(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】電極ボイラーシステム
(51)【国際特許分類】
F22B 1/30 20060101AFI20240116BHJP
【FI】
F22B1/30
(21)【出願番号】P 2020556893
(86)(22)【出願日】2018-06-12
(86)【国際出願番号】 KR2018006671
(87)【国際公開番号】W WO2019203391
(87)【国際公開日】2019-10-24
【審査請求日】2020-10-15
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-07
(31)【優先権主張番号】10-2018-0044118
(32)【優先日】2018-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515153510
【氏名又は名称】キム, ノ ウル
【氏名又は名称原語表記】KIM, No Eul
【住所又は居所原語表記】56-16, Cheonjedeung-ro Nam-gu, Busan 48472 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】キム, ノ ウル
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヨン テ
【合議体】
【審判長】間中 耕治
【審判官】水野 治彦
【審判官】槙原 進
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1700065(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-1570804(KR,B1)
【文献】特開2000-199092(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0308217(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0051178(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H1/00-1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解水が内部に配置されるように形成される本体部と、
前記本体部に配置され、前記本体部内で少なくとも一領域が前記電解水に接するように形成される複数の電極を含む電極部と、
前記電極部に印加される電流によって前記本体部の内部の電解水が加熱された後に流出され、移動するように形成される第1流路部と、
前記本体部の内部に電解水が流入されるように前記第1流路部から離隔されて形成される第2流路部と、
前記電極部に印加される電流を制御する制御部と、
を備え、
前記本体部の内側面に、前記電極部とは別であって、前記電極部から離隔して電極部に面するように絶縁体
を形成し、
前記本体部、前記第1流路部、または前記第2流路部の領域の中で前記電解水に隣接する領域は、絶縁材を含むように形成され、
前記電解水は、前記本体部内から前記第1流路部へ流出し、前記第2流路部から前記本体部に流入するが、前記電解水は前記絶縁体と接触した状態を維持する電極ボイラーシステム。
【請求項2】
前記第1流路部と前記第2流路部との間に配置され、電解水を収容するように形成される収容部をさらに備える、請求項1に記載の電極ボイラーシステム。
【請求項3】
前記第1流路部と前記第2流路部との間に配置される熱交換部をさらに備え、
加熱された電解水は、前記第1流路部を通して前記熱交換部に流入され、
前記熱交換部で温度が減少した電解水は、前記第2流路部を通して前記本体部に流入される、請求項1に記載の電極ボイラーシステム。
【請求項4】
前記熱交換部に隣接するように形成され、前記熱交換部内の電解水から熱を供給される熱収容部をさらに備える、請求項3に記載の電極ボイラーシステム。
【請求項5】
前記第1流路部に接続されるように形成され、前記第1流路部内の電解水の流れを制御するように形成されるポンプ部をさらに備える、請求項1に記載の電極ボイラーシステム。
【請求項6】
前記第1流路部に接続されるように形成され、前記第1流路部内の蒸気圧を制御するように形成される空気抜き部をさらに備える、請求項1に記載の電極ボイラーシステム。
【請求項7】
前記第2流路部に接続されるように形成され、前記第2流路部内に電解水を補充するように形成される補充部をさらに備える、請求項1に記載の電極ボイラーシステム。
【請求項8】
前記第2流路部に接続されるように形成され、前記第2流路部内の電解水の温度を感知するように形成される温度感知部をさらに備え、
前記制御部は、前記温度感知部が感知した温度の情報を利用するように形成される、請求項1に記載の電極ボイラーシステム。
【請求項9】
前記本体部、前記第1流路部、または前記第2流路部の領域の中で前記電解水に隣接する領域は、樹脂を含むように形成される、請求項1に記載の電極ボイラーシステム。
【請求項10】
前記本体部、前記第1流路部、または前記第2流路部の領域の中で前記電解水に隣接する領域は、帯電防止樹脂層を含むように形成される、請求項1に記載の電極ボイラーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電極ボイラーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
技術の進歩により、機械、電子などの分野における様々な技術を利用した製品が開発および生産されており、これによって、様々な加熱システム、例えばボイラーシステムも開発されている。
【0003】
ボイラーは、産業用ボイラー、農業用ボイラー、家庭用ボイラーなどに大きく区分することができる。また、他の方法として、直接加熱方式や水などの媒体を加熱し循環させる間接加熱方式に、その種類を区分することもできる。
【0004】
さらに、具体的な例として、ボイラーのエネルギー源の種類に応じて、石油類を利用したボイラー、練炭などを利用したボイラー、木材を利用する方式のボイラー、ガスを利用したボイラー、電気を利用したボイラーなどが使用され、または研究されている。
【0005】
このうち、電気を利用して熱源を供給するボイラーは、石油や石炭などの化石燃料に比べ、煤煙や環境問題の観点から利点を有することができる。
【0006】
