(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】保持装置、露光装置、及び物品の製造方法
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20240115BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20240115BHJP
H01L 21/68 20060101ALI20240115BHJP
B29C 59/02 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
G03F7/20 501
G03F7/20 521
H01L21/68 N
H01L21/68 G
B29C59/02 Z
(21)【出願番号】P 2019207928
(22)【出願日】2019-11-18
【審査請求日】2022-11-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100136799
【氏名又は名称】本田 亜希
(72)【発明者】
【氏名】山田 周史
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 茂
【審査官】今井 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-200426(JP,A)
【文献】特開平05-267119(JP,A)
【文献】国際公開第02/065519(WO,A1)
【文献】特開2007-088416(JP,A)
【文献】特開2006-215470(JP,A)
【文献】特開2017-183725(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0189273(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20-7/24、9/00-9/02
H01L 21/027、21/30、21/68
B29C 59/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被保持体の被吸着面との間に形成される空間を負圧にすることによって該被保持体を吸着保持する吸着保持部と、
前記空間内の
圧力又は前記空間からの流量を計測する計測部と、
前記被吸着面に所定の構造が形成されている前記被保持体を吸着する際に、前記計測部による前記
圧力又は前記流量の計測値
が所定の閾値未満になるか
を判断する判断部と、
を備え
、
前記吸着保持部と前記被保持体の前記所定の構造とが対面しない所定の方位で配置される前記被保持体に対して、前記吸着保持部は前記空間を負圧にし、
前記吸着保持部と前記被保持体の前記所定の構造とが対面する、前記所定の方位とは異なる方位で前記被保持体が配置される場合、前記空間が前記所定の構造を介して外部と連通することを特徴とする保持装置。
【請求項2】
前記所定の構造及び前記吸着保持部が互いに対面することによって前記空間が外部と連通するように配置されている前記被保持体を吸着する際に計測される前記計測値を記憶する記憶部を備え、
前記判断部は、前記記憶部に記憶されている前記計測値を参照することによって、前記被保持体の種類を判断することを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
【請求項3】
前記所定の構造は、前記被保持体の種類ごとに異なることを特徴とする請求項
2に記載の保持装置。
【請求項4】
前記所定の構造は、溝又は貫通孔であることを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の保持装置。
【請求項5】
前記被吸着面に形成さ
れ所定の方向において延在すると共に線形的に容積が変化している第1の溝が前記吸着保持部に対面することによって前記空間が外部と連通するように配置されている前記被保持体を吸着する際に計測される前記計測値を記憶する記憶部を備え、
前記判断部は、前記記憶部に記憶されている前記計測値を参照することによって、前記被保持体の前記所定の方向における位置を判断することを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
【請求項6】
前記第1の溝は、前記所定の方向においてテーパ状に幅又は深さが変化していることを特徴とする請求項
5に記載の保持装置。
【請求項7】
前記判断部は、前記被吸着面に形成され前記所定の方向において互いに離間する一対の溝である第2の溝が前記吸着保持部に対面することによって前記空間が外部と連通するように配置されている前記被保持体を吸着する際に、前記計測値が所定の閾値以上になることによって前記被保持体の前記所定の方向における位置が所定の範囲を超えていると判断することを特徴とする請求項
5又は6に記載の保持装置。
【請求項8】
前記被保持体は、チャックであることを特徴とする請求項1乃至
7のいずれか一項に記載の保持装置。
【請求項9】
被保持体の被吸着面との間に形成される空間を負圧にすることによって該被保持体を吸着保持する吸着保持部と、
