(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】車両用ガラスモジュール及び装着部材
(51)【国際特許分類】
B60J 1/10 20060101AFI20240115BHJP
B60R 13/04 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
B60J1/10 C
B60R13/04 Z
(21)【出願番号】P 2020062308
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2023-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000004008
【氏名又は名称】日本板硝子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】酒井 庸鑑
(72)【発明者】
【氏名】藤原 一弘
【審査官】池田 晃一
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-095271(JP,A)
【文献】特開2012-188033(JP,A)
【文献】国際公開第2019/235449(WO,A1)
【文献】特開2017-001489(JP,A)
【文献】特開平10-129252(JP,A)
【文献】実開平03-028978(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 1/00 - 1/20
B60R 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の固定窓として用いられるガラス板と、
前記ガラス板に取り付けられ、前記ガラス板を前記車両のボディに係止させる固定部材と、
前記ガラス板の板面に接着された第1面と、前記第1面と反対側にある第2面とを有する板状の本体部、及び、前記固定部材の車外からの視認を防止するために前記第2面から突出した板状の視認防止部、を含む樹脂製の装着部材と、を備
え、
前記ガラス板の前記板面は湾曲しており、
前記装着部材は、前記板面の湾曲に沿って前記本体部を湾曲させることが可能な切欠きを有している車両用ガラスモジュール。
【請求項2】
前記切欠きは、前記視認防止部における前記第2面との境界部分に形成されている、請求項
1に記載の車両用ガラスモジュール。
【請求項3】
前記切欠きは、前記視認防止部の板面に垂直な方向視において、前記固定部材の少なくとも一部と重畳する箇所に形成されている、請求項
2に記載の車両用ガラスモジュール。
【請求項4】
前記本体部は、前記切欠きと前記固定部材との間に、前記切欠きからの前記固定部材の視認を遮る遮蔽部を有している、請求項
3に記載の車両用ガラスモジュール。
【請求項5】
前記切欠きは、前記視認防止部の板面に垂直な方向視において、前記固定部材と重畳しない箇所に形成されている、請求項
2に記載の車両用ガラスモジュール。
【請求項6】
前記切欠きは、前記視認防止部の突出端部から前記第2面に向けて少なくとも1つ形成されている、請求項
1に記載の車両用ガラスモジュール。
【請求項7】
車両の固定窓として用いられるガラス板と、
前記ガラス板に取り付けられ、前記ガラス板を前記車両のボディに係止させる固定部材と、
前記ガラス板の板面に接着された第1面と、前記第1面と反対側にある第2面とを有する板状の本体部、及び、前記固定部材の車外からの視認を防止するために前記第2面から突出した板状の視認防止部、を含む樹脂製の装着部材と、を備え、
前記ガラス板の前記板面は湾曲しており、
前記本体部は、前記板面の湾曲に沿って前記本体部を湾曲させることが可能な溝を有してい
る車両用ガラスモジュール。
【請求項8】
前記溝は、前記視認防止部と交差する方向に形成されている、請求項
7に記載の車両用ガラスモジュール。
【請求項9】
前記装着部材は、前記本体部から延出して前記ガラス板の側端面を覆うカバー部を有する、請求項1
から8のいずれか一項に記載の車両用ガラスモジュール。
【請求項10】
前記ガラス板は前記車両の後部の前記固定窓として用いられる、請求項1
から9のいずれか一項に記載の車両用ガラスモジュール。
【請求項11】
前記ガラス板と前記装着部材とは両面テープにより接着されている、請求項1から
10のいずれか一項に記載の車両用ガラスモジュール。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の車両用ガラスモジュールに用いられる装着部材であって、
車両のガラス板の板面に接着される第1面と、前記第1面と反対側にある第2面とを有する板状の本体部と、
前記ガラス板を前記車両のボディに係止させる固定部材の車外からの視認を防止するために前記第2面から突出した板状の視認防止部と、を備えた樹脂製の装着部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ガラスモジュール及び装着部材に関する。
【背景技術】
【0002】
リアハッチゲートを有する車両においては、車両の左右両側面の後方且つリアハッチゲートの近傍には、運転者の左右後方の視認性を確保して死角を少なくするためのリアサイドウィンドウが設けられることがある。リアサイドウィンドウは、通常、車両の車体に固定されており、開閉することはできない。
