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特許7419016印刷可能な媒体及びその上に画像を形成する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】印刷可能な媒体及びその上に画像を形成する方法
(51)【国際特許分類】
   B32B 5/24 20060101AFI20240115BHJP
   C09J 201/00 20060101ALI20240115BHJP
   C09J 5/00 20060101ALI20240115BHJP
   B41M 5/00 20060101ALI20240115BHJP
   B41M 5/50 20060101ALI20240115BHJP
   B41M 1/26 20060101ALI20240115BHJP
   B32B 7/12 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
B32B5/24
C09J201/00
C09J5/00
B41M5/00 114
B41M5/50 110
B41M5/00
B41M1/26
B32B7/12
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019189972
(22)【出願日】2019-10-17
(65)【公開番号】P2020075495
(43)【公開日】2020-05-21
【審査請求日】2022-10-14
(31)【優先権主張番号】16/180,762
(32)【優先日】2018-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】エリウド・ロブレス・フローレス
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・ジー・オズボーン
【審査官】横山 敏志
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-185811(JP,A)
【文献】特開2004-123386(JP,A)
【文献】登録実用新案第3000506(JP,U)
【文献】特開2009-075227(JP,A)
【文献】米国特許第04810006(US,A)
【文献】特開平06-316147(JP,A)
【文献】特開昭63-006183(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第02304634(GB,A)
【文献】欧州特許出願公開第03392049(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第01291188(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0054781(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00-43/00
C09J 1/00-201/10
B41M 5/00
B41M 5/50
B41M 1/26
Japio-GPG/FX
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の領域を備える第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面と、を備え、第1の剛性を有するキャリア層と、
第3の表面と、前記第3の表面の反対側の、かつ第2の領域を備える第4の表面と、を備え、前記第1の剛性未満の第2の剛性を有する布地層と、
第1の接着剤と、を備え、
前記布地層が、前記第4の表面の第1の部分を前記第1の表面に接着する前記第1の接着剤によって、前記キャリア層に固定される、印刷可能な媒体であって、
前記キャリア層が、前記第2の表面に第3の領域を更に備え、前記第1の接着剤が、前記第1の領域上に堆積され、第2の接着剤が、前記第3の領域上に堆積され、前記布地層が、前記第4の表面の前記第1の部分を前記第1の表面に接着する前記第1の接着剤、及び前記第4の表面の第2の部分を前記第2の表面に接着する前記第2の接着剤によって、前記キャリア層に固定される、
印刷可能な媒体
【請求項2】
前記第1の接着剤が、前記第1の領域上に堆積される、請求項1に記載の印刷可能な媒体。
【請求項3】
前記第1の領域の面積が、前記第1の表面の総面積以下である、請求項2に記載の印刷可能な媒体。
【請求項4】
前記第1の接着剤が、前記第2の領域上に堆積される、請求項1に記載の印刷可能な媒体。
【請求項5】
前記第2の領域の面積が、前記第1の表面の総面積以下である、請求項4に記載の印刷可能な媒体。
【請求項6】
前記第1の領域の面積が、前記第2の領域の面積に実質的に等しい、請求項1に記載の印刷可能な媒体。
【請求項7】
前記キャリア層が、前縁フラップを更に備え、前記第1の接着剤が、前記第4の表面の総面積未満の面積内に堆積され、前記前縁フラップが、前記布地層の前縁を部分的に含む、請求項1に記載の印刷可能な媒体。
【請求項8】
前記第1の領域の面積が、前記第1の表面の総面積以下であり、かつ/又は前記第3の領域の面積が、前記第2の表面の総面積以下である、請求項に記載の印刷可能な媒体。
【請求項9】
前記第1の領域と前記第3との領域の組み合わせが、前記第4の表面の前記第1の部分と前記第2の部分との組み合わせに実質的に等しい、請求項に記載の印刷可能な媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで開示される実施形態は、印刷可能な媒体を提供することを対象とし、特に、布地層を含む印刷可能な媒体を対象とし、更に具体的には支持キャリア層と、そこに取り付けられた印刷可能な布地層とを含む印刷可能な媒体を対象とする。加えて、ここで開示される実施形態は、前述の印刷可能な媒体上に画像を形成する方法を対象とする。
