(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】航空機貨物ローラパネル
(51)【国際特許分類】
B64C 1/20 20060101AFI20240115BHJP
B64D 9/00 20060101ALI20240115BHJP
G01G 11/00 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
B64C1/20
B64D9/00
G01G11/00 G
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019147681
(22)【出願日】2019-08-09
【審査請求日】2022-08-04
(32)【優先日】2018-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】クロス, ウィリアム アール.
(72)【発明者】
【氏名】ノエ, ダリン エム.
【審査官】長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】特開昭56-086898(JP,A)
【文献】特開昭54-113199(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0038077(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0315014(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0105874(US,A1)
【文献】特開2018-104194(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 1/20
B64D 9/00
G01G 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機貨物(180)を航空機(300)のコンパートメント(174)に搬入することを容易にするように構成された航空機貨物ローラパネル(100)と、
前記航空機貨物ローラパネル(100)に結合された複数のロードセル(111)であって、前記複数のロードセル(111)の各ロードセル(111)が、前記貨物(180)が前記航空機貨物ローラパネル(100)上にあるときに前記ロードセル(111)が受ける負荷を示す信号(202)を生成するように構成された、複数のロードセル(111)と、
前記複数のロードセル(111)から前記信号(202)を受信し、前記信号(202)に基づいて
、前記貨物(180)の重心(214
)を決定するように構成されたコントローラ(170)と
を含む航空機(300)。
【請求項2】
前記コントローラ(170)が、
前記信号(202)に基づいて、前記貨物(180)の重量(212)を決定し、
前記貨物(180)の前記重量(212)、前記貨物(180)の前記重心(214)、又はその両方の受け入れ基準との比較を実行し、
前記比較の結果に基づいて、前記貨物(180)を受容するかどうかを決定する
ように更に構成された、請求項1に記載の航空機(300)。
【請求項3】
前記貨物(180)が受容されるかどうかを示す通知(234)を表示するように構成された表示デバイス(232)を更に含む、請求項2に記載の航空機(300)。
【請求項4】
航空機貨物(180)を航空機(300)のコンパートメント(174)に搬入することを容易にするように構成された航空機貨物ローラパネル(100)と、
前記航空機貨物ローラパネル(100)に結合された複数のロードセル(111)であって、前記複数のロードセル(111)の各ロードセル(111)が、前記貨物(180)が前記航空機貨物ローラパネル(100)上にあるときに前記ロードセル(111)が受ける負荷を示す信号(202)を生成するように構成された、複数のロードセル(111)と、
前記複数のロードセル(111)から前記信号(202)を受信し、前記信号(202)に基づいて、前記貨物(180)の重量(212)、前記貨物(180)の重心(214)、又はその両方を決定するように構成されたコントローラ(170)と
を含む航空機(300)であって、
前記コントローラ(170)が、
前記貨物(180)の前記重量(212)、前記貨物(180)の前記重心(214)、又はその両方の受け入れ基準との比較を実行し、
前記比較の結果に基づいて、前記貨物(180)を受容するかどうかを決定する
ように更に構成されており、
前記コントローラ(170)が、前記貨物(180)が受容されないという前記コントローラ(170)による決定に基づいてオーバーライドプロンプト(242)を生成するように構成され、前記オーバーライドプロンプト(242)により、ユーザがユーザ資格情報(246)を提供し、前記貨物(180)が受容されるものと識別できるようにする
、航空機(300)。
【請求項5】
前記コントローラ(170)が、
前記ユーザ資格情報(246)を認証し、
前記ユーザ資格情報(246)の認証に応じてオーバーライドコマンド(243)を生成し、
貨物マニフェストデータ(222)を含む前記ユーザ資格情報(246)を保存して、前記貨物(180)の受容を承認した前記ユーザを識別する
ように更に構成された、請求項4に記載の航空機(300)。
【請求項6】
前記貨物(180)が、前記コントローラ(170)により、前記貨物(180)の前記重量(212)と前記貨物(180)の予想重量(226)との差が重量差の閾値を満たしているという決定に応じて受容される、請求項2に記載の航空機(300)。
【請求項7】
前記貨物(180)が、前記コントローラ(170)により、前記コントローラ(170)が決定した前記貨物(180)の重心(214)と前記貨物(180)の予想重心(228)との差が重心差閾値を満たしているという決定に応じて受容される、請求項2に記載の航空機(300)。
【請求項8】
前記コンパートメント(174)内で前記貨物(180)を移動するように構成された貨物移送システム(172)を前記コンパートメント(174)内に更に含む、請求項1に記載の航空機(300)。
【請求項9】
前記コントローラ(170)が、前記貨物(180)
の重量(212)、前記貨物(180)の前記重心(214)、又はその両方に基づいて、前記貨物移送システム(172)を選択的に有効にするように更に構成された、請求項8に記載の航空機(300)。
【請求項10】
前記コントローラ(170)に結合され、かつ前記貨物(180)に関連する貨物識別データ(216)を前記コントローラ(170)に送信するように構成された貨物識別デバイス(201)
を更に含み、
前記貨物識別データ(216)に基づいて、前記コントローラ(170)が、前記貨物(180)の予想重量(226)又は前記貨物(180)の予想重心(228)のうちの少なくとも一方を決定するように構成された、請求項1に記載の航空機(300)。
【請求項11】
前記貨物識別デバイス(201)が無線周波数識別(RFID)タグスキャナ(218)を含み、かつ前記貨物(180)がRFIDタグ(190)を含むか、又は前記貨物識別デバイス(201)が光学スキャナ(220)を含み、かつ前記貨物(180)が可視タグ(192)を含む、請求項10に記載の航空機(300)。
【請求項12】
前記コントローラ(170)が、貨物マニフェスト(222)又は電子フライトバッグ(224)のうちの少なくとも1つにアクセスして、前記貨物(180)の前記予想重量(226)、前記貨物(180)
の前記予想重心(228)、又はその両方を決定するように構成された、請求項11に記載の航空機(300)。
【請求項13】
コントローラ(170)で、航空機(300)の航空機貨物ローラパネル(100)に結合された複数のロードセル(111)の各ロードセル(111)から信号(202)を受信すること(502)であって、各信号(202)が、貨物(180)が前記航空機貨物ローラパネル(100)上にあるときに前記ロードセル(111)が受ける負荷を示す、信号(202)を受信すること(502)と、
前記信号(202)に基づいて
、前記貨物(180)の重心(214
)を決定すること(504)と
を含む方法(500)。
【請求項14】
