(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】基板処理装置及び基板処理方法
(51)【国際特許分類】
G03F 7/40 20060101AFI20240112BHJP
G03F 7/38 20060101ALI20240112BHJP
H01L 21/027 20060101ALI20240112BHJP
【FI】
G03F7/40
G03F7/38
H01L21/30 567
(21)【出願番号】P 2022190156
(22)【出願日】2022-11-29
【審査請求日】2022-11-29
(31)【優先権主張番号】10-2021-0171041
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パク,ドン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン,ギ フン
(72)【発明者】
【氏名】オ,ジン テク
(72)【発明者】
【氏名】キム,テ シン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジュ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ア ラ
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,ビョン ド
【審査官】中澤 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開昭57-052052(JP,A)
【文献】特開昭63-110724(JP,A)
【文献】特開平02-302022(JP,A)
【文献】特開昭57-180124(JP,A)
【文献】特開昭49-124979(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/40
G03F 7/38
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する方法であって、
表面に形成されたフォトレジスト層を含む複数の薄膜層が形成された基板を加熱する際、
前記複数の薄膜層のうち、金属を含む第1薄膜層に対して光を照射して前記第1薄膜層を加熱し、
前記第1薄膜層は、
前記フォトレジスト層である、基板処理方法。
【請求項2】
前記光はレーザー光である請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項3】
前記レーザー光は、
前記第1薄膜層の上面に対して傾くように入射される請求項2に記載の基板処理方法。
【請求項4】
基板を処理する方法であって、
表面に形成されたフォトレジスト層を含む複数の薄膜層が形成された基板を加熱する際、前記複数の薄膜層のうち、金属を含む第1薄膜層に対して光を照射して前記第1薄膜層を加熱し、
前記光は、
前記第1薄膜層の上面に対して傾くように入射され、
前記光が前記第1薄膜層に照射される領域は、前記光が前記第1薄膜層に照射される間に変更され、
前記光の照射領域変更は、前記光が照射される間に前記基板が移動することでなされ、
レーザ光が照射される領域が変更される間に、前記レーザ光の入射角は等しく維持される基板処理方法。
【請求項5】
前記レーザー光が前記第1薄膜層に照射される領域は、
前記レーザー光が前記第1薄膜層に照射される間に変更される請求項3に記載の基板処理方法。
【請求項6】
前記レーザー光の照射領域変更は前記レーザー光が照射される間に前記基板が移動することでなされる請求項
5に記載の基板処理方法。
【請求項7】
前記レーザー光が照射される領域が変更される間に、前記レーザー光の入射角は等しく維持される請求項
6に記載の基板処理方法。
【請求項8】
前記加熱は、基板に対して露光処理以後遂行される請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項9】
基板にフォトレジストを塗布する塗布工程、前記基板に光を照射する露光工程、および、前記基板に現像液を供給する現像工程を含む写真工程で前記基板を加熱する方法であって、
表面に形成されたフォトレジスト層を含んで複数の薄膜層が形成された前記基板を加熱する際、
前記複数の薄膜層のうちで金属を含む第1薄膜層に対してレーザー光を照射して前記第1薄膜層を加熱し、
前記第1薄膜層は、
前記フォトレジスト層である、加熱方法。
【請求項10】
前記レーザー光は、
前記第1薄膜層の上面に対して傾くように入射される請求項
9に記載の加熱方法。
【請求項11】
基板にフォトレジストを塗布する塗布工程、前記基板に光を照射する露光工程、および前記基板に現像液を供給する現像工程を含む写真工程で前記基板を加熱する方法において、
表面に形成されたフォトレジスト層を含んで複数の薄膜層が形成された前記基板を加熱する際、
前記複数の薄膜層のうちで金属を含んで第1薄膜層に対してレーザ光を照射して前記第1薄膜層を加熱し、
前記レーザ光は前記第1薄膜層の上面に対して傾くように入射され、
前記レーザ光が前記第1薄膜層と照射される領域は、
前記レーザ光が前記第1薄膜層に照射される間に変更され、
前記レーザ光の照射領域変更は、前記レーザ光が照射される間に前記基板が移動することでなされ、
前記レーザ光が照射される領域が変更される間に、前記レーザ光の入射角は等しく維持される基板処理方法。
【請求項12】
前記レーザー光が前記第1薄膜層と照射される領域は、
前記レーザー光が前記第1薄膜層に照射される間に変更され、
前記レーザー光の照射領域変更は前記レーザー光が照射される間に前記基板が移動することでなされる請求項
9に記載の加熱方法。
【請求項13】
前記加熱は前記露光工程以後に遂行される請求項
9に記載の加熱方法。
【請求項14】
表面に形成されたフォトレジスト層を含んで複数の薄膜層が形成された基板を処理する装置であって、
処理空間を有するハウジングと、
前記処理空間内に位置し、前記基板を支持する支持ユニットと、
前記基板を加熱する加熱ユニットと、を含み、
前記加熱ユニットは、
前記複数の薄膜層のうちで金属を含む第1薄膜層に対してレーザー光を照射して前記第1薄膜層を加熱するように提供され、
前記第1薄膜層は、
前記フォトレジスト層である、基板処理装置。
【請求項15】
前記レーザー光は、
前記第1薄膜層の上面に対して傾くように入射される請求項
14に記載の基板処理装置。
【請求項16】
表面に形成されたフォトレジスト層を含んで複数の薄膜層が形成された基板を処理する装置であって、
処理空間を有するハウジングと、
前記処理空間内に位置し、前記基板を支持する支持ユニットと、
前記基板を加熱する加熱ユニットと、を含み、
前記加熱ユニットは、
前記複数の薄膜層のうちで金属を含む第1薄膜層に対してレーザー光を照射して前記第1薄膜層を加熱するように提供され、
前記レーザー光は前記第1薄膜層の上面に対して傾くように入射され、
前記装置は前記支持ユニットを制御する制御機をさらに含み、
前記支持ユニットは、
前記基板を支持する支持部と、
前記支持部の位置を変更させる移動ステージ部と、を含み、
前記制御機は、
前記レーザー光が前記第1薄膜層に照射される間に、前記レーザー光が前記第1薄膜層に照射される領域が変更されるように前記移動ステージ部を制御し、
前記レーザー光が照射される領域が変更される間に、前記レーザー光の入射角は等しく維持される基板処理装置。
【請求項17】
前記装置は前記支持ユニットを制御する制御機を含み、
前記支持ユニットは、
前記基板を支持する支持部と、
前記支持部の位置を変更させる移動ステージ部と、を含み、
前記制御機は、
前記レーザー光が前記第1薄膜層に照射される間に、前記レーザー光が前記第1薄膜層に照射される領域が変更されるように前記移動ステージ部を制御する請求項
14に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理する装置及び基板を処理する方法に関するものであり、より詳細には、基板を加熱する基板処理装置及び基板処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するためには洗浄、蒸着、写真、蝕刻、そして、イオン注入のような多様な工程が遂行される。このような工程のうち写真工程は基板の表面にフォトレジストのような減光液を塗布して膜を形成する塗布工程、基板に形成された膜に回路パターンを転写する露光工程、露光処理された領域またはその反対領域で選択的に基板上に形成された膜を除去する現像工程(developing process)を含む。
