(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】操作装置の取り付け構造
(51)【国際特許分類】
H05K 5/02 20060101AFI20240116BHJP
【FI】
H05K5/02 E
(21)【出願番号】P 2020091032
(22)【出願日】2020-05-26
【審査請求日】2022-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136098
【氏名又は名称】北野 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100137246
【氏名又は名称】田中 勝也
(72)【発明者】
【氏名】浦川 文男
(72)【発明者】
【氏名】林 博司
【審査官】秋山 直人
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-128361(JP,A)
【文献】実開昭58-191780(JP,U)
【文献】特開2001-284837(JP,A)
【文献】特開2003-329016(JP,A)
【文献】実開昭58-082730(JP,U)
【文献】実開昭57-022289(JP,U)
【文献】特開昭63-009196(JP,A)
【文献】特開2019-046888(JP,A)
【文献】特開2008-177921(JP,A)
【文献】特開2004-356427(JP,A)
【文献】特開2013-232493(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/02
H05K 5/00
H05K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の取り付け面に固定される取り付け部材と、前記取り付け部材を介して前記取り付け面に取り付けられ、電子機器を操作する操作装置とを含む操作装置の取り付け構造であって、
前記取り付け部材は、
前記取り付け面に対向して配置される第1裏面と、
前記第1裏面と交差する第1側壁面と、
前記第1側壁面と第1の方向に間隔をあけて配置され、前記第1裏面と交差する第2側壁面と、を含み、
前記操作装置は、前記取り付け面に対向して配置される第2裏面を有する筐体を含み、
前記第2裏面は、前記取り付け部材を収容する第1の位置または前記第1の位置に対して前記第1の方向と交差する第2の方向にスライドさせて前記取り付け部材を収容する第2の位置とを取り得るように凹む凹部を含み、
前記凹部を構成する壁面は、
前記取り付け部材が前記第2の位置に配置される時に前記第1側壁面と当接して前記取り付け部材と前記筐体とが嵌合する第3側壁面と、
前記第3側壁面と前記第1の方向に間隔をあけて配置され、前記取り付け部材が前記第2の位置に配置される時に前記第2側壁面と当接して前記取り付け部材と前記筐体とが嵌合する第4側壁面と、を含み、
前記第1側壁面と前記第2側壁面との間隔および前記第3側壁面と前記第4側壁面との間隔のうちのいずれか一方は、前記第1の位置から前記第2の位置に向かうにしたがって狭く
なり、
前記第2の方向に垂直な断面において、前記第1側壁面と前記第1裏面とのなす角度は、鈍角であり、
前記第2の方向に垂直な断面において、前記第3側壁面と前記第2裏面とのなす角度は、鋭角であり、
前記第3側壁面と前記第2裏面とのなす角度は、前記第1の位置から前記第2の位置に向かうにしたがって、大きくなる、操作装置の取り付け構造。
【請求項2】
前記第2裏面は、前記取り付け面と接触する複数の突出部を含む、
請求項1に記載の操作装置の取り付け構造。
【請求項3】
前記第1側壁面、前記第2側壁面、前記第3側壁面および前記第4側壁面は、
前記第2の方向に間隔をあけてそれぞれ複数配置される、請求項1
または請求項2に記載の操作装置の取り付け構造。
【請求項4】
前記第1側壁面、前記第2側壁面、前記第3側壁面および前記第4側壁面のうちの少なくともいずれか一つは、突起を含む、請求項1から
請求項3のいずれか1項に記載の操作装置の取り付け構造。
【請求項5】
前記取り付け部材は、前記第2の方向に沿って延びる棒状である、請求項1から
請求項4のいずれか1項に記載の操作装置の取り付け構造。
【請求項6】
前記第1の方向は、前記筐体の短手方向であり、
前記第2の方向は、前記筐体の長手方向であり、
前記凹部は、前記第1の方向における前記筐体の中央の領域に、前記第2の方向に沿って延びるように形成されている、
請求項5に記載の操作装置の取り付け構造。
【請求項7】
前記取り付け部材は、樹脂製である、請求項1から
請求項6のいずれか1項に記載の操作装置の取り付け構造。
【請求項8】
前記取り付け部材は、前記第1裏面と厚さ方向の反対側に位置する第1表面に配置される第1凸状部をさらに含み、
前記筐体は、前記凹部を構成する壁面に配置される第2凸状部をさらに含み、
前記取り付け部材が前記第2の位置に配置された際に、前記第1凸状部と前記第2凸状部とが接触する、請求項1から
請求項7のいずれか1項に記載の操作装置の取り付け構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、操作装置の取り付け構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、リモコン装置の取り付け構造に関する技術が開示されている。また、特許文献2には、電子機器の取り付け構造に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-187069号公報
