(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】太陽光発電システム、オプティマイザ、及びオプティマイザの動作状態を調整する方法
(51)【国際特許分類】
H02J 3/38 20060101AFI20240115BHJP
G05F 1/67 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
H02J3/38 150
G05F1/67 A
(21)【出願番号】P 2022530989
(86)(22)【出願日】2020-06-30
(86)【国際出願番号】 CN2020099081
(87)【国際公開番号】W WO2021103524
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-07-01
(31)【優先権主張番号】201911184561.0
(32)【優先日】2019-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521531171
【氏名又は名称】ファーウェイ デジタル パワー テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ,シヤオフオン
(72)【発明者】
【氏名】ジャーン,イエンジョーン
(72)【発明者】
【氏名】グゥ,グイレイ
【審査官】杉田 恵一
(56)【参考文献】
【文献】特開平02-197224(JP,A)
【文献】特開2016-086582(JP,A)
【文献】特開2018-124166(JP,A)
【文献】特表2010-518510(JP,A)
【文献】特表2016-519851(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102983788(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107154780(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109193777(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109428545(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109787290(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109831107(CN,A)
【文献】欧州特許出願公開第1798845(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0159763(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0131321(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0326758(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0295572(US,A1)
【文献】国際公開第2017/087988(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05F 1/67
H02J 3/38
H02J 7/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列接続された複数のオプティマイザを有する太陽光発電システムであって、
各オプティマイザ
が、コントローラ、第1の出力ポート、及び第2の出力ポートを有し、
各オプティマイザについて、
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出するように構成され、
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成さ
れ、
前記電気信号パラメータはインピーダンス値である、
太陽光発電システム。
【請求項2】
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される、ことは、
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整するように構成される、ことを有する、
請求項1に記載の太陽光発電システム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される、ことは、
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整するように構成される、ことを有する、
請求項1に記載の太陽光発電システム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される、ことは、
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが変化したことを前記コントローラが検出したときに、所定の時間後に、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整するように構成される、ことを有する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の太陽光発電システム。
【請求項5】
前記複数のオプティマイザの各々に、第1のポート及び第2のポートを有する電気信号パラメータ変換ユニット
が接続され、前記第1のポートは、前記オプティマイザの前記第1の出力ポートに接続されるように構成され、前記第2のポートは、前記オプティマイザの前記第2の出力ポートに接続されるように構成される、請求項
1乃至4のいずれか一項に記載の太陽光発電システム。
【請求項6】
前記電気信号パラメータ変換ユニットは、第1の抵抗を有し、
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータ
が変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整するように構成される、ことは、
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間のインピーダンス値が、前記オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値から、前記第1の抵抗と前記オプティマイザの前記内部抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値へと変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整するように構成される、ことを有する、
請求項5に記載の太陽光発電システム。
【請求項7】
前記電気信号パラメータ変換ユニットは、第2の抵抗及び第1のスイッチを有し、前記第2の抵抗及び前記第1のスイッチは、直列に接続され、前記第1のスイッチが開いているとき、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間のインピーダンス値は、前記オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値であり、前記第1のスイッチが閉じているとき、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間のインピーダンス値は、前記オプティマイザの内部抵抗と前記第2の抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値であり、
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータ
が変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整するように構成される、ことは、
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記インピーダンス値が、前記オプティマイザの前記内部抵抗の前記インピーダンス値から、前記第
2の抵抗と前記オプティマイザの前記内部抵抗とが並列に接続された後に得られる前記インピーダンス値へと変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整するように構成される、ことを有する、
請求項5に記載の太陽光発電システム。
【請求項8】
前記電気信号パラメータ変換ユニットは、第3の抵抗及び第2のスイッチを有し、前記第3の抵抗及び前記第2のスイッチは、並列に接続され、前記第2のスイッチが開いているとき、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間のインピーダンス値は、前記オプティマイザの内部抵抗と前記第3の抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値であり、前記第2のスイッチが閉じているとき、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間のインピーダンス値はゼロであり、