【0003】
現像工程では基板に形成された薄膜層を熱処理する工程が遂行される。一般な熱処理工程は一般に基板の下部に具備された加熱プレートを利用して基板上に形成された薄膜層に間接的に熱を伝達する。このような方式は基板に間接的に熱が伝達されるので、基板に形成された薄膜層に熱が伝達される均一度を制御し難い。
【0004】
また、基板の上部で垂直に熱源を照射して基板に形成された薄膜層を直接的に加熱する。このような方式は基板上に垂直で熱源が照射されるので、基板の下部に形成されたパターンにダメージを与えることがある。また、熱源の強さを精密に制御しない場合、複数の薄膜層のうちで特定薄膜層に対する選択的な加熱を遂行し難い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、基板を効率的に処理することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを一目的とする。
【0006】
また、本発明は基板に形成された薄膜層を選択的に加熱することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを一目的とする。
【0007】
また、本発明は基板に形成された薄膜層を加熱する時、薄膜層に形成されたパターンにダメージを最小化することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを一目的とする。
【0008】
また、本発明は基板に形成された薄膜層のうちで特定層を加熱することで、特定層を熱源で活用することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを一目的とする。
【0009】
本発明の目的はこれらに制限されず、言及されない他の目的は下の記載から当業者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、基板を処理する方法を提供する。基板を処理する方法は表面に形成されたフォトレジスト層を含む複数の薄膜層が形成された基板を加熱する際、前記複数の薄膜層のうちで金属を含む第1薄膜層に対して光を照射して前記第1薄膜層を加熱することができる。
【0011】
一実施形態によれば、前記光はレーザー光であることがある。
【0012】
一実施形態によれば、前記レーザー光は前記第1薄膜層の上面に対して傾くように入射されることができる。
【0013】
一実施形態によれば、前記第1薄膜層は前記フォトレジスト層の下に形成された層であることができる。
【0014】
一実施形態によれば、前記第1薄膜層は前記フォトレジスト層であることができる。
【0015】
一実施形態によれば、前記レーザー光が前記第1薄膜層と照射される領域は前記レーザー光が前記第1薄膜層に照射される間に変更されることができる。
【0016】
一実施形態によれば、前記レーザー光の照射領域変更は前記レーザー光が照射される間に前記基板が移動することでなされることができる。
【0017】
一実施形態によれば、前記レーザー光の照射される領域が変更される間に、前記レーザー光の入射角は等しく維持されることができる。
【0018】
一実施形態によれば、前記加熱処理は基板に対して露光処理以後遂行されることができる。
【0019】
また、本発明は基板にフォトレジストを塗布する塗布工程、前記基板に光を照射する露光工程、および、前記基板に現像液を供給する現像工程を含む写真工程で前記基板を加熱する方法を提供する。加熱方法は表面に形成されたフォトレジスト層を含む複数の薄膜層が形成された前記基板を加熱する際、前記複数の薄膜層のうちで金属を含む第1薄膜層に対してレーザー光を照射して前記第1薄膜層を加熱することができる。
【0020】
一実施形態によれば、前記レーザー光は前記第1薄膜層の上面に対して傾くように入射されることができる。
【0021】
一実施形態によれば、前記第1薄膜層は前記フォトレジスト層の下に形成された層であることができる。
【0022】
一実施形態によれば、前記第1薄膜層は前記フォトレジスト層であることができる。
【0023】
一実施形態によれば、前記レーザー光が前記第1薄膜層に照射される領域は前記レーザー光が前記第1薄膜層に照射される間に変更され、前記レーザー光の照射領域変更は前記レーザー光が照射される間に前記基板が移動することでなされることができる。
【0024】
一実施形態によれば、前記加熱処理は前記露光工程以後に遂行されることができる。
【0025】
また、本発明は表面に形成されたフォトレジスト層を含んで複数の薄膜層が形成された基板を処理する装置を提供する。基板を処理する装置は処理空間を有するハウジング、前記処理空間内に位置し、前記基板を支持する支持ユニット及び前記基板を加熱する加熱ユニットを含み、前記加熱ユニットは前記複数の薄膜層のうち金属を含む第1薄膜層に対してレーザー光を照射して前記第1薄膜層を加熱するように提供されることができる。
【0026】
一実施形態によれば、前記レーザー光は前記第1薄膜層の上面に対して傾くように入射されることができる。
【0027】
一実施形態によれば、前記第1薄膜層は前記フォトレジスト層の下に形成された層であることができる。
【0028】
一実施形態によれば、前記第1薄膜層は前記フォトレジスト層であることができる。
【0029】
一実施形態によれば、前記装置は前記支持ユニットを制御する制御機を含み、前記支持ユニットは前記基板を支持する支持部及び前記支持部の位置を変更させる移動ステージ部を含み、前記制御機は前記レーザー光が前記第1薄膜層に照射される間に、前記レーザー光が前記第1薄膜層に照射される領域が変更されるように前記移動ステージ部を制御することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の実施形態によれば、基板を効率的に処理することができる。
【0031】
また、本発明の実施形態によれば、基板に形成された薄膜層を選択的に加熱することができる。
【0032】
また、本発明の実施形態によれば、基板に形成された薄膜層を加熱する時、薄膜層に形成されたパターンにダメージを最小化することができる。
【0033】
また、本発明の実施形態によれば、基板に形成された薄膜層のうちで特定層を加熱することで、特定層を熱源で活用することができる。
【0034】
本発明の効果は上述した効果に限定されるものではなくて、言及されない効果は本明細書及び添付した図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す斜視図である。
【
図2】
図1の塗布ブロックまたは現像ブロックを示す基板処理装置の正面図である。
【
図4】
図3の返送チャンバに提供されるハンドの一実施形態を示す図面である。
【
図5】
図3の第1熱処理チャンバの一実施形態を概略的に示す図面である。
【
図6】
図3の第2熱処理チャンバの一実施形態を概略的に示す図面である。
【
図7】
図3の液処理チャンバの一実施形態を概略的に示す図面である。
【
図8】本発明の一実施形態による基板処理方法のフローチャートである。
【
図9】
図8の露光工程が完了された基板を正面から見た姿を概略的に示す図面である。
【
図10】
図8のポストベーク工程で第1薄膜層にレーザー光を照射する姿を概略的に示す図面である。
【
図11】
図10の第1薄膜層で熱源が伝達される姿を示すA部分に対する拡大図である。
【
図12】
図8のポストベーク工程の時点を示す図面である。
【
図13】
図8のポストベーク工程の終点を示す図面である。
【
図14】
図8のポストベーク工程でフォトレジスト層にレーザー光を照射する姿を概略的に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してより詳細に説明する。本発明の実施形態はさまざまな形態で変形されることができ、本発明の範囲が以下で詳細に説明する実施形態によって限定されると解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を有した者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での構成要素の形状などはより明確な説明のために誇張されたものである。
【0037】
以下、
図1乃至
図14を参照して本発明の一実施形態を詳しく説明する。
【0038】
図1は、本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す斜視図である。
図2は、