ただし、電気を利用したボイラーの熱効率および電気的安定性を容易に確保しつつ、ボイラーシステムを実現することには限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、電気的安定性および熱効率を向上し、ユーザーの利便性を増大することができる電極ボイラーシステムを提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例において、電解水が内部に配置されるように形成される本体部と、前記本体部に配置され、前記本体部内で少なくとも一領域が前記電解水に接するように形成される複数の電極を含む電極部と、前記電極部に印加される電流によって前記本体部の内部の電解水が加熱された後に流出され、移動するように形成される第1流路部と、前記本体部の内部に電解水が流入されるように前記第1流路部から離隔されて形成される第2流路部と、前記電極部に印加される電流を制御する制御部と、を備える電極ボイラーシステムを開示する。
【0009】
本実施例において、前記第1流路部と前記第2流路部との間に配置され、電解水を収容するように形成される収容部をさらに備えることができる。
【0010】
本実施例において、前記第1流路部と前記第2流路部との間に配置される熱交換部をさらに備え、加熱された電解水は、前記第1流路部を通して前記熱交換部に流入され、前記熱交換部で温度が減少した電解水は、前記第2流路部を通して前記本体部に流入されることができる。
【0011】
本実施例において、前記熱交換部に隣接するように形成され、前記熱交換部内の電解水から熱を供給される熱収容部をさらに備えることができる。
【0012】
本実施例において、前記第1流路部に接続されるように形成され、前記第1流路部内の電解水の流れを制御するように形成されるポンプ部をさらに備えることができる。
【0013】
本実施例において、前記第1流路部に接続されるように形成され、前記第1流路部内の蒸気圧を制御するように形成される空気抜き部をさらに備えることができる。
【0014】
本実施例において、前記第2流路部に接続されるように形成され、前記第2流路部内に電解水を補充するように形成される補充部をさらに備えることができる。
【0015】
本実施例において、前記第2流路部に接続されるように形成され、前記第2流路部内の電解水の温度を感知するように形成される温度感知部をさらに備え、前記制御部は、前記温度感知部が感知した温度の情報を利用するように形成されることができる。
【0016】
本実施例において、前記本体部、前記第1流路部、または前記第2流路部の領域の中で前記電解水に隣接する領域は、絶縁材を含むように形成されることができる。
【0017】
本実施例において、前記本体部、前記第1流路部、または前記第2流路部の領域の中で前記電解水に隣接する領域は、テフロン樹脂を含むように形成されることができる。
【0018】
本実施例において、前記本体部、前記第1流路部、または前記第2流路部の領域の中で前記電解水に隣接する領域は、帯電防止テフロン樹脂層を含むように形成されることができる。
【0019】
前述したこと以外の他の側面、特徴、および利点は、以下の図面、請求の範囲、および発明の詳細な説明から明らかになるだろう。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る電極ボイラーシステムは、電気的安定性および熱効率を向上し、ユーザーの利便性を増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例に係る電極ボイラーシステムを示す概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の他の実施例に係る電極ボイラーシステムを示す概略図である。
【
図3】
図3は、本発明のまた他の実施例に係る電極ボイラーシステムを示す概略図である。
【
図4】
図4は、
図3の電極ボイラーシステムの本体部の選択的な実施例を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明のさらにまた他の実施例に係る電極ボイラーシステムを示す概略図である。
【
図6】
図6は、
図5の電極ボイラーシステムの本体部の選択的な実施例を示す図である。
【
図7】
図7は、
図5の電極ボイラーシステムの本体部の変形例を示す図である。
【
図8】
図8は、
図5の電極ボイラーシステムの第1流路部の選択的な実施例を示す図である。
【
図9】
図9は、
図5の電極ボイラーシステムの熱交換部の選択的な実施例を示す図である。
【
図10】
図10は、
図5の電極ボイラーシステムの第2流路部の選択的な実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、添付された図面に図示された本発明に係る実施例を参照し、本発明の構成および作用を詳細に説明する。
【0023】
本発明は、様々な変形を加えることができる上に、様々な実施例を有することができ、特定の実施例を図面に例示し、詳細な説明に詳細に説明する。本発明の効果および特徴、さらに、それらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述されている実施例を参照することで明確になるであろう。しかしながら、本発明は、以下に開示される実施例に限定されるものではなく、様々な形態で実現することができる。
【0024】
以下に添付された図面を参照し、本発明の実施例を詳細に説明する。図面を参照して説明するときには、同一または対応する構成要素は、同一の図面符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0025】
以下の実施例において、第1および第2などの用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用する。
【0026】
以下の実施例において、単数の表現は、文脈上、明確に別の意味を意図しない限り、複数の表現を含む。
【0027】
以下の実施例において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書に記載の特徴、または構成要素が存在することを意味し、1つ以上の他の特徴、または構成要素が付加される可能性を事前に排除するものではない。
【0028】
図面において、説明の便宜のために、構成要素の大きさは拡大または縮小され得る。例えば、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは、説明の便宜のために任意に示すものであり、本発明は、図示に必ず限定されるものではない。
【0029】
以下の実施例において、x軸、y軸、およびz軸は、直交座標系の3つの軸に限定されず、これを含めた広い意味で解釈されることができる。例えば、x軸、y軸、およびz軸は、互いに直交することもできるが、互いに直交していない別の方向を指すこともできる。
【0030】
ある実施例が他の方法で実現可能である場合、特定の工程の順序は、説明される順序とは異なる順序で実行することもできる。例えば、連続して説明する2つの工程は、実質的には同時に実行することもあり、説明される順序とは逆の順序で行うことができる。
【0031】
図1は、本発明の一実施例に係る電極ボイラーシステムを示す概略図である。
【0032】
