能である、
スケジューリングデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信システムにおける信号の送受信に関する。詳細には、本開示は、そのような送受信のための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:the 3rd Generation Partnership Project)は、サブ1GHzからミリ波帯まで及ぶ周波数帯で動作する「新(しい)無線」(NR)無線アクセス技術(RAT)を含む第5世代(5G)とも称される次世代セルラー技術についての技術仕様に取り組んでいる。NRは、Long Term Evolution(LTE)及びLTE Advanced(LTE-A)に代表される技術の後継技術である。
【0003】
LTE、LTE-A、及びNRのようなシステムの場合、更なる修正及びオプションは、通信システム及びシステムに関連する特定のデバイスの効率的な動作を促進し得る。
【発明の概要】
【0004】
非限定的且つ例示的な一実施形態は、アンライセンスキャリアにおけるリソースのフレキシブルな割当てに資する。
【0005】
一実施形態において、ここに開示されている技術は、送受信機デバイスであって、動作中、キャリアに含まれ、送受信機デバイスとスケジューリングデバイスとの間で行われる伝送に適用可能である周波数範囲と、周波数範囲において、スロットに含まれる複数のシンボルで伝送が行われることが従うシンボルタイプの系列を指示するスロットフォーマットであって、シンボルタイプは、アップリンクシンボルタイプ、ダウンリンクシンボルタイプ、及びフレキシブルシンボルタイプのうちの少なくとも1つを含む、スロットフォーマットと、を指示する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を受信する送受信機を備える送受信機デバイスを特徴とする。送受信機デバイスは、動作中、受信されたPDCCHに基づいて周波数範囲及びスロットフォーマットを決定する回路を備える。送受信機は、動作中、決定されたスロットフォーマットに従って、決定された周波数範囲において伝送を行う。
【0006】
なお、一般的な実施形態又は特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、又はこれらの任意の選択的な組み合わせとして、実現可能であることに留意されたい。
【0007】
開示されている実施形態及び様々な実施態様の更なる恩恵及び利点は、本明細書及び図面から明らかになるであろう。これらの恩恵及び/又は利点は、本明細書及び図面の様々な実施形態及び特徴によって個別に得ることができる。ただし、このような恩恵及び/又は利点のうちの1つ以上を得るために、これらの特徴全てを設ける必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下において、例示的な実施形態が、添付の図面を参照して、より詳細に説明される。
図1】LTE eNB、gNB、及びUEについての例示的なユーザ及び制御プレーンアーキテクチャを含む3GPP NRシステムについての例示的なアーキテクチャを示す図
図2】アンライセンスワイドバンド(広帯域)キャリアにおける空きチャネル判定を示す概略図
図3】空きチャネル判定後のチャネル占有を示す概略図
図4】スケジューリングデバイス及び送受信機デバイスについての通信方法を示すフローチャート
図5】スケジューリングデバイス及び送受信機デバイスを示すブロック図
図6】送受信機デバイスの処理回路を示すブロック図
図7】スケジューリングデバイスの処理回路を示すブロック図
図8】例示的なスロットフォーマット及び適用可能な周波数範囲を示す図
図9】UEについての方法において、スロットフォーマット及び適用可能な周波数範囲を決定するための例を示すフローチャート
図10】例示的なグループごとのスロットフォーマット及び適用可能な周波数範囲を示す図
図11】適用可能な周波数範囲及びそれぞれのスロットフォーマットを示す図
図12】UEについての方法において、適用可能な周波数範囲及びそれぞれのスロットフォーマットを決定するための例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、基地局と端末とコアネットワークとを含む通信システムの例示的な例を示している。そのような通信システムは、NR及び/又はLTE及び/又はUMTS等の3GPPシステムであってよい。例えば、図1に示すように、基地局(BS)は、gNB(gNodeB(例えば、NR基地局))又はeNB(eNodeB(例えば、LTE基地局))であってよい。しかしながら、本開示は、これらの3GPPシステム又は任意の他のシステムに限定されるものではない。実施形態及び例示的な実施態様が、3GPPシステムのいくつかの用語を使用して説明されるとしても、本開示は、任意の他の通信システム、具体的には、任意のセルラーシステム、ワイヤレスシステム、及び/又はモバイルシステムにも適用可能である。
【0010】
NRは、例えば、高度モバイルブロードバンド(eMBB:enhanced mobile broadband)、超高信頼・低遅延通信(URLLC:ultra-reliable low-latency communications)、大規模マシンタイプ通信(mMTC:massive machine type communication)等を含む、定義された全ての利用シナリオ、要件、及び配置シナリオに対処する単一の技術的枠組みの提供に資する。例えば、eMBBの配置シナリオには、屋内のホットスポット、密集都市部、郊外、都市部、及び高速が含まれ得る。URLLCの配置シナリオには、産業制御システム、モバイル健康管理(遠隔モニタリング、診断、及び治療)、車両のリアルタイム制御、スマートグリッドの広域監視・制御システムが含まれ得る。mMTCには、スマートウェアラブルやセンサネットワーク等、遅延の影響が小さいデータ伝送による多数の装置を使用するシナリオが含まれ得る。eMBBサービス及びURLLCサービスは、両方とも非常に広い帯域幅を要求するという点で類似しているが、URLLCサービスが超低遅延を必要とするという点で異なる。NRでは、物理レイヤは、時間-周波数リソース(LTEと同様、直交周波数分割多重(OFDM)等)に基づいており、複数アンテナ動作をサポートし得る。
【0011】
端末は、LTE及びNRにおいて、ユーザ機器(UE)と称される。これは、ユーザ機器の機能を有するワイヤレスフォン、スマートフォン、タブレットコンピュータ、又はUSB(ユニバーサルシリアルバス)スティック等のモバイルデバイスであってよい。しかしながら、モバイルデバイスという用語は、これらに限定されるものではなく、概して、中継器が、そのようなモバイルデバイスの機能を有してもよく、モバイルデバイスが、中継器として機能してもよい。
【0012】
基地局は、例えば、端末にサービスを提供するためのネットワークの一部を形成するネットワークノードである。基地局は、端末への無線アクセスを提供するネットワークノードである。
【0013】
3GPPでは、アンライセンス周波数帯におけるNRベースの動作(NR-U)が検討されている(例えば、3GPP TR 38.889「Study on NR-based access to unlicensed spectrum」、v1.0.0を参照されたい)。NR-Uは、サブ7GHz帯域において5GHz又は6GHzで動作し得る。しかしながら、本開示は、特定の帯域に限定されるものではなく、例えば52GHzのミリ波帯にも適用可能である。
【0014】
アンライセンス周波数帯におけるワイドバンド(広帯域)動作は、NR-Uのための欠かせない要素のうちの1つである。例えば、NR-Uは、20MHz(図2参照)よりも大きい帯域幅(アンライセンスワイドバンドキャリア内)をサービングセルに設定する可能性をサポートし得る。更に、NR-Uが動作している帯域において、Wi-Fi(登録商標;以降同様)等の他の無線アクセス技術(RAT)による伝送がないことを保証できない場合、NR-U動作帯域幅は、図2に示す80MHz等、20MHzの倍数として選択されてよい。更に、少なくとも、例えば、規制によって、Wi-Fi又は他の競合システムがないことを保証することができない帯域については、図2に示すように、20MHzの単位又は周波数範囲で、空きチャネル判定(例えば、LBT(リッスンビフォアトーク)が実行され得る。
【0015】
装置がチャネルを使用する前に空きチャネル判定(CCA)チェックを適用するためのメカニズムとして、LBT手順が定義されている。CCAは、少なくともエネルギー検出を利用して、チャネルにおいて他の信号が存在しているか又は存在していないかを判定し、チャネルが占有されているか又は空いているかを判定する。例えば、欧州及び日本の規制は、アンライセンス帯域においてLBTを用いることを必要とする。LBTを介したこのキャリアセンスは、規制要件とは別に、アンライセンス周波数帯を公正に共有するための1つの方法であり、したがって、LBTは、1つのグローバルな解決策の枠組みの中でのアンライセンス周波数帯における公正且つフレンドリーな運用のために不可欠な機能であると考えられる。
【0016】
検出されたエネルギーレベルが、設定されているCCA閾値(例えば、欧州では-73dBm/MHz、ETSI 301 893の第4.8.3節を参照されたい)を超える場合、チャネルは占有されているとみなされ、逆に、検出された電力レベルが、設定されているCCA閾値より低い場合、チャネルは空いているとみなされる。チャネルが空いているものと分類された場合、装置は直ちに送信することが許可される。送信の最大持続時間は、同じ帯域で動作する他の装置との公正なリソース共有を促進するために、制限される。
【0017】
図2に見られるように、それぞれの20MHz周波数範囲ごとのLBT空きチャネル判定の結果として、ワイドバンドキャリアのいくつかの部分が、Wi-Fi又は他の競合システムによってブロックされることが生じる可能性があるが、それにもかかわらず、NRは、1つ以上の競合RATによって使用されていない空き部分を依然として使用することができる。
【0018】
アンライセンス帯域動作では、LBTによってチャネルを取得した後、開始デバイス(initiating device)(例えば、NR gNB等のスケジューリングデバイス)は、最大チャネル占有時間(COT)までチャネルを占有することができる。このことが図3に示されている。
【0019】
開始デバイス(例えば、gNB)は、取得された時間-周波数リソースを、応答デバイス(responding device)(例えば、UE等の1つ以上の送受信機デバイス)と共有することができる。取得された時間-周波数リソースを共有することは、アップリンク(UL)とダウンリンク(DL)との間のフレキシブルなリソース使用を可能にすることを容易にすることができる(図3を参照されたい)。例えば、DLリソース及びULリソースは、それぞれの方向におけるトラフィック需要に基づいて再割当てされてよい。
【0020】
更に、取得されたリソースの共有は、gNBの取得されたCOTにおいてLBTを実行することなく、UL伝送を可能にすることを容易にすることができる。特に、UL伝送とDL伝送との間の間隔が十分に小さい(例えば、16μs未満である)場合、UEは、DLバースト直後のUL送信のためにLBTを実行する必要がなく、したがって、LBTオーバーヘッドを低減することができる。
