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特許7419377加圧下でカプセル内に供給された流体を使用してカプセルから飲料を調製するためのシステム、及びそのようなシステムで使用するためのカプセル
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】加圧下でカプセル内に供給された流体を使用してカプセルから飲料を調製するためのシステム、及びそのようなシステムで使用するためのカプセル
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/06 20060101AFI20240115BHJP
   B65D 85/804 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
A47J31/06 320
A47J31/06 323
B65D85/804
【請求項の数】 46
(21)【出願番号】P 2021535261
(86)(22)【出願日】2019-12-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 NL2019050852
(87)【国際公開番号】W WO2020130818
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】2022267
(32)【優先日】2018-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】512164779
【氏名又は名称】コーニンクラケ ダウ エグバート ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100085545
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 光夫
(74)【代理人】
【識別番号】100118599
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 博司
(72)【発明者】
【氏名】カマービーク,ラルフ
【審査官】柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/144838(WO,A1)
【文献】特表2017-508572(JP,A)
【文献】特表2018-521740(JP,A)
【文献】中国実用新案第202537195(CN,U)
【文献】国際公開第2015/082663(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第2757056(EP,A1)
【文献】国際公開第2013/079814(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/186495(WO,A1)
【文献】特開2016-27892(JP,A)
【文献】国際公開第2016/186492(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/06
A47J 31/36
A47J 31/40
B65D 85/804
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲用可能な飲料を調製するためのシステムであって、前記システムは、
飲用可能な飲料の調製のための物質を含有するカプセルであって、前記カプセル内に加圧下で供給された流体によって、前記物質を抽出及び/又は溶解することにより飲用可能な飲料が調製され、前記カプセルは、カプセル本体中心軸線を有するアルミニウムカプセル本体を備え、前記アルミニウムカプセル本体は、底部、側壁、及び外向きに延びるフランジを備え、前記外向きに延びるフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を更に備え、前記蓋は前記カプセルを密封して閉じる、カプセルと、
前記カプセルを受容するための第1の囲み部材を含む第1の飲料調製装置であって、前記第1の囲み部材は、前記第1の囲み部材内に受容された前記カプセル内に流体を加圧下で供給するための第1の流体注入手段を備え、前記第1の飲料調製装置は、前記第1の囲み部材を閉じるための第1の閉じ部材を備え、前記第1の閉じ部材は、第1の環状要素中心軸線及び第1の自由接触端を有する第1の環状要素を含み、前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端は、任意選択で、半径方向に延びる複数の第1の開放溝を備える、第1の飲料調製装置と、
前記カプセルを受容するための第2の囲み部材を含む第2の飲料調製装置であって、前記第2の囲み部材は、前記第2の囲み部材内に受容された前記カプセル内に流体を加圧下で供給するための第2の流体注入手段を備え、前記第2の飲料調製装置は、前記第2の囲み部材を閉じるための第2の閉じ部材を備え、前記第2の閉じ部材は、第2の環状要素中心軸線及び第2の自由接触端を有する第2の環状要素を含み、前記第2の環状要素の前記第2の自由接触端は、任意選択で、半径方向に延びる複数の第2の開放溝を備える、第2の飲料調製装置と、を備え、
前記カプセルが前記第1の囲み部材内に配置され、前記第1の囲み部材が前記第1の閉じ部材によって閉じられている場合、前記カプセルの封止部材と前記第1の囲み部材との間に第1の流体封止界面が提供され、
前記カプセルの前記封止部材は、前記外向きに延びるフランジと一体であり、前記外向きに延びるフランジから突出する少なくとも1つの突出部を備え、前記少なくとも1つの突出部は突出頂部を備え、前記少なくとも1つの突出部は、前記カプセルが前記第1の囲み部材内に配置され、前記第1の囲み部材が前記第1の飲料調製装置の前記第1の閉じ部材によって閉じられている場合、前記突出頂部が前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端に半径方向の力をかけるように構成されており、
前記カプセルが前記第2の囲み部材内に配置され、前記第2の囲み部材が前記第2の閉じ部材によって閉じられている場合、前記カプセルと前記第2の囲み部材との間に第2の封止界面が提供され、前記第2の封止界面は前記第1の封止界面とは異なる、
システム。
【請求項2】
前記カプセルは、少なくとも2つの封止部分を含み、前記カプセルが前記第1の飲料調製装置の前記第1の囲み部材内に配置され、前記第1の囲み部材が前記第1の閉じ部材によって閉じられている場合には、第1の封止部分が前記第1の封止界面を提供するように構成されており、前記カプセルが前記第2の囲み部材内に配置され、前記第2の囲み部材が前記第2の閉じ部材によって閉じられている場合には、第2の封止部分が第2の封止界面を提供するように構成されており、前記第1の封止部分は前記第2の封止部分とは異なる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記カプセルの前記封止部材は、前記第1の封止界面が前記少なくとも1つの突出部の第1の位置に位置し、前記第2の封止界面が前記少なくとも1つの突出部の第2の位置に位置し、前記第1の位置は、前記第2の位置とは異なるように構成されている、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記カプセルが前記第2の囲み部材内に配置され、前記第2の囲み部材が前記第2の閉じ部材によって閉じられている場合、前記カプセルは、前記カプセルと前記第2の飲料調製装置の前記第2の囲み部材との間に前記第2の封止界面を提供するための代替封止部材を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記代替封止部材は、前記カプセルの前記外向きに延びるフランジに配置されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記代替封止部材は、前記カプセルの前記側壁に配置されている、請求項4又は5に記載のシステム。
【請求項7】
前記代替封止部材は、前記カプセルの前記底部に配置されている、請求項4~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記代替封止部材は、前記カプセルの前記少なくとも1つの突出部に配置されている、請求項4~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記代替封止部材は、前記第2の囲み部材に対して付勢され、前記第2の囲み部材と接触するように構成されている、請求項4~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記代替封止部材は、弾性変形可能である、請求項4~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記代替封止部材は、弾力のある封止部材、例えばゴム弾性封止部材である、請求項4~10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記代替封止部材は、圧力が加えられたときに自己補強封止構成を形成する、請求項4~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記代替封止部材は、アルミニウムスポンジなどのスポンジで作製されている、請求項4~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記カプセルが前記第2の囲み部材内に配置され、前記第2の囲み部材が前記第2の閉じ部材によって閉じられている場合、前記第2の囲み部材は、前記カプセルと前記第2の飲料調製装置の前記第2の囲み部材との間に前記第2の封止界面を提供するための封止要素を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記カプセルは、前記カプセルが前記第1の囲み部材内に配置され、前記第1の囲み部材が前記第1の閉じ部材によって閉じられている場合には、前記封止部材によって排他的に封止するように構成されており、前記カプセルが前記第2の囲み部材内に配置され、前記第2の囲み部材が前記第2の閉じ部材によって閉じられている場合には、前記カプセルは、前記封止要素によって排他的に封止するように構成されている、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記カプセルが前記第2の囲み部材内に配置され、前記第2の囲み部材が前記第2の閉じ部材によって閉じられている場合、前記封止要素は、前記カプセルの前記フランジ、前記側壁、及び/又は前記底部に対して封止するように構成されている、請求項14又は15に記載のシステム。
【請求項17】
前記封止要素は、前記第2の囲み部材の前記第2の環状要素に配置されている、請求項14~16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記封止要素は、前記カプセルに対して付勢され、カプセルと接触するように構成されている、請求項14~17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記封止要素は、弾性変形可能である、請求項14~18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記封止要素は、圧力が加えられたときに自己補強封止構成を形成する、請求項14~19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
前記封止要素は、アルミニウムスポンジなどのスポンジで作製されている、請求項14~20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
前記封止要素は、弾力のある封止部材、例えばゴム弾性封止要素を含む、請求項14~21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
前記封止部材は、前記外向きに延びるフランジから突出する更なる突出部と、2つの前記突出部の間の平坦部とを備え、前記2つの突出部の間の距離は、前記カプセルが前記第1の囲み部材内に配置され、前記第1の囲み部材が前記第1の閉じ部材によって閉じられている場合、前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端が、前記2つの突出部の間に囲まれるような距離である、請求項1~22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
