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特許7419517メモリアレイ及びメモリセルのストリングを含むメモリアレイを形成することに使用される方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】メモリアレイ及びメモリセルのストリングを含むメモリアレイを形成することに使用される方法
(51)【国際特許分類】
   H10B 43/27 20230101AFI20240115BHJP
   H10B 41/27 20230101ALI20240115BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20240115BHJP
   H01L 29/788 20060101ALI20240115BHJP
   H01L 29/792 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
H10B43/27
H10B41/27
H01L29/78 371
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022523380
(86)(22)【出願日】2020-09-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-06
(86)【国際出願番号】 US2020050949
(87)【国際公開番号】W WO2021096592
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-04-20
(31)【優先権主張番号】16/682,349
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】コン リンユ
(72)【発明者】
【氏名】デイコック デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】クラパティ ヴェンカタ サティヤナラヤナ マーティ
(72)【発明者】
【氏名】ウィボボ リロイ エカリスタ
【審査官】加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/174966(WO,A1)
【文献】特開2016-062912(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0337191(US,A1)
【文献】特開2016-219551(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0221666(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0340376(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0079255(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0218059(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0343761(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0229125(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0333937(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 43/27
H10B 41/27
H01L 21/336
H01L 29/788
H01L 29/792
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリアレイを形成することに使用される方法であって、
垂直方向に交互の第1のティア及び第2のティアを含むスタックを形成することであって、第1の絶縁体ティア前記スタックの上方にあり、前記第1の絶縁体ティアの第1の絶縁体材料は、(a)及び(b)の内の少なくとも一方を含み、(a)は、シリコン、窒素、並びに炭素、酸素、ホウ素、及びリンの内の1つ以上であり、(b)は炭化ケイ素であり、チャネル材料ストリング、前記スタック内及び前記第1の絶縁体ティア内にあり、導電材料前記第1の絶縁体ティア内で、前記チャネル材料ストリングの個々の側面に直接接触している、ことと、
前記第1の絶縁体ティア及び前記導電材料の上方に第2の絶縁体ティアを形成することであって、前記第2の絶縁体ティアの第2の絶縁体材料は、前記(a)及び前記(b)の内の少なくとも一方を含み、前記第1及び第2の絶縁体ティアの前記第1及び第2の絶縁体材料は、それぞれ、互いに直接接触していない、ことと、
前記導電材料を通じて個々の前記チャネル材料ストリングに個別に直接電気的に結合された、前記第2の絶縁体ティアを通って拡張する導電性ビアを形成することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記第1及び第2の絶縁体材料を、相互に同じ組成物のものであるように形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1及び第2の絶縁体材料を、相互に異なる組成物のものであるように形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記導電材料の最上部に直接接触して前記第2の絶縁体材料を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の絶縁体材料は、前記導電材料の最上部に直接接触して形成されない、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記導電材料を、前記第1の絶縁体材料から上方に突出するように形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記導電材料は、前記第1の絶縁体材料から上方に突出するように形成されない、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
横方向に離隔されたメモリブロック領域を形成するために、前記第1の絶縁体ティアを通り、前記第2の絶縁体ティアを通り、前記スタック中に、水平方向に伸長するトレンチを形成することと、前記トレンチ内に介在材料を形成することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の絶縁体材料の内の前記少なくとも一方は前記(a)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の絶縁体材料の内の前記少なくとも一方は前記(b)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の絶縁体材料の内の前記少なくとも一方は、前記(a)及び前記(b)の両方を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の絶縁体材料の内の前記少なくとも一方は前記(a)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の絶縁体材料の内の前記少なくとも一方は前記(b)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
