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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】基地局及び無線通信制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/566 20230101AFI20240115BHJP
   H04W 72/51 20230101ALI20240115BHJP
   H04W 88/10 20090101ALI20240115BHJP
【FI】
H04W72/566
H04W72/51
H04W88/10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019051395
(22)【出願日】2019-03-19
(65)【公開番号】P2020155878
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-03-08
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】萩原 光義
(72)【発明者】
【氏名】大久保 尚人
(72)【発明者】
【氏名】五十川 貴之
(72)【発明者】
【氏名】西村 慶
(72)【発明者】
【氏名】福田 航
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-021953(JP,A)
【文献】特開2007-267106(JP,A)
【文献】国際公開第2018/179146(WO,A1)
【文献】特表2020-512783(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0215600(US,A1)
【文献】特表2007-520131(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
LTE(Long Term Evolution)システム、及び、前記LTEシステムよりも無線リソースの割り当てに関する優先順位が高く、前記LTEシステムよりも早い段階でリソース割り当てが実行される第1のIoT(Internet of Things)システムの両方において割り当て可能な無線リソース量のうち、前記第1のIoTシステムにおいて割り当て可能な無線リソース量に、上限を設定する制御部と、
前記上限以下の範囲で前記第1のIoTシステムに割り当てた無線リソースの情報を送信する送信部と、
を備えた、基地局。
【請求項2】
前記制御部は、前記LTEシステムに割り当てることが推定される無線リソース量に基づいて、前記上限を設定する、
請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記制御部は、前記LTEシステムに割り当てることが推定される前記無線リソース量を、所定の区間の測定結果、または、外部から入力されるパラメータによって設定する、
請求項2に記載の基地局。
【請求項4】
前記制御部は、前記LTEシステムに割り当てることが推定される無線リソース量と、前記第1のIoTシステムよりも無線リソースの割り当てに関する優先順位の低い第2のIoTシステムに割り当てることが推定される無線リソース量に基づいて、前記上限を設定する、
請求項1に記載の基地局。
【請求項5】
前記制御部は、前記上限と、前記第2のIoTシステムに割り当てることが推定される無線リソース量との合計を所定値以下に設定する、
請求項4に記載の基地局。
【請求項6】
前記第1のIoTシステムは、NB―IoT(Narrow band-Internet of Things)システムである、
請求項1から5のいずれか一項に記載の基地局。
【請求項7】
基地局は、
LTE(Long Term Evolution)システム、及び、前記LTEシステムよりも無線リソースの割り当てに関する優先順位が高く、前記LTEシステムよりも早い段階でリソース割り当てが実行される第1のIoT(Internet of Things)システムの両方において割り当て可能な無線リソース量のうち、前記第1のIoTシステムにおいて割り当て可能な無線リソース量に、上限を設定し、
前記上限以下の範囲で前記第1のIoTシステムに無線リソースを割り当てる、
無線通信制御方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基地局及び無線通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)ネットワークにおいて、更なる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(Long Term Evolution(LTE))が仕様化された。また、LTEからの更なる広帯域化および高速化を目的として、LTEの後継システムも検討されている。LTEの後継システムには、例えば、LTE-Advanced(LTE-A)、Future Radio Access(FRA)、5th generation mobile communication system(5G)、5G plus(5G+)、Radio Access Technology(New-RAT)、New Radio(NR)などと呼ばれるシステムがある。
【0003】
また、3rd Generation Partnership Project(3GPP)では、Internet of Things(IoT)向けのユーザ装置(UE)の仕様が検討されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】3GPP TS 36.331 v15.4.0, “Radio Resource Control (RRC);Protocol specification (Release 15),” December 2018
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
