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特許7419249スロットリングなしのバッテリ能力を超えた最大パワースパイクの支持
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】スロットリングなしのバッテリ能力を超えた最大パワースパイクの支持
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/26 20060101AFI20240115BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240115BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20240115BHJP
   H02J 1/14 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
G06F1/26 303
H02J7/00 302C
H02J1/00 304D
H02J1/00 306M
H02J1/14
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2020551381
(86)(22)【出願日】2019-06-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-28
(86)【国際出願番号】 US2019039775
(87)【国際公開番号】W WO2020006386
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2022-06-22
(31)【優先権主張番号】16/021,179
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ユアン-ゾー-リー,アレグザンダー
【審査官】白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-164075(JP,A)
【文献】特開2010-124680(JP,A)
【文献】特表2013-513190(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0181547(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26-1/3296
H02J 1/00-1/16
H02J 7/00-7/12;7/34-7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力供給を制御するコンピュータプラットフォームであって、前記コンピュータプラットフォームは、
プロセッサ構成を含むシステム・オン・チップ(SoC)と、
前記SoCに結合されたディスプレイと、
前記SoCに結合されたチャージャと、
コントローラと、を備え、
前記チャージャは、
チャージャ入力と、
記SoCに結合されたバッテリを前記チャージャ入力からの蓄積エネルギーで補充可能であるように、前記チャージャと前記SoCとを前記バッテリに結合するスイッチ構成と、を備え、前記バッテリは、前記バッテリに対する増加した電力需要に応答して、前記蓄積ネルギーで補充され
前記コントローラは、
前記蓄積ネルギーを使い切る前に前記増加した電力需要が終了しない場合、前記SoC内の1つまたは複数のスロットル動作を開始させて前記電力需要を減少させ、タイマを開始し、前記1つまたは複数のスロットル動作によって前記電力需要が減少する間、前記タイマの期限切れに応答して、前記スイッチ構成を介して前記チャージャ入力において前記蓄積エネルギーを再充電させ、前記チャージャ入力において前記蓄積エネルギーが再充電された場合、前記1つまたは複数のスロットル動作を中断させ、
前記蓄積ネルギーを使い切る前に前記増加した電力需要が終了する場合、前記1つまたは複数のスロットル動作を迂回させる、コンピュータプラットフォーム。
【請求項2】
前記増加した電力需要が終了する場合、前記SoCが低周波モードに入る
請求項1に記載のコンピュータプラットフォーム。
【請求項3】
前記スイッチ構成は、前記増加した電力需要の終了に応答して、前記蓄積ネルギーを再充電可能である、
請求項1に記載のコンピュータプラットフォーム。
【請求項4】
前記増加した電力需要は、電圧閾値未満であるシステム電圧または電流閾値超であるバッテリ電流の1つまたは複数に対応し、前記増加した電力需要は、前記バッテリの電力供給能力を上回る、
請求項1に記載のコンピュータプラットフォーム。
【請求項5】
前記コンピュータプラットフォームは、前記チャージャ入力に結合されたコンデンサをさらに備え、前記蓄積ネルギーは、前記コンデンサから補充可能である、
請求項1から4のいずれかに記載のコンピュータプラットフォーム。
【請求項6】
前記バッテリに関連付けられた最大電力レベルは、前記SoC内で開始される前記1つまたは複数のスロットル動作の数から独立可能である、
請求項1に記載のコンピュータプラットフォーム。
【請求項7】
電力供給を制御する装置であって、前記装置は、
チャージャ入力と、
ロセッサ構成に結合されたバッテリを前記チャージャ入力からの蓄積エネルギーで補充するように、前記チャージャ入力と前記プロセッサ構成とを前記バッテリに結合するスイッチ構成と、
コントローラと、を備え、前記バッテリは、前記バッテリに対する増加した電力需要に応答して、前記蓄積ネルギーで補充可能であり、
前記コントローラは、
前記蓄積ネルギーを使い切る前に前記増加した電力需要が終了しない場合、前記プロセッサ構成内の1つまたは複数のスロットル動作を開始させて前記電力需要を減少させ、タイマを開始し、前記1つまたは複数のスロットル動作を介して前記電力需要が減少する間、前記タイマの期限切れに応答して、前記スイッチ構成に前記チャージャ入力において前記蓄積エネルギーを再充電させ、前記チャージャ入力において前記蓄積エネルギーが再充電された場合、前記1つまたは複数のスロットル動作を中断させ
