(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】IPバージョンの選択
(51)【国際特許分類】
H04W 76/12 20180101AFI20240115BHJP
H04W 76/15 20180101ALI20240115BHJP
H04W 80/04 20090101ALI20240115BHJP
H04W 8/24 20090101ALI20240115BHJP
【FI】
H04W76/12
H04W76/15
H04W80/04
H04W8/24
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021147260
(22)【出願日】2021-09-10
(62)【分割の表示】P 2019561998の分割
【原出願日】2018-05-09
【審査請求日】2021-10-08
(32)【優先日】2017-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】バックマン, ヤーン
(72)【発明者】
【氏名】ロンメル, ステファン
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0007671(US,A1)
【文献】3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Services and System Aspects;Procedu,3GPP TS 23.502 V0.2.0,2017年02月24日,pp.24-29
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信デバイス(WCD)によって確立されるように要求されるプロトコルデータユニット(PDU)セッションのためのインターネットプロトコル(IP)バージョン選択のための方法であって、前記WCDがインターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションをサポートし、前記WCDが、無線アクセスネットワーク(RAN)を介してコアネットワーク(101)中のセッション管理(SM)ノードと動作可能に通信するように設定され、前記方法は前記WCDによって実施され、
- 前記SMノードに向けて、第1のPDUセッションの確立を要求する第1のPDUセッション要求メッセージを送信することであって、前記第1のPDUセッション要求メッセージは、前記要求された第1のPDUセッションの前記IPバージョンの選択において前記SMノードにより使用される第1のIPバージョン要求情報を含み、前記第1のIPバージョン要求情報は、IPv4およびIPv6の2つのIPバージョンを識別し、かつ、前記要求された第1のPDUセッションのために前記IPバージョンのうちのいずれか1つが前記SMノードにより選択されるべきであることを指示する、第1のPDUセッション要求メッセージを送信することと、
- 前記第1のPDUセッション要求メッセージを送信したことに応答して第1の応答メッセージを受信するこ
とであって、前記第1の応答メッセージが、前記要求された第1のPDUセッションのために選択された前記IPバージョンを指示するWCD情報を含む、第1の応答メッセージを受信することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のPDUセッション要求メッセージがPDUセッション確立要求メッセージである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の応答メッセージが、前記WCD情報を含むNASメッセージである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記WCD情報は、選択されなかった他方のIPタイプ(IPv6が選択された場合はIPv4、およびIPv4が選択された場合はIPv6)もサポートされることをさらに指示し、前記方法は前記WCDによって実施され、
- 前記SMノードに向けて、第2のPDUセッションの確立を要求する第2のPDUセッション要求メッセージを送信することであって、前記第2のPDUセッション要求メッセージは、IPv4またはIPv6のうちのいずれか1つであって、前記第1のPDUセッションのために選択されているIPバージョンと異なるIPバージョンを識別する第2のIPバージョン要求情報を含む、第2のPDUセッション要求メッセージを送信すること
を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
インターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションを動作可能にサポートし、無線アクセスネットワーク(RAN)を介してコアネットワーク(101)中のセッション管理(SM)ノードと動作可能に通信するように設定された、無線通信デバイス(WCD)であって、前記WCDが処理回路要素(210)を備え、前記処理回路要素は、前記WCDに、
- 前記SMノードに向けて、第1のPDUセッションの確立を要求する第1のPDUセッション要求メッセージを送信することであって、前記第1のPDUセッション要求メッセージは、前記要求された第1のPDUセッションの前記IPバージョンの選択において前記SMノードにより使用される第1のIPバージョン要求情報を含み、前記第1のIPバージョン要求情報は、IPv4およびIPv6の2つのIPバージョンを識別し、かつ、前記要求された第1のPDUセッションのために前記IPバージョンのうちのいずれか1つが前記SMノードにより選択されるべきであることを指示する、第1のPDUセッション要求メッセージを送信することと、
- 前記第1のPDUセッション要求メッセージを送信したことに応答して第1の応答メッセージを受信することであって、前記第1の応答メッセージが、前記要求された第1のPDUセッションのために選択された前記IPバージョンを指示するWCD情報を含む、第1の応答メッセージを受信することと
を動作可能に行わせるように設定された、無線通信デバイス(WCD)。
【請求項6】
無線通信デバイス(WCD)によって確立されるように要求されるプロトコルデータユニット(PDU)セッションのためのインターネットプロトコル(IP)バージョン選択のための方法であって、前記WCDがインターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションをサポートし、前記WCDが、無線アクセスネットワーク(RAN)を介してコアネットワーク(101)中のセッション管理(SM)ノードと動作可能に通信するように設定され、前記方法は前記SMノードによって実施され、
- 第1のPDUセッションの確立を要求するSM要求メッセージを受信することであって、前記SM要求メッセージは、前記要求された第1のPDUセッションのIPバージョンの選択において前記SMノードにより使用される第1のIPバージョン要求情報を含み、前記第1のIPバージョン要求情報は、IPv4およびIPv6の2つのIPバージョンを識別する、SM要求メッセージを受信することと、
- 前記SM要求メッセージを受信したことに応答して、前記要求された第1のPDUセッションのためのIPバージョンを選択することと、
- 第1の応答メッセージを送信することであって、前記第1の応答メッセージが、前記要求された第1のPDUセッションのために選択された前記IPバージョンを指示するWCD情報を含む、第1の応答メッセージを送信することと
を含む、方法。
【請求項7】
選択されていない他方のIPタイプ(IPv6が選択された場合はIPv4、およびIPv4が選択された場合はIPv6)もサポートされることが前記WCD情報中でさらに指示される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
無線通信デバイス(WCD)によって確立されるように要求されるプロトコルデータユニット(PDU)セッションのためのインターネットプロトコル(IP)バージョンを動作可能に選択するように設定された、コアネットワーク(101)中のセッション管理(SM)ノードであって、前記WCDがインターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションをサポートし、前記SMノードが処理回路要素(310)を備え、前記処理回路要素は、前記WCDに、
- 第1のPDUセッションの確立を要求するSM要求メッセージを受信することであって、前記SM要求メッセージは、前記要求された第1のPDUセッションのIPバージョンの選択において前記SMノードにより使用される第1のIPバージョン要求情報を含み、前記第1のIPバージョン要求情報は、IPv4およびIPv6の2つのIPバージョンを識別する、SM要求メッセージを受信することと、
- 前記SM要求メッセージを受信したことに応答して、前記要求された第1のPDUセッションのためのIPバージョンを選択することと、
- 第1の応答メッセージを送信することであって、前記第1の応答メッセージが、前記要求された第1のPDUセッションのために選択された前記IPバージョンを指示するWCD情報を含む、第1の応答メッセージを送信することと