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータ
が変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整するように構成される、ことは、
前記コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記インピーダンス値が、前記第3の抵抗と前記オプティマイザの前記内部抵抗とが並列に接続された後に得られる前記インピーダンス値からゼロへと変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整するように構成される、ことを有する、
請求項5に記載の太陽光発電システム。
【請求項9】
オプティマイザの動作状態を調整する方法であって、当該方法は、
直列接続された複数のオプティマイザを有する太陽光発電システムに適用され、
各オプティマイザ
が、コントローラ、第1の出力ポート、及び第2の出力ポートを有し、当該方法は、
各オプティマイザについて、
前記コントローラにより、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出することと、
前記コントローラにより、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整することと、
を有
し、
前記電気信号パラメータはインピーダンス値である、
方法。
【請求項10】
前記コントローラにより、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと前記調整することは、
前記コントローラにより、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整することを有する、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記コントローラにより、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと前記調整することは、
前記コントローラにより、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整することを有する、
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記コントローラにより、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと前記調整することは、
前記コントローラにより、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが変化したことを前記コントローラが検出したときに、所定の時間後に、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整することを有する、
請求項9乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
直列接続される複数のオプティマイザ
の各々に適用されるコントローラであって、
各オプティマイザは
更に、第1の出力ポート、及び第2の出力ポートを有し、
当該コントローラは、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出するように構成され、
当該コントローラは更に、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが変化したときに、前記オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成さ
れ、
前記電気信号パラメータはインピーダンス値である、
コントローラ。
【請求項14】
当該コントローラは更に、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整するように構成される、
請求項13に記載のコントローラ。
【請求項15】
当該コントローラは更に、前記第1の出力ポートと前記第2の出力ポートとの間の前記電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすことを前記コントローラが検出したときに、前記オプティマイザの前記動作状態を前記無出力状態又は前記制限出力状態から前記無制限出力状態へと調整するように構成される、
請求項13に記載のコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電力分野に関し、具体的には、太陽光発電システム、オプティマイザ、及びオプティマイザの動作状態を調整する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電インバータ分野では、オプティマイザとインバータとの間での協調を通して、最大電力追跡及び高速シャットダウンがコンポーネントレベルで実装され得る。典型的な太陽光発電システムは概して、太陽光発電パネル、オプティマイザ、及びインバータを含む。オプティマイザの入力が太陽光発電パネルの出力に接続される。オプティマイザは、太陽光発電パネルの最大電力を追跡し、特別な場合に高速シャットダウンを実行し、太陽光発電モジュールの作動状態を監視し、等々を行い得る。複数のオプティマイザの出力が直列に接続され、次いでインバータに接続される。
【0003】
インバータは入力電圧に制限を課す。従って、インバータによって許容される最大入力電圧を入力電圧が超える場合、インバータがダメージを受ける。一部のシナリオにおいて、インバータはオプティマイザと通信することができ、インバータは、入力/出力電圧、入力/出力電流、電力、温度、及びこれらに類するものを含め、オプティマイザの動作状態及びパラメータを読み取ることができる。インバータは、インバータの入力電圧が最大入力電圧を超えないことを確実にするために、オプティマイザの出力電圧を調節し得る。しかしながら、他の一部のシナリオでは、オプティマイザはインバータと通信することができない。この場合、インバータはオプティマイザの出力電圧を制御することができない。全てのオプティマイザが直列接続された後に得られる出力電圧が、インバータによって許容される最大入力電圧を超えないことを保証するために、オプティマイザのデフォルトの動作状態は、無出力状態又は制限出力状態である。この場合、インバータがダメージを受けないことが保証され得る。しかしながら、オプティマイザの出力が制限され、故に、太陽光発電システム全体の出力が制限される。
【0004】
太陽光発電システムを構築するプロセスにおいて、ロック解除装置を使用する必要がある。太陽光発電パネルと、オプティマイザと、ロック解除装置とで、太陽光発電システムを構成し得る。オプティマイザの入力が太陽光発電パネルの出力に接続され、ロック解除装置がオプティマイザの出力に接続される。ロック解除装置は、オプティマイザとの通信を確立することができ、ロック解除命令をオプティマイザに送信し得る。オプティマイザがロック解除命令を受信した後、オプティマイザは元の無出力状態又は制限出力状態を無制限出力状態へと変更する。斯くして、オプティマイザの出力に対する制限が取り除かれ得る。
[先行技術文献]
[特許文献1]中国特許出願公開第109428545号公報
【発明の概要】
【0005】
この出願の実施形態は、太陽光発電システム、オプティマイザの動作状態を調整する方法、及びコントローラを提供する。当該太陽光発電システムでは、ロック解除装置は使用されなくてよい。オプティマイザ内のコントローラが、電気信号パラメータが変化したことを検出すると、該コントローラが、オプティマイザの動作状態を、無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整し得る。斯くして、オプティマイザの出力電力に対する制限を取り除き得る。
【0006】
この出願の実施形態の第1の態様は、太陽光発電システムを提供する。当該太陽光発電システムは、太陽光発電パネル及びオプティマイザを含む。オプティマイザは、コントローラ、第1の出力ポート、及び第2の出力ポートを含む。第1の出力ポート及び第2の出力ポートは、コントローラに直接接続されてもよいし、あるいはサンプリング回路を使用することによってコントローラに接続されてもよい。コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出するように構成され、電気信号パラメータは、電流、電圧、出力電力、又はインピーダンスのうちの1つである。コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。無出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータはゼロであり、制限出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータは所定の出力パラメータより低く、無制限出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータは上記所定の出力パラメータによって制限されない。所定の出力パラメータは、電圧、電流、及び電力のうちの1つ以上を含む。当該太陽光発電システムでは、オプティマイザの出力に対する制限を取り除くために、ロック解除装置を使用することなく動作状態を調整することができ、その結果、実装が簡単であり、コストが低減される。
