(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-12
(45)【発行日】2024-01-22
(54)【発明の名称】ネブライザ及びリザーバ
(51)【国際特許分類】
A61M 11/00 20060101AFI20240115BHJP
【FI】
A61M11/00 D
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023035627
(22)【出願日】2023-03-08
(62)【分割の表示】P 2020502702の分割
【原出願日】2018-07-23
【審査請求日】2023-04-07
(32)【優先日】2017-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2018/069848
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】503385923
【氏名又は名称】ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100171675
【氏名又は名称】丹澤 一成
(72)【発明者】
【氏名】アイヒャー ヨアヒム カール ヘルベルト
(72)【発明者】
【氏名】フォン シュックマン アルフレート
【審査官】山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-519381(JP,A)
【文献】特表2012-500694(JP,A)
【文献】特表2012-520106(JP,A)
【文献】特表2016-509279(JP,A)
【文献】特表2009-534131(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネブライザ(1)のためのリザーバ(3)であって、
前記リザーバ(3)が、
噴霧による投与量の複数回分の流体(2)を有するタンク又はバッグ(4)と、
前記リザーバ(3)によって実施された又は依然として可能な使用回数を計数する又は表示するためのインジケータデバイス(51)と、
を備え、
前記リザーバ(3)が、前記タンク又はバッグ(4)を前記ネブライザ(1)と流体的に接続するためのコネクタ(6)を備え、前記インジケータデバイス(51)は、前記コネクタ(6)を前記タンク又はバッグ(4)に対して移動することによって作動されることを特徴とするリザーバ(3)。
【請求項2】
前記インジケータデバイス(51)は、前記リザーバ(3)の底部(29)を含む又は形成し、
前記インジケータデバイス(51)は、前記リザーバ(3)の上部から作動される又は作動可能である、ことを特徴とする請求項1に記載のリザーバ。
【請求項3】
前記コネクタ(6)は、前記リザーバ(3)の前記上部を含む又は形成することを特徴とする請求項2に記載のリザーバ。
【請求項4】
前記リザーバ(3)は、前記タンク又はバッグ(4)を前記ネブライザ(1)に流体的に接続するための可撓性流体接続部(5)を備え、前記可撓性流体接続部(5)は、前記タンク又はバッグ(4)と同じ材料で作られたカバー(5B)を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリザーバ。
【請求項5】
前記可撓性流体接続部(5)の前記カバー(5B)と前記タンク又はバッグ(4)とが、一体に形成されることを特徴とする請求項4に記載のリザーバ。
【請求項6】
前記リザーバ(3)は、前記コネクタ(6)を前記リザーバ(3)の未使用状態において定められた位置に保持するための保持デバイス(21)を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のリザーバ。
【請求項7】
前記保持デバイス(21)は、前記リザーバ(3)が前記ネブライザ(1)に接続された後では前記コネクタ(6)を解除して前記コネクタ(6)の往復移動を可能にすることを特徴とする請求項6に記載のリザーバ。
【請求項8】
前記リザーバ(3)はハウジング部分(7)を備え、前記コネクタ(6)が移動中に、直線ガイダンスによって、前記ハウジング部分(7)の長手軸線と平行に軸線方向に誘導されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のリザーバ。
【請求項9】
前記リザーバ(3)は、前記流体(2)を投与量単位で引き出すのを支援するために前記流体(2)を加圧するためのポンプデバイス(39)を含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のリザーバ。
【請求項10】
前記ポンプデバイス(39)は、前記流体(2)を一時的に加圧することを特徴とする請求項9に記載のリザーバ。
【請求項11】
前記ポンプデバイス(39)は、空気ポンプとして具現化されることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のリザーバ。
【請求項12】
前記空気ポンプは、前記リザーバ(3)内に空気をポンピングするためのピストン/シリンダ配置を含む又は形成することを特徴とする請求項11に記載のリザーバ。
【請求項13】
前記ポンプデバイス(39)は、前記タンク又はバッグ(4)を収容する前記リザーバ(3)の空間(28)内の空気を加圧することによって、前記タンク又はバッグ(4)に収容された前記流体(2)を加圧するようになっていることを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載のリザーバ。
【請求項14】
前記インジケータデバイス(51)は、前記リザーバ(3)のハウジング部分(7)に剛的に固定されることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のリザーバ。
【請求項15】
前記インジケータデバイス(51)は、インジケータ要素(55)と、前記インジケータ要素(55)を回転送りさせるための往復可能な作動要素(56)とを含むことを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のリザーバ。
【請求項16】
前記インジケータデバイス(51)が、トランスミッション(57)を含み、前記作動要素(56)が、前記トランスミッション(57)を通じて前記インジケータ要素(55)に機械的に結合されることを特徴とする請求項15に記載のリザーバ。
【請求項17】
前記インジケータ要素(55)はリング状であることを特徴とする請求項15に記載のリザーバ。
【請求項18】
前記インジケータデバイス(51)が、トランスミッション(57)を含み、前記作動要素(56)が、前記トランスミッション(57)を通じて前記インジケータ要素(55)に機械的に結合され、前記作動要素(56)の直線移動が、前記トランスミッション(57)を通じて前記インジケータ要素(55)の回転に変換されることを特徴とする請求項17に記載のリザーバ。
【請求項19】
前記リザーバ(3)は、前記インジケータデバイス(51)を駆動するための、又は前記インジケータデバイス(51)の作動要素(56)を駆動するための、駆動部分(60)を含むことを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のリザーバ。
【請求項20】
前記コネクタ(6)は、前記駆動部分(60)を含む又は形成することを特徴とする請求項19に記載のリザーバ。
【請求項21】
前記リザーバ(3)は、前記インジケータデバイス(51)を駆動するための前記駆動部分(60)に対する直線ガイダンスを含み又は形成し、前記リザーバ(3)はハウジング部分(7)を備え、前記ハウジング部分(7)は、少なくとも本質的に円筒形であって、前記ハウジング部分(7)の中心を通って延びる中心軸線(R)を有し、前記直線ガイダンスは、前記ハウジング部分(7)の前記中心軸線(R)に対して偏心していることことを特徴とする請求項19又は請求項20に記載のリザーバ。
【請求項22】
前記リザーバ(3)はハウジング部分(7)を備え、前記ハウジング部分(7)は、少なくとも本質的に円筒形であって、前記ハウジング部分(7)の中心を通って延びる中心軸線(R)を有し、前記コネクタ(6)は、前記ハウジング部分(7)内に、前記ハウジング部分(7)の前記中心軸線(R)に対して偏心して配置されることを特徴とする請求項1から請求項21のいずれか1項に記載のリザーバ。
【請求項23】
流体(2)のためのネブライザ(1)であって、
投与量の複数回分の流体(2)を収容するタンク又はバッグ(4)を有するリザーバ(3)と、
前記流体(2)の投与量を前記リザーバ(3)から引き出して噴霧のために前記流体(2)のそれぞれの前記投与量を加圧するための流体ポンプ(8)と、
を備え、
前記流体ポンプ(8)は、前記流体ポンプ(8)と前記リザーバ(3)とを流体的に接続する搬送要素(9)を備え、
前記リザーバ(3)は、前記リザーバ(3)の前記タンク又はバッグ(4)を前記搬送要素(9)に流体的に接続するためのコネクタ(6)を備え、
前記リザーバ(3)は、前記リザーバ(3)によって実施された又は依然として可能な使用回数を計数する又は表示するためのインジケータデバイス(51)を備え、
前記リザーバ(3)のハウジング部分(7)は、前記ネブライザ(1)に非往復方式で取り付けられ、前記コネクタ(6)は前記インジケータデバイス(51)を作動させるために、前記タンク又はバッグ(4)に対して前記ネブライザ(1)の中心軸線(N)と平行に軸線方向に移動可能である、
ことを特徴とするネブライザ(1)。
【請求項24】
前記流体ポンプ(8)が、前記インジケータデバイス(51)を駆動するための駆動部分(60)を含み、前記駆動部分(60)が、前記コネクタ(6)の隣で前記リザーバ(3)内に延びることを特徴とする請求項23に記載のネブライザ(1)。
【請求項25】
前記駆動部分(60)の、前記ネブライザの中心軸線(N)と平行な軸線方向の移動が、トランスミッション(57)によって、前記インジケータデバイス(51)のインジケータ要素(55)の回転移動に変換されることを特徴とする請求項24に記載のネブライザ(1)。
【請求項26】
流体(2)のためのネブライザ(1)であって、
投与量の複数回分の流体(2)を収容するタンク又はバッグ(4)を有するリザーバ(3)と、
前記流体(2)の投与量を前記リザーバ(3)から引き出して噴霧のために前記流体(2)のそれぞれの前記投与量を加圧するための流体ポンプ(8)と、
を備え、
前記流体ポンプ(8)は、前記流体ポンプ(8)を前記リザーバ(3)と流体的に接続する搬送要素(9)を備え、
前記リザーバ(3)は、前記リザーバ(3)の前記タンク又はバッグ(4)を前記搬送要素(9)に流体的に接続するためのコネクタ(6)を備え、
前記リザーバ(3)は、前記リザーバ(3)によって実施された又は依然として可能な使用回数を計数する又は表示するためのインジケータデバイス(51)を備え、
前記リザーバ(3)は、請求項1から請求項22のいずれか1項に記載のリザーバであることを特徴とするネブライザ(1)。
【請求項27】
前記インジケータデバイス(51)は非往復的に配置され、前記インジケータデバイス(51)はインジケータ要素(55)を備え、
前記ネブライザ(1)は、前記流体ポンプ(8)を前記コネクタ(6)と機械的に接続するホルダ(14)を備え、前記ホルダ(14)は、前記ネブライザ(1)の中心軸線(N)と平行に軸線方向に、前記コネクタ(6)と共に往復可能であり、
前記コネクタ(6)は、前記インジケータデバイス(51)を駆動するための駆動部分(60)又は、前記インジケータデバイス(51)の作動要素(56)を備え、
前記駆動部分(60)の、前記ネブライザ(1)の中心軸線(N)と平行な軸線方向の移動が、トランスミッション(57)によって、前記インジケータ要素(55)の回転移動に変換されることを特徴とする請求項26に記載のネブライザ(1)。
【請求項28】
前記インジケータデバイス(51)は、前記ネブライザ(1)の底部(29)にあることを特徴とする請求項23から請求項27のいずれか1項に記載のネブライザ(1)。
【請求項29】
前記リザーバ(3)のハウジング部分(7)は、前記ネブライザ(1)によって非往復的に保持されることを特徴とする請求項27に記載のネブライザ(1)。
【請求項30】
前記ハウジング部分(7)は、前記ネブライザ(1)の内側部分(17)によって保持されることを特徴とする請求項29に記載のネブライザ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載のリザーバ、及び請求項35、36、及び42の前文に記載のネブライザに関する。
【背景技術】
【0002】
WO 2009/047173 A2は、流体を噴霧するためのネブライザを開示している。ネブライザの中に容器を挿入することができる。容器は、剛性外側ケーシングと複数の投与量の流体を収容するバッグとを含む。容器又はそのケーシングは、流体を引き出す時にバッグが圧壊することができるように通気される。
【0003】
容器は、WO 96/06011 A2又はWO 00/49988 A2に説明されているように構成することができる。
【0004】
WO 2015/169430 A1は、噴霧されることになる流体を有する交換可能容器を含むネブライザを開示している。容器は、分離不能インジケータデバイスを含み、容器及びインジケータデバイスは、ネブライザの作動及び引張中に軸線方向に移動される。インジケータデバイスは、予め決められた使用回数に達した又は超えた場合に更なる使用に対してネブライザのロッキングを制御する。
【0005】
WO 2008/122018 A1は、噴射ポートを有するハウジングと、流体を収容するリザーバと、選択的に作動可能なポンプとを備えて流体リザーバがポンプの隣に位置付けられる点鼻薬送出デバイスを開示している。
【0006】
GB 2 291 135 Aは、送出ポンプとポンプの隣に位置付けられた圧壊可能バッグとを含む流体を分配するためのデバイスを開示している。