【0002】
紙上に画像を形成すること、例えば印刷することは、当技術分野でよく知られている。オフセット印刷、電子写真、インク堆積などは、紙媒体上に画像及びテキストを形成するために長年にわたって使用されてきた。しかしながら、時がたつにつれて、従来の紙媒体以外の基材に印刷したいという要望に関心が高まってきている。紙上に画像を形成することはよく知られており、また、当然予測可能であるが、様々な他の基材上に画像を形成することは達成が困難であり、また、結果として生じるものは、非常に異なる場合がある。例えば、カードストックへの電子写真印刷は、融着が適切に行われた場合には、耐久性を有する高画質を生成することができるか、又は融着が不十分であった場合には、カードストックから剥がれ落ちた画像をもたらす場合がある。従来の画像形成技術を使用して、布地、ティッシュペーパー、及び他の可撓性材料などのあまり一般的でない材料上に画像を形成することは、困難で、むらがあり、また、用途が限られていた。したがって、布地及び可撓性材料上に画像を形成する既知のシステムは、低速であり、かつ高画質ではない。
【0003】
更に、紙基材上に画像を従来どおりに形成する既知のシステムは、使用することができる紙基材のサイズが、例えば、11インチ×17インチに制限される。新しいシステムでも、既知の印刷システムの能力を劇的に改善し、また、画像形成ゾーンと融着機/乾燥機との間の距離に類似する媒体長に制限され、また、固定幅のプリントヘッド又はプリントヘッドのクロス処理移動に類似する幅に制限される。印刷品目のサイズ、即ち長さ及び/又は幅を増加させることは、常に困難な課題であった。この問題の主な理由は、プリンタハードウェアが特定の寸法に設計されていること、並びにハードウェアの柔軟性及び拡張性は、コスト及び複雑さを増加させずに計画することが困難なことである。
【0004】
本開示は、前述のシステムの欠点を克服する印刷可能な媒体及びそこに画像を形成するための方法に対処する。
【0005】
広義には、以下で論じられる装置及び方法は、様々な用途用の可撓性の基材に特大の画像を印刷する能力を提供する。開示される方法によって次に使用される装置は、広義には、裏打ちした可撓性材料、例えば布地を含み、また、綿布地、天然繊維布地、合成繊維布地、キャンバスなどを含むがこれらに限定されない布地などの可撓性材料、並びにティッシュ及びクレープ紙などの他の可撓性材料上に画像を形成するための実用的でコスト効率的な用途を可能にする。
【0006】
ここで開示される実施形態は、可撓性材料の上に画像を形成することを容易にすることに加えて、大判の媒体、具体的には、固定ハードウェアの制約に起因して印刷システムが従来扱うことができる媒体よりも大きい媒体の上に画像を形成することも容易にする様々なライナ構成を利用する。
【0007】
本明細書で示される態様によれば、キャリア層と、布地層と、第1の接着剤と、を含む印刷可能な媒体を提供する。キャリア層は、第1の領域を有する第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面と、を備え、第1の剛性を有する。布地層は、第3の表面と、第3の表面の反対側の、かつ第2の領域を含む第4の表面と、を備え、第1の剛性未満の第2の剛性を有する。布地層は、第4の表面の第1の部分を第1の表面に接着する第1の接着剤によって、キャリア層に固定される。
【0008】
本明細書に示される他の態様によれば、印刷媒体上に画像を形成する方法を提供し、本方法は、布地層をキャリア層に取り外し可能に固定することであって、キャリア層が、第1の領域を含む第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面と、を備え、第1の剛性を有し、布地層が、第3の表面と、第3の表面の反対側の、かつ第2の領域を有する第4の表面と、を備え、第1の剛性未満の第2の剛性を有し、布地層が、第4の表面の第1の部分を第1の表面に接着する第1の接着剤によって、キャリア層に固定される、固定することと、第1の乾燥マーキング材料を布地層の第3の表面の第1の部分に塗布することと、第1の融着機を用いて、第1の乾燥マーキング材料を第3の表面の第1の部分に融着させることと、を含む。
【0009】
本明細書で示される更に他の態様によれば、印刷媒体上に画像を形成する方法を提供し、本方法は、布地層をキャリア層に取り外し可能に固定することであって、キャリア層が、第1の領域を有する第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面と、を備え、第1の剛性を有し、布地層が、第3の表面と、第3の表面の反対側の、かつ第2の領域を有する第4の表面と、第1の接着剤と、を備え、第1の剛性未満の第2の剛性を有し、布地層が、第4の表面の第1の部分を第1の表面に接着する第1の接着剤によって、キャリア層に固定される、固定することと、第1の液体マーキング材料を布地層の第3の表面の第1の部分に塗布することと、第1の乾燥機を用いて、第3の表面の第1の部分への第1の液体マーキング材料を乾燥させることと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】互いから分離されたキャリア層及び布地層の一実施形態の斜視図である。
図2】互いから部分的に分離されたキャリア層及び布地層の一実施形態の斜視図である。
図3】キャリア層の一実施形態の第1の表面の平面図である。
図4図3に表される第1の表面の反対側に配設されたキャリア層の一実施形態の第2の表面の平面図である。
図5】布地層の一実施形態の第1の表面の平面図である。