【0003】
リアハッチゲートは、車両のルーフパネルの後端に締結や溶接等の方法により接合されたヒンジを介して跳ね上げ開閉可能に取り付けられている。また、リアサイドウィンドウは、車両の側面ボディに形成した貫通孔に接着等の方法によりリアサイドウィンドウに固定した固定部を挿通係止することにより、固定されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
リアハッチゲートが閉じているときには、固定部(特許文献1においては「クリップ」)を車両後方から視認することはできないが、リアハッチゲートを跳ね上げた状態で車両後方から見ると、固定部の一部が露出して視認される場合があり、そのような場合には、外観品質が低下するおそれがあった。
【0006】
上記事情に鑑み、リアハッチゲートを跳ね上げた状態で車両後方から見ても、固定部を視認不能にするように構成された車両用ガラスモジュール及び装着部材が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る車両用ガラスモジュールの特徴構成は、車両の固定窓として用いられるガラス板と、前記ガラス板に取り付けられ、前記ガラス板を前記車両のボディに係止させる固定部材と、前記ガラス板の板面に接着された第1面と、前記第1面と反対側にある第2面とを有する板状の本体部、及び、前記固定部材の車外からの視認を防止するために前記第2面から突出した板状の視認防止部、を含む樹脂製の装着部材と、を備えた点にある。
【0008】
車両用ガラスモジュールがこのような特徴構成を具備すれば、車両用ガラスモジュールの装着部材の板状の視認防止部の板面に垂直な方向視において、視認防止部により、ガラス板を車両のボディに係止させる固定部材を視認させないようにすることができる。また、車両用ガラスモジュールを車両に搭載して、装着部材の視認防止部をボディ同士の溶接箇所よりも後方に位置させたときには、視認防止部の板面に垂直な方向視において、視認防止部により溶接箇所の溶接痕が遮られ、溶接痕をも視認させないようにすることができる。したがって、車両用ガラスモジュールを車両に搭載して車両のリアハッチゲートを跳ね上げた状態で車両後方から見たときに、固定部材も溶接痕も装着部材の視認防止部により遮られて視認されない。このように、車両の外観品質の低下を防止することができる車両用ガラスモジュールを提供することができた。
【0009】
本構成に係る車両用ガラスモジュールにおいて、前記装着部材は、前記本体部から延出して前記ガラス板の側端面を覆うカバー部を有すると好適である。
【0010】
このような構成であれば、視認防止部の板面に垂直な方向視において、装着部材のカバー部によりガラス板の側端面を覆うことができるので、車両用ガラスモジュールを車両に搭載して車両のリアハッチゲートを跳ね上げた状態で車両後方から見たときに、ガラス板の側端面はカバー部に遮られて視認されず、車両の外観品質の低下を防止することができる。
【0011】
本構成に係る車両用ガラスモジュールにおいて、前記ガラス板は前記車両の後部の前記固定窓として用いられると好適である。
【0012】
このような構成であれば、車両用ガラスモジュールを車両に搭載して車両のリアハッチゲートを跳ね上げた状態で車両後方から見たときに露出される箇所を、装着部材により視認されないようにすることができるので、車両の外観品質の低下を防止することができる。
【0013】
本構成に係る車両用ガラスモジュールにおいて、前記ガラス板と前記装着部材とは両面テープにより接着されていると好適である。
【0014】
このような構成であれば、接着剤を用いる場合と比較して、短時間で容易に装着部材をガラス板に取り付けることができる。
【0015】
本構成に係る車両用ガラスモジュールにおいて、前記ガラス板の前記板面は湾曲しており、前記装着部材は、前記板面の湾曲に沿って前記本体部を湾曲させることが可能な切欠きを有していると好適である。
【0016】
このような構成であれば、切欠きにより、板状の視認防止部を有する本体部の曲げ剛性を小さくすることができるので、ガラス板の板面の湾曲が大きい場合であっても、装着部材をガラス板の板面の湾曲に沿って湾曲させて両面テープで接着固定することが容易となる。
【0017】
本構成に係る車両用ガラスモジュールにおいて、前記切欠きは、前記視認防止部における前記第2面との境界部分に形成されていると好適である。
【0018】
視認防止部は本体部の第2面との間で視認防止部の全体が本体部に接合されて一体化されているときには、ガラス板の板面の大きな湾曲に沿って本体部を湾曲させることが困難になる場合がある。これは、板状の視認防止部が本体部の曲げ剛性を高める補強用リブの役割を果たす構成となるため、本体部自体よりも曲げ剛性が大きくなり、本体部をガラス板の板面の大きな湾曲に沿って湾曲させることが困難になるからである。しかし、このような構成であれば、視認防止部と本体部とが接合されている面積を小さくすることができるので、板状の視認防止部があっても本体部の曲げ剛性を小さくすることができ、ガラス板の板面の湾曲が大きい場合であっても、装着部材をガラス板の板面の湾曲に沿って湾曲させて両面テープで接着固定することが容易となる。
【0019】
本構成に係る車両用ガラスモジュールにおいて、前記切欠きは、前記視認防止部の板面に垂直な方向視において、前記固定部材の少なくとも一部と重畳する箇所に形成されていると好適である。
