(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0483 20130101AFI20240115BHJP
G06F 3/04815 20220101ALI20240115BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20240115BHJP
【FI】
G06F3/0483
G06F3/04815
G06F3/04817
(21)【出願番号】P 2023166456
(22)【出願日】2023-09-27
【審査請求日】2023-10-03
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520121533
【氏名又は名称】株式会社ナレッジワーク
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】麻野 耕司
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-169537(JP,A)
【文献】特開2011-186904(JP,A)
【文献】特開2017-201566(JP,A)
【文献】特開2010-049475(JP,A)
【文献】特開平06-325145(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0483
G06F 3/04815
G06F 3/04817
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のページを含む文書データを示す文書画像を画面に表示する画面表示部と、
前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記文書データの前記複数のページのうちの1つのページを拡大表示し、表示した前記ページ上での前記ポインタの移動に応じて表示するページを変更する拡大表示部と、
前記文書データに含まれる前記複数のページのそれぞれを示すページ画像を生成し、生成した前記ページ画像を一方向に並べた連結画像を作成する連結画像作成部
と、を備え、
前記拡大表示部は、前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記連結画像
から切り出した1つの前記ページ画像を表示し、表示された前記
ページ画像上での前記ポインタの移動に応じて前記連結画像
から切り出す前記ページ画像を変更すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
複数のページを含む文書データを示す文書画像を画面に表示する画面表示部と、
前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記文書データの前記複数のページのうちの1つのページを拡大表示し、表示した前記ページ上での前記ポインタの移動に応じて表示するページを変更する拡大表示部と、を備え、
前記拡大表示部は、
前記ポインタの位置が、前記拡大表示した表示枠の左右又は上下の一方端部から他方端部まで
をページ数で割ったどの区間に入るかに応じて、前記表示するページを決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
複数のページを含む文書データを示す文書画像を画面に表示するステップと、
前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記文書データの前記複数のページのうちの1つのページを拡大表示し、表示した前記ページ上での前記ポインタの移動に応じて表示するページを変更するステップと、
前記文書データに含まれる前記複数のページのそれぞれを示すページ画像を生成し、生成した前記ページ画像を一方向に並べた連結画像を作成するステップと、
をコンピュータが実行
し、
前記表示するページを変更するステップにおいて、前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記連結画像から切り出した1つの前記ページ画像を表示し、表示された前記ページ画像上での前記ポインタの移動に応じて前記連結画像から切り出す前記ページ画像を変更すること、
を特徴とする情報処理方法。
【請求項4】
複数のページを含む文書データを示す文書画像を画面に表示するステップと、
前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記文書データの前記複数のページのうちの1つのページを拡大表示し、表示した前記ページ上での前記ポインタの移動に応じて表示するページを変更するステップと、
をコンピュータが実行
し、
前記表示するページを変更するステップにおいて、前記ポインタの位置が、前記拡大表示した表示枠の左右又は上下の一方端部から他方端部までをページ数で割ったどの区間に入るかに応じて、前記表示するページを決定すること、
を特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
複数のページを含む文書データを示す文書画像を画面に表示するステップと、
前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記文書データの前記複数のページのうちの1つのページを拡大表示し、表示した前記ページ上での前記ポインタの移動に応じて表示するページを変更するステップと、