前記蓄積ネルギーを使い切る前に前記増加した電力需要が終了する場合、前記1つまたは複数のスロットル動作を迂回させる、
装置。
【請求項8】
前記増加した電力需要が終了する場合、前記プロセッサ構成が低周波モードに入る
請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記スイッチ構成は、前記増加した電力需要の終了に応答して、前記蓄積ネルギーを再充電可能である、
請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記増加した電力需要は、電圧閾値未満であるシステム電圧または電流閾値超であるバッテリ電流の1つまたは複数に対応し、前記増加した電力需要は、前記バッテリの電力供給能力を上回る、
請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記蓄積ネルギーは、前記チャージャ入力に結合されたコンデンサから補充可能である、
請求項7から10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記バッテリに関連付けられた最大電力レベルは、前記プロセッサ構成内で開始される前記1つまたは複数のスロットル動作の数から独立可能である、
請求項7に記載の装置。
【請求項13】
チャージャからバッテリへ及び前記バッテリからプロセッサ構成への電力供給を、コントローラを介して制御する方法であって、
前記チャージャによって、前記プロセッサ構成に結合された前記バッテリをチャージャ入力からの蓄積エネルギーで補充し、前記バッテリは、前記バッテリに対する増加した電力需要に応答して、前記蓄積ネルギーで補充され、
前記蓄積ネルギーを使い切る前に前記増加した電力需要が終了しない場合、前記コントローラによって、前記プロセッサ構成内の1つまたは複数のスロットル動作を開始させて前記電力需要を減少させ、タイマを開始し、前記1つまたは複数のスロットル動作によって前記電力需要が減少する間、前記タイマの期限切れに応答して、前記チャージャ入力において前記蓄積エネルギーを再充電させ、前記チャージャ入力において前記蓄積エネルギーが再充電された場合、前記1つまたは複数のスロットル動作を中断させ
前記蓄積ネルギーを使い切る前に前記増加した電力需要が終了する場合、前記コントローラによって、前記1つまたは複数のスロットル動作を迂回させる、
方法。
【請求項14】
前記増加した電力需要が終了する場合、前記プロセッサ構成が低周波モードに入る
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、さらに、前記増加した電力需要の終了に応答して、前記蓄積ネルギーを再充電する、
請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記増加した電力需要は、電圧閾値未満であるシステム電圧または電流閾値超であるバッテリ電流の1つまたは複数に対応し、前記増加した電力需要は、前記バッテリの電力供給能力を上回る、
請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記蓄積ネルギーは、チャージャ入力に結合されたコンデンサから補充される、
請求項13から16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記バッテリに関連付けられた最大電力レベルは、前記プロセッサ構成内で開始される前記1つまたは複数のスロットル動作の数から独立している、
請求項13に記載の方法。
【請求項19】
命令のセットを備えるンピュータプログラムであって、前記命令は、コンピュータプラットフォームによって前記コンピュータプログラムが実行されるとき、前記コンピュータプラットフォームに、
プロセッサ構成に結合されたバッテリをチャージャ入力からの蓄積エネルギーで補充させ、前記バッテリは、前記バッテリに対する増加した電力需要に応答して、前記蓄積ネルギーで補充可能であり、
前記蓄積ネルギーを使い切る前に前記増加した電力需要が終了しない場合、前記プロセッサ構成内の1つまたは複数のスロットル動作を開始させて前記電力需要を減少させ、タイマを開始し、前記1つまたは複数のスロットル動作によって前記電力需要が減少する間、前記タイマの期限切れに応答して、前記チャージャ入力において前記蓄積エネルギーを再充電させ、前記チャージャ入力において前記蓄積エネルギーが再充電された場合、前記1つまたは複数のスロットル動作を中断させ
前記蓄積エネルギーを使い切る前に前記増加した電力需要が終了する場合、前記1つまたは複数のスロットル動作を迂回させる、
ンピュータプログラム
【請求項20】
前記増加した電力需要が終了する場合、前記プロセッサ構成が低周波モードに入る
請求項19に記載のンピュータプログラム
【請求項21】
前記命令は、実行されるとき、前記コンピュータプラットフォームに、前記増加した電力需要の終了に応答して、前記蓄積ネルギーを再充電させる、
請求項19に記載のンピュータプログラム
【請求項22】
前記増加した電力需要は、電圧閾値未満であるシステム電圧または電流閾値超であるバッテリ電流の1つまたは複数に対応し、前記増加した電力需要は、前記バッテリの電力供給能力を上回る、
請求項19に記載のコンピュータプログラム
【請求項23】
前記蓄積ネルギーは、前記チャージャ入力に結合されたコンデンサから補充可能である、
請求項19から22のいずれかに記載のンピュータプログラム
【請求項24】
前記バッテリに関連付けられた最大電力レベルは、前記プロセッサ構成内で開始される前記1つまたは複数のスロットル動作の数から独立可能である、
請求項19に記載のンピュータプログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、概して、バッテリ式のシステムにおいてパワースパイクを取り扱うことに関するものである。より詳しくは、実施形態は、スロットリングなしでバッテリ能力を超えた最大パワースパイクを支持することに関するものである。