【文献】特開2013-207176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示のリモコン装置の取り付け構造によると、予め壁面に固定された取り付け板に対するリモコン装置の取り付け状態が不十分であり、壁面に対するリモコン装置の取り付けが不安定となるおそれがある。特許文献2に開示の電子機器の取り付け構造においても同様に、壁面に対する電子機器の取り付けが不安定となるおそれがある。
【0005】
そこで、安定して操作装置を取り付け面に取り付けることができる操作装置の取り付け構造を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従った操作装置の取り付け構造は、所定の取り付け面に固定される取り付け部材と、取り付け部材を介して取り付け面に取り付けられ、電子機器を操作する操作装置とを含む。取り付け部材は、取り付け面に対向して配置される第1裏面と、第1裏面と交差する第1側壁面と、第1側壁面と第1の方向に間隔をあけて配置され、第1裏面と交差する第2側壁面と、を含む。操作装置は、取り付け面に対向して配置される第2裏面を有する筐体を含む。第2裏面は、取り付け部材を第1の位置または第1の位置に対して第1の方向と交差する第2の方向にスライドさせた第2の位置に収容する凹部を含む。凹部を構成する壁面は、取り付け部材が第2の位置に配置される時に第1側壁面と当接して取り付け部材と筐体とが嵌合する第3側壁面と、第3側壁面と第1の方向に間隔をあけて配置され、取り付け部材が第2の位置に配置される時に第2側壁面と当接して取り付け部材と筐体とが嵌合する第4側壁面と、を含む。第1側壁面と第2側壁面との間隔および第3側壁面と第4側壁面との間隔のうちのいずれか一方は、第1の位置から第2の位置に向かうにしたがって狭くなる。
【発明の効果】
【0007】
上記操作装置の取り付け構造によれば、安定して操作装置を取り付け面に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施の形態1に係る操作装置の取り付け構造を含む全体システムの構成を概念的に示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態1における操作装置の取り付け構造に含まれる取り付け部材である取り付けプレートの外観を示す概略斜視図である。
【
図3】
図3は、実施の形態1における操作装置の取り付け構造に含まれる取り付け部材である取り付けプレートの外観を示す概略斜視図である。
【
図7】
図7は、実施の形態1における操作装置の取り付け構図に含まれる操作装置に含まれる筐体の正面図である。
【
図8】
図8は、実施の形態1における操作装置の取り付け構造に含まれる操作装置に含まれる筐体の外観の一部を示す概略斜視図である。
【
図9】
図9は、実施の形態1における操作装置の取り付け構造に含まれる操作装置に含まれる筐体の外観の一部を示す概略斜視図である。
【
図15】
図15は、筐体の第1凹部の第1の位置に取り付けプレートが配置された状態を示す背面図である。
【
図16】取り付けプレートおよび筐体を
図15中のXVI-XVIで切断した場合の断面図である。
【
図17】
図17は、
図15に示す状態の筐体および取り付けプレートの一部を第1表面側から見た図である。
【
図19】
図19は、第1の位置から第2の位置にスライドさせる途中の状態を示す背面図である。
【
図20】
図20は、取り付けプレートおよび筐体を
図19中のXX-XXで切断した場合の断面図である。
【
図21】
図21は、
図19に示す状態の筐体および取り付けプレートの一部を第1表面側から見た図である。
【
図23】
図23は、筐体の第1凹部の第2の位置に取り付けプレートが配置された状態を示す背面図である。
【
図24】
図24は、取り付けプレートおよび筐体を
図23中のXXIV-XXIVで切断した場合の断面図である。
【
図25】
図25は、
図23に示す状態の筐体および取り付けプレートの一部を第1表面側から見た図である。
【
図27】
図27は、実施の形態2における操作装置の取り付け構造に含まれる取り付け部材である取り付けプレートの平面図である。
【
図28】
図28は、
図27に示す取り付けプレートの第1部分付近を拡大して示す正面図である。
【
図29】
図29は、
図27に示す取り付けプレートの第1部分付近を拡大して示す側面図である。
【
図30】
図30は、実施の形態2における取り付けプレートおよび筐体を第1部分で切断した場合の断面図である。
【
図32】
図32は、さらに他の実施の形態に係る全体システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。本開示に係る操作装置の取り付け構造は、所定の取り付け面に固定される取り付け部材と、取り付け部材を介して取り付け面に取り付けられ、電子機器を操作する操作装置とを含む。取り付け部材は、取り付け面に対向して配置される第1裏面と、第1裏面と交差する第1側壁面と、第1側壁面と第1の方向に間隔をあけて配置され、第1裏面と交差する第2側壁面と、を含む。操作装置は、取り付け面に対向して配置される第2裏面を有する筐体を含む。第2裏面は、取り付け部材を第1の位置または第1の位置に対して第1の方向と交差する第2の方向にスライドさせた第2の位置に収容する凹部を含む。凹部を構成する壁面は、取り付け部材が第2の位置に配置される時に第1側壁面と当接して取り付け部材と筐体とが嵌合する第3側壁面と、第3側壁面と第1の方向に間隔をあけて配置され、取り付け部材が第2の位置に配置される時に第2側壁面と当接して取り付け部材と筐体とが嵌合する第4側壁面と、を含む。第1側壁面と第2側壁面との間隔および第3側壁面と第4側壁面との間隔のうちのいずれか一方は、第1の位置から第2の位置に向かうにしたがって狭くなる。
