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特許7419739情報処理装置、情報処理システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240116BHJP
   G06Q 10/06 20230101ALI20240116BHJP
【FI】
H04N1/00 350
G06Q10/06
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019188056
(22)【出願日】2019-10-11
(65)【公開番号】P2021064866
(43)【公開日】2021-04-22
【審査請求日】2022-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】紅林 誠
【審査官】橘 高志
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-157336(JP,A)
【文献】特開2012-020529(JP,A)
【文献】特開2016-174229(JP,A)
【文献】特開2005-157455(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06Q 10/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
書に対して行うべき一連の処理が設定された1つの機能を、機能画像として表示するよう制御する第1表示制御手段と、
表示された複数の前記機能画像のうち1つが選択された際に、前記機能によって処理された1つの文書の縮小画像を表示するよう制御する第2表示制御手段と、を備え
前記一連の処理は、複数の段階処理を含み、
前記第2表示制御手段は、前記縮小画像を前記段階処理ごとに表示するよう制御するとともに、前記段階処理間における複数の差分を予め定められた順序に従って強調して表示するよう制御する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記文書は、他のユーザが作成した文書であり、
前記第1表示制御手段は、前記文書が前記他のユーザの作成した文書である旨を表示するよう制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
書に対して行うべき一連の処理が設定された1つの機能を、機能画像として表示するよう制御する第1表示制御手段と、
表示された複数の前記機能画像のうち1つが選択された際に、前記機能によって処理された1つの文書の縮小画像を表示するよう制御する第2表示制御手段と、
前記機能及び前記縮小画像を表示する表示手段と、を備え
前記一連の処理は、複数の段階処理を含み、
前記第2表示制御手段は、前記縮小画像を前記段階処理ごとに表示するよう制御するとともに、前記段階処理間における複数の差分を予め定められた順序に従って強調して表示するよう制御する、
情報処理システム。
【請求項4】
コンピュータを、
書に対して行うべき一連の処理が設定された1つの機能を、機能画像として表示するよう制御する第1表示制御手段と、
表示された複数の前記機能画像のうち1つが選択された際に、前記機能によって処理された1つの文書の縮小画像を表示するよう制御する第2表示制御手段、として機能させるためのプログラムであって、
前記一連の処理は、複数の段階処理を含み、
前記第2表示制御手段は、前記縮小画像を前記段階処理ごとに表示するよう制御するとともに、前記段階処理間における複数の差分を予め定められた順序に従って強調して表示するよう制御する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザが意図しない内容で指示書の処理が実行されることを未然に防止するサービス処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載されたサービス処理装置は、実行すべきジョブフローが記述された複数の指示書の中から、ユーザが実行を指示した指示書の内容にしたがって処理を実行するサービス処理装置であって、ユーザが今回の処理で実行対象とする指示書の内容が、当該ユーザによる前回の処理実行時から変更されているかどうかを判断する判断手段と、実行対象とする指示書の内容が変更されていると判断した場合に、その旨をユーザに通知する通知手段とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007―329785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多くの文書に行うべき処理がある場合、ユーザは自身が所望する処理がどこにあるのか判断し難い場合がある。
