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特許7419018不動産取引支援装置、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】不動産取引支援装置、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20240101AFI20240115BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20240115BHJP
【FI】
G06Q50/16
G06Q30/0601 312
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019194695
(22)【出願日】2019-10-25
(65)【公開番号】P2021068318
(43)【公開日】2021-04-30
【審査請求日】2022-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】500007325
【氏名又は名称】アットホームホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】原 雅史
(72)【発明者】
【氏名】直井 孝平
(72)【発明者】
【氏名】川村 龍平
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-173957(JP,A)
【文献】特開2008-287500(JP,A)
【文献】特開2010-140089(JP,A)
【文献】ムラタ ユキ,iLifeをとことん極める! iDVD/iWebの「環境設定カタログ」+基本操作集&Tips,Mac People,日本,株式会社アスキー・メディアワークス,2008年08月01日,第14巻第8号,p.124-139
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
元付業務を行う第1の組織と客付業務を行う1以上の第2の組織との間で利用可能なネットワークを介した不動産取引に関するサービスであって、不動産情報表示、2次広告情報表示、業者間情報表示、内見予約、申込、Web重要事項説明及び電子契約に関するサービスのうちの少なくとも1つを含む1以上のサービス各々の利用許否に関する情報を記憶部に登録する登録部と、
前記記憶部に記憶されている前記不動産情報表示に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での不動産情報の表示又は非表示により、前記1以上の第2の組織各々による前記不動産情報表示に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記2次広告情報表示に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での2次広告情報の表示の可否により、前記1以上の第2の組織各々による前記2次広告情報表示に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記業者間情報表示に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での業者間情報の異なる内容の表示により、前記1以上の第2の組織各々による前記業者間情報表示に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記内見予約に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での内見予約受付の活性または非活性により、前記1以上の第2の組織各々による前記内見予約受付に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記申込に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での電子申込受付の活性または非活性により、前記1以上の第2の組織各々による前記申込に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記Web重要事項説明に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上でのWeb重要事項説明機能の活性または非活性により、前記1以上の第2の組織各々による前記Web重要事項説明に関するサービスの利用許否を制御する、または、
前記記憶部に記憶されている前記電子契約に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での電子契約受付の活性または非活性により、前記1以上の第2の組織各々による前記電子契約に関するサービスの利用許否を制御する、
制御部と、
を備える不動産取引支援装置。
【請求項2】
前記第1の組織により入力された特定のサービスの利用許否に関する設定を受信する受信部をさらに備え、
前記登録部は、前記受信部で受信された前記特定のサービスの利用許否に関する設定に基づいて、前記特定のサービスの利用許否に関する情報を前記記憶部に登録する、
請求項1に記載の不動産取引支援装置。
【請求項3】
前記受信部は、複数の特定の第2の組織を含むグループに対する前記特定のサービスの利用許否に関する設定を受信し、
前記登録部は、前記受信部で受信された前記グループに対する前記特定のサービスの利用許否に関する設定に基づいて、前記グループに含まれる前記複数の特定の第2の組織に対する前記特定のサービスの利用許否に関する情報を前記記憶部に登録する、
請求項2に記載の不動産取引支援装置。
【請求項4】
前記受信部は、1以上の特定の第2の組織に対する前記特定のサービスの利用許可を示す設定を受信し、
前記登録部は、前記受信部で受信された前記1以上の特定の第2の組織に対する前記特定のサービスの利用許可を示す設定に基づいて、前記1以上の特定の第2の組織に対する前記特定のサービスの利用許可を示す情報を前記記憶部に登録する、
請求項2に記載の不動産取引支援装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記1以上の特定の第2の組織に対する前記特定のサービスの利用許可を示す情報に基づいて、前記1以上の特定の第2の組織各々による前記特定のサービスの利用を許可とし、前記1以上の特定の第2の組織とは異なる第2の組織による前記特定のサービスの利用を不許可とする、
請求項4に記載の不動産取引支援装置。
【請求項6】
前記受信部は、1以上の特定の第2の組織に対する前記特定のサービスの利用不許可を示す設定を受信し、
前記登録部は、前記受信部で受信された前記1以上の特定の第2の組織に対する前記特定のサービスの利用不許可を示す設定に基づいて、前記1以上の特定の第2の組織に対する前記特定のサービスの利用不許可を示す情報を前記記憶部に登録する、
請求項2に記載の不動産取引支援装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記1以上の特定の第2の組織に対する前記特定のサービスの利用不許可を示す情報に基づいて、前記1以上の特定の第2の組織各々による前記特定のサービスの利用を不許可とし、前記1以上の特定の第2の組織とは異なる第2の組織による前記特定のサービスの利用を許可とする、
請求項6に記載の不動産取引支援装置。
【請求項8】
不動産取引支援装置が実行する不動産取引支援方法であって、
元付業務を行う第1の組織と客付業務を行う1以上の第2の組織との間で利用可能なネットワークを介した不動産取引に関するサービスであって、不動産情報表示、2次広告情報表示、業者間情報表示、内見予約、申込、Web重要事項説明及び電子契約に関するサービスのうちの少なくとも1つを含む1以上のサービス各々の利用許否に関する情報を記憶部に登録することと、
前記記憶部に記憶されている前記不動産情報表示に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での不動産情報の表示又は非表示により、前記1以上の第2の組織各々による前記不動産情報表示に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記2次広告情報表示に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での2次広告情報の表示の可否により、前記1以上の第2の組織各々による前記2次広告情報表示に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記業者間情報表示に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での業者間情報の異なる内容の表示により、前記1以上の第2の組織各々による前記業者間情報表示に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記内見予約に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での内見予約受付の活性または非活性により、前記1以上の第2の組織各々による前記内見予約受付に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記申込に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での電子申込受付の活性または非活性により、前記1以上の第2の組織各々による前記申込に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記Web重要事項説明に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上でのWeb重要事項説明機能の活性または非活性により、前記1以上の第2の組織各々による前記Web重要事項説明に関するサービスの利用許否を制御する、または、
