(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】画像生成システム及び画像生成方法
(51)【国際特許分類】
H04N 1/387 20060101AFI20240116BHJP
G06T 11/80 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
H04N1/387 110
G06T11/80 A
(21)【出願番号】P 2019210640
(22)【出願日】2019-11-21
【審査請求日】2022-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】313005282
【氏名又は名称】東洋製罐株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】弁理士法人エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森川 久彰
(72)【発明者】
【氏名】山田 幸司
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2006/077845(WO,A1)
【文献】特開2010-135872(JP,A)
【文献】特開2002-163659(JP,A)
【文献】特開2007-258857(JP,A)
【文献】特開2015-185872(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0083383(US,A1)
【文献】田畑 友啓 ほか2名,高速エリアカメラを用いた回転体の表面画像合成,映像情報メディア学会技術報告 ,2009年12月10日,第33巻, 第56号 ,p. 29~32
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/387
G06T 11/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
曲面を有する立体物を2次元に再現した疑似3D画像を生成し、前記疑似3D画像を記憶部に記憶する画像生成システムにおいて、
前記立体物に対してスキャンを行うスキャン手段と、
前記スキャン手段のスキャンにより取得されたスキャン画像から前記立体物の前記疑似3D画像を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記疑似3D画像を前記記憶部に記憶する記憶手段と、を備え、
前記スキャン手段は、前記立体物の高さ方向において、前記曲面の凹凸深さに基づいて1個所に対してスキャンを行う高さを決定し、決定した高さで前記立体物のスキャンを行い、前記立体物に対して複数個所のスキャンを行い、複数個所のスキャン画像を取得し、
前記生成手段は、前記スキャン手段により取得された複数個所のスキャン画像から特定の歪みを除いた切取画像を繋ぎ合せることで前記疑似3D画像を生成する
ことを特徴とする画像生成システム。
【請求項2】
前記スキャン手段は、前記立体物の全周に亘って複数個所のスキャンを行い、複数個所のスキャン画像を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像生成システム。
【請求項3】
所定の指示を受け付けることにより、前記記憶部に記憶された前記疑似3D画像を送信する送信手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像生成システム。
【請求項4】
前記スキャン手段は、前記立体物を固定した状態で前記立体物に対してスキャンを行い、前記立体物の1個所のスキャン画像を取得した後に前記立体物を所定回転角度だけ回転させるスキャン回転処理を繰り返すことにより、複数個所のスキャン画像を取得し、
前記生成手段は、前記スキャン回転処理のそれぞれで取得されたスキャン画像の内、歪みの大きさに基づく特定範囲内の画像部分を切り取ることにより特定の歪みを除いた前記切取画像を繋ぎ合せることで前記疑似3D画像を生成する
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像生成システム。
【請求項5】
前記スキャン手段は、前記立体物の高さ方向において、1個所に対して異なる高さで複数回の前記立体物のスキャンを行う
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像生成システム。
【請求項6】
前記スキャン手段は、前記立体物の高さ方向において、前記曲面の凹凸深さに基づいて1個所に対して行うスキャンのスキャン回数を決定し、決定したスキャン回数で前記立体物のスキャンを行う
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像生成システム。
【請求項7】
前記特定範囲内の画像部分は、
前記立体物の回転軸に垂直な回転断面において、前記回転軸から前記立体物の前記曲面までの距離が最大となる当該距離を半径とする仮想円を仮定し、前記スキャン手段により前記立体物のスキャンを行うスキャン位置と前記仮想円の中心点とを結ぶ法線であって前記スキャン位置からの前記立体物の取込方向と一致する前記法線と前記仮想円とが交差する点を接点とした場合に、
前記仮想円の前記接点を通る接線上において前記接点から離れた点を基準点として、前記接点から前記基準点までの前記接線の長さを第1長さとし、
前記基準点で前記接線に直交する直交線が前記仮想円と交差する点を交差点として、前記接点から前記交差点までの前記仮想円の円弧の長さを第2長さとすると、
前記第2長さから前記第1長さを減算した値を前記第2長さで除算した値((前記第2長さ-前記第1長さ)/前記第2長さ)の百分率(%)で定義されるスキャン画像の歪み率(%)が、所定値以下となる範囲内の画像部分である、
ことを特徴とする請求項4に記載の画像生成システム。
【請求項8】
前記歪み率が10%以下である
ことを特徴とする請求項7に記載の画像生成システム。
【請求項9】
前記立体物は、円筒体である
ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の画像生成システム。
【請求項10】
曲面を有する立体物を2次元に再現した疑似3D画像を生成し、前記疑似3D画像を記憶部に記憶する画像生成方法において、
前記立体物に対してスキャンを行うスキャン工程と、
前記スキャン工程でのスキャンにより取得されたスキャン画像から前記立体物の前記疑似3D画像を生成する生成工程と、
前記生成工程で生成された前記疑似3D画像を前記記憶部に記憶する記憶工程と、を有し、
前記スキャン工程では、前記立体物の高さ方向において、前記曲面の凹凸深さに基づいて1個所に対してスキャンを行う高さを決定し、決定した高さで前記立体物のスキャンを行い、前記立体物に対して複数個所のスキャンを行い、複数個所のスキャン画像を取得し、
前記生成工程では、前記スキャン工程で取得された複数個所のスキャン画像から特定の歪みを除いた切取画像を繋ぎ合せることで前記疑似3D画像を生成する