メモリアレイを形成することに使用される方法であって、
垂直方向に交互の第1ティア及び第2ティアを含むスタックを形成することと、
前記スタックの上方に第1の絶縁体ティアを形成することであって、前記第1の絶縁体ティアの第1の絶縁体材料は、(a)及び(b)の内の少なくとも一方を含み、(a)は、シリコン、窒素、並びに炭素、酸素、ホウ素、及びリンの内の1つ以上であり、(b)は炭化ケイ素であることと、
前記スタック内及び前記第1の絶縁体ティア内にチャネル材料ストリングを形成することであって、導電材料が、前記第1の絶縁体ティア内で、前記チャネル材料ストリングの個々の側面に直接接触している、ことと、
前記第1の絶縁体ティア及び前記導電材料の上方に複数の絶縁ティアを形成することであって、前記複数の絶縁ティアの内の1つの絶縁ティアは、前記(a)及び前記(b)の内の少なくとも一方を含む第2の絶縁体材料を含み、前記第1の絶縁体ティア及び前記複数の絶縁ティアの内の前記1つの絶縁ティアの前記第1及び第2の絶縁体材料は、それぞれ、互いに直接接触しておらず、前記複数の絶縁ティアの内の別の絶縁ティアは、前記(a)及び前記(b)の何れも含まないことと、
前記1つの絶縁ティア及び前記別の絶縁ティアを通ってコンタクト開口部をエッチングし、その後、前記コンタクト開口部内に、前記導電材料を通じて個々の前記チャネル材料ストリングに個々に直接電気的に結合された導電性ビアを形成することと、
を含む方法。
【請求項15】
交互の絶縁性ティア及び導電性ティアを含む垂直スタックと、
前記垂直スタックの上方の第1の絶縁体ティアであって、前記第1の絶縁体ティアの第1の絶縁体材料は、(a)及び(b)の内の少なくとも一方を含み、(a)は、シリコン、窒素、並びに炭素、酸素、ホウ素、及びリンの内の1つ以上であり、(b)は炭化ケイ素である、前記第1の絶縁体ティアと、
前記垂直スタック内のメモリセルのチャネル材料ストリングであって、前記チャネル材料ストリングのチャネル材料は前記第1の絶縁体ティア内にある、前記チャネル材料ストリングと、
前記チャネル材料ストリングの個々の側面に直接接触する、前記第1の絶縁体ティア内の導電材料と、
前記第1の絶縁体ティア及び前記導電材料の上方の第2の絶縁体ティアであって、前記第2の絶縁体ティアの第2の絶縁体材料は、前記(a)及び前記(b)の内の少なくとも一方を含み、前記第1及び第2の絶縁体ティアの前記第1及び第2の絶縁体材料は、それぞれ、互いに直接接触していない、前記第2の絶縁体ティアと、
前記導電材料を通じて個々の前記チャネル材料ストリングに個々に直接電気的に結合された、前記第2の絶縁体ティアを通って拡張する導電性ビアと
を含む、メモリアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する実施形態は、メモリアレイに関し、メモリセルのストリングを含むメモリアレイを形成することに使用される方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メモリは集積回路の一種であり、データを蓄積するためにコンピュータシステムで使用される。メモリは、個々のメモリセルの1つ以上のアレイで製造され得る。メモリセルは、デジット線(ビット線、データ線、又はセンス線とも称される)及びアクセス線(ワード線とも称される)を使用して、書き込まれ得、又は読み出され得る。センス線は、アレイの列に沿ってメモリセルを導電的に相互接続し得、アクセス線は、アレイの行に沿ってメモリセルを導電的に相互接続し得る。各メモリセルは、センス線及びアクセス線の組み合わせを通じて一意にアドレッシングされ得る。
【0003】
メモリセルは、揮発性、半揮発性、又は不揮発性であり得る。不揮発性メモリセルは、電力がない状態で長期間データを蓄積し得る。不揮発性メモリは、慣習的に、少なくとも約10年の保持期間を有するメモリとして指定されている。揮発性メモリは消散し、それ故、データ蓄積を維持するためにリフレッシュ/再書き込みされる。揮発性メモリは、数ミリ秒以下の保持時間を有し得る。それでも、メモリセルは、少なくとも2つの異なる選択可能な状態でメモリを保持又は蓄積するように構成される。バイナリシステムでは、状態は“0”又は“1”の何れかとみなされる。他のシステムでは、少なくとも幾つかの個々のメモリセルは、2つよりも多いレベル又は状態の情報を蓄積するように構成され得る。
【0004】
電界効果トランジスタは、メモリセルで使用され得る電子コンポーネントの一種である。これらのトランジスタは、それらの間に半導電性チャネル領域を有する一対の導電性ソース/ドレイン領域を含む。導電性ゲートはチャネル領域に隣接し、薄いゲート絶縁体によってチャネル領域から分離される。ゲートへの適切な電圧の印加は、ソース/ドレイン領域の一方からチャネル領域を通じて他方へ電流が流れることを可能にする。電圧がゲートから除去された場合、電流がチャネル領域を流れることが大幅に妨げられる。電界効果トランジスタはまた、追加の構造体、例えば、ゲート絶縁体と導電性ゲートとの間のゲート構築物の一部として可逆的にプログラミング可能な電荷蓄積領域を含み得る。
【0005】
フラッシュメモリはメモリの一種であり、最近のコンピュータ及びデバイスで多くの用途を有する。実例として、最近のパーソナルコンピュータは、フラッシュメモリチップ上に蓄積されたBIOSを有し得る。別の例として、コンピュータ及びその他のデバイスが従来のハードドライブを置き換えるためにソリッドステートドライブ内にフラッシュメモリを利用することが益々一般的になっている。更に別の例として、フラッシュメモリは、製造者が、新たな通信プロトコルが標準化されてくるとそれらをサポートすること、及び強化された機構のためにデバイスをリモートでアップグレードする能力を提供することが可能であるため、無線電子デバイスではポピュラーである。
【0006】
NANDは、集積フラッシュメモリの基本アーキテクチャであり得る。NANDセルユニットは、メモリセルの直列の組み合わせに直列に結合された少なくとも1つの選択デバイスを含む(直列の組み合わせは一般的にNANDストリングと称される)。NANDアーキテクチャは、可逆的にプログラミング可能な垂直トランジスタを個々に含む垂直方向に積み重ねられたメモリセルを含む3次元配列で構成され得る。制御又はその他の回路は、垂直方向に積み重ねられたメモリセルの下方に形成され得る。その他の揮発性又は不揮発性メモリアレイアーキテクチャもまた、トランジスタを個々に含む垂直方向に積み重ねられたメモリセルを含み得る。