【背景技術】
【0002】
高集積化された性質のシステム・オン・チップ(SoC)アーキテクチャは、小さいフォームファクタを有する多種多様なモバイルプラットフォーム(例えば、システム、デバイス)に役立つようにすることができる。しかしながら、動作中に、典型的なSoCのプロセッサ、メモリ、入出力(IO)インタフェースなどからのピーク電力需要は、プラットフォームのバッテリの供給能力を上回りうる。この種の場合には、システム電圧は、プラットフォームの最小限の許容されたシステム電圧未満に低下しうる(例えば、電圧「垂下」が発生しうる)。実際、あまりに低いシステム電圧は、内部電圧調整器が正しく動作するのを妨げうるし、最終的に「ブラックスクリーン」につながりうる。最小電圧保護を用いて、受け入れられるシステム電圧を維持してもよいが、改善のための相当な余地が残る。例えば、1つの方法は、システム電圧垂下に応答してSoCの動作を直ちに抑制し、SoCを低周波モード(LFM)にすることでもよい。この種の解決法は、性能に悪影響を及ぼしうる。
【0003】
実施形態のさまざまな利点は、以下の図面を参照しながら、以下の明細書および添付の請求項を読み込むことによって当業者にとって明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】一実施形態に従う一組の電力曲線およびスロットル動作信号の一例のプロットである。
図2】一実施形態に従うチャージャの動作方法の一例のフローチャートである。
図3】一実施形態に従うコンピュータプラットフォームの一例のブロック図である。
図4】一実施形態に従うチャージャの一例の概略的な回路である。
図5】一実施形態に従う半導体装置の一例の図示例である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図1には、システム・オン・チップ(SoC)のための負荷電力曲線12のプロット10が示される。SoCは、プロセッサ構成(例えば、ホストプロセッサ、グラフィックスプロセッサ、入出力モジュール、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ/FPGAなど)、メモリ(例えば、ランダム・アクセス・メモリ/RAM、読出し専用メモリ/ROM、電気的に消去可能なプログラマブルROM/EEPROM、フラッシュメモリなど)、外部インタフェース(例えば、標準化されたか専用のバスインタフェース)、アナログデジタル(A/D)コンバータ、デジタルアナログ(D/A)コンバータ、電圧調整器など、または、それらの任意の組み合わせを含んでもよい。一例では、SoCは、バッテリ式のコンピュータプラットフォーム、例えば、ノートパソコン、タブレット型コンピュータ、コンバーチブルタブレット、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ウェアラブルデバイス、ロボット、メディアプレーヤなどの一部である。
【0006】
図示例では、負荷電力曲線12は、主に、比較的低い電力レベル14(例えば、電力レベル2/PL2)の近くに留まり、時々、比較的高い電力レベル16(例えば、最大電力レベル4/PL4)の方にスパイクとなり、比較的高い電力レベル16は、SoCの最大許容電力を表す。スパイクは、プロセッサ構成、入出力(IO)通信、メモリ動作などによって取り扱われる作業負荷の増加に起因しうる。特に注目すべきは、スロットル動作信号20(例えば、アサートされるとき、ローである「Prochot#」信号)は、負荷電力曲線12のスパイクの間、アサートされない。対照的に、従来の解決法は、負荷電力曲線12が中間電力レベル22(例えば、バッテリによりサポート可能な電力レベル)を上回るときはいつでも、スロットル動作信号20をアサートしうる。したがって、図示例では、プロセッサ構成および/またはSoCの他のコンポーネントは、それらの電流周波数および/または電圧レベルで、比較的短い期間(例えば1ms未満)である図示のスパイクの間、動作を継続しうる。結果は、著しく強化された性能(例えば、より速い実行)になりうる。
【0007】
チャージャ電力曲線18は、スパイクの間、バッテリの電力供給能力を上回ることに対する懸念を、チャージャが、チャージャの入力から蓄積したエネルギーでバッテリを補充できることによって、取り除くことができることを示す。したがって、図示のチャージャ電力曲線18もまた、補充エネルギーの移動の間、スパイクを生ずる。一旦図示の負荷電力曲線12が比較的低い電力レベル14に戻ると、チャージャは、チャージャ電力曲線18の負の部分によって示されるように、バッテリから蓄積したエネルギーを補充することができる。したがって、図示の解決法は、不必要なスロットリングおよび/または低周波モード(LFM)動作に関連付けられた性能低下を除去するとともに、バッテリの電力供給能力を上回る。
【0008】
図示の解決法の追加の利点は、比較的高い電力レベル16がプロセッサ構成および/またはSoC内で開始されるスロットル動作の数から独立しているということである。この点に関しては、従来の解決法は、Prochot#アサーションの数を計数し、ダイナミック・プラットフォーム・サーマル・フレームワーク(DPTF)を用いて、カウントに基づいて電力レベル16を調整することができる。例えば、Prochot#カウントが(例えば、所定のシステム/プラットフォームのために最適化される)あるレベルを上回る場合、SoCに報告される電力レベル16は減少しうる。Prochot#カウントが他の制限下にある場合、電力レベル16は増加しうる。電力レベル16を減少させることは、性能を低下させうるし(例えば、マルチスレッド周波数動作の低下)、バッテリの充電状態の範囲、異なるベンチマークなどのためのProchot#アサーションの最適数を決定するために、追加のシステムテストを必要としうる。対照的に、図示の方法は、電力レベル16とProchot#アサーションの数との関係を最小化する。したがって、より高い電力レベル16を用いることができ、このことは、強化された性能(例えば、より速い実行)につながる。加えて、Prochot#アサーションの最適数を決定するベンチマークテストの除去は、コストおよび開発ライフサイクルを減少する。