ことを特徴とする画像生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像生成システム及び画像生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、曲面を有する立体物に対してスキャナによるスキャン(走査)を行い、その立体物を2次元に再現した疑似3D画像を生成する技術が知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、タイヤ、木材等の被写体(立体物)を一対の送りローラに乗せて回転させつつ、その円周面の状態をその被写体の下方に配設した読取りヘッドによって読み取るロールスキャナが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されているような従来の技術では、立体物の状態を維持しつつその曲面部分を精度よく読み取ることが難しいため、歪みが少ない綺麗な疑似3D画像に再現することは難しかった。
【0006】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、上述のような問題点を解決することを課題の一例とする。すなわち、本発明の課題の一例は、曲面を有する立体物を歪みが少ない綺麗な疑似3D画像として再現することが可能な画像生成システム及び画像生成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る画像生成システムは、曲面を有する立体物を2次元に再現した疑似3D画像を生成し、前記疑似3D画像を記憶部に記憶する画像生成システムにおいて、前記立体物に対してスキャンを行うスキャン手段と、前記スキャン手段のスキャンにより取得されたスキャン画像から前記立体物の前記疑似3D画像を生成する生成手段と、前記生成手段により生成された前記疑似3D画像を前記記憶部に記憶する記憶手段と、を備え、前記スキャン手段は、前記立体物の高さ方向において、前記曲面の凹凸深さに基づいて1個所に対してスキャンを行う高さを決定し、決定した高さで前記立体物のスキャンを行い、前記立体物に対して複数個所のスキャンを行い、複数個所のスキャン画像を取得し、前記生成手段は、前記スキャン手段により取得された複数個所のスキャン画像から特定の歪みを除いた切取画像を繋ぎ合せることで前記疑似3D画像を生成することを特徴とする。
【0008】
好適には、前記スキャン手段は、前記立体物の全周に亘って複数個所のスキャンを行い、複数個所のスキャン画像を取得する。
【0009】
好適には、所定の指示を受け付けることにより、前記記憶部に記憶された前記疑似3D画像を送信する送信手段を更に備える。
【0010】
好適には、前記スキャン手段は、前記立体物を固定した状態で前記立体物に対してスキャンを行い、前記立体物の1個所のスキャン画像を取得した後に前記立体物を所定回転角度だけ回転させるスキャン回転処理を繰り返すことにより、複数個所のスキャン画像を取得し、前記生成手段は、前記スキャン回転処理のそれぞれで取得されたスキャン画像の内、歪みの大きさに基づく特定範囲内の画像部分を切り取ることにより特定の歪みを除いた前記切取画像を繋ぎ合せることで前記疑似3D画像を生成する。
【0011】
好適には、前記スキャン手段は、前記立体物の高さ方向において、1個所に対して異なる高さで複数回の前記立体物のスキャンを行う。
【0013】
好適には、前記スキャン手段は、前記立体物の高さ方向において、前記曲面の凹凸深さに基づいて1個所に対して行うスキャンのスキャン回数を決定し、決定したスキャン回数で前記立体物のスキャンを行う。
【0014】
好適には、前記特定範囲内の画像部分は、前記立体物の回転軸に垂直な回転断面において、前記回転軸から前記立体物の前記曲面までの距離が最大となる当該距離を半径とする仮想円を仮定し、前記スキャン手段により前記立体物のスキャンを行うスキャン位置と前記仮想円の中心点とを結ぶ法線であって前記スキャン位置からの前記立体物の取込方向と一致する前記法線と前記仮想円とが交差する点を接点とした場合に、前記仮想円の前記接点を通る接線上において前記接点から離れた点を基準点として、前記接点から前記基準点までの前記接線の長さを第1長さとし、前記基準点で前記接線に直交する直交線が前記仮想円と交差する点を交差点として、前記接点から前記交差点までの前記仮想円の円弧の長さを第2長さとすると、前記第2長さから前記第1長さを減算した値を前記第2長さで除算した値((前記第2長さ-前記第1長さ)/前記第2長さ)の百分率(%)で定義されるスキャン画像の歪み率(%)が、所定値以下となる範囲内の画像部分である。
【0015】
好適には、前記歪み率が10%以下である。
【0016】
好適には、前記立体物は、円筒体である。
【0021】
本発明に係る画像生成方法は、曲面を有する立体物を2次元に再現した疑似3D画像を生成し、前記疑似3D画像を記憶部に記憶する画像生成方法において、前記立体物に対してスキャンを行うスキャン工程と、前記スキャン工程でのスキャンにより取得されたスキャン画像から前記立体物の前記疑似3D画像を生成する生成工程と、前記生成工程で生成された前記疑似3D画像を前記記憶部に記憶する記憶工程と、を有し、前記スキャン工程では、前記立体物の高さ方向において、前記曲面の凹凸深さに基づいて1個所に対してスキャンを行う高さを決定し、決定した高さで前記立体物のスキャンを行い、前記立体物に対して複数個所のスキャンを行い、複数個所のスキャン画像を取得し、前記生成工程では、前記スキャン工程で取得された複数個所のスキャン画像から特定の歪みを除いた切取画像を繋ぎ合せることで前記疑似3D画像を生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、曲面を有する立体物を歪みが少ない綺麗な疑似3D画像として再現することが可能な画像生成システム及び画像生成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】画像生成システムを説明するための機能ブロック図である。
【
図3】缶本体に印刷されるデザイン画像の展開図である。
【
図5】3Dスキャナ装置によるスキャン処理を説明するための図である。
【
図7】1回目のスキャン回転処理で取得されたスキャン画像の例を示す図である。
【
図8】画像生成処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0025】
図1は、画像生成システムを説明するための機能ブロック図である。
図2は、印刷缶の斜視図である。
図3は、缶本体に印刷されるデザイン画像の展開図である。
図4は、3Dスキャナ装置の構造を示す図である。
図5は、3Dスキャナ装置によるスキャン処理を説明するための図である。
図6は、
図5の範囲Wの拡大図である。
図7は、1回目のスキャン回転処理で取得されたスキャン画像の例を示す図である。
図8は、画像生成処理を説明するためのフローチャートである。
【0026】
[画像生成システムの全体構成]
図1に示すように、本実施形態における画像生成システム1は、3Dスキャナ装置2と、情報処理装置3とから構成される。
【0027】
3Dスキャナ装置2は、3Dスキャン対象物(取込対象物)である曲面を有する立体物(例えば
図4に示すとうもろこし4)に対してスキャン(走査)を行うことで、立体物のスキャン画像(取込画像)を取得する画像取込装置である。
【0028】
情報処理装置3は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read only memory)、RAM(Random access memory)、I/F(Interface)、キーボード等を備えた通常のパーソナルコンピュータ(PC)等であってよい。このような情報処理装置3は、入出力部31と、制御部32と、操作入力部33と、送受信部34と、記憶部35とを備えている。