【0021】
更に、取得された時間-周波数リソースを共有することによって、準静的に設定された又は周期的な参照信号、シグナリング、又はデータの伝送を行うことが可能になる。例えば、上位レイヤによって設定された、準静的に設定されたUL伝送が、gNBのCOT内にあったが、ULリソースがgNBによって共有されなかった場合、UL伝送はドロップされる必要がある。
【0022】
図3においては、単に説明のために、2スロットにわたるCOTが示されている。例えば、最大COTは、8ms又は9msであると想定されてよい。例えば、8msのCOTは、15kHzのサブキャリア間隔の場合、8スロットに相当し、30kHzのサブキャリア間隔の場合、16スロットに相当する。また、図3に示す例では、スロット(#j-1)の最後に空きチャネル判定が実行され、COTは、空きチャネル判定が実行されるスロットに先行するスロットの先頭シンボルから始まる。しかしながら、開始デバイスがチャネルを取得できる様々な機会又は時刻が考慮されてもよい。例えば、機会は、2シンボルごとであってもよいし、1スロットあたり2回であってもよい。
【0023】
リソース共有を可能にするためには、応答デバイスは、動的なスケジューリングを取得する前に、受信又は送信するために利用可能な時間-周波数リソースを認識する必要がある。この必要性の理由は、以下を含む:
・応答デバイスは、受信又は送信帯域幅外の(例えば、競合するシステムによって使用される帯域幅の一部における)干渉をフィルタで除去する必要がある場合がある。干渉する伝送をフィルタで除去する重要性は、意図される伝送のタイプに依存し、アップリンク伝送にとって特に大きくなり得る。DLデータ受信及びULデータ送信について、UEは、動的なスケジューリング情報を受信するために干渉をフィルタで除去する必要がある。加えて、ULについては、ある種のUEは、例えばキャリア内リークを制御するために、そのフィルタを再調整する必要がある場合がある。
・SSB(同期信号ブロック)、周期的なCSI-RS(チャネル状態情報参照信号)、PRACH(物理ランダムアクセスチャネル)、設定されたグラントタイプ1 UL伝送等の準静的な設定された送信又は受信については、動的なスケジューリングは提供されない。したがって、応答デバイスは、準静的に設定されたリソースがCOT内で依然として利用可能であるかどうかを認識する必要がある。
・利用可能な送信又は受信帯域幅を認識することは、動的なスケジューリングにおけるリソース割当て方式を単純化することを容易にすることができる。例えば、送信又は受信帯域幅に関する情報は、スケジューリング情報において、それほどシグナリングされる必要がない。
【0024】
本開示は、開始デバイスが、NR-Uにおいて、取得されたCOTについて、応答デバイスに、利用可能な時間-周波数リソースをシグナリングすることを容易にすることができる技術を提供する。特に、以下で説明するように、NRのスロットフォーマットに基づく設計の再利用が考慮される。
【0025】
スロットベースのスケジューリングでは、スロットは、スケジューリング割当てのためのタイミング粒度(TTI(送信時間間隔))に対応する。概して、TTIは、スケジューリング割当てのためのタイミング粒度を定める。1TTIは、所与の信号が物理レイヤにマッピングされる時間間隔である。例えば、従来、TTI長は、14シンボル(スロットベースのスケジューリング)から2シンボル(非スロットベースのスケジューリング)まで変わり得る。ダウンリンク伝送及びアップリンク伝送は、10サブフレーム(1msの持続時間)からなるフレーム(10msの持続時間)に編成されるように指定される。スロットベースの伝送では、サブフレームは、スロットに分割され、スロットの数は、ニューメロロジー/サブキャリア間隔によって定められる。指定される値の範囲は、15kHzのサブキャリア間隔の場合における1フレームあたり10スロット(1サブフレームあたり1スロット)から、240kHzのサブキャリア間隔の場合における1フレームあたり320スロット(1サブフレームあたり32スロット)までである。1スロットあたりのOFDMシンボル数は、通常のサイクリックプレフィックスでは14個であり、拡張サイクリックプレフィックスでは12個である(3GPP TS 38.211 V15.3.0「Physical channels and modulation」、2018-09の第4.1節(general frame structure)、第4.2節(Numerologies)、第4.3.1節(frames and subframes)、及び第4.3.2節(slots)を参照されたい)。しかしながら、伝送のための時間リソースの割当ては、非スロットベースであってもよい。特に、非スロットベース割当てにおけるTTIは、スロットではなくミニスロットに対応してもよい。すなわち、1つ以上のミニスロットが、データ/制御シグナリングの要求された伝送に割当てられてもよい。非スロットベースの割当てでは、TTIの最も短い長さは、従来、2OFDMシンボルであってよい。
【0026】
NRのリリース15では、スロットフォーマットを使用して、DLシンボル(D)、ULシンボル(U)、及びフレキシブルシンボル(F)を設定する。特に、パラメータSlotFormatIndicatorが、上位レイヤによってUEに設定される場合、UEには、上位レイヤパラメータsfi-RNTIによってSFI-RNTI(スロットフォーマットインジケータ-無線ネットワーク一時識別子)が提供され、上位レイヤパラメータdci-PayloadSizeによってDCIフォーマット2_0のペイロードサイズが提供される(例えば、3GPP TS 38.213 V15.3.0「Physical layer procedures for control (Release 15)」、2018-09、第11節、第11.1節、第11.1.1節を参照されたい(これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれるが、そこに到達した見解又は結論は含まれない))。
【0027】
したがって、UEは、表1に示す以下のルールに従って、スロットフォーマットの準静的なRRC(無線リソース制御)設定と、動的なSFI-PDCCH(スロットフォーマットインジケータ-物理ダウンリンク制御チャネル、SFI-RNTIによってスクランブルされたCRCを含むDCIフォーマット2_0)と、の両方に基づいてスロットフォーマットを決定する。
【表1】
【0028】
特に、スロットフォーマットは、1スロット又はわずかな連続するスロットに含まれるシンボル(例えば、全てのシンボル)について、それぞれのシンボルタイプ(UL、DL、フレキシブル)を指示する。例えば、フォーマット「DDDDFFFFFFFFFF」が、スロット#jについて、UEに準静的に設定され、次いで、gNBがULについていくつかのシンボル(具体的には、フレキシブルとして設定されているシンボル)を割当てることを望む場合、SFI-PDCCHは、「DDDDFFUUUUUUUU」を動的に指示することがある。上述したリリース15のNRスロットフォーマットは、サービングセル全体に適用される。例えば、「D」が、スロットにおいて(準静的に又は動的に)指示される場合、これは、ワイドバンドキャリア全体に適用される。
【0029】
上述したように、取得された時間-周波数リソースを共有することは、NR-Uにおけるフレキシブルなリソース使用UL及びDLを可能にすることを容易にすることができる。PDCCHによってスロットフォーマットを動的に変更できるようにするために、1スロット又はわずかな連続するスロットの全てのシンボルをフレキシブルとして準静的に設定することができる(これは、実際の準静的なスロットフォーマット設定をまったく提供しないことに実質的に対応するとみなされてよい)。
【0030】
また、上述したように、リリース15のNRスロットフォーマットは、サービングセル全体に適用される。したがって、これは、NR-Uが、20MHzキャリア帯域幅等の比較的狭い帯域で動作しているシナリオに適している。また、これは、ワイドバンドキャリアの部分的なアクセスが許可されないシナリオ(例えば、80MHz帯域幅のワイドバンドキャリアにおいて、NR-U動作では、LBTがない場合にはキャリア全体を使用することができるか、あるいは、20MHzのLBTサブバンドが他のシステムによってブロックされている場合には、そのいずれも使用することができないかのいずれか)に適している。
【0031】
ワイドバンド動作を拡張するために、以下で説明する通信方法及び通信デバイスの実施形態において、開始デバイス(スケジューリングデバイス)は、PDCCHによって、スロットフォーマット(DLシンボル、ULシンボル、及びフレキシブルシンボルを定義する)とともに、これに関連付けられている1つ以上の適用可能な周波数範囲を指示する。したがって、図2に示すように、ワイドバンドキャリアへの部分的なキャリアアクセスをサポートすることを容易にすることができる。
【0032】
本開示は、図4に示す、送受信機デバイスについての通信方法を提供する。当該方法は、適用可能な周波数範囲及びスロットフォーマットを指示するPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)を受信するステップ(S430)と、受信されたPDCCHに基づいて、適用可能な周波数範囲及びスロットフォーマットを決定するステップ(S440)と、スロットフォーマットに従って、適用可能な周波数範囲において伝送(送信(UL)又は受信(DL))を行うステップ(S470)と、を含む。
【0033】
送受信機デバイスについての上記の通信方法に対応して、図5に示すような送受信機デバイス560が提供される。送受信機デバイス560は、動作中、適用可能な周波数範囲及びスロットフォーマットを指示するPDCCHを受信する送受信機570(1つ以上のアンテナ等の1つ以上のハードウェアコンポーネントと、ハードウェアコンポーネントの動作を制御する制御回路と、を備える送受信機)と、動作中、PDCCHに基づいて、適用可能な周波数範囲及びスロットフォーマットを決定する回路580(又は処理回路)と、を備える。送受信機570は、動作中、(UL又はDL)伝送(送信(UL)/受信(DL))を行う。例えば、送受信機デバイスは、NRのUEである。したがって、送受信機570及び回路580は、本開示では「UE送受信機」及び「UE回路」とも称される。しかしながら、これらの用語は、単に、回路580及び送受信機570を、基地局等の他のデバイスが備える回路及び送受信機と区別するために使用される。送受信機デバイス560は、同様の通信システムの端末デバイス又は通信デバイスであってもよい。UE回路580(「スロットフォーマット及び周波数決定回路」とみなされてよい)は、周波数範囲決定回路681及びスロットフォーマット決定回路682を備えるものとして、図6に示されている。
【0034】