Internet of Things(IoT)向けの無線通信は、既存の(あるいはレガシーな)無線通信システムが使用するリソース領域における運用が検討される。
【0006】
しかし、この運用におけるリソースの割り当て(あるいは設定)、別言すると、既存の無線通信システムとの共存については、検討の余地がある。
【0007】
本開示の目的の一つは、既存の無線通信システムと共存する無線通信システムにおいて、リソース割り当てを適切に行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る基地局は、第1の無線通信システムにおいて割り当て可能な無線リソース量のうち、前記第1の無線通信システムよりも無線リソースの割り当てに関する優先順位の高い第2の無線通信システムにおいて割り当て可能な無線リソース量に、上限を設定する制御部と、前記上限以下の範囲で前記第2の無線通信システムに割り当てた無線リソースの情報を送信する送信部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、既存の無線通信システムと共存する無線通信システムにおいて、リソース割り当てを適切に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】LTEのリソース割り当て制御の一例を示す図である。
図1B】IoTとLTEとのリソース割り当て制御の一例を示す図である。
図2】一実施の形態に係る基地局の構成の一例を示すブロック図である。
図3】一実施の形態に係る端末の構成の一例を示すブロック図である。
図4】一実施の形態におけるリソース量制限の一例を示す図である。
図5】一実施の形態におけるリソース量制限方法1の一例を示す図である。
図6】一実施の形態におけるリソース量制限方法2の一例を示す図である。
図7】一実施の形態に係る基地局及び端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の一態様に係る実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0012】
3GPPでは、IoT向けの無線通信システム(例えば、ユーザ装置(UE)の仕様)が検討されている。例えば、IoT向けの無線通信システムには、Category.M(Cat.M)と称される無線通信システムと、Narrow band-IoT(NB IoT)と称される無線通信システムの検討が進んでいる。
【0013】
NB-IoTは、狭帯域(例えば、200kHz)を用いるIoT向けの無線通信システム(以下、IoTと記載する)である。Cat.Mは、NB-IoTと同様に、3GPPにおいて検討されているIoTである。Cat.Mでは、使用帯域幅、通信方式および通信速度等のパラメータに関して、NB-IoTと異なるパラメータが規定される場合がある。
【0014】
IoT(Cat.Mおよび/またはNB-IoT)では、他の無線通信システムとの共存が想定される場合がある。IoTとの共存が想定されるシステムは、例えば、Legacy LTE(以下、「LTE」と記載)である。
【0015】
IoTとLTEとが、同一の無線リソース領域に共存する場合、例えば、IoTとLTEとが、同一の無線リソースを共用する場合、各システムにおけるリソース割り当て制御の態様が検討される。
【0016】
以下、LTEの通信をサポートする無線通信装置(例えば、端末)に割り当てられるリソースは、「LTEに割り当てられるリソース」または「LTEのリソース」と記載されることがある。IoTの通信をサポートする無線通信装置(例えば、端末)に割り当てられるリソースは、「IoTに割り当てられるリソース」または「IoTのリソース」と記載されることがある。
【0017】
また、「LTEのリソース」、および、「IoTのリソース」それぞれのリソースの量は、「LTEのリソース量」、および、「IoTのリソース量」と記載されることがある。
【0018】
なお、各無線通信システムにおけるリソースの量の表し方は、特に限定されない。リソースの量は、例えば、時間領域と周波数領域とによって規定されるリソース領域において端末に割り当てる時間-周波数リソースの量によって表されてよい。あるいは、リソースの量は、端末の多重数、および/または、システムの運用のための既知信号の量によって表されてよい。既知信号とは、例えば、報知情報、および/または、ランダムアクセスチャネル(Random Access Channel:RACH)であってよい。
【0019】
図1Aは、LTEのリソース割り当て制御の一例を示す図である。図1Bは、IoTとLTEとのリソース割り当て制御の一例を示す図である。図1Aおよび図1Bにおける横軸は、時間軸であり、縦軸は、リソース量である。図1Aおよび図1Bは、例えば、1Transmission Time Interval(TTI)単位のリソース量を表す。
【0020】
他の無線通信システム(例えば、IoT)がLTEと同一の無線リソースを共用しない場合、別言すると、LTEが無線リソースを占有できる場合、図1Aに示すように、LTEのリソース量は、LTEにおいて割り当て可能なリソース量の最大値まで確保されてよい。なお、リソース量の最大値は、装置の処理限界および/または無線リソースの限界によって規定されてよい。
【0021】
一方で、IoTとLTEとが、同一の無線リソースを共用する場合、図1Bに示すように、LTEのリソース量とIoTのリソース量との合計が、リソース量の最大値以下に設定される。
【0022】
例えば、IoTにおけるリソース割り当てに関するスケジューリングでは、時間領域に関する制御(例えば、Control Partにおけるtiming relationおよびRepetition)が考慮されるため、LTEと比較して、早い段階でリソース割り当てが実行される。別言すると、IoTは、LTEよりも、先にリソースを確保する。
【0023】
例えば、LTEにおいて割り当て可能なリソース量の最大値と、LTEよりも先に確保されたIoTのリソース量との差が、LTEにおいて期待されるリソース量に満たない場合、LTEにおいて十分なリソース量の確保が困難である。そのため、LTEのパフォーマンス(例えば、LTE全体のスループット、および、多重される端末数)が低下する可能性がある。
