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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】クリーナヘッド
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/04 20060101AFI20240115BHJP
【FI】
A47L9/04 A
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2022528198
(86)(22)【出願日】2020-11-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-25
(86)【国際出願番号】 GB2020052819
(87)【国際公開番号】W WO2021094716
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-06-10
(31)【優先権主張番号】1916670.1
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】500024469
【氏名又は名称】ダイソン・テクノロジー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100211395
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ジョン ウォーナー
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ジェームス ウィルス
(72)【発明者】
【氏名】スチュアート ルロイド ジェン
(72)【発明者】
【氏名】エドワード リチャード オールドフィールド
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ヒンチリフ
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン ベンジャミン コートニー
【審査官】伊藤 孝佑
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2004/0074039(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2004-0051345(KR,A)
【文献】特開平08-289863(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102007007844(DE,A1)
【文献】実公平8-1731(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の細長い部分、及び前記第1の細長い部分の第1の端部に位置している第1の湾曲部分を含む、ブラシバー配置であって、吸引領域の周りに少なくとも部分的に延在する、前記ブラシバー配置と、
前記第1の湾曲部分及び前記第1の細長い部分を回転させるように構成されている駆動組立体と、
を含む、クリーナヘッド。
【請求項2】
前記駆動組立体は、前記第1の湾曲部分と前記第1の細長い部分との間の固定駆動接続部を含む、請求項1に記載のクリーナヘッド。
【請求項3】
前記駆動組立体は、前記第1の細長い部分に位置している第1のモータ及び/又はギヤボックス組立体を含む、請求項1又は2に記載のクリーナヘッド。
【請求項4】
前記第1の湾曲部分は、コア、及び前記コアに沿って配置された1つ又は複数のコンポーネントを含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクリーナヘッド。
【請求項5】
前記コアは、静止コアであり、前記1つ又は複数のコンポーネントは、前記コアの周りを回転するように構成されている、請求項に記載のクリーナヘッド。
【請求項6】
前記コアは、回転するように構成されており、前記1つ又は複数のコンポーネントは、前記コアが回転すると回転するように構成されている、請求項に記載のクリーナヘッド。
【請求項7】
前記第1の細長い部分に形成された第1のセットのブリストル、及び前記第1の湾曲部分に形成された第2のセットのブリストルをさらに含む、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のクリーナヘッド。
【請求項8】
前記第2のセットのブリストルは、前記第1のセットのブリストルよりも、より変形可能である、請求項7に記載のクリーナヘッド。
【請求項9】
前記駆動組立体にエネルギーを供給するためのエネルギー貯蔵装置をさらに含む、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のクリーナヘッド。
【請求項10】
前記ブラシバー配置は、前記クリーナヘッドのストローク方向において前記吸引領域を挟んで前記第1の細長い部分の反対側に位置している第2の細長い部分をさらに含み、
前記第1の湾曲部分は、前記第1の細長い部分の前記第1の端部と、前記第2の細長い部分の対応する第1の端部との間に位置しており、
前記駆動組立体は、前記第2の細長い部分を回転させるようにさらに構成されている、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のクリーナヘッド。
【請求項11】
前記第1の湾曲部分、及び前記第1の細長い部分と前記第2の細長い部分とのうちの少なくとも1つは、前記吸引領域へ破片を向ける方向に回転するように構成されている、請求項10に記載のクリーナヘッド。
【請求項12】
前記ブラシバー配置は、前記第1の細長い部分の第2の端部と、前記第2の細長い部分の対応する第2の端部との間に位置している、第2の湾曲部分をさらに含む、請求項10又は11に記載のクリーナヘッド。
【請求項13】
前記ブラシバー配置は、前記吸引領域を完全に取り囲んでいる、請求項12に記載のクリーナヘッド。
【請求項14】
前記第2の湾曲部分、前記第1の細長い部分及び前記第2の細長い部分は、前記吸引領域へ破片を向けるために内向き方向に回転するように構成されている、請求項12又は13に記載のクリーナヘッド。
【請求項15】
前記駆動組立体は、前記第2の細長い部分を駆動するためのベルト及び/又はギヤボックス組立体を含む、請求項10乃至14のいずれか1項に記載のクリーナヘッド。
【請求項16】
前記駆動組立体は、前記第2の細長い部分に位置している第2のモータを含む、請求項10乃至14のいずれか1項に記載のクリーナヘッド。
【請求項17】
前記第1の細長い部分、前記第2の細長い部分、前記第1の湾曲部分及び前記第2の湾曲部分は、オブラウンド形状を形成するように配置されている、請求項12乃至14のいずれか1項に記載のクリーナヘッド。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれか1項に記載の前記クリーナヘッドを含む、真空掃除機。
【請求項19】
請求項1乃至17のいずれか1項に記載の前記クリーナヘッドを含む、ロボット型真空掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、クリーナヘッドに関し、特に、真空掃除機、例えばいわゆるスティック型真空掃除機又はロボット型真空掃除機のためのクリーナヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機のピックアップ性能を向上させるという絶えまない要望がある。真空掃除機のクリーナヘッドは、達成され得る破片のピックアップ率において重要な役割を果たす。例えば、破片は、汚れ及び埃であり得る。
【0003】
真空掃除機のクリーナヘッドはしばしば、撹拌器としばしば呼ばれるブラシバーが設けられている。ブラシバーは典型的に、床面からの破片を撹拌するために使用されるブリストル(bristle)を含み、カーペット床からの破片のピックアップ率を向上させるために特に重要である。一般的に、クリーナヘッドは、クリーナヘッドの吸引チャンバ内に少なくとも部分的に収容された、単一の、一般的に直線の、ブラシバーを含む。さらに、互いに平行に配置された2つのブラシバーを有するクリーナヘッドも存在する。
【0004】