【0006】
本発明の課題は、文書の種別に応じて、文書に対して行うべき一連の処理が1つの機能として設定されている場合において、該機能の過去の処理結果を表示しない場合と比較して、ユーザが該機能の処理内容を把握しやすくする情報処理装置、情報処理システム、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]書に対して行うべき一連の処理が設定された1つの機能を、機能画像として表示するよう制御する第1表示制御手段と、
表示された複数の前記機能画像のうち1つが選択された際に、前記機能によって処理された1つの文書の縮小画像を表示するよう制御する第2表示制御手段と、を備え
前記一連の処理は、複数の段階処理を含み、
前記第2表示制御手段は、前記縮小画像を前記段階処理ごとに表示するよう制御するとともに、前記段階処理間における複数の差分を予め定められた順序に従って強調して表示するよう制御する、情報処理装置。
]前記文書は、他のユーザが作成した文書であり、
前記第1表示制御手段は、前記文書が前記他のユーザの作成した文書である旨を表示するよう制御する、[1]に記載の情報処理装置。
書に対して行うべき一連の処理が設定された1つの機能を、機能画像として表示するよう制御する第1表示制御手段と、
表示された複数の前記機能画像のうち1つが選択された際に、前記機能によって処理された1つの文書の縮小画像を表示するよう制御する第2表示制御手段と、
前記機能及び前記縮小画像を表示する表示手段と、を備え
前記一連の処理は、複数の段階処理を含み、
前記第2表示制御手段は、前記縮小画像を前記段階処理ごとに表示するよう制御するとともに、前記段階処理間における複数の差分を予め定められた順序に従って強調して表示するよう制御する、情報処理システム。
]コンピュータを、書に対して行うべき一連の処理が設定された1つの機能を、機能画像として表示するよう制御する第1表示制御手段と、
表示された複数の前記機能画像のうち1つが選択された際に、前記機能によって処理された1つの文書の縮小画像を表示するよう制御する第2表示制御手段、として機能させるためのプログラムであって、
前記一連の処理は、複数の段階処理を含み、
前記第2表示制御手段は、前記縮小画像を前記段階処理ごとに表示するよう制御するとともに、前記段階処理間における複数の差分を予め定められた順序に従って強調して表示するよう制御する、プログラム。
【発明の効果】
【0008】
請求項1、及びに係る発明によれば、文書に行うべき一連の処理が1つの機能として設定されている場合において、該機能の過去の処理結果を表示しない場合と比較して、ユーザが該機能の処理内容を把握しやすくすることができるとともに、ユーザが過去に実行した一連の処理の結果を個別の処理別に確認し、当該一連の処理の内容を詳細に把握することができる。
求項に係る発明によれば、ユーザが過去に一連の処理を実行した実績がない場合において、他のユーザの過去の一連の処理の実施による結果を参照することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
図2図2は、ユーザ端末の表示部に表示される一覧画面の一例を示す図である。
図3図3は、処理内容テーブルの一例を示す図である。
図4図4は、履歴情報テーブルの一例を示す図である。
図5図5は、ユーザ端末の表示部に表示される一連の処理表示画面の一例を示す図である。
図6図6は、前回処理結果画面に表示される「プロセス」ボタンに対応する前回処理画像の一例を示す図である。
図7図7は、前回処理結果画面に表示される「プロセス」ボタンに対応する前回処理画像の一例を示す図である。
図8図8は、図7に示す前回処理画像の一部を拡大表示する前回処理結果画面の一例を示す図である。
図9図9は、ユーザ端末の表示部に表示される入力画面の一例を示す図である。
図10図10は、情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図中、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
【0011】
[実施の形態の要約]
本実施の形態に係る情報処理装置は、文書の種別ごとに設けられており、文書に対して行うべき一連の処理が設定された1つの機能を、機能画像として表示するよう制御する第1表示制御手段と、表示された複数の機能画像のうち1つが選択された際に、機能によって処理された1つの文書の縮小画像を表示するよう制御する第2表示制御手段と、を備える。
