(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】サーバ、情報処理方法、プログラムおよびシステム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/52 20220101AFI20240115BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240115BHJP
H04N 21/2668 20110101ALI20240115BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20240115BHJP
【FI】
H04L67/52
G06Q30/06
H04N21/2668
H04N21/258
(21)【出願番号】P 2021125584
(22)【出願日】2021-07-30
【審査請求日】2022-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】濱窄 亮介
(72)【発明者】
【氏名】真崎 洋輔
【審査官】羽岡 さやか
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-138408(JP,A)
【文献】特開2009-296309(JP,A)
【文献】特表2012-514374(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103200197(CN,A)
【文献】特開2017-092780(JP,A)
【文献】特開2004-102415(JP,A)
【文献】国際公開第2014/006886(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/52
G06Q 30/06
H04N 21/2668
H04N 21/258
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信サーバに記憶されたコンテンツを記憶する、
航空機に設置されるサーバであって、
前記
航空機に設置された端末に前記コンテンツを送信する通信部と、
前記端末に表示された前記コンテンツの視聴者を識別する識別情報と、前記視聴者の視聴履歴とを記憶する記憶部とを備え、
前記通信部は、
前記コンテンツを自身の端末で視聴した前記視聴者を識別する前記識別情報と、
前記視聴者の端末で視聴された前記コンテンツの前記視聴履歴とを、
前記航空機の離陸前に前記配信サーバから受信
して前記記憶部に記憶し、前記識別情報と前記視聴履歴とに基づいて前記視聴者のシートに対応する前記端末に前記コンテンツの続きを送信する。
【請求項2】
請求項1に記載のサーバであって、
前記通信部は、
前記航空機の着陸後に、前記記憶部に記憶された前記識別情報と、前記記憶部に記憶された前記視聴履歴とを、
前記端末で視聴された前記コンテンツの続きを前記視聴者の端末に送信するために前記配信サーバに送信する。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のサーバであって、
前記通信部は、前記視聴者が視聴を中断した前記コンテンツに関する情報を前記端末または、前記視聴者の端末に送信する。
【請求項4】
請求項3に記載のサーバであって、
前記通信部は、前記視聴者が視聴を中断した前記コンテンツに関する情報として、前記視聴者が視聴を中断した前記コンテンツを前記配信サーバにより継続視聴するための追加料金の支払いに関する情報を前記端末または、前記視聴者の端末に送信する。
【請求項5】
請求項4に記載のサーバであって、
前記追加料金の金額は、配信される前記コンテンツの量に基づき決定される。
【請求項6】
請求項5に記載のサーバであって、
配信される前記コンテンツの量は、配信される前記コンテンツの通信量および、前記コンテンツの残り視聴可能時間のうち少なくとも一つを含む。
【請求項7】
請求項4から請求項6のいずれか一項に記載のサーバであって、
前記追加料金の金額は、配信される前記コンテンツの種類に基づき決定される。
【請求項8】
請求項3に記載のサーバであって、
前記視聴者が視聴を中断した前記コンテンツに関する情報は、前記コンテンツの視聴に利用可能なクーポンに関する情報を含む。
【請求項9】
請求項
1から請求項8のいずれか一項に記載のサーバであって、
前記コンテンツの継続視聴の要求を前記端末から受信すると、前記識別情報に基づいて、前記視聴者の端末で視聴された前記コンテンツの前記視聴履歴を検索する制御部をさらに有する。
【請求項10】
請求項
1から請求項9のいずれか一項に記載のサーバであって、
前記識別情報は、前記航空機のフライト番号または、前記航空機のシート番号を含む。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のサーバであって、
前記通信部は、視聴者を特定する識別情報と、前記視聴者の視聴履歴と、前記配信サーバの接続アドレスの情報に基づくコード情報を前記端末に送信する。
【請求項12】
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のサーバであって、
前記通信部は、前記識別情報と、前記記憶部に記憶された前記視聴履歴とを、前記配信サーバとの間で送受信する。
【請求項13】
配信サーバに記憶されたコンテンツを記憶する、
航空機に設置されるサーバの情報処理方法であって、
前記コンテンツを自身の端末で視聴した視聴者を識別する識別情報と、前記視聴者の端末で視聴された前記コンテンツの視聴履歴とを、前記サーバの通信部によって、前記航空機の離陸前に前記配信サーバから受信して前記サーバの記憶部に記憶し、前記識別情報と前記視聴履歴とに基づいて前記
航空機に設置された
前記視聴者のシートに対応する端末に前記コンテンツ
の続きを前記サーバの
前記通信部によって送信することと、
前記端末に表示された前記コンテンツの
前記視聴者を識別する
前記識別情報と、前記視聴者の
前記視聴履歴とを前記サーバの
前記記憶部に記憶することと
、を含む。
【請求項14】
配信サーバに記憶されたコンテンツを記憶する、
航空機に設置されるサーバによって実行されるプログラムであって、
前記コンテンツを自身の端末で視聴した視聴者を識別する識別情報と、前記視聴者の端末で視聴された前記コンテンツの視聴履歴とを、前記サーバの通信部によって、前記航空機の離陸前に前記配信サーバから受信して前記サーバの記憶部に記憶し、前記識別情報と前記視聴履歴とに基づいて前記
航空機に設置された
前記視聴者のシートに対応する端末に前記コンテンツ
の続きを前記サーバの
前記通信部によって送信することと、
前記端末に表示された前記コンテンツの
前記視聴者を識別する
前記識別情報と、前記視聴者の
前記視聴履歴とを前記サーバの
前記記憶部に記憶することと
、が前記サーバによって実行される。
【請求項15】
コンテンツを配信する配信サーバと、
航空機に設置され、前記配信サーバに記憶されたコンテンツを記憶する
航空機サーバとを含むシステムであって、
前記配信サーバは、
前記コンテンツを自身の端末で視聴した視聴者を識別する識別情報と、前記視聴者の
端末で視聴された前記コンテンツの視聴履歴とを記憶する第1記憶部を含み、
前記
航空機サー
バは、前記識別情報と、前記視聴履歴とを記憶する第2記憶部を含み、
前記第1記憶部と前記第2記憶
部は、前記配信サーバと前記
航空機サーバとのうちの一方が、記憶された前記識別情報と、記憶された前記視聴履歴とを他方に送信することにより、前記一方から送信された前記視聴履歴を記憶し、
前記配信サーバで視聴されたコンテンツの続きを、
前記識別情報と前記視聴履歴に基づいて、
前記視聴者のシートに対応する前記航空機の端末に前記
航空機サーバから送信す
る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サーバ、情報処理方法、プログラム、配信サーバおよびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、航空機の搭乗者に映画などのコンテンツを提供するサービスが実用化されている。このようなサービスにおいて、例えば特許文献1には、航空機内で視聴しているコンテンツを、ICカードを利用して別の機会に継続視聴する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によると、配信サーバに記憶されたコンテンツを記憶する、移動体に設置されるサーバであって、移動体に設置された端末にコンテンツを送信する通信部と、端末に表示されたコンテンツの視聴者を識別する識別情報と、視聴者の視聴履歴とを記憶する記憶部とを備え、通信部は、記憶部に記憶された識別情報と、記憶部に記憶された視聴履歴とを、配信サーバから受信または、配信サーバに送信する。
本発明の第2の態様によると、配信サーバに記憶されたコンテンツを記憶する、移動体に設置されるサーバの情報処理方法であって、移動体に設置された端末にコンテンツをサーバの通信部によって送信することと、端末に表示されたコンテンツの視聴者を識別する識別情報と、視聴者の視聴履歴とをサーバの記憶部に記憶することと、記憶部に記憶された識別情報と、記憶部に記憶された視聴履歴とを、通信部によって、配信サーバから受信、または配信サーバに送信することとを含む。
本発明の第3の態様によると、配信サーバに記憶されたコンテンツを記憶する、移動体に設置されるサーバによって実行されるプログラムであって、移動体に設置された端末にコンテンツをサーバの通信部によって送信することと、端末に表示されたコンテンツの視聴者を識別する識別情報と、視聴者の視聴履歴とをサーバの記憶部に記憶することと、記憶部に記憶された識別情報と、記憶部に記憶された視聴履歴とを、通信部によって、配信サーバから受信、または配信サーバに送信することとがサーバによって実行される。
本発明の第4の態様によると、コンテンツを配信する配信サーバであって、移動体に設置された移動体サーバに記憶されているコンテンツを記憶する記憶部と、移動体に設置された端末に表示されたコンテンツを視聴する視聴者を識別する識別情報と、視聴者の視聴履歴とを移動体サーバから受信する通信部と、識別情報と、視聴履歴とに基づいて、移動体サーバが端末に送信したコンテンツの続きを通信部によって送信する制御を行う制御部とを備える。
本発明の第5の態様によると、コンテンツを配信する配信サーバと、移動体に設置され、配信サーバに記憶されたコンテンツを記憶する移動体サーバとを含むシステムであって、配信サーバは、視聴者を識別する識別情報と、視聴者の視聴履歴とを記憶する第1記憶部を含み、移動体サーバとは、識別情報と、視聴履歴とを記憶する第2記憶部を含み、第1記憶部と第2記憶部とは、配信サーバと移動体サーバとのうちの一方が、記憶された識別情報と、記憶された視聴履歴とを他方に送信することにより、最新の状態の視聴履歴を記憶し、配信サーバで視聴されたコンテンツの続きを、視聴履歴に基づいて、移動体サーバから送信する、または、移動体サーバで視聴されたコンテンツの続きを、視聴履歴に基づいて、配信サーバから送信する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】実施形態の一態様におけるシステムの構成の一例を示す図。
【
図2】実施形態の一態様における視聴者端末の構成の一例を示す図。
【
図3】第1実施形態に係る機内サーバの制御部により実現される機能の一例を示す図。
【
図4】第1実施形態に係る機内サーバの記憶部に記憶される情報の一例を示す図。
【
図5】第1実施形態に係る機内端末の制御部により実現される機能の一例を示す図。
【
図6】第1実施形態に係る機内端末の記憶部に記憶される情報の一例を示す図。
【
図7】第1実施形態に係る配信サーバの制御部により実現される機能の一例を示す図。
【
図8】第1実施形態に係る配信サーバの記憶部に記憶される情報の一例を示す図。
【
図9】第1実施形態に係る視聴データの一例を示す図。
【
図10】第1実施形態に係る各装置が実行する処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図11】第2実施形態に係る配信サーバの制御部により実現される機能の一例を示す図。
【
図12】第2実施形態に係る機内サーバの制御部により実現される機能の一例を示す図。
【
図13】第2実施形態に係る各装置が実行する処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図14】第3実施形態に係る機内サーバの制御部により実現される機能の一例を示す図。
【
図15】第3実施形態に係る各装置が実行する処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図16】第4実施形態に係る配信サーバの制御部により実現される機能の一例を示す図。
【
図17】第4実施形態に係る配信サーバ、視聴者端末が実行する処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図18】第5実施形態に係る機内サーバの制御部により実現される機能の一例を示す図。
【
図19】第5実施形態に係る機内サーバ、配信サーバ、視聴者端末が実行する処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図20】第6実施形態に係る機内サーバの制御部により実現される機能の一例を示す図。
【
