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特許7419311マルチレンズカメラモジュール結合スタンド、マルチレンズカメラモジュール、およびその利用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】マルチレンズカメラモジュール結合スタンド、マルチレンズカメラモジュール、およびその利用
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/50 20230101AFI20240115BHJP
   H04N 23/45 20230101ALI20240115BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20240115BHJP
   G03B 19/07 20210101ALI20240115BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20240115BHJP
   G03B 11/00 20210101ALI20240115BHJP
【FI】
H04N23/50
H04N23/45
G02B7/02 Z
G03B19/07
G03B17/02
G03B11/00
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021147950
(22)【出願日】2021-09-10
(62)【分割の表示】P 2018526287の分割
【原出願日】2016-07-26
(65)【公開番号】P2022002396
(43)【公開日】2022-01-06
【審査請求日】2021-09-15
(31)【優先権主張番号】201510472665.7
(32)【優先日】2015-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518040574
【氏名又は名称】ニンボー サニー オプテック カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】NINGBO SUNNY OPOTECH CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】66-68 Shunyu Road,Yuyao Ningbo,Zhejiang 315400 China
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】チャン,コウエン
(72)【発明者】
【氏名】ション,コーチャン
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,ポージェ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ミンヂュ
【審査官】高野 美帆子
(56)【参考文献】
【文献】特許第7059181(JP,B2)
【文献】特開2004-048287(JP,A)
【文献】特開2016-036137(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/50
H04N 23/45
G02B 7/02
G03B 19/07
G03B 17/02
G03B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのレンズアセンブリと、
少なくとも2つの感光性センサを備える感光性アセンブリと、
一体型マルチレンズカメラモジュール結合スタンドとを備え、
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは少なくとも1つの連結体および少なくとも2つのスタンド本体を備え、前記スタンド本体の各々は、少なくとも1つの前記連結体から伸長し、前記スタンド本体の各々は、前記レンズアセンブリの1つおよび前記感光性アセンブリを支持し、前記レンズアセンブリはそれぞれ前記感光性アセンブリの光受容経路に沿った位置にあり、前記連結体には電子部品収容空洞を設け、
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、上面および下面を備え、前記レンズアセンブリは前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの前記上面と連結され、前記感光性アセンブリは前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの前記下面と連結され、
前記スタンド本体の各々は、光チャネルと、第1のパッケージ溝および第2のパッケージ溝を有し、前記第1および第2のパッケージ溝は連通して前記光チャネルを形成し、前記レンズアセンブリはそれぞれ前記第1のパッケージ溝に対応する位置にあり、前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの前記上面と連結され、前記感光性アセンブリは前記第2のパッケージ溝に対応する位置にあり、前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの前記下面と連結される、マルチレンズカメラモジュール。
【請求項2】
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、1つの連結体および少なくとも2つのスタンド本体を備え、前記スタンド本体は、前記連結体から対称かつ一体に伸長し、前記スタンド本体の各々は、前記レンズアセンブリの1つおよび前記感光性アセンブリを支持する、請求項1に記載のマルチレンズカメラモジュール。
【請求項3】
各スタンド本体は連結部、載置部、および取付け部を備え、前記連結部は前記載置部と前記取付け部の間を接続し、前記取付け部は前記スタンド本体から内側に伸長し、前記連結部は前記取付け部から内側に伸長し、前記マルチレンズカメラモジュールの厚さ方向に沿って前記連結部の2つの側部分にそれぞれ前記第1のパッケージ溝および前記第2のパッケージ溝を形成するために、前記連結部の厚さ寸法は前記取付け部の厚さ寸法よりも小さい、請求項1に記載のマルチレンズカメラモジュール。
【請求項4】
前記載置部は前記連結部から内側に伸長し、前記載置部は前記光チャネルを画定し、前記マルチレンズカメラモジュールの前記厚さ方向に沿って前記連結部の側部に段を形成するために、前記載置部の厚さ寸法は前記連結部の厚さ寸法よりも小さい、請求項3に記載のマルチレンズカメラモジュール。
【請求項5】
前記載置部によって形成された前記段にそれぞれ配置される少なくとも2つのフィルタリング素子を更に備える、請求項4に記載のマルチレンズカメラモジュール。
【請求項6】
前記段および前記第1のパッケージ溝は、前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの同じ側面に設けられる、請求項4に記載のマルチレンズカメラモジュール。
【請求項7】
前記段および前記第2のパッケージ溝は、前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの同じ側面に設けられる、請求項4に記載のマルチレンズカメラモジュール。
【請求項8】
前記スタンド本体の中心軸の配列は、前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの周縁に平行である、請求項4に記載のマルチレンズカメラモジュール。
【請求項9】
前記スタンド本体の中心軸間の距離の範囲は5mm~200mmである、請求項4に記載のマルチレンズカメラモジュール。
【請求項10】
前記スタンド本体の前記中心軸間の距離の範囲は9mmである、請求項に記載のマルチレンズカメラモジュール。
【請求項11】
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの材料は、熱可塑性樹脂、エンジニアリングプラスティック、金属、および合金から成る群から選択される、請求項4に記載のマルチレンズカメラモジュール。
【請求項12】
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの材料は、アルミニウム合金および亜鉛合金から成る群から選択される、請求項4に記載のマルチレンズカメラモジュール。
