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特許7418797動物診療費精算システム及び動物診療費精算プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】動物診療費精算システム及び動物診療費精算プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/08 20120101AFI20240115BHJP
   G16H 10/00 20180101ALI20240115BHJP
【FI】
G06Q40/08
G16H10/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020000586
(22)【出願日】2020-01-06
(65)【公開番号】P2021110991
(43)【公開日】2021-08-02
【審査請求日】2022-12-09
(73)【特許権者】
【識別番号】519128510
【氏名又は名称】株式会社アニポス
(74)【代理人】
【識別番号】100194478
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 文彦
(74)【代理人】
【識別番号】100187838
【弁理士】
【氏名又は名称】黒住 智彦
(72)【発明者】
【氏名】大川 拓洋
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-018352(JP,A)
【文献】特開2002-056096(JP,A)
【文献】特開2004-267183(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0349852(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16H 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバーと、動物病院の通信情報端末である動物病院端末と、保険会社の通信情報端末である保険会社端末と、ユーザーの通信情報端末であるユーザー端末と、がネットワークに接続され、
前記サーバーは、
前記動物病院端末から前記ユーザーに係る診療費の請求を受け付ける診療費請求受付手段と、
前記診療費の支払いを許諾する診療費支払手段と、
前記ユーザー端末から、診療に係る前記ユーザーの保険金の請求権を譲渡することの承認を受け付ける保険金請求権譲渡承認受付手段と、
前記ユーザーに対して前記診療費における自己負担分を請求する診療費請求手段と、
診療に係る保険金に応じた額を前記保険会社端末に請求する保険金請求手段と、を備えることを特徴とする動物診療費精算システム。
【請求項2】
サーバーと、動物病院の通信情報端末である動物病院端末と、保険会社の通信情報端末である保険会社端末と、がネットワークに接続され、
前記サーバーは、
前記動物病院端末からユーザーに係る診療費の請求を受け付ける診療費請求受付手段と、
前記診療費の支払いを許諾する診療費支払手段と、
前記動物病院端末から、診療に係る前記ユーザーの保険金の請求権を譲渡することの承認を受け付ける保険金請求権譲渡承認受付手段と、
前記ユーザーに対して前記診療費における自己負担分を請求する診療費請求手段と、
診療に係る保険金に応じた額を前記保険会社端末に請求する保険金請求手段と、を備えることを特徴とする動物診療費精算システム。
【請求項3】
前記サーバーは、
前記動物病院端末から前記ユーザーに係る診療明細書データを取得する診療明細書データ取得手段と、
前記ユーザーを特定するユーザー特定データを取得するユーザー特定データ取得手段と、
前記保険会社端末から前記ユーザーに係る保険データを取得する保険データ取得手段と、
前記診療明細書データに係る診療が前記保険データにおける保険の対象か否かを判断する保険対象判断手段と、
前記保険対象判断手段において保険の対象であると判断された場合、前記診療明細書データ及び前記保険データから前記保険金の額を算出する保険金額算出手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の動物診療費精算システム
【請求項4】
ネットワークに接続されたサーバーが処理を行うための動物診療費精算プログラムであって、
動物病院端末からユーザーに係る診療費の請求を受け付ける診療費請求受付ステップと、
前記診療費の支払いを許諾する診療費支払ステップと、
前記ユーザーの通信情報端末であるユーザー端末から診療に係る保険金の請求権の譲渡の承認を受け付ける保険金請求権譲渡承認受付ステップと、