前記記憶部に記憶されている前記電子契約に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での電子契約受付の活性または非活性により、前記1以上の第2の組織各々による前記電子契約に関するサービスの利用許否を制御する、ことと、
を備える不動産取引支援方法。
【請求項9】
コンピュータに、
元付業務を行う第1の組織と客付業務を行う1以上の第2の組織との間で利用可能なネットワークを介した不動産取引に関するサービスであって、不動産情報表示、2次広告情報表示、業者間情報表示、内見予約、申込、Web重要事項説明及び電子契約に関するサービスのうちの少なくとも1つを含む1以上のサービス各々の利用許否に関する情報を記憶部に登録する機能と、
前記記憶部に記憶されている前記不動産情報表示に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での不動産情報の表示又は非表示により、前記1以上の第2の組織各々による前記不動産情報表示に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記2次広告情報表示に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での2次広告情報の表示の可否により、前記1以上の第2の組織各々による前記2次広告情報表示に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記業者間情報表示に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での業者間情報の異なる内容の表示により、前記1以上の第2の組織各々による前記業者間情報表示に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記内見予約に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での内見予約受付の活性または非活性により、前記1以上の第2の組織各々による前記内見予約受付に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記申込に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での電子申込受付の活性または非活性により、前記1以上の第2の組織各々による前記申込に関するサービスの利用許否を制御する、
前記記憶部に記憶されている前記Web重要事項説明に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上でのWeb重要事項説明機能の活性または非活性により、前記1以上の第2の組織各々による前記Web重要事項説明に関するサービスの利用許否を制御する、または、
前記記憶部に記憶されている前記電子契約に関するサービスの利用許否に関する情報に基づいて、Web上での電子契約受付の活性または非活性により、前記1以上の第2の組織各々による前記電子契約に関するサービスの利用許否を制御する、機能と、
を実現させるための不動産取引支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不動産取引支援装置、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、不動産情報の検索だけでなく、その後の業務フェーズである物件確認、内見予約、申込、審査、契約及び重要事項説明などの様々な不動産取引業務のシーンでもIT(Information Technology)化が進み始めている。これに伴い、客付会社は、IT技術の活用により多くの業務を効率的に遂行できるようになり始めている。
【0003】
例えば、特許文献1には、他の申込者の進捗状況を表示するとともに、そこから申込及び審査の順番待ち登録をWeb上で行うことができる賃貸物件検索システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-157468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、不動産取引業務は、多数の元付会社と多数の客付会社との間で行われている。ある業務のIT化を全ての会社に一律に展開しても、一部の会社のIT化対応は進む一方で、残りの会社のIT化対応は進んでいないという状況が頻繁に発生する。そうすると、ある業務では、Web上での運用と紙による運用とが並行するという状況が生じる。
【0006】
例えば、特許文献1に開示されている申込の順番待ち登録がWeb上で行えるとしても、元付会社の想定とは異なり、全ての客付会社がWeb上で審査の順番待ち登録を行うとは限らない。例えば、ある客付会社はWeb上で申込の順番待ち登録を行うが、別の客付会社は紙の申込書をFAXで送信することがある。このように、元付会社の想定とは異なりWeb上での運用と紙による運用とが混在すると、元付会社は、客付会社の申込の順番待ちを正確に管理することは難しい。
【0007】
また、新たにIT化された業務に不慣れな客付会社は、この業務のやり方を強いられたり、説明不足だったりすると、この業務の遂行そのものが難しくなる。特に、客付会社は、買主または借主からの内見、申込及び契約などに関する重要な要望については、ミス無くすばやく対処する必要がある。
【0008】
このように、不動産取引業務のIT化は、時間をかけて客付会社各々を訓練していかなければ、普及しないだけでなく、元付会社と客付会社の双方に却って非効率なものとなる可能性がある。客付会社各々が不動産取引業務のIT化に対応する訓練を行うことができるように、段階的に不動産取引業務のIT化を普及させる仕組みが求められる。
【0009】
そこで、本発明は、客付業務を行う組織各々の状況に応じてネットワークを介した不動産取引に関するサービスの展開を支援する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態によれば、不動産取引支援装置は、元付業務を行う第1の組織と客付業務を行う1以上の第2の組織との間で利用可能なネットワークを介した不動産取引に関する1以上のサービス各々の利用許否に関する情報を記憶部に登録する登録部と、前記記憶部に記憶されている前記1以上のサービス各々の利用許否に関する情報に基づいて、前記1以上の第2の組織各々による前記1以上のサービス各々の利用許否を制御する制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
実施形態によれば、客付業務を行う組織各々の状況に応じてネットワークを介した不動産取引に関するサービスの展開を支援する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態に係る不動産取引支援システムの構成例を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態に係る不動産取引支援装置に記憶されているサービス管理DBの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る1以上の不動産取引サービス各々の利用許否の制御例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る不動産取引支援装置による制御処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳細に説明する。
【0014】
図1は、実施形態に係る不動産取引支援システム100の構成例を示すブロック図である。
不動産取引支援システム100は、1以上の元付業務を行う組織各々と1以上の客付業務を行う組織各々との間で利用可能なネットワークを介した不動産取引に関する1以上のサービスにより不動産取引に関する業務を支援するシステムである。以下では、元付業務を行う組織は元付組織または第1の組織ともいう。客付業務を行う組織は客付組織または第2の組織ともいう。不動産取引に関するサービスは、不動産取引サービスともいう。「利用可能な」という文言は、利用することができる状態になっていることを指し、「提供されている」または「運用されている」などと同じ意味であり、適宜読み替えることができる。
【0015】
不動産は、取引の対象となる土地、マンション、アパート及びビルなどの建物全体または部屋、戸建て並びに駐車場などを含む。取引は、売買または賃貸の仲介である。
元付業務は、不動産の売主または貸主(以下、オーナともいう)からの依頼を受けている不動産及び自組織で管理している不動産のうちの少なくとも何れか一方を客付組織へ紹介する業務である。なお、以下で用いられている不動産についての「管理する」または「管理している」という文言は、不動産についてオーナから依頼を受けていること及び不動産について自組織で管理していることのうちの少なくとも何れか一方を指すことを意図している。つまり、不動産についての「管理する」または「管理している」という文言は、「オーナから依頼を受けている」、「自組織で管理している」、または、「オーナから依頼を受けている及び自組織で管理している」の何れかに適宜読み替えることができる。
客付業務は、元付組織によって紹介された不動産を買主または借主(以下、コンシューマともいう)へ斡旋する業務である。
