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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】スートを製造する方法
(51)【国際特許分類】
   C03B 8/04 20060101AFI20240115BHJP
   C03B 37/018 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
C03B8/04 G
C03B8/04 C
C03B37/018 C
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021509218
(86)(22)【出願日】2019-08-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-09
(86)【国際出願番号】 US2019046839
(87)【国際公開番号】W WO2020041133
(87)【国際公開日】2020-02-27
【審査請求日】2022-08-15
(31)【優先権主張番号】62/720,479
(32)【優先日】2018-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100123652
【弁理士】
【氏名又は名称】坂野 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】アグラワル,マノージ
(72)【発明者】
【氏名】パワーズ,デール ロバート
(72)【発明者】
【氏名】シア,フェイ
【審査官】永田 史泰
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-256019(JP,A)
【文献】特開2018-123022(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03B8/04
C03B37/018
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スートを製造する方法であって:
第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面で燃焼させるステップ;
第2の燃料流及び第2の酸化剤を前記バーナ前面で燃焼させるステップであって、前記第2の燃料流と前記第2の酸化剤とは前記バーナ前面より前に予混合され、前記第2の燃料流と前記第2の酸化剤との第2の当量比は約1未満である、ステップ;並びに
ケイ素含有燃料を燃焼させて複数のスート粒子とするステップであって、前記第2の燃料流及び前記第2の酸化剤は前記第1の燃料流と前記ケイ素含有燃料との間で燃焼される、ステップを含む、方法。
【請求項2】
前記第1の燃料流はケイ素含有燃料を含まず、前記第2の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の燃料流と前記第1の酸化剤との第1の当量比は約1超である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ケイ素含有燃料と前記第2の燃料流及び前記第2の酸化剤の燃焼との間に、シールドガスを配向するステップであって、前記シールドガスは不活性ガスを含む、ステップを更に含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記シールドガスはケイ素非含有燃料を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の燃料流と前記ケイ素含有燃料との間の前記バーナ前面で第3の燃料流を燃焼させるステップであって、前記第3の燃料流はケイ素非含有燃料を含み、前記第3の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、ステップを更に含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
スートを製造する方法であって:
第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面で燃焼させるステップ;
第2の燃料流及び第2の酸化剤を前記バーナ前面で燃焼させるステップ
前記バーナ前面から離間したリフトオフ距離においてケイ素含有燃料を燃焼させて、複数のシリカスート粒子とするステップであって、前記リフトオフ距離は前記バーナ前面から約0.1cm~約0.8cmであり、前記第2の燃料流は前記第1の燃料流と前記ケイ素含有燃料との間で燃焼される、ステップ;並びに
前記ケイ素含有燃料と前記第2の燃料流及び前記第2の酸化剤の燃焼との間に、シールドガスを配向するステップであって、前記シールドガスは不活性ガスを含む、ステップ
を含
前記シールドガスはケイ素非含有燃料を更に含む、方法。
【請求項8】
前記第1の燃料流はケイ素含有燃料を含まず、前記第2の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の燃料流と前記ケイ素含有燃料との間の前記バーナ前面で第3の燃料流を燃焼させるステップであって、前記第3の燃料流はケイ素非含有燃料を含み、前記第3の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、ステップを更に含む、請求項7又は8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【優先権】
【0001】
本出願は、2018年8月21日出願の米国仮特許出願第62/720,479号に対する優先権の利益を主張するものであり、上記仮特許出願の内容は依拠され、その全体が本出願に援用される。
【技術分野】
【0002】
本開示は概してスート製造に関し、具体的にはシリカスートを製造する方法に関し、より具体的には基板上のスートの堆積に関する。
【背景技術】
【0003】
外側気相堆積(outside vapor deposition)は、光ファイバプリフォームの形成において用いられる。外側気相堆積は、1つ以上のケイ素含有燃料を燃焼させてシリカスートを形成するプロセスを伴う。その後シリカスートをベイトロッド又はコアケーン上に堆積させて、光ファイバプリフォームを形成する。従来の外側気相堆積システムでは、シリカスートのジェットは、シリカスートが分散されるよう導く条件下で生成され得る。分散されたシリカスートは、スート捕捉の、理想的な効率より低い効率をもたらす場合がある。シリカスートジェットの分散は、ケイ素含有燃料の燃焼に関連する種々の特性の影響を受け得る。光ファイバプリフォームを形成するためのベイトロッド又はコアケーン上に捕捉されなかった分散済みスートは一般に、堆積チャンバから排出され、廃棄物として下流で捕捉されるか、又は堆積チャンバ内の表面及び構成部品上に不必要に堆積され、典型的には、次の光ファイバプリフォームの堆積の開始前に除去及び清掃を行う時間及び労力を要する。従って一般に、光ファイバプリフォーム上に堆積されない又は捕捉されないスートの量及び相対比率の両方を最小化することが望ましい。更に、外側気相堆積プロセスにおけるケイ素燃料を燃焼させるプロセスは、可聴ノイズを生成する。大規模なスート生成作業において、このようなノイズを低減することが望ましい場合がある。可聴ノイズの大きさは、ケイ素含有燃料の燃焼に関連する種々の特性の影響を受け得る。
【発明の概要】
【0004】
本開示の少なくとも1つの特徴によると、スートを製造する方法は:第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面で燃焼させるステップ;第2の燃料流及び第2の酸化剤を上記バーナ前面で燃焼させるステップであって、上記第2の燃料流と上記第2の酸化剤とは上記バーナ前面より前に予混合され、上記第2の燃料流と上記第2の酸化剤との第2の当量比は約1未満である、ステップ;並びにケイ素含有燃料を燃焼させて複数のスート粒子とするステップであって、上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤は上記第1の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間で燃焼される、ステップを含む。
【0005】
本開示の別の特徴によると、スートを製造する方法は:第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面の周囲で燃焼させるステップ;第2の燃料流及び第2の酸化剤を上記バーナ前面で燃焼させるステップ;並びに上記バーナ前面から離間したリフトオフ距離においてケイ素含有燃料を燃焼させて、複数のシリカスート粒子とするステップであって、上記リフトオフ距離は上記バーナ前面から約0.1cm~約0.8cmである、ステップを含む。
【0006】
本開示の別の特徴によると、スートを製造する方法は:第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面で燃焼させるステップであって、上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤との第1の当量比は約1.6超である、ステップ;第2の燃料流及び第2の酸化剤を上記バーナ前面で燃焼させるステップであって、上記第2の燃料流と上記第2の酸化剤との第2の当量比は約0.1~約0.5である、ステップ;並びに上記バーナ前面から離間したリフトオフ距離においてケイ素含有燃料を燃焼させて、複数のシリカスート粒子とするステップであって、上記リフトオフ距離は上記バーナ前面から約0.1cm~約0.8cmである、ステップを含む。
【0007】
本開示は:
スートを製造する方法であって:
第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面で燃焼させるステップ;
第2の燃料流及び第2の酸化剤を上記バーナ前面で燃焼させるステップであって、上記第2の燃料流と上記第2の酸化剤とは上記バーナ前面より前に予混合され、上記第2の燃料流と上記第2の酸化剤との第2の当量比は約1未満である、ステップ;並びに
ケイ素含有燃料を燃焼させて複数のスート粒子とするステップであって、上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤は上記第1の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間で燃焼される、ステップ
を含む、方法を、その範囲に含む。
【0008】
本開示は:
スートを製造する方法であって:
第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面で燃焼させるステップ;
第2の燃料流及び第2の酸化剤を上記バーナ前面で燃焼させるステップ;並びに
上記バーナ前面から離間したリフトオフ距離においてケイ素含有燃料を燃焼させて、複数のシリカスート粒子とするステップであって、上記リフトオフ距離は上記バーナ前面から約0.1cm~約0.8cmであり、上記第2の燃料流は上記第1の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間で燃焼される、ステップ
を含む、方法を、その範囲に含む。
【0009】
本開示は:
有機ケイ素化合物の燃焼生成物を含む火炎であって、上記火炎は、バーナの前面からリフトオフ距離に位置する着火点を有し、上記リフトオフ距離は0.1cm~0.8cmである、火炎を、その範囲に含む。
【0010】
本開示のこれらの及び他の特徴、利点、及び目的は、以下の明細書、特許請求の範囲、及び添付の図面を参照することにより、当業者に更に理解され、認識される。
【0011】
以下は、添付の図面中の図の説明である。これらの図面は必ずしも正確な縮尺ではなく、明確性及び簡潔性のために、図の特定の特徴及び特定の視野が拡大されるか、又は概略的に示される場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】動作中のバーナの断面図
図1B】バーナの前面の図
図2】少なくとも1つの例による、スートを製造する方法のフローチャート
図3A】第1の比較例の温度モデル
図3B】第1の比較例のSiO質量分率モデル
図3C】動作中の第1の比較例を撮像した画像
図4A】本開示と一致する第1の実施例の温度モデル
図4B】第1の実施例のSiO質量分率モデル
図4C】動作中の第1の実施例を撮像した画像
図5】第1の比較例及び第1の実施例のSiO質量分率モデルの、横並びの比較
図6】周波数の関数としての可聴ノイズのプロット
図7】捕捉効率対補充分(supplemental)当量比のプロット