スケジューリングデバイス(又はスケジューリングノード)についての通信方法が更に提供される。図4に示すように、スケジューリングデバイスについての当該方法は、適用可能な周波数範囲及びスロットフォーマットを指示するPDCCHを決定するステップ(S410)と、PDCCHを送信するステップ(S420)と、伝送(受信(UL)又は送信(DL))をスケジューリングするステップ(S450)と、スロットフォーマットに従って、適用可能な周波数範囲において伝送(受信(UL)又は送信(DL))を行うステップ(S460)と、を含む。
【0035】
スケジューリングデバイスについての上記の通信方法に対応して、図5に示すようなスケジューリングデバイス510(又はスケジューリングノード)が提供される。スケジューリングデバイス510は、動作中、適用可能な周波数範囲及びスロットフォーマットを指示するPDCCHを決定する回路530と、動作中、PDCCHを送信する送受信機520と、を備える。回路530は、動作中、伝送をスケジューリングし、送受信機520は、動作中、PDCCHによって指示されるスロットフォーマットに従って、PDCCHによって指示される適用可能な周波数範囲において伝送(受信(UL)又は送信(DL))を行う。例えば、スケジューリングデバイスは、NRシステムにおけるネットワークノード(基地局)(gNB)又は同様の無線通信システムにおけるネットワークノード(基地局)である。回路530は、「スロットフォーマット決定回路」とも称される、あるいは、UE回路580等の他の回路と区別するために、「ネットワークノード回路」とも称される。図7に示すネットワークノード回路530は、周波数範囲決定回路731、スロットフォーマット決定回路732、PDCCH決定回路733、及びスケジューリング回路734を備える。
【0036】
更なる説明では、明示的な記述又は文脈がそうでないことを示さない限り、詳細及び実施形態は、送受信機デバイス560、スケジューリングノード(又はスケジューリングデバイス)510、並びに、送受信機デバイス及びスケジューリングノードについてのそれぞれの方法の各々に適用される。
【0037】
スケジューリングノード510は、送受信機デバイス560にPDCCHを送信する。PDCCHによって指示される適用可能な周波数範囲は、キャリアに含まれ、送受信機デバイスとスケジューリングデバイスとの間で行われる伝送に適用可能である適用可能な周波数範囲である。キャリアは、アンライセンスキャリア(又はアンライセンスワイドバンドキャリア)であってよい。PDCCHは、キャリアの1つ以上の適用可能な周波数範囲を指示する。適用可能な周波数範囲は、アンライセンスキャリア内の周波数範囲((サブ)間隔、サブバンド、又はパーティション)であって、競合するRATシステム(例えば、Wi-Fi)によって、1スロットの持続時間の間又は複数のスロットを含むCOTの持続時間の間使用されない周波数範囲である。アンライセンスキャリアのパーティション(又はNR-Uが動作しているアンライセンスキャリア内の帯域幅)は、それぞれ等しい幅を有することができる。例えば、上述したように、NR-Uが動作しているキャリア内の帯域幅が20MHzの倍数である場合、周波数範囲の幅は20MHzであってよい。
【0038】
適用可能な周波数範囲は、送受信機デバイス560とスケジューリングノード510との間で行われる伝送に適用可能である周波数範囲である。この伝送は、送受信機デバイス560からスケジューリングノード510へのアップリンク伝送(送受信機デバイス560が送信し、スケジューリングノード510が受信する)、又は、スケジューリングノード510から送受信機デバイス560へのダウンリンク伝送(スケジューリングノード510が送信し、送受信機デバイス560が受信する)であってよい。送受信機デバイス560及びスケジューリングノード510は、無線チャネル、特に、アンライセンス周波数帯域/キャリアにおけるチャネルを介して互いと通信する。
【0039】
スロットフォーマットは、適用可能な周波数範囲において、1スロット又はわずかな連続するスロットに含まれる複数のシンボル(例えば、1スロット内の14シンボル)で伝送が行われることが従うシンボルタイプの系列を指示する。したがって、スロットフォーマットは、1スロット又はわずかな連続するスロットにおける各シンボルにシンボルタイプを割当てる。ここで、シンボルタイプは、アップリンクシンボルタイプ、ダウンリンクシンボルタイプ、及びフレキシブルシンボルタイプを含む。通常のサイクリックプレフィックス(14シンボルを有するスロット)のための例示的なスロットフォーマットは、「DDFFFFFFFFFUUU」(スロットフォーマット26)及び「DDFFUUUUUUUUUU」(スロットフォーマット38)である。通常のサイクリックプレフィックスのためのスロットフォーマットについては、3GPP TS 38.213 V15.3.0「Physical layer procedures for control (Release 15)」、2018-09、第11.1.1節におけるTable 11.1.1-1も参照されたい。
【0040】
PDCCHは、PDCCHによって運ばれるDCI内のインジケータ(例えば、専用ビットフィールド)によってスロットフォーマットを指示する。DCIフォーマットは、上述したDCIフォーマット2_0又は同様のフォーマットであってよく、スロットフォーマットに加えて、適用可能な周波数範囲を指示する点で変更されてよい。あるいは、適用可能な周波数範囲は、スロットフォーマットとは異なるDCIによって指示されてもよい。各スロットフォーマットは、(静的及び/又は準静的に設定された)テーブル又はマッピングに従って、インデックスにマッピングされてもよいし、インデックスとともに提供されてもよい。PDCCH内のインジケータは、設定からのそれぞれの対応するスロットフォーマットのインデックスを表す。あるいは、インジケータは、各シンボルのタイプを個別に指示するビットマップを含んでもよい。代替方法において、静的なテーブル又は準静的なテーブルは必要とされない。ただし、シグナリングオーバーヘッドは増加するであろう。
【0041】
適用可能な周波数範囲の指示に関して、本開示は、更に説明するように、PDCCHによる明示的な指示及び暗黙的な指示を提供する。
【0042】
スケジューリングノード510は、伝送をスケジューリングする。具体的には、スケジューリングノード510は、制御情報を生成し、伝送のためのスケジューリング情報(ULのためのスケジューリンググラント又はDLのためのスケジューリング割当て)を含む制御情報を送信し、送受信機デバイス560に制御情報を送信し、送受信機デバイス560は、スケジューリンググラントを含む制御情報を受信する。例えば、(UL)スケジューリンググラント又は(DL)スケジューリング割当てを含む制御情報は、1つ以上の適用可能な周波数範囲及びスロットフォーマットの指示を運ぶ上記の(第1の)PDCCHとは異なるチャネルで送信される。例えば、スケジューリンググラントは、動的にシグナリングされ、上記のPDCCHとは異なる(第2の)PDCCHに含まれてもよいし、準静的にシグナリングされてもよい。(UL又はDL)伝送は、第1のPDCCHによって指示される決定されたスロットフォーマットに従って、且つ、上記の第1のPDCCHとは異なるチャネルに含まれる送信されて(スケジューリングデバイス510)受信された(送受信機デバイス560)制御情報に従って、適用可能な周波数範囲において行われる。
【0043】
適用可能な周波数範囲において行われるUL又はDL伝送は、データ、制御情報、又は参照信号の伝送であってよい。例えば、伝送は、以下のタイプの伝送のうちの少なくとも1つを含む。
・PDCCHによって指示されるスロットフォーマットによってアップリンクとして指定されるシンボルで行われる周期的なアップリンク伝送、
・PDCCHによって指示されるスロットフォーマットによってダウンリンクとして指定されるシンボルで行われる周期的なダウンリンク伝送、
・PDCCHによって指示されるスロットフォーマットによってアップリンクとして指定されるシンボルで行われる準静的に設定されたアップリンク伝送、
・PDCCHによって指示されるスロットフォーマットによってダウンリンクとして指定されるシンボルで行われる準静的に設定されたダウンリンク伝送、
・PDCCHによって指示されるスロットフォーマットによってアップリンク又はフレキシブルとして指定されるシンボルにおいて行われる動的なアップリンク伝送、
・PDCCHによって指示されるスロットフォーマットによってダウンリンク又はフレキシブルとして指定されるシンボルにおいて行われる動的なダウンリンク伝送。
【0044】
ここで、準静的に設定された伝送は、動的に(例えば、DCIによって)スケジューリングされた伝送よりも頻繁に設定されない伝送である。更に、準静的に設定された伝送は、必ずしもそうである必要はないが、同時に周期的であってもよいことに留意されたい。特に、一方では、いくつかの準静的に設定された伝送(例えば、PRACH(物理ランダムアクセスチャネル))は、実際には周期的に行われないことがある。PRACHのリソースは、準静的に設定される(そして、PRACHリソースは、時間的に周期的である)。しかしながら、実際のPRACH送信は、必要性に依存し、周期的に行われる必要はない。他方で、SSB(同期リソースブロック)、周期的なCSI-RS(チャネル状態情報参照信号)、又は周期的なSRS(サウンディング参照信号)等の他の準静的に設定された信号は、周期的に送信される。
【0045】
上述したように、適用可能な周波数範囲を含むキャリアは、アンライセンスキャリアであってよい。例えば、キャリアは、スケジューリングデバイス510及び送受信機デバイス560を含むNR又はNR-U等の第1の通信システムと、同じアンライセンスワイドバンドキャリア又はアンライセンスワイドバンドキャリアの一部を使用するWi-Fiシステム等の第2の通信システムと、によって共用されてよい。スケジューリングデバイス510は、更に、空きチャネル判定を実行して、第2の通信システムによって現在使用されていない1つの未使用の周波数範囲(又は複数の未使用の周波数範囲)を判定し、したがって、COT内での1回以上の伝送のための1つ以上の未使用の周波数範囲を取得することができる。例えば、複数の周波数範囲は、複数の20MHz範囲である。1つ以上の未使用の周波数範囲を取得することによって、スケジューリングデバイス510は、アンライセンスワイドバンドキャリアにおいて通信を開始するとみなされてよく、開始デバイスとみなされてよい。次いで、スケジューリングデバイスは、ステップS410において、空きチャネル判定の結果に基づいて、(第1の)PDCCHを決定する。具体的には、スケジューリングデバイスは、適用可能な周波数範囲として、未使用の周波数範囲の中から1つ以上の周波数範囲を選択し、適用可能な周波数範囲として未使用の周波数範囲の指示を含む、PDCCHで送信される情報(DCI)を決定及び生成する。
【0046】
例えば、適用可能な周波数範囲及びスロットフォーマットを指示するPDCCHは、スケジューリングデバイス510が送受信機デバイス560を含む送受信機デバイスのグループに送信するグループ共通(GC:group-common)PDCCHである。したがって、指示される1つ以上の適用可能な周波数範囲及びスロットフォーマットは、送受信機デバイスのグループによって使用される。グループの中の送受信機デバイスには、GC PDCCHによって運ばれるDCIをスクランブルするためにスケジューリングデバイス510が使用するグループ共通RNTI(無線ネットワーク一時識別子)(すなわち、DCIのCRCビット)が、(例えば、RRCによって)設定されてよい。送受信機デバイスは、グループ共通RNTIを使用して、GC PDCCHによって運ばれるDCIをデスクランブルする。