【0007】
メモリアレイは、例えば、米国特許出願公開第2015/0228659号、2016/0267984号、及び2017/0140833号の何れかで示され説明されるようなメモリページ、メモリブロック及び部分ブロック(例えば、サブブロック)、並びにメモリプレーン内に配列され得る。メモリブロックは、垂直方向に積み重ねられたメモリセルの個々のワード線ティア内の個々のワード線の長手方向の輪郭を少なくとも部分的に画定し得る。これらのワード線への接続は、垂直方向に積み重ねられたメモリセルのアレイの端部又は端にあるいわゆる“階段構造体”で生じ得る。階段ステップ構造体は、ワード線への電気的アクセスを提供するために高さ方向に拡張する導電性ビアが接触する個々のワード線のコンタクト領域を確定する個々の“階段”(代替的に“ステップ”又は“階段ステップ”と呼ばれる)を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】発明の実施形態に従ったプロセス中の基板の一部分の概略的断面図であり、図2の線1-1を通って取られている。
図2図1の線2-2を通って取られた概略的断面図である。
図3】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図3A】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図3B】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図4】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図4A】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図4B】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図5】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図6】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図7】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図7A】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図8】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図9】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図9A】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図10】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図11】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図12】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図13】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図13A】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図14】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図15】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図16】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図17】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図17A】発明の幾つかの実施形態に従ったプロセス中の図1及び図2の構築物又はその一部分の概略的な連続断面及び/又は拡大図である。
図18】発明の代替の例示的な方法及び/又は構造体の実施形態を示す。
図18A】発明の代替の例示的な方法及び/又は構造体の実施形態を示す。
図19】発明の代替の例示的な方法及び/又は構造体の実施形態を示す。
図19A】発明の代替の例示的な方法及び/又は構造体の実施形態を示す。
図20】発明の代替の例示的な方法及び/又は構造体の実施形態を示す。
図20A】発明の代替の例示的な方法及び/又は構造体の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
発明の実施形態は、メモリアレイ、例えば、アレイの下に周辺制御回路を有するNAND又はその他のメモリセルのアレイ(例えば、CMOSアンダーアレイ)を形成することに使用される方法を包含する。発明の実施形態は、いわゆる“ゲートラスト”又は“置換ゲート”処理、いわゆる“ゲートファースト”処理、及びトランジスタのゲートが形成される時期とは無関係で既存であるか将来開発されるかに関わらないその他の処理を包含する。発明の実施形態はまた、製造方法に依存しないメモリアレイ(例えば、NANDアーキテクチャ)を包含する。例示的な方法の実施形態は、“ゲートラスト”又は”置換ゲート”プロセスとみなされ得る図1図17Aを参照して説明される。
【0010】
図1及び2は、トランジスタ及び/又はメモリセルの高さ方向に拡張するストリングが形成されるであろうアレイ又はアレイ領域12を有する構築物10を示す。構築物10は、導電性/導体/導電的、半導電性/半導体/半導電的、又は絶縁性/絶縁体/絶縁的(すなわち、本明細書では電気的)材料の内の何れか1つ以上を有するベース基板11を含む。様々な材料がベース基板11の高さ方向に上方に形成されている。材料は、図1及び図2に描写した材料の脇に、高さ方向に内向きに、又は高さ方向に外向きにあり得る。例えば、集積回路のその他の部分的又は全体的に製造されたコンポーネントは、ベース基板11の上方、周囲、又は内部の何処かに提供され得る。メモリセルの高さ方向に拡張するストリングのアレイ(例えば、アレイ12)内のコンポーネントを動作させるための制御及び/又はその他の周辺回路も製造され得、アレイ又はサブアレイ内に全体的に又は部分的に含まれてもよく、含まれなくてもよい。更に、複数のサブアレイもまた、独立して、タンデムに、さもなければ相互に関連して製造され得、及び動作し得る。この文書では、“サブアレイ”もアレイとみなされ得る。
【0011】
