IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 有限会社相模モールドの特許一覧 ▶ 横山 敏光の特許一覧

<>
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図1
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図2
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図3
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図4
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図5
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図6
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図7
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図8
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図9
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図10
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図11
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図12
  • 特許-端子台、及び端子台の製造方法 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】端子台、及び端子台の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 9/16 20060101AFI20240115BHJP
   H01R 4/48 20060101ALI20240115BHJP
   H01R 43/00 20060101ALI20240115BHJP
   H01R 13/629 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
H01R9/16
H01R4/48 A
H01R43/00 B
H01R13/629
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019217887
(22)【出願日】2019-12-02
(65)【公開番号】P2021057325
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-12-02
(31)【優先権主張番号】P 2019176999
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】519350579
【氏名又は名称】有限会社相模モールド
(73)【特許権者】
【識別番号】519350502
【氏名又は名称】横山 敏光
(74)【代理人】
【識別番号】100099645
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 晃司
(74)【代理人】
【識別番号】100154162
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 浩輔
(72)【発明者】
【氏名】横山 敏光
(72)【発明者】
【氏名】三池 健次
【審査官】鎌田 哲生
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3202871(JP,U)
【文献】実開昭54-041973(JP,U)
【文献】実開昭52-136183(JP,U)
【文献】特表2012-501056(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 9/00
H01R 9/15- 9/28
H01R 4/48- 4/56
H01R 13/56-13/72
H01R 43/00-43/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入される電線と電気的に接続する導電板と、
前記導電板に向かう方向に回転可能な回転部材と、
前記回転部材が回転するように、前記回転部材を付勢する付勢部材と、
前記電線を挿入可能な待機状態において第1位置にあり、前記電線が結線された結線状態において第2位置にあると共に、前記第1位置と前記第2位置との間で軸を中心に回転可能であるレバーとを備え、
前記レバーは、前記回転部材に向かって延在し且つ前記回転部材に当接している押圧部と、前記軸に対して前記導電板とは反対側に形成された操作部とを有
前記レバーが前記第2位置にある状態において、前記付勢部材は、前記回転部材によって前記電線を前記導電板に押し付けるように前記回転部材を付勢している、端子台。
【請求項2】
前記レバーは、前記電線が挿入される挿入口が形成され且つ前記電線の挿入時に前記電線と接触する接触部をさらに有しており、
前記接触部は、前記導電板に向かって延在している、請求項1に記載の端子台。
【請求項3】
前記電線が挿入されるケース本体にある端子口をさらに備え、
前記接触部の先端は、前記導電板よりも前記端子口に近い位置に位置している、請求項2に記載の端子台。
【請求項4】
前記挿入口は、前記導電板側が開放されている、請求項2又は3に記載の端子台。
【請求項5】
前記回転部材は、弾性を有していると共に、前記導電板の延在方向に延在する押付部と、前記押付部と交差する方向に延在する当接部とを備えている、請求項1から4のいずれか一項に記載の端子台。
【請求項6】
前記当接部は、前記レバーが前記第1位置から前記第2位置へと回転する間に、前記付勢部材と接触する位置を支点として変形する、請求項5に記載の端子台。
【請求項7】
前記導電板は、前記レバーに向かって突出する第1突出部を有しており、
前記回転部材は、前記導電板に向かって突出する第2突出部を有している、請求項1から6のいずれか一項に記載の端子台。
【請求項8】
前記導電板と、前記回転部材と、前記付勢部材と、前記レバーとが組み付けられたケース本体をさらに備え、
前記ケース本体は、前記付勢部材を収容する収容空間を有していると共に、前記収容空間に連通する連通空間が形成された張り出し部分を有している、請求項1又は2に記載の端子台。
【請求項9】
挿入される電線と電気的に接続する導電板と、前記導電板に向かう方向に回転可能な回転部材と、前記回転部材が回転するように、前記回転部材を付勢する付勢部材と、前記電線を挿入可能な待機状態において第1位置にあり、前記電線が結線された結線状態において第2位置にあると共に、前記第1位置と前記第2位置との間で回転可能であるレバーと、前記導電板と、前記回転部材と、前記付勢部材と、前記レバーとが組み付けられたケース本体とを備え、前記ケース本体は、前記付勢部材を収容する収容空間を有していると共に、前記収容空間に連通する連通空間が形成された張り出し部分を有している端子台の製造方法であって、
前記レバーと、前記導電板と、前記回転部材とを前記ケース本体に組み付け、
前記付勢部材を、前記連通空間に挿入し、
前記付勢部材を、前記連通空間から前記収容空間へと移動させる、端子台の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線をワンタッチで接続できる端子台、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、端子をワンタッチで接続できる端子台として、挿入される端子と電気的に接続する導電板と、ボタンを押すと回動するレバーとを備える端子台が開示されている。さらに、この端子台は、第1圧縮ばねによって付勢され且つレバーによって規制されるストッパーを備えている。そして、レバーが回動して規制が解除されると、ストッパーは、第1圧縮ばねの付勢力によって第2位置へと移動する。ストッパーが第2位置に位置する結線待ち状態においては、レバーが保持されるので、作業者がボタンから手を離してもレバーは回動しない。