【0029】
入出力部31は、3Dスキャナ装置2との間でデータの入出力を行う入出力(I/O)ポートである。操作入力部33は、通常のキーボード等で構成され、画像取込装置である3Dスキャナ装置2で取得された立体物のスキャン画像(取込画像)のデータから、その立体物を2次元に再現した画像(疑似3D画像)を生成する際の操作者の操作を受け付ける。送受信部34は、I/Fを有し、図示しないネットワークに対して疑似3D画像等のデータの送受信を行う。記憶部35は、制御部32の制御に基づいて、疑似3D画像の記憶及び読み出しを行う。
【0030】
制御部32は、CPU、ROM、RAM等で構成され、3Dスキャナ装置2で取得されたスキャン画像のデータから立体物の疑似3D画像を生成する。そして、制御部32は、その生成した疑似3D画像のデータを記憶部35に記憶する。
【0031】
また、制御部32は、送受信部34がネットワークを介して他の情報処理装置から、立体物の疑似3D画像のデータの取得要求(購入、ダウンロード等の要求)を受け付けると、記憶部35から立体物の疑似3D画像のデータを読み出し、その読み出した疑似3D画像のデータを、送受信部34を介してネットワーク(図示せず)に送信する。これにより、他の情報処理装置の操作者は、立体物の疑似3D画像のデータを取得(購入、ダウンロード等)する。
【0032】
なお、このような例に限定されず、情報処理装置3の制御部32は、生成した立体物の疑似3D画像のデータを、ネットワークを介してサーバのデータベース(何れも図示せず)に記憶するようにしてもよい。この場合において、他の情報処理装置がその立体物の疑似3D画像のデータの取得要求(購入、ダウンロード等の要求)を行うと、サーバは、自身のデータベースから読み出したその立体物の疑似3D画像のデータをネットワークを介して他の情報処理装置に送信する。
【0033】
情報処理装置3は、操作者の操作に基づいて、生成した立体物の疑似3D画像のデータの上から各種画像(商品名画像、情報画像等)の画像データを合成することで、印刷用の画像(デザイン画像)を生成し、その生成したデザイン画像を記憶部35に記憶する。
【0034】
なお、画像生成システムにおける画像生成処理の詳細については、後述する。
【0035】
[印刷缶]
図2に示すように、印刷基体の一例である印刷缶100は、円筒状の缶本体101を有している。缶本体101の上部には、開口部102が形成されている。缶本体101の下部には、底部104が設けられている。缶本体101の外周面103には、立体物の疑似3D画像を含むデザイン画像110が印刷されている。
【0036】
このような印刷缶100は、後に、缶本体101の内部に開口部102から内容物が充填され、開口部102が図示しない蓋部によって塞がれることで缶入り商品となる。
【0037】
本実施形態において、缶本体101に充填される内容物は、とうもろこしを用いて調理されてなるスープ飲料(コーンポタージュ)ある。この場合、缶本体101にコーンポタージュが充填されて開口部102が蓋部によって塞がれることでコーンポタージュの飲料商品として提供される。
【0038】
なお、缶本体101に充填される内容物は、特に限定されるものではない。例えば、このような内容物としては、非アルコール系飲料(例えば、清涼飲料、果実飲料、茶、スープ飲料、アルコール飲料の風味を有するノンアルコール飲料等)、アルコール系飲料(例えば、ビール、チューハイ、サワー、カクテル、日本酒、ワイン等)の何れの飲料であってもよい。或いは、缶本体101に充填される内容物は、飲料に限定されず、他の何れの液体物又は固体物であってもよく、例えば菓子、パン、果物等の食品、もしくは、薬品、文房具、玩具等の食品以外のものであってもよい。
【0039】
缶本体101は、金属缶であり、例えばアルミニウム板、アルミニウム合金板、ティンフリースチール等の表面処理鋼板、ブリキ板、クロムメッキ鋼板、アルミメッキ鋼板、ニッケルメッキ鋼板、スズニッケルメッキ鋼板、その各種の合金メッキ鋼板等の各種金属板を、絞り加工、絞りしごき加工、再絞り加工等によって成形したシームレス缶、溶接缶等、各種のタイプの金属缶であってよい。また、この金属缶の表面には、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の樹脂フィルムがラミネートされていてもよい。
【0040】
[デザイン画像]
図2及び
図3に示すように、缶本体101に印刷されるデザイン画像110は、曲面を有する立体物の例である実物のとうもろこしを2次元に再現した疑似3D画像111を有する。このデザイン画像110は、この疑似3D画像111の画像データ上に、商品名画像111aの画像データと、情報画像111bの画像データとが合成されてなるものである。
【0041】
商品名画像111aは、缶本体101に内容物(飲料)としてのコーンポタージュを充填してなる飲料商品の商品名である「あったかコーンポタージュ」という比較的大きな文字からなる商品名文字画像111a-1を楕円形の中に表示する画像である。
【0042】
情報画像111bは、缶本体101に充填される内容物(コーンポタージュ)の原材料、内容量、賞味期限、製造者の住所等の基本的な情報の文字列を記載した基本情報画像111b-1、バーコード画像111b-2、内容物の栄養成分及び熱量の文字を記載した栄養情報画像111b-3、空き缶のリサイクルに必要なリサイクルマーク画像111b-4、及び、その他の注意事項(例えば「開缶後はすぐにお飲み下さい」等)の文字列を記載した注意事項画像111b-5から構成されている。
【0043】
[立体物のスキャン]
図4に示す3Dスキャナ装置2は、スキャン時の映り込みを防止するため白色非透明とした載置台Tに載置されており、曲面を有する立体物を取り付けて回転(自転)させる回転装置21と、回転装置21により回転する立体物に対してスキャン(走査)を行う走査部22と、走査部22によるスキャンの際に照明光を照射するLED光源23と、回転装置21、走査部22及びLED光源23を制御するスキャナ制御部24とを備える。また、3Dスキャナ装置2は、載置台Tに回転装置21とともに載置される反射材25を備える。
【0044】
回転装置21は、3Dスキャン対象物である曲面を有する立体物(
図4の例では実物のとうもろこし4)を把持しながら回転させることが可能な把持部211a,211bと、モータ等の回転駆動部212と、把持部211aを支持する支持アーム213a及び支持台214aと、回転駆動部212を支持する支持アーム213b及び支持台214bとを備える。
【0045】
支持アーム213aには把持部211aが回転可能に接続されている。また、回転駆動部212には、把持部211bが回転可能に接続されている。
【0046】
図4に示すように、3Dスキャン対象物であるとうもろこし4は、把持部211aと把持部211bとの間に挟まれることで把持部211a,211bに把持される。このようにして、3Dスキャン対象物であるとうもろこし4は、把持部211a,211bによって回転装置21に取り付けられ、回転(自転)しないように固定される。スキャナ制御部24の制御に基づいて回転駆動部212が回転駆動すると、それに応じて把持部211bが回転する。これに伴い、把持部211bに把持されているとうもろこし4と、とうもろこし4を把持する把持部211aが回転する。