組織は、会社またはフランチャイズなどの大きい単位であっても、各会社が運営する各店舗、各フランチャイジー、各フランチャイジーが運営する各店舗などの小さい単位であってもよい。組織は、業者ということもある。
【0016】
なお、元付組織と客付組織の関係は、不動産ごとに変わり得る。ある組織は、自身で管理する不動産に対しては元付業務を行うので元付組織となるが、別の組織で管理する不動産に対しては客付業務を行うので客付組織となる。したがって、元付組織は、自身で管理する不動産に対する元付業務のみを行う組織に限定されるものではない。元付組織は、自身で管理する不動産に対する元付業務に加えて、別の組織で管理する不動産に対して客付業務を行う組織を含む。同様に、客付組織は、別の組織で管理する不動産に対する客付業務のみを行う組織に限定されるものではない。客付組織は、別の組織で管理する不動産に対する客付業務に加えて、自身で管理する不動産に対して元付業務を行う組織を含む。
【0017】
1以上の不動産取引サービス各々は、不動産取引業務のIT(Information Technology)化によりネットワークを介して利用可能なサービスである。例えば、1以上の不動産取引サービスは、不動産情報表示、2次広告情報表示、業者間情報表示、内見予約、申込、Web重要事項説明及び電子契約に関するサービスのうちの少なくとも1つを含む。これらは例示であり、1以上の不動産取引サービスは、これら以外の1以上のサービスを含んでいてもよい。
【0018】
不動産情報表示に関するサービスは、客付組織が元付組織によってWeb上で公開された不動産の情報(不動産情報)をネットワークを介してWeb上で閲覧することを可能にするサービスである。
【0019】
2次広告情報表示に関するサービスは、客付組織が元付組織によってWeb上で公開された不動産の情報をネットワークを介したWeb上で2次広告情報として表示することを可能にするサービスである。例えば、2次広告情報の表示は、コンシューマへの2次広告情報の公開である。なお、2次広告情報表示に関するサービスは、不動産情報表示に関するサービスの利用を前提としたサービスである。不動産情報表示に関するサービスの利用を不許可とされた客付組織は、2次広告情報表示に関するサービスの利用を制限される。
【0020】
業者間情報表示に関するサービスは、客付組織が元付組織によってWeb上で公開された不動産に関して組織間で共有する業者間情報(例えば、注意事項など)をネットワークを介したWeb上で閲覧することを可能にするサービスである。なお、業者間情報表示に関するサービスは、不動産情報表示に関するサービスの利用を前提としたサービスである。不動産情報表示に関するサービスの利用を不許可とされた客付組織は、業者間情報表示に関するサービスの利用を制限される。
【0021】
内見予約に関するサービスは、客付組織が元付組織で管理している不動産の内見の予約をネットワークを介してWeb上で行うことを可能にするサービスである。なお、内見予約に関するサービスは、不動産情報表示に関するサービスの利用を前提としたサービスである。不動産情報表示に関するサービスの利用を不許可とされた客付組織は、内見予約に関するサービスの利用を制限される。
【0022】
申込に関するサービスは、客付組織が元付組織で管理している不動産の取引に対する申込をネットワークを介してWeb上で行うことを可能にするサービスである。なお、申込に関するサービスは、不動産情報表示に関するサービスの利用を前提としたサービスである。不動産情報表示に関するサービスの利用を不許可とされた客付組織は、申込に関するサービスの利用を制限される。
【0023】
Web重要事項説明に関するサービスは、元付組織がネットワークを介してWeb上で重要事項説明を客付組織に対して行うことを可能にするサービスである。なお、Web重要事項説明に関するサービスは、不動産情報表示に関するサービスの利用を前提としたサービスではない。客付組織は、不動産情報表示に関するサービスの利用を不許可とされていることに基づいてWeb重要事項説明に関するサービスの利用を制限されることはない。
【0024】
電子契約に関するサービスは、元付組織と客付組織とがネットワークを介してWeb上で契約を行うことを可能にするサービスである。なお、電子契約に関するサービスは、不動産情報表示に関するサービスの利用を前提としたサービスではない。客付組織は、不動産情報表示に関するサービスの利用を不許可とされていることに基づいて電子契約に関するサービスの利用を制限されることはない。
【0025】
なお、上述のようなある不動産取引サービスが別の不動産取引サービスを前提とする関係または前提としない関係は例示であり、適宜変更可能である。
【0026】
不動産取引支援システム100は、不動産取引支援装置1、元付端末2及びm(mは1以上の整数)台の客付端末3-1~3-mを有する。不動産取引支援装置1、元付端末2及び客付端末3-1~3-mは、ネットワークを介して、互いにデータ通信可能に接続されている。例えば、ネットワークは、インターネットである。ここでは、説明の簡略化のため、ある不動産取引業務を行う組織で管理されている1以上の不動産に着目し、この1以上の不動産に対して元付業務を行う組織を元付組織Aとする。なお、実際には、上述のように不動産ごとに元付組織と客付組織の関係は変わり得るので、複数の元付組織が存在し得る。
【0027】
不動産取引支援装置1は、元付組織Aと1以上の客付組織a-1~a-mとの間で利用可能な1以上の不動産取引サービス各々の1以上の客付組織a-1~a-m各々による利用許否を制御することで不動産取引を支援する装置である。1以上の不動産取引サービス各々は、不動産取引支援装置1によって提供されても、不動産取引支援装置1とは異なるサーバによって提供されてもよい。不動産取引支援装置1の構成例については後述する。
【0028】
元付端末2は、元付組織A(元付組織Aのスタッフ)によって操作される端末である。例えば、元付端末2は、PC(Personal Computer)であるが、スマートフォン及びタブレットなどであってもよく、これらに限定されない。元付端末2の構成例については後述する。
【0029】
客付端末3-1~3-mは、客付組織a-1~a-m各々(客付組織a-1~a-m各々のスタッフ)によって操作される端末である。例えば、客付端末3-1~3-mは、PCであるが、スマートフォン及びタブレットなどであってもよく、これらに限定されない。客付端末3-1~3-mの構成例については後述する。
【0030】
不動産取引支援装置1の構成例について説明する。
不動産取引支援装置1は、プロセッサ11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、記憶装置14及び通信インタフェース15を備えるコンピュータである。プロセッサ11、ROM12、RAM13、記憶装置14及び通信インタフェース15は、データバスなどを介して互いに接続される。図1では、通信インタフェースは、「通信I/F」と記載されている。
【0031】
プロセッサ11は、不動産取引支援装置1全体の動作を制御する。例えば、プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)であるが、これに限定されない。プロセッサ11は、種々の回路で構成されていてもよい。プロセッサ11は、ROM12または記憶装置14に予め記憶されている不動産取引支援プログラムをRAM13に展開する。プロセッサ11は、RAM13に展開された不動産取引支援プログラムを実行することで、後述する各部を実装し、種々の動作を実行する。不動産取引支援プログラムは、不動産取引支援装置1に、プロセッサ11に実装される後述する各部の機能を実現させるためのプログラムである。
【0032】
ROM12は、予め各種プログラム及び制御データなどを記憶する不揮発性のメモリである。例えば、ROM12は、プロセッサ11で実行される不動産取引支援プログラムを記憶する。
【0033】
RAM13は、プロセッサ11の処理中のデータなどを一時的に格納する揮発性のメモリである。
【0034】
記憶装置14は、データ及びプログラムなどを記憶する不揮発性メモリで構成される装置である。例えば、記憶装置14は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)などで構成されるが、これらに限定されない。記憶装置14は、記憶部の一例である。
【0035】
例えば、記憶装置14は、プロセッサ11で実行される不動産取引支援プログラムを記憶する。不動産取引支援プログラムは、ネットワークを介して不動産取引支援装置1にダウンロードされてもよい。不動産取引支援プログラムは、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)などのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたものが不動産取引支援装置1にインストールされたものでもよい。
【0036】
例えば、記憶装置14は、テンプレート管理DB(データベース)141及びサービス管理DB142を記憶する。
【0037】
テンプレート管理DB141は、元付端末2での元付組織Aによる1以上の不動産取引サービス各々の利用許否に関する設定の入力を支援する1以上のテンプレートを格納する。利用許否に関する設定は、後述する1以上の不動産取引サービス各々の利用許否に関する情報をサービス管理DB142に格納するための設定である。元付組織Aにより入力される設定は、元付組織Aと1以上の客付組織a-1~a-mとの間における設定である。元付組織Aにより入力される設定は、別の元付組織と1以上の客付組織a-1~a-mとの間における1以上の不動産取引サービス各々の利用許否に影響を及ぼすものではない。以下では、利用許否に関する設定は利用許否設定ともいう。利用許否に関する情報は利用許否情報ともいう。テンプレート管理DB141に格納されていることは、記憶装置14に記憶されていることに相当する。