【0009】
図2は、チャージャの動作方法24を示す。方法24は、1つまたは複数のモジュールにおいて、例えば、RAM、ROM、プログラマブルROM(PROM)、ファームウェア、フラッシュメモリなどの機械可読またはコンピュータ可読の記憶媒体、例えば、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)のような構成可能ロジック、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)またはトランジスタ・トランジスタ・ロジック(TTL)技術のような回路技術を用いた固定機能ハードウェアロジック、または、これらの任意の組み合わせにおいて保存される一組のロジック命令として実施されてもよい。
【0010】
例えば、方法24に示される動作を実行するコンピュータプログラムコードは、オブジェクト指向プログラミング言語、例えば、JAVA(登録商標)、SMALLTALK(登録商標)、C++などおよび従来の手続き型プログラミング言語、例えば「C」プログラミング言語または類似のプログラミング言語を含む1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されてもよい。加えて、ロジック命令は、アセンブラ命令、インストラクション・セット・アーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、状態設定データ、集積回路のためのコンフィギュレーションデータ、電子回路および/またはハードウェア(例えば、ホストプロセッサ、中央処理装置/CPU、マイクロコントローラなど)に固有な他の構成成分を実現する状態情報を含んでもよい。
【0011】
図示の処理ブロック26は、(例えば、コンパレータを介して)増加した電力需要がプロセッサ構成および/またはSoCに結合されたバッテリに対して出されるかを決定する。ブロック26は、例えば、プロセッサ構成および/またはSoCのシステム電圧(例えばVsys)が閾値電圧(例えばVth)未満であるかを決定すること、および/または、バッテリ電流が電流閾値超であるかを決定することを含んでもよい。増加した電力需要がバッテリに対して出されない場合、増加した電力需要がバッテリに対して出されるまで(例えば、システム電圧が電圧閾値未満に低下する、および/または、バッテリ電流が電流閾値を上回るまで)、図示の方法24は待ち状態に入る。ブロック28は、バッテリに対する増加した電力需要に応答して、チャージャ入力減結合から蓄積したエネルギーでバッテリを補充する。ブロック28は、蓄積したエネルギーをチャージャ入力に結合されたコンデンサから移動することを含んでもよい。この点に関して、チャージャは、プロセッサ構成、SoCおよび/またはコンピュータプラットフォームがアクティブモードである間、コンデンサを特定のレベル(例えば20V)に充電するように保ってもよい。
【0012】
蓄積したエネルギーを使い切ったか(例えば、入力コンデンサがわずかな電荷を有するかまったく電荷を有さないか)に関する決定は、図示のブロック30で行われる。その場合は、ブロック34は、増加した電力需要が依然として存在するか(例えば、システム電圧が電圧閾値未満であるか、および/または、バッテリ電流が電流閾値超であるか)を決定する。増加した電力需要がバッテリに対して出される場合、ブロック36は、プロセッサ構成および/またはSoC内の1つまたは複数のスロットル動作を開始してもよい。一例では、ブロック36は、Prochot#信号をSoCにアサートするが、ただし、他のスロットリング解決法(例えば、周波数スケーリング、電圧スケーリング、クロックゲーティング)を用いてもよい。Prochot#信号は、SoCに対して、その動作を抑制する要求である。図示のブロック38は、タイマ(例えば10μs)が期限切れになったかを決定する。タイマが期限切れにならなかった場合、方法24は、ブロック36に戻ってもよい。本願明細書において用いられる値は、議論を容易にするためだけであり、状況に応じて変化しうる。
【0013】
ブロック38において、タイマが期限切れになったことが決定される場合、スロットリング動作が実施される(例えば、プロセッサ構成および/またはSoCの電力需要を減少する)のに十分な時間を有すると仮定することができ、ブロック40は、チャージャ入力で蓄積したエネルギーを再充電する。ブロック40は、バッテリからチャージャ入力に結合されたコンデンサ(例えば、入力減結合コンデンサ)までエネルギーを移動することを含んでもよい。加えて、スロットル動作は、ブロック42において中断されてもよい。一例では、一旦チャージャ減結合が所定のレベルに再充電されるならば、ブロック42は、Prochot#信号をデアサートすることを含む。次に、方法24は、ブロック26に戻る。
【0014】
ブロック34において、バッテリに対する増加した電力需要が存在しない(例えば、システム電圧が電圧閾値未満ではなく、バッテリ電流が電流閾値超ではなく、および/または、パワースパイクが終了している)と決定される場合、図示のブロック44は、ブロック36のスロットル動作を迂回し、チャージャ入力で蓄積したエネルギーを再充電する。図示のようにスロットル動作を迂回することは、不必要なスロットリングおよび/または低周波モード(LFM)動作に関連付けられた性能低下を除去する。この点に関して、補充の蓄積したエネルギーを用いて、パワースパイクが終了するのに十分長いプロセッサ構成および/またはSoCに電力供給するのを支援することができるとともに、バッテリの電力供給能力を上回ることに対する懸念を除去することができる。すでに強調されるように、ブロック44は、バッテリからチャージャ入力に結合されたコンデンサまでエネルギーを移動することを含んでもよい。一旦蓄積したエネルギーが再充電されると、方法24は、ブロック26に戻る。