【0047】
(1つのスロットフォーマットを指示するGC PDCCH)
いくつかの実施形態において、グループ共通(GC)PDCCHは、1つのスロットフォーマットを含み、適用可能な周波数範囲は、GC PDCCHによって明示的に指示される。例えば、このPDCCHは、(適用可能な)周波数範囲を指示する第1のフィールドと、スロットフォーマットを指示する第2のフィールドと、を含む。したがって、スロットフォーマットに対応するインデックスの上述したインジケータであってよい第2のフィールド(又はスロットフォーマットインジケータ)に加えて、このPDCCHは、送受信機デバイスのアドレッシングされたグループを伴わない通信(別の通信システムの通信等)に現在使用されていない、(アンライセンス)ワイドバンドキャリア内の1つの範囲(又は複数の範囲)の明示的なインジケータを更に運ぶ。例えば、第1のビットフィールドは、次の選択肢のうちの1つであってよい。
・第1の選択肢:1つ以上の適用可能な周波数範囲は、ビットマップによって明示的に表され、ビットマップ内の1ビットは、適用可能な範囲(例えば、20MHz範囲)を表す。
・第2の選択肢:1つ以上の適用可能な周波数範囲(連続している場合には、アンライセンスワイドバンドキャリアの適用可能な部分)は、適用可能な部分の開始位置及び長さによって表され、長さは、20MHz等の指定された粒度を有する。
【0048】
第1の選択肢に従うと、いくつかの実施形態において、第1のフィールド(すなわち、適用可能な周波数範囲のインジケータ)は、複数のビットを含むビットマップであり、ビットマップのビットは、キャリアに含まれる複数の範囲(20MHz範囲等)であって、上記の適用可能な周波数範囲を含む複数の範囲にそれぞれ対応する。ビットマップは、複数の範囲のうちの(各)範囲が伝送に適用可能であるか否かを指示する。特に、ビットマップ内のビット(又はビットマップ内の各ビット)は、対応する周波数範囲が、スロットフォーマットに従って行われる伝送に適用可能であるか否かを指示する。
【0049】
図8に示す例では、幅80MHzのアンライセンスワイドバンドキャリアは、4つの20MHz周波数範囲に細分化されている。gNB(又は同様のスケジューリングデバイス510)は、空きチャネル判定(LBT)を実行して、20MHz範囲の利用可能性をそれぞれ判定する。例えば、スケジューリングデバイス510は、周波数範囲(20MHz(サブ)バンド)#1、#2、及び#3にわたって成功するが(範囲#1~#3が利用可能であると判定するが)、周波数範囲#4については失敗する(すなわち、この周波数が別のシステム/RATによってブロック/使用されており、したがって利用可能でないと判定する)。
【0050】
スケジューリングデバイス510は、LBTの結果(例えば「0111」)に従って、適用可能な周波数範囲を指示するビットマップを生成する。ここで、周波数範囲#1は、最下位ビットに対応する。しかしながら、本開示はこれに限定されるものではなく、ビットマップは、例えば「1110」であってもよい。
【0051】
次いで、スケジューリングデバイス510は、スケジューリングデバイスと通信を行う送受信機デバイス又は送受信機デバイスのグループに、適用可能な周波数範囲のビットマップインジケータを含むGC PDCCHを送信する。一方、UE(又は他の送受信機デバイス560(UE))は、RRCによって提供されたサーチスペース設定に従ってGC PDCCHをモニタする(例えば、図8に示すように、サーチスペースは、#1の周波数帯域(20MHzサブバンド)内の全てのスロットに含まれる)。GC PDCCHをモニタするためのサーチスペースの設定は、時間領域設定及び周波数領域設定の両方を含む。時間領域では、これは、スロットごとに1回又はスロットごとに複数回等のモニタ周期と、どの1つ以上のシンボルをUEがモニタすべきかを指示するモニタオフセットと、を設定する。図8において与えられている例では、モニタは、スロットごとに先頭シンボルで実行されるが、これは、本発明の限定とみなされるべきではない。周波数領域では、上記の設定は、(GC )PDCCHをモニタするための周波数領域リソースをUEに指示する。このような周波数領域リソースは、1つの20MHzサブバンド又は複数の20MHzサブバンド内に配置されてよい。これは、それぞれのサブバンドのブロックに関する統計に基づいて、スケジューリングデバイス510によって決定されてよい。したがって、サーチスペースは、UEによるGC PDCCHの確実な受信を容易にするために、他のシステムによるブロックが発生しにくい又は最も発生しにくいサブバンドにおいて設定されてよい。そのような統計情報が利用可能でない場合、且つ/又は、スケジューリングデバイス510が、1つ以上の適用可能な周波数範囲のインジケータを含む(GC )PDCCHを配信する成功率を最大化するために、送受信機デバイス560(UE)は、20MHzのサブバンド全てにわたって(GC )PDCCHをモニタするよう構成されてよい。
【0052】
図8では、PDCCHは、時間的順序で先頭シンボル(例えば、ラベル付けされたシンボル#0)に含まれる。同様に、以下で更に説明する図10及び図11では、GC PDCCHは、2つ又は3つの図において、スロットの先頭に示されている。しかしながら、GC PDCCH(又はサーチスペース)は、スロットの先頭にシンボルを含む必要はなく、他のシンボルに割当てられてもよい。更に、上述したように、空きチャネル判定(CCA)は、前のスロットの終わりに、又は、チャネルを取得するための異なる機会において、実行されてもよい。
【0053】
GC PDCCHにおいて、1つのスロットフォーマット(例えば、「DDDDDDFFUUUUUU」)及び1つ以上の適用可能な周波数範囲(例えば、「0111」)が指示される。受信されたGC PDCCHに従って、UEは、最初の3つの20MHzサブバンド/周波数範囲にわたる60MHzとして送信及び/又は受信帯域幅を導出する。したがって、UEは、最初の3つの20MHzサブバンドのみにスロットフォーマット「DDDDDDFFUUUUUU」を適用し、#4の20MHzサブバンドを、適用可能でないとしてマークする。UEは、#4の20MHzサブバンドにおける、任意のRRC設定された送信又は受信(例えば、PDCCH、セミパーシステントスケジューリング(SPS)PDSCH、CSI-RS、SRS、設定されたグラントPUSCH、PRACH)をドロップする。UEは、スロットフォーマット「DDDDDFFUUUUUU」に従って送信又は受信するシンボルを導出する。動的にスケジュールされた伝送(例えば、DCIフォーマット1_1によってスケジューリングされたPDSCH)の場合、UEは、利用可能な周波数範囲が#1から#3(計60MHz)であると想定することによって、周波数領域リソース割当てフィールドを解釈する。
【0054】
図9には、UE(又は送受信機デバイス560)によって実行される方法ステップが示されている。ステップS901において、UEは、RRCによるGC PDCCHモニタ設定を受信する。ステップS902において、UEは、この設定に従ってGC PDCCHをモニタする。図4に示すステップS430において、UEは、COTリソース共有情報を含むGC PDCCHを受信する。具体的には、リソース共有情報は、適用可能な周波数範囲のインジケータと、スロットフォーマットのインジケータと、を含む。ステップS941~S945は、ステップS440のサブステップである。具体的には、ステップS941において、UEは、GC PDCCHを復号して、動的なスロットフォーマット及び1つ以上の適用可能な周波数範囲を取得する。ステップ942及び943において、UEは、20MHzサブバンド(又は40MHz等の異なる幅のサブバンド)ごとにスロットフォーマットを決定する。具体的には、UEは、(20MHz)サブバンド/周波数範囲ごとに、当該の周波数範囲が適用可能であるか否かを決定又は判定する。適用可能である場合、UEは、GC PDCCHに含まれる動的なスロットフォーマットによって指示されるように、フレキシブルシンボルとして準静的に設定されたシンボルを、動的なULシンボル又はDLシンボル(表11参照)として置き換える。適用可能でない場合、UEは、当該の(20MHz)周波数範囲を、利用可能でない又は適用可能でないとしてマークし、この利用可能でない周波数範囲において受信又は送信することを意図しない。
【0055】
図8及び図9の上記の説明では、適用可能な周波数範囲は、上記の選択肢1に従った、周波数範囲に対応するビットを含むビットマップによって指示される。しかしながら、周波数範囲の利用可能性又は適用可能性は、(gNBによって)シグナリングされてもよく、第2の選択肢に従った、アンライセンスキャリアの適用可能な部分の開始位置及び長さのインジケータによって決定又は判定されてもよい。
【0056】
したがって、いくつかの実施形態において、適用可能な周波数範囲は、連続する適用可能な周波数範囲のセットに含まれ、第1のフィールドは、連続する適用可能な周波数範囲のセットの開始位置と、連続する適用可能な周波数範囲のセットの長さと、を指示する。例えば、80MHzのワイドバンドキャリアが20MHz周波数範囲に細分化される場合、2ビットが、適用可能な周波数範囲のセットの開始位置(又は開始周波数範囲)を示してよく、更なる2ビットが、適用可能な(20MHz)周波数範囲の単位での長さを示してよい。図8に示す例では、開始位置は、周波数範囲1(2ビット(例えば「00」)で表される)であり、適用可能な範囲のセットの長さは、3(「10」で表される)である。このような連続する適用可能な周波数範囲のセットは、ビットフィールド「0010」によってシグナリングされてよい。適用可能な範囲がない場合(キャリア全体がブロックされている場合)は、「1111」等の「不可能な」組み合わせ(長さが4である適用可能な周波数範囲のセットが周波数範囲位置#4で開始すること)によって指示されてよい。ビット長は、代替の符号化方法によって更に短縮されてもよい。ワイドバンドキャリアが5つの20MHz周波数範囲を含む例では、開始位置と長さとの組み合わせの総数は、5+4+3+2+1=15である。したがって、結合符号化には、log2(15)=4ビットのみが必要とされる。開始位置と長さとが別々に符号化される場合、合計3+3=6ビットが必要とされる。また、非連続的な場合を指示することを可能にするために、選択肢2は、追加のシグナリング(例えば、第1の開始位置及び第2の開始位置並びに第1の長さ及び第2の長さ)を必要とする。
【0057】
上述したように、アンライセンスキャリアに含まれる(20MHz)周波数範囲が、(例えば、第1の選択肢又は第2の選択肢に従ったインジケータによって)適用可能であるとして指示される場合、UEは、準静的な設定及び動的な指示の両方からスロットフォーマットを決定するスロットフォーマット決定ルールに従い、更に、(例えば、伝送が動的にスケジュールされる場合、スケジューリングDCIにおいて)更なるチャネルからスケジューリング情報を取得する。ある周波数範囲が適用可能でないとして指示される場合、UEは、スロットフォーマットがDLリソース又はULリソースを指示するとしても又はスケジューリングDCIが適用可能でない周波数範囲内でリソースをスケジューリングするとしても、この適用可能でない周波数範囲において受信も送信もしない。