前記封止部材の前記2つの突出部のうちの第1の突出部は、前記封止部材の前記2つの突出部のうちの第2の突出部よりも、前記外向きに延びるフランジの基部から更に突出しており、前記基部に前記蓋が取り付けられる、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記平坦部は、前記突出部のうちの前記第1の突出部の前記突出頂部よりも、前記突出部のうちの前記第2の突出部の前記突出頂部に半径方向により近い底部端を有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記2つの突出部のうちの第1の突出部は、前記2つの突出部のうちの第2の突出部に面する側部に円錐状に傾斜した第1の側面を有し、前記2つの突出部のうちの前記第2の突出部は、前記2つの突出部のうちの前記第1の突出部に面する側部に円錐状に傾斜した第2の側面を有し、前記第1の側面は、その上部端からその下部端までのサイズが前記第2の側面よりも大きい、請求項23~25のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項27】
前記2つの突出部のうちの第1の突出部は、前記2つの突出部のうちの第2の突出部に面する側部に円錐状に傾斜した第1の側面を有し、前記2つの突出部のうちの第2の突出部は、前記2つの突出部のうちの前記第1の突出部に面する側部に傾斜した第2の側面を有し、前記第1の側面は、前記蓋に対して第1の角度をなす円錐母線を有し、前記第2の側面は、前記蓋に対して閉鎖した第2の角度をなす円錐母線を有し、前記第1の角度は前記第2の角度よりも小さい、請求項23~26のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項28】
前記第1の角度は、40°~60°であり、好ましくは45°よりも大きく、好ましくは55°よりも小さい、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記第2の角度は、60°~85°であり、好ましくは70°よりも大きく、好ましくは80°よりも小さい、請求項27又は28に記載のシステム。
【請求項30】
前記2つの突出部のうちの第1の突出部は、31.8~32.0mm、好ましくは31.9mmの直径で前記カプセルの軸線の周囲に延びる先端頂部端を有し、前記2つの突出部のうちの第2の突出部は、29.7~30.0mm、好ましくは29.8mmの直径で前記カプセルの軸線の周囲に延びる先端頂部端を有する、請求項23~29のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項31】
前記2つの突出部のうちの前記第1の突出部は、前記2つの突出部のうちの外側の突出部である、請求項23~30のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項32】
前記平坦部は、前記蓋から軸線方向に間隔を空けて配置されている、請求項23~31のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項33】
前記2つの突出部の間の距離は、前記カプセルが前記第1の囲み部材内に配置され、前記第1の囲み部材が前記第1の閉じ部材によって閉じられている場合、前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端が、前記2つの突出部によって接触されるような距離である、請求項23~32のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項34】
間隔を空けた前記2つの突出部と、前記平坦部とは、前記カプセルが前記第1の囲み部材内に配置され、前記第1の囲み部材が前記第1の閉じ部材によって閉じられている場合に、前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端が、前記平坦部によって接触されるように構成されている、請求項23~33のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項35】
前記カプセルが前記第1の囲み部材内に配置され、前記第1の囲み部材が前記第1の閉じ部材によって閉じられている場合、前記カプセルは、前記第1の閉じ部材用の支承部を備え、前記支承部は、前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端の少なくとも一部分を囲み、前記支承部は、前記2つの突出部と、前記2つの突出部の間の前記平坦部とによって形成されている、請求項23~34のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項36】
前記平坦部は、実質的に平坦である、請求項23~35のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項37】
前記平坦部は、湾曲部分を含む、請求項23~36のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項38】
前記平坦部はV字形である、請求項23~37のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項39】
前記少なくとも1つの突出部は、前記アルミニウムカプセル本体の前記外向きに延びるフランジに対して傾いた突出側壁を含み、前記突出側壁は、前記カプセルが前記飲料調製装置の前記囲み部材内に配置され、前記囲み部材が前記飲料調製装置の前記閉じ部材によって閉じられている場合、容易に変形するように構成されている、請求項1~37のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項40】
前記突出部と前記アルミニウムカプセル本体の前記側壁との間の距離は、前記カプセルが前記第1の飲料調製装置の前記第1の囲み部材内に配置され、前記第1の囲み部材が前記第1の飲料調製装置の前記第1の閉じ部材によって閉じられている場合には、前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端が、前記突出部及び前記アルミニウムカプセル本体の前記側壁によって接触されるような距離である、請求項1~39のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項41】
前記封止部材は、前記第1の飲料調製装置の前記第1の囲み部材内の最大流体圧が、使用中に、6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲内にある場合、封止部材が前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端の少なくとも一部分に流体封止的に接触するように変形可能である、請求項1~40のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項42】
前記封止部材は、淹出中に前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端が前記カプセルの前記封止部材に力F2をかけた場合、前記封止部材が前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端の少なくとも一部分に流体封止的に接触するように変形可能であり、前記カプセルの外側における前記第1の囲み部材内の流体圧P2が、6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲内にあるときに、F2は、500~1500Nの範囲内にあり、好ましくは750~1250Nの範囲内にある、請求項1~41のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項43】
使用中に、前記封止部材は、淹出前又は淹出開始時に、前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端が、前記カプセルの前記封止部材に力F1をかけた場合、前記封止部材が前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端の少なくとも一部分に流体封止的に接触するように変形可能であり、前記カプセルの外側における前記第1の飲料調製装置の前記第1の囲み部材内の流体圧P1が、0.1~4バール、好ましくは0.1~1バールの範囲内にある場合、前記力F1は、30~150N、好ましくは40~150N、より好ましくは50~100Nの範囲内にある、請求項1~42のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項44】
前記封止部材は、前記封止部材に押し付けられている前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端が、前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端の円周方向に互いに対して均一に間隔を空けて配置された、半径方向に延びる複数の開放溝を有する場合、前記封止部材が前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端の少なくとも一部分に流体封止的に接触するように変形可能である、請求項1~43のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項45】
飲用可能な飲料の調製のための物質を含有する多重封止カプセルであって、前記多重封止カプセル内に加圧下で供給された流体により、前記物質を抽出及び/又は溶解することにより飲用可能な飲料が調製され、前記多重封止カプセルは、カプセル本体中心軸線を有するアルミニウムカプセル本体を備え、前記アルミニウムカプセル本体は、底部、側壁、及び外向きに延びるフランジを備え、前記外向きに延びるフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を更に備え、前記蓋は、前記多重封止カプセルを密封して閉じており、
前記多重封止カプセルは、
前記多重封止カプセルを受容するための第1の囲み部材を含む第1の飲料調製装置であって、前記第1の囲み部材は、前記第1の囲み部材内に受容された前記多重封止カプセル内に流体を加圧下で供給するための第1の流体注入手段を備え、前記第1の飲料調製装置は、前記第1の囲み部材を閉じるための第1の閉じ部材を備え、前記第1の閉じ部材は、第1の環状要素中心軸線及び第1の自由接触端を有する第1の環状要素を含み、前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端は、任意選択で、半径方向に延びる複数の第1の開放溝を備える、第1の飲料調製装置と、
前記多重封止カプセルを受容するための第2の囲み部材を含む第2の飲料調製装置であって、前記第2の囲み部材は、前記第2の囲み部材内に受容された前記多重封止カプセル内に流体を加圧下で供給するための第2の流体注入手段を備え、前記第2の飲料調製装置は、前記第2の囲み部材を閉じるための第2の閉じ部材を備え、前記第2の閉じ部材は、第2の環状要素中心軸線及び第2の自由接触端を有する第2の環状要素を含み、前記第2の環状要素の前記第2の自由接触端は、任意選択で、半径方向に延びる複数の第2の開放溝を備える、第2の飲料調製装置と、に受容されるように構成され、
前記多重封止カプセルは、前記多重封止カプセルが前記第1の囲み部材内に配置され、前記第1の囲み部材が前記第1の閉じ部材によって閉じられている場合、前記第1の囲み部材との第1の封止界面を提供するように構成された封止部材を含み、
前記多重封止カプセルの前記封止部材は、前記外向きに延びるフランジと一体であり、前記外向きに延びるフランジから突出する少なくとも1つの突出部を備え、前記少なくとも1つの突出部は突出頂部を備え、前記少なくとも1つの突出部は、前記カプセルが前記第1の囲み部材内に配置され、前記第1の囲み部材が前記第1の飲料調製装置の前記第1の閉じ部材によって閉じられている場合、前記突出頂部が前記第1の環状要素の前記第1の自由接触端に半径方向の力をかけるように構成されており、
前記多重封止カプセルが前記第2の囲み部材内に配置され、前記多重封止カプセルは、前記第2の囲み部材が前記第2の閉じ部材によって閉じられている場合、前記第2の囲み部材との、前記第1の封止界面とは異なる第2の封止界面を提供するように構成されている、
多重封止カプセル。
【請求項46】
請求項1~44のいずれか一項に記載のシステムの多重封止カプセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加圧下でカプセル内に供給された流体を使用してカプセルから飲料を調製するためのシステムに関する。本発明はまた、そのようなシステムで使用するためのカプセルに関する。
【背景技術】
【0002】