【0007】
GB 2 495 576 Aは、ハウジングと分配される流体が放出の前に格納されるポンプチャンバを定める容器を含むピストンポンプとを含む使い捨て流体送出デバイスを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】WO 2009/047173 A2
【文献】WO 96/06011 A2
【文献】WO 00/49988 A2
【文献】WO 2015/169430 A1
【文献】WO 2008/122018 A1
【文献】GB 2 291 135 A
【文献】GB 2 495 576 A
【文献】WO 2012/162305 A1
【文献】WO 2010/094305 A1
【文献】WO 2009/115200 A1
【文献】EP2 614 848 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、好ましくは流体の全体容積を正確な計量及び/又はコンパクト設計及び/又は単純構成を可能にしながら増大する又は最大にすることができる改善されたネブライザ及び改善されたリザーバを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の目的は、請求項1に記載のリザーバ、又は請求項35、36、又は42に記載のネブライザによって達成される。好ましい実施形態は、従属請求項の主題である。
【0011】
本発明は、特に圧壊可能バッグに流体を収容する好ましくは交換可能なリザーバから流体、好ましくは液状製剤を噴霧するためのネブライザに関する。
【0012】
本発明の一態様により、ネブライザは、流体ポンプを駆動するための及び/又は噴霧のための好ましくはエネルギストア又はドライブを含み、リザーバは、少なくとも部分的にエネルギストア又はドライブの周りに配置され、及び/又はリザーバは、少なくとも部分的に及び/又は周方向にエネルギストア又はドライブの周りを延び、及び/又はリザーバは、エネルギストア又はドライブを少なくとも部分的に及び/又はU字形状方式で半径方向に包み込む。これは、非常に高容積のリザーバと、リザーバと共にネブライザの非常にコンパクトな設計とを可能にする。特に、ネブライザの容積に対するリザーバの容積の比が増大する/最適化される。
【0013】
本発明の更に別の態様により、リザーバ又はそのタンク/バッグは、好ましくは、少なくとも部分的に流体ポンプ又はそのポンプ又は圧力チャンバの周りに配置され、及び/又はリザーバは、少なくとも部分的に及び/又は周方向に流体ポンプ又はそのポンプ又は圧力チャンバの周りを延び、及び/又はリザーバは、流体ポンプ又はそのポンプ又は圧力チャンバを少なくとも部分的に及び/又はU字形状方式で半径方向に包み込む。これは、非常に高容積のリザーバと、リザーバと共にネブライザの非常にコンパクトな設計とを可能にし、及び/又はリザーバから流体ポンプの中に流体を吸入するのに必要なポンプ圧力の最小化(過少圧力)に起因して正確な計量をサポートする。
【0014】
本発明の別の態様により、リザーバは、好ましくはリザーバのハウジング部分内で及び/又はエネルギストア又はドライブの周りで及び/又は流体ポンプ又はそのポンプ又は圧力チャンバの周りで環状に及び/又は周方向に及び/又はU字形状方式で延びる好ましくは特に少なくとも本質的に平坦なタンク又はバッグを含む。これは、最適化された配置及び/又は非常に高い容積及び/又はコンパクト/単純な構成を可能にする。
【0015】
好ましくは、タンク/バッグ及び/又はその主/円周延伸及び/又はその内側/内面、すなわち、ネブライザの中心及び/又は主/中心軸線に向く側面/面は、凹面であり、及び/又は湾曲である/曲がっており、及び/又はU字形であり、及び/又はネブライザ、リザーバ、流体ポンプ、ポンプ又は圧力チャンバ、及び/又はエネルギストア又はドライブの中心及び/又は主/中心軸線に好ましくは対応するか又はこれらと平行である軸線に特に関して円弧を形成する。
【0016】
好ましくは、タンク/バッグ及び/又はその主/円周延伸及び/又はその内側は、軸線(ネブライザ、リザーバ、流体ポンプ、ポンプ又は圧力チャンバ、及び/又はエネルギストア又はドライブの中心及び/又は主/中心軸線と平行又は同軸である及び/又はこれらに対応する)に関して45°よりも大きく又は90°、特に120°よりも大きく又は180°の角度にわたって延びる。
【0017】
特に好ましくは、この角度は、リザーバの主/中心軸線の周りでタンク/バッグの周方向の最外側点を包み込む。
【0018】
好ましくは、ネブライザ、リザーバ、流体ポンプ、ポンプ又は圧力チャンバ、及び/又はエネルギストア又はドライブの主/中心軸線は、好ましくは円筒形及び/又は細長のネブライザ、リザーバ、流体ポンプ、ポンプ又は圧力チャンバ、及び/又はエネルギストア又はドライブの長手軸線、回転軸線、及び/又は運動軸線である。特に、主/中心軸線は、ネブライザ/リザーバの往復移動及び/又は主長手延伸、及び/又は噴霧の主方向によって形成される又は定められる。
【0019】
最も好ましくは、ネブライザ、リザーバ、流体ポンプ、ポンプ又は圧力チャンバ、及び/又はエネルギストア又はドライブの主/中心軸線は、タンク/バッグと並んで/のそばで/に隣接して延び、及び/又はタンク/バッグの主/円周延伸に対して横断方向に延びる。
【0020】
特に、リザーバ又はネブライザ内のタンク/バッグの配置の関連での用語「周りで」は、タンク/バッグが、主/中心軸線に関して上述の角度にわたって延びること、及び/又はタンク/バッグが、特に上方から及び/又は主/中心軸線の方向に見た時にネブライザ、リザーバ、流体ポンプ、ポンプ又は圧力チャンバ、及び/又はエネルギストア又はドライブ、及び/又はその主/中心軸線の45°よりも大きく又は90°、特に120°よりも大きく又は180°を包み込む/取り囲むことを意味する。
【0021】
好ましくは、上述の定義は、例えばリングセグメントの形状に一定に及び/又は均等に湾曲せず、むしろその主/円周延伸において縁部、捩れ、又は曲げ部など、及び/又は間隙、キャビティ、ノッチ、又は切り欠きなどを含むタンク/バッグにも同じく適用される。
【0022】
上述のように、タンク又はバッグは、好ましくは、少なくとも本質的にU字形である。特に、タンク又はバッグは、その主延伸内で及び/又はリザーバの周方向に少なくとも1回、好ましくは2回曲げることができる。
【0023】
本発明の更に別の態様により、ネブライザの流体ポンプ又は関連のエネルギストアは、特にネブライザのハウジングに対するリザーバの、特に流体を収容するそのタンク又はバッグの好ましくは手動回転により、作動され、装填され、又は引張される。
【0024】
作動又は引張は、好ましくは、流体ポンプが次の噴霧過程のために流体投与量で装填されるようにリザーバからの流体投与量の引き出しを引き起こす。これは、非常に単純かつコンパクトな構成及び/又は容易な作動を可能にする。
【0025】
本発明の別の態様により、ネブライザ又はその流体ポンプは、好ましくは、リザーバを保持するための特にそのコネクタを保持するための往復搬送要素及び/又は往復ホルダを含み、リザーバ、特にそのハウジング部分、及び/又は流体を収容するタンク又はバッグは、ネブライザによって特にその内側部分によって非往復的に保持され、及び/又はリザーバ、特にそのタンク又はバッグは、好ましくは可撓性の流体接続部を通じて及び/又はコネクタを通じて搬送要素及び/又は流体ポンプと流体的に接続される又は接続可能である。これは、往復搬送要素と共に移動されることになる質量の最小化を可能にし、従って、容易な作動及び/又は正確な計量及び/又はコンパクトな構成をサポートする。
【0026】
本発明の別の態様により、タンク又はバッグは、その主延伸内で、好ましくは主延伸に対して垂直/横断方向に延びる軸線の周りで、特にリザーバの中心軸線の周りで好ましくは湾曲する/曲がり、好ましくは円筒配置を形成する。これは、非常にコンパクトかつ単純な構成及び/又は高容積を可能にする。
【0027】
本発明の更に別の態様により、リザーバは、リザーバのタンク又はバッグをネブライザに流体的に接続するための好ましくは可撓性の流体接続部及びコネクタを含む。特に、好ましくは可撓性の流体接続部は、最も好ましくはタンク又はバッグに対するコネクタの移動とは独立にタンク又はバッグをコネクタと流体的に接続する。これは、タンク又はバッグの単純構成、及び搬送又はポンプ要素のあらゆる移動からのその切り離しを可能にし、従って、ポンピング又は噴霧中に移動されることになる質量の低減を可能にする。
【0028】
好ましくは、リザーバ又はタンク又はバッグは、複数の区画を含み、特に、区画は、横並びに/互いに隣に配置され、及び/又は区画は、リザーバの周方向に互いに離間される。これは、特に区画を捩ることなしにタンク又はバッグの湾曲/曲げを可能にする。
【0029】
好ましくは、リザーバ又はタンク又はバッグは、異なる流体のための別々の区画を含む。これは、長期安定ではない流体混合物を噴霧することができるように、使用直前の異なる流体の混合を可能にする。
【0030】
好ましくは、バッグは、互いに溶接されたシート及び/又はシート材料によって形成される。これは、容易及び廉価及び/又は最適化された生成を可能にする。
【0031】
上述の異なる態様、及び特許請求の範囲及び以下の説明に説明する態様は、互いに独立にかついずれの組合せでも実現することができる。
【0032】
本発明の更に別の利点、特徴、特性、及び態様は、図面を参照して特許請求の範囲及び好ましい実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】非引張状態にある本発明の好ましい実施形態によるネブライザの概略断面図である。
【
図2】引張状態にあるネブライザの概略断面図である。
【
図3】ネブライザのリザーバの好ましい実施形態の概略断面図である。
【
図4】リザーバの別の実施形態の概略断面図である。
【
図5】リザーバの更に別の実施形態の概略断面図である。
【
図7】リザーバのためのバッグの生成の概略図である。
【
図8】リザーバの別の実施形態の概略断面図である。
【
図10】90°回転された
図9に記載のネブライザの側面図である。
【
図12】
図9に記載のネブライザの概略断面図である。
【
図13】複数の区画を含むバッグの好ましい実施形態の斜視図である。
【
図14】区画が互いに向けて傾けられた
図13に記載のバッグの斜視図である。
【
図16】複数の区画を含むバッグの別の実施形態の斜視図である。
【
図17】区画が互いに向けて傾けられた
図16に記載のバッグの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図では、同一又は類似の部分に対して同じ参照番号を使用し、関連の説明を繰り返さない場合であっても好ましくは対応する又は同等の特質及び利点をもたらす。
【0035】
図1及び
図2は、流体2、特に調剤組成物又は薬剤などを霧化又は噴霧するための本発明によるネブライザ1を非引張状態(
図1)とコック状態又は引張状態(
図2)とで模式的に示している。ネブライザ1は、特に可搬吸入器として構成され、機械的にのみ及び/又は推進剤不要で好ましくは作動する。
【0036】
流体2、好ましくは、液体、より具体的には調剤組成物が噴霧されると、エアロゾルA(
図1)が形成又は分配され、それをユーザが吸息又は吸入することができる。通常、吸入は、患者が患っている病気又は疾患に依存して1日に少なくとも1回、より具体的には1日に数回、好ましくは、設定された間隔で行われる。
【0037】
ネブライザ1は、噴霧されることになる流体2を収容する好ましくは交換可能なリザーバ3を含み、それが設けられ、又はそれを受け入れるようになっている。
【0038】
リザーバ3の好ましい実施形態は、
図1及び
図2に概略的に及び
図3の概略断面図に示している。
【0039】
ネブライザ1又はリザーバ3は、噴霧されることになる流体2を収容するタンク又はバッグ4を好ましくは含む。好ましくは、タンク/バッグ4は可撓性又は圧壊可能であり、従って、以下では「バッグ」という用語を使用する。しかし、リザーバ3は、これに代えて剛性タンク4を使用することができると考えられる。
【0040】
バッグ4は、好ましくは、いかなるガスバブル又は気泡もなく、及び/又はいかなる圧力及び/又は推進剤も用いずに流体2を収容する。従って、流体2の引き出しは、好ましくは、リザーバ3の空間的な向きとは独立である。
【0041】
好ましくは、リザーバ3又はバッグ4は、例えば、少なくとも50又は100、及び/又は150又は200まで又はそれよりも多い投与単位又は投与量を供給するのに、すなわち、少なくとも100回及び/又は200回までの噴射又は投与を可能にするのに特に十分な流体2又は活物質の複数投与量を収容する。リザーバ3又はバッグ4は、好ましくは、30mlよりも大きいか又は約40mlから100mlまでの(最大)容積を保持する。
【0042】
更に、リザーバ3又はバッグ4に収容される投与量の数及び/又はリザーバ3又はバッグ4に収容される流体2の全容積は、流体2又はそれぞれの薬剤に基づいて、及び/又はリザーバ3又はバッグ4に基づいて、及び/又は必要な投薬に基づいて等々で変わる可能性がある。
【0043】
好ましくは、ネブライザ1は、1回の作動/ネブライザ1の使用/1回の噴射内/エアロゾル送出/分散内で流体2の1から100マイクロリットルの投与量、更により好ましくは、5から50マイクロリットル又はそれよりも多い投与量を噴霧するようになっている。
【0044】
好ましくは、リザーバ3又はバッグ4は取り替えるか又は交換することができ、ネブライザ1の全使用回数、従って、同じネブライザ1に対して使用することができるリザーバ3又はバッグ4の個数は、例えば、4つ、5つ、又は6つというリザーバ3の合計個数に好ましくは制限される。WO 2012/162305 A1は、これに加えて、同じネブライザ1に対して使用することができるリザーバ3又はバッグ4の合計個数のそのような制限を開示している。