図1を参照すると、本実施例の電極ボイラーシステム100は、本体部110、電極部120、第1流路部101、第2流路部102、および収容部190を含むことができる。
【0033】
本体部110は、電極部120を収容するように形成されることができる。また、本体部110は、電解水ILを収容可能に形成されることができる。
【0034】
電解水ILとしては、様々な種類を用いることができる。例えば、電解水ILは、電解質溶液を含むことができ、具体的な例として、様々な種類の電解質溶液の少なくとも1つ以上を適切に希釈した、蒸留水、ろ過水、飲用水、水道水などを含むことができる。
【0035】
電解水ILに含まれている電解質材料としては、食用ソーダ、亜硝酸塩、ケイ酸塩、およびポリリン酸塩の無機物、アミン類およびオキシ酸類などを主成分とする防錆剤などを含む様々な種類を用いることができる。
【0036】
本体部110は、様々な形態を有することができ、電極部120を収容するように形成され、選択的な実施例として、電極部120の一端が本体部110の一面から離隔して形成されることができる。
【0037】
本体部110内の電解水ILは、電極部120を通じて印加される電流を制御することでジュール熱によって加熱されることができ、本体部110内で加熱された電解水ILは、1次熱供給源になることができる。
【0038】
本体部110は、様々な材料で形成されることができる。例えば、本体部110は、耐久性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0039】
選択的な実施例として、本体部110は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0040】
別の例として、本体部110は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0041】
選択的な実施例として、少なくとも本体部110の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0042】
また、選択的な実施例として、本体部110の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0043】
本体部110は、様々な形態を有することができ、内部が空いている形態として柱と同様な形態を有することができる。
【0044】
電極部120は、本体部110内の電解水ILに接するように配置することができる。電極部120は、複数の電極121,122,123を含むことができる。
【0045】
例えば、電極部120は、3相の形態として、三角形、具体的には正三角形と同様な形態に配置された3つの電極121,122,123を含むことができる。
【0046】
他の選択的な実施例として、図示されていないが、電極部120は、2相の形態として、2つの電極を含むこともできる。
【0047】
各電極121,122,123に電流が印加されるように、電極121,122,123の一領域が、導電部WLに接続されることができる。導電部WLとしては、ワイヤ形態の導線を用いることができる。
【0048】
また、導電部WLは、本体部110の外部に配置される一領域に配置され、かつ電解水ILに接しないように配置されることができ、本体部110の外部で各電極121,122,123に接続するように形成されることができる。
【0049】
第1流路部101は、本体部110に接続されるように形成されることができる。第1流路部101は、本体部110に接続され、本体部110から電解水ILが流出するように形成されることができる。
【0050】
本体部110から流出された電解水IL、例えば、電極部120に印加される電流によって加熱された電解水ILは、第1流路部101を通して収容部190に送られることができる。
【0051】
選択的な実施例として、第1流路部101は、本体部110の領域の中で上部に接続することができ、このような「上部」は、本体部110の領域の中で地面から遠く離れた領域であることができる。これにより、本体部110内で加熱された電解水ILが容易に第1流路部101に流出されることができる。
【0052】
選択的な実施例として、ポンプ部PPは、第1流路部101に接続されるように配置することができる。
【0053】
ポンプ部PPは、本体部110内の加熱された電解水ILが第1流路部101を通して容易に収容部190に送られるように、圧力を加えることができる。また、ポンプ部PPを制御することで、本体部110内の加熱された電解水ILが第1流路部101を通して収容部190に送られる時の水量および流速を、制御することができる。
【0054】
選択的な実施例として、第1流路部101に接続されるように空気抜き部VTを配置することができる。
【0055】
空気抜き部VTは、本体部110内の加熱された電解水ILが第1流路部101を通して収容部190に送られるうちに、継続的に加熱される電解水ILの温度によって発生する蒸気を排出するように形成されることができ、また、逆に、必要に応じて、さらに空気が流入されるように形成されることもできる。
【0056】
選択的な実施例として、空気抜き部VTは、バルブなどを含むことで、選択的に必要時に第1流路部101の蒸気の排出を制御することができる。
【0057】
選択的な実施例として、空気抜き部VTは、ポンプ部PPと収容部190との間に配置されることができる。
【0058】
これにより、ポンプ部PPの動作時に発生し得る、非正常的な、ポンプ部PPを通過して収容部190への第1流路部101における電解水ILの過剰な流れおよび沸騰による圧力の増加を、容易に制御することができる。
【0059】
第1流路部101は、様々な材料で形成されることができる。例えば、第1流路部101は、電解水ILの急激な流れや加熱に耐えるように、耐久性および耐熱性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0060】
選択的な実施例として、第1流路部101は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0061】
別の例として、第1流路部101は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0062】
選択的な実施例として、少なくとも第1流路部101の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0063】
また、選択的な実施例として、第1流路部101の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0064】
さらに、選択的な実施例として、第1流路部101の領域の中でポンプ部PPおよび空気抜き部VTに接続される領域の内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0065】