図1の塗布ブロックまたは現像ブロックを示す基板処理装置の正面図である。
図3は、
図1の基板処理装置の平面図である。
【0039】
図1乃至
図3を参照すれば、基板処理装置1はインデックスモジュール10(index module)、処理モジュール20(treating module)、そして、インターフェースモジュール50(interface module)を含む。一実施形態によれば、インデックスモジュール10、処理モジュール20、そして、インターフェースモジュール50は順次に一列に配置される。以下、インデックスモジュール10、処理モジュール20、そして、インターフェースモジュール50が配列された方向を第1方向2と称し、上部から眺める時第1方向2と垂直な方向を第2方向4と称し、第1方向2及び第2方向4を含んだ平面に垂直な方向を第3方向6と定義する。
【0040】
インデックスモジュール10は基板(W)が収納された容器(F)から基板(W)を処理する処理モジュール20に基板(W)を返送する。インデックスモジュール10は処理モジュール20で処理が完了された基板(W)を容器(F)に収納する。インデックスモジュール10の長さ方向は第2方向4に提供される。インデックスモジュール10はロードポート120とインデックスフレーム140を有する。
【0041】
ロードポート120には基板(W)が収納された容器(F)が安着される。ロードポート120はインデックスフレーム140を基準に処理モジュール20の反対側に位置する。ロードポート120は複数個が提供されることができる。複数のロードポート120は第2方向4に沿って一列に配置されることができる。ロードポート120の個数は処理モジュール20の工程効率及びフットプリント条件などによって増加するか、または減少することがある。
【0042】
容器(F)には基板(W)を地面に対して水平に配置した状態で収納するための複数のスロット(図示せず)が形成される。容器(F)としては前面開放一体型ポッド(Front Opening Unified Pod:FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。容器(F)はオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベヤー(Overhead Conveyor)、または自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート120に置かれることができる。
【0043】
インデックスフレーム140の内部にはインデックスレール142とインデックスロボット144が提供される。インデックスレール142はインデックスフレーム140内にその長さ方向が第2方向4に沿って提供される。インデックスロボット144は基板(W)を返送することができる。インデックスロボット144はロードポート120、そして、後述するバッファーチャンバ240の間に基板(W)を返送することができる。インデックスロボット144はインデックスハンド1440を含むことができる。
【0044】
インデックスハンド1440には基板(W)が置かれることができる。インデックスハンド1440はインデックスベース1442とインデックス支持部1444を含むことができる。インデックスベース1442は円周の一部が対称となるように折曲された環形のリング形状を有することができる。インデックス支持部1444はインデックスベース1442を移動させることができる。インデックスハンド1440の構成は後述する返送ハンド2240の構成と同一または類似である。
【0045】
インデックスハンド1440はインデックスレール142上で第2方向4に沿って移動可能に提供されることができる。これに、インデックスハンド1440はインデックスレール142に沿って前進及び後進移動が可能である。また、インデックスハンド1440は第3方向6を軸にした回転、そして、第3方向6に沿って移動可能に提供されることができる。
【0046】
制御機8は基板処理装置1を制御することができる。制御機8は基板処理装置1の制御を実行するマイクロプロセッサー(コンピューター)で構成されるプロセスコントローラーと、オペレーターが基板処理装置1を管理するためにコマンド入力操作などを行うキーボードや、基板処理装置1の稼働状況を可視化して表示するディスプレイなどで構成されるユーザーインターフェースと、基板処理装置1で実行される処理をプロセスコントローラーの制御で実行するための制御プログラムや、各種データ及び処理条件によって各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわち、処理レシピが記憶された記憶部を具備することができる。また、ユーザーインターフェース及び記憶部はプロセスコントローラーに接続されていることがある。処理レシピは記憶部のうちで記憶媒体に記憶されていることがあって、記憶媒体は、ハードディスクでも良く、CD-ROM、DVDなどの可搬性ディスクや、フラッシュメモリーなどの半導体メモリーであることもある。
【0047】
制御機8は、以下で説明する基板処理方法を遂行するように基板処理装置1を制御することができる。例えば、制御機8は以下で説明する基板処理方法を遂行できるように第1熱処理チャンバ270に提供される構成らを制御することができる。
【0048】
処理モジュール20は容器(F)に収納された基板(W)の伝達を受けて基板(W)に対して塗布工程及び現像工程を遂行する。処理モジュール20は塗布ブロック20a及び現像ブロック20bを有する。塗布ブロック20aは基板(W)に対して塗布工程(Coating process)を遂行する。現像ブロック20bは基板(W)に対して現像工程(Developing process)を遂行する。
【0049】
塗布ブロック20aは複数個が提供され、塗布ブロック20aはお互いに積層されるように提供される。現像ブロック20bは複数個が提供され、現像ブロック20bらはお互いに積層されるように提供される。一実施形態によれば、塗布ブロック20aは2個が提供され、現像ブロック20bは2個が提供されることができる。塗布ブロック20aは現像ブロック20bの下に配置されることができる。一実施形態によれば、2個の塗布ブロック20aは互いに等しい工程を遂行し、互いに等しい構造で提供されることができる。また、2個の現像ブロック20bは互いに等しい工程を遂行し、互いに等しい構造で提供されることができる。但し、これに限定されるものではなくて、塗布ブロック20aと現像ブロック20bの個数及び配置は多様に変形されて提供されることができる。
【0050】
図3を参照すれば、塗布ブロック20aは返送チャンバ220、バッファーチャンバ240、熱処理チャンバ260、そして、液処理を遂行する液処理チャンバ290を有することができる。現像ブロック20bは返送チャンバ220、バッファーチャンバ240、熱処理チャンバ260、および、液処理を遂行する液処理チャンバ290を有することができる。
【0051】
返送チャンバ220はバッファーチャンバ240と熱処理チャンバ260との間、バッファーチャンバ240と液処理チャンバ290との間、および、熱処理チャンバ260と液処理チャンバ290との間に基板(W)を返送する空間を提供する。バッファーチャンバ240は現像ブロック20b内に搬入される基板(W)と現像ブロック20bから搬出される基板(W)が一時的にとどまる空間を提供する。熱処理チャンバ260は基板(W)に対して熱処理工程を遂行する。熱処理工程は加熱工程及び/または冷却工程を含むことができる。液処理チャンバ290は基板(W)上に現像液を供給して基板(W)を現像処理する現像工程(developing process)を遂行する。
【0052】
塗布ブロック20aの返送チャンバ220、バッファーチャンバ240、熱処理チャンバ260、および、液処理チャンバ290は現像ブロック20bの返送チャンバ220、バッファーチャンバ240、熱処理チャンバ260、および、液処理チャンバ290と概して類似する構造及び配置で提供される。但し、塗布ブロック20aの液処理を遂行する液処理チャンバ260は基板(W)上に液を供給して液膜を形成する。液膜はフォトレジスト膜であることがある。選択的に、液膜はフォトレジスト膜または反射防止膜であることがある。一例では、塗布ブロック20aから基板(W)に供給される液膜はEUV(極紫外線)用フォトレジスト膜であることがある。塗布ブロック20aは現像ブロック20bと概して類似する構造及び配置で提供されるので、これに対する説明は略する。以下、現像ブロック20bに関し説明する。
【0053】