【0003】
次いで、作業者が端子を第1端子孔に挿入すると、ストッパーの第2当接部が端子の先端に押されて、ストッパーは第1位置へと移動する。これにより、ストッパーが移動する結果、第2圧縮ばねによって付勢されたレバーの前部は、導電板に向かって回動する。そして、ストッパーが第1位置に位置する結線状態においては、レバーが端子の上面に当接し、端子の下面は導電板の上面に押し付けられて面接触する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-228287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の端子台は、先端部に端子が装着された電線を結線する端子台である。この点、本発明は、単線又は撚線に端子が装着されていない柔軟な電線を電気的に簡易に接続できる構成を備える端子台の提供を課題とする
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る端子台は、挿入される電線と電気的に接続する導電板と、前記導電板に向かう方向に回転可能な回転部材と、前記回転部材が回転するように、前記回転部材を付勢する付勢部材と、前記電線を挿入可能な待機状態において第1位置にあり、前記電線が結線された結線状態において第2位置にあると共に、前記第1位置と前記第2位置との間で軸を中心に回転可能であるレバーとを備え、前記レバーは、前記回転部材に向かって延在し且つ前記回転部材に当接している押圧部と、前記軸に対して前記導電板とは反対側に形成された操作部とを有すること、を特徴とする。
【0007】
本発明の他の態様に係る端子台の製造方法は、挿入される電線と電気的に接続する導電板と、前記導電板に向かう方向に回転可能な回転部材と、前記回転部材が回転するように、前記回転部材を付勢する付勢部材と、前記電線を挿入可能な待機状態において第1位置にあり、前記電線が結線された結線状態において第2位置にあると共に、前記第1位置と前記第2位置との間で回転可能であるレバーと、前記導電板と、前記回転部材と、前記付勢部材と、前記レバーとが組み付けられたケース本体とを備え、前記ケース本体は、前記付勢部材を収容する収容空間を有していると共に、前記収容空間に連通する連通空間が形成された張り出し部分を有している端子台の製造方法であって、前記レバーと、前記導電板と、前記回転部材とを前記ケース本体に組み付け、前記付勢部材を、前記連通空間に挿入し、前記付勢部材を、前記連通空間から前記収容空間へと移動させること、を特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態の端子台の概略斜視図。
図2】端子台の待機状態及び結線状態の概略説明図。
図3】導電板の概略斜視図。
図4】回転部材の概略斜視図。
図5】付勢部材の概略斜視図。
図6】レバーの概略斜視図。
図7】ケース本体の概略斜視図。
図8】フタの概略斜視図。
図9】端子台の概略分解図。
図10】製造方法のフローチャート。
図11】第2実施形態の端子台の概略斜視図。
図12】端子台の待機状態及び結線状態の概略説明図。
図13】端子台の概略分解図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態において説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置は任意に設定でき、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されない。なお、本明細書において、端子台100,200における基板に取り付けられる側を下方とした場合に、その反対方向が上方に対応する。また、端子口57,257側を前方とした場合に、その反対方向が後方に対応する。
【0010】
[第1実施形態]
まず、図1及び図2を参照して、端子台100について説明する。図1は、フタ51(図9)を取り外した端子台100の内部の状態を示す概略斜視図であり、前方上方からみた端子台100を示している。また、図2は、端子台100の待機状態(図2の左側)及び結線状態(図2の右側)を説明する概略側面図であり、説明の便宜上、導電板10の一部の図示を省略している。さらに、図2においては、説明の便宜上、レバー40等の形状を簡略的に図示している。なお、図1は、レバー40が第1位置である初期位置にあり、図2の左側に示す待機状態の端子台100を示している。
【0011】
図1に示すように、端子台100は、挿入される電線W(不図示)と電気的に接続する導電板10と、導電板10に向かう方向に回転可能な回転部材20である板ばねとを備えている。また、端子台100は、回転部材20が回転するように、当該回転部材20を付勢する付勢部材30である板ばねと、回転部材20を介して付勢部材30に付勢されるとともに、電線Wの挿入口45が形成されているレバー40とを備えている。導電板10と、回転部材20と、付勢部材30と、レバー40とは、ケース本体50に組み付けられた状態で、ケース本体50とフタ51との間に収容される。
【0012】
レバー40は、図2の左側に示す電線Wを挿入可能な待機状態において、第1位置である初期位置にある。また、レバー40は、図2の右側に示す電線Wが結線された結線状態において、第2位置である結線位置にある。すなわち、レバー40は、初期位置と結線位置との間で、レバー40の軸である第1軸部43を中心に回転可能である。なお、一例として、電線Wは絶縁電線であり、絶縁物によって被覆されている単線及び撚線等を有している。以下の説明では、電線Wが単線Sを有している場合を例に説明する。
【0013】
続いて、図3から図8を参照して、端子台100を構成する各部品について説明する。まず、図3に示すように、導電板10は、下方に延在する接続部11を有している。接続部11は二つ形成されており、両接続部11のそれぞれの下端は、不図示の基板と半田等を用いて導電接続させることができる。一例として、接続部11は、導電板10の金属製の板材の一部を打ち抜き、折り曲げることによって形成できる。
【0014】
また、導電板10の前部(後述する端子口57側の部分)には、レバー40に向かって上方に突出する第1突出部である上方突出部12が形成されている。上方突出部12は、挿入される電線Wの単線Sと当接する。これにより、電線Wと導電板10とが電気的に接続される。さらに、上方突出部12が単線Sに引っかかるため、電線Wが端子台100から抜け出ることを抑制できる。一例として、上方突出部12は、導電板10の板材の一部を切り起こすことによって形成できる。
【0015】
また、導電板10は、上方に延在する第1支持部13と第2支持部14とを有している。第1支持部13は、導電板10の前部に二つ形成されており、それぞれがレバー40の第1軸部43が挿入される第1軸穴16を有している。また、第2支持部14は、導電板10の略中央部分に二つ形成されており、それぞれが回転部材20の第2軸部24が挿入される第2軸穴18を有している。一例として、第1支持部13と第2支持部14とは、導電板10の板材の一部を打ち抜き、折り曲げることによって形成できる。第1支持部13のそれぞれは略L字状の外形を有しており、第2支持部14のそれぞれは略矩形状の外形を有している。
【0016】
第1支持部13同士と第2支持部14同士に挟まれた空間においては、導電板10の上面15が、下方から上方に向かって傾斜するように、端子台100の前後方向に延在している。そして、回転部材20に押し付けられた電線Wの単線Sは、導電板10の上面15と面接触する。これにより、電線Wと導電板10とが電気的に接続される。導電板10は、真鍮(黄銅)等の銅合金製の板材から形成することができる。さらに、導電板10は、他の材料からなる板材から形成してもよい。また、導電板10には、金、銀、銅及び錫等の導電材料からなる導電層をメッキ加工によって形成してもよい。