【0020】
このような構成であれば、視認防止部と本体部とが接合されている面積を小さくすることができるので、本体部の曲げ剛性を小さくすることができ、ガラス板の板面の湾曲が大きい場合であっても、装着部材をガラス板の板面の湾曲に沿って湾曲させて両面テープで接着固定することが容易となる。
【0021】
本構成に係る車両用ガラスモジュールにおいて、前記本体部は、前記切欠きと前記固定部材との間に、前記切欠きからの前記固定部材の視認を遮る遮蔽部を有していると好適である。
【0022】
このような構成であれば、視認防止部の板面に垂直な方向視において、遮蔽部により、切欠きを通して固定部材を視認させないようにすることができる。このとき、遮蔽部の視認防止部の長手方向と平行な長さは、固定部材を遮ることさえできれば、可能な限り短い方がよい。遮蔽部の長さが長くなると、本体部の曲げ剛性を高めてしまうからである。なお、遮蔽部は、装着部材の本体部と一体となって形成されてもよいし、別途遮蔽部だけ形成して本体部の第2面に接着するように構成されていてもよい。後者の場合、遮蔽部をゴムのような弾性のある材料で構成することにより、本体部の曲げ剛性を高めることなく、固定部材の視認を遮ることができる。
【0023】
本構成に係る車両用ガラスモジュールにおいて、前記切欠きは、前記視認防止部の板面に垂直な方向視において、前記固定部材と重畳しない箇所に形成されていると好適である。
【0024】
このような構成であれば、遮蔽部を別途設けなくても、切欠きを通して固定部材を視認させないようにすることができる。
【0025】
本構成に係る車両用ガラスモジュールにおいて、前記切欠きは、前記視認防止部の突出端部から前記第2面に向けて少なくとも1つ形成されていると好適である。
【0026】
このような構成であれば、視認防止部を複数の剛体に分割することができ、本体部の曲げ剛性を小さくすることができる。
【0027】
本構成に係る車両用ガラスモジュールにおいて、前記ガラス板の前記板面は湾曲しており、前記本体部は、前記板面の湾曲に沿って前記本体部を湾曲させることが可能な溝を有していると好適である。
【0028】
このような構成であれば、本体部の剛性を低下させて、本体部の曲げ剛性を小さくすることができる。
【0029】
本構成に係る車両用ガラスモジュールにおいて、前記溝は、前記視認防止部と交差する方向に形成されていると好適である。
【0030】
このような構成であれば、溝を視認防止部に沿って形成する場合と比較して、本体部の剛性をより低下させて、本体部の曲げ剛性をより小さくすることができる。
【0031】
本発明に係る装着部材の特徴構成は、車両のガラス板の板面に接着される第1面と、前記第1面と反対側にある第2面とを有する板状の本体部と、前記ガラス板を前記車両のボディに係止させる固定部材の車外からの視認を防止するために前記第2面から突出した板状の視認防止部と、を備えた点にある。
【0032】
このような特徴構成とすれば、装着部材の視認防止部の板面に垂直な方向視において、視認防止部により、ガラス板を車両のボディに係止させる固定部材を視認させないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】第1実施形態に係る車両用ガラスモジュールを備えた車両を示す側面図である。
【
図2】
図1の車両用ガラスモジュールを拡大した概略図である。
【
図3】
図2のモール近傍を拡大した車両用ガラスモジュールの斜視図である。
【
図4】
図3の車両用ガラスモジュールを反対側から見た斜視図である。
【
図5】
図2の車両用ガラスモジュールを車両上方から見た概略断面図である。
【
図6】車両用ガラスモジュールを備えた車両をリアハッチゲートを跳ね上げた状態で車両後方から見た拡大図である。
【
図7】固定部がモールから独立した車両用ガラスモジュールを車両上方から見た概略断面図である。
【
図8】第2実施形態に係る車両用ガラスモジュールを車両内側から見た斜視図である。
【
図10】第2実施形態の変形例に係る車両用ガラスモジュールを車両内側から見た斜視図である。
【
図12】第2実施形態の他の変形例に係る車両用ガラスモジュールを車両内側から見た斜視図である。
【
図14】第2実施形態の他の変形例に係る車両用ガラスモジュールを車両内側から見た斜視図である。
【
図16】第3実施形態に係るモールの斜視図である。
【
図17】第3実施形態の変形例に係るモールの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態に係る車両用ガラスモジュール及び装着部材について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に記載される実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定するものではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
【0035】
〔第1実施形態〕
図1に、第1実施形態に係る車両用ガラスモジュール(以下、単に「ガラスモジュール」ともいう。)10を備えた車両1を示す。車両1はリアハッチゲート20を備えており、ガラスモジュール10は、車両1の左右両側面の後方でリアハッチゲート20の近傍に備えられている。ガラスモジュール10は、リアサイドウィンドウ(固定窓の一例)に用いられており、運転者の左右後方の視認性を確保して死角を少なくするために設けられている。