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の更なる特徴及び利点は、以下の「発明を実施するための形態」に記載され、これらは、当該記載から当業者に明らかとなるか、又は請求項及び添付の図面を伴う以下の記載において説明されるように本開示を実践することにより、認識されるだろう。
【0014】
本明細書中で使用される場合、用語「及び/又は(and/or)」は、2つ以上の項目の列挙において使用される場合、列挙された項目のうちのいずれの1つを単独で採用でき、又は列挙された項目のうちの2つ以上のいずれの組み合わせを採用できることを意味する。例えば、ある組成物が成分A、B、及び/又はCを含有するものとして説明される場合、当該組成物は:Aを単独で;Bを単独で;Cを単独で;A及びBを組み合わせて;A及びCを組み合わせて;B及びCを組み合わせて;又はA、B、及びCを組み合わせて含有できる。
【0015】
この文書では、第1の(first)及び第2の(second)、上部(top)及び底部(bottom)等といった、関係性を表す用語は、ある実在物又は作用を別の実在物又は作用と区別するためだけに使用され、このような実在物又は作用の間の、いずれの実際のこのような関係又は順序を、必ずしも要求又は暗示するものではない。
【0016】
当業者には、記載される開示の構造、及び他の構成要素が、いずれの特定の材料に限定されないことが理解されるだろう。本明細書中で開示される開示の他の例示的実施形態は、本明細書中に特段の記載がない限り、多種多様な材料から形成してよい。
【0017】
この開示の目的のために、用語「連結される(coupled)」(連結する(couple)、連結している(coupling)、連結される(coupled)等の全ての形態)は概して、2つの構成部品(電気式又は機械式)を互いに直接又は間接的に接合することを意味する。このような接合は、固定されたものであっても、可動性を有するものであってもよい。このような接合は、上記2つの構成部品(電気式又は機械式)といずれの追加の中間部材とを単一の一体型本体として互いに一体成型することによって、又は上記2つの構成部品によって、達成してよい。このような接合は、特段の記載がない限り、永久的なものであっても、取り外し可能又は剥離可能なものであってもよい。
【0018】
本明細書中で使用される場合、用語「約(about)」は、量、サイズ、処方、パラメータ、並びに他の量及び特徴が、正確ではなくかつ正確である必要がないものの、必要に応じて許容誤差、換算係数、丸め、測定誤差等、及び当業者に公知のその他の因子を反映した、おおよそのもの、及び/又は大きい若しくは小さいものであってよいことを意味している。一般に、量、サイズ、処方、パラメータ、又は他の量若しくは特徴は、そのように明記されているかいないかにかかわらず、「約」又は「おおよそ(approximate)」のものである。用語「約」がある値又はある範囲のある端点を記述する際に使用される場合、本開示は、言及された具体的な値又は端点を含むことを理解されたい。本明細書中の数値又は範囲の端点が「約」として記載されているかどうかにかかわらず、上記数値又は範囲の端点は、2つの実施形態、即ち:「約」で修飾された実施形態、及び「約」で修飾されていない実施形態を含むことを目的としている。更に、各範囲の端点は、他の端点との関連においても、他の端点とは独立したものとしても、重要であることが理解されるだろう。
【0019】
明細書中で使用される場合、用語「実質的な(substantial)」、「実質的に、略(substantially)」、及びその変化形は、記載されている特徴が、ある値又は記述に等しい又はおおよそ等しいことを述べることを意図したものである。例えば、「実質的に平面状の(substantially planar)」表面は、平面状又はおおよそ平面状の表面を示すことを意図したものである。更に、「実質的に(substantially)」は、2つの値が等しい又はおおよそ等しいことを示すことを意図したものである。いくつかの実施形態では、「実質的に」は、互いの約10%以内の値を示してよい。
【0020】
また、例示的実施形態に示したような、本開示の複数の要素の構造及び配置は、例示的なものにすぎないことに言及することが重要である。本発明のほんの少数の実施形態が本開示において詳述されているが、本開示を検討する当業者は、記載されている主題の新規の教示及び利点から著しく逸脱することなく、多数の修正(例えば様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状及び割合、パラメータの値、取り付け配置、材料の使用、色、配向等の変動)が可能であることを容易に理解するだろう。例えば、一体として形成されたものとして示されている要素は、複数の部品で構成されてよく、又は複数の部品として示された要素は、一体として形成されてよく、境界面の動作は反転させてよいか又は他の方法で変化させてよく、構造体及び/若しくは部材又はコネクタ、又はシステムの他の要素の長さ又は幅は変動してよく、要素間に提供される調整位置の性質又は数は変動してよい。システムの要素及び/又は組立体は、多種多様な色、テクスチャ、及び組み合わせの、十分な強度又は耐久性を提供する多種多様な材料のうちのいずれから、構成してよいことに留意されたい。従って、このような修正は全て、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。本発明の精神から逸脱することなく、所望の実施形態及び他の例示的な実施形態の設計、動作条件、及び配置において、その他の置換、修正、変更、及び省略を行ってよい。
【0021】
ここで図1A及び図1Bを参照すると、バーナ10が示されている。様々な例によると、バーナ10は、基板14上におけるシリカスート粒子12の外側気相堆積(OVD)において利用できる。基板14は、ベイトロッド、スートプリフォーム、コアケーン、光ファイバプリフォームの他の構成要素、ガラス物品の構成要素、又はこれらの組み合わせであってよい。従って、バーナ10は、光ファイバプリフォームの形成に利用できる。動作中、バーナ10は、ケイ素含有燃料を燃焼又は酸化させて、スート流16中にシリカスート粒子12を生成するよう構成される。スート流16は基板14に向かって排出され、これによりシリカスート粒子12は基板14上に堆積される。ケイ素含有燃料の着火は、バーナ10のバーナ前面22からあるリフトオフ距離18において起こり得る(挿入図40も参照)。
【0022】
第1のガスアパーチャ68は、第1の酸化剤及び/又は第1の燃料流を含んでよい第1のガス76を受け入れる。様々な例によると、第1のガス76を、バーナ10のバーナ前面22に到達する前に予混合してよい。換言すれば、第1の燃料流と第1の酸化剤とを、バーナ10のバーナ前面22より前に予混合してよい。本開示の目的のために、用語「予混合される(premixed)」は、2つ以上の成分(例えば第1の燃料流及び第1の酸化剤)がバーナ前面22を出る前に略均質に混合されることを意味する。様々な例によると、第1の燃料流と第1の酸化剤とは、バーナ10のバーナ前面22で表面混合(surface mix)される。このような例では、第1のガス76は実質的に又は完全に第1の燃料流で構成され、第1の酸化剤は、バーナ10のバーナ前面22で第1の燃料流と混合される。表面混合、又は拡散混合(diffusion‐mix)例では、第1の酸化剤は周囲環境(例えば周囲酸素)によって供給されてよいか、又はバーナ10のバーナ前面22における別個のポート、管、若しくは開口によって提供されてよい。表面混合例では、第1の燃料流と第1の酸化剤とは、燃焼の前に、バーナ前面22の下流で混ざる。第1の酸化剤は、O、酸素含有ガス(例えば空気)、他の酸素含有化合物、酸素非含有化合物(例えば塩素及び他のハロゲン化物を含有する化合物)並びに/又はこれらの組み合わせを含んでよい。第1の燃料流は、第1の炭化水素(例えばCH、C、C、C10等のうちの少なくとも1つ)、H、CO、他の可燃性化合物及び/又はこれらの組み合わせを含んでよい。好ましい実施形態では、第1の燃料流はケイ素含有燃料を含まない。本明細書中で使用する場合、用語「燃料(fuel)」は、燃焼されて熱を生成でき、空気で20℃及び標準圧力101.3kPaという可燃範囲を有する、いずれの液体又はガスを包含する。燃料は、ケイ素非含有燃料(即ち組成にSiを含まない燃料)及びケイ素含有燃料(即ち組成にSiを含む燃料)を含む。
【0023】
ヒューム管52のヒュームガス開口72には、O及びNのうちの少なくとも一方(即ち内部シールドNガス)と、ケイ素含有燃料とを含むヒュームガス80を供給できる。ケイ素含有燃料は、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン、他のケイ素含有燃料、及び/又はこれらの組み合わせを含んでよい。ヒュームガス80は、ヒューム管アパーチャ84を通ってバーナ前面22を出る。換言すれば、バーナ10は、ヒュームガス80中のケイ素含有燃料をヒューム管アパーチャ84に通すよう構成される。ヒューム管52のヒューム管アパーチャ84は、ヒューム管52を通って延在する単一の直径を有してよいか、又はこの直径は変化してよい。ヒューム管アパーチャ84は、バーナ前面22において、約1.0mm、又は約1.2mm、又は約1.4mm、又は約1.6mm、又は約1.8mm、又は約2.0mm、又は約2.2mm、又は約2.4mm、又は約2.6mm、又は約2.8mm、又は約3.0mm、又は約3.2mm、又は約3.4mm、又は約3.6mm、又は約3.8mm、又は約4.0mm、又は約5.0mm、又はこれらの値の間のいずれの及び全ての値及び範囲である直径、即ち最長断面長さ寸法を有してよい。
【0024】
シールドガス86は、バーナ10を通過できる。本明細書中で使用する場合、「シールドガス(shield gas)」は、ケイ素含有燃料(例えばヒューム管アパーチャ84を通過する燃料)とバーナ前面22を通って送達される他の燃料流との間の、熱及び/又は物質の移動を制御できるガスを指す。好ましくは、シールドガスは、ケイ素含有燃料と第1のガス76との間の位置に送達される。シールドガス86は、1つ以上の不活性ガス(例えばN、Ar、Kr)を含んでよい。一実施形態では、シールドガス86は、ケイ素含有燃料以外の燃料を含む。即ち、シールドガス86はケイ素非含有燃料を含み、ケイ素含有燃料を含まない。別の実施形態では、シールドガス86は燃料を含まない。更に別の実施形態では、シールドガス86は、ケイ素非含有燃料及び酸化剤を含む。シールドガス86に任意に含まれるケイ素非含有燃料の例としては、炭化水素(例えばCH、C、C、C10等)、H、CO、他の可燃性化合物、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。シールドガス86はバーナ10を通過し、最終的にはシールドガスアパーチャ88を通ってバーナ前面22を出る。シールドガスアパーチャ88は好ましくは、バーナ10がシールドガス86を(ヒューム管アパーチャ84を通過する)ケイ素含有燃料と、以下でより詳細に説明される(第2のガス94として二次管96を通過する)第2の燃料流及び第2の酸化剤の燃焼との間に配向するように、位置決めされる。第1のガス76はバーナ10を通過し、最終的には複数の第1の管92を通ってバーナ前面22を出る。第1の管92は、バーナ10のバーナ前面22の周辺に近接して位置決めされる。第1の管92は、別個の構造体であってよいか、又はバーナ10の構成要素によって一体として形成されてよい。従って、第1の酸化剤及び第1の燃料を含む第1のガス76は、バーナ前面22の周囲(外側半径方向領域)を通過してよいか、又はバーナ前面22の周囲において燃焼させてよい。
【0025】
第2のガス94(即ち補助ガスと呼ばれることもある)は、第2の酸化剤及び第2の燃料流を含んでよい。第2の酸化剤は、O、酸素含有ガス(例えば空気)、他の酸素含有化合物、酸素非含有化合物(例えば塩素及び他のハロゲン化物を含有する化合物)、並びに/又はこれらの組み合わせを含んでよい。様々な例によると、第1及び第2の酸化剤は略同じであるが、第1及び第2の酸化剤が異なっていてもよいことが理解されるだろう。第2のガス94の第2の燃料流は、炭化水素(例えばCH、C、C、C10等)、H、CO、他の可燃性化合物、及び/又はこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含んでよい。好ましい実施形態では、第2の燃料流はケイ素含有燃料を含まない。様々な例によると、第1及び第2の燃料流は実質的に同じ組成を有してよいが、第1及び第2の燃料流が異なっていてもよいことが理解されるだろう;即ち一実施形態では、第1の燃料流及び第2の燃料流は組成が異なる。第2のガス94はバーナ10を通過し、最終的には複数の二次管96を通ってバーナ前面22を出る。様々な例によると、二次管96は、第2のガス94がバーナ前面22においてヒュームガス80と第1のガス76との間を通るように、ヒューム管52と1つ以上の第1の管92との間に位置決めされる。従って第2のガス94の燃焼は、第1のガス76の燃焼とヒュームガス80の燃焼との間で起こり得る。同様に、シールドガスを採用する実施形態では、シールドガス86の送達は、第1のガス76の燃焼とヒュームガス80の燃焼との間、又は第2のガス94の燃焼とヒュームガス80の燃焼との間で起こり得る。第2のガス94の成分は、バーナ10の上流で混合され得る、バーナ10において混合され得る、及び/又はバーナ前面22で拡散混合され得ることが理解されるだろう。換言すれば、第2の燃料流と第2の酸化剤とを、第1のガス76の第1の燃料流及び第1の酸化剤と同様に、予混合又は表面混合してよい。