図6図5に表される第1の表面の反対側に配設された布地層の一実施形態の第2の表面の平面図である。
図7】接着剤を介して取り外し可能にキャリア層に固定された布地層を表す、本印刷可能な媒体の一実施形態の断面図である。
図8】前縁フラップを含むキャリア層を用いて、接着剤を介してキャリア層に取り外し可能に固定された布地層を表す、本印刷可能な媒体の一実施形態の断面図である。
図9】第1及び第2の乾燥マーキング材料を堆積させた様々な実施形態を表す、布地層の一実施形態の断面図である。
図10】第1及び第2の液体マーキング材料を堆積させた様々な実施形態を表す、布地層の一実施形態の断面図である。
図11】布地層がキャリア層を少なくとも部分的に包み込んだ、互いから分離されたキャリア層及び布地層の一実施形態の斜視図である。
図12】接着剤を介して、キャリア層の第1及び第2の側に同時に取り外し可能に固定された布地層を表す、本印刷可能な媒体の一実施形態の断面図である。
図13】キャリア層の第1及び第2の表面に同時に固定されるように配設された第1及び第2の部分を有する布地層の第1の表面の一実施形態の平面図である。
図14】キャリア層の第1及び第2の表面に同時に固定されるように配設された第1及び第2の部分を有する布地層の第1の表面の一実施形態の平面図である。
図15】印刷画像を上に受容するように配設された第1及び第2の部分を有する、図13に表される第1の表面の反対側の布地層の第2の表面の一実施形態の平面図である。
図16】印刷画像をその上に受容するように配設された第1及び第2の部分を有する、図14に表される第1の表面の反対側の布地層の第2の表面の一実施形態の平面図である。
図17】単一の融着機を有し、かつ本印刷可能な媒体上に乾燥マーキング材料を堆積させるように配設された印刷システムの一実施形態の側面図である。
図18】単一の融着機を有し、かつ本印刷可能な媒体上に乾燥マーキング材料を堆積させるように配設された印刷システムの一実施形態の側面図である。
図19】単一の乾燥機を有し、かつ本印刷可能な媒体上に液体マーキング材料を堆積させるように配設された印刷システムの一実施形態の側面図である。
図20】第1及び第2の融着機を有し、かつ本印刷可能な媒体上に乾燥マーキング材料を堆積させるように配設された印刷システムの一実施形態の側面図である。
図21】第1及び第2の乾燥機を有し、かつ本印刷可能な媒体上に液体マーキング材料を堆積させるように配設された印刷システムの一実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
最初に、異なる図面上の同様の図面番号は、本明細書に記載される実施形態の構造的要素と同一であるか、又は機能的に類似していることを明らかにすることを認識されたい。更に、これらの実施形態は、記載される特定の方法、材料、及び変形例に限定されず、したがって、当然ながら変化し得ることを理解されたい。また、本明細書で使用される用語は、特定の態様のみを説明するためのものであり、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される、開示される実施形態の範囲を限定することを意図しないことを理解されたい。
【0012】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、これらの実施形態が属する分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。用語「実質的に(substantially)」は、「ほぼ(nearly)」、「ほぼ(very nearly)」、「約(about)」、「約(approximately)」、「約(around)」、「~に近い(bordering on)」、「~に近い(close to)」、「本質的に(essentially)」、「~の近傍に(in the neighborhood of)」、「~の近傍に(in the vicinity of)」、などの用語と同義であり、そのような用語は、本明細書及び特許請求の範囲に記載されている用語と交換可能に使用され得ることを理解されたい。用語「近接する(proximate)」は、「近く(nearby)」、「近い(close)」、「隣接する(adjacent)」、「隣接する(neighboring)」、「隣接する(immediate)」、「隣接する(adjoining)」などの用語と同義であり、そのような用語は、本明細書及び特許請求の範囲に記載されている用語と交換可能に使用され得ることを理解されたい。用語「約(approximately)」は、指定された値の10パーセント以内の値を意味することを意図する。
【0013】
「処理方向」は、本明細書で使用される場合、印刷媒体がシステムを通って移動する方向を意味することを意図するが、一方で、「クロス処理方向」は、処理方向に対して垂直な方向を意味することを意図する。本明細書で使用される場合、「全幅」、例えば「全幅アレイセンサ」及び「全幅プリントヘッドアレイ」は、基材の相当な幅を覆う任意の構造体として広義に解釈されることを意図する。「全幅アレイセンサ」は、処理方向に対して垂直に配設され、かつ制御システムに適切なサイズで画像データを取り込む/記録することができる、光センサの少なくとも1つの直線アレイを含む。例えば、いくつかの実施形態において、全幅アレイセンサの長さは、それが検査する基材の幅の約半分である。