【0058】
準静的なシンボル指示(準静的なスロットフォーマット)、動的なシンボル指示(動的なスロットフォーマット)及び(準静的な又は周期的な)設定又は(動的な)スケジューリングの組み合わせに関する概要が、表2(準静的及び周期的な伝送)及び表3において提供されている。
【表2】
【表3】
【0059】
表2(ケース1a、1g)によれば、準静的な(準静的に設定された)又は周期的なDL伝送は、1つ以上の適用可能な周波数範囲の和集合(union)内で(動的に指示される)DLシンボルにおいて許可される(「和集合」は、適用可能であるとして指示される1つ以上の周波数範囲である)。準静的な又は周期的なUL伝送は、1つ以上の適用可能な周波数範囲の和集合内で(動的に指示される)ULシンボルにおいて許可される(ケース1d、1j)。
【0060】
表3から更に分かるように、動的なDL伝送は、1つ以上の適用可能な周波数範囲の和集合内でDLシンボル及びフレキシブルシンボルにおいて許可される(ケース1a、1g、及び1h)。動的なUL伝送は、1つ以上の適用可能な周波数範囲の和集合内でULシンボル及びフレキシブルシンボルにおいて許可される。更に、動的なDL/UL伝送では、スケジューリングDCIにおける周波数領域リソース割当てフィールドは、1つ以上の適用可能な周波数範囲の和集合に対してのみ解釈される(ケース1d、1i、及び1j)。
【0061】
また、表2及び表3に示すように、UEは、GC PDCCHにおけるインジケータによって適用可能でないとして指示される周波数範囲/領域においては、スロットフォーマット指示及び動的なスケジューリング又は準静的な設定にかかわらず、送信又は受信を行わない。
【0062】
上述したように、スロットフォーマットが指示されることは、準静的な指示及び動的な指示によって指示されてよい。したがって、いくつかの実施形態において、(GC )PDCCHによって指示されるスロットフォーマットは動的なスロットフォーマットであり、通信方法は、(準静的に)設定されたスロットフォーマットを含むRRCシグナリングを受信することを更に含む。更に、表2及び表3に示すように、設定されたスロットフォーマットが、スロット内のシンボルをフレキシブルとして指定している場合、動的なスロットフォーマットは、当該シンボルを、フレキシブル、アップリンク、又はダウンリンクとして指定する。したがって、動的なシンボル指示が、(動的な)スケジューリング又は(準静的な)設定と矛盾(例えば、ULとDL)しないならば、フレキシブルとするシンボルの準静的な指示は、依然として動的な「ダウンリンク」又は「アップリンク」シンボル指示によって無効にされ、エラーケースを引き起こすことなく、依然として伝送を可能にしてよい。
【0063】
更に、上述したように、1つ以上の適用可能な周波数範囲の明示的な指示を用いる実施形態は、準静的なスロットフォーマット指示及び動的なスロットフォーマット指示の両方に基づいて、スロットフォーマット指示ルールを再使用又は維持し、この指示を、アクセス可能な/適用可能なサブバンド/周波数範囲(例えば、20MHz範囲)に制限することを可能にする。したがって、組み合わされた準静的な指示と動的な指示とによって提供されるフレキシビリティ及び信頼性は、アンライセンスキャリアが部分的にしか利用できない場合に適用可能である。更に、GC PDCCHにおける単一のスロットフォーマット指示で十分であるので、PDCCHオーバーヘッドの低減又は節減を容易にすることができる。更に、上述した実施形態は、スケジューリングDCIにおける周波数領域リソース割当てフィールドを簡略化することを容易にすることができる。例えば、適用可能でない周波数範囲におけるリソースに関する指示は、スケジューリングDCIから省かれてよい。
【0064】
前述したように、スロットフォーマット指示のモニタは、スロットの先頭における1つ以上のシンボルにおいて、スロットごとに1回であるようにRRC設定されてよい。この場合、スロットフォーマットの指示を適用するのは簡単である。スロットフォーマット指示のモニタの周期が、2シンボルごとのように、1スロット未満である他の場合、UEがスロットフォーマットを受信した後、UEは、将来の1つ以上のシンボルの指示のみを考慮するだけでよく、スロットフォーマットを受信する前に発生した1つ以上のシンボルの指示を無視する。
【0065】
スロットフォーマット指示のモニタの周期が、2スロットごとのように、1スロットよりも大きいその他の場合、スロットフォーマットを指示する(GC)PDCCHが、1つのスロットフォーマットを含むのであれば、UEは、次のモニタ機会まで、同じスロットフォーマットを、複数の連続するスロットに適用することができる。代替的に、スケジューリングデバイス510は、現在のモニタ機会から次のモニタ機会までの複数の連続するスロットに対するスロットフォーマットを同時に示してもよい。この代替方式を用いると、2つのモニタ機会の間の複数の連続するスロットに対して、異なるスロットフォーマットを指示することができる。個別の適用可能な周波数範囲に対して指示される個別のスロットフォーマットが存在しないという意味で、この代替方式は、依然として「1つのスロットフォーマットを指示するGC PDCCH」と称されることに留意されたい。個別の適用可能な周波数範囲が個別のスロットフォーマットに関連付けられる場合は、「複数のスロットフォーマットを指示するGC PDCCH」とラベル付けされた以下の実施形態において対処される。
【0066】
(送受信機デバイスの複数のグループ)
例えば、送受信機デバイスの1つのグループをアドレッシングする単一のグループ共通PDCCHは、一度にスケジューリングデバイス510によって送信される。しかしながら、複数の(すなわち2つ以上の)送受信機デバイスグループ(又はUEグループ)は、2つ以上のそれぞれのGC PDCCHを使用してアドレッシングされてもよい。したがって、それぞれのグループ共通PDCCHは、送受信機デバイスのそれぞれのグループによって使用される適用可能な周波数範囲及びスロットフォーマットをそれぞれ指示する。
【0067】
したがって、いくつかの実施形態において、第1のGC PDCCHは、適用可能な周波数範囲の第1のセットと、適用可能な周波数範囲の第1のセットにおいて、スケジューリングデバイスと送受信機デバイスの第1のグループとの間で伝送が行われることが従う第1のスロットフォーマットと、を指示する。第2のGC PDCCHは、適用可能な周波数範囲の第2のセットと、適用可能な周波数範囲の第2のセットにおいて、スケジューリングデバイスと送受信機デバイスの第2のグループとの間で伝送が行われることが従う第2のスロットフォーマットと、を指示する。第1のGC PDCCH及び第2のGC PDCCHは、UE/送受信機デバイスの第1のグループ及び第2のグループによってそれぞれ受信されるように、スケジューリングデバイス510によって送信される。概して、複数のGC PDCCHは、複数の送受信機デバイスグループに送信される。ここで、適用可能な周波数範囲の第1のセットと適用可能な周波数範囲の第2のセットと(場合によっては適用可能な周波数範囲の更なるセットと)は、オーバーラップしない。オーバーラップしないとは、第1のグループに適用可能である適用可能な周波数範囲の第1のセットに含まれる周波数範囲(サブバンド)が、第2のグループに適用可能である適用可能な周波数範囲の第2のセットに含まれないことを意味する。周波数範囲のセットは、1つ以上の適用可能な周波数範囲を含む。
【0068】
例えば、図10に示すように、gNB/スケジューリングデバイスは、LBTを実行し、周波数範囲#1、#2、及び#3が未使用であると判定することに成功するが、周波数範囲#4については、別の通信システムによって使用されているので失敗する。次いで、gNBは、異なるUEグループによって必要とされるトラフィック需要(例えば、グループ1内のUEは、グループ2内のUEよりも多くのDLトラフィック需要を有することがある)に従って、周波数領域及び時間領域におけるUL及びDL分割を決定する。決定されたリソースのUL及びDL分割に基づいて、gNBは、第1のGC PDCCH(GC PDCCH1)及び第2のGC PDCCH(GC PDCCH2)を決定する。gNBは、サブバンド#1及び#2にわたる40MHz帯域幅(ビットマップ(「0011」))及びスロットフォーマット(「DDDDDDDDDDDFUU」)をシグナリングするGC PDCCH1を、グループ1に送信する。グループ1内のUEは、GC PDCCH1を受信して復号し、それに応じて、リソース使用(シンボルタイプ及び周波数範囲)を導出する。同様に、gNBは、20MHz帯域幅(ビットマップ「0100」)及びスロットフォーマット(例えば「DDDDDDFFUUUUUU」)を通知するGC PDCCH2を、グループ2に送信する。グループ2のUEは、PDCCH2を受信して復号し、それに応じて、リソース使用を導出する。1つのグループ共通PDCCHを伴う実施形態と同様に、ビットマップの代わりに、適用可能な周波数範囲の開始位置及び長さのインジケータが、連続する周波数範囲のセットに使用されてもよい。
【0069】
UEグループは、GC PDCCHを復号するためのそれぞれ異なるグループ共通RNTIによって区別されてよい。例えば、第1のグループのUEには、第1のGC PDCCHを復号するための第1のグループ共通RNTIが設定され、グループ2内のUEには、第2のGC PDCCHを復号するための第2のグループ共通RNTIが設定される。
【0070】
したがって、特に異なるUEグループにUL及びDLリソースを割当てることによって、且つ、トラフィック需要に従って複数のUEグループの間でアンライセンスキャリア内の利用可能な帯域幅を分割することによって、UL及びDL指示におけるフレキシビリティを提供することを容易にすることができる。
【0071】
(複数のスロットフォーマットを指示するGC PDCCH)
「1つのスロットフォーマットを指示するGC PDCCH」及び「送受信機デバイスの複数のグループ」とラベル付けされた上記の実施形態では、GC PDCCHは、適用可能であるとして指示される1つ以上の周波数範囲における伝送のために1つのスロットフォーマットを指示する(1つのスロットフォーマットの意味については上記の実施形態を参照されたい)。更なる実施形態において、1つのGC PDCCHは、複数のスロットフォーマットを含み、各スロットフォーマットは、1つの周波数範囲に対応する。
【0072】
したがって、複数のスロットフォーマットが、1つのGC PDCCHに含まれる。適用可能な周波数範囲は、対応するスロットフォーマットをGC PDCCHに含めることによって指示される。更に、暗黙的に、各サブバンドスロットフォーマットは、20MHz等の所与のサイズの周波数範囲に対応すると解釈される。例えば、PDCCHにおいて複数のスロットフォーマットインジケータが提供されている順序は、あるスロットフォーマット(指示)がどの周波数範囲に対応するかを指示する。
【0073】