第2流路部102は、本体部110に接続されるように形成されることができる。第2流路部102は、本体部110に接続され、電解水ILが本体部110へ流入するように形成されることができる。
【0066】
本体部110から流出された電解水IL、例えば、電極部120に印加される電流によって加熱された電解水ILは、第1流路部101を通して収容部190に送られることができる。
【0067】
収容部190に収容されていた電解水ILは、温度が低下した、すなわち、冷めた状態の電解水ILであることができ、これらの電解水ILは、第2流路部102を通して本体部110へ流入することができる。
【0068】
また、このように第2流路部102を通して流入された電解水ILは、電極部120からの電流によって加熱され、再び第1流路部101を通して収容部190の方向に流出されることができる。
【0069】
選択的な実施例として、第2流路部102は、本体部110の領域の中で下部に接続されることができ、このような「下部」は、本体部110の領域の中で、上記本体部110の領域中の第1流路部101が接続された上部よりも地面に近い領域であることができる。
【0070】
選択的な実施例として、第2流路部102に接続されるように補充部150を配置することができる。
【0071】
補充部150は、第2流路部102に接続され、第2流路部102に電解水ILを供給するように形成されることができる。
【0072】
選択的な実施例として、補充部150は、別に備える供給部(図示せず)に接続され、供給部から電解水ILを受け入れることもできる。
【0073】
補充部150は、第2流路部102に接続され、電解水ILが第1流路部101に流れる電解水ILより低い温度の電解水ILに合流するように、供給することができる。これにより、加熱された電解水ILの第1流路部101からの急激な追加補充による、流れあふれや非正常的な蒸気圧の増加などを、減少または防止することができる。
【0074】
第2流路部102は、様々な材料で形成されることができる。例えば、第2流路部102は、電解水ILの急激な流れや加熱に耐えるように、耐久性および耐熱性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0075】
選択的な実施例として、第2流路部102は、絶縁材料で形成されることができる。 例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0076】
別の例として、第2流路部102は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0077】
選択的な実施例として、少なくとも第2流路部102の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0078】
また、選択的な実施例として、第2流路部102の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0079】
さらに、選択的な実施例として、第2流路部102の領域の中で補充部150に接続される領域の内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0080】
収容部190は、本体部110で電極部120によって加熱され、第1流路部101から送り出される電解水ILを収容することができる。
【0081】
収容部190に送られた電解水IL、例えば、加熱された電解水ILは、様々な用途に使用することができる。
【0082】
このように加熱された電解水ILを温水が必要なところに直接に供給することができる。このための選択的な実施例として、収容部190内の加熱された電解水ILを別のタンク(図示せず)に移動させることもできる。
【0083】
また、選択的な実施例として、収容部190内の加熱された電解水ILを、熱源を供給することとして使用することができ、例えば、収容部190に隣接する空間の水(例えば、冷水)を加熱し、温水に変化させることに使用できる。
【0084】
収容部190は、様々な材料で形成されることができる。例えば、収容部190は、電解水ILの急激な流れや加熱に耐えるように、耐久性および耐熱性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0085】
選択的な実施例として、収容部190は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0086】
別の例として、収容部190は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0087】
選択的な実施例として、少なくとも収容部190の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0088】
また、選択的な実施例として、収容部190の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0089】
選択的な実施例として、温度感知部140は、第2流路部102に接続され、第2流路部102を通過する電解水ILの温度を測定することができる。
【0090】
例えば、温度感知部は、リアルタイムで第2流路部102内の電解水ILの温度を測定するように、形成および配置することができる。
【0091】
選択的な実施例として、温度感知部140は、第2流路部102に接続され、第1流路部101に流れる加熱された電解水ILによる温度測定精度の減少、性能劣化、および誤動作や欠陥の発生を、減少または防止することができる。
【0092】
選択的な実施例として、温度感知部140の過熱を制御するために冷却部(図示せず)を、温度感知部140に隣接するように配置することができる。
【0093】
制御部130は、電極部120に印加される電流を制御するように形成されることができる。
【0094】
選択的な実施例として、制御部130は、電極部120の各々の電極121,122,123を接続するための導電部WLに接続することができる。
【0095】
これにより、制御部130は、電極部120に印加される電流のリアルタイム制御を行うことができる。
【0096】
このとき、制御部130は、電極部120に印加される電流量を確認し、設定された値に応じて、電流が増加または減少するように制御することができる。
【0097】
選択的な実施例として、制御部130は、電極部120に印加される電流量をリアルタイムで確認し、設定された値に応じて、電流が増加または減少するように制御することができ、これにより、電解水ILの急激な温度変化を減少させることができる。
【0098】