前記信号(202)に基づいて、前記貨物(180)の重量(212)を決定することと、
前記貨物の前記重量、前記貨物の前記重心、又はその両方の受け入れ基準との比較を実行すること(506)と、
前記比較の結果に基づいて、前記貨物を受容するかどうかを決定すること(508)と
を更に含む、請求項13に記載の方法(500)。
【請求項15】
前記貨物(180)が、前記コントローラ(170)により、前記貨物(180)
の重量(212)と前記貨物(180)の予想重量(226)との差が重量差の閾値を満たしているという決定に応じて受容される、請求項13に記載の方法(500)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、航空機貨物パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
航空機は、フライト中に航空機貨物を保管するために使用される1つ又は複数のコンパートメントを含む。例えば、1つ又は複数のコンパートメントは、貨物コンテナ、貨物パレットなどを保管することができる。通常、各貨物コンテナ又は貨物パレットは、航空機に搬入される前に計量される。非限定的な例として、貨物作業員は、特定の貨物コンテナを倉庫に搬入し、倉庫内の特定の貨物コンテナの重量を測定し、航空機搬入とトリムシート、搬入スケジュール、搬入マニフェスト、搬入計画、又はその他の類似ドキュメントの開発に使用する重量を記録する。この例では、特定の貨物コンテナの重量が記録された後に、誰かが特定の貨物コンテナ内に追加の貨物を入れることができるだろう。別の例として、貨物会社が航空機貨物の重量を意図的に過少報告して、航空機貨物の輸送コストを削減することができるだろう。
【0003】
特定の貨物コンテナの重量を変更することに加えて、追加の貨物は、特定の貨物コンテナの重心を変える可能性がある。貨物コンテナとパレットの重心は、フライト中に貨物を所定の位置に保持するために必要な拘束の数を決定するために使用される。例えば、航空機に乱流が発生し、重心が飛行機の重量とバランスのマニュアル(Airplane Weight and Balance Manual)で設定された制限又はオフセットを超える場合、特定の貨物コンテナを所定の位置に保持するために、追加の拘束(例えば、補助貨物拘束ストラップ)が必要になる場合がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示の1つの実施態様によれば、航空機は、航空機貨物を航空機のコンパートメントに搬入することを容易にするように構成された航空機貨物ローラパネルを含む。航空機はまた、航空機貨物ローラパネルに結合された複数のロードセルを含む。複数のロードセルの各ロードセルは、貨物が航空機貨物ローラパネルの上にあるときにロードセルが受ける負荷を示す信号を生成するように構成される。航空機は、複数のロードセルから信号を受信し、信号に基づいて、貨物の重量、貨物の重心、又はその両方を決定するように構成されたコントローラを更に含む。
【0005】
本開示の別の実施態様によれば、方法は、コントローラで、航空機の航空機貨物ローラパネルに結合された複数のロードセルの各ロードセルから信号を受信することを含む。各信号は、貨物が航空機貨物ローラパネルの上にあるときにロードセルが受ける負荷を示す。方法はまた、信号に基づいて、貨物の重量、貨物の重心、又はその両方を決定することを含む。
【0006】
本開示の別の実施態様によれば、航空機貨物ローラパネルは、航空機貨物を航空機のコンパートメントに搬入することを容易にするように構成された複数の全方向ローラを含む。航空機貨物ローラパネルはまた、複数のロードセルを含む。複数のロードセルの各ロードセルは、貨物が複数の全方向ローラ上にあるときに、ロードセルが受ける負荷を示す負荷信号を生成し、負荷信号をコントローラに送信するように構成される。航空機貨物ローラパネルはまた、コントローラからの制御信号に応じて貨物を選択的に係合させ、貨物をコンパートメント内で移動するように構成された1つ又は複数の動力デバイスを含む。制御信号は、負荷信号に応じて生成される。
【0007】
上記の実施態様の1つの利点は、航空機貨物が航空機に搬入されるときに、航空機貨物が航空機負荷及びトリムシート又は他の類似のドキュメントで報告されたパラメータに準拠しているかどうかを確認できることである。例えば、航空機貨物は、複数のロードセルを含む航空機貨物ローラパネルに配置される。各ロードセルが受ける負荷に基づいて、コントローラは、航空機貨物が航空機貨物ローラパネル上にある間に航空機貨物の重量と航空機貨物の重心を決定することができる。重量と重心が、航空機負荷及びトリムシート又は他の類似のドキュメントで報告されている重量と重心に準拠している場合、航空機貨物ローラパネルは、航空機貨物を航空機のコンパートメントに搬入する。ただし、重量又は重心が準拠していない場合、乗務員に警告が発せられることがある。更に、説明された特徴、機能、及び利点は、様々な実施態様で独立して達成することができ、又は更に他の実施態様で組み合わせてもよく、その更なる詳細は、以下の説明及び図面を参照して開示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】航空機貨物が航空機に搬入される際に航空機貨物のパラメータを決定するように動作可能な航空機貨物ローラパネルの図である。
【
図1B】
図1Aの航空機貨物ローラパネル上に置かれた航空機貨物の図である。
【
図2】航空機貨物が航空機に搬入される際に航空機貨物のパラメータを決定するように動作可能なシステムの図である。
【
図3A】
図1Aの航空機貨物ローラパネルを含む航空機の断面図である。
【
図5】航空機貨物が航空機に搬入される際に航空機貨物のパラメータを決定する方法のフローチャートである。
【
図6】航空機貨物が航空機に搬入される際に航空機貨物のパラメータを決定するためのシステムの開発及び保守に関連する方法のフローチャートである。
【
図7】
図2のシステムを含む航空機のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の特定の実施形態について、図面を参照しつつ以下で説明する。本明細書では、図面全体を通じて、共通の参照番号が共通の特徴を指し示している。
【0010】
図及び以下の説明は、具体的かつ例示的な実施形態を示している。本明細書に明示的に記載又は図示されていなくとも、本明細書に記載の原理を具現化し、かつ、この明細書に続く特許請求の範囲に含まれる様々な構成を当業者が考案可能であると認識されよう。更に、本明細書に記載のいかなる例も、本開示の原理の理解を支援するためのものであり、限定を含まないものであると解釈されるべきである。結果として、この開示は、後述する具体的な実施形態又は例に限定されるものではなく、特許請求の範囲及びその均等物によって限定される。
【0011】
本明細書では、特定の実施態様について図面を参照して説明する。本明細書では、図面全体を通じて、共通の参照番号が共通の特徴を指し示している。一部の図面では、特定の種類の特徴の複数の例が使用される。これらの特徴は、物理的及び/又は論理的に異なるが、それぞれに同じ参照番号が使用され、異なる例が、参照番号に文字を追加することで区別される。グループ又は種類としての特徴が本明細書で言及される場合(例えば、特徴の特定の1つが参照されていない場合)、参照番号は区別する文字なしで使用される。しかし、同じ種類の複数の特徴のうちの1つの特定の特徴が本明細書で言及される場合、参照番号は識別文字とともに使用される。例えば、
図1Aを参照すると、複数のロードセルが示されており、参照番号111A、111B、111Cなどに関連付けられている。ロードセル111Aなどのこれらのロードセルの特定の1つを参照する場合、識別文字「A」が使用される。ただし、これらのロードセルの任意の1つ又はこれらのロードセルをグループとして参照する場合、参照番号111は識別文字なしで使用される。
【0012】