【0010】
本開示の操作装置の取り付け構造においては、まず取り付け面に取り付け部材を固定する。そして、筐体の凹部の第1の位置に取り付け部材を収容する。その後、筐体を第2の方向にスライドさせる。そうすると、取り付け部材の配置は、第1の位置から移動し、第2の位置となる。この時、第1側壁面と第3側壁面とが当接すると共に、第2側壁面と第4側壁面とが当接して、取り付け部材と筐体とが嵌合する。ここで、第1側壁面と第2側壁面との間隔および第3側壁面と第4側壁面との間隔のうちのいずれか一方は、第1の位置から第2の位置に向かうにしたがって狭くなっているため、第2の方向にスライドさせて、凹部を構成する壁面と取り付け部材の側壁面とを確実に嵌合させることができる。したがって、上記操作装置の取り付け構造によれば、安定して操作装置を取り付け面に取り付けることができる。
【0011】
上記操作装置の取り付け構造において、第2の方向に垂直な断面において、第1側壁面と第1裏面とのなす角度は、鈍角であってもよい。第2の方向に垂直な断面において、第3側壁面と第2裏面とのなす角度は、鋭角であってもよい。このようにすることにより、取り付け部材が固定される取り付け面と取り付け部材の第1側壁面との間に、筐体の第3側壁面を配置させることができ、第3側壁面で適切にガイドしながら操作装置を取り付け面に取り付けることができる。
【0012】
上記操作装置の取り付け構造において、第3側壁面と第2裏面とのなす角度は、第1の位置から第2の位置に向かうにしたがって、大きくなってもよい。このようにすることにより、取り付け面に向かって押圧するようにして、操作装置を取り付け面に取り付けることができる。したがって、取り付け面に対して、操作装置をより強固に取り付けることができる。
【0013】
上記操作装置の取り付け構造において、第2裏面は、取り付け面と接触する複数の突出部を含んでもよい。このようにすることにより、突出部と取り付け面とを接触させることができ、安定して操作装置を取り付け面に取り付けることができる。
【0014】
上記操作装置の取り付け構造において、第1側壁面、第2側壁面、第3側壁面および第4側壁面は、第1の方向に間隔をあけてそれぞれ複数配置されてもよい。このようにすることにより、取り付け部材と筐体とが嵌合する箇所を複数にして、複数の箇所で安定して操作装置を取り付け面に取り付けることができる。
【0015】
上記操作装置の取り付け構造において、第1側壁面、第2側壁面、第3側壁面および第4側壁面のうちの少なくともいずれか一つは、突起を含んでもよい。このようにすることにより、突起を含む面を粗面として、嵌合部におけるがたつきを効果的に抑制することができる。
【0016】
上記操作装置の取り付け構造において、取り付け部材は、第2の方向に沿って延びる棒状であってもよい。このようにすることにより、固定された取り付け部材に操作装置をスライドさせて取り付ける際に、取り付け部材の形状に沿ってスライドさせやすくすることができ、操作装置の取り付け構造の取り扱い性を良好にすることができる。
【0017】
上記操作装置の取り付け構造において、第1の方向は、筐体の短手方向であってもよい。第2の方向は、筐体の長手方向であってもよい。凹部は、第1の方向における筐体の中央の領域に、第2の方向に沿って延びるように形成されてもよい。このようにすることにより、第2の方向にスライドさせる距離を十分に確保することができ、円滑に取り付け部材に操作装置を嵌合させることができる。
【0018】
上記操作装置の取り付け構造において、取り付け部材は、樹脂製であってもよい。このようにすることにより、本開示の操作装置の取り付け構造に用いられる取り付け部材を容易に形成することができる。
【0019】
上記操作装置の取り付け構造において、取り付け部材は、第1裏面と厚さ方向の反対側に位置する第1表面に配置される第1凸状部をさらに含んでもよい。筐体は、凹部を構成する壁面に配置される第2凸状部をさらに含んでもよい。取り付け部材が第2の位置に配置された際に、第1凸状部と第2凸状部とが接触してもよい。このようにすることにより、取り付け部材を第1の方向にスライドさせた際に、第1凸状部と第2凸状部とが接触する音を聞いて、取り付け部材が第2の位置に配置されたことを把握することができる。
【0020】
[本開示の実施形態の詳細]
次に、本開示の操作装置の取り付け構造の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
【0021】
(実施の形態1)
本開示の実施の形態1に係る操作装置の取り付け構造について説明する。まず、実施の形態1に係る操作装置の取り付け構造を含む全体システムの構成について説明する。
図1は、実施の形態1に係る操作装置の取り付け構造を含む全体システムの構成を概念的に示すブロック図である。
【0022】