【0017】
次に、図4に示すように、回転部材20は、略L字状の外形を有しており、導電板10の延在方向に延在する押付部23と、押付部23と交差する方向に延在する当接部21とを備えている。回転部材20が板バネである場合、回転部材20は弾性を有している。一例として、回転部材20は、リン青銅製の板材から形成され、板材を打ち抜き折り曲げることによって形成できる。代替的に、回転部材20は、ステンレス等の他の金属又は非金属からなる板状部材であってもよく、剛性が大きい板状部材であってもよい。
【0018】
当接部21は、上方に延在し、且つレバー40の押圧部41と付勢部材30の付勢部31とに当接している。すなわち、当接部21は、押圧部41と付勢部31とに挟まれている。そして、結線状態においては、当接部21の上部の前面が押圧部41と当接し、当接部21の略中央部の後面が付勢部31と当接している。そして、待機状態から結線状態に遷移する間に、押圧部41が当接部21の前面に接触した状態で摺動する。押付部23は、導電板10に沿って前方に延在しており、電線Wの単線Sを導電板10に押し付ける。
【0019】
回転部材20は、導電板10に向かって突出する第2突出部である下方突出部22を有している。下方突出部22は、押付部23に形成され、導電板10に向かって下方に突出している。そして、下方突出部22は、挿入される電線Wの単線Sを導電板10の上面15に押し付ける。これにより、電線Wと導電板10とが電気的に接続される。さらに、下方突出部22が単線Sに引っかかるため、電線Wが端子台100から抜け出ることを抑制できる。一例として、下方突出部22は、回転部材20の板材の一部を打ち抜き、折り曲げることによって形成できる。
【0020】
導電板10の上方突出部12と下方突出部22とは、導電板10の延在方向において互い違いの位置に形成されている。これにより、単線Sは略S字状に変形した状態で、回転部材20と導電板10とに挟持される。そのため、突出部が一つである場合と比較して、導電板10との接触面積が増えると共に、単線Sが上方突出部12と下方突出部22の両方に引っかかるため、電線Wが抜け出ることを抑制できる。
【0021】
また、回転部材20は、当接部21と押付部23との間に、側方に突出する第2軸部24を有している。第2軸部24は、いずれも第2支持部14に形成された第2軸穴18に挿入される。また、第2軸部24は、回転部材20の屈曲した部分に形成されており、円弧を描くような略半円状の形状を有している。代替的に、回転部材20は略円状の第2軸部24を有していてもよく、別体の第2軸部24が回転部材20に固定されていてもよい。回転部材20は、作業者が電線Wによってレバー40を回転させると、レバー40に押されることによって第2軸部24を中心に後方に回転する。これにより、押付部23は、導電板10から離れる方向に回転する。また、回転部材20は、付勢部材30に付勢されることによって第2軸部24を中心に前方に回転する。これにより、押付部23は、導電板10に近づく方向に回転する。
【0022】
次に、図5に示すように、付勢部材30は、回転部材20の当接部21と当接している付勢部31と、一部が上方に開放している略C字状の形状を有する湾曲部33とを有している。さらに、付勢部材30は、ケース本体50の内面に当接している規制部32を有している。付勢部31は、湾曲部33から傾斜して前側上方へと延在しており、その前端部は略半円上に湾曲している。また、規制部32は、湾曲部33から傾斜して後側上方へと延在しており、その先端がケース本体50の内面に当接している。そして、ケース本体50から規制部32に加わる抗力が抵抗となり、付勢部材30の上方移動が規制される。一例として、付勢部材30は、リン青銅製の板材から形成され、板材を打ち抜き折り曲げることによって形成できる。代替的に、付勢部材30は、圧縮コイルばね等の他のばねであってもよく、ステンレス等の他の金属又は非金属からなるばねであってもよい。
【0023】
次に、図6に示すように、レバー40は、回転部材20に向かって延在し且つ回転部材20に当接している押圧部41を有している。また、レバー40は、導電板10の第1支持部13に支持される第1軸部43を有している。さらに、レバー40は、第1軸部43に対して導電板10とは反対側に形成された操作部42を有している。また、レバー40は、電線Wが挿入される挿入口45が形成されて、電線Wの挿入時に電線Wの一部と接触する接触部44を有している。
【0024】
作業者が結線状態において操作部42を後方に倒すことによって、レバー40が第1軸部43を中心に回転すると、押圧部41は導電板10に近づく方向に回転する。一方、作業者が待機状態において操作部42を前方に倒すことによって、レバー40が第1軸部43を中心に回転すると、押圧部41が導電板10から離れる方向に回転する。また、レバー40の回転に伴い押圧部41の先端は、回転部材20の当接部21の前面に接触したまま摺動する。そのため、摺動時の抵抗を少なくするように、押圧部41の先端は先細り形状を有している。
【0025】
押圧部41は、回転部材20の当接部21に当接しており、後方の回転部材20に向かって突出している。また、操作部42は、作業者が指で操作できるように、上方に向かって突出して、ケース本体50の上部開口52から外部に露出している。また、第1軸部43は、略円筒状の形状を有しており、側方に突出している。なお、レバー40を回転させることができれば、操作部42は他の形状を有していてもよい。
【0026】
接触部44は、湾曲した形状を有しており、導電板10に向かって延在している。すなわち、接触部44は、前側下方に向かって突出しており、接触部44の先端には挿入口45が形成されている。また、接触部44は、その先端(下端)が導電板10よりも外側に位置するように設けられている。具体的に、結線状態において、接触部44の先端は、導電板10よりも端子口57に近い位置に位置している。そのため、接触部44は、前方に延在するように湾曲している。また、待機状態において、当接部21の先端は、端子口57から外部に露出している。このように、端子台100の中央を基準とすると、接触部44の先端は、結線状態及び待機状態において、導電板10よりも外側に位置している。そのため、挿入口45に電線Wを挿入する際、電線Wの挿入が導電板10に阻害されることがない。
【0027】
電線Wの単線Sが挿入される挿入口45は、導電板10側が開放された略U字状の形状を有している。そして、挿入口45は、電線Wの被覆部が挿入口45の周辺部に当接するようなサイズで形成されている。すなわち、挿入口45に単線Sを挿入すると、単線Sを被覆する被覆部の端面(最前面)は、挿入口45の周囲の縁に当接する。これにより、作業者は、電線Wの被覆部を介してレバー40を押すことにより、レバー40を回転させることができる。
【0028】
また、結線状態において、屈曲した電線Wが上下方向に移動する場合、挿入口45に挿入された単線Sの上側は、挿入口45の上側の内面に当接する。そのため、単線Sの上側において、単線Sの移動を規制することができる。さらに、結線状態において、屈曲した電線Wが水平方向(上下方向に直交する方向)に移動する場合、挿入口45に挿入された単線Sの両側は、それぞれ挿入口45の内面に当接する。そのため、単線Sの両側において、単線Sの移動を規制することができる。
【0029】
代替的に挿入口45を省略してもよい。この場合、作業者は、接触部44の下端と導電板10との間の隙間に単線Sを挿入できる。そして、単線Sを被覆する被覆部は接触部44の下端の縁に当接する。これにより、作業者は、電線Wの被覆部を介してレバー40を押すことにより、レバー40を回転させることができる。また、接触部44の下端の縁に被覆部を当接させてレバー40を回転させる場合には、単線Sの先端に単線Sよりも幅広の端子が接続されていてもよい。また、挿入口45は、略U字状の形状を有しているが、閉じた開口を形成するように矩形状、及び円形状等の開口形状を有していてもよい。ただし、下方が開口していることによって、挿入口45の近傍における単線Sと導電板10との距離が短くなる。