本明細書で使用されるように、特定の実施態様のみを説明する目的で様々な用語が使用され、限定することは意図されていない。例えば、単数形「1つの(a、an)」及び「その(the)」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限りは、複数形も含むことが意図されている。更に、「含む(comprise、comprises、comprising)」という用語は、「含む(include、includes、including)」と交換可能に使用される。また、「wherein」という用語は「where」という用語と交換可能に使用される。本明細書で使用されるように、「例示的な(exemplary)」は、実施例、実施態様、及び/又は態様を示し、優先度若しくは好ましい実施態様を限定するもの又は示すものと解釈されるべきではない。本明細書で使用されるように、構造体、構成要素、動作などの要素を修飾する序数用語(例えば、「第1の」、「第2の」、「第3の」など)は、これ自体がある要素の別の要素に対する優先度又は順序を示すものではなく、(序数用語としての使用を別にして)同じ名前を有する別の要素と区別しているにすぎない。本明細書で使用される「組(set)」という用語は、1つ又は複数の要素のグループ化を指し、「複数の(plurality)」という用語は、複数の要素を指す。
【0013】
本明細書で使用される「生成する(generating)」、「計算する(calculating)」、「使用する(using)」、「選択する(selecting)」、「アクセスする(accessing)」、及び「決定する(determining)」は、文脈がそうでないことを示さない限り交換可能である。例えば、パラメータ(又は信号)を「生成する」、「計算する」、又は若しくは「決定する」ことは、パラメータ(又は信号)を能動的に生成する、計算する、若しくは決定することを指すか、又は別の構成要素又はデバイスなどによって既に生成されているパラメータ(又は信号)を使用する、選択する若しくはアクセスすることを指す可能性がある。本明細書で使用される「結合(coupled)」は、「通信可能に結合」、「電気的に結合」、又は「物理的に結合」を含むことができ、また(又は代わりに)その任意の組み合わせを含むことができる。2つのデバイス(又は構成要素)は、1つ又は複数の他のデバイス、構成要素、ワイヤ、バス、ネットワーク(有線ネットワーク、無線ネットワーク、又はその組み合わせ)などを介して直接又は間接的に結合(通信可能に結合、電気的に結合、又は物理的に結合)することができる。電気的に結合される2つのデバイス(又は構成要素)は、同じデバイス又は異なるデバイスに含めることができ、例示的な非限定的実施例として、電子機器、1つ又は複数のコネクタ、又は誘導結合を介して結合することができる。いくつかの実施態様では、電気通信などで通信可能に結合された2つのデバイス(又は構成要素)は、1つ又は複数のワイヤ、バス、ネットワークなどを介して直接又は間接的に電気信号(デジタル信号又はアナログ信号)を送受信することができる。本明細書で使用される「直接結合された(directly coupled)」は、構成要素を介在させることなく結合される(例えば、通信可能に結合された、電気的に結合された、又は物理的に結合された)2つのデバイスを説明するために使用される。
【0014】
本明細書で説明する技術により、航空機システムは、航空機貨物が航空機に搬入される間に、航空機貨物の重量及び重心が報告されたパラメータに準拠しているかどうかを検証することができる。説明のために、航空機内の航空機貨物ローラパネルは、貨物を受け取り、保管のために航空機のコンパートメント内で貨物を移送するように構成される。例えば、貨物が航空機貨物ローラパネル上に配置されると、航空機貨物ローラパネルに結合された動力デバイスが貨物と係合し、貨物をコンパートメント内で移動させることができる。説明のために、動力デバイスは、貨物を移動させるために航空機貨物ローラパネル内から上昇するホイール又は可動クランプを含むことができる。動力デバイスは、貨物に係合してコンパートメント内で貨物を移動させる制御信号に応じるように自動化することができる。
【0015】
複数のロードセルが、航空機貨物ローラパネルに結合される。貨物が航空機貨物ローラパネルに置かれると、各ロードセルは、ロードセルが受ける負荷を示す信号を生成するように構成される。例えば、各ロードセルは、ロードセルが受ける対応する負荷(例えば、重量)を測定する測定ユニットを含む(又はそれに対応する)ことができる。ロードセルによって生成された信号は、コントローラに提供される。コントローラは、ロードセルによって生成された信号に基づいて、貨物の重量を決定する。例えば、ロードセルが受けた負荷をコントローラで合計して、貨物の重量を決定することができる。更に、コントローラは、ロードセルが受ける負荷に基づいて、貨物の重心を決定することができる。例えば、重心は、各ロードセルの位置と、貨物により各ロードセルが受ける負荷に基づいて決定することができる。重量と重心が、航空機の負荷及びトリムシート又は他の類似のドキュメントで報告された重量と重心に準拠している場合、航空機貨物ローラパネルは、保管のためにコンパートメント内に航空機貨物を搬入する。例えば、コントローラは、制御信号を生成して、動力デバイスが貨物と係合し、コンパートメント内で貨物を移送できるようにする。ただし、重量又は重心が準拠していない場合、1人又は複数の乗務員(例えば、航空機乗務員又は地上クルー)が警告を受けることがある。1つの実施態様では、乗務員は、従業員の識別情報をコントローラに入力することで、コンプライアンス違反の決定をオーバーライドすることができる。コンプライアンス違反の決定をオーバーライドすると、動力デバイスは、貨物と係合し、保管のためにコンパートメント内で貨物を移送する。
【0016】
コントローラは、コンパートメントに搬入された貨物の総重量を監視することができる。例えば、重量と重心のパラメータに基づいて貨物がコントローラによって受容され、コンパートメント内で移送されると、コントローラは、コンパートメント内の貨物の重量の記録を更新することができる。搬入貨物の総重量が許容重量よりも重い場合、乗務員に通知することができる。したがって、以下で更に説明するように、本明細書で説明する技術により、航空機システムは、貨物が航空機に搬入される際の貨物のパラメータ(例えば、重量及び重心)を監視及び検証することができる。パラメータを監視及び検証することにより、乗務員は、航空機上の貨物をより正確に把握できるようになる。
【0017】
図1Aは、航空機貨物が航空機に搬入される際に航空機貨物のパラメータを決定するように動作可能な航空機貨物ローラパネル100の図である。例えば、航空機貨物用ローラパネル100は、航空機貨物が航空機に搬入されるときに航空機貨物の重量及び航空機貨物の重心を決定することができるようにする構成要素を含む。加えて、航空機貨物ローラパネル100は、航空機貨物を航空機のコンパートメント174に搬入するのを容易にするように構成される。例えば、
図1Bを参照すると、航空機貨物180は、航空機貨物ローラパネル100の上に配置することができる。1つの実施態様では、無線周波数識別(RFID)タグ190が航空機貨物180に取り付けられる。RFIDタグ190は、航空機貨物180を識別するためにRFIDスキャナによってスキャンすることができる。別の実施態様形態では、可視タグ192(例えばバーコード)が航空機貨物180に取り付けられる。可視タグ192を光学スキャナでスキャンして、航空機貨物180を識別することができる。以下に説明するように、航空機貨物ローラパネル100の構成要素は、航空機貨物180を航空機のコンパートメント174に移送することができる。
【0018】
再び
図1Aを参照すると、航空機貨物ローラパネル100は、複数のサブパネル101A~101F(例えば、全方向ローラパネル)を含む。例えば、航空機貨物ローラパネル100は、サブパネル101A、サブパネル101B、サブパネル101C、サブパネル101D、サブパネル101E、及びサブパネル101Fを含む。6つのサブパネル101A~101Fが
図1に示されているが、他の実施態様では、航空機貨物ローラパネル100は、追加の(又はより少ない)サブパネルを含むことができる。1つの実施態様によれば、航空機貨物ローラパネル100は、単一のパネル(例えば、サブパネルなし)又は少なくとも2つのサブパネルを含むことができる。各パネルには、1つ又は複数の全方向ローラが含まれている。