図1を参照して、実施の形態1に係る操作装置の取り付け構造14aを含む全体システム11aは、蓄電池システム12と、発電システム13と、操作装置の取り付け構造14aと、分電盤15と、ルータ16と、を含む。蓄電池システム12は、蓄電池21と、通信部22と、電力変換器23と、を含む。また、発電システム13は、太陽光パネル24と、電力変換器25と、を含む。蓄電池システム12および発電システム13は、屋外に配置されている。蓄電池システム12に含まれる電力変換器23と発電システム13に含まれる電力変換器25とは、屋外に配置される電力線31および屋内19に配置される部分を含む電力線32,33によって接続されている。
【0023】
操作装置の取り付け構造14a、分電盤15およびルータ16は、屋内19に配置される。操作装置の取り付け構造14aは、取り付け部材である取り付けプレート41aと、操作装置26、本実施形態においてはリモートコントローラー(リモコン)とを含む。取り付けプレート41aは、所定の取り付け面、例えば家屋内の所定の箇所に設けられた平面状の壁面に固定される。操作装置26は、取り付けプレート41aを介して取り付け面である壁面に取り付けられる。操作装置26は、電子機器、本実施形態においては、蓄電池システム12を操作する。操作装置26は、情報を表示する表示部27と、電子機器と通信を行う通信部28と、表示部27により表示された情報を基に通信部28を介して電子機器の操作を行う操作部29と、表示部27、通信部28および操作部29を収容する筐体61aと、を含む。筐体61aの構成については、後に詳述する。また、それぞれ図示はしないが、操作装置26は、マイクロコンピューターを有し、演算処理を行う演算部と、時計機能とを有する。蓄電池システム12に含まれる通信部22と、操作装置26に含まれる通信部28とは、有線または無線を問わず通信可能に構成されている。通信部28とルータ16とも、通信可能に構成されている。ルータ16は、屋外に配置される保守・管理サーバー17と通信可能に構成されている。分電盤15は、電力線34により蓄電池システム12に含まれる電力変換器23および発電システム13に含まれる電力変換器25に電力線32,33,34によって接続されている。分電盤15は、電力線35により屋外にある電力会社18の商用電力系統と接続されている。
【0024】
次に、実施の形態1における操作装置の取り付け構造14aの構成について説明する。
図2および
図3は、実施の形態1における操作装置の取り付け構造14aに含まれる取り付け部材である取り付けプレート41aの外観を示す概略斜視図である。
図2および
図3はそれぞれ異なる方向から見た図である。
図4は、
図2に示す取り付けプレート41aの正面図である。
図5は、
図2に示す取り付けプレート41aの側面図である。
図6は、
図2に示す取り付けプレート41aの平面図である。なお、後述する第1の方向は、
図2等に示すX方向である。また、後述する第2の方向は、
図2等に示すY方向である。
【0025】
図2から
図6を参照して、操作装置の取り付け構造14aに含まれる取り付けプレート41aは、長手方向をY方向として、Y方向に延びる棒状である。また、取り付けプレート41aは、全体としてZ方向を厚さ方向とする平板状である。取り付けプレート41aは、厚さ方向の一方側に位置し、取り付け時において壁面に対向する第1裏面42aと、厚さ方向の他方側に位置する第1表面42bと、を含む。取り付けプレート41aは、第1裏面42aと交差する第1側壁面48a,48cと、第1側壁面48a,48cと第1の方向であるX方向に間隔をあけて配置され、第1裏面42aと交差する第2側壁面48b,48dと、を含む。第1側壁面48a,48cおよび第2側壁面48b,48dは、第1表面42bとも交差する。後述する
図16に示すように、第2の方向であるY方向に垂直な断面において、第1裏面42aと第1側壁面48aとのなす角度θ
1は、鈍角である。同様に、上記断面において、第1裏面42aと第1側壁面48cとのなす角度は鈍角である。また、上記断面において、第1裏面42aと、第2側壁面48b,48dとのなす角度は、それぞれ鈍角である。第1側壁面48a,48cは、第2の方向であるY方向に間隔をあけて複数配置される。第2側壁面48b,48dについても、Y方向に間隔をあけて複数配置される。
【0026】
取り付けプレート41aは、長手方向にそれぞれ順に配置される第1部分44a、第2部分44b、第3部分44c、第4部分44dを含む。第1側壁面48a、第2側壁面48bは、第1部分44aに配置される。第1側壁面48c、第2側壁面48dは、第3部分44cに配置される。
【0027】
第1部分44aは、長手方向の一方側の端部45aを含む。端部45aは、平面状である。第4部分44dは、長手方向の他方側の端部45bを含む。端部45bは、取り付けプレート41aの厚さ方向に見て円弧面状である。このようにすることにより、取り付けプレート41aの長手方向において、いずれの端部が一方側の端部45aであるかを容易に判別することができる。よって、取り付けプレート41aの取り付ける方向を誤るおそれを低減することができる。なお、取り付けプレート41aにおいて、他方側の端部45bを平面状としてもよい。
【0028】
取り付けプレート41aは、厚さ方向に貫通する2つの貫通孔46a,46bを有する。2つの貫通孔46a,46bは、Y方向に間隔をあけて配置される。具体的には、貫通孔46aは、第1部分44aに形成され、貫通孔46bは、第4部分44dに形成される。貫通孔46a,46bの形状は、丸穴状である。貫通孔46a,46bはそれぞれ、取り付けプレート41aを壁面に固定する際に利用される。具体的には、貫通孔46a,46bにそれぞれ別途準備したタッピングネジや皿ねじの胴部を通してねじにより取り付けプレート41aを壁面に固定する。この場合、第1裏面42aが壁面に接触するように固定する。
