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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】生検装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/02 20060101AFI20240115BHJP
   A61B 17/3205 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
A61B10/02 110Z
A61B10/02 110H
A61B17/3205
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019527283
(86)(22)【出願日】2017-11-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-30
(86)【国際出願番号】 US2017063006
(87)【国際公開番号】W WO2018098271
(87)【国際公開日】2018-05-31
【審査請求日】2020-10-23
【審判番号】
【審判請求日】2022-08-24
(31)【優先権主張番号】62/425,763
(32)【優先日】2016-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ベニング、クリストファー エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ベヒトールト、アダム チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】ブレッチビール、スコット イー.
(72)【発明者】
【氏名】スミス、ポール
(72)【発明者】
【氏名】ビーン、ジェフリー ブイ.
(72)【発明者】
【氏名】ゴールデン、ジョン ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ワイツナー、バリー
【合議体】
【審判長】石井 哲
【審判官】三崎 仁
【審判官】▲高▼見 重雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-289673(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第2636379(EP,A1)
【文献】特表2008-539975(JP,A)
【文献】特開2000-201939(JP,A)
【文献】特開平5-237120(JP,A)
【文献】米国特許第5827299(US,A)
【文献】特表2002-505136(JP,A)
【文献】特開2006-314519(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B10/02-10/06, A61B17/3205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生検装置であって、
第1の先端と第1の複数の傾斜面とを有する第1顎部であって、第1の複数の傾斜面の各面は第1の先端に向かって先細になっており、第1の複数の傾斜面の交差部には第1の鋭利な先端側縁部形成されており、第1の先端は組織を穿刺するように構成されており、第1の鋭利な先端側縁部は第1の先端が組織を穿刺すると、その組織を切り取るように構成されている、第1顎部と、
前記第1顎部に対して閉状態と開状態との間を移動可能である第2顎部と、を備えており、
前記閉状態においては第1顎部と第2顎部とが軸方向に互いに整合しており、前記開状態においては第1顎部と第2顎部とが互いから偏位しており、前記第2顎部、開状態にあるときに組織を穿刺するように構成される第2の先端を有するとともに、第2の複数の傾斜面をさらに有しており、第2の複数の傾斜面の各面は第2の先端に向かって先細になっており、第2の複数の傾斜面の交差部には第2の鋭利な先端側縁部が形成されており第2の鋭利な先端側縁部は、第2顎部が前記第1顎部に対して移動すると、前記第1の先端によって穿刺された組織を切り取るように構成されており、第2の先端は、閉状態において第1の先端の基端側に位置しており、
前記第1顎部が前記第2顎部に面している第1凹部を有しており、第2顎部が第1顎部に面している第2凹部を有しており、生検装置が閉状態にあるときに前記第1凹部および第2凹部が囲まれた容積を形成しており、
生検装置が、
前記第1凹部の底部から第2顎部に向かって延びている鋭利な先端を有している突起と、
第2顎部の外面を貫通しているとともに、前記囲まれた容積と連通している開口部と、をさらに備えている、生検装置。
【請求項2】
生検装置の長手方向中心軸線に沿って生検装置よりも先端側の位置から見たとき、前記第1顎部によって前記第2の先端が見えないように隠されている、請求項1に記載の生検装置。
【請求項3】
生検装置の長手方向中心軸線に沿って生検装置よりも先端側の位置から見たとき、閉状態にあるときの前記第1顎部と第2顎部の全体の幅が、開状態にあるときの該第1顎部の幅に等しくなるように、前記第1顎部によって前記第2顎部の全体が見えないように隠されている、請求項1または2に記載の生検装置。
【請求項4】
生検装置の長手方向中心軸線に沿って生検装置よりも先端側の位置から見たとき、前記第1の先端および第2の先端の両方が見える、請求項1に記載の生検装置。
【請求項5】
前記第2凹部から第1顎部に向かって延びている鋭利な縁部をさらに備えており、鋭利な縁部が第2凹部の外周部の周囲を少なくとも部分的に延びている、請求項に記載の生検装置。
【請求項6】
生検装置が前記閉状態にあるときに、前記突起が、前記開口部と整合しているか、開口部に受容されているかの少なくともいずれか一方である、請求項に記載の生検装置。
【請求項7】
前記第2顎部がタングを有しており、
生検装置が、
長手方向に延びているスロットを有しているクレビスと、
前記長手方向に延びているスロット内で摺動するように構成されている第1ピンと、
第1結合部で第2顎部のタングに連結されており、前記第1ピンを中心に回動するように構成されている第1リンクと、
前記第1ピンを長手方向に延びているスロット内で押すように構成されているプッシュ部材と、をさらに備えている、請求項1~のいずれか一項に記載の生検装置。
【請求項8】
前記プッシュ部材が、生検装置が前記閉状態にあるときに前記長手方向に延びているスロット内の第1の位置から長手方向に延びているスロット内の第2の位置まで先端方向に前記第1ピンを押すことによって、生検装置を前記開状態に移動させるように構成されている、請求項に記載の生検装置。
【請求項9】
前記第2顎部に連結されている第2ピンをさらに備えており、第2顎部が、第2ピンを中心に回動するように構成されており、前記第1ピンがプッシュ部材によって先端方向に押されているときに第1リンクが第1の方向に第1ピンを中心に回動することによって、第2顎部が前記第1の方向と反対である第2の方向に第2ピンを中心に回動するように構成されている、請求項に記載の生検装置。
【請求項10】
前記第1顎部がタングを有しており、生検装置が、第2結合部において第1顎部のタングに連結されている第2リンクをさらに備えており、第2リンクが前記第1ピンを中心に回動するように構成されており、第1顎部が前記第2ピンを中心に回動するように構成されており、第1ピンがプッシュ部材によって先端方向に押されているときに第2リンクが第2の方向に第1ピンを中心に回動することによって、第1顎部が第1の方向に第2ピンを中心に回動するように構成されている、請求項に記載の生検装置。
【請求項11】