【請求項13】
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの材料は、金属粉ならびに金属粉および非金属粉の混合物から成る群から選択される、請求項4に記載のマルチレンズカメラモジュール。
【請求項14】
少なくとも2つのレンズアセンブリおよび少なくとも2つの感光性センサを備える感光性アセンブリと連結するためのマルチレンズカメラモジュール結合スタンドであって、一体として一体形成され、
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは少なくとも1つの連結体および少なくとも2つのスタンド本体を備え、前記スタンド本体の各々は、少なくとも1つの前記連結体から伸長し、前記スタンド本体の各々は、前記レンズアセンブリの1つおよび前記感光性アセンブリを支持し、前記連結体には電子部品収容空洞を設け、
前記スタンド本体の各々は取付け部、連結部、および載置部を備え、前記取付け部はそれぞれ前記連結体から伸長し、前記連結部は前記取付け部および前記載置部とそれぞれ連結され、前記載置部の各々は内部に光チャネルを備え、
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの厚さ方向に沿って前記連結部の各々の2つの側部分にそれぞれ第1のパッケージ溝および第2のパッケージ溝を形成ために、前記連結部の各々の厚さ寸法は前記取付け部の各々の厚さ寸法よりも小さく、前記第1のパッケージ溝および前記第2のパッケージ溝はそれぞれ前記光チャネルと連通する、
マルチレンズカメラモジュール結合スタンド。
【請求項15】
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、1つの連結体および少なくとも2つのスタンド本体を備え、前記スタンド本体は前記連結体から対称かつ一体に伸長し、前記スタンド本体の各々は、前記レンズアセンブリの1つおよび前記感光性アセンブリを支持する、請求項14に記載のマルチレンズカメラモジュール結合スタンド。
【請求項16】
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの厚さ方向に沿って前記連結部の各々の側部に段を形成するために、前記載置部の各々の厚さ寸法は前記連結部の各々の厚さ寸法よりも小さい、請求項14に記載のマルチレンズカメラモジュール結合スタンド。
【請求項17】
前記スタンド本体の中心軸間の距離の範囲は5mm~200mmである、請求項14に記載のマルチレンズカメラモジュール結合スタンド。
【請求項18】
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの材料は、熱可塑性樹脂、エンジニアリングプラスティック、金属、および合金から成る群から選択される、請求項14に記載のマルチレンズカメラモジュール結合スタンド。
【請求項19】
前記スタンド本体の中心軸の配列は、前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの周縁に平行である、請求項14に記載のマルチレンズカメラモジュール結合スタンド。
【請求項20】
マルチレンズカメラモジュールの少なくとも2つのレンズアセンブリおよび少なくとも2つの感光性センサを備える感光性アセンブリのずれを防止するための方法であって、
(a)マルチレンズカメラモジュール結合スタンドを一体形成するステップと、
(b)前記少なくとも2つのレンズアセンブリを前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの上面と連結し、前記感光性アセンブリを前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの下面と連結するステップであって、前記レンズアセンブリはそれぞれ前記感光性アセンブリの光受容経路に沿った位置にある、ステップとを備え、
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは少なくとも1つの連結体および少なくとも2つのスタンド本体を備え、前記スタンド本体の各々は、少なくとも1つの前記連結体から伸長し、前記スタンド本体の各々は、前記レンズアセンブリの1つおよび前記感光性アセンブリを支持し、前記連結体に電子部品収容空洞を設けるステップを更に備え、
前記スタンド本体の各々は取付け部、連結部、および載置部を備え、前記取付け部はそれぞれ前記連結体から伸長し、前記連結部は前記取付け部および前記載置部とそれぞれ連結され、前記載置部の各々は内部に光チャネルを備え、
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの厚さ方向に沿って前記連結部の各々の2つの側部分にそれぞれ第1のパッケージ溝および第2のパッケージ溝を形成ために、前記連結部の各々の厚さ寸法は前記取付け部の各々の厚さ寸法よりも小さく、前記第1のパッケージ溝および前記第2のパッケージ溝はそれぞれ前記光チャネルと連通する、方法。
【請求項21】
前記マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、1つの連結体および少なくとも2つのスタンド本体を備え、前記スタンド本体の各々は前記連結体から伸長し、前記スタンド本体の各々は、前記レンズアセンブリおよび前記感光性アセンブリをそれぞれ支持する、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許文献の開示の一部は、著作権保護に関する資料を含む。著作権所有者は、米国特許商標局の特許ファイルまたは記録に出されている場合、この特許開示のいずれかによる任意の転載に対して異議を持たないが、そうでない場合はいかなる場合も全ての著作権を保有するものである。
【0002】
本発明は、マルチレンズ光学撮像デバイスに関し、特に、マルチレンズカメラモジュールおよびマルチレンズカメラモジュール結合スタンド、およびその利用に関する。
【背景技術】
【0003】
昨今、電子製品は大抵、より多くの機能を一体化する傾向にある。このトレンドによって、多機能製品の創出が促される。たとえば携帯電話は、元来の通信デバイスから、たとえば通信、写真撮影、インターネット、ナビゲーションなど多様かつ多面的な機能を備えた高集積モバイル電子デバイスに進化を遂げた。
【0004】
近年、たとえばWeChat、Whatsappなど、モバイル電子デバイスのソーシャルネットワーキングアプリの発明および普及に伴い、人々の間の新たな通信パターンが出現した。たとえばWeChatは、モバイル電子デバイスに設けられたカメラモジュールによって撮影された写真、ビデオなどの画像をユーザが公開することができる友人グループ機能を提供し、ユーザの友人は投稿されたコンテンツにコメントなどをすることができる。この種の行動は、人々の間の通信パターンを大幅に変化させ、人々の間の情報の伝送および交換を増加させた。しかしながら、モバイル電子デバイスに設けられたカメラモジュールは現在、多くの場合は単レンズカメラモジュールであり、これらはもはや、モバイル電子デバイスによる撮影画像の画像品質および効果におけるユーザ需要を満たすことができない。
【0005】
一方、たとえばデュアルレンズカメラモジュールなど2つ以上のレンズを有するカメラモジュールが創出され、ますます普及している。デュアルレンズカメラモジュールは、人間の目の構造を模倣する撮影手段を提供する。またこれは、たとえば3D写真撮影およびスキャニング、ハンドサインおよびモーション認識、色の自然度、高速フォーカス、大規模パノラマ撮像、ボケ撮像などの様々なアプローチにおいて優れた性能を有する。したがって、2つ以上のレンズを有するカメラモジュールは、カメラモジュール産業の発展の重要なトレンドである。画像撮影プロセス中、デュアルレンズカメラモジュールは、2つの位置から画像をそれぞれ取得するために空間的に異なる2つの画像モジュールを用い、画像合成法によってこれら2つの画像モジュールによる撮影画像を合成することによって、マルチレンズカメラモジュールの最終画像を取得する。マルチレンズカメラモジュールの各画像モジュールにおける、解像度、シェーディング、色などを含む画像効果の一貫性、および水平、垂直、および長手方向におけるずれは、デュアルレンズカメラモジュールの撮像品質を測定するための重要な指標であることが理解できる。