図1、
図2に示すように、車両1のリアサイドウィンドウは、車体に固定されており、開閉することはできない。
【0036】
ガラスモジュール10は、
図3、
図4に示すように、リアサイドウィンドウとしてのガラス板100と、ガラス板100に両面テープ140により取り付けられたモール(装着部材の一例)200とにより構成されている。
【0037】
ガラス板100は、車両窓用であり、
図1、
図2に示すように、略台形状の平板状を有している。ガラス板100の材質は、車両窓用に適した材質であればガラスに限られることはなく、透明な樹脂など任意の材質であってもよい。また、ガラス板100の形状は、車両1の車種によって異なってくるものであり、本実施形態のガラス板100の形状に限定されるものではない。さらに、ガラス板100の板面は、後述するモール200が両面テープ140によりガラス板100への接着状態が維持される限りにおいて、湾曲していてもよい。
【0038】
モール200は、
図2から
図4に示すように、台形状のガラス板100の短い方の底辺に相当する第1側部110近傍に両面テープ140を用いて接着されて取り付けられている。両面テープ140を用いると、接着剤を用いる場合と比較して、短時間で容易にモール200をガラス板100に取り付けることができるからである。モール200は、ガラス板100に接着されて当接する本体部210と、本体部210からガラス板100と反対側に突出した視認防止部220と、ガラス板100の側端面を覆うカバー部230と、本体部210から視認防止部220と同じ側に突出した固定部(固定部材の一例)240とを有している。固定部240のクリップ243を除いて、モール200は、例えば、ASA、AES、ABS、PP等の樹脂により一体的に形成されている。なお、固定部240は、車両1の側面ボディ2に形成された貫通孔2a(
図5参照)にクリップ243を挿通して、ガラス板100を側面ボディ2に係止させる機能を有している。「係止させる機能」とは、ガラス板100を側面ボディ2に固定する機能と、ガラス板100を側面ボディ2に対して固定するまでは至らないものの位置決めする機能の少なくともいずれか一方の機能を含む意味である。
【0039】
モール200の本体部210は、略矩形状の板状であり、両面テープ140が貼付されガラス板100の板面と当接する平面状の第1面211と、第1面211と平行な平面状且つ視認防止部220が突出形成されている第2面212とを有する。本体部210の長手方向の長さはガラス板100の第1側部110の長さと同じである。本体部210の2つの短手方向は、ガラス板100の第1側部110と交差する台形の脚に相当する第2側部120と第3側部130の外形に沿う形状にそれぞれ形成されている。
【0040】
視認防止部220は、略矩形状の板状であり、本体部210の第2面212から第1面211とは反対側に第2面212に対して略垂直に延出して形成されている。視認防止部220の長手方向の長さは本体部210の長手方向の長さと略同一である。視認防止部220の板厚は、
図5に示すように、基端部分(突出端部の一例)221から先端部分222に向けて薄くなるテーパ状に形成されている。視認防止部220の先端部分222のガラス板100の第2側部120に近い側には、角が切り欠かれたテーパ部分222aが形成されている。視認防止部220の先端部分222のガラス板100の第3側部130に近い側には、カバー部230の側に向けてやや湾曲した湾曲部分222bを有している。本実施形態においては、視認防止部220と本体部210の第2面212との境界部分である視認防止部220の基端部分221は、全体が本体部210に接合されて一体化されている。なお、テーパ部分222a、湾曲部分222bの有無やその大きさは、車両1の車種によって異なってくるものであり、本実施形態の視認防止部220の形状に限定されるものではない。
【0041】
カバー部230は、
図3から
図5に示すように、本体部210のガラス板100の第1側部110近傍の端部から、第1側部110の側端面を覆うように延出して形成されている。カバー部230の厚さは、本体部210の厚さと略同じで、第1側部110に垂直な断面が略U字形状を有している。すなわち、カバー部230は、本体部210から延出して垂直方向に屈曲してガラス板100の第1側部110の側端面を覆うカバー部分231と、カバー部分231のガラス板100の板厚まで延出した端部から折り返される折り返し部分232とで構成されている。
【0042】
固定部240は、本体部210のカバー部230と反対側の端部から延出して形成されている。固定部240は、本体部210と一体的に形成された一対の支持部分241と、一対の支持部分241と一体的に形成され、一対の支持部分241の間にガラス板100から離間するように架け渡された台座部分242と、台座部分242に嵌め込まれ、ガラス板100を側面ボディ2に固定するクリップ243とを有している。
【0043】