更に、単語「プリンタ」、「プリンタシステム」、「印刷システム」、「プリンタデバイス」、及び「印刷デバイス」は、本明細書で使用される場合、デジタル複写機、製本機械、ファクシミリ機械、多機能機械などの、任意の目的のための印刷出力機能を行う任意の装置を包含し、一方で、「多機能デバイス」及び「MFD」は、本明細書で使用される場合、プリンタ、複写機、ファクシミリ、及び/又はスキャナを含むがこれらに限定されない、複数の異なる撮像デバイスを含むデバイスを意味することを意図し、また、有線接続又は無線接続のいずれかを介して、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、Ethernetベースのネットワーク、又はインターネットへの接続を更に提供することができる。MFDは、複数の機能を組み合わせて1つのユニットにする、任意のハードウェアを更に指すことができる。例えば、MFDは、スタンドアロンのプリンタ、1つ以上のパーソナルコンピュータ、スタンドアロンのスキャナ、携帯電話、MP3プレーヤー、オーディオ電子機器、ビデオ電子機器、GPSシステム、テレビ、記録及び/若しくは再生媒体、又は任意の他のタイプの消費者若しくは非消費者アナログ及び/若しくはデジタル電子機器を含み得るが、これらに限定されない。加えて、本明細書で使用される場合、「シート」、「紙のシート」、及び「紙」は、例えば、情報又はマーキングを視覚化及び/若しくは再生することができるウェブの形態での、紙、透明紙、硫酸紙、フィルム、布地、プラスチック、写真仕上げ紙、又は他のコーティングされた基材媒体、若しくはコーティングされていない基材媒体を指す。
【0014】
本明細書で使用される場合、トナーなどの乾燥マーキング材料に関する「融着」は、塗布された乾燥マーキング材料(トナー)粒子をわずかに液化し、次に、その粒子を表面に付着させる効果を有する、熱エネルギー及び/又は圧力を供給することを意味することを意図する。本明細書で使用される場合、「乾燥」は、インク(液体マーキング材料)の液体成分を蒸発させる効果を有する、典型的には熱であるが熱だとは限らないエネルギーを、放射及び/又は対流の形態で印加することを意味することを意図する。例えばIRインク(液体マーキング材料)に関して本明細書で使用される場合、「硬化」は、塗布されたインクの少なくとも1つの成分内に化学反応を引き起こし、それにより、インクを表面に固定する効果を有する、例えば、典型的には赤外線波によるが必ずしも赤外線波によるとは限らないエネルギーを印加することを意味することを意図する。
【0015】
本明細書で使用される場合、用語「平均」は、加重平均、回転入力に基づくはい又はいいえの判定などを含み得るが、これらに限定されない、複数の入力データに基づいて結果データ又は決定が取得される任意の計算を含むように、広義に解釈されたい。更に、本明細書で使用される場合、システム又は要素と組み合わせた、語句「~のうちの少なくとも1つを備える(comprises at least one of)」及び「~のうちの少なくとも1つを備える(comprising at least one of)」は、システム又は要素がこの語句の後ろに列記された要素のうちの1つ以上を含むことを意味することを意図する。例えば、第1の要素、第2の要素、及び第3の要素、のうちの少なくとも1つを備えるデバイスは、デバイスが第1の要素を備えるか、デバイスが第2の要素を備えるか、デバイスが第3の要素を備えるか、デバイスが第1の要素と第2の要素とを備えるか、デバイスが第1の要素と第3の要素とを備えるか、デバイスが第1の要素と、第2の要素と、第3の要素とを備えるか、又はデバイスが第2の要素と第3の要素とを備える構造的構成のうちのいずれか1つと解釈されることを意図する。語句「~のうちの少なくとも1つにおいて使用される(used in at least one of:)」が本明細書で使用される場合も、類似する解釈が意図される。更に、本明細書で使用される場合、「及び/又は」は、列挙された要素又は条件のうちの1つ以上が含まれ得ること、又は発生し得ることを示すために使用される、文法的な接続詞を意味することを意図する。例えば、第1の要素、第2の要素、及び/又は第3の要素を備えるデバイスは、デバイスが第1の要素を備えるか、デバイスが第2の要素を備えるか、デバイスが第3の要素を備えるか、デバイスが第1の要素と第2の要素とを備えるか、デバイスが第1の要素と第3の要素とを備えるか、デバイスが第1の要素と、第2の要素と、第3の要素とを備えるか、又はデバイスが第2の要素と第3の要素とを備える構造的構成のうちのいずれか1つと解釈されることを意図する。
【0016】
更に、本明細書で説明される方法、デバイス、又は材料に類似する、又は同等の任意の方法、デバイス、又は材料を、これらの実施形態の実施又は試験に使用することができるが、方法、デバイス、及び材料のいくつかの実施形態を以下に説明する。
【0017】
広義には、いくつかの実施形態において、印刷可能な媒体50は、キャリア層52と、布地層54と、接着剤56と、を含む。キャリア層52は、領域60を備える表面58と、表面58の反対側の表面62と、を備え、第1の剛性を有する。布地層54は、表面64と、表面64の反対側で、かつ領域68を備える表面66と、を備え、第1の剛性未満の第2の剛性を有する。布地層54は、表面66の一部分70を表面58に接着する接着剤56によって、キャリア層52に固定される。
【0018】
いくつかの実施形態において、接着剤56は、領域60上に堆積され、その実施形態のうちのいくつかにおいて、領域60の面積は、表面58の総面積72以下である。いくつかの実施形態において、接着剤56は、領域68上に堆積され、その実施形態のうちのいくつかにおいて、領域68の面積は、表面58の総面積72以下である。いくつかの実施形態において、領域60の面積は、面積68に実質的に等しい。要約すると、接着剤は、キャリア層及び/又は布地層上に堆積させることができる。更に、接着剤は、キャリア層及び/又は布地層の総面積以下の面積上に堆積させることができる。
【0019】