【0026】
ここで図1A、1B、及び2を参照すると、バーナ10は動作時、シリカスート粒子12を製造する方法110で使用してよい。方法110は、シリカスート12を含み得る光ファイバプリフォーム又は他の基板14の形成にも実質的に用いてよいことが理解されるだろう。方法110は、第1のガス76の第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面22で燃焼させるステップ114で開始してよい。「バーナ前面22で(at the burner face 22)」起こる燃焼は、バーナ前面22から約0mm~約2mm離れて開始でき、本明細書中で提供される教示から逸脱することなく、最大でバーナ前面22から20mmまで拡大できることが理解されるだろう。様々な例によると、第1のガス76の第1の燃料流と第1の酸化剤との第1の当量比は、約1超である。ステップ114を完遂するために、第1の酸化剤及び第1の燃料流を含む第1のガス76は、バーナ10の第1の管92を通過し、又はバーナ10の第1の管92を通ってバーナ前面22に配向される。第1のガス76の燃焼は、バーナ10の周囲(外側半径方向領域)で外側の又は第1の火炎78を形成する。第1の燃料流及び第1の酸化剤の燃焼が表面混合によって生成される例では、第1の燃料及び第1の酸化剤は別個の第1の管92によって供給してよいか、又は第1の酸化剤はバーナ10の周りの周囲空気であってよい。
【0027】
上で説明したように、第1の燃料流は、第1の炭化水素(例えばCH、C、C、C10等のうちの少なくとも1つ)、H、CO、他の可燃性化合物及び/又はこれらの組み合わせを含んでよい。第1のガス76は、その燃焼により(二次管96の出口における)第2のガス94とケイ素含有燃料を含むヒュームガス80とが着火されるように、燃焼させてよい。更に、第1のガス76の着火は、バーナ10のための種火として機能できる。
【0028】
第1のガス76の第1の燃料流及び第1の酸化剤の、並びに第2のガス94の第2の燃料流及び第2の酸化剤の、流量及びモル比は、第1の燃料、第1の酸化剤、第2の燃料及び第2の酸化剤の組成に依存する。第1の燃料としてのメタン及び第1の酸化剤としての酸素の使用に基づいた代表的な流量は、以下の通りである。当業者は同様に、燃料と酸化剤との他の組み合わせに関して、適切な流量及びモル比を決定できる。
【0029】
第1のガス76の第1の燃料流は、約1slpm~約9slpm、又は約1.25slpm~約8.75slpm、又は約1.5slpm~約8.5slpm、又は約1.75slpm~約8.25slpm、又は約2.0slpm~約8.0slpm、又は約2.25slpm~約7.75slpm、又は約2.5slpm~約7.5slpm、又は約2.75slpm~約7.25slpm、又は約3.0slpm~約7.0slpm、又は約3.25slpm~約7.75slpm、又は約3.5slpm~約7.5slpm、又は約3.75slpm~約7.25slpm、又は約4.0slpm~約7.0slpm、又は約4.25slpm~約6.75slpm、又は約4.5slpm~約6.5slpm、又は約4.75slpm~約6.25slpm、又は約5.0slpm~約6.0slpmの流量で流れてよい。例えば、第1のガス76中の第1の燃料流の流量は約1.0slpm、又は約1.25slpm、又は約1.5slpm、又は約1.75slpm、又は約2.0slpm、又は約2.25slpm、又は約2.5slpm、又は約2.75slpm、又は約3.0slpm、又は約3.25slpm、又は約3.5slpm、又は約3.75slpm、又は約4.0slpm、又は約4.25slpm、又は約4.5slpm、又は約4.75slpm、又は約5.0slpm、又は約5.25slpm、又は約5.5slpm、又は約5.75slpm、又は約6.0slpm、又は約6.25slpm、又は約6.5slpm、又は約6.75slpm、又は約7.0slpm、又は約7.25slpm、又は約7.5slpm、又は約7.75slpm、又は約8.0slpm、又は約8.25slpm、又は約8.5slpm、又は約8.75slpm、又は約9.0slpm、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。
【0030】
第1のガス76の第1の酸化剤の流量は、約1slpm~約9slpm、又は約1.25slpm~約8.75slpm、又は約1.5slpm~約8.5slpm、又は約1.75slpm~約8.25slpm、又は約2.0slpm~約8.0slpm、又は約2.25slpm~約7.75slpm、又は約2.5slpm~約7.5slpm、又は約2.75slpm~約7.25slpm、又は約3.0slpm~約7.0slpm、又は約3.25slpm~約7.75slpm、又は約3.5slpm~約7.5slpm、又は約3.75slpm~約7.25slpm、又は約4.0slpm~約7.0slpm、又は約4.25slpm~約6.75slpm、又は約4.5slpm~約6.5slpm、又は約4.75slpm~約6.25slpm、又は約5.0slpm~約6.0slpmであってよい。例えば、第1のガス76中の第1の酸化剤の流量は、約1.0slpm、又は約1.25slpm、又は約1.5slpm、又は約1.75slpm、又は約2.0slpm、又は約2.25slpm、又は約2.5slpm、又は約2.75slpm、又は約3.0slpm、又は約3.25slpm、又は約3.5slpm、又は約3.75slpm、又は約4.0slpm、又は約4.25slpm、又は約4.5slpm、又は約4.75slpm、又は約5.0slpm、又は約5.25slpm、又は約5.5slpm、又は約5.75slpm、又は約6.0slpm、又は約6.25slpm、又は約6.5slpm、又は約6.75slpm、又は約7.0slpm、又は約7.25slpm、又は約7.5slpm、又は約7.75slpm、又は約8.0slpm、又は約8.25slpm、又は約8.5slpm、又は約8.75slpm、又は約9.0slpm、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。
【0031】
様々な例によると、第1のガス76は、燃料リッチであってよいか、又は第1の酸化剤より高い第1の燃料流のモル比を有してよい。第1のガス76中の第1の燃料流のモル%は、約50モル%~約70モル%、又は約50モル%~約68モル%、又は約50モル%~約66モル%、又は約50モル%~約64モル%、又は約50モル%~約62モル%、又は約50モル%~約60モル%、又は約50モル%~約58モル%、又は約50モル%~約56モル%、又は約50モル%~約54モル%、又は約50モル%~約52モル%、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。酸化剤に対する燃料のモル比は、当量比φとして表現することもできることが理解されるだろう。当量比は、化学量論的な燃料/酸化剤比に対する実際の燃料/酸化剤比の比として定義される。化学量論的な燃焼は、全ての酸化剤が反応において消費され、燃焼の生成物中に酸化剤(例えば分子酸素)が存在しない場合に起こる。従って、1より大きい当量比は過剰な燃料を示し、1より小さい当量比は過剰な酸化剤を示す。第1のガス76中の第1の酸化剤に対する第1の燃料流の第1の当量比は、約1.0以上、又は約1.3以上、又は約1.6以上、又は約2.0以上、又は約3.0以上、又は約4.0以上、又は約5.0以上、又は約10以上、又は約50以上、又は約100以上、又は約1000以上、又はおおよそ無限大、又は約1.0~約100、又は約1.2~約50、又は約1.3~約25、又は約1.4~約15、又は約1.5~約10、又は約1.6~約8、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。無限大は、酸化剤流が使用されない場合に起こる。例えば、第1の当量比は、約1~おおよそ無限大、又は約1.6~おおよそ無限大、又は約2~おおよそ無限大等であってよい。
【0032】
第1のガス76中の第1の燃料流と第1の酸化剤との上記当量比の結果として、第1のガス76は、第1の燃焼速度を呈することができる。本開示の目的のために、用語「燃焼速度(burning velocity)」は、層流燃焼波がその先の未燃焼ガス混合物(例えば第1のガス76又は第2のガス94)に対して伝播する速度である。第1のガス76の燃焼される第1の燃料流及び第1の酸化剤の第1の燃焼速度は、約5cm/s、又は約10cm/s、又は約15cm/s、又は約20cm/s、又は約25cm/s、又は約30cm/s、又は約35cm/s、又は約40cm/s、又は約45cm/s、又は約50cm/s、又は約55cm/s、又は約60cm/s、又は約65cm/s、又は約70cm/s、又は約75cm/s、又は約80cm/s、又は約80cm/s、又はこれらの値の間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。例えば、第2のガス94の第1の燃焼速度は、約10cm/s~約75cm/s、又は約20cm/s~約50cm/s、又は約30cm/s~約50cm/sであってよい。
【0033】
第2のガス94の第2の燃料流及び第2の酸化剤をバーナ前面22で燃焼させるステップ118が実施される。様々な例によると、第2のガス94は、約1未満である第2の燃料流と第2の酸化剤との第2の当量比を有する。ステップ118は、第2の酸化剤及び第2の燃料流を含む第2のガス94をバーナ10の二次管96を通して流し、その後第2のガス94に着火することにより達成される。上で説明したように、第2の燃料流と第2の酸化剤とは、バーナ前面22より前に(即ちバーナ10に入る前に及び/又はバーナ10内で)予混合できる。第2のガス94の燃焼は、内部径方向位置(即ち周囲の内側、かつ外側火炎78とヒューム管アパーチャ84との間)に二次火炎98を形成する。従来のバーナ設計は、過剰な燃料とケイ素に富んだ化合物との燃焼を補助するために、追加の酸素を使用する場合がある。第2のガス94中の第2の燃料流と、第2の燃料流を燃焼させるために十分な量の第2の酸化剤との両方を利用する本開示の使用により、以下でより詳細に説明されるような種々の有益な火炎特性が与えられる。第2の管96が配置されると、第2のガス94は、第1のガス76とヒュームガス80との間を流れる。上で説明したように、第2の酸素と第2の燃料とを混合して、バーナ10に入る前に、バーナ10において、又はバーナ前面22で第2のガス94を形成してよい。
【0034】
第2のガス94の第2の燃料流及び第2の酸化剤の流量及びモル比は、第2の燃料流及び第2の酸化剤の組成に依存する。第2の燃料流としてのメタン及び第2の酸化剤としての酸素の使用に基づいた代表的な流量は、以下の通りである。当業者は同様に、燃料と酸化剤との組み合わせに関して適切な流量及びモル比を決定できる。
【0035】
第2のガス94の第2の酸化剤は、約12slpm~約36slpm、又は約13slpm~約35slpm、又は約14slpm~約34slpm、又は約15slpm~約33slpm、又は約16slpm~約32slpm、又は約17slpm~約31slpm、又は約18slpm~約30slpm、又は約19slpm~約29slpm、又は約20slpm~約28slpm、又は約21slpm~約27slpm、又は約22slpm~約26slpm、又は約23slpm~約25slpmの流量でバーナを通過してよい。例えば、第2のガス94の第2の酸化剤は、約12slpm、又は約13slpm、又は約14slpm、又は約15slpm、又は約16slpm、又は約17slpm、又は約18slpm、又は約19slpm、又は約20slpm、又は約21slpm、又は約22slpm、又は約23slpm、又は約24slpm、又は約25slpm、又は約26slpm、又は約27slpm、又は約28slpm、又は約29slpm、又は約30slpm、又は約31slpm、又は約32slpm、又は約33slpm、又は約34slpm、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲の速度で流れてよい。