【0012】
「一連の処理」とは、処理対象の文書ファイルに対して実行される個別の処理とその実行順のことをいう。
【0013】
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。この情報処理システム100は、サーバ等の情報処理装置1と、情報処理装置1に外部ネットワーク3及び内部ネットワーク4を介して接続された複数のユーザ端末2とを備える。なお、ユーザ端末2は、1つでもよい。
【0014】
ユーザ端末2は、CPU(Central Processing Unit)、インターフェース等で実現される制御部と、液晶ディスプレイ等のディスプレイで実現される表示部と、プログラムや各種データを記憶する記憶部と、キーボード、マウス等で実現される入力部とを備える。ユーザ端末2は、本実施の形態では、パーソナルコンピュータ(PC)である。制御部で動作するプログラムには、Webページを閲覧するためのWebブラウザが含まれる。なお、ユーザ端末2は、ノートパソコン等の携帯型情報処理端末、多機能携帯電話(スマートフォン)等の移動通信端末でもよい。
【0015】
ユーザ端末2は、Webブラウザ経由で情報処理装置1にアクセスし、情報処理装置1から送信された一覧画面101、一連の処理表示画面130、前回処理結果画面1320、入力画面141等を表示し、入力部で入力されたデータを情報処理装置1に送信する。
【0016】
情報処理装置1は、この情報処理装置1の各部を制御する制御部10と、プログラム21や各種データを記憶する記憶部20と、外部ネットワーク3と接続する通信部30とを備える。
【0017】
制御部10は、CPU、インターフェース等で実現される。CPUはプログラム21を実行することにより、受付手段11、ファイル処理手段12、第1表示制御手段13、第2表示制御手段14、生成手段15等として機能する。各手段11~15については後述する。
【0018】
記憶部20は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク等から構成され、プログラム21、画面情報22、処理内容テーブル23(図3参照)、履歴情報テーブル24(図4参照)等を記憶する。
【0019】
画面情報22は、一覧画面101、一連の処理表示画面130、前回処理結果画面1320、入力画面141、初回実行画面等の画面情報を含む。
【0020】
図2は、一覧画面101の一例を示す図である。一覧画面101は、アイコン画像120A~120M(以下、これらを総称するときは「アイコン画像120」ともいう。)を含む。アイコン画像120は、ユーザが文書ファイルをいずれか1つのアイコン画像120A~120M上にドラッグアンドドロップすると、文書ファイルに対してアイコン画像120に対応する処理を情報処理装置1に実行させる。
【0021】
アイコン画像120とは、文書ファイルの処理を色と形状の組み合わせで表したものをいうが、要素として模様や文字、記号等を含んだものでもよく、文字や記号のみで表示されるものでもよい。
【0022】
図3は、処理内容テーブル23の一例を示す図である。処理内容テーブル23は、「アイコンID」、「一連の処理」等の項目を有する。「アイコンID」には、アイコン画像を識別するアイコンIDが記録される。
【0023】
「一連の処理」は、文書ファイル等のデータに対して実行される具体的な処理の内容を示すものである。ここで、一連の処理とは、アイコン画像120に対応する一連の処理を構成する個別の処理とその実行順のことをいう。同図には、個別の処理として、例えばXX、YY、ZZが示されているが、XX、YY、ZZは、例えばそれぞれスキャン、承認を求める処理、採番処理である。
【0024】
図4は、履歴情報テーブル24の一例を示す図である。履歴情報テーブル24は、「履歴ID」、「ユーザID」、「アイコンID」、「一連の処理」、「前回処理画像情報」、「差分情報」等の項目を有する。「履歴ID」には、前回実行された一連の処理の履歴を識別する履歴IDが記録される。「ユーザID」には、ユーザ端末2を操作したユーザを識別するユーザIDが記録される。「前回処理画像情報」には、前回処理画像131A、132A、133Aの情報が記録される。前回処理画像131A、132A、133Aは、1つの文書の縮小画像の一例である。
【0025】
前回処理画像131A、132A、133Aは、前回実行された個別の処理の実行の結果を示す文書ファイルの画像のことをいう。差分情報は、個別の処理間の前回処理画像を対比して検出された差分とその差分の位置情報を関連付けたもののことをいう。