【0006】
不都合なことに、デュアルレンズカメラモジュールの製造および組立て技術と最終構造との両者は、現在、デュアルレンズカメラモジュールの撮像品質を確実にすることからほど遠い。図1は、回路基板10P、2つのスタンド20P、および2つの撮像モジュール30Pを含む従来のデュアルレンズカメラモジュールを示す。各撮像モジュール30Pは、モータレンズアセンブリ31Pを含む。各スタンド20Pは、回路基板10Pの同じ側面に個々に設けられる。スタンド20Pは、回路基板10Pによって連結される。各レンズアセンブリ31Pはそれぞれ、各自のスタンド20P上に配置され、それによって支持される。従来のデュアルレンズカメラモジュールの組立て技術に基づいて、各スタンド20Pは回路基板10Pに個々に取り付けられ、それによってスタンド20P間で寸法、位置などを制御することの困難が生じることが理解できる。その結果、スタンド20P間での、寸法、位置などのパラメータの一貫性は比較的乏しい。
【0007】
従来のデュアルレンズカメラモジュールの構造に基づいて、全てのスタンド20Pは独立しており、スタンド20Pは回路基板10Pのみによって連結される。回路基板10Pは通常、PCB回路基板であるように選択されるので、柔らかく変形が容易である。その結果、デュアルレンズカメラモジュール全体の剛性が保証されることは難しい。従来のデュアルレンズカメラモジュールが製造され使用される場合、そのような従来型構造は、たとえばレンズアセンブリ31Pなど撮像モジュール30Pの全ての素子間での不安定かつ一貫性のない寸法および大きな位置公差をもたらし得る。また、撮像モジュール30Pの光軸は、指定の位置から逸れやすい。上記のいずれかが生じると、たとえば従来のデュアルレンズカメラモジュールの写真合成などの最終撮像結果といった撮像品質に制御不可能な要因または比較的大きな悪影響が生じる。回路基板10Pの側面に補強要素を取り付ける方法によってスタンド20Pが設置された場合、デュアルレンズカメラモジュールの厚さが増加し、これは理想的な解決策ではない。
【0008】
また、デュアルレンズカメラモジュールの使用中、撮像モジュール30Pは大量の熱を生じる。熱の蓄積は、回路基板10Pを加熱し、変形させ得る。回路基板10Pが変形すると、回路基板10Pに個々に取り付けられたスタンド20Pの組立て位置が相対的に変化させられる。その結果、スタンド20Pに支持された撮像モジュール30Pの位置も同時に変化し、従来のデュアルレンズカメラモジュールに予想不可能な結果をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、マルチレンズカメラモジュールおよびマルチレンズモジュール結合スタンド、およびその利用を提供することであり、マルチレンズカメラモジュールは、一体型マルチレンズカメラモジュール結合スタンド、少なくとも2つのレンズアセンブリ、および少なくとも2つの感光性アセンブリを備え、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、レンズアセンブリおよび感光性アセンブリを支持し、一体型マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、レンズアセンブリの光受容経路間で相対的にチルトを回避することによってマルチレンズカメラモジュールの一貫性を確保することができる。
【0010】
本発明の他の目的は、マルチレンズカメラモジュールおよびマルチレンズカメラモジュール結合スタンド、およびその利用を提供することであり、一体型マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、独立したスタンドを互いに連結する必要がないため、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、隣接するレンズアセンブリ間で位置ずれが生じることを回避することができ、マルチレンズカメラモジュールの撮像品質の向上に役立ち得る。
【0011】
本発明の他の目的は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド、マルチレンズカメラモジュール、およびその利用を提供することであり、一体型マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、たとえば回路基板など他の要素によって連結される必要がないため、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドがマルチレンズカメラモジュールを組み立てるために利用される場合、およびマルチレンズカメラモジュールの輸送および使用中、それに応じてマルチレンズカメラモジュール結合スタンドが変形されることがなく、マルチレンズカメラモジュールの撮像品質が保証される。
【0012】
本発明の他の目的は、マルチレンズカメラモジュールおよびマルチレンズカメラモジュール結合スタンド、およびその利用を提供することであり、感光性アセンブリは、独立したスタンドを連結するために利用される必要がない回路基板を設けるので、回路基板は、感光性センサに統合される、またはより薄いサイズで作られることができる。たとえば、回路基板はFPC回路基板であってよい。その結果、マルチレンズカメラモジュールの厚さを低減することができ、より小型のモバイル電子機器においてマルチレンズカメラモジュールを利用することが可能である。
【0013】
本発明の他の目的は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド、マルチレンズカメラモジュール、およびその利用を提供することであり、一体型マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、マルチレンズカメラモジュールの組立てプロセス中に2つ以上の独立したスタンドを互いに連結する必要がないので、マルチレンズカメラモジュールの組立てステップを簡略化し、マルチレンズカメラモジュールの組立て効率を向上させる。
【0014】
本発明の他の目的は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド、マルチレンズカメラモジュール、およびその利用を提供することであり、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、連結体および2つのスタンド本体を備え、スタンド本体はそれぞれ連結体の2つの側部から一体に伸長し、スタンド本体の各々は、レンズアセンブリの1つおよび感光性アセンブリの1つと連結されるために適合され、隣接するレンズアセンブリの光受容経路間でチルトが生じることを防ぐために、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、スタンド本体の中心軸線が互いに平行であることを確実にすることができる。
【0015】
本発明の他の目的は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド、マルチレンズカメラモジュール、およびその利用を提供することであり、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、感光性センサの感光性側面が、電子部品の表面から落下した溶接スラグ、塵などによって汚染されることを回避するために、感光性アセンブリの感光性センサが、マルチレンズカメラモジュールの組立てプロセス中に他の電子部品と同じパッケージ空間に入ることを防ぎ、感光性センサの感光性側面に欠陥画素が生じることを回避するために役立つ。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記および他の目的を実現するために、本発明は、
少なくとも2つのレンズアセンブリと、
少なくとも2つの感光性アセンブリと、
上面および下面を有する一体型マルチレンズカメラモジュール結合スタンドと