を動作可能に行わせるように設定された、セッション管理(SM)ノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で提示される実施形態は、無線通信システムにおけるPDUセッションのセットアップ中のIPバージョンの選択のための方法、無線通信デバイス、コンピュータプログラム、およびコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
標準化団体第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、現在、次世代(NG)パケットコアネットワーク(NG-CNまたはNGCまたは5GC)を含む新しい第5世代(5G)モバイル電気通信システムを指定するプロセスにある。
【0003】
5Gシステムアーキテクチャは、たとえばネットワーク機能仮想化やソフトウェア規定ネットワーキングなどの技法を使用するための展開を可能にする、データコネクティビティおよびサービスをサポートするために規定される。5Gシステムアーキテクチャは、識別された場合、制御プレーン(CP)ネットワーク機能間のサービスベース対話を活用する。
【0004】
いくつかの主要な原理および概念は、以下を行うことである。
- 制御プレーン(CP)機能からユーザプレーン(UP)機能を分離し、独立したスケーラビリティと、発展と、フレキシブルな展開、たとえば集中型ロケーションまたは分散型(遠隔)ロケーションを可能にすること。
- たとえばフレキシブルで効率的なネットワークスライシングを可能にするために、機能設計をモジュール化すること。
- 適用可能な場合はいつでも、サービスとしてのプロシージャ(すなわちネットワーク機能間の対話のセット)を、それらの再使用が可能であるように規定すること。
- 各ネットワーク機能が、必要な場合、直接他のNFと対話することを可能にすること。5Gシステムアーキテクチャは、(たとえばDRAのような)制御プレーンメッセージをルーティングするのを助けるための中間機能の使用を妨げない。
- アクセスネットワーク(AN)とコアネットワーク(CN)との間の依存性を最小限に抑えること。5Gシステムアーキテクチャは、異なる3GPPアクセスタイプと非3GPPアクセスタイプとを統合する共通AN-CNインターフェースをもつ収束型アクセスアグノスティックコアネットワークで規定される。
- 統合認証フレームワークをサポートすること。
- 「計算」リソースが「記憶」リソースから切り離されている場合、「ステートレス」NFをサポートすること。
- 能力公開(exposure)をサポートすること。
- ローカルサービスおよび集中型サービスへのコンカレントアクセスをサポートすること。ローカルデータネットワークへの低レイテンシサービスおよびアクセスをサポートするために、UP機能は、アクセスネットワークの近くに展開され得る。
- 訪問先PLMNにおける、ホームルーティングされたトラフィックならびにローカルブレークアウトトラフィックの両方とのローミングをサポートすること。
【0005】
図1は、様々なネットワーク機能がどのように互いと対話するかを示す参照ポイント表現を使用する、非ローミング事例における例証する5Gシステムアーキテクチャを示す。
図1中の例証する5Gシステムアーキテクチャは当業者によく知られており、したがって、この5Gシステムアーキテクチャは詳細な説明を必要としない。5Gシステムアーキテクチャに関するさらなる詳細は、たとえば3GPP技術仕様TS23.501 V0.4.0(2017-04)において見つけられ得る。
【0006】
図1中の例証する5Gシステムアーキテクチャは、以下のネットワーク機能(NF)からなる。
- 認証サーバ機能(AUSF)
- コアアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)
- データネットワーク(DN)、たとえばオペレータサービス、インターネットアクセス、または第三者サービス
- 構造化データ記憶ネットワーク機能(SDSF)
- 非構造化データ記憶ネットワーク機能(UDSF)
- ネットワーク公開機能(NEF)
- NFリポジトリ機能(NRF)
- ポリシー制御機能(PCF)
- セッション管理機能(SMF)
- 統合データ管理(UDM)
- ユーザプレーン機能(UPF)
- アプリケーション機能(AF)
- ユーザ機器(UE)
- (無線)アクセスネットワーク((R)AN)
【0007】
さらに、5Gシステムアーキテクチャは、5Gシステムにおける機能がそこを介して通信する参照ポイントまたはインターフェースを含んでいる。たとえば、
図1中の例証する5Gシステムアーキテクチャは、以下の参照ポイントを含んでいる。
N1: UEとAMFとの間の参照ポイント。
N2: (R)ANとAMFとの間の参照ポイント。
N3: (R)ANとUPFとの間の参照ポイント。
N4: SMFとUPFとの間の参照ポイント。
N5: PCFとアプリケーション機能(AF)との間の参照ポイント。
N6: UPFとデータネットワークとの間の参照ポイント。
N7: SMFとPCFとの間の参照ポイント。
N8: UDMとAMFとの間の参照ポイント。
N9: 2つのコアUPF間の参照ポイント。
N10: UDMとSMFとの間の参照ポイント。
N11: AMFとSMFとの間の参照ポイント。
N12: AMFとAUSFとの間の参照ポイント。
N13: UDMと認証サーバ機能(AUSF)との間の参照ポイント。
N14: 2つのAMF間の参照ポイント。
N15: 非ローミングシナリオの場合、PCFとAMFとの間の参照ポイント、ローミングシナリオの場合、訪問先ネットワーク中のPCFとAMFとの間の参照ポイント。
【0008】
上記の参照ポイントの一部または全部が、当該の5GC機能に関連する対応するサービスベースインターフェースを有し得ることに留意されたい。たとえば、以下のサービスベースインターフェースは、5Gシステムアーキテクチャ中に存在し得る。
Namf: AMFによって呈されるサービスベースインターフェース。
Nsmf: SMFによって呈されるサービスベースインターフェース。
Nnef: NEFによって呈されるサービスベースインターフェース。
Npcf: PCFによって呈されるサービスベースインターフェース。
Nudm: UDMによって呈されるサービスベースインターフェース。
Naf: AFによって呈されるサービスベースインターフェース。
Nnrf: NRFによって呈されるサービスベースインターフェース。
Nausf: AUSFによって呈されるサービスベースインターフェース。
【0009】
図1の5Gシステムアーキテクチャでは、ユーザ機器(UE)または同様のものが、無線アクセスネットワーク(RAN)を介して、たとえばRAN中に配置された基地局または同様のものを介して、5GCネットワークと動作可能に接続し、通信するように設定されると仮定される。UEまたは同様のものは、オペレータのRANおよび5GCネットワークが、それらへのアクセス、たとえばインターネットまたは同様のパケットデータネットワーク(PDN)へのアクセスを提供する、オペレータのネットワークによって与えられるサービス、またはオペレータのネットワークの外側のサービスに、サブスクライバがアクセスする、デバイスである。
図1中のUEは、5Gシステムにおいて通信することが可能な任意のモバイルまたは固定デバイス、たとえば、限定はしないが、たとえばユーザ機器、モバイルフォン、スマートフォン、センサー、メーター、車両、家庭用器具、医療器具、メディアプレーヤ、カメラ、マシンツーマシン(M2M)デバイス、デバイスツーデバイス(D2D)デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、または任意のタイプの家電、たとえば、限定はしないが、テレビ、無線機、照明装置、タブレットコンピュータ、ラップトップまたはパーソナルコンピュータ(PC)であり得る。UEまたは同様のものは、RANを介して、たとえば別のUE、またはアプリケーションサーバ(AS)などのサーバ、あるいは同様のものなど、別のエンティティと音声および/またはデータを通信することが可能な、ポータブル、ポケット収容可能、ハンドヘルド、コンピュータ具備(computer comprised)、または車両搭載デバイスであり得る。
【0010】
図1中の無線アクセスネットワーク(RAN)は、たとえば基地局または同様のものなど、いくつかのRANノードを備え得る。RANノードは、一方の端部においてUEまたは同様のものとの、他方の端部において、UEをサーブする5GCネットワークとの無線通信が可能な任意のエレメントであり得る。
【0011】
図1中の第5世代コア(5GC)ネットワークは、様々な機能、たとえばアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(SMF)およびユーザプレーン機能(UPF)などを含んでいる。そのような機能は、本明細書では、交換可能な示されたノードである。そのような機能/ノードは、ハードウェアまたはソフトウェアあるいはハードウェアとソフトウェアとの組合せで実装され得る。そのような機能/ノードは、当該の機能/ノードを論理的に形成する、1つの単一のノードにおいて、あるいは2つまたはそれ以上のサブノードまたは同様のものにおいて実装され得る。サブノードは、同じ地理的ロケーションまたは異なる地理的ロケーションに位置し得る。
【0012】