前記第1顎部および第2顎部の両方が、生検装置の長手方向軸線に対して移動可能である、請求項1~1のいずれか一項に記載の生検装置。
【請求項12】
前記第1顎部が生検装置の長手方向軸線に対して固定されており、前記第2顎部が生検装置の長手方向軸線に対して移動可能である、請求項1~のいずれか一項に記載の生検装置。
【請求項13】
前記第1顎部の第1の複数の傾斜面の各々の表面積が、第2顎部の第2の複数の傾斜面の各々の表面積より大きい、請求項1~1のいずれか一項に記載の生検装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の様々な例は、生検装置および関連する使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
体管腔の壁の奥に存在している腫瘍の生検を医師が行う機会は多い。現在、穿刺吸引(FNA)針または生検針が、腫瘍組織(嚢胞、小結節、感染部、炎症等)およびその周囲の組織のコア生検サンプルを採取するために使用されている。これらの従来装置の問題の一つとして、組織の構造によっては組織サンプルの採取が困難であることが挙げられる。さらに、従来装置では、標的としていない組織も多く生検されるという問題もある。また、従来の針生検(例えばコア生検)で採取されたサンプルでは、有益な診断情報を提供する可能性の高い腫瘍組織の構造が維持されていない場合が多い。さらに、コア生検は、線維性腫瘍組織のサンプルの採取には適していない場合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上記した懸案を鑑みてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一態様において、生検装置は、組織を穿刺するように構成されている第1の先端を有している第1顎部と、第1顎部に対して閉状態と開状態との間を移動可能である第2顎部とを備えている。閉状態においては第1顎部と第2顎部とが軸方向に互いに整合しており、開状態においては第1顎部と第2顎部とが互いから偏位している。第2顎部は、閉状態において第1顎部の第1の先端の基端側に位置している第2の先端を有している。
【0005】
生検装置の長手方向中心軸線に沿って生検装置よりも先端側の位置から見たとき、第1顎部によって第2の先端が見えないように隠されていてもよい。生検装置の長手方向中心軸線に沿って生検装置よりも先端側の位置から見たとき、第1顎部によって第2顎部の全体が見えないように隠されていてもよい。生検装置の長手方向中心軸線に沿って生検装置よりも先端側の位置から見たとき、第1の先端および第2の先端の両方が見えていてもよい。第1顎部は第2顎部に面している第1凹部を有しており、第2顎部が第1顎部に面している第2凹部を有しており、生検装置が閉状態にあるときに第1凹部および第2凹部が囲まれた容積を形成していてもよい。生検装置は、第1凹部の底部から第2顎部に向かって延びている鋭利な先端を有している突起と、第2顎部の外面を貫通しているとともに、囲まれた容積と連通している開口部とを有していてもよい。生検装置は、第2凹部から第1顎部に向かって延びている鋭利な縁部をさらに備えていてもよい。鋭利な縁部は第2凹部の外周部の周囲を少なくとも部分的に延びている。生検装置が閉状態にあるときに、突起が、開口部と整合しているか、開口部に受容されているかの少なくともいずれか一方であってもよい。第2顎部はタングを有していてもよい。生検装置は、長手方向に延びているスロットを有しているクレビス(clevis)と、長手方向に延びているスロット内を摺動するように構成されている第1ピンと、第1結合部において第2顎部のタングに連結されており、第1ピンを中心に回動するように構成されている第1リンクと、長手方向に延びているスロット内において第1ピンを押すように構成されているプッシュ部材とを有していてもよい。プッシュ部材は、生検装置が閉状態にあるときに長手方向に延びているスロット内の第1の位置から長手方向に延びているスロット内の第2の位置まで先端方向に第1ピンを押すことによって、生検装置を開状態に移動させるように構成されていてもよい。生検装置は、第2顎部に連結されている第2ピンをさらに備えていてもよい。第2顎部が、第2ピンを中心に回動するように構成されていてもよく、第1ピンがプッシュ部材によって先端方向に押されているときに第1リンクが第1の方向に第1ピンを中心に回動することによって、第2顎部が第1の方向と反対である第2の方向に第2ピンを中心に回動するように構成されていてもよい。第1顎部がタングを有していてもよく、生検装置が、第2結合部において第1顎部のタングに連結されている第2リンクをさらに備えていてもよい。この場合、第2リンクは第1ピンを中心に回動するように構成されており、第1顎部が第2ピンを中心に回動するように構成されており、第1ピンがプッシュ部材によって先端方向に押されているときに第2リンクが第2の方向に第1ピンを中心に回動することによって、第1顎部が第1の方向に第2ピンを中心に回動するように構成されている。第1顎部および第2顎部の両方が、生検装置の長手方向軸線に対して移動可能であってもよい。第1顎部は生検装置の長手方向軸線に対して固定されていてもよい。第2顎部は生検装置の長手方向軸線に対して移動可能であってもよい。第1顎部は第1の先端に至る複数の傾斜面を有していてもよく、第2顎部も第2の先端に至る複数の傾斜面を有していてもよい。生検装置は、第1顎部および第2顎部の少なくとも一方に設けられている1つまたは複数の鋭利な歯を有していてもよい。
【0006】
本開示の別の例においては、生検装置は基端部から先端部まで延びている長尺状部材を有している。長尺状部材は基端部から先端部に向かって延びている管腔を有している。先端部の先端は組織を穿刺するように構成されている。長尺状部材の側面には少なくとも1つの開口部が貫通している。長尺状部材の管腔を通って、基端部から先端部に向かって作動部材が延びている。作動部材の先端部および長尺状部材の先端部には、少なくとも1つの可撓性バンドが連結されている。少なくとも1つの可撓性バンドは、可撓性バンドが開口部の径方向外側に移動するにつれて、径方向に畳まれた状態(radially-collapsed configuration)から径方向に拡張された状態に移行するように構成されている。
【0007】
少なくとも1つの可撓性バンドが径方向に畳まれた状態にあるとき、作動部材の先端方向への移動によって、少なくとも1つの可撓性バンドが径方向に拡張された状態に向かって移行するように構成してもよい。少なくとも1つの可撓性バンドが径方向に拡張された状態にあるとき、作動部材の基端方向への移動によって、少なくとも1つの可撓性バンドが径方向に畳まれた状態に向かって戻るように移行するように構成してもよい。少なくとも1つの可撓性バンドが径方向に畳まれた状態にあるとき、少なくとも1つの可撓性バンドの一部分は、少なくとも1つの開口部の基端の基端側において管腔内に配置されてもよい。生検装置は、電気焼灼エネルギーまたはRFエネルギーを少なくとも1つの可撓性バンドに送達するように構成されたエネルギー発生器を備えていてもよい。作動部材は、電気焼灼エネルギーまたはRFエネルギーをエネルギー発生器から少なくとも1つの可撓性バンドに送達するように構成してもよい。
【0008】
本開示のさらに別の例では、生検装置は基端部から先端部まで延びる外側長尺状部材を有している。外側長尺状部材は、基端部から先端部に向かって延びている第1管腔を有している。外側長尺状部材の第1管腔内には、基端部から先端部まで内側長尺状部材が延びている。内側長尺状部材は第2管腔を有している。内側長尺状部材の第2管腔内には、基端部から先端部まで作動部材が延びている。作動部材の先端部は、組織を穿刺するように構成されている先端を有している。この先端と、内側長尺状部材の先端部とには少なくとも1つの可撓性バンドが連結されている。少なくとも1つの可撓性バンドは、径方向に畳まれた状態と径方向に拡張された状態との間を移行するように構成されている。