導電性材料17を含む導体ティア16は、基板11の上方に形成されている。導体ティア16は、アレイ12内に形成されるであろうトランジスタ及び/又はメモリセルに対する読み出し及び書き込みアクセスを制御するために使用される制御回路(例えば、周辺アンダーアレイ回路及び/又は共通ソース線若しくはプレート)の一部を含み得る。垂直方向に交互の絶縁性ティア20及び導電性ティア22を含むスタック18が導体ティア16の上方に形成されている。ティア20及び22の各々に対する例示的な厚さは、22~60ナノメートルである。少数のティア20及び22のみが示され、スタック18は、数十、100以上等のティア20及び22を含む可能性が高い。周辺回路及び/又は制御回路の一部であってもなくてもよいその他の回路は、導体ティア16とスタック18との間にあり得る。例えば、そうした回路の導電性材料及びの絶縁性材料の複数の垂直方向に交互のティアは、導電性ティア22の最下部よりも下方に及び/又は導電性ティア22の最上部より上方にあり得る。例えば、1つ以上の選択ゲートティア(図示せず)は、導体ティア16と最下部の導電性ティア22との間にあり得、1つ以上の選択ゲートティアは、導電性ティア22の最上部よりも上方にあり得る。それでも、導電性ティア22(代替的に第1のティアと称される)は導電材料を含まなくてもよく、絶縁性ティア20(代替的に第2のティアと称される)は絶縁性材料を含まなくてもよく、又は“ゲートラスト”又は”置換ゲート”であるこれにより最初に説明した例示的な方法の実施形態と併せて処理のこの時点では絶縁性でなくてもよい。例示的な導電性ティア22は、全体的又は部分的に犠牲的であり得る第1の材料26(例えば、窒化ケイ素)を含む。例示的な絶縁性ティア20は、第1の材料26の組成物とは異なる組成物であり、全体的又は部分的に犠牲的であり得る第2の材料24(例えば、二酸化ケイ素)を含む。最上部の絶縁性ティア20及びスタック18は最上部21を有するとみなされ得る。
【0012】
第1の絶縁体ティア70がスタック18の上方に形成され、一実施形態では、別のティア71が第1の絶縁体ティア70の上方に形成されている。第1の絶縁体ティア70は、(a)及び(b)の内の少なくとも1つを含む第1の絶縁体材料39を含み、(a)は、シリコン、窒素、並びに炭素、酸素、ホウ素、及びリンの内の1つ以上であり、(b)は、炭化ケイ素である。一実施形態では、第1の絶縁体材料39は(a)を含む。そうした一実施形態では、第1の絶縁体材料39は、炭素、酸素、ホウ素、又はリンの内の1つのみを含む。別のそうした実施形態では、第1の絶縁体材料39は、炭素、酸素、ホウ素、リンの内の少なくとも2つを含む。一実施形態では、第1の絶縁体材料39内の炭素、酸素、ホウ素、リンの内の1つ以上は、少なくとも約2原子パーセントの総濃度を有し、そうした一実施形態では、そうした総濃度は、約20原子パーセント以下である。一実施形態では、そうした総濃度は、少なくとも約4原子パーセントであり、一実施形態では、少なくとも約10原子パーセントである。一実施形態では、そうした総濃度は、約6原子パーセント~約11原子パーセントである。一実施形態では、第1の絶縁体材料39は(b)を含む。一実施形態では、第1の絶縁体材料39は、(a)及び(b)の両方を含み、別の実施形態は、(a)及び(b)の内の一方のみを含む。一実施形態では、絶縁性ティア20は、第1の絶縁体材料39のものとは異なる組成物の絶縁性材料(例えば、24)を含む。一実施形態では、図示するように、第1の絶縁体ティア70は、(a)又は(b)の何れも含まない絶縁性材料42(例えば、二酸化ケイ素)をその中に含む。例示的な別のティア71は、絶縁性材料24を含むものとして示されている。
【0013】
チャネル開口部25は、ティア71、ティア70、絶縁性ティア20、及び導電性ティア22を通って導体ティア16まで(例えば、エッチングによって)形成されている。チャネル開口部25は、スタック18内をより深く移動して、半径方向に内側に先細りであり得る(図示せず)。幾つかの実施形態では、チャネル開口部25は、図示するように導体ティア16の導電性材料17中に部分的に入り得、又はその頂上で停止し得る(図示せず)。或いは、例として、チャネル開口部25は、最下部の絶縁性ティア20の頂上又は内部で停止し得る。チャネル開口部25を少なくとも導体ティア16の導電性材料17まで拡張する理由は、そうした接続が要望される場合にそうするために代替の処理及び構造体を使用せずに、その後に形成されるチャネル材料(まだ図示せず)の導体ティア16への直接的な電気的結合を保証するためである。エッチング停止材料(図示せず)は、そうしたことが要望される場合に、導体ティア16に対するチャネル開口部25のエッチングの停止を容易にするために、導体ティア16の導電性材料17の内部又は頂上にあり得る。そうしたエッチング停止材料は、犠牲的又は非犠牲的であり得る。例として、簡潔にするために、チャネル開口部25は、行毎に4つ又は5つの開口部25の千鳥状の行のグループ又は列内に配列され、横方向に離隔されたメモリブロック58を完成した回路構築物内に含むであろう横方向に離隔されたメモリブロック領域58内に配列されるものとして示されている。この文書では、“ブロック”は“サブブロック”を含む一般的なものである。メモリブロック領域58及びもたらされたメモリブロック58(まだ図示せず)は、例えば方向55に沿って長手方向に伸長し、向けられているとみなされ得る。メモリブロック領域58は、さもなければ、処理のこの時点では識別可能でなくてもよい。代替の既存の又は将来開発される配列及び構築物が使用され得る。
【0014】
トランジスタチャネル材料は、絶縁性ティア及び導電性ティアに高さ方向に沿って個々のチャネル開口部内に形成され得、したがって、導体ティア内の導電性材料と直接電気的に結合される個々のチャネル材料ストリングを含む。形成される例示的なメモリアレイの個々のメモリセルは、ゲート領域(例えば、制御ゲート領域)と、ゲート領域とチャネル材料との横方向に間のメモリ構造体とを含み得る。そうした一実施形態では、メモリ構造体は、電荷遮断領域、蓄積材料(例えば、電荷蓄積材料)、及び絶縁性電荷通過材料を含むように形成される。個々のメモリセルの蓄積材料(例えば、ドープ又は非ドープのシリコン等のフローティングゲート材料、又は窒化ケイ素、金属ドット等の電荷トラップ材料)は、電荷遮断領域の個々に高さ方向に沿ってある。絶縁性電荷通過材料(例えば、窒素含有材料[例えば、窒化ケイ素]が2つの絶縁体酸化物[例えば、二酸化ケイ素]の間に挟まれたバンドギャップ工学構造体)は、チャネル材料と蓄積材料との横方向に間にある。
【0015】
図3図3A図3B図4図4A、及び図4Bは、電荷遮断材料30、蓄積材料32、及び電荷通過材料34が、絶縁性ティア20及び導電性ティア22に高さ方向に沿って個々のチャネル開口部25内に形成されている一実施形態を示す。トランジスタ材料30、32、及び34(例えば、メモリセル材料)は、例えば、スタック18の上方に及び個々のチャネル開口部25内にそれらの個別の薄層を堆積させ、続いて、そうした背面を少なくともスタックの最上面まで平坦化することによって形成され得る。一実施形態では、二酸化ケイ素を含むメモリセル材料30、32、及び/又は34の内の少なくとも幾つか、並びに更なる例示的なメモリセル材料は、以下でより詳細に説明される。