前記ユーザーに対して前記診療費における自己負担分を請求する診療費請求ステップと、
診療に係る保険金に応じた額を保険会社の通信情報端末である保険会社端末に請求する保険金請求ステップと、を実行することを特徴とする動物診療費精算プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物診療費精算システム及び動物診療費精算プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ペットの保険を利用する場合、原則は窓口で全額支払い、後から保険会社に保険金の支払いの請求を行う。
しかし一旦窓口で診療費を全額支払うことの飼い主の負担は大きい。
また、その保険金の支払い請求の作業は煩雑で、入金までの期間が長いという問題がある。
したがって、ペット用の保険に加入しているのに使わない、又はペット用の保険に入らない、という人も少なくない。
【0003】
このような状況では金銭的な事情から、ペットの調子が悪いときであっても動物病院にペットを連れて行くことを躊躇してしまう場合もあり、これはペットやペットの飼い主にとって好ましいことではない。
【0004】
そこで、動物病院では保険金を引いた自己負担部分だけを支払うペット保険システムがある(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】アニコム損害保険株式会社、“ペット保険No.1のアニコム損保”、[online]、[令和31年12月26日検索]、インターネット〈URL:https://www.anicom-sompo.co.jp/family_petit/〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような仕組みは動物病院において診療ごとにそれが保険の適用内か適用外かを判定しなければならず、動物病院にとって負担が小さいとは言えない。
また、動物病院の窓口で精算を行うときにその判定を待たなければいけないので、時間も掛かる。
【0007】
そこで、本発明の目的とするところは、動物病院及び保険加入者であるユーザーの負担が小さな動物診療費精算システム及び動物診療費精算システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の動物診療費精算システムは、
サーバー(10)と、動物病院の通信情報端末である動物病院端末(3)と、保険会社の通信情報端末である保険会社端末(2)と、ユーザーの通信情報端末であるユーザー端末(1)と、がネットワーク(100)に接続され、
前記サーバー(10)は、
前記動物病院端末(3)から前記ユーザーに係る診療費の請求を受け付ける診療費請求受付手段(14a)と、
前記診療費の支払いを許諾する診療費支払手段(14b)と、
前記ユーザー端末(1)から、診療に係る前記ユーザーの保険金の請求権を譲渡することの承認を受け付ける保険金請求権譲渡承認受付手段(14c)と、
前記ユーザーに対して前記診療費における自己負担分を請求する診療費請求手段(14d)と、
診療に係る保険金に応じた額を前記保険会社端末(2)に請求する保険金請求手段(14e)と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の動物診療費精算システムは、
サーバー(10)と、動物病院の通信情報端末である動物病院端末(3)と、保険会社の通信情報端末である保険会社端末(2)と、がネットワーク(100)に接続され、
前記サーバー(10)は、
前記動物病院端末(3)から前記ユーザーに係る診療費の請求を受け付ける診療費請求受付手段(14a)と、
前記診療費の支払いを許諾する診療費支払手段(14b)と、
前記動物病院端末(3)から、診療に係る前記ユーザーの保険金の請求権を譲渡することの承認を受け付ける保険金請求権譲渡承認受付手段(14c)と、
前記ユーザーに対して前記診療費における自己負担分を請求する診療費請求手段(14d)と、
診療に係る保険金に応じた額を前記保険会社端末(2)に請求する保険金請求手段(14e)と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の動物診療費精算システムは、
前記サーバー(10)は、
前記動物病院端末(3)からユーザーに係る診療明細書データを取得する診療明細書データ取得手段(14f)と、
前記ユーザーを特定するユーザー特定データを取得するユーザー特定データ取得手段(14g)と、
前記保険会社端末(2)から前記ユーザーに係る保険データを取得する保険データ取得手段(14h)と、