【0036】
第2のガス94の第2の燃料流は、約1標準リットル毎分(slpm)~約9slpm、又は約1.25slpm~約8.75slpm、又は約1.5slpm~約8.5slpm、又は約1.75slpm~約8.25slpm、又は約2.0slpm~約8.0slpm、又は約2.25slpm~約7.75slpm、又は約2.5slpm~約7.5slpm、又は約2.75slpm~約7.25slpm、又は約3.0slpm~約7.0slpm、又は約3.25slpm~約7.75slpm、又は約3.5slpm~約7.5slpm、又は約3.75slpm~約7.25slpm、又は約4.0slpm~約7.0slpm、又は約4.25slpm~約6.75slpm、又は約4.5slpm~約6.5slpm、又は約4.75slpm~約6.25slpm、又は約5.0slpm~約6.0slpmの速度で流れてよい。例えば、第2のガス94中の第2の燃料流の流量は、約1.0slpm、又は約1.25slpm、又は約1.5slpm、又は約1.75slpm、又は約2.0slpm、又は約2.25slpm、又は約2.5slpm、又は約2.75slpm、又は約3.0slpm、又は約3.25slpm、又は約3.5slpm、又は約3.75slpm、又は約4.0slpm、又は約4.25slpm、又は約4.5slpm、又は約4.75slpm、又は約5.0slpm、又は約5.25slpm、又は約5.5slpm、又は約5.75slpm、又は約6.0slpm、又は約6.25slpm、又は約6.5slpm、又は約6.75slpm、又は約7.0slpm、又は約7.25slpm、又は約7.5slpm、又は約7.75slpm、又は約8.0slpm、又は約8.25slpm、又は約8.5slpm、又は約8.75slpm、又は約9.0slpm、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。
【0037】
第2のガス94中の第2の燃料流と第2の酸化剤とのモル比は、第2のガス94が第2の燃料流より大きい第2の酸化剤のモル%を有するようなものであってよい。換言すれば、第2のガス94はリーンであるといえる。第2のガス94中の第2の燃料流のモル%は、約1モル%~約49モル%、又は約1モル%~約40モル%、又は約1モル%~約33モル%、又は約1モル%~約30モル%、又は約2モル%~約25モル%、又は約4モル%~約24モル%、又は約6モル%~約23モル%、又は約8モル%~約21モル%、又は約10モル%~約20モル%、又は約11モル%~約19モル%、又は約12モル%~約18モル%、又は約13モル%~約17モル%、又は約14モル%~約16モル%、又は約15モル%~約16モル%であってよい。例えば、第2のガス94中の第2の燃料流のモル%は、約1モル%、又は約2モル%、又は約3モル%、又は約4モル%、又は約5モル%、又は約6モル%、又は約7モル%、又は約8モル%、又は約9モル%、又は約10モル%、又は約11モル%、又は約12モル%、又は約13モル%、又は約14モル%、又は約15モル%、又は約16モル%、又は約17モル%、又は約18モル%、又は約19モル%、又は約20モル%、又は約21モル%、又は約22モル%、又は約23モル%、又は約24モル%、又は約25モル%、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。第2のガス94中の第2の酸化剤に対する第2の燃料流の第2の当量比は、約0.1、又は約0.2、又は約0.3、又は約0.33、又は約0.4、又は約0.5、又は約0.6、又は約0.7、又は約0.8、又は約0.9、又は約1.0、又はこれらの値の間のいずれの及び全ての値であってよい。例えば第2の当量比は、1未満、又は約0.1~約0.9、又は約0.1~約0.8、又は約0.1~約0.7、又は約0.1~約0.6、又は約0.1~約0.5、又は約0.2~約0.4となる。
【0038】
第2のガス94中の第2の燃料流と第2の酸化剤との上記第2の当量比の結果として、第2のガス94は第2の燃焼速度を呈することができる。第2のガス94の燃焼される第2の燃料流及び第2の酸化剤の第2の燃焼速度は、約25cm/s、又は約50cm/s、又は約75cm/s、又は約100cm/s、又は約125cm/s、又は約150cm/s、又は約175cm/s、又は約200cm/s、又は約225cm/s、又は約250cm/s、又はこれらの値の間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。例えば第2のガス94の第2の燃焼速度は、約50cm/s~約225cm/s、又は約100cm/s~約175cm/s、又は約125cm/s~約150cm/sであってよい。
【0039】
ケイ素含有燃料を燃焼させて複数のシリカスート粒子12とするステップ122が完了する。ステップ122は、O及びNのうちの少なくとも一方とケイ素含有燃料とを含むヒュームガス80を、バーナ10のヒューム管52を通して流す又は配向することによって達成できる。従って、ステップ122は、ケイ素含有燃料をヒューム管アパーチャ84に通すステップを含む。ヒュームガス80は、O及び/又はNのヒューム管52を通る流量が、約6標準リットル毎分(slpm)~約9slpm、又は約6.25slpm~約8.75slpm、又は約6.5slpm~約8.5slpm、又は約6.75slpm~約8.25slpm、又は約7.0slpm~約8.0slpm、又は約7.25slpm~約7.75slpmとなるような速度で流れてよい。例えば、ヒュームガス80中の、ヒューム管52を通過するO及び/又はNの流量は、約6.25slpm、又は約6.5slpm、又は約6.75slpm、又は約7.0slpm、又は約7.25slpm、又は約7.5slpm、又は約7.75slpm、又は約8.0slpm、又は約8.25slpm、又は約8.5slpm、又は約8.75slpm、又は約9.0slpm、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。
【0040】
上で説明したように、ケイ素含有燃料は、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン、他のケイ素含有燃料、及び/又はこれらの組み合わせを含んでよい。ケイ素含有燃料はヒュームガス80中で、約12グラム毎分(gpm)~約36gpm、又は約13gpm~約35gpm、又は約14gpm~約34gpm、又は約15gpm~約33gpm、又は約16gpm~約32gpm、又は約17gpm~約31gpm、又は約18gpm~約30gpm、又は約19gpm~約29gpm、又は約20gpm~約28gpm、又は約21gpm~約27gpm、又は約22gpm~約26gpm、又は約23gpm~約25gpmの速度で流れてよい。例えばケイ素含有燃料は、約12gpm、又は約13gpm、又は約14gpm、又は約15gpm、又は約16gpm、又は約17gpm、又は約18gpm、又は約19gpm、又は約20gpm、又は約21gpm、又は約22gpm、又は約23gpm、又は約24gpm、又は約25gpm、又は約26gpm、又は約27gpm、又は約28gpm、又は約29gpm、又は約30gpm、又は約31gpm、又は約32gpm、又は約33gpm、又は約34gpm、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲の速度で、ヒューム管52を通過できる。
【0041】
ケイ素含有燃料をあるケイ素当量比下で燃焼して、複数のシリカスート粒子12を製造する。ケイ素当量比は、約1、又は約1.2、又は約1.4、又は約1.6、又は約1.8、又は約2.0、又は約2.2、又は約2.4、又は約2.6、又は約2.67、又は約2.8、又は約3.0、又は約3.2、又は約3.4、又は約3.6、又は約3.8、又は約4.0、又は約4.2、又は約4.4、又は約4.6、又は約4.8、又は約5.0、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。例えば、ケイ素当量比は、約1~約5、又は約2~約4、又は約2.67~約4、又は約2.5~約3.5、又は約3~約4であってよい。ケイ素含有燃料を燃焼させるために使用される酸化剤は、ヒュームガス80、周囲環境及び/又は第2の酸化剤によって提供され得ることが理解されるだろう。例えば、第2の燃料流の燃焼後、ヒュームガス80中に存在する酸化剤に加えて過剰な第2の酸化剤(第2の当量比が1未満であることによるものである)を利用して、ケイ素含有燃料を燃料させることにより、ケイ素当量比を達成してよい。
【0042】
ケイ素含有燃料(即ちヒュームガス80)を複数のシリカスート粒子12とするための燃焼は、バーナ前面22から離間したリフトオフ距離18において発生する。上で説明したように、ケイ素含有燃料の燃焼は、ケイ素含有燃料及び/又はヒュームガス80に、バーナ10のバーナ前面22からリフトオフ距離18において着火することにより、発生する。本明細書中で使用する場合、リフトオフ距離18は、バーナ前面22に対して垂直な方向において測定した場合の、ケイ素含有燃料の安定した火炎の前線の着火点132とバーナ前面22との間の最短距離である(挿入図40を参照)。安定した火炎の前線は、火炎の始点となる場所である1つ以上の着火点132を有してよい。着火点132は典型的には、着火によって形成されたシリカスート粒子12が燃焼の昇温によって発光するため、視認可能である。従ってリフトオフ距離18は、バーナ前面22を撮像し、最も近い着火点132(即ち最も近い視認可能な発光)とバーナ前面22との間の距離を測定することにより、測定される。
【0043】
以下でより詳細に説明されるように、従来のシリカスート製造アセンブリは、ケイ素含有化合物が着火される地点の距離を長くすることを目指す場合がある。というのは、これにより、アセンブリの寿命を延長する比較的低い燃焼温度をもたらすことができるためである。更に、着火距離を短くすることを試みた従来のシステムは多くの場合、より分散した不安定なスート製造をもたらし、これはスート捕捉率及び効率を低下させ、またその一方で、スート製造アセンブリ上における残留物の蓄積も引き起こす。逆に、本開示の使用により比較的短いリフトオフ距離18が可能となり、これにより、より集中した分散の少ないシリカスート流16を形成して基板14に配向できるようになる。
【0044】
リフトオフ距離18は、約0.05cm、又は約0.1cm、又は約0.15cm、又は約0.2cm、又は約0.25cm、又は約0.3cm、又は約0.35cm、又は約0.4cm、又は約0.45cm、又は約0.5cm、又は約0.55cm、又は約0.6cm、又は約0.65cm、又は約0.7cm、又は約0.75cm、又は約0.8cm、又は約0.85cm、又は約0.9cm、又は約0.95cm、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。例えばリフトオフ距離18は、約0.05cm~約0.95cm、又は約0.1cm~約0.95cm、又は約0.1cm~約0.9cm、又は約0.1cm~約0.8cm、又は約0.1cm~約0.6cm、又は約0.2cm~約0.7cm、又は約0.3cm~約0.7cm、又は約0.3cm~約0.6cm、又は約0.4cm~約0.6cmであってよい。
【0045】
バーナ10は、リフトオフ距離18を、バーナ前面22のヒューム管アパーチャ84の最も長い断面の直線寸法で除算したものである、リフトオフ比を有してよい。リフトオフ比は、約0.1、又は約0.2、又は約0.3、又は約0.33、又は約0.4、又は約0.5、又は約0.6、又は約0.7、又は約0.8、又は約0.9、又は約1、又は約1.5、又は約2.0、又は約2.5、又は約3、又は約3.5、又は約4、又は約4.5、又は約5、又は約5.5、又は約6、又は約6.5、又は約7、又は約7.5、又は約8、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。例えばリフトオフ比は、約0.1~約8、又は約0.33~約8、又は約1~約8、又は約1~約7、又は約1~約6、又は約1~約5、又は約1~約4、又は約1~約3、又は約2~約3、又は約2~約2.5であってよい。
【0046】
動作中、第2の燃料流は第2の酸化剤の一部分と共に燃焼し、第2のガス94からの残りの第2の酸化剤を加熱する。これにより、ヒュームガス80のケイ素含有燃料付近に第2の酸化剤の非常に高い温度の流れが配置され、これはケイ素含有燃料とより強く相互作用し、従来の設計(例えば本明細書に記載されるように構成された第2のガスを含まない設計)に比べて、バーナ前面22のより近くで(即ちリフトオフ距離18が低減されて)、シリカスート粒子12を得るための燃焼を開始する。