前記空間内の圧力又は前記空間からの流量を計測する計測部と、
前記被吸着面に所定の構造が形成されている前記被保持体を吸着する際に、前記計測部による前記圧力又は前記流量の計測値から前記被保持体が所定の状態で配置されているか判断する判断部と、
前記所定の構造及び前記吸着保持部が互いに対面することによって前記空間が外部と連通するように配置されている前記被保持体を吸着する際に計測される前記計測値を記憶する記憶部と、
を備え、
前記判断部は、前記記憶部に記憶されている前記計測値を参照することによって、前記被保持体の種類を判断することを特徴とする保持装置。
【請求項10】
被保持体の被吸着面との間に形成される空間を負圧にすることによって該被保持体を吸着保持する吸着保持部と、
前記空間内の圧力又は前記空間からの流量を計測する計測部と、
前記被吸着面に所定の構造が形成されている前記被保持体を吸着する際に、前記計測部による前記圧力又は前記流量の計測値から前記被保持体が所定の状態で配置されているか判断する判断部と、
前記被吸着面に形成され所定の方向において延在すると共に線形的に容積が変化している第1の溝が前記吸着保持部に対面することによって前記空間が外部と連通するように配置されている前記被保持体を吸着する際に計測される前記計測値を記憶する記憶部と、
を備え、
前記判断部は、前記記憶部に記憶されている前記計測値を参照することによって、前記被保持体の前記所定の方向における位置を判断することを特徴とする保持装置。
【請求項11】
チャックの被吸着面との間に形成される空間を負圧にすることによって該チャックを吸着保持する吸着保持部と、
前記空間内の圧力又は前記空間からの流量を計測する計測部と、
前記被吸着面に所定の構造が形成されている前記チャックを吸着する際に、前記計測部による前記圧力又は前記流量の計測値から前記チャックが所定の状態で配置されているか判断する判断部と、
を備えることを特徴とする保持装置。
【請求項12】
吸着保持部を有する保持装置によって
吸着保持されるチャック
であって、
所定の構造を有し、
前記吸着保持部と前記所定の構造とが対面しない所定の方位で前記チャックが前記保持装置に配置される場合、前記チャックの被吸着面と前記吸着保持部の間に形成される空間が負圧にされることによって前記チャックが前記保持装置に吸着保持され、
前記吸着保持部と前記所定の構造とが対面する、前記所定の方位とは異なる方位で前記チャックが前記保持装置に配置される場合、前記所定の構造は前記空間を外部と連通させることを特徴とするチャック。
【請求項13】
前記所定の構造は、溝又は貫通孔であることを特徴とする請求項12に記載のチャック。
【請求項14】
光源からの露光光を用いて原版に形成されたパターンを基板に転写するように前記基板を露光する露光装置であって、
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の保持装置を備える露光装置。
【請求項15】
前記保持装置は、チャックメンテナンス部に設けられていることを特徴とする請求項
14に記載の露光装置。
【請求項16】
請求項
14又は15に記載の露光装置を用いて前記基板を露光する工程と、
露光された前記基板を現像する工程と、
現像された前記基板を加工して物品を得る工程と、
を有することを特徴とする物品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持装置、露光装置、及び物品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
露光装置においては、露光する基板の形状や大きさに応じて、基板を保持する基板ステージ上のチャックを交換する場合がある。
その際、露光装置内の設計位置とは異なる位置や方位にチャックを誤って搬入してしまう可能性がある。
その場合、露光装置内においてチャックが誤った位置に搬送されることで露光装置内の構成部材に衝突することによってチャックや構成部材が破損する、又は誤って配置されたチャック上に基板が配置されることによって基板が落下する虞が生じる。
特許文献1は、被保持体が所定の位置に配置されているか検出する検出部を備える保持装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている保持装置では、被保持体の配置を検出するための検出部を別途設けているため、構成が複雑となり、装置が大型化している。
そこで本発明は、被保持体の配置を検出することができる、コンパクトで簡易な構成の保持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る保持装置は、被保持体の被吸着面との間に形成される空間を負圧にすることによって被保持体を吸着保持する吸着保持部と、空間内の圧力又は空間からの流量を計測する計測部と、被吸着面に所定の構造が形成されている被保持体を吸着する際に、計測部による圧力又は流量の計測値が所定の閾値未満になるかを判断する判断部とを備え、吸着保持部と被保持体の所定の構造とが対面しない所定の方位で配置される被保持体に対して、吸着保持部は空間を負圧にし、吸着保持部と被保持体の所定の構造とが対面する、所定の方位とは異なる方位で被保持体が配置される場合、空間が所定の構造を介して外部と連通することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、被保持体の配置を検出することができる、コンパクトで簡易な構成の保持装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第一実施形態に係る保持装置の模式的断面図。