【0045】
リザーバ3は、リザーバ3又はバッグ4をネブライザ1に流体的に接続するための可撓性/曲げ性/耐捩れ性流体接続部5及び/又はコネクタ6を好ましくは含む。
【0046】
好ましくは、リザーバ3は、少なくとも本質的に円筒形及び/又はキャップ状である。
【0047】
特に、リザーバ3は、少なくとも本質的に回転対称であり、及び/又は中心軸線/主軸線Rを含む。
【0048】
リザーバ3は、好ましくは、ハウジング部分7を含み、好ましくは、ハウジング部分7は、剛性、及び/又は本質的に円筒形、及び/又はキャップ状である。
【0049】
好ましくは、ハウジング部分7は、リザーバ3の外部ハウジングを含む又は形成する。特に、ハウジング部分7は、ネブライザ1の外部ハウジングの一部を形成する。
【0050】
特に、ハウジング部分7は、少なくとも本質的に回転対称である。
【0051】
好ましくは、軸線Rは、リザーバ3、特にハウジング部分7を通って中心を延び、及び/又はリザーバ3、特にハウジング部分7の長手軸線/回転軸線を形成する。
【0052】
好ましくは、バッグ4は、特に不動方式でハウジング部分7内に位置付けられる又は配置され、及び/又はそれによって保持される。
【0053】
ネブライザ1は、好ましくは、少なくとも本質的に円筒形及び/又は細長/縦長であり、及び/又は好ましくは主軸線/中心軸線/長手軸線Nを含み、特に、ネブライザ1の中心軸線Nは、リザーバ3の中心軸線Rに対応する(
図1に記載の実施形態の場合のように)、又はリザーバ3の中心軸線Rと平行及び/又はそこから半径方向に離間する(例えば、
図11はリザーバ3の中心軸線Rがネブライザ1の中心軸線から平行に/半径方向に離間したネブライザを示す)。しかし、他の構成的ソリューションも同じく可能である。
【0054】
リザーバ3又はハウジング部分7は、特に切り離し可能方式及び/又は嵌合方式でネブライザ1に好ましくは機械的に接続可能である又は接続される。
【0055】
ネブライザ1は、特に事前設定されて任意的に調節可能な投与量で流体2を搬送及び噴霧するための送出機構、好ましくは圧力発生器又は流体ポンプ8を含む。
【0056】
特に、圧力発生器又は流体ポンプ8は、好ましくはネブライザ1をコックする又は引張する時に流体2、すなわち、流体2の投与量をリザーバ3又はそのバッグ4から引き出す又は吸引する。次に、引き出された流体2又は流体2の投与量は、好ましくは引張の後の第2の段階(分配段階)又は噴霧過程において分配され、特に加圧及び/又は噴霧される。
【0057】
ネブライザ1又は圧力発生器/流体ポンプ8は、ネブライザ1又は圧力発生器/流体ポンプ8をリザーバ3、バッグ4、流体接続部5、又はコネクタ6と流体的に接続するための及び/又は流体2を搬送するための搬送要素9、この場合は搬送チューブ又は毛管などを好ましくは含む。
【0058】
ネブライザ1又は圧力発生器/流体ポンプ8は、流体2をポンピング及び/又は噴霧するために、特にそれぞれの流体投与量をエアロゾルAとして好ましくはネブライザ1のマウスピース13内に噴霧するために逆止弁10、圧力チャンバ11、及び/又はノズル12を好ましくは含む。
【0059】
ネブライザ1又は流体ポンプ8は、特に搬送要素9に流体的に接続される時にコネクタ6を機械的に保持するためのホルダ14を好ましくは含む。特に、ホルダ14は、搬送要素9に又はそれと剛的に接続され、又はその逆も同様である。
【0060】
好ましくは、特に流体2を搬送又はポンピングするためにネブライザ1を使用する時に、搬送要素9は、この場合は
図1及び
図2では上下に又は往復方式で、特にホルダ14と共に、ネブライザ1に対して又はその中で、及び/又はリザーバ3、特にバッグ4に対して又はその内側で軸線方向に及び/又はストローク的に移動可能である。
【0061】
ネブライザ1又は流体ポンプ8は、流体2を投与量毎に圧力チャンバ11内に駆動又はポンピングするために、特に吸入するために、及び/又は流体2のそれぞれの投与量を加圧又は放出するために、駆動バネ15としてここでは実現されたエネルギストア又はドライブを好ましくは含む。
【0062】
ネブライザ1又は流体ポンプ8は、特に、好ましくは手動作動又は押下に向けてボタンに接続された又はそれを形成する阻止要素16を好ましくは含む。
【0063】
好ましくは、阻止要素16は、引張状態でエネルギストア又はドライブ、この場合は駆動バネ15を捕捉して抑止することができ、ホルダ14又は駆動バネ15を解除してそれがポンピング又は噴霧のために拡張することを可能にするように手動で作動させることができる。しかし、他の構成的ソリューションが可能である。
【0064】
ネブライザ1又は流体ポンプ8は、特にネブライザ1又はそのハウジング18に対して、好ましくは、リザーバ3又はそのハウジング部分7と共に回転可能な内側部分17を好ましくは含む。
【0065】
好ましくは、内側部分17は、駆動バネ15、ホルダ14、コネクタ6、及び/又は搬送要素9を少なくとも部分的に及び/又は半径方向に取り囲む/包み込む。最も好ましくは、内側部分17は、中空シリンダとして具現化される。
【0066】
ネブライザ1のハウジング18は、ネブライザ1の上側部分及び/又はマウスピース13を好ましくは形成し、及び/又はマウスピース13と一体的に形成される。最も好ましくは、ハウジング18は、ネブライザ1の外部ハウジングを含む又は形成し、及び/又は内側部分17を取り囲む又は包み込む。
【0067】
好ましくは、リザーバ3又はそのハウジング部分7は、ネブライザ1又はそのハウジング18又は最も好ましくはその内側部分17に又はそれと特に切り離し可能方式及び/又は嵌合方式で接続される/接続可能である。
【0068】
好ましくは、リザーバ3又はそのハウジング部分7は、ネブライザ1又はそのハウジング18/内側部分17に剛的に/不動に接続される/接続可能であり、及び/又はネブライザ1又はそのハウジング18/内側部分17によって軸線方向、半径方向、及び/又は周方向に保持され、又はその逆も同様である。
【0069】
特に、リザーバ3又はそのハウジング部分7は、リザーバ3、特にそのハウジング部分7からネブライザ1、特にその内側部分17に又はその逆向きにトルクを伝達することができるように、特に、ネブライザ1又はそのハウジング18に対するリザーバ3の回転がハウジング18に対する内側部分17の回転を生成するようにネブライザ1又はそのハウジング18/内側部分17に接続される/接続可能である。
【0070】
好ましくは、ネブライザ1、特にその内側部分17、及び/又はリザーバ3、特にそのハウジング部分7は、リザーバ3をネブライザ1に、好ましくは、内側部分17に取り付けることができるような少なくとも1つの保持要素19を含む。
【0071】
好ましくは、リザーバ3は、特に少なくとも1つの保持要素19を通してネブライザ1上にスナップ留めする及び/又はそれとロックすることができる。
【0072】
ネブライザ1、ホルダ14、及び/又は保持要素19は、リザーバ3を解除又は交換することができるように好ましくは構成される。
【0073】
図1及び
図2に図示の実施形態では、ネブライザ1又はその内側部分17は、少なくとも1つの保持要素19を含む。これに代えて又はこれに加えて、少なくとも1つの保持要素19などは、リザーバ3又はそのハウジング部分7などに位置付けるか又はこれらによって形成することができる。
【0074】
好ましくは、リザーバ3は、ネブライザ1に取り付け可能であり、又は嵌合又は圧力嵌めによって(軸線方向)脱離を防ぐように固定される。
【0075】
好ましくは、リザーバ3又はハウジング部分7は、ネブライザ1のハウジング18の一部を形成するか又はネブライザ1又はその外側シェル又はハウジング18を延長する(/それへの延伸を形成する)。
【0076】
図示の実施形態では、リザーバ3又はそのハウジング部分7は、ネブライザ1又は内側部分17に分配端部又はマウスピース13の反対端に配置される又はそこに接続可能である。
【0077】
リザーバ3又はハウジング部分7は、キャップ状又は下側ハウジング部分を好ましくは形成し、及び/又はネブライザ1又は内側部分17又は駆動バネ15の下側自由端部分の周りに又はそれにわたって適合する。
【0078】
最も好ましくは、リザーバ3又はハウジング部分7は、ネブライザ1の分配端部又はマウスピース13と好ましくは反対側のネブライザ1の軸線方向端部及び/又は底部を含む又は形成する。
【0079】
リザーバ3がネブライザ1に取り付けられている時に、ホルダ14は、搬送要素9がリザーバ3、そのバッグ4、又はコネクタ6をネブライザ1又は圧力発生器/流体ポンプ8に流体的に接続するようにコネクタ6を好ましくは保持する。
【0080】
好ましくは、リザーバ3がネブライザ1に取り付けられている時に、ハウジング18/内側部分17は、リザーバ3又はそのハウジング部分7を保持する。
【0081】
好ましくは、搬送要素9は、特に、リザーバ3をネブライザ1、すなわち、その流体ポンプ8に流体的に接続するために、特に閉鎖部又は隔壁20などを貫通してコネクタ6内に貫入するか又はそれを突き通す。
【0082】
最も好ましくは、リザーバ3とネブライザ1、特に圧力発生器/流体ポンプ8との間の流体接続は、コネクタ6をネブライザ1、特に圧力発生器/流体ポンプ8及び/又は搬送要素9に接続することによって確立される。
【0083】
特に、リザーバ3とネブライザ1の間の機械接続が、リザーバ3のハウジング部分7をネブライザ1のハウジング18/内側部分17に接続することによって更に確立される。
【0084】
引張過程において又はコック中に駆動バネ15が軸線方向に引張されると、ホルダ14は、好ましくは、コネクタ6及び搬送要素9と共に軸線方向(すなわち、図面内では下方)に移動され、流体2は、バッグ4から逆止弁10を通って流体ポンプ8又はその圧力チャンバ11内に取り込まれるか又は吸入される。
【0085】
ノズル12は、引張過程中にチャンバ11の望ましい充填が達成されるように高い流れ抵抗を有するスロットルとして好ましくは作用する。
【0086】
端部位置では、ホルダ14は、駆動バネ15が圧縮状態に保たれるように抑止要素16によって好ましくは捕捉される。ネブライザ1は、次に、
図2に示すようにコック状態又は引張状態にある。
【0087】
分配過程又は噴霧過程でのその後の緩和中に、すなわち、抑止要素16の作動又は押下後に、この時点では閉鎖している逆止弁10を有する搬送要素9が、この時点では押圧ラム又はピストンとして作用する駆動バネ15の緩和又は力によって圧力チャンバ11に向けて(すなわち、図面内では上方に)後退する時に、圧力チャンバ内11の流体2は圧力下に置かれる。この圧力は、ノズル12を通して流体2を押圧し、この時に、流体2は
図1に示すようにエアロゾルAに噴霧され、こうして分配される。
【0088】
一般的に、ネブライザ1は、流体2に対して5から300MPa、好ましくは、10から250MPaのバネ圧力を用いて作動し、及び/又は10から50μl、好ましくは、10から20μl、最も好ましくは、約15μlの流体2の容積が1ストローク毎に送出される。
【0089】
流体2は、20μmまで、好ましくは、3から10μmの空気動力学的直径を有する小滴を有するエアロゾルAに変換されるか又はそれとして噴霧される。
【0090】
好ましくは、発生するジェット噴射は、20°から160°、好ましくは、80°から100°の角度を有する。これらの値はまた、本発明の教示によるネブライザ1に特に好ましい値として適用される。
【0091】
ユーザ又は患者(図示せず)はエアロゾルAを吸入することができ、好ましくは、その間に少なくとも1つの任意的な給気開口部(図示せず)を通して空気をマウスピース13内に吸入することができる。
【0092】
好ましくは、ネブライザ1又は駆動バネ15は、特に作動部材の手動による作動又は回転により、ここでは、好ましくは、内側部分17、リザーバ3、及び/又はハウジング部分7、又はいずれかの他の構成要素を特にネブライザ1のハウジング18に対して回転させることによって手動で作動させる、引張する、又は装填することができる。
【0093】
作動部材、好ましくは、ハウジング部分7又はリザーバ3は、ハウジング18に対して作動させる、この場合は回転させることができ、内側部分17を帯同又は駆動する。
【0094】
内側部分17は、回転を軸線方向移動に変換するのに好ましくはギア又はトランスミッション(図示せず)上に作用する。その結果としてエネルギストア又は駆動バネ15は、好ましくは、内側部分17とホルダ14の間に形成されたギア又はトランスミッションによって軸線方向に引張される及び/又はホルダ14に対して好ましくは作用する。
【0095】
引張中に、コネクタ6及びホルダ14は、軸線方向に及び/又はリザーバ3のハウジング部分7に向けて、図面内では下方に、
図2に示す端部位置に達成するまで移動される。この作動状態又は引張状態では、駆動バネ15は張力下にあり、抑止要素16によって捕捉又は保持することができる。
【0096】
噴霧過程中に、容器3は、その元の位置(
図1に示す張力無印加の位置又は状態)に駆動バネ15(の力)によって後退する。こうして搬送要素9は、引張過程及び噴霧過程中に昇降移動、ストローク移動、往復移動を実行する。
【0097】
リザーバ3がネブライザ1に機械接続される時に、バッグ4、流体接続部5、又はコネクタ6は、流体ポンプ8又は搬送要素9に好ましくは自動的に又は同時に流体的に接続される。しかし、ネブライザ1又は搬送要素9へのリザーバ3又はコネクタ6の流体接続は、後に又は最初の引張、すなわち、リザーバ3又はコネクタ6に向う又はその中へのホルダ14及び/又は搬送要素9の移動によって実行することができる。両方の場合に、ネブライザ1及び/又はリザーバ3は、好ましくは、望ましい流体接続を確実又は容易にすることができるようにコネクタ6を保持及び/又は誘導するための保持デバイス21を含む。
【0098】
