(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】照明システム及び照明方法
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240112BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240112BHJP
【FI】
F21S2/00 418
F21V23/00 160
F21S2/00 433
F21S2/00 481
(21)【出願番号】P 2023500019
(86)(22)【出願日】2021-06-30
(86)【国際出願番号】 US2021039796
(87)【国際公開番号】W WO2022006218
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2023-03-01
(32)【優先日】2020-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2020-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500507009
【氏名又は名称】ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ソエル,ワウテル
(72)【発明者】
【氏名】シルビス スミット,ヨハネス ウィレム ハーマン
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-062074(JP,A)
【文献】国際公開第2019/224041(WO,A1)
【文献】特開2020-064270(JP,A)
【文献】特開2012-248532(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面と、該第1の面の反対側の第2の面とを有するライトガイドと、
前記ライトガイドの前記第1の面を通って、前記ライトガイド内に第1の光を向かわせるように構成された複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードと、
前記ライトガイドの前記第2の面を通って前記ライトガイドからコリメートされた投射光として現れるように前記第1の光をコリメートするように構成された集束光学系と、
前記第1の面と、前記第2の面との間で導かれる導光として、第2の光を前記ライトガイド内に向かわせるように構成された第2の発光ダイオードと、
を含
み、
前記導光の少なくとも一部を、前記ライトガイドの前記第2の面を通って散乱光として前記ライトガイドの外に向かわせるように構成された複数の光抽出部をさらに含み、
前記第1の光は前記複数の光抽出部と相互作用しない、照明システム。
【請求項2】
前記集束光学系は、前記ライトガイドの外又は前記ライトガイドの前記第1の面に位置する、請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記複数の光抽出部は前記ライトガイドの第2の面に配置されている、請求項
1に記載の照明システム。
【請求項4】
前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードを電気的に制御することと、
前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードのうちの複数の特定のサブセットの発光ダイオードのうちの1つに電力を供給することと、
前記複数の特定のサブセットのうちのどれに電力を供給すべきかを指定する入力を受信することと、
を行うように構成されたコントローラをさらに含む、請求項1に記載の照明システム。
【請求項5】
前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードは第1の発光ダイオードを含み、
前記集束光学系は、前記第1の発光ダイオードと、前記ライトガイドの前記第1の面との間の第1の光路に位置する第1のレンズを含む、請求項1に記載の照明システム。
【請求項6】
前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードは、前記第1の発光ダイオードから離れて位置する第
3の発光ダイオードをさらに含み、前記第1の発光ダイオードと該第2の発光ダイオードとは別々の基板上に位置し、
前記集束光学系は、前記第
3の発光ダイオードと、前記ライトガイドの前記第1の面との間の第2の光路に位置する第2のレンズを含み、該第2の光路は前記第1の光路と重ならない、請求項
5に記載の照明システム。
【請求項7】
前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードは第1の発光ダイオードを含み、
前記集束光学系は、前記ライトガイドの前記第1の面に配置される第1の湾曲部と、前記ライトガイドの前記第2の面に配置される第2の湾曲部とを含み、該第1の湾曲部及び該第2の湾曲部は、前記第1の発光ダイオードから放出された光をコリメートするように構成されている、請求項1に記載の照明システム。
【請求項8】
前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードは、前記第1の発光ダイオードから離れて位置する第
3の発光ダイオードをさらに含み、
前記集束光学系は、前記ライトガイドの前記第1の面に配置される第3の湾曲部と、前記ライトガイドの前記第2の面に配置される第4の湾曲部とを含み、該第3の湾曲部及び該第4の湾曲部は、前記第
3の発光ダイオードから放出される光をコリメートするように構成されている、請求項
7に記載の照明システム。
【請求項9】
前記第2の発光ダイオードは、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードから離間され、前記第2の光を前記ライトガイドの端部内に向かわせるように構成され、該端部は、前記ライトガイドの前記第1の面と前記第2の面との間で延びている、請求項1に記載の照明システム。
【請求項10】
前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードは、相関色温度が異なる光を放出する少なくとも2つの発光ダイオードを含む、請求項1に記載の照明システム。
【請求項11】