【0016】
チャネル材料36はまた、絶縁性ティア20及び導電性ティア22に高さ方向に沿って、スタック18内に、及びチャネル開口部25内の第1の絶縁体ティア70内に形成され、したがって、一実施形態では、それらに沿ったメモリセル材料(例えば、30、32、及び34)を有する個々の動作可能チャネル材料ストリング53を含む。材料30、32、34、及び36は、スケールに起因して、図3及び図4では纏めて材料37として示され、材料37としてのみ指定されている。例示的なチャネル材料36は、1つ以上のシリコン、ゲルマニウム、及びいわゆるIII/V半導体材料(例えば、GaAs、InP、GaP、及びIgG)等の適切にドープされた結晶性半導体材料を含む。材料30、32、34、及び36の各々に対する例示的な厚さは、25~100オングストロームである。チャネル材料36が導体ティア16の導電性材料17に直接接触するように導体ティア16を露出するために、チャネル開口部25のベースから材料30、32、及び34を除去するように、図示するようにパンチエッチングが行われ得る。こうしたパンチエッチングは、(図示するように)材料30、32、及び34の各々に関して別個に発生し得、又は材料34の堆積後に全てに関して纏めて発生し得る(図示せず)。或いは、例としてのみ、パンチエッチングは行われなくてもよく、チャネル材料36は、別個の導電性相互接続部(図示せず)によって導体ティア16の導電性材料17に直接電気的に結合されてもよい。チャネル開口部25は、半径方向に中央にある固体誘電体材料38(例えば、スピンオン誘電体、二酸化ケイ素、及び/又は窒化ケイ素)を含むものとして示されている。或いは、例としてのみ、チャネル開口部25内の半径方向に中央部分は、空隙スペース(図示せず)を含んでもよく、及び/又は固体材料を欠いていてもよい(図示せず)。それでも、導電材料31(例えば、導電的にドープされたポリシリコン等の導電性プラグ)は、個々のチャネル材料ストリング53の側面に、一実施形態では、その横方向に内側の側面44に直接接触して第1の絶縁体ティア70内にある。一実施形態では、図示するように、導電材料31は、ティア70内にある第1の絶縁体材料39から上方に突出し、それでも、最上部62を有する。材料30、32、34、及び36の内の1つ以上は、最上部62まで拡張しなくてもよい(図示せず)。
【0017】
図5を参照すると、一実施形態では、複数の絶縁ティア72、73、及び74が、第1の絶縁体ティア70、導電材料31、及びティア71の上方に形成されている。複数のティアの内の1つ(例えば、ティア73)は、(a)及び(b)の内の少なくとも1つを含む第2の絶縁体材料41を含み、複数のティアの内の別のティア(例えば、ティア72及び74の内の1つ以上)は、(a)及び(b)の何れも含まない(例えば、絶縁性材料24を含む)。幾つかの実施形態では、ティア73は、第2の絶縁体ティア73と称される。一実施形態では、第1の絶縁体材料39及び第2の絶縁体材料41は、相互に同じ組成物のものであり、別の実施形態では、相互に異なる組成物のものである。一実施形態では、図示するように、第2の絶縁体材料41は、導電材料31の最上部62に直接接触して形成されない。
【0018】
図6図7、及び図7Aを参照すると、横方向に離隔されたメモリブロック領域58を形成するために、ティア74、第2の絶縁体ティア73、ティア72、及び71、第1の絶縁体ティア70(例えば、その絶縁性材料42)を通って、スタック18中に(例えば、異方性エッチングによって)水平方向に伸長するトレンチ40が形成されている。水平に伸長するトレンチ40は、(図示するような)導体ティア16の導電性材料17(の頂部又は内部)に直接接触する個別の底部を有し得、又は導体ティア16の導電性材料17の上方に個別の底部を有し得る(図示せず)。
【0019】
上記の処理は、トレンチ40を形成する前にチャネル開口部25を形成及び充填することを示している。こうしたことは逆にすることができる。或いは、チャネル開口部25の形成と充填との間にトレンチ40が形成され得る(理想的ではない)。更に、上記の処理は、トレンチ40を形成する前に第1の絶縁体材料39を形成することを示しているが、こうしたことは逆にすることができる。
【0020】
図8図9図9A図10、及び図11を参照すると、一実施形態では、導電性ティア22の材料26(図示せず)は、例えば、(例えば、材料26が窒化ケイ素であり、第1及び第2の絶縁体材料39及び41が(a)及び/又は(b)を夫々含み、他の材料が1つ以上の酸化物又はポリシリコンを含む場合に、一次エッチャントとして液体又は蒸気のHPOを使用して)他の露出された材料に対して理想的には選択的に等方的にエッチング除去されることによって除去されている。例示的な実施形態の導電性ティア22内の材料26(図示せず)は犠牲的であり、導電材料48と置換され、その後、トレンチ40から除去され、したがって、個々の導電線29(例えば、ワード線)、並びに個々のトランジスタ及び/又はメモリセル56の高さ方向に拡張するストリング49を形成する。
【0021】
導電材料48を形成する前に、薄い絶縁性ライナー(例えば、Al。図示せず)が形成され得る。トランジスタ及び/又はメモリセル56の凡その位置は、図11では括弧で指し示され、幾つかは、図8図9、及び図9Aでは破線の輪郭で指し示され、トランジスタ及び/又はメモリセル56は、描写する例では本質的にリング状又は環状である。或いは、トランジスタ及び/又はメモリセル56は、個々のチャネル開口部25に対して完全には取り囲まれなくてもよく、その結果、各チャネル開口部25は、2つ以上の高さ方向に拡張するストリング49(例えば、個々の導電性ティア内のチャネル開口部毎におそらく複数のワード線を備えた個々の導電性ティア内の個々のチャネル開口部の周りの複数のトランジスタ及び/又はメモリセル。図示せず)を有し得る。導電材料48は、個々のトランジスタ及び/又はメモリセル56の制御ゲート領域52に対応する末端50(図11)を有するとみなされ得る。描写する実施形態における制御ゲート領域52は、個々の導電線29の個々の部分を含む。材料30、32、及び34は、制御ゲート領域52とチャネル材料36との横方向に間にあるメモリ構造体65とみなされ得る。一実施形態では、例示的な“ゲートラスト”処理に関して示すように、導電性ティア22の導電材料48は、チャネル開口部25及び/又はトレンチ40を形成した後に形成される。或いは、導電性ティアの導電材料は、例えば、“ゲートファースト”処理に関して、チャネル開口部25及び/又はトレンチ40を形成する前(図示せず)に形成され得る。
【0022】