図21】第6実施形態に係る各装置が実行する処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図22】機内端末の表示部に表示されたコード情報を視聴者端末で読み取る様子の一例を示す図。
【
図23】第8実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図。
【
図24】第9実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0006】
<法的事項の遵守>
本明細書に記載の開示は、通信の秘密など、本開示の実施に必要な実施国の法的事項遵守を前提とすることに留意されたい。
【0007】
本開示に係るサーバ、情報処理方法、プログラム、配信サーバ、システムを実施するための実施形態について、図面を参照して説明する。
【0008】
[システム構成]
図1は、本開示の一実施形態に係るシステム1の構成を示す。
図1に開示されるように、システム1では、ネットワーク30を介して配信サーバ10と、視聴者端末20(視聴者端末20A、視聴者端末20B、・・・)と、機内サーバ40とが接続され、この機内サーバ40が、ネットワーク50を介して機内端末60(機内端末60A、機内端末60B、機内端末60C、・・・)と接続される。
【0009】
配信サーバ10は、例えば地上に設置されて、コンテンツを記憶し、その記憶されたコンテンツを送信する機能を有する。コンテンツは、限定ではなく例として、映画および音楽などを含む。なお、配信サーバ10に接続される視聴者端末20および機内サーバ40の数は限定されない。
【0010】
ネットワーク30は、1以上の配信サーバ10と、1以上の視聴者端末20と、1以上の機内サーバ40とを接続する役割を担う。すなわち、ネットワーク30は、上記の各種の装置の間でデータを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
【0011】
ネットワーク30のうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよいし、そうでなくてもよい。ネットワーク30は、限定ではなく例として、アドホック・ネットワーク(ad hoc network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network:LAN)、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ワイヤレスWAN(wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(metropolitan area network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDN(integrated service digital networks)、無線LAN、LTE(long term evolution)、CDMA(code division multiple access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ネットワーク30は、1つまたは複数のネットワーク30を含むことができる。
【0012】
視聴者端末20(視聴者端末20A、視聴者端末20B、視聴者端末20C、・・・)(限定ではなく視聴者端末の一例)は、視聴者A、視聴者B、視聴者C、・・・が利用する端末であり、配信サーバ10からコンテンツを受信する機能を有する。視聴者端末20は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。視聴者端末20は、限定ではなく例として、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(限定ではなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定ではなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定ではなく例として、PDA・(personal digital assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、または他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。また、視聴者端末20は情報処理端末と表現されてもよい。
【0013】
視聴者端末20A、視聴者端末20Bおよび視聴者端末20Cの構成は基本的には同一であるため、以下の説明においては、視聴者端末20について説明する。また、必要に応じて、視聴者Xが利用する端末を視聴者端末20Xと表現する。なお、視聴者の識別情報は、所定のサービスにおいて視聴者が利用するアカウントに対応付けられた視聴者の情報を含むことができる。視聴者の識別情報は、限定ではなく例として、視聴者により入力される、または、所定のサービスにより付与される、視聴者の名前、視聴者のアイコン画像、視聴者の年齢、視聴者の性別、視聴者の住所、視聴者の趣味趣向、視聴者の識別子などの視聴者に対応付けられた情報を含み、これらのいずれか一つまたは、組み合わせであってもよいし、そうでなくてもよい。
【0014】
機内サーバ40は、航空機に設置され、配信サーバ10に記憶されたコンテンツと同じコンテンツを記憶するもので、本開示のサーバを構成する。機内サーバ40は、ネットワーク50を介して機内端末60にコンテンツを送信する。なお、機内サーバ40に接続される機内端末60の数は限定されない。
【0015】
ネットワーク50は、1以上の機内サーバ40と、1以上の機内端末60とを接続する役割を担う。すなわち、ネットワーク50は、上記の各種の装置の間でデータを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
なお、ネットワーク50は、ネットワーク30と同様に構成することができるため、再度の説明を省略する。
【0016】
機内端末60(機内端末60A、機内端末60B、機内端末60C、・・・)(限定ではなく機内端末の一例)は、航空機に設置され、航空機に搭乗した視聴者A、視聴者B、視聴者C、・・・が利用するもので、本開示の端末を構成する。機内端末60は、機内サーバ40からコンテンツを受信する機能を有する。機内端末60は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。機内端末60は、限定ではなく例として、モニタ(液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))、タッチパネル、タッチディスプレイ、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ、メディアコンピュータプラットホーム、ハンドヘルドコンピュータデバイス、ウェアラブル端末、または他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。
【0017】
機内端末60A、機内端末60Bおよび機内端末60Cの構成は基本的には同一であるため、以下の説明においては、機内端末60について説明する。また、必要に応じて、視聴者Xが利用する端末を機内端末60Xと表現し、視聴者Xまたは機内端末60Xに対応付けられた、所定のサービスにおける視聴者情報を視聴者情報Xと表現する。
【0018】
[各装置のハードウェア(HW)構成]
システム1に含まれる各装置のHW構成について説明する。
【0019】
(1)配信サーバのHW構成
図1には、配信サーバ10のHW構成の一例を示している。
配信サーバ10は、限定ではなく例として、制御部11(CPU:central processing unit(中央処理装置))、記憶部15、通信部14、入出力部12、ディスプレイ13を備える。配信サーバ10のHWの各構成要素は、限定ではなく例として、バスを介して相互に接続される。なお、配信サーバ10のHWは、全ての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、配信サーバ10のHWは、ディスプレイ13を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0020】
制御部11は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定ではなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
【0021】
制御部11は、代表的には中央処理装置(CPU)であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよいし、そうでなくてもよい。本開示において、制御部11は、これらに限定されない。
【0022】
記憶部15は、配信サーバ10が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部15は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶部15は、これらに限定されない。また、記憶部15は、メモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0023】
通信部14は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信部14は、ネットワーク30を介して、視聴者端末20等の各種装置との通信を実行する機能を有する。通信部14は、各種データを制御部11からの指示に従って、視聴者端末20等の各種装置に送信する。また、通信部14は、視聴者端末20等の各種装置から送信された各種データを受信し、制御部11に伝達する。また、通信部14が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合がある。
【0024】
入出力部12は、配信サーバ10に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力部12は、ユーザからの入力を受け付けて、入力に係る情報を制御部11に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入出力部12は、代表的にはキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、入出力部12は、限定ではなく例として、タッチパネルやカメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含んでいてもよいし、そうでなくてもよい。ただし、本開示において、入出力部12は、これらに限定されない。
【0025】
ディスプレイ13は、代表的にはモニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD)で実現される。なお、ディスプレイ13は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)などであってもよいし、そうでなくてもよい。なお、これらのディスプレイ13は、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。本開示において、ディスプレイ13は、これらに限定されない。
【0026】
(2)機内サーバのHW構成
図1には、機内サーバ40のHW構成の一例を示している。
機内サーバ40は、限定ではなく例として、制御部41(CPU)、記憶部45、通信部44、入出力部42、ディスプレイ43を備える。機内サーバ40のHWの各構成要素は、限定ではなく例として、バスを介して相互に接続される。なお、機内サーバ40のHWは、全ての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、機内サーバ40のHWは、ディスプレイ43を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0027】
なお、機内サーバ40に含まれる上記の各構成要素や機能部を実現するためのHWや部品等については、配信サーバ10と同様に構成することができる。このため、以下では再度の説明を省略する。
(3)機内端末のHW構成
図1には、機内端末60のHW構成の一例を示している。
機内端末60は、限定ではなく例として、制御部61(CPU)、記憶部66、通信部62、入出力部63、表示部64、スピーカ65を備える。機内端末60のHWの各構成要素は、限定ではなく例として、バスを介して相互に接続される。なお、機内端末60のHWは、全ての構成要素を含むことは必須ではない。限定でなく例として、機内端末60は、個々の構成要素、または複数の構成要素を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0028】
通信部62は、ネットワーク50を介して各種データの送受信を行う。通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信部62は、ネットワーク50を介して、機内サーバ40等の各種装置との通信を実行する機能を有する。通信部62は、各種データを機内サーバ40等の各種装置に送信する。また、通信部62は、機内サーバ40等の各種装置から送信された各種データを受信し、制御部61に伝達する。また、通信部62が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