真空掃除機が使用されているとき、ブラシバーが回転軸の周りを回転する間、クリーナヘッドは、前方及び後方のストロークで、清掃されている表面を横断する。ブラシバーは、一度に単一の方向にのみ回転し得るため、単一の方向にのみ汚れを撹拌してピックアップし得、これは、破片が撹拌される方法を制限し、クリーナヘッドが効果的に表面を清掃する能力を制限する。さらに、既存のクリーナヘッドの配置は、角(例えば、部屋の角)を清掃することを困難にする。
【0005】
本開示の第1の態様は、第1の細長い部分、及び第1の細長い部分の第1の端部に位置している第1の湾曲部分を含むブラシバー配置であって、吸引領域の周りに少なくとも部分的に延在する、ブラシバー配置と、第1の湾曲部分及び第1の細長い部分を回転させるように構成されている駆動組立体と、を含むクリーナヘッドを提供する。
【0006】
その結果、湾曲部分及び第1の細長い部分の回転は、破片が多方向に攪拌されることを可能にする。したがって、破片は、表面から撹拌されやすくなり、クリーナヘッドによってピックアップされやすくなる。言い換えれば、クリーナヘッドのピックアップ性能が向上し得る。さらに、床面から攪拌された破片は、ブラシバー配置の異なる部分の間に捕捉される。したがって、破片は、吸引領域に捕捉されやすくなるため、ピックアップされやすくなる。クリーナヘッドのピックアップ性能が向上し得る。さらに、細長い部分及び湾曲部分を有する組み合わせは、角(例えば、部屋の角)が効果的に清掃されることを可能にし、ピックアップ性能が向上する。
【0007】
駆動組立体は、第1の湾曲部分と第1の細長い部分との間の固定駆動接続部を含んでもよい。これは、駆動組立体が第1の湾曲部分及び第1の細長い部分を容易に駆動することを可能にする。
【0008】
駆動組立体は、第1の細長い部分に位置している第1のモータ及び/又はギヤボックス組立体を含んでもよい。ブラシバー、特に第1の細長い部分にモータを位置させることは、例えば、ブラシバーの外側に位置しているモータ及びベルト組立体と比較して、クリーナヘッドに使用されるスペースを、より小さくすることを可能にする。
【0009】
第1の湾曲部分は、コアを含んでもよく、1つ又は複数のコンポーネントが、コアに沿って配置されていてもよい。コアを使用することは、湾曲部分の安定性を高め、したがって、クリーナヘッドが、故障しにくい。その結果、クリーナヘッドの寿命が向上し得る。
【0010】
コアは、静止コアであってもよく、1つ又は複数のコンポーネントは、コアの周りを回転するように構成されていてもよい。コアを静止させることは、コアが回転する必要がないため、コア自体にかかる応力がより小さくなることを意味する。コアを静止させることは、コアを、より剛性にし得る。その結果、ブラシバー配置の全体の構造が改善する。
【0011】
コアは、回転するように構成されていてもよく、1つ又は複数のコンポーネントは、コアが回転すると回転するように構成されていてもよい。コアを回転させることは、コアがより可撓性がある材料から作られていることを可能にし、第1の湾曲部分及び/又は第2の湾曲部分の変形性を向上させ、部屋の角がより容易に清掃されることを可能にする。1つ又は複数のコンポーネントと共にコアを回転させることは、ブラシバー配置の複雑性を軽減し得る。
【0012】
第1のセットのブリストルは、第1の細長い部分上に形成されていてもよく、第2のブリストルのセットは、第1の湾曲部分上に形成されていてもよい。それぞれのブラシバー部分にブリストルを含むことは、表面からの破片の攪拌を向上させるように作用する。
【0013】
第2のセットのブリストルは、第1のセットのブリストルよりも、より変形可能であってもよい。これは、湾曲部分が部屋の角で変形することを可能にする。したがって、変形可能なブリストルは、クリーナヘッドが部屋の角をより効果的に清掃することを可能にする。
【0014】
クリーナヘッドは、第1の細長い部分に位置している駆動組立体にエネルギーを供給するためのエネルギー貯蔵装置をさらに含んでもよい。ブラシバーにエネルギー貯蔵装置を位置させることは、真空掃除機の貴重なスペースが節約されることを可能にする。さらに、エネルギー貯蔵装置は、エネルギー貯蔵装置が駆動するモータの近くに位置することができ、これにより効率を向上させ得る。
【0015】
クリーナヘッドは、第1の細長い部分の反対側に位置している第2の細長い部分をさらに含んでもよく、第1の湾曲部分は、第1の細長い部分の第1の端部と、第2の細長い部分の対応する第1の端部との間に位置しており、駆動組立体は、第2の細長い部分を回転させるようにさらに構成されていてもよい。
【0016】
その結果、湾曲部分、第1の細長い部分及び第2の細長い部分の回転は、破片がより多くの方向に攪拌されることを可能にする。したがって、破片は、表面から撹拌されやすくなり、クリーナヘッドによってピックアップされやすくなる。言い換えれば、クリーナヘッドのピックアップ性能が向上し得る。さらに、床面から攪拌された破片は、ブラシバー配置の異なる部分の間に捕捉される。したがって、破片は、吸引領域に捕捉されやすくなるため、ピックアップされやすくなる。したがって、クリーナヘッドのピックアップ性能が向上する。
【0017】
第1の湾曲部分、及び第1の細長い部分と第2の細長い部分とのうちの少なくとも1つは、吸引領域へ破片を向ける方向に回転するように構成されていてもよい。有利には、表面から攪拌される全ての破片は、より多くの破片が真空掃除機によってピックアップされることを可能にする吸引領域へ向けられ、これによりピックアップ性能を向上させる。
【0018】
クリーナヘッドは、第1の細長い部分の第2の端部と、第2の細長い部分の対応する第2の端部との間に位置している、第2の湾曲部分をさらに含んでもよい。本実施形態では、ブラシバー配置は、オブラウンドの形状である。この形状は、破片が全方向から攪拌されることを可能にする。したがって、破片は、ブラシバー配置の周りの360度、全方向からピックアップされ得る。このように、クリーナヘッドのためのピックアップ性能が向上する。
【0019】
ブラシバー配置は、吸引領域を完全に取り囲んでいてもよい。有利には、表面から攪拌された緩い破片は、ブラシバー配置によって、吸引領域へ掃き出され、あらゆる側面で吸引領域に捕捉され、したがって、破片は、清掃されている表面から成功裏にピックアップされやすくなる。したがって、ピックアップ性能が向上し得る。
【0020】
第2の湾曲部分、第1の細長い部分及び第2の細長い部分は、吸引領域へ破片を向けるように内向き方向に(第1の湾曲部分と共に)回転するように構成されていてもよい。これは、攪拌された破片を吸引領域に強制的に送り込むことによって、クリーナヘッドのピックアップ性能を向上させる。
【0021】
駆動組立体は、第2の細長い部分を駆動するためのベルト及び/又はギヤボックス組立体を含んでもよい。これは、ブラシバーの複雑性を軽減し得、製造上の利点をもたらし得る。
【0022】
駆動組立体は、第2の細長い部分に位置している第2のモータを含んでもよい。そのような一実施形態では、ベアリング配置は、第1の湾曲部分と第2の細長い部分との間に、そして第2の湾曲部分と第1の湾曲部分との間に設けられ得る。ブラシバー配置を回転させ、駆動するために、単一のモータの代わりに第1及び第2のモータを使用することは、ブラシバーのどの部分を回転させるかという観点で、より多くの制御を可能にする。さらに、それは、異なるブラシバーの部分ごとに速度が制御されることを可能にする。個々のモータのサイズはまた、減少され得る。
【0023】
第1の細長い部分、第2の細長い部分、第1の湾曲部分及び第2の湾曲部分は、オブラウンドを形成するように配置されていてもよい。オブラウンド形状は、360度、吸引領域の周りの全方向に汚れが攪拌されることを可能にする。オブラウンド形状はまた、角及び溝を効果的に清掃することを可能にし得る。
【0024】
本開示の第2の態様は、上述されたようなクリーナヘッドを含む真空掃除機を提供する。その結果、上述されたようなクリーナヘッドに関する利点により、真空掃除機は、より効率的に性能を実現され得、向上されたピックアップ性能を実現する。
【0025】
本開示の第3の態様は、上述されたようなクリーナヘッドを含むロボット型真空掃除機を提供する。その結果、上述されたようなクリーナヘッドに関する利点により、ロボット型真空掃除機は、より効率的に性能を実現され得、向上されたピックアップ性能を実現する。