図1中のアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)は、たとえば以下の機能性を含み得る。AMF機能性の一部または全部は、AMFの単一のインスタンスにおいてサポートされ得る。
- RAN CPインターフェース(N2)の終端。
- NAS(N1)の終端、NAS暗号化および完全性保護。
- 登録管理。
- 接続管理。
- 到達可能性管理。
- モビリティ管理。
- (AMFイベント、およびLIシステムに対するインターフェースのための)合法的インターセプト。
- UEとSMFとの間のSMメッセージのためのトランスポートを提供する。
- SMメッセージをルーティングするための透過的プロキシ。
- アクセス認証。
- アクセス許可。
- UEとSMSFとの間のSMSメッセージのためのトランスポートを提供する。
- セキュリティアンカー機能(SEA)。SEAは、AUSFおよびUEと対話し、UE認証プロセスの結果として確立された中間鍵を受信する。USIMベースの認証の場合、AMFは、AUSFからセキュリティ材料を取り出す。
- セキュリティコンテキスト管理(SCM)。SCMは、SCMが、アクセスネットワーク固有鍵を導出するために使用する鍵を、SEAから受信する。
【0013】
図1中のセッション管理機能(SMF)は、たとえば以下の機能性を含み得る。SMF機能性の一部または全部は、SMFの単一のインスタンスにおいてサポートされ得る。
- セッション管理、たとえばUPFとANノードとの間のトンネル維持を含む、セッション確立、変更およびリリース。
- (随意の許可を含む)UE IPアドレス割り当ておよび管理。
- UP機能の選択および制御
- 適切な宛先にトラフィックをルーティングするように、UPFにおけるトラフィックステアリングを設定する。
- ポリシー制御機能に向かうインターフェースの終端
- ポリシー施行およびQoSの一部を制御する。
- (SMイベント、およびLIシステムに対するインターフェースのための)合法的インターセプト。
- NASメッセージのSM部分の終端。
- ダウンリンクデータ通知。
- AMFを介してN2上でANに送信された、AN固有SM情報のイニシエータ。
- セッションのSSCモードを決定する。
- ローミング機能性。
- QoS SLAを適用するためのローカル施行を扱う(VPLMN)。
- 課金データ収集および課金インターフェース(VPLMN)。
- (VPLMにおける、SMイベント、およびLIシステムに対するインターフェースのための)合法的インターセプト。
- 外部DNによるPDUセッション許可/認証のためのシグナリングのトランスポートのための、外部DNとの対話のサポート。
【0014】
次に、UEまたは同様のものは、UEまたは同様のものが接続する5GC機能(たとえばAMFまたはSMFまたは同様のもの)によってサポートされるのがどの(1つまたは複数の)インターネットプロトコル(IP)バージョン、たとえばIPバージョン4(IPv4)またはIPバージョン6(IPv6)かを知らないことがある。それは、UEまたは同様のものが、IPv4とIPv6の両方をサポートするか、または単一のIPバージョンのみをサポートするということでもあり得る。
【0015】
3GPPエボルブドパケットコア(EPC)では、これは、UEがIPv4とIPv6の両方をサポートするとき、UEがタイプIPv4v6のパケットデータネットワーク(PDN)接続を要求することを通して扱われた。PDN接続は、UEとPDNとの間の関連付けである。次いで、EPC(もっと正確に言えば、PDN接続要求によってアドレス指定される関連するEPCノード)は、PDNタイプIPv4、IPv6、IPv4v6(デュアルスタック)またはIPv4+IPv6(あるいは、実際には、EPCにおいて2つの別個のPDN接続、すなわちIPv4接続とIPv6接続とを生成する、IPv6+IPv4を求める原因コード、またはIPv4+IPv6を求める原因コード)の応答を生成する。
【0016】
しかしながら、IPv4v6セッションは5GCによってサポートされず、これは、IPv4とIPv6の両方を扱うことが可能なUEまたは同様のものがプロトコルデータユニット(PDU)セッションのためにどのIPバージョンを使用すべきかをネットワークに尋ねるやり方を有しなければならないことを意味する。5G PDUセッションは、PDUセッションがUEまたは同様のものとPDNとの間の関連付けであるという点で、EPC PDN接続と同様であることが明瞭にされ得る。
【0017】
したがって、PDUセッションのためのIPバージョンを選択する方法を改善する必要がある。
【発明の概要】
【0018】
本明細書の実施形態の目的は、PDUセッションのためのIPバージョンを選択する方法を改善することである。
【0019】
第1の態様によれば、無線通信デバイス(WCD)によって確立されるように要求されるプロトコルデータユニット(PDU)セッションのためのインターネットプロトコル(IP)バージョン選択のための方法であって、WCDがインターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションをサポートし、WCDが、無線アクセスネットワーク(RAN)を介してコアネットワーク中のセッション管理(SM)ノードと動作可能に通信するように設定された、方法が提示される。
本方法はWCDによって実施され、
- SMノードに向けて、第1のPDUセッションの確立を要求する第1のPDUセッション要求メッセージを送信することであって、第1のPDUセッション要求メッセージは、要求された第1のPDUセッションのIPバージョンがIPv4またはIPv6のうちのいずれか1つであるべきであることを指示するIPバージョン情報を含む、第1のPDUセッション要求メッセージを送信することと、
- 第1のPDUセッション要求メッセージを送信したことに応答して第1の応答メッセージを受信することであって、第1の応答メッセージが、要求された第1のPDUセッションのために選択されたIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を指示するWCD情報を含む、第1の応答メッセージを受信することと
を含む。
【0020】
第2の態様によれば、インターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションを動作可能にサポートし、無線アクセスネットワーク(RAN)を介してコアネットワーク中のセッション管理(SM)ノードと動作可能に通信するように設定された、無線通信デバイス(WCD)が提示される。
本WCDは処理回路要素を備え、処理回路要素は、本WCDに、SMノードに向けて、第1のPDUセッションの確立を要求する第1のPDUセッション要求メッセージを動作可能に送信することであって、第1のPDUセッション要求メッセージは、要求された第1のPDUセッションのIPバージョンがIPv4またはIPv6のうちのいずれか1つであるべきであることを指示するIPバージョン情報を含む、第1のPDUセッション要求メッセージを送信することと、第1のPDUセッション要求メッセージを送信したことに応答して第1の応答メッセージを受信することであって、第1の応答メッセージが、要求された第1のPDUセッションのために選択されたIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を指示するWCD情報を含む、第1の応答メッセージを受信することとを行わせるように設定される。
【0021】
第3の態様によれば、無線通信デバイス(WCD)によって確立されるように要求されるプロトコルデータユニット(PDU)セッションのためのインターネットプロトコル(IP)バージョン選択のための方法であって、WCDがインターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションをサポートし、WCDが、無線アクセスネットワーク(RAN)を介してコアネットワーク(101)中のセッション管理(SM)ノードと動作可能に通信するように設定された、方法が提示される。
本方法はSMノードによって実施され、
- 第1のPDUセッションの確立を要求するSM要求メッセージを受信することであって、SM要求メッセージは、要求された第1のPDUセッションのIPバージョンがIPv4またはIPv6のうちのいずれか1つであるべきであることを指示するIPバージョン情報を含む、SM要求メッセージを受信することと、
- SM要求メッセージを受信したことに応答して、要求された第1のPDUセッションのためのIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を選択することと、
- 第1の応答メッセージを送信することであって、第1の応答メッセージが、要求された第1のPDUセッションのために選択されたIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を指示するWCD情報を含む、第1の応答メッセージを送信することと
を含む。
【0022】
第4の態様によれば、無線通信デバイス(WCD)によって確立されるように要求されるプロトコルデータユニット(PDU)セッションのためのインターネットプロトコル(IP)バージョンを動作可能に選択するように設定された、コアネットワーク中のセッション管理(SM)ノードであって、WCDがインターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションをサポートするSMノードが提示される。