【0029】
取り付けプレート41aの厚さ方向に見て、第2部分44bと第4部分44dの幅、すなわち、長手方向であるY方向に直交するX方向の長さは、同じである。第3部分44cは、第2部分44bおよび第4部分44dよりも幅の狭い狭小部分を有する。
【0030】
取り付けプレート41aは、第1裏面42aと厚さ方向の反対側に位置する第1表面42bに配置される一対の第1凸状部47a,47bを含む。第1凸状部47a,47bは、X方向に間隔をあけて配置されている。第1凸状部47a,47bはそれぞれ、X方向に延びるように形成されている。
【0031】
ここで、第1側壁面48aと第2側壁面48bとの間隔は、他方側の端部45bから一方側の端部45aに向かうにしたがって、狭くなっている。具体的には、
図4中の間隔D
1で示す第1側壁面48aの位置P
1と第2側壁面48bの位置P
2との間隔は、
図4中の間隔D
2で示す他方の端部45b側に位置する第1側壁面48aの位置P
3と第2側壁面48bの位置P
4との間隔よりも狭くなっている。第1側壁面48cと第2側壁面48dとの間隔は、他方側の端部45bから一方側の端部45aに向かうにしたがって、狭くなっている。具体的には、
図4中の間隔D
3で示す第1側壁面48cの位置P
5と第2側壁面48dの位置P
6との間隔は、
図4中の間隔D
4で示す他方の端部45b側に位置する第1側壁面48cの位置P
7と第2側壁面48dの位置P
8との間隔よりも狭くなっている。
【0032】
なお、取り付けプレート41aは、樹脂製である。取り付けプレート41aの材質としては、例えば熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が選択される。具体的には、取り付けプレート41aの材質は、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)樹脂が選択される。このようにすることにより、取り付けプレート41aを容易に形成することができる。さらに、取り付けプレート41aが樹脂製であることにより、貫通孔46a,46bに取り付けられる金属製のタッピングネジと筐体61a内に収容される電子部品とが樹脂製の取り付けプレート41aによって絶縁される。したがって、操作装置26における絶縁を容易に確保することができる。絶縁距離を考慮しなくてもよいため、操作装置26を取り付けたときの取り付け高さを低くすることもできる。
【0033】
次に、操作装置の取り付け構造14aに含まれる操作装置26に含まれる筐体61aの構成について説明する。
図7は、実施の形態1における操作装置の取り付け構造14aに含まれる操作装置26に含まれる筐体61aの正面図である。
図8および
図9は、実施の形態1における操作装置の取り付け構造14aに含まれる操作装置26に含まれる筐体61aの一部の外観を示す概略斜視図である。
図8および
図9はそれぞれ異なる方向から見た図である。また、
図9において、取り付けプレート41aも図示している。すなわち、
図9は、操作装置の取り付け構造14aの外観を示す概略斜視図となる。
図10は、
図8に示す筐体61aの背面図である。なお、
図8以降においては、後述するカバー部51を取り除いた状態を図示している。
【0034】
まず、
図7を参照して、操作装置26に含まれ、筐体61aの正面に嵌め込まれるカバー部51には、蓄電池の詳細な情報を示す表示部27としての表示画面52と、蓄電池システム12の運転状態を示すランプ53aと、自立状態を示すランプ53bと、蓄電池システム12のエラー状態を示すランプ53cとが設けられている。また、表示画面52の下部領域54には、蓄電に関する操作を行う際にタッチされるアイコン55aと、発電に関する操作を行う際にタッチされるアイコン55bと、電力の売買に関する操作を行う際にタッチされるアイコン55cと、消費に関する操作を行う際にタッチされるアイコン55dとが設けられており、さらにその下部には、押下によりメニューを表示させるボタン56aと、押下により操作の決定を指示するボタン56bと、押下により操作内容を戻すボタン56cとが設けられている。
【0035】
次に
図8~
図10を参照して、筐体61aは、略直方体形状である。X方向である第1の方向は、筐体61aの短手方向である。Y方向である第2の方向は、筐体61aの長手方向である。筐体61aは、壁面に対向して配置される第2裏面62aと、厚さ方向の他方側に位置する第2表面62bと、を含む。第2裏面62aは、取り付けプレート41aを第1の位置71または第1の位置71に対して第1の方向と交差する第2の方向にスライドさせた第2の位置72に収容する第1凹部63a(特に
図10参照)を含む。第1凹部63aを構成する壁面は、後述するY方向の側壁部64a側に位置するストッパー69を含む。ストッパー69は、後述する第2の位置72に取り付けプレート41aが配置された際に、端部45aと当接する壁面である。第1凹部63aは、第1の方向における筐体61aの中央の領域に、第2の方向に沿って延びるように形成されている。第2表面62bは、表示部27、通信部28および操作部29の一部を構成する電子回路等を収容する第2凹部63b(特に
図8参照)と、を含む。第2凹部63bは、筐体61aに含まれる4つの側壁部64a,64b,64c,64dおよび底壁部65によって構成されている。
【0036】