【0026】
真空掃除機は、任意の既知のタイプの真空掃除機、例えば、シリンダ型、アップライト型、ハンドヘルド型、スティック型又はロボット型の真空掃除機であってもよい。
【発明の概要】
【0027】
本開示がより容易に理解され得るように、本開示の実施形態は、以下の添付図面を参照して、例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、クリーナヘッドの前方斜視図を示す。
図2図2は、図1のクリーナヘッドの下からの後方斜視図を示す。
図3図3は、図1及び図2のクリーナヘッドの下面図を示す。
図4図4Aから図4Fは、図1図2及び図3のクリーナヘッドの駆動組立体の様々な実施形態を示す。
図5図5Aから図5Cは、図1図2及び図3のクリーナヘッドの駆動組立体の様々な実施形態を示す。
図6図6A及び図6Bは、図1図2及び図3のクリーナヘッドのブラシバー配置の部分の間の接続配置の実施形態を示す。
図7図7Aから図7Dは、図1図2及び図3のクリーナヘッドの第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分の一実施形態を示す。
図8図8Aから図8Cは、図1図2及び図3のクリーナヘッドの第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分の一実施形態を示す。
図9図9A及び図9Bは、図1図2及び図3のクリーナヘッドの第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分の一実施形態を示す。
図10図10A及び10Bは、図1図2及び図3のクリーナヘッドの第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分の一実施形態を示す。
図11図11Aから図11Cは、図1図2及び図3のクリーナヘッドの第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分の一実施形態を示す。
図12図12A及び図12Bは、図1図2及び図3のクリーナヘッドの第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分の一実施形態を示す。
図13図13は、クリーナヘッドの一実施形態の前方斜視図を示す。
図14図14は、クリーナヘッドのさらなる一実施形態を示す。
図15図15は、先の図に示されたクリーナヘッドを含む真空掃除機を示す。
図16図16は、先の図に示されたクリーナヘッドを含むロボット型真空掃除機の斜視図を示す。
図17図17は、図15に示されたロボット型真空掃除機の下面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
「前」、「後」、「左」及び「右」のような方向性のある用語は、典型的な使用中のクリーナヘッドの前方及び後方のストローク方向に関して、本明細書で使用される。同様に、「下向き」は、クリーナヘッドが典型的な清掃動作中に位置している床面への方向を意味する。
【0030】
図1から図3は、真空掃除機のためのクリーナヘッド100の図を示す。クリーナヘッド100は、ブラシバー配置104を収容するハウジング102を含む。ブラシバー配置104は、クリーナヘッドの前部に位置している第1の細長い部分106、クリーナヘッドの後部に位置している第2の細長い部分108、クリーナヘッドの右側に位置している第1の湾曲部分110、及びクリーナヘッドの左側に位置している第2の湾曲部分112を含む。第1の細長い部分106及び第2の細長い部分108は、直線或いは実質的に直線である。ブラシバー配置104は、吸引領域114を取り囲んでいる。
【0031】
一実施形態では、第2の湾曲部分112は、省略されてもよい。この場合、ブラシバー部分は、吸引領域114の周りに部分的に延在する。
【0032】
第2の細長い部分108及び吸引領域114は、クリーナヘッド100の後方斜視から見られ得る。図2から見られ得るように、ブラシバー配置104は、吸引領域114を取り囲んでいる。吸引領域114は、下向きである。ブラシバー配置によって攪拌された、汚れ及び埃のような破片は、吸引領域114に入る。
【0033】
図3の観点から見られ得るように、吸引領域114は、吸引ポート116を含む。いくつかの実施形態では、1つより多い吸引ポートが、吸引領域114に含まれてもよい。代替の実施形態では、吸引領域114は、吸引ポートの代わりに吸引チャネルを含んでもよい。吸引領域114に入る破片は、吸引ポート116を通して入り、クリーナヘッドが取り付けられている真空掃除機の分離手段(図14を参照)によって分離される。
【0034】
1つ又は複数のブラシバー部分は、それぞれの外面にブリストルのセットを有してもよい。ブリストルは、床面からの破片を撹拌するのに役立つ。
【0035】
図では、第1の細長い部分106及び第2の細長い部分108には、ブリストル107が設けられている。ブリストル107は、タフト又は列を作るために集められた個々の撚り糸の形態であってもよく、或いはブリストル107は、代わりに、弾性的に変形可能な材料の部品の形態であってもよい。ブリストル107は、細長い部分の外面の全てを覆っていてもよく、或いは線、ストライプ、螺旋状の形成、他のパターン、又はそれらの任意の組み合わせの形を取っていてもよい。ブリストル107は、連続したナイロンのブリストル、タフトされたナイロンのブリストル、及び/又は炭素繊維のブリストルの1つ又は複数或いはその組み合わせを含んでもよい。弾性的に変形可能な材料は、例えば、短い密なパイルを有するタフトされた材料であってもよく、布基材に織られたフィラメントによって形成されていてもよい。パイルのフィラメントは、ナイロン、又は比較的低い剛性を有する他の適切な材料から作られていてもよい。タフトされたシーリング材の剛性は、材料の弾性特性、フィラメントの直径、フィラメントの長さ及びパイル密度に依存することになる。タフトされた材料は、例えば、30μmから50μmの間のフィラメントの直径(好ましくは30μm)、0.005mのフィラメントの長さ、及び60,000フィラメント/25mmのパイル密度を有するナイロンから作られていてもよい。弾性的に変形可能な材料は、タフトされた材料である必要はないが、独立気泡の発泡材料又は他の適切な材料のような発泡材料であり得る。
【0036】
第1の細長い部分106上のブリストル107及び第2の細長い部分108上のブリストルは、同じ方法で形成されていてもよく、同じ材料で作られていてもよい。代替的に、第1の細長い部分106上に形成されたブリストル107及び第2の細長い部分108上に形成されたブリストルは、異なる方法で形成されていてもよく、異なる材料から作られていてもよい。
【0037】
図では、第1の湾曲部分110及び第2の湾曲部分112にはまた、ブリストル111が設けられている。第1及び第2の湾曲部分上に設けられたブリストル111は、第1及び第2の細長い部分上に設けられたブリストル107よりも、より変形可能である。代替的に、ブリストル111は、第1及び第2の細長い部分に関連して上述されたものと同じ材料から形成されていてもよい。ブリストル111は、ブリストル107よりも長くてもよい。さらに、ブリストル111は、等間隔に配置されていてもよい。
【0038】
ブラシバー部分の各々に形成されたブリストルは、同じ方法で形成されていてもよく、同じ材料で作られていてもよい。代替的に、ブラシバー部分の各々に形成されたブリストルは、異なる方法で形成されていてもよく、異なる材料で作られていてもよい。さらに、ブラシバー部分のサブセットに形成されたブリストルは、ブラシバー部分の別のサブセットに形成されたブリストルと異なっていてもよい。
【0039】
第1の湾曲部分110上及び第2の湾曲部分112上のブリストル111が回転すると、より高密度になり、その後、より低密度になるブリストル111のサイクルが存在する。ブリストル111が回転の最も内側の位置で、より高密度になると、ブリストルの材料は圧縮され、ブリストル111が回転の最も外側の位置で、より低密度になると、ブリストルの材料は伸縮することになる。ブリストルの材料を圧縮し、伸縮するサイクルは、ブリストルの材料の完全性に悪影響を与えることになる。この問題を克服するために、ブリストル111は、任意に弾性材料から作られている。代替的に、ブリストルの材料は、圧縮及び伸張を考慮するために波形にされてもよい。代替の一実施形態では、ブリストル111は、ブリストル111が回転すると伸縮し、圧縮し得る、例えば織られたスリーブといった変形可能なスリーブの形であってもよい。