【0047】
ケイ素含有燃料に着火すると、これは第2のガス94の第2の酸化剤及び/又はヒュームガス80の酸化剤と反応して、複数のシリカスート粒子12を形成する。シリカスート粒子12は、スート流16中で、リフトオフ距離18にある着火点132から基板14に向かって移動する。本開示(例えば第2のガス94の使用によるリフトオフ距離18の適合)の使用により、シリカスート粒子12の分散が少ないスート流16を生成できる。例えば、バーナ10によって製造されるシリカスート粒子12のうち、比較的大きな質量百分率が、スート流16の「有効ゾーン(effective zone)」を通過できる。スート流16の有効ゾーンはシリカスート粒子12の分散を決定するために使用され、またこれは、基板14の表面から2cmの位置に定義され、0.6cmの半径を有し(即ち円形を画定し)、ヒューム管52と略同軸である。有効ゾーンを通過するシリカスート粒子12の質量百分率は、バーナ10の効率の尺度であり得る。というのは、より集中したスート流16はシリカスート粒子12をより多く、基板14に接触させることができるためである。シリカスート粒子12の質量百分率は、バーナ10の設定をコンピュータモデリングし、所定の有効ゾーンを通過するシミュレートされたスート粒子12の質量をシリカ粒子12の総質量で除算して100を乗算したものを決定することにより、測定される。有効ゾーンを通過するシリカスート粒子12の質量百分率は、約30%~約90%、又は約40%~約85%、又は約50%~約80%、又は約60%~約75%であってよい。例えば、有効ゾーンを通過するシリカスート粒子12の質量百分率は、約30%、又は約35%、又は約40%、又は約45%、又は約50%、又は約55%、又は約60%、又は約65%、又は約70%、又は約75%、又は約80%、又は約85%、又は約90%又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。有効ゾーンを通過するシリカスート粒子12質量百分率が高いほど、一般にシリカスート粒子12の低い分散が示され、これは一般に、基板14上のシリカスート粒子12の捕捉効率を上昇させ得る。
【0048】
スート流16は、有効ゾーンにおいて測定した場合に、シリカスート粒子12の比較的高い質量分率を有し得る。シリカスート粒子12の質量分率は、バーナ10が定常状態運転に到達したときに、所与の体積(即ち約1mm等の所与の厚さを有する有効エリア)内のシリカスート粒子12の重量を、同一体積内の全ての物質の総重量で除算したものである。有効ゾーンにおける物質の残部は、高温ガス又は他の燃焼生成物であり得ることが理解されるだろう。有効ゾーンで測定した場合のシリカスート粒子12の質量分率は、約0.1~約0.6、又は約0.2~約0.4であってよい。例えば、シリカスート粒子12の質量分率は、約0.1、又は約0.12、又は約0.14、又は約0.16、又は約0.18、又は約0.2、又は約0.22、又は約0.24、又は約0.26、又は約0.28、又は約0.3、又は約0.32、又は約0.34、又は約0.36、又は約0.38、又は約0.4、又は約0.42、又は約0.44、又は約0.46、又は約0.48、又は約0.5、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲であってよい。スート流16の質量分率は、スート流16の中心線軸からの半径方向距離の増大に伴って低下することが理解されるだろう。
【0049】
ケイ素含有燃料と第2の燃料流及び第2の酸化剤の燃焼との間に、シールドガス86を配向するステップ126を実施してよい。上で説明したように、シールドガス86は、N、Kr、Ar、他の不活性ガス、ケイ素非含有燃料及び/又はこれらの組み合わせを含んでよい。シールドガス86は、シールドガス86がヒュームガス80と第2のガス94との間のシールドガスアパーチャ88を通ってバーナ前面22を出るように、バーナ10を通過する。シールドガス86は、約1slpm~約5slpm、又は約1.5slpm~約4.5slpmの速度で、ヒュームガス80の周りを流れてよい。例えばシールドガス86は、約1slpm、又は約1.5slpm、又は約2.0slpm、又は約2.5slpm、又は約3.0slpm、又は約3.5slpm、又は約4.0slpm、又は約4.5slpm、又は約5.0slpm、又はこれらの間のいずれの及び全ての値及び範囲の速度で流れてよい。
【0050】
シリカスート粒子12の形成、及びこれに続くこれらのバーナ10のバーナ前面22から離れる移動を、複数のシリカスート粒子12の一部分を基板14上に堆積させる後続のステップで利用してよい。上で説明したように、基板14は、光ファイバプリフォーム又は他のケイ素含有物品の製造において使用されるいずれの構成部品であってよい。
【0051】
更なる実施形態では、第1のガス76、ヒュームガス80、シールドガス86、及び第2のガス94以外のガスがバーナ10に提供され、バーナ前面22を通して送達される。図1A及び1Bを参照すると、例えば、当業者は、1つ以上の追加のガス流が、二次管96を通る第2のガス94の流れとヒューム管アパーチャ84を通過するケイ素含有燃料との間に追加される追加の管を通って流れることができるように、バーナ10及びバーナ前面22を物理的に改造することもできることを理解するだろう。改造されたバーナ10上にこのように配置されて改造されたバーナ前面22を出る追加のガス流は、追加の(例えば第3若しくは第4の)(ケイ素を含まない)燃料、又は追加の(例えば第3の)酸化剤と予混合された追加の(例えば第3若しくは第4の)(ケイ素を含まない)燃料であってよい。この概念から、追加のガス流に関する可能性のあるガス種、これらの流量、及びこれらのモル比は、本明細書に記載の第2のガスと本質的に同様となることが明らかとなるはずである。
【0052】
バーナ10が大きくなったり小さくなったりするため(即ち製造要件により)、方法110において使用される上記の成分の体積及び/又は質量流量は、本明細書中で提供される教示から逸脱することなく、これに対応して増減してよいことが理解されるだろう。更に、上述の複数のステップは、本明細書中で提供される教示から逸脱することなく、いずれの順序で実施してよく、及び/又は実質的に同時に実施してよい。
【0053】
本開示の使用により、種々の利点を提供できる。第1に、本開示の使用により、動作中にバーナ10によって生じる可聴音を低減できる。従来のバーナシステムは、約1メートル離れて測定した場合に約100dB以上のノイズレベルを有する音を生成し得る。本開示の使用により、バーナ10が生成し得る音を、約1メートル離れて測定した場合に約60dB~約90dBのノイズレベルとすることができる。当業者は、経済的理由で、多くの場合複数のバーナが光ファイバプリフォームの製造に使用されることを認識するだろう。更に、更なる効率化を可能とするために、当業者は、1つの製造エリアに複数の光ファイバプリフォーム機械を同時設置することが一般的であることを認識している。従って、複数のバーナ及び複数の機械からの燃焼によるノイズは、デシベルスケールの対数挙動に応じて増大する。燃焼プロセスがスート堆積チャンバ内に格納されていても、複数のバーナ及び複数の機械からの可聴ノイズは、管轄権及び準拠法による安全基準に近づく、又はこれを超える場合があり、これは典型的には規則に応じた個人用保護具又は同様の緩和策を必要とする。従って本開示は、可聴ノイズに対する利点を有することができることが明らかである。
【0054】
第2に、基板14によるシリカスート粒子12の捕捉効率を、従来の設計に比べて上昇させることができる。例えば、有効ゾーンを通過するシリカスート粒子12の質量分率が増大するにつれて、シリカスート粒子12の分散は減少する。このような特徴は、1回の実行につき更に多量のシリカスート粒子12を基板14上に堆積できる(即ち、基板14を越えて吹き飛び、堆積されない可能性のあるスート粒子12が比較的少ない)という点において、有利である。従って、バーナ10によってより高い効率を得ることができる。更に、許容できる捕捉効率比を維持しながら、比較的小さい基板14を利用できる。
【0055】
第3に従来のバーナ設計に対してわずかな変更しか必要とせずに、より高いスート捕捉効率を達成できる。従来の燃焼システムは、性能をアップグレードするために、新しい部品又は継手を必要とすることが多い。本開示の使用により、異なるセットのガスをバーナ10に提供して、バーナ10の動作に大きな変化を生じさせる方法が提供される。更に、バーナ10に対するハードウェアデバイス面での変更が最小限しか又は全く必要ないものとすることができるため、本開示の使用により、資本コスト又は操業コストの増大をほとんど又は完全になくすことができる。
【実施例
【0056】
本開示と一致する実施例、及び比較例を以下に提供する。
【0057】
ここで図3A~3Cを参照すると、第1の比較例(即ち比較例1)が示されている。比較例1では、燃焼システム(例えばバーナ10)に、着火されるガスの混合物を通した。上記ガスは、ヒュームOとヒュームOMCTSとの組み合わせ(例えばケイ素含有燃料であるOMCTSを含むヒュームガス80)、燃料を含まないシールドガスN(例えばシールドガス86)、追加のガス(例えば第2のガス94の第2の酸化剤のみ)、及びOとCHとの予混合流(例えば第1のガス76の予混合実施例)を含んでいた。燃焼システムを通るガスの流量は、以下の表1に提供されている。
【0058】
【表1】
【0059】
図3A~3Cから分かるように、予混合されたO及びCHは、燃焼システムの表面(例えばバーナ前面22)の付近で着火されて燃焼する。燃焼システムの表面の付近にある、燃焼している予混合ガスの火炎は、熱を生成してOMCTSに着火する。燃焼している予混合済みのO及びCHの熱は、追加のガスによってOMCTSから離隔されるため、OMCTSは、延長された着火距離(例えばリフトオフ距離18)において、リフトしたOMCTS火炎を形成する。OMCTSの着火は、燃焼システムの表面(例えばバーナ前面22)から約1cm超の距離(リフトオフ距離)で起こる。OMCTSの着火により、燃焼システムから離れて延在するシリカスートジェット(例えばスート流16)が生成される。3A及び3Bのモデルから予測されるように、また図3Cの画像によって示されているように、着火距離の増大により、標的(例えば基板14)に衝突する、幅広で分散されたスートジェット(即ちスート流16)がもたらされる。スートジェットは標的の周りで渦を巻いている(即ちスートジェットの変形)ように見え、これは粒子(例えばシリカスート粒子12)の捕捉効率の低下を引き起こす。
【0060】
ここで図4A~4Cを参照すると、本開示の第1の実施例(即ち実施例1)が示されている。実施例1では、比較例1の燃焼システムと実質的に同様の燃焼システムに、ガスの混合物を通した。ガスは、ヒュームOとヒュームOMCTSとの組み合わせ(例えばヒュームガス80)、燃料を含まないシールドガスN(例えばシールドガス86)、追加のガス(例えば、第2の酸化剤としてのO及び第2の燃料流としてのCHを含む、第2のガス94の予混合実施例)、並びにOとCHとの予混合流(例えば第1のガス76の第1の酸化剤及び第1の燃料流)を含んでいた。燃焼システムを通るガスの流量は、表2に提供される。追加のガスは1未満の当量比を有し、OとCHとの予混合流は1超の当量比を有していた。
【0061】
【表2】
【0062】
図4A~4Cから分かるように、追加のガス中の追加のCHは、表面とヒュームOMCTSの着火点との間の距離を減少させることにより、スートジェットの乱れを低減する、従来とは異なる方法を提供する。スートジェットの乱れの低減は、スートジェット分散の低減と、堆積速度及び効率の上昇とを直接もたらす。乱れの低減は、実施例1におけるOMCTSの着火点が、燃焼システムの表面から約0.5cm(リフトオフ距離)に位置することによるものである。比較例1と比較すると、実施例1では、追加のガスに関する流量が75%増大しており、上記追加のガスのうちの約16%はCHであり、84%はOであった。
【0063】
ここで図5を参照すると、比較例1のスートジェットと、有効ゾーン144を有する実施例1とを重ね合わせた、横並びの比較が提供されている。2つのスートジェットの比較によって分かるように、実施例1のスートジェットは、比較例1のスートジェットよりも分散が少ない。実施例1のスートジェットは比較例1のスートジェットよりも分散が少ないため、有効ゾーン144を通過する実施例1に関するシリカの質量百分率は、比較例1に関する有効ゾーン144を通過するシリカの質量百分率より大きい。従って実施例1は、基板14にスートを送達するにあたり、比較例1よりも効率的である。比較例1の火炎中のシリカスートのうち、比較的多量の画分が、基板14上に堆積されることなく基板14の周りに配向される。比較例1において基板14を迂回するシリカスートの上記画分は、スート捕捉効率を低下させるシリカスートの損失を表す。対照的に、実施例1において基板14を迂回するシリカスートの画分は小さく、スート捕捉効率ははるかに高い。実施例1の質量百分率が比較例1より大きいことに加えて、実施例1に関するスート流16の質量流量は、比較例1に関するものより約18%大きい。