いくつかの実施形態において、キャリア層52は、前縁フラップ74を更に備える。接着剤56は、表面66の総面積76未満の面積内に堆積される。前縁フラップ74は、布地層54の前縁78を部分的に含む。したがって、これらの実施形態において、キャリア層は、キャリア層の前縁に隣接して配設されたフラップを含み、このフラップは、布地層の前縁を覆い、固定し、かつ保護し、それにより、布地層をキャリア層から分離することによって引き起こされ得る印刷エラー及び機械の詰まりを防止する。
【0020】
いくつかの実施形態において、キャリア層52は、表面62上の領域80を更に備え、接着剤56は、領域60上に堆積され、接着剤82は、領域80上に堆積され、布地層54は、表面66の一部分70を表面58に接着する接着剤56、及び表面66の一部分84を第2の表面62に接着する接着剤82によってキャリア層52に固定される。いくつかの実施形態において、領域60の面積は、表面58の総面積72以下であり、かつ/又は領域80の面積は、表面62の総面積86以下である。いくつかの実施形態において、領域60及び領域80の組み合わせは、表面66の一部分70及び一部分84の組み合わせに実質的に等しい。前述の実施形態は、キャリア層の一方の側の表面積の最大2倍を有する可撓性基材上に画像を形成することを可能にする。つまり、可撓性基材の一部分がキャリア層の各表面に固定され、それにより、各部分上に別個の画像を形成することを可能にする。画像位置のいくつかの選択、例えば画像内に自然分離線を決定することが必要であり得ることを理解されたい。前述の考慮事項は、次いで、キャリア上の可撓性材料の配置、及び各表面上の画像の配置を制御する。例えば、パターン対称線を、キャリア層の縁部に整列させることができる。キャリア層の任意の縁部は、可撓性材料が折り畳まれる縁部として使用され得ることを認識されたい。しかしながら、前縁、内縁、及び外縁は、画像エラー及び機械のジャミング、故障などが起こり難い。
【0021】
いくつかの実施形態において、キャリア層52は、表面62上に領域80を備え、接着剤56は、領域68上に堆積され、布地層54は、表面66の一部分70を表面58に接着し、かつ表面66の一部分84を表面62に接着する接着剤56によってキャリア層52に固定される。キャリア層の単一の表面への可撓性材料の取り付けに関して上で説明したように、接着剤は、キャリア層及び/又は布地層に堆積させることができる。したがって、布地層がキャリア層に包み込まれる実施形態において、画像保持表面がキャリア層に対して常に外側を向くように、すなわち、キャリア層に決して接触しないように、接着剤は、同じでも異なっていても、キャリア層の各表面、及び/又は可撓性材料の非画像保持表面に塗布することができる。
【0022】
いくつかの実施形態において、本開示は、印刷媒体50上に画像88を形成する方法を含む。本方法のいくつかの実施形態は、布地層54をキャリア層52に取り外し可能に固定することであって、キャリア層52が、領域60を備える表面58と、表面58の反対側の表面62と、を備え、第1の剛性を有し、布地層54が、表面64と、表面64の反対側の、かつ領域68を備える表面66と、を備え、第1の剛性未満の第2の剛性を有し、布地層54が、表面66の一部分70を表面58に接着する接着剤56によって、キャリア層52に固定される、固定することと、乾燥マーキング材料90を布地層54の表面64の一部分92に塗布することと、融着機94を用いて、乾燥マーキング材料90を表面64の一部分92に融着させることと、を含む。
【0023】
前述の方法のいくつかの実施形態において、キャリア層52は、表面62上の領域80を更に備え、接着剤56は、領域60上に堆積され、接着剤82は、領域80上に堆積され、布地層54は、表面66の一部分70を表面58に接着する接着剤56、及び表面66の一部分84を表面62に接着する接着剤82によってキャリア層52に固定される。いくつかの実施形態において、前述の方法は、乾燥マーキング材料96を布地層54の表面64の一部分98に塗布することであって、表面64の一部分98が、表面66の反対側の一部分84である、塗布することと、融着機94を用いて、乾燥マーキング材料96を表面64の一部分98に融着させることと、を更に含む。
【0024】
いくつかの実施形態において、キャリア層52は、表面62上に領域80を備え、接着剤56は、領域60上に堆積され、布地層54は、表面66の一部分70を表面58に接着し、かつ表面66の一部分84を表面62に接着する接着剤56によってキャリア層52に固定される。
【0025】
いくつかの実施形態において、前述の方法は、乾燥マーキング材料96を布地層54の表面64の一部分92に塗布することと、融着機100を用いて、乾燥マーキング材料96を表面64の一部分92に融着させることと、を更に含む。いくつかの実施形態において、乾燥マーキング材料96を塗布する工程は、乾燥マーキング材料90を融着させる工程の後に発生する。いくつかの実施形態において、乾燥マーキング材料96を塗布する工程は、乾燥マーキング材料90を塗布する工程の後に、かつ乾燥マーキング材料90を融着させる工程の前に発生し、融着機94及び融着機100は、同じ融着機である。
【0026】
上で説明した方法に加えて、本開示は、液体マーキング材料を使用する方法も対象とすることを認識されたい。いくつかの実施形態において、印刷媒体50上に画像102を形成する本方法は、布地層54をキャリア層52に取り外し可能に固定することであって、キャリア層52が、領域60備える表面58と、表面58の反対側の表面62と、を備え、第1の剛性を有し、布地層54が、表面64と、表面64の反対側の、かつ領域68を備える表面66と、を備え、第1の剛性未満の第2の剛性を有し、布地層54が、表面66の一部分70を表面58に接着する接着剤56によって、キャリア層52に固定される、固定することと、液体マーキング材料104を布地層54の表面64の一部分92に塗布することと、乾燥機106を用いて、表面64の一部分92への液体マーキング材料104を乾燥させることと、を含む。