返送チャンバ220は長さ方向が第1方向2に提供されることができる。返送チャンバ220にはガイドレール222と返送ロボット224が提供される。ガイドレール222は長さ方向が第1方向2に提供される。返送ロボット224はガイドレール222上で第1方向2に沿って直線移動可能に提供されることができる。返送ロボット224はバッファーチャンバ240と熱処理チャンバ260との間、バッファーチャンバ240と液処理チャンバ290の間、および、熱処理チャンバ260と液処理チャンバ290との間で基板(W)を返送する。
【0054】
一例によれば、返送ロボット224は基板(W)が置かれる返送ハンド2240を有する。返送ハンド2240は前進及び後進移動、第3方向6を軸にした回転、そして、第3方向6に沿って移動可能に提供されることができる。
【0055】
図4は、
図3の返送チャンバに提供されるハンドの一実施形態を示す図面である。
図4を参照すれば、返送ハンド2240はベース2242及び支持突起2244を有する。ベース2242は円周の一部が折曲された環形のリング形状を有することができる。ベース2242は円周の一部が対称となるように折曲されたリング形状を有することができる。ベース2242は基板(W)の直径より大きい内径を有する。支持突起2244はベース2242から内側に延長される。支持突起2244は複数個が提供され、基板(W)の縁領域を支持する。一例では、支持突起2244は等間隔で4個提供されることができる。
【0056】
再び
図2及び
図3を参照すれば、バッファーチャンバ240は複数個提供される。バッファーチャンバ240のうちの一部はインデックスモジュール10と返送チャンバ220との間に配置される。以下、これらバッファーチャンバを前端バッファー242(front buffer)と定義する。前端バッファー242らは複数個提供され、上下方向に沿ってお互いに積層されるように位置される。バッファーチャンバ240のうち他の一部は返送チャンバ220とインターフェースモジュール50との間に配置される。以下、これらバッファーチャンバを後端バッファー244(rear buffer)で定義する。後端バッファー244らは複数個で提供され、上下方向に沿ってお互いに積層されるように位置される。
【0057】
前端バッファー242及び後端バッファー244のそれぞれは複数の基板(W)を一時的に保管する。前端バッファー242に保管された基板(W)はインデックスロボット144及び返送ロボット224によって搬入または搬出される。後端バッファー244に保管された基板(W)は返送ロボット224及び後述する第1ロボット5820によって搬入または搬出される。
【0058】
バッファーチャンバ240の一側(一方側)にはバッファーロボット2420、2440が提供されることができる。バッファーロボット2420、2440は前端バッファーロボット2420と後端バッファーロボット2440を含むことができる。前端バッファーロボット2420は前端バッファー242の一側に提供されることができる。後端バッファーロボット2440は後端バッファー244の一側(一方側)に提供されることができる。これに限定されるものではなくて、バッファーロボット2420、2440はバッファーチャンバ240の両側に提供されることができる。
【0059】
前端バッファーロボット2420は前端バッファー242の間に基板(W)を返送することができる。前端バッファーロボット2420は前端バッファーハンド2422を含むことができる。前端バッファーハンド2422は第3方向6に沿って上下方向に移動されることができる。前端バッファーハンド2422は回転されることができる。後端バッファーロボット2440は後端バッファー244の間に基板(W)を返送することができる。後端バッファーロボット2440は後端バッファーハンド2442を含むことができる。後端バッファーハンド2442の構成は前端バッファーハンド2422の構成と同一または類似する。重複となる、後端バッファーハンド2442に対する説明は省略する。
【0060】
熱処理チャンバ260は複数個提供される。熱処理チャンバ260は第1方向2に沿って配置される。熱処理チャンバ260は返送チャンバ220の一側に位置する。熱処理チャンバ260は基板(W)に対して熱処理工程を遂行することができる。熱処理チャンバ260は基板(W)に対して冷却処理及び/または加熱処理を遂行することができる。
【0061】
熱処理チャンバ260は第1熱処理チャンバ270と第2熱処理チャンバ280を含むことができる。一例で、第1熱処理チャンバ270は基板(W)を加熱する加熱処理を遂行することができる。第1熱処理チャンバ270では露光装置60で基板(W)に対する露光工程が完了された以後遂行されるポストベーク(Post Exposure Bake:PEB)処理を遂行することができる。一例で、第2熱処理チャンバ280は基板(W)を冷却及び加熱する処理を遂行することができる。第2熱処理チャンバ280では後述する液処理チャンバ290から基板(W)上に現像液を供給して現像工程を遂行した以後基板(W)を加熱及び/または冷却するハードベーク(Hard Bake)処理を遂行することができる。但し、これに限定されるものではなくて、第1熱処理チャンバ270はポストベーク及びハードベークをすべて遂行することもできる。また、第2熱処理チャンバ280はポストベーク及びハードベークをすべて遂行することもできる。
【0062】
図5は、
図3の第1熱処理チャンバの一実施形態を概略的に示す図面である。
図5を参照すれば、第1熱処理チャンバ270はハウジング2710、支持ユニット2730、そして、加熱ユニット2750を含むことができる。
【0063】
ハウジング2710は内部に処理空間を有する。ハウジング2710の処理空間は基板(W)に対する熱処理が遂行される空間であることができる。ハウジング2710の側壁には基板(W)が出入りされる出入口(図示せず)が形成される。ハウジング2710の内部には支持ユニット2730と加熱ユニット2750が位置することができる。
【0064】
支持ユニット2730は基板(W)を支持する。支持ユニット2730は基板(W)を支持するチャックであることができる。支持ユニット2730は支持部2732と移動ステージ部2734を含むことができる。支持部2732は基板(W)を支持する上面を有することができる。支持部2732には吸着ホール(図示せず)が形成されて真空吸着方式で基板(W)をチャッキング(Chucking)することができる。選択的に、支持部2732は静電ピン(図示せず)が提供されて静電気を利用した静電吸着方式で基板(W)をチャッキングすることができる。選択的に、支持部2732の上面には基板(W)の下面を支持する支持ピン(図示せず)らが提供されることができる。支持ピン(図示せず)と基板(W)はお互いに物理的に接触されることができる。
【0065】
移動ステージ部2734は支持部2732の下端に結合されることができる。移動ステージ部2734は支持部2732を移動させることができる。移動ステージ部2734が支持部2732を移動させることで、支持部2732に支持された基板(W)も移動されることができる。一例で、移動ステージ部2734は支持部2732を第1方向2に移動させることができる。また、移動ステージ部2734は支持部2732を第2方向4に移動させることができる。移動ステージ部2734は図示されない駆動部から動力の伝達を受けて支持部2732を第1方向2及び第2方向4に移動させることができる。図示されない駆動機は駆動力を発生させるモータ、空圧シリンダー、油圧シリンダー、またはソレノイドなど動力を発生させる公知された装置のうちで何れか一つで提供されることができる。
【0066】
加熱ユニット2750は基板(W)を熱処理することができる。一例で、加熱ユニット2750は支持ユニット2730に支持された基板(W)を加熱することができる。加熱ユニット2750は基板(W)に形成された特定層をターゲティングして加熱することができる。加熱ユニット2750は表面に形成されたフォトレジスト層(PR)を含む複数の薄膜層(DL)が形成された基板(W)で、複数の薄膜層(DL)のうちの特定層を加熱することができる。一例で、加熱ユニット2750はレーザー光(L)を照射するレーザーモジュールであることができる。本発明の一実施形態による加熱ユニット2750はフォトレジスト層(PR)を含む複数の薄膜層(DL)のうちで金属を含む第1薄膜層(TL)にレーザー光を照射することができる。
【0067】
