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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】コイル部品
(51)【国際特許分類】
   H01F 17/00 20060101AFI20240116BHJP
   H01F 27/29 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
H01F17/00 B
H01F27/29 123
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020038546
(22)【出願日】2020-03-06
(65)【公開番号】P2021141225
(43)【公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-12-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115738
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲頭 光宏
(74)【代理人】
【識別番号】100121681
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 和文
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 真輝
(72)【発明者】
【氏名】西川 朋永
(72)【発明者】
【氏名】米山 将基
(72)【発明者】
【氏名】陳 利益
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 東
【審査官】秋山 直人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/212990(WO,A1)
【文献】特開2017-183663(JP,A)
【文献】特開2019-125707(JP,A)
【文献】特開2013-046038(JP,A)
【文献】特開2018-190828(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 17/00
H01F 27/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スパイラル状に巻回された複数のコイルパターンが軸方向に積層され、且つ、直列に接続された構造を有するコイル部と、
前記コイル部の一端に接続された第1の端子電極と、
前記コイル部の他端に接続された第2の端子電極と、
前記コイル部を埋め込む磁性素体と、を備えるコイル部品であって、
前記コイル部品は、前記軸方向から見て、前記コイル部が配置されたコイル領域と、前記コイル領域の外側に位置し、前記第1の端子電極が配置された第1の端子領域と、前記コイル領域の外側に位置し、前記第2の端子電極が配置された第2の端子領域と、前記コイル領域に囲まれ、前記磁性素体が配置された内径領域と、前記コイル領域の外側に位置し、前記磁性素体が配置された外側領域とを有し、
前記外側領域は、前記コイル領域と前記第1の端子領域の間に位置する切り欠き領域を含み、
前記複数のコイルパターンは、少なくとも第1、第2及び第3のコイルパターンを含み、
前記第1のコイルパターンの外周端は、前記第1の端子電極に接続され、
前記第1のコイルパターンの内周端は、前記第2のコイルパターンの内周端に接続され、
前記第2のコイルパターンの外周端は、前記第3のコイルパターンの外周端に接続され、
前記第2のコイルパターンの前記外周端と前記第3のコイルパターンの前記外周端を接続するビア導体は、前記切り欠き領域と重なる位置に配置されていることを特徴とするコイル部品。
【請求項2】
前記第1のコイルパターンの前記内周端と前記第2のコイルパターンの前記内周端を接続するビア導体は、前記内径領域に食い込むように配置されていることを特徴とする請求項に記載のコイル部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコイル部品に関し、特に、スパイラル状に巻回された複数のコイルパターンからなるコイル部が磁性素体で埋め込まれた構造を有するコイル部品に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、スパイラル状に巻回された複数のコイルパターンからなるコイル部が磁性素体で埋め込まれた構造を有するコイル部品が開示されている。特許文献1に記載されたコイル部品のように、磁性素体の内部にコイル部を埋め込めば、磁性素体が磁路として機能することから高いインダクタンス値を得ることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-190828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
積層された複数のコイルパターンを直列に接続する場合、各コイルパターンの内周端を軸方向における一方側(例えば下側)に隣接する別のコイルパターンの内周端に接続し、各コイルパターンの外周端を軸方向における他方側(例えば上側)に隣接する別のコイルパターンの外周端に接続する必要がある。ここで、コイルパターン同士の接続にはビア導体が用いられるため、コイルパターンとビア導体の接続を確実に行うためには、コイルパターンの内周端や外周端のサイズを拡大する必要がある。