を備え、レンズアセンブリの各々はマルチレンズカメラモジュール結合スタンドの上面と連結され、感光性アセンブリの各々はそれぞれマルチレンズカメラモジュール結合スタンドの下面と連結され、カメラアセンブリはそれぞれ感光性アセンブリの光受容経路に沿った位置にある、マルチレンズカメラモジュールを提供する。
【0017】
本発明の好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、少なくとも1つの連結体および少なくとも2つのスタンド本体を備え、スタンド本体の各々は、少なくとも1つの連結体の1つから伸長し、スタンド本体は、レンズアセンブリおよび感光性アセンブリをそれぞれ支持する。
【0018】
本発明の好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、1つの連結体および2つのスタンド本体を備え、スタンド本体は、連結体から対称かつ一体に伸長する。
【0019】
本発明の好適な実施形態によると、スタンド本体の少なくとも1つは、光チャネルと、光チャネルとそれぞれ連通した第1のパッケージ溝および第2のパッケージ溝とを有し、レンズアセンブリは第1のパッケージ溝に対応し、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの上面と連結され、感光性アセンブリは第2のパッケージ溝に対応し、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの下面と連結される。
【0020】
本発明の好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、少なくとも2つの光チャネル、少なくとも2つの第1のパッケージ溝、および少なくとも2つの第2のパッケージ溝を有し、第1のパッケージ溝の各々および第2のパッケージ溝の各々は少なくとも2つの光チャネルの1つとそれぞれ連通し、レンズアセンブリは第1のパッケージ溝に対応し、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの上面と連結され、感光性アセンブリは第2のパッケージ溝に対応し、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの下面と連結される。
【0021】
本発明の好適な実施形態によると、連結体の少なくとも1つは連結部および取付け部を備え、取付け部はスタンド本体から伸長し、連結部は取付け部の内側から伸長し、マルチレンズカメラモジュールの厚さ方向に沿って連結部の2つの側部分にそれぞれ第1のパッケージ溝および第2のパッケージ溝を形成するために、連結部の厚さ寸法は取付け部の厚さ寸法よりも小さい。
【0022】
本発明の好適な実施形態によると、スタンド本体の少なくとも1つは、連結部の内側から伸長する載置部を備え、載置部は光チャネルを画定し、マルチレンズカメラモジュールの厚さ方向に沿って連結部の側部に段を形成するために、載置部の厚さ寸法は連結部の厚さ寸法よりも小さい。
【0023】
本発明の好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュールは、それぞれ載置部によって形成された段に配置された少なくとも2つのフィルタリング素子を更に備える。
【0024】
本発明の好適な実施形態によると、段および第1のパッケージ溝は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの同じ側面にある。
【0025】
本発明の好適な実施形態によると、段および第2のパッケージ溝は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの同じ側面にある。
【0026】
本発明の好適な実施形態によると、少なくとも1つの連結体には電子部品収容空洞が設けられ、電子部品収容空洞は第1のパッケージ溝、第2のパッケージ溝、および光チャネルへ通じておらず、感光性アセンブリの各々は、回路基板および回路基板と電気的に接続されたセンサを備え、回路基板は電子部品を備え、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの下面に取り付けられるために適合可能であり、感光性センサは第2のパッケージ溝にパッケージおよび密封され、電子部品は電子部品収容空洞にパッケージおよび密封される。
【0027】
本発明の好適な実施形態によると、電子部品収容空洞および第2のパッケージ溝は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの同じ側面にある。
【0028】
本発明の好適な実施形態によると、回路基板は、PCB回路基板またはFPC回路基板である。
【0029】
本発明の好適な実施形態によると、スタンド本体の中心軸の配列は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの周縁に平行または垂直である。
【0030】
本発明の好適な実施形態によると、スタンド本体の中心軸間の距離の範囲は5mm~200mmである。
【0031】
本発明の好適な実施形態によると、スタンド本体の中心軸間の距離の範囲は9mmである。
【0032】
本発明の好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの材料は、熱可塑性樹脂、エンジニアリングプラスティック、金属、および合金から成るグループから選択される。
【0033】
本発明の好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの材料は、アルミニウム合金または亜鉛合金である。
【0034】
本発明の好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの材料は、金属粉または金属粉と非金属粉との混合物である。
【0035】
本発明の好適な実施形態によると、本発明は、少なくとも2つのレンズアセンブリおよび少なくとも2つの感光性アセンブリと連結するためのマルチレンズカメラモジュール結合スタンドも提供し、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは一体形成される。
【0036】
本発明の好適な実施形態によると、スタンド本体の各々は取付け部、連結部、および載置部を備え、取付け部は連結体から伸長し、連結部は取付け部および載置部と連結され、載置部は内部に設けられた光チャネルを備える。
【0037】
本発明の好適な実施形態によると、
マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの厚さ方向に沿って連結部の側部に段を形成するために、載置部の厚さ寸法は連結部の厚さ寸法よりも小さく、。
【0038】
本発明の好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの厚さ方向に沿って連結部の2つの側部にそれぞれ第1のパッケージ溝および第2のパッケージ溝を形成するために、連結部の厚さ寸法は取付け部の厚さ寸法よりも小さく、第1のパッケージ溝および第2のパッケージ溝はそれぞれ光チャネルと連通する。
【0039】
本発明の好適な実施形態によると、本発明は、マルチレンズカメラモジュールの2つ以上のレンズアセンブリおよび2つ以上の感光性アセンブリのずれを防止するための方法も提供し、方法は、以下のステップを備える。
【0040】
(a)マルチレンズカメラモジュール結合スタンドを一体形成すること、および
【0041】
(b)レンズアセンブリの各々および感光性アセンブリの各々をマルチレンズカメラモジュール結合スタンドの上面および下面とそれぞれ連結することであって、各レンズアセンブリはそれぞれ各感光性アセンブリの光受容経路に沿った位置にあること。
【0042】
本発明の好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、少なくとも1つの連結体および少なくとも2つのスタンド本体を備え、スタンド本体の各々は連結体の少なくとも1つから伸長し、スタンド本体はそれぞれレンズアセンブリおよび感光性アセンブリを支持する。本発明の好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドは、1つの連結体および2つのスタンド本体を備え、スタンド本体は連結体から対称かつ一体に伸長する。