この実施形態では、リザーバ3又はそのハウジング部分7が保持デバイス21を好ましくは含む又は形成し、好ましくは、コネクタ6は、それが搬送要素9及び/又はホルダ14と共に軸線方向に及び/又は往復方式で移動することができるように保持される(特に、少なくともコネクタ6と搬送要素9及びホルダ14との機械接続及び流体接続の後に、及び/又はネブライザ1の通常使用中に)。
【0099】
リザーバ3又は保持デバイス21は、コネクタ6が
図3に示すように付勢され、又は上側位置に保持され、それによってリザーバ3をネブライザ1に機械接続する時に、
図1に示すようにネブライザ1が張力無印加状態にある場合及び/又はホルダ14がリザーバ3から離れた軸線方向端部位置にある場合であっても、コネクタ6とネブライザ1又は搬送要素9との直接流体接続を保証するように適応又は構成することができる。
【0100】
図示の実施形態では、リザーバ3は、コネクタ6を上側位置に、搬送要素9又は流体ポンプ8に向けて、又は流体2を噴霧するためのポンピング方向に保持する、配置する、及び/又は付勢するためのこの場合はバネ、特に螺旋バネによって形成された付勢デバイス22を好ましくは含む。
【0101】
付勢デバイス22は、好ましくは、駆動バネ15と同じ方向に作用するので、駆動バネ15の加圧ストロークをサポートすることができ、及び/又は搬送要素9をコネクタ6に接続することをサポートすることができる。
【0102】
保持デバイス21は、付勢デバイス22を含む又はそれによって形成することができ、又はその逆も同様である。
【0103】
保持デバイス21は、軸線方向ガイドを好ましくは形成し、及び/又はコネクタ6が間で移動可能な好ましくは軸線方向の端部位置を定める。
【0104】
好ましくは、保持デバイス21は、コネクタ6が引張過程中/噴霧過程中の搬送要素9及び/又はホルダ14のストロークの長さに好ましくは制限される長さを有するストロークで軸線方向にのみ移動可能であるように設計又は構成される。
【0105】
特に、保持デバイス21は、コネクタ6を周方向及び/又は半径方向に保持する及び/又は誘導するようになっている。
【0106】
任意的に、コネクタ6は、第1の状態又は納入状態では軸線方向に不動に保持され、機械接続及び/又は流体接続の後に、引張ストローク及び噴霧ストローク中に軸線方向に移動することができるように解除される。この初期保持は、保持デバイス21及び/又は追加の固定機構(図示せず)によって与えることができ、コネクタ6は、圧力嵌めによって又は嵌合により保持することができる。
【0107】
図16から
図18を参照して説明するように、コネクタ6が保持デバイス21及び/又はハウジング部分7に(常時)剛的/不動に接続され、及び/又はネブライザ1を引張する及び/又は作動する時に搬送要素9がコネクタ6に対して軸線方向に移動される構成的ソリューションも可能である。
【0108】
好ましくは、コネクタ6には、特に隔壁20に加えてシール又はカバー23が、又は初回使用前にリザーバ3に収容されている流体2の液密である、特に気密でもある密封を保証するためのいずれかの他の閉鎖部が設けられる。カバー23は、ホイル、特に金属ホイルなどによって形成することができる。
【0109】
必要に応じて、カバー23は、初回使用前に手動で取り外すことができ、又はリザーバ3をネブライザ1に接続する時に搬送要素9によって直接開通又は突き通すことができる。
【0110】
好ましくは、リザーバ3又はハウジング部分7は、ネブライザ1又は内側部分17、及び/又はエネルギストア/ドライブ/駆動バネ15の少なくとも一部及び/又は軸線方向端部を(軸線方向に)受け入れるための好ましくは環状/リング状の空間又はレセプタクル24を含む。
【0111】
レセプタクル24は、リザーバ3、特にハウジング部分7の中心部分25及び/又は内側部分26によって又はその間に好ましくは形成又は定められる。
【0112】
好ましくは、中心部分25は、少なくとも本質的に円筒形であり、及び/又は保持デバイス21及び/又は付勢デバイス22を包み込む又は形成する。
【0113】
好ましくは、内側部分26は、少なくとも本質的に円筒形であり、及び/又は中心部分25、保持デバイス21、及び/又は付勢デバイス22を包み込む。
【0114】
好ましくは、内側部分26は、中心部分25からこれらの部分25と26の間にレセプタクル24が形成され、それが好ましくは環状であるように半径方向に離間する。
【0115】
レセプタクル24は、好ましくは、部分25と26とを相互接続する及び/又はレセプタクル24の軸線方向端部又は底部を含む又は形成する末端部分27によって好ましくは軸線方向に制限又は閉鎖される。
【0116】
リザーバ3又はハウジング部分7は、バッグ4を受け入れるための特に環状/リング状の空間28を好ましくは含む又は形成する。
【0117】
好ましくは、空間28は、ハウジング部分7(その外側シェル又は少なくとも本質的に円筒形の壁)と内側部分26の間に形成される。
【0118】
空間28は、少なくとも本質的に円筒形、環状、又はリング状である。
【0119】
空間28は、好ましくは、レセプタクル24、保持デバイス21、及び/又は付勢デバイス22を特に半径方向に包み込む。特に、空間28は、レセプタクル24、保持デバイス21、及び/又は付勢デバイス22の周りに、最も好ましくは、環状又はリング状の方式で延びる。
【0120】
空間28は、コネクタ6、保持デバイス21、付勢デバイス22、レセプタクル24、エネルギストア又は駆動バネ15、及び/又は内側部分17の半径方向の延伸よりも大きい半径方向距離に好ましくは配置される。
【0121】
リザーバ3又はハウジング部分7は、リザーバ3又はハウジング部分7の外側シェル又は円周シェルを軸線方向に定義又は閉鎖する端面、軸線方向端部、又は底部29を好ましくは含む。
【0122】
リザーバ3、ハウジング部分7、付勢デバイス22、又は中心部分25は、付勢デバイス22のバネの一端を軸線方向に支持するための止め具30を好ましくは含む。止め具30は、中心部分25などと一体形成することができる。
【0123】
バネの他端は、コネクタ6を上方又はホルダ14、搬送要素9、又は流体ポンプ8に向けて軸線方向に付勢するのに好ましくはコネクタ6上に作用する。
【0124】
一般的に、「半径方向」及び「軸線方向」という用語は、好ましくは、往復移動、ネブライザ1及び/又はリザーバ3の主長手延伸、及び/又は噴霧の主方向によって好ましくは形成又は定められたネブライザ1の主軸線又は中心軸線N、及び/又はリザーバ3の主軸線又は中心軸線Rに関するものである。
【0125】
リザーバ3、保持デバイス21、又は中心部分25は、コネクタ6が2つの軸線方向端部位置の間で軸線方向に移動可能であるようにコネクタ6の場所に又はそれによって形成された軸線方向スリットのような陥凹32内に突出する突起などのような係合要素31を好ましくは含む。好ましくは、保持デバイス21は、この係合ガイダンス又は軸線方向ガイダンスを含む又は提供する。
【0126】
コネクタ6は、ヘッド33、シャフト34、及び/又は(軸線方向)端部35を好ましくは含み、好ましくは、少なくとも端部35は、保持デバイス21内で配置される及び/又は誘導される。
【0127】
コネクタ6又はそのシャフト34は、好ましくは中空であり、及び/又は流体接続部状態では、一方をバッグ4又は流体接続部5とし、他方を流体ポンプ8又は搬送要素9としてこれらの間で軸線方向流体接続を可能にする。
【0128】
好ましくは、バッグ4、流体接続部5、又はコネクタ6は、異なる流体2を混合するための混合チャンバ36を含み、これに対しては
図4及び
図5に示す他の実施形態を参照して後で説明する。
図1から
図3に図示の実施形態では、混合チャンバ36は、コネクタ6又はそのシャフト34内に組み込まれる。
【0129】
好ましくは、リザーバ3、バッグ4、流体接続部5、又はコネクタ6は、流体2を流体ポンプ8又は搬送要素9に又はその中に放出する前に流体2を濾過するための任意的なフィルタ37を含む。図示の実施形態では、フィルタ37は、コネクタ6又はそのシャフト34内、及び/又はフィルタ37に入る前に好ましくは流体2を減速するように構成された混合チャンバ36の下流に位置付けられる。
【0130】
任意的に、フィルタ37は、空気トラップ及び/又は疎水材であり、そのためにあらゆるガスバブルは、保持されると考えられる。
【0131】
リザーバ3がネブライザ1に接続されると、コネクタ6は、ホルダ14により、特にスナップアームなどを通して好ましくは保持される。接続状態では、搬送要素9は、シール又はカバー23及び/又は隔壁20を開通又は突き通しており、従って、リザーバ3又はバッグ4は、流体接続部5、コネクタ6、任意的な混合チャンバ36、任意的なフィルタ37、及び/又は中空シャフト34を通して搬送要素9に、従って、圧力発生器又は流体ポンプ8に流体的に接続される。
【0132】
バッグ4は、好ましくは平坦であり、及び/又はハウジング部分7又はその外側シェルの内部及び/又は空間28内で環状及び/又は周方向に好ましくは延びる。
【0133】
好ましくは、バッグ4は、その主延伸において、すなわち、この場合は周方向に、リザーバ3の中心軸線Rの周りに、及び/又はネブライザ1の中心軸線Nの周りに湾曲する/曲がる。
【0134】
好ましくは、バッグ4の環状延伸又は円周延伸は、その軸線方向延伸、及び/又はリザーバ3又はハウジング部分7の軸線方向延伸よりも大きい。
【0135】
好ましくは、バッグ4は、流体2が引き出されるか又は流体ポンプ8に送出される時に圧壊する。しかし、タンク又はバッグ4は、剛性、半剛性、又は非圧壊性であり、むしろ通気が設けられたものとすることも可能である。
【0136】
代替実施形態により、リザーバ3又はバッグ4は、特に常時又は流体引き出し中に少なくとも一時的に圧力下に保つ又は設定することができ、特にWO 2010/094305 A1に記載されているものと同様にリザーバ3/バッグ4からの流体2の投与量の制御式分配を可能にするために、ストローク的移動は、弁を開放又は制御し、及び/又は搬送要素9をコネクタ6に対して又はその中で移動することができる。
【0137】
任意的に、流体ポンプ8によるバッグ4からの流体2の投与量の引き出しがサポートされるか又は容易になるように圧力を印加すること、及び/又はバネ又は別の弾性構成要素のようなそれぞれのデバイス又は構成要素をバッグ4の内側又は外側に設けることによってバッグ4の圧壊をサポートすることができる。そのような実施形態に対しては
図8を参照して以下に説明する。
【0138】
任意的に、新しいバッグ4を用いてリザーバ3を再使用することができるように使用後にバッグ4を交換することができる。しかし、リザーバ3は、バッグ4と共に1回のみの使い捨てのためとすることができ、かつ好ましい。
【0139】
バッグ4は、好ましくは、いかなるガスバブル又は気泡も伴わずに、及び/又はいかなる圧力及び/又は推進剤も用いずに流体2を収容する。
【0140】
好ましくは、充填レベルは外側から視認可能である(特にタンク又はバッグ4が剛性又は半剛性である場合に)。これに代えて、バッグ4が圧壊可能である場合はリザーバ3の充填レベルをバッグ4の変形又は圧壊によって間接的に認識することができる。
【0141】
充填レベルを検査するか又は示すために、リザーバ3又はハウジング部分7は、少なくとも部分的に透明にするか又はこれらにそれぞれの窓などを設けることができる。
【0142】
任意的に、タンク又はバッグ4は、特にこれらが剛性又は半剛性のものである場合にリザーバ3及び/又はハウジング部分7の外側シェルを形成することができる。この場合に、例えば、弁、半透膜、又はフィルタなどによってそれぞれの通気が提供される。
【0143】
任意的に、リザーバ3には、接続前のネブライザ1に対する予め定められた向き、バッグ4に収容された流体2(薬剤)のタイプを示すためのコード、ラベル、及び/又は投与量インジケータなどが設けられる。
【0144】
上述のように、流体接続部5は、好ましくは、少なくとも部分的に可撓性/曲げ性を有する。
【0145】
特に、この可撓性に起因して、流体接続部5は、バッグ4に対するコネクタ6の軸線方向移動とは独立に及び/又はコネクタ6が往復する時であってもコネクタ6とバッグ4の間の流体接続を維持することができる。好ましくは、流体接続部5は、特に、捩れを伴わずに及び/又は流体接続部5の内径を流体接続部5が曲げ状態にない時の内径の10%よりも大きく縮小することなく曲げ可能である。
【0146】
好ましくは、流体接続部5は、可撓性チューブ5Aなどを含むか又はそれによって形成される。
【0147】
チューブ5Aは、好ましくは、ゴム、特にブチルゴム、及び/又は(可撓性)プラスチック、特に熱可塑性及び/又は熱可塑性エラストマー、例えば、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、テレフタレート、又はポリエーテルブロッキングアミドなどで生成される。他の適切な材料を使用することができる。
【0148】
流体接続部5又は可撓性チューブ5Aの内径は、いずれのガスバブル又は泡沫の形成も回避又は最小にするのに好ましくは0.4mmから1.0mmである。
【0149】
好ましくは、流体接続部5又は可撓性チューブ5Aは、上向き状態でバッグ4内のいかなる小ガスバブルも流体接続部5及び接続した流体ポンプ8内に吸入されることにならないようにバッグ4内に特に数ミリメートル又は少なくとも1cm又はそれよりも多く延びる。
【0150】
最も好ましくは、
図13から
図15を参照して説明するように、可撓性チューブ5A、特にその軸線方向端部の一方は、バッグ5の中に積層される。
【0151】
可撓性流体接続部5は、タンク又はバッグ4のそれぞれの又は軸線方向のいかなる移動も伴わず、従って、流体2の主な質量を伴わない流体ポンプ8又はそのピストン/搬送要素9のストローク的移動又は往復移動を可能にする。従って、各ストローク中に移動されることになる全質量が最小にされる。これは、必要な力又は作用力の最小化が可能になり、及び/又は全ての投与量が少なくとも一定であり、リザーバ3又はバッグ4の充填レベルには無関係であるような流体2の確実で正確な計量をサポートする。