加熱ユニット2750はレーザー照射部2752、ビームエキスパンダー2754、ティルティング部材2756、および、固定部材2758を含むことができる。レーザー照射部2752はレーザー光(L)を照射する。レーザー照射部2752は直進性を有するレーザー光(L)を照射することができる。レーザー照射部2752は後述するティルティング部材2756によって地面に対して傾くように配置されることができる。レーザー照射部2752は支持ユニット2730に支持された基板(W)の上面から傾くように配置されることができる。例えば、
図5のように、レーザー照射部2752から照射される直進性を有するレーザー光(L)は基板(W)の上面に傾くように入射されることができる。また、レーザー照射部2752から照射されるレーザー光(L)は基板(W)に形成された金属を含む第1薄膜層(TL)の上面に対して傾くように入射されることができる。
【0068】
ビームエキスパンダー2754はレーザー照射部2752で照射されたレーザー光(L)の特性を制御することができる。ビームエキスパンダー2754はレーザー照射部2752で照射されたレーザー光(L)の形状を調整することができる。また、ビームエキスパンダー2754はレーザー照射部2752から照射されたレーザー光(L)のプロファイルを調整することができる。例えば、レーザー照射部2752から照射されたレーザー光(L)はビームエキスパンダー2754から直径、波長、または周波数などが変更されることができる。
【0069】
ティルティング部材2756はレーザー照射部2752と結合されることができる。ティルティング部材2756はレーザー照射部2752の角度を調節することができる。これに、ティルティング部材2756はレーザー照射部2752を地面に対して傾くように位置させることができる。ティルティング部材2756によってレーザー照射部2752から照射されるレーザー光(L)は基板(W)の上面に対して傾くように入射されることができる。固定部材2758はハウジング2710の側壁に結合されることができる。固定部材2758の一端はハウジング2710の一側壁(一の側壁)と結合され、固定部材2758の他端はティルティング部材2756と結合されることができる。前述と異なり、シャフト、そして、シャフトに結合された駆動機によって加熱ユニット2750のレーザー照射部2752を水平移動、垂直移動、または回転移動されることもできる。
【0070】
図6は、
図3の第2熱処理チャンバの一実施例を概略的に示す図面である。
図6を参照すれば、第2熱処理チャンバ280はハウジング2620、冷却ユニット2640、加熱ユニット2660、そして、返送プレート2680を含むことができる。
【0071】
ハウジング2620は概して直方体の形状で提供される。ハウジング2620は内部に空間を提供する。ハウジング2620の側壁には基板(W)が出入りされる出入口(図示せず)が形成される。出入口は開放された状態で維持されることができる。選択的に出入口を開閉するようにドア(図示せず)が提供されることができる。ハウジング2620の内部空間には冷却ユニット2640、加熱ユニット2660、そして、返送プレート2680が提供される。
【0072】
冷却ユニット2640と加熱ユニット2660は第2方向4に沿って並んで提供される。一例によれば冷却ユニット2640は加熱ユニット2660より相対的に返送チャンバ220に近く位置することができる。冷却ユニット2640は冷却プレート2642を含む。冷却プレート2642は上部から眺める時略円形の形状を有することができる。冷却プレート2642には冷却部材2644が提供される。一例では、冷却部材2644は冷却プレート2642の内部に形成され、冷却流体が流れる流路に提供されることができる。
【0073】
加熱ユニット2660は加熱プレート2661、ヒーター2663、カバー2665、そして、駆動機2667を含む。加熱プレート2661は上部から眺める時略円形の形状を有する。加熱プレート2661は基板(W)より大きい直径を有する。加熱プレート2661にはヒーター2663が設置される。ヒーター2663は電流が印加される発熱低抗体で提供されることができる。加熱プレート2661には第3方向6に沿って上下方向に駆動可能なリフトピン2669らが提供される。リフトピン2669は加熱ユニット2660外部の返送手段から基板(W)の引受を受けて加熱プレート2661上に下ろすか、または加熱プレート2661から基板(W)を持ち上げて加熱ユニット2660外部の返送手段に引き継ぐ。カバー2665は内部に下部が開放された空間を有する。カバー2665は加熱プレート2661の上部に位置されて駆動機2667によって上下方向に移動される。カバー2665が移動されてカバー2665と加熱プレート2661が形成する空間は基板(W)を加熱する加熱空間として提供される。
【0074】
返送プレート2680は略円盤形状で提供され、基板(W)に対応する直径を有する。返送プレート2680は返送ハンド2240と基板(W)を引受または引き継ぐことができる。返送プレート2680はガイドレール2692上に装着され、駆動機2694によってガイドレール2692に沿って冷却ユニット2640の上部と加熱ユニット2660との上部を移動することができる。冷却プレート2642と基板(W)との間に熱伝達がよくなされるように返送プレート2680は熱伝導性が高い材質で提供される。一例では、返送プレート2680は金属材質で提供されることができる。
【0075】
再び
図2及び
図3を参照すれば、液処理を遂行する液処理チャンバ290は複数個提供される。液処理チャンバ290らのうちの一部は互いに積層されるように提供されることができる。液処理チャンバ290は返送チャンバ220の一側(一方の側)に配置され得る。液処理チャンバ290は第1方向2に沿って並んで配列される。
【0076】
図7は、
図3の液処理チャンバの一実施形態を概略的に示す図面である。
図7を参照すれば、液処理チャンバ290はハウジング2910、処理容器2920、支持ユニット2930、昇降ユニット2940、および、液供給ユニット2950を含むことができる。
【0077】
ハウジング2910は内部に空間を提供する。ハウジング2910は略直方体形状で提供される。ハウジング2910の一側(一方の側)には開口(図示せず)が形成されることができる。開口は基板(W)が内部空間に搬入されるか、または、内部空間で基板(W)が搬出される出入口として機能する。また、出入口を選択的に密閉させるために、出入口と隣接した領域にはドア(図示せず)が設置されることができる。ドアは内部空間に搬入された基板(W)に対する処理工程が遂行されるときに出入口を遮断して内部空間を密閉することができる。処理容器2920、支持ユニット2930、昇降ユニット2940、および、液供給ユニット2950はハウジング2910内に配置される。
【0078】
処理容器2920は上部が開放された処理空間を有することができる。処理容器2920は処理空間を有するボール(bowl)であってもよい。内部空間は処理空間をくるむように提供されることができる。処理容器2920は上部が開放されたコップ形状を有することができる。処理容器2920が有する処理空間は後述する支持ユニット2930が基板(W)を支持、そして、回転させる空間であり得る。処理空間は後述する液供給ユニット2950が流体を供給して基板(W)が処理される空間であることができる。
【0079】
一例では、処理容器2920は内側コップ2922と外側コップ2924を含むことができる。外側コップ2924は支持ユニット2930のまわりをくるむように提供され、内側コップ2922は外側コップ2924の内側に位置することができる。内側コップ2922及び外側コップ2924のそれぞれは上部から眺める時環形のリング形状を有することができる。内側コップ2922及び外側コップ2924の間の空間は処理空間に流入された流体が回収される回収経路として提供されることができる。
【0080】
内側コップ2922は上部から眺める時、後述する支持ユニット2930の支持軸2932をくるむ形状で提供されることができる。例えば、内側コップ2922は上部から眺める時支持軸2932をくるむ円形の板形状で提供されることができる。
【0081】
外側コップ2924は支持ユニット2930及び内側コップ2922をくるむコップ形状で提供されることができる。外側コップ2924は底部、側部、そして、傾斜部で形成されることができる。外側コップ2924の底部は中空を有する板形状を有することができる。外側コップ2924の底部には回収ライン2970が連結されることができる。回収ライン2970は基板(W)上に供給された処理媒体を回収することができる。回収ライン2970によって回収された処理媒体は外部の再生システム(図示せず)によって再使用されることがある。