前記第1の面と、前記第2の面との間で導かれる導光として第3の光を前記ライトガイド内に向かわせるように構成された第3の発光ダイオードをさらに含み、前記第2の光と前記第3の光とは相関色温度が異なる、請求項1に記載の照明システム。
【請求項12】
照明を提供するための方法であって、当該方法は、
複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードで第1の光を生成することと、
前記第1の光を、ライトガイドの第1の面を通って該ライトガイド内に向かわせることと、
前記ライトガイドの第2の面を通って、前記ライトガイドからコリメートされた投射光として現れるように前記第1の光を集束光学系で少なくともコリメートすることであって、前記ライトガイドの前記第2の面は、前記ライトガイドの第1の面の反対側にある、ことと、
第2の発光ダイオードで第2の光を生成することと、
前記第1の面と前記第2の面との間で導かれる導光として、前記第2の光を前記ライトガイド内に向かわせることと、
複数の光抽出部により、前記導光の少なくとも一部を、前記ライトガイドの前記第2の面を通って散乱光として前記ライトガイドの外に向かわせること
であって、前記第1の光は前記複数の光抽出部と相互作用しない、ことと、
を含む、方法。
【請求項13】
複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードの複数の特定のサブセットのうちの第1のサブセットを指定する入力を受信することと、
前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードの前記第1のサブセットに電力を供給することと、
をさらに含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
第1の面と、該第1の面の反対側の第2の面とを有するライトガイドであって、該ライトガイドは、該ライトガイドを通って該第1の面から該第2の面に延びる孔を画定する、ライトガイドと、
第1の光を放出するように構成された第1の発光ダイオードと、
前記第1の光を少なくとも部分的に集束し、前記第1の光が、前記ライトガイドの前記孔を通り、前記ライトガイドの前記第2の面にて前記孔から投射光として現れるように向かわせるように構成された集束光学系と、
前記第1の面と前記第2の面との間で導かれる導光として、第2の光を前記ライトガイド内に向かわせるように構成された第2の発光ダイオードと、
を含む照明システム。
【請求項15】
前記集束光学系は、少なくとも部分的に集束された前記第1の光が前記ライトガイドの前記第1の面にある前記孔に入るように、前記ライトガイドの外に位置する、請求項
14に記載の照明システム。
【請求項16】
前記孔は実質的に円筒形である、請求項
14に記載の照明システム。
【請求項17】
前記孔は、前記ライトガイドの前記第2の面と実質的に直交する孔軸に沿って延びる、請求項
14に記載の照明システム。
【請求項18】
前記導光の少なくともに一部を、前記ライトガイドの前記第2の面を通って散乱光として前記ライトガイドの外に向かわせるように構成された複数の光抽出部をさらに含む、請求項
14に記載の照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2020年7月2日に出願された米国仮出願第63/047631号及び2020年8月10日に出願された欧州特許出願第20190285.5号の優先権を主張する、2020年9月14日に出願された米国出願第17/020390号に対する優先権の利益を主張し、その全体は参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、動的に可変な照明パターンを生成可能な照明システムに関する。
【背景技術】
【0003】
照明システムにとって、動的に可変な照明パターンを生成することは困難である。例えば、広いビーム角度と、広いビーム角度にわたる適切な分解能の両方を実現することは困難であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】
図1は、一部の実施形態に係る照明システムの一例の側面図を示す。
【
図2】
図2は、一部の実施形態に係る、
図1の照明システムの散乱光の分布の一例の極座標プロットを示す。
【
図3】
図3は、一部の実施形態に係る、
図1の照明システムの投射光の分布の一例の極座標プロットを示す。
【
図4】
図4は、一部の実施形態に係る、照明システムの別の例の側面図を示す。
【
図5】
図5は、一部の実施形態に係る、照明システムの別の例の側面図を示す。
【
図6】
図6は、一部の実施形態に係る、照明システムの別の例の側面図を示す。
【
図7】
図7は、一部の実施形態に係る、照明システムの別の例の側面図を示す。
【
図8】
図8は、一部の実施形態に係る、照明を生成するための方法の一例を示す。
【0005】
いくつかの図面の全体にわたって、対応する参照符号は対応する部分を示す。図面内の要素は、必ずしも縮尺通りに記載されていない。図面に示す構成は例にすぎず、いかなる場合も限定的に解釈すべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0006】
照明システムは動的に可変な照明パターンを生成できる。照明システムは、任意で平面ライトガイドであり得るライトガイドを含むことができる。
【0007】
照明システムはライトガイドに結合された投射光学系を含むことができる。投射光学系は比較的低いビーム角度(すなわち、ライトガイドの表面法線に対して形成されるビーム角度)で照明パターンに寄与することができる。投射光学系の光源は個別にアドレス可能な発光ダイオードを含むことができる。発光ダイオードの少なくとも一部は、画素化された矩形アレイ及び/又は画素化された線形アレイ等のアレイに配置できる。発光ダイオードの少なくとも一部はディスクリートに形成できる(つまり、アレイの一部として含められなくてもよい)。発光ダイオードは、ライトガイドとは別のレンズ及び/又はライトガイドの1つ以上のそれぞれの表面と一体的に形成された1つ以上の屈折素子及び/又は反射素子等の1つ以上の集束素子を介して光を導くことができる。コントローラは、1つ以上の個々の発光ダイオードに選択的に電力を供給できる。したがって、どの発光ダイオードに電力を供給するかを制御することにより、コントローラは投射光学系からの照明パターンの寄与を制御できる。
【0008】