本SMノードは処理回路要素を備え、処理回路要素は、WCDに、
- 第1のPDUセッションの確立を要求するSM要求メッセージを受信することであって、SM要求メッセージは、要求された第1のPDUセッションのIPバージョンがIPv4またはIPv6のうちのいずれか1つであるべきであることを指示するIPバージョン情報を含む、SM要求メッセージを受信することと、
- SM要求メッセージを受信したことに応答して、要求された第1のPDUセッションのためのIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を選択することと、
- 第1の応答メッセージを送信することであって、第1の応答メッセージが、要求された第1のPDUセッションのために選択されたIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を指示するWCD情報を含む、第1の応答メッセージを送信することと
を動作可能に行わせるように設定される。
【0023】
PDUセッションのためのIPバージョンを選択する上記の改善された方法は、他の代替形態と比較して追加のシグナリングをセーブする。特に、インターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションをサポートするWCDが、初期に第1のIPバージョン(IPv4またはIPv6)の単一のPDUセッションを要求し、入手し、次いで、第2のIPバージョンのさらなるPDUセッションを要求することが望まれ、可能にされるかどうかを決めることができる。言い換えれば、WCDが1つのPDUセッションに満足しているとき、異なるIPバージョンをもつ2つのPDUセッションが不必要に確立される危険がない。たとえば、IPv6 PDUセッションが第1のPDUセッションとして確立されたとき、第2のIPv4 PDUセッションをも確立することは、これがネットワークによって可能にされる場合でも、不必要であり得る。
【0024】
本明細書の実施形態は、UEまたは同様のものがIPv4バージョンとIPv6バージョンの両方をサポートする場合にPDUセッションのために使用されるIPバージョンの5GCネットワーク制御を提供する。また、ソリューションは、UEまたは同様のものが、PDUセッションのために使用されないIPバージョンが5GCネットワークによってサポートされるかどうかについて通知されるので、使用されるシグナリングを最適化する。このようにして、UEまたは同様のものは、その他方のIPバージョンのためにPDUセッションを要求することを試みる価値があるか否かを決めることができる。
【0025】
概して、本開示において使用されるすべての用語は、本明細書で別段明示的に規定されない限り、本技術分野におけるその通例の意味に従って解釈されるべきである。「1つの(a/an)/その(the)エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなど」へのすべての言及は、別段明示的に述べられていない限り、そのエレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例を指すようにオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、明示的に述べられていない限り、開示される厳密な順序で実施される必要はない。
【0026】
次に、添付の図面を参照しながら、例として、提案されるソリューションが説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】非ローミング事例における、例証する5Gシステムアーキテクチャを示す図である。
【
図2】本明細書で提示される実施形態が適用され得る通信システム100を示す概略図である。
【
図3A】本明細書で提示される方法の実施形態を示すフローチャートである。
【
図3B】本明細書で提示される方法の実施形態を示すシグナリング図である。
【
図4】本明細書で提示される方法の好ましい一実施形態を示すシグナリング図である。
【
図5A】一実施形態によるWCDの機能ユニットを示す概略図である。
【
図5B】一実施形態によるSMノードの機能ユニットを示す概略図である。
【
図5C】一実施形態によるコンピュータ可読手段を備えるコンピュータプログラム製品の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
次に、いくつかの実施形態が示されている添付の図面を参照しながら、提案されるソリューションが以下でより十分に説明される。ただし、これらの提案されるソリューションは、多くの異なる形態で具現化され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、提案されるソリューションの範囲を当業者に十分に伝えるように、例として提供される。同様の番号は、説明全体にわたって同様のエレメントを指す。破線によって示される任意のステップまたは特徴は、随意と見なされるべきである。
【0029】
5GシステムにおいてどのIPバージョン(IPv4および/またはIPv6)をサポートすべきかに関する異なるオプションを扱うために、5GCネットワークのためのいくつかの異なる組合せが考慮されなければならない。UEは、IPv4のみ、IPv6のみ、またはIPv6+IPv4をサポートし得る。5GCネットワークは、同様に、要求されたドメインネットワークネーム(DNN)のために、IPv4のみ、IPv6のみ、またはIPv6+IPv4をサポートし得る。これに加えて、5GCネットワークは、IPv4とIPv6の両方がサポートされる場合、IPv4のみをサポートするUEが接続することを可能にし、ならびにIPv6のみをサポートするUEが接続することを可能にし得る。したがって、考慮すべき7つの可能にされる組合せがある。
【0030】
上記の表中で識別された7つの可能にされる組合せに鑑みて、以下の所見が行われ得る。
1) 端末は、ネットワークに、サポートされるPDUタイプ、たとえばタイプIPv4のPDUセッション、タイプIPv6のPDUセッション、または両方のPDUタイプのPDUセッションを告知する。
2) IPv4とIPv6の両方をサポートする端末は、デュアルPDUセッション、つまりタイプIPv4のPDUセッションならびにタイプIPv6のPDUセッションをセットアップすることが可能である。
3) IPv4とIPv6の両方をサポートする端末は単一のPDUセッションをセットアップすることが可能であり、単一のPDUセッションはタイプIPv4またはタイプIPv6のものであり得る。
【0031】
これをサポートするために、PDUセッションのセットアップを扱う3つの異なるソリューションが識別され得る。
A. 第1の方法は、UEが常に、2つのPDUセッション、つまりタイプIPv4のPDUセッションとタイプIPv6のPDUセッションとをセットアップすることを試みるということである。
B. 別の手法は、常にIPバージョンのうちの一方を求め、他方のIPバージョンが同様にまたは代わりに使用されることになった場合、原因コードを使用することである。
C. これを扱う第3のやり方は、両方のIPタイプをサポートするUEに、IPv4とIPv6の両方を5GCに要求することを許すことである。これは、UEが、特定のPDUセッションタイプを必要とはしないが、代わりにIPv4またはIPv6のいずれかを求めることを意味するであろう。
【0032】
上記の選択肢Aでは、UEは、IPv4 PDUセッションならびにIPv6 PDUセッションをセットアップすることを要求する。IPv4セッションとIPv6セッションとの間の相関は必要とされないので、SMFの選択とUPFの選択とは独立して行われ得る。この手法に関する欠点は、UEが、1つのIPバージョンのみがサポートされるネットワークにおいても、デュアルPDUセッションをセットアップすることを試みるということである。現在、5GCにおいて、同じN1メッセージ中の異なる初期PDUセッションIDをターゲットにする複数のNASメッセージのサポートはなく、これは、この方法では、ネットワークにおいて1つのIPバージョンのみがサポートされることになる場合でも、追加のシグナリングがあることを意味する。どのIPバージョンを使用すべきかをUEが知ることを確実にするために、両方のPDUセッションプロシージャは、使用されるIPバージョンの組合せに依存するいかなる機能性よりも前に、確定されるべきである。
【0033】
選択肢Bでは、UEは常にIPバージョンのうちの一方を求め、次いで、原因コードが5GCによってUEに返信されて、UEに、他方のIPバージョンのみがサポートされることになる場合、同様にまたは代わりに他方のIPバージョンを設定させ得る。これは、たとえば、最初にIPv6タイプのPDUセッションをセットアップすることによって行われるであろう(これは、IPv6が端末においてサポートされる通常の事例であろう)。IPv6がネットワークにおいてサポートされる場合、このセッションはセットアップされ、他の場合、PDUセッションは、IPv4がサポートされることを指示する原因コードによって拒絶される。IPv6とIPv4の両方がネットワークによってサポートされる場合、デバイスがIPv4タイプのPDUセッションをもセットアップし得ることをデバイスに告げるための、別の原因コードが必要とされる。現在、UEは、デュアルスタックがサポートされるか否かにかかわらず、(第1のPDUセッションセットアップ中に)即時情報を得ることに依拠している。このソリューションは、第1のソリューションAよりも少ないシグナリングを伴ってその性質を保持するが、依然として、UEによって要求される第1のIPバージョンが利用可能でない場合、不必要なシグナリングを生じる。