【0040】
使用中、(以下に詳細に説明される)駆動組立体は、第1の細長い部分106及び第1の湾曲部分110を回転させる。代替的に、駆動組立体はまた、第2の細長い部分108及び第2の湾曲部分112を回転させてもよい。ブラシバー配置104は、清掃されている床面上の破片を撹拌するように作用する。好ましい一実施形態では、第1の細長い部分106、第2の細長い部分108、第1の湾曲部分110及び第2の湾曲部分112の各々は、駆動組立体によって回転する。(図3において矢印で示されるように)回転方向は、破片が、吸引領域114及び吸引ポート116へ、ブラシバー配置104のブリストルによって撹拌され、掃き出されるような方向である。有利には、破片は、ブラシバー配置104の周りの全方向から吸引領域へ内向きに攪拌される。したがって、破片は全方向からピックアップされ得、真空掃除機のピックアップ性能が向上する。さらに、ブラシバー配置104によって床から攪拌された緩い破片は、ブラシバー配置によってあらゆる側面で吸引領域114に捕捉され、吸引領域114、最終的に吸引ポート116に強制的に送り込まれる。したがって、破片は、床面から成功裏にピックアップされやすくなる。したがって、ピックアップ性能が向上する。さらに、第1の湾曲部分110上及び第2の湾曲部分112上に設けられたブリストルは、第1の細長い部分106上及び第2の細長い部分108上に設けられたブリストルよりも、より変形可能であるので、例えば、真空掃除機が部屋の角を清掃するために使用されているとき、第1の湾曲部分110上及び第2の湾曲部分112上のブリストルは、角で変形することが可能である。湾曲部分110、湾曲部分112の追加された変形性は、クリーナヘッドが部屋の角をより効果的に清掃することを可能にする。これらの利点は、クリーナヘッドのピックアップ性能を向上させる。
【0041】
各ブラシバー部分の回転動作は、ブラシバー部分のうちの1つの表面上のポイントを参照して説明され得る。1つ又は複数のブラシバー部分の外面上且つ頂部のポイントは、最初に床面へ下向きに回転し、次に吸引領域へ内向きに回転し、続いて先のブラシバー部分の頂部へ内面に沿って上向きに回転し、最後に開始したブラシバー部分の外面上且つ頂部のポイントへ(吸引領域から離れて)外向きに回転し得る。説明された動きは、ブラシバー部分を連続的に回転させながら繰り返される。そして、この動作は、破片が床面から吸引領域へ攪拌されるような方法で、ブラシバー部分を回転させるように作用する。したがって、破片が真空掃除機によってピックアップされることを可能にする。
【0042】
好ましい一実施形態では、ブラシバー部分の各々は、上述されたように回転する。したがって、全体のブラシバー配置は、破片が床面から吸引領域へ攪拌されるような方法で回転する。
【0043】
代替の一実施形態では、1つ又は複数のブラシバー部分の回転方向は、逆であってもよい。これに関して、1つ又は複数のブラシバー部分の外面上且つ頂部のポイントは、最初に吸引領域へ内向きに回転し、次に床面へ下向きに回転し、続いて(吸引領域から離れて)外向きに回転し、最後に開始したポイントに達するまで上向きに回転してもよい。そして、この動作は、連続的な回転を引き起こしながら繰り返される。
【0044】
一実施形態では、ブラシバー部分のうちの少なくとも2つは、同じ速度で回転してもよい。好ましい一実施形態では、ブラシバー部分の各々は、同じ速度で回転するように構成されていてもよい。代替の一実施形態では、ブラシバー部分の各々は、異なる速度で回転してもよい。
【0045】
図4Aから図4Fは、様々な駆動組立体の実施形態を開示する。図4Aから図4Dは、第1の細長い部分106に収容されたモータ402aからモータ402dを示す。図4Eは、第2の細長い部分108に収容されたモータ402eを示す。図4Fは、第1の細長い部分106に収容された第1のモータ402f及び第2の細長い部分108に収容された第2のモータ402gを示す。
【0046】
図4Aを参照すると、一実施形態では、モータ402aは、第1の細長い部分106に位置しており、第1の湾曲部分110、及び第1の細長い部分106と第2の細長い部分108とのうちの少なくとも1つを駆動する。代替的に、モータ402aは、第1の湾曲部分110、第1の細長い部分106及び第2の細長い部分108の各々を駆動する。
【0047】
図4Bを参照すると、一実施形態では、モータ402bは、第1の細長い部分106に位置しており、第1の湾曲部分110、及び第1の細長い部分106と第2の細長い部分108とのうちの少なくとも1つを駆動する。代替的に、モータ402bは、第1の湾曲部分110、第1の細長い部分106及び第2の細長い部分108の各々を駆動する。さらなる一実施形態では、モータ402bは、第1の細長い部分106、第2の細長い部分108、第1の湾曲部分110及び第2の湾曲部分112の各々を駆動する。
【0048】
図4Cを参照すると、第1の細長い部分106、第1の湾曲部分110、第2の細長い部分108及び第2の湾曲部分112は、オブラウンド形状に一体成形で形成されている。モータ402cは、第1の細長い部分106、第1の湾曲部分110、第2の細長い部分108及び第2の湾曲部分112の各々を駆動する。
【0049】
図4Dを参照すると、第1の細長い部分106及び第1の湾曲部分110は、フック形状を形成する一体成形で形成されている。第2の細長い部分108及び第2の湾曲部分112は、別のフック形状を形成する一体成形で形成されている。2つのフック形状の部品は、オブラウンドを形成するように配置されている。モータ402dは、第1の細長い部分106に位置しており、第1の細長い部分106及び第1の湾曲部分110を駆動する。代替の一実施形態では、モータ402dは、第1の細長い部分106、第1の湾曲部分110、第2の細長い部分108及び第2の湾曲部分112を駆動する。
【0050】
図4Eを参照すると、一実施形態では、モータ402eは、第2の細長い部分108に位置しており、第1の湾曲部分110、及び第1の細長い部分106と第2の細長い部分108とのうちの少なくとも1つを駆動する。代替的に、モータ402eは、第1の湾曲部分110、第1の細長い部分106及び第2の細長い部分108の各々を駆動する。さらなる一実施形態では、モータ402eは、第1の細長い部分106、第2の細長い部分108、第1の湾曲部分110及び第2の湾曲部分112の各々を駆動する。
【0051】
ブラシバー配置104に単一のモータを配置することは、真空掃除機の残りの部分における貴重なスペースが節約されることを可能にする。さらに、ブラシバー配置104を駆動し、回転させるために単一のモータのみを使用することは、2つ以上のモータを使用することと比較して、クリーナヘッドにおける省スペース化及び軽量化を示す。
【0052】
図4Fを参照すると、モータ402fは、第1の細長い部分106及び第1の湾曲部分110を駆動する。モータ402fは、第2の細長い部分108、及び任意に、第2の湾曲部分112を駆動する。代替的に、モータ402gは、第1の細長い部分106及び第2の湾曲部分112を駆動し、モータ402gは、第2の細長い部分108及び第1の湾曲部分110を駆動する。
【0053】
ブラシバー配置104を回転させ、駆動するために、単一のモータの代わりに2つのモータを使用することは、ブラシバーのどの部分を回転させるかという観点で、より多くの制御を可能にする。さらに、それは、異なるブラシバーの部分ごとに速度が制御されることを可能にする。さらに、ブラシバー部分のサブセットのみを回転させることが必要な場合があり、その場合には単一のモータのみが使用され得る。例えば、真空掃除機が低バッテリであるとき、或いは「エコ」モード又は低電力モードで動作しているときである。
【0054】
当業者は、ブラシバー配置104のオブラウンド形状は、任意の数の部分から形成され得ることを理解するであろう。さらに、当業者は、モータが、第1の湾曲部分110、及び第1の細長い部分106と第2の細長い部分108とのうちの少なくとも1つを駆動するために、ブラシバー配置104内の任意の位置に或いはブラシバー配置104の外側に配置され得ることを理解するであろう。