【0026】
履歴情報テーブル24に画像情報として記録されている前回処理画像131A、132A、133Aは、例えば、スクリーンショットの画像などである。
【0027】
図5は、情報処理装置1がユーザ端末2の表示部に表示させる一連の処理表示画面130の一例を示す図である。一連の処理表示画面130は、アイコン画像120に対応する一連の処理を表示するものである。一連の処理表示画面130は、例えば、「スキャン」ボタン131、「承認」ボタン132、「採番」ボタン133、「終了」ボタン134(以下、これらを総称するときは「プロセス」ボタン131~134ともいう。)、ファイル処理手段12に文書ファイルの処理の実行を承諾させる「OK」ボタン135、文書ファイルの処理の実行をキャンセルする「キャンセル」ボタン136等を含む。アイコン画像120は、機能画像の一例である。機能画像は、一連の処理を実行する際にユーザが選択する画像であり、一連の処理がユーザにとって判別できればよい。少なくとも異なる一連の処理は、異なる機能画像で表されている。
【0028】
各「プロセス」ボタン131~134は、一連の処理を構成する個別の処理に対応する。個別の処理は、段階処理の一例である。
【0029】
前回処理結果画面1320は、各「プロセス」ボタン131~133に対応する前回処理画像131A、132A、133Aを画面上に表示させるものである。
【0030】
次に、制御部10の各手段11~15について説明する。
【0031】
受付手段11は、ユーザID及びパスワードをユーザ端末2から受け付け、認証処理を実行する。受付手段11は、画面情報の要求、一連の処理の実行の指示、アイコン画像120Mに対応するアイコンID、ユーザ端末2に表示された画面上の各ボタンの操作、及び入力画面141から入力された属性情報をユーザ端末2から受け付ける。
【0032】
ファイル処理手段12は、一連の処理を構成する個別の処理を実行して入力された文書ファイルを処理する。
【0033】
第1表示制御手段13は、文書の種別ごとに設けられており、文書に対して行うべき一連の処理が設定された1つの機能を、アイコン画像120として表示するよう制御する。
【0034】
第2表示制御手段14は、表示された複数の一連の処理のうち1つが選択された際に、一連の処理によって処理された前回処理画像を表示するよう制御する。第2表示制御手段14は、前回処理画像を個別の処理ごとに表示するよう制御する。第2表示制御手段14は、さらに個別の処理間における差分情報を強調して表示するよう制御する。
【0035】
ここで、個別の処理間における差分情報を強調して表示するとは、差分情報を前回処理画像の他の部分と異なる態様で表示することをいい、拡大表示、色、フォント等が含まれる。
【0036】
生成手段15は、一連の処理を生成する。なお、このときアイコン画像120を生成してもよい。また、生成手段15は、生成された個別の処理間の前回処理画像を対比して両者の差分を検出し、両者の差分及び差分の位置情報が関連付けられた差分情報を生成を生成する。さらに、生成手段15は、ユーザID、アイコンID及び一連の処理を履歴情報テーブル24に記録する。
【0037】
(本実施の形態の動作)
次に、情報処理システム100の動作の一例について図2図5図10を参照して説明する。
【0038】
(1)基本的動作
情報処理装置1の基本的動作について説明する。
【0039】
ユーザは、ユーザ端末2の入力部を操作してユーザID及びパスワードを入力し、情報処理システム100にログインする。情報処理装置1の受付手段11は、ログインに用いられたユーザID及びパスワードをユーザ端末2から受け付け、認証処理を実行する。
【0040】
認証が成立し、受付手段11が一覧画面101の要求をユーザ端末2から受け付ける。第1表示制御手段13は、画面情報22から読み出した一覧画面101の情報を通信部30により外部ネットワーク3を介してユーザ端末2に送信し、一覧画面101をユーザ端末2の表示部に表示させる。
【0041】
ユーザが一覧画面101上のいずれか1つのアイコン画像120A~120M、例えば、アイコン画像120M上に文書ファイルをドラッグアンドドロップして入力すると、情報処理装置1の受付手段11は、文書ファイル及び選択されたアイコン画像120Mに対応するアイコンIDを処理の実行の要求とともにユーザ端末2から受け付ける。
【0042】