【0030】
次に、図7を参照して、導電板10と、回転部材20と、付勢部材30と、レバー40とが組み付けられるケース本体50について説明する。なお、図7は、ケース本体50の表側(組立後の外側)及び裏側(組立後の内側)を示しており、図7の上側がケース本体50の裏側を示している。また、図7の下側がケース本体50の表側を示している。
【0031】
図7に示すように、略箱状のケース本体50は、上下及び前後に壁を有している。そして、ケース本体50には、レバー40の操作部42を露出させる上部開口52が上壁に形成されており、電線Wが挿入される端子口57が前壁に形成されている。また、ケース本体50には、導電板10の接続部11のそれぞれが挿入される下部開口58が下壁に形成されている。そして、ケース本体50は、導電板10が載置される載置部53を有している。また、待機状態において、レバー40の接触部44の前面がケース本体50の上縁57Aに当接する。そのため、レバー40の初期位置からの回転が規制される。また、結線状態において、レバー40の操作部42の前面は、上部開口52の前縁52Aに当接する。そのため、レバー40の結線位置からの回転が規制される。
【0032】
代替的に、待機状態におけるレバー40の回転は、操作部42の後面が上部開口52の後縁に当接することによって規制されてもよい。さらに、待機状態におけるレバー40の回転は、押圧部41の先端が押付部23の上面に当接することによって規制されてもよい。また、結線状態におけるレバー40の回転は、押圧部41の上面がケース本体50の内面に当接することによって規制されてもよい。さらに、結線状態におけるレバー40の回転は、接触部44の先端が導電板10に当接することによって規制されてもよい。
【0033】
ケース本体50は、フタ51又は他のケース本体50と連結可能に構成されている。そのために、ケース本体50の裏側には複数のボス54が形成されており、ケース本体50の表側には複数のボス穴55が形成されている。複数のボス54と複数のボス穴55とは、相補的な形状を有してる。また、複数のボス穴55は、ケース本体50の裏側を他のケース本体50の表側と対面させた場合に、複数のボス54と対向する位置に形成されている。そして、複数のボス54を複数のボス穴55に嵌合させることによって、複数の端子台100を連結することができる。なお、複数の端子台100を連結した際に、最も端に位置してフタ51が取り付けられない端子台100においては、ケース本体50の表側にボス穴55を形成しなくともよい。
【0034】
導電板10が載置される載置部53は、断面略三角形状の形状を有しており、ケース本体50内でその内面から突出している。また、載置部53の上面は、導電板10に沿うように下方から上方へと傾斜している。また、載置された導電板10が端子口57から下方に傾斜して延在するため、端子台100を基板に接続した場合であっても、作業者が電線Wを容易に挿入することができる。代替的に、載置部53は、傾斜した板状の形状を有していてもよい。さらに、載置部53は、少なくとも二つの突出部によって構成してもよい。この場合、複数の突出部は、全ての突出部を結んだ線が導電板10に沿って傾斜するように配列される。
【0035】
さらに、ケース本体50には、付勢部材30の収容空間P1が形成されている。そして、ケース本体50には、収容空間P1に付勢部材30を挿入しやすくするように、収容空間P1に連通する連通空間P2が形成されている。そして、ケース本体50は、連通空間P2が形成された張り出し部分59を有している。すなわち、ケース本体50の後壁は、後側上方に向かって傾斜しており、ケース本体50の上部後側は、ケース本体50の下部後側に対して張り出している。
【0036】
換言すると、ケース本体50の後部においては、前後方向における上部の長さが下部よりも長く設定されている。その結果、ケース本体50の後側において、ケース本体50の上部は、ケース本体50の下部に対して張り出している。そして、張り出し部分59の内側には、連通空間P2が形成されている。これにより、挿入しやすい連通空間P2へ付勢部材30を挿入した後に、矢印で示すように、連通空間P2から収容空間P1へと付勢部材30を移動させることができる。
【0037】
次に、図8に示すように、フタ51は、ケース本体50と相補的な外形を有している。なお、図8は、フタ51の表側及び裏側を示しており、図8の上側がフタ51の裏側を示している。また、図8の下側がフタ51の表側を示している。また、フタ51は、ケース本体50と連結可能に構成されている。そのために、フタ51の表側には複数のボス穴55が形成されている。
【0038】
フタ51の複数のボス穴55とケース本体50の複数のボス54とは、相補的な形状を有してる。また、複数のボス穴55は、フタ51の裏側をケース本体50の裏側と対面させた場合に、ケース本体50の複数のボス54と対向する位置に形成されている。そして、複数のボス54を複数のボス穴55に嵌合させることによって、ケース本体50をフタ51によって閉じることができる。なお、図8において複数のボス穴55はいずれも有底であるが、複数のボス穴55はいずれも貫通孔であってもよい。
【0039】
[端子台100の製造方法]
続いて、端子台100の概略分解図である図9と、図10とを参照して、端子台100を組み立てて製造する方法について説明する。端子台100を組み立てる際には、回転部材20を導電板10の第2支持部14の間に挿入する(ST11)。このとき、第2支持部14は、外側に広がるように傾いている。すなわち、第2支持部14は、鉛直方向に対してわずかに傾斜している。そのため、第2支持部14の上端同士は、完成時と比較してより離れている。そして、回転部材20の第2軸部24を第2支持部14の第2軸穴18に挿入した後に、第2支持部14の上端同士の間の距離が狭まるように、第2支持部14を直立状態へと変形させる。代替的に、第2支持部14が十分な復元力を有しており、元の形状に戻るのであれば、第2軸部24の挿入前の第2支持部14が、鉛直方向において垂直に立設されていてもよい。
【0040】
次に、レバー40を導電板10の第1支持部13の間に挿入する(ST12)。このとき、第1支持部13は、外側に広がるように傾いている。すなわち、第1支持部13は、鉛直方向に対してわずかに傾斜している。そのため、第1支持部13の上端同士は、完成時と比較してより離れている。そして、レバー40の第1軸部43を第1支持部13の第1軸穴16に挿入した後に、第1支持部13の上端同士の間の距離が狭まるように、第1支持部13を直立状態へと変形させる。代替的に、第1支持部13が十分な復元力を有しており、元の形状に戻るのであれば、第1軸部43の挿入前の第1支持部13が、鉛直方向において垂直に立設されていてもよい。
【0041】
代替的に、レバー40と導電板10とを先に組み合わせて、その後に回転部材20と導電板10とを組み合わせてもよい。ただし、回転部材20と導電板10とを先に組み合わせることにより、レバー40が回転部材20の挿入を阻害しない。そのため、より容易に回転部材20と導電板10とを組み合わせることができる。
【0042】
続いて、導電板10、回転部材20、及びレバー40からなる組立体をケース本体50の内部空間に挿入する(ST13)。このとき、導電板10がケース本体50の載置部53の上方に位置するように、組立体を挿入する。その後、付勢部材30を、ケース本体50の連通空間P2に挿入する(ST14)。そして、挿入された付勢部材30を、ケース本体50の収容空間P1へと下方に移動させる(ST15)。ここで、ケース本体50の後壁は、後側上方に向かって傾斜している。そのため、付勢部材30が挿入される連通空間P2が、張り出し部分59の内面によって画定される。すなわち、張り出し部分59の上面及び後面と、回転部材20とによって連通空間P2が画定される。
【0043】