【0064】
ここで図6を参照すると、例として本明細書において上述した2つの別個の条件に関して、周波数の関数として実験的に測定された騒音レベルのプロットが提供されている。3つの曲線がプロット上に示されている。全体として負の勾配を有し、典型的には周波数の関数として測定された騒音レベルが比較的高い、最も上側にある実線の曲線は、表1に記載され、図3A~3Bにおいてモデル化されて図3Cの代表的な画像を生成した条件から生じたものである。同様の全体として負のスロープを有し、典型的には周波数の関数として測定された騒音レベルが比較的低い、下側の実線曲線は、表2に記載され、図4A~4Bにおいてモデル化されて図4Cの代表的な画像を生成した条件から生じたものである。破線で表された最も下側にある曲線は、上述の2つのケース間の差であり、またこれは、低減の大きさとしてプロットされている。検証により、騒音レベル低減の大きさは、周波数がおよそ5kHzまで増大するに従って基本的に0dBから13dBに増大し、周波数が22kHzまで増大し続けると、基本的に13dB~23dBの低減の範囲にとどまることが分かる。
【0065】
ここで図7を参照すると、追加のガス流中の24slpmのOに対する、固定状態(即ち着火点132はバーナ10のバーナ前面22に当接している)、半固定状態(例えば着火点132はバーナ10のバーナ前面22から約0.5cm離れている)、及びリフト状態(例えば着火点はバーナ10のバーナ前面22から1cm超離れている)にあるスートジェットに関する追加のガス(例えば第2のガス94)における当量比CH(補充分当量比)の関数としての、実験で測定された正規化スート堆積効率(正規化効率)のプロットが提供されている。OMCTSをケイ素含有燃料(26g/分)として使用し、またこれをO(8.5slpm)と共にヒューム管(例えばヒューム管52)内に供給した。リフト状態は、追加のガスに燃料を含めないことにより生成される。16slpmのOを含有する比較例1の火炎と同様であるリフト状態を除いて、固定状態及び半固定状態はいずれも、追加のガス流中に24slpmのOを含有していた。堆積効率及び正規化堆積効率を以下の式から計算した:
【0066】
【数1】
【0067】
【数2】
【0068】
図7において確認できるように、リフト状態は、分散されたスートジェットをもたらし、従って低い捕捉効率を有する。追加のCHの添加により、火炎は半固定状態へと移り、この半固定状態では、スートジェットがより集中するため、その効率が上昇する。更に、スート流を固定状態に到達させることにより、スート粒子はバーナ10の表面上に堆積され、くずとして蓄積し、これは追加のプロセス保守を必要とする望ましくない副作用である。半固定状態では、バーナ又は燃焼装置の表面にくずの蓄積を伴わずに、高いスート捕捉効率が達成される。捕捉効率の上昇、並びにこれに付随する、光学プリフォーム以外の表面及び構成部品上の浮遊する又は不必要なスート粒子の低減は、スート堆積構成の条件に応じて更に変動し得ることは、当業者には明らかであろう。例えば、本明細書中で上述した流れ条件の所与のセットに関する捕捉効率は更に、複数のバーナにおけるバーナの個数、このような複数のバーナ間の距離、プリフォームの配向(例えば水平対垂直)、スート堆積標的に対するこのような複数のバーナの配向、並びに重力及び浮力に対する火炎及び結果として生成されたスート粒子の方向の影響を受け得る。よって、堆積効率は、図7に示されているような正規化された項で適切に示される。
【0069】
本記載の態様1は:
スートを製造する方法であって:
第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面で燃焼させるステップ;
第2の燃料流及び第2の酸化剤を上記バーナ前面で燃焼させるステップであって、上記第2の燃料流と上記第2の酸化剤とは上記バーナ前面より前に予混合され、上記第2の燃料流と上記第2の酸化剤との第2の当量比は約1未満である、ステップ;並びに
ケイ素含有燃料を燃焼させて複数のスート粒子とするステップであって、上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤は上記第1の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間で燃焼される、ステップを含む、方法
である。
【0070】
本記載の態様2は:
上記第1の燃料流が、炭化水素、H、CO、又はこれらの組み合わせを含む、態様1に記載の方法
である。
【0071】
本記載の態様3は:上記第1の燃料流がCHを含む、態様1に記載の方法
である。
【0072】
本記載の態様4は:上記第1の燃料流がケイ素含有燃料を含まない、態様1~3のいずれか1つに記載の方法
である。
【0073】
本記載の態様5は:上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤とが上記バーナ前面より前に予混合される、態様1~4のいずれか1つに記載の方法
である。
【0074】
本記載の態様6は:上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤との第1の当量比が約1超である、態様1~5のいずれか1つに記載の方法
である。
【0075】
本記載の態様7は:上記第1の当量比が1.6以上である、態様6に記載の方法
である。
【0076】
本記載の態様8は:上記第1の当量比が約2~約3である、態様6に記載の方法
である。
【0077】
本記載の態様9は:上記第1の当量比が約2.67である、態様6に記載の方法
である。
【0078】
本記載の態様10は:上記第2の燃料流が、炭化水素、H、CO、又はこれらの組み合わせを含む、態様1~9のいずれか1つに記載の方法
である。
【0079】
本記載の態様11は:上記第2の燃料流がケイ素含有燃料を含まない、態様1~10のいずれか1つに記載の方法
である。
【0080】
本記載の態様12は:上記第2の燃料流は上記第1の燃料流とは組成が異なる、態様1~11のいずれか1つに記載の方法
である。
【0081】
本記載の態様13は:上記第2の当量比が約0.1~約0.5である、態様1~12のいずれか1つに記載の方法
である。
【0082】
本記載の態様14は:上記第2の当量比が約0.2~約0.4である、態様1~12のいずれか1つに記載の方法
である。
【0083】
本記載の態様15は:上記第2の当量比が約0.33である、態様1~12のいずれか1つに記載の方法
である。
【0084】
本記載の態様16は:燃焼される上記第1の燃料流及び上記第1の酸化剤の第1の燃焼速度が、約10cm/s~約75cm/sである、態様1~15のいずれか1つに記載の方法
である。
【0085】
本記載の態様17は:燃焼される上記第1の燃料流及び上記第1の酸化剤の第1の燃焼速度が、約20cm/s~約50cm/sである、態様1~15のいずれか1つに記載の方法
である。
【0086】
本記載の態様18は:燃焼される上記第1の燃料流及び上記第1の酸化剤の第1の燃焼速度が、約30cm/s~約50cm/sである、態様1~15のいずれか1つに記載の方法
である。
【0087】
本記載の態様19は:燃焼される上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の第2の燃焼速度が、約50cm/s~約225cm/sである、態様1~15のいずれか1つに記載の方法
である。
【0088】
本記載の態様20は:燃焼される上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の第2の燃焼速度が、約100cm/s~約175cm/sである、態様1~15のいずれか1つに記載の方法
である。
【0089】
本記載の態様21は:燃焼される上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の第2の燃焼速度が、約125cm/s~約150cm/sである、態様1~15のいずれか1つに記載の方法
である。
【0090】
本記載の態様22は:上記ケイ素含有燃料が、上記バーナ前面から離間したリフトオフ距離において燃焼されて、上記複数のスート粒子となり、上記ケイ素含有燃料が、上記バーナ前面のヒューム管アパーチャを通過する、態様1~21のいずれか1つに記載の方法
である。
【0091】
本記載の態様23は:リフトオフ距離を上記ヒューム管アパーチャの最も長い直線寸法で除算したリフトオフ比が、約0.33~約8である、態様22に記載の方法
である。
【0092】
本記載の態様24は:上記リフトオフ比が約1~約4である、態様23に記載の方法
である。
【0093】
本記載の態様25は:上記リフトオフ比が約2.0~約2.5である、態様23に記載の方法
である。
【0094】
本記載の態様26は:上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤とが、上記バーナ前面で表面混合される、態様1~25のいずれか1つに記載の方法
である。
【0095】
本記載の態様27は:上記ケイ素含有燃料と上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の燃焼との間に、シールドガスを配向するステップであって、上記シールドガスは不活性ガスを含む、ステップを更に含む、態様1~26のいずれか1つに記載の方法
である。
【0096】
本記載の態様28は:上記シールドガスがケイ素非含有燃料を更に含む、態様27に記載の方法
である。
【0097】
本記載の態様29は:上記シールドガスが酸化剤を更に含む、態様28に記載の方法
である。
【0098】
本記載の態様30は:上記第2の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間の上記バーナ前面で第3の燃料流を燃焼させるステップであって、上記第3の燃料流はケイ素非含有燃料を含み、上記第3の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、ステップを更に含む、態様1~29のいずれか1つに記載の方法
である。
【0099】
本記載の態様31は:
スートを製造する方法であって:
第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面で燃焼させるステップ;
第2の燃料流及び第2の酸化剤を上記バーナ前面で燃焼させるステップ;並びに
上記バーナ前面から離間したリフトオフ距離においてケイ素含有燃料を燃焼させて、複数のシリカスート粒子とするステップであって、上記リフトオフ距離は上記バーナ前面から約0.1cm~約0.8cmであり、上記第2の燃料流は上記第1の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間で燃焼される、ステップ
を含む、方法
である。
【0100】
本記載の態様32は:上記リフトオフ距離が、上記バーナ前面から約0.1cm~約0.7cmである、態様31に記載の方法
である。
【0101】
本記載の態様33は:上記リフトオフ距離が、上記バーナ前面から約0.3cm~約0.7cmである、態様31に記載の方法
である。
【0102】
本記載の態様34は:上記リフトオフ距離が、上記バーナ前面から約0.4cm~約0.6cmである、態様31に記載の方法
である。
【0103】
本記載の態様35は:上記リフトオフ距離が、上記バーナ前面から約0.5cmである、態様31に記載の方法
である。
【0104】
本記載の態様36は:上記第1の燃料流が、炭化水素、H、CO、又はこれらの組み合わせを含む、態様31~35のいずれか1つに記載の方法
である。
【0105】
本記載の態様37は:上記第1の燃料流がCHを含む、態様31~35のいずれか1つに記載の方法
である。
【0106】
本記載の態様38は:上記第1の燃料流がケイ素含有燃料を含まない、態様31~37のいずれか1つに記載の方法
である。
【0107】
本記載の態様39は:上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤とが上記バーナ前面より前に予混合される、態様31~38のいずれか1つに記載の方法
である。
【0108】