また、選択的な実施例として、制御部130は、温度感知部140に接続することができ、温度感知部140が測定した温度を用いて、電極部120に印加される電流を制御することができる。例えば、温度感知部140によって測定された温度が通常の設定範囲を超える場合、電極部120に印加される電流を通常の設定範囲よりも減少させ、温度感知部140によって測定された温度が通常の設定範囲の未満である場合、電極部120に印加される電流を通常の設定範囲よりも高くすることができる。
【0099】
このとき、制御部130は、このような通常の設定範囲よりも高くまたは低く設定された「減少温度」または「上昇温度」の情報を、予め設定した値として有することができる。
【0100】
また、他の例として、制御部130は、測定した温度と通常の設定範囲との比較から得た値の差に対応する「増加幅」および「減少幅」に従って電流を変化することができ、このような「増加幅」および「減少幅」に従って変化させるべき電流の値についての情報は、予め設定され、制御部130がその情報を有していることができる。
【0101】
選択的な実施例として、制御部130は、温度感知部140から離隔されたまま通信するように接続されることができる。
【0102】
別の例として、制御部130は、温度感知部140に接続されるように配置することができ、具体的には、制御部130を温度感知部140の一面に配置することができる。
【0103】
また、他の例として、制御部130は、温度感知部140と一体になるように形成されることができる。
【0104】
制御部130は、電流の変化を容易にするように様々な形態を有することができる。例えば、制御部は、様々な種類のスイッチを含むことができ、敏感かつ迅速な制御のために半導体リレー(solid state relay(SSR))などの無接点リレーを含むこともできる。
【0105】
選択的な実施例として、制御部130の過熱を制御するために、冷却部(図示せず)は制御部130に隣接するように配置することができる。
【0106】
本実施例の電極ボイラーシステムは、本体部内で電極部の電極に印加される電流を制御することで電解水を加熱することができる。このような電解水は、第1流路部を通して収容部に送られ、加熱された電解水は、収容部で直接的または間接的に他のものを加熱する熱源として使用することができる。
【0107】
また、収容部から再び本体部へ電解水が流入され、電解水の加熱および流出の過程を繰り返して行うことができる。
【0108】
これにより、温水供給または熱供給を容易に行うことができ、電極部に印加される電流を容易に制御することにより、電解水を安定的に加熱することができる。
【0109】
また、電解水が配置される本体部、電解水が送られる収容部の空間、第1流路部および第2流路部自体、または内側空間を絶縁材料で形成し、電解水の流れが発生した場合に外部への電流の漏れを減少または遮断することで、安全かつ効率の高い電極ボイラーシステムを実現することができる。
【0110】
図2は、本発明の他の実施例に係る電極ボイラーシステムを示す概略図である。
【0111】
図2を参照すると、本実施例の電極ボイラーシステム200は、本体部210、電極部220、第1流路部201、第2流路部202、および熱交換部280を含むことができる。
【0112】
説明の便宜のために、前述した実施例とは異なる点を中心に説明する。
【0113】
本体部210は、電極部220を収容するように形成されることができる。また、本体部210は、電解水ILを収容可能に形成されることができる。
【0114】
電解水ILとしては、様々な種類を用いることができる。例えば、電解水ILは、電解質溶液を含むことができ、具体的な例として、様々な種類の電解質溶液の少なくとも1つ以上を適切に希釈した、蒸留水、ろ過水、飲用水、水道水などを含むことができる。
【0115】
電解水ILに関する内容は、前述した実施例と同一または同様に適用することができるので、具体的な説明は省略する。
【0116】
本体部210は、様々な形態を有することができ、電極部220を収容するように形成され、選択的な実施例として、電極部220の一端が本体部210の一面から離隔して形成されることができる。
【0117】
本体部210内の電解水ILは、電極部220を通じて印加される電流を制御することでジュール熱によって加熱されることができ、本体部210内で加熱された電解水ILは、1次熱供給源になることができる。
【0118】
本体部210は、様々な材料で形成されることができる。例えば、本体部210は、耐久性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0119】
選択的な実施例として、本体部210は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0120】
別の例として、本体部210は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0121】
選択的な実施例として、少なくとも本体部210の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0122】
また、選択的な実施例として、本体部210の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0123】
電極部220は、本体部210内の電解水ILに接するように配置することができる。電極部220は、複数の電極221,222,223を含むことができる。
【0124】
例えば、電極部220は、3相の形態として、三角形、具体的には正三角形と同様な形態に配置された3つの電極221,222,223を含むことができる。
【0125】
他の選択的な実施例として、図示されていないが、電極部220は、2相の形態として、2つの電極を含むこともできる。
【0126】
各電極221,222,223に電流が印加されるように、電極221,222,223の一領域が、導電部WLに接続されることができる。導電部WLとしては、ワイヤ形態の導線を用いることができる。
【0127】
また、導電部WLは、本体部210の外部に配置される一領域に配置され、かつ電解水ILに接しないように配置されることができ、このような本体部210の外部で各電極221,222,223に接続するように形成されることができる。
【0128】
第1流路部201は、本体部210に接続されるように形成されることができる。第1流路部201は、本体部210に接続され、本体部210から電解水ILが流出するように形成されることができる。
【0129】
本体部210から流出された電解水IL、例えば、電極部220に印加される電流によって加熱された電解水ILは、第1流路部201を通して熱交換部280に送られることができる。
【0130】
選択的な実施例として、第1流路部201は、本体部210の領域の中で上部に接続することができ、このような「上部」は、本体部210の領域の中で地面から遠く離れた領域であることができる。これにより、本体部210内で加熱された電解水ILが容易に第1流路部201に流出されることができる。