【0055】
代替の一実施形態では、ブラシバー配置104は、完全なオブラウンド形状を形成する一体成形で形成されている。例えば、ブラシバー配置は、単一の組立体に形成されていてもよい。
【0056】
図示されていないが、モータのうちのいずれか1つに電力を供給するために使用されるエネルギー貯蔵装置(例えば、バッテリ)はまた、ブラシバー配置104に収容されてもよい。例えば、第1の細長い部分106に位置しているモータに電力を供給するためのバッテリはまた、第1の細長い部分106に位置していてもよい。これは、真空掃除機の残りの部分において貴重なスペースが節約されることを可能にする。
【0057】
図5Aから図5Cは、様々な代替の駆動組立体の実施形態の実施例を示す。図5Aは、第1の細長い部分106に収容され、第1の細長い部分106を駆動するモータ502aを示す。モータはまた、第1の湾曲部分112の回転、及び任意に、第2の細長い部分108の回転を引き起こす、ベルト及び/又はギヤボックス組立体504を駆動する。駆動ベルトは、クリーナヘッドの右側に位置している。好ましくは、モータ502a及びギヤボックス組立体504aは、第1の細長い部分106、第1の湾曲部分110、第2の細長い部分108及び第2の湾曲部分112の回転を引き起こす。
【0058】
代替的に、モータ502aは、第2の細長い部分108に収容され得、第1の細長い部分106及び第1の湾曲部分110の回転、並びに任意に、第2の細長い部分108及び第2の湾曲部分112の回転を引き起こすベルト及び/又はギヤボックス組立体504aを駆動し得る。
【0059】
図5Bは、代替のブラシバー配置104を示す。ブラシバー配置は、オブラウンドであり、2つの「U」字形状領域に形成されている。モータ502bは、第1の細長い部分106に収容され、第1の細長い部分106を駆動する。モータはまた、第1の湾曲部分110、第2の細長い部分108及び第2の湾曲部分112の回転を引き起こす、ベルト及び/又はギヤボックス504bを駆動する。ベルト及び/又はギヤボックス組立体504bは、2つの「U」字形状部分の端部の間のクリーナヘッドの中心領域に位置している。代替的に、モータ502bは、第2の細長い部分108に収容され得、第1の細長い部分106、第1の湾曲部分110及び第2の湾曲部分112の回転を引き起こすベルト及び/又はギヤボックス組立体を駆動し得る。
【0060】
図5Cは、ブラシバー配置の外側に収容され、代わりに吸引領域114の中に或いは吸引領域114の下に位置しているモータ502cを示す。モータ502cは、第1の細長い部分106、第2の細長い部分108、第1の湾曲部分110及び第2の湾曲部分112の回転を引き起こすベルト及び/又はギヤボックス組立体504cを駆動する。
【0061】
当業者は、図4Aから図4F及び図5Aから図5Cを参照して説明されたモータ及び/又はベルト及び/又はギヤボックスが、任意の組み合わせで第1の細長い部分106、第2の細長い部分108、第1の湾曲部分110及び/又は第2の湾曲部分112の回転を引き起こすために使用され得ることを理解するであろう。
【0062】
図6Aから図6Cは、ブラシバー配置104の部分の間の様々な接続配置を示す。部分は、モータによって生成された駆動が第1の部分から第2の部分(例えば、第1の細長い部分106及び第1の湾曲部分110)に伝達されるいずれかの固定接続部によって互いに接続されており、或いは、部分は、ベアリングによって互いに接続されている。代替の一実施形態では、ブラシバー配置の部分は、例えば、ベアリング又は固定接続部によって、クリーナヘッドのシャーシに取り付けられている。
【0063】
図6Aは、第1の湾曲部分110の第1の端部604と固定接続部605aで接続されている第1の細長い部分106の第1の端部602を示す。第1の湾曲部分110は、第1の細長い部分106の第1の端部602と第2の細長い部分108の第1の端部608との間に位置している。第1の湾曲部分110の第2の端部606は、第2の細長い部分108の第1の端部608と固定接続部605bで接続されている。第2の細長い部分108の第2の端部610は、第2の湾曲部分112の第1の端部612と固定接続部605cで接続されている。第2の湾曲部分112は、第2の細長い部分108の第2の端部610と第1の細長い部分106の第2の端部614との間に位置している。第2の湾曲部分112の第2の端部616は、第1の細長い部分106の第2の端部614と固定接続部605dで接続されている。吸引領域114及び吸引ポート116は、ブラシバー配置によってあらゆる側面で取り囲まれている。本実施形態では、1つのモータ、或いは1つのモータ及びベルト及び/又はギヤボックス組立体は、全ての部分を回転させるであろう。全ての部分は、同じ速度で回転されるであろう。
【0064】
図6Bは、第1の細長い部分106の第1の端部602が第1の湾曲部分110の第1の端部604と固定接続部605aで接続されていることを示す。第1の湾曲部分110は、第1の細長い部分106の第1の端部602と第2の細長い部分108の第1の端部608との間に位置している。第1の湾曲部分110の第2の端部606は、第2の細長い部分108の第1の端部608とベアリング接続部607aで接続されている。第2の細長い部分108の第2の端部610は、第2の湾曲部分112の第1の端部612と固定接続部605cで接続されている。第2の湾曲部分112は、第2の細長い部分108の第2の端部610と第1の細長い部分106の第2の端部614との間に位置している。第2の湾曲部分112の第2の端部616は、第1の細長い部分106の第2の端部614とベアリング接続部607bで接続されている。吸引領域114及び吸引ポート116は、ブラシバー配置によってあらゆる側面を取り囲まれている。
【0065】
固定接続部605aから固定接続部605dは、固定接続部に取り付けられたブラシバー部分を駆動組立体によって直接的に駆動させる。言い換えれば、トルクがブラシバー配置の一部分に適用されるとき、トルクは、ブラシバー配置の隣接部分に固定接続部を介して伝達される。ベアリング607a及びベアリング607bは、ブラシバー部分がベアリングを有する端部の周りを自由に回転することを可能にする。
【0066】
当業者は、どの部分を回転させたいか、何個のモータを使用したいかに依存してブラシバー配置の任意の部分が隣接部分と固定接続部又はベアリング接続部のいずれかで接続され得ることを理解するであろう。
【0067】
ブラシバー配置104は、任意の数の固定接続部及びベアリング接続部を有する任意の数の部分で形成され得る。固定接続部及びベアリング接続部は、ブラシバー配置の任意の位置に存在し得る。一実施形態では、第1の細長い部分106及び/又は第2の細長い部分108は、固定接続部又はベアリング接続部のいずれかによって各々接続された2以上のサブ部分に分割されてもよい。同様に、第1の湾曲部分110及び/又は第2の湾曲部分112は、固定接続部又はベアリング接続部のいずれかによって各々接続された2つ以上のサブ部分に分割され得る。
【0068】
一実施形態では、駆動組立体は、第1の湾曲部分と第1の細長い部分との間に固定駆動接続部を含んでもよく、第1の湾曲部分と第2の細長い部分との間にベアリング配置をさらに含んでもよい。固定駆動接続部は、駆動組立体によって駆動されてもよい。そのような一実施形態では、第1の細長い部分及び第1の湾曲部分は、第1のモータによって駆動され、第2の細長い部分は、第1のモータによって駆動されない。
【0069】
代替的に、第1の細長い部分のモータが第1の細長い部分、第1の湾曲部分及び第2の湾曲部分を駆動し得るように、第1の湾曲部分と第2の細長い部分との間に固定駆動接続部が存在してもよい。また、第2の細長い部分と第2の湾曲部分との間にさらなる固定駆動部又はベアリングが存在してもよい。第2の細長い部分と第2の湾曲部分との間の固定駆動部を有する一実施形態では、第2の湾曲部分はまた、第1のモータによって駆動され得る。しかしながら、この位置のベアリングでは、第2の湾曲部分は、第1のモータによって駆動されないであろう。ブラシバーの全ての部分を駆動するために単一のモータを使用することは、コスト効果の良い配置であり、全ての部分が同じ速度で駆動されることになるため、有利である。
【0070】