カプセルは、飲用可能な飲料を調製するために広く使用されている。カプセルを受容するように構成されている飲料調製装置は、当該カプセルに加圧下で供給された液体などの流体を使用することにより、飲用可能な飲料を淹出するために採用され得る。
【0003】
既知のシステムでは、カプセルには封止部材が設けられ、この既知のシステムの囲み部材が、淹出中に流体密封をもたらすような相互作用をもたらすために封止部材に対して作用する封止表面を有する。既知のシステムにおいて更に、囲み部材は、カプセルホルダと、囲み部材及びカプセルホルダの相対移動のための手動操作機構又は自動機構と、を備えている。手動操作機構又は自動機構は、囲み部材がカプセルホルダ上で閉じるときに、カプセルの封止部材に力を加える。この力は、囲み部材とカプセルとの間の流体密封を確実にするであろう。手動操作機構又は自動機構は、基部に対して相対的に移動するように構成されているので、システムの封止能力は、流体注入手段によって注入される流体の圧力に依存し得る。流体の圧力が増大すると、カプセルの封止部材と囲み部材の自由端との間の力も増大し、それによりカプセルの封止部材と囲み部材の自由端との間の力もまた増大する。
【0004】
カプセルの封止部材は、囲み部材内において最大流体圧に到達するときに、封止部材は囲み部材とカプセルとの間に流体封止接触をやはりもたらすべきであるように構成されていなければならない。しかしながら、封止部材はまた、淹出する前又は淹出開始時の、カプセルの外の囲み部材内の流体の圧力が比較的低いときに、封止部材がまた、囲み部材とカプセルとの間に流体封止接触をもたらすように構成されていなければならない。淹出開始時に、カプセルと囲み部材との間に流体封止接触が存在しない場合、漏れが生じる。しかしながら、もし漏れが生じると、手動操作機構又は自動機構が囲み部材をカプセルホルダの方へ移動させたときに、囲み部材の自由端による封止部材への力を増大させるための、囲み部材内及びカプセルの外側の圧力が、十分に上昇しないことが現実に生じる。十分な初期封止があるときにのみ、囲み部材内の圧力は増大し、それによりカプセルの封止部材に作用する囲み部材の自由端の力は、増大した流体圧でもまた十分な流体封止接触をもたらすように増大し得る。その上、こうして増大したカプセル外側の流体圧力はまた、カプセルの内部の流体圧力も増大させる。これは、カプセル内の流体圧力の影響下で、飲料調製装置のカプセルホルダの逃し部材(抽出プレートとも呼ぶ)上に裂開するように配置された蓋が、カプセルに設けられている場合に重要である。
【0005】
上記のことから、封止部材は、カプセル及び飲料調製器具の設計において極めて重要な部材であるということになる。囲み部材の自由端によって比較的小さな力しか封止部材に加えられないときには、好ましくは比較的低い流体圧においてさえ、カプセルは、囲み部材とカプセルとの間に流体封止接触をもたらすことができるべきである。しかし、好ましくは、囲み部材の自由端によってカプセルの封止部材により強い力が加えられる場合には、カプセルの外側の囲み部材における流体圧が遥かに高い場合にも、カプセルは、流体封止接触をもたらすべきである。特に、囲み部材とカプセルホルダとの間の力がいったん解放されると空気流入路として働き、それにより、使用者がより容易にカプセルを取り出せるようになる、半径方向に延びる開放溝を、囲み部材の自由接触端が備える場合、封止部材はまた、効果的な封止を提供するために半径方向に延びる開放溝を「閉鎖する」ことができなければならない。
【0006】
特定のカプセルは、カプセルが囲み部材内に配置され、囲み部材が閉じ部材によって閉じられている場合、飲料調製装置の囲み部材との流体封止接触をもたらすための封止部材を、外向きに延びるフランジに有してもよく、それにより、カプセルの外向きに延びるフランジとカプセルの封止部材の少なくとも一部分とが、囲み部材と閉じ部材との間で封止係合される。カプセルの封止部材は、外向きに延びるフランジと一体であり、外向きに延びるフランジから突出する少なくとも1つの突出部を備え得る。少なくとも1つの突出部は、突出頂部を含むことができ、少なくとも1つの突出部は、カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられている場合、その突出頂部が第1の環状要素の第1の自由接触端に半径方向の力をかけるように構成されている。このような封止接触は、有利な封止を提供し得る。しかしながら、得られる封止は、使用される囲み部材に非常に依存する。
【0007】
カプセル及び機械の製造業者は、新しい特徴及び設計を有する新しい製品を、定期的に市場に導入する傾向がある。このように、封止条件は変化し得る。例えば、新しい飲料調製装置は、淹出中に適切な封止を得るために新しいカプセルを必要とする場合がある。例えば、カプセルと飲料調製装置との間の相互運用性を改善することにより、そのような状況に、より良好に対処できることが必要とされる。
【0008】
その上、ユーザは、飲料調製装置及び/又はカプセルの選択において、より広い選択肢を有することを望んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、上述した欠点のうちの少なくとも1つを取り除く方法及びシステムを提供することである。
【0010】
加えて又は代替として、本発明の目的は、加圧下でカプセル内に供給された流体を使用してカプセルから飲料を調製するときに、不都合な漏れを低減又は防止できるシステムを提供することである。
【0011】
加えて又は代替として、本発明の目的は、カプセルが飲料調製器具で使用される場合に、封止を改善することである。
【0012】
加えて又は代替として、本発明の目的は、カプセルと飲料調製装置との間の相互運用性が改善されるシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
それに加えて、本発明は、飲用可能な飲料を調製するためのシステムを提供し、このシステムは、飲用可能な飲料の調製のための物質を含有するカプセルであって、カプセル内に加圧下で供給された流体によって、物質を抽出及び/又は溶解することにより飲用可能な飲料が調製され、カプセルは、カプセル本体中心軸線を有するアルミニウムカプセル本体を備え、アルミニウムカプセル本体は、底部、側壁、及び外向きに延びるフランジを備え、外向きに延びるフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を更に備え、蓋はカプセルを密封して閉じる、カプセルと;カプセルを受容するための第1の囲み部材を含む第1の飲料調製装置であって、第1の囲み部材は、第1の囲み部材内に受容されたカプセル内に流体を加圧下で供給するための第1の流体注入手段を備え、第1の飲料調製装置は、第1の囲み部材を閉じるための第1の閉じ部材を備え、第1の閉じ部材は、第1の環状要素中心軸線及び第1の自由接触端を有する第1の環状要素を含み、当該第1の環状要素の第1の自由接触端は、任意選択で、半径方向に延びる複数の第1の開放溝を備える、第1の飲料調製装置と;カプセルを受容するための第2の囲み部材を含む第2の飲料調製装置であって、第2の囲み部材は、第2の囲み部材内に受容されたカプセル内に流体を加圧下で供給するための第2の流体注入手段を備え、第2の飲料調製装置は、第2の囲み部材を閉じるための第2の閉じ部材を備え、第2の閉じ部材は、第2の環状要素中心軸線及び第2の自由接触端を有する第2の環状要素を含み、当該第2の環状要素の第2の自由接触端は、任意選択で、半径方向に延びる複数の第2の開放溝を備える、第2の飲料調製装置と、を備え;カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセルの封止部材と第1の囲み部材との間に第1の流体封止界面が提供され、カプセルの封止部材は、外向きに延びるフランジと一体であり、外向きに延びるフランジから突出する少なくとも1つの突出部を備え、当該少なくとも1つの突出部は突出頂部を備え、少なくとも1つの突出部は、カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられている場合、突出頂部が第1の環状要素の第1の自由接触端に半径方向の力をかけるように構成されており、カプセルが第2の囲み部材内に配置され、第2の囲み部材が第2の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセルと第2の囲み部材との間に第2の封止界面が提供されており、第2の封止界面は第1の封止界面とは異なる。
【0014】
第1の封止界面は、第1の封止接触部であり得る。第2の封止界面は、第2の封止接触部であり得る。
【0015】
第1の封止界面は、カプセルに対して第1の封止場所で提供されることができ、第2の封止界面は、カプセルに対して第1の封止場所とは異なる第2の封止場所で提供されることができることが理解されるであろう。代替として又は加えて、第1の封止界面は、カプセルの封止材料と第1の囲み部材の封止材料との第1の組み合わせによって提供されることができ、第2の封止界面は、第1の組み合わせとは異なる、カプセルの封止材料と第2の囲み部材の封止材料との第2の組み合わせによって提供されることができる。代替として又は加えて、第1の封止界面は、カプセルの変形性と第1の囲み部材の変形性との第1の組み合わせによって提供されることができ、第2の封止界面は、第1の組み合わせとは異なる、カプセルの変形性と第2の囲み部材の変形性との第2の組み合わせによって提供されることができる。変形性は、塑性変形性及び/又は弾性変形性であり得る。
【0016】
任意選択で、カプセルは、少なくとも2つの封止部分を含み、カプセルが第1の飲料調製装置の第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の閉じ部材によって閉じられている場合には、第1の封止部分が第1の封止界面を提供するように構成されており、カプセルが第2の囲み部材内に配置され、第2の囲み部材が第2の閉じ部材によって閉じられている場合には、第2の封止部分が第2の封止界面を提供するように構成されており、第1の封止部分は第2の封止部分とは異なる。
【0017】
有利なことに、システムによって、互換性が改善され得る。カプセルは、第2の飲料調製装置互換性があり、更に、第1の飲料調製装置とも互換性がある一方で、異なる封止相互作用を有する。このように、第2の飲料調製装置の導入に関連する互換性の課題は克服され得る。カプセルは、第1の飲料調製装置と共にかつ第2の飲料調製装置と共に使用される場合、使用中に淹出中に適切な封止を提供することができる。
【0018】
カプセルは、第1の飲料調製装置及び第2の飲料調製装置の両方において、異なる封止界面が得られたとしても、使用中に漏れが防止されるように構成され得る。この目的のために、カプセルは、使用中にカプセルと、第1の飲料調製装置及び第2の飲料調製装置との間に封止接触をもたらすために、追加の封止部分、異なる封止部材、更なる封止部材、(例えば、側壁で封止するように構成された)封止適合形状、他の寸法、追加の手段などを有してもよい。第1の飲料調製装置及び第2の飲料調製装置のそれぞれの第1の囲み部材及び第2の囲み部材が異なり(例えば、異なる形状であり)、それにより、第1の飲料調製装置及び第2の飲料調製装置内で同じカプセルを使用して異なる封止界面が得られることもまた可能である。
【0019】
任意選択で、カプセルは、第1の飲料調製装置では第1の封止界面において封止を可能にし、第2の飲料調製装置では第1の封止界面ではなく第2の封止界面において封止を可能にするように構成されていてもよい。カプセルは、第1の飲料調製装置では第2の封止界面ではなく第1の封止界面において封止を可能にし、第2の飲料調製装置では第2の封止界面において封止を可能にするように構成されていることも可能である。カプセルは、第1の飲料調製装置では第2の封止界面ではなく第1の封止界面において封止を可能にし、第2の飲料調製装置では第1の封止界面ではなく第2の封止界面において封止を可能にするように構成されていることも可能である。したがって、カプセルは、第1の飲料調製装置及び第2の飲料調製装置の両方と互換性があり、異なる封止接触部を使用して、使用中に適切な封止を提供し得る。
【0020】
任意選択で、カプセルの封止部材は、第1の封止界面が少なくとも1つの突出部の第1の位置に位置し、第2の封止界面が少なくとも1つの突出部の第2の位置に位置し、第1の位置は第2の位置とは異なるように構成されている。
【0021】
任意選択で、カプセルが第2の囲み部材内に配置され、第2の囲み部材が第2の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセルは、カプセルと第2の飲料調製装置の第2の囲み部材との間に第2の封止界面を提供するための代替封止部材を含む。
【0022】
代替の封止界面は、カプセルの外向きに延びるフランジ、側壁、及び/又は底部の上に構成された代替封止部材によって提供されてもよい。