【0131】
選択的な実施例として、ポンプ部PPは、第1流路部201に接続されるように配置することができる。
【0132】
ポンプ部PPは、本体部210内の加熱された電解水ILが第1流路部201を通して容易に熱交換部280に送られるように、圧力を加えることができる。また、ポンプ部PPを制御することで、本体部210内の加熱された電解水ILが第1流路部201を通して熱交換部280に送られる時の水量および流速を、制御することができる。
【0133】
選択的な実施例として、第1流路部201に接続されるように空気抜き部VTを配置することができる。
【0134】
空気抜き部VTは、本体部210内の加熱された電解水ILが第1流路部201を通して熱交換部280に送られるうちに、継続的に加熱される電解水ILの温度によって発生する蒸気を排出するように形成されることができ、また、逆に、必要に応じて、さらに空気が流入されるように形成されることもできる。
【0135】
選択的な実施例として、空気抜き部VTは、バルブなどを含むことで、選択的に必要時に第1流路部201の蒸気の排出を制御することができる。
【0136】
選択的な実施例として、空気抜き部VTは、ポンプ部PPと熱交換部280との間に配置されることができる。
【0137】
これにより、ポンプ部PPの動作時に発生し得る、非正常的な、ポンプ部PPを通過して熱交換部280への第1流路部201における電解水ILの過剰な流れおよび沸騰による圧力の増加を、容易に制御することができる。
【0138】
第1流路部201は、様々な材料で形成されることができる。例えば、第1流路部201は、電解水ILの急激な流れや加熱に耐えるように、耐久性および耐熱性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0139】
選択的な実施例として、第1流路部201は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0140】
別の例として、第1流路部201は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0141】
選択的な実施例として、少なくとも第1流路部201の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0142】
また、選択的な実施例として、第1流路部201の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0143】
さらに、選択的な実施例として、第1流路部201の領域の中でポンプ部PPおよび空気抜き部VTに接続される領域の内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0144】
第2流路部202は、本体部210に接続されるように形成されることができる。第2流路部202は、本体部210に接続され、電解水ILが本体部210へ流入するように形成されることができる。
【0145】
本体部210から流出された電解水IL、例えば、電極部220に印加される電流によって加熱された電解水ILは、第1流路部201を通して熱交換部280に送られることができる。
【0146】
熱交換部280に収容されていた電解水ILは、温度が低下した、すなわち、冷めた状態の電解水ILであることができ、これらの電解水ILは、第2流路部202を通して本体部210へ流入することができる。
【0147】
また、このように第2流路部202を通して流入された電解水ILは、電極部220からの電流によって加熱され、再び第1流路部201を通して熱交換部280の方向に流出されることができる。
【0148】
選択的な実施例として、第2流路部202は、本体部210の領域の中で下部に接続されることができ、このような「下部」は、本体部210の領域の中で、上記本体部210の領域中の第1流路部201が接続された上部よりも地面に近い領域であることができる。
【0149】
選択的な実施例として、第2流路部202に接続されるように補充部250を配置することができる。
【0150】
補充部250は、第2流路部202に接続され、第2流路部202に電解水ILを供給するように形成されることができる。
【0151】
選択的な実施例として、補充部250は、別に備える供給部(図示せず)に接続され、供給部から電解水ILを受け入れることもできる。
【0152】
補充部250は、第2流路部202に接続され、電解水ILが第1流路部201に流れる電解水ILより低い温度の電解水ILに合流するように、供給することができる。これにより、加熱された電解水ILの第1流路部201からの急激な追加補充による流れあふれや非正常的な蒸気圧の増加などを、減少または防止することができる。
【0153】
第2流路部202は、様々な材料で形成されることができる。例えば、第2流路部202は、電解水ILの急激な流れや加熱に耐えるように、耐久性および耐熱性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0154】
選択的な実施例として、第2流路部202は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0155】
別の例として、第2流路部202は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0156】
選択的な実施例として、少なくとも第2流路部202の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0157】
また、選択的な実施例として、第2流路部202の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0158】
さらに、選択的な実施例として、第2流路部202の領域の中で補充部250に接続される領域の内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0159】
本体部210で電極部220によって加熱された電解水ILが第1流路部201から熱交換部280に送られることができ、熱交換部に送られた電解水は、様々な形態の中間材を、例えば、水を加熱するために、使用することができる。
【0160】
これにより、熱交換部280内に送られて加熱された電解水ILは、熱源として使用され、中間材を、例えば、水を加熱して温水の供給源として、使用することができる。
【0161】
また、このように熱交換部280内の加熱された電解水ILが熱源として中間材を加熱することにより、温度が低下した電解水ILは、前述したように再び第2流路部202を通して本体部210に移動することができる。
【0162】
選択的な実施例として、電解水ILの損失または蒸発の場合、補充部250を制御し、第2流路部202に電解水ILを供給することができる。
【0163】