【0047】
走査部22は、スキャナ制御部24の制御に基づいて、とうもろこし4に対し、スキャン光(走査光)を照射してその反射光を受光することでスキャン(走査)を行う。このスキャンは、3Dスキャン対象物であるとうもろこし4に対して走査部22によりスキャンが行われる側とは反対側からとうもろこし4に光が照射された状態で行われる。
【0048】
この
図4の例において、スキャン時における走査部22のスキャンを行う方向(スキャン方向)は、回転装置21によって後に回転するとうもろこし4の回転軸(Y軸の方向)の方向と一致する。しかしながら、走査部22によるスキャン方向は、これに限定されず、例えば回転装置21によって後に回転するとうもろこし4の回転軸の方向に対して垂直な方向(X軸の方向)であってもよい。
【0049】
図4に示す例では、とうもろこし4に対して走査部22によりスキャンが行われる側にLED光源23が設置されている。また、とうもろこし4に対して走査部22によりスキャンが行われる側とは反対側の白色非透明の載置台T上に反射材25が設置されている。これにより、LED光源23から反射材25に照射された光が反射材25により反射されてとうもろこし4に照射される。
【0050】
これは、走査部22から照射されるスキャン光(走査光)のみでは、3Dスキャン対象物に対する光量が足りない場合に、その3Dスキャン対象物の背後から補助的にその光量を補完するためである。特に、3Dスキャン対象物が、この例のとうもろこし4ではなく、例えば、濃い有色の透明性を有する内容物(液体物)を収容した無色透明の透明性容器である場合には、走査部22からのスキャン光では、透明性容器内の内容物(液体物)にスキャン光が届き難い。そのため、この場合において、3Dスキャン対象物の背後から光量を補完することで、透明性容器内の内容物(液体物)にまでも光を照射することができる。
【0051】
反射材25としては、何れの反射材であってもよく、例えば、反射板、反射鏡、反射シート、反射テープ等を挙げることができる。
【0052】
画像生成システム1においては、3Dスキャン対象物であるとうもろこし4に係る測定値である各種パラメータ(とうもろこし4の全周における、とうもろこし4の回転軸(回転断面の中心点)からその曲面までの距離の最大値、曲面の凹凸深さの最大値等)のデータを取得する。3Dスキャナ装置2のスキャナ制御部24は、曲面の凹凸深さの最大値に基づいて、1個所に対してスキャンを行う際のスキャンの高さ及びスキャン回数を決定する。情報処理装置3の制御部32は、とうもろこし4に係る測定値である各種パラメータのデータに基づいて、後述の歪み率(%)の算出等を行う。
【0053】
そして、走査部22は、スキャナ制御部24の制御に基づいて、とうもろこし4の全周に亘って複数個所のスキャンを行い、その複数個所のスキャン画像の画像データを取得してスキャナ制御部24に供給する。そして、スキャナ制御部24は、取得したスキャン画像の画像データを情報処理装置3に出力する。後述するように、情報処理装置3では、3Dスキャナ装置2から入力した複数個所のスキャン画像から、とうもろこし4に係るパラメータのデータに基づく特定の歪みを除いた切取画像を繋ぎ合せる(結合する)ことで疑似3D画像を生成する。
【0054】
3Dスキャナ装置2において、スキャナ制御部24は、走査部22がスキャンを行う際、回転装置21の回転駆動部212に対して駆動しないように制御する。すなわち、走査部22は、スキャナ制御部24の制御に基づいて、把持部211a,211bにより把持されるとうもろこし4が回転せずに固定された状態で、とうもろこし4の1個所に対してスキャン(走査)を行う。この
図4の例において、とうもろこし4の1個所とは、とうもろこし4に対する1回のスキャンでスキャンされるとうもろこし4の外周部分(
図6に示すとうもろこし4の回転断面4aの半分の外周部分)をいう。
【0055】
3Dスキャナ装置2において、スキャナ制御部24は、とうもろこし4の1個所のスキャン画像の画像データを取得した後に、とうもろこし4が所定回転角度だけ回転するように、回転駆動部212を駆動させる制御を行う。3Dスキャナ装置2では、このようなスキャンと回転とからなるスキャン回転処理を繰り返すことにより、3Dスキャン対象物であるとうもろこし4の複数個所(例えば36個所)のスキャン画像の画像データを取得する。
【0056】
スキャナ制御部24は、3Dスキャン対象物(とうもろこし4)の高さ方向において、とうもろこし4に係るパラメータのデータから得られるとうもろこし4の各凹凸における凸部の最も高い位置から凹部の最も低い(深い)位置までの距離である曲面の凹凸深さの最大値(これを単に「曲面の凹凸深さ」ともいう。)に基づいて1個所に対してスキャンを行う高さ(載置台Tからの距離)を決定し、その決定した高さに走査部22を位置させるように制御してよい。走査部22は、スキャナ制御部24の制御に基づいて、その決定された高さでとうもろこし4のスキャンを行う。
【0057】
例えば、3Dスキャン対象物である曲面を有する立体物において、曲面の凹凸深さが10mm以下であればスキャンを
図4の高さD3で行い、曲面の凹凸深さが20mm以下であればスキャンを
図4の高さD2、D3で行い、曲面の凹凸深さが30mm以下であればスキャンを
図4のD1~D3で行うようにしてもよい。なお、この曲面の凹凸深さの値及びスキャンを行う高さは、これに限定されない。例えば曲面の凹凸深さが10mm以下であってもスキャンを高さD1~D3で行ってもよい。
【0058】
また、スキャナ制御部24は、3Dスキャン対象物であるとうもろこし4の高さ方向において、とうもろこし4に係るパラメータのデータから得られるとうもろこし4の曲面の凹凸深さに基づいて1個所に対して行うスキャンのスキャン回数を決定し、その決定したスキャン回数でスキャンを行うように走査部22を制御してよい。走査部22は、スキャナ制御部24の制御に基づいて、その決定された回数でとうもろこし4のスキャンを行うようにする。
【0059】
例えば、3Dスキャン対象物である曲面を有する立体物において、曲面の凹凸深さが10mm以下であればスキャン回数を1回とし、曲面の凹凸深さが20mm以下であればスキャン回数を2回とし、曲面の凹凸深さが30mm以下であればスキャン回数を3回としてもよい。なお、この曲面の凹凸深さ及びスキャン回数の値は、これに限定されず、他の値であってもよい。例えば曲面の凹凸深さが10mm以下であってもスキャン回数を複数回(例えば3回)としてもよい。
【0060】
図4及び
図5に示す例では、走査部22は、3Dスキャン対象物であるとうもろこし4の高さ方向(Z軸方向)において、とうもろこし4の1個所に対して異なる高さで複数回のスキャンを行う。具体的に、走査部22は、
図4及び
図5に示すように、載置台Tからの距離である高さD1~D3のそれぞれでスキャン(走査)を行う。とうもろこし4は、
図5に示すように、その全周における曲面の凹凸深さHが最大でも10mm以下であるが、このように、高さD1~D3で合計3回のスキャンを行うようにしている。3Dスキャン対象物の1個所に対して行うスキャンのスキャン回数が複数回である場合、スキャナ制御部24は、その複数回のスキャンにより得られた複数のスキャン画像を1つのスキャン画像に合成した画像データを1個所のスキャン画像のデータとする。このように異なる高さで多くのスキャンを行うことで、1個所のスキャンで得られる合成されたスキャン画像の画質は向上する。