【0023】
任意選択で、代替封止部材は、カプセルの少なくとも1つの突出部に配置されている。
【0024】
任意選択で、代替封止部材は、第2の囲み部材に対して付勢され、第2の囲み部材と接触するように構成されている。
【0025】
任意選択で、代替封止部材は弾性変形可能である。
【0026】
任意選択で、代替封止部材は、弾力のある封止部材、例えばゴム弾性封止部材である。
【0027】
任意選択で、代替封止部材は、圧力が加えられたときに自己補強封止構成を形成する。
【0028】
任意選択で、代替封止部材はスポンジで作製されている。
【0029】
任意選択で、スポンジは、アルミニウムスポンジである。アルミニウムスポンジは、製造が比較的容易であるだけでなく、加えて、使用中に十分な封止を提供することができる。特に、封止部材は、半径方向に延びる開放溝を備える自由接触端により、良好な封止を提供することができる。加えて、カプセルが使用後に廃棄される場合、これは環境に優しい。アルミニウムスポンジは、アルミニウム発泡体と呼ばれることもあることに留意されたい。
【0030】
任意選択で、カプセルが第2の囲み部材内に配置され、第2の囲み部材が第2の閉じ部材によって閉じられている場合、第2の囲み部材は、カプセルと第2の飲料調製装置の第2の囲み部材との間に第2の封止界面を提供するための封止要素を含む。
【0031】
任意選択で、カプセルは、カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の閉じ部材によって閉じられている場合には、封止部材によって排他的に封止するように構成されており、カプセルはは、カプセルが第2の囲み部材内に配置され、第2の囲み部材が第2の閉じ部材によって閉じられている場合には、封止要素によって排他的に封止するように構成されている。
【0032】
任意選択で、カプセルが第2の囲み部材内に配置され、第2の囲み部材が第2の閉じ部材によって閉じられている場合、封止要素は、カプセルのフランジ、側壁、及び/又は底部に対して封止するように構成されている。
【0033】
任意選択で、封止要素は、第2の囲み部材の第2の環状要素に配置されている。
【0034】
任意選択で、封止要素は、カプセルに対して付勢され、カプセルと接触するように構成されている。
【0035】
任意選択で、封止要素は弾性変形可能である。
【0036】
任意選択で、封止要素は、圧力が加えられたときに自己補強封止構成を形成する。
【0037】
任意選択で、封止要素は、アルミニウムスポンジなどのスポンジで作製されている。
【0038】
任意選択で、封止要素は、弾力のある封止部材、例えばゴム弾性封止要素を含む。
【0039】
任意選択で、第1の囲み部材は、少なくとも1つの突起部と接触するが、その間に封止接触がなく、カプセルの少なくとも1つの突起部の上流及び/又は下流に、封止接触をもたらすための封止部材又は封止要素が構成される。
【0040】
囲み部材は、少なくとも1つの突起部を押し付けるが、それらの間に封止接触をもたらすことができない場合がある。少なくとも1つの突起部の上流及び/又は下流における、封止接触をもたらすための代替封止部材又は封止要素によって、封止接触が得られてもよい。
【0041】
任意選択で、封止部材は封止構造体を含む。
【0042】
任意選択で、封止部材は、外向きに延びるフランジから突出する更なる突出部と、2つの突出部の間の平坦部とを備え、当該2つの突出部の間の距離は、カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の閉じ部材によって閉じられている場合、第1の環状要素の第1の自由接触端が、2つの突出部の間に取り囲まれるような距離である。
【0043】
任意選択で、封止部材の2つの突出部のうちの第1の突出部は、封止部材の2つの突出部のうちの第2の突出部よりも、外向きに延びるフランジの基部から更に突出しており、基部に蓋が取り付けられる。
【0044】
任意選択で、平坦部は、当該突出部のうちの当該第1の突出部の突出頂部よりも、当該突出部のうちの当該第2の突出部の突出頂部に半径方向により近い底部端を有する。
【0045】
任意選択で、2つの突出部のうちの第1の突出部は、2つの突出部のうちの第2の突出部に面する側部に円錐状に傾斜した第1の側面を有し、2つの突出部のうちの第2の突出部は、2つの突出部のうちの第1の突出部に面する側部に円錐状に傾斜した第2の側面を有し、当該第1の側面は、その上部端からその下部端までのサイズが当該第2の側面よりも大きい。
【0046】
任意選択で、2つの突出部のうちの第1の突出部は、2つの突出部のうちの第2の突出部に面する側部に円錐状に傾斜した第1の側面を有し、2つの突出部のうちの第2の突出部は、2つの突出部のうちの第1の突出部に面する側部に傾斜した第2の側面を有し、当該第1の側面は、蓋に対して第1の角度をなす円錐母線を有し、当該第2の側面は、蓋に対して閉鎖した第2の角度をなす円錐母線を有し、当該第1の角度は当該第2の角度よりも小さい。
【0047】
任意選択で、第1の角度は、40°~60°であり、好ましくは45°よりも大きく、好ましくは55°よりも小さい。
【0048】
任意選択で、第2の角度は、60°~85°であり、好ましくは70°よりも大きく、好ましくは80°よりも小さい。
【0049】
任意選択で、2つの突出部のうちの第1の突出部は、31.8~32.0mm、好ましくは31.9mmの直径でカプセルの軸線の周囲に延びる先端頂部端を有し、2つの突出部のうちの第2の突出部は、29.7~30.0mm、好ましくは29.8mmの直径でカプセルの軸線の周囲に延びる先端頂部端を有する。
【0050】
任意選択で、2つの突出部のうちの第1の突出部は、2つの突出部のうちの外側の突出部である。
【0051】
任意選択で、平坦部は、蓋から軸線方向に間隔を空けて配置されている。
【0052】
任意選択で、2つの突出部の間の距離は、カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の閉じ部材によって閉じられている場合、第1の環状要素の第1の自由接触端が、2つの突出部に接触するような距離である。
【0053】
任意選択で、2つの間隔を空けた突出部と平坦部とは、カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の閉じ部材によって閉じられている場合、第1の環状要素の第1の自由接触端が平坦部によって接触されるように構成されている。
【0054】
任意選択で、カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセルは、第1の閉じ部材用の支承部を備え、当該支承部は、第1の環状要素の第1の自由接触端の少なくとも一部分を囲み、当該支承部は、2つの突出部と、2つの突出部の間の平坦部とによって形成されている。
【0055】
任意選択で、平坦部は実質的に平坦である。
【0056】
任意選択で、平坦部は湾曲部分を備える。
【0057】
任意選択で、平坦部はV字形である。
【0058】
任意選択で、少なくとも1つの突出部は、アルミニウムカプセル本体の外向きに延びるフランジに対して傾いた突出側壁を含み、当該突出側壁は、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に配置され、囲み部材が飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられた場合、容易に変形するように構成されている。
【0059】
任意選択で、突出部とアルミニウムカプセル本体の側壁との間の距離は、カプセルが第1の飲料調製装置の第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられた場合には、第1の環状要素の第1の自由接触端が、突出部及びアルミニウムカプセル本体の側壁によって接触されるような距離である。
【0060】
任意選択で、封止部材は、第1の飲料調製装置の第1の囲み部材内の最大流体圧が、使用中に、6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲内にある場合、当該封止部材が第1の環状要素の第1の自由接触端の少なくとも一部分に流体封止的に接触するように変形可能である。
【0061】
任意選択で、封止部材は、淹出中に第1の環状要素の第1の自由接触端がカプセルの封止部材に力F2をかけた場合、封止部材が第1の環状要素の当該第1の自由接触端の少なくとも一部分に流体封止的に接触するように変形可能であり、カプセルの外側における当該第1の囲み部材内の流体圧P2が、6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲内にあるときに、F2は、500~1500Nの範囲内にあり、好ましくは750~1250Nの範囲内にある。
【0062】
任意選択で、封止部材は、使用中に、淹出前又は淹出開始時に、第1の環状要素の当該第1の自由接触端が、カプセルの封止部材に力F1をかけ場合、封止部材が第1の環状要素の第1の自由接触端の少なくとも一部分に流体封止的に接触するように変形可能であり、カプセルの外側における第1の飲料調製装置の第1の囲み部材内の流体圧P1が、0.1~4バール、好ましくは0.1~1バールの範囲内にある場合、力F1は、30~150N、好ましくは40~150N、より好ましくは50~100Nの範囲内にある。
【0063】
任意選択で、封止部材は、封止部材に押し付けられている第1の環状要素の第1の自由接触端が、第1の環状要素の当該第1の自由接触端の円周方向に互いに対して均一に間隔を空けて配置された、半径方向に延びる複数の開放溝を有する場合、封止部材が第1の環状要素の第1の自由接触端の少なくとも一部分に流体封止的に接触するように変形可能である。
【0064】
一態様によれば、本発明は、飲用可能な飲料の調製のための物質を含有する多重封止カプセルを提供し、多重封止カプセル内に加圧下で供給された流体により、物質を抽出及び/又は溶解することにより飲用可能な飲料が調製され、多重封止カプセルは、カプセル本体中心軸線を有するアルミニウムカプセル本体を備え、アルミニウムカプセル本体は、底部、側壁、及び外向きに延びるフランジを備え、外向きに延びるフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を更に備え、蓋は多重封止カプセルを密封して閉じており、多重封止カプセルは、多重封止カプセルを受容するための第1の囲み部材を含む第1の飲料調製装置であって、第1の囲み部材は、第1の囲み部材内に受容された多重封止カプセル内に流体を加圧下で供給するための第1の流体注入手段を備え、第1の飲料調製装置は、第1の囲み部材を閉じるための第1の閉じ部材を備え、第1の閉じ部材は、第1の環状要素中心軸線及び第1の自由接触端を有する第1の環状要素を含み、第1の環状要素の当該第1の自由接触端は、任意選択で、半径方向に延びる複数の第1の開放溝を備える、第1の飲料調製装置と;多重封止カプセルを受容するための第2の囲み部材を含む第2の飲料調製装置であって、第2の囲み部材は、第2の囲み部材内に受容された多重封止カプセル内に流体を加圧下で供給するための第2の流体注入手段を備え、第2の飲料調製装置は、第2の囲み部材を閉じるための第2の閉じ部材を備え、第2の閉じ部材は、第2の環状要素中心軸線及び第2の自由接触端を有する第2の環状要素を含み、第2の環状要素の当該第2の自由接触端は、任意選択で、半径方向に延びる複数の第2の開放溝を備える、第2の飲料調製装置と;に受容されるように構成され、多重封止カプセルは、多重封止カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の閉じ部材によって閉じられている場合、第1の囲み部材との第1の封止界面を提供するように構成された封止部材を含み、多重封止カプセルの封止部材は、外向きに延びるフランジと一体であり、外向きに延びるフランジから突出する少なくとも1つの突出部を備え、当該少なくとも1つの突出部は突出頂部を備え、少なくとも1つの突出部は、カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられている場合、突出頂部が第1の環状要素の第1の自由接触端に半径方向の力をかけるように構成されており、多重封止カプセルは、多重封止カプセルが第2の囲み部材内に配置され、第2の囲み部材が第2の閉じ部材によって閉じられている場合、第2の囲み部材との、第1の封止界面とは異なる第2の封止界面を提供するように構成されている。
【0065】
任意選択で、システムは、カプセルとは異なる代替カプセルを含む。
【0066】