【0019】
航空機貨物ローラパネル100は、航空機貨物180が航空機貨物ローラパネル100上にあるときに、対応する受容負荷を示す信号を生成するように構成された1つ又は複数のロードセル111を含む。
図1Aでは、ロードセル111A、ロードセル111B、ロードセル111C、及びロードセル111Dが、サブパネル101Aに結合されている。加えて、
図1Aでは、ロードセル111E、ロードセル111F、ロードセル111G、及びロードセル111Hが、サブパネル101Bに結合されている。更に、
図1Aでは、ロードセル111I、ロードセル111J、ロードセル111K、及びロードセル111Lが、サブパネル101Cに結合されている。ロードセル111M、ロードセル111N、ロードセル111O、及びロードセル111Pが、サブパネル101Dに結合されている。ロードセル111Q、ロードセル111R、ロードセル111S、及びロードセル111Tが、サブパネル101Eに結合されている。ロードセル111U、ロードセル111V、ロードセル111W、及びロードセル111Xが、サブパネル101Fに結合されている。各ロードセル111は、航空機貨物180などの貨物が航空機貨物ローラパネル100上にあるときにロードセル111が受ける負荷を示す信号を生成するように構成される。
【0020】
航空機貨物ローラパネル100はまた、航空機貨物180と係合して、コンパートメント174内で航空機貨物180を移動させるように構成された1つ又は複数の動力デバイス115も含む。例えば、サブパネル101Aは動力デバイス115A及び動力デバイス115Bを含み、サブパネル101Bは動力デバイス115Cを含み、サブパネル101Cは動力デバイス115D及び動力デバイス115Eを含み、サブパネル101Dは動力デバイス115F及び動力デバイス115Gを含み、サブパネル101Eは動力デバイス115H及び動力デバイス115Iを含み、サブパネル101Fは動力デバイス115Jを含む。動力デバイス115は、コンパートメント174内で航空機貨物180を移動させるように構成された貨物移送システム172に関連付けられている。例えば、動力デバイス115は、航空機のコンパートメント174内で航空機貨物180を移送するためのホイール及びモータを含むことができる。各動力デバイス115は、航空機貨物180と係合(又は結合)し、コンパートメント174内で航空機貨物180を移送することができる。
【0021】
動作中、地上のクルーは、航空機貨物ローラパネル100が航空機貨物180をコンパートメント174に搬入できるように、航空機貨物180を航空機貨物ローラパネル100に配置する。各ロードセル111は、航空機貨物180が航空機貨物ローラパネル100上に置かれたときに航空機貨物180のために受ける負荷を測定する。非限定的な例として、航空機貨物180を航空機貨物ローラパネル100上に配置した結果、ロードセル111Aは50ポンドの負荷を受け、ロードセル111Bは40ポンドの負荷を受け、ロードセル111Cは60ポンドの負荷を受け、ロードセル111Dは60ポンドの負荷を受ける可能性がある。したがって、上記の例では、サブパネル101Aに起因する負荷は210ポンドである。各ロードセル111は、受ける負荷を示す信号を生成し、その信号をコントローラ170に提供することができる。
【0022】
加えて、他のサブパネル101B~101Fに結合されたロードセル111はまた、受けた負荷を示す信号を生成し、その信号をコントローラ170に提供することもできる。いくつかの実施態様では、複数の航空機貨物を同時に計量及び処理(例えば、コンパートメント174内で移送)できるようにするために、異なる航空機貨物を異なるサブパネル101A-101Fに配置することができる。
【0023】
コントローラ170は、航空機貨物ローラパネル100に結合されたロードセル111から信号を受信し、その信号に基づいて、航空機貨物180の重量、航空機貨物180の重心、又はその両方を決定するように構成される。例えば、コントローラ170は、航空機貨物180が航空機貨物ローラパネル100に置かれたときにロードセル111が受ける負荷の合計を決定し、航空機貨物180の重量を決定することができる。上記の状況では、ロードセル111が受ける負荷の合計は、航空機貨物180の重量にほぼ等しい。
【0024】
加えて、コントローラ170は、航空機貨物180の重心の位置を決定するために、ロードセル位置情報を使用することができる。非限定的な例として、コントローラ170は、データム(例えば、任意の開始点)からの各ロードセル111の距離を決定するために、ロードセル位置情報を使用することができ、各ロードセル111のモーメントを決定するために、各ロードセル111が受ける負荷に対応する距離を積算することができる。データムと航空機貨物180の重心との間の距離を決定するために、モーメントの合計を航空機貨物180の重量で除算することができる。コントローラ170は、距離に基づいて重心の位置を決定することができる。
【0025】
以下により詳細に説明するように、コントローラ170は、航空機貨物180の重量、航空機貨物180の重心、又は両方の受け入れ基準との比較を実行するように構成される。受け入れ基準は、貨物マニフェスト又は電子フライトバッグの情報に基づく。例えば、貨物マニフェスト(又は電子フライトバッグ)は、航空機貨物180の予想重量、航空機貨物180の予想重心、又はその両方を示すことができる。貨物マニフェスト内の航空機貨物180の重量と航空機貨物180の予想重量との差が重量差閾値を満たす場合、コントローラ170は、航空機貨物180の受容を決定することができる。しかしながら、航空機貨物180の重量と航空機貨物180の予想重量との差が重量差閾値を満たさない場合、コントローラ170は、航空機貨物180を拒否するか、乗務員に警告することができる。加えて、又は代替的には、航空機貨物180の重心と貨物マニフェスト内の航空機貨物180の予想重心との差が重心差閾値を満たす場合、コントローラ170は、航空機貨物180の受容を決定することができる。しかし、航空機貨物の重心と航空機貨物180の予想重心との差が重心差閾値を満たさない場合、コントローラ170は、航空機貨物180を拒否するか、乗務員に警告することができる。
【0026】
コントローラ170が航空機貨物180を受容する場合、動力デバイス115は、航空機貨物180と係合することができ、貨物移送システム172(動力デバイス115、全方向ローラ173、及びサブパネル101A~101Fに結合されたレールを含む)は、航空機貨物180をコンパートメント174内で移動することができる。例えば、コントローラ170は、航空機貨物180の重量、航空機貨物180の重心、又はその両方に基づく航空機貨物180を受容する決定に応じて、貨物移送システム172を選択的に有効にすることができる。
【0027】
したがって、航空機貨物ローラパネル100上のロードセル111により、コントローラ170は、航空機貨物180が、貨物マニフェストの報告されたパラメータ(例えば、航空機貨物180の予想重量、航空機貨物180の予想重心、又はその両方)に準拠しているかどうかを検証することができる。例えば、各ロードセル111が受ける負荷に基づいて、コントローラ170は、航空機貨物180が航空機貨物ローラパネル100上にある間に航空機貨物180の重量及び航空機貨物180の重心を決定することができる。重量と重心が貨物マニフェストで報告された重量と重心に準拠している場合、貨物移送システム172は、コンパートメント174内で航空機貨物180を移送する。ただし、重量又は重心が準拠していない場合、乗務員に警告される場合がある。
【0028】
図2は、航空機貨物が航空機に搬入される際に航空機貨物のパラメータを決定するように動作可能なシステム200の図である。システム200は、航空機貨物ローラパネル100、コントローラ170、貨物識別デバイス201、データベース204、メモリ206、フライトデータシステム208、表示デバイス232、及び入力デバイス244を含む。
【0029】