【0015】
ブロック30において、蓄積したエネルギーを使い切らなかった(例えば、入力コンデンサはが依然として電荷を保持する)と決定される場合、ブロック32は、増加した電力需要が依然として存在するか(例えば、システム電圧が閾値未満であるか、および/または、バッテリ電流が電流閾値超であるか)を決定する。増加した電力需要がバッテリに対して出される場合、パワースパイクは終了し、方法24は、ブロック44に進み、ブロック36のスロットル動作を迂回し、蓄積したエネルギーを再充電する。また、図示のようにスロットル動作を迂回することは、不必要なスロットリングおよび/またはLFM動作に関連付けられた性能低下を除去することができる。さらに、補充の蓄積したエネルギーを用いて、パワースパイクが終了するのに十分長いプロセッサ構成および/またはSoCに電力供給するのを支援することができるとともに、バッテリの電力供給能力を上回ることに対する懸念を除去することができる。ブロック32において、システム電圧が閾値未満であると決定される場合、図示の方法24は、ブロック28に戻る。
【0016】
図3は、概して、電子装置/システムの一部でもよいコンピュータプラットフォーム50を示し、計算機能(例えば、PDA、ノートパソコン、タブレット型コンピュータ、コンバーチブルタブレット、サーバ)、通信機能(例えば、スマートフォン)、イメージング機能(例えば、カメラ、ビデオカメラ)、メディアプレイ機能(例えば、スマートテレビ/テレビ)、ウェアラブル機能(例えば、腕時計、メガネ類、被り物、履物、宝石)、車両機能(例えば、車、トラック、オートバイ)、ロボット機能(例えば、自律ロボット)など、または、それらの任意の組み合わせを有する。図示例では、プラットフォーム50は、グラフィックスプロセッサ54(例えば、グラフィックス処理ユニット/GPU)および1つまたは複数のコア56および1つまたは複数のキャッシュ58を有するホストプロセッサ52(例えば、中央処理装置/CPU)を含む。プラットフォーム50はまた、システムメモリ62に結合されるメモリコントローラ60を含んでもよい。
【0017】
図示のプラットフォーム50はまた、SoC66(例えば、半導体ダイ)上のホストプロセッサ52、グラフィックスプロセッサ54、メモリコントローラ60およびシステムメモリ62とともに実施される入出力(IO)モジュール64を含む。グラフィックスプロセッサ54、ホストプロセッサ52、メモリコントローラ60およびIOモジュール64は、多種多様な動作を取り扱うことができるプロセッサ構成を表してもよい。一例では、IOモジュール64は、ディスプレイ68(例えば、タッチスクリーン、液晶ディスプレイ/LCD、発光ダイオード/LEDディスプレイ)、ネットワークコントローラ70(例えば、有線および/または無線)、大容量記憶装置72(例えば、ハードディスクドライブ/HDD、光ディスク、ソリッド・ステート・ドライブ/SSD、フラッシュメモリ)およびチャージャ74と通信する。プラットフォーム50はまた、SoC66の入力に結合されたシステム減結合コンデンサ88(例えばCsys)を含む。
【0018】
チャージャ74は、次に、スイッチ78(電界効果トランジスタ/FET)を介して、例えばUSB(例えば、ユニバーサルシリアルバスのタイプCケーブルおよびコネクタ仕様、Rev.1.0、2014年8月11日、USBインプリメンターズ・フォーラム)ポートのような入力ポート76に結合されてもよい。チャージャ74およびSoC66はまた、スイッチ82(FET)を介して、バッテリ80(例えば、直列の2つのセルすなわち「2S」)に結合される。SoC66に供給される電圧は、例えば、バッテリ80のセル、バッテリ80自体、コネクタ、SoC66が取り付けられるマザーボードなどのようなさまざまなプラットフォームコンポーネントの抵抗に起因して、典型的には理想的なバッテリ80の電圧より少ない。コンデンサ84(チャージャ入力減結合コンデンサ、例えば、Cin)は、チャージャ74の入力に結合され、プロセッサ構成、SoC66および/またはコンピュータプラットフォーム50がアクティブモードである(例えば、アドバンスド・コンフィグレーション・アンド・パワー・インターフェイスのS0ixまたはSxのようなコネクトスタンバイ電力状態ではない)間、チャージャ74は、概して、コンデンサ84を特定のレベル(例えば20V)に充電するように保ってもよい。
【0019】
図示のチャージャ74は、ロジック86(例えば、ロジック命令、構成可能ロジック、固定機能ハードウェアロジックなど、または、それらの任意の組み合わせ)を含み、上述した方法24(図2)の1つまたは複数の態様を実行する。一例では、ロジック86は、コントローラ、例えば、チャージャコントローラまたはバッテリコントローラである。したがって、ロジック86は、入力コンデンサ84から蓄積したエネルギーでバッテリ80を補充してもよく、バッテリ80は、バッテリ80に対する増加した電力需要に応答して、蓄積したエネルギーで補充される。増加した電力需要は、電圧閾値未満であるプロセッサ構成および/またはSoC66に関連付けられたシステム電圧に対応しうる。増加した電力需要は、電流閾値超であるバッテリ80からの電流に対応しうる。一例では、増加した電力需要は、バッテリ80の電力供給能力を上回ってもよい。したがって、蓄積したエネルギーでバッテリ80を補充することは、SoC66の電圧調整器を通常の動作範囲内に保ち、ディスプレイ68がブラックスクリーンになるのを防止する。蓄積したエネルギーを使い切る前にシステム電圧が電圧閾値を上回らない場合、ロジック86は、プロセッサ構成および/またはSoC66内の1つまたは複数のスロットル動作を開始してもよい。
【0020】