前記文書データに含まれる前記複数のページのそれぞれを示すページ画像を生成し、生成した前記ページ画像を一方向に並べた連結画像を作成するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム
であって、
前記表示するページを変更するステップにおいて、前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記連結画像から切り出した1つの前記ページ画像を表示させ、表示された前記ページ画像上での前記ポインタの移動に応じて前記連結画像から切り出す前記ページ画像を変更させること、
を特徴とするプログラム。
【請求項6】
複数のページを含む文書データを示す文書画像を画面に表示するステップと、
前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記文書データの前記複数のページのうちの1つのページを拡大表示し、表示した前記ページ上での前記ポインタの移動に応じて表示するページを変更するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム
であって、
前記表示するページを変更するステップにおいて、前記ポインタの位置が、前記拡大表示した表示枠の左右又は上下の一方端部から他方端部までをページ数で割ったどの区間に入るかに応じて、前記表示するページを決定すること、
を特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画面上の表示項目を拡大表示することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、複数ページを含む文書の場合には表紙を拡大できるに過ぎず他のページに遷移することが難しい。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、文書の内容を効率的に確認することができるようにする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、情報処理システムであって、複数のページを含む文書データを示す文書画像を画面に表示する画面表示部と、前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記文書データの前記複数のページのうちの1つのページを拡大表示し、表示した前記ページ上での前記ポインタの移動に応じて表示するページを変更する拡大表示部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、文書の内容を効率的に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの全体構成例を示す図である。
【
図2】管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
【
図5】ユーザ端末1のソフトウェア構成例を示す図である。
【
図6】画面表示部112が表示する画面30の一例を示す図である。
【
図7】拡大表示部114が拡大表示した様子を説明する図である。
【
図9】情報処理システムの動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<システムの概要>
以下、本発明の一実施形態に係る情報処理システムについて説明する。
【0011】
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の情報処理システムは、管理サーバ2を含んで構成される。管理サーバ2は、ユーザ端末1と通信ネットワークを介して通信可能に接続される。通信ネットワークは、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0012】
ユーザ端末1は、ユーザが操作するコンピュータである。ユーザ端末1は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどとすることができる。
【0013】
管理サーバ2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
<管理サーバ>
図2は、管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。管理サーバ2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述する管理サーバ2の各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、管理サーバ2の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0015】
図3は、管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。管理サーバ2は、文書データ記憶部231と、画面データ作成部211と、画面データ送信部212と、画像作成部213と、連結画像送信部214と、を備える。
【0016】