【0038】
1以上のテンプレート各々は、複数の客付組織の一覧である。例えば、1以上のテンプレートは、エリア(例えば、市、区及び番地)ごとに属する複数の客付組織を一覧にしたエリア単位テンプレートを含む。例えば、1以上のテンプレートは、会社またはフランチャイズごとに属する複数の客付組織を一覧にした組織単位テンプレートを含む。1以上のテンプレートは、オーナごとに関連性の高い複数の客付組織を一覧にしたオーナ単位テンプレートを含む。これらは例示であり、1以上のテンプレートは、これら以外のテンプレートを含んでいてもよい。
【0039】
サービス管理DB142は、元付組織Aと1以上の客付組織a-1~a-mとの間における1以上の不動産取引サービス各々の利用許否情報を格納する。利用許否情報は、1以上の客付組織a-1~a-m各々による1以上の不動産取引サービス各々の利用を許可または不許可とする制御に用いられる情報である。例えば、サービス管理DB142は、1以上の不動産取引サービス各々について、1以上の客付組織a-1~a-mのうちの少なくとも1つの客付組織に対する利用許否情報を格納する。サービス管理DB142に格納されている利用許否情報は、元付組織Aと1以上の客付組織a-1~a-mとの間における制御に用いられる。つまり、サービス管理DB142に格納されている利用許否情報は、別の元付組織と1以上の客付組織a-1~a-mとの間における制御に用いられるものではない。サービス管理DB142に格納されていることは、記憶装置14に記憶されていることに相当する。
【0040】
一例では、利用許否情報は、1以上の特定の客付組織に対する利用許可を示す情報である。1以上の特定の客付組織は、1以上の客付組織a-1~a-mのうちの少なくとも1つの客付組織である。「特定の」という文言は、適宜選択されたものを指しており、「ある」または「任意の」などと同じ意味である。以下の説明では、「特定の」は、例示ごとに異なる対象を指すこともある。以下では、利用許可を示す情報は利用許可情報ともいう。例えば、サービス管理DB142は、1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許可情報を格納しているとものする。この例では、プロセッサ11は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、1以上の特定の客付組織各々による特定の不動産取引サービスの利用を許可とする。他方、プロセッサ11は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、1以上の特定の客付組織とは異なる客付組織による特定の不動産取引サービスの利用を不許可とする。
【0041】
別の例では、利用許否情報は、1以上の特定の客付組織に対する利用不許可を示す情報である。以下では、利用不許可を示す情報は利用不許可情報ともいう。例えば、サービス管理DB142は、1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用不許可情報を格納しているものとする。この例では、プロセッサ11は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、1以上の特定の客付組織各々による特定の不動産取引サービスの利用を不許可とする。他方、プロセッサ11は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、1以上の特定の客付組織とは異なる客付組織による特定の不動産取引サービスの利用を許可とする。
【0042】
記憶装置14は、元付組織ごとに、サービス管理DB142と同様のサービス管理DBを記憶する。記憶装置14は、1以上の不動産取引サービス各々の利用許否情報を記憶していればよく、記憶形式はデータベースに限定されるものではない。サービス管理DB142の構成例については後述する。
【0043】
通信インタフェース15は、有線または無線で通信するためのインタフェースである。例えば、通信インタフェース15は、有線または無線の種々の規格に対応するインタフェースを含む。通信インタフェース15は、不動産取引支援装置1と元付端末2または客付端末3-1~3-m各々との間のデータ通信を可能にする。
【0044】
なお、不動産取引支援装置1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。不動産取引支援装置1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0045】
プロセッサ11に実装される各部について説明する。
プロセッサ11は、送信部111、受信部112、登録部113及び制御部114を実装する。
【0046】
送信部111は、元付端末2からの1以上のテンプレートのリストの要求に応じて、通信インタフェース15を介して、1以上のテンプレートのリストを元付端末2へ送信する。例えば、送信部111は、テンプレート管理DB141を参照し、テンプレート管理DB141に格納されている1以上のテンプレートのリストを元付端末2へ送信する。
【0047】
送信部111は、元付端末2からの特定のテンプレートの要求に応じて、通信インタフェース15を介して、特定のテンプレートを元付端末2へ送信する。例えば、送信部111は、テンプレート管理DB141から特定のテンプレートを取得し、特定のテンプレートを元付端末2へ送信する。
【0048】
受信部112は、通信インタフェース15を介して、元付端末2で元付組織Aにより入力された1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定を受信する。例えば、受信部112は、元付端末2で元付組織Aにより入力された特定の不動産取引サービスの利用許否設定を受信する。受信部112は、元付組織Aによる元付端末2での操作に応じて、複数の不動産取引サービス各々の利用許否設定を同タイミングで受信することもあるし、異なるタイミングで受信することもある。
【0049】
一例では、受信部112は、1以上の不動産取引サービスのうちの少なくとも1つについて、元付端末2で元付組織Aにより入力された1以上の客付組織a-1~a-mのうちの少なくとも1つの客付組織に対する利用許否設定を受信する。例えば、受信部112は、元付端末2で元付組織Aにより入力された1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許否設定を受信する。この例では、受信部112は、元付端末2で元付組織Aにより入力された1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許可を示す設定を受信する。以下では、利用許可を示す設定は利用許可設定ともいう。受信部112は、元付端末2で元付組織Aにより入力された1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用不許可を示す設定を受信する。以下では、利用不許可を示す設定は利用不許可設定ともいう。
【0050】
別の例では、受信部112は、1以上の不動産取引サービスのうちの少なくとも1つについて、元付端末2で元付組織Aにより入力された複数の特定の客付組織を含むグループに対する利用許否設定を受信する。複数の特定の客付組織は、1以上の客付組織a-1~a-mのうちの少なくとも2つの客付組織に相当する。例えば、受信部112は、元付端末2で元付組織Aにより入力された複数の特定の客付組織を含むグループに対する特定の不動産取引サービスの利用許否設定を受信する。この例では、受信部112は、元付端末2で元付組織Aにより入力された複数の特定の客付組織を含むグループに対する特定の不動産取引サービスの利用許可設定を受信する。受信部112は、元付端末2で元付組織Aにより入力された複数の特定の客付組織を含むグループに対する特定の不動産取引サービスの利用不許可設定を受信する。
【0051】
登録部113は、1以上の不動産取引サービス各々の利用許否情報をサービス管理DB142に登録する。登録部113は、受信部112で受信された1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定に基づいて、1以上の不動産取引サービス各々の利用許否情報をサービス管理DB142に登録する。例えば、登録部113は、受信部112で受信された特定の不動産取引サービスの利用許否設定に基づいて、特定の不動産取引サービスの利用許否情報をサービス管理DB142に登録する。サービス管理DB142に登録することは、記憶装置14に登録することに相当する。登録することは、保存することまたは記憶させることに相当する。1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定は、1以上の不動産取引サービス各々の利用許否情報に対応する。登録部113は、受信部112で複数の不動産取引サービス各々の利用許否設定を受信するタイミングに応じて、複数の不動産取引サービス各々の利用許否情報を同じタイミングでサービス管理DB142に登録することもあるし、異なるタイミングでサービス管理DB142に登録することもある。
【0052】