【0027】
液体マーキング材料及び1台以上の乾燥機を使用する様々な実施形態は、乾燥マーキング材料及び融着機に関して上で説明した様々な実施形態と実質的に類似していることを更に認識されたい。よって、例えば、いくつかの実施形態は、液体マーキング材料104及び乾燥機106に加えて、液体マーキング材料108及び乾燥機110を含み得る。更に、いくつかの実施形態は、乾燥マーキング材料90及び96並びに融着機94及び100に関して上で説明した工程のように、液体マーキング材料104及び108を堆積させる順序、並びに乾燥機106及び/又は110を使用する順序などの、様々な他の工程を更に含む。簡潔には、乾燥マーキング材料及び融着機を含む上で説明した全ての実施形態はまた、液体マーキング材料及び乾燥機を含む実施形態にも適用することができる。
【0028】
印刷デバイスの構成に応じて、ここで開示される印刷媒体は、1つを超える融着機/乾燥機を通過させることができ、例えば、片面画像形成、及び両面経路を用いた両面印刷は、単一の融着機のみ必要とし得るが、一方で、両面経路を用いない両面印刷は、2台の融着機/乾燥機を必要とし得る。加えて、そのような動作が両面経路の存在に依存していない場合、画像形成の前に基層を堆積させ、融着させ/乾燥させる実施形態では、1台を超える融着機/乾燥機が必要とされ得る。
【0029】
いくつかの実施形態において、可撓性材料は、「前処理」工程の利益を享受することができる。例えば、布地は、多孔性であってもよく、そのような多孔性は、乾燥及び液体マーキング材料の通過を可能にする。しかしながら、布地上に画像を形成する前に、乾燥及び/又は液体マーキング材料、例えば基層の初期堆積は、その後のマーキング材料の孔の通過を大幅に低減させ、それにより、最終的な画質を大幅に向上させることができる。したがって、布地上の白色の乾燥マーキング材料の初期堆積は、実質的に孔を充填し、次いで画像をその上に形成することができる、より整合したベース媒体を提供することができる。
【0030】
加えて、いくつかの実施形態において、印刷システムは、基層を堆積させる前に、印刷媒体の色、例えばクリーム色/自然な綿の色を検出するために使用されるセンサを含むことができる。印刷システムは、次いで、画像をその上に形成する前に、そのカスタムメイドの基層を、すなわち色を合わせた基層を可撓性材料上に印刷するように構成することができる。前述のカスタムメイドの基層は、背景/非印刷材料及びマーキング材料を受容しない可撓性材料の領域、例えば可撓性材料の外縁により高い整合性をもたらすことを認識されたい。
【0031】
同様に、いくつかの実施形態において、可撓性材料上に堆積された第1のマーキング材料は、可撓性材料の外観を変える基層として、例えば光輝性又は高反射性層として作用することができ、かつ/又はその後に堆積されたマーキング材料、例えば、プライマー層、の接着性を向上させることができる。前述の実施形態は、第1及び第2のマーキング材料を塗布することを対象とする特許請求の範囲に含まれる。
【0032】
更に、いくつかの実施形態、例えば乾燥マーキング材料による画像形成を含む実施形態は、音響転写支援(ATA)デバイスとして知られているものを含む印刷システムによって利益を享受することができる。当業者は、画像をフレキシブルベルト上に形成する過程においてフレキシブルベルトを使用し、その後にフレキシブルベルトから印刷媒体に画像を転写する印刷システムは、時には1つ以上のATAデバイスを含むことを認識するであろう。ATAデバイスは、音響エネルギーを使用して、ベルトから印刷媒体へ乾燥マーキング材料、例えばトナーを駆動する。したがって、いくつかの実施形態において、ATAデバイス112などのATAデバイスは、ベルトと可撓性材料との間に直接接触が全く必要でなくなるように、ベルトから可撓性印刷媒体に乾燥マーキング材料を転写することを支援する。そのような構成は、画像の欠陥を最小にし、それにより、画質を向上させることができることを認識されたい。しかしながら、ドラム又は他の固体物体からのマーキング材料の従来の転写も可能であることも認識されたい。
【0033】
更にまた、ここで説明される印刷媒体は、様々な印刷システムで使用することができることを認識されたい。例えば、プリンタ113は、1つには、転写ベルト114と、乾燥マーキング材料ディスペンサ116、118、120、及び122と、ATAデバイス112と、融着機94と、を備え、一方で、プリンタ124は、1つには、転写ベルト114と、乾燥マーキング材料ディスペンサ116、118、120、122、及び126と、ATAデバイス112と、融着機94と、を備える。同様に、プリンタ128は、1つには、液体マーキング材料ディスペンサ130、132、134、及び136と、乾燥機106と、を備える。いくつかのプリンタにおいて、第1の乾燥又は液体マーキング材料を分注及び融着/乾燥し、次の乾燥又は液体マーキングの堆積及び融着/乾燥が続く。例えば、プリンタ138は、1つには、乾燥マーキング材料ディスペンサ140を備え、次に融着機94が続き、その後に転写ベルト114、乾燥マーキング材料ディスペンサ116、118、120、及び122、ATAデバイス112、並びに融着機100が続く。同様の様式において、プリンタ142は、1つには、液体マーキング材料ディスペンサ144を備え、次に乾燥機106が続き、その後に液体マーキング材料ディスペンサ130、132、134、及び136、並びに乾燥機110が続く。
【0034】