【0061】
この場合、走査部22は、とうもろこし4に対し、高さD1で第1のスキャンを行った後、高さD2で第2のスキャンを行い、最後に高さD3で第3のスキャンを行う。このような走査部22のスキャンにより、スキャナ制御部24は、第1~第3の各スキャンを行うことで得られたスキャン(走査)データに基づくとうもろこし4の1個所のスキャン画像の画像データを取得する。3Dスキャナ装置2では、このように、走査部22がこのように異なる高さで複数回のスキャンを行う場合であっても、LED光源23の位置は固定であり、また、スキャンにおける焦点の位置も固定である。
【0062】
図5には、
図4のとうもろこし4のF-F断面、すなわちとうもろこし4の1個所に対して高さD1~D3でスキャン(走査)が行われるとうもろこし4が回転装置21により回転する際の回転軸Cに垂直な回転断面4aが示されている。また、
図5には、その回転断面4aに対して仮定された仮想円Rが示されている。仮想円Rは、とうもろこし4の回転断面4aにおいて、回転軸C(中心点C
0)からとうもろこし4の曲面4a-1までの距離が最大となるその距離を半径rとする円である。また、この
図5には、仮想円Rの中心点C
0から放射状に延び、中心角θ
a(=5°)毎に仮想円Rを分割する分割線Mが示されている。
【0063】
図6には、この
図5の範囲Wを拡大し、その他説明に必要な符号、線等が付加した図が示されている。
図6に示すように、高さD3にある走査部22の位置(スキャン位置22a)と仮想円Rの中心点C
0とを結ぶ法線であって、その走査部22の位置(スキャン位置22a)からのとうもろこし4の取込方向(矢印Uで示す方向)と一致する法線を法線Nとする。なお、
図6の矢印Uで示す取込方向は、Z軸の方向と平行な方向である。
【0064】
図6に示すとうもろこし4の回転断面4aにおいて、法線Nを基準として、矢印K
1で示される回転方向に中心角θ
a(=5°)だけ広がる範囲と、法線Nを基準として、矢印K
2で示される回転方向に中心角θ
a(=5°)だけ広がる範囲とを合わせた回転角度範囲を回転角度範囲A
1(回転角θ
b(=2θ
a=10°))とする。この回転角度範囲A
1(回転角θ
b(=10°))の矢印K
2の方向の側に隣接する回転角度範囲を回転角度範囲A
2(回転角θ
b(=10°))とする。同様にして、とうもろこし4の回転断面4aを回転角度範囲A
1~A
36といった36個の回転角θ
b(=10°)の範囲に分割する。
【0065】
1回目のスキャン回転処理において、3Dスキャナ装置2は、走査部22により、
図6に示すとうもろこし4の1個所に対して例えば3回のスキャンを行う。その後、スキャナ装置2は、回転駆動部212により、法線Nを基準として、矢印K
1で示される回転方向とその逆の逆回転方向K
2とにそれぞれ中心角θ
a(=5°)ずつ広がる角度範囲である回転角θ
b=2θ
a(=10°)(回転角度範囲A
1)だけとうもろこし4を矢印K
1で示される回転方向に回転させる。とうもろこし4を矢印K
1の回転方向に回転角θ
b(=10°)だけ回転させると、その元の回転角度範囲A
1の部分の位置に、とうもろこし4の回転角度範囲A
1に隣り合う回転角度範囲A
2の部分が位置するようになる。そして、スキャナ制御部24は、2回目のスキャン回転処理において、とうもろこし4に対してスキャンを行った後に、とうもろこし4の回転角度範囲A
2の部分の位置に回転角度範囲A
3の部分が位置するように、とうもろこし4を矢印K
1の回転方向に回転させる。
【0066】
3Dスキャナ装置2のスキャナ制御部24は、このようなスキャン回転処理を3Dスキャン対象物であるとうもろこし4の全周に亘って、各10°ずつ回転による36回繰り返す。スキャナ制御部24は、この1~36回目のスキャン回転処理により、その36個のスキャン画像の画像データを取得する。
【0067】
3Dスキャナ装置2のスキャナ制御部24は、1~36回目のスキャン回転処理により取得した36箇所のスキャン画像の画像データを情報処理装置3の入出力部31に出力する。
【0068】
[疑似3D画像の生成]
情報処理装置3の入出力部31は、3Dスキャナ装置2から出力されたとうもろこし4の36個のスキャン画像の画像データを入力して制御部32に供給する。情報処理装置3の制御部32は、入出力部31から供給された36個のスキャン画像の画像データと、とうもろこし4に係るパラメータのデータとを用いて、とうもろこし4の疑似3D画像を生成する画像処理を行う。
【0069】
なお、この疑似3D画像を生成するための画像処理は、情報処理装置3に画像編集ソフトをインストールし、この画像編集ソフトを用いて、操作入力部33で受け付けた操作者の操作に基づいて行われる。
【0070】
具体的に、制御部32は、とうもろこし4の36個のスキャン画像の画像データのそれぞれにおいて、とうもろこし4に係るパラメータのデータから算出した歪みの大きさに基づく特定範囲内の画像部分を切り取り、特定の歪みを除いた切取画像を生成する。そして、制御部32は、その36個の切取画像のそれぞれを繋ぎ合せることにより、とうもろこし4の疑似3D画像を生成する。
【0071】
ここで、上述の歪みの大きさに基づく特定範囲の画像部分について説明する。制御部32は、とうもろこし4に係るパラメータに基づいて、次のようにして、スキャン画像の歪み率(%)を算出する。すなわち、
図5及び
図6に示すように、3Dスキャン対象物(曲面を有する立体物)であるとうもろこし4の回転軸Cに垂直な回転断面4aにおいて、回転軸C(すなわち中心点C
0)からその3Dスキャン対象物(とうもろこし4)の曲面4a-1までの距離が最大となる距離を半径rとする仮想円Rを仮定する。そして、走査部22により3Dスキャン対象物(とうもろこし4)のスキャンを行うスキャン位置22a(高さD3の位置)と仮想円Rの中心点C
0とを結ぶ法線であってスキャン位置22aからの3Dスキャン対象物(とうもろこし4)の矢印Uで示す取込方向と一致する法線Nと、仮想円Rとが交差する点を接点Gとする。
【0072】
また、仮想円Rの接点Gを通る接線L上において接点Gから離れた点を基準点Laとして、接点Gから基準点Laまでの接線Lの長さを第1長さE1とする。また、基準点Laで接線Lと直交する直交線Tが仮想円Rと交差する点を交差点Raとする。そして、接点Gから交差点Raまでの仮想円Rの円弧Pの長さを第2長さE2とする。
【0073】
この場合、特定範囲の画像部分は、第2長さE
2から第1長さE
1を減算した値を第2長さE
2で除算した値((第2長さE
2-第1長さE
1)/第2長さE
2)の百分率(%)で定義されるスキャン画像の歪み率(%)が所定値以下となる範囲内の画像部分となる。この歪み率(%)は、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。
図6に示すように、1回目のスキャン回転処理で取得されたとうもろこし4のスキャン画像において、回転角度範囲A
1(回転角θ
b(=10°))の歪み率(%)は、5%以下となる。
【0074】
図7には、1回目のスキャン回転処理で取得されたとうもろこし4のスキャン画像が示されている。この
図7に示すように、回転角度範囲A
1(回転角θ
b(=10°))内にあるとうもろこし4のスキャン画像部分は、歪みが少なく実物のとうもろこしの粒がリアルに再現されたものとなっている。しかしながら、このスキャン画像において、3Dスキャン対象物であるとうもろこし4の取込範囲が、回転角度範囲A