【0034】
選択肢Cでは、IPv4タイプとIPv6タイプの両方をサポートするUEが、常に両方のIPタイプを5GCに要求することが示唆される。これは、UEが初期に、タイプIPv4のPDUセッションが作成されるのか、タイプIPv6のPDUセッションが作成されるのかに気づいていないことを指示する。この方法は、選択肢Bに少し類似することになるが、選択肢Bと比較して、何らかの追加のシグナリングを節約する。たとえば、5GCにおけるIPv4のみの設定では、ネットワークが第1の組み合わせられたIPv4/IPv6要求中でIPv4要求を受け付けるので、IPv4ネットワークによって拒否されるIPv6要求を最初に送信し、次いでIPv4要求を送信する必要がない。したがって、選択肢Cでは、タイプIPv4またはタイプIPv6の1つのPDUセッションが常にセットアップされると仮定される。別のIPバージョンがサポートされることになる(PDUセッションタイプIPv6が最初に使用されることが好ましい)場合、これは、選択肢Bの場合のように、UEが、そう決めた場合、他方のIPバージョン(IPv4)のPDUセッションを同様にセットアップすることができることをUEに告げる、原因コードを送信することによって通知される。
【0035】
したがって、PDUセッション要求中でIPv4タイプとIPv6タイプの両方を5GCに要求することは、シグナリングに関してより効率的である。
【0036】
図2は、本明細書で提示される実施形態が適用され得る、無線通信システム100を示す概略図である。通信システム100は、好ましくは、
図1中で提示される5Gシステムに対応する5Gシステムである。しかしながら、
図1中の5Gシステムと同様の他の通信システムが、本明細書で提示される実施形態を適用するために確実に考慮され得る。
【0037】
通信システム100は、少なくとも1つの無線通信デバイス(WCD)と、無線アクセスネットワーク(RAN)と、少なくともモビリティ機能(MF)ノードを備えるコアネットワーク(CN)101と、セッション管理機能(SMF)ノードとを備える。また、ユーザプレーン機能(UPF)および他のコアネットワーク機能があり得る。システム100は、前記少なくとも1つのWCDが、データネットワークと情報を交換し、データネットワーク、および/あるいは、たとえばAFまたは同様のものなど、データネットワーク中のエンティティによって提供されるサービスへのアクセスを有することができるように、1つまたは複数のデータネットワークと通信する。
【0038】
WCDの例は、限定はしないが、移動局、モバイルフォン、ハンドセット、無線ローカルループ電話、ユーザ機器(UE)または同様のもの、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、およびタブレットコンピュータを含む。
【0039】
図2中の無線アクセスネットワーク(RAN)は、たとえば基地局または同様のものなど、いくつかのRANノードを備える。RANノードは、一方の端部においてWCDまたは同様のものとの、他方の端部において、WCDをサーブする5GCネットワークまたは同様のものとの無線通信が可能な任意の無線アクセスエレメントであり得る。
【0040】
図2中のモビリティ管理(MM)ノードは、好ましくは、5GC AMFまたは同様のものである。ただし、MFは、
図2中のWCDを含むいくつかのWCDまたは同様のもののためのアクセス制御およびモビリティを管理する、任意のノードであり得る。好ましくは、MFノードはまた、ネットワークスライス選択機能性などを含む。
【0041】
図2中のセッション管理(SM)ノードは、好ましくは、5GC SMFまたは同様のものである。ただし、SMFは、
図2中のWCDを含むいくつかのWCDまたは同様のもののためのセッションをセットアップし、管理する、任意のノードであり得る。好ましくは、セッションのセットおよび管理は、たとえば5GC PCGまたは同様のものから受信されたネットワークポリシーに従って行われる。
【0042】
MMノードとSMノードとは、本明細書では、交換可能な示された機能である。MMノードおよびSMノードは、ハードウェアまたはソフトウェアあるいはハードウェアとソフトウェアとの組合せで実装され得る。MMノードおよびSMノードは、当該の機能/ノードを論理的に形成する、1つの単一のノードにおいて、あるいは2つの別個のノードにおいて、あるいは1つまたは複数のサブノードまたは同様のものにおいて、実装され得る。サブノードは、同じ地理的ロケーションまたは異なる地理的ロケーションに位置し得る。
【0043】
当業者が理解するように、通信システム100は複数のWCDを備え得、本明細書で開示される実施形態は、WCDをサーブするいかなる特定の数のRANノードにも、またはいかなる特定の数のMMノードまたはSMノードにも限定されない。
【0044】
本明細書で開示される実施形態は、PDUセッションのためのIPバージョンの選択を改善するための方法に、および本方法を実施するためのノード/機能に関する。
【0045】
図3Aは、WCDのためのPDUセッション確立における、PDUセッションのためのIPバージョンの選択を改善するための方法の実施形態を示す、フローチャートである。
【0046】
図3A中のアクションS110~S140は、本明細書で説明される実施形態を示すシグナリング図を示す、
図3Bに示される、同じ参照番号をもつアクションに対応する。
図3B中のノード/機能は、同じ参照番号をもつ、
図2中のノード/機能に対応する。本方法は、IPv4タイプとIPv6タイプの両方のPDUセッションをサポートするWCDによって実施される。WCDは、RANを介して、無線通信システム100のコアネットワーク101中のSMノードと動作可能に通信するように設定される。本方法は、PDUセッション確立においてWCDによってアドレス指定されたSMノードによって、対応する様式で実施される。
【0047】
図3A中のフローチャートの1つのアクションS110において、IPv4タイプとIPv6タイプの両方のPDUセッションをサポートするWCDは、好ましくはMMノードを介して、SMノードに向けて第1のPDUセッション要求メッセージを送信する。PDUセッション要求メッセージは、PDUセッションの確立を要求する。たとえば、5GCネットワークにおいて、このメッセージは、
図1中で指示されているN1インターフェースを介して送信され得る。
【0048】
第1のPDUセッション要求メッセージは、WCDによって要求された単一のPDUセッションのIPバージョンが、IPバージョン4(IPv4)またはIPバージョン6(IPv6)のうちのいずれか一方であり得ることを指示する、IPバージョン情報を含む。IPバージョン情報は、受信SMノードに、WCDによるPDUセッション要求がIPv4またはIPv6のいずれかのIPバージョンをもつ単一のPDUセッションの確立によって満たされることを指示する、任意の好適な情報であり得る。受信SMノードに、これは、WCDが、要求されたPDUセッションのために特定のIPバージョン(IPv4またはIPv6)を必要としないことを指示する。言い換えれば、WCDは、第1のPDUセッション要求がIPv4またはIPv6の単一のPDUセッションの確立によって満たされることを指示する。
【0049】
PDUセッション要求メッセージは、IPバージョン情報を搬送することができる任意のメッセージであり得る。第1のPDUセッション要求メッセージがPDUセッション確立要求メッセージであること、および/またはPDUセッション要求メッセージが非アクセス層(NAS)メッセージであることが好ましい。
【0050】
別のアクションS120において、MMノードが、PDUセッション要求メッセージを受信したことに応答して、SMノードにSM要求メッセージを送信することによって第1のPDUセッション要求をフォワーディングすることが好ましい。SM要求メッセージは、上記のPDUセッション要求メッセージと同様の様式で、IPv4タイプまたはIPv6タイプのいずれかの単一のPDUセッションがWCDによって要求されることを指示する情報を含む。
【0051】
SM要求メッセージは、IPv4タイプまたはIPv6タイプのいずれかの単一のPDUセッションがWCDによって要求されることを指示する情報を搬送することができる任意のメッセージであり得る。この情報は、たとえば、上記のステップ110においてWCDによって送信されるIPバージョン情報または同様のものであり得る。たとえば、5GCネットワークにおいて、SM要求メッセージは、
図1中で指示されているN11インターフェースを介して送信され得る。
【0052】