クリップ243は、例えば、ポリアセタール(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の樹脂からなり、台座部分242を挟み込んで、台座部分242に固定される挟持部分243aと、挟持部分243aから本体部210と反対側に突出して車両1の側面ボディ2に形成された貫通孔2aに挿通される固定部分243bとを有している。本体部210を基準にしたときのクリップ243の頂部の高さは、視認防止部220の先端部分222の高さより低い。すなわち、カバー部230の側から視認防止部220の板面に垂直な方向に沿って見たときに、クリップ243の頂部を含む固定部240は、視認防止部220に遮られて視認することはできない。なお、本実施形態においては、固定部240は、本体部210から延出して形成され、モール200に含まれている構成であったが、これに限られるものではない。例えば、
図7に示すように、ガラス板100が大きい場合には、固定部240は、モール200から分離した構成であってもよい
【0044】
モール200は、
図3に示すように、両面テープ140によりガラス板100に取り付けられて、ガラスモジュール10を構成している。そして、ガラスモジュール10は、
図5に示すように、車両1の側面ボディ2の貫通孔2aに固定部240のクリップ243を挿通させて、側面ボディ2に固定される。これにより、車両1の後方から見たときに、クリップ243は側面ボディ2の内側に入り込み、視認することはできない。また、側面ボディ2の外側に位置する固定部240は、車両1の後方から見たときに、視認防止部220に遮られて視認することができない。さらに、このとき、視認防止部220は、側面ボディ2と背面ボディ3とが溶接により接合された箇所である溶接痕4よりも後方に位置している。そのため、車両1の後方から見たときに、溶接痕4についても、視認防止部220に遮られて視認することはできない。
【0045】
このように、
図6に示すように、本実施形態に係るガラスモジュール10を車両1に搭載して車両1のリアハッチゲート20を跳ね上げた状態で車両1の後方から見たときに(視認防止部220の板面に垂直な方向視)、モール200の視認防止部220により、ガラスモジュール10を車両1の側面ボディ2に係止させる固定部240を視認させないようにすることができると共に、側面ボディ2と背面ボディ3との溶接痕4も視認させないようにすることができる。したがって、ガラスモジュール10を車両1に搭載して車両1のリアハッチゲート20を跳ね上げた状態で車両後方から見たときに、固定部240も溶接痕4もモール200の視認防止部220により遮られて視認されず、車両1の外観品質の低下を防止することができる。
【0046】
また、本実施形態に係るガラスモジュール10であれば、モール200がカバー部230を備えているので、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、カバー部230によりガラス板100の第1側部110の側端面を覆うことができるので、ガラスモジュール10を車両1に搭載して車両1のリアハッチゲート20を跳ね上げた状態で車両後方から見たときに、ガラス板100の第1側部110の側端面はカバー部230に遮られて視認されず、車両1の外観品質の低下を防止することができる。
【0047】
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態に係る車両用ガラスモジュール10について、
図8、
図9に基づいて説明する。本実施形態に係るガラスモジュール10は、第1実施形態とは異なり、ガラス板100が湾曲板状であり、モール200の視認防止部220が切欠き223を有している。本実施形態の説明においては、第1実施形態と同様の構成の箇所については同じ符号を付し、同様の構成に関する説明を省略する。
【0048】
本実施形態及び本実施形態の変形例に係るガラスモジュール10を構成するガラス板100の板面は、第1側部110が車両1の外側に向けて湾曲している。ガラス板100の湾曲が大きい場合、第1実施形態に係るモール200を両面テープ140を用いてガラス板100に接着すると、モール200はガラス板100への接着状態を維持することが困難になる場合がある。これは、第1実施形態に係るモール200では、本体部210から垂直方向に立設している板状の視認防止部220の基端部分221の全体が本体部210に接合されて一体化されているため、ガラス板100の板面の湾曲に沿って本体部210を湾曲させることが困難になるからである。すなわち、第1実施形態のモール200では、板状の視認防止部220が本体部210の曲げ剛性を高める補強用リブの役割を果たす構成となっているため、本体部210自体よりも曲げ剛性が大きくなり、本体部210をガラス板100の板面の湾曲に沿って湾曲させることが困難になるのである。
【0049】
そこで、本実施形態に係るモール200は、
図8、
図9に示すように、視認防止部220と本体部210の第2面212との境界部分である視認防止部220の基端部分221の中央部分に切欠き223を形成することにより、視認防止部220と本体部210とが接合されている箇所を視認防止部220の両端部だけに限定し、本体部210の曲げ剛性を小さくしている。すなわち、視認防止部220と本体部210とが接合されている面積を小さくして、視認防止部220があったとしても本体部210自体の曲げ剛性に近づけて、ガラス板100の板面の湾曲に沿って湾曲させることができるように構成されている。なお、切欠き223は、本実施形態のように、一つだけ形成する構成に限られない。複数の切欠き223が視認防止部220の長手方向に沿って形成されていてもよい。この場合は、基端部分221のうち本体部210と接合される部分の個々の面積を小さくすることにより本体部210の曲げ剛性が高まることを抑制することができる。なお、