図9は、情報処理装置1がユーザ端末2の表示部に表示させる入力画面141の一例を示す図である。入力画面141は、文書ファイルの契約書番号、契約先等の属性情報をユーザに入力させる画面である。第1表示制御手段13は、画面情報22から図9に示す入力画面141の情報を読み出し、入力画面141の情報を通信部30により外部ネットワーク3を介してユーザ端末2に送信し、入力画面141をユーザ端末2の表示部に表示させる。受付手段11は、入力部から入力画面141を介して入力された文書ファイルの契約書番号、契約先等の属性情報を受け付ける。なお、ファイル名、文書種類、文書タイトルは、文書ファイルから抽出して自動的に入力してもよい。
【0043】
ファイル処理手段12は、入力された属性情報、及び処理内容テーブル23の「一連の処理」から読み出したアイコンIDに対応する一連の処理を実行する。
【0044】
一連の処理は、文書の種別ごとに設定されたものである。文書の種別には、例えば、見積書、契約書、発注書等がある。
【0045】
ファイル処理手段12は、一連の処理を構成する個別の処理ごとに処理の結果である文書ファイル、及び当該文書ファイルから生成された前回処理画像を生成し、それらを記憶部20に記憶する。
【0046】
生成手段15は、生成された個別の処理間の前回処理画像を対比して両者の差分を検出し、両者の差分及び差分の位置情報が関連付けられた差分情報を生成して前回処理画像に付与する。例えば、一連の処理が処理XX 、処理YY、処理ZZであった場合、処理XXの前回処理画像と処理YYの前回処理画像との差分情報を処理YYの前回処理画像に付与する。処理YYの前回処理画像と処理ZZの前回処理画像との差分情報を処理ZZの前回処理画像に付与する。
【0047】
生成手段15は、ユーザID、アイコンID、及び一連の処理が履歴情報テーブル24に記録されているか否かを判断する。
【0048】
ユーザID、アイコンID、及び一連の処理が履歴情報テーブル24に記録されている場合、生成手段15は、履歴情報テーブル24の当該ユーザID、当該アイコンID、当該一連の処理に対応する前回処理画像情報、及び差分情報の項目を上書きする。なお、履歴情報テーブル24は、ファイル処理手段12が生成した文書ファイルの処理の時刻を示す時刻情報を同時に記録していてもよい。
【0049】
ユーザID、アイコンID、及び一連の処理が履歴情報テーブル24に記録されていない場合、生成手段15は、ユーザID、アイコンID、一連の処理、前回処理画像情報、及び差分情報を新規の履歴IDとともに履歴情報テーブル24に記録する。
【0050】
なお、履歴情報テーブル24に記録された時刻情報が所定の期間(例えば、6ヶ月)より古い場合、ユーザID、アイコンID、及び一連の処理が履歴情報テーブル24に記録されている場合であっても、生成手段15は、ユーザID、アイコンID、一連の処理、前回処理画像情報、差分情報、及び時刻情報を新規の履歴IDとともに履歴情報テーブル24に記録し、古い時刻情報が関連付けられている履歴IDに対応するユーザID、アイコンID、一連の処理、前回処理画像情報、及び差分情報を履歴情報テーブル24から削除してもよい。
【0051】
ファイル処理手段12は、一連の処理が実行された文書ファイルを通信部30を介して送信先(例えば、ユーザ端末2、図示しないストレージ等)に送信する。
【0052】
(2)自己の過去の処理の実行の結果を利用する場合
自己の過去の処理の実行の結果が記録されている場合における情報処理装置1の動作について、図10に従って説明する。図10は、情報処理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0053】
前述したように、ユーザは、ユーザ端末2からユーザID及びパスワードを入力してログインし、一覧画面101の表示(S1)、文書ファイルの入力(S2)を行う。
【0054】
第1表示制御手段13は、ログイン中のユーザIDと同一のユーザID及び選択されたアイコン画像120に対応するアイコンIDと同一のアイコンIDが履歴情報テーブル24に記録されているか否かを判断する(S3)。
【0055】
同一のユーザID及び同一のアイコンIDが履歴情報テーブル24に記録されていると判断された場合(S3:Yes)、第1表示制御手段13は当該アイコンIDに対応する一連の処理を処理内容テーブル23から読み出して通信部30により外部ネットワーク3を介してユーザ端末2に送信し、当該一連の処理を図5に示す一連の処理表示画面130としてユーザ端末2の表示部に表示させる(S4)。
【0056】
情報処理装置1の受付手段11は、一連の処理表示画面130の「プロセス」ボタン131~134の操作をユーザ端末2から受け付ける(S5)。
【0057】