いくつかの実施形態において、PDCCHは、複数の周波数範囲においてそれぞれ伝送が行われることが従う複数のスロットフォーマットを指示する複数のフィールドを含む。
【0074】
例えば、スロットフォーマットは、アンライセンスワイドバンドキャリアが別の(第2の)通信システムによって使用されているか否か、及び、サブキャリアにおいて実行されるように伝送をスケジューリング/設定できるかどうかにかかわらず、アンライセンスワイドバンドキャリアのサブバンドごとにPDCCHにおいて指示される。
【0075】
したがって、複数の周波数範囲のうち、第2の通信システムによって現在使用(及びブロック)されていると空きチャネル判定において判定された周波数範囲が、空きチャネル判定において識別された場合、ブロックされている周波数範囲に対応するスロットフォーマットは、特有のスロットフォーマットであるように決定されてよい。例えば、ブロックされている周波数範囲に対応するスロットフォーマットは、スロットの複数のシンボルのうちの各シンボルを、フレキシブル(「FFFFFFFFFFFFFF」)として指定してよい。
【0076】
20MHz範囲ごとにスロットフォーマットをそれぞれ指示する1つのGC PDCCHの例が、図11に示されている。図示するように、UE(又はUEのグループ)のUL及びDL帯域幅は、所与のシンボルにおいて異なり得る。例えば、シンボル#2における準静的な又は周期的な伝送の場合、UE受信帯域幅(ダウンリンク)は40MHz(周波数範囲#1及び#2)であり、送信帯域幅は20MHz(周波数範囲#3)であることが分かる。自己干渉を軽減することを容易にするために、DLとULとの間のガードバンドは、データを運ぶために使用されるべきではないことに留意されたい。シンボル#2における動的なDL伝送の場合、周波数領域リソース割当てフィールドは、#1、#2、及び#4の20MHzサブバンドにおいて一緒にと(DLシンボル及びフレキシブルシンボルを含むので)、又は、アクティブBWP(帯域幅部分)全体においてと、解釈されてよい。シンボル#2における動的なUL伝送の場合、周波数領域リソース割当てフィールドは、#3及び#4の20MHzサブバンドにおいて一緒にと、又は、アクティブBWP全体においてと、解釈されてよい。フレキシブルシンボルは、準静的な又は周期的な伝送に対しては許可されないので、フレキシブルシンボルが他のシステムによってブロックされているか否かにかかわらず、UEの観点からは、準静的な又は周期的な伝送について相違はない。一方、動的な伝送の場合、スケジューリングデバイスgNBの動的なスケジューリング決定に必ず従う必要があるので、周波数範囲が他のシステムによってブロックされている場合には、フレキシブルシンボルをスケジューリングしないことを保証することが、スケジューリングデバイスの責務である。
【0077】
UEが、同じキャリアにおいて同時に受信及び送信するように要求される場合、UEには、自己干渉キャンセル能力が提供されるべきである。しかしながら、セクション「送受信機デバイスの複数のグループ」と同様に、UEに対する自己干渉キャンセル要件を軽減するために、異なるサブバンドが、異なるUEグループに割当てられてよい。例えば、周波数範囲ごとに、それぞれのスロットフォーマットが、GC PDCCHにおいて指示されるが、UE又はUEグループは、スロットフォーマットのうちの1つのみ又はスロットフォーマットのサブセットを評価し、対応する1つの周波数範囲又は周波数範囲のサブセットにおいて伝送を行うよう構成されてよい。
【0078】
セクション「1つのスロットフォーマットを指示するGC PDCCH」において説明しているのと同様に、スロットフォーマット指示のモニタ周期が、1スロットよりも大きい場合、スケジューリングデバイスは、周波数領域の適用可能な周波数範囲に対応する複数のスロットフォーマットとともに、複数のスロットフォーマット(複数の連続するスロットの時間領域に対応する)を指示することができる。
【0079】
上記の表2によれば、準静的な又は周期的なDL伝送は、ダウンリンクシンボルを含む1つ以上の周波数範囲(1つ以上のシンボルがスロットフォーマットによってDLとして指定される周波数範囲)の和集合内で許可される。準静的な又は周期的なUL伝送は、ULシンボルを含む1つ以上の周波数範囲の和集合内でULシンボルにおいて許可される。
【0080】
更に、表3によれば、動的なDL伝送の場合、スケジューリングDCIにおける周波数領域リソース割当てフィールドは、RRC設定に応じて、DLシンボル及びフレキシブルシンボルを含む1つ以上の周波数帯域の和集合又はDLアクティブ帯域幅部分(BWP)全体に対して、解釈される。基準としてDLシンボル及びフレキシブルシンボルを含む1つ以上の周波数範囲の和集合を用いることは、スケジューリングDCIにおけるリソース割当てビットのサイズを低減させることができる。一方、リソース割当て情報はスロットフォーマット指示に依存しないので、基準としてアクティブBWPを用いることは、よりロバストである。動的なUL伝送の場合、スケジューリングDCIにおける周波数領域リソース割当てフィールドは、DLと同様に、ULシンボル及びフレキシブルシンボルを含む1つ以上の周波数領域の和集合又はULアクティブBWP全体に対して、解釈される。
【0081】
これらの実施形態において、スロットフォーマットは、20MHzの適用可能な周波数範囲にわたるシンボルを定義するだけであり、「適用可能である」又は「適用可能でない」とする、周波数範囲の明示的な指示は提供されないので、表2及び表3中のケース2は、複数のスロットフォーマットを指示する(GC)PDCCHを伴う実施形態において発生しないことに留意されたい。
【0082】
図12には、UE(又は送受信機デバイス560)によって実行される方法ステップが示されている。ステップS901、S902、及びS430は、図9における1つのスロットフォーマット指示を伴う実施形態について示している対応するステップと同じである。残りのステップは、本実施形態においてステップS440のサブステップである。ステップS1241において、UEは、GC PDCCHを復号して、サブバンド(例えば、20MHz範囲)ごとに動的なスロットフォーマットを取得する。ステップS1242において、UEは、準静的なスロットフォーマットが提供されている場合、準静的なスロットフォーマットを無視する。ステップS1243において、UEは、(20MHz)周波数範囲ごとに、個別に/それぞれ動的なスロットフォーマットを適用する。
【0083】
同じシンボルが、異なる周波数範囲においてアップリンクシンボル及びダウンリンクシンボルとして動的に指示される場合、ほとんどの準静的な指示(フレキシブルシンボルを除く)は、周波数範囲の1つにおいてエラーケースをもたらすことになるので、ステップS1242において、準静的なスロットフォーマットは無視される。ただし、ステップS1242はオプションである。例えば、準静的なスロットフォーマットは、指示される周波数範囲のうちの1つを適用するものとして解釈されてよい。代替的に、複数の動的なスロットフォーマット指示に加えて、複数の準静的なスロットフォーマット指示も、それぞれの周波数範囲に対して提供されてもよい。
【0084】
GC PDCCHが複数のサブバンドに対する複数のスロットフォーマットを指示する実施形態では、1つの送受信機デバイス又はUEがフルデュプレックスをサポートできる場合、複数の「サブバンド」スロットフォーマットは、1つの送受信機デバイス又はUEに対して、異なるサブバンド(周波数範囲、例えば20MHz)に対する異なるスロットフォーマットが指示されることを可能にする。したがって、よりフレキシブルな周波数帯利用を容易にすることができる。
【0085】
本開示は、ソフトウェアによって、ハードウェアによって、又はハードウェアと協働するソフトウェアによって、実現可能である。上述した各実施形態の説明において使用されている各機能ブロックは、その一部又は全てを、集積回路(IC)等のLSIによって実現可能であり、各実施形態において説明された各プロセスは、その一部又は全てを、同じLSI又はLSIの組み合わせによって制御可能である。LSIは、チップとして個別に形成可能である、又は、機能ブロックの一部又は全てを含むように1つのチップを形成することができる。LSIは、自身に結合されたデータ入出力部を含むことができる。LSIは、ここでは、集積度の違いに応じて、IC、システムLSI、スーパーLSI、又はウルトラLSIと称されることがある。しかしながら、集積回路を実現する技術は、LSIに限定されるものではなく、専用回路、汎用プロセッサ、又は専用プロセッサを使用することによって実現可能である。更に、LSIの製造後にプログラムすることができるFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)や、LSI内部に配置されている回路セルの接続及び設定を再設定できるリコンフィギャラブル・プロセッサを使用することもできる。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現可能である。半導体技術又は別の派生技術の進歩の結果として、LSIが将来の集積回路技術に置き換わる場合、その将来の集積回路技術を使用して機能ブロックを集積化することができる。バイオテクノロジを適用することもできる。
【0086】
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、又はシステム(通信装置と総称)によって実現可能である。
【0087】
通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピュータ(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ネットブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
【0088】
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されるものではなく、持ち運びできない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、又はシステム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター、コントロール・パネル等)、自動販売機、及びその他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(things)」をも含む。
【0089】
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。
【0090】
また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサ等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置には、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサが含まれる。
【0091】
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、及びその他あらゆる装置、デバイス、又はシステムが含まれる。