第2裏面62aは、壁面と接触する4つの突出部66a,66b,66c,66dを含む。
図11および
図12はそれぞれ、
図10に示す筐体61aの一部を示す概略断面図である。
図11は、
図10中の線分XI-XIで切断した場合の筐体61aの概略断面図である。
図12は、
図10中の線分XII-XIIで切断した場合の筐体61aの概略断面図である。
図11および
図12を併せて参照して、突出部66a~66dはそれぞれ、第2裏面62aの四隅に近い部分に形成されている。突出部66a~66dの外形形状はそれぞれ、Z方向から見て、Y方向を長軸、X方向を短軸とした楕円形状である。突出部66a~66dの表面は、円弧面から構成されている。突出部66a~66dの高さH
1は、例えば、0.3mmである。
【0037】
図13および
図14はそれぞれ、
図10に示す筐体61aの一部を示す概略斜視図である。
図13は、第4側壁面68bの近傍を拡大して示す図である。
図14は、第4側壁面68dの近傍を拡大して示す図である。
図13および
図14を併せて参照して、第1凹部63aを構成する壁面は、取り付けプレート41aが第2の位置72に配置される時に第1側壁面48a,48cと当接して取り付けプレート41aと筐体61aとが嵌合する第3側壁面68a,68cと、第3側壁面68a,68cと第1の方向に間隔をあけて配置され、取り付けプレート41aが第2の位置72に配置される時に第2側壁面48b,48dと当接して取り付けプレート41aと筐体61aとが嵌合する第4側壁面68b,68dと、を含む(特に
図10参照)。第3側壁面68a,68cと第4側壁面68b,68dとのX方向の間隔は、Y方向のいずれの箇所においても同じである。後述する
図20に示すように、第2の方向であるY方向に垂直な断面において、第2裏面62aと第3側壁面68aとのなす角度θ
2は、鋭角である。また、第2の方向であるY方向に垂直な断面において、第2裏面62aと第3側壁面68cとのなす角度は鋭角である。また、第2の方向であるY方向に垂直な断面において、第2裏面62aと、第4側壁面68b,68dとのなす角度は、それぞれ鋭角である。第3側壁面68a,68cと第2裏面62aとのなす角度は、第1の位置71から第2の位置72に向かうにしたがって、大きくなる。後述する
図24に示す第2裏面62aと第3側壁面68aとのなす角度θ
3は、角度θ
2よりも大きい。また、第4側壁面68b,68dと第2裏面62aとのなす角度は、第1の位置71から第2の位置72に向かうにしたがって、大きくなる。
【0038】
なお、筐体61aも取り付けプレート41aと同様、樹脂製である。取り付けプレート41aは、筐体61aの外部に向けて開口する第1凹部63aに収容されるため、このようにすることにより、筐体61a内に収容される電子部品は、樹脂製の取り付けプレート41aに加えて、樹脂製の筐体61aによっても、貫通孔46a,46bに取り付けられる金属製のタッピングネジと絶縁される。したがって、操作装置26における絶縁をより容易に確保することができる。
【0039】
次に、筐体61aを取り付けプレート41aに取り付ける方法について説明する。まず、取り付けプレート41aを、操作装置26を取り付けようとする壁の壁面に固定する。具体的には、貫通孔46a,46bにタッピングネジの胴部を通した状態でタッピングネジを回転させて締め付け、取り付けプレート41aを壁面に固定する。この時、長手方向、すなわち、取り付けプレート41aにおけるY方向が天地方向に向くように取り付ける。この場合、端部45aが天に向き、端部45bが地に向くように取り付ける。
【0040】
次に、筐体61aを取り付けプレート41aに取り付ける。
図15は、筐体61aの第1凹部63aの第1の位置71に取り付けプレート41aが配置された状態を示す背面図である。
図16は、取り付けプレート41aおよび筐体61aを
図15中のXVI-XVIで切断した場合の断面図である。
図15は、壁面側から見た図、すなわち、第1裏面42a側から見た図である。
図16は、第1側壁面48aを含みX-Z平面に平行な断面で切断した断面図である。
図17は、
図15に示す状態の筐体61aおよび取り付けプレート41aの一部を第1表面42b側から見た図である。
図18は、
図17中のXVIIIで囲む部分を拡大した図である。なお、
図16は、第1の方向に垂直な断面である。以下、
図20および
図24についても同様に、第1の方向に垂直な断面である。
【0041】
図15~
図18を参照して、ここではまず、取り付けプレート41aが第1の位置71に配置するよう、筐体61aを取り付ける。この場合、第1側壁面48a,48c、第2側壁面48b,48dは、露出している。
【0042】
そして、壁面に固定された取り付けプレート41aに対して、筐体61aをスライドさせる。この場合、相対的には、取り付けプレート41aは、
図15中の矢印Yの向きと逆の向きで示す地から天の向きにスライドさせることになる(
図18参照)。
【0043】
図19は、第1の位置71から第2の位置72にスライドさせる途中の状態を示す背面図である。
図19は、第1裏面42a側から見た図である。
図20は、取り付けプレート41aおよび筐体61aを
図19中のXX-XXで切断した場合の断面図である。
図21は、
図19に示す状態の筐体61aおよび取り付けプレート41aの一部を第1表面42b側から見た図である。
図22は、
図21中のXXIIで囲む部分を拡大した図である。
【0044】
図19~