別のアクションS130aにおいて、SMノードが、上記のSM要求メッセージを受信したことに応答して、要求されたPDUセッションのためのIPバージョンとして、IPv4またはIPv6のいずれかを選択することが好ましい。この選択は、たとえば、SMノードにローカルに記憶された、または他のノード/機能からSMノードによって容易にアクセス可能な、DNN設定、および/またはオペレータポリシー、および/または他のパラメータに基づいて行われ得る。
【0053】
5GCネットワークにおいて、SMFは、選択されたPDUタイプに基づいてIPアドレス管理プロシージャを実施する。IPv4 PDUタイプが選択された場合、IPv4アドレスがUEに割り当てられる。同様に、IPv6 PDUタイプが選択された場合、IPv6プレフィックスが割り当てられる。SMFは、UE IPアドレス管理関係メッセージを処理し、対応する状態情報を維持し、UEに応答メッセージを提供する。さらに、UE IPアドレスが外部データネットワークから取得された場合、SMFはまた、外部データネットワークに、割り当て、更新およびリリース関係要求メッセージを送信し、対応する状態情報を維持する。
【0054】
別のアクションS130bにおいて、要求されたPDNセッションのためのIPバージョンがSMノードによって選択されると、SMノードが好ましく、次いで、
図2~
図3中のSMノードが、好ましくはMMノードを介して、WCDに向けてSM応答メッセージを送信することによって、第1のPDUセッション要求に応答することが好ましい。SM応答メッセージは、要求されたPDUセッションのために選択されたIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を指示するWCD情報を含む。随意に、SMノードは、他方のIPバージョン、すなわち、IPv6が選択された場合はIPv4、およびIPv4が選択された場合はIPv6もサポートされるかどうかを、WCD情報中で指示し得る。他方のIPバージョンがサポートされる場合、WCDは、同じDNNに、他方のIPバージョンのための別のPDUセッションを要求し得る。
【0055】
SM応答メッセージは、要求されたPDUセッションのために選択されたIPバージョンを指示する情報を搬送することができる任意のメッセージであり得る。たとえば、5GCネットワークにおいて、SM応答メッセージは、
図1中で指示されているN11インターフェースを介して送信され得る。
【0056】
別のアクションS140において、MMノードが、上記のSM応答メッセージを受信したことに応答して、WCDに向けてMM応答メッセージを送信することによって、SMノードからの第1のPDUセッション要求に対する応答をフォワーディングすることが好ましい。MM応答メッセージは、要求されたPDUセッションのためにSMノードによって選択されたIPバージョンを指示する情報、および随意に、選択されなかった他方のIPタイプもサポートされるかどうかを指示する情報を含む。この情報は、上記のステップ130においてSMノードによって送信されるWCD情報または同様のものであり得る。
【0057】
MM応答メッセージは、PDUセッションのために選択されたIPバージョンを指示する情報、および随意に、他方のIPタイプが5GCネットワークによってサポートされるかどうかを指示する情報を搬送することができる任意のメッセージであり得る。たとえば、5GCネットワークにおいて、MM応答メッセージは、
図1中で指示されているN1インターフェースを介して、またはRANおよびN2インターフェースを介して送信され得る。
【0058】
別のアクションS150において、WCD情報中で、他方のIPバージョン、すなわち、IPv6が選択された場合はIPv4、およびIPv4が選択された場合はIPv6もサポートされることが指示されたとき、IPv4とIPv6の両方のPDUセッションをサポートするWCDが、SMノードに向けて、他方のタイプの第2のPDUセッションを要求する第2のPDUセッション要求メッセージを送信することが好ましい。第2のPDUセッション要求メッセージがPDUセッション確立要求メッセージであること、および/または第2のPDUセッション要求メッセージが非アクセス層(NAS)メッセージであることが好ましい。
【0059】
図3Bは、WCDのためのPDUセッション確立における、PDUセッションのためのIPバージョンの選択を改善するための方法の実施形態を示すシグナリング図である。
図3B中のアクションは、以下で指示されるように、
図3A中のアクションに対応する。さらに、
図3B中のアクションは、以下で指示されるように、
図4中のステップにも対応する。
図4は、3GPP技術仕様TS23.502 V0.3.0(2017-03)節4.3.2および
図4.3.2.2-1においてより詳細に説明される、非ローミング、およびローカルブレークアウトを用いるローミングのための、UE要求PDUセッション確立を示すシグナリング図である。
【0060】
図3Bのシグナリング図中のアクションS110は、好ましくは、
図3Aを参照しながら上記で説明されたアクションS110と同じであるかまたはまったく同様である。
【0061】
例示的な実施形態では、アクション110は、要求されたPDUセッションのIPバージョンがIPv4またはIPv6のうちのいずれか1つであり得ることを指示する上記で説明されたIPバージョン情報または同様のものを追加した、本明細書の
図4中で指示されている、TS23.502 節4.3.2
図4.3.2.2-1 ステップ1におけるPDUセッション確立要求に対応する。
【0062】
TS23.502 節4.3.2
図4.3.2.2-1では、ステップ1が以下の様式で説明される。
「UEからAMFに:NASメッセージ(S-NSSAI、DNN、PDUセッションID、要求タイプ、N1 SM情報)。新しいPDUセッションを確立するために、UEは、新しいPDUセッションIDを生成する。UEは、N1 SM情報内にPDUセッション確立要求を含んでいるNASメッセージの送信によって、UE要求PDUセッション確立プロシージャを開始する。PDUセッション確立要求は、PDUタイプ、SSCモード、プロトコル設定オプションを含み得る。要求タイプは、PDUセッション確立が新しいPDUセッションを確立するための要求である場合、「初期要求」を指示し、その要求が3GPPアクセスと非3GPPアクセスとの間の既存のPDUセッションを指す場合、「既存のPDUセッション」を指示する。UEによって送信されたNASメッセージは、ANによって、AMFに向かうN2メッセージ中にカプセル化され、N2メッセージは、ユーザロケーション情報とアクセス技術タイプ情報とを含むべきである。N1 SM情報は、外部DNによるPDUセッション許可のための情報を含んでいるSM PDU DN要求コンテナを含んでいることがある。
【0063】
図3Bのシグナリング図中のアクションS120は、好ましくは、
図3Aを参照しながら上記で説明されたアクションS120と同じであるかまたはまったく同様である。
【0064】
例示的な実施形態では、アクション120は、要求されたPDUセッションのIPバージョンがIPv4またはIPv6のうちのいずれか1つであり得ることを指示する上記で説明されたIPバージョン情報または同様のものを追加した、本明細書の
図4中で指示されている、TS23.502 節4.3.2
図4.3.2.2-1 ステップ3におけるSM要求に対応する。
【0065】
TS23.502 節4.3.2
図4.3.2.2-1では、ステップ3が以下の様式で説明される。
「3.AMFからSMFに:SM要求(サブスクライバ固定ID、DNN、S-NSSAI、PDUセッションID、AMF ID、N1 SM情報(PDUセッションID、PDUセッション確立要求)、ユーザロケーション情報、アクセス技術タイプ)。」
【0066】
図3Bのシグナリング図中のアクションS130は、好ましくは、
図3Aを参照しながら上記で説明されたアクションS130と同じであるかまたはまったく同様である。
【0067】
例示的な実施形態では、アクション130は、要求されたPDUセッションのために選択されたIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を指示する上記で説明されたWCD情報または同様のものを追加した、本明細書の
図4中で指示されている、TS23.502 節4.3.2
図4.3.2.2-1 ステップ10におけるSM応答に対応する。
【0068】
TS23.502 節4.3.2
図4.3.2.2-1では、ステップ10が以下の様式で説明される。
「10.SMFからAMFに:SM応答(原因、N2 SM情報(PDUセッションID、(1つまたは複数の)QoSプロファイル、CNトンネル情報)、N1 SM情報(PDUセッション確立受付(許可されたQoSルール、SSCモード、S-NSSAI、割り当てられたIPv4アドレス)))。
編集者の注:AMFとSMFとがN11トランザクションを対応するUEコンテキストにどのように関連付けるかは、FFSである。
N2 SM情報は、AMFが(R)ANにフォワーディングする情報を搬送し、この情報は以下を含む。
CNトンネル情報は、PDUセッションに対応するN3トンネルのコアネットワークアドレスに対応する。
QoSプロファイルは、(R)ANに、QoSパラメータとQoSフロー識別子との間のマッピングを提供する。複数のQoSプロファイルが(R)ANに提供され得る。これは、TS23.501〔2〕節5.7においてさらに説明される。
