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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】離散された衛星コンステレーション
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/66 20060101AFI20240115BHJP
   H04L 45/741 20220101ALI20240115BHJP
【FI】
H04L12/66
H04L45/741
【請求項の数】 41
(21)【出願番号】P 2021526654
(86)(22)【出願日】2019-11-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-24
(86)【国際出願番号】 US2019062183
(87)【国際公開番号】W WO2020106700
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】62/769,168
(32)【優先日】2018-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513180451
【氏名又は名称】ヴィアサット,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ViaSat,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グリニッジ、デビッド ディ.
(72)【発明者】
【氏名】ミラー、クレッグ エイ.
【審査官】速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-043229(JP,A)
【文献】特開2013-203164(JP,A)
【文献】特表2012-507211(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0192197(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/66
H04L 45/741
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システム(100)であって、
第1の軌道を有し、かつ第1の通信プロトコルを使用して、第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)と軌道結合された複数の補助衛星にクラスタ内通信リンク(140、245、570)を提供する第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)と、
前記第1の通信プロトコルを使用して前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)と通信するように構成された前記複数の補助衛星のうちの第1の補助衛星(110、210、515)であって、第1のペイロードタイプを有する第1の補助衛星(110、210、515)と、
前記第1の通信プロトコルを使用して前記第1のゲートウェイ衛星と通信するように構成された前記複数の補助衛星のうちの第2の補助衛星(110、215、520)であって、前記第1のペイロードタイプとは異なる第2のペイロードタイプを有する第2の補助衛星(110、215、520)と、を備え、
前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記第1の通信プロトコルを使用して、前記第1の補助衛星(110、210、515)又は前記第2の補助衛星(110、215、520)に対してクラスタ内通信を、前記クラスタ内通信リンク(140、245、570)を経由してルーティングし、
前記第1のペイロードタイプは、第2の通信プロトコルに従って、空中デバイス(120、230、545)、地上デバイス(120、225、535)、又はその両方に第1の通信サービスを提供する、
システム(100)。
【請求項2】
前記クラスタ内通信リンクは、第1のクラスタ内通信リンクであり、前記システムは、
第2のゲートウェイ衛星(105、510)を更に備え、前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)は、第2の軌道を有し、かつ前記第1の通信プロトコルを使用して、前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)と軌道結合された異なる複数の補助衛星(520、525、530)に第2のクラスタ内通信リンク(140、575)を提供し、
前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記第1の補助衛星(110、210、515)又は前記第2の補助衛星(110、215、520)に対するクラスタ内通信を前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)にルーティングし、
前記第2のゲートウェイ衛星は、前記クラスタ間通信を、前記第2のクラスタ内通信リンクを介して、前記異なる複数の補助衛星(520、525、530)のうちの1つの補助衛星にルーティングする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の通信プロトコルを使用して前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)と通信する、前記異なる複数の補助衛星(520、525、530)のうちの第3の補助衛星(110、220、525)を更に備え、前記第3の補助衛星(110、220、525)は、第3のペイロードタイプを有し、
前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)を介して、前記第1の補助衛星(110、210、515)と前記第3の補助衛星(110、220、525)との間で通信をルーティングする、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第2のペイロードタイプは、第3の通信プロトコルに従って、前記空中デバイス(120、230、545)、前記地上デバイス(120、225、535)、又はその両方に第2の通信サービスを提供し、前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記第1の通信プロトコルを使用して、前記第1の補助衛星(110、210、515)と前記第2の補助衛星(110、215、520)との間で通信をルーティングする、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2の通信プロトコルは、第1の周波数レンジに関連付けられており、
前記第3の通信プロトコルは、第2の周波数レンジに関連付けられている、請求項に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2の通信プロトコルは、第1のパケット化方式、第1の暗号化方式、及び第1の符号化方式に関連付けられており、
前記第3の通信プロトコルは、第2のパケット化方式、第2の暗号化方式、及び第2の符号化方式に関連付けられており、
前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記第1の補助衛星(110、210、515)又は前記第2の補助衛星(110、215、520)に対する通信をルーティングするために、前記第1のパケット化方式、前記第1の暗号化方式、又は前記第1の符号化方式のうちの少なくとも1つと、前記第2のパケット化方式、前記第2の暗号化方式、又は前記第2の符号化方式のうちの対応する1つとを変換する、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第2のペイロードタイプは、第1のセンサタイプを使用して情報を収集するように構成されており、前記第2の補助衛星(110、215、520)は、前記第1の通信プロトコルを使用して、前記情報を前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)と通信する、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記第1の補助衛星(110、210、515)又は前記第2の補助衛星(110、215、520)と、第3の軌道を有する商用通信衛星(115、920)との間で通信をルーティングする、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1のゲートウェイ衛星(110、210、515)は、全指向性アンテナを介して、前記第1の通信プロトコルを使用して前記第1の補助衛星(110、215、520)及び前記第2の補助衛星(110、215、520)と通信する、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の補助衛星(110、210、515)又は前記第2の補助衛星(110、215、520)のうちの少なくとも1つは、前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)が前記第1の軌道に設置された後に、前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)と軌道結合される、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
第1の軌道を有し、かつ第1の通信プロトコルを使用して、第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)と軌道結合された複数の補助衛星にクラスタ内通信リンク(140、245、570)を提供する第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)における方法であって、前記方法は、
第1のペイロードタイプを有する、前記複数の補助衛星のうちの第1の補助衛星(110、210、515)から、前記第1の通信プロトコルを使用して通信を受信することと、
前記通信をルーティングするために第2のペイロードタイプを有する、前記複数の補助衛星のうちの第2の補助衛星(110、215、520)を、複数の宛先ノードの中から1つの宛先ノードとして選択することと、ただし、前記複数の宛先ノードは、前記複数の補助衛星、第2の軌道を有する第2のゲートウェイ衛星(105、510)、及び第3の軌道を有する商用通信衛星(115、920)を含み、
前記通信に関連付けられた情報を前記宛先ノードに送信することと、を含み、
前記第1のペイロードタイプは、第2の通信プロトコルに従って、空中デバイス(120、230、545)、地上デバイス(120、225、535)、又はその両方に第1の通信サービスを提供する、
方法。
【請求項12】
前記第2のペイロードタイプにアクセスするための要求が前記通信に含まれることを、前記受信に少なくとも部分的に基づいて判定することを更に含み、
前記宛先ノードを選択することは、前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の補助衛星(110、215、520)を選択することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の補助衛星(110、215、520)から、前記送信された情報に応答して、前記第2のペイロードタイプに関連付けられた第2の通信を、前記第1の通信プロトコルを使用して受信することを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)と軌道結合された第3の補助衛星(110、220、525)の第3のペイロードタイプにアクセスするための要求が前記通信に含まれることを、前記受信に少なくとも部分的に基づいて判定することを更に含み、
前記宛先ノードを選択することは、前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)を選択することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記受信に少なくとも部分的に基づいて、前記通信が、前記第2の補助衛星(110、215、520)によって第2の通信サービスが提供されているデバイス(120、230、545)に向けられていることを判定することを更に含み、
前記宛先ノードを選択することは、前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の補助衛星(110、215、520)を選択することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記受信に少なくとも部分的に基づいて、前記通信が、前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)と軌道結合された第3の補助衛星(110、520、525)によって第3の通信サービスが提供されているデバイス(120、540、545)に向けられていることを判定することを更に含み、
前記宛先ノードを選択することは、前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)を選択することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
記第2の補助衛星(110、215、520)は、第3の通信プロトコルに対して構成されている、請求項1116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)から、前記第1の通信プロトコルを使用した第2の通信を受信することと、
前記受信に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の通信が、前記第2の補助衛星(110、215、520)に向けられていることを判定することと、
前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の補助衛星(110、215、520)を第2の宛先ノードとして選択することと、を更に含む、請求項1117のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
用通信衛星(115、920)から、前記の通信プロトコルを使用した第2の通信を受信することと、
前記受信に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の通信が、前記第2の補助衛星(110、215、520)に向けられていることを判定することと、
前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の補助衛星(110、215、520)を第2の宛先ノードとして選択することと、を更に含む、請求項1117のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の補助衛星に軌道経路を修正するよう指示するコマンドを、前記複数の補助衛星に送信することを更に含む、請求項1119のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の通信プロトコルを使用して、前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)と軌道結合された補助衛星(210、215)の第1のセットを識別することと、ただし、前記補助衛星の第1のセットは、前記第1の補助衛星(110、210、515)及び前記第2の補助衛星を含み、
前記補助衛星の前記第1のセットが識別された後に、前記第1の通信プロトコルを使用して、前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)と軌道結合されることになる第2の補助衛星(220)のセットを発見することと、を更に含み、
前記補助衛星の第2のセットは、前記第1のペイロードタイプ及び前記第2のペイロードタイプとは異なる第3のペイロードタイプを有する少なくとも1つの第3の補助衛星(110、220、525)を含む、請求項1120のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記通信は、前記第2の通信プロトコルに従って構成されるデータパケットを含み、前記方法は、
前記データパケットからのデータを、前記第2の通信プロトコルから前記第2の補助衛星によって使用される第3の通信プロトコルに変換することを更に含み、
前記宛先ノードを選択することは、前記変換に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の補助衛星(110、215、520)を選択することを含む、請求項1121のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
通信サービスを提供する第1の補助衛星(110、210、515)における方法であって、
第1の通信プロトコルを使用して、前記第1の補助衛星(110、210、515)に軌道結合されているゲートウェイ衛星(105、205、505)との接続を確立することと、
第2の通信プロトコルを使用して通信を受信することと、
前記通信が、前記ゲートウェイ衛星(105、205、505)と軌道結合された第2の補助衛星(110、215、520)、又は前記第2の補助衛星(110、215、520)によって第2の通信サービスが提供されているデバイス(120)に向けられていることを判定することと、
前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の通信プロトコルを使用して、前記通信からのデータを前記ゲートウェイ衛星(105、205、505)に送信することと、を含み、
前記ゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記通信からの前記データを、前記第2の補助衛星(110、215、520)に直接ルーティングするように構成され
前記第1の補助衛星(110、210、515)は、第1のペイロードタイプを有し、前記第1のペイロードタイプは、前記第2の通信プロトコルに従って、空中デバイス(120、230、545)、地上デバイス(120、225、535)、又はその両方に第1の通信サービスを提供する、
方法。
【請求項24】
前記第2の通信プロトコルに従って前記通信の少なくとも一部分を復号することを更に含み、
前記判定は、前記復号に少なくとも部分的に基づく、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記復号に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の補助衛星(110、215、520)に関連付けられた第1のアドレスを取得することを更に含み、
前記判定することは、前記取得された第1のアドレスが、前記第1の補助衛星(110、210、515)に関連付けられた第2のアドレスとは異なることを判定することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
第1の軌道を有し、かつ第1の通信プロトコルを使用して、第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)と軌道結合された複数の補助衛星にクラスタ内通信リンク(140、245、570)を提供する第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)であって、前記第1のゲートウェイ衛星は、
プロセッサと、
前記プロセッサに接続されたメモリと、
前記メモリに記憶されおり、前記プロセッサによって実行可能である命令と、を備えており、前記命令は、前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)に、
第1のペイロードタイプを有する、前記複数の補助衛星のうちの第1の補助衛星(110、210、515)から、前記第1の通信プロトコルを使用した通信を受信させ、
前記通信をルーティングするための第2のペイロードタイプを含む、前記複数の補助衛星のうちの第2の補助衛星(110、215、520)を、複数の宛先ノードの中から1つの宛先ノードとして選択させ、ただし、前記複数の宛先ノードは、前記複数の補助衛星、第2の軌道を有する第2のゲートウェイ衛星(105、510)、及び第3の軌道を有する商用通信衛星(115、920)を含み、
前記通信に関連付けられた情報を前記宛先ノードに送信させ
前記第1のペイロードタイプは、第2の通信プロトコルに従って、空中デバイス(120、230、545)、地上デバイス(120、225、535)、又はその両方に第1の通信サービスを提供する、
第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)。
【請求項27】
前記命令は、前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)に、