【
図2】第一実施形態に係る保持装置において保持されるチャックの正面図。
【
図3】第一実施形態に係る保持装置において正しい位置に配置されたチャックの正面図。
【
図4】第一実施形態に係る保持装置において誤った位置に配置されたチャックの正面図及び一部拡大断面図。
【
図5】第一実施形態に係る保持装置においてチャックを吸着保持する際のフローチャート。
【
図6】第二実施形態に係る保持装置の模式的断面図。
【
図7】第二実施形態に係る保持装置において正しい位置に配置されたチャックの正面図。
【
図8】第三実施形態に係る保持装置において正しい位置に配置されたチャックの正面図、一部拡大正面図及び一部拡大断面図。
【
図9】第三実施形態に係る保持装置において誤った位置に配置されたチャックの一部拡大断面図。
【
図10】本実施形態に係る保持装置を備えた露光装置の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本実施形態に係る保持装置を添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に示す図面は、本実施形態を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている。
【0009】
[第一実施形態]
露光装置は、半導体デバイスや液晶表示装置等の製造工程であるリソグラフィ工程において、原版(レチクル又はマスク)のパターンを、投影光学系を介して感光性の基板(表面にレジスト層が形成されたウェハやガラスプレート等)に転写する装置である。
露光装置においては、基板を保持するチャック上に異物が付いた状態で、チャック上に基板を搭載し露光を開始すると局所的にデフォーカスとなり、解像不良が発生する可能性が生じる。
【0010】
そのような問題を解決するために、露光装置では、チャックメンテナンス機構を設けて定期的にチャックの表面のクリーニングが行われている。
この際、基板ステージ上に配置されているチャックを搬送アームやロボット等を用いてチャックメンテナンス機構に搬送しクリーニングを行うことで、装置のスループットをなるべく落とさずに異物を除去することが可能となる。
【0011】
一方、基板の材質や形状が多様化することに伴って、様々な形状を有する複数のチャックを用意する必要が生じ、露光装置においては、基板に応じてチャックを交換する作業が発生する。
そしてチャックの交換において一般的には、チャックを搬送するロボットのハンド、もしくはロボットがアクセスするテーブル(例えば、チャックメンテナンス機構に設けられたテーブル)にチャックを手動で配置する。
この際、チャックの形状によっては、誤った配置、すなわちチャックメンテナンス機構において設計位置とは異なる位置や方位にチャックを誤って配置してしまうことが考えられる。
【0012】
もしチャックをチャックメンテナンス機構に誤って配置してしまうと、チャックをクリーニング後にロボット等の搬送手段がチャックメンテナンス機構から基板ステージに戻す際に、露光装置内の他の構成部材と衝突することによって破損が発生する虞がある。
それ以外にも、基板ステージ上の誤った位置に戻された後、正しい位置で基板が吸着されないことによって、チャック上から基板が落下する虞も生じる。
【0013】
このような誤配置を防止する方法として、従来、カメラ等の計測手段を設けてチャックの配置を計測する手法や、ストッパ等の障壁手段を設けて特定の方位以外にチャックを配置できなくする手法が知られている。
しかしながら、前者の手法では新たに計測手段を設ける必要があるため、装置の大型化やコスト増加に繋がる。
また後者の手法では、誤った状態でチャックが配置される際にチャックがストッパに衝突する。その際、チャックは一般的にセラミック等の脆性材料で作製されているため、チャックが破損する可能性が生じる。
【0014】
図10は、本実施形態に係る保持装置10を備えた露光装置900の模式図を示している。
なお、以下の説明では、照明光学系902及び投影光学系906の光軸(露光装置900では鉛直方向)に平行な方向をZ軸としており、Z軸に垂直な平面内において互いに直交する二方向をそれぞれX軸及びY軸としている。
【0015】
図10に示されているように、露光装置900は、光源901、照明光学系902、レチクルステージ904及び投影光学系906を備えている。また露光装置900は、検出系907、チャックメンテナンス機構909(チャックメンテナンス部)、制御部910及び基板ステージ913を備えている。
【0016】