前記診療明細書データに係る診療が前記保険データにおける保険の対象か否かを判断する保険対象判断手段(14i)と、
前記保険対象判断手段(14i)において保険の対象であると判断された場合、前記診療明細書データ及び前記保険データから前記保険金の額を算出する保険金額算出手段(14j)と、をさらに備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の動物診療費精算プログラムは、
ネットワーク(100)に接続されたサーバー(10)が処理を行うための動物診療費精算プログラムであって、
前記動物病院端末(3)から前記ユーザーに係る診療費の請求を受け付ける診療費請求受付ステップ(S103)と、
前記診療費の支払いを許諾する診療費支払ステップ(S105)と、
ユーザーの通信情報端末であるユーザー端末(1)から診療に係る保険金の請求権の譲渡の承認を受け付ける保険金請求権譲渡承認受付ステップ(S104)と、
前記ユーザーに対して前記診療費における自己負担分を請求する診療費請求ステップ(S106)と、
診療に係る保険金に応じた額を保険会社の通信情報端末である保険会社端末(2)に請求する保険金請求ステップ(S110)と、を実行することを特徴とする。
【0012】
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、動物病院端末からユーザーに係る診療費の請求を受け付けて診療費の支払いを許諾し、ユーザー端末から診療に係る保険金の請求権の譲渡の承認を受け付けて診療に係る保険金に応じた額を保険会社端末に請求するとともに、ユーザーに対して自己負担分の診療費を請求するので、ユーザーが動物病院の窓口で精算することがない。
つまり、ユーザーが動物病院の窓口で一時的であっても全額支払いをすることが無いので、ユーザーにとって負担が少ない。つまり、動物病院における診療時にキャッシュレスとなる。
クレジットカード払いにするとその時は現金が出て行かないが、一時的に全額負担していることには変わりがない。
【0014】
また、動物病院も窓口で診療ごとにそれが保険の適用内か適用外かを判定しなくて済むので、動物病院にとっても負担が小さく、しかも診療後にユーザーを待たせなくて済む。
【0015】
なお、本発明の動物診療費精算システム及び動物診療費精算プログラムのように、動物病院端末からユーザーに係る診療費の請求を受け付けて診療費の支払いを許諾し、ユーザー端末から診療に係る保険金の請求権の譲渡の承認を受け付けて診療に係る保険金に応じた額を保険会社端末に請求するとともに、ユーザーに対して自己負担分の診療費を請求する点は、上述した非特許文献1には全く記載されていない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る動物診療費精算システムの通信構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態に係る動物診療費精算システムにおけるサーバーの構成概要を示すブロック図である。
図3】本発明の第一実施形態に係る動物診療費精算プログラムでの処理を示すフローチャートである。
図4】本発明の第二実施形態に係る動物診療費精算プログラムでの処理を示すフローチャートである。
図5】本発明の他の実施形態に係る動物診療費精算プログラムでの処理を示すフローチャートである。
図6】本発明の他の実施形態に係る動物診療費精算プログラムでの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第一実施形態)
図1から図3を参照して、本発明の第一実施形態に係る動物診療費精算システム及び動物診療費精算プログラムを説明する。
この動物診療費精算システムは、ユーザー端末1と、保険会社端末2と、動物病院端末3と、サーバー10と、がネットワーク100を介して接続されてなり、ユーザーがペットを動物病院に連れて行き、その診療について保険を使用する際に利用するものである。
ユーザー端末1、保険会社端末2及び動物病院端末3はいずれも複数存在するが、本実施形態においては各一つについて説明する。
【0018】
ユーザー端末1は、ペットの飼い主であるユーザーの通信情報端末であり、例えばスマートフォンである。基本的なカメラ機能や通信機能を有していればよい。
【0019】
保険会社端末2や動物病院端末3は、家庭や企業に広く普及している一般的なパソコンである。動物病院端末3はレジスターと連動していてもよい。
【0020】
次に、サーバー10について説明する。
サーバー10は入力装置11、表示装置12、記憶装置13、演算処理装置14、を備える。