前記第2のペイロードタイプにアクセスするための要求が前記通信に含まれることを、前記受信に少なくとも部分的に基づいて判定させるように、前記プロセッサによって更に実行可能である、請求項26に記載の第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)。
【請求項28】
前記プロセッサは、前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)に、
前記送信された情報に応答して、前記第1の通信プロトコルを使用して、前記第2の補助衛星(110、215、520)から、前記第2のペイロードタイプに関連付けられた第2の通信を受信させるように、更に実行可能である、請求項26又は27に記載の第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)。
【請求項29】
前記プロセッサは、前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)に、
前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)と軌道結合された第3の補助衛星(110、220、525)の第3のペイロードタイプにアクセスするための要求が前記通信に含まれることを、前記受信に少なくとも部分的に基づいて判定させるように、更に実行可能である、請求項26に記載の第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)。
【請求項30】
前記プロセッサは、前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)に、
前記受信に少なくとも部分的に基づいて、前記通信が、前記第2の補助衛星(110、215、520)によって第2の通信サービスが提供されているデバイス(120、230、545)に向けられていることを判定させるように、更に実行可能である、請求項26に記載の第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)。
【請求項31】
前記プロセッサは、前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)に、
前記受信に少なくとも部分的に基づいて、前記通信が、前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)と軌道結合された第3の補助衛星(110、520、525)によって第3の通信サービスが提供されているデバイス(120、540、545)に向けられていることを判定させるように、更に実行可能である、請求項26に記載の第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)。
【請求項32】
通信サービスを提供する第1の補助衛星(110、210、515)であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに接続されたメモリと、
前記メモリに記憶されており、前記プロセッサによって実行可能である命令と、を備えており、
前記命令は、前記第1のゲートウェイ衛星(110、210、515)に、
第1の通信プロトコルを使用して、前記第1の補助衛星と軌道結合されているゲートウェイ衛星(105、205、505)との接続を確立させ、
第2の通信プロトコルを使用して通信を受信させ、
前記通信が、前記ゲートウェイ衛星(105、205、505)と軌道結合された第2の補助衛星(110、215、520)、又は前記第2の補助衛星(110、215、520)によって第2の通信サービスが提供されているデバイス(120)に向けられていることを判定させ、
前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の通信プロトコルを使用して、前記通信からのデータを前記ゲートウェイ衛星(105、205、505)に送信させ、
前記ゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記通信からの前記データを、前記第2の補助衛星(110、215、520)に直接ルーティングするように構成されており
前記第1の補助衛星(110、210、515)は、第1のペイロードタイプを有し、前記第1のペイロードタイプは、前記第2の通信プロトコルに従って、空中デバイス(120、230、545)、地上デバイス(120、225、535)、又はその両方に第1の通信サービスを提供する、
第1の補助衛星(110、210、515)。
【請求項33】
前記プロセッサは、前記第1の補助衛星(110、210、515)に、
前記第の通信プロトコルに従って前記通信の少なくとも一部分を復号させるように、更に実行可能である、請求項32に記載の第1の補助衛星(110、210、515)。
【請求項34】
前記プロセッサは、前記第1の補助衛星(110、210、515)に、
前記復号に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の補助衛星(110、215、520)に関連付けられた第1のアドレスを取得させるように、更に実行可能である、請求項33に記載の第1の補助衛星(110、210、515)。
【請求項35】
前記第2の通信プロトコルを使用して、第2の通信を受信することと、
前記第2の通信が、第2の軌道を有する第2のゲートウェイ衛星(105、510)と軌道結合された第3の補助衛星(110、215、520)、又は前記第3の補助衛星(110、215、520)によって第3の通信サービスを提供されている第2のデバイス(120)に向けられていることを判定することと、
前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の通信プロトコルを使用して、前記第2の通信からのデータを前記ゲートウェイ衛星(105、205、505)に送信することと、を更に含み、
前記ゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記第2の通信からの前記データを、前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)を介して、前記第3の補助衛星(110、215、520)に間接的にルーティングするように構成されている、請求項2325のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記プロセッサは、前記第1の補助衛星(110、210、515)に、
前記第2の通信プロトコルを使用して、第2の通信を受信させ、
前記第2の通信が、第2の軌道を有する第2のゲートウェイ衛星(105、510)と軌道結合された第3の補助衛星(110、215、520)、又は前記第3の補助衛星(110、215、520)によって第通信サービスを提供されている第2のデバイス(120)に向けられていることを判定させ、
前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の通信プロトコルを使用して、前記第2の通信からのデータを前記ゲートウェイ衛星(105、205、505)に送信させるように、更に実行可能であり、
前記ゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記第2の通信からの前記データを、前記第2のゲートウェイ衛星(105、510)を介して、前記第2の補助衛星(110、215、520)に間接的にルーティングするように構成されている、請求項3234のいずれか一項に記載の第1の補助衛星(110、210、515)。
【請求項37】
前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記第1の補助衛星(110、210、515)によって使用される前記第2の通信プロトコルと、前記第2の補助衛星(110、210、515)によって使用される第3の通信プロトコルとを変換するように構成され、前記第1の通信プロトコルを使用して前記クラスタ内通信をルーティングすることは、前記変換に少なくとも部分的に基づく、請求項1~10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項38】
記第1の補助衛星(110、210、515)によって使用される前記第2の通信プロトコルと、前記第2の補助衛星(110、210、515)によって使用される第3の通信プロトコルとを変換することとをさらに含む、請求項1122のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記ゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記第1の補助衛星(110、210、515)によって使用される前記第2の通信プロトコルと、前記第2の補助衛星(110、210、515)によって使用される第3の通信プロトコルとを変換するように更に構成されている、請求項2325のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記命令は、前記第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)に、
前記第1の補助衛星(110、210、515)によって使用される前記第2の通信プロトコルと、前記第2の補助衛星(110、210、515)によって使用される第3の通信プロトコルとを変換させるように、前記プロセッサによって更に実行可能である、請求項2630のいずれか一項に記載の第1のゲートウェイ衛星(105、205、505)。
【請求項41】
前記ゲートウェイ衛星(105、205、505)は、前記第2の通信プロトコルと第3の通信プロトコルとを変換するように更に構成されている、請求項3234のいずれか一項に記載の第1の補助衛星(110、210、515)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下は、概して、衛星通信に関し、より具体的には、離散された衛星コンステレーションを使用することに関する。
【0002】
現在、地球を周回している衛星は、共同して、ユーザデバイスに広範囲の機能性(例えば、通信サービス、画像サービス、位置決めサービス、ナビゲーションサービス、タイミングサービスなど)を提供する。現在、配備された衛星のサブセットは各々、多数の機能性を提供することができ、一方、配備された他の衛星は各々、少数の機能性(例えば、1つの機能性)しか提供することができない。いくつかの場合には、多数の機能性を提供する衛星は、少数の機能性を提供する衛星よりも高価で、複雑で、大きくなる可能性がある。
【0003】
製造コスト及び配備コストを低減する目的で、衛星事業者は、少数の機能性を提供するように各々構成された特化型衛星を1つ以上、打ち上げることがある。いくつかの場合には、特化型衛星は、他の特化型衛星とは異なる通信プロトコルを使用することがあり、異なる通信方式をサポートする無線構成要素を含むことがある。したがって、特化型衛星は、互いに通信できない場合があり、ユーザデバイスは、複数の特化型衛星の各々の通信プロトコル及び方式をサポートする無線構成要素を含むように構成されていないと、複数の特化型衛星と通信できない場合がある。
【発明の概要】
【0004】
記載される技術は、離散された衛星コンステレーションをサポートする、改良された方法、システム、デバイス、及び装置に関する。ゲートウェイ衛星は、各々が提供する機能性の数が制限された1つ以上の特化型衛星(「戦術データリンク(tactical data link、TDL)衛星」又は「補助衛星」とも称され得る)と軌道結合することができる。ゲートウェイ衛星は、1つ以上の特化型衛星間で通信をルーティングするように構成することができる。したがって、ゲートウェイ衛星は、特化型衛星の能力を、他の特化型衛星によって提供される付加的機能性を有するネットワークへ拡張し、ユーザデバイスによってサポートされる通信と互換性のない可能性のある追加の機器及び/又は通信リンクへのアクセスをユーザデバイスに提供することができる。
【0005】
ゲートウェイ衛星は、1つ以上の特化型衛星と他の衛星(例えば、他のゲートウェイ衛星、商用通信衛星)との間で通信をルーティングするように更に構成してもよい。したがって、商用ネットワークのために構成されたユーザデバイスは、ゲートウェイ衛星を通じて特化型衛星にアクセスすることができる。いくつかの場合には、別のゲートウェイ衛星を、1つ以上の特化型衛星の別のセットと軌道結合してもよい。ゲートウェイ衛星は、ゲートウェイ衛星間の通信を中継することによって、第1のゲートウェイ衛星と軌道結合された1つ以上の特化型衛星の第1のセットと、他のゲートウェイ衛星と軌道連結された1つ以上の特化型衛星の他のセットとの間で通信をルーティングするように構成することができる。したがって、ユーザデバイスは、1つ以上のゲートウェイ衛星又は他の衛星を通じて、このユーザデバイスとは異なるカバレッジエリア内に位置付けられた他のユーザデバイスに到達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする衛星通信システムの一例を示す。
【0007】
図2】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする衛星通信サブシステムの態様を示す。
【0008】
図3】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの態様を示す。
図4】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの態様を示す。
【0009】
図5】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする衛星通信サブシステムの態様を示す。
【0010】
図6】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの態様を示す。
図7】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの態様を示す。
図8】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの態様を示す。
【0011】
図9】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする衛星通信サブシステムの態様を示す。
【0012】
図10】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの態様を示す。
図11】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの態様を示す。
【0013】
図12】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする衛星コントローラのブロック図を示す。
【0014】
図13】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする例示的なゲートウェイ衛星のブロック図を示す。
【0015】
図14】本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする例示的な補助衛星のブロック図を示す。
【0016】
図15】本明細書に開示される、マスターノードリンク障害からの回復をサポートする方法を示すフロー図を示す。
図16】本明細書に開示される、マスターノードリンク障害からの回復をサポートする方法を示すフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
衛星通信システムは、衛星(「戦略データリンク(TDL)衛星」とも称され得る)を含むことができ、この衛星は各々が、接続されたユーザデバイスに、異なる又は制限された(例えば、1つの)機能性(又は能力)を提供する。いくつかの場合には、異なるTDL衛星は、それぞれの機能性をサポートする異なるペイロードタイプで構成してもよく、及び/又はTDL衛星のそれぞれの任務目的を満たすために使用される。例えば、あるTDL衛星は、単一の能力を提供する単一のペイロードタイプを備えてもよく、別のTDL衛星は、別の能力を提供する別のペイロードタイプを備えてもよい。いくつかの場合には、TDL衛星はまた、互いに異なる通信プロトコルを使用することもできる。複数のTDL衛星によって提供される複数の機能性にユーザデバイスがアクセスできるようにするために、ユーザデバイスは、複数の通信プロトコルを実行するための命令、及び/又は複数のTDL衛星との通信をサポートするための複数セットの無線機器で構成することができる。しかし、複数のTDL衛星との通信をサポートするようにユーザデバイスを構成することは、ユーザデバイスのコスト及び/又は複雑性を増加させる可能性がある。また、いくつかの場合には、複数のTDL衛星との同時通信は、TDL衛星間の干渉、又は所与のTDL衛星の利用可能性の欠如によって妨げられることがある。
【0018】
あるいは、ユーザデバイスに複数の機能性を提供するために、より多くの機能性を含む衛星を軌道内に設置してもよい。しかし、より多くの機能性を提供するように衛星を構成することは、衛星のコスト、複雑性、及び/又はサイズを増加させる可能性がある。また、いくつかの場合には、衛星は、異なる機能性をサポートするために使用される信号送信間の電力制限又は干渉によって、機能性を同時に提供することが妨げられることもある。更に、より複雑な衛星を設置することにより、ユーザデバイスが、既に軌道内に設置されている既存のTDL衛星を活用できなくなる場合がある。
【0019】
ユーザデバイス及び衛星のコスト、複雑性、及び/又はサイズを増加させることなく、又は最小限の増加で、ユーザデバイスに利用可能な機能性の数を増加させるために、本明細書に記載される離散された衛星コンステレーションは、(互いに通信できない)補助衛星間の通信をルーティングするゲートウェイ衛星を含み得る。補助衛星は、機能性が制限されても又は特化型の衛星であってもよい。いくつかの場合には、補助衛星は、既存の又は新たに打ち上げられるTDL衛星を含み得る。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星は、1つ以上の補助衛星と軌道結合することができる(又は共軌道であってもよい)。すなわち、ゲートウェイ衛星及び補助衛星は、軌道上でゲートウェイ衛星と補助衛星とが互いに直接通信範囲内に留まるように調整されて軌道を周回してもよい。例えば、ゲートウェイ衛星及び補助衛星は、衛星間の通信に使用される通信プロトコルが効率的に動作する1km未満、10km未満、100km未満、1,000km未満、又はその他のいくらかの範囲の衛星間の距離を維持するように軌道を周回してもよい。
【0020】
いくつかの例では、ゲートウェイ衛星は、ある補助衛星から受信した通信を別の補助衛星にルーティングするように構成してもよい。例えば、補助衛星は、ユーザデバイスから受信した通信をゲートウェイ衛星に中継してもよく、ゲートウェイ衛星は、別の補助衛星への通信をルーティングしてもよい。いくつかの場合には、補助衛星は、補助衛星の機能性を使用して作成された情報を用いて通信に応答してもよい。いくつかの場合には、補助衛星は、通信を、このユーザデバイスとは異なる通信プロトコルを使用する別のユーザデバイスに中継してもよい。補助衛星間の通信をルーティングすることによって、ユーザデバイスは、例えば、補助衛星がこのユーザデバイスとは異なる通信プロトコルを使用する場合に、他の方法ではユーザデバイスがアクセスできない、補助衛星が提供する機能性(例えば、他のペイロードタイプ)へのアクセスを獲得することができる。また、補助衛星間の通信をルーティングすることによって、ユーザデバイスは、このユーザデバイスとは異なる通信プロトコルを使用する他のユーザデバイスと接続することができる。
【0021】
追加的に又は代替的に、ゲートウェイ衛星は、商用衛星と補助衛星との間で通信を中継するように構成してもよい。例えば、ゲートウェイ衛星は、商用衛星から補助衛星に対して意図された通信を受信し、その通信を補助衛星に中継してもよい。補助衛星は、この通信に応答するか、又は接続されたユーザデバイスにその通信を中継してもよい。補助衛星と商用衛星との間の通信を中継するようにゲートウェイ衛星を構成することによって、商用ネットワークを介して通信するように構成されていないユーザデバイス及び補助衛星が、商用ネットワークに接続され、商用ネットワークへアクセスできるようになる。また、商用ネットワークのために構成されたユーザデバイスは、このユーザデバイスがアクセスできない補助衛星、及び/又は他の方法ではこのユーザデバイスと直接通信するように構成されていないユーザデバイスの機能にアクセスできる場合がある。
【0022】
いくつかの例では、別のゲートウェイ衛星は、1つ以上の追加の補助衛星と軌道結合してもよい。いくつかの場合には、補助衛星間で通信をルーティングするように構成されたゲートウェイ衛星は、ゲートウェイ衛星間の通信を中継するように更に構成してもよい。例えば、別のゲートウェイ衛星と軌道結合されている別の補助衛星(例えば、他の補助衛星がサービスを提供するユーザ)に対して意図された補助衛星からの通信を受信したゲートウェイ衛星は、その通信を他のゲートウェイ衛星に中継してもよい。次いで、他のゲートウェイ衛星は、例えば、上述した技術及び本明細書に記載される対応する技術を使用して、通信を意図した補助衛星に中継してもよい。複数のゲートウェイ衛星を配備することによって、ユーザデバイスの通信範囲は、ユーザデバイスと同じ及び/又は異なる通信プロトコルを使用するユーザデバイスとの通信のために、他のカバレッジエリアに拡張することができる。また、ユーザデバイスは、他のカバレッジエリアをカバーする補助衛星によって提供される非通信ベースの機能(例えば、衛星画像サービス)にアクセスできる場合がある。