【0024】
そこで、本実施の形態では、LTEと、LTEと同一無線リソースを共用するIoT(Cat.Mおよび/またはNB-IoT)と、のリソース割り当てにおいて、各システムのリソース量を柔軟に設定する方法を説明する。
【0025】
[基地局及び端末の構成]
図2は、本実施の形態に係る基地局10の構成の一例を示すブロック図である。図3は、本実施の形態に係る端末20の構成の一例を示すブロック図である。
【0026】
基地局10は、IoT(NB-IoTおよび/またはCat.M)およびLTEの各無線通信システムをサポートする。また、端末20は、IoTおよびLTEの各無線通信システムの少なくとも1つをサポートする。
【0027】
基地局10は、例えば、送信部101と、受信部102と、制御部103と、を含む。
【0028】
送信部101は、制御部103の制御により、下りリンク(Downlink:DL)信号を端末20へ送信する。DL信号には、チャネル品質情報、制御情報を含む制御チャネルの信号、データを含むデータチャネルの信号、又は、参照信号等が含まれてよい。また、DL信号には、基地局10のスケジューリングによって端末20に割り当てられたリソースを示す制御情報が含まれてよい。
【0029】
受信部102は、制御部103の制御により、端末20から送信される上りリンク(Uplink:UL)信号を受信する。UL信号には、チャネル品質情報、制御情報を含む制御チャネルの信号、データを含むデータチャネルの信号、又は、参照信号等が含まれてよい。
【0030】
制御部103は、送信部101における送信処理、及び、受信部102における受信処理を制御する。例えば、制御部103は、上位レイヤからデータおよび制御情報等を受信し、送信部101へ出力する。また、制御部103は、受信部102から受信したデータおよび制御情報等を上位レイヤへ出力する。
【0031】
また、例えば、制御部103は、端末20との通信におけるリソースの割り当て(スケジューリング)を行う。例えば、制御部103は、1TTI単位で、IoTのリソース量およびLTEのリソース量を設定する。そして、制御部103は、IoTのリソース量に基づいて、無線リソース領域における、IoTの通信をサポートする端末20にリソースを割り当てる。また制御部103は、LTEのリソース量に基づいて、無線リソース領域における、LTEの通信をサポートする端末20にリソースを割り当てる。制御部103は、端末20に割り当てたリソースを示す制御情報を送信部101へ出力する。
【0032】
なお、IoTのリソース量およびLTEのリソース量の設定については後述する。
【0033】
端末20は、例えば、受信部201と、送信部202と、制御部203と、を含む。
【0034】
受信部201は、制御部203の制御により、基地局10から送信されるDL信号を受信する。
【0035】
送信部202は、制御部203の制御により、UL信号を基地局10へ送信する。
【0036】
制御部203は、受信部201における受信処理、及び、送信部202における送信処理を制御する。例えば、制御部203は、上位レイヤからデータおよび制御情報等を受信し、送信部202へ出力する。また、制御部103は、受信部201から受信したデータおよび制御情報等を上位レイヤへ出力する。
【0037】
例えば、制御部203は、端末20に割り当てられたリソースを示す制御情報に基づいて、送信処理を制御する。
【0038】
次に、IoTのリソース量およびLTEのリソース量の設定について説明する。
【0039】
なお、以下では、一例として、LTEと、Cat.MおよびNB-IoTの2つのIoTとが同一無線リソースを共用する例を説明する。そして、2つのIoTが区別される場合、2つのIoTは、それぞれ、IoT#AとIoT#Bと記載されることがある。例えば、IoT#AはNB-IoTに対応し、IoT#BはCat.Mに対応してよい。あるいは、IoT#BがNB-IoTに対応し、IoT#AがCat.Mに対応してもよい。
【0040】
また、以下では、LTEとIoT#AとIoT#Bとのうち、IoT#Aにおけるリソース割り当てが最初に実行され、次に、IoT#Bにおけるリソース割り当てが実行され、最後にLTEにおけるリソース割り当てが実行される。別言すると、リソース割り当ての優先順位は、高い方から、IoT#A、IoT#B、LTEの順であるものとする。
【0041】
そして、本実施の形態では、複数の無線通信システムのリソース割り当てにおいて、後にリソース割り当てが実行される無線通信システムのリソース量に基づいて、先にリソース割り当てが実行される無線通信システムのリソース量を制限する。
【0042】
図4は、本実施の形態におけるリソース量制限の一例を示す図である。
【0043】
図4には、2つの無線通信システムのリソース量の対応関係が3つ示される。第1の対応関係では、横軸がLTEのリソース量を示し、縦軸がIoT#Bのリソース量を示す。第2の対応関係では、横軸がIoT#Aのリソース量を示し、縦軸がIoT#Bのリソース量を示す。第3の対応関係では、横軸がIoT#Aのリソース量を示し、縦軸がLTEのリソース量を示す。
【0044】
なお、Wは、LTEのリソース量を示し、Xは、IoT#Bのリソース量を示し、Yは、IoT#Aのリソース量を示す。また、各対応関係における、適用可能領域は、2つの無線通信システムのリソース量のうち、一方のリソース量に応じて規定される他方のリソース量の上限に相当する。
【0045】
例えば、第1の対応関係では、LTEのリソース量Wが設定され、LTEのリソース量Wに対応するIoT#Bのリソース量Xが設定される。例えば、LTEのリソース量Wは、LTEにおいて割り当てが推定されるリソース量であってよい。例えば、LTEのリソース量Wは、所定の区間において測定されたLTEのリソース量であってもよいし、外部から入力されるパラメータによって設定されてもよい。なお、「推定される」という用語は、「想定される」または「予想される」といった別の用語に読み替えられてよい。
【0046】
第1の対応関係では、例えば、LTEのリソース量Wが多いほど、IoT#Bのリソース量Xが制限される(少ない量に設定される)。
【0047】