カプセルと同様に、代替カプセルは物質を含有してもよく、物質は、代替カプセル内に加圧下で供給された流体により、物質を抽出及び/又は溶解することにより飲用可能な飲料を調製するためのものであり、代替カプセルは、カプセル本体中心軸線を有するアルミニウムカプセル本体を備え、アルミニウムカプセル本体は、底部、側壁、及び外向きに延びるフランジを備え、外向きに延びるフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を更に備え、蓋は代替カプセルを密封して閉じている。
【0067】
任意選択で、第1の飲料調製装置及び/又は第2の飲料調製装置は、カプセル又は代替カプセルのいずれかを選択的に受容するように構成されている。
【0068】
任意選択で、代替カプセルは、代替カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の閉じ部材によって閉じられている場合、第1の囲み部材との流体封止接触をもたらすための封止部材を、外向きに延びるフランジに含み、それにより、代替カプセルの外向きに延びるフランジと代替カプセルの封止部材の少なくとも一部分とが、第1の囲み部材と第1の閉じ部材との間で封止係合される。
【0069】
任意選択で、代替カプセルの封止部材は、外向きに延びるフランジと一体であり、外向きに延びるフランジから突出する少なくとも1つの突出部を備え、当該少なくとも1つの突出部は突出頂部を備え、少なくとも1つの突出部は、代替カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられている場合、突出頂部が第1の環状要素の第1の自由接触端に半径方向の力をかけるように構成されている。
【0070】
任意選択で、カプセルが第2の囲み部材内に配置され、第2の囲み部材が第2の閉じ部材によって閉じられている場合には、カプセルと第2の囲み部材との間に、流体封止接触を提供するための封止界面が存在し、代替カプセルが第2の囲み部材内に配置され、第2の囲み部材が第2の閉じ部材によって閉じられている場合には、代替カプセルと第2の囲み部材との間に、流体封止接触を提供するための封止界面が存在し、カプセルの封止界面は代替カプセルの封止界面とは異なる。
【0071】
任意選択で、代替カプセルが第2の囲み部材内に配置され、第2の囲み部材が第2の閉じ部材によって閉じられている場合には、代替カプセルと第2の囲み部材との間に、流体封止接触を提供するための封止界面が存在せず、カプセルが第2の囲み部材内に配置され、第2の囲み部材が第2の閉じ部材によって閉じられている場合には、カプセルと第2の囲み部材との間に、流体封止接触を提供するための封止界面が存在する。
【0072】
多重封止カプセルは、二重封止カプセルであってもよいことが理解されるであろう。三重封止カプセル、四重封止カプセルなども想定される。
【0073】
本発明の一態様によれば、システムは、第1の飲料調製装置、第2の飲料調製装置、カプセル、及び代替カプセルを含む。
【0074】
本発明の一態様によれば、システムは、第1の飲料調製装置、第2の飲料調製装置、及びカプセルを含む。
【0075】
本発明の一態様によれば、システムは、第1の飲料調製装置、第2の飲料調製装置、及び代替カプセルを含む。
【0076】
本発明の一態様によれば、システムは、第1の飲料調製装置、カプセル、及び代替カプセルを含む。
【0077】
本発明の一態様によれば、システムは、第2の飲料調製装置、カプセル、及び代替カプセルを含む。
【0078】
本発明の一態様によれば、システムは、第1の飲料調製装置、及び代替カプセルを含む。
【0079】
本発明の一態様によれば、システムは、第2の飲料調製装置、及びカプセルを含む。
【0080】
本発明の一態様によれば、システムは、第2の飲料調製装置、及び代替カプセルを含む。
【0081】
本発明の一態様によれば、カプセル及び代替カプセルを含むキットが提供される。
【0082】
本発明の一態様によれば、第2の飲料調製装置が提供される。
【0083】
本発明の一態様によれば、代替カプセルが提供される。
【0084】
第1の飲料調製装置又は第2の飲料調製装置のいずれか一方が2つ以上の淹出チャンバを有し、淹出チャンバはそれぞれ、第1のカプセル又は代替の第2のカプセルのいずれかを選択的に受容することも想定されることが理解されるであろう。この目的のために、複数の囲み部材が構成されてもよい。第1の飲料調製装置及び/又は第2の飲料調製装置は、同時に2つ以上のカプセルを受容するように構成され、第1の飲料調製装置及び/又は第2の飲料調製装置の複数の囲み部材の各囲み部材は、第1のカプセル又は代替の第2のカプセルのいずれか一方のみを受容するように構成されていることが可能であり得る。
【0085】
一態様によれば、本明細書に記載のシステムを使用する、例えば一杯分の飲用可能な飲料を調製するための方法が提供される。
【0086】
システムの観点から説明された態様、特徴、及び選択肢はいずれも、方法、並びに説明されたカプセル(単数又は複数)及び飲料調製装置(単数又は複数)に等しく適用されることが理解されよう。上述した態様、特徴、及び選択肢のうちのいずれか1つ以上を組み合わせることができることも明らかであろう。
【0087】
本発明は、図面に表される例示的な実施形態を基礎にして更に明らかになるであろう。例示的な実施形態は、非限定的な例示によって与えられる。なお、図面は、非限定例として与えられる本発明の実施形態の、概略的な表現に過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0088】
図1】システムの一実施形態の概略図を断面図で示す。
図2】システムの飲料調製装置の一実施形態の斜視図であり、半径方向に延びる複数の開放溝を備えた飲料調製装置の囲み部材の自由接触端を示す。
図3a】使用前のカプセルの一実施形態を断面図で示す。
図3b】使用前のカプセルの一実施形態を断面図で示す。
図4】システムの概略図を断面図で示す。
図5a】システムの概略図を断面図で示す。
図5b】システムの概略図を断面図で示す。
図6a】システムの概略図を断面図で示す。
図6b】システムの概略図を断面図で示す。
図7a】システムの概略図を断面図で示す。
図7b】システムの概略図を断面図で示す。
図8a】システムの概略図を断面図で示す。
図8b】システムの概略図を断面図で示す。
図9a】システムの概略図を断面図で示す。
図9b】システムの概略図を断面図で示す。
図10a】システムの概略図を断面図で示す。
図10b】システムの概略図を断面図で示す。
図11a】システムの概略図を断面図で示す。
図11b】システムの概略図を断面図で示す。
図12a】システムの概略図を断面図で示す。
図12b】システムの概略図を断面図で示す。
図13a】システムの概略図を断面図で示す。
図13b】システムの概略図を断面図で示す。
図14a】システムの概略図を断面図で示す。
図14b】システムの概略図を断面図で示す。
図15a】システムの概略図を断面図で示す。
図15b】システムの概略図を断面図で示す。
図16】第2の囲み部材の概略図を斜視断面図で示す。
図17a】システムの概略図を断面図で示す。
図17b】システムの概略図を断面図で示す。
図17c】システムの概略図を断面図で示す。
図18】システムの概略図を断面図で示す。
図19】システムの概略図を断面図で示す。
図20a】システムの概略図を断面図で示す。
図20b】システムの概略図を断面図で示す。
図20c】システムの概略図を断面図で示す。
図20d】システムの概略図を断面図で示す。
図21a】システムの概略図を断面図で示す。
図21b】システムの概略図を断面図で示す。
図21c】システムの概略図を断面図で示す。
図21d】システムの概略図を断面図で示す。
図22a】システムの概略図を断面図で示す。
図22b】システムの概略図を断面図で示す。
図23a】システムの概略図を断面図で示す。
図23b】システムの概略図を断面図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0089】
図1は、加圧下でカプセル内に供給された流体を使用してカプセルから飲用可能な飲料を調製するためのシステム1の例示的な実施形態の概略断面図である。システム1は、カプセル2と、飲料調製装置4とを備えている。装置4は、カプセル2を保持するための囲み部材6を含む。装置4は、カプセル2を支持するための閉じ部材、例えば抽出プレート8を更に備えている。
【0090】
図1では、明瞭にするために、カプセル2と囲み部材6と抽出プレート8との間に間隙が描かれている。使用中、カプセル2は、囲み部材6及び抽出プレート部材8と接触するように位置決めされていてもよいことが理解されよう。一般的には、囲み部材6は、カプセル2の形状に補完的な形状を有する。飲料調製装置4は、ある量の水などの流体を、6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲内の加圧下で、交換可能なカプセル2に供給するための流体注入手段10を更に備えている。
【0091】
図1に示された例において、交換可能なカプセル2は、カプセル本体中心軸線12A及びアルミニウム蓋14を有するアルミニウムカプセル本体12を備えている。本文脈において、「アルミニウム」の意味は、アルミニウム合金をも含むと理解される。本例では、アルミニウムカプセル本体12は、側壁16、第1の端部で側壁16を閉じる底部18、及び底部18とは反対側の第2の端部で周囲壁16から外向きに延びるフランジ20を備えている。側壁16、底部18、及び蓋14は内部空間22を取り囲み、内部空間22は、抽出及び/又は溶解することによって飲用可能な飲料を調製するための物質を含んでいる。好ましくは、物質は、飲用可能な飲料を調製するための抽出可能製品であり、抽出可能製品は、一杯分の飲料の調製のための、好ましくは5~20グラム、好ましくは5~10グラム、より好ましくは5~7グラムの、焙煎され挽かれたコーヒーである。カプセルは、最初に封止されている、すなわち使用前は密封して閉じられている。
【0092】
図1のシステム1は、底部18に少なくとも1つの入口開口部25を作るようにカプセル2の底部18を穿孔し、入口開口部25を介して流体を抽出可能製品に供給するための底部穿孔手段24を備えている。
【0093】
図1のシステム1は、カプセル2の蓋14を穿孔するために、蓋穿孔手段26(ここでは閉じ部材8の突起部として具現化されている)を更に備えている。蓋穿孔手段26は、内部空間22内部の(流体)圧力が閾値圧を超え、蓋14を蓋穿孔手段26に対して十分な力で押し付けると、蓋14を裂開するように構成され得る。こうして、アルミニウム蓋14は、カプセル内の流体圧の影響下で、飲料調製装置の閉じ部材8上で裂開するように構成されている。
【0094】
カプセル2は、外向きに延びるフランジと一体の封止部材28を更に備えており(図1図3A、及び図3Bでは一般的なボックスとして示されているが、図4を参照してより詳細に記載される)、封止部材28は、カプセル2が囲み部材6内に配置され、囲み部材6が抽出プレート8によって閉じられる場合に、カプセル2の外向きに延びるフランジ20と、封止部材28の少なくとも一部分とが、囲み部材6と抽出プレート8との間に封止係合するように、囲み部材6との流体封止接触をもたらすように構成されている。これは、封止部材と自由接触端との間の流体封止接触が確立されることを意味する。
【0095】
図2は、環状要素中心軸線41A及び自由接触端30を有する環状要素41を備える、飲料調製装置の囲み部材6の一例を示す。環状要素41の自由接触端30は、半径方向に延びる複数の開放溝40を備えている。半径方向に延びる複数の開放溝40は、環状要素41の自由接触端30の接線方向に、互いに対して均一に間隔を空けて配置されている。各溝40の最も長い接線方向幅は、0.9~1.1mm、好ましくは0.95~1.05mm、より好ましくは0.98~1.02mmであり、囲み部材6の軸線方向における各溝40の最大高さは、0.01~0.09mm、好ましくは0.03~0.07mm、より好ましくは0.045~0.055mm、最も好ましくは0.05mmである。溝40の数は90~110の範囲にあり、好ましくは96である。通常、溝の場所での自由端の半径方向の幅は、0.05~0.9mm、より具体的には0.2~0.7mm、より具体的には0.3~0.55mmである。
【0096】
本発明に係るカプセルの例示的な実施形態を、図3A及び図3Bにより詳細に示す。図示の実施形態では、外向きに延びるフランジ20の外径ODFは、カプセル2の底部18の直径DBよりも大きい。図示した実施形態では、外向きに延びるフランジ20の外径ODFは約37.1mmであり、底部18の直径DBは約23.3mmである。アルミニウムカプセル本体12の厚さは、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に配置され、囲み部材が飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられている場合、容易に変形するようになっており、好ましくはアルミニウムカプセル本体の厚さは100マイクロメートルであるが、他の実施形態では、厚さは20~200マイクロメートルとすることができる。