【0023】
本開示の態様はまず、衛星通信システムに関連して説明される。次に、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するための衛星通信サブシステム及びプロセスの具体例が説明される。本開示の態様は、離散された衛星コンステレーションに関連する装置図、システム図、及びフロー図によって更に示され、説明される。
【0024】
図1は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする衛星通信システム100の一例を示す。衛星通信システム100は、ゲートウェイ衛星105と、補助衛星110と、商用衛星115と、ユーザデバイス120と、商用ゲートウェイ125と、を含み得る。
【0025】
ゲートウェイ衛星105は、衛星通信システム100内の他の衛星(例えば、他のゲートウェイ衛星105、補助衛星110、及び商用衛星115)間で通信をルーティングするように構成してもよい。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星105は、1つ以上の通信プロトコルをサポートするように構成されている。各通信プロトコルは、パケット化、暗号化、及び送信技術に関連付けてもよい。パケット化技術は、送信のためにデータをパッケージ化(例えば、フレーム化、セグメント化、フォーマット化、符号化)する技術を含んでもよく、これは、データをデータ部分に分割し、ヘッダ情報及び1つ以上のデータ部分を含むデータパケットを構成することを含んでもよい。暗号化技術は、例えば、事前共有された鍵(例えば、公開鍵暗号方式)を使用してデータを暗号化するための技術を含み得る。送信技術は、送信のための電力及び周波数レンジを選択することを含み得る、データを送信するための技術を含み得る。いくつかの場合には、暗号化及び送信技術は組み合わされており、例えば、送信及び受信デバイスのみが知っている順序で、複数の周波数レンジで送信を行うこともできる。
【0026】
いくつかの例では、ゲートウェイ衛星105は、他のゲートウェイ衛星105、補助衛星110、及び/又は商用衛星115と通信するための第1の通信プロトコル(「ゲートウェイ通信プロトコル」とも称され得る)により構成してもよい。他の例では、ゲートウェイ衛星105は、他のゲートウェイ衛星105と通信するための第1のゲートウェイ通信プロトコル(「ゲートウェイ/ゲートウェイ(gateway/gateway、GW/GW)通信プロトコル」とも称され得る)と、補助衛星110と通信するための第2のゲートウェイ通信プロトコル(「ゲートウェイ/TDL(gateway/TDL、GW/TDL)通信プロトコル」とも称され得る)と、商用衛星115と通信するための第3のゲートウェイ通信プロトコル(「ゲートウェイ/商用(gateway/commercial、GW/CL)通信プロトコル」とも称され得る)と、により構成してもよい。いくつかの場合には、GW/GW通信プロトコル及びGW/CL通信プロトコルは、広域ネットワーク(wide area network、WAN)通信プロトコル又はWANプロトコル通信をサポートできるプロトコル(例えば、伝送制御プロトコル(transmission control protocol、TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol、UDP)、フレームリレー、統合サービスデジタルネットワーク(integrated services digital network、ISDN)、又はポイントツーポイントプロトコル(point-to-point protocol、PPP))をサポートできるプロトコル)を使用する。また、GW/TDL通信プロトコルは、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)通信プロトコル又はLAN通信をサポートできるプロトコル(例えば、イーサネット、媒体アクセス制御(medium access control、MAC)層データリンク信号伝達、又はWi-Fiなどの無線LANプロトコルをサポートできるプロトコル)を使用してもよい。いくつかの場合には、これらの3つの通信プロトコルは共通の特徴を共有しており、例えば、3つの通信プロトコルは、同じパケット化技術を使用してもよく、全てを一般的にゲートウェイ通信プロトコルと称することができる。
【0027】
いくつかの例では、ゲートウェイ衛星105は、異なるタイプの衛星と通信するために、複数セットの無線機及び無線構成要素を含み得る。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星105は、ゲートウェイ衛星105のための、例えば、ゲートウェイ衛星105のバッテリーソースを充電するための電力を発電する太陽電池パネルアレイを含み得る。ゲートウェイ衛星105の構成に関する更なる詳細は、本明細書において、図12及び図13を参照して説明される。
【0028】
補助衛星110は、ユーザデバイス120に機能性(例えば、通信サービス、全地球測位サービス、撮像サービスなど)を提供するように構成してもよい。例えば、異なる補助衛星110は、異なるペイロードタイプ(例えば、通信プロトコルをサポートする通信ペイロード、撮像ペイロード、測位ペイロード、ナビゲーションペイロード、タイミング同期ペイロード)を有してもよい。いくつかの場合には、補助衛星110は、1つ以上の通信プロトコルをサポートするように構成されている。いくつかの例では、補助衛星110は、第1の通信プロトコル(「TDL通信プロトコル」とも称され得る)により構成されており、第1の通信プロトコルを使用する他の補助衛星110、第1の通信プロトコルを使用するユーザデバイス120、及び/又はゲートウェイ衛星105と通信することができる。いくつかの例では、補助衛星110は、異なるタイプの衛星と通信するための無線及び無線構成要素のセットを含み得る。他の実施例では、補助衛星110は、TDL通信プロトコルを使用する他の補助衛星110及びユーザデバイス120と通信するためのTDL通信プロトコルと、ゲートウェイ衛星105と通信するための第2の通信プロトコル(例えば、GW/TDL通信プロトコル)とにより構成してもよい。いくつかの例では、補助衛星110は、異なるタイプの衛星と通信するための、例えば、通信プロトコル及びゲートウェイ衛星105を共有する他の補助衛星110と通信するための無線機及び無線構成要素のセットを含み得る。いくつかの場合には、撮像ペイロードとしては、例えば、光学カメラ、赤外線カメラ、ハイパースペクトル撮像、合成開口レーダ(SAR)撮像などを挙げることができる。
【0029】
いくつかの場合には、補助衛星110は、ユーザデバイス120にTDL(戦略データリンク)を提供してもよい。TDLを提供する補助衛星110は、数が制限された(例えば、1つの)機能性をユーザデバイス120に提供する、機能性が制限された(又は特化型の)衛星であり得る。いくつかの場合には、第1のTDLを提供する第1の補助衛星110は、第1の波形及び暗号化方式を使用して通信してもよく、第2の補助衛星110は、第2の波形及び暗号方式を使用して通信してもよい。いくつかの場合には、補助衛星110は、補助衛星110の電力を発電するための、例えば、補助衛星110においてバッテリーソースを充電するための太陽電池パネルアレイを含み得る。補助衛星110の構成に関する更なる詳細は、本明細書において、図12及び図14を参照して説明される。
【0030】
商用衛星115は、ユーザデバイス120に広帯域サービス(例えば、インターネットサービス、オーディオ、又はビデオブロードキャストサービスなど)を提供するように構成してもよい。いくつかの場合には、商用衛星115は、1つ以上の通信プロトコルをサポートするように構成されている。いくつかの例では、商用衛星115は、ゲートウェイ衛星105、ユーザデバイス120、及び商用ゲートウェイ125と通信するために第1の通信プロトコル(「商用通信プロトコル」とも称され得る)により構成してもよい。いくつかの例では、商用衛星115は、異なるタイプの衛星と通信するための無線及び無線構成要素の1つのセットを含み得る。他の実施例では、商用衛星115は、商用通信プロトコルによりユーザデバイス120及び商用ゲートウェイ125と通信し、第2の通信プロトコル(例えば、GW/CL通信プロトコル)によりゲートウェイ衛星105と通信するように構成してもよい。いくつかの例では、商用衛星115は、異なるタイプの衛星と通信するために、複数のセットの無線機及び無線構成要素を含み得る。いくつかの場合には、商用衛星115は、商用衛星115のための、例えば、商用衛星115のバッテリーソースを充電するための電力を発電する太陽電池パネルアレイを含み得る。
【0031】
ユーザデバイス120は、ユーザ(例えば、人間のユーザ、センサなど)に対する機能性を提供するように構成してもよい。ユーザデバイス120は、携帯電話、パーソナルデバイスアシスタント、テレビ、コンピュータ、地上車両(自動車、戦車など)、空中車両(飛行機、ヘリコプター、ドローンなど)を含み得る。いくつかの場合には、ユーザデバイス120は、遠隔検知デバイス、監視機器、及び軍事機器を含み得る。ユーザデバイス120はまた、ユーザデバイスのネットワークに関する情報を記憶するコンピュータサーバを含み得る。
【0032】
商用ゲートウェイ125は、商用衛星115と、地上の商用情報ネットワーク(例えば、インターネット)との間の通信をルーティングするように構成してもよい。いくつかの場合には、商用情報ネットワークは、重要なインフラストラクチャ(例えば、商用衛星115、大型データサーバ、及びネットワークケーブルのマイル)によってサポートされる情報ネットワークであってもよい。商用ゲートウェイ125は、地上又は空中に基づくものであってもよい。いくつかの場合には、商用ゲートウェイ125は、商用衛星115に及びこれから信号を送受信するように構成された衛星アンテナを含み得る。いくつかの場合には、商用ゲートウェイ125は、1つ以上の通信プロトコルをサポートするように構成してもよい。いくつかの例では、第1の通信プロトコル(「商用ゲートウェイ通信プロトコル」とも称され得る)により商用ゲートウェイ125は、商用衛星115及びユーザデバイス120と通信するように構成してもよい。他の実施例では、商用ゲートウェイ125は、商用ゲートウェイ通信プロトコルにより商用衛星115と通信し、第2の通信プロトコル(「ネットワークプロトコル」とも称され得る)によりユーザデバイス120(パーソナルユーザデバイス120への通信を中継するために使用されるネットワークサーバなど)と通信するように構成してもよい。
【0033】
衛星は、異なる軌道に打ち上げてもよい。例えば、衛星は、静止地球軌道(geostationary earth orbit、GEO)、中地球軌道(medium earth orbit、MEO)、低地球軌道(LEO)、又は長楕円軌道(highly elliptical orbit、HEO)に打ち上げてもよい。GEO衛星は、地球の回転速度と一致する速度で地球を周回することができ、したがって、地球上の一点を基準とした単一の位置に留まることができる。LEO衛星は、地球の回転速度を超える速度で地球を周回することができ、したがって、衛星がLEOを通って移動する際に、地球上の地点に対する衛星の位置が変化する。LEO衛星は、地球の所与の地域の領域に対して異なるタイプのカバレッジ及び再訪時間を提供するために、低傾斜(例えば、赤道低軌道(equatorial low earth orbits、ELEO))又は高傾斜(例えば、極軌道)で打ち上げてもよい。MEO衛星はまた、地球の回転速度を超える速度で地球を周回するが、LEO衛星よりも高度にある。HEO衛星は、衛星がHEOにわたって地球に近づいたり遠ざかったりする楕円形のパターンで地球を周回することができる。いくつかの例では、ゲートウェイ衛星105及び補助衛星110は、LEOに配置してもよく、商用衛星115は、GEOに配置してもよい。
【0034】
衛星は、それぞれの地理的カバレッジエリア135内に位置付けられたユーザデバイスと通信することができる。衛星の地理的カバレッジエリア135は、衛星がユーザデバイス120への直接通信経路を有するかどうか(これは、「見通し内」カバレッジとも称され得る)に基づいてもよい。いくつかの場合には、異なる軌道にある衛星は、異なるレベルのカバレッジを提供することができる。例えば、LEOにある衛星は、LEO衛星が地球により接近しているので、いずれかの1つの時点でGEO衛星よりもカバーする地理的エリアが小さくなることがある。また、地上の点に対するLEO衛星の位置は、衛星が一軌道を周回するにつれて変化するため、衛星の現在の地理的なカバレッジエリア135は、衛星が軌道を周回するにつれて変化する、すなわち、ユーザデバイス120が衛星と通信することができる地上の地理的な領域は、衛星とともに移動することがある。
【0035】
いくつかの場合には、衛星は、衛星の現在の地理的カバレッジエリア135内に位置決めされたユーザデバイス120と通信するように制限される(これは、見通し線モードとも称され得る)。例えば、通信サービスを提供するLEO衛星は、衛星の現在の地理的カバレッジエリア135内でユーザデバイス120を接続するように制限してもよい。いくつかの場合には、地球全体にわたって一定のカバレッジを提供するために、複数の衛星(又は衛星のコンステレーション)がLEO内に戦略的に配備され、複数の衛星の統合された地理的カバレッジエリア135がサービスエリアの大部分又は全てを常にカバーするように、(例えば、クロスリンクを介して)通信可能に互いにリンクすることができる。いくつかの場合には、複数の衛星は、異なるLEO(例えば、異なる高度、異なる傾斜)を使用して、及び/又は同じLEO(例えば、同じ高度、同じ傾斜)の異なる時間/位置スロット内に配備してもよい。いくつかの例では、クラスタ130内の第1のゲートウェイ衛星105及び補助衛星110は、第1のLEO内に位置決めしてもよく、別のクラスタ130内の第2のゲートウェイ衛星105及び補助衛星110は、第2のLEO内に位置決めしてもよい。いくつかの場合には、クラスタ130はまた、ミニコンステレーションと称されてもよい。第1及び第2のLEOは、異なる高度若しくは傾斜を有してもよく、又は軌道内の異なる時間/位置スロットを有する同じ高度及び傾斜を有してもよい。サービスエリアは、サービスが目下、特定の時間に地理的エリアの一部分にしか提供されていない場合であっても、衛星又は衛星のコンステレーションがサービスを提供する地理的エリア全体に関連付けることができる。
【0036】
衛星は、広範囲の機能性(例えば、グローバル測位サービス、地球検知サービス、衛星撮像サービス、音声通信サービス、データ通信サービスなど)アレイをユーザデバイス120に提供するために使用してもよい。いくつかの場合には、特定の軌道内の衛星が、特定の機能性をユーザデバイス120に提供するのにより好適である場合がある。例えば、LEO内の衛星を使用して、衛星電話に待ち時間の小さい通信サービスを提供してもよく、その一方で、GEO内の衛星を使用して、特定のエリア内の天候パターンを監視してもよい。
【0037】
いくつかの場合には、単一の衛星(例えば、TDLとして構成される補助衛星110)を使用して、ユーザデバイス120に単一の機能性を提供してもよい。他の場合には、単一の衛星を使用して、ユーザデバイスに複数の機能性を提供してもよい。例えば、単一の衛星を使用して、全地球測位サービス、通信サービス、及び潜在的に追加のサービスを提供してもよい。いくつかの場合には、ユーザデバイスに複数の機能性を提供することが可能な衛星は、より少ない(例えば、1つの)機能性を提供できる衛星よりも、大きく、重く、複雑(例えば、機械的及び電気的)になる可能性がある。また、複数の機能性を提供する衛星を打ち上げることに関連する経費は、例えば、複数の機能性をサポートするために衛星の寸法及び重量が増加する場合、より少ない機能性を提供する衛星に比べて増加する可能性がある。更に、いくつかの場合には、例えば、1つの機能性のための信号伝達が別の機能性のための信号伝達と干渉する場合、衛星は、機能性の特定の組み合わせを提供できないことがある。
【0038】
いくつかの場合には、ユーザデバイス120は、例えば、衛星が単一の機能を提供するか、又は複数の機能性に対して同じ通信プロトコルを使用する場合、単一の通信プロトコルを使用して衛星と通信することがある。通信プロトコルは、データをパッケージ化する方法(例えば、データをより小さな部分に分割するための方法、ヘッダ情報を生成するための方法など)、データを暗号化する方法、及び/又はデータを送信する方法(例えば、特定の周波数レンジ内の周波数を介して送信を実行するための方法など)を含み得る。他の場合には、ユーザデバイス120は、例えば、衛星が複数の機能性に対して複数の通信プロトコルを使用する場合に、複数の通信プロトコルを使用して衛星と通信してもよい。
【0039】
いくつかの場合には、特化型衛星のネットワークを使用して、ユーザデバイス120に複数の機能性を提供してもよい。すなわち、複数の機能性は、複数の特化型衛星にわたって分散してもよい。例えば、第1の衛星が、第1の機能性をユーザデバイス120に提供し、第2の衛星が、第2の機能性及び第3の機能性をユーザデバイス120に提供し、第3の衛星が、第4の機能性をユーザデバイス120に提供する、などである。いくつかの場合には、第1の特化型衛星は、第1の周波数レンジにわたって送信してもよく、第2の特化型衛星は、第2の周波数レンジにわたって送信してもよい。いくつかの場合には、特化型衛星のネットワークは、協調されたやり方で形成してもよく、例えば、特化型衛星のネットワークは、単一の事業者によって配備される複数の衛星を含んでもよい。他の場合には、衛星のネットワークは、協調されないやり方で形成してもよく、例えば、特化型衛星のネットワークは、複数の事業者によって配備された複数の衛星を含んでもよい。機能性の全てを単一の衛星に含めるのではなく、複数の特化型衛星にわたって機能を分散させることによって、ユーザデバイス120に広範囲の機能性を提供してもよく、ユーザデバイス120にサービスを提供する衛星のサイズ及び複雑さを、合理的なレベルに維持してもよい。
【0040】
いくつかの場合には、ユーザデバイス120は、例えば、単一の事業者が特化型衛星を配備した場合、単一の通信プロトコルを使用して、特化型衛星のネットワークと通信してもよい。他の場合には、ユーザデバイス120は、例えば、異なる事業者が特化型衛星を独立して配備した場合、複数の通信プロトコルを使用して特化型衛星のネットワークと通信してもよい。例えば、ユーザデバイス120が、複数の通信プロトコルを使用して特化型衛星のネットワークと通信する場合、ユーザデバイス120は、第1の通信プロトコルを使用して全地球測位サービスを提供する第1の特化型衛星と通信し、第2の通信プロトコルを使用して通信サービスを提供する第2の特化型衛星と通信してもよい。
【0041】
複数の通信プロトコルを使用して単一の衛星又は特化型衛星のネットワークと通信することにより、衛星及びユーザデバイス120のコスト、サイズ、及び/又は複雑さが増加する可能性がある。すなわち、衛星は、複数の通信プロトコルをサポートするために、追加の回路を含み、追加の命令でプログラムされることがある。例えば、衛星は、第1の特化型衛星との通信をサポートするための構成要素及び命令の第1のセットと、第2の特化型衛星との通信をサポートするための構成要素及び命令の第2のセットとを有することがある。同様に、ユーザデバイス120は、複数の通信プロトコルをサポートするための追加の回路及びプログラミングを含んでいてもよい。
【0042】
また、いくつかの場合には、ユーザデバイス120が特化型衛星のネットワークからアクセスすることができる機能の数は、ユーザデバイス120の能力によって限定されることがある。例えば、2つの通信プロトコルをサポートするように制限されているユーザデバイス120は、同じく2つの通信プロトコルを使用している衛星が提供する機能性にアクセスするように制限されることがある。したがって、ユーザデバイス120は、ユーザデバイス120の通信範囲内にあるが、サポートされていない通信プロトコル又は互換性のない無線機器を使用する衛星の所望の機能性にアクセスできない場合がある。例えば、ユーザデバイス120は、このユーザデバイス120に利益をもたらす別の機能性又は強化された機能性を提供する、以前又は最近打ち上げられた衛星にアクセスできない場合がある。
【0043】
更に、異なる通信プロトコルを使用する特化型衛星は、互いに通信できない場合がある。したがって、第1の特化型衛星によって提供される第1の機能性(例えば、通信サービス)を使用するユーザデバイス120は、例えば、第1及び第2の特化型衛星が互いに通信できない場合があることから、第2の特化型衛星によって提供される第1の機能性も使用する別のユーザデバイス120と通信できない場合がある。いくつかの場合には、第1及び第2の特化型衛星は、異なる事業者によって配備してもよい。他の場合には、第1及び第2の特化型衛星は、同じ事業者によって配備してもよい。