加えて、蓄積したエネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了しない場合、ロジック86は、スロットル動作を迂回する。例えば、システム電圧は、プロセッサ構成および/またはSoC66がLFMに入る前に、電圧閾値を上回ってもよい。同様に、バッテリ電流は、プロセッサ構成および/またはSoC66がLFMに入る前に、電流閾値未満に低下してもよい。スロットル動作を迂回し、LFM動作を除去することは、性能を実質的に強化することができる。さらに、補充の蓄積したエネルギーを用いて、パワースパイクが終了するのに十分長いプロセッサ構成および/またはSoC66に電力供給するのを支援することができるとともに、バッテリの電力供給能力を上回ることに対する懸念を除去することができる。加えて、バッテリ80に関連付けられた最大電力レベルは、上述したように、プロセッサ構成および/またはSoC66内で開始されるスロットル動作の数から独立していてもよい。ロジック86がチャージャ74内に位置するとして示されるが、ロジック86は、例えば、SoC66上のように、コンピュータプラットフォーム50の他の部分内に位置してもよい。SoC66のプロセッサ構成はまた、キャッシュ58、システムメモリ62および/または大容量記憶装置72から読み出された命令を実行し、上述した方法24(図2)の1つまたは複数の態様を実行してもよい。
【0021】
図4には、チャージャ90(例えば、この場合、昇降圧コンバータであるが、降圧コンバータも利用可能である)がより詳細に示される。チャージャ90は、上述したチャージャ74(図3)と直ちに置換されてもよい。図示例では、チャージャ90は、チャージャ入力92、インダクタ94およびスイッチ構成(Q3、Q4、Q5、Q6)を含み、プロセッサ構成および/またはSoCに結合されたバッテリ98を、チャージャ入力92に結合されたコンデンサ96から蓄積したエネルギーによって補充する。バッテリ98は、バッテリ98に対する増加した電力需要に応答して、蓄積したエネルギーで補充される。すでに強調されるように、増加した電力需要は、電圧閾値102未満であるプロセッサ構成および/またはSoCに関連付けられたシステム電圧100(Vsys)、電流閾値超であるバッテリ98からの電流などに対応してもよい。電圧閾値未満であるシステム電圧および/または電流閾値超であるバッテリ電流は、プラットフォームの残りの(例えば、メモリまたは記憶装置)の電力消費の増加に対応してもよく、増加した電力需要は、バッテリ98の電力供給能力を上回る。
【0022】
蓄積したエネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了しない場合、例えば、コンパレータ104のようなコントローラは、Prochot#信号106をアサートすることによって、プロセッサ構成および/またはSoC内の1つまたは複数のスロットル動作を開始する。蓄積したエネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了する場合、図示のコンパレータ104は、スロットル動作を迂回する。一例では、増加した電力需要は、プロセッサ構成がLFMに入る前に終了する。さらに、図示のバッテリ98に関連付けられた最大電力レベルは、プロセッサ構成および/またはSoC内で開始されるスロットル動作の数から独立している。図示のスイッチ構成はまた、システム電圧が電圧閾値を上回ることに応答して、蓄積したエネルギーを再充電する。コントローラはまた、スイッチ構成および/またはバッテリスイッチ108のような他のスイッチを動作してもよい。
【0023】
システム減結合コンデンサ110よりチャージャ入力減結合コンデンサ84にエネルギーを蓄積する方が効果的になりうる、ということが決定され、これは、コンデンサ84は、20Vから6V以下まで放電可能になりえ、一方、コンデンサ110は、スロットル動作閾値レベル(例えば、約6V)からシステム最低電圧(例えば、約5.6V)まで放電可能になりうるからである。この種の場合には、バッテリ98を補充するために、チャージャ90の入力92での1μFの減結合は、SoCの入力での78μFの減結合に等しい。したがって、図示の解決法はまた、相当なコストおよび集積回路サイズの利点も提供する。
【0024】
図5は、半導体パッケージ装置112を示す。装置112は、上述したSoC66(図3)と直ちに置換されてもよい。図示の装置112は、1つまたは複数の基板114(例えば、シリコン、サファイヤ、ガリウムヒ素)および基板114に結合されたロジック116(例えば、トランジスタアレイおよび他の集積回路/ICコンポーネント)を含む。ロジック116は、構成可能ロジックまたは固定機能ハードウェアロジックにおいて少なくとも部分的に実施されてもよい。ロジック116は、概して、上述した方法24(図2)の1つまたは複数の態様を実施してもよい。したがって、ロジック116は、チャージャ入力から蓄積したエネルギーでプロセッサ構成に結合されたバッテリを補充してもよく、バッテリは、バッテリに対する増加した電力需要に応答して、蓄積したエネルギーで補充可能である。増加した電力需要は、バッテリの電力供給能力を上回ってもよい。
【0025】
加えて、蓄積したエネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了しない場合、ロジック116は、プロセッサ構成内の1つまたは複数のスロットル動作を開始してもよい。さらに、蓄積エネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了する場合、ロジック116は、スロットル動作を迂回してもよい。一例では、増加した電力需要は、プロセッサ構成がLFMに入る前に終了する。バッテリに関連付けられた最大電力レベルは、プロセッサ構成内で開始されるスロットル動作の数から独立していてもよい。
【0026】
一例では、ロジック116は、基板114内で位置決めされる(例えば、埋め込まれる)トランジスタチャネル領域を含む。したがって、ロジック116と基板114との間のインタフェースは、階段接合ではいけない。ロジック116は、基板114の最初のウェーハ上に成長するエピタキシャル層を含むとみなされてもよい。