代替的に、連通空間P2を収容空間P1より広くしてもよい。これにより、付勢部材30を広い連通空間P2に挿入した後に、狭い収容空間P1へと移動させることにより、後壁の内面と回転部材20とに当接する付勢部材30が徐々に変形することになる。そのため、付勢部材30をその弾性力に抗して縮めた状態で収容空間P1に収容する場合と比較して、付勢部材30をより容易に挿入できる。
【0044】
その後、必要に応じてケース本体50と同じ形状の他のケース本体50を複数連結させる。すなわち、ケース本体50のボス54を他のケース本体50のボス穴55に嵌合させる。そして、最後に、ケース本体50に対応するフタ51を、ケース本体50と連結させる(ST16)。すなわち、ケース本体50のボス54をフタ51のボス穴55に嵌合させる。これにより、端子台100が完成する。代替的に、ケース本体50同士、及びケース本体50とフタ51とは、接着又はネジ止め等の方法によって連結してもよい。
【0045】
[各部材の動作]
図2に戻り、端子台100内における各部材の動作を説明する。なお、図2の左側は、電線Wの単線Sが挿入される前の待機状態を示している。また、図2の右側は、電線Wの単線Sが挿入されて、導電板10と電気的に接続された後の結線状態を示している。また、図2はフタ51を取り外した端子台100の側面図であるが、説明の便宜上、導電板10の第1支持部13及び第2支持部14の図示は省略している。
【0046】
図2の左側に示す待機状態においては、レバー40が初期位置にあると共に、レバー40の接触部44の前面がケース本体50と当接している。これにより、接触部44がケース本体50と当接しているので、レバー40の回転が規制されている。さらに、レバー40には、回転部材20を介して付勢部材30による付勢力が加わっている。そのため、レバー40には、矢印A方向に回転する力が加わっている。
【0047】
すなわち、回転部材20は、付勢部材30の付勢部31によって付勢されている。そして、回転部材20には、矢印B方向(前方)に回転する力が加わっている。これにより、レバー40の押圧部41には、回転部材20を介して付勢部材30による付勢力が加わる。このとき、押圧部41に加わっている力は、破線矢印で示すように、前方と下方とに分割することができる。そのため、押圧部41が下方に押されて、レバー40には、矢印A方向に回転する力が加わる。
【0048】
その後、作業者は、接触部44の挿入口45に単線Sを挿入して、電線Wの被覆部を挿入口45の縁に当接させる。さらに、作業者は、電線Wの被覆部によって接触部44を押して、レバー40を矢印A方向とは反対の方向(後方)に回転させる。すると、レバー40は、図2の右側に示す矢印C方向において、初期位置から結線位置へと回転する。このとき、回転部材20の当接部21に対して押圧部41が垂直に接する位置を通過すると、回転部材20を介して加わる付勢力は上方にも加わることになる。ここで、押圧部41に加わっている力は、破線矢印で示すように、前方と上方とに分割できる。これにより、レバー40は、単線Sがケース本体50の奥に挿入されると、付勢力によって自動的に回転する。そのため、操作者は、より小さい力でレバー40を回転させることができる。
【0049】
レバー40の回転と共に、付勢部材30に付勢された回転部材20も回転する。そのため、回転部材20の押付部23は、導電板10に近づく方向に回転する。ただし、付勢力が上方に加わるまでは、押付部23は、導電板10から離れる方向に回転する。すなわち、付勢部材30において、付勢部31と規制部32との距離が最も近づくのは、回転部材20の当接部21に対してレバー40の押圧部41が垂直に接する位置である。そのため、当該位置までは回転部材20が後方に回転する。
【0050】
そして、図2の右側に示す結線状態においては、レバー40が第2位置である結線位置にあると共に、レバー40の操作部42の前面がケース本体50と当接している。これにより、レバー40は結線位置において回転が規制され、付勢部材30による付勢力が加わった状態で保持される。また、回転部材20の押付部23は、単線Sを導電板10に押し付けている。すなわち、回転部材20は、付勢部材30の付勢部31によって付勢されている。そして、回転部材20には、矢印B方向(図2の左側)に回転する力が加わっている。つまり、回転部材20には、押付部23が導電板10に向かう方向(下方)に回転する力が加わっている。
【0051】
なお、図2の右側においては、押付部23と単線Sとの間に隙間が示されているが、実際には押付部23の下面と単線Sとは接触している。そして、回転部材20が板バネである場合には、押付部23が単線Sの厚みに起因して僅かに変形する。そのため、押付部23が元の形状に戻ろうとする復元力は、単線Sを導電板10に押し付ける方向(下方)に加わる。これにより、単線Sを導電板10に押し付ける力が強くなり、導電性を向上させることができる。
【0052】
その後、結線状態を解除する場合、作業者は、レバー40の操作部42を後方に倒す。これにより、操作部42は矢印C方向とは反対の方向(後方)に回転する。そして、レバー40の押圧部41が回転部材20を押すと、付勢部材30の付勢力に抗して、回転部材20の当接部21は矢印B方向とは反対の方向(後方)に回転する。このとき、当接部21に対して押圧部41が垂直に接する位置を通過すると、回転部材20を介して加わる付勢力は下方にも加わることになる。ここで、押圧部41に加わっている力は、前方と下方とに分割できる。そのため、レバー40が付勢力によって自動的に回転し、操作者は、より小さい力でレバー40を回転させることができる。
【0053】
レバー40の回転と共に、回転部材20に押された付勢部材30は変形する。そして、回転部材20の押付部23は、導電板10から離れる方向に回転する。ただし、付勢力が下方に加わるようになると、押付部23は、導電板10に近づく方向に回転する。すなわち、付勢部材30において、付勢部31と規制部32との距離が最も近づくのは、回転部材20の当接部21に対してレバー40の押圧部41が垂直に接する位置である。そのため、当該位置からは回転部材20が前方に回転する。その後、レバー40の接触部44の前面がケース本体50と当接すると、レバー40は初期位置において回転が規制され、付勢部材30による付勢力が加わった状態で保持される。そのため、挿入口45と導電板10とが離間した状態に保たれ、作業者は、端子台100から電線Wを抜き出すことができる。
【0054】
以上説明した第1実施形態によれば、柔軟な単線Sに端子が装着されていなくとも、端子台100の挿入口45に電線Wを挿入するだけで自動結線ができる。加えて、電線の被覆部が挿入口45の周辺部に当接するようなサイズで形成されていれば、電線の先端に端子が装着されていても、当該電線を挿入するだけで自動結線ができる。さらに、レバー40が押圧部41と接触部44とを備えている。これにより、回転部材20を回転させる部材を別途設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。そのため、従来と比較して低コスト且つ小サイズの端子台100を提供できる。
【0055】
なお、本実施形態における回転部材20は板ばねであるが、回転部材20は断面略L字状の他の部材であってもよい。ただし、板ばねを回転部材20として用いることによって、レバー40が初期位置から結線位置へと回転する間に、付勢部材30と接触する位置を支点として回転部材20の当接部21が変形する。これにより、当接部21の復元力が押圧部41に加わる。
【0056】
そして、レバー40には、付勢部材30の付勢力に加えて、回転部材20が元の形状の復帰しようとする復元力が加わる。そのため、付勢部材30の付勢力を小さくすることができる。さらに、電線Wが結線された状態では、レバー40に押圧された回転部材20の押付部23が、電線Wの厚みに起因して変形する。そして、押付部23が元の形状の復帰しようとする力が電線Wに加わるため、電線Wを導電板10に対してより強く押し付けることができる。
【0057】