露光装置900では、光源901から照射された照明光(露光光)が照明光学系902を介してレチクル(原版)903に照射される。それにより、照明されたレチクル903に形成されているパターンの像が投影光学系906を介して基板908上の感光体に投影(転写)される。
なお、光源901から照射する照明光としては、i線(波長365nm)等の近紫外線領域の光に限らず、KrF光(波長248nm)及びArF光(波長193nm)等の遠紫外線領域の光や、g線(波長436nm)等の可視光領域の光を用いても構わない。
【0017】
レチクルステージ904は、レチクル903を保持してX軸方向に移動させ、基板ステージ913は、リニアモータ等の不図示の駆動機構によって基板保持部917と基板保持部917に保持された基板908とをX軸方向及びY軸方向に移動させる。
露光装置900は、レチクルステージ904及び基板ステージ913それぞれによってレチクル903及び基板908を相対的に走査させながら、基板908に付与されたレジストにパターンを形成する。
干渉計914及び干渉計911はそれぞれ、ミラー905及びミラー912にレーザ光を照射した後、反射光を受光することによりレチクル903及び基板908の位置を検出する。
【0018】
検出系907は、基板908に形成されている不図示のアライメントマークや基板ステージ913上に形成された不図示の基準マークを検出する。
また検出系907は、チャック12の表面に付着した異物の検出を行う不図示の異物検知部を含んでいる。
【0019】
基板保持部917は、チャック12と、基板908の搬出入時に基板908を支持するピン916を内蔵した天板915と、ピン916に対してチャック12及び天板915を昇降させる不図示の昇降機構とを有する。
【0020】
制御部910は、レチクルステージ904、検出系907、チャックメンテナンス機構909、干渉計911、基板ステージ913、干渉計914及び基板保持部917を統括的に制御する。
例えば、制御部910は、露光処理の際に検出系907の検出結果に基づいてパターンの形成位置を決定し、干渉計914及び911から得られる位置情報に基づいてレチクルステージ904及び基板ステージ913の位置を制御する。
また、制御部910は、基板908の搬出入時においては基板保持部917の昇降機構や基板ステージ913の移動を制御する。
なお、制御部910は、
図10に示される露光装置900の構成部材を収容する不図示の筐体内に設けてもよいし、当該筐体とは別の筐体内に設けても構わない。
【0021】
また、チャック12において異物を検出した際には、制御部910は、検出系907により検出された異物の粒径と、チャック12に付着した異物の大きさに関する許容値設定とに基づき、異物の付着を判断する。
そして、チャック12に異物が付着されたと制御部910が判定した場合、制御部910は、チャック12に付着した異物を除去するためのクリーニング手段であるチャックメンテナンス機構909にチャック12を搬送させる。その後、チャック12のクリーニングが実施される。
【0022】
また、クリーニングでは除去することが難しい異物がチャック12に付着した、チャック12に破損が検出された、若しくは別のチャック12に交換する必要が生じた際には、チャックメンテナンス機構909を介して外部からチャック12の交換を行う。
そして、クリーニング若しくは外部からの交換が完了したチャック12は、チャックメンテナンス機構909から基板ステージ913に搬送され、天板915に接続される。
【0023】
本実施形態に係る保持装置10は、チャック12を交換する際の誤配置を防止するために、チャックメンテナンス機構909に設けられている。
【0024】
次に、本実施形態に係る保持装置10について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る保持装置10の模式的断面図を示している。また
図2は、本実施形態に係る保持装置10において保持されるチャック12(被保持体)の被吸着面の正面図を示している。
【0025】
図1に示されているように、本実施形態に係る保持装置10は、本体部1と、チャック12を保持するための吸着保持部4とを備えている。
また本実施形態に係る保持装置10は、吸着保持部4におけるチャック12の吸着保持状態を検出するための検出部7(計測部)と、検出部7の検出結果からチャック12の吸着保持状態を判断するための判断部14とを備えている。
そして、本実施形態に係る保持装置10では、吸着保持部4とチャック12の被吸着面との間に形成される封止空間5が真空配管8に連通すると共に真空源9に接続されている。
【0026】
そして、真空配管8を介して真空源9によって封止空間5が減圧されて負圧状態が形成されることで、吸着保持部4がチャック12を吸着保持する。
本実施形態に係る保持装置10では、検出部7として圧力計を用いており、検出部7は真空配管8内の圧力(物理量)を検出する。
【0027】
本実施形態に係る保持装置10は、二つの吸着保持部4と、チャック12を水平保持するために設けられた、吸着保持部4と同形状の二つの載置部6とを有している。
そして、二つの吸着保持部4及び二つの載置部6は、本体部1上にチャック12を配置した際にいずれかがチャック12に形成されている封止検知構造13に対面(接触)するように、90度の回転対称、すなわち四つの角部にそれぞれ配置されている。吸着保持部4及び載置部6の配置については