【0043】
次の説明および図面を考慮することによって、更なる目的および利点が明らかになる。
【0044】
本発明の上記および他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明、添付図面、および特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】従来のデュアルレンズカメラモジュールの断面図である。
図2】本発明の好適な実施形態に係るマルチレンズカメラモジュールの斜視図である。
図3】本発明の上記好適な実施形態に係るマルチレンズカメラモジュールの分解図である。
図4】本発明の上記好適な実施形態に係るマルチレンズカメラモジュールの断面図である。
図5A】本発明の上記好適な実施形態に係るマルチレンズカメラモジュール結合スタンドのある視角における斜視図である。
図5B】本発明の上記好適な実施形態に係るマルチレンズカメラモジュール結合スタンドの別の視角における斜視図である。
図6】応力下における従来のデュアルレンズカメラモジュールおよび本発明に係るマルチレンズカメラモジュールの剛性強度シミュレーションの比較図である。
図7】本発明の好適な実施形態に係るマルチレンズカメラモジュールの別のモードの斜視図である。
図8】本発明の好適な実施形態に係るマルチレンズカメラモジュールの別のモードの断面図である。
図9】本発明の好適な実施形態に係るマルチレンズカメラモジュールのマルチレンズカメラモジュール結合スタンドの別のモードの斜視図である。
図10】本発明の好適な実施形態に係る、マルチレンズカメラモジュールの撮像モジュールがずれることを防止するための方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本発明の以下の説明は、当業者が本発明を製造および利用することができるように、図面および1または複数の実施形態を用いて開示される。以下の説明における好適な実施形態は、単に例を示すためのものにすぎない。当業者は、他の明らかな変更例を想起することができる。以下の説明において定義される基本的観念は、本発明の範囲または主旨から逸脱しない他の実装、代替例、変更例、均等物、および利用に適用され得る。
【0047】
図2図5Bを参照すると、本発明の好適な実施形態に係るマルチレンズカメラモジュールが示され、マルチレンズカメラモジュールは、ユーザがマルチレンズカメラモジュールを通して物体または人物の画像を撮影することを支援するために様々な電子デバイスにおいて利用され得る。たとえばマルチレンズカメラモジュールは、たとえば物体、人物などの写真またはビデオといった画像情報を撮影するために利用され得る。好適には、マルチレンズカメラモジュールは、限定ではないがたとえばモバイルフォンまたはタブレットであってよいモバイル電子デバイスにおいて利用され得る。
【0048】
図2および図3を参照すると、本発明のマルチレンズカメラモジュールは、本発明の内容および利点を説明するための例を示すために以下の説明においてデュアルレンズカメラモジュールとして具体化される。特に、デュアルレンズカメラモジュールは、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10、少なくとも2つのレンズアセンブリ20、および少なくとも2つの感光性アセンブリ30を備えてよい。レンズアセンブリ20および感光性アセンブリ30は、それぞれマルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の異なる側面に連結される。レンズアセンブリ20の各々は、1対1方式に構成されるように感光性アセンブリ30のうち1つの光受容経路に対応して配置される。また、感光性アセンブリ30は、電子デバイスと接続され得る。当業者が理解すべきであるように、感光性アセンブリ30の1つと対になったレンズアセンブリ20の1つは、画像の捕捉に関して調和してよい。具体的には、物体または人物から反射しレンズアセンブリ20を通過した光は、光電変換のために感光性アセンブリ30によってそれぞれ受光される。すなわち、感光性アセンブリ30は、光信号を電気信号に変換することができ、電気信号は、電子デバイスが物体または人物の関連画像を生成するために、感光性アセンブリ30を通して電子デバイスへ送信され得る。
【0049】
マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は、上面101および下面102を有する。マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の上面101および下面102は、互いに対向する。各レンズアセンブリ20は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の上面101と連結される。各感光性アセンブリ30は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の下面102と連結される。言及すべき点として、図4を参照すると、デュアルレンズカメラモジュールの、撮影されている物体または人物に近い方の側面が、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の上面101として定められる。反対に、デュアルレンズカメラモジュールの、撮影されている物体または人物から遠い方の側面は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の下面102として定められる。したがって、たとえばモバイルフォン、デジタルカメラなどのモバイル電子デバイスにおいてデュアルレンズカメラモジュールが利用され、ユーザの手に保持される場合、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の上面101および下面102は、空間位置の観点から、上下の関係ではなく前後の関係を有してよい。
【0050】
好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は、連結体11および2つのスタンド本体12を備え、スタンド本体12は連結体11から一体に伸長し、スタンド本体12の各々は、レンズアセンブリ20の1つおよび感光性アセンブリ30の1つを支持するために用いられる。当業者が理解すべきであるように、本発明のデュアルレンズカメラモジュールの場合、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の連結体11およびスタンド本体12が一体形成されるので、本発明によって提供されるマルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は一体型であり、たとえば2つの分離したスタンドが回路基板などの他の要素によって互いに連結される2つの独立したスタンド間の位置ずれおよび角度ずれといった従来技術における技術的欠点を克服し得る。また、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は、デュアルレンズカメラモジュールの一貫性および撮像品質を保証するために、レンズアセンブリ20と感光性アセンブリ30との光受容経路間の相対チルトを回避することができる。
【0051】
本発明の好適な実装によると、レンズアセンブリ20の各々は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10のスタンド本体12の1つに直接連結された光学レンズ21を備えてよい。すなわち、この実装によると、レンズアセンブリ20は固定焦点レンズアセンブリであり、これは、レンズアセンブリ20の焦点距離を自由に調整することができないことを意味する。当業者が理解すべきであるように、本発明に示される光学レンズ21はスタンド本体12と直接連結されてよく、これは、光学レンズ21をシェルによってスタンド本体12と連結することを含む。
【0052】