航空機貨物ローラパネル100に結合された各ロードセル111は、航空機貨物180が航空機貨物ローラパネル100上にあるときに、ロードセル111が受ける負荷を示す信号202(例えば、負荷信号)を生成することができる。信号202は、コントローラ170に提供され、コントローラ170は、信号202に基づいて、航空機貨物180の重量212及び航空機貨物180の重心214を決定するように構成される。例えば、コントローラ170は、ロードセル111の測定された負荷に基づいて、航空機貨物180の重量212及び重心214を決定するように構成された貨物パラメータ決定ユニット210を含む。例示するために、貨物パラメータ決定ユニット210は、航空機貨物180が航空機貨物ローラパネル100に置かれると、ロードセル111が受ける負荷の合計を決定し、重量212を決定することができる。追加的に又は代替的には、上記との類似方法で、貨物パラメータ決定ユニット210は、ロードセル位置情報及び信号202を使用して、重心214を決定することができる。例えば、貨物パラメータ決定ユニット210は、データム(例えば、任意の開始点)からの各ロードセル111の距離を決定するために、ロードセル位置情報を使用することができ、各ロードセル111のモーメントを決定するために、各ロードセル111が受ける負荷に対応する距離を積算することができる。データムと重心214との間の距離を決定するために、モーメントの合計を重量212で除算することができる。貨物パラメータ決定ユニット210は、距離に基づいて重心214を決定することができる。
【0030】
貨物識別デバイス201は、航空機貨物180に関連する貨物識別データ216を生成し、貨物識別データ216をコントローラ170に送信するように構成される。例えば、
図2では、貨物識別デバイス201は、無線周波数識別(RFID)タグスキャナ218、光学スキャナ220、又はその両方を含む。1つの実施態様によれば、RFIDタグスキャナ218は、航空機貨物180に取り付けられたRFIDタグ190をスキャンして、貨物識別データ216を生成するように構成される。別の実施態様によれば、光学スキャナ220は、航空機貨物180に取り付けられた可視タグ192をスキャンして、貨物識別データ216を生成するように構成される。
【0031】
コントローラ170は、データベース204から貨物マニフェスト222又は電子フライトバッグ224のうちの少なくとも1つにアクセスし、航空機貨物180の予想重量226、航空機貨物180の予想重心228、又はその両方を決定するように構成される。例えば、貨物マニフェスト222(又は電子フライトバッグ224)は、航空機に搬入される航空機貨物の予想重量、航空機に搬入される航空機貨物の予想重心、又はその両方を含むことができる。予想重量と予想重心は、航空機貨物が航空機に到着する前に、貨物作業員によって報告されうる。貨物識別データ216に基づいて、コントローラ170は、貨物マニフェスト222(又は電子フライトバッグ224)の予想重量から航空機貨物180の予想重量226にアクセスすることができ、貨物マニフェスト222(又は電子フライトバッグ224)の予想重心から予想重心228にアクセスすることができる。
【0032】
コントローラ170は、航空機貨物180の重量212、航空機貨物180の重心214、又はその両方の受け入れ基準との比較を実行するように構成される。受け入れ基準は、航空機貨物180の予想重量226、航空機貨物180の予想重心228、又はその両方に基づくことができる。非限定的な例として、受け入れ基準は、航空機貨物180の予想重量226に基づく重量差閾値を含むことができる。別の非限定的な例として、受け入れ基準は、航空機貨物180の予想重心228に基づく重心差閾値を含むことができる。比較の結果に基づいて、コントローラ170は、航空機貨物180を受容するかどうかを決定することができる。
【0033】
例示するために、コントローラ170は、貨物識別データ216に基づいて、航空機貨物ローラパネル100上の航空機貨物180を識別し、コントローラ170は、貨物マニフェスト222から航空機貨物180の予想重量226を識別する。比較ユニット230は、航空機貨物180の重量212(例えば、コントローラ170が決定した重量)を航空機貨物180の予想重量226と比較する。重量212と予想重量226との差が重量差閾値を満たす(例えば、重量差閾値より小さい)場合、航空機貨物180は受容される。したがって、貨物は、コントローラ170による、貨物の重量212と貨物の予想重量226との差が重量差閾値を満たすという決定に応じて受容される。別の実施態様では、比較ユニット230は、航空機貨物180の重心214(例えば、コントローラ170が決定した重心)を航空機貨物180の予想重心228と比較する。重心214と予想重心228との差が重心閾値を満たす(例えば、重心閾値より小さい)場合、航空機貨物180は受容される。したがって、貨物は、コントローラ170による、貨物の重心214と貨物の予想重心228との差が重心閾値を満たすという決定に応じて受容される。更に別の実施態様では、航空機貨物180の受容は、重量差閾値及び重心差閾値に基づいている。例えば、コントローラ170は、重量212と予想重量226との差が重量差閾値を満たすという第1の決定に応じて、かつ重心214と予想重心228との差が重心差閾値を満たすという第2の決定に応じて、航空機貨物180を受容する。
【0034】
表示デバイス232は、航空機貨物180が受容されたかどうかを示す通知234を表示するように構成される。例えば、コントローラ170がコンパートメント174に搬入される航空機貨物180を受容すると決定した場合、表示デバイス232は、重量212、重心214、又はその両方に基づいて航空機貨物180が受容されたことを示す視覚インジケータ(例えば、通知234)を表示する。
【0035】
航空機貨物180の受容に応じて、コントローラ170は、貨物移送システム172がコンパートメント174内で航空機貨物180を移動できるようにすることができる。例えば、移送システムコントローラ236は、貨物移送システム172の構成要素に提供される有効信号238を生成することができる。例えば、貨物移送システム172の動力デバイス115は、航空機貨物180がコンパートメント174内で移送されるように、貨物移送システム172上で航空機貨物180を移動させるために、有効信号238に応答することができる。
【0036】
航空機貨物180が受容されない場合、コントローラ172は、乗務員が航空機貨物180を受容ないという決定をオーバーライドできるように、オーバーライドプロンプト242を生成するように構成される。例えば、オーバーライドコントローラ240は、オーバーライドプロンプト242を生成することができる。いくつかの実施態様では、オーバーライドプロンプト242が表示デバイス232に表示される。オーバーライドプロンプト242に応じて、ユーザ(例えば、乗務員又は地上クルー)は、入力デバイス244にユーザ資格情報246を提供して、航空機貨物180を受容されたと識別することができる。ユーザ資格情報246は、従業員識別番号、従業員のイニシャル、オーバーライドパスコードなどを含むことができる。オーバーライドコントローラ240は、ユーザが入力したユーザ資格情報246を認証して、ユーザが航空機貨物180の拒否をオーバーライドする許可を有することを検証することができる。
【0037】
ユーザ資格情報246を認証すると、オーバーライドコントローラ240は、ユーザ資格情報246の認証に応じてオーバーライドコマンド243を生成し、航空機貨物180を受容することができる。オーバーライドコマンド243に応じて、移送システムコントローラ236は、航空機貨物180がコンパートメント174内で移送されるように、貨物移送システム172上で航空機貨物180を移動させるための有効信号238を生成する。オーバーライドコントローラ240は、貨物マニフェストデータ(例えば、貨物マニフェスト222内の)とともにユーザ資格情報246を格納して、航空機貨物180の受容を承認したユーザを識別することができる。航空機貨物180が拒否され、ユーザが拒否をオーバーライドするためにユーザ資格情報246を入力しない場合、追加のアクションが発生する可能性がある(例えば、航空機貨物180の撤去、航空機貨物180のプロバイダからの追加貨物料金の徴収など)。
【0038】