【0009】
本開示のさらに別の例では、生検装置は、組織を穿刺するように構成されている先端と、先端の基端側に位置している可動アームとを備えている。可動アームは、自由基端部および先端部を有している。可動アームは、可動アームの先端部を中心として生検装置の長手方向軸線に対して回動するように構成されている。
【0010】
生検装置はリンクを含んでもよく、可動アームは、先端方向へのリンクの移動およびリンクの回動によって長手方向軸線に対して回動するように構成されてもよい。可動アームの先端部は歯車を有していてもよい。生検装置は、可動アームの歯車と係合するラック歯車を有する作動部材をさらに備えていてもよい。作動部材の基端方向への移動によって、可動アームの基端部が長手方向軸線から径方向に離れるように延びてもよい。作動部材の先端方向への移動によって、可動アームの基端部が長手方向軸線に向かって移動してもよい。
【0011】
本開示のさらに別の例において、生検装置は、支持体と、支持体から先端方向に延びて組織を穿刺するように構成されている複数の第1の先端とを有している第1組立体を備えている。複数の第1の先端は、周方向において互いから離間している。生検装置は、長尺状部材と、長尺状部材から先端方向に延びて組織を穿刺するように構成されている複数の第2の先端とを有している第2組立体も備えている。複数の第2の先端は、周方向において互いから離間している。第1組立体と第2組立体とは互いに同一直線上に位置している。第2組立体の長尺状部材は、第1組立体の支持体を貫通して延びている。第1の先端と第2の先端とは、生検装置の長手方向中心軸線を中心にして交互に配置されている。
【0012】
生検装置は、第1組立体および第2組立体の少なくとも一方に連結されている駆動装置を有していてもよい。駆動装置は、第1組立体および第2組立体を互いに対して長手方向に振動させるように構成されている。
【0013】
本開示のさらに別の例では、生検装置は基端部から先端部に向かって延びている針を有している。この針は、基端部から先端部に向かって延びている第1管腔を有している。第1管腔内には穿刺部材が延びている。穿刺部材の先端部は、組織を穿刺するように構成されている先端を有している。穿刺部材内には第2管腔が延びている。穿刺部材の外面を貫通している少なくとも1つの開口部は、第2管腔と連通している。穿刺部材の外面において少なくとも1つの開口部に隣り合う位置からは少なくとも1つの拡張部材が延びている。少なくとも1つの拡張部材が径方向に拡張された状態に付勢されている。穿刺部材が針内に収容されているときに、少なくとも1つの拡張部材が針によって径方向に畳まれた状態に拘束されている。穿刺部材が針の先端部よりも先端側に延びたときに、少なくとも1つの拡張部材が径方向に拡張された状態に拡張するように構成されている。穿刺部材が長手方向中心軸線を中心に回転することによって、少なくとも1つの拡張部材が少なくとも1つの開口部内に組織を採取する。
【0014】
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、記載される説明とともに開示される例の趣旨を説明する例示的な例を示す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の一例による生検装置を示す側面図。
図2図1の生検装置の一部を示す側面断面図。
図3図1の生検装置の一部を示す側面断面図。
図4図1の生検装置の一部を示す斜視図。
図5】本開示の一例による生検装置を示す概略図。
図6】本開示の一例による生検装置を示す概略図。
図7】本開示の一例による生検装置の側面部分断面図。
図8】本開示の一例による生検装置の側面部分断面図。
図9】本開示の一例による生検装置の側面部分断面図。
図9A】本開示の一例による生検装置の側面部分断面図。
図10図9および9Aの生検装置を示す斜視図。
図11】本開示の一例による生検装置の側面部分断面図。
図11A】本開示の一例による生検装置の側面部分断面図。
図12図11および11Aの生検装置を示す斜視図。
図13】本開示の一例による生検装置の側面部分断面図。
図13A】本開示の一例による生検装置の側面部分断面図。
図14】本開示の一例による生検装置の側面部分断面図。
図14A】本開示の一例による生検装置の側面部分断面図。
図15】本開示の一例による生検装置の側面部分断面図。
図16】本開示の一例による生検装置の側面部分断面図。
図17】本開示の一例による生検装置の斜視図。
図18図17の生検装置を示す側面図。
図19図18の19-19線に沿った生検装置の断面図。
図20】本開示の一例による振動駆動装置を示す概略図。
図21】本開示の一例による振動駆動装置を示す概略図。
図22】本開示の一例による生検装置の側面図。
図23】本開示の一例による生検装置の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
添付の図面に示されている本開示の例の詳細を以下に記載する。同一または類似の部分には、図面全体を通して同じ参照番号が使用される。
本開示の装置は、内視鏡、尿管鏡、結腸鏡、子宮鏡、気管支鏡、膀胱鏡等の長尺状部材の作業管腔に挿入されて、患者の生検対象組織に到達する。いくつかの例では、生検対象組織が、体管腔を画定している表面組織の径方向外側に配置されている。装置が適切な標的部位、例えば採取する組織の近傍に配置されると、生検対象組織に到達するために体管腔を囲む表面または壁を医師が穿孔する。表面組織が貫通されると、開示装置による組織サンプル採取を可能にする機構が展開する。
【0017】
図1~4に、生検システム100を示す。生検システム100は、基端部(図示せず)から先端部104に向かって延びる外側長尺状部材102を有している。外側長尺状部材102内には、生検装置106を受容する管腔105が延びている。生検装置106は、基端部(図示せず)から先端部110に向かって延びる穿刺シャフト108を有している。生検装置106の基端部等を含む生検装置106の一部分は、編組カテーテル107を有している。穿刺先端112は、先端部110に配置されており、様々な組織を穿刺するように構成されている。穿刺先端112は、いかなる好適な穿刺先端または針先端の形状および/または形態を有していてよく、例としては、単一傾斜面、複数傾斜面、円錐形、Sprotte型、ダイヤモンド形、Franseen型、Tuohy型等が挙げられる。
【0018】
穿刺シャフト108は、穿刺シャフト108の周側面を貫通している1つまたは複数の開口部114を有している。図2および4に示すように、穿刺シャフト108は、穿刺シャフト108の対向する周側面に配置された2つの開口部114を有している。穿刺シャフト108の開口部は1つであってもよく、また、等間隔または不均一な間隔で互いから周方向に離間している追加の開口部(例えば、3つ、4つまたはそれ以上)を有していてもよい。開口部114は、穿刺先端112の基端側に位置しており、第1端116から第2端118まで延びている。第1端116は、第2端118よりも穿刺シャフト108の基端部に近く、第2端118は、第1端116よりも穿刺シャフト108の先端部110に近い。穿刺シャフト108はまた、生検処置中に穿刺シャフト108(特に開口部114の第1端116および第2端118)の視認を助けるために、開口部114の基端側および先端側に、マーカー119(エコー発生マーカー等)を有している。マーカー119が設けられていることによって、生検対象組織の位置に開口部114を適切に配置しやすくなる。