ライトガイドは散乱部を含めることもできる。散乱部は、比較的大きな表面積にわたってライトガイドの外に光を向かわせることができるため、ライトガイドを直接見た場合のグレアを軽減するのに役立つ。
【0009】
図1は、一部の実施形態に係る照明システム100の一例の側面図を示す。
【0010】
照明システム100はライトガイド114を含むことができる。ライトガイド114は、ガラス又はプラスチック等の実質的に透明な材料から形成できる。ライトガイド114は、ライトガイド114内の1つの場所からライトガイド114内の別の場所に光を向かわせるように構成できる。ライトガイド114は、ライトガイド114内の光線が、例えば、全内部反射を介してライトガイド114の1つ以上の表面で反射されるように成形できる。
【0011】
ライトガイド114は、第1の面と、第1の面の反対側の第2の面とを有することができる。ライトガイド114は、第2の面が第1の面と実質的に平行である、実質的に平面のライトガイド114として成形できる。ライトガイド114は、第2の面が第1の面に対して角度を持つくさび形のライトガイド114として成形できる。他の適切な形状を用いることもできる。
【0012】
複数の第1の個別にアドレス可能(individually addressable)な発光ダイオード106A、106Bは、ライトガイド114の第1の面を通って第1の光108A、108Bをライトガイド114に向かわせることができる。複数の個別にアドレス可能な発光ダイオード106A、106Bは、発光ダイオード106A、106Bの1つ以上のアレイとして形成できる。発光ダイオード106A、106Bの各アレイは、アレイ内の各発光ダイオードが個別にアドレス可能にする電気接続を有することができる。あるいは、個別にアドレス可能な発光ダイオード106A、106Bのうちの1つ以上をディスクリートに形成できる(例えば、アレイの一部として含まれない)。後述の
図6は、そのようなディスクリートに形成された発光ダイオードの例を示す。
【0013】
図1に戻って、集束光学系110A、110Bは、ライトガイド114の第2の面を通って投射光112A、112Bとしてライトガイド114から現れるように第1の光108A、108Bを少なくとも部分的に集束させることができる。
図1の例では、集束光学系110A、110Bは、投射光112A、112Bがコリメートされるか又は実質的にコリメートされて現れるように第1の光108A、108Bをコリメートできる。あるいは、集束光学系110A、110Bは、第1の光108A、108Bを少なくとも部分的に集束させて出射光を形成し、出射光は発散し、発光ダイオード106A、106Bから放出される光の発散角よりも小さい発散角を有する。さらなる代替案として、集束光学系110A、110Bは、第1の光108A、108Bを少なくとも部分的に集束させて出射光を形成し、出射光は焦点に収束し、その後発散し、発散する際に、発光ダイオード106A、106Bから放出される光の発散角よりも小さい発散角を有する。
【0014】
集束光学系110A、110Bは、複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードからの光を、実質的に撮像的に遠視野に投影できる屈折投射光学系として形成できる。例えば、特定の発光ダイオードの位置は、発光ダイオードからの光が現れる遠視野の角度と相互に関連付けることができる。一部の例では、投射光112A、112Bのほとんど又は全て(ピーク強度の半分以上の強度を有する投射光112A、112Bとして定義される)が、(ライトガイド114の第2の面の表面法線に対して定義される)伝播角度の範囲内に収まることがある。一部の例では、伝播角度の範囲は約30°~約60°であり得る。例えば、表面法線に対して測定される約30°の伝播角度の範囲の場合、投射光は、表面法線に対して測定された約負の30°~約正の30°の間に収まり得る。他の数値例も可能である。他の適切な角度範囲を用いることもできる。
【0015】
少なくとも1つの第2の発光ダイオードは、第2の光をライトガイド114の第1の面と、ライトガイド114の第2の面との間で導かれる導光120としてライトガイド114に向かわせることができる。例えば、第2の発光ダイオードは、ライトガイド114の端に沿って位置することができ、ライトガイド114の端を通ってライトガイド114に第2の光を向かわせることができる。あるいは、第2の発光ダイオードは、ライトガイド114の端の近くに位置することができ、ライトガイド114の第1又は第2の面を通ってライトガイド114に第2の光を結合できる。照明システム100が複数の第2の発光ダイオードを含む構成の場合、第2の発光ダイオードは、ライトガイド114の1つ以上の端に沿って離間でき、それぞれの発光が互いに平行でないように方向付けられ得る。つまり、一方の第2の発光ダイオードの発光は、他方の第2の発光ダイオードの発光に対して角度を付けることができる。1つ以上の第2の発光ダイオードをアレイに含めるか又はディスクリートに形成することができる。
【0016】
ライトガイド114に複数の光取り出し部122を配置できる。光取り出し部122は、導光(guided light)120の少なくとも一部をライトガイド114の第2の面を通ってライトガイド114の外に散乱光124として向かわせることができる。光取り出し部122は、ライトガイド114の比較的大きな領域にわたって分布できる。そのような、比較的大きな領域にわたる分布は、散乱光124に対して比較的低く、比較的均一な輝度を生成できる。この比較的低く、比較的均一な輝度は、例えば、ユーザが照明システム100の出力を直接見る場合に、グレアを低減できる。光取り出し部122は、ディフューザー等の粗面、エンボス又は射出成形可能なプリズム又はマイクロプリズム等の複数の比較的小さな形状の構造、スクリーン印刷又はインクジェット印刷が可能な散乱したインクのドット等の複数の吸収又は散乱要素及び/又は他の光散乱要素を含むことができる。ライトガイド114の第1の面は、散乱光124をライトガイド114の第1の面から離れて第2の面に向けることができる反射器を任意で含むことができる。
図1の例に示すように、ライトガイド114の第2の面に光取り出し部122のうちの1つ以上を配置できる。ライトガイド114の第1の面に光取り出し部122の1つ以上を配置することができる。光取り出し部122のうちの1つ以上をライトガイド114の内部に配置できる。光取り出し部122は、投射光112A、112Bが伝播できるライトガイド114の第1の面の領域及びライトガイド114の第2の面の領域にはなくてよい。光取り出し部122は、反射器の領域にはなくてもよい。