図9は、本実施形態による作用効果をより明確にするために、ガラス板100の板面の湾曲の曲率を実際の曲率よりも大きくし、誇張して描いている。
【0050】
本実施形態のモール200においては、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、切欠き223が固定部240の少なくとも一部と重畳する箇所に形成されているため、切欠き223を通して固定部240が視認可能になる場合がある。このような場合は、本体部210の視認防止部220と固定部240との間に、固定部240の視認を遮る遮蔽壁(遮蔽部の一例)224を形成してもよい。遮蔽壁224は切欠き223を通して視認可能となる固定部240を遮ることができる程度の高さであればよい。また、遮蔽壁224の視認防止部220の長手方向と平行な長さは、固定部240を遮ることさえできれば、可能な限り短い方がよい。遮蔽壁224の長さが長くなると、本体部210の曲げ剛性を高めてしまうからである。なお、遮蔽壁224は、モール200の本体部210と一体となって形成されてもよいし、別途遮蔽壁224だけ形成して本体部210の第2面212に接着等するように構成されていてもよい。後者の場合、遮蔽壁224をゴムのような弾性のある材料で構成することにより、本体部210の曲げ剛性を高めることなく、固定部240の視認を遮ることができる。
【0051】
このように、本実施形態に係るガラスモジュール10であれば、ガラス板100の板面の湾曲が大きい場合であっても、モール200をガラス板100の板面の湾曲に沿って湾曲させて両面テープ140で接着固定することが容易となる。そして、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、遮蔽壁224により、固定部240の少なくとも一部を視認させないようにすることができる。したがって、ガラスモジュール10を車両1に搭載して車両1のリアハッチゲート20を跳ね上げた状態で車両後方から見たときに、車両1の側面ボディ2の外側に位置する固定部240は遮蔽壁224によって、側面ボディ2と背面ボディ3との溶接痕4はモール200の視認防止部220によって、いずれも遮られて視認されず、車両1の外観品質の低下を防止することができる。
【0052】
〔第2実施形態の変形例1〕
本変形例のモール200の視認防止部220において、切欠き223は、
図10、
図11に示すように、視認防止部220の長手方向の両端から中央に向けて形成されている。視認防止部220と本体部210の第2面212との境界部分である視認防止部220の基端部分221の両端から中央に向けて切欠き223を形成することにより、視認防止部220と本体部210とが接合されている箇所を視認防止部220の中央部だけに限定し、本体部210の曲げ剛性を小さくしている。
【0053】
本変形例において、切欠き223は、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、固定部240と重畳しない箇所に形成されている。換言すれば、視認防止部220と本体部210とが接合されている箇所が、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、固定部240と重畳している。これにより、本変形例においては、第2実施形態のように、遮蔽壁224を別途設けなくても、切欠き223を通して固定部240を視認させないようにすることができる。また、視認防止部220と本体部210とが接合されている箇所が一箇所だけなので、本体部210の曲げ剛性の増大を最小限にすることができる。なお、
図11は、本実施形態による作用効果をより明確にするために、ガラス板100の板面の湾曲の曲率を実際の曲率よりも大きくし、誇張して描いている。
【0054】
このように、本変形例に係るガラスモジュール10であれば、ガラス板100の板面が湾曲していたとしても、モール200をガラス板100の板面の湾曲に沿って湾曲させて両面テープ140で接着固定することができる。そして、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、視認防止部220により、固定部240を視認させないようにすることができる。したがって、ガラスモジュール10を車両1に搭載して車両1のリアハッチゲート20を跳ね上げた状態で車両後方から見たときに、車両1の側面ボディ2の外側に位置する固定部240と、側面ボディ2と背面ボディ3との溶接痕4とは、モール200の視認防止部220によって、いずれも遮られて視認されず、車両1の外観品質の低下を防止することができる。
【0055】
〔第2実施形態の変形例2〕
本変形例のモール200の視認防止部220において、切欠き223は、
図12、13に示すように、視認防止部220の先端部分222から基端部分221(本体部210の第2面212)に向けて複数形成されている(本変形例では7つ)。視認防止部220の先端部分222から基端部分221に向けて切欠き223を複数形成することにより、視認防止部220を複数の剛体に分割することができ、本体部210の曲げ剛性を小さくすることができる。