【0007】
オプションで、第1の態様を参照するに、第1の態様の第1の取り得る実装において、コントローラが、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることは、コントローラが、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことをコントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることを含む。所定のパラメータ範囲は事前設定される。コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整することができる。斯くして、ソリューションの正確さを改善することができ、電気信号パラメータが変化したが所定のパラメータ範囲に入っていない場合を除外することができる。
【0008】
オプションで、第1の態様を参照するに、第1の態様の第2の取り得る実装において、コントローラが、電気信号パラメータが変化したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることは、コントローラが、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすことをコントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることを含む。所定のルールは事前設定される。コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整することができる。斯くして、ソリューションの正確さを改善することができ、電気信号パラメータが変化したが所定のルールに従って変化していない場合を除外することができる。
【0009】
オプションで、第1の態様乃至第1の態様の第2の取り得る実装を参照するに、第1の態様の第3の取り得る実装において、コントローラが、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることは、コントローラが、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラが検出したときに、所定の時間後に、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることを含む。第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡された直後に動作状態が変更される場合、大きい短絡電流が発生することがある。2つの出力ポートが直ちに切断される場合、例えばアーク放電又は火花などのケースが発生することがある。コントローラは、例えばアーク放電又は火花などのケースを回避することができるように、所定の時間後に動作状態を変化させる。
【0010】
オプションで、第1の態様の第3の取り得る実装を参照するに、第1の態様の第4の取り得る実装において、電気信号パラメータはインピーダンス値であり、当該太陽光発電システムは更に、第1のポート及び第2のポートを含む電気信号パラメータ変換ユニットを含み、第1のポートは、オプティマイザの第1の出力ポートに接続されるように構成され、第2のポートは、オプティマイザの第2の出力ポートに接続されるように構成される。電気信号パラメータ変換ユニットは、オプティマイザの第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを変化させることができ、その結果、オプティマイザ内のコントローラは、電気信号パラメータが変化したことを検出することができ、コントローラは、続いて、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整する。
【0011】
オプションで、第1の態様の第4の取り得る実装を参照するに、第1の態様の第5の取り得る実装において、電気信号パラメータ変換ユニットは、第1の抵抗を含む。コントローラが、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことをコントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることは、コントローラが、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値が、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値から、第1の抵抗とオプティマイザの内部抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値へと変化したことをコントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることを含む。
【0012】
オプションで、第1の態様の第4の取り得る実装を参照するに、第1の態様の第6の取り得る実装において、電気信号パラメータ変換ユニットは、第2の抵抗及び第1のスイッチを含む。第2の抵抗及び第1のスイッチは、直列に接続される。第1のスイッチが開いているとき、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値は、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値であり、第1のスイッチが閉じているとき、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値は、オプティマイザの内部抵抗と第2の抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値である。コントローラが、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことをコントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることは、コントローラが、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値が、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値から、第1の抵抗とオプティマイザの内部抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値へと変化したことをコントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることを含む。
【0013】
オプションで、第1の態様の第4の取り得る実装を参照するに、第1の態様の第7の取り得る実装において、電気信号パラメータ変換ユニットは、第3の抵抗及び第2のスイッチを含む。第3の抵抗及び第2のスイッチは、並列に接続される。第2のスイッチが開いているとき、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値は、オプティマイザの内部抵抗と第3の抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値であり、第2のスイッチが閉じているとき、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値はゼロである。コントローラが、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことをコントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることは、コントローラが、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値が、第3の抵抗とオプティマイザの内部抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値からゼロへと変化したことをコントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることを含む。
【0014】
この出願の第2の態様は、オプティマイザの動作状態を調整する方法を提供する。当該方法は、太陽光発電システムに適用される。太陽光発電システムは、太陽光発電パネル及びオプティマイザを含む。オプティマイザは、コントローラ、第1の出力ポート、及び第2の出力ポートを含む。当該方法は、コントローラが第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出することを含み、電気信号パラメータは、電流、電圧、出力電力、又はインピーダンスのうちの1つである。コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整する。無出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータはゼロであり、制限出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータは所定の出力パラメータより低く、無制限出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータは上記所定の出力パラメータによって制限されない。所定の出力パラメータは、電圧、電流、及び電力のうちの1つ以上を含む。オプティマイザの動作状態を調整する当該方法において、太陽光発電システムは、ロック解除装置を使用することなくオプティマイザの動作状態を調整することができ、その結果、実装が簡単であり、コストが低減される。