文書データ記憶部231は、文書データを記憶する。文書データは複数のページを含む。文書データは、例えば、PDF形式やワードプロセッサ形式、プレゼンテーション形式、スプレッドシート形式などのファイルとすることができる。文書データ記憶部231は、例えば、ファイルシステムとして実現することができ、文書データはファイルシステムに管理されるファイルとして実現することができる。なお、文書データ記憶部231は、RDBMSやオブジェクトデータベースなどにより実現するようにしてもよい。また、文書データ記憶部231を外部のストレージとして実現するようにしてもよい。例えば、文書データ記憶部231は、クラウドストレージサービスとして実現し、文書データはクラウドストレージにアクセスして取得するようにしてもよい。
【0017】
文書データ記憶部231は、文書データを示す画像(以下、サムネイル画像という。)を記憶することができる。サムネイル画像は、例えば、文書データの表紙であってよい。サムネイル画像は、例えば、文書データに含まれるページの一つを画像に変換したものであってよい。サムネイル画像は、例えば、PNG形式のファイル等の画像ファイルとして文書データ記憶部231に格納することができる。文書データ記憶部231は、文書データに含まれる各ページの画像(以下、ページ画像という。)を記憶することができる。また、文書データ記憶部231は、文書データに含まれる複数のページのそれぞれを示すページ画像を一方向に並べて連結した画像(以下、連結画像という。)を記憶することもできる。ページ画像及び連結画像は、文書データが文書データ記憶部231に登録される際に登録することができる。ページ画像及び連結画像についても、例えば、PNG形式のファイル等の画像ファイルとして文書データ記憶部231に格納することができる。なお、事前に文書データ記憶部231にページ画像及び連結画像を記憶しておかず、必要に応じて文書データに基づいてページ画像及び/又は連結画像を作成するようにしてもよい。文書データに含まれるページの画像への変換は、例えば、PDFの編集加工表示ソフトウェアやワードプロセッサソフトウェア、プレゼンテーションソフトウェアなどを用いて画像にエクスポートさせることで行うことができる。
【0018】
文書データ記憶部231が記憶する文書データをユーザが更新することもできる。例えば、管理サーバ2は、ユーザ端末1からのリクエストに応じて文書データを提供し、ユーザ端末1からアップロードされた文書データを受信して文書データ記憶部231に記憶されている文書データを更新することができる。
【0019】
画面データ作成部211は、文書データを一覧表示する画面を表示するための画面データを作成する。画面データは例えばHTMLにより記述することができる。画面には、文書を示すサムネイル画像をリスト表示することができる。画面データ作成部211は、ユーザ端末1からのリクエスト(例えばHTTPリクエスト)に応じて、文書データ記憶部231に記憶されているサムネイル画像を読み出して画面データを作成し、ユーザ端末1に応答することができる
【0020】
画面データ作成部211は、各サムネイル画像に、文書データを特定する情報(以下、文書IDという。文書IDは、例えば、一意な文字列であってもよいし、パス名やURLなどとすることもできる。)を付帯させる。例えば、画面データ作成部211は、サムネイル画像を表示するIMGタグのID属性に、文書IDを設定することができる。
【0021】
画面データ送信部212は、画面データ作成部211が作成した画面データをユーザ端末1に送信する。画面データ送信部212は、後述するユーザ端末1の機能を実現するためのプログラム(例えばJavaScriptなどにより記述することができる。)を画面データとともにユーザ端末1に送信することができる。
【0022】
画像作成部213は、文書データに基づいて画像を作成する。本実施形態では、画像作成部213は、文書データに基づいて、サムネイル画像、ページ画像及び連結画像を作成する。画像作成部213は、作成したサムネイル画像、ページ画像及び連結画像を、文書データに対応付けて文書データ本実施形態では、連結画像作成部213は、横方向(記述方向、日本語の場合左から右)に各ページ画像を連結する。連結画像は、ページ画像の横幅をページ数倍した幅と、ページ画像の高さとを有する横長の1枚の画像とすることができる。また、ページ数が所定数(例えば10)以上ある場合には、複数行になるように折り返して連結してもよい。画像作成部213は、例えば、全てのページを所定数ごとに、横方向に一列に並べた行連結画像を作成し、作成した行連結画像を縦方向に並べて連結画像を作成することができる。画像作成部213は、文書データが文書データ記憶部231に登録されるときに、サムネイル画像、ページ画像及び連結画像を作成して文書データ記憶部231に文書データとともに登録されるようにすることができる。また、画像作成部213は、ユーザ端末1からのリクエストに応じてサムネイル画像、ページ画像及び連結画像を作成するようにしてもよい。
【0023】
図4は、連結画像40の一例を説明する図である。
図4の例では、文書データには4枚のページが含まれており、連結画像40は、4ページ分の画像401ないし404が横方向に並べて構成されている。連結画像40は1枚の画像として構成される。
【0024】
連結画像送信部214は、連結画像をユーザ端末1に送信する。連結画像送信部214は、例えば、ユーザ端末1からのリクエストに応じて、文書データ記憶部231から連結画像を読み出して応答することができる。ユーザ端末1からのリクエストには、文書データを特定する文書IDが設定され得、連結画像送信部214は、文書IDにより特定される文書データに対応する連結画像を読み出すことができる。
【0025】