【0017】
コントローラ102は、発光ダイオードのうちのどれがオン又はオフにされているかを判定すること等のために、第1の電気接続104A及び第2の電気接続104Bを通って複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードを電気的に制御できる。本明細書で用いる「電気接続」という用語は、例えば、配線接続又は遠隔連結接続(例えば、無線接続)である。第1の個別にアドレス可能な発光ダイオード106A、106Bのうちのどれが電気的に電力供給されるかを変更することにより、コントローラ102は投射光112A、112Bの角度出力を変更できる。例えば、コントローラ102が複数のうちの第1の発光ダイオードに電力を供給する場合、投射光112A、112Bは第1の幅を持つ角度出力を有することができる。コントローラ102が複数のうちの第1の発光ダイオードと、複数のうちの隣接する第2の発光ダイオードに電力を供給する場合、投射光112A、112Bは、例えば、第1の幅の2倍の第2の幅を有する角度出力を有することができる。他の適切な例を使用することもできる。このように、コントローラ102は、ユーザが照明システム100の光出力のビーム形状及び/又はビーム方向を調整できるようにする。コントローラ102は、例えば、中央マイクロコントローラへのルーティング、デジタル通信プロトコル(
図1に図示していないが、開示の主題を読み理解する当業者であれば理解できる)を介した共通データ回線を介した統合スイッチのアドレッシング及び/又はパッシブ/アクティブマトリックスアドレッシングを介して制御を行うことができる。一部の例では、コントローラ102は、例えば、ユーザインターフェースを介して、ビーム形状及び/又はビーム方向を選択するために、ユーザからの入力を受信できる。一部の例では、入力は、予め定義された又は特定の複数の構成のうちの1つの選択を含むことができる。一部の例では、コントローラ102は、所望の配光を決定するために1つ以上の入力を受信できる。入力は、乗員の位置及びアクティビティ、時刻、周囲の照明等を含めることができる。入力を提供するために、適切なセンサーを制御システムに接続するか又は統合できる。
【0018】
コントローラ102は、116A及び116Bを介して、少なくとも1つの第2の発光ダイオード118A、118Bを電気的に制御することもできる。一部の例では、コントローラ102は、(複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオード106A、106Bの制御から生じる)投射光112A、112Bの構成を選択できるようにするが、第2の発光ダイオード118A、118Bの構成は選択することはできない。このように、投射光112A、112Bは、ユーザ等によって制御できるが、散乱光124はユーザによって制御できない場合がある。光出力の制御をこのように可能にすることにより、照明システム100は、投射光112A、112Bに散乱光124を加えることで、比較的広い角度出力を実現しつつ、投射光112A、112Bの光出力の比較的高い分解能を可能にすることができる。
【0019】
上述の実施形態の結果として、照明システム100は、ライトガイド114の第2の面の面法線に比較的近いビーム伝播方向(例えば、約40°未満、約50°未満、約60°未満等の比較的小さい伝播角度)を有することができる投射光112A、112Bと、ライトガイド114の第2の面の面法線から比較的遠いビーム伝播方向(例えば、約40°よりも大きい、約50°よりに大きい、約60°よりも大きいといった伝播角度が比較的大きい)を含むことができる散乱光124とを組み合わせることができる。投射光学系は、ユーザにとって実質的に直視外になり得る角度でのビーム成形及びステアリングのために、デジタルでアドレス可能な高輝度LEDソースを投射できる。散乱光学系は、光が、直視であり得るより高い角度に向けて主に散乱され、より広い領域にわたって分散されて、輝度コントラスト及び関連するグレアが低減されるように設計することができる。
【0020】
図2は、一部の実施形態に係る、
図1の照明システム100の散乱光124の分布の一例の極座標を示す。
図2の極座標では、ライトガイド114の第2の面の面法線に対して角度が形成されている。例えば、0°の角度は面法線と一致するのに対して、正の90°又は負の90°の角度は、ライトガイド114の第2の面と本質的に平行である。
【0021】
図2の例では、散乱光分布は分岐しており、第1のピークは第2のピークから分離している。そのような分岐した光分布はバットウイング分布と呼ばれ得る。
図2の例では、第1のピークは負の70°~負の60°の間にあり、第2のピークは正の60°~正の70°の間にある。他の数値範囲も用いることができる。
【0022】
図3は、一部の実施形態に係る、
図1の照明システム100の投射光112A、112Bの分布の一例の極座標を示す。
図3の極座標では、ライトガイド114の第2の面の面法線に対して角度が形成されている。
【0023】
図3の例では、散乱光分布はピークが比較的鋭く、単一のピークを有する。
図3の例では、単一のピークが正の20°と正の30°とのの間にある。他の数値範囲も用いることができる。
【0024】
単一のピークは、単一の発光ダイオードからの光に対応できる。各発光ダイオードからの投射光の分布は、
図3に示す幅と同様の幅を有し得るが、
図3に示す分布から角度がオフセットされている。どの発光ダイオードに電力を同時に供給するかを制御することにより、コントローラ102は、電力が供給された発光ダイオードに対応する個々の投射光の分布を効果的に組み合わせることができる。例えば、コントローラ102は、別の場所にある別の発光ダイオードに電力を供給することによって、比較的狭いピークを別の角度に移すことができる。別の例として、コントローラ102は、任意で連続した場所にある複数の発光ダイオードに電力を供給することによって、角度出力を広げることができる。
【0025】
図1の構成では、集束光学系110A、110Bは、ライトガイド114とは別個に形成されるレンズを含み、そのようなレンズの出力は、ライトガイド114の概して平面な第1の面及び第2の面によって、集束又はデコリメーション(decolimating)効果が何ら与えられることなく、ライトガイドの第1の面及び第2の面を伝播する。集束光学系をライトガイド114の第1の面及び/又は第2の面に統合することを含む、集束光学系の他の構成も可能である。