電荷遮断領域(例えば、電荷遮断材料30)は、蓄積材料32と個々の制御ゲート領域52との間にある。電荷遮断は、メモリセル内で以下の機能を有し得、プログラムモードでは、電荷遮断は、電荷キャリアが蓄積材料(例えば、フローティングゲート材料、電荷トラップ材料等)から制御ゲートに向かって通過することを防止し得、消去モードでは、電荷遮断は、電荷キャリアが制御ゲートから蓄積材料中に流入することを防止し得る。したがって、電荷遮断は、個々のメモリセルの制御ゲート領域と蓄積材料との間の電荷移動を遮断するように機能し得る。図示したような例示的な電荷遮断領域は、絶縁体材料30を含む。更なる例として、電荷遮断領域は、そうした蓄積材料が絶縁性である場合(例えば、絶縁性蓄積材料32と導電材料48との間に異なる組成物材料が何らない場合)に蓄積材料(例えば、材料32)の横方向に(例えば半径方向に)外側部分を含み得る。それでも、追加の例として、蓄積材料と制御ゲートの導電性材料との界面は、何れの別個の組成物絶縁体材料30がない場合にも電荷遮断領域として機能するのに十分であり得る。更に、絶縁体材料30と組み合わせた導電材料48の材料30との界面(存在する場合)は、電荷遮断領域として共に機能し得、代替的又は追加的に、絶縁性蓄積材料(例えば、窒化ケイ素材料32)の横方向に外側領域として機能し得る。例示的な材料30は、酸化ケイ素ハフニウム及び二酸化ケイ素の内の1つ以上である。
【0023】
図12図13図13A、及び図14を参照すると、一実施形態では、横方向に直ぐ隣接するメモリブロック領域58間のトレンチ40内に介在材料57が形成されている。介在材料57は、横方向に直ぐ隣接するメモリブロック58及び最終的なメモリブロック58の間に横方向の電気的絶縁(絶縁)を提供し得る。こうしたものは、絶縁性、半導電性、及び導電材料の内の1つを含み得、それでも、完成した回路構築物において導電性ティア22が相互に短絡することを容易にし得る。例示的な絶縁性材料は、SiO、Si、Al、及び非ドープのポリシリコンの内の1つ以上である。一実施形態では、介在材料57は、横方向に最も外側の絶縁性材料(例えば、二酸化ケイ素及び/又は窒化ケイ素。図示せず)と、横方向に最も外側の絶縁性材料のものとは異なる組成物の横方向に内側の材料(例えば、非ドープのポリシリコン。図示せず)とを含む。そうした一実施形態では、横方向に内側の材料は絶縁性である。一実施形態では、介在材料57は、横方向に直ぐ隣接するメモリブロック間の何処でも絶縁性である。
【0024】
図15を参照すると、一実施形態では、ティア74及び介在材料57の上方に別の絶縁ティア75が形成されている。そうした一実施形態では、ティア75は、(a)及び(b)の何れも含まない(例えば、絶縁性材料24を含む)、(例えば、描写する実施形態ではティア72及び74の1つ以上と共に)上で言及した複数のティアの内の別のティアを含む。ティア70、71、72、73、及び75に対する例示的な厚さは100~600オングストロームであり、ティア74に対しては100~1,200オングストロームである。
【0025】
一実施形態では、少なくとも第2の絶縁体ティアを通ってコンタクト開口部が形成される。図16図17、及び図17Aを参照すると、そうしたものは、ティア75、74、73(及びその中の第2の絶縁体材料41)、並びに72を通って(例えば、エッチングによって)導電材料31まで形成されたコンタクト開口部61を示す。導電性ビア43は、その後その中に形成され、導電材料31を通じて(すなわち、少なくとも部分的に)個々のチャネル材料ストリング53に個々に直接電気的に結合される。導電性ビア43はまた、図示するように、チャネル材料36に直接接触し得る。コンタクト開口部61及びその中の導電性ビア43は、例示的に描写したマスクの不整合に起因して、ティア71中に(図示せず)及び/又はティア70中に(図示せず)に拡張し得る。トレンチ40及び/又はその中の介在充填材料57は、コンタクト開口部61及び/又はその中の導電性ビア43を形成した後のある時点を含め、導電性ビア43を形成した後のある時点で代替的に形成され得る。
【0026】
他の実施形態に関して本明細書に示され及び/又は説明される任意の他の属性又は態様は、上に説明した実施形態に関して使用され得る。
【0027】
代替の実施形態の構築物10aが図18及び図18Aに示されている。上に説明した実施形態からの同様の数字が適切な場合に使用され、幾つかの構築物の違いは接尾辞“a”又は異なる数字で指し示されている。例示的な構築物10aでは、導電材料31は、第1の絶縁体材料39から上方に突出するように形成されず、図示するようなそうした一実施形態では、導電材料31及び第1の絶縁体材料39は、同一平面上にある平面の最上部を有する。例示的なティア71(図示せず)は存在しない。他の実施形態に関して本明細書に示され及び/又は説明される任意の他の属性又は態様が使用され得る。
【0028】
代替の実施形態の構築物10bが図19及び図19Aに示されている。上に説明した実施形態からの同様の数字が適切な場合に使用され、幾つかの構築物の違いは接尾辞“b”又は異なる数字で指し示されている。例示的な構築物10bでは、第2の絶縁体ティア73の第2の絶縁体材料41は、導電材料31の最上部62に直接接触して形成されている。例示的なティア72(図示せず)は存在しない。他の実施形態に関して本明細書に示され及び/又は説明される任意の他の属性又は態様が使用され得る。
【0029】
代替の実施形態の構築物10cが図20及び図20Aに示されている。上に説明した実施形態からの同様の数字が適切な場合に使用され、幾つかの構築物の違いは接尾辞“c”又は異なる数字で指し示されている。例示的な構築物10cでは、第2の絶縁体ティア73の第2の絶縁体材料41は、10bのような構築物において、導電材料31の最上部62に直接接触して形成されている。例示的なティア71及び72(図示せず)は存在しない。他の実施形態に関して本明細書に示され及び/又は説明される任意の他の属性又は態様が使用され得る。
【0030】
発明は、以下の処理の課題に取り組むことに動機付けられたが、そのように限定されない。ティア72の絶縁体材料とメモリセル材料30、32、及び/又は34の内の幾つかが同じ材料、例えば、二酸化ケイ素を含む状況を検討する。メモリセル材料30、32、及び/又は34の最上部に少なくとも幾らかが垂直方向に近接する第2の絶縁体材料41が存在しない場合、コンタクト開口部61をエッチングするために使用されるエッチング化学はまた、コンタクト開口部を導電線29の導電材料48(図示せず)まで拡張し得る僅かに不整列なマスクを通じて、そうしたメモリセル材料をエッチングし得、したがって、導電性ビア43を形成する場合に致命的な短絡を創出する。メモリセル材料30、32、及び/又は34の最上部に少なくとも幾らかが垂直方向に近接する第2の絶縁体材料41は、そうしたリスクを排除し得、又は少なくとも低減し得る。
【0031】
代替の実施形態の構築物は、上に説明した方法の実施形態、又はその他の方法からもたらされ得る。それでも、発明の実施形態は、製造方法とは独立したメモリアレイを包含する。にもかかわらず、そうしたメモリアレイは、方法の実施形態において本明細書に説明するような属性の何れかを有し得る。同様に、上に説明した方法の実施形態は、デバイスの実施形態に関して説明した属性の何れかを組み込み得、形成し得、及び/又は有し得る。