【0092】
上述したように、NRアンライセンス(又はアンライセンスキャリアにおいて動作する同様の無線通信システム)における開始デバイスと応答デバイスとの間のリソース共有を可能にするデバイス及び方法が提供される。
【0093】
送受信機デバイスについての通信方法であって、キャリアに含まれ、前記送受信機デバイスとスケジューリングデバイスとの間で行われる伝送に適用可能である周波数範囲と、前記周波数範囲において、スロットに含まれる複数のシンボルで前記伝送が行われることが従うシンボルタイプの系列を指示するスロットフォーマットであって、前記シンボルタイプは、アップリンクシンボルタイプ、ダウンリンクシンボルタイプ、及びフレキシブルシンボルタイプのうちの少なくとも1つを含む、前記スロットフォーマットと、を指示する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を受信することと、受信された前記PDCCHに基づいて、前記周波数範囲及び前記スロットフォーマットを決定することと、決定された前記スロットフォーマットに従って、決定された前記周波数範囲において前記伝送を行うことと、を含む通信方法が提供される。
【0094】
いくつかの実施形態において、前記PDCCHは、前記周波数範囲を指示する第1のフィールドと、前記スロットフォーマットを指示する第2のフィールドと、を含む。
【0095】
例えば、前記第1のフィールドは、前記キャリアに含まれ前記周波数範囲を含む複数の範囲にそれぞれ対応する複数のビットを含むビットマップであり、前記ビットマップは、前記複数の範囲のうちの範囲が前記伝送に適用可能であるか否かを指示する。
【0096】
いくつかの実施形態において、前記周波数範囲は、連続する適用可能な周波数範囲のセットに含まれ、前記第1のフィールドは、前記連続する適用可能な周波数範囲のセットの開始位置と、前記連続する適用可能な周波数範囲のセットの長さと、を指示する。
【0097】
いくつかの実施形態において、前記周波数範囲を含む複数の周波数範囲は、前記キャリアに含まれ、前記送受信機デバイスと前記スケジューリングデバイスとの間で行われる前記伝送に適用可能であり、前記PDCCHは、前記複数の周波数範囲においてそれぞれ前記伝送が行われることが従う複数のスロットフォーマットを指示する複数のフィールドを含む。
【0098】
例えば、前記キャリアはアンライセンスキャリアである。
【0099】
例えば、前記PDCCHは、前記送受信機デバイスを含む送受信機デバイスのグループによって受信されるグループ共通PDCCHである。
【0100】
いくつかの実施形態において、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットは動的なスロットフォーマットであり、前記通信方法は、設定されたスロットフォーマットを含むRRCシグナリングを受信することを含み、前記設定されたスロットフォーマットが、前記スロット内のシンボルをフレキシブルとして指定している場合、前記動的なスロットフォーマットは、該シンボルを、フレキシブル、アップリンク、又はダウンリンクとして指定する。
【0101】
例えば、前記伝送は、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンクとして指定されるシンボルで行われる周期的なアップリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンクとして指定されるシンボルで行われる周期的なダウンリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンクとして指定されるシンボルで行われる準静的に設定されたアップリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンクとして指定されるシンボルで行われる準静的に設定されたダウンリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンク又はフレキシブルとして指定されるシンボルで行われる動的なアップリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンク又はフレキシブルとして指定されるシンボルで行われる動的なダウンリンク伝送と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0102】
スケジューリングデバイスについての通信方法であって、キャリアに含まれ、前記スケジューリングデバイスと送受信機デバイスとの間で行われる伝送に適用可能である周波数範囲と、前記周波数範囲において、スロットに含まれる複数のシンボルで前記伝送が行われることが従うシンボルタイプの系列を指示するスロットフォーマットであって、前記シンボルタイプは、アップリンクシンボルタイプ、ダウンリンクシンボルタイプ、及びフレキシブルシンボルタイプのうちの少なくとも1つを含む、前記スロットフォーマットと、を指示する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を決定することと、前記PDCCHを送信することと、前記伝送をスケジューリングし、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットに従って、前記PDCCHによって指示される前記周波数範囲において前記伝送を行うことと、を含む通信方法が更に提供される。
【0103】
例えば、前記キャリアは、前記スケジューリングデバイス及び前記送受信機デバイスを含む第1の通信システムと、第2の通信システムと、によって共用されるアンライセンスキャリアであり、前記通信方法は、空きチャネル判定を実行して、前記第2の通信システムによって現在使用されていない未使用の周波数範囲を判定することと、前記空きチャネル判定の結果に基づいて前記PDCCHを決定することと、を含む。
【0104】
例えば、前記PDCCHは、前記送受信機デバイスを含む送受信機デバイスのグループに送信されるグループ共通PDCCHである。
【0105】
いくつかの実施形態において、前記PDCCHは、前記周波数範囲を含む適用可能な周波数範囲の第1のセットと、前記適用可能な周波数範囲の第1のセットにおいて、前記スケジューリングデバイスと前記送受信機デバイスを含む送受信機デバイスの第1のグループとの間で前記伝送が行われることが従う第1のスロットフォーマットと、を指示する第1のグループ共通PDCCHであり、前記通信方法は、適用可能な周波数範囲の第2のセットと、前記適用可能な周波数範囲の第2のセットにおいて、前記スケジューリングデバイスと前記送受信機デバイスを含む送受信機デバイスの第2のグループとの間で前記伝送が行われることが従う第2のスロットフォーマットと、を指示する第2のグループ共通PDCCHを送信することを含み、前記適用可能な周波数範囲の第1のセットと前記適用可能な周波数範囲の第2のセットとは、オーバーラップしない。
【0106】
いくつかの実施形態において、前記PDCCHは、前記周波数範囲を指示する第1のフィールドと、前記スロットフォーマットを指示する第2のフィールドと、を含む。
【0107】
例えば、前記第1のフィールドは、前記キャリアに含まれ前記周波数範囲を含む複数の範囲にそれぞれ対応する複数のビットを含むビットマップであり、前記ビットマップは、前記複数の範囲のうちの範囲が前記伝送に適用可能であるか否かを指示する。
【0108】
例えば、前記周波数範囲は、連続する適用可能な周波数範囲のセットに含まれ、前記第1のフィールドは、前記連続する適用可能な周波数範囲のセットの開始位置と、前記連続する適用可能な周波数範囲のセットの長さと、を指示する。
【0109】
いくつかの実施形態において、前記周波数範囲を含む複数の周波数範囲は、前記キャリアに含まれ、前記送受信機デバイスと前記スケジューリングデバイスとの間で行われる前記伝送に適用可能であり、前記PDCCHは、前記複数の周波数範囲においてそれぞれ前記伝送が行われることが従う複数のスロットフォーマットを指示する複数のフィールドを含む。
【0110】
例えば、前記周波数範囲は、複数の周波数範囲に含まれ、前記スロットフォーマットは、複数のスロットフォーマットに含まれ、前記PDCCHは、前記複数の周波数範囲においてそれぞれ前記伝送が行われることが従う前記複数のスロットフォーマットを指示する複数のフィールドを含み、前記複数の周波数範囲のうち、前記第2の通信システムによって現在使用されていると前記空きチャネル判定において判定された使用周波数範囲が、前記空きチャネル判定において識別された場合、前記使用周波数範囲に対応するスロットフォーマットは、前記複数のシンボルのうちの各シンボルを、フレキシブルとして使用するように決定される。
【0111】
例えば、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットは動的なスロットフォーマットであり、前記通信方法は、設定されたスロットフォーマットを含むRRCシグナリングを送信することを含み、前記設定されたスロットフォーマットが、前記スロット内のシンボルをフレキシブルとして指定している場合、前記動的なスロットフォーマットは、該シンボルを、フレキシブル、アップリンク、又はダウンリンクとして指定する。
【0112】
例えば、前記伝送は、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンクとして指定されるシンボルで行われる周期的なアップリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンクとして指定されるシンボルで行われる周期的なダウンリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンクとして指定されるシンボルで行われる準静的に設定されたアップリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンクとして指定されるシンボルで行われる準静的に設定されたダウンリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンク又はフレキシブルとして指定されるシンボルで行われる動的なアップリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンク又はフレキシブルとして指定されるシンボルで行われる動的なダウンリンク伝送と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0113】
送受信機デバイスであって、動作中、キャリアに含まれ、前記送受信機デバイスとスケジューリングデバイスとの間で行われる伝送に適用可能である周波数範囲と、前記周波数範囲において、スロットに含まれる複数のシンボルで前記伝送が行われることが従うシンボルタイプの系列を指示するスロットフォーマットであって、前記シンボルタイプは、アップリンクシンボルタイプ、ダウンリンクシンボルタイプ、及びフレキシブルシンボルタイプのうちの少なくとも1つを含む、前記スロットフォーマットと、を指示する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を受信する送受信機と、動作中、受信された前記PDCCHに基づいて、前記周波数範囲及び前記スロットフォーマットを決定する回路と、を備え、前記送受信機は、動作中、決定された前記スロットフォーマットに従って、決定された前記周波数範囲において前記伝送を行う、送受信機デバイスが更に提供される。