一例では、登録部113は、受信部112で受信された1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許否設定に基づいて、1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許否情報をサービス管理DB142に登録する。この例では、登録部113は、受信部112で受信された1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許可設定に基づいて、1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許可情報をサービス管理DB142に登録する。登録部113は、受信部112で受信された1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用不許可設定に基づいて、1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用不許可情報をサービス管理DB142に登録する。
【0053】
別の例では、登録部113は、受信部112で受信されたグループに対する特定の不動産取引サービスの利用許否設定に基づいて、このグループに含まれる複数の特定の客付組織各々に対する特定の不動産取引サービスの利用許否情報をサービス管理DB142に登録する。この例では、登録部113は、受信部112で受信されたグループに対する特定の不動産取引サービスの利用許可設定に基づいて、このグループに含まれる複数の特定の客付組織各々に対する特定の不動産取引サービスの利用許可情報をサービス管理DB142に登録する。登録部113は、受信部112で受信されたグループに対する特定の不動産取引サービスの利用不許可設定に基づいて、このグループに含まれる複数の特定の客付組織各々に対する特定の不動産取引サービスの利用不許可情報をサービス管理DB142に登録する。
【0054】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている1以上の不動産取引サービス各々の利用許否情報に基づいて、1以上の客付組織各々による1以上の不動産取引サービス各々の利用許否を制御する。
例えば、制御部114は、サービス管理DB142に格納されている1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許可情報に基づいて、1以上の特定の客付組織各々による特定の不動産取引サービスの利用を許可とする。他方、制御部114は、サービス管理DB142に格納されている1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許可情報に基づいて、1以上の特定の客付組織とは異なる客付組織による特定の不動産取引サービスの利用を不許可とする。
【0055】
例えば、制御部114は、サービス管理DB142に格納されている1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用不許可情報に基づいて、1以上の特定の客付組織各々による特定の不動産取引サービスの利用を不許可とする。他方、制御部114は、サービス管理DB142に格納されている1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用不許可情報に基づいて、1以上の特定の客付組織とは異なる客付組織による特定の不動産取引サービスの利用を許可とする。
【0056】
制御部114による1以上の不動産取引サービス各々の利用許否の制御例については後述する。
【0057】
元付端末2の構成例について説明する。
元付端末2は、プロセッサ21、ROM22、RAM23、記憶装置24、通信インタフェース25、入力装置26及び表示装置27を備える。プロセッサ21、ROM22、RAM23、記憶装置24、通信インタフェース25、入力装置26及び表示装置27は、データバスなどを介して互いに接続される。
【0058】
プロセッサ21は、元付端末2全体の動作を制御する。プロセッサ21は、上述のプロセッサ11と同様のハードウェアで構成される。
ROM22は、上述のROM12と同様のハードウェアで構成される。
RAM23は、上述のRAM13と同様のハードウェアで構成される。
記憶装置24は、上述の記憶装置14と同様のハードウェアで構成される。
通信インタフェース25は、上述の通信インタフェース15と同様のハードウェアで構成される。通信インタフェース25は、元付端末2と不動産取引支援装置1との間のデータ通信を可能にする。
【0059】
入力装置26は、元付組織Aの操作に基づく入力を受け付ける装置である。例えば、入力装置26は、キーボードまたはタッチパッドなどであるが、これらに限定されない。
【0060】
入力装置26は、元付組織Aの操作に基づいて、元付組織Aによる1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定の入力を受け付ける。元付組織Aは、入力装置26を用いて、複数の不動産取引サービス各々の利用許否設定を同タイミングで入力してもいいし、異なるタイミングで入力してもよい。入力装置26は、元付組織Aによる1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定の入力を同タイミングで受け付けることもあるし、異なるタイミングで受け付けることもある。
【0061】
入力装置26は、元付組織Aによる特定の不動産取引サービスの利用許否設定の入力を受け付けることができる。
例えば、入力装置26は、元付組織Aによる1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許否設定の入力を受け付ける。この例では、入力装置26は、元付組織Aによる1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許可設定の入力を受け付ける。これに代えて、入力装置26は、元付組織Aによる1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用不許可設定の入力を受け付ける。
【0062】
例えば、入力装置26は、元付組織Aによる複数の特定の客付組織を含むグループに対する特定の不動産取引サービスの利用許否設定の入力を受け付ける。この例では、入力装置26は、元付組織Aによる複数の特定の客付組織を含むグループに対する特定の不動産取引サービスの利用許可設定の入力を受け付ける。これに代えて、入力装置26は、元付組織Aによる複数の特定の客付組織を含むグループに対する特定の不動産取引サービスの利用不許可設定の入力を受け付ける。
【0063】
この例では、元付組織Aは、入力装置26を用いて、不動産取引支援装置1に対する1以上のテンプレートのリストの要求を入力する。元付組織Aは、入力装置26を用いて、表示装置27に表示される1以上のテンプレートのリストの中から特定の不動産取引サービスの利用許否設定に適した特定のテンプレートを選択する。元付組織Aは、入力装置26を用いて、不動産取引支援装置1に対する特定のテンプレートの要求を入力する。元付組織Aは、入力装置26を用いて、表示装置27に表示された特定のテンプレートに含まれる複数の客付組織に対して1以上の客付組織を追加または削除する。これにより、元付組織Aは、複数の特定の客付組織を含むグループを構成することができる。元付組織Aは、1以上のテンプレートを用いることで、複数の特定の客付組織を含むグループに対する特定の不動産取引サービスの利用許否設定を効率的に入力することができる。なお、元付組織Aは、テンプレートを用いることなく、入力装置26を用いて、客付組織を1つずつ選択し、複数の特定の客付組織を含むグループを構成してもよい。
【0064】
なお、元付組織Aは、特定の不動産取引サービスについて、特定の客付組織に対する利用許否設定を入力し、その後、別の特定の客付組織に対する同一の利用許否設定を追加的に入力することもできる。
【0065】
入力装置26は、元付組織Aの操作に基づいて、元付組織Aによる不動産取引サービスの利用許否設定の解除の入力を受け付けることができる。元付組織Aは、設定と設定の解除を繰り返すことで、1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定を適宜更新することができる。
【0066】
表示装置27は、種々の画面を表示する装置である。例えば、表示装置27は、1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定の入力画面を表示する。例えば、表示装置27は、液晶ディスプレイであるが、これに限定されない。
【0067】
なお、元付端末2のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。元付端末2は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0068】
客付端末3-1の構成例について説明する。
客付端末3-1は、プロセッサ31、ROM32、RAM33、記憶装置34、通信インタフェース35、入力装置36及び表示装置37を備える。プロセッサ31、ROM32、RAM33、記憶装置34、通信インタフェース35、入力装置36及び表示装置37は、データバスなどを介して互いに接続される。
【0069】
プロセッサ31は、客付端末3-1全体の動作を制御する。プロセッサ31は、上述のプロセッサ11と同様のハードウェアで構成される。
ROM32は、上述のROM12と同様のハードウェアで構成される。
RAM33は、上述のRAM13と同様のハードウェアで構成される。
記憶装置34は、上述の記憶装置14と同様のハードウェアで構成される。
通信インタフェース35は、上述の通信インタフェース15と同様のハードウェアで構成される。通信インタフェース35は、客付端末3-1と不動産取引支援装置1との間のデータ通信を可能にする。