【0019】
穿刺シャフト108は、基端部から先端部110に向かって延びる管腔120を有している。生検装置106は、管腔120内を延在して管腔120内を摺動するプッシュロッド122も有している。プッシュロッド122の先端部126と、穿刺シャフト108の先端部110との両方には、1つまたは複数のバンド124が連結されている。一例においては、1つまたは複数のバンド124は、穿刺先端112の基端部分に連結されている。バンド124は、プッシュロッド122の操作によって、径方向に畳まれた状態(図3)と径方向に拡張された状態(図2)との間を交互に移動可能である。例えば、図3に示すように、径方向に畳まれた状態では、プッシュロッド122の先端部126および1つまたは複数のバンド124が管腔120内に配置されている。この径方向に畳まれた状態では、プッシュロッド122の先端部126が、開口部114の第1端116の基端側に配置されている。1つまたは複数のバンド124のそれぞれの少なくとも一部分も、第1端116の基端側において管腔120内に配置されている。静止している穿刺シャフト108に対してプッシュロッド122を先端方向に前進させることによって(またはプッシュロッド122を静止させたまま穿刺シャフト108をプッシュロッド122に対して基端方向に引くことによって)、1つまたは複数のバンド124が図3に示す径方向に畳まれた状態から、図2に示す径方向に拡張された状態に移動する。
【0020】
1つまたは複数のバンド124はいかなる好適な材料から形成してもよく、例えば、ステンレス鋼や形状記憶材料(ニチノール、エルジロイ(登録商標)等)あるいは他の好適な材料から形成できる。バンド124が形状記憶材料を含む例では、バンド124は畳まれた状態または拡張された状態のいずれかに予め曲げることができる。一例では、バンド124は、組織を切断できる任意の好適なワイヤである。例えば、バンド124は鋭利な外縁部を有している。いくつかの例では、バンド124の断面形状は任意であり、正方形、平坦状、長方形、円形、半円形、三角形等の形状が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、バンド124の断面形状は長さ方向に変化していてもよい。別の例では、バンド124が電気焼灼処置用に構成される。例えば、バンド124は導電性を有している。電気焼灼は、導電性プローブまたはワイヤに電流を流すことによって発生する熱を利用して組織を損傷または破壊する処置である。この処置は、軟組織の切断に使用できる。本開示の様々な例では、バンド124は、電気焼灼に必要な熱を発生できる量の電流を流すように構成されている。さらに、バンド124は、繰り返し行われる加熱サイクルに対する耐性を有し、ホットスポットの発生やそれによって生じる破壊を防ぐように構成してもよい。いくつかの例では、バンド124は1つまたは複数の部分に沿って絶縁体を有している。バンド124は、中実材料または編組材料として形成された単一のワイヤであってもよい。組織に電気エネルギーを伝達および送達するように構成されていることに加えて、他のエネルギー源を用いてもよい。例えば、バンド124を介して無線周波数(RF)エネルギーを印加してもよい。
【0021】
図5および6に示すように、1つまたは複数のバンド124は、プッシュロッド122および/または導電性部材152を介してエネルギー発生器150に連結されていてもよい。したがって、いくつかの例では、プッシュロッド122は、エネルギー発生器150からのエネルギーを1つまたは複数のバンド124に伝達するように構成された導電性材料を含んでいる。エネルギー発生器150は、電気エネルギーおよび/またはRFエネルギーの送達に適した周知の発生器のいずれであってもよい。プッシュロッド122、導電性部材152および1つまたは複数のバンド124は、例えば穿刺シャフト108、穿刺先端112、長尺状部材102およびハンドル140等を含むがこれらに限定されない、生検システム100の他の部分から電気的に絶縁してもよい。しかしながら、いくつかの例では、穿刺先端112は、エネルギー発生器150または他の適切なエネルギー源に連結されており、エネルギーを送達することによって穿刺先端112による組織の穿刺が補助される。
【0022】
別の例では、バンド124は実質的に中空のワイヤであり、表面に1つまたは複数の穴(図示せず)を有している。このような構成は、切断処置の前、間または後に、灌流、吸引、薬物送達または潤滑等の追加の機能の実行を容易化する。バンド124は、研磨コーティングまたは突起(例えば棘、のこぎり歯またはブレード)を有していてもよい。突起は、バンド124が開口部114を通って移動できる大きさに形成される。
【0023】
図5および図6には、ハウジング142を有しているハンドル140、サブアセンブリ144および作動装置146も示されている。サブアセンブリ144は、プッシュロッド122の基端部に連結されており、生検装置106を径方向に畳まれた状態から径方向に拡張された状態に移行させるために、ハウジング142内で長手方向に移動できる。サブアセンブリ144の外面には1つまたは複数のロック構造148が配置されている。ロック構造148は、ハウジング142の内面の対応するロック構造151と相互作用するように構成されている。ロック構造148,151の相互作用によって、サブアセンブリ144をハウジング142の先端部分に維持することができ、その結果、生検装置106を径方向に拡張された状態に維持しやすくなる。サブアセンブリ144はまた、1つまたは複数のバンド124が組織を薄く切り取ることを可能にするために、生検装置106を回転させるように構成されてもよい。
【0024】
作動装置146は、必要な回転力をサブアセンブリ144および生検装置106に伝達するように構成されている。作動装置146は、回転式ダイヤル等の機械的機構であってもよいし、電動モータであってもよい。他のハンドルおよび作動機構を用いてもよく、例えば、手動操作ハンドルや、バンド124の長手方向移動および回転をもたらす機構を用いてもよい。
【0025】
生検システム100の1つまたは複数の部分、例えば、長尺状部材102、穿刺シャフト108および穿刺先端112等は、潤滑性コーティングを有していてもよい。潤滑コーティングは、親水性ポリマー材料と非親水性ポリマー材料の両方を含む。一例では、潤滑性コーティングはヒドロゲルである。
【0026】
図7に示す生検装置700は、基端部(図示せず)から先端部704に向かって延びている外側長尺状部材702を有している。外側長尺状部材702(管状)内には、基端部から先端部704に向かって管腔が延びている。いくつかの例では、外側長尺状部材702は実質的に剛性を有しており、例えばステンレス鋼または形状記憶材料から形成されている。他の例では、外側長尺状部材702は実質的に可撓性を有している。外側長尺状部材702の管腔内には、内側長尺状部材703(同様に管状)が延びている。内側長尺状部材703は、外側長尺状部材702と実質的に同様であるが、寸法はより小さい(例えば、内側長尺状部材703の直径は、外側長尺状部材702の直径よりも小さい)。
【0027】