【0044】
衛星又はユーザデバイスの複雑性及び/又はサイズを増加させることなく、又は、わずかな増加で、ユーザデバイス120に利用可能な衛星機能の数を増加させるために、特化型の機能性を提供する衛星と、互換性のない衛星(例えば、異なる通信プロトコルを使用する衛星)間で通信をルーティングする衛星とを含む衛星のコンステレーション(クラスタとも称され得る)を使用してもよい。
【0045】
例えば、衛星のネットワーク内の特化型衛星の複雑性及びサイズを減少するために、ゲートウェイ衛星105は、クラスタ130に含まれる補助衛星110に、及び補助衛星間にルーティングサービスを提供することができる。いくつかの場合には、クラスタ130に含まれるゲートウェイ衛星105及び補助衛星110は、互いに軌道結合してもよい。すなわち、ゲートウェイ衛星105及び補助衛星110は、それらの軌道全体にわたって互いに直接通信範囲内に留まることができる。例示的な直接通信は、補助衛星110からゲートウェイ衛星105に送信される信号に、搬送される通信を含み得る。いくつかの例では、クラスタ130内の補助衛星110は、ゲートウェイ衛星105とだけ直接通信してもよい。いくつかの場合には、補助衛星110は、クラスタ130内の他の補助衛星110と通信してもよい(例えば、ゲートウェイ衛星105と他の補助衛星110との間のリレーとして機能してもよい)。いくつかの例では、ゲートウェイ衛星105と補助衛星110との間の通信経路は、GW/TDL通信リンク140によって表すことができる。いくつかの場合には、GW/TDL通信リンク140はまた、クラスタ内通信リンクと称されてもよい。
【0046】
いくつかの場合には、ゲートウェイ及び補助衛星は、互いに一定の距離内、例えば、キロメートル以内、数十キロメートル以内、又は数百キロメートル以内の軌道を維持するように配備される。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星105は、ゲートウェイ衛星105の周りに空間的に配置された補助衛星110との接続を維持するために、全指向性アンテナ又は1つ以上の指向性アンテナを使用してもよい。したがって、軌道結合された衛星は、衛星用途に利用可能な電力レベルでの通信に好適な相互範囲内を周回してもよい。いくつかの場合には、補助衛星は、ゲートウェイ衛星105との指向性通信リンクを維持できる位置に配向される。いくつかの場合には、複数のクラスタ130は、クラスタ130のコンステレーションを形成するように構成してもよい。いくつかの場合には、クラスタ130内で軌道結合された衛星は、同じ軌道平面に位置決めされる。
【0047】
いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星105は、第1の機能性(例えば、通信サービス)を提供し、かつ第1の通信プロトコルを使用する第1の補助衛星110と、第2の機能性(例えば、異なる通信サービス、又は衛星撮像サービス)を提供し、かつ第2の通信プロトコルを使用する第2の補助衛星110との間の通信をルーティングするために使用することができる。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星105は、ユーザデバイス120に直接機能性を提供しないことがある。いくつかの場合には、第1の補助衛星110は、第1の周波数レンジを使用して送信してもよく、第2の補助衛星110は、第2の周波数レンジを使用して送信してもよい。いくつかの例では、第1の補助衛星110及び第2の補助衛星は、ゲートウェイ衛星105に関連付けられた同じクラスタ130内に配備してもよい。いくつかの場合には、第1の補助衛星110の現在の地理的カバレッジエリア135及び第2の補助衛星110の現在の地理的カバレッジエリア135は、全体的に又は実質的に重複してもよい。いくつかの例では、両方の地理的カバレッジエリア135は、第1の通信プロトコルを使用する特定のユーザデバイス120を含み得る。
【0048】
例えば、第1の補助衛星110に接続されているユーザデバイス120は、第2の補助衛星110から情報を取得することを試みることができる。ユーザデバイス120は、第1の通信プロトコルに従って、第1のTDL通信リンク160を介して第1の補助衛星110に通信を送信してもよい。第1の通信プロトコルに従って通信を送信することは、第1の通信プロトコルに準拠したデータパケットを構築することと、第1の通信プロトコルによって使用される暗号化方式を使用してデータパケット内のデータを暗号化することと、第1の通信プロトコルによって規定された物理層に従って特定の周波数資源上でデータパケットを送信することと、を含み得る。いくつかの場合には、通信は、異なる通信プロトコルを使用する別のユーザデバイス120に対して意図されてもよく、又は第1の補助衛星110によって提供されない機能を要求してもよい。第1の補助衛星110は、第1の補助衛星110が通信を完了できないことを判定し、GW/TDL通信リンク140を介して、通信、又は通信に含まれるデータをゲートウェイ衛星105に中継してもよい。いくつかの場合には、通信又はデータは、ゲートウェイ衛星105を補助衛星110に接続する第1の通信プロトコル及び/又はゲートウェイ通信プロトコルを使用して中継してもよい。
【0049】
ゲートウェイ衛星105は、中継された通信の全て又は一部を復号して、通信の宛先を判定してもよい。例えば、ゲートウェイ衛星105は、第2の補助衛星110が、通信の意図された受信者であるユーザデバイス120と通信していることを判定することに基づいて、第2の補助衛星110が通信の宛先であると判定してもよい。別の実施例では、ゲートウェイ衛星105は、第2の補助衛星110が通信において要求された機能性を提供することを判定することに基づいて、第2の補助衛星110が通信の宛先であることを判定してもよい。ゲートウェイ衛星105は、その後、GW/TDL通信リンク140を介して、例えば、第2の通信プロトコル及び/又はゲートウェイ通信プロトコルを使用して通信又はデータを送信することによって、通信、又は通信からのデータを第2の補助衛星110に中継(又は転送)してもよい。
【0050】
第2の補助衛星110は、中継された通信を受信し、処理してもよい。いくつかの例では、第2の補助衛星110は、意図されたユーザを識別し、第2のTDL通信リンク165を介して意図されたユーザデバイス120への通信を中継することによって、中継された通信を完了してもよい。いくつかの例では、第2の補助衛星110は、要求された機能性を実行してもよく(例えば、識別されたエリアの画像を識別してもよい)、GW/TDL通信リンク140を介して、要求された情報を含む第2の通信をゲートウェイ衛星105に送信してもよい。ゲートウェイ衛星105は、次いで、第2の通信をGW/TDL通信リンク140を介して第1の補助衛星110に中継してもよく、第1の補助衛星110は、第2の通信を第1のTDL通信リンク160を介して最初のユーザデバイス120に中継してもよい。ゲートウェイ衛星105を使用して、第1の補助衛星110と第2の補助衛星110との間の通信をルーティングすることによって、ユーザデバイス120は、第1の補助衛星110及びゲートウェイ衛星105を介して、第2の補助衛星110の第2の機能性にアクセスできる場合がある。すなわち、ゲートウェイ衛星105は、互換性のない補助衛星110間の相互運用性を提供することができる。
【0051】
いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星105を、第1の機能性(例えば、通信サービス)を提供し、かつ第1の通信プロトコルを使用する第1の補助衛星110と、第1の機能性を提供し、かつ第1の通信プロトコルを使用するが第1の補助衛星110との通信範囲外にある第2の補助衛星110との間の通信をルーティングするために使用してもよい。いくつかの例では、第1の補助衛星110は、第1のゲートウェイ衛星105周囲を中心とする第1のクラスタ130内に配備してもよく、第2の補助衛星110は、第2のゲートウェイ衛星105周囲を中心とする第2のクラスタ130内に配備してもよい。いくつかの場合には、第1の補助衛星110の現在の地理的カバレッジエリア135及び第2の補助衛星110の現在の地理的カバレッジエリア135は、全体的に又は実質的に重複していないことがある。いくつかの例では、地理的カバレッジエリア135のうちの1つのみが、特定のユーザデバイス120を含み得る。
【0052】
例えば、第1の補助衛星110に接続されたユーザデバイス120は、第2の補助衛星110に接続された第2のユーザデバイス120に通信を送信することを試みることができる。ユーザデバイス120は、第1の通信プロトコルに従って、第1のTDL通信リンク160を介して第1の補助衛星110に通信を送信する。いくつかの場合には、第1の補助衛星110は、第2の補助衛星110に(例えば、送信制約に起因して)通信を中継できない場合がある。したがって、第1の補助衛星110は、GW/TDL通信リンク140を介して、第1のゲートウェイ衛星105(例えば、第1の補助衛星110のクラスタに関連付けられたゲートウェイ衛星105)に通信を中継してもよい。第1のゲートウェイ衛星105は、GW/GW通信リンク145を介して、第2の補助衛星110にサービスを提供する第2のゲートウェイ衛星105に通信を中継してもよい。第2のゲートウェイ衛星105は、GW/TDL通信リンク140を介して、第2の補助衛星110に通信を中継してもよい。第2の補助衛星110は、第1のTDL通信リンク160を介して、第2のユーザデバイス120に通信を送信してもよい。いくつかの例では、ユーザデバイス120は、第2のゲートウェイ衛星105に接続された第2の補助衛星110の第2の機能(例えば、衛星撮像)に、同様にアクセスしてもよい。
【0053】
複数のゲートウェイ衛星105を使用して補助衛星110間の通信を中継することによって、ユーザデバイス120は、以前には利用不可能であった見通し線を越えた情報の取得が可能になる。すなわち、現在の地理的カバレッジエリア135にサービスを提供すること自体が制限されている補助衛星110によって提供されるサービスのための地理的カバレッジエリア135は、他の補助衛星110によって現在カバーされている追加の地理的カバレッジエリア135まで拡張することができる。また、ユーザデバイス120は、このユーザデバイス120に接続されているか、又はこのユーザデバイス120の通信範囲内にある別の補助衛星110とは異なる地理的カバレッジエリア135を現在カバーしている補助衛星110の機能性(例えば、衛星撮像サービス)にアクセスできる場合がある。例えば、通信サービスのために構成されているユーザデバイス120は、ユーザデバイス120に通信サービスを提供する補助衛星110及び/又は地理的カバレッジエリア135に撮像サービスを提供する補助衛星110の地理的カバレッジエリア135内にない地理的領域に対する衛星撮像を取得することができる。
【0054】
いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星105を、第1の機能性(例えば、通信サービス)を提供し、かつ第1の通信プロトコルを使用する第1の補助衛星110と、商用情報ネットワーク(例えば、インターネット)へのアクセスを提供し、かつ第2の通信プロトコル(例えば、インターネットプロトコル)を使用する商用衛星115との間の通信をルーティングするために使用してもよい。
【0055】
例えば、第1の補助衛星110に接続されたユーザデバイス120は、商用情報ネットワークにアクセスすることを試みることができる。ユーザデバイス120は、第1の通信プロトコルに従って、第1のTDL通信リンク160を介して第1の補助衛星110に通信を送信してもよい。第1の補助衛星110は、商用情報ネットワークへの直接接続を有しない場合があり、したがって、GW/TDL通信リンク140を介してゲートウェイ衛星105に通信を中継してもよい。通信が商用情報ネットワークに向けられている(例えば、ルーティングテーブルに従って、通信のネクストホップが商用通信衛星である)ことを判定した後、ゲートウェイ衛星105は、GW/CL通信リンク150を介して、商用衛星115に通信を中継してもよい。商用衛星115は、商用ゲートウェイ通信リンク155を介して、商用ゲートウェイ125に通信を中継してもよい。そして、商用ゲートウェイ125は、ネットワーク通信リンク170を介して、要求されたユーザデバイス120(例えば、サーバ又はパーソナルデバイス)に通信を中継してもよい。ネットワーク通信リンク170は、有線又は無線通信リンクのいずれかであってもよく、1つ以上のネットワーク(例えば、イントラネット又はインターネット)にまたがっていてもよい。いくつかの場合には、商用ゲートウェイ125は、通信をサーバに中継してもよく、サーバは通信を処理するか、又は通信をパーソナルユーザデバイス120に中継してもよい。いくつかの例では、ユーザデバイス120は、商用ゲートウェイ125、商用衛星115、及びゲートウェイ衛星105を介して補助衛星110に通信を送信することによって、商用情報ネットワークのために構成されていない補助衛星110の機能に、同様にアクセスしてもよい。いくつかの例では、商用衛星115は、ゲートウェイ衛星105間で通信をルーティングするように構成してもよい。
【0056】
商用衛星115及びゲートウェイ衛星105を使用して、補助衛星110への通信及び補助衛星110からの通信をルーティングすることによって、他のやり方では商用情報ネットワークへのアクセスを有しない補助衛星110を商用情報ネットワークに接続することができる。したがって、商用情報ネットワークに接続された任意のユーザデバイス120は、補助衛星110の位置にかかわらず、補助衛星110によって取得された情報へのアクセスを取得できる。
【0057】
ゲートウェイ衛星105に関連付けられたクラスタ130を使用することにより、例えば、ゲートウェイ衛星105が打ち上げられ、及び/又は動作可能になった後に、補助衛星110をゲートウェイ衛星に関連付けられたクラスタ130に追加することによって、ユーザデバイス120に追加の機能性を提供することも可能になる。いくつかの場合には、補助衛星110は、補助衛星110をゲートウェイ衛星105と軌道結合される位置に打ち上げることによって、クラスタ130に追加される。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星105は、ゲートウェイ通信プロトコルを使用して、新たに打ち上げられた補助衛星110を識別してもよい。いくつかの場合には、追加された補助衛星110は、ゲートウェイ衛星105に接続された補助衛星110によって現在提供されている機能性とは異なる機能性を提供してもよい。いくつかの場合には、追加された補助衛星110はまた、現在接続されている補助衛星110及び/又はユーザデバイス120とは異なる通信プロトコルも使用してもよい。ただし、追加された補助衛星は、ゲートウェイ通信プロトコルを使用してゲートウェイ衛星105と通信できる場合がある。したがって、ゲートウェイ衛星105は、新たに追加された補助衛星110と、以前に接続された補助衛星110との間で通信をルーティングできる場合がある。互換性のない補助衛星110間で通信をルーティングするためにゲートウェイ衛星105を使用することによって、ユーザデバイス120は、他のやり方では互換性のない補助衛星110から新しい機能にアクセスしてもよい。
【0058】
いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星105に関連付けられたクラスタ130に追加される補助衛星110は、ゲートウェイ衛星105に以前に接続された補助衛星110に冗長的な機能性を提供してもよい。クラスタ130内に冗長的な機能性を提供する補助衛星110を打ち上げることによって、クラスタ130は、補助衛星110の故障に対してより強固になるか、又は追加のユーザデバイス120又はより高いデータ速度をサポートできる場合がある。
【0059】
したがって、補助衛星110と、共通又は異なる機能性を提供する互換性のない衛星間に接続を提供するゲートウェイ衛星105とを含むクラスタ130を配備することによって、スタンドアロンの衛星の集合を、衛星が相互接続されたネットワークに変換することができる。したがって、補助衛星110のうちの1つにアクセスできるユーザデバイス120に対して利用可能な機能性は、他のやり方ではアクセスできない、補助衛星110によって提供される機能性にアクセスするために拡張することができる。また、衛星又はユーザデバイス120において複数の通信プロトコルを構成することなく、数が制限された機能性を各々提供する複雑性の低い衛星を使用して、広範囲の機能性アレイをユーザデバイス120に提供してもよい。
【0060】
いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星105は、クラスタ130内にある補助衛星110にコマンド及び制御を提供するように構成してもよい。例えば、補助衛星110は、コマンド及び制御に関して地上局との直接通信をサポートしない場合があり、ゲートウェイ衛星105は、したがって、補助衛星110のために単一のコマンド及び制御インターフェースをサポートしてもよい。いくつかの例では、ゲートウェイ衛星105は、(例えば、軌道変化、位置決め変更、又はアンテナ指向性変更、通信パラメータの変更を判定することに基づいて)補助衛星に対するコマンドを判定してもよい。例えば、ゲートウェイ衛星105は、補助衛星110の設定又は軌道特性を修正するタイミングを判定するためのセンサ又は他のデバイスを含み得る。追加的に又は代替的に、ゲートウェイ衛星105は、制御センタから(例えば、接地リンク又は商用通信衛星へのリンクを介して)補助衛星110のためのコマンドを受信してもよい。いくつかの場合には、コマンド及び制御は、クラスタ130内の補助衛星110の軌道を維持するための命令に関連付けられる。いくつかの例では、ゲートウェイ衛星105は、軌道経路を修正するように、例えば、補助衛星110の軌道を修正するか、又はデブリを回避するように命令するコマンドを1つ以上の補助衛星110に送信してもよい。いくつかの例では、ゲートウェイ衛星105は、脱軌道を命令するコマンドを1つ以上の補助衛星110に送信してもよい。
【0061】
図2は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする衛星通信サブシステム200の態様を示す。衛星通信サブシステム200は、図1を参照して説明したゲートウェイ衛星の一例であるゲートウェイ衛星205を含み得る。ゲートウェイ衛星205は、LEO衛星であってもよい。
【0062】
衛星通信サブシステム200は、第1の補助衛星210と、第2の補助衛星215と、第3の補助衛星220とを含んでもよく、これらは、図1を参照して説明した補助衛星の例であり得る。第1の補助衛星210、第2の補助衛星215、及び第3の補助衛星220は、図1を参照して一般的に説明したように、ゲートウェイ衛星205と軌道結合してもよい。したがって、ゲートウェイ衛星205、第1の補助衛星210、第2の補助衛星215、及び第3の補助衛星220は、クラスタ235内に配置してもよく、図1を参照して一般的に説明したように、第1のGW/TDL通信リンク245、第2のGW/TDL通信リンク250、及び第3のGW/TDL通信リンク255を使用して互いに通信してもよい。
【0063】
いくつかの場合には、第1の補助衛星210は、第1のTDL通信プロトコルに対して構成してもよく、第2の補助衛星215は、第2のTDL通信プロトコルに対して構成してもよく、第3の補助衛星220は、第3のTDL通信プロトコルに対して構成してもよい。いくつかの場合には、例えば、ゲートウェイ衛星205と軌道結合された位置に補助衛星を打ち上げることによって、追加の補助衛星をクラスタ235内に追加してもよい。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星205は、ゲートウェイ通信プロトコルに従って発見メッセージを送信することによって、ゲートウェイ衛星205と軌道結合された補助衛星を識別してもよい。
【0064】
衛星通信サブシステム200は、第1のユーザデバイス225と第2のユーザデバイス230とを含んでもよく、これらは、図1を参照して説明したユーザデバイスの例であり得る。第1のユーザデバイス225及び第2のユーザデバイス230は、クラスタ235の地理的カバレッジエリア240内に位置することができる。第1のユーザデバイス225は、第1のTDL通信リンク260を使用して第2の補助衛星215と通信してもよく、第2のユーザデバイス230は、図1を参照して一般的に説明したように、第2のTDL通信リンク265を使用して第2の補助衛星215と通信してもよい。いくつかの場合には、第1のユーザデバイス225は、第1のTDL通信プロトコルに対して構成してもよく、第2のユーザデバイス230は、第2のTDL通信プロトコルに対して構成してもよい。
【0065】