図7Aから図7Dは、第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分の一実施形態を示す。
【0071】
図7Aは、ブラシバー配置の領域の断面図を示す。第1の細長い部分106は、モータ702を含む。第1の細長い部分106の第1の端部602は、第1の湾曲部分110の第1の端部604と固定接続部704で接続されている。第1の湾曲部分110の第2の端部606は、第2の細長い部分108の第1の端部608と固定接続部706で接続されている。図示されていないが、第2の細長い部分108の第2の端部は、固定接続部を介して第2の湾曲部分の第1の端部と接続されており、第2の湾曲部分の第2の端部は、第1の端部について示されたのと同じ方法で固定接続部を介して第1の細長い部分の第2の端部と接続されている。ブラシバー配置は、吸引領域708の周りに少なくとも部分的に延在する。
【0072】
第1の湾曲部分110は、コア712、及びコア712に沿って配置された複数のディスク形状のコンポーネント714を含む。コンポーネント714の各々は、複数の孔718を有する。孔の各々は、コンポーネントにブリストルタフト720を固定するために使用される。各ブリストルタフト720は、既知の方法で(例えば、接着剤の使用によって)コンポーネントに固定される。
【0073】
使用中、トルクは、モータ702によって第1の細長い部分106に適用され、固定接続部704を介して第1の湾曲部分110のコア712に伝達される。これは、コア712をディスク形状のコンポーネント714の各々と共に回転させる。トルクは、固定接続部706を介して第2の細長い部分108にさらに伝達されることによって第2の細長い部分108を回転させる。図示されていないが、トルクは、固定接続部を介して第2の湾曲部分112にさらに伝達されることによって第2の湾曲部分112を回転させる。
【0074】
各ブラシバー部分は、破片を吸引領域708へ攪拌させる方向に回転される。したがって、ブラシバー部分は、清掃される床と接触するとき、内向きに掃き出す。
【0075】
図8Aから図8Cは、第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分の代替の一実施形態を示す。
【0076】
図8Aは、ブラシバー配置の断面図を示す。第1の細長い部分106は、モータ802を含む。第1の細長い部分106の第1の端部602は、第1の湾曲部分110の第1の端部604と固定接続部804で接続されている。第1の湾曲部分110の第2の端部606は、第2の細長い部分108の第1の端部608と固定接続部806で接続されている。図示されていないが、第2の細長い部分108の第2の端部は、固定接続部を介して第2の湾曲部分112の第1の端部に接続されており、第2の湾曲部分112の第2の端部は、第1の端部について示されたのと同じ方法で固定接続部を介して第1の細長い部分106の第2の端部に接続されている。ブラシバー配置は、吸引領域808の周りに少なくとも部分的に延在する。
【0077】
図8Aから図8Cは、第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分の一実施形態を示す。湾曲部分は、コア812、及びコア812に沿って配置された複数の平らなディスク814を含む。ブリストル816は、平らなディスク814の間に設置される。ブリストル816は、既知の方法で(例えば、接着剤の使用によって)ディスクに固定される。
【0078】
使用中、トルクは、第1の細長い部分106に適用され、固定接続部804を介して第1の湾曲部分110のコア812に伝達される。これは、コア812を平らなディスク814の各々と共に回転させる。トルクは、固定接続部806を介して第2の細長い部分108にさらに伝達されることによって第2の細長い部分108を回転させる。図示されていないが、トルクは、固定接続部を介して第2の湾曲部分112にさらに伝達されることによって第2の湾曲部分112を回転させる。
【0079】
各ブラシバー部分は、破片を吸引領域808へ攪拌させる方向に回転される。
【0080】
図9A及び9Bは代替の一実施形態を示し、湾曲部分は、コア、及びコアに沿って配置された複数のドーム形状コンポーネント902を含んでもよい。ブリストル904は、ブリストル904が角度を付けられるように、ドーム形状コンポーネント902の間に保持される。有利には、これは、コアを隠し、より密度の高いブリストルの外観を作り出す効果を生み出す。
【0081】
図10A及び図10Bは、第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分の代替の一実施形態を示す。
【0082】
図10Aは、ブラシバー配置の断面図を示す。第1の細長い部分106は、モータ1002を含む。第1の細長い部分106の第1の端部602は、第1の湾曲部分110の第1の端部604と固定接続部1004で接続されている。第1の湾曲部分110の第2の端部606は、第2の細長い部分108の第1の端部608と固定接続部1006で接続されている。図示されていないが、第2の細長い部分108の第2の端部は、固定接続部を介して第2の湾曲部分の第1の端部に接続されており、第2の湾曲部分の第2の端部は、第1の端部について示されたのと同じ方法で固定接続部を介して第1の細長い部分の第2の端部に接続されている。ブラシバー配置は、吸引領域1008の周りに少なくとも部分的に延在する。
【0083】
湾曲部分は、回転コア1012を含んでもよい。スリーブ、例えば螺旋状スリーブ1014は、螺旋状スリーブ1014及びコア1012の間に静的中間コンポーネント1015を有するコア1012上に配置されている。ブリストル1011は、既知の方法で(例えば、接着剤の使用によって或いは巻き付けによって)スリーブに取り付けられている。図10Bは、静止コア1012及び螺旋状スリーブ1014を示す。
【0084】
使用中、トルクは、モータ1002によって第1の細長い部分106に適用され、固定接続部804を介してコア1012及び第1の湾曲部分110の螺旋状スリーブ1014に伝達される。これは、螺旋状スリーブ1014をコア1012の周りに回転させる。トルクは、固定接続部806を介して第2の細長い部分108にさらに伝達されることによって第2の細長い部分108を回転させる。図示されていないが、トルクは、固定接続部を介して第2の湾曲部分112の螺旋状スリーブにさらに伝達されることによって第2の湾曲部分112を回転させる。
【0085】
各ブラシバー部分は、破片を吸引領域へ攪拌させる方向に回転される。
【0086】
図11Aから図11Cは、第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分の代替の一実施形態を示す。図11Aは、クリーナヘッド上の湾曲部分を示し、図11Bは、湾曲部分の一部を分離して(そして湾曲に配置される前を)示し、図11Cは、図11Bの一部の拡大された断面図を示す。
【0087】
回転可能或いは静止していてもよいコア(図示せず)の周りには、そこから突出する多数のブリストル1116を支持する螺旋状キャリア1114が巻き付けられている。この具体的な実施形態では、キャリア1114は、鋼のような板金で作られており、螺旋状に形成される前に、狭窄された口1117を有する一般的にU字形状の断面を与えるために、プレス加工され或いは曲げられている。この場合、キャリア1114は、バネ鋼から作られているが、他の実施形態では、ポリマのような、任意の他の適切な材料が使用されてもよい。
【0088】
本実施形態におけるブリストル1116は、キャリア1114に受容された根元1118及びそこから放射状に突出する先端1120を有する実質的に連続した螺旋状のストライプを形成する。この具体的な場合では、ブリストルの根元1118は、キャリア1114の溝にワイヤ1119を取り囲んでおり、ワイヤ1119及びブリストルの根元1118は、狭窄された口1117を通過するには幅がありすぎる。他の実施形態では、根元1118は、ワイヤ1119で固定されるのと同様に、或いはその代わりに、キャリア1114の狭窄された口1117にクランプされてもよく、及び/又は接着剤で固定されてもよい。ブリストル1116は、例えば、ナイロンのようなポリマ、炭素充填ポリマ、金属及び/又は炭素繊維から作られていてもよい。