PDUセッションIDは、ANリソースとUEのためのPDUセッションとの間の関連付けをUEに指示するために、UEとシグナリングするANによって使用され得る。
N1 SM情報は、AMFがUEに提供するPDUセッション確立受付を含んでいる。
複数の許可されたQoSルールが、N1 SM情報内のPDUセッション確立受付中におよびN2 SM情報中に含まれ得る。
SM応答は、AMFが、ターゲットUEがどれであるかを知ること、ならびにUEに向けてどのアクセスを使用すべきかを決定することを可能にする、PDUセッションIDおよび情報をさらに含んでいる。
注:アクセス情報は、UEが3GPPおよび非3GPPアクセス上で同時に接続される事例に対処することになる。
編集者の注:AMFがUEに向けてどのアクセスを使用すべきかを決定することを可能にする情報の性質を決定するために、さらなる研究が必要とされる。」
【0069】
図3Bのシグナリング図中のアクションS140は、好ましくは、
図3Aを参照しながら上記で説明されたアクションS140と同じであるかまたはまったく同様である。
【0070】
例示的な実施形態では、アクション1440は、要求されたPDUセッションのために選択されたIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)、および随意に、他方のIPバージョン、すなわちIPv6が選択された場合はIPv4、およびIPv4が選択された場合はIPv6もサポートされるかどうかを指示する、WCD情報または同様のものを追加した、本明細書の
図4中で指示されている、TS23.502 節4.3.2
図4.3.2.2-1 ステップ11および12におけるSM応答に対応する。
【0071】
TS23.502 節4.3.2
図4.3.2.2-1では、ステップ11および12が以下の様式で説明される。
「11. AMFから(R)ANに:N2 PDUセッション要求(N2 SM情報、NASメッセージ(PDUセッションID、PDUセッション確立受付))。
AMFは、UEをターゲットにしたPDUセッションIDおよびPDUセッション確立受付、ならびに(R)ANへのN2 PDUセッション要求内の、SMFから受信されたN2 SM情報を含んでいる、NASメッセージを送信する。
12. (R)ANからUEに:(R)ANは、SMFから受信された情報に関係する、UEとのAN固有シグナリング交換を発行し得る。たとえば、3GPP RANの場合、UEが、ステップ10において受信された、PDUセッション要求のための許可されたQoSルールに関係する必要なRANリソースを確立する、RRC接続再設定が行われ得る。
(R)ANはまた、PDUセッションのための(R)AN N3トンネル情報を割り当てる。
(R)ANは、ステップ10において提供されたNASメッセージ(PDUセッションID、N1 SM情報(PDUセッション確立受付))をUEにフォワーディングする。(R)ANは、必要なRANリソースが確立され、(R)ANトンネル情報の割り当てが成功した場合にのみ、UEにNASメッセージを提供する。」
【0072】
図5Aは、いくつかの機能ユニットに関して、一実施形態によるWCDの構成要素を概略的に示す。処理回路要素210は、たとえば、記憶媒体430の形態で(
図5Cにあるように)コンピュータプログラム製品410bに記憶されたソフトウェア命令を実行することが可能な、好適な中央処理ユニット(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのうちの1つまたは複数の任意の組合せを使用して提供される。
【0073】
特に、処理回路要素210は、WCDに、動作またはステップのセット、S110、140およびS150を実施させるように設定される。これらの動作またはステップは、上記で説明された。たとえば、記憶媒体230が動作のセットを記憶し得、処理回路要素210は、動作のセットをWCDに実施させるために、記憶媒体230から動作のセットを取り出すように設定され得る。動作のセットは、実行可能な命令のセットとして提供され得る。したがって、それにより、処理回路要素210は、本明細書で開示される方法を実行するように構成される。
【0074】
記憶媒体230はまた、たとえば、磁気メモリ、光メモリ、固体メモリ、さらにはリモートに搭載されるメモリのうちのいずれか単独の1つまたは組合せであり得る、永続記憶装置を備え得る。
【0075】
WCDは、少なくとも、RANとの通信、RANを介したMMノードとの通信、ならびにRANおよびMMノードを介したSMノードとの通信のための、通信インターフェース220をさらに備え得る。したがって、通信インターフェース220は1つまたは複数の送信機および受信機を備え得、アナログおよびデジタル構成要素と、好適な数の、無線通信のためのアンテナと、有線通信のためのポートとを備え得る。
【0076】
処理回路要素210は、たとえば、データおよび制御信号を通信インターフェース220および記憶媒体230に送信することによって、データおよび報告を通信インターフェース220から受信することによって、ならびにデータおよび命令を記憶媒体230から取り出すことによって、WCDの全般の動作を制御する。WCDの他の構成要素、ならびに関係する機能性は、本明細書で提示される概念を曖昧にしないように省略される。
【0077】
図5Bは、いくつかの機能ユニットに関して、一実施形態によるSMノードの構成要素を概略的に示す。処理回路要素310は、たとえば、記憶媒体430の形態で(
図5Cにあるように)コンピュータプログラム製品410bに記憶されたソフトウェア命令を実行することが可能な、好適な中央処理ユニット(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのうちの1つまたは複数の任意の組合せを使用して提供される。
【0078】
特に、処理回路要素310は、SMノードに、動作またはステップのセット、S120、S130a、S130bを実施させるように設定される。これらの動作またはステップは、上記で説明された。たとえば、記憶媒体330が動作のセットを記憶し得、処理回路要素310は、動作のセットをSMノードに実施させるために、記憶媒体330から動作のセットを取り出すように設定され得る。動作のセットは、実行可能な命令のセットとして提供され得る。したがって、それにより、処理回路要素310は、本明細書で開示される方法を実行するように構成される。
【0079】
記憶媒体330はまた、たとえば、磁気メモリ、光メモリ、固体メモリ、さらにはリモートに搭載されるメモリのうちのいずれか単独の1つまたは組合せであり得る、永続記憶装置を備え得る。
【0080】
SMノードは、少なくとも、MMノードとの通信、またMMノードおよびRANを介したWCDとの通信のための、通信インターフェース320をさらに備え得る。したがって、通信インターフェース320は1つまたは複数の送信機および受信機を備え得、アナログおよびデジタル構成要素と、好適な数の、無線通信のためのアンテナと、有線通信のためのポートとを備え得る。
【0081】
処理回路要素310は、たとえば、データおよび制御信号を通信インターフェース320および記憶媒体330に送信することによって、データおよび報告を通信インターフェース320から受信することによって、ならびにデータおよび命令を記憶媒体330から取り出すことによって、SMノードの全般の動作を制御する。WCDの他の構成要素、ならびに関係する機能性は、本明細書で提示される概念を曖昧にしないように省略される。
【0082】
図5Cは、コンピュータ可読手段430を備えるコンピュータプログラム製品410a、410bの一例を示す。このコンピュータ可読手段430上に、コンピュータプログラム420aが記憶され得、そのコンピュータプログラム420aは、処理回路要素310に、ならびに通信インターフェース320および記憶媒体330など、処理回路要素310に動作可能に結合されたエンティティおよびデバイスに、本明細書で説明される実施形態による方法を実行させることができる。したがって、コンピュータプログラム420aおよび/またはコンピュータプログラム製品410aは、本明細書で開示される、WCD150a、150bの任意のステップを実施するための手段を提供し得る。このコンピュータ可読手段430上に、コンピュータプログラム420bが記憶され得、そのコンピュータプログラム420bは、処理回路要素310に、ならびに通信インターフェース320および記憶媒体330など、処理回路要素310に動作可能に結合されたエンティティおよびデバイスに、本明細書で説明される実施形態による方法を実行させることができる。したがって、コンピュータプログラム420bおよび/またはコンピュータプログラム製品410bは、本明細書で開示される、WCD150a、150bの任意のステップを実施するための手段を提供し得る。
【0083】
図5Cの例では、コンピュータプログラム製品410a、410bは、CD(コンパクトディスク)またはDVD(デジタル多用途ディスク)またはBlu-Rayディスクなど、光ディスクとして示されている。コンピュータプログラム製品410a、410bはまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)または電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)など、メモリとして、より詳細には、USB(ユニバーサルシリアルバス)メモリ、またはコンパクトフラッシュメモリなどのフラッシュメモリなど、外部メモリにおけるデバイスの不揮発性記憶媒体として具現化され得る。したがって、コンピュータプログラム420a、420bは、ここでは、示された光学ディスク上のトラックとして概略的に示されているが、コンピュータプログラム420a、420bは、コンピュータプログラム製品410a、410bに好適な任意のやり方で記憶され得る。