航空機貨物180を受容し、貨物移送システム172が航空機貨物180をコンパートメント174に移動させるとき、コントローラ170は、コンパートメント174内の航空機貨物の総重量248(例えば、貨物の総重量)を更新するように構成される。したがって、総重量248は、航空機貨物180の重量212、及び航空機貨物ローラパネル100を介して以前にコンパートメント174に搬入された他の貨物の重量に基づいている。加えて、コントローラ172は、コンパートメント174内の貨物又は航空機の少なくとも一方の総重心260を更新するように構成される。コントローラ170は、メモリ206に貨物データ250を格納し、貨物データ250は、コンパートメント174内の貨物の総重量248と、コンパートメント174内(又は航空機)の貨物の総重心260を示す。
【0039】
フライトデータシステム208は、比較器252及び出力デバイス254を含む。比較器252は、コンパートメント174内の貨物の総重量248とフライトパラメータ256との比較を実行するように構成される。この実施態様によれば、フライトパラメータ256は、コンパートメント172内の少なくとも最大許容重量を示す。比較に基づいて、出力デバイス254は航空機重量通知258を生成する。航空機重量通知258は、コンパートメント172内の最大許容重量を超えたかどうかを示す。加えて、比較器252は、総重心260とフライトパラメータ256との第2の比較を実行するように構成される。この実施態様によれば、フライトパラメータ256はまた、重心の最大オフセットも示す。第2の比較に基づいて、出力デバイス254は、重心通知262(例えば、第2の通知)を生成する。重心通知262は、重心の最大オフセットを超えたかどうかを示す。加えて、フライトデータシステム208は、航空機重量通知258、重心通知262、又はその両方に基づいて、航空機のトリム設定変更を推奨することができる。
【0040】
図2のシステム200により、コントローラ170は、航空機貨物180が、貨物マニフェスト222上の報告されたパラメータ(例えば、航空機貨物180の予想重量226、航空機貨物180の予想重心228、又はその両方)に準拠しているかどうかを検証することができる。例えば、各ロードセル111が受ける負荷に基づいて、コントローラ170は、航空機貨物180が航空機貨物ローラパネル100上にある間に、航空機貨物180の重量212及び航空機貨物180の重心214を決定することができる。重量212と重心214が貨物マニフェスト222の予想重量226と予想重心228に準拠している場合、貨物移送システム172は、航空機貨物180をコンパートメント174に移送する。しかしながら、重量212又は重心214が準拠していない場合、乗務員に警告を発し、追加の行動がとられることがある。例えば、航空機貨物180は航空機から取り除かれ、予想重量226が過少報告された場合、追加の貨物料金が航空機貨物180のプロバイダから徴収されうるなどである。
【0041】
図3Aは、コンパートメント174B及びコンパートメント174Aを含む航空機300の断面図である。航空機貨物ローラパネル100Aは、コンパートメント174A内に位置し、航空機貨物ローラパネル100と類似の構成を有し、航空機貨物180Aは、航空機貨物ローラパネル100A上にある。航空機貨物180Aは、
図1Aに関して説明した貨物移送システム172を使用して、コンパートメント174A内で移動させることができる。コンパートメント174Aの位置は、単に例示を目的とするものであり、限定するものとして解釈されるべきではないことを理解されたい。他の実施態様では、コンパートメント174Aは、コンパートメント174Bと同じレベルに、又は航空機300の他の場所に配置することができる。
【0042】
航空機300は、コンパートメント174Bに進入するために開くドア302を含む。
図3Aに示された例では、航空機貨物ローラパネル100Bは、コンパートメント174Bに位置し、航空機ローラパネル100と類似の構成を有する。例えば、航空機貨物180Bを航空機貨物ローラパネル100B上に配置することができ、コントローラ170は、航空機貨物ローラパネル100Bに結合されたロードセルに基づく航空機貨物180Bのパラメータ(例えば、重量及び重心)を決定することができる。
図2に関して説明したのと類似の方法で、パラメータに基づいて、コントローラ170は、貨物303を受容するかどうかを決定することができる。
【0043】
図3Bは、航空機300の側面図である。航空機300は、コンパートメント174A、コンパートメント174B、及び別のコンパートメント174Cを含む。
図3Bの例示的な例では、コンパートメント174Aは前方貨物倉に含まれ、コンパートメント174Cは後方貨物倉又はバルク倉に含まれる。
【0044】
1つの実施態様によれば、コントローラ170は、航空機貨物ローラパネル100A、航空機貨物ローラパネル100Bなど、航空機300の各航空機貨物ローラパネルから信号を受信することができる。他の実施態様によれば、各航空機貨物ローラパネル100A、100Bは、別個のコントローラと関連付けることができ、コントローラは、情報(例えば、報告)をマスターコントローラ又はフライトデータシステム208などのフライトデータシステムに提供することができる。
【0045】
図4は、貨物検証システム表示400の図である。貨物検証システム表示400は、
図2の表示デバイス232に表示することができる。貨物検証システム表示400によれば、航空機貨物180の予想重量226は、12060.40ポンド(lbs)であり、重量212(例えば、実際の重量)は、13446.40lbsである。予想重量226と重量212との差が重量差の閾値よりも大きいため、ユーザ(例えば、「John Doe」)は、従業員識別番号(例えば、「38792」)を入力して、重量212に基づいて航空機貨物180を受容しないという決定をオーバーライドする。
図4の例では、航空機貨物180の予想重心228は、貨物マニフェスト222で特定されていない。しかしながら、重心214が閾値のパーセンテージ差内にある(例えば、重心214は、航空機貨物コンテナ又はパレットの中心の10%以内にある)ため、航空機貨物180は受容可能である。
【0046】
航空機貨物180の受容後、貨物検証システム表示400は、コンパートメント174内の貨物の総重量248(例えば、「貨物倉」)が141818.60lbsであることを示す。
図4の例では、フライトパラメータ274は、予想総重量が139425lbsであることを示す。貨物検証システム表示400によれば、総重量248は、予想総重量のパーセンテージ差の内にある(例えば、総重量248は、2パーセント差内にある)ため、総重量248は受け入れ可能である。
【0047】
貨物検証システム表示400は、航空機貨物180が、貨物マニフェスト222上の報告されたパラメータ(例えば、航空機貨物180の予想重量226、航空機貨物180の予想重心228、又はその両方)に準拠しているかどうかの視覚的検証を提供する。例えば、各ロードセル111が受ける負荷に基づいて、コントローラ170は、航空機貨物180が航空機貨物ローラパネル100上にある間に、航空機貨物180の重量212及び航空機貨物180の重心214を決定することができる。重量212と重心214が貨物マニフェスト222の予想重量226と予想重心228に準拠している場合、貨物移送システム172は、航空機貨物180をコンパートメント174内に移送する。しかしながら、重量212又は重心214が準拠していない場合、乗務員に警告を発し、追加の行動がとられることがある。例えば、航空機貨物180は航空機から取り除かれ、予想重量226が過少報告された場合、追加の貨物料金が航空機貨物180のプロバイダから徴収されうるなどである。
【0048】
図5は、航空機貨物が航空機に搬入される際に航空機貨物のパラメータを決定する方法500のフローチャートである。方法500は、コントローラ170によって実行されうる。
【0049】
方法500は、502において、コントローラで、航空機の航空機貨物ローラパネルに結合された複数のロードセルの各ロードセルから信号を受信することを含む。各信号は、貨物が航空機貨物ローラパネルの上にあるときにロードセルが受ける負荷を示す。例えば、航空機貨物ローラパネル100に結合された各ロードセル111は、航空機貨物180が航空機貨物ローラパネル100上にあるときに、ロードセル111が受ける負荷を示す信号202を生成する。信号202は、コントローラ170に提供される。