例えば、第2の対応関係では、IoT#Bのリソース量Xが設定され、IoT#Bのリソース量Xに対応するIoT#Aのリソース量Yが設定される。例えば、IoT#Bのリソース量Xは、IoT#Bにおいて割り当てが推定されるリソース量であってよい。例えば、IoT#Bのリソース量Xは、所定の区間において測定されたIoT#Bのリソース量であってもよいし、外部から入力されるパラメータによって設定されてもよい。
【0048】
第2の対応関係では、例えば、IoT#Bのリソース量Xが多いほど、IoT#Aのリソース量Yが制限される(少ない量に設定される)。
【0049】
例えば、第3の対応関係では、LTEのリソース量Wが設定され、LTEのリソース量Wに対応するIoT#Aのリソース量Yが設定される。例えば、LTEのリソース量Wは、LTEにおいて割り当てが推定されるリソース量であってよい。例えば、LTEのリソース量Wは、所定の区間において測定されたLTEのリソース量であってもよいし、外部から入力されるパラメータによって設定されてもよい。
【0050】
第3の対応関係では、例えば、LTEのリソース量Wが多いほど、IoT#Aのリソース量Yが制限される(少ない量に設定される)。
【0051】
ここで、所定の区間において測定されたリソース量とは、例えば、リソース割り当ての実施の前の所定の時間区間において測定された、リソース量の平均値であってもよいし、リソース量の最大値であってもよいし、リソース量の最小値であってもよい。例えば、リソース量が、端末の多重数によって規定される場合、所定の区間において測定されたリソース量とは、端末の多重数の平均値、最大値、および、最小値の少なくとも1つによって表される。なお、所定の区間は、複数のTTI単位程度の時間区間であってもよいし、数時間または1日単位の時間区間であってもよい。
【0052】
第1から第3の対応関係では、2つの無線通信システムのうち、リソースを先に割り当てられる無線通信システムのリソース量が、リソースを後に割り当てられる無線通信システムのリソース量に基づいて制限される。
【0053】
なお、第1から第3の対応関係では、2つの無線通信システムの間でのリソース量の制限について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、LTEとIoT#AとIoT#Bの3つの無線通信システムの間でリソース量が制限されてよい。
【0054】
例えば、第1の対応関係にて、LTEのリソース量Wが設定され、LTEのリソース量Wに対応するIoT#Bのリソース量Xが設定される。そして、第2の対応関係にて、第1の対応関係によって設定されたIoT#Bのリソース量Xに対応するIoT#Aのリソース量Yが設定されてもよい。
【0055】
また、第1から第3の対応関係において、IoT#Aのリソース量YとIoT#Aのリソース量Xとの総和に対して上限Zが設定されてよい。例えば、X+Y≦Zが成立するXとYとが、リソース量に設定されてよい。なお、IoT#Aのリソース量YとIoT#Aのリソース量Xとの総和は、IoT全体のリソース量と記載されることがある。
【0056】
以下では、例示的に、2つの方法について説明する。
【0057】
[方法1]
方法1では、LTEのリソース量に基づいて、IoT#Bのリソース量の上限を設定する。
【0058】
上述したように、基地局10は、LTEとIoT#AとIoT#Bとのうち、IoT#Aにおけるリソース割り当てを最初に実行する。そのため、基地局10は、IoT#Aのリソース量Yを設定し、IoT#Aにおけるリソース割り当てを実行する。
【0059】
IoT#Aにおけるリソース割り当てを実行した後、基地局10は、IoT#Bにおけるリソース割り当てを実行する。ここで、基地局10は、LTEのリソース量に基づいて、IoT#Bのリソース量の上限を設定する。
【0060】
図5は、本実施の形態におけるリソース量制限方法1の一例を示す図である。図5には、リソース量に関する2つの対応関係が示される。第4の対応関係では、横軸がLTEのリソース量を示し、縦軸がIoT#Bのリソース量を示す。第5の対応関係では、横軸がIoT#Aのリソース量を示し、縦軸がIoT全体のリソース量を示す。なお、第4の対応関係は、図4に示した第1の対応関係の一例と捉えてよい。
【0061】
第4の対応関係において、LTEのリソース量に対して、3つの閾値Th(1)LB、Th(2)LB、および、Th(3)LBが設けられる。閾値Th(1)LB、Th(2)LB、および、Th(3)LBは、それぞれ、IoT#Bのリソース量X(1)、X(2)、および、X(3)に対応づけられる。
【0062】
基地局10は、LTEのリソース量Wを設定する。例えば、LTEのリソース量Wは、所定の区間において測定されたLTEのリソース量であってもよいし、外部から入力されるパラメータによって設定されてもよい。
【0063】
そして、基地局10は、第4の対応関係を用いて、IoT#Bのリソース量Xの上限を設定する。
【0064】
例えば、図5の第4の対応関係の例では、設定したLTEのリソース量Wが、Th(1)LB未満であるので、IoT#Bのリソース量Xの上限は、X(1)に設定される。
【0065】
次に、基地局10は、IoT全体のリソース量Zに関して、Y+X(1)≦Zが成立するか否かを判定する。そして、Y+X(1)≦Zが成立する場合、基地局10は、X(1)をIoT#Bのリソース量の上限に設定する。Y+X(1)≦Zが成立しない場合、すなわち、Y+X(1)>Zが成立する場合、基地局10は、IoT#Bのリソース量の上限X(1)を減らし、Y+X≦Zを満たすXをIoT#Bのリソース量の上限に設定する。そして、基地局10は、IoT#Bにおけるリソース割り当てを実行する。
【0066】
例えば、図5の第5の対応関係の例では、IoT#Aのリソース量Yが境界値Y以下である場合、Y+X(1)≦Zが成立するため、基地局10は、X(1)をIoT#Bのリソース量の上限に設定する。一方で、IoT#Aのリソース量Yが境界値Yより大きい場合、例えば、IoT#Aのリソース量Yが図5に示すYである場合、基地局10は、IoT#Bのリソース量の上限X(1)を減らし、XをIoT#Bのリソース量の上限に設定する。
【0067】