【0021】
入力装置11は、演算処理装置14に情報を入力する装置であり、キーボードやマウスのほか、タッチパネルなどである。
【0022】
表示装置12は、入力装置11で入力された情報や演算処理装置14から出力された情報を表示する装置であり、例えばモニタである。
【0023】
記憶装置13は、種々の情報を記憶する装置であり、例えばハードディスク等である。
後述する演算処理装置14において取得等したデータが記憶装置13に適宜格納される。また、その記憶装置13に格納されたデータも適宜演算処理装置14に取り出される。
【0024】
演算処理装置14は、制御部であり、記憶装置13に記憶されたプログラムを読み出して動作や制御を行う。
そして、演算処理装置14は、診療費請求受付手段14aと、診療費支払手段14bと、保険金請求権譲渡承認受付手段14cと、診療費請求手段14dと、保険金請求手段14eと、診療明細書データ取得手段14fと、ユーザー特定データ取得手段14gと、保険データ取得手段14hと、保険対象判断手段14iと、保険金額算出手段14jと、を備える。
【0025】
以上のように構成された動物診療費精算システムにおけるサーバー10の演算処理装置14が行う制御について図3を参照しながら説明する。
まず、サーバー10の演算処理装置14が動物病院端末3との関係において行う制御について説明する。
サーバー10(診療明細書データ取得手段)は、動物病院端末3からユーザーに係る診療明細書データを取得する(ステップS101(以下、「ステップ」という語を省略する))。
この診療明細書データには、担当獣医師名、通院日、入院日、退院日、傷病区分、傷病・診断名・診療内容、単価、診療合計額等が含まれる。
【0026】
これとともに、サーバー10(ユーザー特定データ取得手段14g)は動物病院端末3からユーザーを特定するユーザー特定データを取得する(S102)。
このユーザー特定データとは、ユーザーの名前だけでなく、加入している保険の証券番号や保険会社名等の、保険に加入しているユーザーを一意に特定できるだけの情報である。生年月日や本実施形態に係るシステムの利用者であることの情報等が含まれていてもよい。なお、このユーザー特定データは、例えばペット保険の保険証を元に診療時に動物病院端末3に入力される。
また、診療明細書データにユーザー特定データが含まれていてもよい。
【0027】
そして、サーバー10(診療費請求受付手段14a)は動物病院端末3からユーザーに係る診療費の請求を受け付ける(S103)。
最後に、サーバー10(診療費支払手段14b)は動物病院に対して診療費の支払いを許諾する(S105)。つまり、動物病院の銀行口座に対して診療費を振込む、又は振り込みの準備をする。
【0028】
次に、サーバー10の演算処理装置14がユーザー端末1との関係において行う制御について説明する。
サーバー10(保険金請求権譲渡承認受付手段14c)は、ユーザー端末1から診療に係るユーザーの保険金の請求権の譲渡の承認を受け付ける(S104)。これは、従来はユーザーが直接保険会社に保険金の請求をすることが通常であるところ、本実施形態においてはユーザーに代わって、サーバー10から保険金の請求を可能にするためである。
また、この承認をどの証券番号の保険について行われるか、ということは特定しておかなくてはいけない。
なお、図3に示すように時系列としては、S105の前にS104を行うことが取引の安全上好ましい。
【0029】
そして、サーバー10(診療費請求手段14d)はユーザーに対して診療費におけるユーザーの自己負担分を請求する(S106)。この請求についてはユーザー端末1を介しても介さなくてもよく、診療費におけるユーザーの自己負担分の支払い方法としてはクレジットカード払いとしてもよいし、口座引き落としとしてもよく、S106におけるユーザー端末1の概念にはこれらを含む。
また、S106はユーザーが動物病院から帰った後(後日を含む)のタイミングで行われる。
【0030】
次に、サーバー10の演算処理装置14が保険会社端末2との関係において行う制御について説明する。
まず、サーバー10(保険データ取得手段14h)は、保険会社端末2からユーザーに係る保険データを取得する(S107)。
この保険データには、証券番号、保険会社名、保険の種別、保障割合、保障期間、保険加入者名、ペット名等が含まれる。
【0031】
次に、サーバー10(保険対象判断手段14i)は、動物病院端末3から取得した診療明細書データに係る診療が保険データにおける保険の対象か否かを判断する(S108)。