【0029】
入出力部63は、機内端末60に対する各種操作を入力する装置、および、機内端末60で処理された処理結果を出力する装置を含む。入出力部63は、入力部と出力部が一体化していてもよいし、入力部と出力部に分離していてもよいし、そうでなくてもよい。
【0030】
入力部は、ユーザからの入力を受け付けて、入力に係る情報を制御部61に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入力部は、限定ではなく例として、押しボタンスイッチ、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含む。
【0031】
出力部は、制御部61で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力部は、限定ではなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、スピーカ(音声出力)、レンズ(限定ではなく例として3D(three dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンターなどを含む。
【0032】
表示部64は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。表示部64は、限定ではなく例として、モニタ(限定ではなく例として、液晶ディスプレイやOELD)、タッチパネル、タッチディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよいし、そうでなくてもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置を含む。なお、これらの表示部64は、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0033】
入出力部63がタッチパネルの場合、入出力部63と表示部64とは、略同一の大きさおよび形状で対向して配置されていてもよい。
【0034】
制御部61は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定ではなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。そのため、制御部61は、制御回路と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0035】
制御部61は、限定ではなく例として、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)を含む。
【0036】
記憶部66は、機内端末60が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部66は、限定ではなく例として、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)など各種の記憶媒体を含む。また、記憶部28は、メモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0037】
機内端末60は、プログラムを記憶部66に記憶し、このプログラムを実行することで、制御部61が、制御部61に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部66に記憶されるプログラムは、機内端末60に、制御部61が実行する各機能を実現させる。また、このプログラムは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0038】
スピーカ65は、音声データの出力に利用される。
【0039】
(4)視聴者端末のHW構成
図2には、視聴者端末20のHW構成の一例を示している。
視聴者端末20は、限定ではなく例として、制御部21(CPU)、記憶部28、通信部22、入出力部23、表示部24、マイク25、スピーカ26、カメラ27を備える。視聴者端末20のHWの各構成要素は、限定ではなく例として、バスを介して相互に接続される。なお、視聴者端末20のHWは、すべての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、視聴者端末20は、マイク25、カメラ27等、個々の構成要素、または複数の構成要素を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0040】
マイク25は、音声データの入力に利用される。カメラ27は、動画像データの取得に利用される。
【0041】
なお、視聴者端末20に含まれる上記の各構成要素や機能部を実現するためのHWや部品等については、機内端末60と同様に構成することができる。このため、以下では再度の説明を省略する。
【0042】
(5)その他
配信サーバ10は、プログラムを記憶部15に記憶し、このプログラムを実行することで、制御部11が、制御部11に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部15に記憶されるプログラムは、配信サーバ10に、制御部11が実行する各機能を実現させる。このプログラムは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
機内サーバ40についても同様である。
【0043】
本開示の各実施形態においては、配信サーバ10、視聴者端末20、機内サーバ40および/または機内端末60のCPUがプログラムを実行することにより、実現するものとして説明する。
【0044】
なお、配信サーバ10の制御部11、視聴者端末20の制御部21、機内サーバ40の制御部41および/または機内端末60の制御部61は、制御回路を有するCPUだけでなく、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実現してもよいし、そうでなくてもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよいし、そうでなくてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。そのため、制御部11、21、41および61は、制御回路と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0045】
また、本開示の各実施形態のプログラム(限定でなく例として、ソフトウェアプログラム、コンピュータプログラム、またはプログラムモジュール)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、されなくてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。また、プログラムは、本開示の各実施形態の機能の一部を実現するためのものであってもよいし、そうでなくてもよい。さらに、本開示の各実施形態の機能を記憶媒体にすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0046】
記憶媒体は、1つまたは複数の半導体ベースの、または他の集積回路(IC)(限定でなく例として、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または特定用途向けIC(ASIC)など)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カード、またはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、プログラムを記憶可能であれば、どのようなデバイスまたは媒体であってもよい。また、記憶媒体をメモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0047】
配信サーバ10、視聴者端末20、機内サーバ40および/または機内端末60は、記憶媒体に記憶されたプログラムを読み出し、読み出したプログラムを実行することによって、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現することができる。
【0048】
また、本開示のプログラムは、プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、配信サーバ10、視聴者端末20、機内サーバ40および/または機内端末60に提供されてもよいし、されなくてもよい。配信サーバ10、視聴者端末20、機内サーバ40および/または機内端末60は、限定ではなく例として、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
【0049】
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
配信サーバ10、視聴者端末20、機内サーバ40および/または機内端末60における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよいし、そうでなくてもよい。
視聴者端末20および/または機内端末60における処理の少なくとも一部を、配信サーバ10および/または機内サーバ40により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、視聴者端末20の制御部21および/または機内端末60の制御部61の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、配信サーバ10および/または機内サーバ40で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
配信サーバ10および/または機内サーバ40における処理の少なくとも一部を、視聴者端末20および/または機内端末60により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、配信サーバ10の制御部11および/または機内サーバ40の制御部41の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、視聴者端末20および/または機内端末60で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
明示的な言及のない限り、本開示の実施形態における判定の構成は必須でなく、判定条件を満たした場合に所定の処理が動作されたり、判定条件を満たさない場合に所定の処理がされたりしてもよいし、そうでなくてもよい。
【0050】
なお、本開示のプログラムは、限定でなく例として、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装される。
【0051】
また、繰り返しとなるが、本開示における各種プログラムや各種データは、コンピュータ読取可能な記憶媒体(記録媒体)に記憶(記録)させておくことができる。この記憶媒体には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等の各種の記憶媒体が含まれる。
【0052】
<第1実施形態>
現在、航空機内において、視聴者(搭乗者)にコンテンツを提供するサービスが普及している。一方、配信サーバ10や機内サーバ40には、航空機に搭乗した視聴者の情報が保存されている。このため、配信サーバ10や機内サーバ40に保存された視聴者の情報に基づいてコンテンツサービスを向上することが可能になってきている。
【0053】
第1実施形態は、限定ではなく例として、機内端末60にコンテンツを送信し、航空機の着陸後に、機内サーバ40に記憶された視聴者を識別する識別情報と視聴者の視聴履歴とを配信サーバ10に送信して、視聴されたコンテンツの続きを視聴者端末20に送信する実施形態である。
第1実施形態に記載の内容は、他の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0054】
<機能構成>
(1)機内サーバの機能構成
図3は、本実施形態における機内サーバ40の制御部41により実現される機能の一例を示す図である。
機内サーバ40は、制御部41により実現される機能として、機内サーバメイン処理部411と、履歴データ取得処理部412とを有する。
【0055】
機内サーバメイン処理部411は、記憶部45に記憶されている機内サーバメイン処理プログラム451に従って、機内サーバ40を統括的に制御するための処理である配信サーバメイン処理を実行する機能を有している。ここで、機内サーバメイン処理部411は、記憶部45に記憶されたコンテンツを通信部44によって機内端末60に送信し、機内端末60に表示されたコンテンツの視聴者を識別する識別情報と、視聴者の視聴履歴とを記憶部45に記憶する制御を行う。そして、機内サーバメイン処理部411は、記憶部45に記憶された識別情報と視聴履歴とを配信サーバ10に送信する制御を行う。
【0056】
履歴データ取得処理部412は、記憶部45に記憶されている履歴データ取得処理プログラム4511に従って、コンテンツの配信情報に基づいて視聴者の識別情報と視聴履歴を取得するための処理である履歴データ取得処理を実行する。
【0057】
図4は、本実施形態における機内サーバ40の記憶部45に記憶される情報の一例を示す図である。