入力装置36は、客付組織の操作に基づく入力を受け付ける装置である。例えば、入力装置36は、客付組織の操作に基づいて、客付組織による1以上の不動産取引サービス各々の利用時の入力を受け付ける。入力装置36は、上述の入力装置26と同様のハードウェアで構成される。
表示装置37は、種々の画面を表示する装置である。例えば、表示装置37は、客付組織による1以上の不動産取引サービス各々の利用時の画面を表示する。表示装置37は、上述の表示装置27と同様のハードウェアで構成される。
なお、客付端末3-1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。客付端末3-1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
なお、客付端末3-mは、客付端末3-1と同様に構成されているので、説明を省略する。
【0070】
次に、サービス管理DB142の構成例について説明する。
図2は、サービス管理DB142の構成例を示す図である。
サービス管理DB142は、「客付組織情報」項目、「サービス」項目、「機能制御」項目、「設定適用日」項目、「設定解除日」項目及び「グルーピングID」項目に格納されている情報を互いに関連付けたレコードを管理する。各項目の情報は、受信部112による1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定及び設定の解除の受信に基づいて、登録部113によって登録される。
【0071】
「客付組織情報」項目は、利用許否情報と関連付ける客付組織を示す情報を格納する。客付組織を示す情報は、客付組織名または客付組織のIDなどである。
【0072】
「サービス」項目は、「客付組織情報」項目の客付組織に対する利用許否情報と関連付ける不動産取引サービスを示す情報を格納する。
【0073】
「機能制御」項目は、「サービス」項目の不動産取引サービスについて、「客付組織情報」項目の客付組織に対する利用許可情報を格納する。「機能制御」項目に格納される「利用可(限定)」は、利用許可情報に相当する。「機能制御」項目に格納される「利用不可(限定)」は、利用不許可情報に相当する。
【0074】
「設定適用日」項目は、制御部114による「機能制御」項目の利用許否情報に基づく不動産取引サービスの利用許否の制御を開始する日(適用日)の日付を格納する。「設定適用日」項目の日付は、元付端末2で元付組織Aにより利用許否設定が入力された日の日付に相当する。つまり、「設定適用日」項目の日付は、受信部112で不動産取引サービスの利用許否設定を受信し、登録部113により「機能制御」項目に利用許否情報が登録された日の日付に相当する。
【0075】
「設定解除日」項目は、制御部114による「機能制御」項目の利用許否情報に基づく不動産取引サービスの利用許否の制御を終了した日(適用解除日)の日付を格納する。「設定解除日」項目の日付は、元付端末2で元付組織Aにより不動産取引サービスの利用許否設定の解除が入力された日の日付に相当する。つまり、「設定解除日」項目の日付は、受信部112で不動産取引サービスの利用許否設定の解除を受信した日の日付に相当する。
【0076】
「グルーピングID」項目は、ある不動産取引サービスについて、複数の客付組織に対して同一の利用許否情報が関連付けられているグループを示す情報を格納する。
【0077】
登録部113は、受信部112で受信された設定に基づいて、1以上の不動産取引サービス各々の利用許否情報をサービス管理DB142の「機能制御」項目に登録する。
例えば、登録部113は、受信部112で受信された設定に基づいて、〇〇不動産及び△△不動産に対する申込に関するサービスの利用許可情報を「機能制御」項目に登録する。この例では、登録部113は、受信部112で受信された〇〇不動産及び△△不動産を含むグループに対する申込に関するサービスの利用許可設定に基づいて、〇〇不動産及び△△不動産に対する申込に関するサービスの利用許可情報を「機能制御」項目に登録することができる。登録部113は、〇〇不動産及び△△不動産各々に関連付けて「グルーピングID」項目に共通の情報を格納する。
【0078】
例えば、登録部113は、受信部112で受信された設定に基づいて、△△不動産に対する不動産情報表示に関するサービスの利用不許可情報を「機能制御」項目に登録する。例えば、登録部113は、受信部112で受信された設定に基づいて、□□不動産に対する不動産情報表示に関するサービスの利用許可情報を「機能制御」項目に登録する。例えば、登録部113は、受信部112で受信された設定に基づいて、□□不動産に対する2次広告情報表示に関するサービスの利用不許可情報を「機能制御」項目に登録する。
【0079】
なお、登録部113は、元付組織Aによる入力に基づいて、サービス管理DB142に既に格納されている不動産取引サービスについて、新たな客付組織に対する利用許否情報を追加的に登録することができる。例えば、登録部113は、元付組織Aにより追加的に入力される□□不動産に対する申込に関するサービスの利用許可設定に基づいて、□□不動産に対する申込に関するサービスの利用許可情報を「機能制御」項目に追加的に登録することができる。例えば、登録部113は、元付組織Aにより追加的に入力される□□不動産に対する不動産情報表示に関するサービスの利用不許可設定に基づいて、□□不動産に対する不動産情報表示に関するサービスの利用不許可情報を「機能制御」項目に追加的に登録することができる。
【0080】
サービス管理DB142は、申込に関するサービスについて、2019年10月31日を設定適用日とする〇〇不動産及び△△不動産に対する利用許可情報を「機能制御」項目に格納する。この例では、制御部114は、2019年10月31日以降、〇〇不動産及び△△不動産各々による申込に関するサービスの利用を許可とする。他方、制御部114は、2019年10月31日以降、〇〇不動産及び△△不動産とは異なる□□不動産などによる申込に関するサービスの利用を不許可とする。
【0081】
サービス管理DB142は、不動産情報表示に関するサービスについて、2019年10月31日を設定適用日とする△△不動産に対する利用不許可情報を「機能制御」項目に格納する。この例では、制御部114は、2019年10月31日以降、△△不動産による不動産情報表示に関するサービスの利用を不許可とする。他方、制御部114は、2019年10月31日以降、△△不動産とは異なる〇〇不動産及び□□不動産などによる不動産情報表示に関するサービスの利用を許可とする。
【0082】
サービス管理DB142は、不動産情報表示に関するサービスについて、2019年1月1日を設定適用日とし2019年10月31日を設定解除日とする□□不動産に対する利用許可情報を「機能制御」項目に格納する。この利用許可情報は、現在有効ではない情報である。サービス管理DB142は、現在有効ではない過去の履歴となるレコードも管理する。この例では、制御部114は、2019年1月1日から2019年10月31日までの間、□□不動産による不動産情報表示に関するサービスの利用を許可としていた。他方、制御部114は、2019年1月1日から2019年10月31日までの間、□□不動産とは異なる〇〇不動産及び△△不動産などによる不動産情報表示に関するサービスの利用を不許可としていた。なお、サービス管理DB142は、1つの不動産取引サービスについて重複する期間に利用許可情報と利用不許可情報とを混在して管理することはない。
【0083】
サービス管理DB142は、2次広告情報表示に関するサービスについて、2019年10月31日を設定適用日とする□□不動産に対する利用不許可情報を「機能制御」項目に格納する。この例では、制御部114は、2019年10月1日以降、□□不動産による2次広告情報表示に関するサービスの利用を不許可とする。他方、制御部114は、2019年10月1日以降、□□不動産とは異なる〇〇不動産及び△△不動産などによる2次広告情報表示に関するサービスの利用を許可とする。
【0084】
次に制御部114による1以上の不動産取引サービス各々の利用許否の制御例について説明する。
図3は、1以上の不動産取引サービス各々の利用許否の制御例を示す図である。
【0085】
制御部114による不動産情報表示に関するサービスの利用許否の制御例について説明する。制御部114は、Web上での不動産情報の表示(公開)または非表示(非公開)により、客付組織a-1~a-m各々による不動産情報表示に関するサービスの利用許否を制御する。
【0086】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、客付組織a-1による不動産情報表示に関するサービスの利用を許可とするものとする。例えば、制御部114は、客付組織a-1の客付端末3-1において元付組織Aの不動産情報を表示することにより、客付組織a-1による不動産情報表示に関するサービスの利用を許可とする。これにより、客付組織a-1は、客付端末3-1を用いて、元付組織Aの不動産情報をWeb上で閲覧することができる。
【0087】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、客先組織a-2による不動産情報表示に関するサービスの利用を不許可とするものとする。例えば、制御部114は、客付組織a-2の客付端末において元付組織Aの不動産情報を非表示にすることにより、客付組織a-2による不動産情報表示に関するサービスの利用を不許可とする。これにより、客付組織a-2は、客付端末を用いて、元付組織Aの不動産情報をWeb上で閲覧することができない。
【0088】