図6は、前回処理結果画面1320に表示される「プロセス」ボタンに対応する前回処理画像の一例を示す図である。第2表示制御手段14は、「プロセス」ボタン131~133に対応する処理XX、YY、ZZの実行の結果をそれぞれ示す前回処理画像131A、132A、133Aの前回処理画像情報を履歴情報テーブル24から読み出し、操作を受け付けた「プロセス」ボタンに対応する前回処理画像が前回処理結果画面1320の最前面に表示されるように表示させる(S6)。
【0058】
例えば、図5に示す一連の処理表示画面130の「承認」ボタン132が操作されると、第2表示制御手段14は、「承認」ボタン132に対応する処理YYの前回処理画像132Aが前回処理結果画面1320の最前面に表示されるように前回処理結果画面1320をユーザ端末2の表示部に表示させる。
【0059】
前回処理画像131Aは、「スキャン」ボタン131に対応する処理XXが実行された後の文書ファイルを示す。ここで、処理XXとは、ステップS2で入力された文書ファイルを画像として情報処理装置1に読み込む処理のことである。前回処理画像131Aは、一連の処理を構成する最初の個別の処理の実行の結果を示す画像であるため、差分情報は含まない。
【0060】
前回処理画像132Aは、「承認」ボタン132に対応する処理YYが実行された後の文書ファイルを示す。前回処理画像132Aは、前回処理画像131Aとの差分情報を含む。差分情報表示領域132aは、差分情報の位置情報を模式的に示すものである。なお、差分情報表示領域132aは、前回処理結果画面1320上に実際に表示されていなくてもよい。
【0061】
ここで、処理YYとは、承認者に承認を求める処理、具体的には、ファイル処理手段12に処理XXで入力された文書ファイルの「作成」欄にユーザの作成印を記載して当該文書ファイルを承認者である他のユーザの利用するユーザ端末2に送信して当該文書ファイルの「承認」欄に他のユーザの承認印の記載を依頼させ、その後承認印が記載された当該文書ファイルを受付手段11に受信させる処理である。すなわち、処理YYの処理結果である前回処理画像132Aは、処理XXで入力された当該文書ファイルの「作成」欄(差分情報表示領域132a)にユーザの作成印が記載されたものである。
【0062】
前回処理画像132Aは、差分情報表示領域132aにユーザの作成印が記載され、「承認」欄が空白となっている画像であるため、ユーザは、「承認」ボタン132に対応する処理YYがユーザの意図に沿ったものであると認識することができる。
【0063】
図7は、前回処理結果画面1320に表示される「プロセス」ボタンに対応する前回処理画像の一例を示す図である。図5に示す一連の処理表示画面130の「採番」ボタン133が操作されると、第2表示制御手段14は、「採番」ボタン133に対応する処理ZZの前回処理画像133Aが前回処理結果画面1320の最前面に表示されるように前回処理結果画面1320をユーザ端末2の表示部に表示させる。
【0064】
前回処理画像133Aは、「採番」ボタン133に対応する処理ZZが実行された後の文書ファイルを示す。前回処理画像133Aは、前回処理画像132Aとの差分情報を含む。差分情報表示領域133aは、差分情報の位置情報を模式的に示すものであり、「見積No.」欄及び「見積年月日」欄を含む。なお、差分情報表示領域133aは、前回処理結果画面1320上に実際に表示されていなくてもよい。
【0065】
ここで、処理ZZは、採番処理、具体的には、処理YYが実行された後に、ファイル処理手段12に当該文書ファイルの「見積No.」欄に見積番号を、「見積年月日」欄に処理ZZの実行日を記載させる処理である。
【0066】
「終了」ボタン134が操作されると、一連の処理を終了させる処理が行われる。
【0067】
受付手段11は、一連の処理表示画面130の全ての「プロセス」ボタン131~134の操作をユーザ端末2から受け付けたか否かを判断する(S7)。受付手段11が全ての「プロセス」ボタン131~134の操作をユーザ端末2から受け付けたと判断された場合(S7:Yes)、受付手段11は、一連の処理表示画面130の「OK」ボタン135が操作されたか否かを判断する(S13)。
【0068】
受付手段11が全ての「プロセス」ボタン131~134の操作をユーザ端末2から受け付けていないと判断された場合(S7:No)、受付手段11は、一連の処理表示画面130に含まれる別の「プロセス」ボタン、例えば、図5に示す「採番」ボタン133の操作をユーザ端末2から受け付ける(S5)。
【0069】