内側長尺状部材703の管腔内にはロッド708が延びており、ロッド708の先端部には穿刺先端712が配置されている。いくつかの例では、ロッド708の代わりにワイヤ、ケーブルあるいは他の適切な部材が使用される。ロッド708および穿刺先端712はそれぞれ上記のプッシュロッド122および穿刺先端112と同じ特徴のうちの1つまたは複数を有していてもよい。さらに、穿刺先端712は基端側表面716を有しており、少なくともいくつかの例では、基端側表面716が穿刺先端712の最も基端側の面である。穿刺先端712は、基端側表面716から長手方向の先端側に離れている少なくとも1つの段差部714を有している。段差部714は、外側長尺状部材702の先端部704を受容していてもよいし、それ以外の方法で先端部704と協働してもよい。いくつかの例では、外側長尺状部材702の先端部704と段差部714とは磁気的に引き付け合っており、これによって、生検装置700が畳まれた状態にあるときに、外側長尺状部材702と段差部714(環状)とが接触した状態に維持されやすくなる。内側長尺状部材703の先端部と、穿刺先端712の基端部(基端側表面716等)には、1つまたは複数のバンド724が連結されている。1つまたは複数のバンド724は、上記の1つまたは複数のバンド124と実質的に同様である。1つまたは複数のバンド724が開いて径方向に拡張された状態に予め屈曲されているか、または他の方法によって付勢されている例(図8)では、外側長尺状部材702の先端部704と穿刺先端712の段差部714との間の磁気吸引力によって、生検装置700が閉状態に保持されやすくなる。
【0028】
図7に示される閉状態から、長尺状部材702が基端方向に引き戻されることによって、1つまたは複数のバンド724が露出する。長尺状部材702が基端方向に引かれた後に、内側長尺状部材703の先端部が静止したままロッド708も基端方向に引かれることによって、1つまたは複数のバンド724が径方向外側に移動して図8に示す径方向に拡張された状態となる。
【0029】
生検装置700は、電気焼灼エネルギー、RFエネルギーまたは他の適切なエネルギーを組織に送達するように構成されてもよい。一例では、プッシュロッド708の基端部は上記のエネルギー発生器150等のエネルギー源に結合されている。エネルギー発生器150は、プッシュロッド708および穿刺先端712を介して1つまたは複数のバンド724にエネルギーを送達する。別の例では、穿刺先端712は導電性を有しておらず、エネルギーは1つまたは複数の導電ワイヤ(図示せず)を介してプッシュロッド708から1つまたは複数のバンド724に移動する。さらに別の例では、内側長尺状部材703が導電性を有し、1つまたは複数のバンド724にエネルギーを送達する。外側長尺状部材702は、生検装置700の導電部材から電気的に絶縁されていてもよい。
【0030】
医師は、生検装置が閉状態にあるときに、体管腔を画定している表面を生検装置106または生検装置700の穿刺先端で穿刺することによって、その表面の径方向外側に位置するサンプルを採取する。次いで、各生検装置は、図5および図6を参照して説明したハンドル140等の作動機構によって、閉状態から拡張状態へと移行する。1つまたは複数のバンドは、径方向に拡張した後に、採取する組織を穿刺するように回転する。組織が切断された後に、切断組織の径方向外側にバンド124が位置するように生検装置が再配置される。次いで、バンド124が径方向に畳まれた状態に戻され、これによって切除された組織が装置内に捕捉される。上述したように、穿刺および/または切断を助けるためにエネルギー発生器から同時に送達されるエネルギーによって穿刺および/または切断工程を補助してもよい。
【0031】
図9、9Aおよび10に生検装置900を示す。生検装置900は、顎部902,904を有する生検鉗子である。この例では、顎部902,904の両方が鋭利な先端部を有している。穿刺先端908は、顎部902の先端部に位置している。顎部902は、鋭利な先端902tに至る複数の傾斜面902yを有している。一例では、少なくとも3つの傾斜面902yが鋭利な先端902tを形成しているが、表面の数は他の適切な数であってもよい。顎部902の径方向内側面には凹部902fが形成されており、凹部902f内に突起902gが位置している。突起902gは、円錐形、角錐形等の任意の好適な形状を有しており、鋭利な先端が長手方向軸線906および顎部904に向かって延びている。
【0032】
顎部904は、鋭利な先端904tに至る複数の傾斜面904y,904sを有している。いくつかの例では、顎部902の各傾斜面902yの表面積が、顎部904の各傾斜面904s,904yの表面積より大きい。顎部904は、径方向内側面に凹部904fを有している。凹部904fの全体が、平坦な傾斜面904sの基端側に配置されている。顎部904は、凹部904と連通している開口部904zも有している。開口部904zによって、組織採取中に凹部904f内の流体を逃がすことができる。開口部904zを介して流体を逃がすことによって、生検処置中に生検装置900が採取できる組織の量を増やすことが可能である。突起902gは、開口部904zと整合しており、開口部904zによって受容されている。
【0033】
図9Aに示すように、生検装置900が閉状態にあるときは、部分的に囲まれた容積915が凹部902f,904fによって形成される(開口部904zを除いて)。生検装置900が閉状態にあるとき、顎部902の先端部には穿刺先端908が位置している。少なくとも一例において、閉状態では、生検装置900の本体内に顎部904が完全に収容されるため、穿刺先端は顎部902のみからなる。したがって、生検装置900の先端側において長手方向軸線906に沿った点から装置900を見た場合、顎部904は、顎部902によって実質的にまたは完全に隠されて見えなくなる。顎部902の一部分が先端904tを隠すので、先端904tも見えない。この構成によって、穿刺先端908が組織を貫通して先端方向に動かされるときに基端方向に作用する力を減少させることが可能である。また、装置900が組織を貫通して先端方向に移動するときに閉じている顎部904が意図せずに開状態に押し開けられる可能性が減る。穿刺先端908は、いかなる好適な穿刺先端または針先端の形状を有していてよく、例としては、単一傾斜面、複数傾斜面、円錐形、Sprotte型、ダイヤモンド形、Franseen型、Tuohy型等が挙げられる。
【0034】
顎部902は固定部材であってもよく、顎部904は任意の適切な作動機構を介して顎部902に対して移動可能であってもよい。示された例では、作動機構は、クレビス907cに対して移動可能なプッシュ/プル部材905を有している。クレビス907cは、ピン907aを摺動可能に受容するとともに長手方向に延びているスロット907eを有している。リンク907はピン907aに連結されており、摺動ピン907aを中心に回転可能に構成される。リンク907は、結合部907dにおいて顎部904のタング904aに連結されており、顎部904はピン907bによって生検装置900の他の部分に対して長手方向において固定されている。顎部904は、ピン907bを中心に回動および回転できるように構成されている。クレビス907cの上部にはスロット907gが形成されており、リンク907、結合部907dおよびタング904aがスロット907gを通って移動可能である。図9Aに示す閉状態においてプッシュ/プル部材905が先端方向に押されると、スロット907e内でピン907aが先端方向に移動する。プッシュ/プル部材905の先端方向への移動によって、リンク907がピン907aを中心に第1の方向に回動する。同時に、顎部904は第1の方向とは反対の第2の方向にピン907bを中心に回動して、生検装置900が図9および10に示す開状態となる。プッシュ/プル部材905は、生検装置900を閉状態(または捕捉された組織によって顎部904が完全に閉状態に復帰することが妨げられる場合は部分的な閉状態)に戻すために基端方向に引き戻される。顎部902,904は、他の任意の好適な機構によって開閉してもよい。
【0035】