上記及び本明細書で説明したように、第1の補助衛星(例えば、第1の補助衛星210)は、第1のTDL通信プロトコルにより構成され、第1の機能性を提供してもよく、第2の補助衛星(例えば、第2の補助衛星215)は、第2のTDL通信プロトコルにより構成され、第2の機能性を提供してもよい。第1の補助衛星及び第2の補助衛星はまた、現在、実質的に重複する地理的領域をカバーしてもよい。いくつかの場合には、実質的に重複する地理的領域内に位置するユーザデバイスは、例えば、ユーザデバイスが第1及び第2のTDL通信プロトコルのうちの1つのみに対して構成されている場合、補助衛星のうちの1つのみにしかアクセスできない場合がある。したがって、ユーザデバイスは、実質的に重複する地理的領域内で他のユーザデバイスと通信することを妨げられることがある。また、ユーザデバイスは、そのユーザデバイスの通信範囲内に存在する他の補助衛星(例えば、第3の補助衛星220)の機能性にアクセスすることを妨げられることがある。
【0066】
ユーザデバイスに利用可能な機能性の数を増加させるため、及び/又は互換性のないTDL通信プロトコルを使用するユーザデバイスを接続するために、ゲートウェイ衛星(例えば、ゲートウェイ衛星205)は、補助衛星(例えば、第1の補助衛星210、第2の補助衛星215、及び第3の補助衛星220)と軌道結合されて、衛星のクラスタ235を形成してもよい。ゲートウェイ衛星は、例えば、プロトコル変換及び波形正規化技術を使用して、補助衛星間で通信をルーティングするように構成してもよい。
【0067】
ゲートウェイ衛星を複数の補助衛星と軌道結合することによって、全ての補助衛星の機能性を、クラスタの地理的カバレッジエリア内で、ユーザデバイス(例えば、第1のユーザデバイス225及び第2のユーザデバイス230)に利用可能にできる場合がある。同様に、第1のTDL通信プロトコルを使用するユーザデバイス(例えば、第1のユーザデバイス225)は、ゲートウェイ衛星を介して第2のTDL通信プロトコルを使用する別のユーザデバイス(例えば、第2のユーザデバイス230)と通信できる場合がある。ゲートウェイ衛星を利用して追加の機能性を提供し、互換性のないユーザデバイスを、他のやり方で接続する例示的な通信は、本明細書において、及び図3及び図4に関してより詳細に説明される。
【0068】
図3は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの流れ300の態様を示す。プロセスの流れ300は、図2を参照して説明した、ゲートウェイ衛星205、第1の補助衛星210、第3の補助衛星220、及び第1のユーザデバイス225によって実行してもよい。いくつかの例では、プロセスの流れ300は、ゲートウェイ衛星を使用することによって、ユーザデバイスが、他のやり方ではこのユーザデバイスにとってアクセス不可能である、補助衛星の機能性にアクセスすることを可能にするプロセスの態様を示す。
【0069】
ブロック303において、ゲートウェイ衛星205は、ゲートウェイ衛星205と軌道結合された1つ以上の補助衛星(第1の補助衛星210と、第3の補助衛星220とを含む)を識別してもよい。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星205は、発見メッセージをブロードキャストすることによって、1つ以上の補助衛星を発見する。いくつかの例では、ゲートウェイ衛星205は、発見応答メッセージを受信した後に、第1の補助衛星210を発見することができる。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星205は、第1の発見手順中に補助衛星の第1のセットを発見してもよく、後続の手順中に補助衛星の第2のセットを発見してもよい。いくつかの例では、補助衛星の第1のセットは、ゲートウェイ衛星205とともに打ち上げてもよく、補助衛星の第2のセットは、補助衛星の第1のセットの後に打ち上げてもよい。いくつかの例では、発見及び応答メッセージは、ゲートウェイ通信プロトコルに従って送信される。補助衛星を識別した後、ゲートウェイ衛星205は、補助衛星との接続を確立してもよい。
【0070】
ブロック305において、第1のユーザデバイス225は、通信を生成してもよい。いくつかの場合には、通信は、第3の補助衛星220によって提供される機能性に関連付けられた情報を取得する要求を含んでもよい。上述したように、第1のユーザデバイス225は、例えば、通信プロトコルの非互換性及び/又は送信障害に起因して、第3の補助衛星220と直接通信できない場合がある。
【0071】
矢印310において、第1のユーザデバイス225は、第1のTDL通信リンク260を介し第1のTDL通信プロトコルを使用して、第1の補助衛星210に通信を送信してもよい。第1のTDL通信プロトコルを使用して通信を送信することは、通信に含まれる要求を暗号化することと、暗号化された要求をデータパケットにパッケージ化することと、第1のTDL通信プロトコルに従ってデータパケットを波形として送信することと、を含み得る。
【0072】
ブロック315において、第1の補助衛星210は、通信の意図された宛先を識別してもよい。いくつかの場合には、意図された宛先を識別することは、この通信が、第1の補助衛星210と現在通信しているユーザデバイスに向けられていないことを識別することを含む。いくつかの場合には、第1の補助衛星210は、通信に含まれる受信者アドレスを復号し、この受信者アドレスがアクティブなユーザデバイスのアドレスのリスト、例えば、第1補助衛星210の通信範囲内に現在存在するユーザデバイスのリストと一致しないことによって、意図されたユーザデバイスが第1の補助衛星210と現在通信中ではないことを判定する。
【0073】
矢印320において、第1の補助衛星210は、通信が第1の補助衛星210と現在通信しているユーザデバイスに向けられていないことを判定することに基づいて、第1のGW/TDL通信リンク245を介してゲートウェイ衛星205に通信を中継してもよい。いくつかの場合には、第1の補助衛星210は、GW/TDL通信プロトコルを使用して通信を送信することによって、通信を中継する。GW/TDL通信プロトコルを使用して通信を送信することは、通信からデータを抽出することと、データを暗号化することと、データパケット内のデータを再パッケージ化することと、GW/TDL通信プロトコルに従ってデータパケットを波形で送信することと、を含み得る。いくつかの場合には、抽出されたデータは、第2のTDL通信プロトコルの規格に従って暗号化される。他の場合には、GW/TDL通信プロトコルを使用して通信を送信することは、通信からデータを抽出することなく、GW/TDL通信プロトコルに従って構成されるデータパケット内に通信をカプセル化することを含む。他の場合には、第1の補助衛星210は、通信からデータを抽出することなく、第1のTDL通信プロトコルを使用して通信を中継することによって通信を中継する。
【0074】
ブロック325において、ゲートウェイ衛星205は、通信の宛先ノードを判定してもよい。いくつかの場合には、宛先ノードを判定することは、通信中のデータを復号すること、及び/又は通信に含まれる受信者アドレスを識別することを含む。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星205は、復号された受信者アドレスと、クラスタ235内に含まれる補助衛星のアドレスのリスト及び/又はクラスタ235の現在の通信範囲(例えば、地理的カバレッジエリア240内)にあるアクティブユーザデバイスのアドレスのリストとを比較してもよい。いくつかの例では、ゲートウェイ衛星205は、通信が第3の補助衛星220に対して意図されていることを、例えば、復号アドレスが第3の補助衛星220のために記憶されたアドレスと一致することに基づいて判定してもよい。
【0075】
いくつかの例では、ゲートウェイ衛星205は、クラスタ235の補助衛星と通信するためにLANを維持してもよい。例えば、ゲートウェイ衛星205は、クラスタ235のLANのアクセスポイント(AP)として機能してもよく、クラスタ235のLANとWANアドレスとの間でNATを実行してもよい。ゲートウェイ衛星205は、クラスタ235内の補助衛星にLANアドレスを割り当ててもよい(例えば、補助衛星には、同じサブネット上のLANアドレスを与えてもよい)。ゲートウェイ衛星205は、各補助衛星との間の通信が、ゲートウェイ衛星205によって他のゲートウェイ衛星又は商用通信衛星を介してルーティングされるように、(例えば、WANルーティング又はパブリックIPv4又はIPv6アドレスを使用して)NATを実行してもよい。ゲートウェイ衛星205は、静的又は動的NATを実行してもよく、WAN上の隣接するホップ(例えば、他のゲートウェイ衛星205、商用通信衛星)のルーティングテーブルの更新をプッシュしてもよい。
【0076】
いくつかの例では、ゲートウェイ衛星205は、ゲートウェイ衛星205から、意図された補助衛星又はユーザデバイスへの通信経路を判定するためのルーティングテーブルを含み得る。いくつかの場合には、ルーティングテーブルは、1つ以上の中間衛星(例えば、中間補助衛星、ゲートウェイ、及び/又は商用衛星)を介して、意図された補助衛星又はユーザデバイスに到達するための通信経路を示す。例えば、受信者アドレスを判定した後、ゲートウェイ衛星205は、関連付けられた補助衛星又はユーザデバイスがゲートウェイ衛星205によって現在カバーされていることを判定してもよく、ユーザデバイスに接続されている補助衛星又は補助衛星に通信を中継してもよい。別の実施例では、受信者アドレスを判定した後、ゲートウェイ衛星205は、関連付けられた補助衛星又はユーザデバイスがゲートウェイ衛星205によってサービスを提供されていないことを判定してもよく、そのルーティングテーブルを参照して、受信者アドレスへの通信経路のために次の通信ホップを見つけてもよい。ゲートウェイ衛星205は、ルーティングテーブルに基づいて次のホップであると判定されたネットワークノード(例えば、他のゲートウェイ衛星、商用通信衛星)に通信を送信してもよい。例えば、ネットワークノードは、中間ゲートウェイ衛星であってもよく、中間ゲートウェイ衛星はその後、中間ゲートウェイ衛星に記憶されたルーティングテーブルに基づいて、受信者アドレスに関連付けられた補助衛星にサービスを提供するゲートウェイ衛星に通信を送信してもよく、ゲートウェイ衛星は、意図された補助衛星に通信を送信してもよい。
【0077】
矢印330において、ゲートウェイ衛星205は、第3の補助衛星220が通信のための(例えば、ルーティングテーブルに従った)次のネットワークホップであると判定することに基づいて、第3のGW/TDL通信リンク255を介して第3の補助衛星220に通信を中継してもよい。いくつかの場合には、通信から抽出されたデータを第3の補助衛星220に中継することは、GW/TDL通信プロトコルに従って、通信をパッケージ化、暗号化、及び/又は送信することを含む。他の場合には、ゲートウェイ衛星205は、GW/TDL通信プロトコルに従って構成されるデータパケット内の通信に含まれる要求をカプセル化することによって、データを抽出することなく通信を中継する。他の場合には、ゲートウェイ衛星205は、第3の補助衛星220によって使用される第3のTDL通信プロトコルを使用して通信を中継することによって、データを抽出することなく通信を中継する。
【0078】
矢印335において、第3の補助衛星220は、第3のGW/TDL通信リンク255を介して通信に含まれる要求に対する応答をゲートウェイ衛星205に送信してもよい。いくつかの場合には、応答は、第3の補助衛星220によって提供される機能性を使用して取得されたデータを含み得る。例えば、第3の補助衛星220は、衛星撮像を取得するように構成してもよく、特定の位置の画像を求める要求を復号することに基づいて、特定の位置の画像を含む応答を送信してもよい。第3の補助衛星220は、GW/TDL通信プロトコル又は第3のTDL通信プロトコルのいずれかを使用して応答を送信してもよい。
【0079】
ブロック340において、ゲートウェイ衛星205は、ブロック325を参照して同様に説明したように、応答の宛先ノードを判定してもよい。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星205は、第1の補助衛星210が宛先ノードであることを判定してもよい。
【0080】
矢印345において、ゲートウェイ衛星205は、第1のGW/TDL通信リンク245を介して、例えば、GW/TDL又は第1のTDL通信プロトコルのいずれかを使用して、第3の補助衛星220から受信した応答を第1の補助衛星210に中継してもよい。
【0081】
矢印350において、第1の補助衛星210は、第1のTDL通信リンク260を介して、例えば、第1のTDL通信プロトコルを使用して、応答を第1のユーザデバイス225に中継してもよい。応答を受信した後、第1のユーザデバイス225は、データパケットを復号してもよい。したがって、第1のユーザデバイス225は、異なる通信プロトコルを使用する補助衛星、又は第1のユーザデバイス225の通信範囲外にある補助衛星の機能性にアクセスしてもよい。
【0082】
図4は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの流れ400の態様を示す。プロセスの流れ400は、図2を参照して説明したように、ゲートウェイ衛星205、第1の補助衛星210、第2の補助衛星215、第1のユーザデバイス225、及び第2のユーザデバイス230によって実行してもよい。いくつかの例では、プロセスの流れ400は、ユーザデバイスが互換性のない通信プロトコルにより構成された別のユーザデバイスと通信することを可能にするプロセスの態様を示す。
【0083】
ブロック403において、ゲートウェイ衛星205は、図3のブロック303を参照して同様に説明したように、1つ以上の補助衛星を識別してもよい。
【0084】
ブロック405において、第1のユーザデバイス225は、通信を生成してもよい。いくつかの場合には、通信は、第2のユーザデバイス230に対するメッセージ(例えば、音声又はデータメッセージ)を含んでもよい。上述のしたように、第1のユーザデバイス225は、例えば、通信プロトコルの非互換性及び/又は送信障害に起因して、第2のユーザデバイス230と直接通信することができない場合がある。
【0085】
矢印410において、第1のユーザデバイス225は、図3の矢印310を参照して同様に説明したように、第1のTDL通信リンク260を介して第1の補助衛星210に通信を送信してもよい。ブロック415において、第1の補助衛星210は、図3のブロック315を参照して同様に説明したように、通信の意図された宛先を識別してもよい。矢印420において、第1の補助衛星210は、図3の矢印320を参照して同様に説明したように、第1のGW/TDL通信リンク245を介してゲートウェイ衛星205に通信を中継してもよい。ブロック425において、ゲートウェイ衛星205は、図3のブロック325を参照して同様に説明したように、通信の宛先ノードを判定してもよい。ブロック430において、ゲートウェイ衛星205は、図3の矢印330を参照して同様に説明したように、第2のGW/TDL通信リンク250を介して第2の補助衛星215に通信を中継してもよい。
【0086】
矢印435において、第2の補助衛星215は、第2のユーザデバイス230に通信を中継してもよい。いくつかの場合には、第2の補助衛星215は、第2の通信プロトコルを使用して、第2のユーザデバイス230に通信を中継する。したがって、第1のユーザデバイス225は、第1のユーザデバイス225とは異なる通信プロトコルを使用する別のユーザデバイスと通信することができる。いくつかの場合には、第2のユーザデバイス230は、第1のユーザデバイス225にメッセージ(例えば、応答)を同様に送信してもよい。
【0087】
図5は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする衛星通信サブシステム500の態様を示す。衛星通信サブシステム500は、第1のゲートウェイ衛星505と、第2のゲートウェイ衛星510とを含んでもよく、これらは、図1図4を参照して説明したゲートウェイ衛星の例であり得る。いくつかの場合には、第1のゲートウェイ衛星505は、第1のLEO内に位置決めしてもよく、第2のゲートウェイ衛星510は、第2のLEO内に位置決めしてもよい。例えば、第2のLEOは、同じ軌道平面内にあり、第1のLEOから相(例えば、90度)でオフセットされてもよい。他の場合には、第1のゲートウェイ衛星505は、異なる軌道平面のLEO軌道内に位置決めしてもよい。
【0088】
衛星通信サブシステム500は、第1の補助衛星515と、第2の補助衛星520と、第3の補助衛星525と、第4の補助衛星530とを含んでもよく、これらは、図1図4を参照して説明した補助衛星の例であり得る。第1の補助衛星515は、図1を参照して一般的に説明したように、第1のゲートウェイ衛星505と軌道結合してもよい。したがって、第1のゲートウェイ衛星505及び第1の補助衛星515は、第1のクラスタ550内に配置してもよく、図1~4を参照して一般的に説明したように、第1のGW/TDL通信リンク570を使用して互いに通信してもよい。第2の補助衛星520、第3の補助衛星525、及び第4の補助衛星530は、図1を参照して一般的に説明したように、第2のゲートウェイ衛星510と軌道結合してもよい。したがって、第2のゲートウェイ衛星510、第2の補助衛星520、第3の補助衛星525、及び第4の補助衛星530は、第2のクラスタ555内に配置してもよく、図1を参照して一般的に説明したように、第2のGW/TDL通信リンク575、第3のGW/TDL通信リンク580、及び第4のGW/TDL通信リンク585を使用して互いに通信してもよい。
【0089】
いくつかの場合には、第1の補助衛星515及び第2の補助衛星520は、第1のTDL通信プロトコルに対して構成してもよく、第3の補助衛星525は、第2のTDL通信プロトコルに対して構成してもよく、第4の補助衛星530は、第3のTDL通信プロトコルに対して構成してもよい。
【0090】
衛星通信サブシステム500は、第1のユーザデバイス535と、第2のユーザデバイス540と、第3のユーザデバイス545とを含んでもよく、これらは、図1図4を参照して説明したユーザデバイスの例であり得る。第1のユーザデバイス535は、第1のクラスタ550の第1の地理的カバレッジエリア560内に位置してもよい。第1のユーザデバイス535は、第1のTDL通信リンク595を使用して第1の補助衛星515と通信してもよい。第2のユーザデバイス540及び第3のユーザデバイス545は、第2のクラスタ555の第2の地理的カバレッジエリア565内に位置してもよい。第2のユーザデバイス540は、第2のTDL通信リンク597を使用して第2の補助衛星520と通信してもよく、第3のユーザデバイス545は、図1図4を参照して一般的に説明したように、第3のTDL通信リンク599を使用して第3の補助衛星525と通信してもよい。
【0091】
いくつかの場合には、第1のユーザデバイス535及び第2のユーザデバイス540は、第1のTDL通信プロトコルに対して構成してもよく、第3のユーザデバイス545は、第2のTDL通信プロトコルに対して構成してもよい。いくつかの場合には、第2のユーザデバイス540は、図2図4を参照して一般的に説明したように、第2の地理的カバレッジエリア565内の第4の補助衛星530及び/又は第3のユーザデバイス545と通信してもよい。同様に、いくつかの場合には、第1のユーザデバイス535は、図2図4を参照して同様に説明したように、第1のクラスタ550内の補助衛星及び第1の地理的カバレッジエリア560内のユーザデバイスと通信してもよい。
【0092】
上記及び本明細書で説明したように、第1の補助衛星(例えば、第1の補助衛星515)は、第1の補助衛星の現在のカバレッジエリア内で第1のTDL通信プロトコルを使用するユーザデバイスのために通信サービスを提供するように構成してもよい。いくつかの場合には、例えば、第1の補助衛星が第2の補助衛星に到達できない場合には、ユーザデバイスは、第2の補助衛星(例えば、第2の補助衛星520)の現在のカバレッジエリア内に位置する他のユーザデバイスと通信することができない場合がある。
【0093】
第1のカバレッジエリア内のユーザデバイスの通信範囲を拡張して、異なるカバレッジエリア内に位置するユーザデバイスに到達するために、第1のゲートウェイ衛星(例えば、第1のゲートウェイ衛星505)は、第1の補助衛星(例えば、第1の補助衛星515)と軌道結合して、衛星の第1のクラスタ(例えば、第2のクラスタ555)を形成してもよく、第2のゲートウェイ衛星(例えば、第2のゲートウェイ衛星510)は、第2の補助衛星(例えば、第2の補助衛星520)と軌道結合して、衛星の第2クラスタ(例えば、第2のクラスタ555)を形成してもよい。第1のゲートウェイ衛星は、例えば、GW/GW通信リンク590を介して、第1の補助衛星から第2のゲートウェイ衛星への通信をルーティングするように構成してもよい。第2のゲートウェイ衛星は、第2の補助衛星に通信を中継してもよく、第2の補助衛星は、第1のユーザデバイスとは異なるカバレッジエリア内の第2のユーザデバイスに通信を送信してもよい。
【0094】
いくつかの場合には、商用衛星(図示せず)は、図5に示されるシステムと組み合わせて使用することができ、ゲートウェイ衛星間の通信を中継するために使用してもよい。例えば、商用衛星は、第1のゲートウェイ衛星505と第2のゲートウェイ衛星510との間にGW/GW通信リンク590が存在しない場合、又はGW/GW通信リンク590の障害が発生した場合に、第1のゲートウェイ衛星505と第2のゲートウェイ衛星510との間の通信をルーティングするように構成してもよい。