「OK」ボタン135が操作されたと判断された場合 (S13:Yes)、第1表示制御手段13は、画面情報22から図9に示す入力画面141の情報を読み出して、通信部30により外部ネットワーク3を介してユーザ端末2に送信し、入力画面141をユーザ端末2の表示部に表示させる。受付手段11は、入力部から入力画面141を介して入力された属性情報を受け付ける(S14)。
【0070】
ファイル処理手段12は、入力された属性情報及び処理内容テーブル23から読み出した一連の処理に基づき文書ファイルの処理を実行する(S15)。
【0071】
ファイル処理手段12は、一連の処理を構成する個別の処理ごとに個別の処理が実行された文書ファイルを一時的に記憶部20に記憶し、当該文書ファイルの内容を前回処理画像として生成する。
【0072】
生成手段15は、生成された個別の処理間の前回処理画像を対比して両者の差分を検出し、両者の差分及び差分の位置情報が関連付けられた差分情報を生成し、前回処理画像に付与する。
【0073】
ファイル処理手段12は、一連の処理が実行された文書ファイルを通信部30を介して送信先(例えば、ユーザ端末2、図示しないストレージ等)に送信する。
【0074】
一定時間内(例えば5分以内)に「OK」ボタン135が操作されなかったと判断された場合(S13:No)、ファイル処理手段12は、文書ファイルの処理を実行しない。
【0075】
同様に受付手段11が一連の処理表示画面130の「キャンセル」ボタン136の操作をユーザ端末2から受け付けた場合も、ファイル処理手段12は、文書ファイルの処理を実行しない。
【0076】
(3)他のユーザの過去の処理の実行の結果が記録されている場合における動作
次に、ログイン中のユーザIDと異なるユーザID及び選択されたアイコン画像120に対応するアイコンIDと同一のアイコンIDが履歴情報テーブル24に記録されているか否かを判断するステップ(ステップS8~S12)以降について述べる。
【0077】
文書ファイルが他のユーザが作成した文書ファイルである場合、第1表示制御手段13は、文書ファイルが他のユーザの作成した文書ファイルである旨を表示するよう制御する。ログイン中のユーザIDと同一のユーザID及び選択されたアイコン画像120に対応するアイコンIDと同一のアイコンIDが履歴情報テーブル24に記録されていないと判断された場合(S3:No)、受付手段11は、ログイン中のユーザIDと異なるユーザID及び選択されたアイコン画像120に対応するアイコンIDと同一のアイコンIDが履歴情報テーブル24に記録されているか否かを判断する(S8)。
【0078】
ログイン中のユーザIDと異なるユーザID及び選択されたアイコン画像120に対応するアイコンIDと同一のアイコンIDが履歴情報テーブル24に記録されていると判断された場合(S8:Yes)、第1表示制御手段13は、「ユーザが選択した処理を実行するのは初めてのため、別のユーザの過去の処理の実行結果を表示する」旨を含む初回実行画面(図示せず)の情報を画面情報22から読み出して通信部30により外部ネットワーク3を介してユーザ端末2に送信し、初回実行画面をユーザ端末2の表示部に表示させる。
【0079】
所定の時間(例えば5秒)経過後、第1表示制御手段13は、ステップS2で選択されたアイコン画像120に対応するアイコンIDに関連付けられた一連の処理を履歴情報テーブル24から読み出して通信部30により外部ネットワーク3を介してユーザ端末2に送信し、図5に示す一連の処理表示画面130として表示部に表示させる(S9)。なお、第1表示制御手段13は、初回実行画面上の「OK」ボタンが操作された場合にステップS9に進んでもよく、初回実行画面上の「キャンセル」ボタンが操作された場合に情報処理装置1の処理を中断してもよい。
【0080】
以降、ログイン中のユーザIDと同一のユーザID及び選択されたアイコン画像120に対応するアイコンIDと同一のアイコンIDが履歴情報テーブル24に記録されていると判断された場合(S3:Yes)と同様に、情報処理装置1は、ステップS4~S7に対応するステップS10~S12の処理を実行する。
【0081】
ログイン中のユーザIDと異なるユーザID及び選択されたアイコン画像120に対応するアイコンIDが履歴情報テーブル24に記録されていないと判断された場合(S8:No)、情報処理装置1は、前述したステップS14以降の処理を実行する。
【0082】
(変形例1)
図8は、図7で示す前回処理画像133Aの差分情報表示領域133aが拡大して表示された前回処理結果画面1320の一例を示す図である。図7で示す前回処理結果画面1320上の「拡大表示」ボタン133Bが操作されると、第2表示制御手段14は、図8に示す差分情報表示領域133aをユーザ端末2の表示部に拡大表示させる。