【0082】
外側コップ2924の側部(側面部)は支持ユニット2930をくるむ環形のリング形状を有することができる。外側コップ2924の傾斜部はリング形状を有するように提供されることができる。外側コップ2924の傾斜部は側部の上端から外側コップ2924の中心軸を向ける方向に延長されることができる。外側コップ2924の傾斜部の内側面は支持ユニット2930に近くなるように上向きに傾くように形成されることができる。また、外側コップ2924の傾斜部の上端は基板(W)処理工程が進行中には沈むユニット2930に支持された基板(W)より高く位置されることがある。
【0083】
支持ユニット2930は基板(W)を処理空間内で基板(W)を支持して基板(W)を回転させる。支持ユニット2930は基板(W)を支持して回転させるチャックであることがある。支持ユニット2930は胴体2931、支持軸2932、そして、駆動部2933を含むことができる。胴体2931は基板(W)が安着される上部面を有することができる。胴体2931の上部面は上部から眺める時概して円形で提供される。胴体2931の上部面は基板(W)より小さな直径を有するように提供されることができる。
【0084】
支持軸2932は胴体2931と結合する。支持軸2932は胴体2931の下面と結合することができる。支持軸2932は長さ方向が上下方向を向けるように提供されることができる。支持軸2932は駆動部2933から動力の伝達を受けて回転可能になるように提供される。支持軸2932が駆動部2933の回転によって回転することで胴体2931を回転させる。駆動部2933は支持軸2932の回転速度を可変することができる。駆動部2933は駆動力を提供するモータであることができる。しかし、これに限定されるものではなくて、駆動力を提供する公知された装置で多様に変形されることができる。
【0085】
昇降ユニット2940は処理容器2920と支持ユニット2930との間の相対高さを調節する。昇降ユニット2940は処理容器2920を第3方向6に直線移動させる。昇降ユニット2940は内側昇降部材2942、そして、外側昇降部材2944を含むことができる。内側昇降部材2942は内側コップ2922を昇降移動させることができる。外側昇降部材2944は外側コップ2924を昇降移動させることができる。
【0086】
液供給ユニット2950は支持ユニット2830に支持された基板(W)に液を供給することができる。液供給ユニット2950が基板(W)に供給する液は現像液であることができる。また、液供給ユニット2950が基板(W)に供給する液は脱イオン水(DIW)であることがある。また、液供給ユニット2950は基板(W)に窒素(N
2)を供給することもできる。
図7には単一の液供給ユニット2950が提供されることで図示されているが、これに限定されないで、液供給ユニット2950は複数個提供されることができる。
【0087】
気流供給ユニット2860はハウジング2810上部に設置されることができる。気流供給ユニット2860はハウジング2810の内部空間に気流を供給する。気流供給ユニット2860は内部空間に下降気流を供給することができる。気流供給ユニット2860は温度及び/または湿度が調節された気流を内部空間に供給することができる。
【0088】
再び
図1乃至
図3を参照すれば、インターフェースモジュール50は処理モジュール20と外部の露光装置60を連結する。インターフェースモジュール50はインターフェースフレーム520、付加液処理チャンバ540、インターフェースバッファー560、そして、返送部材580を含むことができる。
【0089】
インターフェースフレーム520は内部空間を提供する。インターフェースフレーム520の上端には内部空間に下降気流を形成するファンフィルターユニットが提供されることができる。インターフェースフレーム520の内部空間に付加液処理チャンバ540、インターフェースバッファー560、そして、返送部材580が提供される。
【0090】
付加液処理チャンバ540は塗布ブロック20aで工程が完了された基板(W)が露光装置60に搬入される前に所定の付加工程を遂行することができる。選択的に、付加液処理チャンバ540は露光装置60で工程が完了された基板(W)が現像ブロック20bに搬入される前に所定の付加工程を遂行することができる。一例によれば、付加工程は基板(W)のエッジ領域を露光するエッジ露光工程、または基板(W)の上面を洗浄する上面洗浄工程、または基板(W)の下面を洗浄する下面洗浄工程であることができる。
【0091】
付加液処理チャンバ540は複数個提供され、これらはお互いに積層されるように提供されることができる。付加液処理チャンバ540はすべて等しい工程を遂行するように提供されることができる。選択的に、付加液処理チャンバ540らのうちの一部はお互いに異なる工程を遂行するように提供されることができる。
【0092】
インターフェースバッファー560は塗布ブロック20a、付加液処理チャンバ540、露光装置60、および、現像ブロック20bの間で返送される基板(W)が返送途中一時的にとどまる空間を提供する。インターフェースバッファー560は複数個提供され、複数インターフェースバッファー560は互いに積層されるように提供されることができる。一例では、返送チャンバ220の長さ方向の延長線を基準として一側面には付加液処理チャンバ540が配置され、他の側面にはインターフェースバッファー560が配置されることができる。
【0093】
返送部材580は塗布ブロック20a、付加液処理チャンバ540、露光装置60、および、現像ブロック20bの間で基板(W)を返送する。返送部材580は1個または複数個のロボットで提供されることができる。一例では、返送部材580は第1ロボット5820と第2ロボット5840を含む。第1ロボット5820は塗布ブロックまたは現像ブロック20a、20b、付加液処理チャンバ540、および、インターフェースバッファー560の間で基板(W)を返送する。第2ロボット5840はインターフェースバッファー560と露光装置60の間で基板(W)を返送する。
【0094】
第1ロボット5820と第2ロボット5840はそれぞれ基板(W)が置かれるハンドを含む。ハンドは前進及び後進移動、第3方向6に平行な軸を基準にした回転、そして、第3方向6に沿って移動可能に提供されることができる。第1ロボット5820と第2ロボット5840のハンドはすべて返送ロボット224の返送ハンド2240と同一または類似な形状で提供されることができる。
【0095】
以下、本発明の一実施形態による基板処理方法に対して詳しく説明する。以下で説明する基板処理方法は第1熱処理チャンバ270が遂行することができる。また、制御機8は以下で説明する基板処理方法を第1熱処理チャンバ270が遂行できるように、第1熱処理チャンバ270が有する構成らを制御することができる。
【0096】
図8は、本発明の一実施形態による基板処理方法のフローチャートである。
図8を参照すれば、本発明の一実施形態による基板処理方法は前処理工程(S10)、塗布工程(S20)、ソフトベーク工程(S30)、露光工程(S40)、ポストベーク工程(S50)、現像工程(S60)、および、ハードベーク工程(S70)を含むことができる。前処理工程(S10)、塗布工程(S20)、そして、ソフトベーク工程(S30)は塗布ブロック20aで遂行されることができる。露光工程(S40)は露光装置60で遂行されることができる。ポストベーク工程(S50)、現像工程(S60)、そして、ハードベーク工程(S70)は現像ブロック20bで遂行されることができる。
【0097】
前処理工程(S10)は基板(W)を液処理することができる。前処理工程(S10)は塗布ブロック20aの液処理チャンバ290で遂行されることができる。例えば、前処理工程(S10)では基板(W)の表面に付着された有機物、イオン、または金属不純物などを洗浄することができる。また、前処理工程(S10)では基板(W)の表面を疎水化するために基板(W)上にHMDS(Hexamethyldisilazane)を供給することができる。これにより、前処理工程(S10)で基板(W)を疎水化させて基板(W)とフォトレジストとの接着性を向上させることができる。
【0098】