【0015】
オプションで、第2の態様を参照するに、第2の態様の第1の取り得る実装において、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したときにコントローラがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整することは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすことをコントローラが検出したときに、コントローラがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整することを含む。
【0016】
オプションで、第2の態様を参照するに、第2の態様の第2の取り得る実装において、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したときにコントローラがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整することは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことをコントローラが検出したときに、コントローラがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整することを含む。
【0017】
オプションで、第2の態様乃至第2の態様の第2の取り得る実装のいずれか1つを参照するに、第2の態様の第3の取り得る実装において、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラが検出したときに、コントローラがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整することは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラが検出したときに、所定の時間後に、コントローラがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整することを含む。第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡された直後に動作状態が変更される場合、大きい短絡電流が発生することがある。2つの出力ポートが直ちに切断される場合、例えばアーク放電又は火花などのケースが発生することがある。コントローラは、例えばアーク放電又は火花などのケースを回避することができるように、所定の時間後に動作状態を変化させる。
【0018】
この出願の第3の態様は、コントローラを提供する。当該コントローラは太陽光発電システムに適用される。太陽光発電パネル及びオプティマイザを含む。オプティマイザは、コントローラ、第1の出力ポート、及び第2の出力ポートを含む。当該コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出するように構成され、電気信号パラメータは、電流、電圧、出力電力、又はインピーダンスのうちの1つである。コントローラは更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。無出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータはゼロであり、制限出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータは所定の出力パラメータより低く、無制限出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータは上記所定の出力パラメータによって制限されない。所定の出力パラメータは、電圧、電流、及び電力のうちの1つ以上を含む。当該コントローラは、外部のロック解除装置のロック解除命令を用いることなく動作状態を調整し、その結果、実装が簡単であり、コストが低減される。
【0019】
オプションで、第3の態様を参照するに、第3の態様の第1の取り得る実装において、当該コントローラは更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことをコントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。
【0020】
オプションで、第3の態様を参照するに、第3の態様の第2の取り得る実装において、当該コントローラは更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすことをコントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。
【0021】
オプションで、第3の態様又は第3の態様の取り得る実装のうちのいずれか1つを参照するに、第3の態様の第3の取り得る実装において、当該コントローラは更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラが検出したときに、所定の時間後に、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることを含む。第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡された直後に動作状態が変更される場合、大きい短絡電流が発生することがある。2つの出力ポートが直ちに切断される場合、例えばアーク放電又は火花などのケースが発生することがある。コントローラは、例えばアーク放電又は火花などのケースを回避することができるように、所定の時間後に動作状態を変化させる。
【0022】
この出願の第4の態様は、オプティマイザを提供する。当該オプティマイザは、検出モジュール、第1の出力ポート、及び第2の出力ポートを含む。第1の出力ポート及び第2の出力ポートは別々に検出モジュールに接続される。検出モジュールは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出するように構成され、電気信号パラメータは、電流、電圧、出力電力、又はインピーダンスのうちの1つである。第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことを検出モジュールが検出したときに、調整モジュールがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。無出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータはゼロであり、制限出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータは所定の出力パラメータより低く、無制限出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータは上記所定の出力パラメータによって制限されない。所定の出力パラメータは、電圧、電流、及び電力のうちの1つ以上を含む。外部のロック解除命令を検出モジュールによって検出することなくオプティマイザの動作状態を調整することができ、その結果、実装が簡単であり、コストが低減される。
【0023】
オプションで、第4の態様を参照するに、第4の態様の第1の取り得る実装において、調整モジュールは更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすことを制御モジュールが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。
【0024】
オプションで、第4の態様を参照するに、第4の態様の第2の取り得る実装において、調整モジュールは更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことを制御モジュールが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。
【0025】
オプションで、第4の態様乃至第4の態様の第2の取り得る実装のうちのいずれか1つを参照するに、第4の態様の第3の取り得る実装において、調整モジュールは更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことを制御モジュールが検出したときに、所定の時間後に、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成されることを含む。第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡された直後に動作状態が変更される場合、大きい短絡電流が発生することがある。2つの出力ポートが直ちに切断される場合、例えばアーク放電又は火花などのケースが発生することがある。コントローラは、例えばアーク放電又は火花などのケースを回避することができるように、所定の時間後に動作状態を変化させる。