【0152】
ネブライザ1又は駆動バネ15を引張するために、リザーバ3又はハウジング部分7は、好ましくは、ハウジング18に対して手動で回転される。この手動作動及び/又は直感的な取り扱いを容易にするために、リザーバ3又はハウジング部分7には、凹部又は突出部のような把持部分及び/又は矢印のような表示などを設けることができる。
【0153】
上述のように、コネクタ6は、固定とするか又はハウジング部分7の一部として形成することができる。この場合に、コネクタ6は、好ましくは、移動可能搬送要素9を密封する弾性材料及び/又はOリングのようなシールを含む。この目的でリザーバ3/コネクタ6を密封するためにゴムなどで生成されたプラグを使用することができ、それを例えばアルミニウムなどで生成された保護キャップによって覆うことができる。使用に向けて、キャップは、ユーザが開封するか又は取り外すことができる。次に、リザーバ3がネブライザ1に接続され、搬送要素9がプラグを突き通す。このプラグは、搬送要素9のストローク移動中にシールとしての役割ももたらす。固定コネクタ6を示す実施形態に対して、
図16から
図18を参照して以下に説明する。
【0154】
別の修正(図示せず)により、流体2の投与量をリザーバ3から吸い出して流体ポンプ8又はそのポンプ/圧力チャンバ11内に入れるのに非常に低い圧力差しか必要ないように、リザーバ3又はそのタンク/バッグ4は、少なくとも部分的に流体ポンプ8又はそのポンプ/圧力チャンバ11の周りに及び/又は流体ポンプ8又はそのポンプ/圧力チャンバ11の高さ又は軸線方向の場所に配置することができる。これは、一定容積の投与量を用いた非常に正確な計量を容易又は確実にする。更に、この配置は、初回使用前にネブライザ1を準備するために、特に流体システム内のいずれかの空気を流体2によって置換するためのプライミング、すなわち、複数回のポンピング過程(引張ストローク及び噴霧ストローク)をサポートすることができる。
【0155】
以下では、リザーバ3の他の好ましい実施形態に対して
図4及び
図5を参照して説明し、ここでは有意な相違点又は新しい態様/特徴のみを説明又は強調し、繰り返さない場合であっても上述の解説及び説明が好ましくはそれに加えて又は相応に適用される。特に、
図4及び
図5に記載のリザーバ3は、
図1から
図3を参照して説明した1つ又はいくつかの特徴を含むことができ、
図1及び
図2を参照して説明したネブライザ1と併用することができる。
【0156】
図4は、リザーバ3の別の実施形態を
図3と類似の概略断面図に示している。
図4は、リザーバ3を後退位置、特に引張状態に対応する位置にあるコネクタ6と共に示し、それに対して
図3は、特に、ネブライザ1の非引張状態での軸線方向位置に対応する突出位置にあるコネクタ6を示している。
【0157】
図4に記載の実施形態では、リザーバ3は、好ましくは、異なる流体2Aと2Bを有する複数、特に2つのバッグ4Aと4Bを好ましくは含む。
【0158】
好ましくは、各バッグ4A、4Bは、別々の可撓性流体接続部5A、5Bを通して混合チャンバ36及び/又は共通コネクタ6に流体的に接続される。従って、異なる液体2Aと2Bが、好ましくは、使用直前に混合される。これは、長期安定性を持たない流体2A、2Bの混合物の噴霧を可能にする。
【0159】
これに代えて、バッグ4は、好ましくは、異なる流体2Aと2Bを有する複数、この場合は2つの別々の区画4Aと4Bを含むことができる。特にこの場合に、各区画4A及び4Bは、別々の可撓性流体接続部5を通して混合チャンバ36、コネクタ6、又は搬送要素9に流体的に接続される。従って、別々のバッグ4A及び4Bの場合と類似の利点を達成することができる。複数の区画を有するバッグ4の実施形態に対しては、
図13から
図18を参照して以下に説明する。
【0160】
図4に記載の実施形態では、異なる流体2Aと2Bがリザーバ3又はコネクタ6内で混合される。しかし、異なる流体2A、2Bをネブライザ1又は流体ポンプ8内で混合することができる。これを行うために、コネクタ6は、異なる流体接続部5A、5B又は異なる流体2A、2Bに対して別々の流体ポートを設けることができ、ネブライザ1又は流体ポンプ8は、これらのポートを2つの別々の流体ラインを有する共通の搬送要素9を通して又は2つの別々の搬送要素9を通して流体的に接続することができる。しかし、他の構成的ソリューションも可能である。
【0161】
好ましくは、流体システム/接続5/区画又はバッグ4A、4Bのいかなるものにおいても異なる流体2Aと2Bが混合し合うこと及び逆流することができないように、異なる流体2A、2B、別々のバッグ/区画4A、4B、及び/又は流体接続部5A、5Bに対して弁、特に逆止弁又はチェック弁が設けられる。
【0162】
図示の実施形態では、リザーバ3又は外側ハウジング7、及び/又は内側部分26は、バッグ4又はバッグ4A、4Bをリザーバ3、ハウジング部分7、及び/又は空間28の中に保持又は固定するための突出部などのような保持要素38を含むことができる。
【0163】
図5は、リザーバ3の更に別の実施形態を類似の概略断面図に示している。このリザーバ3は、
図4に記載の実施形態と全く同様に構成されるが、流体2又は流体2A、2Bを事前加圧するための又は流体2又は流体2A、2Bを流体ポンプ8に送出又はポンピングするためのベローズなどのようなポンプデバイス39を含む。
【0164】
特に、ポンプデバイス39は、引張過程及び噴霧過程中に特にコネクタ6の往復移動又はストローク的移動によって作動される。
【0165】
好ましくは、ポンプデバイス39は、コネクタ6の上流に位置付けられ、コネクタ6と流体的に接続され、コネクタ6を軸線方向位置、この場合は突出位置又は上方位置に付勢し、及び/又は混合チャンバ36を形成する。
【0166】
好ましくは、コネクタ6、保持デバイス21、付勢デバイス22、及び/又はポンプデバイス39は、リザーバ3、ハウジング部分7、レセプタクル24、中心部分25、内側部分26、及び/又は空間28の中又はこれらの場所で中心に配置される。特に、ネブライザ1の中心軸線N及び/又はリザーバ3の中心軸線Rは、コネクタ6、保持デバイス21、付勢デバイス22、及び/又はポンプデバイス39の中心を通って延びる。しかし、他の構成的ソリューションも可能であり、後に以下に説明する。
【0167】
好ましくは、ポンプデバイス39は、付勢デバイス22及び/又は保持デバイス21を形成し、又はその逆も同様である。
【0168】
図3に記載の実施形態と同様に、ポンプデバイス39を有するリザーバ2には、任意的に単一バッグ4、流体2、及び/又は可撓性流体接続部5のみが設けられる場合があることに注意しなければならない。
【0169】
更に、望ましいポンピング効果又は加圧効果を発生させるために、ポンプデバイス39の入口側及び/又は出口側にそれぞれのスロットル又は弁が好ましくは設けられることに注意しなければならない。
【0170】
一般的に、保持デバイス21は、リザーバ3の納入状態では、初回使用前に又はリザーバ3がネブライザ1に接続されるまでコネクタ6を好ましくは定められた位置に保持する。この定められた位置は、
図3及び
図5に示す突出位置又は上方位置、又は
図4に示す引っ込み位置又は後退位置とすることができる。この保持は、嵌合又は圧力嵌めで、又は予め決められた限界点、引張接続などによって達成することができる。
【0171】
これに代えて、コネクタ6は、納入状態ではハウジング部分7から非引張位置(
図1、
図3、及び
図5に示す)よりも更に遠くに引き出すことができる。例えば、保持デバイス21は、最初にリザーバ3を接続する時に克服する必要がある突出部(図示せず)、又は最初にリザーバ3を接続する時に切り離す必要がある固定要素/カフ(図示せず)を含むことができる。
【0172】
好ましくは、保持デバイス21は、リザーバ3又はコネクタ6がネブライザ1に接続された後にコネクタ6を解除し、及び/又はコネクタ6の往復移動を可能にする。
【0173】
図6は、好ましい実現によるバッグ4の概略断面図を示している。この場合に、バッグ4は、(可撓性)シート材料を含み、それで生成されるか又は構成される。好ましくは、シート材料は、多層構造のものであり、互いに溶接され、可撓性を有し、及び/又は少なくとも本質的にプラスチックで生成される。
【0174】
好ましくは、シート材料から構成される少なくとも1つのシート又は2つのシート40及び41が互いに溶接され、好ましくは、少なくとも1つの溶接継目42が形成される。特に、
図6に記載の概略断面図に示すように2つの溶接継目42が形成される。これらの溶接継目42は、シート材料又はシート40、41の長手の辺又は縁部に沿って延びる。
【0175】
好ましくは、バッグ4は、小袋状及び/又は実質的又は相対的に平坦である。特に、「平坦」という用語は、バッグ4が2次元の面積延伸を有し、これらの延伸が、バッグ4の厚みよりも、すなわち、面積延伸に対して垂直なバッグ4の延伸よりも5倍大きいことであることを理解しなければならない。
【0176】
好ましくは、「平坦」という用語は、バッグ4がその厚みよりも数倍、特に少なくとも5倍大きい高さ及び/又は長さを含むことを意味する。
【0177】
好ましくは、バッグ4の長手の縁部又は継目42は、バッグ4がリザーバ3内に装着又は配置された時に軸線方向に離間する。
【0178】
図7は、バッグ4の考えられる生成を非常に概略的な図に示している。シート材料又はシート40、41は、上方又は平坦な側から示されており、及び/又は好ましくは切れ目のないストライプ又はスラットなどによって形成される。
【0179】
1又は2以上の長手溶接継目42に加えて、短手溶接継目43を特に異なるバッグ4を
図7に示すこれらの溶接継目43又は分離線Sに沿って分離することができるように設けることができる。
【0180】
好ましくは、バッグ4は、平坦な本質的に矩形の小袋として形成される。
【0181】
任意的に、バッグ4又はその区画には、特に、それぞれの区画又はバッグ4の中で流体2を誘導するための指間状又は指状のパターンを与えることができる中間溶接継目46を設けることができる。
【0182】
バッグ4には、特に無気泡で流体2をバッグ4に充填するための及び/又は通気のための入口44及び/又は出口45が好ましくは設けられる。
【0183】
好ましくは、各バッグ4には、出口45に好ましくは接着又は溶接などによって流体接続したチューブ5Aのような関連の流体接続部5が設けられる。
【0184】
最も好まくは、流体接続部5、特にチューブ5Aの一方の軸線方向端部は、バッグ4、シート40、41、及び/又は継目42の中、及び/又はシート40、41の間に溶接される/積層される。
【0185】
好ましくは、流体接続部5の自由端には、閉鎖部、破裂要素、弁、隔壁、及び/又は接続要素47が設けられる。これに代えて又はこれに加えて、出口45に閉鎖部、破裂要素、又は弁などを設けることができる。
【0186】
流体2によるバッグ4の充填の後に、特に、入口44及び流出側、すなわち、出口45、流体接続部5、及び/又は接続要素47、それぞれの閉鎖部、又は弁を閉鎖又は密封することによってバッグ4は閉鎖又は密封される。
【0187】
バッグ4、出口45、又は接続要素47は、初回使用中、例えば、ネブライザ1又は流体ポンプ8をコックする時に、又はバッグ4、流体接続部5、又は接続要素47がコネクタ6に接続される時に好ましくは自動的に開封される。
【0188】
好ましくは、リザーバ3の簡単な組立てを可能にするために、リザーバ3は、それぞれの接続要素47を受け入れる又はそれに接続するための1又は2以上のポートを含む。
【0189】
関連のバッグ4への流体接続を確立するために搬送要素9が接続要素47を開通又は突き通すか又はいずれかの他のタイプの閉鎖部を開通する接続要素47に隔壁20を設けること、及び/又は接続要素47がコネクタ6を形成することも可能である。
【0190】
好ましくは、タンク/バッグ4又はシート40、41は、PE、PP、COC、COP、PVC、ガラス、PCTFE(ACLAR(登録商標))ホイル、Surlyn(登録商標)ホイル、PE/AL/PETのようなアルミニウムを含む複合ホイルで生成され、及び/又はSiO2などで被覆される。
【0191】
リザーバ3、バッグ4、及び/又はコネクタ6には、好ましくは、アルミニウム、PET、又はSiO2などから構成される好ましくは無菌及び/又は液密又は気密の障壁、カバー、又はパッケージを設けることができる。同じことは、好ましくは、ネブライザ1又は搬送要素9にも適用される。
【0192】
例えば、搬送要素9には、その自由端に、例えば、ゴムなどで生成されたカバー又はプラグを設けることができ、かつ滅菌することができる。搬送要素9は、リザーバ3又はコネクタ6に接続されると、カバー/プラグをそれが搬送要素9に対して押し戻されるように突き通すことができる。
【0193】
特に、流体2がいかなる劣化防止剤/防腐剤も含有しない場合に、搬送要素9及び/又はリザーバ3又はコネクタ6の無菌保護が好ましい。
【0194】
以下では、リザーバ3の別の好ましい実施形態を
図8を参照して説明し、ここでは有意な相違点又は新しい態様/特徴のみを説明又は強調し、繰り返さない場合であっても上述の解説及び説明が好ましくはそれに加えて又は相応に適用される。特に、
図8に記載の実施形態は、
図1から
図7を参照して説明したリザーバ3の1つ又はいくつかの特徴を含むことができ、
図1及び
図2を参照して説明したネブライザ1と併用することができる。
【0195】
上述のように、リザーバ3はポンプデバイス39を含むことができる。最も好ましくは、ポンプデバイス39は、リザーバ3内に組み込まれる。
【0196】
任意的なポンプデバイス39は、特に、好ましくはネブライザ1の引張中に(のみ)流体2を投与量単位で引き出すのを支援するために、リザーバ3内の流体2を特に一時的に加圧するようになっている。
【0197】
好ましくは、ポンプデバイス39は、ネブライザ1の引張により、及び/又は流体2を噴霧することにより、特にコネクタ6のストローク的移動により、すなわち、コネクタ6がハウジング部分7及び/又はバッグ4に対して移動される時に作動される。