【0083】
前回処理画像133Aに含まれる差分情報は、処理YYで処理された文書ファイルに差分情報表示領域133aにおいて見積番号及び処理ZZの実行日時が記載されたものであるため、ユーザは、「採番」ボタン133に対応する処理ZZがユーザの意図に沿ったものであると認識することができる。
【0084】
差分情報表示領域133aが拡大表示されている場合において、前回処理画像133Aの「戻る」ボタン133Cが操作された場合、第2表示制御手段14は、差分情報表示領域133aの拡大表示を終了して、前回処理画像133Aを前回処理結果画面1320の最前面に表示させる。なお、その後前回処理画像133Aの「戻る」ボタン133Cがさらに操作された場合、第2表示制御手段14は、一連の処理表示画面130をユーザ端末2の表示部に表示させるようにしてもよい。
【0085】
同様に、前回処理画像132A上の「拡大表示」ボタン132Bが操作された場合、第2表示制御手段14は、差分情報表示領域132aをユーザ端末2の表示部に拡大表示させてもよい。
【0086】
(変形例2)
第2表示制御手段14は、複数の差分情報を予め定められた順序に従って表示するよう制御する。例えば、前回処理画像133Aに複数の差分情報が含まれている場合、第2表示制御手段14は、異なる差分情報の差分情報表示領域を切り替えて表示する「次へ」ボタン133D及び「戻る」ボタン133Eを前回処理結果画面1320上に表示させてもよい。例えば、受付手段11が、「次へ」ボタン133D及び「戻る」ボタン133Eの操作をユーザ端末2から受け付けた場合、第2表示制御部14は、拡大表示された差分情報表示領域133aに代えて、異なる差分情報の差分情報表示領域を前回処理結果画面1320上に拡大表示する。
【0087】
(変形例3)
情報処理装置1は、差分情報表示領域を強調表示する付箋を表示するための付箋情報を記憶部20に更に含んでいてもよい。第2表示制御部14は、付箋情報を記憶部20から読み出してユーザ端末2に送信し、第2表示制御部14は、差分情報の位置情報に基づき、前回処理結果画面1320上の差分情報表示領域の近傍に付箋表示させてもよい。
【0088】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施の形態は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々の変形、実施が可能である。
【0089】
制御部10の各手段は、それぞれ一部又は全部を再構成可能回路(FPGA:Field Programmable Gate Array)、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)等のハードウエア回路によって構成してもよい。
【0090】
また、本発明の要旨を変更しない範囲内で、上記実施の形態の構成要素の一部を省くことや変更することが可能である。
【0091】
また、本発明の要旨を変更しない範囲内で、上記実施の形態のフローにおいて、ステップの追加、削除、変更、入替え等が可能である。また、上記実施の形態で用いたプログラムをCD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。また、上記実施の形態で用いたプログラムをクラウドサーバ等の外部サーバに格納しておき、ネットワークを介して利用することができる。
【符号の説明】
【0092】
1…情報処理装置、2…ユーザ端末、3…外部ネットワーク、4…内部ネットワーク、10…制御部、11…受付手段、12…ファイル処理手段、13…第1表示制御手段、14…第2表示制御手段、15…生成手段、20…記憶部、21…プログラム、22…画面情報、23…処理内容テーブル、24…履歴情報テーブル、30…通信部、100…情報処理システム、101…一覧画面、120A~120M…アイコン画像、130…一連の処理表示画面、131~134…「プロセス」ボタン、131A、132A、133A…前回処理画像、132B…「拡大表示」ボタン、132C…「戻る」ボタン、132a…差分情報表示領域、133B…「拡大表示」ボタン、133C…「戻る」ボタン、133D…「次へ」ボタン、133E…「戻る」ボタン、133a…差分情報表示領域、135…「OK」ボタン、136…「キャンセル」ボタン、141…入力画面、1320…前回処理結果画面
図1
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図8
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図10