また、本発明の他の好適な実装によると、レンズアセンブリ20の各々は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10のスタンド本体12と連結された駆動モータ22も備えてよい。各光学レンズ21は駆動モータ22と駆動可能に連結され、それによって駆動モータ22は、レンズアセンブリ20の焦点距離を調整するために、光学レンズ21を感光性アセンブリ30の光受容経路に沿って移動するように駆動することができる。すなわち、この実装によると、レンズアセンブリ20はズームレンズアセンブリであり、これは、レンズアセンブリ20の焦点距離が調整可能であることを意味する。たとえば、ユーザが画像を撮影するためにデュアルレンズカメラモジュールを利用する場合、ユーザは、レンズアセンブリ20の焦点距離を調整することによって撮影結果を調整してよい。
【0053】
また、感光性アセンブリ30の各々は、感光性センサ31を備えてよい。感光性センサ31の感光性側面はレンズアセンブリ20の光学レンズ21に面し、光学レンズ21の光軸は、感光性センサ31の感光性側面に垂直であるので、光は、光学レンズ21を通過した後、その後の光電変換のために感光性センサ31の感光性側面に受光され得る。本発明の好適な実装によると、各感光性アセンブリ30の回路は感光性センサ31に配置されてよく、各感光性アセンブリ30は、回路を通して電子デバイスと接続される。
【0054】
本発明の他の好適な実装によると、感光性アセンブリ30は回路基板32も備えてよく、各感光性センサ31は回路基板32と電気的に接続され得る。回路基板32は電子デバイスと接続され、それによって回路基板32は、光電変換を介して感光性センサ31によって生成された電気信号を電子デバイスへ送信するために利用され得る。たとえば、感光性センサ31は、回路基板32の様々な位置に取り付けられることによって回路基板32に電気的に接続され得る。
【0055】
また、デュアルレンズカメラモジュールを密封およびパッケージする際、回路基板32は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10に連結され、感光性センサ31はそれぞれスタンド本体12に対応付けられる。典型的な例として、感光性センサ31は回路基板32に取り付けられた後、少なくともワイヤボンドによって回路基板32と電気的に接続され得る。特に、デュアルレンズカメラモジュールは、少なくともワイヤボンドを設ける。ワイヤボンドの両端は、感光性センサ31と回路基板32との間の電気的接続を実現するために、それぞれ感光性センサ31および回路基板32の外辺と連結するように伸長される。しかしながら、当業者が理解すべきであるように、ワイヤボンドは、感光性センサ31と回路基板32とを電気的に接続するために利用可能な唯一の実装ではない。たとえば、本発明の他の利用可能な実装によると、感光性センサ31および回路基板32は溶接され、ハンダボールをハンダ付けしてもよい。言及すべき点として、本発明のデュアルレンズカメラモジュールによると、センサ31と回路基板32との接続モードは、本発明の内容および範囲を限定するものではない。
【0056】
言及すべき点として、デュアルレンズカメラモジュールのレンズアセンブリ20はいずれもズームレンズアセンブリであってよい。すなわち、レンズアセンブリ20および感光性アセンブリ30はいずれもマルチレンズカメラモジュール結合スタンド10によって連結され、レンズアセンブリ20の光学レンズ21と感光性アセンブリ30のセンサ31との間の距離が調整され得る。たとえば、光学レンズ21の各々は、対応する感光性センサ31の光受容経路に沿って移動させるために、対応する駆動モータ22によって駆動され得るので、デュアルレンズカメラモジュールの焦点距離は、光学レンズ21と感光性センサ31の感光性側面との間のシフトによって調整され得る。本発明の好適な実装によると、レンズアセンブリ20および感光性アセンブリ30の相対位置は同期的に調整され得ることが理解可能である。しかしながら、本発明の他の好適な実装によると、レンズアセンブリ20および感光性アセンブリ30の相対位置は、それぞれ独立して調整され得る。
【0057】
マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10のスタンド本体12は、それぞれ結合体11の2つの側部分から一体に伸長する。各スタンド本体12は、レンズアセンブリ20の1つおよび感光性アセンブリ30の1つを連結することによってデュアルレンズカメラモジュールを形成するために用いられる。スタンド本体12の仕様は限定されなくてよい。たとえば1つの実施形態において、スタンド本体12のサイズは様々であってよい。本発明の他の好適な実装の場合、寸法を含むスタンド本体12の仕様は全て同じであり、これは、スタンド本体12は連結体11の両側に対称に伸長し得ることを意味する。
【0058】
また、各スタンド本体12は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の上面101と下面102とを連通するための光チャネル121を有する。デュアルレンズカメラモジュールの各レンズアセンブリ20および各感光性アセンブリ30は、各スタンド本体12それぞれの光チャネル121を介して相互作用してよい。すなわち、デュアルレンズカメラモジュールが画像を撮影する時、光はレンズアセンブリの光学レンズ21および光チャネル121を連続的に通過し、光電変換のために感光性アセンブリ30の感光性センサ31の感光性側面に受光され得る。言及すべき点として、光チャネル121は、スタンド本体12の各々の中央位置に配置される。
【0059】
各スタンド本体12は更に、統合または一体形成された載置部122、連結部123、および取付け部124を備えてよい。光チャネル121は、載置部122に配置される。載置部122はスタンド本体12の内側にあり、取付け部124はスタンド本体12の外側にあり、連結部123は載置部122と取付け部124とを連結するためのものであることが理解できる。すなわち、載置部122、連結部123、および取付け部124は、内側から外側に向かってスタンド本体12に配置される。
【0060】
載置部122の厚さ寸法は、それぞれの感光性センサ31の光受容経路の方向に沿った連結部123の厚さ寸法よりも小さく、それによってスタンド本体12は、載置部122に対応する箇所に段1221を形成してよい。デュアルレンズカメラモジュールは、それぞれ載置部122によって支持されるように載置部122によって形成された段1221に配置された、少なくとも2つのフィルタリング素子40も備える。言及すべき点として、載置部122によって形成された段1221の位置は限定され得る。たとえば、載置部122によって形成された段1221は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の上面101またはマルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の下面102のいずれかに配置され得る。
【0061】
連結部123の厚さ寸法もまた、連結部123に対応する位置にスタンド本体12の第1のパッケージ溝125および第2のパッケージ溝126をそれぞれ形成するために、感光性センサ31の光受容経路の方向に沿った取付け部124の厚さ寸法よりも小さい。第1のパッケージ溝125は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の上面101にあり、第2のパッケージ溝126は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の下面102にある。当業者は、第1のパッケージ溝125および第2のパッケージ溝126がそれぞれ光チャネル121と連通していることを理解すべきである。レンズアセンブリ20は、スタンド本体12の第1のパッケージ溝125に対応し、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10上で密封およびパッケージされ得る。感光性アセンブリ30は、スタンド本体12の第2のパッケージ溝126に対応し、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10上で密封およびパッケージされ得る。
【0062】