【0026】
この出願の実施形態は、太陽光発電システム、オプティマイザの動作状態を調整する方法、及びコントローラを提供する。当該太陽光発電システムは、太陽光発電パネル及びオプティマイザを含む。オプティマイザは、コントローラ、第1の出力ポート、及び第2の出力ポートを含む。コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出するように構成される。コントローラは、電気信号パラメータが変化したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。当該太陽光発電システムでは、ロック解除装置は使用されなくてよい。オプティマイザ内のコントローラが、電気信号パラメータが変化したことを検出すると、該コントローラが、オプティマイザの動作状態を、無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整し得る。斯くして、オプティマイザの出力電力に対する制限を取り除き得る。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】この出願に従った太陽光発電システムアーキテクチャの概略図である。
【
図2】従来技術における太陽光発電システムの概略図である。
【
図3】この出願に従った太陽光発電システムの一実施形態の概略図である。
【
図4】この出願に従った太陽光発電システムの一実施形態の概略図である。
【
図5】この出願に従った電気信号パラメータ変換ユニットの一実施形態の概略図である。
【
図6】この出願に従った電気信号パラメータ変換ユニットの一実施形態の概略図である。
【
図7】この出願に従った電気信号パラメータ変換ユニットの一実施形態の概略図である。
【
図8】この出願に従ったオプティマイザの動作状態を調整する方法の一実施形態の概略図である。
【
図9】この出願に従ったオプティマイザの一実施形態の概略図である。
【
図10】この出願に従ったオプティマイザの一実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本出願の実施形態内の添付図面を参照して、本出願の実施形態における技術的ソリューションを明瞭且つ完全に説明する。明らかなことには、説明される実施形態は、本出願の実施形態のうちの単なる一部であって、全てではない。本出願のこれらの実施形態に基づいて創作努力なく当業者によって得られる他の実施形態は全て、本出願の保護範囲に入るものである。
【0029】
この出願の明細書、特許請求の範囲、及び添付の図面において、用語“第1”、“第2”及びこれらに類するものは、同様のオブジェクトの間で区別を行うことを意図するものであり、特定の順序又はシーケンスを指し示すものではない。理解されるべきことには、そのようにして使用されるデータは適切な状況において相互に交換可能であり、それ故に、ここに記載される実施形態は、ここに図示又は説明される順序以外の順序で実施されることができる。また、用語“含む”、“包含する”、及び他の変形は、非排他的な包含をカバーする意味であり、例えば、ステップ若しくはモジュールのリストを含むプロセス、方法、システム、プロダクト、若しくは装置は、必ずしも明示的に列挙されたステップ若しくはモジュールに限定されるわけではなく、明示的に列挙されていない他のステップ若しくはモジュール、又はそのようなプロセス、方法、システム、プロダクト、若しくは装置に本来備わる他のステップ若しくはモジュールを含み得る。
【0030】
太陽光発電インバータ分野では、オプティマイザとインバータとの間での協調を通して、最大電力追跡及び高速シャットダウンがコンポーネントレベルで実装され得る。
図1に示すように、典型的な太陽光発電システムは概して、複数の太陽光発電パネルと、複数のオプティマイザとを含む。各太陽光発電パネルの2つの出力端子が、それぞれ、1つのオプティマイザの2つの入力端子に接続され、例えば、太陽光発電プレート110の2つの出力端子が、オプティマイザ120の2つの入力端子に接続される。全てのオプティマイザの出力端子が直列に接続され、次いでインバータ130の2つの入力端子に接続された後、インバータ130が直流電力を交流電力に変換する。オプティマイザは、太陽光発電パネルの最大電力を追跡し、特別な場合に高速シャットダウンを実行し、太陽光発電モジュールの作動状態を監視し、等々を行い得る。
【0031】
インバータの入力電圧は制限され、
図1に示す複数のオプティマイザの出力電圧の和が、インバータによって許容される最大入力電圧を超えることはできない。従って、この和がインバータによって許容される最大入力電圧を超える場合、インバータがダメージを受ける。一部のシナリオにおいて、インバータはオプティマイザと通信することができ、インバータは、入力/出力電圧、入力/出力電流、電力、温度、及びこれらに類するものを含め、オプティマイザの動作状態及びパラメータを読み取ることができる。インバータは、全てのオプティマイザの出力電圧の和が、インバータによって許容される最大入力電圧を超えないことを確実にするために、オプティマイザの出力電圧を調節し得る。しかしながら、他の一部のシナリオでは、オプティマイザはインバータと通信することができない。この場合、インバータはオプティマイザの出力電圧を制御することができない。全てのオプティマイザが直列接続された後に得られる出力電圧が、インバータによって許容される最大入力電圧を超えないことを保証するために、オプティマイザのデフォルトの動作状態は、無出力状態又は制限出力状態である。この場合、インバータがダメージを受けないことが保証され得る。しかしながら、オプティマイザの出力が制限され、太陽光発電システム全体の出力が制限される。
【0032】
従って、オプティマイザがインバータと通信することができない場合、
図1に示す太陽光発電システムを構築するプロセスにおいて、太陽光発電パネルがオプティマイザに接続された後に、ロック解除装置を使用する必要がある。太陽光発電パネルと、オプティマイザと、ロック解除装置とで、太陽光発電システムを構成し得る。
図2に示すように、太陽光発電システムは、太陽光発電パネル210、オプティマイザ211、及びロック解除装置212を含む。オプティマイザ211の入力が太陽光発電パネル210の出力に接続され、ロック解除装置212の入力がオプティマイザ211の出力に接続される。ロック解除装置212は、オプティマイザ211との通信を確立することができ、ロック解除命令をオプティマイザ211に送信し得る。オプティマイザ211が該命令を受信した後、オプティマイザ211は元の無出力状態又は制限出力状態を無制限出力状態へと変更する。斯くして、オプティマイザ211の出力電力に対する制限が取り除かれ得る。しかしながら、このような太陽光発電システムでは、オプティマイザ211は、条件として、ロック解除装置212によって送信されたロック解除命令を使用する必要がある。オプティマイザは、ロック解除装置によって送信されたロック解除命令を受信したときに、例えば無出力状態又は制限出力状態などの元の動作状態を無制限出力状態へと変更する。
【0033】
なお、オプティマイザの動作状態が無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと変更された後、このソリューションでは、
図1に示す太陽光発電システムが最終的に構築された後、全てのオプティマイザが直列に接続された後に得られる出力電圧がインバータによって許容される最大入力電圧を超えないことを確保するために、全てのオプティマイザが直列に接続された後に得られる出力電圧を、太陽光発電パネルの数と各太陽光発電パネルの出力電圧とに基づいて計算する必要がある。
【0034】
図2に示す太陽光発電システムでは、オプティマイザ211は、ロック解除装置212に依存することを要し、動作状態を変えるための条件として、ロック解除装置212によって送信されたロック解除命令を使用する必要がある。
図1に示す太陽光発電システムを構築するプロセスにおいて、ロック解除装置をオプティマイザに接続する必要がある。ロック解除装置がオプティマイザにロック解除命令を送信した後、オプティマイザはロック解除装置から切り離される。次いで、ロック解除装置は、別のオプティマイザに接続され、該別のオプティマイザにロック解除命令を送信する。斯くして、複数のオプティマイザの間でロック解除装置が移される。ロック解除装置が損傷されたり異常であったりする場合、直ちに新しいロック解除装置を入手することは困難である。従って、太陽光発電システムを構築するための実装ソリューションに制限が課される。
【0035】
故に、この出願の実施形態1は、太陽光発電システムを提供する。