記憶部45には、限定ではなく例として、制御部41により読み出されて、機内サーバメイン処理として実行される機内サーバメイン処理プログラム451が記憶される。
また、機内サーバメイン処理プログラム451は、限定ではなく例として、制御部41により読み出されて、履歴データ取得処理として実行される履歴データ取得処理プログラム4511をサブルーチンプログラムとして含む。
【0058】
また、記憶部45には、限定ではなく例として、コンテンツデータ452、識別データ453、視聴履歴データ454が記憶される。
【0059】
コンテンツデータ452は、配信サーバ10に記憶されたコンテンツと同じコンテンツのデータである。このとき、記憶部45は、配信サーバ10に記憶されたコンテンツを記憶していればよく、配信サーバ10から送信されたコンテンツを記憶するものに限定されない。例えば、記憶部45は、配信サーバ10に記憶されたコンテンツと同じコンテンツを他の配信サーバから受信して記憶することもできる。なお、コンテンツデータ452は、限定ではなく例として、映画および音楽などのデータを含む。
【0060】
識別データ453は、機内端末60でコンテンツを視聴する視聴者の識別情報である。識別データ453は、限定ではなく例として、氏名、フライト番号およびシート番号等を含む。ここで、識別データ453は、限定ではなく例として、視聴者が航空機の搭乗券を購入する際に入力した情報から取得することができる。
【0061】
視聴履歴データ454は、視聴者が視聴したコンテンツの履歴を示すデータである。視聴履歴データ454は、限定ではなく例として、コンテンツの識別情報(名称など)、視聴時間および視聴順(視聴した順番)等を含む。ここで、視聴履歴データ454は、限定ではなく例として、機内サーバ40から機内端末60へのコンテンツの送信情報に基づいて取得することができる。なお、コンテンツの送信情報は、限定ではなく例として、送信したコンテンツの種類、送信開始時刻、送信停止時刻などを含むことができる。
【0062】
(2)機内端末の機能構成
図5は、本実施形態における機内端末60の制御部61により実現される機能の一例を示す図である。
機内端末60は、制御部61により実現される機能として、機内端末メイン処理部611と、視聴処理部612とを有する。
【0063】
機内端末メイン処理部611は、記憶部66に記憶されている機内端末メイン処理プログラム661に従って、機内端末60を統括的に制御するための処理である機内端末メイン処理を実行する機能を有している。
【0064】
視聴処理部612は、記憶部66に記憶されている視聴処理プログラム6611に従って、機内サーバ40から送信されるコンテンツを表示部64に表示する処理である視聴処理を実行する。
【0065】
図6は、本実施形態における機内端末60の記憶部66に記憶される情報の一例を示す図である。
記憶部66には、限定ではなく例として、制御部61により読み出されて、機内端末メイン処理として実行される機内端末メイン処理プログラム661が記憶される。
また、機内端末メイン処理プログラム661は、限定ではなく例として、制御部61により読み出されて、視聴処理として実行される視聴処理プログラム6611をサブルーチンプログラムとして含む。
【0066】
(3)配信サーバの機能構成
図7は、本実施形態における配信サーバ10の制御部11により実現される機能の一例を示す図である。
配信サーバ10は、制御部11により実現される機能として、配信サーバメイン処理部111と、コンテンツ処理部112とを有する。
【0067】
配信サーバメイン処理部111は、記憶部15に記憶されている配信サーバメイン処理プログラム151に従って、配信サーバ10を統括的に制御するための処理である配信サーバメイン処理を実行する機能を有している。
【0068】
コンテンツ処理部112は、記憶部15に記憶されているコンテンツ処理プログラム1511に従って、機内端末60で視聴者が視聴したコンテンツの続きを視聴者端末20に送信するコンテンツ処理を実行する。このとき、コンテンツ処理部112は、記憶部15の履歴データベース153に記憶された視聴者の識別データ453と視聴履歴データ454とに基づいてコンテンツの続きデータを生成し、そのコンテンツの続きデータを視聴者端末20に送信する。
【0069】
図8は、本実施形態における配信サーバ10の記憶部15により実現される機能の一例を示す図である。
記憶部15には、限定ではなく例として、制御部11により読み出されて、配信サーバメイン処理として実行される配信サーバメイン処理プログラム151が記憶される。
また、配信サーバメイン処理プログラム151は、限定ではなく例として、制御部11により読み出されて、コンテンツ処理として実行されるコンテンツ処理プログラム1511をサブルーチンプログラムとして含む。
【0070】
また、記憶部15には、限定ではなく例として、コンテンツデータ152、履歴データベース153を有する。
【0071】
コンテンツデータ152は、機内サーバ40に記憶されているコンテンツと同じコンテンツのデータである。
【0072】
履歴データベース153は、機内サーバ40から受信した視聴者の識別データ453と視聴履歴データ454とを順次記憶したデータベースである。
【0073】
図9に、視聴者の識別データ453と視聴履歴データ454の一例を示す。
識別データ453は、限定ではなく例として、視聴者の氏名、航空機のフライト番号、および、航空機のシート番号を含むことができる。また、視聴履歴データ454は、限定ではなく例として、視聴者が視聴したコンテンツの識別情報(名称など)、コンテンツの視聴時間、および、航空機内でのコンテンツの視聴順(視聴した順番)を含むことができる。識別データ453と視聴履歴データ454は、互いに対応付けて履歴データベース153に記憶されている。
【0074】
<情報処理>
図10は、本実施形態における各装置が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。左側から順に、機内端末60の制御部61が実行する処理、機内サーバ40の制御部41が実行する処理、配信サーバ10の制御部11が実行する処理、視聴者端末20の制御部21の一例をそれぞれ示している。
【0075】
各処理における各ステップをアルファベットの大文字と数字の組み合わせで示し、本明細書では「ステップ」の用語は省略する。
また、以下説明するフローチャートは、あくまでも本実施例における処理を例示するものであり、以下説明するフローチャートにおいて、一部のステップを実行しなくてもよいし、追加のステップを挿入してもよい。
これらは、本明細書における他のフローチャートについても同様である。
【0076】
まず、航空機に搭乗した視聴者が、機内端末60の入出力部63を操作して、制御部61にコンテンツの出力を指示する。ここで、機内端末60は、限定ではなく例として、航空機のシートに対応して設置される端末である。制御部61は、入出力部63からコンテンツの出力指示が入力されると、通信部62によってコンテンツの出力を機内サーバ40に要求する(A1)。
【0077】
続いて、機内サーバ40の制御部41は、機内端末60からコンテンツの出力が要求されると、その要求されたコンテンツデータ452を通信部44によって視聴者の機内端末60に送信する(B1)。そして、機内端末60の制御部61が、機内サーバ40から送信されるコンテンツを表示部64に出力する(A2)。これにより、視聴者は、出力要求に応じたコンテンツを表示部64で視聴することができる。
【0078】
表示部64に出力されたコンテンツは、視聴者や乗務員などの停止指示に応じて停止される場合がある。
【0079】
例えば、視聴者は、機内端末60の入出力部63を操作して、コンテンツの停止指示を入力することができる。制御部61は、入出力部63からコンテンツの停止指示が入力されると、通信部62によってコンテンツの停止を機内サーバ40に要求する(A3)。なお、コンテンツの停止の要求には、コンテンツを完全に停止する要求だけでなく、視聴するコンテンツを異なるコンテンツに切り換える要求も含むことができる。
【0080】
また、機内端末60からのコンテンツの停止の要求(A3)の代わりに、航空機の乗務員が、機内サーバ40の入出力部42を操作して、制御部41にコンテンツの停止指示を入力することもできる。例えば、航空機が着陸態勢に入った場合などに、乗務員が、コンテンツの停止指示を強制的に入力する。このとき、機内端末60の制御部61がコンテンツを表示部64に出力(A2)していても、コンテンツの停止指示が機内サーバ40の制御部41に強制的に入力される。
【0081】
このようにして、コンテンツの停止指示が機内サーバ40の制御部41に入力されると、制御部41は、機内端末60へのコンテンツの送信を停止する(B2)。これにより、表示部64に表示されたコンテンツが停止されることになる。
なお、制御部41は、機内端末60からのコンテンツの停止の要求(A3)と、航空機の乗務員によるコンテンツの停止指示の両者を受け付けることもできる。すなわち、制御部41は、機内端末60からのコンテンツの停止の要求(A3)と、航空機の乗務員によるコンテンツの停止指示のうち少なくとも一方が入力された場合に、コンテンツの送信を停止する。
【0082】
また、制御部41の履歴データ取得処理部412は、コンテンツの送信を停止すると、コンテンツの送信情報に基づいて視聴者の識別情報と視聴履歴を取得し、その識別情報と視聴履歴を記憶部45に記憶する(B3)。このとき、視聴者の識別情報は、限定ではなく例として、機内端末60の識別情報(シートに対応する情報)を、予め記憶された視聴者のシート番号と対応付けることで取得することができる。また、視聴履歴は、限定ではなく例として、機内端末60に送信されたコンテンツの識別情報、コンテンツの出力を要求した時刻、および、コンテンツの停止を要求した時刻などに基づいて取得することができる。
なお、視聴者の識別情報は、フライト番号やシート番号でなくてもよく、例えば、航空機の搭乗券を購入する際に配信サーバ10に入力した視聴者端末20の識別情報、アプリケーションソフトウェア(動画配信アプリケーションソフトウェアなど)における視聴者の識別情報(ID)など、視聴者を間接的に識別する情報を含むことができる。
【0083】
続いて、制御部41は、通信部44によって、記憶部45に記憶された識別情報と視聴履歴、すなわち識別データ453と視聴履歴データ454を配信サーバ10に送信する(B4)。このとき、制御部41は、限定ではなく例として、視聴者が航空機に乗った後において航空機の着陸後など、航空機が配信サーバ10にアクセス可能となったときに、記憶部45に記憶された識別情報と視聴履歴を配信サーバ10に送信することができる。
【0084】
配信サーバ10の制御部11は、通信部14によって機内サーバ40から視聴者の識別情報と視聴履歴を受信すると、その識別情報と視聴履歴を対応付けて記憶部15に記憶させる(C1)。これにより、記憶部15の履歴データベース153には、航空機が着陸する度に、視聴者の視聴履歴が次々と記憶されることになる。
【0085】
続いて、視聴者端末20の制御部21は、視聴者の操作に応じて、配信サーバ10にコンテンツの継続視聴を要求する(D1)。制御部21は、限定ではなく例として、航空機の着陸後に、コンテンツの継続視聴を要求することができる。
制御部21は、限定ではなく例として、視聴者の識別情報とコンテンツの識別情報とに基づいて、コンテンツの継続視聴を要求することができる。
【0086】
ここで、視聴者端末20AからコンテンツZの継続視聴が配信サーバ10に要求されたものとする。配信サーバ10の制御部11は、視聴者端末20Aからの要求に応じて、
図9に示す履歴データベース153の識別データ453と視聴履歴データ454を参照して、視聴者Aが視聴したコンテンツZの視聴履歴を検索する。
【0087】
そして、制御部11のコンテンツ処理部112は、コンテンツZの視聴時間に基づいて、コンテンツZの続きデータを生成する。このとき、コンテンツ処理部112は、限定ではなく例として、コンテンツZの視聴終了時点より手前から、すなわち視聴者が既に視聴した部分を含むようにコンテンツZの続きデータを生成することができる。また、コンテンツ処理部112は、コンテンツZの続きデータの開始点を視聴者から受け付けることもできる。
【0088】
このようにして、制御部11は、コンテンツZの続きデータを生成すると、通信部14によって視聴者端末20AにコンテンツZの続きを送信する(C2)。このとき、制御部11は、限定ではなく例として、コンテンツの続きをストリーミング配信によって送信することができる。視聴者端末20Aの制御部21は、コンテンツZの続きを通信部22によって受信すると、そのコンテンツZの続きを表示部24に出力する(D2)。
【0089】
<第1実施形態の効果>
第1実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、記憶部45に記憶された識別情報と、記憶部45に記憶された視聴履歴とを、配信サーバ10に送信する。
このような構成による効果の一例として、識別情報と視聴履歴を配信サーバ10に送信するため、視聴者は、視聴者端末20でコンテンツの継続視聴を要求するだけで、コンテンツの続きを容易に視聴することができる。
【0090】
また、第1実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、航空機(限定ではなく移動体の一例)の着陸後(限定ではなく航空機に乗った後の一例)に、記憶部45に記憶された識別情報と、記憶部45に記憶された視聴履歴とを、配信サーバ10に送信する。