制御部114による業者間情報表示に関するサービスの利用許否の制御例について説明する。制御部114は、Web上での業者間情報の異なる内容の表示(公開)により、客付組織a-1~a-m各々による業者間情報に関するサービスの利用許否を制御する。
【0089】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、客付組織a-1による業者間情報表示に関するサービスの利用を許可とするものとする。例えば、制御部114は、客付組織a-1の客付端末3-1において元付組織Aの業者間情報の全部を表示することにより、客付組織a-1による業者間情報表示に関するサービスの利用を許可とする。これにより、客付組織a-1は、客付端末3-1を用いて、元付組織Aの業者間情報の全部をWeb上で閲覧することができる。
【0090】
制御部114は、客先組織a-2による業者間情報表示に関するサービスの利用を不許可とするものとする。これは、制御部114が業者間情報表示に関するサービスの前提となる不動産情報表示に関するサービスの客先組織a-2による利用を不許可としたからである。制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報によらず、客先組織a-2による業者間情報表示に関するサービスの利用を不許可とする。例えば、制御部114は、客付組織a-2の客付端末において元付組織Aの業者間情報の全部または一部を非表示にすることにより、客付組織a-2による業者間情報表示に関するサービスの利用を不許可とする。これにより、客付組織a-2は、客付端末を用いて、元付組織Aの業者間情報の一部または全部をWeb上で閲覧することができない。
【0091】
制御部114による申込に関するサービスの利用許否の制御例について説明する。制御部114は、Web上での電子申込受付の活性または非活性により、客付組織a-1~a-m各々による申込に関するサービスの利用許否を制御する。
【0092】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、客付組織a-1による申込に関するサービスの利用を不許可とするものとする。例えば、制御部114は、客付組織a-1の客付端末3-1においてWeb上での電子申込受付を非活性にすることにより、客付組織a-1による申込に関するサービスの利用を不許可とする。これにより、客付組織a-1は、客付端末3-1を用いて、ネットワークを介した元付組織Aへの電子申込を行うことができない。
【0093】
制御部114は、客先組織a-2による申込に関するサービスの利用を不許可とするものとする。これは、制御部114が申込に関するサービスの前提となる不動産情報表示に関するサービスの客先組織a-2による利用を不許可としたからである。
【0094】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、ある客付組織による申込に関するサービスの利用を許可とするものとする。例えば、制御部114は、ある客付組織の客付端末においてWeb上での電子申込受付を活性にすることにより、ある客付組織による申込に関するサービスの利用を許可とする。これにより、ある客付組織は、客付端末を用いて、ネットワークを介した元付組織Aへの電子申込を行うことができる。
【0095】
制御部114による電子契約に関するサービスの利用許否の制御例について説明する。制御部114は、Web上での電子契約受付の活性または非活性により、客付組織a-1~a-m各々による申込に関するサービスの利用許否を制御する。
【0096】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、客付組織a-1による電子契約に関するサービスの利用を不許可とするものとする。例えば、制御部114は、客付組織a-1の客付端末3-1においてWeb上での電子契約受付を非活性にすることにより、客付組織a-1による電子契約に関するサービスの利用を不許可とする。これにより、客付組織a-1は、客付端末3-1を用いて、ネットワークを介した元付組織Aとの間での電子契約の手続きを行うことができない。
【0097】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、客付組織a-2による電子契約に関するサービスの利用を許可とするものとする。ここで、電子契約に関するサービスは、不動産情報表示に関するサービスの利用を前提としたサービスではない。そのため、制御部114は、客先組織a-2による不動産情報表示に関するサービスの利用を不許可とすることにより、客付組織a-2による電子契約に関するサービスの利用を制限することはない。例えば、制御部114は、客付組織a-2の客付端末においてWeb上での電子契約受付を活性にすることにより、客付組織a-2による電子契約に関するサービスの利用を許可とする。これにより、客付組織a-2は、客付端末を用いて、ネットワークを介した元付組織Aとの間での電子契約の手続きを行うことができる。
【0098】
制御部114は、2次広告情報表示、内見予約に関するサービス及びWeb重要事項説明に関するサービスについても同様に利用許否を制御することができる。
【0099】
制御部114による2次広告情報表示に関するサービスの利用許否の制御例について説明する。制御部114は、Web上での2次広告情報の表示(公開)の可否により、客付組織a-1~a-m各々による2次広告情報表示に関するサービスの利用許否を制御する。
【0100】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、ある客付組織による2次広告情報表示に関するサービスの利用を許可とするものとする。例えば、制御部114は、この客付組織による2次広告情報の表示を可能にすることにより、この客付組織による2次広告情報表示に関するサービスの利用を許可とする。これにより、この客付組織は、客付端末を用いて、2次広告情報をWeb上に表示することができる。
【0101】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、別の客先組織による2次広告情報表示に関するサービスの利用を不許可とするものとする。例えば、制御部114は、この客付組織による2次広告情報の表示を不可能にすることにより、この客付組織による2次広告情報表示に関するサービスの利用を不許可とする。これにより、この客付組織は、客付端末を用いて、2次広告情報をWeb上に表示することができない。
【0102】
制御部114による内見予約に関するサービスの利用許否の制御例について説明する。制御部114は、Web上での内見予約受付の活性または非活性により、客付組織a-1~a-m各々による内見予約に関するサービスの利用許否を制御する。
【0103】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、ある客付組織による内見予約に関するサービスの利用を許可とするものとする。例えば、制御部114は、この客付組織の客付端末においてWeb上での内見予約受付を活性にすることにより、この客付組織による内見予約に関するサービスの利用を許可とする。これにより、この客付組織は、客付端末を用いて、ネットワークを介した元付組織Aへの内見予約を行うことができる。
【0104】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、別の客先組織による内見予約に関するサービスの利用を不許可とするものとする。例えば、制御部114は、この客付組織の客付端末においてWeb上での内見予約受付を非活性にすることにより、この客付組織による内見予約に関するサービスの利用を不許可とする。これにより、この客付組織は、客付端末を用いて、ネットワークを介した元付組織Aへの内見予約を行うことができない。
【0105】
制御部114によるWeb重要事項説明に関するサービスの利用許否の制御例について説明する。制御部114は、Web上でのWeb重要事項説明機能の活性または非活性により、客付組織a-1~a-m各々によるWeb重要事項説明に関するサービスの利用許否を制御する。
【0106】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、ある客付組織によるWeb重要事項説明に関するサービスの利用を許可とするものとする。例えば、制御部114は、この客付組織の客付端末においてWeb上でのWeb重要事項説明機能を活性にすることにより、この客付組織によるWeb重要事項説明に関するサービスの利用を許可とする。これにより、この客付組織は、客付端末を用いて、ネットワークを介した元付組織Aとの間でのWeb重要事項説明の手続きを行うことができる。
【0107】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、別の客先組織によるWeb重要事項説明に関するサービスの利用を不許可とするものとする。例えば、制御部114は、この客付組織の客付端末においてWeb上でのWeb重要事項説明機能を非活性にすることにより、この客付組織によるWeb重要事項説明に関するサービスの利用を不許可とする。これにより、この客付組織は、客付端末を用いて、ネットワークを介した元付組織Aとの間でのWeb重要事項説明の手続きを行うことができない。
【0108】
次に、不動産取引支援装置1による処理について説明する。
図4は、不動産取引支援装置1による制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0109】