【0198】
図5に示すポンプデバイス39とは対照的に、
図1から
図4及び
図8に示すポンプデバイス39は、空気ポンプとして好ましくは実施され、及び/又はバッグ4内で流体2を加圧し、及び/又はバッグ4内の圧力を少なくとも一時的に、ネブライザ1の引張中に、及び/又は流体2の投与量の引き出し中に高めるようになっている。
【0199】
最も好ましくは、ポンプデバイス39は、ハウジング部分7及び/又は空間28内に含まれる空気を加圧するようになっている。
【0200】
ポンプデバイス39は、ピストン/シリンダ配置を好ましくは含む又は形成し、好ましくは、コネクタ6、特にその軸線方向端部35は、ピストン/シリンダ配置のピストンを含む又は形成し、及び/又はハウジング部分7、特に保持デバイス21は、ピストン/シリンダ配置のシリンダを含む又は形成する。言い換えれば、ポンプデバイス39は、コネクタ6と保持デバイス21によって形成され、コネクタ6は、保持デバイス21内で軸線方向に移動可能であり、及び/又は保持デバイス21によって周方向及び/又は半径方向に誘導される。
【0201】
任意的に、ピストンとシリンダの間にシールを設けることができる。例えば、Oリングなどのような密封要素39Aを使用することができ、好ましくは、密封要素39Aは、ピストン内に形成された溝39B内に配置される。
【0202】
これに代えて又はこれに加えて、シリンダの内面及び/又はピストンの外面には、摩擦を低減するための及び/又は密封するための滑走剤、例えば、シリコーン又はグリスなどを設けることができる。
【0203】
ポンプデバイス39は、好ましくは機械的に機能する。
【0204】
好ましくは、ポンプデバイス39は、少なくとも1つの任意的なエアリーク39Cを含み、好ましくは、エアリーク39Cは、ハウジング部分7、この場合は末端部分27内の開口部/孔によって形成される。
【0205】
好ましくは、エアリーク39Cは、空間28を雰囲気/環境に接続する。
【0206】
流体2をリザーバ3又はそのバッグ4から引き出した後に、ネブライザ1は引張状態又はコック状態にあり、及び/又は上述のように分配/噴霧に向けて準備が整った状態にある。
【0207】
ネブライザ1の引張状態又はコック状態では、ハウジング部分7及び/又は空間28内の空気圧、従って、バッグ4内の流体2の圧力は、雰囲気に対してエアリーク39Cに起因して自動的に低下する及び/又は補償される。
【0208】
ポンプのピストンとシリンダの間の半径方向の遊び、及び/又は例えばシール39A内のそれぞれの漏出チャネル又は通路によって望ましい漏出を達成することも可能である。
【0209】
好ましくは、エアリーク39C又はいずれかの他のエアリーク、例えば、ピストンとシリンダの間の任意的な/好ましい半径方向遊びは、流れ抵抗が引張ストローク中に十分に高い空気圧を発生させる程十分に高く、引張状態では加圧空気がハウジング部分7又は空間28から環境の中に比較的急速に漏出することができる程十分に低いように寸法決めされたスロットルを形成する。このようにして、空気圧は引張状態で急速に低下し、放出(噴霧を開始するために抑止要素16を作動させる段階)の前のネブライザ1の引張状態ではいずれの望ましくない流体流れも回避する。
【0210】
好ましくは、リザーバ3、特にポンプデバイス39は、(最大)空気圧を制御又は制限するために、ポンプデバイス39を通気するために、及び/又はポンプデバイス39内のいずれの低圧(雰囲気圧に対して負の圧力)も防止するための少なくとも1つの弁48を含む。しかし、弁48は単に任意的であり、省くことができる。
【0211】
弁48は、好ましくは、入口、ダックビル、又は一方向/チェック弁を形成する又は含み、及び/又は放出/分配中に、すなわち、コネクタ6が
図2及び
図4に示す位置から
図1、
図3、
図5、及び
図8に示す初期位置に後退する時にポンプデバイス39、ハウジング部分7、及び/又は空間28内のいずれの低圧も防止する又は少なくとも最小にするために開く。
【0212】
任意的に、弁48又はネブライザ1、リザーバ3、及び/又はポンプデバイス39の別の弁は、好ましくは、バッグ4内の流体2上に作用する空気圧を好ましくはリザーバ3又はバッグ4の充填レベルとは独立に雰囲気圧よりも高い最大値に制御又は制限するための制御弁を含む又は形成する。
【0213】
弁48及び/又は追加の制御弁は、好ましくは、ポンプデバイス39、ハウジング部分7、及び/又は空間28内で予め決められた又は望ましい空気圧に達した時に開く。従って、リザーバ3内の流体2を加圧する段階に対して定められた又は最大の空気圧が与えられる。
【0214】
好ましくは、リザーバ3、特にそのハウジング部分7又は底部29は開口部49を含み、特に、開口部49は、空間28を雰囲気に(流体的に)接続する。
【0215】
弁48は、リザーバ3の底部29に好ましくは配置され、及び/又はそれに取り付けられ、開口部49を好ましくは覆う。特に、空間28は、弁48及び開口部49を通して雰囲気に(流体的に)接続される。
【0216】
ポンプデバイス39に代えて及び/又はこれに加えて、リザーバ3は、特に、流体2を投与量単位で常に及び/又はネブライザ1又はリザーバ3を引張する段階及び/又はそれを作動させる段階とは独立に引き出すのを支援するために、リザーバ3/バッグ4内の流体2を加圧するための加圧デバイス50を好ましくは含む。従って、流体2の引き出しは、リザーバ3の空間的な向きとは好ましくは無関係である。
【0217】
好ましくは、加圧デバイス50は、バッグ4に対して機械的及び/又は直接的に作用する。
【0218】
最も好ましくは、加圧デバイス50は、ハウジング部分7及び/又は空間28内に及び/又はバッグ4の直ぐ隣に配置される。
【0219】
加圧デバイス50は、バッグ4を好ましくは半径方向に、すなわち、その平坦な内側及び/又は外側の側面/面を押圧する。
【0220】
好ましくは、加圧デバイス50は、少なくとも1つのバネ、特に板バネを含み、又はそれによって形成され、好ましくは、バネは、バッグ4に対して事前引張され、及び/又はバッグ4とハウジング部分7の間に配置される。
【0221】
リザーバ3、すなわち、そのハウジング部分7は、好ましくは円筒形であるので、加圧デバイス50は、ハウジング部分7内でその主延伸において及び/又はリザーバ3の軸線Rの周りに湾曲する/曲がり、及び/又は環状方向及び/又は周方向に延びることができる。例えば、加圧デバイス50は、湾曲する/曲がる及び/又はバッグ4の円周にわたって少なくとも部分的に分散されるいくつかのバネ又はバネ要素を含むことができる。
【0222】
図8に図示の実施形態では、加圧デバイス50は、バッグ4の外側の平坦な側面/面上に配置され、及び/又はバッグ4を内向きに(リザーバ3の軸線Rに対して)押圧する。しかし、これに加えて又はこれに代えて、加圧デバイス50がバッグ4の内側の平坦な側面/面上に配置され、及び/又はバッグ4を外向きに(リザーバ3の軸線Rに対して)押圧する構成的ソリューションも可能である。特に、バッグ4は、加圧デバイス50、例えば、2つのバネ又はそのバネ要素の間に少なくとも部分的に締結することが可能である。
【0223】
以下では、ネブライザ1及びリザーバ3の更に好ましい実施形態を
図9から
図18を参照して説明し、ここでは新しい態様/特徴に関する有意な相違点のみを説明又は強調し、繰り返さない場合であっても上述の解説又は説明が好ましくはそれに加えて又は相応に適用される。特に、
図9から
図18に記載のネブライザ1又はリザーバ3は、
図1から
図8を参照して説明したネブライザ1又はリザーバ3の1つ又はいくつかの特徴を含むことができる。
【0224】
上述のように、リザーバ3、特にそのハウジング部分7は、好ましくは、少なくとも本質的に円筒形であり、及び/又は主軸線/中心軸線/長手軸線Rを含む。更に、ネブライザ1、特にそのハウジング18は、好ましくは、少なくとも本質的に円筒形及び/又は細長/縦長であり、及び/又は主軸線/中心軸線/長手軸線Nを含む。
【0225】
図9及び
図11において最も明確に見られるように、以前の実施形態とは対照的に、この実施形態によるネブライザ1の中心軸線Nは、リザーバ3の中心軸線Rから好ましくは離間し、及び/又は半径方向に変位される。特に、リザーバ3の中心軸線Rは、ネブライザ1の中心軸線Nと平行である。
【0226】
特に、リザーバ3は、ネブライザ1、特にその内側部分17又はハウジング18に対して偏心的に配置され、及び/又は(リザーバ3の中心軸線Rに関して)半径方向に変位される。
【0227】
特に、ハウジング部分7の中心軸線Rは、内側部分17、ハウジング18、及び/又は流体ポンプ8から離間し、及び/又は半径方向に変位される。
【0228】
図9に破線で示すように、最も好ましくは、コネクタ6、保持デバイス21、付勢デバイス22、及び/又はレセプタクル24は、リザーバ3内で特にハウジング部分7及び/又はリザーバ3の中心軸線Rに対して偏心的に配置され、及び/又はネブライザ1の中心軸線N、特に、流体ポンプ8、搬送要素9、ホルダ14、駆動バネ15、内側部分17、及び/又はハウジング18に対して同心的に配置される。
【0229】
特に、コネクタ6、保持デバイス21、付勢デバイス22、及び/又はレセプタクル24は、ネブライザ1の流体ポンプ8、搬送要素9、及び/又はホルダ14と同軸に配置される。
【0230】
リザーバ3内でのコネクタ6の偏心配置に起因して、バッグ4をリザーバ3、特にハウジング部分7内に偏心的に配置すること、及び/又はリザーバ3、特にそのハウジング部分7をネブライザ1、特にその内側部分17及び/又はハウジング18に対して偏心的に配置することが可能である。
【0231】
このようにして、リザーバ3内の空間が効率的に使用される。
【0232】
更に、ネブライザ1の中心軸線Nとリザーバ3の中心軸線Rの間の半径方向距離によって引き起こされるてこの作用によってリザーバ3の手動回転が容易になる。
【0233】
ネブライザ1又はリザーバ3は、リザーバ3又はバッグ4によって実施された又は依然として可能な使用回数を計数及び/又は表示するためのインジケータデバイス51を好ましくは含む。
【0234】
インジケータデバイス51は、ネブライザ1又はリザーバ3の底部29に好ましくは配置される。
図9及び
図10において最も明確に見られるように、特に、インジケータデバイス51は、ネブライザ1又はリザーバ3の第1の軸線方向端部及び/又は底部29を含む又は形成する。
【0235】
インジケータデバイス51は、リザーバ3のハウジング部分7に好ましくは直接及び/又は剛的に固定される/取り付けられる。
【0236】
好ましくは、インジケータデバイス51とハウジング部分7は、嵌合方式、スナップ装着方式、及び/又は密封方式で接続される。
【0237】
好ましくは、インジケータデバイス51は、好ましくは円筒形のインジケータハウジング52を含み、及び/又は少なくとも本質的に円筒形の形態を有する。
【0238】
インジケータハウジング52は、特に円周壁内に窓53を好ましくは含み、好ましくは、それぞれのリザーバ3又はバッグ4を用いて既に実施された又は依然として可能な使用回数を示すための適切なマーキング54が、ユーザ又は患者に対して窓53を通して視認可能である。
【0239】
図12は、リザーバ3の部分断面図を示しており、以下でインジケータデバイス51の機能を説明するために使用する。
【0240】
インジケータデバイス51は、インジケータ要素55、関連の作動要素56、及び/又はインジケータ要素55を回転送りさせる及び/又はインジケータ要素55の回転送りを生成するためのトランスミッション/ギア57を好ましくは含む。
【0241】
作動要素56は、好ましくは、インジケータ要素55を直接的又は間接的に作動させる又は回転送りさせるようになっている。
【0242】
「回転送り」という用語は、好ましくは、特に、リザーバ3によって実施された又は依然として可能な使用回数を計数及び/又は表示するためにインジケータ要素55が前方に区分的又は段階的に移動されることを意味する。
【0243】
好ましいのは、作動要素56がインジケータ要素55をトランスミッション57を通じて作動する又は駆動するような間接的な作動又は駆動である。
【0244】
好ましくは、コネクタ6、駆動部分60、及び/又は作動要素56の軸線方向移動は、好ましくは、インジケータハウジング52に対するインジケータ要素55の回転移動に特にトランスミッション57によって変換される。言い換えれば、トランスミッション57は、好ましくは、作動要素56の移動をインジケータ要素55の移動に伝達するようになっている。
【0245】
トランスミッション57は、好ましくはシャフト57Aを含み、好ましくは、シャフト57A、すなわち、回転軸線は、リザーバ3の中心軸線Rに対して少なくとも本質的に垂直に配置され、及び/又はインジケータハウジング52を通って斜めに延びる。
【0246】
トランスミッション57は、第1の歯車57Bと第2の歯車57Cを好ましくは含み、好ましくは、第1の歯車57Bは作動要素56と相互作用し、及び/又は第2の歯車57Cは、インジケータ要素55と相互作用する。
【0247】
作動要素56の移動は、好ましくは、トランスミッション57の回転軸線の周りのその回転をもたらし、好ましくは、この回転軸線は、作動要素56の移動方向に対して少なくとも本質的に垂直である。
【0248】
トランスミッション57は、インジケータハウジング52により、特に少なくとも2つの軸受セクション58によって好ましくは回転可能に保持され、好ましくは、軸受セクション58は、インジケータハウジング52の底部に位置付けられる。好ましくは、軸受セクション58は、トランスミッション57のシャフト57Aを回転可能に保持するための陥凹を含む。
【0249】
任意的に、インジケータデバイス51は、トランスミッション57、特にそのシャフト57Aのいずれかの逆回転を防止するラチェット57Dを含む。この実施形態では、ラチェット57Dは、インターロックと、インターロックの中に係合するアーム(図示せず)とによって形成される。