1から左右に広がるにつれて、すなわち、その取込範囲が、回転角度範囲A
1に隣接する回転角度範囲A
2,A
3,A
4,A
5,A
6,・・・と広がるにつれて、また、回転角度範囲A
1に隣接する回転角度範囲A
36,A
35,A
34,A
33,A
32,・・・と広がるにつれて、とうもろこし4のスキャン画像部分の歪みが大きくなってしまう。
【0075】
そこで、情報処理装置3の制御部32は、1回目のスキャン回転処理で取得されたスキャン画像の内、歪みが小さい(歪み率5%以下の)回転角度範囲A1(回転角θb(=10°))内にあるとうもろこし4の部分をスキャンしたスキャン画像部分を切り取る。同様に、2回目~36回目のスキャン回転処理で取得されたスキャン画像についても、回転角度範囲A2~A36(回転角θb(=10°))のそれぞれの内部にあるとうもろこし4の部分をスキャンしたスキャン画像部分を切り取る。
【0076】
そして、制御部32は、切り取った回転角度範囲A
1~A
36それぞれのスキャン画像部分を繋ぎ合せることで、
図3に示すとうもろこし4の疑似3D画像111を生成する。この
図3に示す疑似3D画像111は、歪みが少なく実物のとうもろこしの粒がリアルに再現されたものとなっている。
【0077】
さらに、制御部32は、生成された疑似3D画像111に対し、更に歪みを低減させるために、縮尺調整等の画像修正処理を施すようにしてもよい。これにより、3Dスキャン対象物であるとうもろこし4をより忠実に再現した疑似3D画像を得ることができる。
【0078】
[画像の合成]
制御部32は、
図3に示すように、曲面を有する立体物の例である実物のとうもろこしを2次元に再現した疑似3D画像111の画像データ上に「あったかコーンポタージュ」との商品名文字画像111a-1を含む商品名画像111aの画像データと、内容物(コーンポタージュ)の原材料等の情報画像111bの画像データとを合成する。これにより、制御部24は、缶本体101に印刷されるデザイン画像110を生成し、その生成したデザイン画像110を記憶部35に記憶する。
【0079】
印刷缶100は、缶本体101の外周面103の全周に亘り、このような実物のとうもろこしが再現された歪みが少ない綺麗な疑似3D画像を含むデザイン画像110が印刷されていることから、まるで実物のとうもろこし4であるかのような印刷缶100を実現することができる。その結果、印刷缶100の装飾性の向上を図ることができる。
【0080】
[缶本体への画像形成]
【0081】
このように形成されたデザイン画像110は、缶本体101の外周面103に印刷される。これにより、缶本体101の外周面103に、印刷されたデザイン画像110が形成されてなる印刷缶100が製造される。デザイン画像110を缶本体101の外周面103に印刷する方式としては、公知の印刷方式を用いることができる。印刷方式としては、特に限定されず、インクジェット印刷、水なし平版印刷、グラビア印刷、樹脂凸版印刷、フレキソ印刷、ダイレクト製版印刷、スクリーン印刷等を挙げることができる。
【0082】
缶本体101の外周面103へのデザイン画像110の印刷は、複数の印刷方式により印刷されていてもよい。缶本体101の外周面103において、デザイン画像110は、外周面103において、その全部に印刷されていても部分的に印刷されていてもよい。
【0083】
デザイン画像110は、立体感のある画像を鮮明に再現する観点から、使用する色数として4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)以上のインキから再現されていることが望ましく、必要に応じて特色を使用することで、より精細な印刷再現を表現することができる。
【0084】
また、通常の印刷インキを用いて印刷されていても、表面凹凸等が精度よく再現された立体感のある印刷画像を形成できる。しかしながら、印刷インキ中に熱膨張性マイクロカプセルを含有する発泡インキを用いて印刷されるか、インクジェット印刷による厚盛り印刷や、タクタイル印刷により印刷されることにより、缶本体101の外周面103において、立体感が強調された意匠性の高い印刷画像を実現することができる。
【0085】
[最表面層]
缶本体101のデザイン画像110を印刷した外周面103においては、デザイン画像110における3Dスキャン対象物が有する表面形態の特徴をよりリアルに疑似3D印刷画像として再現されることが好ましい。そこで、缶本体101の外周面103に印刷されたデザイン画像110の層(デザイン画像層)上に、最表面層として光沢層又は乱反射層を形成させるようにしてもよい。
【0086】
光沢層は、ニス層又はトップコート層とも呼ばれ、印刷されたデザイン画像110の保護及び艶出しの効果を奏する。ニス層を形成するためのニスとしては、特に限定されないが、例えば、透明な熱硬化性樹脂が使用可能であり、さらにパラフィン、シリコンオイル等の滑剤成分を配合させるようにしてもよい。
【0087】
乱反射層は、印刷されたデザイン画像110の表面に微細な凹凸を形成する等してその表面の光沢を可能な限り低減するものである。このような乱反射層は、特に限定されないが、例えば、艶消しニス層、艶消しフィルム等からなることが好ましい。
【0088】
艶消しニス層としては、トップコート層用の仕上げニスに艶消し剤を配合するものが好ましい。また、艶消しフィルムとしては、熱硬化性樹脂等からなる透明樹脂フィルムに艶消し剤を配合してなるものが好ましい。艶消し剤としては、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム等の無機粒子、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等の有機材料のパウダー、ビーズ等からなるものが挙げられる。
【0089】
[他の層]
デザイン画像110の印刷層は、缶本体101の外周面103に直接形成するが、白ベタ印刷層、アンカーコート層等のベースコート層や、ベースフィルム等を介してデザイン画像110の印刷層を形成するようにしてもよい。
【0090】
缶本体101の外周面103に白ベタ印刷層を形成することにより、缶本体101の色がデザイン画像110に影響することを低減することができる。白ベタ印刷層は、例えば、酸化チタン等の白色顔料を熱硬化性、紫外線硬化性、電子線硬化性等の樹脂とともに溶剤中に分散した白色インクを塗布及び乾燥し、熱等により硬化することで形成される。
【0091】
また、缶本体101の外周面103にアンカーコート層を形成することにより、デザイン画像110の印刷層の缶本体101の外周面103への密着性を向上させることができる。アンカーコート層は、熱硬化性、紫外線硬化性、電子線硬化性等の樹脂が溶剤中に分散或いは溶解してなる塗布液を塗布及び乾燥し、熱等により硬化することで形成される。
【0092】
[異形加工]
缶本体101の外周面103は、デザイン画像110を印刷するとともに、異形加工を施すようにしてもよい。この場合、デザイン画像110における疑似3D印刷画像を部分的に或いは全体的に取り囲むように凹凸を形成する異形加工を施すことにより、消費者に視覚及び触覚の両方で立体感を認識させることができ、疑似3D印刷画像の立体感をより高めることができる。異形加工としては、折り曲げ等の機械加工、エンボス加工、型押し等の公知の方法を用いることができる。
【0093】