図3及び
図4(a)も参照されたい。
【0028】
なお、本体部1上にチャック12を配置する際には、ピン等の補助的な位置決め機構を別途設けても構わない。
また、本実施形態に係る保持装置10では、吸着保持部4及び載置部6は、例えば樹脂で形成されている。
【0029】
図2に示されているように、本実施形態に係る保持装置10において吸着保持されるチャック12は、正方形状である。
また、チャック12の被吸着面の四つの角部のうちの二つの角部にはそれぞれ、角方向に延在する、すなわちX軸及びY軸それぞれに対して略45度の角度をなして延在する封止検知構造としての溝13が設けられている。
なお、封止検知構造としては、溝13に限らず、貫通孔や、突起等の凹凸形状、テーパ状の高さ変化を含む傾斜形状等の構造でも構わないが、チャック12には軽量化のために複数の溝を通常形成するため、そのような溝を封止検知に用いることが好ましい。
【0030】
図3は、本実施形態に係る保持装置10においてチャック12が正しい位置に配置された際のチャック12の被吸着面、吸着保持部4及び載置部6の正面図を示している。
【0031】
図3に示されているように、本実施形態に係る保持装置10においてチャック12が正しい位置に配置された際には、二つの吸着保持部4と二つの溝13とは互いに対面しない、すなわち二つの載置部6と二つの溝13とが互いに対面する。
これにより、チャック12の被吸着面と二つの吸着保持部4との間に形成される封止空間5は密閉されるため、吸着保持部4はチャック12を吸着することができる。
【0032】
図4(a)及び(b)はそれぞれ、本実施形態に係る保持装置10においてチャック12が誤った位置に配置された際のチャック12の被吸着面、吸着保持部4及び載置部6の正面図及び拡大断面図を示している。
【0033】
図4(a)及び(b)に示されているように、本実施形態に係る保持装置10においてチャック12が誤った位置に配置された際には、二つの吸着保持部4の少なくとも一方が、二つの溝13の少なくとも一方に対面する。
このとき、チャック12の被吸着面と吸着保持部4との間に形成される封止空間5は溝13を介して外部と連通し、すなわち外部から溝13を介して封止空間5に外気が流入(リーク)し、封止空間5を密閉することができなくなる。
そのため、封止空間5において負圧状態を形成することができなくなり、吸着保持部4は、チャック12を吸着することができなくなる。
【0034】
なお、
図3及び
図4(a)からわかるように、正方形のチャック12に対して正しい位置から90度、180度及び270度のいずれの角度に回転した場合においても、二つの吸着保持部4の少なくとも一方が二つの溝13の少なくとも一方に対面する。
そのため、本実施形態に係る保持装置10では、正方形のチャック12において、90度の回転対称の四つの配置のうち、一つの配置を正しい配置と認識し、残りの三つの配置を誤った配置と認識することができる。
【0035】
図5は、本実施形態に係る保持装置10においてチャック12を吸着保持する際のフローチャートを示している。
【0036】
図5に示されているように、保持装置10の本体部1上にチャック12が配置されると(ステップS1)、吸着保持部4は、チャック12の吸着動作を開始する(ステップS2)。
そして、検出部7が真空配管8内の圧力を計測し(ステップS3)、真空配管8内の圧力が正常に負圧になっているか(圧力が所定の閾値未満になっているか)、すなわち吸着保持部4によってチャック12が正常に吸着されているか判定する(ステップS4)。
【0037】
そして、チャック12の吸着が正常ではないと判定した場合、(例えば減圧開始から所定の時間経過後においても真空配管8内の圧力が大気圧に近い値であった場合)には(ステップS4のNo)、吸着エラーを発報し(ステップS5)、ステップS1に戻る。
一方、チャック12の吸着が正常であると判定した場合には(ステップS4のYes)、保持動作を完了し、チャックメンテナンス動作を行う(ステップS6)。
【0038】
このようにして、本実施形態に係る保持装置10では、本体部1上にチャック12が誤って配置されたままチャックメンテナンス動作を行うことを防止することができる。
それにより、チャックメンテナンス動作が行われたチャック12が基板ステージ913に搬送され、誤った配置で基板ステージ913に保持されることを防止することができる。
【0039】
以上のように、本実施形態に係る保持装置10によれば、被吸着面に封止検知構造が形成された被保持部材を吸着する際に、封止検知構造と吸着保持部とが互いに対面することによって、被保持部材が誤って配置されたことを検出することができる。
換言すると、本実施形態に係る保持装置10によれば、被保持部材が正しく配置されたこと、すなわち被保持部材が所定の状態(所定の方位)で配置されていることを検出することができる。
これにより、保持装置10に被保持部材が誤って保持されたまま工程が進行することを防止することができ、被保持部材が外部と衝突する等によって、被保持部材が破損することを防止することができる。