【0056】
本変形例においては、切欠き223は、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、V字状に形成されている。切欠き223の先端は、本体部210の第2面212に到達している。このように形成することで、ガラス板100の板面が湾曲しており、モール200をガラス板100の板面の湾曲に沿って湾曲させて両面テープ140で接着固定したときに、それぞれの切欠き223において対向する壁面同士を近接させることができる。このようにすることで、切欠き223の幅を小さくすることができ、基端部分221ではほぼ隙間を無くすることができる。これにより、遮蔽壁224を有していなくても、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、固定部240を視認させないようにすることができる。なお、切欠き223は、U字状や矩形状に形成してもよい。なお、
図13は、本実施形態による作用効果をより明確にするために、ガラス板100の板面の湾曲の曲率を実際の曲率よりも大きくし、誇張して描いている。
【0057】
このように、本変形例に係るガラスモジュール10であれば、ガラス板100の板面が湾曲していたとしても、モール200をガラス板100の板面の湾曲に沿って湾曲させて両面テープ140で接着固定することができる。そして、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、視認防止部220により、固定部240を視認させないようにすることができる。したがって、ガラスモジュール10を車両1に搭載して車両1のリアハッチゲート20を跳ね上げた状態で車両後方から見たときに、車両1の側面ボディ2の外側に位置する固定部240と、側面ボディ2と背面ボディ3との溶接痕4とは、モール200の視認防止部220によって、いずれも遮られて視認されず、車両1の外観品質の低下を防止することができる。なお、本体部210の曲げ剛性を小さくすることができるのであれば、切欠き223の数は少なくてもよく、切欠き223は1つであってもよい。
【0058】
〔第2実施形態の変形例3〕
本変形例のモール200の視認防止部220において、切欠き223は、
図14、15に示すように、視認防止部220の長手方向に沿って、複数形成されている(本変形例では3つ)。視認防止部220の長手方向に沿って切欠き223を複数形成することにより、視認防止部220の剛性を低下させ、その結果、本体部210の曲げ剛性を小さくしている。
【0059】
本変形例においては、第2実施形態と同様に、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、切欠き223が固定部240の少なくとも一部と重畳する箇所に形成された場合には、切欠き223を通して固定部240の少なくとも一部が視認可能になる場合がある。このような場合は、本体部210の視認防止部220と固定部240との間に、固定部240の視認を遮る遮蔽壁224(不図示)を形成してもよい。なお、
図15は、本実施形態による作用効果をより明確にするために、ガラス板100の板面の湾曲の曲率を実際の曲率よりも大きくし、誇張して描いている。
【0060】
このように、本変形例に係るガラスモジュール10であれば、ガラス板100の板面が湾曲していたとしても、モール200をガラス板100の板面の湾曲に沿って湾曲させて両面テープ140で接着固定することができる。そして、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、遮蔽壁224により、固定部240の少なくとも一部を視認させないようにすることができる。したがって、ガラスモジュール10を車両1に搭載して車両1のリアハッチゲート20を跳ね上げた状態で車両後方から見たときに、車両1の側面ボディ2の外側に位置する固定部240は遮蔽壁224によって、側面ボディ2と背面ボディ3との溶接痕4はモール200の視認防止部220によって、いずれも遮られて視認されず、車両1の外観品質の低下を防止することができる。なお、本体部210の曲げ剛性を小さくすることができるのであれば、切欠き223の数は少なくてもよく、切欠き223は1つであってもよい。
【0061】
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態に係る車両用ガラスモジュール10について、
図16に基づいて説明する。本実施形態及び本実施形態の変形例に係るガラスモジュール10のガラス板100は、第2実施形態と同様に、第1側部110が車両1の外側に向けて湾曲した湾曲板状である。しかし、モール200については、第1実施形態、第2実施形態とは異なり、本体部210が溝213を有している。本実施形態の説明においては、第1実施形態、第2実施形態と同様の構成の箇所については同じ符号を付し、同様の構成に関する説明を省略する。
【0062】