以上、方法1では、基地局10の例えば制御部103が、LTEにおいて割り当て可能なリソース量のうち、LTEよりもリソース割り当てに関する優先順位の高いIoT#Bにおいて割り当て可能なリソース量に、上限を設定する。そして、送信部101は、IoT#Bのリソース量の上限以下の範囲でIoT#Bに割り当てたリソースを示す制御情報を送信する。
【0068】
この設定により、IoT#Bのリソース量の上限が設定されるため、LTEのリソースがIoT#AおよびIoT#Bよりも後に割り当てられる場合であっても、LTEのリソース量を確保できる。
【0069】
なお、方法1は、例えば、LTEのリソース量Wが相対的に少ない場合(例えば、LTEのリソース量Wが第1の規定値以下である場合)に使用されてよい。
【0070】
[方法2]
方法2では、LTEのリソース量とIoT#Bのリソース量との一方又は両方に基づいて、IoT#Aのリソース量の上限を設定する。
【0071】
[方法2-1]
方法2-1では、IoT#Bのリソース量に基づいて、IoT#Aのリソース量の上限を設定する例を説明する。
【0072】
図6は、本実施の形態におけるリソース量制限方法2の一例を示す図である。図6には、リソース量に関する2つの対応関係が示される。第6の対応関係では、横軸がIoT#Bのリソース量を示し、縦軸がIoT#Aのリソース量を示す。第7の対応関係では、横軸がIoT#Bのリソース量を示し、縦軸がIoT全体のリソース量を示す。なお、第6の対応関係は、図4に示した第2の対応関係の一例と捉えてよい。ただし、第6の対応関係は、第2の対応関係と縦軸と横軸が入れ替わっている。
【0073】
第6の対応関係において、IoT#Bのリソース量に対して、3つの閾値Th(1)BA、Th(2)BA、および、Th(3)BAが設けられる。閾値Th(1)BA、Th(2)BA、および、Th(3)BAは、それぞれ、IoT#Aのリソース量Y(1)、Y(2)、および、Y(3)に対応づけられる。
【0074】
基地局10は、IoT#Bのリソース量Xを設定する。例えば、IoT#Bのリソース量Xは、所定の区間において測定されたIoT#Bのリソース量であってもよいし、外部から入力されるパラメータによって設定されてもよい。
【0075】
そして、基地局10は、第6の対応関係を用いて、IoT#Bのリソース量Xに基づいて、IoT#Aのリソース量Yの上限Yを設定する。
【0076】
例えば、図6の第6の対応関係の例では、設定したIoT#Bのリソース量Xが、Th(2)BAとTh(3)BAとの間であるので、IoT#Aのリソース量Yの上限は、Y(3)に設定される。
【0077】
次に、基地局10は、IoT全体のリソース量Zに関して、Y(3)+X≦Zが成立するか否かを判定する。そして、Y(3)+X≦Zが成立する場合、基地局10は、Y(3)をIoT#Aのリソース量の上限に設定する。Y(3)+X≦Zが成立しない場合、すなわち、Y(3)+X>Zが成立する場合、基地局10は、IoT#Aのリソース量の上限Y(3)を減らし、Y+X≦Zを満たすYをIoT#Aのリソース量の上限に設定する。そして、基地局10は、IoT#Aにおけるリソース割り当てを実行する。基地局10は、IoT#Aにおけるリソース割り当てを実行した後、IoT#Bにおけるリソース割り当てとLTEにおけるリソース割り当てとを順に実行する。
【0078】
例えば、図6の第7の対応関係の例では、IoT#Bのリソース量Xが境界値X以下である場合、Y(3)+X≦Zが成立するため、基地局10は、Y(3)をIoT#Aのリソース量の上限に設定する。一方で、IoT#Bのリソース量Xが境界値Xより大きい場合、例えば、IoT#Bのリソース量Xが図6に示すXである場合、基地局10は、IoT#Bのリソース量の上限Y(3)を減らし、YをIoT#Bのリソース量の上限に設定する。
【0079】
以上、方法2-1では、基地局10の例えば制御部103が、IoT#Bよりもリソース割り当てに関する優先順位の高いIoT#Aにおいて割り当て可能なリソース量に、上限を設定する。
【0080】
この設定により、IoT#Aのリソース量の上限が設定されるため、IoT#Bのリソース割り当てがIoT#Aよりも後に実行される場合であっても、IoT#Bのリソース量を確保できる。
【0081】
なお、方法2-1は、例えば、IoT#Bのリソース量Xが相対的に多い場合(例えば、IoT#Bのリソース量Xが第2の規定値より多い場合)に使用されてよい。
【0082】
なお、IoT全体のリソース量Zは、LTEのリソース量Wに基づいて設定されてよい。例えば、基地局10は、LTEのリソース量Wを設定する。例えば、LTEのリソース量Wは、所定の区間において測定されたLTEのリソース量であってもよいし、外部から入力されるパラメータによって設定されてもよい。そして、全体のリソース量の最大値からLTEのリソース量Wを除いた量が、IoT全体のリソース量Zに設定されてよい。全体のリソース量の最大値は、例えば、装置の処理限界および/または無線リソースの限界によって規定されてよい。
【0083】
IoT全体のリソース量Zが、LTEのリソース量Wに基づいて設定されることによって、LTEのリソース割り当てがIoT#AおよびIoT#Bよりも後に実行される場合であっても、LTEのリソース量を確保できる。
【0084】
[方法2-2]
方法2-2では、LTEのリソース量に基づいて、IoT#Aのリソース量の上限を設定する例を説明する。
【0085】
基地局10は、LTEのリソース量Wを設定する。例えば、LTEのリソース量Wは、所定の区間において測定されたLTEのリソース量であってもよいし、外部から入力されるパラメータによって設定されてもよい。そして、基地局10は、IoT#Bのリソース量Xを設定する。例えば、IoT#Bのリソース量Xは、所定の区間において測定されたIoT#Bのリソース量であってもよいし、外部から入力されるパラメータによって設定されてもよい。
【0086】
そして、基地局10は、LTEのリソース量Wに基づいて、IoT#Aのリソース量Yの上限を設定する。
【0087】
例えば、図4の第3の対応関係を用いて、基地局10は、LTEのリソース量Wに対応する、IoT#Aのリソース量Yの上限Yを設定する。
【0088】