【0040】
また、本実施形態に係る保持装置10によれば、従来用いている吸着保持手段を被保持部材の誤配置の検出にも用いているため、新たなコストや使用スペースを発生させることなく、上記の効果を有する保持装置を実現することができる。
【0041】
なお、本実施形態に係る保持装置10では、検出部7として圧力計を用いているが、これに限らず、例えば検出部7として流量計等を用いて、チャック12の被吸着面と吸着保持部4との間に形成される封止空間5からの流量を計測してもよい。
また、封止検知構造13は、被保持部材の被吸着面から逸脱しない限り、圧入部品等の部材に組込んだ構造体でも構わない。
【0042】
また、本実施形態に係る保持装置10では、吸着保持部4として板状部材を用いているが、これに限られない。
【0043】
また、本実施形態に係る保持装置10では、二つの吸着保持部4を用いているが、これに限らず、少なくとも一つの吸着保持部4が設けてあれば、被保持部材の少なくとも一つの誤配置を検出することができる。
【0044】
また、本実施形態に係る保持装置10では、本体部1の表面上に吸着保持部4を設けているが、これに限らず、本体部1の表面と吸着保持部4の被保持部材と当接する面とが互いに同一の面となるように、本体部1内に吸着保持部4を設けても構わない。
【0045】
また、本実施形態に係る保持装置10では、チャック12を正方形状とし、吸着保持部4及び載置部6と封止検知構造13とをそれぞれ90度回転対称に配置しているが、これに限られない。本実施形態に係る保持装置10では、例えば長方形や円形等の被保持部材の形状に対応するように、吸着保持部4及び載置部6と封止検知構造13とをそれぞれ配置すればよい。
【0046】
また、本実施形態に係る保持装置10では、本体部1上に被保持部材を載置して被保持部材を下方から吸着保持しているが、これに限らず、被保持部材を上方若しくは側方から吸着保持しても構わない。
【0047】
また、本実施形態に係る保持装置10では、被保持部材を吸着保持するための吸着保持部4を本体部1に設けているが、これに限らず、吸着保持部4を被保持部材に設けても構わない。
【0048】
また、本実施形態に係る保持装置10では、封止検知機構としての検出部7及び真空配管8を二つの吸着保持部4各々に共通して接続される一系統のみ設けているが、これに限られない。
例えば、二つの吸着保持部4各々に別々に接続される二系統の検出部7及び真空配管8を設けることによって、被保持部材の配置をより詳しく判断することができる。
【0049】
また、上記ではチャック12をクリーニングする際の吸着保持における実施例を示したが、これに限らず、外部からチャックメンテナンス機構909を介してチャック12を搬入した後に初期搭載を行う際にも同様に実施することができる。また、チャック12に限らず、レチクル903や基板908の初期搭載においても同様に適用することができる。
【0050】
また、上記では本実施形態に係る保持装置10をチャックメンテナンス機構909に設ける実施例を示したが、これに限らず、基板保持部917に設けることもできる。
この場合、例えばチャック12を交換した後にチャックメンテナンス機構909を介さず基板保持部917に直接初期搭載する際における誤配置を検出することができる。
これにより、基板保持部917上での基板908の吸着保持の失敗を防止することができる。
【0051】
[第二実施形態]
図6は、第二実施形態に係る保持装置20の模式的断面図を示している。また
図7(a)及び(b)はそれぞれ、第二実施形態に係る保持装置20においてチャック22a及び22bが正しい位置に配置された際のチャック22a及び22bの被吸着面、吸着保持部4及び載置部6の正面図を示している。
なお、本実施形態に係る保持装置20は、第一実施形態に係る保持装置10と同一の構成であるため、同一の部材には同一の符番を付して説明を省略する。
【0052】
図7(a)及び(b)に示されているように、チャック22a及び22bにはそれぞれ、被吸着面の四つの角部のうちの一つの角部において検知構造としての溝23a及び23bが設けられている。
図6に示されているように、本実施形態に係る保持装置20では、第一実施形態に係る保持装置10とは異なり、吸着保持部4が封止検知構造23a又は23bに対面している状態をチャック22a又は22bが正しく配置されている状態としている。
【0053】
このようにチャック22a又は22bが正しい位置に配置されている際に、本実施形態における保持装置20において吸引を行うと、封止空間5に封止検知構造23a又は23bから外気が流入する。
それにより、真空配管8内において圧力損失が発生し、検出部7によって検出される圧力が上昇する。
【0054】
本実施形態に係る保持装置20では、
図7(a)及び
図7(b)に示されているように、チャックの種類に応じて、すなわちチャック22a及び22bにおいて圧力損失量が互いに異なるように封止検知構造23a及び23bの容積を互いに異ならせている。
すなわち、本実施形態に係る保持装置20では、チャック22a及び22bそれぞれの被吸着面において検知構造として溝23a及び23bを設けている。