生検装置900を用いて体管腔の径方向外側に位置する組織に対して生検を行うためには、生検装置900が閉状態にあるときに、穿刺先端908が体管腔を囲む組織を貫通して先端方向に延び、顎部902,904が採取する組織に近傍する位置または接触する位置まで移動させられる。顎部902,904が標的組織の近傍に配置されると、プッシュ/プル部材905が先端方向に延ばされて顎部902,904を開く。開いた顎部902,904が前方(先端方向)に押されることによって顎部902,904の中に組織が配置され、次いで、顎部902,904を用いて標的組織が締め付けられる。必要に応じて、締め付けられた組織を切り取るために顎部902,904に回転、ねじりまたは引っ張り等の動作が加えられる。あるいは、凹部904fから顎部902に向かって延びる鋭利な縁部904rを用いて標的組織を切断してもよい。縁部904rは、凹部904fの外周部から少なくとも部分的に延びており、表面904sより上方に突出している。顎部902が突起902gを有していることによって、切断された組織の少なくとも一部分が顎部902,904によって確実に捕捉された状態が維持されやすくなる。代替の実施形態では、傾斜面の交差部に形成された顎部902または顎部904の鋭利な先端側縁部を使用することによって、生体内で組織を切断する。このような例では、顎部902,904を使用して組織の切断または掻き取りを行ったあとに、顎部902,904が切断されたサンプルの周囲で閉鎖する。
【0036】
図11、11Aおよび12に生検装置1100を示す。生検装置1100は、顎部1102,1104を有する生検鉗子である。この例では、顎部1102,1004の両方が鋭利な先端部を有している。穿刺先端1108(図11A)は、顎部1102,1104の先端部によって形成されている。顎部1102は、鋭利な先端1102tに至る複数の傾斜面1102yを有している。一例では、少なくとも2つの傾斜面1102yが鋭利な先端1102tを形成しているが、表面の数は他の適切な数であってもよい。顎部1102の径方向内側面には凹部1102fが形成されており、凹部1102f内には、突起902gと実質的に同様の突起1102gが位置している。
【0037】
顎部1104は、鋭利な先端部1104tに至る複数の傾斜面1104yを有している。顎部1104は、径方向内側に配置された凹部1104fを有している。凹部1104fの全体が、別の凹部1104sの基端側に配置されている。顎部1104は、凹部1104fと連通している開口部1104zも有している。開口部1104zによって、組織採取中に凹部1104f内の流体を逃がすことができる。開口部1104zを介して流体を逃がすことによって、生検処置中に生検装置1100が採取できる組織の量を増やすことが可能である。
【0038】
図11Aに示すように、生検装置1100が閉状態にあるときは、部分的に囲まれた容積1115が凹部1102f,1104fによって形成される(開口部1104zを除いて)。生検装置1100が閉状態にあるとき、顎部1102,1104の先端部は、穿刺先端1108を形成している。したがって、生検装置1100の先端側において長手方向軸線1106に沿った点から装置1100を見た場合、顎部1102,1104の両方の一部分を視認でき、穿刺方向においていずれの顎部も他方の顎部を完全に隠してはいない。
【0039】
顎部1102,1104の両方が穿刺先端1108を形成している構成において、鋭利な先端1102t,1104tのうちの一方のみが穿刺先端1108の最先端部分を形成していてもよい。図示されている例では、固定顎部の先端1102tが穿刺先端1108の最先端部分であるが、別の例では、可動顎部1104の先端1104tが最先端部分である。可動顎部1104の凹部1104sは、1つまたは複数の傾斜面1102yを受容するように構成されている。したがって、閉状態では、穿刺先端1108の輪郭は、顎部1102,1104の傾斜面が互いに重なり合う部分と、顎部1102,1104のうちの一方の傾斜面のみによって形成されている部分とを含んでいる。穿刺先端1108は、いかなる好適な穿刺先端または針先端の形状を有していてよく、例としては、単一傾斜面、複数傾斜面、円錐形、Sprotte型、ダイヤモンド形、Franseen型、Tuohy型等が挙げられる。
【0040】
顎部1102は固定部材であってもよく、顎部1104は任意の好適な作動機構を介して顎部1102に対して移動可能であってもよい。図示の例では、顎部1102,1104の作動機構は、生検装置900に関して説明したものと実質的に同様である。したがって、プッシュ/プル部材1105、クレビス1107c、スロット1107e、ピン1107a、リンク1107、タング1104a、結合部1107d、スロット1107gおよびピン1107bは、上記のプッシュ/プル部材905、クレビス907c、スロット907e、ピン907a、リンク907、タング904a、結合部907d、スロット1107gおよびピン907bと実質的に同様の形状および機能を有している。組織をサンプリングまたは生検する方法も、生検装置900に関して上述した方法と実質的に同様であってもよい。あるいは、歯1102h,1104hを使用して、組織の締め付け、穿刺または切断を行ってもよい。
【0041】
図13および13Aに生検装置1300を示す。生検装置1300は、上記の生検装置1100と実質的に同様であるが、顎部1302,1304の両方が長手方向軸線1306に対して移動および回動可能である点において異なっている。したがって、顎部1302もタング1302aを有している点を除いては、顎部1302、先端1302t、傾斜面1302y、凹部1302f、突起1302g、顎部1304、先端1304t、凹部1304fおよび容積1315は、図11に示す上記の顎部1102、先端1102t、傾斜面1102y、凹部1102f、突起1102g、顎部1104、先端部1104t、凹部1104fおよび容積1115と実質的に同様である。
【0042】
図示の例では、作動機構は、クレビス1307cに対して移動可能なプッシュ/プル部材1305を含んでいる。クレビス1307cは、長手方向に延びてピン1307aを摺動可能に受容するスロット1307eを有している。リンク1307,1310はピン1307aに連結されており、摺動ピン1307aを中心に回転するように構成されている。リンク1307は、結合部1307dにおいて顎部1304のタング1304aに結合されている。顎部1304はピン1308によって生検装置1300の他の部分に長手方向において固定されている。顎部1304はまた、ピン1308を中心に回動および回転するように構成されている。リンク1310は、結合部1310dにおいて顎部1302のタング1302aに結合されている。顎部1302はピン1308によって生検装置1300の他の部分に長手方向において固定されている。顎部1302も、ピン1308を中心に回動および回転するように構成されている。図13Aに示す閉状態においてプッシュ/プル部材1305が先端方向に押されると、スロット1307e内でピン1307aが先端方向に移動する。プッシュ/プル部材1305の先端方向への移動によって、リンク1307がピン1307aを中心に第1の方向に回動し、同時に、顎部1304は第1の方向とは反対の第2の方向にピン1308を中心に回動する。プッシュ/プル部材1305の先端方向への移動によって、リンク1310がピン1307aを中心に第2の方向に回動し、同時に、顎部1302がピン1308を中心に第1の方向に回動する。その結果、生検装置1300が図13に示す開状態に移動する。プッシュ/プル部材1305は、生検装置1300を閉状態(または捕捉された組織によって顎部1302,1304が完全に閉状態に復帰することが妨げられる場合は部分的な閉状態)に戻すために基端方向に引き戻される。組織をサンプリングまたは生検する方法も、生検装置900,1100に関して上述した方法と実質的に同様であってもよい。
【0043】