本実施形態のモール200においては、本体部210の第2面212の長手方向に沿って、複数の溝213が形成されている。溝213が形成された箇所においては、本体部210の厚さが薄くなっている。溝213の数、深さ、断面形状等は特に規定されないが、本体部210が必要な強度を維持する範囲において溝213の数は多く、溝213の深さは深くする方がよい。本体部210の第2面212の長手方向に沿って複数の溝213を形成することにより、本体部210の剛性を低下させて、本体部210の曲げ剛性を小さくしている。なお、複数の溝213は、本体部210の第2面212の短手方向すなわち視認防止部220と交差する方向に沿って形成されていてもよい。
【0063】
このように、本実施形態に係るガラスモジュール10であれば、ガラス板100の板面の湾曲が大きい場合であっても、モール200をガラス板100の板面の湾曲に沿って湾曲させて両面テープ140で接着固定することが容易となる。そして、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、視認防止部220により、固定部240を視認させないようにすることができる。したがって、ガラスモジュール10を車両1に搭載して車両1のリアハッチゲート20を跳ね上げた状態で車両後方から見たときに、車両1の側面ボディ2の外側に位置する固定部240と、側面ボディ2と背面ボディ3との溶接痕4とは、モール200の視認防止部220によって、いずれも遮られて視認されず、車両1の外観品質の低下を防止することができる。
【0064】
なお、本体部210が必要な強度を維持し且つ外観上問題とならない範囲において、溝213ではなく、本体部210を厚さ方向に貫通する孔(切欠き)であってもよい。
【0065】
〔第3実施形態の変形例〕
図17に示すように、本変形例のモール200の本体部210において、第1面211の短手方向、すなわち視認防止部220と交差する方向に沿って、複数の溝213が形成されている。溝213が形成された箇所においては、本体部210の厚さが薄くなっている。溝213の数、深さ、断面形状等は特に規定されないが、本体部210が必要な強度を維持する範囲において溝213の数は多く、溝213の深さは深くする方がよい。本体部210の第1面211の短手方向に沿って複数の溝213を形成することにより、本体部210の剛性を低下させて、本体部210の曲げ剛性を小さくしている。複数の溝213を本体部210の第1面211の短手方向に形成すると、複数の溝213を視認防止部220に沿って形成する場合と比較して、本体部210の剛性をより低下させて、本体部210の曲げ剛性をより小さくすることができる。
図17では図示されていないが、ガラス板100との接着性を高めるために、両面テープ140が貼付される箇所については、溝213が形成されていなくてもよい。なお、複数の溝213は、本体部210の第1面211の長手方向に沿って形成されていてもよい。
【0066】
このように、本変形例に係るガラスモジュール10であれば、ガラス板100の板面が湾曲していたとしても、モール200をガラス板100の板面の湾曲に沿って湾曲させて溝213以外の箇所に貼付した両面テープ140で接着固定することができる。そして、視認防止部220の板面に垂直な方向視において、視認防止部220により、固定部240を視認させないようにすることができる。したがって、ガラスモジュール10を車両1に搭載して車両1のリアハッチゲート20を跳ね上げた状態で車両後方から見たときに、車両1の側面ボディ2の外側に位置する固定部240と、側面ボディ2と背面ボディ3との溶接痕4とは、モール200の視認防止部220によって、いずれも遮られて視認されず、車両1の外観品質の低下を防止することができる。
【0067】
なお、本体部210が必要な強度を維持し且つ外観上問題とならない範囲において、溝213ではなく、本体部210を厚さ方向に貫通する孔(切欠き)であってもよい。
【0068】
〔その他の実施形態〕
上記各本実施形態及びその変形例に係るガラスモジュール10においては、モール200はガラス板100のリアハッチゲート20の側に取り付けられていたが、取り付け場所はこの場所に限られるものではない。例えば、モール200は、ガラス板100における、リアハッチゲート20の側に替えて又はリアハッチゲート20の側に加えて、
図1に示す車両1のドア5の側に取り付けられていてもよい。モール200をガラス板100のドア5の側に取り付けることにより、ドア5を開けた状態で車両前方から後方を見たときに、ガラス板100の側端面や車体構造部は視認防止部220に遮られて視認されず、車両1の外観品質の低下を防止することができる。
図1に示す車両1は4ドアのため、ドア5は後部ドアであるが、2ドア車であれば、ドア5は前部ドアに相当する。
【0069】
車両1の外観品質の低下を防止する目的であれば、モール200は、リアサイドウィンドウに限らず、車両1の任意の固定窓の任意の場所に取り付けて使用することができる
【0070】
上記各実施形態及び変形例に係る構成は、可能な限り組み合わせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、車両用ガラスモジュール及び装着部材に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0072】
1 車両
10 車両用ガラスモジュール
100 ガラス板
140 両面テープ
200 モール(装着部材)
210 本体部
211 第1面
212 第2面
213 溝
220 視認防止部
223 切欠き
224 遮蔽壁(遮蔽部)
230 カバー部
240 固定部(固定部材)