[画像生成システムによる画像生成処理]
次に、画像生成システムによる画像生成処理について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0094】
(ステップS1:予備スキャン工程)
ステップS1の予備スキャン工程において、画像生成システム1は、3Dスキャナ装置2により、3Dスキャン対象物であるとうもろこし4に対し、とうもろこし4に係る測定値である各種パラメータのデータ(とうもろこし4の回転軸(回転断面の中心点)からその曲面までの距離の最大値、曲面の凹凸深さの最大値等)を取得するための予備的なスキャン(予備スキャン)を行う。この予備スキャンでは、スキャナ制御部24の制御に基づいて、回転装置21によりとうもろこし4を360°回転させている間に、走査部22によりとうもろこし4に対してスキャンを行うことで、とうもろこしに係る各種パラメータを取得する。スキャナ制御部24は、この予備スキャンにより取得されたとうもろこし4に係る各種パラメータのデータを情報処理装置3に出力する。
【0095】
(ステップS2:スキャン回転工程)
ステップ1に続くステップS2のスキャン回転工程において、画像生成システム1は、3Dスキャナ装置2のスキャナ制御部24により、とうもろこし4の1個所のスキャン画像の画像データを取得した後に、とうもろこし4を所定回転角度だけ回転させるスキャン回転処理を36回繰り返すことにより、3Dスキャン対象物であるとうもろこし4の36箇所(36個)のスキャン画像の画像データを取得する。このステップS2において、スキャナ制御部24は、入出力部31を介して3Dスキャナ装置2より入力したとうもろこし4に係るパラメータ(曲面の凹凸深さの最大値)に基づいて、3Dスキャン対象物の1個所に対して行う1回のスキャン回転処理におけるスキャン高さ及びスキャン回数を決定する。また、このステップS2において、3Dスキャン対象物の1個所に対して行うスキャンのスキャン回数が複数回である場合、スキャナ制御部24は、その複数回のスキャンにより得られた複数のスキャン画像を1つのスキャン画像に合成した画像データを1個所のスキャン画像のデータとする。
【0096】
(ステップS3:切取工程)
ステップS2に続くステップS3の切取工程において、画像生成システム1は、情報処理装置3の制御部32により、1回目~36回目のスキャン回転処理で取得されたスキャン画像について、入出力部31を介して3Dスキャナ装置2より入力したとうもろこし4に係る各種パラメータに基づいて算出した歪み率(%)が5%以下となる回転角度範囲A1~A36(回転角θb(=10°))を特定する。そして、制御部32は、その特定した回転角度範囲A1~A36(回転角θb(=10°))のそれぞれの内部にあるとうもろこし4の部分をスキャンしたスキャン画像部分を切り取り、36個の切取画像を生成する。
【0097】
(ステップS4:繋ぎ合わせ工程)
ステップS3に続くステップS4の繋ぎ合わせ工程において、画像生成システム1は、情報処理装置3の制御部32により、ステップS3で生成された36個の切取画像のそれぞれを繋ぎ合せることで、とうもろこし4の疑似3D画像111を生成する。
【0098】
(ステップS5:記憶工程)
ステップS4に続くステップS5の記憶工程において、画像生成システム1は、情報処理装置3の制御部32により、ステップS4で生成されたとうもろこし4の疑似3D画像のデータを記憶部35に記憶する。
【0099】
(ステップS6:送信工程)
ステップS5に続くステップS6の送信工程において、画像生成システム1は、他の情報処理装置からとうもろこし4の疑似3D画像のデータの取得要求(購入、ダウンロード等の要求)がされると、制御部32により、記憶部35からとうもろこし4の疑似3D画像のデータを読み出し、その読み出した疑似3D画像のデータを、送受信部34を介してネットワーク(図示せず)に送信する。
【0100】
(ステップS7:合成工程)
ステップS6に続くステップS7の合成工程において、画像生成システム1は、情報処理装置3の制御部32により、記憶部35から読み出したとうもろこし4の疑似3D画像111の画像データ上に「あったかコーンポタージュ」との商品名文字画像111a-1を含む商品名画像111aの画像データと、内容物(コーンポタージュ)の原材料等の情報画像111bの画像データとを合成する処理を行う。これにより、制御部24は、缶本体101に印刷されるデザイン画像110を生成し、その生成したデザイン画像110を記憶部35に記憶する。
【0101】
(ステップS8:画像形成工程)
ステップS7に続くステップS8の画像形成工程において、ステップS7で生成されたデザイン画像110を缶本体101の外周面103に印刷する。これにより、缶本体101の外周面103に印刷されたデザイン画像110が形成された印刷缶100が製造される。
【0102】
[変形例]
上述の実施形態は、変形例を含めて各実施形態同士で互いの技術を適用することができる。上述の実施形態は、本発明の内容を限定するものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない程度に変更を加えることができる。
【0103】
3Dスキャン対象物である曲面を有する立体物は、上述のとうもろこし4に限定されず、他の立体物であってもよい。このような立体物の形状としては、例えば円筒体、多角筒体(五角筒体、六角筒体等)、その他の形状等を挙げることができる。このような立体物としては、例えばボトル状、カップ状等の飲料用瓶、ボトル状、円筒状等の飲料用缶等の容器、又はこれらの容器に飲料等の液体物を収容したもの、或いは、パイナップル、ゴーヤ、竹、木の幹等の自然物、コルク栓、ろうそく等の他、ガラス、陶器等で作られたオブジェ等の人工物等を挙げることができる。
【0104】
また、画像取込装置は、上述の3Dスキャナ装置2に限定されず、他の画像取込装置であってもよい。例えば、画像取込装置は、物体を撮像する撮像装置(カメラ)であってもよい。この場合、上述のステップS1に代えて、
図4の例えば高さD3の位置に画像取込装置として撮像装置を配置し、画像取込の対象物(取込対象物)であるとうもろこし4の1個所に対して撮像を行い、取込画像を取得する。そして、この場合においても、上述のステップS2~ステップS8と同様の処理を行うことで、印刷缶100が製造される。
【0105】
また、画像取込装置として撮像装置(カメラ)を使用する場合、上述のステップS1において画像取込の対象物(取込対象物)であるとうもろこし4を回転させるのではなく、このとうもろこし4を固定させた状態でとうもろこし4の周囲において撮像装置を移動させ、とうもろこし4の外周(全周)を36回に亘りこの撮像装置によって撮像するようにしてもよい。この場合においても、上述のステップS2~ステップS8と同様の処理を行うことで、印刷缶100が製造される。
【0106】
また、上述の例では、1回のスキャン回転処理で3Dスキャン対象物(とうもろこし4)を回転させる際の回転角度範囲と、そのスキャン回転処理で取得されたスキャン画像において切り取るスキャン画像部分として取り込まれた3Dスキャン対象物の回転角度範囲とは、等しい値である10°としたが、これらの値は、他の値であってもよい。
【0107】
1回のスキャン回転処理で3Dスキャン対象物(とうもろこし4)を回転させる際の回転角度範囲は、そのスキャン回転処理で取得されたスキャン画像において切り取るスキャン画像部分として取り込まれた3Dスキャン対象物の回転角度範囲以下の値であれば、何れの値であってもよい。