そして、溝23a及び23bの容積を互いに異ならせるためには、溝23a及び23bの長さ、幅及び深さの少なくとも一つを互いに異ならせればよい。
【0055】
そして、本実施形態に係る保持装置20においてチャック22a又は22bに対して吸引を行うと、真空配管8内における圧力が検出部7によって検出される。
このとき、チャック22a及び22bそれぞれの被吸着面に設けられている溝23a及び23bの容積は互いに異なるため、チャック22a及び22bそれぞれに対して吸引を行う際に検出される真空配管8内の圧力は、互いに異なることとなる。
【0056】
従って、本実施形態に係る保持装置20では、吸着保持部4によって吸引を行う際の圧力を各々の被保持部材に対して予め計測しておき、計測された計測値を被保持部材と関連付けて不図示の記憶部に記憶しておく。
そして、被保持部材に対して吸引を行う際に、検出部7によって検出される値と記憶部に記憶されている値とを照合(参照)することによって、被保持部材を特定することができる。
【0057】
以上のように、本実施形態に係る保持装置によれば、複数の被保持部材の各々の被吸着面に互いに容積が異なる検知構造を設けることによって、被保持部材を特定することができる。
換言すると、本実施形態に係る保持装置によれば、正しい被保持部材が配置されたこと、すなわち被保持部材が所定の状態で配置されていることを検出することができる。
これにより、所望の被保持部材とは異なる被保持部材を誤搭載することを防止することができる。
【0058】
なお、本実施形態に係る保持装置20では、二つの種類のチャック22a及び22bを用いて説明しているが、これに限らず、互いに容積が異なる検知構造を三つ以上用意することで、三つ以上のチャックから個々のチャックを特定することができる。
【0059】
また、本実施形態に係る保持装置20では、圧力源による生成圧力にばらつきがあると、チャックを吸着保持する際に検出される圧力値が変化するために、チャックを誤って特定してしまう虞がある。
そのため、圧力源による生成圧力のばらつきを補正するために、レギュレータやエアタンク等の手段を更に設けることが好ましい。
【0060】
また、本実施形態に係る保持装置20では、検出部7が検出する値は、圧力に限らず、圧力損失の発生に応じて変化する値であれば、流量等の他の値でも構わない。
【0061】
[第三実施形態]
図8(a)及び(b)はそれぞれ、第三実施形態に係る保持装置においてチャック32が正しい位置に配置された際のチャック32の被吸着面と吸着保持部4a及び4bと載置部6との正面図及び一部拡大正面図を示している。
また、
図8(c)及び(d)はそれぞれ、第三実施形態に係る保持装置においてチャック32が正しい位置に配置された際のチャック32の被吸着面と吸着保持部4a及び4bとの一部拡大断面図を示している。
なお、本実施形態に係る保持装置は、第一実施形態に係る保持装置10及び第二実施形態に係る保持装置20と同一の構成であるため、同一の部材には同一の符番を付して説明を省略する。
【0062】
図8(a)に示されているように、チャック32には、被吸着面の四つの角部のうちの二つの角部においてそれぞれ検知構造としての溝33a(第1の溝)及び溝33b(第2の溝)が設けられている。
具体的には、溝33aは、X軸方向に沿って延在すると共に幅が線形的に(より具体的にはテーパ状に)狭まる溝で構成されており、溝33bは、吸着保持部4aの長さ以上の所定の距離だけ互いに離間した一対の溝で構成されている。
そして、本実施形態に係る保持装置では、第一実施形態に係る保持装置10とは異なり、
図8(a)に示されているように吸着保持部4aが溝33aに対面している状態をチャック32が正しく配置されている状態としている。
【0063】
図8(a)乃至(c)に示されているように、チャック32が正しい位置に配置されている際に、本実施形態における保持装置において吸引を行うと、吸着保持部4aの内部空間5aに溝33aから外気が流入する。
それにより、真空配管8内において圧力損失が発生し、検出部7によって検出される圧力が上昇する。
一方、
図8(d)に示されているように、吸着保持部4bは溝33bと対面しないため、吸着保持部4a及び4bの内部空間5bには溝33bから外気が流入せず、吸着保持部4bの内部空間5bは密閉される。
【0064】
このとき、チャック32がX軸方向に変位すると、チャック32の位置に応じて溝33aが外部と連通する容積が線形的に変化するため、検出部7によって検出される圧力が線形的に変化する。
【0065】
図9(a)及び(b)はそれぞれ、本実施形態に係る保持装置においてチャック32が誤った位置に配置された際のチャック32の被吸着面と吸着保持部4a及び4bとの拡大断面図を示している。
【0066】
本実施形態に係る保持装置では、チャック32が、
図8(a)乃至(d)に示されているような正しい位置からX軸方向に所定の距離p以上変位した場合を誤った位置に配置された状態としている。
このようにチャック32が誤った位置に配置されている際に、本実施形態における保持装置において吸引を行うと、
図9(b)に示されているように、吸着保持部4aの内部空間5aに加えて、吸着保持部4bの内部空間5bにも溝33bから外気が流入する。