【0026】
図4は、一部の実施形態に係る、照明システム400の別の例の側面図を示す。
図4の要素402~422は、
図1の対応する要素102~122のそれぞれの機能及び構造と同じであるか又は同様である。
【0027】
集束光学系426A、428A、426B、428Bは、ライトガイド414の第1の面及び第2の面のそれぞれの成形部(例えば湾曲部)として形成できる。例えば、集束光学系426A及び428Aは、発光ダイオードアレイ406Aから放出された光を少なくとも部分的に集束させることができ、集束光学系426B及び428Bは、発光ダイオードアレイ406Bから放出された光を少なくとも部分的に集束させることができる。他の適切な構成も可能である。このように、集束光学系をライトガイド414と統合できる。
図1に示すレンズのいずれかに代えて又は加えて、成形部の全て又はいずれかを用いることができる。
【0028】
図4の構成では、散乱光を生成する発光ダイオードは、ライトガイドの1つ以上の端部に沿って位置する。散乱光を生成するこれらの発光ダイオードについて、それらを、投射光を生成する発光ダイオードと共に配置することを含む他の構成も可能である。
【0029】
図5は、一部の実施形態に係る、照明システム500の別の例の側面図を示す。
図5の要素502~528は、
図4の対応する要素402~428のそれぞれの機能及び構造と同じであるか又は同様である。
【0030】
発光ダイオードのアレイ506Aは、その周辺に1つ以上の発光ダイオード530を含むことができ、これは、散乱光524を形成するために光取り出し部522に向けられる光を生成できる。506B等の発光ダイオードの他のアレイは、それらのそれぞれの周辺部に同様の発光ダイオード530を含むことができ、散乱光524を形成する光を同様に生成できる。アレイの内部発光ダイオードからの光は、投射光を形成できる。
【0031】
反射器532は、発光ダイオード530からの光を分離し、該光を導光としてライトガイド514に向かわせることができる。光取り出し部522は、ライトガイド514の第2の面を通ってライトガイド514から出る導光の少なくとも一部を散乱光524として向かわせることができる。反射器532は、ライトガイド514の隣接部分間の不連続部として形成できる。反射器532は、例えば、全内部反射を介して反射できるか又はライトガイド514に光を反射することができる1つ以上の反射及び/又は誘電体層を含むことができる。
【0032】
一部の例では、反射器532は、アレイ506Aからの複数の周辺部に位置する発光ダイオードからの光を、導光としてライトガイド514に向かわせ、散乱光としてライトガイド514から出すように、発光ダイオードのアレイ506Aの周囲に広がることができる。
【0033】
図1、
図4及び
図5の構成では、発光ダイオードは1つ以上のアレイに配置される。発光ダイオードについて、ディスクリートに形成された発光ダイオードを用いることを含む他の構成も可能である。
【0034】
図6は、一部の実施形態に係る照明システム600の別の例の側面図を示す。
図6の構成は、発光ダイオードのアレイではなく、ディスクリートに形成された発光ダイオードを用いる。
【0035】
図6の構成では、コントローラ602は、投射光612Aを生成するために集束光学系610Aに光を放出可能な発光ダイオード606Aを制御できる。コントローラ602は、投射光612Bを生成するために集束光学系610Bに光を放出可能な発光ダイオード606Bをさらに制御できる。コントローラ602は、投射光612Cを生成するために集光光学610Cに光を放出可能な発光ダイオード606Cをさらに制御できる。投射光612A、612B及び612Cは、任意で互いに対して角度を有することができる。集束光学系610A、610B、610Cのそれぞれは、個々のレンズとして形成することも、任意で、
図4及び
図5に示すようにライトガイド614と一体形成することもできる。
【0036】
コントローラ602は、散乱光を形成するために、光をライトガイド614に向けることができる発光ダイオード618A及び618Bを追加で制御できる。
【0037】
図7は、一部の実施形態に係る照明システム700の別の例の側面図を示す。照明システム700は、投射光712A、712B、712Cがライトガイド714の1つ以上の孔734A、734B、734Cを通過できる点で、
図1及び
図4~
図6の構成と異なる。例えば、投射光712A、712B、712Cは、集束光学系710A、710B、710Cを出た後に、第1の面を通ってライトガイド714に入り、ライトガイド714の内部を通過し、第2の面でライトガイド714から出ることなく、空気中を伝播することができる。
【0038】
図7の構成では、コントローラ702は、投射光712Aを生成するために、光を集束光学系710Aに放出できる発光ダイオード706Aを制御できる。コントローラ702は、投射光712Bを生成するために、光を集束光学系710Bに放出できる発光ダイオード706Bをさらに制御できる。コントローラ702は、投射光712Cを生成するために、光を集束光学系710Cに放出できる発光ダイオード706Cをさらに制御できる。投射光712A、712B及び712Cは、任意で互いに対して角度を有することができる。
【0039】
照明システム700は、第1の面と、第1の面の反対側の第2の面とを有するライトガイド714を含むことができる。ライトガイド714は、第1の面から第2の面に延びる734A、734B、734C等の孔を画定できる。706A、706B、706C等の第1の発光ダイオードは第1の光を放出できる。710A、710B、710C等の集束光学系は、第1の光を少なくとも部分的に集束でき、少なくとも部分的に集束された第1の光を、ライトガイド714の対応する孔734A、734B、734Cを通って、ライトガイド714の第2の面にある孔714から投射光として現れるように向わせることができる。718A、718B等の第2の発光ダイオードは、第1の面と第2の面との間で導くことができる導光として、第2の光をライトガイド714内に向かわせることができる。
【0040】
一部の例では、少なくとも部分的に集束された第1の光がライトガイド714の第1の面にある対応する孔734A、734B、734Cに入るように、レンズ710A、710B、710C等の集束光学系をライトガイド714の外に配置できる。一部の例では、レンズ710A、710B、710C等の集束光学系は、それぞれの孔734A、734B、734C内に少なくとも部分的に配置することができる。集束光学系が少なくとも部分的に孔の中にある一部の例では、集束光学系は、見るものにグレアを引き起こし得る、意図された投射角度を超える光のカットオフを作成できる量だけ孔の中に埋め込むことができる。