【0027】
付記および例
例1は、性能強化されたコンピュータプラットフォームを含んでもよく、コンピュータプラットフォームは、プロセッサ構成を含むシステム・オン・チップ(SoC)と、SoCに結合されたディスプレイと、SoCに結合されたチャージャと、コントローラと、を備え、チャージャは、チャージャ入力と、チャージャ入力から蓄積したエネルギーでSoCに結合されたバッテリを補充するスイッチ構成と、を含み、バッテリは、バッテリに対する増加した電力需要に応答して、蓄積したエネルギーで補充可能であり、コントローラは、蓄積したエネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了しない場合、SoC内の1つまたは複数のスロットル動作を開始し、蓄積したエネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了する場合、1つまたは複数のスロットル動作を迂回する。
【0028】
例2は、例1のコンピュータプラットフォームを含んでもよく、増加した電力需要は、SoCが低周波モードに入る前に終了する。
【0029】
例3は、例1のコンピュータプラットフォームを含んでもよく、スイッチ構成は、増加した電力需要の終了に応答して、蓄積したエネルギーを再充電可能である。
【0030】
例4は、例1のコンピュータプラットフォームを含んでもよく、増加した電力需要は、電圧閾値未満であるシステム電圧または電流閾値超であるバッテリ電流の1つまたは複数に対応し、増加した電力需要は、バッテリの電力供給能力を上回る。
【0031】
例5は、例1のコンピュータプラットフォームを含んでもよく、コンピュータプラットフォームは、チャージャ入力に結合されたコンデンサをさらに備え、蓄積したエネルギーは、コンデンサから補充可能である。
【0032】
例6は、例1のコンピュータプラットフォームを含んでもよく、バッテリに関連付けられた最大電力レベルは、SoC内で開始される1つまたは複数のスロットル動作の数から独立可能である。
【0033】
例7は、装置を含んでもよく、装置は、チャージャ入力と、チャージャ入力から蓄積したエネルギーでプロセッサ構成に結合されたバッテリを補充するスイッチ構成と、コントローラと、を備え、バッテリは、バッテリに対する増加した電力需要に応答して、蓄積したエネルギーで補充可能であり、コントローラは、蓄積したエネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了しない場合、プロセッサ構成内の1つまたは複数のスロットル動作を開始し、蓄積したエネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了する場合、1つまたは複数のスロットル動作を迂回する。
【0034】
例8は、例7の装置を含んでもよく、増加した電力需要は、プロセッサ構成が低周波モードに入る前に終了する。
【0035】
例9は、例7の装置を含んでもよく、スイッチ構成は、増加した電力需要の終了に応答して、蓄積したエネルギーを再充電可能である。
【0036】
例10は、例7の装置を含んでもよく、増加した電力需要は、電圧閾値未満であるシステム電圧または電流閾値超であるバッテリ電流の1つまたは複数に対応し、増加した電力需要は、バッテリの電力供給能力を上回る。
【0037】
例11は、例7の装置を含んでもよく、蓄積したエネルギーは、チャージャ入力に結合されたコンデンサから補充可能である。
【0038】
例12は、例7の装置を含んでもよく、バッテリに関連付けられた最大電力レベルは、プロセッサ構成内で開始される1つまたは複数のスロットル動作の数から独立可能である。
【0039】
例13は、方法を含んでもよく、チャージャ入力から蓄積したエネルギーでプロセッサ構成に結合されたバッテリを補充し、バッテリは、バッテリに対する増加した電力需要に応答して、蓄積したエネルギーで補充され、蓄積したエネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了しない場合、プロセッサ構成内の1つまたは複数のスロットル動作を開始し、蓄積したエネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了する場合、1つまたは複数のスロットル動作を迂回する。
【0040】
例14は、例13の方法を含んでもよく、増加した電力需要は、プロセッサ構成が低周波モードに入る前に終了する。
【0041】
例15は、例13の方法を含んでもよく、方法は、さらに、増加した電力需要の終了に応答して、蓄積したエネルギーを再充電する。
【0042】
例16は、例13の方法を含んでもよく、増加した電力需要は、電圧閾値未満であるシステム電圧または電流閾値超であるバッテリ電流の1つまたは複数に対応し、増加した電力需要は、バッテリの電力供給能力を上回る。
【0043】
例17は、例13の方法を含んでもよく、蓄積したエネルギーは、チャージャ入力に結合されたコンデンサから補充される。
【0044】
例18は、例13の方法を含んでもよく、バッテリに関連付けられた最大電力レベルは、プロセッサ構成内で開始される1つまたは複数のスロットル動作の数から独立している。
【0045】
例19は、命令のセットを備える少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、命令は、コンピュータプラットフォームによって実行されるとき、コンピュータプラットフォームに、チャージャ入力から蓄積したエネルギーでプロセッサ構成に結合されたバッテリを補充させ、バッテリは、バッテリに対する増加した電力需要に応答して、蓄積したエネルギーで補充可能であり、蓄積したエネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了しない場合、プロセッサ構成内の1つまたは複数のスロットル動作を開始させ、蓄積したエネルギーを使い切る前に増加した電力需要が終了する場合、1つまたは複数のスロットル動作を迂回させる。