図5は、ユーザ端末1のソフトウェア構成例を示す図である。ユーザ端末1は、画面データ受信部111と、画面表示部112と、連結画像取得部113と、拡大表示部114と、を備える。
【0026】
画面データ受信部111は、管理サーバ2から画面データを受信する。画面データ受信部111は、例えば、WebブラウザによるHTTPリクエストを管理サーバ2に送信し、リクエストに応答される画面データを取得することができる。
【0027】
画面表示部112は、画面データに基づいて画面を表示する。画面表示部112は、例えば、Webブラウザの機能としてHTMLファイルに基づきWebページ(画面)を表示することができる。上述したように、画面には、文書データを示すサムネイル画像(文書画像)が一覧表示される。
【0028】
図6は、画面表示部112が表示する画面30の一例を示す図である。画面30には、文書データのサムネイル画像301が一覧表示されている。また、
図6の例では、文書データの属性302(例えば、作成日やタイトル、作成者など)がサムネイル画像301とともに表示されている。この場合、管理サーバ2の文書データ記憶部231は、文書データとともに属性を記憶するようにし、画面データ作成部211は、サムネイル画像とともに属性を表示させるように画面データを作成することができる。
【0029】
連結画像取得部113は、画面上でサムネイル画像上にマウス等のポインタが合わせられたとき(マウスオーバーイベントが発生したとき)に、連結画像を取得するためのリクエストを管理サーバ2に送信することができる。連結画像取得部113は、マウスオーバーイベントが発生したサムネイル画像に対応する文書ID(例えば、イベントが発生したIMG要素のID属性)をリクエストに設定することができる。連結画像取得部113は、リクエストに応答して管理サーバ2から送信される連結画像を取得することができる。なお、連結画像取得部113は、イベントが発生する前に、予め連結画像を取得するようにしていてもよい。この場合、連結画像取得部113は、キャッシュに連結画像を保存しておくことができる。
【0030】
拡大表示部114は、サムネイル画像上にポインタが合わせられたときに、文書データの複数のページのうちの1つのページ(サムネイル画像)を拡大表示する。拡大表示部114は、例えば、ポップアップのダイアログを表示し、当該ダイアログの中にページの画像を表示することができる。本実施形態では、拡大表示部114は、連結画像の一部(1ページ分)を切り出して表示するものとする。
【0031】
図7は、拡大表示部114が拡大表示した様子を説明する図である。
図6において、ポインタ303がサムネイル画像301の上に合わせられたとき、拡大表示部114は、
図7に示すようなポップアップのダイアログ31を表示し、ダイアログ31の中には、ページの画像311が表示される。また、
図7の例では、ダイアログ31の中に、ページの画像311とともに、文書データの属性312も表示されている。
【0032】
また、拡大表示部114は、表示したページ上でのポインタの移動に応じて表示するページを変更する。拡大表示部114は、ポインタの移動に応じて連結画像から抽出する部分を変更することができる。本実施形態では、ポインタの横移動に応じて表示するページを変更する。
図7の例では、ポインタ303が、矢印L又は矢印Rの方向に所定距離以上移動した場合に、画像311として表示されるページが変更される。
【0033】
拡大表示部114は、拡大表示した表示枠の左右(縦に並べた場合には上下)の一方端部から他方端部までの間におけるポインタの位置に応じて、表示するページを決定することができる。
図8は、ページの決定を説明する図である。
図8に示すように、拡大表示部114は、ページの画像311の横幅Wを、ページ数(
図4に示す連結画像40の例では「4」)で割った区間W1ないしW4を設定する。拡大表示部114は、ポインタ303の横方向の位置がW1ないしW4のどの区間に入るかを判断する。
図8の例では、区間W1に入る。この区間W1に対応するページを連結画像から抽出するページとして決定することができる。
【0034】
拡大表示部114は、画像311の左端からのポインタ303のオフセット距離をO、ページ数をN、区間W1ないしW4の長さ(ページの幅)をw、ページの画像の高さをHとした場合に、w=W÷N、P=floor(O÷w)を計算する。拡大表示部114は、連結画像切り出し範囲=(w×P,0)-(w×P+w,H)と計算することができる。
図8の例では、ページ画像401が切り出され、ダイアログ中の画像311として表示される。
【0035】
なお、所定数Mで折り返すように連結画像が作成されている場合には、画像311の左端からのポインタ303のオフセット距離をOx、画像311の上端からのポインタ303のオフセット距離をOyとして次の計算により連結画像の切り出し範囲を計算することができる。
Px=floor(Ox÷w)
Py=floor(Oy÷H)
連結画像切り出し範囲=(w×Px,H×Py)-(w×Px+w,H×Py+H)
【0036】
<動作>
図9は、情報処理システムの動作を説明する図である。なお、
図9の処理は、画面データに基づく画面30が表示された後からの処理である。
【0037】
ユーザ端末1は、サムネイル画像上のマウスオーバーイベントを検出し(S301)、イベントが発生したサムネイル画像の文書IDを、例えば、サムネイル画像の要素のID属性から特定し、特定した文書IDを含む、連結画像のリクエストを管理サーバ2に送信する(S302)。