【0050】
方法500はまた、504において、信号に基づいて、貨物の重量、貨物の重心、又はその両方を決定することも含む。例えば、コントローラ170は、ロードセル111の測定された負荷に基づいて、航空機貨物180の重量212及び重心214を決定する。例示するために、貨物パラメータ決定ユニット210は、航空機貨物180が航空機貨物ローラパネル100に置かれると、ロードセル111が受ける負荷の合計を決定し、重量212を決定する。更に、貨物パラメータ決定ユニット210は、ロードセル位置情報を使用して、重心214を決定する。例えば、貨物パラメータ決定ユニット210は、ロードセル位置情報を使用して、データムから各ロードセル111の距離を決定し、各ロードセル111が受ける負荷に対応する距離を積算し、各ロードセル111のモーメントを決定する。モーメントの合計を重量212で除算して、データムと重心214との間の距離を決定することができる。重心214は、距離に基づいて決定される。
【0051】
方法500はまた、506において、貨物の重量、貨物の重心、又はその両方の受け入れ基準との比較を実行することも含む。例えば、コントローラ170は、航空機貨物180の重量212、航空機貨物180の重心214、又はその両方の受け入れ基準との比較を実行する。受け入れ基準は、航空機貨物180の予想重量226、航空機貨物180の予想重心228、又はその両方に基づくことができる。非限定的な例として、受け入れ基準は、航空機貨物180の予想重量226に基づく重量差閾値を含むことができる。別の非限定的な例として、受け入れ基準は、航空機貨物180の予想重心228に基づく重心差閾値を含むことができる。
【0052】
方法500はまた、508において、比較の結果に基づいて、貨物を受容するかどうかを決定することも含む。例えば、重量212と予想重量226との差が重量差閾値を満たす(例えば、より小さい)場合、航空機貨物180は受容される。別の例として、重心214と予想重心228との差が重心閾値を満たす(例えば、重心閾値より小さい)場合、航空機貨物180は受容される。更に別の例として、コントローラ170は、重量212と予想重量226との差が重量差閾値を満たすという第1の決定に応じて、かつ重心214と予想重心228との差が重心差閾値を満たすという第2の決定に応じて、航空機貨物180を受容する。
【0053】
方法500は、航空機貨物180が、貨物マニフェスト222上の報告されたパラメータ(例えば、航空機貨物180の予想重量226、航空機貨物180の予想重心228、又はその両方)に準拠しているかどうかの決定を可能にする。例えば、各ロードセル111が受ける負荷に基づいて、コントローラ170は、航空機貨物180が航空機貨物ローラパネル100上にある間に、航空機貨物180の重量212及び航空機貨物180の重心214を決定することができる。重量212と重心214が貨物マニフェスト222の予想重量226と予想重心228に準拠している場合、貨物移送システム172は、航空機貨物180をコンパートメント174内に移送する。しかしながら、重量212又は重心214が準拠していない場合、乗務員に警告を発し、追加の行動がとられることがある。例えば、航空機貨物180は航空機から取り除かれ、予想重量226が過少報告された場合、追加の貨物料金が航空機貨物180のプロバイダから徴収されうるなどである。
【0054】
図6及び
図7を参照すると、本開示の例は、航空機の設計、製造、及び保守に照らして説明される。
図6は、航空機貨物ローラパネル100に関連する方法600を例示するフローチャートを示す。生産前の間に、方法600は、602において、航空機貨物ローラパネル100の仕様及び設計を含む。604で、方法600は材料の調達を含む。例えば、方法600は、航空機300のための材料(航空機貨物ローラパネル100のための材料など)を調達することを含む。
【0055】
製造中、方法600は、606で、構成要素及びサブアセンブリの製造を含み、608で、航空機300のシステムインテグレーションを含む。方法600は、航空機貨物ローラパネル100の部品及びサブアセンブリの製造を含みうる。方法600は、610において、航空機300の認可及び納品を含み、612において、航空機300を運航させることを含む。いくつかの実施態様では、認可及び納品には、航空機貨物ローラパネル100の認可が含まれる。航空機300を運航することはまた、航空機貨物ローラパネル100を使用することを含みうる。運航中、航空機300は、定期的な整備及び保守(改造、再構成、改修なども含み得る)が予定されうる。614で、方法600は、航空機300の整備及び保守を実行することを含む。方法600は、航空機貨物ローラパネル100の整備及び保守を実行することを含みうる。例えば、航空機貨物ローラパネル100の整備及び保守は、ロードセル111、コントローラ170、動力デバイス、又はそれらの組み合わせを交換することを含みうる。
【0056】
図7は、システム200を含む航空機300の例示的な実施態様のブロック図である。少なくとも1つの実施態様では、航空機300は、
図6の方法600の少なくとも一部によって製造される。
図7に示されるように、航空機300は、機体718、複数のシステム720、及び内装722を含む。複数のシステム720の例は、推進システム724、電気システム726、環境システム728、及び油圧システム730のうちの1つ又は複数を含む。航空機300は、
図2のシステム200も含む。航空機300には、任意の数の他のシステムが含まれてもよい。航空宇宙の例が示されているが、本開示は他の産業に適用されてもよい。例えば、システム200は、別の有人又は無人移動体(衛星、船舶、又は陸上車両など)に搭載して使用することができる。
【0057】
本明細書に含まれる装置及び方法は、
図6の方法600の段階のうちの任意の1つ又は複数の段階中に使用されうる。例えば、製造プロセス608に対応する構成要素又はサブアセンブリは、例えば、612において、航空機300の運航中に製造される構成要素又はサブアセンブリと同様の方法で製作又は製造されうるが、これに限定されない。また、1つ又は複数の装置の実施態様、方法の実施態様、又はこれらの組み合わせは、例えば、航空機300の組立てを実質的に効率化するか、又は航空機300のコストを低減することにより、製造段階(例えば、方法600の段階602~610)で利用されうる。同様に、装置の実施態様、方法の実施態様、又はそれらの組み合わせのうちの1つ又は複数を、航空機300の運航中に、例えば限定しないが、整備及び保守614に利用してもよい。
【0058】
更に、本開示は下記の条項に従う実施形態を含む。
条項1. 航空機貨物(180)を航空機(300)のコンパートメント(174)に搬入することを容易にするように構成された航空機貨物ローラパネル(100)と、
航空機貨物ローラパネル(100)に結合された複数のロードセル(111)であって、複数のロードセル(111)の各ロードセル(111)が、貨物(180)が航空機貨物ローラパネル(100)上にあるときにロードセル(111)が受ける負荷を示す信号(202)を生成するように構成された、複数のロードセル(111)と、
複数のロードセル(111)から信号(202)を受信し、信号(202)に基づいて、貨物(180)の重量(212)、貨物(180)の重心(214)、又はその両方を決定するように構成されたコントローラ(170)と
を含む航空機(300)。
条項2. コントローラ(170)が、
貨物(180)の重量(212)、貨物(180)の重心(214)、又はその両方の受け入れ基準との比較を実行し、
比較の結果に基づいて、貨物(180)を受容するかどうかを決定する
ように更に構成された、条項1に記載の航空機(300)。
条項3. 貨物(180)が受容されるかどうかを示す通知(234)を表示するように構成された表示デバイス(232)を更に含む、条項2に記載の航空機(300)。