【0005】
しかしながら、コイルパターンの内周端や外周端のサイズを拡大することにより磁性素体のボリュームがその分減少すると、インダクタンス値が低下するという問題があった。
【0006】
したがって、本発明は、スパイラル状に巻回された複数のコイルパターンからなるコイル部が磁性素体で埋め込まれた構造を有するコイル部品において、磁性素体のボリュームを十分に確保することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面によるコイル部品は、スパイラル状に巻回された複数のコイルパターンが軸方向に積層され、且つ、直列に接続された構造を有するコイル部と、コイル部の一端に接続された第1の端子電極と、コイル部の他端に接続された第2の端子電極と、コイル部を埋め込む磁性素体とを備えるコイル部品であって、コイル部品は、軸方向から見て、コイル部が配置されたコイル領域と、コイル領域の外側に位置し、第1の端子電極が配置された第1の端子領域と、コイル領域の外側に位置し、第2の端子電極が配置された第2の端子領域と、コイル領域に囲まれ、磁性素体が配置された内径領域と、コイル領域の外側に位置し、磁性素体が配置された外側領域とを有し、複数のコイルパターンは少なくとも第1、第2及び第3のコイルパターンを含み、第1のコイルパターンの外周端は第1の端子電極に接続され、第1のコイルパターンの内周端は第2のコイルパターンの内周端に接続され、第2のコイルパターンの外周端は第3のコイルパターンの外周端に接続され、第2のコイルパターンの外周端と第3のコイルパターンの外周端を接続するビア導体は、第1又は第2の端子領域と重なる位置に配置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の他の側面によるコイル部品は、スパイラル状に巻回された複数のコイルパターンが軸方向に積層され、且つ、直列に接続された構造を有するコイル部と、コイル部の一端に接続された第1の端子電極と、コイル部の他端に接続された第2の端子電極と、コイル部を埋め込む磁性素体とを備えるコイル部品であって、コイル部品は、軸方向から見て、コイル部が配置されたコイル領域と、コイル領域の外側に位置し、第1の端子電極が配置された第1の端子領域と、コイル領域の外側に位置し、第2の端子電極が配置された第2の端子領域と、コイル領域に囲まれ、磁性素体が配置された内径領域と、コイル領域の外側に位置し、磁性素体が配置された外側領域とを有し、外側領域はコイル領域と第1の端子領域の間に位置する切り欠き領域を含み、複数のコイルパターンは少なくとも第1、第2及び第3のコイルパターンを含み、第1のコイルパターンの外周端は第1の端子電極に接続され、第1のコイルパターンの内周端は第2のコイルパターンの内周端に接続され、第2のコイルパターンの外周端は第3のコイルパターンの外周端に接続され、第2のコイルパターンの外周端と第3のコイルパターンの外周端を接続するビア導体は、切り欠き領域と重なる位置に配置されていることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、コイルパターンの外周端同士を接続するビア導体が第1又は第2の端子領域、或いは、切り欠き領域と重なる位置に配置されていることから、磁性素体のボリュームを減少させることなく、コイルパターンの外周端のサイズを拡大することができる。
【0010】
本発明において、第1のコイルパターンの内周端と第2のコイルパターンの内周端を接続するビア導体は、内径領域に食い込むように配置されていても構わない。これによれば、磁性素体のボリュームの減少を最小限に抑えつつ、コイルパターンの内周端のサイズを拡大することができる。
【発明の効果】
【0011】
このように、本発明によれば、スパイラル状に巻回された複数のコイルパターンからなるコイル部が磁性素体で埋め込まれた構造を有するコイル部品において、磁性素体のボリュームを十分に確保することができる。これにより、従来のコイル部品よりも高いインダクタンス値を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の一実施形態によるコイル部品1の構造を説明するための略断面図である。
図2図2は、導体層10のパターン形状を示す略平面図である。
図3図3は、導体層20のパターン形状を示す略平面図である。
図4図4は、導体層30のパターン形状を示す略平面図である。
図5図5は、導体層40のパターン形状を示す略平面図である。
図6図6は、変形例による導体層10のパターン形状を示す略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態によるコイル部品1の構造を説明するための略断面図である。
【0015】
本発明の一実施形態によるコイル部品1は、電源回路用のインダクタとして用いることが好適な表面実装型のチップ部品であり、図1に示すように、磁性素体Mと、磁性素体Mに埋め込まれたコイル部Cとを備える。コイル部Cの構成については後述するが、本実施形態においてはスパイラル状のコイルパターンを有する導体層が層間絶縁膜を介して4層積層され、これによって1つのコイル導体が形成される。