図14に生検装置1400を示す。生検装置1400は、穿刺先端1402と、穿刺先端1402の基端側に配置された可動アーム1404とを有している。可動アーム1404は、クレビス1407cに対して移動可能なプッシュ/プル部材1405等の任意の適切な作動機構を介して、穿刺先端1402に対して移動可能である。クレビス1407cは、長手方向に延びてピン1407aを摺動可能に受容するスロット1407eを有している。リンク1407はピン1407aに連結されており、摺動ピン1407aを中心に回転可能に構成される。リンク1407の先端部は、アーム1404の溝1409内に受容されて固定されている。アーム1404は、ピン1408によって生検装置1400の他の部分に長手方向において固定されている。アーム1404も、ピン1408を中心に回動および回転するように構成されている。図14Aに示す閉状態においてプッシュ/プル部材1405が先端方向に押されると、スロット1407e内でピン1407aが先端方向に移動する。プッシュ/プル部材1405の先端方向への移動によって、リンク1407がピン1407aを中心に第1の方向に回動して、アーム1404を押して第1の方向とは反対の第2の方向にピン1408を中心に回動させる。その結果、生検装置1400が図14に示す開状態に移動する。プッシュ/プル部材1405は、生検装置1400を閉状態(または捕捉された組織によってアーム1404が完全に閉状態に復帰することが妨げられる場合は部分的な閉状態)に戻すために基端方向に引き戻される。
【0044】
図14Aに示されるように生検装置1400が径方向に畳まれた状態にあるときには、可動アーム1404は、長手方向軸線1406と実質的に平行である。図14に示す径方向に拡張された状態では、可動アーム1404は、アーム1404の基端部が生検装置1400の長手方向軸線1406から離れた位置に配置される。このように、可動アーム1404の先端部は生検装置1400の本体に固定されており、可動アーム1404は先端部を中心に回動可能である。
【0045】
生検装置1400を用いて体管腔の径方向外側に位置する組織に対して生検を行うためには、生検装置1400が閉状態にあるときに、穿刺先端1402が体管腔を囲む組織を貫通して先端方向に延び、アーム1404が採取する組織に近傍する位置または接触する位置まで移動させられる。次に、プッシュ/プル部材1405が先端方向に延ばされてアーム1404を図14に示す径方向に拡張された状態に移動させる。その後、いくつかの例示的な方法では、装置1400全体が基端方向に引かれることによって、アーム1404と装置1400の一部との間に組織が配置される。アーム1404を用いて標的組織を締め付けた後に、標的組織を切り取るために生検装置1400に回転、ねじりまたは引っ張り等の動作が加えられる。代替の実施形態では、アーム1404の鋭利な歯もしくは縁面、傾斜面の交差部に形成された穿刺先端1402の鋭利な先端側縁部、または別の好適な方法によって組織が切断されてから、アーム1404が径方向に拡張された状態に移動する。このような例では、アーム1404を使用して、既に切断されている組織を締め付けて捕捉することができる。
【0046】
図15に生検装置1500を示す。生検装置1500は、穿刺先端1502と、穿刺先端1502の基端側に配置された可動アーム1504とを有している。各可動アームは、先端に歯車1505を有している。可動アーム1504は、プッシュ/プル部材1520の作用によって長手方向軸線1506に対して移動可能である。プッシュ/プル部材1520は、1つまたは複数の歯車1505と係合するように構成された1つまたは複数の歯車ラック1522を有している。図15に示されるように、プッシュ/プル部材1520は2つの歯車ラック1522を有している。歯車ラック1522はプッシュ/プル部材1520の両側に配置されており、2つの可動アーム1504を同時に作動可能である。図15の例では、各可動アーム1504が、長手方向軸線1506に対して回動して、径方向に畳まれた状態(図示せず)と径方向に拡張された状態(図15)との間を移行する。径方向に畳まれた状態では、可動アーム1504は長手方向軸線1506と略平行である。径方向に畳まれた状態から径方向に拡張された状態に移行するためは、プッシュ/プル部材1520が基端方向に引かれる。この基端方向への移動によって、歯車1522,1505が相互に作用して、可動アーム1504が可動アーム1504の各先端部を中心に回動する。このとき、可動アーム1504の各基端部は、生検装置1500の長手方向軸線1506から離れる位置まで径方向外側に移動する。代替例では、プッシュ/プル部材1522は、歯車ラック1522の代わりに螺旋状の歯車を外面に有している。この歯車は、アーム1504の歯車1505と係合する。生検装置1500を用いて組織を生検するためには、採取する組織の先端側に開いたアーム1504を配置して、生検装置1500を基端方向に後退させて、組織を径方向においてアーム1504と生検装置1500の本体との間に配置する。次に、組織を固定するために組織をアーム1504で締め付ける。標的組織が締め付けられた後に生検装置1500を引くか回転させることによって、組織を切断できる。または、組織はアーム1504の鋭利な端部、縁部または歯によって切断される。あるいは、アーム1504は、既に切断されている組織を締め付けてもよい。一代替例では、生検装置1500は、長手方向において互い違いに配置されたアーム1504を有しており、これらのアーム1504は、同じ歯車ラック1520によって作動させられる。したがって、プッシュ/プル部材1522の単一の歯車ラック1520が基端方向に移動するときには、歯車ラック1520は、長手方向において互い違いに配置された歯車と異なるタイミングで協働する。このような例では、長手方向に互い違いに配置されたアームを異なるタイミングで開閉することによって、生検装置1500を用いて異なる場所で組織を捕捉することができる。
【0047】
図16に示される生検装置1600は、生検装置1500と実質的に同様であるが、プッシュ/プル部材1620が、プッシュ/プル部材1620に沿って長手方向に互いから離間している複数の歯車ラック1622を有している点において異なっている。歯車ラック1622は、長手方向に離間している対になった可動アーム1604と、歯車1605を介して係合するように構成されている。図示の例では、生検装置1600は、長手方向に離間している複数の歯車ラック1620によって、長手方向に離間しているアーム1604を同時に作動させるように構成されている。しかしながら、図示されていない代替の実施形態では、プッシュ/プル部材1620は、1つまたは複数の歯車ラック1620または1つまたは複数の他の歯車状機構によって、長手方向に離間しているアーム1604を異なるタイミングで作動させる。このように、長手方向に互い違いに配置されたアームを異なるタイミングで開閉することによって、生検装置1600を使用して異なる位置で組織を捕捉することができる。その他の点では、可動アーム1604は、可動アーム1504に関して上述した方法と実質的に同様の方法で組織を締め付けて固定する。
【0048】
図17に、振動針1700を有する生検装置を示す。振動針1700は、それぞれ生検装置(図示せず)の基端部から先端部1702まで延びる第1組立体1704および第2組立体1706を有している。第1組立体1704は、環状支持体1707と、環状支持体1707から先端方向に延びる複数の穿刺先端1708とを有している。図17に示すように、第1組立体1704は、振動針1700の長手方向軸線を中心にして互いから周方向に離間している2つの穿刺先端1708を有している。穿刺先端1708の長手方向中心軸線は、振動針1700の長手方向軸線を中心にして互いから約180度離間している。しかしながら、第1組立体1704は、等間隔または不均一な間隔で互いから離間して配置された別の適切な数の穿刺先端を有していてもよい。各穿刺先端1708は、上記の穿刺形状または形態のいずれを有していてもよい。