図3に示すように、当該太陽光発電システムは、太陽光発電パネル310及びオプティマイザ320を含む。オプティマイザ320は、コントローラ3201、第1の出力ポート、及び第2の出力ポートを含む。第1の出力ポート及び第2の出力ポートは、第1の出力ポート及び第2の出力ポートは、コントローラ3201に別々に接続されてもよいし、あるいはサンプリング回路を使用することによってコントローラ3201に接続されてもよい。これは、ここで限定されることではない。
図3の例では単に例として直接的な接続が使用されている。コントローラ3201は、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出するように構成される。電気信号パラメータは、電圧、電流、又はインピーダンスのうちの1つを含み得る。第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡されないプロセスと、第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡されるプロセスとでは、電気信号パラメータが変わる。
【0036】
コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラ3201が検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。無出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータはゼロであり、制限出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータは所定の出力パラメータより低く、無制限出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータは上記所定の出力パラメータによって制限されない。所定の出力パラメータは、電圧、電流、及び電力のうちの1つ以上を含む。
【0037】
なお、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラが検出したとき、コントローラは、直ちにオプティマイザの動作状態を変化させるか、あるいは所定の時間後にオプティマイザの動作状態を変化させるかし得る。第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡された直後に動作状態が変更される場合、大きい短絡電流が発生することがある。2つの出力ポートが直ちに切断される場合、例えばアーク放電又は火花などのケースが発生することがある。コントローラは、例えばアーク放電又は火花などのケースを回避することができるように、所定の時間後に動作状態を変化させる。例えば、この所定の時間は5分とし得る。
【0038】
一実装において、コントローラ3201は、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことをコントローラ3201が検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整する。なお、
図3において、第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡されるとき、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値はゼロに近づき、第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡されないとき、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値は、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値である。
図3では、第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡される例を用いている。
【0039】
インピーダンスは、温度又は他の要因の影響を受ける。第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡された後、導電体はまた、ある特定のインピーダンス値を持ち得る。従って、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンスが所定のパラメータ範囲であるとき、第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡されているとみなし得る。例えば、所定のパラメータ範囲は、0オームから1オームとすることができ、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値は1オームよりも大きい。
【0040】
従って、第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡された後、コントローラ3201は、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値が、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値から、所定のパラメータ範囲に収まる値へと変化したことを検出し得る。コントローラ3201は、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整する。
【0041】
他の一実装において、コントローラ3201は、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすことをコントローラ3201が検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。例えば、第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡され、その後に切断され、再び短絡され、その後に再び切断されるとき、コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値が、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値からゼロに近い値へと変化し、次いで、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値へと変化し、次いで、ゼロに近い値へと変化し、そして最終的に、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値へと変化することを検出する。所定のルールは、以下として設定されることができ、すなわち、インピーダンス値が、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値からゼロに近い値へと変化し、次いで、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値へと変化し、次いで、ゼロに近い値へと変化し、最終的に、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値へと変化する、として設定されることができる。コントローラ3201は、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンスの連続した変化が所定のルールを満たす場合に、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。
【0042】
オプションで、当該太陽光発電システムは更に、電気信号パラメータ変換ユニットを含み得る。
図4を参照するに、当該太陽光発電システムは、太陽光発電パネル410、オプティマイザ420、及び電気信号パラメータ変換ユニット430を含んでいる。太陽光発電パネル410の2つの出力端子が、それぞれ、オプティマイザ420の2つの入力端子に接続される。オプティマイザ420は、第1の出力ポート、第2の出力ポート、及びコントローラ4201を含む。コントローラ4201は、第1の出力ポート及び第2の出力ポートに別々に接続される。電気信号パラメータ変換ユニット430の2つのポートが、オプティマイザ420の2つの出力ポートに接続されるように構成される。
【0043】
以下、電気信号パラメータ変換ユニット430の幾つかの具体例を提供する。
【0044】
図5は、電気信号パラメータ変換ユニットを提供している。当該電気信号パラメータ変換ユニットは、第1の抵抗4301を含んでいる。当該電気信号パラメータ変換ユニットの2つのポートがそれぞれオプティマイザの第1の出力ポート及び第2の出力ポートに接続されるとき、オプティマイザの第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値は、第1の抵抗とオプティマイザの内部抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値である。当該電気信号パラメータ変換ユニットの2つのポートがオプティマイザの第1の出力ポート及び第2の出力ポートに接続されない場合、オプティマイザの第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値は、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値である。