本記載の態様40は:上記第2の燃料流が、炭化水素、H、CO、又はこれらの組み合わせを含む、態様31~39のいずれか1つに記載の方法
である。
【0109】
本記載の態様41は:上記第2の燃料流がケイ素含有燃料を含まない、態様31~39のいずれか1つに記載の方法
である。
【0110】
本記載の態様42は:上記第2の燃料流は上記第1の燃料流とは組成が異なる、態様31~41のいずれか1つに記載の方法
である。
【0111】
本記載の態様43は:上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤とが、上記バーナ前面で表面混合される、態様31~42のいずれか1つに記載の方法
である。
【0112】
本記載の態様44は:上記ケイ素含有燃料と上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の燃焼との間に、シールドガスを配向するステップであって、上記シールドガスは不活性ガスを含む、ステップを更に含む、態様31~43のいずれか1つに記載の方法
である。
【0113】
本記載の態様45は:上記シールドガスがケイ素非含有燃料を更に含む、態様44に記載の方法
である。
【0114】
本記載の態様46は:上記シールドガスが酸化剤を更に含む、態様45に記載の方法
である。
【0115】
本記載の態様47は:上記第2の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間の上記バーナ前面で第3の燃料流を燃焼させるステップであって、上記第3の燃料流はケイ素非含有燃料を含み、上記第3の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、ステップを更に含む、態様31~46のいずれか1つに記載の方法
である。
【0116】
本記載の態様48は:
スートを製造する方法であって:
第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面で燃焼させるステップであって、上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤との第1の当量比は約1.6~約4である、ステップ;
第2の燃料流及び第2の酸化剤を上記バーナ前面で燃焼させるステップであって、上記第2の燃料流と上記第2の酸化剤との第2の当量比は約0.1~約0.5である、ステップ;並びに
上記バーナ前面から離間したリフトオフ距離において、ケイ素含有燃料を複数のシリカスート粒子となるまで燃焼させるステップであって、上記リフトオフ距離は上記バーナ前面から約0.1cm~約0.8cmである、ステップ
を含む、方法
である。
【0117】
本記載の態様49は:上記ケイ素含有燃料が、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、及びドデカメチルペンタシロキサンのうちの少なくとも1つを含む、態様48に記載の方法
である。
【0118】
本記載の態様50は:上記第1の燃料流及び上記第2の燃料流のうちの少なくとも一方が、CHを含む、態様48又は49に記載の方法
である。
【0119】
本記載の態様51は:上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の燃焼が、上記第1の燃料流の燃焼と上記ケイ素含有燃料の燃焼との間で起こる、態様48~50のいずれか1つに記載の方法
である。
【0120】
本記載の態様52は:燃焼される上記第1の燃料流及び上記第1の酸化剤の第1の燃焼速度が、約10cm/s~約75cm/sであり、燃焼される上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の第2の燃焼速度が、約50cm/s~約225cm/sである、態様48~51のいずれか1つに記載の方法
である。
【0121】
本記載の態様53は:燃焼される上記第1の燃料流及び上記第1の酸化剤の第1の燃焼速度が、約20cm/s~約50cm/sであり、燃焼される上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の第2の燃焼速度が、約100cm/s~約175cm/sである、態様48~51のいずれか1つに記載の方法
である。
【0122】
本記載の態様54は:燃焼される上記第1の燃料流及び上記第1の酸化剤の第1の燃焼速度が、約30cm/s~約50cm/sであり、燃焼される上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の第2の燃焼速度が、約125cm/s~約150cm/sである、態様48~51のいずれか1つに記載の方法
である。
【0123】
本記載の態様55は:前記シリカスート粒子の一部分を基板上に堆積させるステップを更に含む、態様48~54のいずれか1つに記載の方法
である。
【0124】
本記載の態様56は:上記ケイ素含有燃料が約2~約4のケイ素当量比下で燃焼される、態様48~55のいずれか1つに記載の方法
である。
【0125】
本記載の態様57は:上記ケイ素含有燃料が約2.67~約4のケイ素当量比下で燃焼される、態様48~55のいずれか1つに記載の方法
である。
【0126】
本記載の態様58は:上記第1の燃料流がケイ素含有燃料を含まない、態様48~57のいずれか1つに記載の方法
である。
【0127】
本記載の態様59は:上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤とが上記バーナ前面より前に予混合される、態様48~58のいずれか1つに記載の方法
である。
【0128】
本記載の態様60は:上記第2の燃料流がケイ素含有燃料を含まない、態様48~59のいずれか1つに記載の方法
である。
本記載の態様61は:上記第2の燃料流は上記第1の燃料流とは組成が異なる、態様48~60のいずれか1つに記載の方法
である。
【0129】
本記載の態様62は:上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤とが、上記バーナ前面で表面混合される、態様48~61のいずれか1つに記載の方法
である。
【0130】
本記載の態様63は:上記ケイ素含有燃料と上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の燃焼との間に、シールドガスを配向するステップであって、上記シールドガスは不活性ガスを含む、ステップを更に含む、態様48~62のいずれか1つに記載の方法
である。
【0131】
本記載の態様64は:上記シールドガスがケイ素非含有燃料を更に含む、態様63に記載の方法
である。
【0132】
本記載の態様65は:上記シールドガスが酸化剤を更に含む、態様64に記載の方法
である。
【0133】
本記載の態様66は:上記第2の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間の上記バーナ前面で第3の燃料流を燃焼させるステップであって、上記第3の燃料流はケイ素非含有燃料を含み、上記第3の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、ステップを更に含む、態様48~65のいずれか1つに記載の方法
である。
【0134】
本記載の態様67は:
有機ケイ素化合物の燃焼生成物を含む火炎であって、上記火炎は、バーナの前面からリフトオフ距離に位置する着火点を有し、上記リフトオフ距離は0.1cm~0.8cmである、火炎
である。
【0135】
当業者及び本開示を作製又は使用する者には、本開示の修正形態が想起されるだろう。従って、図面に示され上に記載された実施形態は例示を目的としたものにすぎず、均等論を含む特許法の原理に従って解釈される以下の特許請求の範囲によって定義される、本開示の範囲を限定することを意図したものではないことが理解される。
【0136】
当業者には、記載される開示の構造、及び他の構成要素が、いずれの特定の材料に限定されないことが理解されるだろう。本明細書中で開示される開示の他の例示的実施形態は、本明細書中に特段の記載がない限り、多種多様な材料から形成してよい。
【0137】
いずれの記載されたプロセス、又は記載されたプロセス内のステップを、他の開示されたプロセス又はステップと組み合わせて、本開示の範囲内の構造を形成してよいことが理解されるだろう。本明細書中で開示される例示的な構造は、例示を目的としたものであり、限定として解釈してはならない。
【0138】
本開示の概念から逸脱することなく、上述の構造及び方法に対して変形及び修正を行ってよいことも理解されたい。また、更に、このような概念は、そうでないことを請求項がその文言で明示的に述べない限り、以下の請求項に包含されることを理解されたい。
【0139】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0140】
実施形態1
スートを製造する方法であって:
第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面で燃焼させるステップ;
第2の燃料流及び第2の酸化剤を上記バーナ前面で燃焼させるステップであって、上記第2の燃料流と上記第2の酸化剤とは上記バーナ前面より前に予混合され、上記第2の燃料流と上記第2の酸化剤との第2の当量比は約1未満である、ステップ;並びに
ケイ素含有燃料を燃焼させて複数のスート粒子とするステップであって、上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤は上記第1の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間で燃焼される、ステップを含む、方法。
【0141】
実施形態2
上記第1の燃料流は、炭化水素、H、CO、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態1に記載の方法。
【0142】
実施形態3
上記第1の燃料流はCHを含む、実施形態1に記載の方法。
【0143】
実施形態4
上記第1の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、実施形態1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0144】
実施形態5
上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤とは上記バーナ前面より前に予混合される、実施形態1~4のいずれか1つに記載の方法。
【0145】
実施形態6
上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤との第1の当量比は約1超である、実施形態1~5のいずれか1つに記載の方法。
【0146】
実施形態7
上記第1の当量比は1.6以上である、実施形態6に記載の方法
である。
【0147】
実施形態8
上記第1の当量比は約2~約3である、実施形態6に記載の方法。
【0148】
実施形態9
上記第1の当量比は約2.67である、実施形態6に記載の方法。
【0149】
実施形態10
上記第2の燃料流は、炭化水素、H、CO、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態1~9のいずれか1つに記載の方法。
【0150】
実施形態11
上記第2の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法。
【0151】
実施形態12
上記第2の燃料流は上記第1の燃料流とは組成が異なる、実施形態1~11のいずれか1つに記載の方法。
【0152】
実施形態13
上記第2の当量比は約0.1~約0.5である、実施形態1~12のいずれか1つに記載の方法
である。
【0153】
実施形態14
上記第2の当量比は約0.2~約0.4である、実施形態1~12のいずれか1つに記載の方法。
【0154】
実施形態15
上記第2の当量比は約0.33である、実施形態1~12のいずれか1つに記載の方法。
【0155】
実施形態16
燃焼される上記第1の燃料流及び上記第1の酸化剤の第1の燃焼速度は、約10cm/s~約75cm/sである、実施形態1~15のいずれか1つに記載の方法。
【0156】
実施形態17
燃焼される上記第1の燃料流及び上記第1の酸化剤の第1の燃焼速度は、約20cm/s~約50cm/sである、実施形態1~15のいずれか1つに記載の方法。
【0157】
実施形態18
燃焼される上記第1の燃料流及び上記第1の酸化剤の第1の燃焼速度は、約30cm/s~約50cm/sである、実施形態1~15のいずれか1つに記載の方法。
【0158】
実施形態19