【0250】
インジケータハウジング52は、インジケータ要素55が好ましくはリザーバ3の中心軸線Rの周りに回転することができるようにインジケータ要素55を好ましくは担持する。
【0251】
インジケータデバイス51は、特に、作動要素56を好ましい方向に、図面では上方に付勢するための及び/又はインジケータ要素55を駆動するための作動バネ59を好ましくは含む。
【0252】
インジケータ要素55は、好ましくは環状であり、及び/又はリングとして具現化される。好ましくは、インジケータ要素55は、環状ギアとして具現化され、及び/又はギア装置を含み、好ましくは、ギア装置は、トランスミッション57の第2の歯車57Cと相互作用する。
【0253】
ネブライザ1又はリザーバ3、特にコネクタ6は、インジケータデバイス51、特に作動要素56を駆動するための駆動部分60を好ましくは含む。
【0254】
好ましくは、駆動部分60は、軸線方向に位置合わせされた及び/又はハウジング部分7内で偏心的に配置されたアームとして具現化される。
【0255】
好ましくは、駆動部分60は、ハウジング部分7によって/その中に保持され、及び/又は軸線方向に誘導される。最も好ましくは、ハウジング部分7、特に保持デバイス21は、コネクタ6、特に駆動部分60に対する好ましくは偏心した直線ガイダンスを含む又は形成し、好ましくは、直線ガイダンスは、保持デバイス21又はハウジング部分7内の長手溝によって形成される。ネブライザ1、特にその内側部分17又はハウジング18に対するリザーバ3の偏心配置に起因して、コネクタ6とハウジング部分7の間の短い(半径方向)距離は、駆動部分60及び/又は直線ガイダンスによって架橋しなければならない。
【0256】
好ましくは、コネクタ6、従って、駆動部分60の好ましくは引張中の移動は、作動要素56の軸線方向移動をもたらし、この移動は、次に、トランスミッション57の回転及び/又は好ましくはトランスミッション57を通じたインジケータ要素55の回転を引き起こす。
【0257】
言い換えれば、リザーバ3内の及び/又はハウジング部分7及び/又はバッグ4に対するコネクタ6の移動は、インジケータデバイス51を作動させる又はトリガするのに及び/又は計数するのに使用される。
【0258】
この実施形態では、作動要素56と駆動部分60は、好ましくは別々の部分として具現化される。
【0259】
最も好ましくは、駆動部分60は、特に引張過程の終了時に、及び/又はコネクタ6及び/又は駆動部分60の軸線方向移動の一部のみが作動要素56に伝達されるように、作動要素56に単に一時的に(機械的に)接続される。しかし、特に、作動要素56と駆動部分60が1つの部品として形成される他の構成的ソリューションも可能である。
【0260】
好ましくは、作動バネ59は、作動要素56を第1の位置に付勢する。作動要素56は、インジケータデバイス51、特にインジケータ要素55の作動に向けてこの第1の位置から第2の位置に移動可能である。
【0261】
この実施形態では、作動要素56は、インジケータ要素55を回転送りさせるために、特に、トランスミッション57を1つの方向に区分的に回転させてインジケータ要素55をそれぞれ駆動するために第1の位置と第2の位置の間で前後に移動可能である。
【0262】
トランスミッション57のいかなる回転も、インジケータ要素55の好ましくは小さい回転に変換されるので、これは、第1の位置から第2の位置への又はその逆への作動要素56の全ての移動がインジケータ要素55の移動を生成する。
【0263】
この実施形態では、作動要素56は、軸線方向に、特にリザーバ3の中心軸線R又はネブライザ1の中心軸線N、及び/又はコネクタ6のストローク移動と平行に移動可能である。
【0264】
上述のように、インジケータデバイス51は、ネブライザ1又はリザーバ3の底部に好ましくは配置される。特に、インジケータデバイス51は、ネブライザ1又はリザーバ3の軸線方向端部及び/又は底部29を含む又は形成する。
【0265】
コネクタ6は、好ましくは、別の軸線方向端部及び/又はリザーバ3の上部を含む又は形成する。特に、コネクタ6及び/又はその出口は、インジケータデバイス51によって形成された軸線方向端部又は底部の反対側の軸線方向端部を含む又は形成する。
【0266】
従って、リザーバ3の構造に起因して、インジケータデバイス51は、リザーバ3の上部から、好ましくは、コネクタ6を用いて作動させることができる。
【0267】
図13から
図15は、別の好ましい実施形態によるバッグ4、流体接続部5、及びコネクタ6を示している。
【0268】
上述のように、バッグ4は、複数の(別々の)区画4A、4B、4Cを好ましくは含み、好ましくは、区画4A~4Cは、特にリザーバ3の周方向に互いに離間している。
【0269】
図13において最も明確に見られるように、特に、区画4A~4Cは、好ましくは、垂直継目によって互いに分離される。
【0270】
好ましくは、区画4A~4Cは互いに流体的に接続される。特に、流体接続部5は、区画4A~4Cのための合同出口を含む又は形成し、及び/又は全ての区画4A~4Cをコネクタ6及び/又は搬送要素9(
図13から
図15には示していない)によって流体的に接続する。
【0271】
特に、区画4A~4Cは、相応に流体チャネルによって互いに流体的に接続される。
【0272】
図示の実施形態では、流体接続部5は、バッグ4及び/又はその中心に配置された区画4Bと流体的に接続され、及び/又はこれらの中心に配置される。しかし、他の構成的ソリューションも可能である。
【0273】
図14において最も明確に見られるように、好ましくは、区画4A~4Cは、互いに向けて、特にU字形状方式で、及び/又はバッグ4がコネクタ6及び/又はリザーバ3の中心軸線Rを少なくとも本質的に包み込むように傾斜する又は曲がる又はそうすることができる。
【0274】
特に、区画4A~4Cは、各区画4A~4Cがコネクタ6を異なる側で覆う又は遮蔽するように配置することができる。
【0275】
好ましくは、バッグ4は、区画4A~4Cを互いに分離する継目で曲がる/傾斜する/捩れることができる。
【0276】
好ましくは、2つの隣接する区画4A~4Cによって挟まれる角度は、特に、上部から及び/又はリザーバ3の中心軸線Rの方向に見た場合に45°よりも大きく又は60°、特に90°よりも大きく又は120°、及び/又は180°よりも小さく又は160°のものである。
【0277】
この実施形態では、バッグ4は3つの区画4A~4Cを含み、好ましくは、区画4A~4Cは、90°よりも大きい及び/又は120°よりも小さい角度だけ互いに向けて曲がっている。しかし、バッグ4が、3よりも多い、特に4又は5の区画4A~4Cを含み、好ましくは、区画4A~4Cが、120°よりも大きい及び/又は160°よりも小さい角度だけ互いに向けて曲がる他の構成的ソリューションが可能である。
【0278】
別の好ましい実施形態(図示せず)では、リザーバ3は、プリズムとして及び/又はバッグ4の角張った形状に従って成形されたハウジング部分7を含む。
【0279】
上述のように、流体接続部5は、可撓性チューブ5Aを好ましくは含み、好ましくは、チューブ5Aは、コネクタ6をバッグ4、特にその区画4A~4Cと流体的に接続する。
【0280】
図15において最も明確に見られるように、流体接続部5はカバー5Bを好ましくは含み、特に、カバー5Bは、チューブ5Aをその長さ全体に沿って及び/又はその円周全体に沿って覆う。
【0281】
好ましくは、カバー5Bは、バッグ4と同じ材料で生成される。特に、カバー5Bは、チューブ5Aをバッグ4の中に及び/又はシート40、41の間に積層することによって形成される。
【0282】
好ましくは、チューブ5Aの軸線方向端部はコネクタ6内に挿入される。
【0283】
好ましくは、カバー5Bは、コネクタ6の軸線方向端部に重なる。最も好ましくは、コネクタ6の軸線方向端部は、バッグ5及び/又はそのカバー5Bの中に積層される。
【0284】
特に、カバー5Bは、チューブ5Aとコネクタ6の間、及び/又はチューブ5A及び/又はバッグ4又はその区画4A~4Cの間にシールを含む又は形成する。
【0285】
この実施形態では、コネクタ6は、コネクタハウジング6A、搬送要素9に対するポート6B、流体接続部5に対するアダプタ6C、及び/又はコネクタ6と搬送要素9の間の流体接続部を密封するためのシール6Dを好ましくは含む。
【0286】
図16から
図18は、別の実施形態によるバッグ4、流体接続部5、及びコネクタ6を示している。
【0287】
図16から
図18に図示の実施形態では、コネクタ6は、保持デバイス21(図示せず)及び/又はハウジング部分7(図示せず)、特にその底部に好ましくは剛的に/不動に接続される。
【0288】
特に、コネクタ6は、ネブライザ1、特にその内側部分17又はハウジング18に対するリザーバ3又はハウジング部分7の回転がコネクタ6の回転を生成するようにハウジング部分7に取り付けられる。
【0289】
この実施形態では、コネクタ6は、リザーバ3の底部29から上部まで延びるスタンドパイプとして好ましくは具現化される。
【0290】
コネクタハウジング6Aは、好ましくは、少なくとも本質的に円筒形及び/又は縦長であり、及び/又はリザーバ3の底部29から上部まで延びる。
【0291】
好ましくは、コネクタハウジング6Aは、リザーバ3又はハウジング部分7の底部29に剛的に取り付けられたコネクタ6のベースを含む又は形成する。
【0292】
好ましくは、コネクタハウジング6Aは、コネクタハウジング6Aを通って延びる流体チャネルを含む又は形成する。
【0293】
ポート6Bは、好ましくは、搬送要素9(図示せず)を密封的に受け入れるようになっている。
図18において最も明確に見られるように、搬送要素9は、ポート6Bによって軸線方向に誘導され、及び/又はシール6Dによって半径方向に密封することができる。
【0294】
この実施形態では、シール6Dは、コネクタハウジング6A及び/又はポート6B内に挿入されたインサートとして具現化される。
【0295】
好ましくは、ポート6Bは、コネクタ6の軸線方向端部又は上部を含む又は形成する。
【0296】
アダプタ6Cは、バッグ4とコネクタハウジング6Aの間に(剛的)流体接続部を好ましくは含む又は形成する。
【0297】
特に、アダプタ6Cは、流体チャネルを含む又は形成し、好ましくは、流体チャネルは、ハウジング部分7内で半径方向に延びる。
【0298】
アダプタ6Cは、少なくとも本質的に円筒形であり、及び/又はバッグ4及び/又はその区画4A~4Cのうちの1つに取り付けられた及び/又はこれらの中に挿入されたフランジを含む又は形成する。
【0299】
この実施形態では、コネクタハウジング6A、ポート6B、アダプタ6C、及び/又はシール6Dは、別々の部分として具現化される。しかし、コネクタハウジング6A、ポート6B、アダプタ6C、及び/又はシール6Dが一体的に及び/又は1つの部品として形成される構成的ソリューションも可能である。
【0300】
上述のように、この実施形態によるコネクタ6は、ハウジング部分7に好ましくは剛的に接続され、及び/又はハウジング部分7及び/又はバッグ4に対して不動である。従って、ネブライザ1の引張及び/又は作動中に、搬送要素9及び/又はホルダ14は、コネクタ6に対して移動する。これは、往復する搬送要素9と共に移動されることになる質量の更なる最小化を可能にし、従って、容易な作動及び最適化された計量又はコンパクトな構成をサポートする。
【0301】
この実施形態では、ホルダ14(図示せず)は、インジケータデバイス51、特にその作動要素56の駆動及び/又は作動のための駆動部分60を含む又は形成すると考えられる。
【0302】
説明した実施形態の個々の特徴、態様、及び/又は原理は、必要に応じて互いに組み合わせることができ、特に図示のネブライザ1に対して使用することができるが、類似の又は異なるネブライザにおいても使用することができる。
【0303】
独立式の機器などとは異なり、本提案のネブライザ1は、可搬であるように好ましくは設計され、特にモバイル手動デバイスである。
【0304】
しかし、本提案のソリューションは、本明細書で特定的に説明するネブライザ1においてだけではなく、他のネブライザ又は吸入器、又は液体製剤の送出のための他のデバイスにおいても使用することができる。
【0305】
好ましくは、流体2は、上述のように液体であり、特に水性医薬製剤又はエタノール性医薬製剤である。しかし、流体2は、いずれかの他の医薬製剤又は懸濁液などとすることができる。
【0306】
好ましい医薬流体2の好ましい成分及び/又は処方は、特にWO 2009/115200 A1の好ましくは25ページから40ページ、又はEP2 614 848 A1の段落0040から0087に列挙されており、これらの文献は引用によって本明細書に組み込まれている。特に、これらは、水溶液又は非水溶液、混合物、エタノールを含有する製剤、又はいかなる溶剤も含有しない製剤などである場合がある。
【0307】
更に、本発明の独立した態様を以下に列挙する。
【0308】
1.流体(2)のためのネブライザ(1)であって、流体(2)の複数の投与量を含むリザーバ(3)と、流体(2)の投与量をリザーバ(3)から引き出し、噴霧のためにそれぞれの投与量を加圧するための流体ポンプ(8)とを含み、ネブライザ(1)が、流体ポンプ(8)を駆動するための及び/又は噴霧のためのエネルギストア又はドライブを含み、リザーバ(3)又はそのタンク又はバッグ(4)が、エネルギストア又はドライブの周りに配置され、及び/又はリザーバ(3)又はそのタンク又はバッグ(4)が、流体ポンプ(8)又はそのポンプ又は圧力チャンバ(11)の周りに少なくとも部分的に配置され、及び/又は流体ポンプ(8)又は関連のエネルギストアが、リザーバ(3)の手動回転によって作動又は引張され、及び/又は流体ポンプ(8)が、往復搬送要素(9)を含み、リザーバ(3)が、ネブライザ(1)によって非往復的に保持され、可撓性流体接続部(5)を通して搬送要素(9)と流体的に接続されるか又は接続可能であり、及び/又はリザーバ(3)が、態様5から33のうちのいずれか1つに従って構成されることを特徴とするネブライザ(1)。