【0045】
例えば、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことをコントローラが検出したときに、コントローラがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整することは、具体的に以下とすることができ、すなわち、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値が、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値から、第1の抵抗4301とオプティマイザの内部抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値へと変化したことをコントローラが検出したときに、コントローラがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整すること、とすることができる。
【0046】
あるいは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことをコントローラが検出したときに、コントローラがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整することは、具体的に以下とすることができ、すなわち、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値が、第1の抵抗4301とオプティマイザの内部抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値から、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値へと変化したことをコントローラが検出したときに、コントローラがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整すること、とすることができる。
【0047】
コントローラ4201は更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすことをコントローラ4201が検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整してもよい。例えば、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値が、オプティマイザ420の内部抵抗のインピーダンス値から、オプティマイザの内部抵抗と第1の抵抗4301とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値へと変化し、次いで、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値へと変化したことを、コントローラ4201が検出したとき、コントローラ4201は、オプティマイザ420の動作状態を、無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整する。
【0048】
図6は、電気信号パラメータ変換ユニットを提供している。当該電気信号パラメータ変換ユニットは、第2の抵抗4302及び第1のスイッチ4303を含んでおり、第2の抵抗4302及び第1のスイッチ4303は直列に接続される。当該電気信号パラメータ変換ユニットの2つのポートがそれぞれオプティマイザの第1の出力ポート及び第2の出力ポートに接続される。第1のスイッチが閉じられるとき、オプティマイザの第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値は、第2の抵抗4302とオプティマイザの内部抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値である。第1のスイッチ4303が開かれるとき、オプティマイザの第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値は、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値である。
【0049】
例えば、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラが検出することは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値が、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値から、オプティマイザの内部抵抗と第2の抵抗4302とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値へと変化したことをコントローラが検出することを含み得る。あるいは、コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値が、オプティマイザの内部抵抗と第2の抵抗4302とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値から、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値へと変化したことを検出する。あるいは、コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンスが所定のルールに従って連続して変化したことを検出する。例えば、所定のルールは以下とすることができ、すなわち、インピーダンス値が、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値から、オプティマイザの内部抵抗と第2の抵抗4302とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値へと変化し、次いで、オプティマイザの内部抵抗のインピーダンス値へと変化する、こととすることができる。第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをオプティマイザ内のコントローラが検出したとき、該コントローラがオプティマイザの動作状態を、無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整する。
【0050】
図7は、電気信号パラメータ変換ユニットを提供している。当該電気信号パラメータ変換ユニットは、第3の抵抗4305及び第2のスイッチ4306を含んでおり、第3の抵抗4305及び第2のスイッチ4306は並列に接続される。当該電気信号パラメータ変換ユニットの2つのポートがそれぞれオプティマイザの第1の出力ポート及び第2の出力ポートに接続される。第2のスイッチが開かれるとき、オプティマイザの第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値は、オプティマイザの内部抵抗と第3の抵抗とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値である。第2のスイッチが閉じられるとき、オプティマイザの第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値はゼロに近づく。
【0051】
例えば、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラが検出することは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンス値が、オプティマイザの内部抵抗と第3の抵抗4305とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値からゼロへと変化したことをコントローラが検出することを含み得る。あるいは、コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンスが、ゼロから、オプティマイザの内部抵抗と第3の抵抗4305とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値へと変化したことを検出する。あるいは、コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンスが所定のルールに従って連続して変化したことを検出する。例えば、所定のルールは以下とすることができ、すなわち、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間のインピーダンスが、オプティマイザの内部抵抗と第3の抵抗4305とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値からゼロへと変化し、次いで、オプティマイザの内部抵抗と第3の抵抗4305とが並列に接続された後に得られるインピーダンス値へと変化する、こととすることができる。第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラが検出したとき、該コントローラがオプティマイザの動作状態を、無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整する。