このような構成による効果の一例として、配信サーバ10が航空機の着陸後にコンテンツの続きデータを生成できる状態となるため、視聴者は、コンテンツの続きを航空機の着陸後から速やかに視聴することができる。
【0091】
また、第1実施形態では、識別情報は、航空機のフライト番号(限定ではなく識別情報の一例)または、航空機のシート番号(限定ではなく識別情報の一例)を含む。
このような構成による効果の一例として、視聴者が航空機の搭乗券を購入する際に入力する情報から視聴者の識別情報を取得できるため、視聴者は、コンテンツを視聴するために新たな登録手続き等を必要とせず、コンテンツの続きをより容易に視聴することができる。
【0092】
また、第1実施形態では、配信サーバ10の制御部11は、コンテンツの続きをストリーミング配信によって視聴者端末20に送信する制御を行う。
このような構成による効果の一例として、視聴者端末20にコンテンツの全てを配信しないため、コンテンツを配信する事業者の意図に反してコンテンツの内容が視聴者以外に拡散するのを抑制することができる。
【0093】
また、第1実施形態では、視聴履歴は、
図9に示すように、コンテンツの停止が要求される度に生成される。
このような構成による効果の一例として、視聴者Aは、視聴順が最後のコンテンツZだけでなく、他のコンテンツXおよびYも選択できるため、所望のコンテンツの続きを視聴することができる。
【0094】
<第2実施形態>
第1実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、識別情報と視聴履歴を配信サーバ10に送信したが、識別情報と視聴履歴とを配信サーバ10から受信してもよい。
第2実施形態は、機内サーバ40の通信部44が、識別情報と視聴履歴を配信サーバ10から受信する実施形態である。なお、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
第2実施形態に記載の内容は、他の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0095】
<機能構成>
図11は、本実施形態において、配信サーバ10の制御部11により実現される機能の一例を示す図である。制御部11は、配信サーバメイン処理部111と、コンテンツ処理部112の他に、履歴データ取得処理部113とを有する。
【0096】
配信サーバメイン処理部111は、履歴データ取得処理部113で取得された視聴者の識別情報と視聴履歴を機内サーバ40に送信する。
コンテンツ処理部112は、記憶部15に記憶されているコンテンツを視聴者端末20に送信する。
履歴データ取得処理部113は、コンテンツの配信情報に基づいて、視聴者の識別情報と視聴履歴を取得する。
【0097】
図12は、本実施形態において、機内サーバ40の制御部41により実現される機能の一例を示す図である。制御部41は、機内サーバメイン処理部411の他に、コンテンツ処理部413を有する。
【0098】
コンテンツ処理部413は、配信サーバ10から送信された視聴者の識別情報と視聴履歴に基づいてコンテンツの続きデータを生成し、そのコンテンツの続きデータを機内端末60に送信する。
【0099】
<情報処理>
図13は、本実施形態における各装置が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0100】
まず、空港に到着した視聴者が、航空機に搭乗する前に、視聴者端末20の入出力部23を操作して、制御部21にコンテンツの出力を指示する。制御部21は、入出力部23からコンテンツの出力指示が入力されると、通信部22によってコンテンツの送信を配信サーバ10に要求する(D11)。
【0101】
続いて、配信サーバ10の制御部11は、視聴者端末20からコンテンツの送信が要求されると、その要求されたコンテンツを通信部14によって視聴者端末20に送信する(C11)。このとき、制御部11は、限定ではなく例として、予め記憶された航空機に搭乗する視聴者の識別情報に基づいて、コンテンツの送信を要求する視聴者端末20が航空機の搭乗者の端末か否かを判定し、搭乗者の端末である場合にコンテンツを送信する。
【0102】
そして、視聴者端末20の制御部21が、配信サーバ10から送信されるコンテンツを表示部24に出力する(D12)。これにより、視聴者は、出力要求に応じたコンテンツを表示部24で視聴することができる。例えば、視聴者は、空港のロビー、待合室など空港で航空機の搭乗開始を待つ間に、表示部24に出力されるコンテンツを視聴することができる。
【0103】
このようにして、表示部24に表示されたコンテンツは、視聴者などの停止指示に応じて停止される場合がある。例えば、視聴者は、航空機の搭乗時刻が近づいた場合に、コンテンツの停止指示を入力する。制御部21は、入出力部23からコンテンツの停止指示が入力されると、通信部22によってコンテンツの停止を配信サーバ10に要求する(D13)。なお、コンテンツの停止の要求には、コンテンツを完全に停止する要求だけでなく、視聴するコンテンツを異なるコンテンツに切り換える要求も含むことができる。
【0104】
コンテンツの停止指示が配信サーバ10の制御部11に入力されると、制御部11は、視聴者端末20へのコンテンツの送信を停止する(C12)。これにより、表示部24に表示されたコンテンツが停止されることになる。
【0105】
また、制御部11の履歴データ取得処理部113は、コンテンツの送信を停止すると、コンテンツの送信情報に基づいて視聴者の識別情報と視聴履歴とを取得し、その識別情報と視聴履歴を記憶部15に記憶する(C13)。このとき、視聴者の識別情報は、限定ではなく例として、視聴者端末20の識別情報に基づいて取得することができる。また、視聴履歴は、限定ではなく例として、視聴者端末20に送信されたコンテンツの識別情報、コンテンツの出力を要求した時刻、および、コンテンツの停止を要求した時刻などに基づいて取得することができる。
【0106】
続いて、制御部11は、通信部14によって、記憶部15に記憶された識別情報と視聴履歴を機内サーバ40に送信する(C14)。これにより、機内サーバ40の制御部41が、通信部44によって配信サーバ10から視聴者の識別情報と視聴履歴を受信することになる。このとき、制御部41は、限定ではなく例として、視聴者が航空機に乗る前などの航空機の離陸前に、識別情報と視聴履歴を配信サーバ10から受信することができる。
制御部41は、配信サーバ10から視聴者の識別情報と視聴履歴を受信すると、その識別情報と視聴履歴を対応付けて記憶部45に記憶させる(B11)。
【0107】
続いて、視聴者は、航空機に搭乗すると、機内端末60の入出力部63を操作して、制御部61にコンテンツの継続視聴を指示する。制御部61は、視聴者からコンテンツの継続視聴が指示されると、通信部62によって機内サーバ40にコンテンツの継続視聴を要求する(A11)。
【0108】
ここで、機内端末60AからコンテンツZの継続視聴が機内サーバ40に要求されたものとする。機内サーバ40の制御部41は、機内端末60Aからの要求に応じて、
図9に示す履歴データベース153の識別データ453と視聴履歴データ454を参照し、視聴者Aが搭乗前に視聴したコンテンツZの視聴履歴を検索する。このとき、制御部41は、限定ではなく例として、機内端末60Aの識別情報をシート番号に対応付けることで視聴者Aを検索することができる。
【0109】
そして、制御部41のコンテンツ処理部413は、コンテンツZの視聴時間に基づいて、コンテンツZの続きデータを生成し、そのコンテンツZの続きデータを通信部44によって機内端末60Aに送信する(B12)。このとき、制御部41は、限定ではなく例として、コンテンツの続きをストリーミング配信によって送信することができる。そして、機内端末60Aの制御部61は、通信部62によってコンテンツZの続きを受信すると、そのコンテンツZの続きを表示部64に出力する(A12)。
【0110】
<第2実施形態の効果>
第2実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、記憶部45に記憶された識別情報と、記憶部45に記憶された視聴履歴とを、配信サーバ10から受信する。
このような構成による効果の一例として、機内サーバ40は識別情報と視聴履歴を配信サーバ10から受信するため、視聴者は、機内端末60でコンテンツの継続視聴を要求するだけで、コンテンツの続きを容易に視聴することができる。
【0111】
また、第2実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、航空機の離陸前(限定ではなく航空機に乗る前の一例)に、記憶部45に記憶された識別情報と、記憶部45に記憶された視聴履歴とを、配信サーバ10から受信する。
このような構成による効果の一例として、機内サーバ40が航空機の離陸前にコンテンツの続きデータを生成できる状態となるため、視聴者は、航空機に搭乗した直後からコンテンツの続きを速やかに視聴することができる。
【0112】
また、第2実施形態では、識別情報は、航空機のフライト番号または、航空機のシート番号を含む。
このような構成による効果の一例として、視聴者が航空機の搭乗券を購入する際に入力する情報から識別情報を取得することができるため、視聴者は、コンテンツを視聴するために新たな登録手続き等を必要とせず、コンテンツの続きをより容易に視聴することができる。
【0113】
また、第2実施形態では、機内サーバ40の制御部41は、コンテンツの続きをストリーミング配信によって機内端末60に送信する制御を行う。
このような構成による効果の一例として、コンテンツの全てを配信しないため、コンテンツの内容が視聴者以外に拡散するのを抑制することができる。
【0114】
また、第2実施形態では、視聴履歴は、
図9に示すように、コンテンツの停止が要求される度に生成される。
このような構成による効果の一例として、視聴者Aは、視聴順が最後のコンテンツZだけでなく、他のコンテンツXおよびYも選択できるため、所望のコンテンツの続きを視聴することができる。
【0115】
<第2変形例>
第2実施形態では、配信サーバ10の制御部11は、空港に到着した視聴者の視聴者端末20にコンテンツを送信したが、航空機に搭乗する前にコンテンツを送信すればよく、これに限定されない。制御部11は、限定ではなく例として、視聴者が航空機の搭乗券を購入した時点で、コンテンツの出力の要求を受け付けることができる。例えば、制御部11は、視聴者からのコンテンツの出力の要求を受信すると、その視聴者の識別情報に基づいて、搭乗券の購入を管理する管理サーバに搭乗券の購入の有無を確認する。そして、制御部11は、視聴者が搭乗券を購入している場合には、視聴者が要求するコンテンツを視聴者端末20に送信することができる。
このような構成による一例として、搭乗券を購入した時点からコンテンツを視聴できるため、コンテンツの視聴を希望する視聴者に航空券の購入を促すことができる。
【0116】
<第3実施形態>
第2実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、識別情報と視聴履歴を配信サーバ10から受信したが、識別情報と視聴履歴を配信サーバ10との間で送受信することもできる。
第3実施形態は、第1実施形態と第2実施形態との組み合わせであり、例えば、航空機の離陸前に、配信サーバ10に記憶された視聴者の識別情報と視聴履歴を機内サーバ40に送信し、航空機への搭乗前に視聴者端末20で視聴されたコンテンツの続きを機内端末60に送信すると共に、航空機の着陸後に、機内サーバ40に記憶された視聴者の識別情報と視聴履歴を配信サーバ10に送信して、機内端末60で視聴されたコンテンツの続きを視聴者端末20に送信する実施形態である。ここで、搭乗前に視聴されるコンテンツと、着陸後に視聴されるコンテンツとは、同一であってもよし、異なるものであってもよい。なお、第2実施形態と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
第3実施形態に記載の内容は、他の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0117】
<機能構成>
図14は、本実施形態において、機内サーバ40の制御部41により実現される機能の一例を示す図である。制御部41は、機内サーバメイン処理部411と、コンテンツ処理部413との他に、履歴データ取得処理部412を有する。
【0118】
履歴データ取得処理部412は、機内端末60に送信されるコンテンツの配信情報に基づいて、配信サーバ10から送信された視聴履歴を更新し、新たな識別情報と視聴履歴を生成する。
【0119】
<情報処理>
図15は、本実施形態における各装置が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0120】
まず、第2実施形態と同様にして、視聴者が、航空機に搭乗する前に、視聴者端末20の入出力部23を操作して、制御部21にコンテンツの出力を指示する。これにより、制御部21は、通信部22によってコンテンツの送信を配信サーバ10に要求する(D11)。
【0121】
続いて、配信サーバ10の制御部11は、視聴者端末20からコンテンツの送信が要求されると、その要求されたコンテンツを通信部14によって視聴者端末20に送信する(C11)。そして、視聴者端末20の制御部21が、配信サーバ10から送信されるコンテンツを表示部24に出力する(D12)。これにより、視聴者は、出力要求に応じたコンテンツを表示部24で視聴することができる。