そして、基地局10は、IoT全体のリソース量Zに関して、Y+X≦Zが成立するか否かを判定する。そして、Y+X≦Zが成立する場合、基地局10は、YをIoT#Aのリソース量の上限に設定する。Y+X≦Zが成立しない場合、すなわち、Y+X>Zが成立する場合、基地局10は、IoT#Aのリソース量の上限Yを減らし、Y+X≦Zを満たすYをIoT#Aのリソース量の上限に設定する。そして、基地局10は、IoT#Aにおけるリソース割り当てを実行する。基地局10は、IoT#Aにおけるリソース割り当てを実行した後、IoT#Bにおけるリソース割り当てとLTEにおけるリソース割り当てとを順に実行する。
【0089】
以上、方法2-2では、基地局10の例えば制御部103が、LTEにおいて割り当て可能なリソース量のうち、LTEよりもリソース割り当てに関する優先順位の高いIoT#Aにおいて割り当て可能なリソース量に、上限を設定する。そして、送信部101は、IoT#Aのリソース量の上限以下の範囲でIoT#Aに割り当てたリソースを示す制御情報を送信する。
【0090】
この設定により、IoT#Aのリソース量の上限が設定されるため、LTEのリソース割り当てがIoT#Aよりも後に実行される場合であっても、LTEのリソース量を確保できる。
【0091】
[方法2-3]
方法2-3では、LTEのリソース量およびIoT#Bのリソース量に基づいて、IoT#Aのリソース量の上限を設定する例を説明する。
【0092】
基地局10は、LTEのリソース量Wを設定する。例えば、LTEのリソース量Wは、所定の区間において測定されたLTEのリソース量であってもよいし、外部から入力されるパラメータによって設定されてもよい。そして、基地局10は、IoT#Bのリソース量Xを設定する。例えば、IoT#Bのリソース量Xは、所定の区間において測定されたIoT#Bのリソース量であってもよいし、外部から入力されるパラメータによって設定されてもよい。
【0093】
そして、基地局10は、LTEのリソース量WとIoT#Bのリソース量Xとに基づいて、IoT#Aのリソース量Yの上限YLBを設定する。
【0094】
例えば、基地局10は、方法2-1と同様の方法にて、IoT#Bのリソース量Xに基づく、IoT#Aのリソース量Yの上限Yを設定し、方法2-2と同様の方法にて、LTEのリソース量Wに基づく、IoT#Aのリソース量Yの上限Yを設定する。そして、基地局10は、上限YLBにYとYの小さい方の値を設定する。つまり、YLB=min(Y,Y)である。
【0095】
そして、基地局10は、IoT全体のリソース量Zに関して、YLB+X≦Zが成立するか否かを判定する。そして、YLB+X≦Zが成立する場合、基地局10は、YLBをIoT#Aのリソース量の上限に設定する。YLB+X≦Zが成立しない場合、すなわち、YLB+X>Zが成立する場合、基地局10は、IoT#Aのリソース量の上限YLBを減らし、Y+X≦Zを満たすYをIoT#Aのリソース量の上限に設定する。そして、基地局10は、IoT#Aにおけるリソース割り当てを実行する。基地局10は、IoT#Aにおけるリソース割り当てを実行した後、IoT#Bにおけるリソース割り当てとLTEにおけるリソース割り当てとを順に実行する。
【0096】
以上、方法2-3では、基地局10の例えば制御部103が、LTEおよびIoT#Bにおいて割り当て可能なリソース量のうち、LTEおよびIoT#Bよりもリソース割り当てに関する優先順位の高いIoT#Aにおいて割り当て可能なリソース量に、上限を設定する。そして、送信部101は、IoT#Aのリソース量の上限以下の範囲でIoT#Aに割り当てたリソースを示す制御情報を送信する。
【0097】
この設定により、IoT#Aのリソース量の上限が設定されるため、LTEにおけるリソース割り当ておよびIoT#Bにおけるリソース割り当てがIoT#Aよりも後に実行される場合であっても、LTEのリソース量およびIoT#Bのリソース量を確保できる。
【0098】
なお、基地局10は、上述した方法1および方法2-1~方法2-3を切替えて使用してよい。例えば、基地局10は、測定により想定されるLTEのリソース量Wおよび/またはIoT#Bのリソース量Xに応じて、切り替えてよい。
【0099】
以上説明した本実施の形態によれば、例えば、同一の無線リソースを共用する複数の無線通信システムの間で、リソース量を柔軟に設定できるため、既存の無線通信システムと共存する無線通信システムにおいて、リソース割り当てを適切に行うことができる。
【0100】
例えば、本実施の形態によれば、複数の無線通信システムのリソース割り当てにおいて、リソースが後に割り当てられる無線通信システムのリソース量に基づいて、リソースが割り当てられる無線通信システムのリソース量の制限できる。そのため、例えば、IoTよりも後にリソースが割り当てられるLTEにおいて十分なリソース量の確保でき、LTEのパフォーマンスの低下を抑制できる。
【0101】
なお、上述した実施の形態では、NB-IoTとCat.MとLTEとの3つの無線通信システムをサポートする1つの基地局10が、各無線通信システムのリソース量を設定し、各無線通信システムにおけるリソース割り当てを実行する例を説明した。本開示はこれに限定されず、例えば、3つの無線通信システムをサポートする基地局が、互いに異なってもよいし、2つの無線通信システム(例えば、NB-IoTとCat.M)をサポートする基地局が、他の1つの無線通信システム(例えば、LTE)をサポートする基地局と異なってもよい。この場合、複数の基地局のいずれか1つが、各無線通信システムのリソース量を設定し、設定したリソース量を示す情報を他の基地局へ通知してもよい。あるいは、この場合、複数の基地局を制御する制御装置が、各無線通信システムのリソース量を設定し、設定したリソース量を示す情報を複数の基地局へ通知してもよい。
【0102】
なお、上述した実施の形態では、NB-IoTとCat.MとLTEとの3つの無線通信システムが、同一の無線リソース領域に共存する例を挙げて説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、NB-IoTとCat.Mのいずれか1つとLTEとの2つの無線通信システムが、同一の無線リソース領域に共存する場合に、本開示が適用されてよい。あるいは、NB-IoTとCat.MとLTEとの3つの無線通信システムが共存する無線リソース領域に、更に別の1以上の無線通信システムが共存する場合にも、本開示が適用されてよい。