【0089】
使用中、モータ(図示せず)によって直接的に或いは間接的に適用されるトルクは、キャリア1114に適用される。例えば、トルクは、コアが回転し、それと共に回転するために駆動するようにコアに適用されてもよいし、或いは、キャリアは、コアが静止している間コアの周りでモータによって回転されてもよい。キャリア1114が回転すると、ブリストル1116は、ディスクによって支持されるブリストルに関して上述されたものと同じ一般的な方法で、同様に回転する。
【0090】
本実施形態では、コアは、キャリア1114を支持する。しかしながら、上記実施形態の変更では、コアは、排除されてもよく、キャリアは、自立してもよい。そのような変更では、キャリアは、回転コアを形成すると考えられてもよいし、或いは湾曲部分は、コアを全く有さないと考えてもよい。コアによって支持されないキャリアは、より容易に変形してもよい。これは、例えば、壁のような表面に対して叩かれ或いは押されるときにキャリアがわずかに撓むことを可能にするなど、有益であり得るが、キャリアをより損傷しやすくもし得る。
【0091】
上記の実施形態のさらなる変更では、湾曲部分は、2つの螺旋状のキャリアを含んでもよく、各々は、対応する多数のブリストルを支持し、二重螺旋を形成する。上記の実施形態では、キャリアのコイルが互いにすぐ隣に位置しており、互いに接触する一方で、別の変更では、キャリアの螺旋形状は、隣接するコイルが互いに接触しない(或いは湾曲の最も内側の領域においてのみ互いに接触する)ように代わりに「引き伸ばされて」いてもよい。
【0092】
図12Aは、第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分の別の実施形態を示す。図12Bは、図12Aの断面図を示す。湾曲部分は、静止コア1202、及びコア1202に沿って配置された複数のディスク形状コンポーネント1204を含む。ディスク形状コンポーネントの各々は、複数の歯1206を含む。コンポーネントのうちの1つの歯1206は、隣接するコンポーネントの歯1206と係合している。
【0093】
使用中、駆動組立体(図示せず)は、複数のディスク形状コンポーネントのうちの1つ(例えば、第1のディスク形状コンポーネント)を回転させ、ディスク形状コンポーネントの回転は、隣接するディスク形状コンポーネントの回転を引き起こすことによって、トルクを第1のコンポーネントから隣接するコンポーネントに伝達する。したがって、ディスク形状コンポーネントの各々は、静止コア1202の周りに回転することになる。
【0094】
代替の一実施形態では、歯は、ディスク形状コンポーネントの各々における雄型及び雌型の特徴に置き換えられ得る。
【0095】
一実施形態では、コアは省略され、代わりに、湾曲部分の回転は、(例えば、歯の係合又は雄雌の係合を使用して)第1のコンポーネントから隣接するコンポーネントに伝達されるトルクに依存する。
【0096】
代替の一実施形態では、螺旋状スリーブは、第1の細長い部分からバネに伝達されるトルクによって駆動されるバネであってもよい。代替的に、中空の回転可能な駆動軸が使用されてもよい。
【0097】
上述されたように、コアが存在する場合、コアは、コンポーネント、バネ又はスリーブが静止コアの周りに回転するように静止していてもよい。代替的に、コアが回転すると、コアは、コンポーネント、バネ又はスリーブが回転するように回転してもよい。いずれの場合も、回転は、ブリストルを、吸引領域へ破片を攪拌させる。
【0098】
コアは、剛性材料(例えば、鋼)又は可撓性材料(例えば、ナイロンのようなポリアミド)で形成されていてもよい。一実施形態では、コアは、バネであってもよい。別の実施形態では、コアは、中空であってもよい。代替的に、コアは、中実であってもよい。
【0099】
上記の実施形態の各々によれば、湾曲部分のブリストルは、細長い部分のブリストルよりも、より変形可能である。これは、湾曲部分が部屋の角で変形することを可能にする。したがって、変形可能なブリストルは、クリーナヘッドが部屋の角をより効果的に清掃することを可能にする。
【0100】
一実施形態では、第1の湾曲部分又は第2の湾曲部分のブリストルは、タフト状に形成されてもよく、コア、コンポーネント、バネ又はスリーブに接着されてもよい。タフトは、スリーブの孔を通して突き出てもよい。代替的に、スリーブは、織物であってもよく、ブリストルは、スリーブに織り込まれてもよい。
【0101】
上記の実施形態のいずれか1つによれば、ブリストルは、コアの周りにブリストルの材料を巻き付けることによって形成されていてもよい。代替的に、ブリストルは、コア上にオーバーモールドされてもよい。代替的に、ブリストルは、既知の方法でコンポーネント、スリーブ又はバネに接着されてもよい。ブリストルはまた、コアを覆うために広がっていてもよく、したがって、コアは、通常の使用では視界から隠されてもよい。ブリストルはまた、通常の使用ではコアを隠すために角度を付けられてもよい。
【0102】
上記の実施形態のいずれか1つによれば、コアは、可撓性であってもよい。コアは、螺旋形状を有していてもよいし、或いはバネであってもよい。代替的に、コアは、撚り線であってもよい。撚り線は、螺旋配置でブリストルを固定するために使用される。
【0103】
好ましくは、第1の湾曲部分及び第2の湾曲部分は、同じ方法で形成されている。代替的に、第1の湾曲部分及び第2の部分は、異なる方法で形成されている。
【0104】
図13は、真空掃除機のクリーナヘッドの図を示す。クリーナヘッドは、ブラシバー配置1304を収容するハウジング1302を含む。ブラシバー配置1304は、クリーナヘッドの前部に位置している第1の細長い部分1306及びクリーナヘッドの右側に位置している第1の湾曲部分1310を含む。第1の細長い部分1306は、直線或いは実質的に直線である。ブラシバー配置1304は、吸引領域の周りに少なくとも部分的に延在する。吸引領域は、吸引ポートを含む。第1の細長い部分1306は、ブリストル1307を含み、第1の湾曲部分は、ブリストル1311を含む。代替的に、第1の湾曲部分1310は、クリーナヘッドの左側に位置している。
【0105】
使用中、(上述されたように)駆動組立体は、第1の細長い部分1306及び第1の湾曲部分1310を回転させる。ブラシバー配置1304は、清掃されている床面上の破片を撹拌するように作用する。回転方向は、破片が、吸引領域へブラシバー配置1304のブリストルによって撹拌され、掃き出されるような方向である。有利には、破片は、吸引領域及び吸引ポートへ内向きに攪拌される。したがって、ピックアップ性能が向上し得る。
【0106】
図14は、クリーナヘッドの図を示す。クリーナヘッドは、ブラシバー配置を含む。ブラシバー配置は、第1の細長い部分1406、第1の細長い部分1406の反対側に位置している第2の細長い部分1408を含む。ブラシバー配置はまた、第1の細長い部分1406の第1の端部と、第2の細長い部分1408の対応する第1の端部との間に位置している、第1の湾曲部分1410を含む。ブラシバー配置1404は、吸引領域1414の周りに少なくとも部分的に延在する。
【0107】
クリーナヘッドはまた、第1の細長い部分1406と一直線上に位置しているが第1の細長い部分1406の外側に収容される第1のモータ1412aを含む。代替的に、第1のモータ1412aは、第1の細長い部分1406の内側に収容されてもよい。一実施形態では、クリーナヘッドはまた、第2の細長い部分1408と一直線上に位置している第2のモータ1412bを含む。代替的に、第2のモータは、第2の細長い部分1408の内側に位置していてもよい。
【0108】
使用中、第1のモータ1412aは、第1の細長い部分1406及び第1の湾曲部分1410を回転させる。代替的に、第1のモータ1412aは、第2の細長い部分1408をも回転させてもよい。ブラシバー配置は、清掃されている表面上の破片を撹拌するように作用する。好ましい一実施形態では、第1の細長い部分106、第2の細長い部分108、第1の湾曲部分110の各々は、第1のモータ1412a及び/又は第2のモータ1412bによって回転させられる。回転方向は、破片が、吸引領域へブラシバー配置104のブリストルによって撹拌され、掃き出されるような方向である。有利には、破片は、吸引領域へ内向きに攪拌される。
【0109】