図22を参照して、筐体61aの第3側壁面68a,68c、第4側壁面68b,68dは、取り付けプレート41aの第1側壁面48a,48c、第2側壁面48b,48dにガイドされる。取り付けプレート41aは、第2の方向にスライドされる。そうすると、取り付けプレート41aが配置される位置は、第1の位置71から第2の位置72に向かって移行していく。
【0045】
その後、取り付けプレート41aは、第2の位置72に配置される。
図23は、筐体61aの第1凹部63aの第2の位置72に取り付けプレート41aが配置された状態を示す背面図である。
図23は、第1裏面42a側から見た図である。
図24は、取り付けプレート41aおよび筐体61aを
図23中のXXIV-XXIVで切断した場合の断面図である。
図25は、
図23に示す状態の筐体61aおよび取り付けプレート41aの一部を第1表面42b側から見た図である。
図26は、
図25中のXXVIで囲む部分を拡大した図である。
【0046】
図23~
図26を参照して、相対的に取り付けプレート41aを第2の方向にスライドさせると、端部45aとストッパー69とが当接し、取り付けプレート41aが配置される位置は、第1の位置から第2の位置となる。すなわち、第1側壁面48a,48cと第3側壁面68a,68cが当接し、第2側壁面48b,48dと第4側壁面68b,68dとが当接して取り付けプレート41aと筐体61aとが嵌合する。この時、第1凸状部47a,47bと第2凸状部67a,67bが接触して、音を発する。作業者は、この音を聞いて、確実に取り付けられたことを確認することができる。なお、端部45aがストッパー69に極めて近い位置に配置された状態で取り付けプレート41aと筐体61aとが嵌合するよう構成してもよい。
【0047】
このような操作装置の取り付け構造14aによると、まず取り付け面である壁面に取り付けプレート41aを固定する。そして、筐体61aの第1凹部63aの第1の位置71に取り付けプレート41aを収容する。その後、筐体61aを第2の方向にスライドさせる。そうすると、取り付けプレート41aの配置は、第1の位置71から移動し、第2の位置72となる。この時、第1側壁面48a,48cと第3側壁面68a,68cとが当接すると共に、第2側壁面48b,48dと第4側壁面68b,68dとが当接して、取り付けプレート41aと筐体61aとが嵌合する。ここで、第1側壁面48a,48cと第2側壁面48b,48dとの間隔は、第1の位置71から第2の位置72に向かうにしたがって狭くなっているため、第2の方向にスライドさせて、第1凹部63aを構成する壁面、具体的には第3側壁面68a,68cおよび第4側壁面68b,68dと取り付けプレート41aの第1側壁面48a,48cおよび第2側壁面48b,48dとを確実に嵌合させることができる。したがって、上記操作装置の取り付け構造14aによれば、安定して操作装置26を取り付け面に取り付けることができる。
【0048】
本実施形態においては、第2の方向に垂直な断面において、第1側壁面48a,48cと第1裏面42aとのなす角度は、鈍角である。第2の方向に垂直な断面において、第3側壁面68a,68cと第2裏面62aとのなす角度は、鋭角である。よって、取り付けプレート41aが固定される取り付け面と取り付けプレート41aの第1側壁面48a,48cとの間に、筐体61aの第3側壁面68a,68cを配置させることができる。したがって、このような操作装置の取り付け構造14aは、第3側壁面68a,68cで適切にガイドしながら操作装置26を取り付け面に取り付けることができる操作装置の取り付け構造となっている。
【0049】
本実施形態において、第3側壁面68a,68cと第2裏面62aとのなす角度は、第1の位置71から第2の位置72に向かうにしたがって、大きくなっている。よって、取り付け面に向かって押圧するようにして、操作装置26を取り付け面に取り付けることができる。したがって、取り付け面に対して、操作装置26をより強固に取り付けることができる操作装置の取り付け構造となっている。
【0050】
本実施形態においては、第2裏面62aは、取り付け面と接触する複数の突出部66a,66b,66c,66dを含む。よって、このような操作装置の取り付け構造14aは、突出部66a,66b,66c,66dと取り付け面とを接触させることができ、安定して操作装置26を取り付け面に取り付けることができる操作装置の取り付け構造となっている。
【0051】
本実施形態においては、第1側壁面48a,48c、第2側壁面48b,48d、第3側壁面68a,68cおよび第4側壁面68b,68dは、第1の方向に間隔をあけてそれぞれ複数配置されている。そして、本実施形態においては、取り付け時において第2の方向に2か所で嵌合する。よって、このような操作装置の取り付け構造14aは、取り付けプレート41aと筐体61aとが嵌合する箇所を複数にして、複数の箇所で安定して操作装置26を取り付け面に取り付けることができる操作装置の取り付け構造となっている。
【0052】
本実施形態においては、取り付けプレート41aは、第2の方向に沿って延びる棒状である。よって、このような操作装置の取り付け構造14aは、固定された取り付け部材に操作装置をスライドさせて取り付ける際に、取り付け部材の形状に沿ってスライドさせやすくすることができる。したがって、操作装置の取り付け構造の取り扱い性を良好にすることができる操作装置の取り付け構造となっている。
【0053】