前処理工程(S10)が完了された以後、基板(W)を加熱するフリーベーク(Pre-Bake)工程を遂行されることができる。フリーベーク工程では前処理工程(S10)進行過程中に基板(W)上に存在する水分及び/または有機物を除去することができる。フリーベーク工程は塗布ブロック20aの熱処理チャンバ260で遂行されることができる。フリーベーク工程では基板(W)を加熱した以後、基板(W)を冷却することができる。フリーベーク工程を完了した以後、SiO2、Si3N4、及び/またはPoly-Siなどの酸化層、金属を含む第1薄膜層(TL)、誘電層、または/及びハードマスク層などの薄膜層を基板(W)上に形成することができる。前述した例と異なり、前処理工程(S10)以後にフリーベーク工程が遂行されないで、直ちに基板(W)上に薄膜層を蒸着して塗布工程(S20)を遂行することもできる。
【0099】
塗布工程(S20)は塗布ブロック20aの液処理チャンバ290で遂行されることができる。塗布工程(S20)は基板(W)上にフォトレジストを供給する。塗布工程(S20)で基板(W)上に供給されるフォトレジストはEUV(極紫外線)用フォトレジストであることができる。一実施形態によるEUV用フォトレジストは化学増幅型フォトレジストまたは金属が含まれる成分を有するフォトレジストで提供されることができる。塗布工程(S20)で基板(W)上にフォトレジストを供給することで、基板(W)の表面にはフォトレジスト層(PR)が形成されることができる。すなわち、塗布工程(S20)が完了された基板には表面にフォトレジスト層(PR)が形成され、フォトレジスト層(PR)の下には複数の薄膜層(DL)が形成されることができる。
【0100】
ソフトベーク工程(S30)は塗布ブロック20aの熱処理チャンバ260で遂行されることができる。ソフトベーク工程(S30)は基板(W)に対して熱処理を遂行することができる。ソフトベーク工程(S30)は表面にフォトレジスト層が形成された基板(W)を熱処理することができる。ソフトベーク工程(S30)は基板(W)を加熱してフォトレジスト層(PR)内に存在する有機溶媒を除去することができる。ソフトベーク工程(S30)は基板(W)を加熱した以後、基板(W)を冷却することができる。
【0101】
露光工程(S40)は露光装置60で遂行されることができる。露光工程(S40)は基板(W)の表面に形成されたフォトレジスト層(PR)に光を照射してフォトレジストの性質を変化させることができる。露光工程(S40)を遂行する以前に、基板(W)に対して露光を遂行する時フォトレジスト層(PR)を保護するために保護液を塗布することができる。保護液は発泡性材料またはフッ素系溶剤を含むことができる。また、露光工程(S40)を遂行する前後に基板(W)の上面及び/または下面を洗浄する洗浄工程をさらに遂行することができる。また、露光工程(S40)を遂行する前後に基板(W)のエッジ領域を露光するエッジ露光工程がさらに遂行されることもできる。
【0102】
ポストベーク工程(S50、Post Exposure Bake:PEB)は基板(W)に対する露光以後熱処理を遂行する工程である。ポストベーク工程(S50)は露光工程(S40)が完了された基板(W)を加熱することができる。ポストベーク工程(S50)では基板(W)にレーザー光を照射して基板(W)を加熱することができる。また、ポストベーク工程(S50)では基板(W)に形成された複数の薄膜層(DL)のうちで金属を含む第1薄膜層(TL)をターゲティングして加熱することができる。
【0103】
ポストベーク工程(S50)は基板(W)にレーザー光を照射して露光工程(S40)で要求される露光エネルギーを補うことで、露光工程(S40)で要求される露光エネルギーを低めることができる。また、ポストベーク工程(S50)では化学増幅型EUV用フォトレジスト層(PR)が基板(W)の表面に塗布された場合、フォトレジスト層(PR)を間接的に加熱することでフォトレジスト層(PR)の化学反応を活性化させることができる。また、ポストベーク工程(S50)では金属が含まれたEUV用フォトレジスト層(PR)が基板(W)の表面に塗布された場合、フォトレジスト層(PR)を直接的に加熱することで、フォトレジスト層(PR)をベイキングすることができる。ポストベーク工程(S50)は本発明の一実施例による現像ブロック20bの熱処理チャンバ260で遂行されることができる。例えば、ポストベーク工程(S50)は第1熱処理チャンバ270で遂行されることができる。第1熱処理チャンバ270で遂行されるポストベーク工程(S50)に対する詳細な説明は後述する。
【0104】
現像工程(S60)は基板(W)に処理液を供給してフォトレジスト層(PR)を除去する。一例では、陽性フォトレジスト層(PR)が基板(W)に塗布され、これを露光処理した場合、基板(W)に現像液を供給して露光されたフォトレジスト層(PR)は除去され、露光されないフォトレジスト層(PR)は除去されないこともある。選択的に、陰性フォトレジスト層(PR)が基板(W)に塗布され、これを露光処理した場合、基板(W)に現像液を供給して露光されたフォトレジスト層(PR)は除去されないで、露光されないフォトレジスト層(PR)は除去されることができる。現像工程(S60)は現像ブロック20bの液処理チャンバ290で遂行されることができる。
【0105】
ハードベーク工程(S70)は現像工程(S60)が完了された基板(W)を熱処理する。一例では、ハードベーク工程(S70)は基板(W)を加熱し、冷却することができる。ハードベーク工程(S70)は一実施形態による現像ブロック20bの第2熱処理チャンバ280で遂行されることができる。ハードベーク工程(S70)では基板(W)を加熱して残余現像液及び/または有機溶媒を除去し、フォトレジスト層(PR)の接着力を向上させることができる。また、ハードベーク工程(S70)では基板(W)を加熱した以後冷却することができる。
【0106】
図9は、
図8の露光工程が完了された基板を正面から見た姿を概略的に示す図面である。
図9を参照すれば、基板(W)は表面にフォトレジスト層(PR)が形成される。また、基板(W)のフォトレジスト層(PR)の下部には薄膜層(DL)が形成されることができる。薄膜層(DL)は複数個で形成されることができる。薄膜層(DL)はSiO
2、Si
3N
4、及び/またはPoly-Siなどの酸化層、金属を含む第1薄膜層(TL)、誘電層、またはハードマスク層のうちで少なくとも何れか一つ以上を含むことができる。
【0107】
以下では、説明の便宜のために薄膜層(DL)はフォトレジスト層(PR)、第1薄膜層(TL)、第2薄膜層(DL2)、第3薄膜層(DL3)、そして、第4薄膜層(DL4)を含むことを例として挙げて説明する。但し、これに限定されるものではなくて、フォトレジスト層(PR)の下部に形成される薄膜層(DL)の個数及び種類は多様に変更されることができる。
【0108】
第1薄膜層(TL)、第2薄膜層(DL2)、第3薄膜層(DL3)、そして、第4薄膜層(DL4)はすべてフォトレジスト層(PR)の下部に位置する。以下で説明するフォトレジスト層(PR)は化学増幅型EUV用フォトレジスト層(PR)であることがある。第1薄膜層(TL)は金属を含むことができる。一例では、第1薄膜層(TL)は薄膜層(DL)に形成されたトランジスタセルに電源を供給するパワーレール(Power Rail)で機能することができる。第1薄膜層(TL)の下部には第2薄膜層(DL2)が配置されることができる。また、第1薄膜層(TL)の上部には順次に第3薄膜層(DL3)と第4薄膜層(DL4)が配置されることができる。以下では、説明の便宜のために薄膜層(DL)のうちで第1薄膜層(TL)だけに金属が含まれたことを例として挙げて説明する。
【0109】
ポストベーク工程(S50)では複数の層で積層された薄膜層(DL)のうちで金属を含む層のみに対してレーザー光(L)を照射する。例えば、ポストベーク工程(S50)では基板(W)に形成された薄膜層(DL)のうちで第1薄膜層(TL)をターゲティングしてレーザー光(L)を照射することができる。
【0110】
図10は、
図8のポストベーク工程で第1薄膜層にレーザー光を照射する姿を概略的に示す図面である。
図11は、
図10の第1薄膜層で熱源が伝達される姿を見せてくれるA部分に関する拡大図である。
図10及び
図11を参照すれば、第1熱処理チャンバ270の内部空間では基板(W)が加熱されることができる。加熱ユニット2750は基板(W)に形成された薄膜層(DL)のうちで第1薄膜層(TL)に対してレーザー光(L)を照射することができる。加熱ユニット2750から照射されたレーザー光(L)は第1薄膜層(TL)の上部に形成され、金属を含まない第3薄膜層(DL3)、第4薄膜層(DL4)、そして、フォトレジスト層(PR)には吸収されない。これにより、加熱ユニット2750から照射されたレーザー光(L)はフォトレジスト層(PR)、第4薄膜層(DL4)、そして、第3薄膜層(DL3)を順次に通過して金属を含む第1薄膜層(TL)に照射されることができる。