【0041】
一部の例では、孔734A、734B、734Cのうちの1つ以上は実質的に円筒状であり得る。例えば、孔734A、734B、734Cのうちの1つ以上は孔軸に沿って延びることができ、孔軸に直交する平面で取られた実質的に円形の断面を有することができる。一部の例では、孔軸はライトガイドの第2の面に実質的に直交することができる。ライトガイド714を貫通する複数の孔734A、734B、734Cがある一部の例では、対応する複数の孔軸は実質的に平行であり得る。ライトガイド714を貫通する複数の孔734A、734B、734Cがある一部の例では、対応する複数の孔軸のうちの2つ以上は互いに対して角度を有することができる。
【0042】
一部の例では、照明システム700は、導光の少なくとも一部が、ライトガイド714の第2の面を通って、散乱光としてライトガイド714の外に向かわせることができる複数の光取り出し部722を含むことができる。
【0043】
照明システム700は、
図6に示すものと同様に、ディスクリートに形成された発光ダイオードを用いるものとして
図7に示すが、係る構成は、
図1、
図4及び
図5に示されているものと同様に、発光ダイオードの1つ以上のアレイを用いるか又は少なくとも1つのディスクリートに形成された発光ダイオードと、発光ダイオードの少なくとも1つのアレイとの組み合わせを用いることもできる。
【0044】
また、照明システムは、集束光学系及びライトガイドの構成を任意で混合することができる。例えば、照明システムは、
図1及び
図6のようにライトガイドとは別個に形成され、ライトガイドに光を出入させるように構成された1つ以上の集束光学系、
図4及び
図5のようにライトガイドと一体形成された1つ以上の集束光学系及び/又は
図7のようにライトガイドとは別個に形成され、ライトガイドの孔を通るように光を向かわせるように構成された1つ以上の集束光学系を含むことができる。
【0045】
一部の例では、上記の構成のいずれかとの組み合わせで、散乱要素を任意で領域に分割できる。各領域は、異なる出力光分布を生成できる。発光ダイオードは、各領域に対して個別にアドレス可能とすることができる。例えば、領域は、同じ又は同様の極角分布を有するが、異なる方位角分布を有することができる。このように、照明システムは散乱光を効果的に操縦できる。散乱光は広い角度範囲にわたって及ぶことができるため、この構成により、広い角度範囲にわたってビームステアリングを効果的に行うことができる。
【0046】
一部の例では、上記の構成のいずれかとの組み合わせで、少なくとも2つの異なる一次発光ダイオードを個別にアドレス可能なそれぞれの光学系に結合することにより、投射光及び/又は散乱光の色の調整可能にできる。このような色の調整は、ディムトウワーム(dim-to-warm)、白色相関色温度調整又はフルカラー調整等の機能をサポートできる。加えて、導光板及び散乱要素は良好な色の混合を提供することができ、個々の発光ダイオードからの個々の色の寄与の視覚化を回避するか又は排除するのに役立つ。
【0047】
投射光学系では、異なる原色が遠視野で同じ光分布を有することを確実にし、遠視野で実質的な色の均一性を維持するのに役立ついくつかの選択肢がある。
【0048】
例えば、発光ダイオードのアレイ等の単一の画素化された光源で複数の色が実施され得る。散乱層等の任意の混合光学系は、光が投射される前に色を混合することができる。混合光学系は画素化された光源の空間分解能を下げることができるため、実用的な設計では通常、色の混合と空間分解能の間でトレードオフできる。
【0049】
別の例として、別々に画素化された光源として複数の色が実施されてもよく、各光源は1つの色のみを有する。投射光学系が、遠視野で同様の経路を、互いに平行であること等により横断するビームを生成する場合、色は遠視野で混合できる。画素化された光源のお互いに対するレイアウトは、色の影を最小化又は低減できる。
【0050】
さらに別の例として、発光ダイオードがスパースアレイにあるか又は個別である構成の場合、色のための投射光学系の集合的な配光が全ての色で同じであれば、遠視野での色混合も実現できる。
【0051】
一部の例では、散乱光を形成する発光ダイオードは、投射光を形成する発光ダイオードよりも高い相関色温度(CCT)を有することができる。例えば、散乱光は約5000K以上の相関色温度を有することができるのに対して、投射光は約2700K~約4000Kの相関色温度を有することができる。相関色温度をこのように分布させることは、人間中心の照明設計をサポートするのに役立つ。例えば、頭上の照明器具では、相関色温度をこのように分布させることで、照明のために機能的な中性又は暖かい白色の下向きの光を提供しながら、概日同調(circadian entrainment)及び他の生理学的利益のために青色に富んだ光を目に直接届けることができる。低い相関色温度の発光ダイオードによって提供される機能的な照明を維持しながら、メラトニンの抑制を低減するために、より高い相関色温度の発光ダイオードを任意で減光又はオフにすることができる。
【0052】
一部の例では、散乱光を形成する発光ダイオードは相関色温度が調整可能であるのに対して、投射光を形成する発光ダイオードは相関色温度を固定できる。上述した人間中心の照明設計をサポートするのに役立つのに加えて、散乱光の相関色温度を調整可能にすることで、シーン設定及び/又は生理学的な利点を得ることができる。
【0053】
照明システムは、接客、小売、オフィス照明及び他の用途等の屋内照明のために用いることができる動的照明システムとして形成できる。
【0054】
図8は、一部の実施形態に係る、照明を生成する方法800の一例を示す。方法800は、
図1及び
図4~
図7に示す照明システム又は他の適切な照明システムで実行できる。
【0055】
動作802で、方法800は、複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードで第1の光を生成できる。
【0056】
動作804で、方法800は、第1の光をライトガイドの第1の面を通ってライトガイド内に向かわせることができる。
【0057】