本実施形態においては、第1の方向は、筐体61aの短手方向である。第2の方向は、筐体61aの長手方向である。第1凹部63aは、第1の方向における筐体61aの中央の領域に、第2の方向に沿って延びるように形成されている。よって、このような操作装置の取り付け構造14aは、第2の方向にスライドさせる距離を十分に確保することができ、円滑に取り付けプレート41aに操作装置26を嵌合させることができる操作装置の取り付け構造となっている。
【0054】
本実施形態においては、取り付けプレート41aは、第1裏面42aと厚さ方向の反対側に位置する第1表面42bに配置される第1凸状部47a,47bを含む。筐体61aは、第1凹部63aを構成する壁面に配置される第2凸状部67a,67bを含む。取り付けプレート41aが第2の位置72に配置された際に、第1凸状部47a,47bと第2凸状部67a,67bとが接触する。よって、このような操作装置の取り付け構造14aは、取り付けプレート41aを第1の方向にスライドさせた際に、第1凸状部47a,47bと第2凸状部67a,67bとが接触する音を聞いて、取り付けプレート41aが第2の位置72に配置されたことを把握することができる操作装置の取り付け構造となっている。
【0055】
(実施の形態2)
次に、他の実施の形態である実施の形態2について説明する。
図27は、実施の形態2における操作装置の取り付け構造に含まれる取り付け部材である取り付けプレートの平面図である。
図28は、
図27に示す取り付けプレートの第1部分付近を拡大して示す正面図である。
図29は、
図27に示す取り付けプレートの第1部分付近を拡大して示す側面図である。
図30は、実施の形態2における取り付けプレートおよび筐体を第1部分で切断した場合の断面図である。
図31は、
図30中のXXXIで囲む部分を拡大した図である。
【0056】
図27~
図31を参照して、実施の形態2における操作装置の取り付け構造に含まれる取り付けプレート41bの第1側壁面48aは、突起49a,49cを含む。また、取り付けプレート41bの第2側壁面48bは、突起49b、49dを含む。このようにすることにより、突起49a,49b,49a,49bを含む面を粗面として、嵌合する部分におけるがたつきを効果的に抑制することができる。
【0057】
なお、上記の実施の形態においては、第1側壁面および第2側壁面は、突起を含むこととしたが、これに限らず、第1側壁面、第2側壁面、第3側壁面および第4側壁面のうちの少なくともいずれか一つが、突起を含む構成としてもよい。
【0058】
(他の実施の形態)
なお、上記の実施の形態においては、蓄電池システム12および発電システム13を屋外に配置することとしたが、これに限らず、蓄電池システム12の全ておよび発電システム13の一部を屋内に配置することにしてもよい。
図32は、さらに他の実施の形態に係る全体システムの構成を示すブロック図である。
図32を参照して、全体システム11bは、全体システム11aと比較して、蓄電池システム12の全ての構成、すなわち、蓄電池システム12に含まれる蓄電池21、通信部22および電力変換器23、そして発電システム13に含まれる電力変換器25を屋内20に配置する点において異なる。すなわち、全体システム11bにおいては、発電システム13における太陽光パネル24のみ、屋外に配置される。このような構成としてもよい。
【0059】
また、上記の実施の形態においては、第1側壁面と第2側壁面との間隔は、第1の位置から第2の位置に向かうにしたがって狭くなることとしたが、これに限らず、第3側壁面と第4側壁面との間隔は、第1の位置から第2の位置に向かうにしたがって狭くなることとしてもよい。また、第1側壁面と第2側壁面との間隔および第3側壁面と第4側壁面との間隔の双方が、第1の位置から第2の位置に向かうにしたがって狭くなってもよい。すなわち、第1側壁面と第2側壁面との間隔および第3側壁面と第4側壁面との間隔のうちのいずれか一方が、第1の位置から第2の位置に向かうにしたがって狭くなるようにしてもよい。
【0060】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本開示の操作装置の取り付け構造は、安定して操作装置を取り付け面に取り付けることが求められる場合に特に有利に適用され得る。
【符号の説明】
【0062】
11a,11b 全体システム
12 蓄電池システム
13 発電システム
14a 操作装置の取り付け構造
15 分電盤
16 ルータ
17 保守・管理サーバー
18 電力会社
19,20 屋内
21 蓄電池
22,28 通信部
23,25 電力変換器
24 太陽光パネル
26 操作装置
27 表示部
29 操作部
31,32,33,34,35 電力線
41a,41b 取り付けプレート
42a 第1裏面
42b 第1表面
44a 第1部分
44b 第2部分
44c 第3部分
44d 第4部分
45a,45b 端部
46a,46b 貫通孔
47a,47b 第1凸状部
48a,48c 第1側壁面
48b,48d 第2側壁面
49a,49b,49c,49d 突起
51 カバー部
52 表示画面
53a,53b,53c ランプ
54 下部領域
55a,55b,55c,55d アイコン
56a,56b,56c ボタン
61a 筐体
62a 第2裏面
62b 第2表面
63a 第1凹部
63b 第2凹部
64a,64b,64c,64d 側壁部
65 底壁部
66a,66b,66c,66d 突出部
67a,67b 第2凸状部
68a,68c 第3側壁面
68b,68d 第4側壁面
69 ストッパー
71 第1の位置
72 第2の位置