【0016】
磁性素体Mは、鉄(Fe)やパーマロイ系材料などからなる金属磁性フィラーと樹脂バインダーを含む複合部材であり、コイル部Cに電流を流すことによって生じる磁束の磁路を構成する。樹脂バインダーとしては、液状又は粉体のエポキシ樹脂を用いることが好ましい。図1に示す断面においては、コイル部Cを軸方向から上下に挟む部分と、コイル部Cの内径領域に磁性素体Mが設けられているが、後述するように、軸方向から見てコイル部Cの外側領域にも磁性素体Mが配置されている。
【0017】
図1に示すように、コイル部Cは、層間絶縁膜51~55を介して導体層10,20,30,40が積層された構成を有している。導体層10,20,30,40はそれぞれスパイラル状のコイルパターンCP1~CP4を有しており、コイルパターンCP1~CP4の上面又は下面が層間絶縁膜51~55で覆われている。コイルパターンCP1~CP4の側面は、それぞれ層間絶縁膜52~55の一部で覆われている。ここで、コイルパターンCP1~CP4の上面及び下面とは、コイル軸に対して垂直な面を指し、コイルパターンCP1~CP4の側面とは、コイル軸に対して水平又は傾斜した面を指す。
【0018】
コイルパターンCP1~CP4は、層間絶縁膜52~54を貫通して設けられたビア導体を介して直列に接続されることにより、1つのコイル導体を構成している。導体層10,20,30,40の材料としては、銅(Cu)を用いることが好ましい。導体層10,20,30,40のパターン形状は、それぞれ図2図5に示されている。図1に示す断面は、図2図5に示すB-B線に沿った断面に相当する。
【0019】
導体層10は、層間絶縁膜51上に形成された1層目の導体層であり、図2に示すように、スパイラル状に3ターン巻回されたコイルパターンCP1と、2つの電極パターン11,12からなる。コイルパターンCP1の外周端は、電極パターン11に接続されている。これに対し、電極パターン12はコイルパターンCP1とは独立して設けられている。
【0020】
導体層20は、導体層10の上面に層間絶縁膜52を介して形成された2層目の導体層であり、図3に示すように、スパイラル状に3ターン巻回されたコイルパターンCP2と、2つの電極パターン21,22からなる。図3に示すように、電極パターン21,22は、いずれもコイルパターンCP2とは独立して設けられている。電極パターン21は、層間絶縁膜52を貫通して設けられた複数のビア導体V21を介して電極パターン11に接続されている。同様に、電極パターン22は、層間絶縁膜52を貫通して設けられた複数のビア導体V22を介して電極パターン12に接続されている。さらに、コイルパターンCP2の内周端は、層間絶縁膜52を貫通して設けられたビア導体V23を介して、コイルパターンCP1の内周端に接続されている。
【0021】
導体層30は、導体層20の上面に層間絶縁膜53を介して形成された3層目の導体層であり、図4に示すように、スパイラル状に3ターン巻回されたコイルパターンCP3と、2つの電極パターン31,32からなる。図4に示すように、電極パターン31,32は、いずれもコイルパターンCP3とは独立して設けられている。電極パターン31は、層間絶縁膜53を貫通して設けられた複数のビア導体V31を介して電極パターン21に接続されている。同様に、電極パターン32は、層間絶縁膜53を貫通して設けられた複数のビア導体V32を介して電極パターン22に接続されている。さらに、コイルパターンCP3の外周端は、層間絶縁膜53を貫通して設けられたビア導体V33を介して、コイルパターンCP2の外周端に接続されている。ビア導体V31は、軸方向から見てビア導体V21に対してオフセットした平面位置に設けられ、ビア導体V32は、軸方向から見てビア導体V22に対してオフセットした平面位置に設けられている。これにより、ビア導体の重なりによる凹凸が低減されている。
【0022】
導体層40は、導体層30の上面に層間絶縁膜54を介して形成された4層目の導体層であり、図5に示すように、スパイラル状に2.5ターン巻回されたコイルパターンCP4と、2つの電極パターン41,42からなる。コイルパターンCP4の外周端は電極パターン42に接続されている。これに対し、電極パターン41はコイルパターンCP4とは独立して設けられている。電極パターン41は、層間絶縁膜54を貫通して設けられた複数のビア導体V41を介して電極パターン31に接続されている。同様に、電極パターン42は、層間絶縁膜54を貫通して設けられた複数のビア導体V42を介して電極パターン32に接続されている。さらに、コイルパターンCP4の内周端は、層間絶縁膜54を貫通して設けられたビア導体V43を介して、コイルパターンCP3の内周端に接続されている。ビア導体V41は、軸方向から見てビア導体V31に対してオフセットした平面位置に設けられ、ビア導体V42は、軸方向から見てビア導体V32に対してオフセットした平面位置に設けられている。これにより、ビア導体の重なりによる凹凸が低減されている。
【0023】
かかる構成により、コイルパターンCP1~CP4が直列に接続され、合計で11.5ターンのコイル導体が形成される。また、電極パターン11,21,31,41は互いに短絡され、磁性素体Mから露出することにより第1の端子電極E1として用いられる。同様に、電極パターン12,22,32,42は互いに短絡され、磁性素体Mから露出することにより第2の端子電極E2として用いられる。