なお、第1支持部13と第2支持部14の少なくとも一方が、ケース本体50又はフタ51に形成されていてもよい。一例として、二つの第1支持部13の一方がケース本体50の内面に形成された軸穴によって構成され、他方がフタ51の内面に形成された軸穴によって構成されてもよい。二つの第2支持部14についても同様に構成することができる。これにより、導電板10の形状を簡略化することができる。
【0058】
ケース本体50の後壁の内面には、付勢部材30の規制部32の先端と係合する係合溝又は係合突起が形成されていてもよい。一例として、図2右側の矢印Eによって示す位置に、係合溝又は係合突起が形成されていてもよい。これにより、規制部32の先端は、付勢部材30を収容する際に係合溝又は係合突起を乗り越える。そして、規制部32の先端が係合溝又は係合突起と係合することによって、収容空間内の付勢部材30の移動が規制されてガタツキを抑制できる。
【0059】
また、回転部材20は直角を形成するように折れ曲がっているが、回転部材20は鈍角を形成するように折れ曲がっていてもよい。一例として、回転部材20が形成する角度は、90度よりも大きく110度以下であってもよい。さらに、回転部材20は、上下方向に延びる当接部21と導電板10の延在方向に延びる押付部23とを備えていれば、他の形状であってもよい。一例として、回転部材20は、直方体状であってもよい。
【0060】
[第2実施形態]
図11から図13を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態は、導電板210、回転部材220、レバー240、及びケース本体250の形状が第1実施形態と異なる。
【0061】
まず、図11及び図12を参照して、端子台200について説明する。図11は、複数の端子台200が連結された状態を示す概略斜視図であり、前方上方からみた五つの端子台200を示している。図11中、奥側に位置する三つの端子台200は待機状態にあり、手前側に位置する二つの端子台200は結線状態にある。なお、説明の便宜上、電線Wの図示は省略している。また、図12は、端子台200の待機状態(図12の左側)及び結線状態(図12の右側)を説明する概略側面図である。
【0062】
詳細は後述するが、端子台200は、挿入される電線Wと電気的に接続する導電板210と、導電板210に向かう方向に回転可能な回転部材220である板ばねとを備えている。また、端子台200は、回転部材220が回転するように、当該回転部材220を付勢する付勢部材230である板ばねと、回転部材220を介して付勢部材230に付勢されるとともに、電線Wの挿入口245が形成されているレバー240とを備えている。導電板210と、回転部材220と、付勢部材230と、レバー240とは、ケース本体250に組み付けられた状態で、ケース本体250とフタ251との間に収容される。
【0063】
[各部材の動作]
図12の左側に示すように、レバー240は、電線Wを挿入可能な待機状態において、第1位置である初期位置にある。また、図12の右側に示すように、レバー240は、電線Wが結線された結線状態において、第2位置である結線位置にある。すなわち、レバー240は、初期位置と結線位置との間で、レバー240の軸である第1支持部213を中心に回転可能である。
【0064】
待機状態においては、レバー240が初期位置にあると共に、レバー240の接触部244の前面がケース本体250と当接している。これにより、接触部244がケース本体250と当接しているので、レバー240の回転が規制されている。さらに、レバー240には、回転部材220を介して付勢部材230による付勢力が加わっている。すなわち、回転部材220は、付勢部材230の付勢部231によって付勢されている。そして、回転部材220には、前方に回転する力が加わっている。これにより、レバー240の押圧部241には、回転部材220を介して付勢部材230による付勢力が加わる。このとき、押圧部241に加わっている力は、前方と下方とに分割することができる。そのため、押圧部241が下方に押されて、レバー240には、導電板210から離れる方向に回転する力が加わる。
【0065】
作業者は、接触部244の挿入口245に電線Wを挿入して、電線Wの被覆部を挿入口245に当接させる。さらに、作業者は、電線Wの被覆部によって接触部244を押して、レバー240を後方に回転させる。すると、レバー240は、初期位置から結線位置へと回転する。ここで、押圧部241に加わっている力は、前方と上方とに分割できる。これにより、レバー240は、単線S(不図示)がケース本体250の奥に挿入されると、付勢力によって自動的に回転する。そのため、操作者は、より小さい力でレバー240を回転させることができる。
【0066】
レバー240の回転と共に、付勢部材230に付勢された回転部材220も回転する。そのため、回転部材220の押付部223は、導電板210に近づく方向に回転する。そして、結線状態においては、レバー240が第2位置である結線位置にあると共に、レバー240の操作部242の前面がケース本体250と当接している。これにより、レバー240は結線位置において回転が規制され、付勢部材230による付勢力が加わった状態で保持される。また、回転部材220の押付部223は、単線Sを導電板210に押し付けている。すなわち、回転部材220は、付勢部材230の付勢部231によって付勢されている。そして、回転部材220には、押付部223が導電板210に向かう方向(下方)に回転する力が加わっている。
【0067】
結線状態を解除する場合、作業者は、レバー240の操作部242を後方に倒す。これにより、操作部242は後方に回転する。そして、レバー240の押圧部241が回転部材220を押すと、付勢部材230の付勢力に抗して、回転部材220の当接部221は後方に回転する。ここで、押圧部241に加わっている力は、前方と下方とに分割できる。そのため、レバー240が付勢力によって自動的に回転し、操作者は、より小さい力でレバー240を回転させることができる。
【0068】
レバー240の回転と共に、回転部材220に押された付勢部材230は変形する。そして、回転部材220の押付部223は、導電板210から離れる方向に回転する。その後、レバー240の接触部244の前面がケース本体250と当接すると、レバー240は初期位置において回転が規制され、付勢部材230による付勢力が加わった状態で保持される。そのため、挿入口245と導電板210とが離間した状態に保たれ、作業者は、端子台200から電線Wを抜き出すことができる。
【0069】
[各部品の構成]
続いて、図13を参照して、端子台200を構成する各部品について説明する。図13に示すように、導電板210は、下方に延在する接続部211を有している。接続部211は二つ形成されており、両接続部211のそれぞれの下端は、不図示の基板と半田等を用いて導電接続させることができる。第2実施形態の接続部211同士の間隔は、第1実施形態よりも短く設定されている。また、導電板210の前部(後述する端子口257側の部分)には、レバー240に向かって上方に突出する第1突出部である上方突出部212が形成されている。上方突出部212は、挿入される電線Wの単線Sと当接する。これにより、電線Wと導電板210とが電気的に接続される。さらに、上方突出部212が単線Sに引っかかるため、電線Wが端子台200から抜け出ることを抑制できる。
【0070】
第2実施形態の導電板210は、第1支持部13及び第2支持部14を有していない。これにより、導電板210の取り個数を増やして、製造コストを低減させることができる。その代わりに、ケース本体250に、レバー240の軸として機能する第1支持部213と、回転部材220の軸として機能する第2支持部214とが形成されている。第1支持部213は、ケース本体250の前部から側方に突出するように一つ形成されており、レバー240の第1軸穴243に挿入される。また、第2支持部214は、ケース本体250の略中央部分から側方に突出するように一つ形成されており、回転部材220の第2軸穴224に挿入される。
【0071】