【0097】
図示の実施形態では、アルミニウム蓋14の壁厚は39マイクロメートルである。好ましくは、アルミニウム蓋14の壁厚は、アルミニウムカプセル本体12の厚さよりも薄い。
【0098】
アルミニウムカプセル本体12の側壁16は、底部18とは反対側にある自由端42を有する。アルミニウムカプセル本体12の側壁16の自由端42の内径IDFは約29.5mmである。外向きに延びるフランジ20は、その自由端42から、カプセル本体中心軸線12Aに対して少なくとも実質的に横断する方向に延びている。外向きに延びるフランジ20は、カプセルと囲み部材との間で封止を得るのに有益な、丸められた外縁部43を含む。図示の実施形態では、外向きに延びるフランジ20の丸められた外縁部43の最大寸法は、約1.2ミリメートルである。アルミニウムカプセル本体12の側壁16の自由端42と丸められた外縁部43の内縁部43Aとの間の距離DIFは約2.7mmであるが、一方、アルミニウムカプセル本体12の側壁16の自由端42と外向きに延びるフランジ20の最外縁部43Bとの間の距離DOFは約3.8ミリメートルである。丸められた外縁部43の内縁部43Aの、カプセル本体中心軸線を中心とする半径は、好ましくは少なくとも16mmである。
【0099】
図3A及び図3Bに示すように、封止部材28は、アルミニウムカプセル本体12の側壁16の自由端と外向きに延びるフランジの丸められた外縁部42の内縁部43Aとの間に配置されている。封止部材28は、一般的なボックスとして示されているが、以下でより詳細に説明される。封止部材28の実施形態にかかわらず、包囲部材が閉じたときに、正しい封止を提供するための包囲部材の自由端に最初に接触する封止部材部分の高さは、少なくとも約0.1mm、より好ましくは少なくとも0.2mm、及び最も好ましくは少なくとも0.8mmで、最大3mm、より好ましくは最大2mm、及び最も好ましくは最大1.2mmである。
【0100】
図3Aから分かるように、アルミニウムカプセル本体12は切頭形である。示された実施形態では、アルミニウムカプセル本体12の側壁16は、カプセル本体中心軸線12Aを横断する線に対して約97.5°の角度Aを形成している。アルミニウムカプセル本体12の底部18の最大内径DBは約23.3mmである。アルミニウムカプセル本体12の底部18もまた切頭形であり、図示した実施形態では、約4.0mmの底部高さBHを有する。底部18は、蓋14とは反対側に概ね平坦な中心部分18Aを更に有し、その中心部分18Aは、約8.3mmの直径DEEを有し、その中心部分18において、入口開口部25が作製されてもよい。入口開口部はまた、中心部分18Aと側壁16との間の切頭部分に設けられてもよい。カプセルのアルミニウムカプセル本体12の全高THは、約28.4mmである。
【0101】
図1に示すシステム1は、一杯の飲用可能な飲料(本例においてはコーヒーであり、物質は焙煎され挽かれたコーヒーである)を調製するために、以下のように操作される。
【0102】
カプセル2を、囲み部材6内に置く。抽出プレート8を、カプセル2と接触させる。底部穿孔手段24は、入口開口部25を作るようにカプセル2の底部18を穿孔する。流体(ここでは加圧下の熱湯)が、入口開口部25を介して内部空間22内の抽出可能製品に供給される。挽かれたコーヒーを湯で湿らせ、所望の物質を抽出してコーヒー飲料を形成する。
【0103】
内部空間22に加圧下で水が供給される間に、カプセル2の内部の圧力は上昇する。圧力の上昇により蓋14が変形し、抽出プレートの蓋穿孔手段26に押し付けられる。圧力が特定のレベルに達すると、蓋14の引裂き強度を上回り、蓋14は蓋穿孔手段26とぶつかって断裂し、出口開口部を作る。調製されたコーヒーは、抽出プレート8の出口開口部及び出口32(図1を参照)を通じてカプセル2から排出され、カップなどの容器(図示せず)に供給され得る。
【0104】
システム1は、淹出する前又は淹出開始時に、囲み部材6の自由端30が、カプセル2の外向きに延びるフランジ20と飲料調製装置の囲み部材6との間に流体封止接触をもたらすように、カプセル2の封止部材28に力F1をかけるように構成されており、カプセルの外側における飲料調製装置の囲み部材内の流体圧P1が0.1~4バール、好ましくは0.1~1バールの範囲内にあるとき、F1は、30~150N、好ましくは40~150N、より好ましくは50~100Nの範囲内にある。淹出中、囲み部材6の自由端30は、カプセル2の外向きに延びるフランジ20と囲み部材6との間に流体封止接触をもたらすようにカプセル2の封止部材28に力F2をかける。ここで、カプセル2の外側における飲料調製装置の囲み部材6内の流体圧P2が6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲内にあるとき、F2は、500~1500Nの範囲内にあり、好ましくは750~1250Nの範囲内にある。図示の実施形態では、囲み部材6の自由接触端は、外向きに延びるフランジ20と囲み部材6の自由端30との間に最大の力F2を加えるための、囲み部材6装置内の流体の抽出プレート8への圧力の影響下で、抽出プレート8に対して動くことができる。この移動は、使用中、すなわち特に淹出開始時及び淹出中に起こり得る。囲み部材6は、第1の部分6Aと第2の部分6Bとを有し、第2の部分は、自由接触端30を含む。第2の部分6Bは、第1の位置と第2の位置との間で第1の部分6Aに対して動くことができる。第2の部分6Bは、囲み部材6内の流体圧の影響下で閉じ部材8の方向において第1の位置から第2の位置方へ動くことができる。上述の力F1は、第2の部分6Bが流体圧P1を伴って第1の位置にあるときに達成し得る。上述の力F2は、第2の部分6Bが囲み部材6内の流体圧P2の影響下にある第2の位置に向かって動かされるときに達成し得る。
【0105】
加えられた力の結果として、カプセルの封止部材28は塑性変形を受け、自由接触端30の溝40に密接に適合し、これにより淹出開始時には、比較的低い流体圧において、囲み部材6とカプセル3との間に流体封止接触がもたらされるが、淹出中は、カプセルの外側の囲み部材内の遥かに高い流体圧においてもまた、流体封止接触がもたらされる。囲み部材が溝40に対してこのように密接に適合することにより、外向きに延びるフランジ20が、囲み部材の溝40に適合する変形部40’を備える結果になり得る。
【0106】
図4は、第1の調製装置及び第1のカプセル2aを有する、図1図3の図で説明した例示的なシステムの概略図を断面で示す。第1のカプセル2aは、カプセル2aの外向きに延びるフランジ20に封止部材28を備える。第1の飲料調製装置は、半径方向に延びる複数の開放溝40を有する第1の自由接触端30を有する第1の環状要素41を有する第1の囲み部材6を含み、開放溝40のいくつかが図4に示されている。
【0107】
封止部材28は、2つの間隔を空けて配置された突出部50、51を有し、突出部はそれぞれ、外向きに延びるフランジ20の基部23から、蓋14から離れる方向に軸線方向に突出しており、基部21、23には蓋14が取り付けられる。2つの突出部50及び51の間に、丸みを帯びた底部を有する平坦部52が位置する。
【0108】
2つの突出部のうちの第1の突出部51は、2つの突出部のうちの第2の突出部50よりも、外向きに延びるフランジ20の基部23から更に突出している。これは任意選択であり、突出部50、51の他の構成が可能であることが理解されるであろう。
【0109】
更に、この例では、内側突出部51と側壁16との間の環状スルー55の底部56が、蓋が取り付けられる基部23から軸線方向に間隔を空けて配置されている。好ましくは、底部56から蓋までの軸線方向距離は、平坦部52から蓋14までの軸線方向距離よりも小さい。
【0110】
第1の囲み部材6及び/又は第1の閉じ部材8が、第1のカプセル2aの封止部材28を間にして、互いに向かって移動すると、環状要素41の自由接触端30は、最初に2つの突出部51のうちの第1の突出部に接触し、その後、2つの突出部のうちの第2の突出部に接触し得る。
【0111】
環状要素41の自由接触端30が2つの突出部51のうちの内側の突出部に接触する場合及び接触すると、カプセル2aは、第1の囲み部材6に対してセンタリングされる。その上、2つの突出部のうちの内側の突出部51が、例えば、局所的には、カプセルの非円形性若しくは中心から片寄った配置に起因して、又は、一般的には、比較的小さな直径を有する自由接触領域に起因して、半径方向において外側まで遠すぎると、自由接触端は、2つの突出部のうちの内側の突出部51を半径方向内向きに付勢する。これにより、2つの突出部のうちの外側の突出部は内向きに付勢されるので、外側突出部51の変形性が、その高さがより小さいことに起因して比較的小さいにもかかわらず、2つの突出部のうちの外側の突出部50に確実な強固な封止圧力がかけられる。2つの突出部のうちの外側の突出部50の剛性が比較的大きいことにより、突出部が変形する際に大きな接触力を作用させることが可能になり、比較的高い逆圧により、高圧への耐性と共に、特に確実な封止が提供される。その時、2つの突出部のうちの外側の突出部50は外向きに付勢され、その負荷は、2つの突出部のうちの外側の突出部におけるフープ応力によって相殺され、円周方向に均一に分散されるので、均一に分散された封止圧力が実現される。
【0112】
環状要素41の第1の自由接触端30は、内側突出部51と接触する内周面部分71と、外側突出部50と接触する外周面部分70とを有する。半径方向に延びる開放溝40は、外面部分70内よりも内面部分71内で深くなっており、又は外面部分70にはこれらの溝がなくてもよい。したがって、小さく比較的剛性の外側突出部50は、自由接触端30の比較的平滑な外面部分70に対してしっかりと正確に押し付けられる。
【0113】
2つの突出部50と51の間の距離は、第1の囲み部材が第1の閉じ部材によって完全に閉じられている場合に、最終的には、環状要素41の自由接触端30が2つの突出部50及び51の収束面の間で絞られるような距離である。
【0114】
平坦部52は、蓋14から軸線方向に間隔を空けて配置されている。これにより、突出部50、51間の平坦部52は、囲み部材6が閉じられるのにつれて、環状要素41の自由端30の相対的な移動方向に変位して、第1の囲み部材6が閉じられるのにつれて、突出部50、51が傾斜し、環状要素41の自由端30に対して内向きにロールオフするように付勢されることが可能になる。これは、(軸線方向の閉じ圧力に加えて)かけられる半径方向の封止圧力を増大させるので、満足できる封止を提供するための高い封止圧力が利用可能である。
【0115】
図1図4に示すように、封止は、力及び圧力の影響下で得ることができる。この概念はまた、例えば、図5図23に示すような他の実施形態にも有効であることが理解されるであろう。
【0116】
図5a及び図5bは、それぞれ、飲用可能な飲料を調製するためのシステムの一例の概略図を断面図で示す。このシステムは、飲用可能な飲料の調製のための物質を含有するカプセル2aを備え、カプセル2a内に加圧下で供給された流体によって、物質を抽出及び/又は溶解することにより飲用可能な飲料が調製される。カプセル2aは、カプセル本体中心軸線を有するアルミニウムカプセル本体を備え、アルミニウムカプセル本体は、底部、側壁16、及び外向きに延びるフランジ20を備え、外向きに延びるフランジ20に取り付けられたアルミニウム蓋14を更に備え、蓋14はカプセル2aを密封して閉じている。図5aに示すシステムは、カプセル2aを受容するための第1の囲み部材6aを含む第1の飲料調製装置を更に含む。図5bに示すシステムは、カプセル2aを受容するための第2の囲み部材6bを含む第2の飲料調製装置を更に含む。
【0117】
第1の囲み部材6a及び第2の囲み部材6bはそれぞれ、囲み部材6a、6b内に受容されたカプセル2a内に加圧下で流体を供給するための流体注入手段を備え得る。第1の飲料調製装置及び第2の飲料調製装置は、囲み部材6a、6bを閉じるための閉じ部材(図示せず)を備えることができ、囲み部材6aは、環状要素中心軸線及び自由接触端30a、30bを有する環状要素を含み、環状要素の当該自由接触端30a、30bは、任意選択で、半径方向に延びる複数の第1の開放溝を備える。
【0118】
図5a及び図5bに示す実施形態のカプセル2aは、第1の囲み部材6aを含む第1の飲料調製装置又は第2の囲み部材6bを含む第2の飲料調製装置のいずれかで使用できる。
【0119】