【0122】
表示部24に表示されたコンテンツは、視聴者などの停止指示に応じて停止される場合がある。例えば、視聴者は、航空機の搭乗時刻が近づいた場合に、コンテンツの停止指示を入力する。制御部21は、入出力部23からコンテンツの停止指示が入力されると、通信部22によってコンテンツの停止を配信サーバ10に要求する(D13)。
【0123】
コンテンツの停止指示が配信サーバ10の制御部11に入力されると、制御部11は、視聴者端末20へのコンテンツの送信を停止する(C12)。これにより、表示部24に表示されたコンテンツが停止されることになる。
【0124】
また、制御部11の履歴データ取得処理部113は、コンテンツの送信を停止すると、コンテンツの送信情報に基づいて視聴者の識別情報と視聴履歴とを取得し、その識別情報と視聴履歴を記憶部15に記憶する(C13)。続いて、制御部11は、通信部14によって、記憶部15に記憶された識別情報と視聴履歴を機内サーバ40に送信する(C14)。これにより、機内サーバ40の制御部41が、通信部44によって配信サーバ10から視聴者の識別情報と視聴履歴を受信することになる。このとき、制御部41は、限定ではなく例として、視聴者が航空機に乗る前などの航空機の離陸前に、識別情報と視聴履歴を配信サーバ10から受信することができる。
制御部41は、配信サーバ10から視聴者の識別情報と視聴履歴を受信すると、その識別情報と視聴履歴を対応付けて記憶部45に記憶させる(B11)。
【0125】
続いて、視聴者は、航空機に搭乗すると、機内端末60の入出力部63を操作して、制御部61にコンテンツの継続視聴を指示する。制御部61は、視聴者からコンテンツの継続視聴が指示されると、通信部62によって機内サーバ40にコンテンツの継続視聴を要求する(A11)。
【0126】
機内サーバ40の制御部41は、機内端末60からの要求に応じて、履歴データベース153の識別データ453と視聴履歴データ454を参照し、視聴者が搭乗前に視聴したコンテンツの視聴履歴を検索する。このとき、制御部41は、限定ではなく例として、機内端末60の識別情報をシート番号に対応付けることで視聴者を検索することができる。
【0127】
そして、制御部41のコンテンツ処理部413は、コンテンツの視聴時間に基づいて、コンテンツの続きデータを生成し、そのコンテンツの続きデータを通信部44によって機内端末60に送信する(B12)。そして、機内端末60の制御部61が、航空機に乗る前に視聴者により視聴されたコンテンツの続きを表示部64に出力する(A12)。これにより、視聴者は、コンテンツの続きを機内端末60の表示部64で視聴することができる。なお、視聴者は、機内端末60の入出力部63を操作して、視聴するコンテンツを変更することもできる。
【0128】
このようにして、表示部64に表示されたコンテンツは、第1実施形態と同様に、視聴者や乗務員などの停止指示に応じて停止される場合がある。
【0129】
例えば、機内端末60の制御部61は、入出力部63からコンテンツの停止指示が入力されると、通信部62によってコンテンツの停止を機内サーバ40に要求する(A13)。また、航空機の乗務員が、機内サーバ40の入出力部42を操作して、制御部41にコンテンツの停止指示を入力することもできる。
【0130】
このようにして、コンテンツの停止指示が機内サーバ40の制御部41に入力されると、制御部41は、機内端末60へのコンテンツの送信を停止する(B13)。これにより、表示部64に表示されたコンテンツが停止されることになる。
【0131】
続いて、制御部41の履歴データ取得処理部412は、コンテンツの送信を停止すると、コンテンツの送信情報に基づいて視聴者の識別情報と視聴履歴を取得し、その識別情報と視聴履歴を記憶部45に記憶する(B14)。このとき、視聴者の識別情報は、限定ではなく例として、機内端末60の識別情報(シートに対応する情報)を、予め記憶された視聴者のシート番号と対応付けることで取得することができる。また、視聴履歴は、限定ではなく例として、機内端末60に送信されたコンテンツの識別情報、コンテンツの出力を要求した時刻、および、コンテンツの停止を要求した時刻などに基づいて取得することができる。
【0132】
続いて、制御部41は、通信部44によって、記憶部45に記憶された識別情報と視聴履歴を配信サーバ10に送信する(B15)。配信サーバ10の制御部11は、通信部14によって機内サーバ40から視聴者の識別情報と視聴履歴を受信すると、その識別情報と視聴履歴を対応付けて記憶部15に記憶させる(C15)。これにより、記憶部15には、航空機が着陸する度に、視聴者の視聴履歴が次々と記憶されることになる。
【0133】
続いて、視聴者端末20の制御部21は、視聴者の操作に応じて、配信サーバ10にコンテンツの継続視聴を要求する(D14)。このとき、制御部21は、限定ではなく例として、視聴者の識別情報とコンテンツの識別情報とに基づいて、コンテンツの継続視聴を要求することができる。
【0134】
配信サーバ10の制御部11は、視聴者端末20からコンテンツの継続視聴を要求されると、視聴者が視聴したコンテンツの視聴履歴を検索し、その視聴履歴に基づいてコンテンツの続きデータを生成する。そして、制御部11は、生成されたコンテンツの続きを視聴者端末20に送信する(C16)。このとき、制御部11は、限定ではなく例として、コンテンツの続きをストリーミング配信によって送信する。これにより、視聴者端末20の表示部24にコンテンツの続きが出力される(D15)。
【0135】
<第3実施形態の効果>
第3実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、記憶部45に記憶された識別情報と、記憶部45に記憶された視聴履歴とを、配信サーバ10との間で送受信する。
このような構成による効果の一例として、視聴者の移動に従って識別情報と視聴履歴が機内サーバ40と配信サーバ10との間で送受信されるため、視聴者は、航空機に搭乗する前から搭乗中、そして航空機を降りた後にわたってコンテンツの続きを視聴することができる。
【0136】
<第4実施形態>
第1実施形態~第3実施形態では、配信サーバ10の通信部14は、コンテンツの続きのみを機内端末60または視聴者端末20に送信したが、他の情報を機内端末60または視聴者端末20に送信することもできる。
第4実施形態は、配信サーバ10の通信部14が、視聴者が視聴を中断したコンテンツに関する情報を視聴者端末20に送信する実施形態である。なお、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
第4実施形態に記載の内容は、他の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0137】
<機能構成>
図16は、本実施形態において、配信サーバ10の制御部11により実現される機能の一例を示す図である。制御部11は、配信サーバメイン処理部111と、コンテンツ処理部112との他に、支払い情報生成部114を有する。
【0138】
支払い情報生成部114は、視聴者が視聴を中断したコンテンツに関する情報として、視聴者が視聴を中断したコンテンツを配信サーバ10により継続視聴するための追加料金の支払いに関する情報を生成する。なお、追加料金の支払いに関する情報は、限定ではなく例として、追加料金の金額などを含む。
【0139】
<情報処理>
図17は、本実施形態における各装置が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0140】
まず、第1実施形態と同様にして、配信サーバ10の制御部11が、機内サーバ40から受信した識別情報と視聴履歴を記憶部15に記憶させる(C1)。続いて、視聴者端末20の制御部21が、視聴者の操作に応じて、コンテンツの継続視聴を通信部22によって配信サーバ10に要求する(D1)。このとき、制御部21は、限定ではなく例として、視聴者の識別情報とコンテンツの識別情報とに基づいて、コンテンツの継続視聴を要求することができる。
【0141】
配信サーバ10の制御部11は、視聴者端末20からコンテンツの継続視聴の要求を受信すると、その視聴者の識別情報とコンテンツの識別情報とに基づいて記憶部15を参照し、視聴者が要求するコンテンツの視聴履歴を検索する。そして、制御部11の支払い情報生成部114が、検索されたコンテンツの視聴履歴に基づいて、視聴者が視聴を中断したコンテンツを配信サーバ10により継続視聴するための追加料金の支払いに関する支払い情報を生成する(C31)。
【0142】
このとき、支払い情報生成部114は、限定ではなく例として、配信されるコンテンツの量(コンテンツの続きの量)に基づいて追加料金の金額を決定する。ここで、配信されるコンテンツの量は、限定ではなく例として、配信されるコンテンツの通信量および、コンテンツの残り視聴可能時間のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0143】
続いて、制御部11は、検索された支払い情報を通信部14によって視聴者端末20に送信する(C32)。視聴者端末20の制御部21は、配信サーバ10から支払い情報を受信すると、その支払い情報を表示部24に表示させる。視聴者は、表示部24に表示された支払い情報、例えば追加料金の金額を確認し、その追加料金の支払いを了承した場合には、入出力部23を操作して継続視聴を決定する(D32)。これにより、制御部21は、継続視聴の決定を示す情報を通信部22によって配信サーバ10に送信する。
【0144】
配信サーバ10の制御部11は、継続視聴の決定を示す情報を視聴者端末20から受信すると、コンテンツを継続視聴するための追加料金の支払いが了承されたとして、コンテンツの続きを通信部14によって視聴者端末20に送信する(C2)。すなわち、制御部11は、コンテンツを継続視聴するための追加料金が支払われたことに基づいて、コンテンツの続きを通信部14によって視聴者端末20に送信する。
【0145】
<第4実施形態の効果>
第4実施形態では、配信サーバ10の通信部14は、視聴者が視聴を中断したコンテンツに関する情報を視聴者端末20に送信する。
このような構成による効果の一例として、コンテンツに関する情報を視聴者に容易に送信することができる。
【0146】
また、第4実施形態では、配信サーバ10の通信部14は、視聴者が視聴を中断したコンテンツに関する情報として、視聴者が視聴を中断したコンテンツを配信サーバ10により継続視聴するための追加料金の支払いに関する情報(限定ではなくコンテンツに関する情報の一例)を視聴者端末20に送信する。
このような構成による効果の一例として、追加料金の支払いに関する情報を視聴者に容易に送信することができる。
【0147】
また、第4実施形態では、追加料金の金額(限定ではなく追加料金の支払いに関する情報の一例)は、配信されるコンテンツの量に基づき決定される。
このような構成による効果の一例として、追加料金の金額を適切に設定することができる。
【0148】
また、第4実施形態では、配信されるコンテンツの量は、配信されるコンテンツの通信量(限定ではなくコンテンツの量の一例)および、コンテンツの残り視聴可能時間(限定ではなくコンテンツの量の一例)のうち少なくとも一つを含む。
このような構成による効果の一例として、追加料金の金額をより適切に設定することができる。
【0149】
また、第4実施形態では、配信サーバ10の制御部11は、視聴者が視聴を中断したコンテンツを配信サーバ10により継続視聴するための追加料金が支払われたことに基づいて、視聴者にコンテンツの続きを通信部14によって送信する制御を行う。
このような構成による効果の一例として、コンテンツの送信に対する追加料金を確実に徴収することができる。
【0150】
<第4変形例(1)>
本実施形態では、配信サーバ10の通信部14は、コンテンツに関する情報を視聴者端末20に送信したが、機内端末60に送信することもできる。
【0151】
例えば、第2実施形態と同様に、配信サーバ10の制御部11が、航空機に搭乗する前に視聴された視聴者の識別情報と視聴履歴を記憶部15に記憶する(C13)。続いて、制御部11は、記憶部15に記憶された視聴者の視聴履歴に基づいて、視聴者が視聴を中断したコンテンツを継続視聴するための追加料金の支払いに関する支払い情報を生成する。制御部11は、生成された支払い情報を、機内サーバ40を介してまたは直接的に機内端末60に送信する。
【0152】
機内端末60の制御部61は、視聴者がコンテンツの継続視聴を要求すると、表示部64に支払い情報を表示する。視聴者は、表示部64に表示された支払い情報を了承した場合には、入出力部63を操作して継続視聴を決定する。これにより、機内サーバ40の制御部41は、コンテンツを継続視聴するための追加料金の支払いが了承されたとして、コンテンツの続きを機内端末60に送信する。
【0153】
<第4変形例(1)の効果>
本変形例によれば、コンテンツに関する情報を視聴者に容易に送信することができる。
【0154】
<第4変形例(2)>
本実施形態では、追加料金の金額は、配信されるコンテンツの量に基づき決定されたが、これに限定されない。追加料金の金額は、限定ではなく例として、配信されるコンテンツの種類に基づき決定することもできる。ここで、コンテンツの種類は、限定ではなく例として、コンテンツの公開範囲(インターネットや映画館などでも公開されているものか、航空機のみで公開されているものかなど)、画質、公開時期などを含む。例えば、公開範囲が狭いコンテンツほど追加料金が高くなるように決定することができる。