【0032】
発明の実施形態は、メモリセル(例えば、56)のストリング(例えば、49)を含むメモリアレイ(例えば、12)を含む。メモリアレイは、交互の絶縁性ティア(例えば、20)及び導電性ティア(例えば、22)を含む垂直スタック(例えば、18)を含む。第1の絶縁体ティア(例えば、70)はスタックの上方にある。第1の絶縁体ティアの第1の絶縁体材料(例えば、39)は、(a)及び(b)の内の少なくとも1つを含み、(a)は、シリコン、窒素、並びに炭素、酸素、ホウ素、及びリンの内の1つ以上であり、(b)は炭化ケイ素である。メモリセルのチャネル材料ストリング(例えば、53)はスタック内にある。チャネル材料ストリングのチャネル材料(例えば、36)は、第1の絶縁体ティア内にある。導電材料(例えば、31)は、チャネル材料ストリングの個々の側面(例えば、44)に直接接触して第1の絶縁体ティア内にある。第2の絶縁体ティア(例えば、73)は、第1の絶縁体ティア及び導電材料の上方にある。第2の絶縁体ティアの第2の絶縁体材料(例えば、41)は、(a)及び(b)の内の少なくとも1つを含む。導電性ビア(例えば、43)は、第2の絶縁体ティアを通って拡張し、導電材料を通じて個々のチャネル材料ストリングに個々に直接電気的に結合される。他の実施形態に関して本明細書に示され及び/又は説明される任意の他の属性又は態様が使用され得る。
【0033】
上記の処理又は構築物は、基礎となるベース基板の上方の又はその一部としてのコンポーネントの(単一のスタック/デッキは複数のティアを有し得るが)単一のスタック又は単一のデッキとして、又はそれらの内に形成されたそうしたコンポーネントのアレイに関連するとみなされ得る。アレイ内のそうしたコンポーネントを動作させる又は該コンポーネントにアクセスするための制御及び/又はその他の周辺回路もまた、完成した構築物の一部として何処にでも形成され得、幾つかの実施形態では、アレイの下にあり得る(例えば、CMOSアンダーアレイ)。それでも、1つ以上の追加のそうしたスタック/デッキは、図に示される又は上に説明されるものの上方及び/又は下方に提供又は製造され得る。更に、コンポーネントのアレイは、異なるスタック/デッキにおいて相互に同じ又は異なり得、異なるスタック/デッキは、相互に同じ厚さ又は異なる厚さのものであり得る。介在する構造体(例えば、追加の回路及び/又は誘電体層)は、垂直方向に直ぐ隣接するスタック/デッキ間に提供され得る。また、異なるスタック/デッキは、相互に電気的に結合され得る。複数のスタック/デッキは、別個に連続して(例えば、相互に積み重なって)製造され得、又は2つ以上のスタック/デッキは、本質的に同時に製造され得る。
【0034】
上で論じたアセンブリ及び構造体は、集積回路/回路で使用され得、電子システムに組み込まれ得る。そうした電子システムは、例えば、メモリモジュール、デバイスドライバ、パワーモジュール、通信モデム、プロセッサモジュール、及びアプリケーション固有のモジュールで使用され得、多層、マルチチップモジュールを含み得る。電子システムは、例えば、カメラ、無線デバイス、ディスプレイ、チップセット、セットトップボックス、ゲーム、照明、車両、時計、テレビ、携帯電話、パーソナルコンピュータ、自動車、産業用制御システム、航空機等の広範囲のシステムの内の何れかであり得る。
【0035】
この文書では、特に明記されていない限り、“高さ”、“より高い”、“上部”、“下部”、“最上部”、“頂上”、“底部”、“上方”、“下方”、“下の”、“下にある”、“上”、“下”は、一般的に、垂直方向を基準にする。“水平”は、主たる基板表面に沿った一般的な方向(すなわち、10度以内)を指し、製造中に基板が処理される相対的な方向であり得、垂直は、一般にそれに直交する方向である。“正確に水平”への言及は、主たる基板表面に沿った(すなわち、そこからの角度がない)方向であり、製造中に基板が処理される相対的な方向であり得る。更に、本明細書に使用するような“垂直”及び“水平”は、一般に、相互に対して垂直な方向であり、3次元空間における基板の向きとは無関係である。また、“高さ方向に拡張する(elevationally-extending)”及び“高さ方向に拡張する(extend(ing) elevationally)”は、正確な水平から少なくとも45°離れた角度である方向を指す。更に、電界効果トランジスタに関して、“高さ方向に拡張する”、“高さ方向に拡張する”、“水平方向に拡張する(extend(ing) horizontally)”、及び“水平方向に拡張する(horizontally-extending)”等は、動作中にソース/ドレイン領域間に電流が流れるトランジスタのチャネル長の向きに関する。バイポーラ接合トランジスタに対しては、“高さ方向に拡張する”、“高さ方向に拡張する”、“水平方向に拡張する”、及び“水平方向に拡張する”等は、動作中にエミッタとコレクタとの間に電流が流れるベース長の向きに関する。幾つかの実施形態では、高さ方向に拡張する任意のコンポーネント、機構、及び/又は領域は、垂直方向又は垂直方向の10°以内に拡張する。
【0036】
更に、“真上”、“真下(directly below)”、及び“真下(directly under)”は、相互に対して2つの記載された領域/材料/コンポーネントの少なくとも幾らかの横方向の重なり(すなわち、水平方向)を必要とする。また、“直接(directly)”が先行しない“上方”の使用は、その他の上方にある記載された領域/材料/コンポーネントの幾らかの部分が、該その他の高さ方向に外側にあることを必要とするのみである(すなわち、2つの記載された領域/材料/コンポーネントの何らかの横方向の重なりがあるか否かとは無関係である)。同様に、“直接”が先行しない“下方”及び“下”の使用は、その他の下方/下にある記載された領域/材料/コンポーネントの幾らかの部分が、該その他の高さ方向に内側にあることを必要とするのみである(すなわち、2つの記載された領域/材料/コンポーネントの何らかの横方向の重なりがあるか否かとは無関係である)。
【0037】
本明細書で説明する材料、領域、及び構造体の何れも、均質又は不均質であり得、それでも、そうしたものの上にある任意の材料に渡って連続的又は不連続であり得る。1つ以上の例示的な組成物が任意の材料に提供される場合、該材料は、そうした1つ以上の組成物を含み得、本質的にそれからなり得、又はそれからなり得る。更に、特に明記しない限り、各材料は、任意の適切な既存の又は将来開発される技術を使用して形成され得、原子層堆積、化学気相成長、物理気相成長、エピタキシャル成長、拡散ドーピング、及びイオン注入が例である。
【0038】