条項4. コントローラ(170)が、貨物(180)が受容されないというコントローラ(170)による決定に基づいてオーバーライドプロンプト(242)を生成するように構成され、オーバーライドプロンプト(242)により、ユーザがユーザ資格情報(246)を提供し、貨物(180)が受容されるものと識別できるようにする、条項2に記載の航空機(300)。
条項5. コントローラ(170)が、
ユーザ資格情報(246)を認証し、
ユーザ資格情報(246)の認証に応じてオーバーライドコマンド(243)を生成し、
貨物マニフェストデータ(222)を含むユーザ資格情報(246)を保存して、貨物(180)の受容を承認したユーザを識別する
ように更に構成された、条項4に記載の航空機(300)。
条項6. 貨物(180)が、コントローラ(170)により、貨物(180)の重量(212)と貨物(180)の予想重量(226)との差が重量差の閾値を満たしているという決定に応じて受容される、条項2に記載の航空機(300)。
条項7. 貨物(180)が、コントローラ(170)により、コントローラ(170)が決定した貨物(180)の重心(214)と貨物(180)の予想重心(228)との差が重心差閾値を満たしているという決定に応じて受容される、条項2に記載の航空機(300)。
条項8. コンパートメント(174)内で貨物(180)を移動するように構成された貨物移送システム(172)をコンパートメント(174)内に更に含む、条項1に記載の航空機(300)。
条項9. コントローラ(170)が、貨物(180)の重量(212)、貨物(180)の重心(214)、又はその両方に基づいて、貨物移送システム(172)を選択的に有効にするように更に構成された、条項8に記載の航空機(300)。
条項10. コントローラ(170)に結合され、かつ貨物(180)に関連する貨物識別データ(216)をコントローラ(170)に送信するように構成された貨物識別デバイス(201)
を更に含み、
貨物識別データ(216)に基づいて、コントローラ(170)が、貨物(180)の予想重量(226)又は貨物(180)の予想重心(228)のうちの少なくとも一方を決定するように構成された、条項1に記載の航空機(300)。
条項11. 貨物識別デバイス(201)が無線周波数識別(RFID)タグスキャナ(218)を含み、かつ貨物(180)がRFIDタグ(190)を含むか、又は貨物識別デバイス(201)が光学スキャナ(220)を含み、かつ貨物(180)が可視タグ(192)を含む、条項10に記載の航空機(300)。
条項12. コントローラ(170)が、貨物マニフェスト(222)又は電子フライトバッグ(224)のうちの少なくとも1つにアクセスして、貨物(180)の予想重量(226)、貨物(180)の予想重心(228)、又はその両方を決定するように構成された、条項11に記載の航空機(300)。
条項13. 航空機貨物ローラパネル(100)が少なくとも2つのサブパネルを含み、各サブパネルが複数のロードセル(111)のうちの少なくとも1つのロードセル(111)を含む、条項1に記載の航空機(300)。
条項14. コントローラ(170)に結合されたメモリ(206)を更に含み、コントローラ(170)が、貨物(180)の重量(212)に基づいて、かつ航空機貨物ローラパネル(100)を介して以前にコンパートメント(174)に搬入された他の貨物の重量に基づいて、コンパートメント(174)内の貨物の総重量(248)を示す貨物データ(250)をメモリ(206)に格納するように構成された、条項1に記載の航空機(300)。
条項15. メモリ(206)に結合されたフライトデータシステム(208)を更に含み、フライトデータシステム(208)が、
コンパートメント(174)内の貨物の総重量(248)とフライトパラメータ(256)との比較を実行し、
比較に基づいて、航空機重量通知(258)を出力するように構成された、条項14に記載の航空機(300)。
条項16. コントローラ(170)が、コンパートメント(174)の貨物又はコンパートメント(174)の貨物を含む航空機(300)の少なくとも1つの総重心(260)を推定するように更に構成され、フライトデータシステム(208)が、
総重心(260)とフライトパラメータ(256)との第2の比較を実行し、
第2の比較に基づいて、第2の通知を出力する
ように構成された、条項15に記載の航空機(300)。
条項17. コントローラ(170)で、航空機(300)の航空機貨物ローラパネル(100)に結合された複数のロードセル(111)の各ロードセル(111)から信号(202)を受信すること(502)であって、各信号(202)が、貨物(180)が航空機貨物ローラパネル(100)上にあるときにロードセル(111)が受ける負荷を示す、信号(202)を受信すること(502)と、
信号(202)に基づいて、貨物(180)の重量(212)、貨物(180)の重心(214)、又はその両方を決定すること(504)と
を含む方法(500)。
条項18. 貨物の重量、貨物の重心、又はその両方の受け入れ基準との比較を実行すること(506)と、
比較の結果に基づいて、貨物を受容するかどうかを決定する
こと(508)と
を更に含む、条項17に記載の方法(500)。
条項19. 貨物(180)が、コントローラ(170)により、貨物(180)の重量(212)と貨物(180)の予想重量(226)との差が重量差の閾値を満たしているという決定に応じて受容される、条項17に記載の方法(500)。
条項20. 航空機貨物を航空機(300)のコンパートメント(174)に搬入することを容易にするように構成された複数の全方向ローラ(173)と、
複数のロードセル(111)であって、複数のロードセル(111)のうちの各ロードセル(111)が、貨物(180)が複数の全方向ローラ(173)上にあるときにロードセル(111)が受ける負荷を示す負荷信号(202)を生成し、負荷信号(202)をコントローラ(170)に送信するように構成された、複数のロードセル(111)と、
コントローラからの、負荷信号(202)に応じて生成された制御信号に応じて貨物(180)を選択的に係合させ、コンパートメント(174)内で貨物(180)を移動させるように構成された1つ又は複数の動力デバイス(115)と
を含む、航空機貨物ローラパネル(100)。
【0059】
本明細書に記載された実施例の例示は、様々な実施態様の構造の概略的な理解をもたらすことが意図される。これらの例示は、本明細書に記載された構造又は方法を利用する装置及びシステムの要素及び特徴のすべてを網羅的に説明することは意図されていない。本開示を精査することで、当業者には、他の多くの実施態様が明らかになりうる。本開示の範囲から逸脱せずに構造的かつ論理的な置換及び変更を行うことができるように、他の実施態様が利用され、本開示から引き出されてもよい。例えば、図面に示す順序とは異なる順序で方法動作を実行してもよく、或いは、1つ又は複数の方法動作を省略してもよい。したがって、本開示及び図面は、限定的というよりは、むしろ例示的なものと見なすべきである。
【0060】
更に、本明細書では具体例を図示し説明してきたが、同じ又は類似した結果を実現するよう設計された後発の構成であれば、図示されている具体的な実施態様で置換してもよいと認識すべきである。本開示は、様々な実施態様のあらゆる後発の適合例又は変形例を対象とすることを意図している。上述の実施態様の組み合わせ、及び本明細書で具体的に説明されていない他の実施態様は、本明細書を精査することで当業者には明らかになろう。
【0061】
本開示の「要約書」は、それが、特許請求の範囲又は意味を解釈するか又は限定するために使用されるわけではないとの理解のもとに、提出されるものである。加えて、上記の「発明を実施するための形態」においては、本開示を分かりやすくする目的で、様々な特徴が、グループ化されること、又は、単一の実施態様において説明されることがある。上述の例は、本開示を例示しているのであって、限定しているわけではない。本開示の原理にしたがって多数の修正例及び変形例が実現可能であることも理解すべきである。以下の特許請求の範囲に反映されるように、特許請求される主題は、開示されている例のいずれかの全ての特徴を対象としない場合がある。したがって、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲及びその均等物によって規定される。