図5a、図5bに示すカプセル2aは同じである。カプセル2aは、カプセル2aが第1の囲み部材6a内に配置され、第1の囲み部材6aが第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられている場合、第1の飲料調製装置の第1の囲み部材6aとの流体封止接触をもたらすための封止部材28aを、外向きに延びるフランジ20に含み、それにより、カプセル2aの外向きに延びるフランジ20と、カプセル2aの封止部材28aの少なくとも一部分とが、第1の囲み部材6aと第1の閉じ部材との間で封止係合される。カプセル2aの封止部材28aは、外向きに延びるフランジと一体であり、外向きに延びるフランジ20から突出する少なくとも1つの突出部を備え、当該少なくとも1つの突出部は突出頂部を備え、少なくとも1つの突出部は、カプセルが第1の囲み部材6a内に配置され、第1の囲み部材6aが第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられている場合、突出頂部が第1の環状要素の第1の自由接触端30aに半径方向の力をかけるように構成されている。
【0120】
図6a及び図6bは、図5a及び図5bに示すものと同じシステムを示し、第1の囲み部材6a及び第2の囲み部材6bは、カプセル2aの外向きに延びるフランジ20と、カプセル2aの封止部材28aの少なくとも一部分とが、封止的に、ただし異なって、係合されるように閉じられている。
【0121】
第1の飲料調製装置及びカプセル2aは、カプセル2aが第1の囲み部材2a内に配置され、第1の囲み部材6aが第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセル2aと第1の囲み部材6aとの間に、流体封止接触をもたらすための第1の封止界面50a(図6a及び図6bを参照)が存在するように構成されている。第2の飲料調製装置及びカプセル2aは、カプセル2aが第2の囲み部材2a内に配置され、第2の囲み部材6aが第2の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセル2aと第2の囲み部材6aとの間に、流体封止接触をもたらすための第2の封止界面50bが存在するように構成されている。第2の封止界面50bは、第1の封止界面50aとは異なる。
【0122】
図7図15では、図1図6のいずれか1つに示すシステムと同じ機能及び構造を有する要素が同一又は類似の数字によって与えられ、これら要素に関する詳細な説明は省略されることになる。
【0123】
図7a及び図7bは、外向きに延びるフランジから突出する更なる突出部と、当該2つの突出部の間の平坦部とを備える封止部材28bを有するカプセル2bを示す。図7aに示すように、2つの突出部の間の距離は、カプセル2bが第1の囲み部材6a内に配置され、第1の囲み部材6aが第1の閉じ部材によって閉じられている場合、第1の環状要素の第1の自由接触端30aが、2つの突出部の間に囲まれるような距離である。
【0124】
第1の囲み部材6aと第2の囲み部材6bとは異なる。第1の飲料調製装置の第1の自由端30aは、第2の飲料調製装置の第2の自由端30bに対して異なる形状を有する。より具体的には、第2の囲み部材6bは、第2の封止界面50bが側壁16と封止部材28bの2つの突出部のうちの1つとの間に形成されるように設計されている。第1の封止界面50aは、封止部材28bの2つの突出部の間に形成される。
【0125】
図8a及び図8bは、図7a及び図7bに示すものと同じシステムを示し、第1の囲み部材6a及び第2の囲み部材6bは、カプセル2bの外向きに延びるフランジ20と、カプセル2bの封止部材28bの少なくとも一部分とが封止係合されるように閉じられている。
【0126】
カプセル2bと第1の囲み部材6aとの間に第1の封止界面50aが得られ、カプセル2bと第2の囲み部材6bとの間に第2の封止界面50bが得られ、第2の封止界面50bは第1の封止界面50aとは異なる。
【0127】
図9a及び図9bは、それぞれ、飲用可能な飲料を調製するためのシステムの一例の概略図を断面図で示す。システムは、カプセル2aが第1の飲料調製装置の第1の囲み部材6a内に配置され(例えば、図5a及び図5bの実施形態を参照)、第1の囲み部材6aが第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられている場合、第1の飲料調製装置の第1の囲み部材6aとの流体封止接触をもたらす封止部材を28a、外向きに延びるフランジ20に有するカプセル2aを備え、それにより、カプセル2aの外向きに延びるフランジ20と、カプセル2aの封止部材28aの少なくとも一部分とが、第1の囲み部材6aと第1の閉じ部材との間で封止係合される。カプセル2aの封止部材28aは、外向きに延びるフランジと一体であり、外向きに延びるフランジ20から突出する少なくとも1つの突出部を備え、当該少なくとも1つの突出部は突出頂部を備え、少なくとも1つの突出部は、カプセルが第1の囲み部材6a内に配置され、第1の囲み部材6aが第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられている場合、突出頂部が第1の環状要素の第1の自由接触端30aに半径方向の力をかけるように構成されている。
【0128】
図9a及び図9bに示す実施形態のカプセル2bは、第1の囲み部材6aを含む第1の飲料調製装置又は第2の囲み部材6bを含む第2の飲料調製装置のいずれかで使用できる。図9a及び図9bに示すシステムは、カプセル2aが第2の囲み部材6b内に配置され、第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセル2aと第2の飲料調製装置の第2の囲み部材6bとの間に第2の封止界面50bを提供するための封止要素55を備える、第2の囲み部材6bを有する第2の飲料調製装置を含む。
【0129】
図10a及び図10bは、図9a、図9bに示すものと同じシステムを示し、第2の囲み部材6bは閉じられており、封止動作がもたらされる。第2の封止界面50bは、側壁16に押し付けられた封止要素55で得られる。封止要素55が(例えば、第1の封止界面50aで)省略された場合も封止を得ることもできる。封止要素55は、弾力のある封止部材、例えばゴム弾性封止要素であってもよい。
【0130】
図11a及び図11bは、それぞれ、飲用可能な飲料を調製するためのシステムの一例の概略図を断面図で示す。システムは、カプセル2aが第1の飲料調製装置の第1の囲み部材6a内に配置され、第1の囲み部材6aが第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられている場合、第1の飲料調製装置の第1の囲み部材6aとの流体封止接触をもたらすための封止部材28aを、外向きに延びるフランジ20に有するカプセル2aを備え、それにより、カプセル2aの外向きに延びるフランジ20と、カプセル2aの封止部材28aの少なくとも一部分とが、第1の囲み部材6aと第1の閉じ部材との間で封止係合される。カプセル2aの封止部材28aは、外向きに延びるフランジ20と一体であり、外向きに延びるフランジから突出する1つの突出部を備える。(例えば、2個、3個など)異なる数の突起部が、例えば第1の飲料調製装置の自由端と封止係合されて、構成されてもよいことが理解されるであろう。
【0131】
図11a及び図11bに示すシステムは、カプセル2aが第2の囲み部材6b内に配置され、第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセル2aと、第2の飲料調製装置の第2の囲み部材6bとの間に第2の封止界面50bを提供するための封止要素55を備える、第2の囲み部材6bを有する第2の飲料調製装置を含む。封止動作を図12a及び図12bに示す。封止要素55が側壁16に押し付けられて、第2の封止界面50bが得られる。
【0132】
この実施例では、封止要素55がシステムにおいて省略された場合、適切な封止が得られない。第2の囲み部材6bの自由端は、カプセル2aの封止部材28aに封止係合できない。
【0133】
カプセル2aは、カプセル2aが第1の囲み部材6a内に配置され、第1の囲み部材6aが第1の閉じ部材によって閉じられている場合には、封止部材28aによって排他的に封止するように構成されてもよい。更に、カプセル2aは、カプセル2aが第2の囲み部材6b内に配置され、第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合には、封止要素55によって排他的に封止するように構成されてもよい。
【0134】
図13a及び図13bはそれぞれ、システムの概略図を断面図で示す。図13aでは、カプセル2aは、第1の飲料調製装置内に示されている。図13bでは、カプセル2aは、第2の飲料調製装置内に示されている。第1の飲料調製装置及び第2の飲料調製装置はそれぞれ、カプセル2a、カプセル2b、及び/又は代替カプセル(図示せず)のいずれかを受容するように構成されてもよい。
【0135】
カプセル2aは、少なくとも2つの封止部分100a、100bを含み、カプセル2aが第1の飲料調製装置の第1の囲み部材6a内に配置され、第1の囲み部材6aが第1の閉じ部材によって閉じられている場合には、第1の封止部分100aが第1の封止界面101aを提供するように構成されており、カプセル2aが第2の囲み部材6b内に配置され、第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合には、第2の封止部分100bが第2の封止界面101bを提供するように構成されており、第1の封止界面101aは第2の封止界面101bとは異なる。
【0136】
この実施例では、図13bに示すように、カプセル2aが第2の囲み部材6b内に配置され、第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセル2aは、カプセル2aと第2の飲料調製装置の第2の囲み部材6bとの間に第2の封止界面を提供するための代替封止部材105を含む。
【0137】
カプセルが第1の囲み部材6a内に配置され、第1の囲み部材6aが第1の閉じ部材によって閉じられている場合、第1の封止界面が得られてもよい。更に、カプセルが第2の囲み部材6b内に配置され、第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合、第1の封止界面とは異なる第2の封止界面が得られてもよい。
【0138】
例えば図13及び図14に示すような代替封止部材105は、代替として、外向きに延びるフランジ20において、又はカプセル2aのカプセル本体12上の他の場所に、予め形成された形状として形成されてもよいことが理解されるであろう。一実施例では、代替封止部材105は、カプセル2aのアルミニウムカプセル本体12(例えば、外向きに延びるフランジ、側壁など)と一体であってもよい。
【0139】
図14a及び図14bはそれぞれ、システムの概略図を断面図で示す。図14aは、第2の飲料調製装置内に受容されたカプセル2aを示す。同様に、図14bは、第2の飲料調製装置内に受容されたカプセル2bを示す。この例では、代替封止部材105は、カプセル2bの側壁16に構成されている。第2の囲み部材6bの自由端30bは、流体封止接触をもたらすために、代替封止部材105と相互作用することができる。
【0140】
カプセルが第1の囲み部材6a内に配置され、第1の囲み部材6aが第1の閉じ部材によって閉じられている場合、例えば、図6a及び図8aを参照して示すように、カプセルと第1の囲み部材6aとの間に、流体封止接触を提供するための第1の封止界面を得ることができる。加えて、カプセルが第2の囲み部材6b内に配置され、第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセルと第2の囲み部材6bとの間に、流体封止接触をもたらすための第2の封止界面を得ることができ、第2の封止界面は第1の封止界面とは異なる。
【0141】
図15a及び図15bはそれぞれ、システムの概略図を断面図で示し、代替封止部材105は、カプセル2aの外向きに延びるフランジ20上に構成されている。代替封止部材105は、封止部材28a、28bに対して、外向きに延びるフランジ20の半径方向外側部分に構成されている。代替封止部材は2つの突出部を有し、カプセル2bが第2の囲み部材6b内に配置され、第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合、第2の囲み部材6bの第2の自由端30bは、2つの突出部の間に受容され、それにより流体密封が形成され得る。淹出中に流体密封をもたらす封止界面を得るために、異なる数の突出部を採用することができることが理解されるであろう。
【0142】