そしてサーバー10(保険対象判断手段14i)において保険の対象であると判断した場合、サーバー10(保険金額算出手段14j)は診療明細書データ及び保険データから保険金の額を算出する(S109)。
【0032】
最後に、サーバー10(保険金請求手段14e)は、診療に係る保険金に応じた額を保険会社端末に請求する(S110)。
このS110とS106は図3における順番が入れ替わってもよいし、同時であってもよい。
【0033】
本実施形態に係るシステム利用のための手数料について、ユーザー又は保険会社、もしくはその両者が負担してもよく、ユーザーが負担する場合にはS106においてその手数料が加えられ、保険会社が負担する場合にはS110においてその手数料が加えられる。
【0034】
以上のように構成及び制御された動物診療費精算システム及び動物診療費精算プログラムによれば、動物病院端末3からユーザーに係る診療費の請求を受け付けて診療費の支払いを許諾し、ユーザー端末から診療に係る保険金の請求権の譲渡の承認を受け付けて診療に係る保険金に応じた額を保険会社端末2に請求するとともに、ユーザーに対して自己負担分の診療費を請求するので、ユーザーが動物病院の窓口で精算することがない。
【0035】
つまり、ユーザーが動物病院の窓口で一時的であっても全額支払いをすることが無いので、ユーザーにとって負担が少ない。つまり、動物病院における診療時にキャッシュレスとなる。
従来、クレジットカード払いにするとその時は現金が出て行かないが、一時的に全額負担していることには変わりがない。
【0036】
また、動物病院も窓口で診療ごとにそれが保険の適用内か適用外かを判定しなくて済むので、動物病院にとっても負担が小さく、しかも診療後にユーザーを待たせなくて済む。
【0037】
(第二実施形態)
次に、図4を参照して本発明の第二実施形態を説明する。なお、第一実施形態と同一部分には同一符号を付した。
本実施形態の第一実施形態との違いは、ユーザーが動物病院においてユーザー端末1を使用しないことであり、その他の構成要素に関しては第一実施形態と同一である。
【0038】
つまり、S104を動物病院端末3から受け付けてもよい。すなわち、例えばクレジットカード払い時にサインを行うように、動物病院端末3に接続されたタブレットでサイン等を行うことでユーザーの保険金請求権の譲渡意志を確認してもよい。
これにより、ユーザーがユーザー端末1、つまりスマートフォンを持参していなくても本実施形態に係る動物診療費精算システムを利用することが可能である。
【0039】
また、本実施形態に係る動物診療費精算システムや動物診療費精算プログラムの作動のトリガーとして、ユーザーの本人名義の有効なクレジットカード情報が登録されている場合に限ったり、ユーザーの本人名義の銀行口座が登録されていることを条件としてもよい。
【0040】
つまり、図4において便宜上S106の矢印の先がユーザー端末1に向かっているが、クレジットカード払いや口座引き落としで処理される。
【0041】
なお、図5に示すようにユーザー特定データをユーザー端末1から取得してもよく、この場合には、サーバー10の演算処理装置14において診療明細書データとユーザー特定データとを突き合わせて、それが本実施形態に係るシステムの加入者であるか、つまり本サービスを利用可能な者であるかを判断する必要がある(S111)。
【0042】
また、図5に示すようにサーバー10が動物病院端末3から診療費の請求を受けた後に、それの承認をユーザー端末1にて行うようにしてもよい(S112)。
これは動物病院による診療費の空請求を防止するためである。S112を動物病院端末3に接続されたタブレットにユーザーがサインをすることで行ってもよい。
【0043】
また、図6に示すように、S108及びS109を保険会社端末2が行ってもよい。
【0044】
さらに、本実施形態の動物診療費精算システムにおけるサーバー10の演算処理装置14が行う制御は図3から図6の順番に限られるものではなく、矛盾が生じない範囲で各ステップの順番が入れ替わったり、同時に行われてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 ユーザー端末
2 保険会社端末
3 動物病院端末
10 サーバー
11 入力装置
12 表示装置
13 記憶装置
14 演算処理装置
14a 診療費請求受付手段
14b 診療費支払手段
14c 保険金請求権譲渡承認受付手段
14d 診療費請求手段
14e 保険金請求手段
14f 診療明細書データ取得手段
14g ユーザー特定データ取得手段
14h 保険データ取得手段
14i 保険対象判断手段
14j 保険金額算出手段
100 ネットワーク(インターネット)
図1
図2
図3
図4
図5
図6