具体的には、レンズアセンブリ20の側面は、第1のパッケージ溝125に対応するスタンド本体12上で密封およびパッケージされ得る。たとえば、レンズアセンブリ20の側面は、レンズアセンブリ20およびスタンド本体10の密封およびパッケージを実現するために、側面に配置され第1のパッケージ溝125内に伸長するガイドピンを備えてよい。好適な実施形態によると、感光性アセンブリ30の回路基板32は、スタンド本体12の第2のパッケージ溝126に回路基板32の感光性センサ31を密封およびパッケージし、レンズアセンブリ20の光学レンズ21の光軸が感光性アセンブリ30の感光性センサ31の感光性側面に垂直になるように配置するように、スタンド本体12の取付け部124に取り付けられ得る。言及すべき点として、本発明の好適な実施形態の別のモードによると、感光性アセンブリ30のセンサ31の周囲は、取付け部124に直接密封およびパッケージされるように伸長され得る。また、感光性センサ31は、第2のパッケージ溝126内に位置する。
【0063】
当業者は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10が一体型であることを理解すべきである。2つ以上の独立したスタンドが連結されてデュアルレンズカメラモジュールのスタンドを形成する従来技術と対照的に、本発明の一体型マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は、以下の顕著な利点を提供する。
【0064】
具体的には、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の第1の利点は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10が、密封およびパッケージ後にレンズアセンブリ20と感光性アセンブリ30との光受容経路間の相対チルトを防止するために、たとえば独立スタンドを連結した場合の独立スタンド間の位置ずれおよび角度ずれなどといった従来のデュアルレンズカメラモジュールの独立スタンドの技術的欠点を克服することである。
【0065】
マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の第2の利点は、本発明のデュアルレンズカメラモジュールが激しい揺れや振動を経験した場合、連結体11から一体に伸長するスタンド本体12は、たとえばレンズアセンブリ20と感光性アセンブリ30との間でのチルト、距離など、レンズアセンブリ20および感光性アセンブリ30の相対位置を維持および確保できることである。
【0066】
マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の第3の利点は、より薄い厚さである。従来技術の独立スタンドは、回路基板によって連結される。したがって、スタンドの相対位置の安定性を確保するために、特定の厚さおよび剛性を有する回路基板が従来のマルチレンズカメラモジュールには必要である。たとえば、従来のデュアルレンズカメラモジュールは、その厚さを確実に増加させるPCB型回路基板しか利用することができない。しかし、本発明のデュアルレンズカメラモジュールの回路基板32は、スタンドを連結する必要がない。その結果、回路基板32の厚さおよび硬度に対する必須要件は存在しない。たとえば、本発明によると、回路基板32はPCB型回路基板またはより薄い厚さのFPC回路基板であってよい。また、本発明の好適な実施形態の別のモードによると、デュアルレンズカメラモジュールは、感光性センサ31の光受容経路の方向におけるデュアルレンズカメラモジュールの厚さを大幅に低減するために、回路基板32を含まず、単に回路を感光性センサ31に統合するものであってよく、それによってより軽く薄いことが期待される電子デバイス上でデュアルレンズカメラモジュールを利用することを可能にする。
【0067】
また、当業者が理解すべきであるように、従来の独立スタンドは回路基板を介して連結することしかできないので、回路基板に取り付けられる電子部品を収容するために隣接スタンド間に空間を確保しなければならない。不都合なことに、従来のデュアルレンズカメラモジュールは、使用中、回路基板が加熱され容易に変形され得る。回路基板が変形すると、独立スタンドの傾斜が変化することは避けられず、その結果、従来のデュアルレンズカメラモジュールの撮像品質に影響を及ぼす。
【0068】
本発明の好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の連結体11は、回路基板32に取り付けられた1または複数の電子部品321を受け入れ収容するために設けられた電子部品収容空洞11を更に有する。連結体11の電子部品収容空洞111は、スタンド本体12の光チャネル121、第1のパッケージ溝125、および第2のパッケージ溝126へ通じることはできない。デュアルレンズカメラモジュールの密封およびパッケージプロセス中、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10に回路基板32が取り付けられた後、電子部品321は、連結体11の電子部品収容空洞111内に単独で密封およびパッケージされるように適合されるので、たとえば溶接スラグ、塵などの汚染物質がスタンド本体12の第2のパッケージ溝126に侵入し、スタンド本体12の第2のパッケージ溝126に密封およびパッケージされた感光性アセンブリ30の感光性センサ31の感光性側面を汚染することはなく、デュアルレンズカメラモジュールの撮像品質を更に向上させるために、センサ31の感光性側面に欠陥画素が発生することが防止される。
【0069】
また、連結体11の電子部品収容空洞111はスタンド本体12に隣接した隙間に形成されるので、デュアルレンズカメラモジュールの余分な空間を利用するのみならず、連結体11の電子部品収容空洞111は、連結体11の位置によってマルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の応力が集中することを防ぐという事実によって容易に変形することがなく、マルチレンズカメラモジュール結合スタンドの使用中の安定性が確保される。
【0070】
図に示すように、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10のスタンド本体12の各々は中心軸を有し、スタンド本体12の中心軸間の距離は5mm~200mmの範囲であってよい。好適には、好適な実施形態によると、スタンド本体12の中心軸間の距離は9mmであってよい。また、スタンド本体12の中心軸間の配列は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の各外辺に平行または垂直であるため、デュアルレンズカメラモジュールがマルチレンズカメラモジュール結合スタンド10を用いて組み立てられた場合、レンズアセンブリ20および感光性アセンブリ30は電子デバイス内に設置され、各レンズアセンブリ20および各感光性アセンブリ30の光受容経路がより容易に制御され得る。
【0071】
本発明のデュアルレンズカメラモジュールと従来のデュアルレンズカメラモジュールとの間には、構造、技術的効果などの観点から重要な相違が存在する。従来のデュアルレンズカメラモジュールは、2つの独立スタンドを回路基板に取り付ける必要があるが、組立てプロセスに基づいて、従来のデュアルレンズカメラモジュールの2つの独立スタンドの中心軸間の距離は制御することが非常に難しく、それによって従来技術に係るデュアルレンズカメラモジュールの一貫性が乏しくなる。構造的観点から、従来のデュアルレンズカメラモジュールの2つの独立スタンドは、回路基板によって取り付けられるしかない。すなわち、従来のデュアルレンズカメラモジュールは、回路基板に2つの独立スタンドを対称に固定するために回路基板に依存する。従来のデュアルレンズカメラモジュールの使用中、回路基板に歪みが生じると、2つの独立スタンド間の位置関係が変化することは避けられず、それによって従来のデュアルレンズカメラモジュールの撮像品質に致命的な影響を及ぼす。更に、従来のデュアルレンズカメラモジュールの回路基板は実用化の際にPCBであり、これは、2つ以上の独立スタンド、2つ以上のレンズアセンブリ、および2つ以上の感光性アセンブリを支持するには不十分である。また、PCB型回路基板は、熱によって容易に変形し得る。その上、マルチレンズカメラモジュールにはますます多い数のレンズアセンブリおよび感光性アセンブリが求められるが、従来型スタンドの構造は、3つ以上のスタンド、レンズアセンブリ、および感光性アセンブリを有するマルチレンズカメラモジュールの製造には更に不十分である。