【0108】
例えば、1回のスキャン回転処理で3Dスキャン対象物(とうもろこし4)を回転させる際の回転角度範囲が8°であり、そのスキャン回転処理で取得されたスキャン画像において切り取るスキャン画像部分として取り込まれた3Dスキャン対象物の回転角度範囲が10°であるとする。この場合、上述のステップS4では、互いに繋ぎ合わせる画像同士を2°重ねた状態で繋ぎ合わせることになる。この場合、画像の繋ぎ合わせ部分が重なることで、繋ぎ合わせ部分が目立たないより綺麗な疑似3D画像を生成することができる。
【0109】
また、上述の例では、ステップS1の予備スキャンによって3Dスキャン対象物(とうもろこし4)に係る各種パラメータ(とうもろこし4の回転軸(回転断面の中心点)からその曲面までの距離の最大値、曲面の凹凸深さの最大値等)を取得するようにしたが、これに限定されず、他の方法でその各種パラメータを取得するようにしてもよい。例えば、予め3Dスキャン対象物(とうもろこし4)に対して直接測定を行うことで、3Dスキャン対象物(とうもろこし4)に係る各種パラメータを取得してもよい。この場合、情報処理装置3は、操作入力部33での操作者の操作に基づいて、その測定した3Dスキャン対象物(とうもろこし4)に係る各種パラメータを入力することで取得する。3Dスキャナ装置2は、情報処理装置3より入力した各種パラメータのうちの曲面の凹凸深さの最大値に基づいて、3Dスキャン対象物(とうもろこし4)の1個所に対して行う1回のスキャン回転処理におけるスキャン高さ及びスキャン回数を決定する。また、情報処理装置3は、操作入力部33での操作に基づいて入力された3Dスキャン対象物(とうもろこし4)に係る各種パラメータに基づいて上述の歪み率(%)の算出を行う。
【0110】
また、上述の例では、走査部22は、3Dスキャン対象物(とうもろこし4)の全周に亘って複数個所のスキャンを行うようにしたが、これに限定されず、3Dスキャン対象物の少なくとも一部に対して複数箇所のスキャンを行うようにすればよい。例えば、走査部22は、3Dスキャン対象物の外周面の一部(例えば回転角度340°の範囲、或いは350°の範囲等)に対して、複数箇所のスキャンを行うようにしてもよい。
【0111】
また、上述の例におけるLED光源23及び反射材25に代えて、3Dスキャン対象物(とうもろこし4)に対して走査部22によりスキャンが行われる側とは反対側(すなわち
図4の反射材25の設置位置)に、パネル状のLED光源を設置し、そのパネル状のLED光源から3Dスキャン対象物(とうもろこし4)に光を照射するようにしてもよい。
【0112】
また、上述のLED光源23或いはこの変形例で述べるパネル状のLED光源は、フリッカーレス機能を搭載した光源(フリッカーレス光源)であってもよい。このフリッカーレス機能は、交流電流を直流電流に変換したり、或いは、50~60Hzの交流の周波数を7000Hz等の更なる高周波に変更する等して、照射する光のフリッカー(ちらつき)を抑制するものである。取込対象物の下にフリッカーレス光源を配置して取込画像を取得する場合、その光源から照射される光のフリッカー(ちらつき)を抑制し、取込画像における画像の取込ムラ、色ムラ等を防止することができる。
【0113】
また、上述の載置台T上における、反射材25又はパネル状のLED光源上に、有色非透明又は有色透明のシートを載置するようにしてもよい。この場合において、3Dスキャン対象物を、外周面に上述の異形加工により凹凸が形成されている無色透明又は無色透明の立体物とする。すると、画像取込装置により取り込まれる取込画像は、3Dスキャン対象物(無色透明又は無色透明の立体物)の凹凸がその背後にある有色非透明又は有色透明のシートの色によって強調され、凹凸の立体感がより認識し易いものとなる。このような立体物としては、例えば外周面の一部が凹凸状に異形加工され、この凹凸により模様が形成された飲料用のPET(Poly Ethylene Terephthalate)ボトル、瓶等が挙げられる。
【0114】
また、情報画像の背景は、上述の白色無地に限定されない。例えば、情報画像の背景は、無色透明であってもよい。この場合、情報画像の背後にある取込画像部分に透明体の画像やそれ以外の画像が表示されている場合には、デザイン画像において、それらの画像を情報画像の背景として消費者に見せることができる。
【0115】
また、上述の例では、印刷基体の例として、例えば飲料用缶として使用される円筒状の缶本体101(円筒缶)に印刷画像が形成された印刷缶100を例に挙げて説明したが、印刷基体の種類はこれに限定されず、何れであってもよい。印刷基体の基体の材料としては、例えば金属、樹脂(プラスチック等)、紙、ガラス、陶器等を挙げることができる。また、印刷基体の形状は何れであってもよく、ボトル状、円筒状、多角筒状、箱状、袋(パウチ)状等の容器の他、シート状等を挙げることができる。このような印刷基体としては、例えば金属製の円筒缶又はボトル缶、PET(Poly Ethylene Terephthalate)ボトル、プラスチック製のボトル、ガラス製の円筒状又は多角筒状の瓶、プラスチック製又は紙製の箱や、ビニール製、アルミニウム製等の袋(パウチ)状の印刷容器等の他、後述の画像が印刷されたシュリンクフィルム、ロールラベル等や、画像が印刷されたシール、シート印刷板、陶器印刷板等を挙げることができる。
【0116】
また、上述の例では、容器本体(缶本体)にデザイン画像を印刷する例について説明したが、容器本体への印刷されたデザイン画像の形成の仕方はこれに限定されない。例えば、印刷容器は、容器本体の外面にデザイン画像が印刷されたラベルを貼着してなるラベル容器であってもよい。また例えば、印刷容器は、容器本体の外面に、デザイン画像が印刷されたシュリンクフィルムが装着された容器であってもよい。また例えば、印刷容器は、容器本体の外面に、デザイン画像が印刷されたロールラベルが装着された容器であってもよい。シュリンクフィルムは、容器本体の外面に巻き付けられた後に加熱によって収縮することで容器本体に装着される。また、ロールラベルは、容器本体の外面に巻き付けられた後にラベル(フィルム)のオーバーラップ(重なり)部分同士が糊付けされることで容器本体に装着される。
【0117】
ラベル容器としては、例えばデザイン画像が印刷されたラベルを貼着したラベル缶、ラベル瓶等を挙げることができる。また、シュリンクフィルム或いはロールラベルを装着してなる容器としては、例えばデザイン画像が印刷されたシュリンクフィルム或いはロールラベルが外周面に装着されたPETボトル等を挙げることができる。
【符号の説明】
【0118】
1 画像生成システム、2 3Dスキャナ装置、3 情報処理装置、31 入出力部、32 制御部、33 操作入力部、34 送受信部、35 記憶部、100 印刷缶、101 缶本体、102 開口部、103 外周面、104 底部、110 デザイン画像、111 疑似3D画像、111a 商品名画像、111a-1 商品名文字画像、111b 情報画像、111b-1 基本情報画像、111b-2 バーコード画像、111b-3 栄養情報画像、111b-4 リサイクルマーク画像、111b-5 注意事項画像、21 回転装置、22 走査部、23 LED光源、24 スキャナ制御部、25 反射材、212 回転駆動部、211a,211b 把持部、213a,213b 支持アーム、214a,214b 支持台