動作806で、方法800は、ライトガイドの第2の面を通って、ライトガイドから投射光として現れるように第1の光を集束光学系で少なくとも部分的に集束させることができ、ライトガイドの第2の面はライトガイドの第1の面の反対側である。
【0058】
動作808で、方法800は、第2の発光ダイオードで第2の光を生成できる。
【0059】
動作810で、方法800は、第1の面と第2の面との間で導かれる導光として、第2の光をライトガイド内に向かわせることができる。
【0060】
任意の動作812で、方法800は、複数の光取り出し部により、ライトガイドの第2の面を通って導光の少なくとも一部を散乱光としてライトガイドの外に向かわせることができる。
【0061】
本明細書では、システム及び方法の特定の特徴のみを例示及び説明してきたが、当業者であれば多くの修正及び変更を思い付く。したがって、添付の特許請求の範囲は、そのような修正及び変更の全てをカバーすることを意図していると理解すべきである。方法の動作は、実質的に同時に又は異なる順番で行うことができる。
【0062】
本明細書で開示するシステム及び関連方法をさらに例示するために、非限定的の一連の例を以下で提供する。以下の非限定的の例のそれぞれは、単独で行うこともできるし、他の例のうちの任意の1つ以上と任意の順列又は組み合わせで組み合わせることもできる。
【0063】
例1では、照明システムは、第1の面と、第1の面と反対側の第2の面とを有するライトガイドと、第1の光を該ライトガイドの第1の面を通って該ライトガイドに向かわせるように構成された複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードと、前記ライトガイドの第2の面を通って、前記ライトガイドから投射光として現れるように第1の光を少なくとも部分的に集束するように構成された集束光学系と、第1の面と第2の面との間で導かれる導光として第2の光をライトガイドに向かわせるように構成された第2の発光ダイオードとを含む。
【0064】
例2では、例1の照明システムは、前記導光の少なくとも一部を、前記ライトガイドの第2の面を通って前記ライトガイドの外に散乱光として向かわせるように構成された複数の光取り出し部を任意でさらに含むことができる。
【0065】
例3では、例1乃至2のいずれかの照明システムは、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードを電気的に制御するように構成されたコントローラを任意でさらに含むことができる。
【0066】
例4では、例1乃至3のいずれか1つの照明システムは、前記コントローラが、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードのうちの発光ダイオードの複数の特定のサブセットのうちの1つに電力を供給するようにさらに構成されるように、任意で構成できる。
【0067】
例5では、例1乃至4のいずれか1つの照明システムは、前記コントローラが、前記複数の特定のサブセットのうちのどれに電力を供給すべきかを指定する入力を受信するようさらに構成されるように任意で構成できる。
【0068】
例6では、例1乃至5のいずれかの1つの照明システムは、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードが第1の発光ダイオードを含み、前記集束光学系が、前記第1の発光ダイオードと、前記ライトガイドの前記第1の面との間の第1の光路に位置する第1のレンズを含むように任意で構成できる。
【0069】
例7では、例1乃至6のいずれか1つの照明システムは、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードが、前記第1の発光ダイオードから離れて位置する第2の発光ダイオードをさらに含み、前記集束光学系が、前記第2の発光ダイオードと、前記ライトガイドの前記第1の面との間の第2の光路に位置する第2のレンズを含むように、任意で構成できる。
【0070】
例8では、例1乃至7のいずれか1つの照明システムは、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードが第1の発光ダイオードを含み、前記集束光学系が、前記ライトガイドの前記第1の面に配置される第1の湾曲部と、前記ライトガイドの前記第2の面に配置される第2の湾曲部とを含み、該第1の湾曲部及び該第2の湾曲部は、前記第1の発光ダイオードから放出された光を少なくとも部分的に集束するように構成されているように任意で構成できる。
【0071】
例9では、例1乃至8のいずれか1つの照明システムは、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードが、前記第1の発光ダイオードから離れて位置する第2の発光ダイオードをさらに含み、前記集束光学系が、前記ライトガイドの前記第1の面に配置される第3の湾曲部と、前記ライトガイドの前記第2の面に配置される第4の湾曲部とを含み、該第3の湾曲部及び該第4の湾曲部は、前記第2の発光ダイオードから放出される光を少なくとも部分的に集束するように構成されているように任意で構成できる。
【0072】
例10では、例1乃至9のいずれか1つの照明システムは、前記第2の発光ダイオードが前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードから離隔され、前記第2の光を前記ライトガイドの端部に向かわせるように構成され、該端部は、前記ライトガイドの前記第1の面と前記第2の面との間に延びているように任意で構成できる。
【0073】
例11では、例1乃至例10のいずれか1つの照明システムは、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードが、相関色温度が異なる光を放出する少なくとも2つの発光ダイオードを含むように任意で構成できる。
【0074】
例12では、例1乃至例11のいずれかの1つの照明システムは、前記第1の面と、前記第2の面との間で導かれる導光として第3の光を前記ライトガイド内に向かわせるように構成された第3の発光ダイオードを任意でさらに含むことができ、前記第2の光と前記第3の光とは相関色温度が異なる。
【0075】
例13では、例1乃至例12のいずれか1つの照明システムは、前記複数の光取り出し部が前記ライトガイドの第2の面に配置されるように任意で構成できる。
【0076】