【0072】
本発明の好適な実装によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の安定性を強化する熱可塑性樹脂材料によって一体に形成され得る。本発明の別のモードの好適な実装によると、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は、エンジニアリングプラスティックによって一体に形成されてもよく、この場合、エンジニアリングプラスティック粒子によって形成された材料は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10を製造するためにモールド型に注ぎ込まれ得る。具体的には、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の材料は、「ishiNTB982」エンジニアリングプラスティック、液晶ポリマ(LCP)エンジニアリングプラスティックなどであってよい。また、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の強度を保証することに加えてマルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の熱放散性を高めるために、金属材料または合金材料で作られてもよい。具体的には、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は、射出成形技術または3D印刷技術を用いて、金属粉または金属粉と非金属粉との混合物によって一体に形成され得る。たとえば、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の材料は、アルミニウム合金、亜鉛合金などであってよい。
【0073】
言及すべき点として、従来のデュアルレンズカメラモジュールと対照的に、本発明のマルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は、デュアルレンズカメラモジュールのための熱放散の新たな概念を提供する。すなわち、本発明は、熱放散を実行するために、感光性アセンブリ30の感光性センサ31の外周に配置されたマルチレンズカメラモジュール結合スタンド20を利用する。第1に、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は、デュアルレンズカメラモジュールの熱放散性能を高めることができる、より広い放熱面を有する。第2に、感光性アセンブリ30の感光性センサ31によって生成された熱は、全く、またはごく一部しか回路基板32を通して放散する必要がない。その結果、回路基板32が高温によって変形されることはなく、熱放散支援として回路基板32の外側部分に放熱フィンを取り付ける必要はないので、光受容経路の方向におけるデュアルレンズカメラモジュールの厚さを更に低減することができ、それによってデュアルレンズカメラモジュールは、より軽く薄いことが期待される電子デバイスに特に適したものになる。
【0074】
図6は、応力下における従来のデュアルレンズカメラモジュールおよび本発明に係るデュアルレンズカメラモジュールの剛性強度シミュレーションの比較図である。当業者が理解すべきであるように、ワイヤボンディングに頼る従来のデュアルレンズカメラモジュールの独立スタンドと対照的に、本発明のデュアルレンズカメラモジュールのマルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は一体構造を利用し、著しく剛性を強化する。応力下における従来のデュアルレンズカメラモジュールおよび本発明のデュアルレンズカメラモジュールの全体剛性を試験することによって、当業者が理解するように、同じ歪みをもたらすためには従来のデュアルレンズカメラモジュールと比べて本発明のデュアルレンズカメラモジュールに著しく大きい外力を加える必要がある。たとえば図6を参照すると、従来のデュアルレンズカメラモジュールおよび本発明のデュアルレンズカメラモジュールの光軸の角度をそれぞれ0.5°変化させる。試験中、スタンドに支持されるレンズアセンブリの光軸の角度を変えるために図6の右のスタンドに外力が加えられる。その結果、歪みの程度は、独立スタンドの右側に近い位置ほど徐々に大きくなり、独立スタンドの左側に近い位置ほど少なくなる。試験結果は、光軸の角度を0.5°変えるために従来のデュアルレンズカメラモジュールに加えなければならない外力は1.17Nであり、光軸の角度を0.5°変えるために本発明のデュアルレンズカメラモジュールに加えなければならない外力は11.8Nであることを示す。したがって、結果は、本発明のデュアルレンズカメラモジュールの全体剛性が、従来のデュアルレンズカメラモジュールの全体剛性よりも遥かに大きいことを明らかにし、これは、本発明のデュアルレンズカメラモジュールがより安定していることを意味する。
【0075】
当業者が理解すべきであるように、本発明の上記説明においてデュアルレンズカメラモジュールとして具体化されたマルチレンズカメラモジュールは、本発明の内容および範囲を説明および例示するための例にすぎない。実際は、マルチレンズカメラモジュールがたとえば3レンズカメラモジュール、4レンズカメラモジュールなどとして具体化され得るデュアルレンズカメラモジュールを超えたマルチレンズカメラモジュールを実装するために、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は3つ以上のスタンド本体12を設けてもよい。これは、従来技術のデュアルレンズカメラモジュールの予想を超えたものであり、従来のデュアルレンズカメラモジュールは、本発明のマルチレンズカメラモジュールにおけるあらゆる技術的着想を提供することは出来ない。したがって、本発明のマルチレンズカメラモジュールは、明確な非自明性を有するものである。
【0076】
図7図9に示すような別のモードの好適な実施形態によると、マルチレンズカメラモジュールは、1つの一体型マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10、6つのレンズアセンブリ20、および6つの感光性アセンブリ30を備えてよく、この場合、マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10は6つのスタンド本体12を設け、マルチレンズカメラモジュールを形成するために、スタンド本体12の各1つがレンズアセンブリ20の1つおよび感光性アセンブリ30の1つを支持するために用いられる。言及すべき点として、対応して位置を合わせられたレンズアセンブリ20および感光性アセンブリ30はアレイ方式に配列され、マルチレンズカメラモジュールはアレイカメラモジュールを形成する。
【0077】
言及すべき点として、図10を参照すると、本発明は、マルチレンズカメラモジュールのレンズアセンブリ20および感光性アセンブリ30のずれを防止するための方法も提供し、方法は以下のステップを備える。
【0078】
(a)マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10を一体形成すること、および
【0079】
(b)マルチレンズカメラモジュール結合スタンド10の上面にレンズアセンブリ20を連結し、下面に感光性アセンブリ30を連結することであって、レンズアセンブリ20は、それぞれ感光性アセンブリ30の光受容経路に沿った位置にあること。
【0080】
当業者は、説明および図面において上記で言及された本発明の実施形態が典型例にすぎず、限定的であることは意図されないことを理解すべきである。
【0081】
このように、本発明の目的は、完全かつ効果的に実装される。本発明の機能および構造の観念は実施形態において示され説明されたが、本発明は、実施形態における観念の原理の変化に限定されるものではない。したがって本発明は、特許請求対象である範囲および主旨に当てはまる全ての修正または変更を含むものである。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10