燃焼される上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の第2の燃焼速度は、約50cm/s~約225cm/sである、実施形態1~15のいずれか1つに記載の方法。
【0159】
実施形態20
燃焼される上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の第2の燃焼速度は、約100cm/s~約175cm/sである、実施形態1~15のいずれか1つに記載の方法。
【0160】
実施形態21
燃焼される上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の第2の燃焼速度は、約125cm/s~約150cm/sである、実施形態1~15のいずれか1つに記載の方法。
【0161】
実施形態22
上記ケイ素含有燃料は、上記バーナ前面から離間したリフトオフ距離において燃焼されて、上記複数のスート粒子となり、上記ケイ素含有燃料は、上記バーナ前面のヒューム管アパーチャを通過する、実施形態1~21のいずれか1つに記載の方法。
【0162】
実施形態23
リフトオフ距離を上記ヒューム管アパーチャの最も長い直線寸法で除算したリフトオフ比は、約0.33~約8である、実施形態22に記載の方法。
【0163】
実施形態24
上記リフトオフ比は約1~約4である、実施形態23に記載の方法。
【0164】
実施形態25
上記リフトオフ比は約2.0~約2.5である、実施形態23に記載の方法。
【0165】
実施形態26
上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤とは、上記バーナ前面で表面混合される、実施形態1~25のいずれか1つに記載の方法。
【0166】
実施形態27
上記ケイ素含有燃料と上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の燃焼との間に、シールドガスを配向するステップであって、上記シールドガスは不活性ガスを含む、ステップを更に含む、実施形態1~26のいずれか1つに記載の方法。
【0167】
実施形態28
上記シールドガスはケイ素非含有燃料を更に含む、実施形態27に記載の方法。
【0168】
実施形態29
上記シールドガスは酸化剤を更に含む、実施形態28に記載の方法。
【0169】
実施形態30
上記第2の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間の上記バーナ前面で第3の燃料流を燃焼させるステップであって、上記第3の燃料流はケイ素非含有燃料を含み、上記第3の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、ステップを更に含む、実施形態1~29のいずれか1つに記載の方法。
【0170】
実施形態31
スートを製造する方法であって:
第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面で燃焼させるステップ;
第2の燃料流及び第2の酸化剤を上記バーナ前面で燃焼させるステップ;並びに
上記バーナ前面から離間したリフトオフ距離においてケイ素含有燃料を燃焼させて、複数のシリカスート粒子とするステップであって、上記リフトオフ距離は上記バーナ前面から約0.1cm~約0.8cmであり、上記第2の燃料流は上記第1の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間で燃焼される、ステップ
を含む、方法。
【0171】
実施形態32
上記リフトオフ距離は、上記バーナ前面から約0.1cm~約0.7cmである、実施形態31に記載の方法。
【0172】
実施形態33
上記リフトオフ距離は、上記バーナ前面から約0.3cm~約0.7cmである、実施形態31に記載の方法。
【0173】
実施形態34
上記リフトオフ距離は、上記バーナ前面から約0.4cm~約0.6cmである、実施形態31に記載の方法。
【0174】
実施形態35
上記リフトオフ距離は、上記バーナ前面から約0.5cmである、実施形態31に記載の方法。
【0175】
実施形態36
上記第1の燃料流は、炭化水素、H、CO、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態31~35のいずれか1つに記載の方法。
【0176】
実施形態37
上記第1の燃料流はCHを含む、実施形態31~35のいずれか1つに記載の方法。
【0177】
実施形態38
上記第1の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、実施形態31~37のいずれか1つに記載の方法。
【0178】
実施形態39
上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤とは上記バーナ前面より前に予混合される、実施形態31~38のいずれか1つに記載の方法。
【0179】
実施形態40
上記第2の燃料流は、炭化水素、H、CO、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態31~39のいずれか1つに記載の方法。
【0180】
実施形態41
上記第2の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、実施形態31~40のいずれか1つに記載の方法。
【0181】
実施形態42
上記第2の燃料流は上記第1の燃料流とは組成が異なる、実施形態31~41のいずれか1つに記載の方法。
【0182】
実施形態43
上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤とは、上記バーナ前面で表面混合される、実施形態31~42のいずれか1つに記載の方法。
【0183】
実施形態44
上記ケイ素含有燃料と上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の燃焼との間に、シールドガスを配向するステップであって、上記シールドガスは不活性ガスを含む、ステップを更に含む、実施形態31~43のいずれか1つに記載の方法。
【0184】
実施形態45
上記シールドガスはケイ素非含有燃料を更に含む、実施形態44に記載の方法。
【0185】
実施形態46
上記シールドガスは酸化剤を更に含む、実施形態45に記載の方法。
【0186】
実施形態47
上記第2の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間の上記バーナ前面で第3の燃料流を燃焼させるステップであって、上記第3の燃料流はケイ素非含有燃料を含み、上記第3の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、ステップを更に含む、実施形態31~46のいずれか1つに記載の方法。
【0187】
実施形態48
スートを製造する方法であって:
第1の燃料流及び第1の酸化剤をバーナ前面で燃焼させるステップであって、上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤との第1の当量比は約1.6~約4である、ステップ;
第2の燃料流及び第2の酸化剤を上記バーナ前面で燃焼させるステップであって、上記第2の燃料流と上記第2の酸化剤との第2の当量比は約0.1~約0.5である、ステップ;並びに
上記バーナ前面から離間したリフトオフ距離において、ケイ素含有燃料を複数のシリカスート粒子となるまで燃焼させるステップであって、上記リフトオフ距離は上記バーナ前面から約0.1cm~約0.8cmである、ステップ
を含む、方法。
【0188】
実施形態49
上記ケイ素含有燃料は、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、及びドデカメチルペンタシロキサンのうちの少なくとも1つを含む、実施形態48に記載の方法。
【0189】
実施形態50
上記第1の燃料流及び上記第2の燃料流のうちの少なくとも一方は、CHを含む、実施形態48又は49に記載の方法
である。
【0190】
実施形態51
上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の燃焼は、上記第1の燃料流の燃焼と上記ケイ素含有燃料の燃焼との間で起こる、実施形態48~50のいずれか1つに記載の方法。
【0191】
実施形態52
燃焼される上記第1の燃料流及び上記第1の酸化剤の第1の燃焼速度は、約10cm/s~約75cm/sであり、燃焼される上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の第2の燃焼速度は、約50cm/s~約225cm/sである、実施形態48~51のいずれか1つに記載の方法。
【0192】
実施形態53
燃焼される上記第1の燃料流及び上記第1の酸化剤の第1の燃焼速度は、約20cm/s~約50cm/sであり、燃焼される上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の第2の燃焼速度は、約100cm/s~約175cm/sである、実施形態48~51のいずれか1つに記載の方法。
【0193】
実施形態54
燃焼される上記第1の燃料流及び上記第1の酸化剤の第1の燃焼速度は、約30cm/s~約50cm/sであり、燃焼される上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の第2の燃焼速度は、約125cm/s~約150cm/sである、実施形態48~51のいずれか1つに記載の方法
である。
【0194】
実施形態55
上記シリカスート粒子の一部分を基板上に堆積させるステップを更に含む、実施形態48~54のいずれか1つに記載の方法。
【0195】
実施形態56
上記ケイ素含有燃料は約2~約4のケイ素当量比下で燃焼される、実施形態48~55のいずれか1つに記載の方法
である。
【0196】
実施形態57
上記ケイ素含有燃料は約2.67~約4のケイ素当量比下で燃焼される、実施形態48~55のいずれか1つに記載の方法。
【0197】
実施形態58
上記第1の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、実施形態48~57のいずれか1つに記載の方法。
【0198】
実施形態59
上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤とは、上記バーナ前面より前に予混合される、実施形態48~58のいずれか1つに記載の方法。
【0199】
実施形態60
上記第2の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、実施形態48~59のいずれか1つに記載の方法。
【0200】
実施形態61
上記第2の燃料流は上記第1の燃料流とは組成が異なる、実施形態48~60のいずれか1つに記載の方法。
【0201】
実施形態62
上記第1の燃料流と上記第1の酸化剤とは、上記バーナ前面で表面混合される、実施形態48~61のいずれか1つに記載の方法。
【0202】
実施形態63
上記ケイ素含有燃料と上記第2の燃料流及び上記第2の酸化剤の燃焼との間に、シールドガスを配向するステップであって、上記シールドガスは不活性ガスを含む、ステップを更に含む、実施形態48~62のいずれか1つに記載の方法。
【0203】
実施形態64
上記シールドガスはケイ素非含有燃料を更に含む、実施形態63に記載の方法。
【0204】
実施形態65
上記シールドガスは酸化剤を更に含む、実施形態64に記載の方法。
【0205】
実施形態66
上記第2の燃料流と上記ケイ素含有燃料との間の上記バーナ前面で第3の燃料流を燃焼させるステップであって、上記第3の燃料流はケイ素非含有燃料を含み、上記第3の燃料流はケイ素含有燃料を含まない、ステップを更に含む、実施形態48~65のいずれか1つに記載の方法。
【0206】
実施形態67
有機ケイ素化合物の燃焼生成物を含む火炎であって、上記火炎は、バーナの前面からリフトオフ距離に位置する着火点を有し、上記リフトオフ距離は0.1cm~0.8cmである、火炎。
【符号の説明】
【0207】
10 バーナ
12 シリカスート粒子
14 基板
16 スート流
18 リフトオフ距離
22 バーナ前面
40 挿入図
52 ヒューム管
68 第1のガスアパーチャ
72 ヒュームガス開口
76 第1のガス
78 第1の火炎
80 ヒュームガス
84 ヒューム管アパーチャ
86 シールドガス
88 シールドガスアパーチャ
92 第1の管
94 第2のガス
96 二次管
98 二次火炎
132 着火点
144 有効ゾーン
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7