例14では、照明を提供する方法は、複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードで第1の光を生成することと、前記第1の光を、ライトガイドの第1の面を通って該ライトガイド内に向かわせることと、前記ライトガイドの第2の面を通って、前記ライトガイドから投射光として現れるように前記第1の光を集束光学系で少なくとも部分的に集束させることであって、前記ライトガイドの前記第2の面は、前記ライトガイドの第1の面の反対側にある、ことと、第2の発光ダイオードで第2の光を生成することと、前記第1の面と前記第2の面との間で導かれる導光として前記第2の光を前記ライトガイド内に向かわせることと、複数の光取り出し部により、前記ライトガイドの前記第2の面を通って前記導光の少なくとも一部を散乱光として前記ライトガイドの外に向かわせることと、を含む。
【0077】
例15では、例14の方法は、複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードの複数の特定のサブセットのうちの第1のサブセットを指定する入力を受信することと、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードのうちの前記第1のサブセットに電力を供給することと、を任意でさらに含むことができる。
【0078】
例16では、照明システムは、第1の面と、該第1の面の反対側の第2の面とを有するライトガイドであって、該ライトガイドは、該ライトガイドを通って該第1の面から該第2の面に延びる孔を画定する、ライトガイドと、第1の光を放出するように構成された第1の発光ダイオードと、前記ライトガイドの前記第2の面にある前記孔から投射光として現れるように前記第1の光を少なくとも部分的に集束するように構成された集束光学系と、前記第1の面と前記第2の面との間で導かれる導光として第2の光を前記ライトガイド内に向かわせるように構成された第2の発光ダイオードと、を含むことができる。
【0079】
例17では、例16の照明システムは、前記集束光学系が、少なくとも部分的に集束された前記第1の光が前記ライトガイドの前記第1の面にある前記孔に入るように、前記ライトガイドの外に位置するように任意で構成できる。
【0080】
例18では、例16乃至17のいずれか1つの照明システムは、前記孔が実質的に円筒形であるように任意で構成できる。
【0081】
例19では、例16乃至18のいずれか1つの照明システムは、前記孔が前記ライトガイドの前記第2の面と実質的に直交する孔軸に沿って延びるように任意で構成できる。
【0082】
例20では、例16乃至19のいずれか1つの照明システムは、前記導光の少なくともに一部を前記ライトガイドの前記第2の面を通って前記ライトガイドの外に向かわせるように構成された複数の光取り出し部を任意でさらに含むことができる。
【0083】
例21では、照明システムは、第1の面と、該第1の面の反対側の第2の面とを有するライトガイドと、前記ライトガイドの前記第1の面を通って、前記ライトガイド内に第1の光を向かわせるように構成された複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードと、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードを電気的に制御するように構成されたコントローラと、前記ライトガイドの前記第2の面を通って前記ライトガイドから投射光として現れるように前記第1の光を少なくとも部分的に集束するように構成された集束光学系と、前記第1の面と前記第2の面との間で導かれる導光として第2の光を前記ライトガイド内に向かわせるように構成された第2の発光ダイオードと、前記ライトガイドの第2の面に配置され、前記導光の少なくとも一部を前記ライトガイドの第2の面を通って散乱光として前記ライトガイドから出るよう向かわせるように構成された複数の光取り出し部とを含むことができる。
【0084】
例22では、例21の照明システムは、前記コントローラが、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードのうちの複数の特定のサブセットの発光ダイオードのうちの1つに電力を供給することと、前記複数の特定のサブセットのうちのどれに電力を供給すべきかを指定する入力を受信することとをさらに行うように任意で構成できる。
【0085】
例23では、例21乃至22のいずれか1つの照明システムは、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードが第1の発光ダイオードを含み、前記集束光学系が、前記第1の発光ダイオードと、前記ライトガイドの前記第1の面との間の第1の光路に位置する第1のレンズを含み、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードが、前記第1の発光ダイオードから離れて位置する第2の発光ダイオードをさらに含み、前記集束光学系が、前記第2の発光ダイオードと、前記ライトガイドの前記第1の面との間の第2の光路に位置する第2のレンズを含むように任意で構成できる。
【0086】
例24では、例21乃至23のいずれか1つの照明システムは、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードが第1の発光ダイオードを含み、前記集束光学系が前記ライトガイドの前記第1の面に配置される第1の湾曲部と、前記ライトガイドの前記第2の面に配置される第2の湾曲部とを含み、該第1の湾曲部及び該第2の湾曲部は、前記第1の発光ダイオードから放出された光を少なくとも部分的に集束するように構成され、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードが、前記第1の発光ダイオードから離れて位置する第2の発光ダイオードをさらに含み、前記集束光学系が、前記ライトガイドの前記第1の面に配置される第3の湾曲部と、前記ライトガイドの前記第2の面に配置される第4の湾曲部とを含み、該第3の湾曲部及び該第4の湾曲部は、前記第2の発光ダイオードから放出される光を少なくとも部分的に集束するように構成されているように任意で構成できる。
【0087】
例25では、例21乃至24のいずれか1つの照明システムは、前記第2の発光ダイオードが、前記複数の第1の個別にアドレス可能な発光ダイオードから離隔され、前記第2の光を前記ライトガイドの端部に向かわせるように構成され、該端部は、前記ライトガイドの前記第1の面と前記第2の面との間に延びているように任意で構成できる。