そのため、真空配管8内における圧力が、チャック32が正しい位置に配置されている場合に比べて急激に上昇し、所定の閾値以上になる。
このとき、本実施形態に係る保持装置は、チャック32の吸着状態が正常ではないと判定し、吸着エラーを発報するように構成されている。
【0067】
従って、本実施形態に係る保持装置では、チャック32が正しい位置から所定の距離p未満の距離だけX軸方向に変位する際には、テーパ形状の溝33aが外部と連通する容積が線形的に拡大若しくは縮小する。
それに伴い、検出部7によって検出される真空配管8内の圧力の値も線形的に変化する。
【0068】
そのため、本実施形態に係る保持装置では、チャック32のX軸方向における変位量と真空配管8内の圧力との間の線形関係を計測値から予め不図示の記憶部に記憶しておく。
具体的には、X軸方向において、吸着保持部4aの一方及び他方の端部がそれぞれ溝33aの一方及び他方の端部に到達したときの圧力の値を最大値及び最小値として計測しておく。そして、X軸方向においてチャック32が所定の基準位置に配置されているときの圧力の値を少なくとも計測しておけばよい。
そして、チャック32を吸着保持した際に、記憶部に記憶されている値と検出部7によって検出される値とを照合することによって、チャック32の変位量を算出することができる。
【0069】
そして、
図9(a)及び(b)に示されているように、チャック32が所定の距離p以上変位すると、X軸方向において、吸着保持部4bの一方の端部が溝33bの一方の端部を超え、吸着保持部4bの内部空間5bが溝33bの一方の溝と連通する。
このとき、密閉されていた吸着保持部4bの内部空間5bに溝33bの一方の溝を介して外気が流入する。
【0070】
そのため、検出部7によって検出される真空配管8内の圧力の値が大気圧に向けて急激に上昇する。このとき、本実施形態に係る保持装置では、圧力の急激な上昇を検出するための閾値を設けることによって、チャック32の吸着状態が正常ではない、すなわち所定の範囲を超えていると判定し、吸着エラーを発報し、その後の工程を停止する。
【0071】
以上のように、本実施形態に係る保持装置によれば、被保持部材の被吸着面にテーパ状の溝を設けることによって、被保持部材の変位量を算出することができる。また、上記のテーパ状の溝に対応するような一対の溝を更に設けることで、被保持部材が許容量を超えて変位したことも検出することができる。
換言すると、本実施形態に係る保持装置によれば、被保持部材が正しく配置されたこと、すなわち被保持部材が所定の状態(所定の位置)で配置されていることを検出することができる。
これにより、被保持部材が変位することによる誤搭載を検知することができ、算出された変位量に基づいた補正を行った後、基板保持部917に搭載することができる。
【0072】
なお、本実施形態に係る保持装置では、X軸方向に沿って幅がテーパ状に変化する溝33aをチャック32の被吸着面に設けているが、これに限らず、X軸方向に沿って深さがテーパ状に変化する溝を設けても構わない。
【0073】
また、本実施形態に係る保持装置では、検出部7が検出する値は、圧力に限らず、圧力損失の発生に応じて変化する値であれば、流量等の他の値でも構わない。
【0074】
また、本実施形態に係る保持装置では、圧力源による生成圧力にばらつきがあると、チャックを吸着保持した際に検出される圧力値が変化するために、チャックの変位量を誤って算出してしまう虞がある。
そのため、圧力源による生成圧力のばらつきを補正するために、レギュレータやエアタンク等の手段を更に設けることが好ましい。
【0075】
また、上記の第一乃至第三実施形態は、被保持部材の被吸着面に各用途の検知構造を設けると共に、各検知構造に対応するように保持装置に吸着保持部及び検出部を設けることで、併用することが可能である。
【0076】
以上、好ましい実施形態について説明したが、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0077】
また、上記では本実施形態に係る保持装置が露光装置900に設けられている場合を示したが、これに限られない。
例えば、本実施形態に係る保持装置は、インプリント法により基板上にレジスト(インプリント材)のパターンを形成するパターン形成装置や、レーザ光や荷電粒子線を照射して基板上にパターンを描画するパターン形成装置にも適用することができる。
【0078】
[物品製造方法に係る実施形態]
本実施形態に係る保持装置を備える露光装置を使用して、物品は、感光剤が塗布された基板(ウェハ、ガラス基板等)を露光する工程と、露光された基板(感光剤)を現像する工程と、現像された基板を他の周知の工程で処理することにより製造される。
他の周知の工程には、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等の物品を加工する工程が含まれる。
本実施形態に係る物品製造方法によれば、従来よりも高品位の物品を製造することができる。
【符号の説明】
【0079】
4 吸着保持部
5 封止空間(空間)
7 検出部(計測部)
10 保持装置
12 チャック(被保持体)
13 封止検知構造(所定の構造)