【0052】
実施形態1で提供される太陽光発電システムでは、オプティマイザの第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことを該オプティマイザ内のコントローラが検出したとき、該コントローラが該オプティマイザの動作状態を、無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整する。当該太陽光発電システムでは、外部のロック解除装置を使用することなく動作状態を調整することができる。従来技術における太陽光発電システムと比較して、当該太陽光発電システムは、単純さ、低コスト、及び良好な利用可能性という利点を有する。
【0053】
この出願の実施形態2は、オプティマイザの動作状態を調整する方法を提供する。当該方法は、実施形態1で提供される太陽光発電システムに適用される。
図8を参照するに、当該方法は以下のステップを含む。
【0054】
501. コントローラが、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出する。
【0055】
コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出する。コントローラは、オプティマイザ内にあり、コントローラは、オプティマイザの第1の出力ポート及び第2の出力ポートに別々に接続される。電気信号パラメータは、電圧、電流、出力電力、又はインピーダンスのうちの1つである。
【0056】
502. 第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したときに、コントローラが、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整する。
【0057】
コントローラは、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整する。
【0058】
第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラが検出したときに、コントローラがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整することは、以下を含み得る。
【0059】
第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことをコントローラが検出したとき、又は第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすことをコントローラが検出したときに、コントローラがオプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整する。無出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータはゼロであり、制限出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータは所定の出力パラメータより低く、無制限出力状態におけるオプティマイザの出力パラメータは上記所定の出力パラメータによって制限されない。所定の出力パラメータは、電圧、電流、及び電力のうちの1つ以上を含む。詳細については、実施形態1での関連説明を参照されたい。詳細をここで再び説明することはしない。
【0060】
第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことをコントローラが検出したとき、コントローラは、直ちにオプティマイザの動作状態を変化させるか、あるいは所定の時間後にオプティマイザの動作状態を変化させるかし得る。第1の出力ポートと第2の出力ポートとが短絡された直後に動作状態が変更される場合、大きい短絡電流が発生することがある。2つの出力ポートが直ちに切断される場合、例えばアーク放電又は火花などのケースが発生することがある。コントローラは、例えばアーク放電又は火花などのケースを回避することができるように、所定の時間後に動作状態を変化させる。
【0061】
オプティマイザの動作状態を調整する当該方法においては、ロック解除装置を使用することなくオプティマイザの動作状態を調整することができる。従来技術における太陽光発電システムと比較して、当該太陽光発電システムは、単純さ、低コスト、及び良好な利用可能性という利点を有する。
【0062】
図9を参照するに、この出願の実施形態3は、オプティマイザ610を提供する。オプティマイザ610は、実施形態1で説明した太陽光発電システム内に位置し、オプティマイザ610は、コントローラ6101及び2つの出力ポートを含み、コントローラ6101は、2つの出力ポートに別々に接続される。
【0063】
コントローラ6101は、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出するように構成される。
【0064】
コントローラ6101は更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。
【0065】
コントローラ6101は更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことを当該コントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。
【0066】
コントローラ6101は更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすことを当該コントローラが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。
【0067】
図10を参照するに、この出願の実施形態4は、オプティマイザ710を提供する。
オプティマイザ710は、検出モジュール7101及び調整モジュール7102を含む。
【0068】
検出モジュール7101は、オプティマイザの第1の出力ポートと第1の第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータを検出するように構成される。
【0069】
調整モジュール7102は、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが変化したことを検出モジュールが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。
【0070】
調整モジュール7102は更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータの連続した変化が所定のルールを満たすことを制御モジュールが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。
【0071】
調整モジュール7102は更に、第1の出力ポートと第2の出力ポートとの間の電気信号パラメータが所定のパラメータ範囲に収まる値に変化したことを制御モジュールが検出したときに、オプティマイザの動作状態を無出力状態又は制限出力状態から無制限出力状態へと調整するように構成される。
【0072】
当業者によって明確に理解され得ることには、簡便且つ簡略な説明の目的のため、前述のシステム、装置、及びモジュールの詳細な動作プロセスについては、前述の方法実施形態における対応するプロセスを参照されたく、詳細をここで再び説明することはしない。
【0073】
この出願で提供される実施形態において、理解されるべきことには、開示したシステム、装置、及び方法は、別の方式で実装されてもよい。例えば、記載した装置実施形態は単なる一例である。例えば、モジュール分割は、単なる論理的機能分割であり、実際の実装では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントを別のシステムへと組み合わせたり統合したりしてもよく、あるいは一部の機能を無視したり実行しなかったりしてもよい。また、図示又は説明した相互結合又は直接的な結合若しくは通信接続は、何らかのインタフェースを介して実装されてもよい。装置又はユニット間の間接的な結合若しくは通信接続は、電気的、機械的、又は他の形態で実施され得る。
【0074】
本出願の実施形態で提供されるネットワークコントローラ、システム、及びリソース割り当て方法が、詳細に上述されている。本出願の原理及び実装は、ここでは特定の例を用いて説明されている。実施形態に関する説明は、単に、本出願の方法及び核となる概念を理解する助けとするために用いられている。また、当業者は、本出願の概念に従って、特定の実装及び適用範囲に関して変更を行うことができる。従って、明細書の内容は、本出願への限定として解釈されるべきでない。前述の実施形態を参照してこの出願を詳細に説明しているが、当業者が理解するはずのことには、この出願の実施形態の技術的ソリューションの範囲から逸脱することなく、なおも、前述の実施形態で説明された技術的ソリューションに対する変更を行ったり、その一部の技術的特徴に対して均等な置換を行ったりすることができる。