【0095】
複数の相互接続されたクラスタを形成することによって、ユーザデバイスの通信範囲は、他のカバレッジエリアまで拡張することができる。同様に、ユーザデバイスは、このユーザデバイスとは異なるTDL通信プロトコルを使用する他のユーザデバイ、又は異なるカバレッジエリアに位置する他のユーザデバイスと通信することができる場合がある。また、ユーザデバイスは、このユーザデバイスとは異なるTDL通信プロトコルを使用していて、現在異なるカバレッジエリアをカバーしている補助衛星の機能性にアクセスしてもよい。ゲートウェイ衛星のコンステレーションを利用して、ユーザデバイスの通信範囲を拡張し、ユーザデバイスに追加の機能性を提供し、このユーザデバイスを、異なるカバレッジエリアに位置する、他のやり方では互換性のないユーザデバイスに接続するための例示的な通信が、本明細書及び図6図8に関連してより詳細に説明される。
【0096】
図6は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの流れ600の態様を示す。プロセスの流れ600は、図5を参照して説明した第1のゲートウェイ衛星505、第2のゲートウェイ衛星510、第1の補助衛星515、第4の補助衛星530、及び第1のユーザデバイス535によって実行してもよい。いくつかの例では、プロセスの流れ600は、ユーザデバイスが、このユーザデバイスに現在接続されている補助衛星と実質的に重複しない現在のカバレッジエリアを有しており、このユーザデバイスとは異なる通信プロトコルを使用する補助衛星の機能にアクセスすることを可能にするプロセスの態様を示す。
【0097】
ブロック603において、第1のゲートウェイ衛星505は、第1のゲートウェイ衛星505と軌道結合された1つ以上の補助衛星(第1の補助衛星515を含む)を識別してもよく、第2のゲートウェイ衛星510は、第2のゲートウェイ衛星510と軌道結合された1つ以上の補助衛星(例えば、第4の補助衛星530)を識別してもよい。いくつかの場合には、第1のゲートウェイ衛星505及び第2のゲートウェイ衛星510は、発見メッセージをブロードキャストすること、及び応答メッセージを受信することに基づいて、1つ以上の補助衛星を発見する。いくつかの例では、発見及び応答メッセージは、ゲートウェイ通信プロトコルに従って送信される。補助衛星を識別した後、第1のゲートウェイ衛星505は、補助衛星との接続を確立してもよい。
【0098】
ブロック605において、第1のユーザデバイス535は、通信を生成してもよい。いくつかの場合には、通信は、第4の補助衛星530によって提供される機能性に関連付けられた情報を取得する要求を含んでもよい。上述したように、第1のユーザデバイス535は、例えば、通信プロトコルの非互換性及び/又は送信障害に起因して、第4の補助衛星530と直接通信することができない場合がある。
【0099】
矢印610において、第1のユーザデバイス535は、第1のTDL通信リンク595を介し第1のTDL通信プロトコルを使用して、第1の補助衛星515に通信を送信してもよい。第1のTDL通信プロトコルを使用して通信を送信することは、通信に含まれる要求を暗号化することと、暗号化された要求をデータパケットにパッケージ化することと、第1のTDL通信プロトコルに従ってデータパケットを波形として送信することとを含み得る。
【0100】
ブロック615において、第1の補助衛星515は、通信の意図された宛先を識別してもよい。いくつかの場合には、意図された宛先を識別することは、通信が第1の補助衛星515と現在通信しているユーザデバイスに向けられていないことを識別することを含む。いくつかの場合には、第1の補助衛星515は、通信に含まれる受信者アドレスを復号し、受信者アドレスがアクティブなユーザデバイスのアドレスのリスト、例えば、第1補助衛星515の通信範囲内に現在存在するユーザデバイスのリストと一致しないことによって、意図されたユーザデバイスが第1の補助衛星515と現在通信中ではないことを判定する。
【0101】
矢印620において、第1の補助衛星515は、通信が第1の補助衛星515と現在通信しているユーザデバイスに向けられていないことを判定することに基づいて、第1のGW/TDL通信リンク570を介して第1のゲートウェイ衛星505に通信を中継してもよい。いくつかの場合には、第1の補助衛星515は、GW/TDL通信プロトコルを使用して、通信、又は通信からのデータを送信することによって通信を中継する。GW/TDL通信プロトコルを使用して通信を送信することは、通信からデータを抽出することと、データを暗号化することと、データパケット内のデータを再パッケージ化することと、GW/TDL通信プロトコルに従ってデータパケットを波形で送信することとを含み得る。いくつかの場合には、抽出されたデータは、第2のTDL通信プロトコルの規格に従って暗号化される。他の場合には、GW/TDL通信プロトコルを使用して通信を送信することは、通信からデータを抽出することなく、GW/TDL通信プロトコルに従って構成されるデータパケット内に通信をカプセル化することを含む。他の場合には、第1の補助衛星515は、通信からデータを抽出することなく、第1のTDL通信プロトコルを使用して通信を中継することによって通信を中継する。
【0102】
ブロック625において、第1のゲートウェイ衛星505は、通信の宛先ノードを判定してもよい。いくつかの場合には、宛先ノードを判定することは、通信中のデータを復号すること、及び/又は通信に含まれる受信者アドレスを識別することを含む。いくつかの場合には、第1のゲートウェイ衛星505は、復号された受信者のアドレスと、第1クラスタ550に含まれる補助衛星用のアドレスのリスト(例えば、ルーティングテーブルに含まれる)、及び/又は第1のクラスタ550の現在の通信範囲にあるアクティブユーザデバイスのアドレスのリストとを比較してもよい。いくつかの例では、第1のゲートウェイ衛星505は、意図された宛先ノードが第1のクラスタ550内にないこと、又は第1のクラスタ550の第1の地理的カバレッジエリア560内にないことを判定してもよい。いくつかの例では、第1のゲートウェイ衛星505は、第1のゲートウェイ衛星505から意図された補助衛星又はユーザデバイスへの通信経路を示すルーティングテーブルを含んでもよい。いくつかの場合には、通信経路は、1つ以上の中間衛星を含む。
【0103】
いくつかの例では、第1のゲートウェイ衛星505は、クラスタ550の補助衛星と通信するためにLANを維持してもよい。例えば、第1のゲートウェイ衛星505は、クラスタ550のLANのAPとして機能してもよく、クラスタ550のLANとWANアドレスとの間でNATを実行してもよい。ゲートウェイ衛星505は、クラスタ550内の補助衛星にLANアドレスを割り当ててもよい(例えば、補助衛星には、同じサブネット上のLANアドレスを与えてもよい)。第1のゲートウェイ衛星505は、各補助衛星との間の通信が、第1のゲートウェイ衛星505によって他のゲートウェイ衛星(例えば、第2のゲートウェイ衛星510)又は商用通信衛星を介してルーティングされるように、(例えば、WANルーティング又は公衆IPv4若しくはIPv6アドレスを使用して)NATを実行してもよい。例えば、第1のゲートウェイ衛星505は、通信が別のゲートウェイ衛星に向けられていることを判定し、第1のゲートウェイ衛星505のWANアドレス及び特定のポート(例えば、クラスタ550の補助衛星に関連付けられている)に基づいて、通信に含まれる送信元アドレスを変換してもよい。追加的に又は代替的に、第1のゲートウェイ衛星505は、第1のゲートウェイ衛星のWANアドレスに一致する宛先アドレスで受信した通信を、それぞれのポートアドレスに基づいて、クラスタ550の補助衛星に変換してもよい。第1のゲートウェイ衛星505は、静的又は動的NATを実行してもよく、WAN上の隣接するホップ(例えば、他のゲートウェイ衛星、商用通信衛星)のルーティングテーブルの更新をプッシュしてもよい。
【0104】
矢印630において、第1のゲートウェイ衛星505は、通信が第2のクラスタ555によって現在カバーされているノードに対して意図されていることを判定することに基づいて、例えば、識別された受信者アドレス及び/又はルーティングテーブルに基づいて、GW/GW通信リンク590を介して第2のゲートウェイ衛星510に通信を中継してもよい。いくつかの例では、第1のゲートウェイ衛星505は、通信が第4の補助衛星530に対して意図されていることを判定することに基づいて、例えば、復号アドレスが第4の補助衛星530に対して記憶されたアドレス及びルーティングテーブルと一致することに基づいて、第2のゲートウェイ衛星510に通信を中継してもよい。いくつかの場合には、第1のゲートウェイ衛星505は、GW/GW通信プロトコルに従って通信を送信することによって、第2のゲートウェイ衛星510への通信を中継する。GW/GW通信プロトコルに従って通信を送信することは、GW/GW通信プロトコルに従って構成されるデータパケット内に通信をカプセル化することを含み得る。いくつかの場合には、第1のゲートウェイ衛星505は、例えば、第1のゲートウェイ衛星505に記憶されたルーティングテーブル及び/又はGW/GW通信リンク590の障害に基づいて、第2のゲートウェイ衛星510に通信を中継する中間ゲートウェイ衛星に通信を中継してもよい。
【0105】
ブロック635において、第2のゲートウェイ衛星510は、ブロック625を参照して同様に説明したように、通信の宛先ノードを判定してもよい。いくつかの場合には、第2のゲートウェイ衛星510は、通信が第4の補助衛星530に対して意図されていることを、例えば、復号アドレスが第4の補助衛星530のために記憶されたアドレスと一致することに基づいて判定してもよい。他の場合には、第2のゲートウェイ衛星510は、通信が、第2のクラスタ555内に含まれていないノードに対して意図されていることを判定してもよく、同様に、GW/GW通信リンクを介して第3のゲートウェイ衛星に通信を中継してもよい。
【0106】
いくつかの例では、第2のゲートウェイ衛星510は、クラスタ555の補助衛星と通信するためにLANを維持してもよい。例えば、第2のゲートウェイ衛星510は、クラスタ555のLANのAPとして機能してもよく、クラスタ555のLANとWANアドレスとの間でネットワークアドレス変換(NAT)を実行してもよい。第2のゲートウェイ衛星510は、クラスタ555内の補助衛星にLANアドレスを割り当ててもよい(例えば、補助衛星には、同じサブネット上のLANアドレスを与えてもよい)。第2のゲートウェイ衛星510は、各補助衛星との間の通信が、第2のゲートウェイ衛星510によって、他のゲートウェイ衛星(例えば、第1のゲートウェイ衛星505)又は商用通信衛星を介してルーティングされるように、(例えば、WANルーティング又は公衆IPv4若しくはIPv6アドレスを使用して)NATを実行してもよい。例えば、第2のゲートウェイ衛星510は、通信が別のゲートウェイ衛星に向けられていることを判定し、第2のゲートウェイ衛星510のWANアドレス及び特定のポート(例えば、クラスタ555の補助衛星に関連付けられている)に基づいて、通信に含まれる送信元アドレスを変換してもよい。追加的に又は代替的に、第2のゲートウェイ衛星510は、第2のゲートウェイ衛星510のWANアドレスに一致する宛先アドレスで受信した通信を、それぞれのポートアドレスに基づいて、クラスタ555の補助衛星に変換してもよい。第2のゲートウェイ衛星510は、静的又は動的NATを実行することができ、WAN(例えば、他のゲートウェイ衛星、商用通信衛星)上の近隣のホップのルーティングテーブルの更新をプッシュすることができる。
【0107】
矢印640において、第2のゲートウェイ衛星510は、第4の補助衛星530が通信の意図された宛先であることを判定することに基づいて、例えば、受信したアドレス及び/又は第2のゲートウェイ衛星510に記憶されたルーティングテーブルに基づいて、第4のGW/TDL通信リンク585を介して第4の補助衛星530に通信を中継してもよい。いくつかの場合には、通信から抽出されたデータを第1の補助衛星に中継することは、GW/TDL通信プロトコルに従って、通信をパッケージ化、暗号化、及び/又は送信することを含む。他の場合には、第2のゲートウェイ衛星510は、GW/TDL通信プロトコルに従って構成されるデータパケット内の通信に含まれる要求をカプセル化することによって、データを抽出することなく通信を中継する。他の場合には、第2のゲートウェイ衛星510は、第4の補助衛星530によって使用される第3のTDL通信プロトコルを使用して通信を中継することによって、データを抽出することなく通信を中継する。
【0108】
矢印645において、第4の補助衛星530は、第4のGW/TDL通信リンク585を介して通信に含まれる要求に対する応答を第2のゲートウェイ衛星510に送信してもよい。いくつかの場合には、応答は、第4の補助衛星530によって提供される機能性を使用して取得されたデータを含み得る。例えば、第4の補助衛星530は、衛星撮像を取得するように構成してもよく、特定の位置の画像を求める要求を復号することに基づいて、特定の位置の画像を含む応答を送信してもよい。第4の補助衛星530は、GW/TDL通信プロトコル又は第3のTDL通信プロトコルのいずれかを使用して応答を送信してもよい。
【0109】
ブロック650において、第2のゲートウェイ衛星510は、ブロック635を参照して同様に説明したように、応答の宛先ノードを判定してもよい。矢印655において、第2のゲートウェイ衛星510は、矢印630を参照して同様に説明したように、第1のゲートウェイ衛星505への応答を中継してもよい。
【0110】
ブロック660において、第1のゲートウェイ衛星505は、ブロック625を参照して同様に説明したように、応答の宛先ノードを判定してもよい。いくつかの場合には、第1のゲートウェイ衛星505は、第1の補助衛星515が宛先ノードであることを判定してもよい。
【0111】
矢印665において、第1のゲートウェイ衛星505は、第1のGW/TDL通信リンク570を介して、例えば、GW/TDL又は第1のTDL通信プロトコルのいずれかを使用して、第4の補助衛星530によって生成された応答を第1の補助衛星515に中継してもよい。
【0112】
矢印670において、第1の補助衛星515は、第1のTDL通信リンク595を介して、例えば、第1のTDL通信プロトコルを使用して、応答を第1のユーザデバイス535に中継してもよい。応答を受信した後、第1のユーザデバイス535は、データパケットを復号してもよい。したがって、第1のユーザデバイス535は、異なるTDL通信プロトコルを使用し、第1のユーザデバイス535の通信範囲外にある補助衛星の機能性にアクセスしてもよい。いくつかの場合には、第1のユーザデバイス535は、第1のクラスタ550に含まれる補助衛星の見通し線を越えている画像を反映する第4の補助衛星530から画像を取得してもよい。
【0113】
図7は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの流れ700の態様を示す。プロセスの流れ700は、第1のゲートウェイ衛星505、第2のゲートウェイ衛星510、第1の補助衛星515、第2の補助衛星520、第1のユーザデバイス535、及び図5を参照して説明した第2のユーザデバイス540によって実施してもよい。いくつかの例では、プロセスの流れ700は、ユーザデバイスに接続された補助衛星が、補助衛星の現在のカバレッジエリアの外側にあるユーザデバイスに到達できないときに、ユーザデバイスが拡張範囲通信を実行することを可能にするプロセスの態様を示している。
【0114】
ブロック703において、第1のゲートウェイ衛星505及び第2のゲートウェイ衛星510は、図6のブロック603を参照して同様に説明したように、1つ以上の補助衛星を識別してもよい。
【0115】
ブロック705において、第1のユーザデバイス535は、通信を生成してもよい。いくつかの場合には、通信は、第2のユーザデバイス540に対するメッセージ(例えば、音声又はデータメッセージ)を含んでもよい。上述したように、第1のユーザデバイス535は、例えば、第2のユーザデバイス540が第1のユーザデバイス535の通信範囲の外側にあるために、第2のユーザデバイス540と直接通信することができない場合がある。
【0116】
矢印710において、第1のユーザデバイス535は、図6の矢印610を参照して同様に説明したように、第1のTDL通信リンク595を介して第1の補助衛星515に通信を送信してもよい。ブロック715において、第1の補助衛星515は、図6のブロック615を参照して同様に説明したように、通信の意図された宛先を識別してもよい。矢印720において、第1の補助衛星515は、図6の矢印620を参照して同様に説明したように、第1のGW/TDL通信リンク570を介して第1のゲートウェイ衛星505に通信を中継してもよい。ブロック725において、第1のゲートウェイ衛星505は、図6のブロック625を参照して同様に説明したように、通信の宛先ノードを判定してもよい。矢印730において、第1のゲートウェイ衛星505は、図6の矢印630を参照して同様に説明したように、GW/GW通信リンク590を介して第2のゲートウェイ衛星510に通信を中継してもよい。ブロック735において、第2のゲートウェイ衛星510は、図6のブロック635を参照して同様に説明したように、通信の宛先ノードを判定してもよい。矢印740において、第2のゲートウェイ衛星510は、図6の矢印640を参照して同様に説明したように、第2のGW/TDL通信リンク575を介して第2の補助衛星520に通信を中継してもよい。
【0117】
矢印745において、第2の補助衛星520は、第2のTDL通信リンク597を介して、第2のユーザデバイス540に通信を中継してもよい。いくつかの場合には、第2の補助衛星520は、第1のユーザデバイス535によって使用される第1のTDL通信プロトコルを使用して、第2のユーザデバイス540への通信を中継する。したがって、第1のユーザデバイス535は、第1のユーザデバイス535とは異なるカバレッジエリア内に位置する別のユーザデバイスと通信することができる。いくつかの場合には、第2のユーザデバイス540は、第1のユーザデバイス535にメッセージ(例えば、応答)を同様に送信してもよい。
【0118】
図8は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの流れ800の態様を示す。プロセスの流れ800は、第1のゲートウェイ衛星505、第2のゲートウェイ衛星510、第1の補助衛星515、第3の補助衛星525、第1のユーザデバイス535、及び図5を参照して説明した第3のユーザデバイス545によって実施してもよい。いくつかの例では、プロセスの流れ800は、ユーザデバイスに接続された補助衛星が、補助衛星の現在のカバレッジエリアの外側にあるユーザデバイスに到達できないときに、ユーザデバイスが拡張範囲通信を実行することを可能にするプロセスの態様を示している。
【0119】
ブロック803において、第1のゲートウェイ衛星505及び第2のゲートウェイ衛星510は、図6及び図7のブロック603又はブロック703を参照して同様に説明したように、1つ以上の補助衛星を識別してもよい。
【0120】
ブロック805において、第1のユーザデバイス535は、通信を生成してもよい。いくつかの場合には、通信は、第3のユーザデバイス545に対するメッセージ(例えば、音声又はデータメッセージ)を含んでもよい。上述したように、第1のユーザデバイス535は、例えば、第3のユーザデバイス545が第1のユーザデバイス535とは異なる通信プロトコルを使用するため、及び/又は第1のユーザデバイス535の通信範囲の外側にあるため、第3のユーザデバイス545と直接通信することができない場合がある。
【0121】
矢印810において、第1のユーザデバイス535は、図6及び図7の矢印610及び矢印710を参照して同様に説明したように、第1のTDL通信リンク595を介して第1の補助衛星515に通信を送信してもよい。ブロック815において、第1の補助衛星515は、図6及び図7のブロック615及びブロック715を参照して同様に説明したように、通信の意図された宛先を識別してもよい。矢印820において、第1の補助衛星515は、図6及び図7の矢印620及び矢印720を参照して同様に説明したように、第1のGW/TDL通信リンク570を介して第1のゲートウェイ衛星505に通信を中継してもよい。ブロック825において、第1のゲートウェイ衛星505は、図6及び図7のブロック625及びブロック725を参照して同様に説明したように、通信の宛先ノードを判定してもよい。矢印830において、第1のゲートウェイ衛星505は、図6及び図7の矢印630及び矢印730を参照して同様に説明したように、GW/GW通信リンク590を介して第2のゲートウェイ衛星510に通信を中継してもよい。ブロック835において、第2のゲートウェイ衛星510は、図6及び図7のブロック635及びブロック735を参照して同様に説明したように、通信の宛先ノードを判定してもよい。矢印840において、第2のゲートウェイ衛星510は、図6及び図7の矢印640及び矢印740を参照して同様に説明したように、第3のGW/TDL通信リンク580を介して第3の補助衛星525に通信を中継してもよい。
【0122】