また、第2実施形態の導電板210は、断面略U字状に屈曲している。これにより、導電板210に剛性が付加される。また、導電板210の上面215は、下方から上方に向かって傾斜するように、端子台200の前後方向に延在している。そして、回転部材220に押し付けられた電線Wの単線Sは、上面215と面接触する。これにより、電線Wと導電板210とが電気的に接続される。
【0072】
次に、回転部材220は、導電板210の延在方向に延在する押付部223と、押付部223と交差する方向に延在する当接部221とを備えている。第2実施形態の押付部223は、断面略U字状に屈曲しており、補強部225として一対の立ち上り片が形成されている。これにより、押付部223の変形が抑制され、より強い力で電線Wを導電板210に押し付けることができる。具体的には、ケース本体250に面する補強部225において、その当接部221に面する端面は、結線状態において、当接部221の下部の前面に当接する。これにより、押付部223の変形が抑制される。
【0073】
また、補強部225には、ケース本体250の第2支持部214が挿入される第2軸穴224が形成されている。回転部材220は、作業者が電線Wによってレバー240を回転させると、レバー240に押されることによって第2支持部214を中心に後方に回転する。これにより、押付部223は、導電板210から離れる方向に回転する。また、回転部材220は、付勢部材230に付勢されることによって第2支持部214を中心に前方に回転する。これにより、押付部223は、導電板210に近づく方向に回転する。
【0074】
第2実施形態の当接部221は、上方に延在しており、当接部221の上部は、後方に向かって当接部221の下部から折れ曲がっている。そして、当接部221は、レバー240の押圧部241と付勢部材230の付勢部231とに当接している。すなわち、当接部221は、押圧部241と付勢部231とに挟まれている。また、結線状態においては、当接部221の下部の前面が押圧部241と当接し、当接部221の上部の後面が付勢部231と当接している。そして、待機状態から結線状態に遷移する間に、押圧部241が当接部221の前面に接触した状態で摺動する。押付部223は、導電板210に沿って前方に延在しており、電線Wの単線Sを導電板210に押し付ける。回転部材220が板バネである場合には、当接部221が弾性を有している。当接部221の下部の前面には、レバー240の係合溝247と係合する凸部226が形成されている。係合溝247と凸部226が係合することにより、結線状態におけるレバー240の回転を規制できる。
【0075】
また、回転部材220は、導電板210に向かって突出する第2突出部である下方突出部222を有している。下方突出部222は、押付部223に形成され、導電板210に向かって下方に突出している。そして、下方突出部222は、挿入される電線Wの単線Sを導電板210の上面215に押し付ける。これにより、電線Wと導電板210とが電気的に接続される。さらに、下方突出部222が単線Sに引っかかるため、電線Wが端子台200から抜け出ることを抑制できる。また、下方突出部222と導電板210の上方突出部212とは、導電板210の延在方向において互い違いの位置に形成されている。
【0076】
次に、付勢部材230は、回転部材220の当接部221と当接している付勢部231と、一部が上方に開放している略C字状の形状を有する湾曲部233とを有している。さらに、付勢部材230は、ケース本体250の内面に当接している規制部232を有している。付勢部231は、湾曲部233から傾斜して前側上方へと延在しており、その前端部は略半円上に湾曲している。また、規制部232は、湾曲部233から傾斜して後側上方へと延在しており、その先端がケース本体250の内面に形成された規制溝232Aに当接している。これにより、付勢部材230の上方移動が規制される。
【0077】
次に、レバー240は、回転部材220に向かって延在し且つ回転部材220に当接している押圧部241を有している。また、第2実施形態のレバー240は、ケース本体250の第1支持部213が挿入される第1軸穴243を有している。さらに、レバー240は、第1軸穴243に対して導電板210とは反対側に形成された操作部242を有している。また、レバー240は、電線Wが挿入される挿入口245が形成されて、電線Wの挿入時に電線Wの一部と接触する接触部244を有している。
【0078】
作業者が結線状態において操作部242を後方に倒すことによって、レバー240が第1支持部213を中心に回転すると、押圧部241は導電板210に近づく方向に回転する。一方、作業者が待機状態において操作部242を前方に倒すことによって、レバー240が第1支持部213を中心に回転すると、押圧部241が導電板210から離れる方向に回転する。また、レバー240の回転に伴い押圧部241の先端は、回転部材220の当接部221の前面に接触したまま摺動する。そのため、摺動時の抵抗を少なくするように、押圧部241の先端は丸みを帯びている。
【0079】
押圧部241は、回転部材220の当接部221に当接しており、後方の回転部材220に向かって突出している。さらに、第2実施形態の押圧部241には、段差部246が形成されている。これにより、回転部材220の補強部225がレバー240の回転を阻害することを防止できる。なお、図13には図示されていないが、押圧部241のケース本体250と面する側においても、段差部246が形成されている。また、操作部242は、作業者が指で操作できるように、上方に向かって突出して、ケース本体250の上部開口252から外部に露出している。
【0080】
第2実施形態の接触部244の壁部は、前後方向において両者の間隔が異なるように構成されている。また、壁部は、挿入口245を形成するように導電板210に向かって延在しており、挿入口245は前側(外側)よりも後側(内側)の方が狭くなっている。すなわち、接触部244は前側下方に向かって突出しており、接触部244の先端には、内部に狭窄部分(例えば、段差又はテーパ)が形成されるように挿入口245が形成されている。これにより、電線Wの挿入時には、狭窄部分において電線Wの被覆部が挿入口245に当接する。また、接触部244は、その先端(下端)が導電板210よりも外側に位置するように設けられている。具体的に、結線状態において、接触部244の先端は、導電板210よりも端子口257に近い位置に位置している。そのため、接触部244は、前方に延在するように傾斜している。また、待機状態において、当接部221の先端は、端子口257を介して外部に露出している。このように、端子台200の中央を基準とすると、接触部244の先端は、結線状態及び待機状態において、導電板210よりも外側に位置している。そのため、挿入口245に電線Wを挿入する際、電線Wの挿入が導電板210に阻害されることがない。
【0081】
電線Wの単線Sが挿入される挿入口245は、導電板210側が開放された略U字状の形状を有している。そして、挿入口245は、電線Wの被覆部が挿入口245の周辺部に当接するようなサイズで形成されている。すなわち、挿入口245に単線Sを挿入すると、単線Sを被覆する被覆部の端面は、挿入口245の周囲の縁に当接する。これにより、作業者は、電線Wの被覆部を介してレバー240を押すことにより、レバー240を回転させることができる。
【0082】
結線状態において、屈曲した電線Wが上下方向に移動する場合、挿入口245に挿入された単線Sの上側は、挿入口245の上側の内面に当接する。そのため、単線Sの上側において、単線Sの移動を規制することができる。さらに、結線状態において、屈曲した電線Wが水平方向に移動する場合、挿入口245に挿入された単線Sの両側は、それぞれ挿入口245の内面に当接する。そのため、単線Sの両側において、単線Sの移動を規制することができる。
【0083】