【0049】
第2組立体1706は、ロッド1712と、ロッド1712から先端方向に延びる複数の穿刺先端1714とを有している。ロッド1712は、基端部から延び、環状支持体1707によって画定された管腔を通って環状支持体1707よりも先端側に延びている。ロッド1712は中空であり、吸引源に連結されている。ロッド1712は、環状支持体1707に対して長手方向に移動可能である。穿刺先端1714は、穿刺先端1708と実質的に同様である。図17に示す例においては、第2組立体1706は、振動針1700の長手方向中心軸線を中心にして週方向に互いから離間している2つの穿刺先端1714を有している。穿刺先端1714の長手方向中心軸線は、振動針1700の長手方向軸線を中心にして互いから約180度離間している。しかしながら、第2組立体1706は、等間隔または不均一な間隔で互いから離間して配置された別の適切な数の穿刺先端を有していてもよい。
【0050】
第1組立体1704および第2組立体1706が図17~19に示されるように組み立てられる場合、第1組立体1704および第2組立体1706は同一直線上に位置しており、穿刺先端1708,1714は長手方向中心軸線を中心として周方向に交互に配置されている。穿刺先端1708,1714は、長手方向中心軸線から略同じ径方向距離をなして離間している。すなわち、穿刺先端1708は少なくとも1つの穿刺先端1714と隣り合っている。図17に示す例では、第1組立体1704の各穿刺先端1708は、第2組立体1706の2つの穿刺先端1714と周方向に隣り合っている。同様に、各穿刺先端1714は少なくとも1つの穿刺先端1708と周方向に隣り合っており、図17に示す例では、各穿刺先端1714は2つの穿刺先端1708と周方向に隣り合っている。隣り合う先端部1708,1714の長手方向側面は互いに対向しており、互いに対して長手方向に摺動可能である。切断された組織は、各先端1708,1714の径方向内側に位置する内側管腔または凹部内に採取される。
【0051】
第1組立体1704および第2組立体1706のうちの少なくとも一方は、第1組立体1704と第2組立体1706との間の相対的な長手方向の移動および振動を駆動するためのモータ1740に連結されている。図20に示す一例では、モータ1740が、振動針の長手方向軸線に対して垂直な回転軸線を有するオフセット軸部1752を備えている。オフセット軸部1752は、ヒンジ連結部1754を介して第1組立体1704または第2組立体1706のいずれかの基端部に連結されている。図21に示すモータ1740の代替実施形態においては、モータ1740がバレルカム型モータであり、振動針1700の長手方向軸線と同一直線上にある回転軸線を有している。
【0052】
振動針1700を用いて体管腔の径方向外側に配置された組織を生検するためには、先端部1702が体管腔を囲む組織の近傍に配置される。適切な位置に配置された後に、モータ1740が作動されて第1組立体1704および第2組立体1706を互いに対して長手方向に振動させる。振動が行われている間に、針1700が組織を貫通して先端側に延びて組織を切断し、切断した組織を第2組立体1706の管腔を介して基端方向に送る。また、切断された組織は、針1700の基端部に連結されている吸引源によっても基端方向に針内を通って引かれる。
【0053】
図22および23に生検装置1900を示す。生検装置1900は、基端部(図示せず)から先端部1904に向かって延びる中空針1902を有している。先端部1904は、組織を穿刺するための鋭利な円形先端を有している。穿刺部材1906は、中空針1902の管腔内を通って延びており、中空針1902に対して長手方向に摺動可能である。穿刺部材1906は、上記の穿刺形状または形態のいずれかを有する穿刺先端1908と、穿刺部材1906の外面から径方向外側に延びる少なくとも1つの拡張部材1910とを有している。各拡張部材1910は少なくとも1つの開口部1909と周方向に隣り合っている。開口部1909は、穿刺部材1906の外面を貫通し、穿刺部材1906内を延びる管腔と連通している。
【0054】
図22および23に示されるように、穿刺部材1906は、複数の拡張部材1910および複数の開口部1909を有している。拡張部材1910は、径方向に拡張した状態に付勢されている形状記憶材料を含んでいる。生検装置1900は、第1の状態(図22)と第2の状態(図23)との間を交互に移動可能である。第1の状態では、複数の拡張部材1910は、中空針1902の管腔内に拘束されており、中空針1902の内周面の作用によって、対応する開口部1909内に収容されている。穿刺部材1906に対して中空針1902を基端方向に引くことによって、または中空針1902に対して穿刺部材1906を先端方向に押すことによって、生検装置1900が第1の状態から第2の状態に移行する。穿刺部材1906が中空針1902の先端部1904を越えて先端方向に延びると、拡張部材1910に作用する拘束力が取り除かれ、拡張部材1910が径方向外側に拡張して開口部1909を露出させる。
【0055】
拡張部材1910が拡張状態になると、穿刺部材1906を回転させることによって拡張部材1910が組織を切断し、切断された組織が周方向に隣り合う各開口部1909に案内される。各拡張部材1910は、隣り合う開口部1909に向かうように周方向に湾曲している。このため、各拡張部材1910は、穿刺部材1906の回転時に組織の切断を容易に行うことができ、さらに、切断した組織を隣り合う各開口部1909に案内できる。拡張部材1910によって切断された組織が開口部1909に収容された後に、穿刺部材1906および拡張部材1910が、中空針1902内に引き戻される。生検装置1900の基端部に吸引源を連結し、穿刺部材1906を介して組織を基端側に移動させ、さらに追加の組織を採取してもよい。いくつかの例では、拡張部材1910は翼状フラップであり、最も外側の先端点1910bから縁部1910aに沿って基端方向および径方向内側に向かって傾斜している。基端方向および径方向内側に向かう縁部1910aが設けられていることによって、穿刺部材1906に対して中空針1902が先端方向に移動するときに中空針1902が縁部1910aを乗り越えるため、拡張部材1910が、中空針1902内で径方向に畳まれた状態に戻りやすくなる。
【0056】
本開示の範囲から逸脱することなく、様々な変更を開示されたシステムおよび工程に加えることができる。本開示の他の例は、本明細書の記載および本明細書に開示された内容の実施によって、当業者には明らかである。明細書および例は例示として理解されることを意図している。以下の開示によって他の例が特定される。
図1
図2
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図4
図5
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図9A
図10
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図11A
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図13
図13A
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図14A
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図23