矢印845において、第3の補助衛星525は、第3のTDL通信リンク599を介して、第3のユーザデバイス545に通信を中継してもよい。いくつかの場合には、第3の補助衛星525は、第1のユーザデバイス535によって使用される第1のTDL通信プロトコルとは異なる第2のTDL通信プロトコルを使用して、第3のユーザデバイス545に通信を中継する。したがって、第1のユーザデバイス535は、異なる通信プロトコルを使用しており、かつ第1のユーザデバイス535とは異なるカバレッジエリア内に位置する別のユーザデバイスと通信することができる。いくつかの場合には、第3のユーザデバイス545は、第1のユーザデバイス535にメッセージ(例えば、応答)を同様に送信してもよい。
【0123】
図9は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする衛星通信サブシステム900の態様を示す。衛星通信サブシステム900は、図1図8を参照して説明したゲートウェイ衛星の一例であり得るゲートウェイ衛星905を含み得る。ゲートウェイ衛星905は、LEO内に位置決めしてもよい。
【0124】
衛星通信サブシステム900は、第1の補助衛星910と第2の補助衛星915とを含んでもよく、これらは、図1図8を参照して説明した補助衛星の例であり得る。第1の補助衛星910及び第2の補助衛星915は、図1を参照して一般的に説明したように、ゲートウェイ衛星905と軌道結合してもよい。したがって、ゲートウェイ衛星905、第1の補助衛星910、及び第2の補助衛星915は、クラスタ940内に配置してもよく、図1図8を参照して一般的に説明したように、第1のGW/TDL通信リンク950及び第2のGW/TDL通信リンク955を使用して互いに通信してもよい。いくつかの場合には、第1の補助衛星910は、第1のTDL通信プロトコルに対して構成してもよく、第2の補助衛星915は、第2のTDL通信プロトコルに対して構成してもよい。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星905は、図2図8を参照して一般的に説明したように、補助衛星と他のゲートウェイ衛星との間の通信を中継するように構成してもよい。
【0125】
衛星通信サブシステム900は、第1のユーザデバイス925と第2のユーザデバイス930とを含んでもよく、これらは、図1図8を参照して説明したユーザデバイスの例であり得る。第1のユーザデバイス925は、地理的カバレッジエリア945の外側に位置してもよいが、いくつかの場合には、第1のユーザデバイス925は、地理的カバレッジエリアの内側に配置してもよい。第2のユーザデバイス930は、クラスタ940の地理的カバレッジエリア945内に位置してもよい。第2のユーザデバイス930は、図1図8を参照して一般的に説明したように、TDL通信リンク960を使用して第2の補助衛星915と通信してもよい。いくつかの場合には、第1のユーザデバイス925は、ネットワーク通信プロトコルに対して構成してもよく、第2のユーザデバイス930は、第2のTDL通信プロトコルに対して構成してもよい。いくつかの場合には、第2のユーザデバイス930は、図2図4を参照して同様に説明したように、クラスタ940内の補助衛星及び地理的カバレッジエリア945内のユーザデバイスと通信してもよい。第2のユーザデバイス930はまた、図5図8を参照して同様に説明したように、異なる地理的カバレッジエリア内の異なるクラスタ及びデバイス内の補助衛星と通信してもよい。
【0126】
衛星通信サブシステム900は、図1を参照して説明した商用衛星の一例である商用衛星920を含み得る。いくつかの場合には、商用衛星920は、GEO内に位置決めしてもよい。商用衛星920は、図1を参照して一般的に説明したように、GW/CL通信リンク965を使用してゲートウェイ衛星905と通信してもよい。商用衛星920は、図1を参照して一般的に説明したように、商用ゲートウェイ通信リンク970を使用して商用ゲートウェイ935と通信してもよい。
【0127】
衛星通信サブシステム900は、図1を参照して説明した商用ゲートウェイの一例である商用ゲートウェイ935を含み得る。商用ゲートウェイ935は、図1を参照して一般的に説明したように、ネットワーク通信リンク975を使用して第1のユーザデバイス925と通信してもよい。いくつかの場合には、商用ゲートウェイ935は、ネットワークサーバなどの中間デバイスを介して第1のユーザデバイス925と通信する。
【0128】
上記及び本明細書で説明するように、補助衛星は、商用情報ネットワークへの接続により構成しなくてもよい。したがって、ユーザデバイスは、補助衛星を介して、商用ネットワークにアクセスすることができない場合がある。
【0129】
補助衛星(例えば、第1の補助衛星910及び/又は第2の補助衛星915)を商用情報ネットワークに接続するために、ゲートウェイ衛星(例えば、ゲートウェイ衛星905)は、補助衛星と軌道結合してもよく、商用衛星(例えば、商用衛星920)と通信するように構成してもよい。ゲートウェイ衛星は、例えば、プロトコル変換及び波形正規化技術を使用して、補助衛星と商用衛星との間の通信をルーティングするように構成してもよい。
【0130】
商用衛星及び補助衛星と通信するように構成されたゲートウェイ衛星を軌道結合することによって、商用情報ネットワークに接続されている任意のユーザデバイス(例えば、第1のユーザ装置925)は、例えば、通信プロトコルの非互換性及び/又は接続障害に起因して、他のやり方ではユーザデバイスがアクセスできない補助衛星の機能にアクセスできる場合がある。ゲートウェイ衛星を利用して追加の機能性を提供し、他のやり方では互換性のないユーザデバイスを商用情報ネットワークを通じて接続するための例示的な通信は、本明細書で、及び図10及び図11に関してより詳細に説明される。
【0131】
図10は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの流れ1000の態様を示す。プロセスの流れ1000は、図9を参照して説明したように、ゲートウェイ衛星905、第1の補助衛星910、の商用衛星920、第1のユーザデバイス925、及び商用ゲートウェイ935によって実施することができる。いくつかの例では、プロセスの流れ1000は、ネットワーク通信プロトコルを使用してユーザデバイスが補助衛星の機能性にアクセスすることを可能にするプロセスの態様を示しており、補助衛星は、ネットワーク通信プロトコルに対して構成されなくてもよく、ユーザデバイスは、補助衛星の通信範囲の内側又は外側に位置してもよい。
【0132】
ブロック1003において、ゲートウェイ衛星905は、ゲートウェイ衛星905と軌道結合された1つ以上の補助衛星(第1の補助衛星910を含む)を識別してもよい。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星905は、発見メッセージをブロードキャストし、応答メッセージを受信することに基づいて、1つ以上の補助衛星を発見する。いくつかの例では、発見及び応答メッセージは、ゲートウェイ通信プロトコルに従って送信される。補助衛星を識別した後、ゲートウェイ衛星905は、補助衛星との接続を確立してもよい。
【0133】
ブロック1005において、第1のユーザデバイス925は、通信を生成してもよい。いくつかの場合には、通信は、第1の補助衛星910によって提供される機能性に関連付けられた情報を取得する要求を含んでもよい。上述したように、第1のユーザデバイス925は、例えば、通信プロトコルの非互換性及び/又は送信障害に起因して、第1の補助衛星910と直接通信することができない場合がある。
【0134】
矢印1010において、第1のユーザデバイス925は、ネットワーク通信リンク975を介して、例えば、ネットワーク通信プロトコルを使用して、商用ゲートウェイ935に通信を送信してもよい。いくつかの場合には、第1のユーザデバイス925は、通信をルーティングして商用ゲートウェイ935にパーソナルデバイスを形成するように構成された中間商用サーバを介して、商用ゲートウェイ935に通信を送信する。他の場合には、第1のユーザデバイス925は、通信を商用ゲートウェイ935に直接送信してもよい。ネットワーク通信プロトコルを使用して通信を送信することは、通信に含まれる要求を暗号化することと、暗号化された要求をデータパケットにパッケージ化することと、ネットワーク通信プロトコルに従って、データパケットを波形として送信することとを含み得る。
【0135】
矢印1015において、商用ゲートウェイ935は、商用ゲートウェイ通信リンク970を介して、商用衛星920に通信を中継してもよい。いくつかの場合には、通信を送信することは、商用衛星通信プロトコルに従って、商用衛星と通信するための別のデータパケット内にデータパケットをカプセル化することを含み得る。
【0136】
ブロック1020において、商用衛星920は、通信の意図された宛先を識別してもよい。いくつかの場合には、意図された宛先を判定することは、通信に含まれる受信者アドレスを復号することを含む。いくつかの場合には、商用衛星920は、商用衛星920に記憶されたルーティングテーブルに基づいて、意図された宛先への通信経路を判定する。いくつかの場合には、通信経路は、1つ以上の中間ゲートウェイ衛星及び/又は補助衛星を含む。
【0137】
矢印1025において、商用衛星920は、通信及び/又は通信経路の意図された宛先を識別することに基づいて、GW/CL通信リンク965を介してゲートウェイ衛星905に通信を中継してもよい。いくつかの場合には、商用衛星920は、通信の意図された宛先が、クラスタ940内の補助衛星、又は地理的カバレッジエリア945内のユーザデバイスであることを判定した後、ゲートウェイ衛星905に通信を中継する。いくつかの場合には、商用衛星920は、商用衛星920において構成された商用ネットワーク通信プロトコルを使用して、ゲートウェイ衛星905に通信を中継する。いくつかの場合には、商用衛星920は、商用衛星920が通信の宛先を判定しない場合、商用衛星の通信範囲内の全てのゲートウェイ衛星へ通信を中継してもよい。
【0138】
ブロック1030において、ゲートウェイ衛星905は、通信の宛先ノードを判定してもよい。いくつかの場合には、宛先ノードを判定することは、通信中のデータを復号すること、及び/又は通信に含まれる受信者アドレスを識別することを含む。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星905は、復号された受信者アドレスと、クラスタ940内に含まれる補助衛星のアドレスのリスト及び/又はクラスタ940の現在通信範囲(例えば、地理的カバレッジエリア945内)にあるアクティブユーザデバイスのアドレスのリストとを比較してもよい。いくつかの例では、ゲートウェイ衛星905は、通信が第1の補助衛星910に対して意図されていることを、例えば、復号アドレスが第1の補助衛星910のために記憶されたアドレスと一致することに基づいて判定してもよい。いくつかの例では、ゲートウェイ衛星905は、ゲートウェイ衛星905から意図された補助衛星又はユーザデバイスへの通信経路を示すルーティングテーブルを含んでもよい。いくつかの場合には、通信経路は、1つ以上の中間衛星を含む。
【0139】
矢印1035において、ゲートウェイ衛星905は、第1の補助衛星910が通信及び/又はルーティングテーブルの意図された宛先であることを判定することに基づいて、第1のGW/TDL通信リンク950を介して第1の補助衛星910に通信を中継してもよい。いくつかの場合には、通信から抽出されたデータを第1の補助衛星910に中継することは、GW/TDL通信プロトコルに従って、通信をパッケージ化、暗号化、及び/又は送信することを含む。他の場合には、ゲートウェイ衛星905は、GW/TDL通信プロトコルに従って構成されるデータパケット内の通信に含まれる要求をカプセル化することによって、データを抽出することなく通信を中継する。他の場合には、ゲートウェイ衛星905は、第3の補助衛星910によって使用される第1のTDL通信プロトコルを使用して通信を中継することによって、データを抽出することなく通信を中継する。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星905は、識別された受信者アドレス及びルーティングテーブルに基づいて、例えば、宛先ノードが、他のゲートウェイ衛星と軌道結合されている、補助衛星又は補助衛星に接続されたユーザデバイスであることを判定することに基づいて、別のゲートウェイ衛星に通信を中継してもよい。
【0140】
矢印1040において、第1の補助衛星910は、第1のGW/TDL通信リンク950を介して通信に含まれる要求に対する応答をゲートウェイ衛星905に送信してもよい。いくつかの場合には、応答は、第1の補助衛星910によって提供される機能性を使用して取得されたデータを含み得る。例えば、第1の補助衛星910は、衛星撮像を取得するように構成してもよく、特定の位置の画像を求める要求を復号することに基づいて、特定の位置の画像を含む応答を送信してもよい。第1の補助衛星910は、GW/TDL通信プロトコル又は第3のTDL通信プロトコルのいずれかを使用して応答を送信してもよい。
【0141】
ブロック1045において、ゲートウェイ衛星905は、ブロック1030を参照して同様に説明したように、応答の宛先ノードを判定してもよい。いくつかの場合には、ゲートウェイ衛星905は、商用衛星920が宛先ノードであることを判定してもよい。
【0142】
矢印1050において、ゲートウェイ衛星205は、第1の補助衛星910から受信した応答を、GW/CL通信リンク965を介して、例えば、GW/CL又は商用通信プロトコルのいずれかを使用して商用衛星920に中継してもよい。
【0143】
ブロック1055において、商用衛星920は、ブロック1020を参照して同様に説明したように、応答の宛先ノードを判定してもよい。
【0144】
矢印1060において、商用衛星920は、商用ゲートウェイ通信リンク970を介して、商用ゲートウェイ935への応答を中継してもよい。
【0145】
矢印1065において、商用ゲートウェイ935は、ネットワーク通信リンク975を介して、第1のユーザデバイス925に応答を中継してもよい。いくつかの場合には、商用ゲートウェイ935は、応答を第1のユーザデバイス925に直接送信してもよい。他の場合には、商用ゲートウェイ935は、応答を第1のユーザデバイス925に中継する商用サーバに応答を送信してもよい。したがって、第1のユーザデバイス925は、商用ネットワークに接続されることによって、補助衛星の機能性にアクセスすることができる。また、第1の補助衛星910は、商用ネットワーク上の通信をサポートするように構成されていなくても、商用ネットワークに組み込むことができる。
【0146】
図11は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポート及び利用するプロセスの流れ1100の態様を示す。プロセスの流れ1100は、図9を参照して説明したように、ゲートウェイ衛星905、第2の補助衛星915、商用衛星920、第1のユーザデバイス925、第2のユーザデバイス930、及び商用ゲートウェイ935によって実施してもよい。いくつかの例では、プロセスの流れ1100は、商用ネットワークに接続されているユーザデバイスが、このユーザデバイスとの直接通信又は商用ネットワークを介した通信をサポートするように構成されていない、別のユーザデバイスとの通信(拡張された範囲での通信を含む)を実行することを可能にするプロセスの態様を示す。
【0147】
ブロック1103において、ゲートウェイ衛星905は、図10のブロック1003を参照して同様に説明したように、1つ以上の補助衛星を同様に識別してもよい。
【0148】
ブロック1105において、第1のユーザデバイス925は、通信を生成してもよい。いくつかの場合には、通信は、第2のユーザデバイス930に対するメッセージ(例えば、音声又はデータメッセージ)を含んでもよい。上述したように、第1のユーザデバイス925は、例えば、第2のユーザデバイス930が異なる通信プロトコルを使用しているため、及び/又は第1のユーザデバイス925の通信範囲の外側にあるため、第2のユーザデバイス930と直接通信できない場合がある。
【0149】
矢印1110において、第1のユーザデバイス925は、図10の矢印1010を参照して同様に説明したように、ネットワーク通信リンク975を介して、商用ゲートウェイ935に通信を送信してもよい。矢印1115において、商用ゲートウェイ935は、図10の矢印1015を参照して同様に説明したように、商用ゲートウェイ通信リンク970を介して、商用衛星へ通信を中継してもよい。ブロック1120において、商用衛星920は、図10のブロック1020を参照して同様に説明したように、通信の意図された宛先を識別してもよい。矢印1125において、商用衛星920は、図10の矢印1025を参照して同様に説明したように、GW/CL通信リンク965を介して、ゲートウェイ衛星905に通信を中継してもよい。ブロック1130において、ゲートウェイ衛星905は、図10のブロック1030を参照して同様に説明したように、通信の宛先ノードを判定してもよい。矢印1135において、ゲートウェイ衛星905は、図10の矢印1035を参照して同様に説明したように、第2のGW/TDL通信リンク955を介して第2の補助衛星915に通信を中継してもよい。
【0150】
矢印1140において、第2の補助衛星915は、TDL通信リンク960を介して、例えば、第2のTDL通信プロトコルを使用して、第2のユーザデバイス930に通信を中継してもよい。したがって、第1のユーザデバイス925は、商用ネットワークに接続されることによって、商用ネットワークに対して構成されていない別のユーザデバイスと通信することができる。いくつかの場合には、第2のユーザデバイス930は、第1のユーザデバイス925にメッセージ(例えば、応答)を同様に送信してもよい。
【0151】
図12は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする衛星コントローラ1200のブロック図を示す。衛星コントローラ1200は、衛星に、本明細書で説明されるプロセスのうちの1つ以上を実行させるように構成することができる。衛星コントローラの全て又は態様は、ゲートウェイ衛星又は補助衛星内に実装してもよい。衛星コントローラ1200は、プロセッサ1210と、メモリ1215と、アクチュエータコントローラ1245と、衛星通信マネージャ1230と、通信インターフェース1240とを含み得る。これらの構成要素の各々は、1つ以上のバス(バス1235など)を介して、直接的又は間接的に互いに通信してもよい。
【0152】
メモリ1215は、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)及び/又は読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)を含むことができる。メモリ1215は、(例えば、Linux又はWindowsカーネル上に構築された)オペレーティングシステム(operating system、OS)1220を記憶してもよい。メモリ1215はまた、実行されると、異なる固有のアンテナパターンに従って通信サービスを提供することに関連する本明細書に記載された様々な機能をプロセッサ1210に実行させるように構成された命令を含む、コンピュータ可読のコンピュータ実行可能コード1225を記憶することもできる。代替的に、コード1225は、プロセッサ1210によって直接実行可能でなくてもよいが、衛星コントローラ1205に(例えば、コンパイル及び実行されるとき)、本明細書に記載される機能のうちの1つ以上を実行させるように構成してもよい。
【0153】
アクチュエータコントローラ1245は、衛星又は衛星の通信アンテナの位置及び/又は配向を変更するために使用される、衛星の1つ以上のアクチュエータを制御するように構成してもよい。アクチュエータコントローラ1245は、事前プログラムされた命令(例えば、動作構成、制御アルゴリズム、コントローラ利得、オフセット、不動帯、乗算器など)及び/又は受信信号に応答して、1つ以上のアクチュエータに送出される様々な制御信号を生成してもよい。
【0154】
通信インターフェース1240は、複数の通信プロトコルを使用して複数のタイプの衛星間の通信をサポートするように構成してもよい。通信インターフェース1240は、信号1250を送受信するように構成してもよい。いくつかの場合には、通信インターフェース1240は、1つ以上の衛星から通信を受信するために1つ以上の無線周波数(RF)チェーンを含んでもよい。いくつかの例では、通信インターフェースは、ゲートウェイ衛星と補助衛星との間の通信のために無線及びゲートウェイ通信プロトコルにより構成されている。いくつかの例では、通信インターフェースは、ゲートウェイ衛星と商用衛星との間の通信のために無線及びゲートウェイ通信プロトコルにより構成されている。いくつかの例では、通信インターフェースは、ゲートウェイ衛星と別のゲートウェイ衛星との間の通信のために無線及びゲートウェイ通信プロトコルを用いて構成されている。いくつかの例では、通信インターフェースは、補助衛星とユーザデバイスとの間の通信のために無線及びTDL通信プロトコルにより構成されている。
【0155】