【0103】
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0104】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0105】
例えば、本開示の一実施の形態における基地局、端末などは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図7は、本開示の一実施の形態に係る基地局及び端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の基地局10及び端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0106】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。基地局10及び端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0107】
基地局10及び端末20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0108】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の制御部103および制御部203などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0109】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、基地局10の制御部103または端末20の制御部203は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0110】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0111】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0112】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送信部101、受信部102、受信部201および送信部202などは、通信装置1004によって実現されてもよい。
【0113】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0114】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0115】
また、基地局10及び端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0116】
(情報の通知、シグナリング)
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0117】
(適用システム)
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(New Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0118】
(処理手順等)
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0119】
(基地局の動作)
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
【0120】
(入出力の方向)
情報等(※「情報、信号」の項目参照)は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0121】
(入出力された情報等の扱い)
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0122】
(判定方法)
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0123】
(ソフトウェア)
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0124】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0125】
(情報、信号)
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0126】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0127】
(「システム」、「ネットワーク」)
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0128】
(パラメータ、チャネルの名称)
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0129】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0130】
(基地局(無線基地局))
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0131】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0132】
(端末)
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0133】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0134】
(基地局/移動局)
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
【0135】
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局10が有する機能を端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
【0136】
同様に、本開示における端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述の端末20が有する機能を基地局10が有する構成としてもよい。
【0137】
(用語の意味、解釈)
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0138】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0139】
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
【0140】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0141】
「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0142】
上記の各装置の構成における「部」を、「手段」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0143】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0144】
無線フレームは時間領域において1つ又は複数のフレームによって構成されてもよい。
時間領域において1つ又は複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。サブフレームは更に時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
【0145】
ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SCS:SubCarrier Spacing)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
【0146】
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル等)で構成されてもよい。スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
【0147】
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
【0148】
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。
【0149】
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
【0150】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
【0151】
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
【0152】
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
【0153】
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
【0154】
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
【0155】
リソースブロック(RB)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
【0156】
また、RBの時間領域は、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム、又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。
【0157】
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
【0158】
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0159】
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
【0160】
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
【0161】
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
【0162】
上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
【0163】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0164】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0165】
(態様のバリエーション等)
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0166】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、特許請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0167】
本開示の一態様は、無線通信システムに有用である。
【符号の説明】
【0168】
10 基地局
20 端末
101,202 送信部
102,201 受信部
103,203 制御部
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 ストレージ
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置
1007 バス
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7