更に、可撓性材料としては、例えばTシャツ、ブラウス、パンツ、スカーフなどの、既製の物品である、品目を挙げることができる。そのような物品は、物品の1つ以上の表面、例えばTシャツの正面及び/又は背面上に画像を形成することを可能にする方向において、キャリア層上に位置決めすることができる。同様に、窓周りの装飾品などの家庭用品、例えばカーテン、シャワーカーテン、タオル、枕カバー、ブランケットなどもまた、キャリア層に固定して、その後に画像をその上に形成することができる。簡潔には、任意の可撓性材料は、画像を材料上の1つ以上の位置に形成することを可能にするような方法で、ここで開示されるキャリア層に取り付けることができ、材料は、既製の物品であってもよい。
【0035】
本開示は、裏打ちした可撓性材料、例えば布地を用いて、既知の及び最近開発された、画像形成のためのハードウェア構成、及び融着機/乾燥機技術を活用して、綿(天然及び合成)、キャンバスなどの布地上に印刷するための非常に実用的な用途を可能にする。可撓性材料上の高画質印刷を容易にすることに加えて、本開示はまた、印刷可能な判サイズをどのように既知のシステム能力よりも大幅に拡大させることができるかも説明する。
本開示は、下記の態様<1>~<27>も含む。
<1>
第1の領域を備える第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面と、を備え、第1の剛性を有するキャリア層と、
第3の表面と、前記第3の表面の反対側の、かつ第2の領域を備える第4の表面と、を備え、前記第1の剛性未満の第2の剛性を有する布地層と、
第1の接着剤と、を備え、
前記布地層が、前記第4の表面の第1の部分を前記第1の表面に接着する前記第1の接着剤によって、前記キャリア層に固定される、印刷可能な媒体。
<2>
前記第1の接着剤が、前記第1の領域上に堆積される、<1>に記載の印刷可能な媒体。
<3>
前記第1の領域の面積が、前記第1の表面の総面積以下である、<2>に記載の印刷可能な媒体。
<4>
前記第1の接着剤が、前記第2の領域上に堆積される、<1>に記載の印刷可能な媒体。
<5>
前記第2の領域の面積が、前記第1の表面の総面積以下である、<4>に記載の印刷可能な媒体。
<6>
前記第1の領域の面積が、前記第2の領域の面積に実質的に等しい、<1>に記載の印刷可能な媒体。
<7>
前記キャリア層が、前縁フラップを更に備え、前記第1の接着剤が、前記第4の表面の総面積未満の面積内に堆積され、前記前縁フラップが、前記布地層の前縁を部分的に含む、<1>に記載の印刷可能な媒体。
<8>
前記キャリア層が、前記第2の表面に第3の領域を更に備え、前記第1の接着剤が、前記第1の領域上に堆積され、第2の接着剤が、前記第3の領域上に堆積され、前記布地層が、前記第4の表面の前記第1の部分を前記第1の表面に接着する前記第1の接着剤、及び前記第4の表面の第2の部分を前記第2の表面に接着する前記第2の接着剤によって、前記キャリア層に固定される、<1>に記載の印刷可能な媒体。
<9>
前記第1の領域の面積が、前記第1の表面の総面積以下であり、かつ/又は前記第3の領域の面積が、前記第2の表面の総面積以下である、<8>に記載の印刷可能な媒体。
<10>
前記第1の領域と前記第3との領域の組み合わせが、前記第4の表面の前記第1の部分と前記第2の部分との組み合わせに実質的に等しい、<8>に記載の印刷可能な媒体。
<11>
前記キャリア層が、前記第2の表面に第3の領域を備え、前記第1の接着剤が、前記第2の領域上に堆積され、前記布地層が、前記第4の表面の前記第1の部分を前記第1の表面に接着し、かつ前記第4の表面の第2の部分を前記第2の表面に接着する前記第1の接着剤によって、前記キャリア層に固定される、<1>に記載の印刷可能な媒体。
<12>
布地層をキャリア層に取り外し可能に固定することであって、前記キャリア層が、第1の領域を備える第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面と、を備え、第1の剛性を有し、前記布地層が、第3の表面と、前記第3の表面の反対側の、かつ第2の領域を備える第4の表面と、を備え、前記第1の剛性未満の第2の剛性を有し、前記布地層が、前記第4の表面の第1の部分を前記第1の表面に接着する第1の接着剤によって、前記キャリア層に固定される、固定することと、
第1の乾燥マーキング材料を前記布地層の前記第3の表面の第1の部分に塗布することと、
第1の融着機を用いて、前記第1の乾燥マーキング材料を前記第3の表面の第1の部分に融着させることと、を含む、印刷媒体上に画像を形成する方法。
<13>
前記キャリア層が、前記第2の表面に第3の領域を更に備え、前記第1の接着剤が、前記第1の領域上に堆積され、第2の接着剤が、前記第3の領域上に堆積され、前記布地層が、前記第4の表面の前記第1の部分を前記第1の表面に接着する前記第1の接着剤、及び前記第4の表面の第2の部分を前記第2の表面に接着する前記第2の接着剤によって、前記キャリア層に固定される、<12>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<14>
第2の乾燥マーキング材料を前記布地層の前記第3の表面の第2の部分に塗布することであって、前記第3の表面の前記第2の部分が、前記第4の表面の前記第2の部分の反対側にある、塗布することと、
前記第1の融着機を用いて、前記第2の乾燥マーキング材料を前記第3の表面の前記第2の部分に融着させることと、を更に含む、<13>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<15>
前記キャリア層が、前記第2の表面に第3の領域を備え、前記第1の接着剤が、前記第2の領域上に堆積され、前記布地層が、前記第4の表面の前記第1の部分を前記第1の表面に接着し、かつ前記第4の表面の第2の部分を前記第2の表面に接着する前記第1の接着剤によって、前記キャリア層に固定される、<12>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<16>