衛星通信マネージャ1230は、衛星間の通信を中継及び/又はルーティングするように構成してもよい。いくつかの場合には、衛星通信マネージャ1230は、通信の宛先ノードを判定するように構成してもよい。いくつかの例では、衛星通信マネージャ1230は、通信が別の衛星に向けられていることを判定した後に、ゲートウェイ衛星への通信を中継するように構成してもよい。いくつかの例では、衛星通信マネージャ1230は、補助衛星間の通信をルーティングするように構成してもよい。いくつかの場合には、補助衛星間の通信をルーティングすることは、他のゲートウェイ衛星への通信を中継することを含み得る。
【0156】
プロセッサ1210、メモリ1215、アクチュエータコントローラ1245、衛星通信マネージャ1230、及び/又は通信インターフェース1240を含む衛星コントローラ1200は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、又は他のプログラマブル論理デバイス、別個のゲート若しくはトランジスタ論理、個別のハードウェア構成要素、又は本明細書に記載される機能を実施するように設計されたこれらの任意の組み合わせで実装又は実施してもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替的に、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシンであってもよい。衛星コントローラ1200はまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSP及びマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併せた1つ以上のマイクロプロセッサ、統合メモリ、個別のメモリ、又はこのような任意の他の構成として実装することもできる。
【0157】
図13は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする例示的なゲートウェイ衛星1300のブロック図を示す。ゲートウェイ衛星1300は、補助衛星、他のゲートウェイ衛星、又は商用通信衛星への、これらからの、及びこれらの間の通信をルーティングするように構成してもよい。ゲートウェイ衛星1300は、プロセッサ1310と、GW/TDL通信マネージャ1315と、GW/GW通信マネージャ1320と、GW/CL通信マネージャ1325と、暗号化構成要素1330と、プロトコルトランスレータ1335と、を含み得る。ゲートウェイ衛星1300はまた、第1のアンテナ1340と、第2のアンテナ1345と、第3のアンテナ1350とを含み得る。
【0158】
プロセッサ1310は、1つ以上の衛星から受信された、又はこれに対して意図された通信を処理するように構成してもよい。いくつかの場合には、プロセッサ1310は、レッドプロセッサと、ブラックプロセッサとを含み得る。レッドプロセッサは、暗号化機能(認証及び保護など)を実行するように構成してもよい。また、ブラックプロセッサは、通信固有の機能(データのパケット化、予備通信の宛先ノードの判定など)を実行するように構成してもよい。いくつかの場合には、プロセッサ1310は、図12を参照して説明したプロセッサ1210の一例であってもよい。
【0159】
暗号化構成要素1330は、暗号化プロセッサによって実行されない暗号機能(例えば、暗号鍵の復号、暗号化、記憶、及び保守)を実行するように構成してもよい。プロトコル変換器1335は、受信した通信をある通信プロトコル(例えば、通信を送信するために使用される第1のTDL通信プロトコル)から、別の通信プロトコル(例えば、通信のために判定された宛先ノードに関連付けられた第2のTDL通信プロトコル)に変換するように構成してもよい。いくつかの場合には、レッドプロセッサ又は暗号化構成要素1330は、プロセッサ1310の信頼できる実行環境に配置してもよい。いくつかの場合には、暗号化構成要素1330及びプロトコル変換器1335は、図12の衛星通信マネージャ1230に含まれてもよい。
【0160】
GW/TDL通信マネージャ1315は、(例えば、TDLクロスリンクを介して)補助衛星から受信され、補助衛星に送信される通信を管理するように構成してもよい。いくつかの場合には、GW/TDL通信マネージャ1315は、GW/TDL通信プロトコルに従って構築される通信をサポートするように構成してもよい。追加的に又は代替的に、GW/TDL通信マネージャ1315は、1つ以上のTDL通信プロトコルに従って構築される通信をサポートするように構成してもよい。いくつかの場合には、GW/TDL通信マネージャ1315は、第1のアンテナ1340を使用して、通信を、補助衛星から受信して補助衛星に送信してもよい。
【0161】
GW/GW通信マネージャ1320は、(例えば、GW/GWクロスリンクを介して)ゲートウェイ衛星間の通信を管理するように構成してもよい。いくつかの場合には、GW/GW通信マネージャ1320は、GW/GW通信プロトコルに従って構築される通信をサポートするように構成してもよい。いくつかの場合には、GW/GW通信マネージャ1320は、ゲートウェイ衛星からの通信を受信するために第2のアンテナ1345を使用してもよい。いくつかの場合には、第2のアンテナ1345は、第1のアンテナ1340とは異なるように構成してもよい。例えば、第2のアンテナ1345は、第1のアンテナ1340とは異なる周波数のセットにわたって受信するように構成してもよい。
【0162】
GW/CL通信マネージャ1325は、(例えば、GW/CLクロスリンクを介して)ゲートウェイ衛星と商用衛星との間の通信を管理するように構成してもよい。いくつかの場合には、GW/CL通信マネージャ1325は、GW/CL通信プロトコルに従って構築される通信をサポートするように構成してもよい。追加的に又は代替的に、GW/CL通信マネージャ1325はまた、CL通信プロトコルに従って構築される通信をサポートするようにも構成してもよい。いくつかの場合には、GW/CL通信マネージャ1325は、第3のアンテナ1350を使用して、商用衛星からの通信を受信してもよい。いくつかの場合には、第3のアンテナ1350は、第1のアンテナ1340及び/又は第2のアンテナ1345とは異なるように構成してもよい。例えば、第3のアンテナ1360は、第1のアンテナ1340及び/又は第2のアンテナ1345とは異なる周波数のセットにわたって受信するように構成してもよい。
【0163】
いくつかの場合には、GW/TDL通信マネージャ1315と、GW/GW通信マネージャ1320と、GW/CL通信マネージャ1325と、第1アンテナ1340と、第2アンテナ1345と、第3アンテナ1350とは、図12の通信インターフェース1240などの通信インターフェースに含まれてもよい。
【0164】
図14は、本明細書に開示される、離散された衛星コンステレーションをサポートする例示的な補助衛星1400のブロック図を示す。補助衛星1400は、ユーザでバイスに機能性を提供し、TDL通信プロトコルを使用するように構成してもよい。補助衛星1400は、プロセッサ1410と、TDL通信マネージャ1415と、GW/TDL通信マネージャ1420と、暗号化構成要素1425と、第1アンテナ1430と、第2アンテナ1435とを含み得る。
【0165】
プロセッサ1410は、ユーザデバイスから受信された、又はユーザデバイスに対して意図された通信を処理するように構成してもよい。いくつかの場合には、プロセッサ1410は、図12を参照して説明したプロセッサ1210の一例であってもよい。
【0166】
TDL通信マネージャ1415は、(例えば、TDL通信リンクを介して)ユーザデバイスから受信し、ユーザデバイスに送信される通信を管理するように構成してもよい。いくつかの場合には、TDL通信マネージャ1415は、TDL通信プロトコルに従って構築される通信をサポートするように構成してもよい。TDL通信マネージャ1415は、受信した通信をプロセッサ1410に提供することができる。いくつかの場合には、TDL通信マネージャ1415は、第1のアンテナ1430を使用して、ユーザデバイスと通信を送受信し、及び/又は補助衛星1400において構成されたTDL通信プロトコルを使用する補助衛星と通信を送受信してもよい。
【0167】
GW/TDL通信マネージャ1420は、(例えば、GW/TDLクロスリンクを介して)ゲートウェイ衛星から受信され、ゲートウェイ衛星に送信される通信管理するように構成することができる。いくつかの場合には、GW/TDL通信マネージャ1420は、GW/TDL通信プロトコルに従って構築される通信をサポートするように構成することができる。追加的に又は代替的に、GW/TDL通信マネージャ1420は、補助衛星1400において構成されたTDL通信プロトコルに従って構築される通信をサポートするように構成してもよい。いくつかの場合には、GW/TDL通信マネージャ1420は、第2のアンテナ1435を使用して、例えば、補助衛星1400において構成されたゲートウェイ通信プロトコル又はTDL通信プロトコルのいずれかを使用して、ゲートウェイ衛星と通信を送受信してもよい。いくつかの場合には、第2のアンテナ1435は、第1のアンテナ1430とは異なるように構成してもよく、例えば、第2のアンテナ1435は、第1のアンテナ1430とは異なる周波数のセットを介して受信するように構成してもよい。
【0168】
いくつかの場合には、TDL通信マネージャ1415及びGW/TDL通信マネージャ1420、第1のアンテナ1430、及び第2のアンテナ1435は、図12の通信インターフェース1240などの通信インターフェースに含まれてもよい。
【0169】
暗号化構成要素1425は、暗号化機能(復号、暗号化、認証、及び保護を含む)を実行するように構成してもよい。いくつかの場合には、暗号化構成要素1425は、図12の衛星通信マネージャ1230に含まれてもよい。
【0170】
図15は、本開示の態様による、離散された衛星コンステレーションをサポートする方法1500を示す流れ図である。方法1500の動作は、本明細書に記載するように、ゲートウェイ衛星又はその構成要素によって実装してもよい。例えば、方法1500の動作は、図12及び図13を参照して説明したゲートウェイ衛星によって実行してもよい。追加的に又は代替的に、ゲートウェイ衛星は、専用ハードウェアを使用して以下に説明される機能の態様を実行してもよい。
【0171】
1505において、ゲートウェイ衛星は、第1のゲートウェイ衛星と軌道結合されており、かつ第1の機能性を提供する第1の補助衛星から、第1の通信プロトコルを使用した通信を受信してもよい。1505の動作は、本明細書に記載された方法に従って実施してもよい。いくつかの例では、1505の動作の側面は、図13を参照して説明したように、GW/TDL通信マネージャによって実行してもよい。
【0172】
1510において、ゲートウェイ衛星は、複数の宛先ノードの中から、通信をルーティングするための宛先ノードを選択してもよく、複数の宛先ノードは、第1のゲートウェイ衛星と軌道結合されており、かつ第2の機能を提供する第2の補助衛星と、第2の軌道を有する第2のゲートウェイ衛星と、第3の軌道を有する商用通信衛星とを含む。1510の動作は、本明細書に記載された方法に従って実施してもよい。いくつかの例では、1510の動作の態様は、図13を参照して説明したように、プロセッサ1310によって実行してもよい。
【0173】
1515において、ゲートウェイ衛星は、宛先ノードへの通信に関連付けられた情報を送信してもよい。1515の動作は、本明細書に記載された方法に従って実施してもよい。いくつかの例では、1515の動作の態様は、図13を参照して説明したように、GW/TDL通信マネージャ、GW/GW通信マネージャ、及び/又はGW/CL通信マネージャによって実行してもよい。
【0174】
図16は、本開示の態様に従って、離散された衛星コンステレーションをサポートする方法1600を示す流れ図である。方法1600の動作は、本明細書に記載された補助衛星又はその構成要素によって実装してもよい。例えば、方法1600の動作は、図12及び図14を参照して説明した補助衛星によって実行してもよい。追加的に又は代替的に、補助衛星は、専用ハードウェアを使用して、以下に記載する機能の態様を実行してもよい。
【0175】
1605において、補助衛星は、第1の通信プロトコルを使用して、ゲートウェイ衛星との接続を確立してもよく、第1の補助衛星は、ゲートウェイ衛星と軌道結合される。1605の動作は、本明細書に記載された方法に従って実施してもよい。いくつかの例では、1605の動作の態様は、図14を参照して説明したように、GW/TDL通信マネージャによって実行してもよい。
【0176】
1610において、補助衛星は、第2の通信プロトコルを使用して通信を受信してもよい。1610の動作は、本明細書に記載された方法に従って実施してもよい。いくつかの例では、1610の動作の態様は、図14を参照して説明したように、TDL通信マネージャによって実行してもよい。
【0177】
1615において、補助衛星は、通信が第2の補助衛星又は第2の補助衛星によってサービスを提供されているデバイスに向けられていることを判定してもよい。1615の動作は、本明細書に記載された方法に従って実施してもよい。いくつかの例では、1615の動作の態様は、図14を参照して説明したように、プロセッサによって実行してもよい。
【0178】
1620において、補助衛星は、第1の通信プロトコルを使用して、判定することに少なくとも部分的に基づいて、通信からのデータをゲートウェイ衛星に送信してもよく、ゲートウェイ衛星は、通信を、第2の補助衛星に直接ルーティングするか、又は通信を、第2の軌道を有する第2のゲートウェイ衛星を介して、第2の補助衛星に間接的にルーティングするように構成されている。1620の動作は、本明細書に記載された方法に従って実施してもよい。いくつかの例では、1620の動作の態様は、図14を参照して説明したように、GW/TDL通信マネージャによって実行してもよい。
【0179】
本明細書に記載した方法は、可能である実施態様を説明していること、並びに動作及び工程は、再編成ないし修正され得ること、並びに他の実施態様が可能であることに留意されたい。更に、2つ以上の方法から組み合わされた態様であってもよい。
【0180】
添付図面と関連して上述された詳細な説明は、例を記載しており、実施され得るか又は請求項の範囲内にある例のみを必ずしも表していない。「例」という用語は、本明細書において使用される場合、「例、事例、又は実例としての役割を果たすこと」を意味し、「好ましい」又は「他の例よりも有利である」ことを意味しない。詳細な説明には、記載された技術の理解を提供する目的のための具体的な詳細内容が含まれる。しかしながら、これらの技法は、これらの具体的な詳細を伴わずに実践してもよい。いくつかの場合には、周知の構造体及び装置が、ブロック図の形式で示され、記載された例の概念を曖昧にすることを回避している。
【0181】
情報及び信号は、様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表してもよい。例えば、上記の説明全体を通じて参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは磁性粒子、光場若しくは光学粒子、又はこれらの任意の組み合わせによって表すことができる。
【0182】
本明細書の開示に関連して説明される様々な例示的なブロック及び構成要素は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、ASIC、FPGA若しくは他のプログラマブルロジックデバイス、別個のゲート若しくはトランジスタ論理、別個のハードウェア構成要素、又は本明細書に記載される機能を実行するように設計された、これらのいずれかの組み合わせで実現又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替的に、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシンであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせたマイクロプロセッサ、又はいずれかの他のそのような構成として実装してもよい。
【0183】
本明細書で説明される関数は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、又はこれらのいずれかの組み合わせで実現することができる。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実現される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の命令又はコードとして格納されるか、又は送信することができる。他の例及び実施態様は、本開示及び添付の請求項の範囲内にある。例えば、ソフトウェアの性質により、上述の機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハード配線、又はこれらのいずれかの組み合わせを使用して実現することができる。また、機能を実行する特徴は、様々な位置に物理的に配置してもよく、機能の一部が異なる物理的位置において実現されるように分散することも含む。本明細書で使用されるように、「及び/又は」という用語は、2つ以上の項目のリストで使用される場合、列挙された項目のいずれか1つがそれ自体によって使用され得ること、又は列挙された項目のうちの2つ以上のいずれかの組み合わせを用いることができることを意味する。例えば、組成物が成分A、B、及び/又はCを含有するものとして記載されている場合、その組成物、はAのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBの組み合わせ、A及びCの組み合わせ、B及びCの組み合わせ、又はA、B、及びCの組み合わせを含むことができる。また、特許請求の範囲も含めて本明細書で使用されるとき、項目の列挙(例えば、「のうちの少なくとも1つ」又は「のうちの1つ又は複数」などの熟語によって前置きされる項目の列挙)で使用されるときの「又は」は、離接的な列挙を示し、その結果、例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」とは、A若しくはB若しくはC、又はAB若しくはAC若しくはBC、又はABC(すなわち、AかつBかつC)を意味する。
【0184】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラムの1つ場所から別の場所への転送を容易にするいずれかの媒体を含む通信媒体との両方を含む。記憶媒体は、汎用又は専用コンピュータによってアクセスすることができるいずれかの利用可能な媒体であってもよい。例として、限定するものではないが、コンピュータ可読媒体としては、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM、又は他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、若しくは他の磁気記憶装置、又は命令若しくはデータ構造の形態で望ましいプログラムコードを搬送若しくは記憶するために使用することができ、汎用又は専用コンピュータ、あるいは汎用又は専用プロセッサによってアクセスすることができるいずれかの他の媒体を挙げることができる。また、いずれかの接続は、コンピュータ可読媒体と適切に称される。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(digital subscriber line、DSL)、又は赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるように、ディスク(Disk)及びディスク(Disc)には、コンパクトディスク(compact disc、CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多目的ディスク(digital versatile disc、DVD)、フロッピーディスク及びブルーレイディスクが含まれ、ディスクは通常、磁気的にデータを再現し、一方、ディスクはレーザを用いて光学的にデータを再現する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0185】
本明細書で使用されるように、「に基づく」という語句は、排他的な条件の集合を参照するものとして解釈されるべきではない。例えば、「条件Aに基づく」と記載される例示的な工程は、本開示の範囲から逸脱することなく、条件A及び条件Bの両方に基づき得る。換言すれば、本明細書で使用されるように、「に基づく」という語句は、「少なくとも部分的に基づく」という語句と同じように解釈されるものとする。
【0186】
本開示の以前の説明は、当業者が本開示を作製又は使用することができるように提供されている。本開示に対する様々な修正が、当業者にとって容易に明らかであり、本明細書に定義された包括的な原理が、本開示の範囲から逸脱することなく他のバリエーションに適用することができる。したがって、本開示は、本明細書に記載される例及び設計に限定されるべきではなく、本明細書に開示される原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるものである。
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