【0024】
本実施形態によるコイル部品1は、図1図5に示すように、軸方向から見て領域A1~A5に区画することができる。このうち、領域A1は、コイル部CのコイルパターンCP1~CP4が配置されたコイル領域A1である。領域A2は、コイル領域A1の外側に位置し、第1の端子電極E1が配置された第1の端子領域である。領域A3は、コイル領域A1の外側に位置し、第2の端子電極E2が配置された第2の端子領域である。領域A4は、コイル領域A1に囲まれ、磁性素体Mの一部が配置された内径領域である。領域A5は、コイル領域A1の外側に位置し、磁性素体Mの残りの部分が配置された外側領域である。
【0025】
本実施形態においては、コイルパターンCP2,CP3の外周端同士を接続するビア導体V33が第1の端子領域A2と重なる位置に配置されている。コイルパターンCP2,CP3とビア導体V33の接続位置、つまりコイルパターンCP2,CP3の外周端においては、コイルパターンCP2,CP3のパターン幅が拡大されており、これによって、ビア導体V33を介した接続が確実とされている。しかしながら、仮に、ビア導体V33を外側領域A5に配置すると、この部分においてコイルパターンCP2,CP3のパターン幅が拡大されていることから、その分、磁性素体Mのボリュームが減少してしまう。これに対し、本実施形態によるコイル部品1においては、ビア導体V33を第1の端子領域A2と重なる位置に配置していることから、磁性素体Mのボリュームを減少させることなく、コイルパターンCP2,CP3の外周端同士を接続することが可能となる。
【0026】
さらに、コイルパターンCP1,CP2の内周端同士を接続するビア導体V23は、内径領域A4に食い込むように配置されている。コイルパターンCP1,CP2とビア導体V23の接続位置、つまりコイルパターンCP1,CP2の内周端においては、コイルパターンCP1,CP2のパターン幅が拡大されており、これによって、ビア導体V23を介した接続が確実とされている。しかしながら、コイルパターンCP1,CP2の内周端のみならず、その周囲の領域においても磁性素体Mを除去すると、内径領域A4に充填される磁性素体Mのボリュームが減少してしまう。これに対し、本実施形態によるコイル部品1においては、内径領域A4に食い込むようにビア導体V23が配置されていることから、内径領域A4に位置する磁性素体Mには、コイルパターンCP1,CP2の内周端と巻回パターンの間に位置する突起部Maが形成される。かかる突起部Maは、外側領域A5に設けられる磁性素体Mとの距離が近いことから、このような突起部Maを設けることにより、インダクタンス値を高めることが可能となる。
【0027】
以上説明したように、本実施形態によるコイル部品1は、コイルパターンCP2,CP3の外周端同士を接続するビア導体V33を第1の端子領域A2と重なる位置に配置していることから、磁性素体Mのボリュームが減少することがない。但し、ビア導体V33を第1の端子領域A2と重なる位置に配置することは必須でなく、第2の端子領域A3と重なる位置に配置しても構わない。この場合であっても、磁性素体Mのボリュームが減少しないことから、高いインダクタンス値を得ることが可能となる。
【0028】
また、内径領域A4から外側領域A5に径方向に延在する直線L(図2参照)を定義した場合、直線L上に位置するパターンの数は、直線Lをどの位置に定義しても、コイルパターンCP1~CP3においては3本、コイルパターンCP4においては2本又は3本であり、いずれも3本を超えることはない。これにより、例えば局所的に4本のパターンが径方向に配列され、この部分において磁性素体Mのボリュームが減少するということがない。
【0029】
図6は、変形例による導体層10のパターン形状を示す略平面図である。
【0030】
図6に示す変形例による導体層10は、電極パターン11の一部が切り欠かれている点において、図2に示した導体層10のパターン形状と相違している。その他の基本的な構成は図2に示した導体層10のパターン形状と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0031】
図6に示すように、電極パターン11が切り欠かれた部分は、外側領域A5の一部である切り欠き領域A5aを構成し、コイル領域A1と第1の端子領域A2の間に位置する。切り欠き領域A5aは、図4に示すビア導体V33と重なっている。このように、電極パターン11が形成される第1の端子領域A2の一部を削って切り欠き領域A5aとし、切り欠き領域A5aと重なる位置にビア導体V33を設けた場合であっても、上記実施形態と同じ効果を得ることができる。
【0032】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0033】
1 コイル部品
10,20,30,40 導体層
11,12,21,22,31,32,41,42 電極パターン
51~55 層間絶縁膜
A1 コイル領域
A2 第1の端子領域
A3 第2の端子領域
A4 内径領域
A5 外側領域
A5a 切り欠き領域
C コイル部
CP1~CP4 コイルパターン
E1 第1の端子電極
E2 第2の端子電極
L 直線
M 磁性素体
Ma 突起部
V21~V23,V31~V33,V41~V43 ビア導体
図1
図2
図3
図4
図5
図6