一実施形態では、第2のモータ1412bは、第2の細長い部分1408及び第1の湾曲部分1410を回転させる。代替的に、第2のモータ1412bは、第1の細長い部分1406をも回転させてもよい。別の実施形態では、第1のモータ1412a及び第2のモータ1412bは、第1の細長い部分1406、第2の細長い部分1408及び第1の湾曲部分1410を回転させる。
【0110】
一実施形態では、クリーナヘッドは、ブラシバー配置を収容するハウジングを含む。ブラシバー配置は、クリーナヘッドの前部(或いは、代替的に、後部)に位置している第1の細長い部分、クリーナヘッドの右側に位置している第1の湾曲部分及びクリーナヘッドの左側に位置している第2の湾曲部分を含む。第1の細長い部分は、直線或いは実質的に直線である。ブラシバー配置は、吸引領域の周りに少なくとも部分的に延在する。吸引領域は、吸引ポートを含む。第1の細長い部分は、ブリストルを含み、第1及び第2の湾曲部分は、ブリストルを含む。
【0111】
使用中、(上述されたように)駆動組立体は、第1の細長い部分及び第1の湾曲部分を回転させる。代替的に、駆動組立体は、第1の細長い部分及び第2の湾曲部分を回転させる。代替的に、駆動組立体は、第1の細長い部分、第1の湾曲部分及び第2の湾曲部分を回転させる。
【0112】
ブラシバー配置は、清掃されている床面上の破片を撹拌するように作用する。回転方向は、破片が、吸引領域へ、ブラシバー配置のブリストルによって撹拌され、掃き出されるような方向である。有利には、破片は、吸引領域及び吸引ポートへ内向きに攪拌される。したがって、ピックアップ性能が向上し得る。
【0113】
図15は、先に説明された実施形態によるクリーナヘッド100を含むスティック型真空掃除機の形態の真空掃除機1500を示す。スティック型真空掃除機は、ワンド1504の第1の端部に取り付けられたハンドヘルド掃除機1502で形成されている。クリーナヘッド100は、ワンド1504の第2の端部に取り付けられている。示された実施形態は、スティック型真空掃除機であるが、クリーナヘッドは、他のタイプの真空掃除機、例えば、アップライト型真空掃除機、又はキャニスタ型或いはバレル型真空掃除機と呼ばれることもあるシリンダ型真空掃除機に使用され得る。
【0114】
以下に説明されるように、クリーナヘッド、又はその態様は、ロボット型真空掃除機のためのクリーナヘッドと組み合わせて使用され得る。
【0115】
図16は、ロボット型真空掃除機1600の斜視図を示す。ロボット型真空掃除機は、本体1602及びクリーナヘッド1604を含む。本体1602は、車輪を含むナビゲーションシステム(図示せず)を収容する。車輪は、環境の周りで自律的にナビゲートするために駆動されてもよい。ナビゲーション及び動きは、ホロノミックであってもよい。本体1602はまた、クリーナヘッドから汚れた空気及び/又は破片を吸い込むための吸引モータ1601、及び吸引モータ1601によって生成された空気流から汚れを分離する汚れ分離システムを含む。ロボット型真空掃除機1600は、ロボット型真空掃除機に典型的な多数の他のコンポーネント及びシステムを含むことが理解されるであろうが、これらは本開示の焦点ではなく、したがって、本明細書では任意の詳細も説明されないであろう。例えば、ロボット型真空掃除機1600は、ビジョンシステム、センサシステム、ナビゲーションシステム、及びバッテリパックのような電源装置をさらに含んでもよい。
【0116】
図17は、ロボット掃除機の下面図を示す。クリーナヘッド1704は、図1から図13のクリーナヘッドと実質的に同じ配置を共有する。クリーナヘッドは、吸引領域1702、ブラシバー配置1704を含む。ブラシバー配置1704は、クリーナヘッドの前部に位置している第1の細長い部分1706、クリーナヘッドの後部に位置している第2の細長い部分1708、クリーナヘッドの右側に位置している第1の湾曲部分1710及びクリーナヘッドの左側に位置している第2の湾曲部分1712を含む。第1の細長い部分1706及び第2の細長い部分1708は、直線或いは実質的に直線である。ブラシバー配置1704は、吸引領域1702の周りに少なくとも部分的に延在する。吸引領域1702は下向きであり、吸引領域1702を通して(汚れ及び埃のような)破片が、ブラシバー配置1704によって定められた吸引領域1702に入ることを可能にする。好ましい一実施形態では、ブラシバー配置1704は、吸引領域1702を完全に取り囲んでいる。
【0117】
吸引領域1702は、吸引チャネル1714を含む。吸引チャネルは、吸引領域1702の円周の周りに延在する。吸引領域1702に入る破片は、吸引チャネル1714を通して入り、真空掃除機の分離手段によって分離される。第1の細長い部分1706及び第2の細長い部分1708には、好ましくは、細長い部分1706、細長い部分1708の長さの周りに螺旋状に延在するブリストル1716が設けられている。ブリストルは、連続したナイロンのブリストル、タフトされたナイロンのブリストル、炭素繊維のブリストル、及び先の実施形態に関連して説明されたような弾性材料を含んでもよい。第1の湾曲部分1710及び第2の湾曲部分1712には、ブリストル1718が設けられている。第1及び第2の湾曲部分に設けられたブリストルは、第1及び第2の細長い部分に設けられたブリストルよりも、より変形可能である。使用中、ブラシバー配置1704は、清掃されている床面上の破片を撹拌するように作用する。
【0118】
使用中、(先の実施形態に関連して詳細に上述された)駆動組立体は、第1の細長い部分1706及び第2の細長い部分1708を回転させ、駆動組立体はまた、第1の湾曲部分1710及び/又は第2の湾曲部分1712を回転させる。好ましい一実施形態では、第1の細長い部分1706、第2の細長い部分1708、第1の湾曲部分1710及び第2の湾曲部分1712の各々は、駆動組立体によって回転させられる。回転方向は、破片が、吸引領域1702及び吸引チャネル1714へ、ブラシバー配置1704のブリストルによって撹拌され、掃き出されるような方向である。有利には、破片は、ブラシバー配置1704の周りの全方向から吸引領域へ内向きに攪拌される。したがって、破片は全方向からピックアップされ得、真空掃除機のピックアップ性能が向上する。さらに、ブラシバー配置1704によって床から攪拌された緩い破片は、ブラシバー配置によってあらゆる側面で吸引領域1702に捕捉され、吸引領域1702に、最終的に吸引チャネル1714に強制的に送り込まれる。したがって、破片は、床面から成功裏にピックアップされやすくなる。したがって、ピックアップ性能が向上する。さらに、第1の湾曲部分1710上及び第2の湾曲部分1712上に設けられたブリストルは、第1の細長い部分1706上及び第2の細長い部分1708上に設けられたブリストルよりも、より変形可能であるので、例えば、ロボット型真空掃除機が部屋の角を掃除するために使用されているとき、第1の湾曲部分1710上及び第2の湾曲部分1712上のブリストルは、角で変形することが可能である。湾曲部分1710、湾曲部分1712の追加された変形性は、クリーナヘッドが部屋の角をより効果的に清掃することを可能にする。これらの利点は、クリーナヘッドのピックアップ性能を向上させる。
【0119】
図示されていないが、モータのうちのいずれか1つに電力を供給するために使用されるエネルギー貯蔵装置(例えば、バッテリ)もまた、ブラシバー配置1704に収容されてもよい。例えば、第1の細長い部分1706に位置しているモータに電力を供給するためのバッテリもまた、第1の細長い部分1706に位置していてもよい。これは、真空掃除機の残りの部分において貴重なスペースが節約されることを可能にする。
【0120】
当業者は、スティック型真空掃除機を参照して説明されたクリーナヘッドの実施形態が、ロボット型掃除機を参照して説明されたクリーナヘッドに同様に適用されることを理解するであろう。
【0121】
特定の実施例及び実施形態がこれまで説明されてきたが、そのうちのいくつかは既に上述されているが、特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲から逸脱することなく様々な変更がなされ得ることが理解されよう。
図1
図2
図3
図4-1】
図4-2】
図5-1】
図5-2】
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17