次に、ケース本体250は、上下及び前後に壁を有している。そして、ケース本体250には、レバー240の操作部242を露出させる上部開口252が上壁に形成されており、電線Wが挿入される端子口257が前壁上方に設けられている。また、ケース本体250には、導電板210の接続部211のそれぞれが挿入される下部開口258が下壁に形成されている。また、待機状態において、レバー240の接触部244の前面がケース本体250の上縁257Aに当接する。そのため、レバー240の初期位置からの回転が規制される。また、結線状態において、レバー240の操作部242の前面は、上部開口252の前縁(不図示)に当接する。そのため、レバー240の結線位置からの回転が規制される。また、導電板210が載置される載置部253が、ケース本体250内でその内面から突出している。
【0084】
ケース本体250は、フタ251又は他のケース本体250と連結可能に構成されている。そのために、ケース本体250の裏側には複数のボス254が形成されており、ケース本体250の表側には複数のボス穴255(不図示)が形成されている。また、複数のボス穴255は、ケース本体250の裏側を他のケース本体250の表側と対面させた場合に、複数のボス254と対向する位置に形成されている。そして、複数のボス254を複数のボス穴255に嵌合させることによって、複数の端子台200を連結することができる。なお、説明の便宜上、八つのボス254のうち、一つのボス254に対してのみ参照符号を振っている。
【0085】
さらに、ケース本体250には、付勢部材230の収容空間P1が形成されている。そして、ケース本体250には、収容空間P1に付勢部材230を挿入しやすくするように、収容空間P1に連通する連通空間P2が形成されている。そして、ケース本体250は、連通空間P2が形成された張り出し部分259を有している。すなわち、ケース本体250の後壁は、後側上方に向かって折れ曲がっており、ケース本体250の上部後側は、ケース本体250の下部後側に対して張り出している。
【0086】
換言すると、ケース本体250の後部においては、前後方向における上部の長さが下部よりも長く設定されている。その結果、ケース本体250の後側において、ケース本体250の上部は、ケース本体250の下部に対して張り出している。そして、張り出し部分259の内側には、連通空間P2が形成されている。これにより、挿入しやすい連通空間P2へ付勢部材230を挿入した後に、連通空間P2から収容空間P1へと付勢部材230を移動させることができる。
【0087】
次に、フタ251は、ケース本体250と相補的な外形を有している。また、フタ251は、ケース本体250と連結可能に構成されている。そのために、フタ251の表側には複数のボス穴255が形成されている。フタ251の複数のボス穴255とケース本体250の複数のボス254とは、相補的な形状を有してる。また、複数のボス穴255は、フタ251の裏側をケース本体250の裏側と対面させた場合に、ケース本体250の複数のボス254と対向する位置に形成されている。そして、複数のボス254を複数のボス穴255に嵌合させることによって、ケース本体250をフタ251によって閉じることができる。なお、説明の便宜上、八つのボス穴255のうち、一つのボス穴255に対してのみ参照符号を振っている。
【0088】
[端子台200の製造方法]
続いて、端子台200の概略分解図である図13を参照して、端子台200を組み立てて製造する方法について説明する。端子台200を組み立てる際には、導電板210の接続部211が下部開口258に挿入されるように、導電板210をケース本体250に組み付ける。次に、回転部材220の第2軸穴224に第2支持部214が挿入されるように、回転部材220をケース本体250に組み付ける。続いて、レバー240の第1軸穴243に第1支持部213が挿入されるように、レバー240をケース本体250に組み付ける。なお、導電板210、回転部材220、及びレバー240の組み付け順序は変更してもよい。例えば、最初にレバー240をケース本体250に組み付け、最後に導電板210をケース本体250に組み付けてもよい。
【0089】
導電板210、回転部材220、及びレバー240をケース本体250に組み付けた後に、付勢部材230をケース本体250の連通空間P2に挿入する。そして、挿入された付勢部材230を、ケース本体250の収容空間P1へと下方に移動させる。この結果、付勢部材230の規制部232の先端は、ケース本体250の内面に形成された規制溝232Aに当接する。これにより、付勢部材230の上方移動が規制される。その後、必要に応じてケース本体250と同じ形状の他のケース本体250を複数連結させる。すなわち、ケース本体250のボス254を他のケース本体250のボス穴255に嵌合させる。そして、最後に、ケース本体250に対応するフタ251を、ケース本体250と連結させる。すなわち、ケース本体250のボス254をフタ251のボス穴255に嵌合させる。これにより、端子台200が完成する。
【0090】
第2実施形態においては、回転部材220の第2軸穴224に第2支持部214を挿入し、レバー240の第1軸穴243に第1支持部213を挿入する。そのため、第1実施形態と比較して、レバー240及び回転部材220の組み付けが容易になる。これにより、製造工数を削減して、製造時間を短縮化し且つ製造コストを低減できる。また、組み付け後の付勢部材230の上方移動が規制溝232Aによって規制されるため、付勢部材230のガタツキを抑制できる。
【0091】
以上説明した第2実施形態によれば、柔軟な単線Sに端子が装着されていなくとも、端子台200の挿入口245に電線Wを挿入するだけで自動結線ができる。加えて、電線の被覆部が挿入口245の周辺部に当接するようなサイズで形成されていれば、電線の先端に端子が装着されていても、当該電線を挿入するだけで自動結線ができる。さらに、レバー240が押圧部241と接触部244とを備えている。これにより、回転部材220を回転させる部材を別途設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。そのため、従来と比較して低コスト且つ小サイズの端子台200を提供できる。さらに、第2実施形態によれば、製造時間を短縮化し且つ製造コストを低減することができる。
【0092】
以上、各実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、各実施形態及び各変形形態は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
【0093】
例えば、導電板10,210は、前後方向に水平に延在していてもよい。すなわち、導電板10,210は、ケース本体50,250の下壁と平行に延在していてもよい。また、導電板10,210は、前部が下方にあり後部が上方にあるように傾斜していてもよい。これらの場合も、端子口57,257は、導電板10,210の前端部に対応する位置に形成される。また、上方突出部12,212は、下方突出部22,222と接触しないように、導電板10,210の前部に形成されている。そして、下方突出部22,222は、上方突出部12,212と接触しないように、回転部材20,220の押付部23,223の後部に形成されている。しかし、上方突出部12,212を導電板10,210の後部に形成し、下方突出部22,222を押付部23,223の前部に形成してもよい。これによっても、上方突出部12,212と下方突出部22,222とが互い違いに形成される。
【符号の説明】
【0094】
10:導電板、12:上方突出部(第1突出部)、20:回転部材、22:下方突出部(第2突出部)、30:付勢部材、40:レバー、41:押圧部、42:操作部、43:第1軸部(軸)、44:接触部、45:挿入口、50:ケース本体、51:フタ、57:端子口、59:張り出し部分、100:端子台、200:端子台、210:導電板、212:上方突出部(第1突出部)、213:第1支持部(軸)、244:接触部、245:挿入口、250:ケース本体、251:フタ、257:端子、220:回転部材、222:下方突出部(第2突出部)、230:付勢部材、240:レバー、241:押圧部、242:操作部口、259:張り出し部分、P1:収容空間、P2:連通空間、W:電線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13