【0155】
例えば、インターネット上の動画配信サービスなどで視聴可能なコンテンツは500円、映画館で公開中のコンテンツは1000円、航空機のみで公開されているコンテンツは1500円などと、公開範囲が狭いほど追加料金が高くなるように設定することができる。また、2K(2048×1080ピクセル)のコンテンツは1000円、4K(4096×2160ピクセル)のコンテンツは1500円などと、画質が高くなるほど追加料金が高くなるように設定することができる。また、1年以上前に公開されたコンテンツは500円、数ヶ月前に公開されたコンテンツは1000円などと、公開時期が近いほど(最新のコンテンツほど)追加料金が高くなるように設定することができる。
なお、コンテンツの公開範囲、画質および公開時期などを互いに組み合わせて追加料金を設定してもよい。例えば、映画館で公開中であり且つ画質が2Kのコンテンツは1000円、映画館で公開中であり且つ画質が4Kのコンテンツは1500円などと、公開範囲と画質を組み合わせて追加料金を設定することもできる。
【0156】
<第4変形例(2)の効果>
本変形例によれば、追加料金の金額を適切に設定することができる。
【0157】
<第4変形例(3)>
本実施形態では、配信サーバ10の通信部14は、継続視聴するための追加料金の支払いに関する情報を視聴者端末20に送信したが、視聴者が視聴を中断したコンテンツに関する情報を送信すればよく、これに限定されない。配信サーバ10の通信部14は、限定ではなく例として、コンテンツに関する情報として、コンテンツの視聴に利用可能なクーポンに関する情報(限定ではなくコンテンツに関する情報の一例)を送信することもできる。
【0158】
配信サーバ10の制御部11は、限定ではなく例として、記憶部15に記憶された視聴履歴に基づいて視聴者に適したクーポンに関する情報を選択し、そのクーポンに関する情報を通信部14によって視聴者端末20に送信することができる。これにより、視聴者は、視聴者端末20に送信されたクーポンの内容に応じたサービスを受けることができる。例えば、クーポンの内容が、映画の鑑賞料金を割引きするものであれば、そのクーポンを映画館の従業員に提示する。そして、コードリーダーによってクーポンの内容が読み取られることにより、視聴者は、クーポンの割引きに応じた鑑賞料金で映画を鑑賞することができる。
【0159】
また、制御部11は、限定ではなく例として、航空機の座席クラスに基づいて、クーポンの割引率を変更することもできる。例えば、制御部11は、ファーストクラスなどの座席クラスが高いほど、クーポンの割引率が大きくなるように設定することができる。
【0160】
なお、クーポンに関する情報は、限定ではなく例として、継続視聴したコンテンツと同じコンテンツや同じシリーズのコンテンツを視聴する際に利用可能なクーポンに関する情報を含むことができる。また、クーポンに関する情報は、コンテンツの配信サービスに加入するためのクーポンに関する情報などを含むこともできる。
【0161】
また、制御部11は、クーポン自体を視聴者端末20に送信するものに限定されず、例えば、航空会社のECサイトにクーポンをアップロードし、そのECサイトへのログイン情報を視聴者端末20に送信することもできる。
【0162】
<第4変形例(3)の効果>
本変形例によれば、コンテンツの継続視聴を要求した視聴者に対してクーポンに関する情報を効率的に配布することができる。
【0163】
<第4変形例(4)>
第4変形例(3)では、配信サーバ10の通信部14は、クーポンに関する情報を送信したが、広告を視聴者端末20に送信することもできる。
【0164】
配信サーバ10の制御部11は、限定ではなく例として、記憶部15に記憶された視聴履歴に基づいて視聴者に適した広告、いわゆるターゲティング広告を選択し、その広告を通信部14によって視聴者端末20に送信することができる。
【0165】
また、制御部11は、第4変形例(3)のクーポンの使用履歴を記憶部15に順次記憶し、そのクーポンの使用履歴に基づいて視聴者に適した広告を選択することもできる。限定ではなく例として、制御部11は、視聴者の映画館でのクーポンの使用履歴に基づいて、視聴回数が多い映画の種類、例えばアクション映画などを特定することで、アクション映画に関する広告を視聴者端末20に送信することができる。
【0166】
また、制御部11は、航空機の座席クラスに基づいて、視聴者に適した広告を選択することもできる。限定ではなく例として、制御部11は、視聴者の座席クラスが高い場合には、ハイブランドの商品に関する広告を視聴者端末20に送信してもよい。
【0167】
<第4変形例(4)の効果>
本変形例によれば、コンテンツの継続視聴を要求した視聴者に対して広告を効率的に配布することができる。
【0168】
<第5実施形態>
第4実施形態では、配信サーバ10の通信部14が、コンテンツに関する情報を機内端末60または視聴者端末20に送信したが、コンテンツに関する情報を機内端末60または視聴者端末20に送信できればよく、これに限られるものではない。
第5実施形態は、機内サーバ40の通信部44が、コンテンツに関する情報を視聴者端末20に送信する実施形態である。なお、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
第5実施形態に記載の内容は、他の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0169】
<機能構成>
図18は、本実施形態において、機内サーバ40の制御部41により実現される機能の一例を示す図である。制御部41は、機内サーバメイン処理部411と、履歴データ取得処理部412との他に、支払い情報生成部414を有する。
【0170】
支払い情報生成部414は、視聴者が視聴を中断したコンテンツに関する情報として、視聴者が視聴を中断したコンテンツを配信サーバ10により継続視聴するための追加料金の支払いに関する情報を生成する。なお、追加料金の支払いに関する情報は、限定ではなく例として、追加料金の金額などを含む。
【0171】
<情報処理>
図19は、本実施形態における各装置が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0172】
まず、第1実施形態と同様にして、機内サーバ40の制御部41が、視聴者の識別情報と視聴履歴とを記憶部45に記憶する(B3)。このとき、制御部41の支払い情報生成部414は、記憶部45に記憶された視聴履歴に基づいて、視聴者が視聴を中断したコンテンツを配信サーバ10により継続視聴するための追加料金の支払いに関する支払い情報を生成する(B41)。
【0173】
支払い情報生成部414は、限定ではなく例として、配信されるコンテンツの量(コンテンツの続きの量)に基づいて追加料金の金額を決定する。ここで、配信されるコンテンツの量は、限定ではなく例として、配信されるコンテンツの通信量および、コンテンツの残り視聴可能時間のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0174】
このようにして、制御部41は、支払い情報(限定ではなく追加料金の支払いに関する情報の一例)を生成すると、その支払い情報を通信部44によって視聴者端末20に送信する。制御部41は、限定ではなく例として、航空機が着陸した直後に支払い情報を視聴者端末20に送信することができる。視聴者端末20の制御部21は、機内サーバ40から支払い情報を受信すると、その支払い情報を表示部24に表示させる(D41)。
【0175】
一方、機内サーバ40の制御部41は、第1実施形態と同様に、記憶部45に記憶された識別情報と視聴履歴を通信部44によって配信サーバ10に送信する(B4)。そして、配信サーバ10の制御部11が、機内サーバ40から送信された識別情報と視聴履歴を記憶部15に記憶させる(C1)。
【0176】
続いて、視聴者端末20の制御部21は、視聴者の操作に応じて、配信サーバ10にコンテンツの継続視聴を要求する。このとき、表示部24には、支払い情報が表示されており、視聴者は、表示部24に表示された支払い情報、例えば追加料金の支払いを了承した場合に、コンテンツの継続視聴を要求することになる。
【0177】
配信サーバ10の制御部11は、コンテンツの継続視聴の要求を視聴者端末20から受信すると、コンテンツを継続視聴するための追加料金の支払いが了承されたとして、コンテンツの続きを通信部14によって視聴者端末20に送信する(C2)。すなわち、制御部11は、コンテンツを継続視聴するための追加料金が支払われたことに基づいて、コンテンツの続きを通信部14によって視聴者端末20に送信する。
【0178】
<第5実施形態の効果>
第5実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、視聴者が視聴を中断したコンテンツに関する情報を視聴者端末20に送信する。
このような構成による効果の一例として、コンテンツに関する情報を視聴者に容易に送信することができる。
【0179】
また、第5実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、視聴者が視聴を中断したコンテンツに関する情報として、視聴者が視聴を中断したコンテンツを配信サーバ10により継続視聴するための追加料金の支払いに関する情報(限定ではなくコンテンツに関する情報の一例)を視聴者端末20に送信する。
このような構成による効果の一例として、追加料金の支払いに関する情報を視聴者に容易に送信することができる。
【0180】
また、第5実施形態では、追加料金の金額(限定ではなく追加料金の支払いに関する情報の一例)は、配信されるコンテンツの量に基づき決定される。
このような構成による効果の一例として、追加料金の金額を適切に設定することができる。
【0181】
また、第5実施形態では、配信されるコンテンツの量は、配信されるコンテンツの通信量(限定ではなくコンテンツの量の一例)および、コンテンツの残り視聴可能時間(限定ではなくコンテンツの量の一例)のうち少なくとも一つを含む。
このような構成による効果の一例として、追加料金の金額をより適切に設定することができる。
【0182】
また、第5実施形態では、配信サーバ10の制御部11は、視聴者が視聴を中断したコンテンツを配信サーバ10により継続視聴するための追加料金が支払われたことに基づいて、視聴者にコンテンツの続きを通信部22によって送信する制御を行う。
このような構成による効果の一例として、コンテンツの送信に対する追加料金を確実に徴収することができる。
【0183】
<第5変形例(1)>
本実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、コンテンツに関する情報を視聴者端末20に送信したが、機内端末60に送信することもできる。
【0184】
例えば、第2実施形態と同様に、機内サーバ40の制御部41が、航空機に搭乗する前に視聴された視聴者の識別情報と視聴履歴を配信サーバ10から受信し、その識別情報と視聴履歴を記憶部45に記憶する(B11)。続いて、制御部41は、記憶部45に記憶された視聴者の視聴履歴に基づいて、視聴者が視聴を中断したコンテンツを継続視聴するための追加料金の支払いに関する支払い情報を生成する。そして、制御部41は、生成された支払い情報を機内端末60の表示部64に表示させる。
【0185】
機内端末60の制御部61は、航空機に搭乗した視聴者の操作に応じて、機内サーバ40にコンテンツの継続視聴を要求する。このとき、表示部64には、支払い情報が表示されており、視聴者は、表示部64に表示された支払い情報、例えば追加料金の支払いを了承した場合に、コンテンツの継続視聴を要求することになる。これにより、機内サーバ40の制御部41は、コンテンツを継続視聴するための追加料金の支払いが了承されたとして、コンテンツの続きを機内端末60に送信する。
【0186】
<第5変形例(1)の効果>
本変形例によれば、コンテンツに関する情報を視聴者に容易に送信することができる。
【0187】
<第5変形例(2)>
本実施形態では、追加料金の金額は、配信されるコンテンツの量に基づき決定されたが、上記の第4変形例(2)と同様に、配信されるコンテンツの種類に基づき決定することもできる。
【0188】
<第5変形例(2)の効果>
本変形例によれば、追加料金の金額を適切に設定することができる。
【0189】
<第5変形例(3)>
本実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、継続視聴するための追加料金の支払いに関する情報を視聴者端末20に送信したが、上記の第4変形例(3)と同様に、コンテンツの視聴に利用可能なクーポンに関する情報(限定ではなくコンテンツに関する情報の一例)を送信することもできる。
【0190】
<第5変形例(3)の効果>
本変形例によれば、コンテンツの視聴継続を要求した視聴者に対してクーポンに関する情報を効率的に配布することができる。
【0191】
<第5変形例(4)>
第5変形例(3)では、機内サーバ40の通信部44は、クーポンに関する情報を送信したが、広告を視聴者端末20に送信することもできる。
【0192】
機内サーバ40の制御部41は、限定ではなく例として、記憶部45に記憶された視聴履歴に基づいて視聴者に適した広告、いわゆるターゲティング広告を選択し、その広告を通信部44によって視聴者端末20に送信することができる。
【0193】