また、“厚さ”それ自体(先行する方向の形容詞なし)は、異なる組成物の直ぐ隣接する材料の、又は直ぐ隣接する領域の最も近い表面から垂直に、所与の材料又は領域を通る平均直線距離として定義される。また、本明細書に説明する様々な材料又は領域は、実質的に一定の厚さのもの又は可変の厚さのものであり得る。可変の厚さのものである場合、厚さは、特に明記しない限り、平均厚さを指し、そうした材料又は領域は、厚さが可変であることに起因して、何らかの最小の厚さ及び何らかの最大の厚さを有するであろう。本明細書で使用するとき、“異なる組成物”は、例えば、そうした材料又は領域が均質でない場合、相互に直接接触し得る2つの記載された材料又は領域のそれらの部分のみが化学的及び/又は物理的に異なることのみを必要とする。2つの記載された材料又は領域が相互に直接接触しない場合、“異なる組成物”は、そうした材料又は領域が均質でない場合、相互に最も近い2つの記載された材料又は領域のそれらの部分が化学的及び/又は物理的に異なることのみを必要とする。この文書では、材料、領域、又は構造体は、記載された材料、領域、又は構造体が相互に少なくとも幾らか物理的に接触している場合に、相互に“直接接触する”。対照的に、“直接”が先行しない“上方に(over)”、“上”、“隣接する”、“沿って”、及び“接触する”は、“直接接触する”と共に、介在する材料、領域、又は構造体が、記載された材料、領域、又は構造体の相互の物理的な接触を何らもたらさない構築物を包含する。
【0039】
本明細書において、領域-材料-コンポーネントは、通常の動作中に電流が一方から他方へ連続的に流れることが可能であり、そうしたことが十分に生成される場合に、亜原子の正及び/又は負の電荷の移動によって主にそうする場合、相互に“電気的に結合される”。別の電子コンポーネントは、領域-材料-コンポーネントの間にあり得、それらに電気的に結合され得る。対照的に、領域-材料-コンポーネントが“直接電気的に結合される”と称される場合、直接電気的に結合された領域-材料-コンポーネントの間には介在する電子コンポーネント(例えば、ダイオード、トランジスタ、抵抗器、トランスデューサ、スイッチ、ヒューズ等)はない。
【0040】
この文書での“行”及び“列”の何れかの使用は、機構のある系列又は向きを機構の別の系列又は向きと区別し、それに沿ってコンポーネントが形成されている、又は形成され得る際の便宜のためである。“行”及び“列”は、機能とは無関係に領域、コンポーネント、及び/又は機構の任意の系列に関して同義語として使用される。それでも、行は、直線的及び/若しくは湾曲及び/若しくは平行であり得、並びに/又は相互に平行ではないことがあり、列でもそうであり得る。更に、行及び列は、90°で又は1つ以上のその他の角度で(すなわち、直線の角度ではなく)相互に交差し得る。
【0041】
本明細書の導電性/導体/導電材料の何れかの組成物は、金属材料及び/又は導電的にドープされた半導電性/半導体/半導電材料であり得る。“金属材料”は、元素金属、2つ以上の元素金属の任意の混合物若しくは合金、及び任意の1つ以上の導電性金属化合物の内の任意の1つ又は組み合わせである。
【0042】
本明細書において、エッチング、エッチングすること、除去すること、除去、堆積すること、形成すること、及び/又は形成に関する“選択的”の何れかの使用は、体積で少なくとも2:1の比率で作用されるような別の記載された材料に対する、ある記載された材料のそうした作用である。更に、選択的に堆積すること、選択的に成長すること、又は選択的に形成することの何れかの使用は、堆積すること、成長すること、又は形成することの少なくとも最初の75オングストロームに対して、体積で少なくとも2:1の比率で別の記載された1つ以上の材料に対して、ある材料を堆積すること、成長すること、又は形成することである。
【0043】
特に明記しない限り、本明細書における“又は”の使用は、何れか及び両方を包含する。
【0044】
[結論]
幾つかの実施形態では、メモリアレイを形成することに使用される方法は、垂直方向に交互の第1のティア及び第2のティアを含むスタックを形成することを含む。第1の絶縁体ティアはスタックの上方にある。第1の絶縁体ティアの第1の絶縁体材料は、(a)及び(b)の内の少なくとも1つを含み、(a)は、シリコン、窒素、並びに炭素、酸素、ホウ素、及びリンの内の1つ以上であり、(b)は炭化ケイ素である。チャネル材料ストリングは、スタック内及び第1の絶縁体ティア内にある。導電材料は、チャネル材料ストリングの個々の側面に直接接触して第1の絶縁体ティア内にある。第2の絶縁体ティアは、第1の絶縁体ティア及び導電材料の上方に形成される。第2の絶縁体ティアの第2の絶縁体材料は、(a)及び(b)の内の少なくとも1つを含む。導電性ビアは、第2の絶縁体ティアを通って形成されて拡張し、導電材料を通じて個々のチャネル材料ストリングに個々に直接電気的に結合される。
【0045】
幾つかの実施形態では、メモリアレイを形成することに使用される方法は、垂直方向に交互の第1のティア及び第2のティアを含むスタックを形成することを含む。スタックの上方に第1の絶縁体ティアが形成される。第1の絶縁体ティアの第1の絶縁体材料は、(a)及び(b)の内の少なくとも1つを含み、(a)は、シリコン、窒素、並びに炭素、酸素、ホウ素、及びリンの内の1つ以上であり、(b)は炭化ケイ素である。チャネル材料ストリングは、スタック内及び第1の絶縁体ティア内に形成される。導電材料は、チャネル材料ストリングの個々の側面に直接接触して第1の絶縁体ティア内にある。複数の絶縁ティアは、第1の絶縁体ティア及び導電材料の上方に形成される。該複数のティアの内の1つは、(a)及び(b)の内の少なくとも1つを含む第2の絶縁体材料を含み、複数のティアの内の別のティアは、(a)及び(b)の何れも含まない。コンタクト開口部は、該1つ及び別のティアを通ってエッチングされ、その後、導電性ビアは、導電材料を通じて個々のチャネル材料ストリングに個々に直接電気的に結合されたコンタクト開口部内に形成される。
【0046】
幾つかの実施形態では、メモリアレイは、交互の絶縁性ティア及び導電性ティアを含む垂直スタックを含む。第1の絶縁体ティアはスタックの上方にある。第1の絶縁体ティアの第1の絶縁体材料は、(a)及び(b)の内の少なくとも1つを含み、(a)は、シリコン、窒素、並びに炭素、酸素、ホウ素、及びリンの内の1つ以上であり、(b)は炭化ケイ素である。メモリセルのチャネル材料ストリングはスタック内にある。チャネル材料ストリングのチャネル材料は、第1の絶縁体ティア内にある。第1の絶縁体ティア内の導電材料は、チャネル材料ストリングの個々の側面に直接接触する。第2の絶縁体ティアは、第1の絶縁体ティア及び導電材料の上方にある。第2の絶縁体ティアの第2の絶縁体材料は、(a)及び(b)の内の少なくとも1つを含む。導電性ビアは、第2の絶縁体ティアを通って拡張し、導電材料を通じて個々のチャネル材料ストリングに個々に直接電気的に結合される。
図1
図2
図3
図3A
図3B
図4
図4A
図4B
図5
図6
図7
図7A
図8
図9
図9A
図10
図11
図12
図13
図13A
図14
図15
図16
図17
図17A
図18
図18A
図19
図19A
図20
図20A