送信部111は、元付端末2からの特定のテンプレートの要求に応じて、通信インタフェース15を介して、特定のテンプレートを元付端末2へ送信する(ステップS101)。不動産取引支援装置1は、特定のテンプレートを元付端末2へ送信することで、元付組織Aによる1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定の入力を支援することができる。
【0110】
受信部112は、通信インタフェース15を介して、元付端末2で元付組織Aにより入力された1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定を受信する(ステップS102)。
【0111】
登録部113は、受信部112で受信された1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定に基づいて、1以上の不動産取引サービス各々の利用許否情報をサービス管理DB142に登録する(ステップS103)。
【0112】
制御部114は、サービス管理DB142に格納されている1以上の不動産取引サービス各々の利用許否情報に基づいて、1以上の客付組織各々による1以上の不動産取引サービス各々の利用許否を制御する(ステップS104)。
【0113】
なお、不動産取引支援装置1が通信インタフェース15を介して元付端末2から特定のテンプレートの要求を受信しない場合、ステップS101は、省略される。
なお、不動産取引支援装置1が通信インタフェース15を介して元付端末2から1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定を元付端末2から受信しない場合、ステップS102は、省略される。例えば、1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定は、1以上の不動産取引サービスの提供事業者によって不動産取引支援装置1に入力されてもよい。
【0114】
実施形態によれば、登録部113は、1以上の不動産取引サービス各々の利用許否情報をサービス管理DB142に登録することができる。制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、1以上の客付組織各々による1以上の不動産取引サービス各々の利用許否を制御することができる。
これにより、不動産取引支援装置1は、1以上の客付組織各々の状況(例えば、ITリテラシーなど)に応じて1以上の不動産取引サービス各々の展開を支援することができる。不動産取引支援装置1は、1以上の客付組織各々に対してIT化された不動産取引サービスを段階的に浸透させることができる。客付組織は、自身の状況に応じてIT化された不動産取引サービスに慣れる時間を与えられるので、IT化された不動産取引サービスに円滑に対応することができるようになる。また、客付組織は、不動産取引サービスの利用を許された業務と、依然として不動産取引サービスではなく電話、メール、FAXなどを利用する業務を容易に把握することができるので、元付組織ごとのルールに応じて業務を適切に行うことができる。
【0115】
実施形態によれば、受信部112は、元付組織Aにより入力された特定の不動産取引サービスの利用許否設定を受信することができる。登録部113は、受信部112で受信された設定に基づいて、特定の不動産取引サービスの利用許否情報をサービス管理DB142に登録することができる。
【0116】
これにより、元付組織Aは、1以上の客付組織各々に対して各業務をどのように対応して欲しいのかを、1以上の客付組織各々の状況に応じて柔軟に設定及び変更(更新)することができる。元付組織Aは、1以上の客付組織各々に対して、1以上の不動産取引サービス各々を円滑に展開することができる。また、元付組織Aは、ITリテラシーなどの1以上の客付組織各々の状況を考慮するだけでなく、元付組織Aまたはオーナなどの意向を考慮して柔軟に設定及び変更(更新)することもできる。例えば、元付組織Aは、1以上の特定の客付組織とは電話、メール、FAXまたは対面などでの対応を継続したい業務については、1以上の特定の客付組織に対して、この業務に関する不動産取引サービスの利用不許可設定を入力することができる。例えば、元付組織Aは、オーナによる重要事項説明を対面で行いたいニーズに応じて、Web重要事項説明に関するサービスの利用不許可設定を入力することができる。
【0117】
実施形態によれば、受信部112は、複数の特定の客付組織を含むグループに対する特定の不動産取引サービスの利用許否設定を受信することができる。登録部113は、受信部112で受信された設定に基づいて、グループに含まれる複数の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許否情報をサービス管理DB142に登録することができる。
これにより、元付組織Aは、複数の特定の客付組織各々に同じ利用許否設定を入力する作業を省略することができるので、1以上の不動産取引サービス各々の利用許否設定を容易に入力することができる。
【0118】
実施形態によれば、受信部112は、1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許可設定を受信することができる。登録部113は、受信部112で受信された設定に基づいて、1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用許可情報をサービス管理DB142に登録することができる。制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、1以上の特定の客付組織各々による特定の不動産取引サービスの利用を許可とすることができる。制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、1以上の特定の客付組織とは異なる客付組織による特定の不動産取引サービスの利用を不許可とすることができる。
これにより、元付組織Aは、不動産取引支援装置1の制御のための設定としては利用を許可したい客付組織に関する利用許可設定で足りるので、容易に不動産取引支援装置1の制御のための設定を入力することができる。
【0119】
実施形態によれば、受信部112は、1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用不許可設定を受信することができる。登録部113は、受信部112で受信された設定に基づいて、1以上の特定の客付組織に対する特定の不動産取引サービスの利用不許可情報をサービス管理DB142に登録することができる。制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、1以上の特定の客付組織各々による特定の不動産取引サービスの利用を不許可とすることができる。制御部114は、サービス管理DB142に格納されている情報に基づいて、1以上の特定の客付組織とは異なる客付組織による特定の不動産取引サービスの利用を許可とすることができる。
これにより、元付組織Aは、不動産取引支援装置1の制御のための設定としては利用を不許可としたい客付組織に関する利用不許可設定で足りるので、容易に不動産取引支援装置1の制御のための設定を入力することができる。
【0120】
実施形態によれば、1以上の不動産取引サービスは、不動産情報表示、2次広告情報表示、業者間情報表示、内見予約、申込、Web重要事項説明及び電子契約に関するサービスのうちの少なくとも1つを含むことができる。
これにより、不動産取引支援装置1は、1以上の客付組織各々について、これらの不動産取引サービス各々の展開を支援することができる。例えば、不動産取引支援装置1は、ある客付組織によるこれらの不動産取引サービス各々に対する対応可能性に応じて、不動産取引サービス各々を異なるタイミングで段階的に展開することができる。
【0121】
なお、上述の実施形態では、制御部114は、元付組織Aで管理する全ての不動産に対して一律に、1以上の客付組織a-1~a-m各々による1以上の不動産取引サービス各々の利用許否を制御する例を説明したが、これに限定されない。例えば、制御部114は、元付組織Aで管理する不動産ごとに、1以上の客付組織a-1~a-m各々による1以上の不動産取引サービス各々の利用許否を制御してもよい。この例では、元付組織Aは、元付端末2を用いて、自身で管理する不動産ごとに利用許否設定を入力することができる。例えば、制御部114は、元付組織Aで管理する不動産のオーナごとに、1以上の客付組織a-1~a-m各々による1以上の不動産取引サービス各々の利用許否を制御してもよい。この例では、元付組織Aは、元付端末2を用いて、自身で管理する不動産のオーナごとに利用許否設定を入力することができる。
【0122】
要するにこの発明は、本実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、本実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、本実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0123】
1…不動産取引支援装置、2…元付端末、3-1…客付端末、3-m…客付端末、11…プロセッサ、12…ROM、13…RAM、14…記憶装置、15…通信インタフェース、21…プロセッサ、22…ROM、23…RAM、24…記憶装置、25…通信インタフェース、26…入力装置、27…表示装置、31…プロセッサ、32…ROM、33…RAM、34…記憶装置、35…通信インタフェース、36…入力装置、37…表示装置、100…不動産取引支援システム、111…送信部、112…受信部、113…登録部、114…制御部、141…テンプレート管理DB、142…サービス管理DB、A…元付組織、a-1…客付組織、a-m…客付組織。
図1
図2
図3
図4