熱交換部280は、様々な材料で形成されることができる。例えば、熱交換部280は、電解水ILの急激な流れや加熱に耐えるように、耐久性および耐熱性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0164】
選択的な実施例として、熱交換部280は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0165】
別の例として、熱交換部280は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0166】
選択的な実施例として、少なくとも熱交換部280の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0167】
また、選択的な実施例として、熱交換部280の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0168】
選択的な実施例として、温度感知部240は、第2流路部202に接続され、第2流路部202を通過する電解水ILの温度を測定することができる。
【0169】
例えば、温度感知部は、リアルタイムで第2流路部202内の電解水ILの温度を測定するように、形成および配置することができる。
【0170】
選択的な実施例として、温度感知部240は、第2流路部202に接続され、第1流路部201に流れる加熱された電解水ILによる温度測定精度の減少、性能劣化、および誤動作や欠陥の発生を、減少または防止することができる。
【0171】
選択的な実施例として、温度感知部240の過熱を制御するために冷却部(図示せず)が、温度感知部240に隣接するように配置することができる。
【0172】
制御部230は、電極部220に印加される電流を制御するように形成されることができる。
【0173】
選択的な実施例として、制御部230は、電極部220の各々の電極221,222,223を接続するための導電部WLに接続することができる。
【0174】
これにより、制御部230は、電極部220に印加される電流のリアルタイム制御を行うことができる。
【0175】
このとき、制御部230は、電極部220に印加される電流量を確認し、設定された値に応じて、電流が増加または減少するように制御することができる。
【0176】
選択的な実施例として、制御部230は、電極部220に印加される電流量をリアルタイムで確認し、設定された値に応じて、電流が増加または減少するように制御することができ、これにより、電解水ILの急激な温度変化を減少させることができる。
【0177】
また、選択的な実施例として、制御部230は、温度感知部240に接続することができ、温度感知部240が測定した温度を用いて、電極部220に印加される電流を制御することができる。例えば、温度感知部240によって測定された温度が通常の設定範囲を超える場合、電極部220に印加される電流を通常の設定範囲よりも減少させ、温度感知部240によって測定された温度が通常の設定範囲の未満である場合、電極部220に印加される電流を通常の設定範囲よりも高くすることができる。
【0178】
このとき、制御部230は、このような通常の設定範囲よりも高くまたは低く設定された「減少温度」または「上昇温度」の情報を、予め設定した値として有することができる。
【0179】
また、他の例として、制御部230は、測定した温度と通常の設定範囲との比較から得た値の差に対応する「増加幅」および「減少幅」に従って電流を変化することができ、このような「増加幅」および「減少幅」に従って変化させるべき電流の値についての情報は、予め設定され、制御部230がその情報を有していることができる。
【0180】
選択的な実施例として、制御部230は、温度感知部240から離隔されたまま通信するように接続されることができる。
【0181】
別の例として、制御部230は、温度感知部240に接続されるように配置することができ、具体的には、制御部230を温度感知部240の一面に配置することができる。
【0182】
また、他の例として、制御部230は、温度感知部240と一体になるように形成されることができる。
【0183】
制御部230は、電流の変化を容易にするように様々な形態を有することができる。例えば、制御部は、様々な種類のスイッチを含むことができ、敏感かつ迅速な制御のために半導体リレー(solid state relay(SSR))などの無接点リレーを含むこともできる。
【0184】
選択的な実施例として、制御部230の過熱を制御するために、冷却部(図示せず)は制御部230に隣接するように配置することができる。
【0185】
本実施例の電極ボイラーシステムは、本体部内で電極部の電極に印加される電流を制御することで電解水を加熱することができる。このような電解水は、第1流路部を通して熱交換部に送られ、加熱された電解水は、熱交換部に送られて熱源として使用することができる。
【0186】
また、熱交換部から再び本体部へ電解水が流入され、電解水の加熱および流出の過程を繰り返して行うことができる。
【0187】
これにより、温水供給または熱供給を容易に行うことができ、電極部に印加される電流を容易に制御することにより、電解水を安定的に加熱することができる。
【0188】
また、電解水が配置される本体部、電解水が送られる熱交換部の空間、第1流路部および第2流路部自体、または内側空間を絶縁材料で形成し、電解水の流れが発生した場合に外部への電流の漏れを減少または遮断することで、安全かつ効率の高い電極ボイラーシステムを実現することができる。
【0189】
図3は、本発明のまた他の実施例に係る電極ボイラーシステムを示す概略図である。
【0190】
図3を参照すると、本実施例の電極ボイラーシステム300は、本体部310、電極部320、第1流路部301、第2流路部302、および熱交換部380を含むことができる。
【0191】
説明の便宜のために、前述した実施例とは異なる点を中心に説明する。
【0192】
本体部310は、電極部320を収容するように形成されることができる。また、本体部310は、電解水ILを収容可能に形成されることができる。
【0193】
電解水ILとしては、様々な種類を用いることができる。例えば、電解水ILは、電解質溶液を含むことができ、具体的な例として、様々な種類の電解質溶液の少なくとも1つ以上を適切に希釈した、蒸留水、ろ過水、飲用水、水道水などを含むことができる。
【0194】
電解水ILに関する内容は、前述した実施例と同一または同様に適用することができるので、具体的な説明は省略する。
【0195】
本体部310は、様々な形態を有することができ、電極部320を収容するように形成され、選択的な実施例として、電極部320の一端が本体部310の一面から離隔して形成されることができる。
【0196】
本体部310内の電解水ILは、電極部320を通じて印加される電流を制御することでジュール熱によって加熱されることができ、本体部310内で加熱された電解水ILは、1次熱供給源になることができる。