【0084】
提案されるソリューションが、主に、数個の実施形態を参照しながら上記で説明された。これらの実施形態のいくつかは、列挙される/項目別にあげられる例証する実施形態のリストを使用する以下の様式で、要約され得る。
【0085】
1. 無線通信デバイス(WCD)によって確立されるように要求されるプロトコルデータユニット(PDU)セッションのためのインターネットプロトコル(IP)バージョン選択のための方法であって、WCDがインターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションをサポートし、WCDが、無線アクセスネットワーク(RAN)を介してコアネットワーク(101)中のセッション管理(SM)ノードと動作可能に通信するように設定され、方法はWCDによって実施され、
- SMノードに向けて、第1のPDUセッションの確立を要求する第1のPDUセッション要求メッセージを送信すること(S110)であって、第1のPDUセッション要求メッセージは、要求された第1のPDUセッションのIPバージョンがIPv4またはIPv6のうちのいずれか1つであるべきであることを指示するIPバージョン情報を含む、第1のPDUセッション要求メッセージを送信すること(S110)と、
- 第1のPDUセッション要求メッセージを送信したことに応答して第1の応答メッセージを受信すること(S130、S140)であって、第1の応答メッセージが、要求された第1のPDUセッションのために選択されたIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を指示するWCD情報を含む、第1の応答メッセージを受信すること(S130、S140)と
を含む、方法。
【0086】
2. 第1の要求メッセージがPDUセッション確立要求メッセージである、項目1に記載の方法。
【0087】
3. 第1の応答メッセージが、WCD情報を含むNASメッセージである、項目1または2に記載の方法。
【0088】
4. WCD情報は、選択されなかった他方のIPタイプ(IPv6が選択された場合はIPv4、およびIPv4が選択された場合はIPv6)もサポートされることをさらに指示し、方法はWCDによって実施され、
- SMノードに向けて、第2のPDUセッションの確立を要求する第2のPDUセッション要求メッセージを送信すること(S110)であって、第2のPDUセッション要求メッセージは、要求された第2のPDUセッションのIPバージョンが、前に選択されなかったIPv4またはIPv6のうちのいずれか1つであるべきであることを指示するIPバージョン情報を含む、第2のPDUセッション要求メッセージを送信すること(S110)
を含む、項目1から3のいずれか1つに記載の方法。
【0089】
5. インターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションを動作可能にサポートし、無線アクセスネットワーク(RAN)を介してコアネットワーク(101)中のセッション管理(SM)ノードと動作可能に通信するように設定された、無線通信デバイス(WCD)であって、WCDが処理回路要素(210)を備え、処理回路要素は、WCDに、
- SMノードに向けて、第1のPDUセッションの確立を要求する第1のPDUセッション要求メッセージを送信すること(S110)であって、第1のPDUセッション要求メッセージは、要求された第1のPDUセッションのIPバージョンがIPv4またはIPv6のうちのいずれか1つであるべきであることを指示するIPバージョン情報を含む、第1のPDUセッション要求メッセージを送信すること(S110)と、
- 第1のPDUセッション要求メッセージを送信したことに応答して第1の応答メッセージを受信すること(S130、S140)であって、第1の応答メッセージが、要求された第1のPDUセッションのために選択されたIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を指示するWCD情報を含む、第1の応答メッセージを受信すること(S130、S140)と
を動作可能に行わせるように設定された、無線通信デバイス(WCD)。
【0090】
6. 無線通信デバイス(WCD)によって確立されるように要求されるプロトコルデータユニット(PDU)セッションのためのインターネットプロトコル(IP)バージョン選択のための方法であって、WCDがインターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションをサポートし、WCDが、無線アクセスネットワーク(RAN)を介してコアネットワーク(101)中のセッション管理(SM)ノードと動作可能に通信するように設定され、方法はSMノードによって実施され、
- 第1のPDUセッションの確立を要求するSM要求メッセージを受信すること(S120)であって、SM要求メッセージは、要求された第1のPDUセッションのIPバージョンがIPv4またはIPv6のうちのいずれか1つであるべきであることを指示するIPバージョン情報を含む、SM要求メッセージを受信すること(S120)と、
- SM要求メッセージを受信したことに応答して、要求された第1のPDUセッションのためのIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を選択すること(S130a)と、
- 第1の応答メッセージを送信すること(S130b、140)であって、第1の応答メッセージが、要求された第1のPDUセッションのために選択されたIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を指示するWCD情報を含む、第1の応答メッセージを送信すること(S130b、140)と
を含む、方法。
【0091】
7. 選択されていない他方のIPタイプ(IPv6が選択された場合はIPv4、およびIPv4が選択された場合はIPv6)もサポートされることがWCD情報中でさらに指示される、項目6に記載の方法。
【0092】
8. 無線通信デバイス(WCD)によって確立されるように要求されるプロトコルデータユニット(PDU)セッションのためのインターネットプロトコル(IP)バージョンを動作可能に選択するように設定された、コアネットワーク(101)中のセッション管理(SM)ノードであって、WCDがインターネットプロトコルバージョン4(IPv4)とインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)の両方のPDUセッションをサポートし、SMノードが処理回路要素(310)を備え、処理回路要素は、WCDに、
- 第1のPDUセッションの確立を要求するSM要求メッセージを受信すること(S120)であって、SM要求メッセージは、要求された第1のPDUセッションのIPバージョンがIPv4またはIPv6のうちのいずれか1つであるべきであることを指示するIPバージョン情報を含む、SM要求メッセージを受信すること(S120)と、
- SM要求メッセージを受信したことに応答して、要求された第1のPDUセッションのためのIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を選択すること(S130a)と、
- 第1の応答メッセージを送信すること(S130b、140)であって、第1の応答メッセージが、要求された第1のPDUセッションのために選択されたIPバージョン(すなわちIPv4またはIPv6)を指示するWCD情報を含む、第1の応答メッセージを送信すること(S130b、140)と
を動作可能に行わせるように設定された、セッション管理(SM)ノード。
【0093】
9. SMノードは、選択されていない他方のIPタイプ(IPv6が選択された場合はIPv4、およびIPv4が選択された場合はIPv6)もサポートされることをWCD情報中でさらに指示するように動作可能に設定された、項目8に記載のSMノード。
【0094】
本開示の様々な態様および実施形態が上記で説明されたが、それらの態様および実施形態は、限定ではなく、例として提示されたにすぎないことを理解されたい。したがって、本開示の広さおよび範囲は、上記で説明された例示的な実施形態のうちのいずれによっても限定されるべきでない。その上、本明細書で別段に指示されていない限り、またはコンテキストによって明確に否定されていない限り、本開示で説明されたエレメントの、それらのすべての考えられる変形形態における任意の組合せが、本開示によって包含される。
【0095】
さらに、本明細書で説明され、図面に示されたアクションおよびプロセスは、ステップのシーケンスとして示されたが、これは、説明のためにのみ行われた。したがって、いくつかのステップが追加され得、いくつかのステップが省略され得、ステップの順序が並べ替えられ得、いくつかのステップが並行して実施され得ることが企図される。