図16は、第2の飲料調製装置の第2の囲み部材6bの概略図を斜視断面図で示す。第2の囲み部材6bは、半径方向に延びる複数の開放溝40を含む。この例では、第2の囲み部材6bは、当該開放溝40がない少なくとも1つの平滑部分44を含む。カプセルが第2の囲み部材6b内に配置され、第2の囲み部材が第2の閉じ部材によって閉じられている場合に流体封止接触をもたらすための、第2の囲み部材6bとカプセルとの間の封止界面は、第2の囲み部材6bの平滑部分44によって得られ得る。平滑部分44は、第2の囲み部材6bの異なる場所に位置し得ることが理解されるであろう。複数の平滑部分44が、第2の囲み部材6b上に構成されることも想定される。加えて又は代替として、平滑部分44は、カプセルとの封止相互作用の改善を可能にするための湾曲形状(例えば、凸状、凹状)などの他の形状を有してもよい。
【0143】
第2の囲み部材6bは、本発明によるシステムで使用することができる。カプセルが第2の囲み部材内に配置され、第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセルと第2の囲み部材6bとの間の平滑部分44によって第2の封止界面が提供され得る。カプセルが第1の囲み部材内に配置され、第1の囲み部材が第1の閉じ部材によって閉じられている場合、この第2の封止界面は、カプセルの封止部材と第1の囲み部材との間に提供される第1の封止界面とは異なり得る。平滑部分44は、第2の囲み部材6bの半径方向内側(カプセルの方向に向いた内壁)に構成できる。
【0144】
図17a、図17b、及び図17cは、システムの概略図を断面図で示す。図示したシステムのそれぞれにおいて、囲み部材は、少なくとも1つの平滑部分44を含む。図17aでは、囲み部材は、カプセルの側壁に面する側とは反対側に構成された平滑部分44を含む。図17aにおける囲み部材は、図2に示す囲み部材6aであり得る(同様であり得る)ことが理解されるであろう。図17bでは、平滑部分44は、カプセルの側壁に面する、囲み部材6bの側面上に構成されている。図17cでは、平滑部分44は、第2の囲み部材6bの両方の側部を覆っている。
【0145】
図18は、カプセル2bと、第2の飲料調製装置の第2の囲み部材6bとを有するシステムの概略図を断面図で示す。カプセル2bは、カプセル2aが第1の飲料調製装置の第1の囲み部材6a内に配置され、第1の囲み部材6aが第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられている場合、第1の飲料調製装置の第1の囲み部材6a(図示せず)との流体封止接触をもたらすための封止部材28bを、外向きに延びるフランジ20に含み、それにより、カプセル2bの外向きに延びるフランジ20と、カプセル2bの封止部材28bの少なくとも一部分とが、第1の囲み部材6aと第1の閉じ部材との間で封止係合される。カプセル2bの封止部材28bは、外向きに延びるフランジ20と一体であり、外向きに延びるフランジ20から突出する2つの突出部を備える。
【0146】
カプセル2bは、図18に示すように、第2の飲料調製装置に挿入される。第2の飲料調製装置は、第1のカプセル2aが第2の囲み部材6b内に配置され、第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合に、第1のカプセル2aと、第2の飲料調製装置の第2の囲み部材6bとの間に第2の封止界面を提供する封止要素55を備える第2の囲み部材6bを含む。第2の封止界面は、第1の封止界面とは異なる。
【0147】
一実施例では、封止要素55がシステムにおいて省略された場合、適切な封止が得られない場合がある。第2の囲み部材6bの自由端は、カプセル2bの封止部材28bと十分に封止係合できない場合がある。
【0148】
封止要素55は、第2の囲み部材6bの半径方向内側に構成されてもよい。封止要素55は、異なる寸法及び形状を有してもよい。一実施例では、封止要素はOリングであり、例えば弾性材料(例えば、ゴムシール)で作られている。
【0149】
図19は、カプセル2bと第2の飲料調製装置の第2の囲み部材6bとを有するシステムの概略図を断面図で示す。第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合、第2の囲み部材は、封止部材28bの半径方向外側部分との封止接触をもたらすように構成された平滑部分14を有する。
【0150】
図20a、図20b、図20c、及び図20dは、システムの概略図を断面図で示す。図20a及び図20bでは、カプセル2aは、第1の囲み部材6aを含む第1の飲料調製装置内に受容されている。カプセル2aは、外向きに延びるフランジ20に形成された突起部を含む。図20aでは、第1の囲み部材6aは、第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によってまだ閉じられていない。図20bでは、第1の囲み部材6は、第1の飲料調製装置の第1の閉じ部材によって閉じられており、その結果、封止部材28aにおいて、第1の囲み部材6aとカプセル2aとの間の封止界面が得られる。封止部材28aの突出部は、その突出頂部が第1の環状要素の第1の自由接触端30aに半径方向力をかけるように構成されている。図20c及び図20dでは、カプセル2aは、第2の囲み部材6bを含む第2の飲料調製装置内に受容されている。図20cでは、第2の囲み部材6bは、第2の飲料調製装置の第2の閉じ部材によってまだ閉じられていない。図20dでは、第2の囲み部材6は、第2の飲料調製装置の第2の閉じ部材によって閉じられており、その結果、封止部材28aにおいて、第2の囲み部材6aとカプセル2aとの間の代替封止が得られる。この実施例では、第2の囲み部材は、カプセル2aの突起部の方向を向いた半径方向内側に平滑部分44を有する。
【0151】
図21a、図21b、図21c、及び図21dは、システムの概略図を断面図で示す。図示したカプセル2bは、2つの突起部を有する封止部材28bを含む。図21a及び図21bでは、システムは、カプセル2bと、第1の囲み部材6aを有する第1の飲料調製装置とを有する。図21c及び図21dでは、システムは、カプセル2bと、第2の囲み部材6bを有する第2の飲料調製装置とを有する。図21b及び図21dでは、第1の飲料調製装置6a及び第2の飲料調製装置6bはそれぞれ、囲み部材6a及び6bとカプセル2bとの間の封止接触を得るために閉じられている。図21c及び図21dに示すように、第2の囲み部材6bの半径方向内側部分は、封止部材28bの半径方向外側部分上で封止することができる。
【0152】
図22a及び図22bはそれぞれ、カプセルと第2の飲料調製装置の第2の囲み部材6bとを有するシステムの概略図を断面図で示す。図22aに示すカプセル2aは1つの突起部を有し、第2の囲み部材6bは、第2の囲み部材6bが閉じられた場合、突起部と側壁との間で外向きに延びるフランジに押し付けられるように構成されている。図22bに示すカプセル2bは2つの突起部を有し、第2の囲み部材6bは、第2の囲み部材6bが閉じられた場合、2つの突起部の間を押すように構成されている。第2の囲み部材6bは、カプセルの側壁12に向かって半径方向内向きに延びるタブの形状の封止要素55を含む。タブは、封止動作の改善を可能にするように弾性であってもよい。タブは、第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合に、封止をもたらすように構成されている。
【0153】
図22aに示す囲み部材6bのタブ形状の封止要素55は、図22bに示すタブ形状の封止要素55に対して小さい。これは、タブがカプセル2aの側壁12に対して効果的に封止するためには、橋渡しする距離がより短くなければならないからである。タブ形状の封止要素55の長さは、第2の囲み部材6bが閉じられているときの、第2の囲み部材6bとカプセルの側壁との距離に基づいて選択されてもよい。
【0154】
タブ形状の封止要素55は、様々な寸法、形状、及び形態を有し得ることが理解されるであろう。複数の封止要素55が、第2の囲み部材6b上に構成されることも想定される。
【0155】
タブ形状の封止要素55は、異なる長さを有し得ることが理解されるであろう。タブ形状の封止要素55は、例えば封止部材28a、28bに対して異なる場所での封止を可能にするような長さを有してもよい。多くの変形形態が可能である。
【0156】
図23a及び図23bはそれぞれ、カプセルと第2の飲料調製装置の第2の囲み部材6bとを有するシステムの概略図を断面図で示す。図23aでは、カプセル2aは、1つの突起部を有する封止部材28aを含み、図23bでは、カプセル2bは、2つの突起部を有する封止部材28bを含む。第2の囲み部材6bは、舌状の形状の封止要素55を含む。舌状形状の封止要素55は、実質的に、第1のカプセル2aの外向きに延びるフランジ20に向かって延びている。第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材を使用して閉じられている場合、舌状部によって封止を得ることができる。
【0157】
カプセルが第1の囲み部材6a内に配置され、第1の囲み部材6aが第1の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセルと第1の囲み部材6aとの間に、流体封止接触をもたらすための第1の封止界面が存在し、カプセルが第2の囲み部材6b内に配置され、第2の囲み部材6bが第2の閉じ部材によって閉じられている場合、カプセルと第2の囲み部材6bとの間に、流体封止接触をもたらすための第2の封止界面が存在し、第2の封止界面は、第1の封止界面とは異なることが理解されるであろう。
【0158】
カプセル2aが示される実施例では、カプセル2b又は代替カプセルが代わりに使用されてもよいことが理解されるであろう。同様に、カプセル2bが示される実施例では、カプセル2a又は代替カプセルが代わりに使用されもよいことが理解されるであろう。
【0159】
多種多様なカプセル、第1の飲料調製装置、及び第2の飲料調製装置が採用され得ることが理解されるであろう。
【0160】
流体封止接触の存在とは、飲料を調製するための囲み部材に供給される流体の総量の0~6%、好ましくは0~4%、より好ましくは0~2.5%が、自由接触端とカプセルの封止部材との間の漏れに起因して漏れ出る場合があることを意味し得ることが理解されるであろう。
【0161】
いくつかの実施例では、封止要素及び/又は代替封止部材は、カプセル本体に取り付けられた又は接続された追加の要素として示される。封止要素及び/又は代替封止部材はまた、カプセル本体内に予め形成されていてもよいことが理解されるであろう。例えば、封止要素及び/又は代替封止部材は、アルミニウムカプセル本体(例えば、外向きに延びるフランジ、側壁など)と一体であってもよい。
【0162】
カプセルは、1つ以上の更なる飲料調製装置で使用される場合、1つ以上の更なる封止界面を含んでもよく、一方で、第1の飲料調製装置及び第2の飲料調製装置との互換性が維持されることが理解されるであろう。
【0163】
飲料調製装置は、複数のカプセルを同時に受容するように構成された複数の囲み部材を含んでもよいことが理解されるであろう。
【0164】
本明細書では、本発明は、本発明の実施形態の具体例を参照して説明する。しかしながら、本発明の本質から逸脱することなく、本明細書において様々な修正、変形、代替形及び変更が行われ得ることは明らかであろう。明瞭性及び簡潔な説明を目的として、本明細書では、特徴について同じ又は別個の実施形態の一部として説明してきたが、これらの別個の実施形態において説明した特徴の全部又は一部の組み合わせを有する代替実施形態もまた想定され、特許請求の範囲によって概説される本発明の枠組みに含まれると理解される。したがって、明細書、図面及び実施例を、限定的な意味ではなく、例示的な意味で考えるべきである。本発明は、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲に含まれる全ての代替形態、修正形態、及び変形形態を包含することを意図している。更に、記載された要素の多くは、個々の若しくは分散された構成要素として、又は任意の好適な組み合わせで及び場所で他の構成要素と組み合わせて実現され得る機能的な実体である。
【0165】
特許請求の範囲では、括弧を付けて示したいかなる参照記号も、請求項を限定するものとして解釈されない。単語「~を備える/~を含む(comprising)」は、請求項に列挙されているもの以外の特徴又はステップの存在を除外するものではない。更に、単語「1つの(「a」及び「an」)は、「ただ1つ(only one)に限定するものと解釈されず、「少なくとも1つ(at least one)」を意味するために使用され、複数を除外しない。特定の手段が互いに異なる請求項で列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用され得ないことを示すものではない。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
図16
図17A
図17B
図17C
図18
図19
図20A
図20B
図20C
図20D
図21A
図21B
図21C
図21D
図22A
図22B
図23A
図23B