【0046】
例20は、例19の少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、増加した電力需要は、プロセッサ構成が低周波モードに入る前に終了する。
【0047】
例21は、例19の少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、命令は、実行されるとき、コンピュータプラットフォームに、増加した電力需要の終了に応答して、蓄積したエネルギーを再充電させる。
【0048】
例22は、例19の少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、増加した電力需要は、電圧閾値未満であるシステム電圧または電流閾値超であるバッテリ電流の1つまたは複数に対応し、増加した電力需要は、バッテリの電力供給能力を上回る。
【0049】
例23は、例19の少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、蓄積したエネルギーは、チャージャ入力に結合されたコンデンサから補充可能である。
【0050】
例24は、例19の少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、バッテリに関連付けられた最大電力レベルは、プロセッサ構成内で開始される1つまたは複数のスロットル動作の数から独立可能である。
【0051】
したがって、本願明細書において記載されている技術は、スロットリングの代わりにアクティブな最小の電圧保護を用いることができるとともに、バッテリの電力を補充し、SoCピーク力がバッテリ能力を上回ることを可能にする。したがって、LFMへの不必要なスロットリングを回避することができる。技術は、LFMへの比較的速いスロットリングを有するシステムにおいて、および、なんらかの充電状態において、例えば10μs未満でSoC電力における十分な低下を有しうるシステムにおいて、用いることができる。
【0052】
実施形態は、すべてのタイプの半導体集積回路(「IC」)チップとの使用に適用可能である。これらのICチップの例には、プロセッサ、コントローラ、チップセットコンポーネント、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、メモリチップ、ネットワークチップ、システム・オン・チップ(SoC)、SSD/NANDコントローラ、ASICなどが含まれるが、これらに限定されない。加えて、図面の一部では、信号導体線が線で表されている。一部が、より多くの構成的な信号経路を示すよう異なっていることがあり、構成的な信号経路を示すよう数字のラベルを有していることがあり、および/または、主な情報の流れの方向を示すよう1つまたは複数の端部に矢印を有していることがある。しかしながら、これらは限定的に解釈されるべきではない。むしろ、そのような付加的な詳細は、回路についてのより容易な理解を促進するよう、1つまたは複数の例示の実施形態との関連で使用されていることがある。いずれかの表されている信号線は、追加の情報を有するか否かに関わらず、実際には、複数の方向に移動し得る1つまたは複数の信号を備えていてもよく、任意の適切なタイプの信号スキームで実装されてよい。例えばデジタルまたはアナログ線が、差動ペア、光ファイバ線および/またはシングルエンドの線で実装される。
【0053】
例示のサイズ/モデル/値/範囲が与えられているが、実施形態は同じものに限定されない。製造技術(例えばフォトリソグラフィ)が経時的に成熟するにつれて、より小さいサイズのデバイスを製造することが可能になることが予想される。加えて、ICチップおよび他のコンポーネントに対する周知の電力/接地接続は、図面および議論の簡潔性のため、そして実施形態の特定の側面を曖昧にしないようにするために、図面に図示されていることも図示されていないこともある。さらに、実施形態を曖昧にすることを避けるため、また、ブロック図の配置の実装に関する詳細は、実施形態が実装されるプラットフォームに大いに依存するという事実、すなわち、そのような詳細は当業者の範囲内で適切にされるべきであることを考慮して、配置がブロック図の形で示されていることがある。例示の実施形態を説明するために具体的な詳細(例えば回路)が説明されている場合、これらの具体的な詳細を用いずに、あるいはその変形を用いて実施形態を実施することも可能であることが当業者に明らかであるものとする。したがって、説明は限定ではなく、例示とみなされるべきである。
【0054】
本願明細書において、「結合」という用語は、問題となっているコンポーネントの間の任意のタイプの直接または間接的関係を指し、電気、機械、流体、光学、電磁気、電気機械または他の接続に当てはまることがある。加えて、本願明細書において、「第1」、「第2」などの用語は、他に定めがない限り、議論を容易にするためだけに使用されており、特定の時間的または年代的な意味を持たないことがある。
【0055】
この出願および特許請求の範囲において用いられているように、「1つまたは複数」という用語で結合される用語のリストは、リストされた用語の任意の組み合わせを意味してもよい。例えば、「A、BまたはCの1つまたは複数」というフレーズは、A、B、C、AおよびB、AおよびC、BおよびC、または、A、BおよびCを意味する。
【0056】
当業者は、前述の説明から、実施形態の広範な技術をさまざまな形で実装することができることを認識するであろう。したがって、実施形態は、その特定の例に関連して説明されているが、図面、明細書および以下の特許請求の範囲の教示により、他の修正が当業者には明らかとなるので、実施形態の実際の範囲はそのように限定されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5