【0114】
いくつかの実施形態において、前記PDCCHは、前記周波数範囲を指示する第1のフィールドと、前記スロットフォーマットを指示する第2のフィールドと、を含む。
【0115】
例えば、前記第1のフィールドは、前記キャリアに含まれ前記周波数範囲を含む複数の範囲にそれぞれ対応する複数のビットを含むビットマップであり、前記ビットマップは、前記複数の範囲のうちの範囲が前記伝送に適用可能であるか否かを指示する。
【0116】
例えば、前記周波数範囲は、連続する適用可能な周波数範囲のセットに含まれ、前記第1のフィールドは、前記連続する適用可能な周波数範囲のセットの開始位置と、前記連続する適用可能な周波数範囲のセットの長さと、を指示する。
【0117】
いくつかの実施形態において、前記周波数範囲を含む複数の周波数範囲は、前記キャリアに含まれ、前記送受信機デバイスと前記スケジューリングデバイスとの間で行われる前記伝送に適用可能であり、前記PDCCHは、前記複数の周波数範囲においてそれぞれ前記伝送が行われることが従う複数のスロットフォーマットを指示する複数のフィールドを含む。
【0118】
例えば、前記キャリアはアンライセンスキャリアである。
【0119】
例えば、前記PDCCHは、前記送受信機デバイスを含む送受信機デバイスのグループによって受信されるグループ共通PDCCHである。
【0120】
いくつかの実施形態において、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットは動的なスロットフォーマットであり、前記送受信機は、動作中、設定されたスロットフォーマットを含むRRCシグナリングを受信し、前記設定されたスロットフォーマットが、前記スロット内のシンボルをフレキシブルとして指定している場合、前記動的なスロットフォーマットは、該シンボルを、フレキシブル、アップリンク、又はダウンリンクとして指定する。
【0121】
例えば、前記伝送は、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンクとして指定されるシンボルで行われる周期的なアップリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンクとして指定されるシンボルで行われる周期的なダウンリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンクとして指定されるシンボルで行われる準静的に設定されたアップリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンクとして指定されるシンボルで行われる準静的に設定されたダウンリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンク又はフレキシブルとして指定されるシンボルで行われる動的なアップリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンク又はフレキシブルとして指定されるシンボルで行われる動的なダウンリンク伝送と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0122】
スケジューリングデバイスであって、動作中、キャリアに含まれ、前記スケジューリングデバイスと送受信機デバイスとの間で行われる伝送に適用可能である周波数範囲と、前記周波数範囲において、スロットに含まれる複数のシンボルで前記伝送が行われることが従うシンボルタイプの系列を指示するスロットフォーマットであって、前記シンボルタイプは、アップリンクシンボルタイプ、ダウンリンクシンボルタイプ、及びフレキシブルシンボルタイプのうちの少なくとも1つを含む、前記スロットフォーマットと、を指示する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を決定する回路と、動作中、前記PDCCHを送信する送受信機と、を備え、前記回路は、動作中、前記伝送をスケジューリングし、前記送受信機は、動作中、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットに従って、前記PDCCHによって指示される前記周波数範囲において前記伝送を行う、スケジューリングデバイスが更に提供される。
【0123】
例えば、前記キャリアは、前記スケジューリングデバイス及び前記送受信機デバイスを含む第1の通信システムと、第2の通信システムと、によって共用されるアンライセンスキャリアであり、前記送受信機は、動作中、空きチャネル判定を実行して、前記第2の通信システムによって現在使用されていない未使用の周波数範囲を判定し、前記空きチャネル判定の結果に基づいて前記PDCCHを決定する。
【0124】
例えば、前記PDCCHは、前記送受信機デバイスを含む送受信機デバイスのグループに送信されるグループ共通PDCCHである。
【0125】
いくつかの実施形態において、前記PDCCHは、前記周波数範囲を含む適用可能な周波数範囲の第1のセットと、前記適用可能な周波数範囲の第1のセットにおいて、前記スケジューリングデバイスと前記送受信機デバイスを含む送受信機デバイスの第1のグループとの間で前記伝送が行われることが従う第1のスロットフォーマットと、を指示する第1のグループ共通PDCCHであり、前記送受信機は、動作中、適用可能な周波数範囲の第2のセットと、前記適用可能な周波数範囲の第2のセットにおいて、前記スケジューリングデバイスと前記送受信機デバイスを含む送受信機デバイスの第2のグループとの間で前記伝送が行われることが従う第2のスロットフォーマットと、を指示する第2のグループ共通PDCCHを送信し、前記適用可能な周波数範囲の第1のセットと前記適用可能な周波数範囲の第2のセットとは、オーバーラップしない。
【0126】
例えば、前記PDCCHは、前記周波数範囲を指示する第1のフィールドと、前記スロットフォーマットを指示する第2のフィールドと、を含む。
【0127】
例えば、前記第1のフィールドは、前記キャリアに含まれ前記周波数範囲を含む複数の範囲にそれぞれ対応する複数のビットを含むビットマップであり、前記ビットマップは、前記複数の範囲のうちの範囲が前記伝送に適用可能であるか否かを指示する。
【0128】
いくつかの実施形態において、前記周波数範囲は、連続する適用可能な周波数範囲のセットに含まれ、前記第1のフィールドは、前記連続する適用可能な周波数範囲のセットの開始位置と、前記連続する適用可能な周波数範囲のセットの長さと、を指示する。
【0129】
いくつかの実施形態において、前記周波数範囲を含む複数の周波数範囲は、前記キャリアに含まれ、前記送受信機デバイスと前記スケジューリングデバイスとの間で行われる前記伝送に適用可能であり、前記PDCCHは、前記複数の周波数範囲においてそれぞれ前記伝送が行われることが従う複数のスロットフォーマットを指示する複数のフィールドを含む。
【0130】
例えば、前記周波数範囲は、複数の周波数範囲に含まれ、前記スロットフォーマットは、複数のスロットフォーマットに含まれ、前記PDCCHは、前記複数の周波数範囲においてそれぞれ前記伝送が行われることが従う前記複数のスロットフォーマットを指示する複数のフィールドを含み、前記複数の周波数範囲のうち、前記第2の通信システムによって現在使用されていると前記空きチャネル判定において判定された使用周波数範囲が、前記空きチャネル判定において識別された場合、前記使用周波数範囲に対応するスロットフォーマットは、前記複数のシンボルのうちの各シンボルを、フレキシブルとして使用するように決定される。
【0131】
例えば、前記周波数範囲を含む複数の周波数範囲は、前記キャリアに含まれ、前記送受信機デバイスと前記スケジューリングデバイスとの間で行われる前記伝送に適用可能であり、前記PDCCHは、前記複数の周波数範囲においてそれぞれ前記伝送が行われることが従う複数のスロットフォーマットを指示する複数のフィールドを含む。
【0132】
例えば、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットは動的なスロットフォーマットであり、前記送受信機は、動作中、設定されたスロットフォーマットを含むRRCシグナリングを送信し、前記設定されたスロットフォーマットが、前記スロット内のシンボルをフレキシブルとして指定している場合、前記動的なスロットフォーマットは、該シンボルを、フレキシブル、アップリンク、又はダウンリンクとして指定する。
【0133】
例えば、前記伝送は、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンクとして指定されるシンボルで行われる周期的なアップリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンクとして指定されるシンボルで行われる周期的なダウンリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンクとして指定されるシンボルで行われる準静的に設定されたアップリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンクとして指定されるシンボルで行われる準静的に設定されたダウンリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってアップリンク又はフレキシブルとして指定されるシンボルで行われる動的なアップリンク伝送と、前記PDCCHによって指示される前記スロットフォーマットによってダウンリンク又はフレキシブルとして指定されるシンボルで行われる動的なダウンリンク伝送と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0134】
まとめると、本開示は、送受信機デバイス及びスケジューリングデバイス、並びに、送受信機デバイス及びスケジューリングデバイスについての通信方法を提供する。送受信機デバイスは、動作中、キャリアに含まれ、送受信機デバイスとスケジューリングデバイスとの間で行われる伝送に適用可能である適用可能な周波数範囲と、適用可能な周波数範囲において、スロットに含まれる複数のシンボルで伝送が行われることが従うシンボルタイプの系列を指示するスロットフォーマットであって、シンボルタイプは、アップリンクシンボルタイプ、ダウンリンクシンボルタイプ、及びフレキシブルシンボルタイプのうちの少なくとも1つを含む、スロットフォーマットと、を指示する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を受信する送受信機と、動作中、PDCCHに基づいて、適用可能な周波数範囲及びスロットフォーマットを決定する回路と、を備える。送受信機は、動作中、スロットフォーマットに従って、決定された適用可能な周波数範囲において伝送を行う。
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