【0111】
加熱ユニット2750から照射されたレーザー光(L)は第1薄膜層(TL)の上面に対して傾くように入射されることができる。加熱ユニット2750から照射されたレーザー光(L)の傾斜はティルティング部材2756の角度を変更して必要によって多様に変更されることができる。
図11のように、第1薄膜層(TL)に傾くように入射されたレーザー光(L)は、第1薄膜層(TL)内部で反射されることができる。第1薄膜層(TL)は金属を含むので、第1薄膜層(TL)内部でレーザー光(L)が有する熱エネルギーは吸収される。これに、レーザー光(L)が第1薄膜層(TL)の内部で反射され、流動することで第1薄膜層(TL)に均一に熱エネルギーを転嫁することができる。
【0112】
また、一実施形態によれば基板(W)上に積層された薄膜層(DL)のうちで第1薄膜層(TL)の上下部に積層された層(例えば、第2薄膜層(DL2)と第3薄膜層(DL3))は金属を含まない。これに、第1薄膜層(TL)に入射されたレーザー光(L)が第1薄膜層(TL)内部で屈折されて第2薄膜層(DL2)と第3薄膜層(DL3)に入射されても、第2薄膜層(DL2)と第3薄膜層(DL3)に吸収されず、第2薄膜層(DL2)と第3薄膜層(DL3)に影響を与えない。これにより、本発明の一実施形態によるポストベーク工程(S50)で基板(W)を加熱する時、金属を含む特定層(例えば、第1薄膜層(TL))のみを選択的に加熱することができる。
【0113】
図12は、
図8のポストベーク工程の時点を見せてくれる図面である。
図13は、
図8のポストベーク工程の終点を見せてくれる図面である。
図12と
図13を参照すれば、本発明の一実施例によるポストベーク工程(S50)では基板(W)に形成された薄膜層(DL)のうちで金属を含む第1薄膜層(TL)をターゲティングしてレーザー光を傾くように照射することができる。また、ポストベーク工程(S50)で加熱ユニット2750がレーザー光(L)を照射する時、支持ユニット2730は移動することができる。制御機8はポストベーク工程(S50)を遂行する間に移動ステージ部2734を制御することができる。一例では、制御機8は加熱ユニット2750が第1薄膜層(TL)に対してレーザー光(L)を照射する間に、レーザー光(L)が第1薄膜層(TL)に照射される領域が変更されるように移動ステージ部2734を制御することができる。
【0114】
図12のように、制御機8はポストベーク工程(S50)を遂行するために加熱ユニット2750が第1薄膜層(TL)にレーザー光(L)を照射する時点(Start Point)で、第1薄膜層(TL)の一端にレーザー光(L)を照射するように移動ステージ部2734を制御する。すなわち、制御機8は移動ステージ部2734に結合された支持部2732の上面に支持された基板(W)の一端にレーザー光(L)が照射されるように移動ステージ部2734を制御することができる。
【0115】
図13のように、制御機8は加熱ユニット2750が第1薄膜層(TL)にレーザー光(L)が照射される終点(End Point)で、第1薄膜層(TL)の一端と対向される他端にレーザー光(L)が照射されるように移動ステージ部2734を制御する。すなわち、制御機8はポストベーク工程(S50)を遂行する間に、第1薄膜層(TL)に入射されるレーザー光(L)が上部から眺める時、第1薄膜層(TL)の一端から他端まで移動されるように移動ステージ部2734を制御することができる。これに、本発明の一実施例によるポストベーク工程(S50)を遂行する場合、レーザー光(L)が金属を含む第1薄膜層(TL)をスキャンして入射されることができる。
【0116】
前述した本発明の一実施形態によるポストベーク工程(S50)によれば、加熱ユニット2750から照射されたレーザー光(L)が傾くように第1薄膜層(TL)に入射させ、金属を含む第1薄膜層(TL)のみに対して選択的にレーザー光(L)を照射して加熱することで、第1薄膜層(TL)の上下部に積層された他の薄膜層(DL)にレーザー光(L)によるダメージを最小化することができる。
【0117】
また、加熱ユニット2750から照射されたレーザー光(L)が傾くように第1薄膜層(TL)に入射されることで、第1薄膜層(TL)の内部でレーザー光(L)が反射されながら流動することができる。第1薄膜層(TL)の内部で均一な熱伝達が可能である。これにより、第1薄膜層(TL)内部のパターン密度を局所的に調節することで、薄膜層(DL)に形成された多様なチップ(Chip)の均一度を調節することができる。すなわち、第1薄膜層(TL)がいわゆる熱伝達層の役割を遂行することができる。これにより、均一な熱伝達がなされた第1薄膜層(TL)によって基板(W)の表面に形成されたフォトレジスト層(PL)に対する熱伝達が円滑に遂行されることができる。すなわち、化学増幅型EUV用フォトレジスト層(PL)に対する化学反応を活性化させることができる。また、露光工程(S40)で要求される露光エネルギーを低めることができる。
【0118】
また、本発明の一実施形態によるポストベーク工程(S50)では別途の熱源(例えば、ヒーター)を利用しないで、レーザー光(L)を、金属を含む層に入射させることで、基板(W)に形成された薄膜層(DL)に均一に熱エネルギーを伝達することができる。
【0119】
また、本発明の一実施形態によるポストベーク工程(S50)が遂行されるうちに制御機8によって移動ステージ部2734の移動が調節されることで、基板(W)に形成された金属を含む第1薄膜層(TL)の全領域に対してレーザー光(L)を均一に入射させることができる。これに、第1薄膜層(TL)の内部に効率的にレーザー光(L)が有する熱エネルギーを伝達することができる。
【0120】
図14は、
図8のポストベーク工程でフォトレジスト層にレーザー光を照射する姿を概略的に示す図面である。
図14を参照すれば、本発明の一実施形態によるポストベーク工程(S50)では基板(W)に形成された薄膜層(DL)のうちで金属を含むフォトレジスト層(PR)を加熱することができる。
図14のように、加熱ユニット2750は金属を含むEUV用フォトレジスト層(PR)にレーザー光(L)を照射することができる。これに、金属を含むフォトレジスト層(PR)が加熱されてベイキングされることがある。
【0121】
また、前述と異なり、加熱ユニット2750で照射されるレーザー光(L)は第1薄膜層(TL)をターゲティングして照射されることができる。第1薄膜層(TL)にレーザー光(L)が照射される過程で、基板(W)の表面に形成された金属を含むEUV用フォトレジスト層(PR)にも入射されることができる。これに、EUV用フォトレジスト層(PR)をベイキングする同時に、金属を含む第1薄膜層(TL)を直接的に加熱してEUV用フォトレジスト層(PR)に間接的に熱を伝達することもできる。
【0122】
前述した本発明の実施形態では本発明のポストベーク工程(S50)でレーザー光(L)を薄膜層(DL)に対して傾くように入射して加熱することを例として挙げて説明したが、これに限定されるものではない。一例では、本発明の第1熱処理チャンバ270ではハードベーク工程(S70)が遂行されることができる。また、本発明の第1熱処理チャンバ270は塗布ブロック20aの熱処理チャンバ260にも提供されることができるし、ソフトベーク工程(S30)また第1熱処理チャンバ270で遂行されることもできる。
【0123】
以上の詳細な説明は本発明を実施形態により例示するものである。また前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、説明された開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。説明された実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の構成を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、請求範囲には他の実施状態も含むと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0124】
10 インデックスモジュール
20 処理モジュール
20a 塗布ブロック
20b 現像ブロック
50 インターフェースモジュール
60 露光装置
260 熱処理チャンバ
270 第1熱処理チャンバ
280 第2熱処理チャンバ
290 液処理チャンバ
2730 支持ユニット
2750 加熱ユニット