また、制御部41は、第5変形例(3)のクーポンの使用履歴を記憶部45に順次記憶し、そのクーポンの使用履歴に基づいて視聴者に適した広告を選択することもできる。
また、制御部41は、航空機の座席クラスに基づいて、視聴者に適した広告を選択することもできる。
【0194】
<第5変形例(4)の効果>
本変形例によれば、コンテンツの継続視聴を要求した視聴者に対して広告を効率的に配布することができる。
【0195】
<第6実施形態>
第1実施形態~第5実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、識別情報と視聴履歴を配信サーバ10から直接的に受信または配信サーバ10に直接的に送信されたが、識別情報と視聴履歴を配信サーバ10に受信または配信サーバ10に送信することができればよく、これに限定されない。
第6実施形態は、機内サーバ40の通信部44が、視聴者を特定する識別情報と、視聴者の視聴履歴と、配信サーバ10の接続アドレスの情報に基づくコード情報を、視聴者端末20を介して配信サーバ10に送信する実施形態である。なお、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
第6実施形態に記載の内容は、他の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0196】
<機能構成>
図20は、本実施形態において、機内サーバ40の制御部41により実現される機能の一例を示す図である。制御部41は、機内サーバメイン処理部411と、履歴データ取得処理部412との他に、コード情報生成部415を有する。
【0197】
コード情報生成部415は、視聴者を特定する識別情報と、視聴者の視聴履歴と、配信サーバ10の接続アドレスの情報とを含むコード情報を生成する。なお、コード情報は、限定ではなく例として、一次元コード情報、二次元コード情報などを含むことができる。一次元コード情報は、限定ではなく例として、バーコードなどを含む。また、二次元コード情報は、水平方向と垂直方向とに情報を持つ表示方式のコードであり、小さな正方形を上下左右に配列させたマトリックス式のコードや、一次元コードを上下に複数重ねたスタック式のコード等がある。二次元コード情報は、限定ではなく例として、QRコード(登録商標)、SPコード、ベリコード、マキシコード、CPコード、カメレオンコードなどが含まれる。また、接続アドレスの情報は、限定ではなく例として、ECサイトのインターネット上のアドレス(ウェブページアドレス)を示すURL(Uniform Resource Locator)が含まれる。
【0198】
<情報処理>
図21は、本実施形態における各装置が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0199】
まず、第1実施形態と同様にして、機内サーバ40の制御部41が、視聴者を特定する識別情報と、視聴者の視聴履歴とを記憶部45に記憶する(B3)。また、記憶部45には、配信サーバ10の接続アドレスの情報が予め記憶されている。
【0200】
続いて、制御部41のコード情報生成部415は、記憶部45に記憶された識別情報と、視聴履歴と、配信サーバ10の接続アドレスの情報とを含むコード情報を生成する(B51)。そして、制御部41は、通信部44によって、生成されたコード情報を機内端末60に送信する(B52)。これにより、機内端末60の制御部61が、
図22に示すように、機内サーバ40から受信したコード情報90を、航空機のシート91に対応して設置された機内端末60の表示部64に表示させる(A51)。
【0201】
機内端末60の表示部64にコード情報90が表示されると、視聴者が視聴者端末20でコード情報90を読み取り可能となる。このため、例えば、コンテンツの継続視聴を望む視聴者により、コード情報90が視聴者端末20で読み取られる(D51)。そして、視聴者端末20の制御部21は、読み取られたコード情報90に含まれる識別情報と、視聴履歴と、配信サーバ10の接続アドレスの情報とを記憶部28に記憶する(D52)。
【0202】
続いて、制御部21は、視聴者の操作に応じて、配信サーバ10にコンテンツの継続視聴を要求する(D1)。このとき、制御部21は、記憶部28に記憶された配信サーバ10の接続アドレスの情報に基づいて、配信サーバ10にアクセスする。そして、制御部21は、記憶部28に記憶された識別情報と視聴履歴を配信サーバ10に送信する。これにより、識別情報と視聴履歴が、視聴者端末20を介して、機内サーバ40から配信サーバ10に送信されることになる。
【0203】
配信サーバ10の制御部11は、識別情報と視聴履歴を受信すると、識別情報に基づいて、視聴者端末20のユーザが航空機に搭乗した視聴者か否かを判定する。制御部11は、視聴者端末20のユーザが航空機に搭乗した視聴者である場合には、視聴者端末20から送信された視聴履歴に基づいて、コンテンツの続きデータを生成する(C51)。そして、制御部11は、第1実施形態と同様に、生成したコンテンツの続きデータを通信部14によって視聴者端末20に送信する(C2)。
【0204】
<第6実施形態の効果>
第6実施形態では、機内サーバ40の通信部44は、視聴者を特定する識別情報と、視聴者の視聴履歴と、配信サーバ10の接続アドレスの情報に基づくコード情報を視聴者端末20に送信する。
このような構成による効果の一例として、視聴者は、ICカードなどの専用物品を用いることなく、視聴者端末20でコンテンツの継続視聴を要求するだけで、コンテンツの続きを容易に視聴することができる。
【0205】
<第7実施形態>
第1実施形態~第6実施形態では、機内端末60は、視聴者のシートに対応して設置されたが、航空機に設置されていればよく、これに限定されない。
第7実施形態は、機内端末60を航空機内で持ち運び可能に設置した実施形態である。なお、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
第7実施形態に記載の内容は、他の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0206】
<機能構成>
機内端末60は、航空機内で持ち運び可能に設置されている。機内端末60は、限定ではなく例として、仮想現実(VR:Virtual Reality)空間の画像を表示部64に表示する装置から構成することができる。
【0207】
また、機内端末60の制御部61は、限定ではなく例として、航空機内のアナウンスなどを機内サーバ40から入力し、そのアナウンスを表示部64に重畳表示するように制御する。また、制御部61は、視聴者の操作に応じて、航空機内で提供される料理の選択などの指示が入力されると、その指示を機内サーバ40に送信して航空機の乗務員に知らせる機能を有する。
【0208】
機内サーバ40は、機内端末60の識別情報を視聴者の識別情報と対応付けて記憶部45に記憶する。機内サーバ40は、限定ではなく例として、視聴者に機内端末60を貸し出す時などに、機内端末60の識別情報を視聴者の識別情報と対応付けることができる。
【0209】
<情報処理>
まず、機内サーバ40の制御部41は、第1実施形態と同様に、機内端末60へのコンテンツの送信が停止されると、視聴者の識別情報と視聴履歴を記憶部45に記憶する(B3)。このとき、機内端末60の識別情報と視聴者の識別情報が予め対応付けられており、制御部41は、機内端末60の識別情報に基づいて、視聴者の識別情報を記憶部45に記憶する。
【0210】
これにより、第1実施形態と同様に、識別情報と視聴履歴が、機内サーバ40から配信サーバ10に送信され、配信サーバ10の制御部11が、識別情報と視聴履歴に基づいて、視聴者端末20にコンテンツの続きを送信することができる。
【0211】
<第7実施形態の効果>
第7実施形態では、機内端末60は、航空機内で持ち運び可能に設置されている。
このような構成による効果の一例として、視聴者の要望に応じた機内端末60でコンテンツを提供することができる。
【0212】
<第8実施形態>
第1実施形態~第7実施形態では、機内サーバ40および機内端末60は、航空機に配置されたが、移動体に配置されていればよく、これに限定されない。
第8実施形態は、車両サーバ70と車両端末80を車両に設置した実施形態である。なお、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
第8実施形態に記載の内容は、他の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0213】
図23は、本実施形態に係るシステム1の構成を示す。
図23に開示されるように、システム1では、ネットワーク30を介して配信サーバ10と、視聴者端末20(視聴者端末20A、視聴者端末20B、・・・)と、車両サーバ70とが接続され、この車両サーバ70が、ネットワーク50を介して車両端末80(車両端末80A、車両端末80B、車両端末80C、・・・)と接続される。すなわち、本実施形態では、機内サーバ40に換えて車両サーバ70を配置すると共に、機内端末60に換えて車両端末80を配置したものである。
なお、車両は、限定ではなく例として、自動運転車、バス、タクシーなどを含むことができる。
【0214】
車両サーバ70は、車両内に設置され、車両端末80にコンテンツを送信し、車両端末80で表示されたコンテンツの視聴者を識別する識別情報と、視聴者の視聴履歴とを記憶する。また、車両サーバ70は、記憶された識別情報と視聴履歴とを、配信サーバ10から受信または、配信サーバ10に送信する。この車両サーバ70は、本開示のサーバを構成する。
なお、車両サーバ70は、機内サーバ40と同様に構成することができるため、再度の説明を省略する。
【0215】
車両端末80は、車両内に設置され、車両サーバ70から送信されるコンテンツを表示する。この車両端末80は、本開示の端末を構成する。
なお、車両端末80は、機内端末60と同様に構成することができるため、再度の説明を省略する。
【0216】
<第8実施形態の効果>
第8実施形態では、車両サーバ70および車両端末80は、車両に設置される。
このような構成による効果の一例として、車両に搭乗した視聴者にコンテンツの続きを容易に提供することができる。
【0217】
<第9実施形態>
第1実施形態~第8実施形態では、航空機、車両等の移動体に設置された機内サーバ40または車両サーバ70にコンテンツが格納され、コンテンツは、機内サーバ40または車両サーバ70から移動体に搭乗中の視聴者に提供された。しかしながら、本開示はこれに限定されず、例えば、飛行中の航空機、走行中の車両等が、衛星などの非地上ノード、基地局などの地上ノード等を介し配信サーバ10に通信接続されている場合、コンテンツは、配信サーバ10から視聴者に提供されてもよい。この場合、識別情報と視聴履歴は、配信サーバ10に格納され、視聴者端末20と機内端末60には、配信サーバ10に格納されている視聴履歴に基づいて続きのコンテンツが提供されてもよい。なお、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
第9実施形態に記載の内容は、他の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0218】
図24は、本実施形態に係るシステム1の構成を示す。
図24に開示されるように、システム1では、ネットワーク30を介して配信サーバ10と、視聴者端末20(視聴者端末20A、視聴者端末20B、・・・)と、機内端末60(機内端末60A、機内端末60B、機内端末60C、・・・)とが接続される。
【0219】
<情報処理>
機内端末60の制御部61は、第1実施形態と同様に、視聴者の操作に応じて、コンテンツの出力を要求する。このとき、制御部61は、通信接続された配信サーバ10にコンテンツの出力を要求する。これにより、機内端末60の表示部64には、配信サーバ10から送信されるコンテンツが表示されることになる。
【0220】
続いて、配信サーバ10の制御部11は、機内端末60へのコンテンツの送信が停止されると、視聴者の識別情報と視聴履歴を記憶部15に記憶する。これにより、制御部11は、視聴者端末20からのコンテンツの継続視聴の要求に応じて、コンテンツの続きを視聴者端末20に送信することができる。
なお、上記の第1実施形態~第8実施形態の内容は、本実施形態と適宜組み合わせることができ、例えば、視聴者が継続視聴するための追加料金の支払いに関する情報を送信する第4実施形態を本実施形態と組み合わせることができる。
【0221】
<第9実施形態の効果>
第9実施形態では、配信サーバ10が、通信接続された機内端末60にコンテンツを送信する。
このような構成による効果の一例として、配信サーバ10は、視聴者端末20へのコンテンツの送信に応じて視聴者の識別情報と視聴履歴を直接取得するため、コンテンツの続きを速やかに生成することができる。
【0222】
<その他>
本開示の実施形態を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。限定でなく例として、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、各実施形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。
【符号の説明】
【0223】
1 システム
10 配信サーバ
20 視聴者端末
30 ネットワーク
40 機内サーバ
50 ネットワーク
60 機内端末