第2の乾燥マーキング材料を前記布地層の前記第3の表面の第2の部分に塗布することであって、前記第3の表面の前記第2の部分が、前記第4の表面の前記第2の部分の反対側にある、塗布することと、
前記第1の融着機を用いて、前記第2の乾燥マーキング材料を前記第3の表面の前記第2の部分に融着させることと、を更に含む、<15>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<17>
前記布地層の前記第3の表面の前記第1の部分に第2の乾燥マーキング材料を塗布することと、
第2の融着機を用いて、前記第2の乾燥マーキング材料を前記第3の表面の前記第1の部分に融着させることと、を含む、<12>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<18>
前記第2の乾燥マーキング材料を前記塗布する工程が、前記第1の乾燥マーキング材料を前記融着させる工程の後に発生する、<17>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<19>
前記第2の乾燥マーキング材料を前記塗布する工程が、前記第1の乾燥マーキング材料を前記塗布する工程の後に、かつ前記第1の乾燥マーキング材料を前記融着させる工程の前に発生し、前記第1の融着機及び前記第2の融着機が、同じ融着機である、<17>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<20>
布地層をキャリア層に取り外し可能に固定することであって、前記キャリア層が、第1の領域を備える第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面と、を備え、第1の剛性を有し、前記布地層が、第3の表面と、前記第3の表面の反対側の、かつ第2の領域を備える第4の表面と、第1の接着剤と、を備え、前記第1の剛性未満の第2の剛性を有し、前記布地層が、前記第4の表面の第1の部分を前記第1の表面に接着する前記第1の接着剤によって、前記キャリア層に固定される、固定することと、
第1の液体マーキング材料を前記布地層の前記第3の表面の第1の部分に塗布することと、
第1の乾燥機を用いて、前記第3の表面の第1の部分への前記第1の液体マーキング材料を乾燥させることと、を含む、印刷媒体上に画像を形成する方法。
<21>
前記キャリア層が、前記第2の表面に第3の領域を更に備え、前記第1の接着剤が、前記第1の領域上に堆積され、第2の接着剤が、前記第3の領域上に堆積され、前記布地層が、前記第4の表面の前記第1の部分を前記第1の表面に接着する前記第1の接着剤、及び前記第4の表面の第2の部分を前記第2の表面に接着する前記第2の接着剤によって、前記キャリア層に固定される、<20>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<22>
第2の液体マーキング材料を前記布地層の前記第3の表面の第2の部分に塗布することであって、前記第3の表面の前記第2の部分が、前記第4の表面の前記第2の部分の反対側にある、塗布することと、
前記第1の乾燥機を用いて、前記第3の表面の前記第2の部分への前記第2の液体マーキング材料を乾燥させることと、を更に含む、<21>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<23>
前記キャリア層が、前記第2の表面に第3の領域を備え、前記第1の接着剤が、前記第2の領域上に堆積され、前記布地層が、前記第4の表面の前記第1の部分を前記第1の表面に接着し、かつ前記第4の表面の第2の部分を前記第2の表面に接着する前記第1の接着剤によって、前記キャリア層に固定される、<20>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<24>
第2の液体マーキング材料を前記布地層の前記第3の表面の第2の部分に塗布することであって、前記第3の表面の前記第2の部分が、前記第4の表面の前記第2の部分の反対側にある、塗布することと、
前記第1の乾燥機を用いて、前記第3の表面の前記第2の部分への前記第2の液体マーキング材料を乾燥させることと、を更に含む、<23>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<25>
前記布地層の前記第3の表面の前記第1の部分に第2の液体マーキング材料を塗布することと、
第2の乾燥機を用いて、前記第3の表面の前記第1の部分への前記第2の液体マーキング材料を乾燥させることと、を含む、<20>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<26>
前記第2の液体マーキング材料を前記塗布する工程が、前記第1の液体マーキング材料を前記乾燥させる工程の後に発生する、<25>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
<27>
前記第2の液体マーキング材料を前記塗布する工程が、前記第1の液体マーキング材料を前記塗布する工程の後に、かつ前記第1の液体マーキング材料を前記乾燥させる工程の前に発生し、前記第1の乾燥機及び前記第2の乾燥機が、同じ乾燥機である、<25>に記載の印刷媒体上に画像を形成する方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
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図21