【0038】
管理サーバ2は、リクエストに含まれる文書IDが示す連結画像を文書データ記憶部231から読み出し、読み出した連結画像をユーザ端末1に送信する(S305)。なお、文書データ記憶部231が、例えば、クラウドストレージ等の外部サーバに管理されている場合には、ユーザ端末1は、外部サーバに対してリクエスト(例えば、HTTPリクエスト等)を送信することができる。この際のアクセス先のURLには、文書IDをエンコードしておくことができる。また、事前に連結画像データを作成していない場合には、管理サーバ2は、ステップS302において、文書データを文書データ記憶部231から読み出すようにし、ステップS302の後に、読み出した文書データに含まれる各ページの画像を取得するステップ(S303)と、画像を横に並べて連結した連結画像を作成するステップ(S304)とを行うようにすることができる。
【0039】
ユーザ端末1は、連結画像を受信して、ポインタの位置から表示するべきページを特定し(S306)、連結画像から特定したページの画像を切り出して表示する(S307)。ユーザ端末1は、ダイアログからのマウスアウトイベントを検出した場合には(S308:YES)、処理を終了する。ユーザ端末1は、ポインタが移動した場合には(S309:YES)、S306からの処理を繰り返す。
【0040】
以上のようにして、本実施形態の情報処理システムによれば、サムネイル画像にポインタを合わせることで、サムネイル表示していた文書データに含まれるページを拡大表示するとともに、ポインタを横方向に移動することでページを切り替えることができる。これにより、ユーザは文書データの内容を効率的に確認することができる。
【0041】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0042】
例えば、本実施形態では、文書データはページを含むものとしたが、動画や音声のように、経時的に変化するデータであってもよい。この場合、ユーザ端末1では、動画を構成する1枚のフレームをページ画像として抽出して表示することができる。また、動画及び音声について、ユーザ端末1では、ポインタの位置に応じた再生開始位置を特定し、特定した位置から途中再生を行うようにすることもできる。
【0043】
<開示事項>
なお、本開示には、以下のような構成も含まれる。
[項目1]
複数のページを含む文書データを示す文書画像を画面に表示する画面表示部と、
前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記文書データの前記複数のページのうちの1つのページを拡大表示し、表示した前記ページ上での前記ポインタの移動に応じて表示するページを変更する拡大表示部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目2]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記文書データに含まれる前記複数のページのそれぞれを示すページ画像を生成し、生成した前記ページ画像を一方向に並べた連結画像を作成する連結画像作成部を備え、
前記拡大表示部は、前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記連結画像の一部分を表示し、表示された前記一部分上での前記ポインタの移動に応じて前記連結画像の表示する部分を変更すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目3]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記拡大表示部は、前記拡大表示した表示枠の左右又は上下の一方端部から他方端部までの間における前記ポインタの位置に応じて、前記表示するページを決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目4]
複数のページを含む文書データを示す文書画像を画面に表示するステップと、
前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記文書データの前記複数のページのうちの1つのページを拡大表示し、表示した前記ページ上での前記ポインタの移動に応じて表示するページを変更するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
[項目5]
複数のページを含む文書データを示す文書画像を画面に表示するステップと、
前記文書画像上にポインタが合わせられたときに前記文書データの前記複数のページのうちの1つのページを拡大表示し、表示した前記ページ上での前記ポインタの移動に応じて表示するページを変更するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0044】
1 ユーザ端末
2 管理サーバ
【要約】
【課題】文書の内容を効率的に確認することができるようにする。
【解決手段】情報処理システムであって、複数のページを含む文書データを示す文書画像を画面に表示する画面表示部と、文書画像上にポインタが合わせられたときに文書データの複数のページのうちの1つのページを拡大表示し、表示したページ上でのポインタの移動に応じて表示するページを変更する拡大表示部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】
図1