【0309】
2.リザーバ(3)が、異なる流体(2A、2B)を有する複数の区画又はバッグ(4A、4B)を含むことを特徴とする態様1に記載のネブライザ。
【0310】
3.リザーバ(3)、ネブライザ(1)、又は流体ポンプ(8)が、異なる流体(2A、2B)を好ましくは噴霧の直前に混合するための混合チャンバ(36)を含むことを特徴とする態様2に記載のネブライザ。
【0311】
4.リザーバ(3)及び/又はネブライザ(1)が、リザーバ(3)をネブライザ(1)に圧力嵌め式、嵌合方式、及び/又はスナップ式に取り付けることができるような保持要素(19)を含むことを特徴とする先行態様のいずれか1つに記載のネブライザ。
【0312】
5.ネブライザ(1)のためのリザーバ(3)であって、噴霧されることになる流体(2)の複数の投与量を有するタンク又はバッグ(4)と、ハウジング部分(7)とを含み、タンク又はバッグ(4)が、平坦であり、及び/又はハウジング部分(7)内で環状及び/又は周方向に延び、及び/又はタンク又はバッグ(4)が、その主延伸において湾曲し、及び/又はリザーバ(3)が、タンク又はバッグ(4)をネブライザ(1)に流体的に接続するための可撓性流体接続部(5)及びコネクタ(6)を含むことを特徴とするリザーバ(3)。
【0313】
6.タンク又はバッグ(4)が、異なる流体(2A、2B)を有する別々の区画を含むことを特徴とする態様5に記載のリザーバ。
【0314】
7.リザーバ(3)が、異なる流体(2A、2B)を有する複数のタンク又はバッグ(4)を含むことを特徴とする態様5に記載のリザーバ。
【0315】
8.タンク又はバッグ(4)の環状又は円周の延伸が、その軸線方向延伸又はハウジング部分(7)の軸線方向延伸よりも大きいことを特徴とする態様5から7のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0316】
9.タンク又はバッグ(4)が、溶接シート材料によって形成されることを特徴とする態様5から8のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0317】
10.リザーバ(3)が、その納入状態では初回使用前に又はリザーバ(3)がネブライザ(1)に接続されるまでコネクタ(6)を定められた位置に保持するための保持デバイス(21)を含むことを特徴とする態様5から9のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0318】
11.保持デバイス(21)が、リザーバ(3)又はコネクタ(6)がネブライザ(1)に接続された後にコネクタ(6)を解除し、及び/又はコネクタ(6)の往復移動を可能にすることを特徴とする態様10に記載のリザーバ。
【0319】
12.可撓性流体接続部(5)が、可撓性チューブ(5A)によって形成される又はそれを含むことを特徴とする態様5から11のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0320】
13.タンク又はバッグ(4)が、使用時にコネクタ(6)が特に往復方式で移動可能である間にハウジング部分(7)内で不動に保持されることを特徴とする態様5から12のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0321】
14.タンク又はバッグ(4)が、交換可能及び/又は圧壊可能であることを特徴とする態様5から13のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0322】
15.リザーバ(3)が、流体(2)を投与量単位で引き出すのを支援するために流体(2)を好ましくは一時的に加圧するためのポンプデバイス(39)を含むことを特徴とする態様5から14のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0323】
16.ポンプデバイス(39)が、引張過程及び/又は噴霧過程中の往復移動又はストローク的移動によって作動されることを特徴とする15に記載のリザーバ。
【0324】
17.ポンプデバイス(39)が、空気ポンプとして具現化され、及び/又はタンク又はバッグ(4)に収容されている流体(2)を好ましくはリザーバ(3)のハウジング部分(7)及び/又は空間(28)内の空気を加圧することによって加圧するようになっており、好ましくは、空間(8)が、タンク又はバッグ(4)を受け入れるようになっていることを特徴とする態様15又は16に記載のリザーバ。
【0325】
18.ポンプデバイス(39)が、タンク又はバッグ(4)から流体(2)を投与量単位で引き出すのを支援するためにリザーバ(3)内に、特にそのハウジング部分(7)内に空気をポンピングするためのピストン/シリンダ配置を含む又は形成し、及び/又はコネクタ(6)が、ポンプデバイス(39)のためのピストンを含む又は形成し、及び/又はハウジング部分(7)が、ポンプデバイス(39)のためのシリンダを含む又は形成することを特徴とする態様15から17のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0326】
19.ポンプデバイス(39)が、ベローズとして具現化され、及び/又はそこに収容された流体(2)を加圧するための圧縮可能チャンバ(36)を含むことを特徴とする態様15又は16に記載のリザーバ。
【0327】
20.リザーバ(3)が、流体(2)を好ましくはタンク又はバッグ(4)内で特に常に及び/又はリザーバ(3)の引張又は作動とは独立に加圧するための加圧デバイス(50)、好ましくは、加圧バネを含むことを特徴とする態様5から19のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0328】
21.加圧デバイス(50)が、タンク又はバッグ(4)に対して、特にタンク又はバッグ(4)の平坦な側面に対して半径方向に押圧することを特徴とする態様20に記載のリザーバ。
【0329】
22.ネブライザ(1)のためのリザーバ(3)であって、噴霧されることになる流体(2)の複数の投与量を有するタンク又はバッグ(4)と、リザーバ(3)によって実施された又は依然として可能な使用回数を計数する又は表示するためのインジケータデバイス(51)とを含み、インジケータデバイス(51)が、リザーバ(3)の第1の軸線方向端部及び/又は底部を含む又は形成し、かつリザーバ(3)の第2の軸線方向端部及び/又は上部から作動される/作動可能であり、及び/又はリザーバ(3)が、タンク又はバッグ(4)をネブライザ(1)と流体的に接続するためのコネクタ(6)を含み、インジケータデバイス(51)が、コネクタ(6)をタンク又はバッグ(4)に対して移動することによって作動され、及び/又はリザーバ(3)が、インジケータデバイス(51)を駆動するための駆動部分(60)に対する偏心直線ガイダンスを含む又は形成し、及び/又はリザーバ(3)が、タンク又はバッグ(4)をネブライザ(1)に流体的に接続するための可撓性流体接続部(5)を含み、流体接続部(5)が、タンク又はバッグ(4)と同じ材料で生成されたカバー(5B)を含むことを特徴とするリザーバ(3)。
【0330】
23.リザーバ(3)が、態様5から21のうちのいずれか1つに従って構成されることを特徴とする態様22に記載のリザーバ。
【0331】
24.タンク又はバッグ(4)が、2よりも多い区画を含み、区画が、互いに向けて特にU字形方式で、及び/又はタンク又はバッグ(4)がコネクタ(6)を半径方向に少なくとも部分的に覆うように曲げられることを特徴とする態様22又は23に記載のリザーバ。
【0332】
25.インジケータデバイス(51)が、リザーバ(3)のハウジング部分(7)に直接及び/又は剛的に固定されることを特徴とする態様22から24のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0333】
26.インジケータデバイス(51)が、好ましくはリング状のインジケータ要素(55)と、インジケータ要素(55)を回転送りさせるための好ましくは往復可能な作動要素(56)とを含むことを特徴とする態様22から25のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0334】
27.インジケータデバイス(51)が、トランスミッション(57)を含み、作動要素(56)が、トランスミッション(57)を通じてインジケータ要素(55)に機械的に結合され、及び/又は作動要素(56)の直線移動が、トランスミッション(57)を通じてインジケータ要素(55)の回転に変換されることを特徴とする態様26に記載のリザーバ。
【0335】
28.コネクタ(6)が、インジケータデバイス(51)を駆動するための特にインジケータデバイス(51)の作動要素(56)を駆動するための駆動部分(60)を含む又は形成することを特徴とする態様22から27のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0336】
29.コネクタ(6)が、リザーバ(3)の第2の軸線方向端部及び/又は上部を含む又は形成することを特徴とする態様22から28のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0337】
30.コネクタ(6)が、ハウジング部分(7)内で好ましくは直線ガイダンスによって軸線方向に誘導される及び/又は周方向に保持されることを特徴とする態様22から29のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0338】
31.コネクタ(6)が、ハウジング部分(7)内に偏心的に配置され、及び/又はコネクタ(6)の長手軸線が、ハウジング部分(7)の長手軸線から半径方向に離間することを特徴とする態様22から30のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0339】
32.直線ガイダンスが、コネクタ(6)又はハウジング部分(7)内の長手溝によって形成されることを特徴とする態様22から31のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0340】
33.流体接続部(5)のカバー(5B)とタンク又はバッグ(4)とが一体的に形成されることを特徴とする態様22から32のいずれか1つに記載のリザーバ。
【0341】
34.流体(2)のためのネブライザ(1)であって、流体(2)の複数の投与量を含むタンク又はバッグ(4)を有するリザーバ(3)と、リザーバ(3)から流体(2)の投与量を引き出し、噴霧のためにそれぞれの投与量を加圧するための流体ポンプ(8)とを含み、流体ポンプ(8)が、流体ポンプ(8)をリザーバ(3)と流体的に接続するための搬送要素(9)を含み、リザーバ(3)が、リザーバ(3)を搬送要素(9)に流体的に接続するためのコネクタ(6)を含み、かつリザーバ(3)が、リザーバ(3)によって実施された又は依然として可能な使用回数を計数する又は表示するためのインジケータデバイス(51)を含み、インジケータデバイス(51)が、ネブライザ(1)の軸線方向端部及び/又は底部を含む又は形成し、及び/又はリザーバ(3)のハウジング部分(7)が、流体ポンプ(8)に非往復方式で取り付けられ、かつコネクタ(6)が、インジケータデバイス(51)の作動に向けてタンク又はバッグ(4)に対して軸線方向に移動可能であり、及び/又は流体ポンプ(8)が、インジケータデバイス(51)を駆動するための駆動部分(60)を含み、駆動部分(60)が、コネクタ(6)の隣でリザーバ(3)内に延び、及び/又はリザーバ(3)が、態様5から33のうちのいずれか1つに従って構成されることを特徴とするネブライザ(1)。
【0342】
35.ネブライザ(1)が、態様1から4のうちのいずれか1つに従って構成されることを特徴とする態様34に記載のネブライザ。
【0343】
36.ネブライザ(1)が、流体ポンプ(8)をコネクタ(6)と機械接続するためのホルダ(14)を含み、ホルダ(14)が、コネクタ(6)と共に回転可能及び/又は軸線方向に往復可能であることを特徴とする態様34又は35に記載のネブライザ。
【0344】
参照番号のリスト
1 ネブライザ
2 流体
3 リザーバ
4 バッグ
4A バッグ/区画
4B バッグ/区画
4C バッグ/区画
5 流体接続部
5A チューブ
5B カバー
6 コネクタ
6A コネクタハウジング
6B ポート
6C アダプタ
6D シール
7 ハウジング部分
8 流体ポンプ
9 搬送要素
10 逆止弁
11 圧力チャンバ
12 ノズル
13 マウスピース
14 ホルダ
15 駆動バネ
16 阻止要素
17 内側部分
18 ハウジング
19 保持要素
20 隔壁
21 保持デバイス
22 付勢デバイス
23 カバー
24 レセプタクル
25 中心部分
26 内側部分
27 末端部分
28 空間
29 底部
30 止め具
31 係合要素
32 陥凹
33 ヘッド
34 シャフト
35 端部
36 混合チャンバ
37 フィルタ
38 保持要素
39 ポンプデバイス
39A 密封要素
39B 溝
39C エアリーク
40 シート
41 シート
42 長手継目
43 横断継目
44 入口
45 出口
46 中間継目
47 接続要素
48 弁
49 開口部
50 加圧デバイス
51 インジケータデバイス
52 インジケータハウジング
53 窓
54 マーキング
55 インジケータ要素
56 作動要素
57 トランスミッション/ギア
57A シャフト
57B 第1の歯車
57C 第2の歯車
57D ラチェット
58 軸受セクション
59 作動バネ
60 駆動部分
A エアロゾル
R リザーバの軸線
N ネブライザの軸線
S 分離線