【0197】
本体部310は、様々な材料で形成されることができる。例えば、本体部310は、耐久性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0198】
選択的な実施例として、本体部310は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0199】
別の例として、本体部310は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0200】
選択的な実施例として、少なくとも本体部310の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0201】
また、選択的な実施例として、本体部310の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0202】
図4は、
図3の電極ボイラーシステムの本体部の選択的な実施例を示す図である。
【0203】
図4を参照すると、本体部310は、第1本体部材311および第2本体部材312を含むことができる。
【0204】
第1本体部材311の一端には、第1流路部301に接続される第1接続部313を配置し、第2本体部材312の一端には、第2流路部302に接続される第2接続部314を配置することができる。
【0205】
選択的な実施例として、第1接続部313には、第1流路部301と安定的に結合し、漏水を低減または防止する係止部313aを形成されることができ、係止部313aは、1つ以上の凹凸部またはねじ面を含むことができる。
【0206】
選択的な実施例として、第2接続部314には、第2流路部302と安定的に結合し、漏水を低減または防止する係止部314bを形成されることができ、係止部314bは、1つ以上の凹凸部またはねじ面を含むことができる。
【0207】
第1本体部材311は、第1接続部313に近い第1接続領域311a、および第2本体部材312に近い第1中央領域311bを含むことができる。
【0208】
選択的な実施例として、第1中央領域311bの幅は、第1接続領域311aの幅よりも大きくすることができる。
【0209】
第2本体部材312は、第2接続部314に近い第2接続領域312a、および第1本体部材311に近い第2中央領域312bを含むことができる。
【0210】
選択的な実施例として、第2中央領域312bの幅は、第2接続領域312aの幅よりも大きくすることができる。
【0211】
第1中央領域311bおよび第2中央領域312bの幅を第1接続領域311aおよび第2接続領域312aよりも大きくし、電極部320と電解水ILとの間の接触を安定的に確保することができる。
【0212】
また、電解水の第1流路部301への迅速な流出または第2流路部302への迅速な流入が効率的に進むようにすることができる。
【0213】
選択的な実施例として、第1中央領域311bに隣接する第1結合領域311cおよび第2中央領域312bに隣接する第2結合領域312cが配置され、第1結合領域311cと第2結合領域312cとが結合することができる。
【0214】
このとき、例えば、第1結合領域311cおよび第2結合領域312cが第1中央領域311bおよび第2中央領域312bよりも突出するように、第1結合領域311cおよび第2結合領域312cの幅を、第1中央領域311bおよび第2中央領域312bの幅よりも大きく形成することができる。
【0215】
このように、第1本体部材311および第2本体部材312を別に用意し結合することで、本体部310を容易に準備することができ、結合時の結合領域のマージンが増加され、本体部310の第1本体部材311と第2本体部材312とを容易に結合することができる。
【0216】
電極部320は、本体部310内の電解水ILに接するように配置することができる。電極部320は、複数の電極321,322,323を含むことができる。
【0217】
例えば、電極部320は、3相の形態として、三角形、具体的には正三角形と同様な形態に配置された3つの電極321,322,323を含むことができる。
【0218】
他の選択的な実施例として、図示されていないが、電極部320は、2相の形態として、2つの電極を含むこともできる。
【0219】
各電極321,322,323に電流が印加されるように、電極321,322,323の一領域が、導電部WLに接続されることができる。導電部WLとしては、ワイヤ形態の導線を用いることができる。
【0220】
また、導電部WLは、本体部310の外部に配置される一領域に配置され、かつ電解水ILに接しないように配置されることができ、このような本体部310の外部で各電極321,322,323に接続するように形成されることができる。
【0221】
第1流路部301は、本体部310に接続されるように形成されることができる。第1流路部301は、本体部310に接続され、本体部310から電解水ILが流出するように形成されることができる。
【0222】
本体部310から流出された電解水IL、例えば、電極部320に印加される電流によって加熱された電解水ILは、第1流路部301を通して熱交換部380に送られることができる。
【0223】
選択的な実施例として、第1流路部301は、本体部310の領域の中で上部に接続することができ、このような「上部」は、本体部310の領域の中で地面から遠く離れた領域であることができる。これにより、本体部310内で加熱された電解水ILが容易に第1流路部301に流出されることができる。
【0224】
選択的な実施例として、ポンプ部PPは、第1流路部301に接続されるように配置することができる。
【0225】
ポンプ部PPは、本体部310内の加熱された電解水ILが第1流路部301を通して容易に熱交換部380に送られるように、圧力を加えることができる。また、ポンプ部PPを制御することで、本体部310内の加熱された電解水ILが第1流路部301を通して熱交換部380に送られる時の水量および流速を、制御することができる。
【0226】
選択的な実施例として、第1流路部301に接続されるように空気抜き部VTを配置することができる。
【0227】
空気抜き部VTは、本体部310内の加熱された電解水ILが第1流路部301を通して熱交換部380に送られるうちに、継続的に加熱される電解水ILの温度によって発生する蒸気を排出するように形成されることができ、また、逆に、必要に応じて、さらに空気が流入されるように形成されることもできる。
【0228】
選択的な実施例として、空気抜き部VTは、バルブなどを含むことで、選択的に必要時に第1流路部301の蒸気の排出を制御することができる。
【0229】
選択的な実施例として、空気抜き部VTは、ポンプ部PPと熱交換部380との間に配置されることができる。
【0230】
これにより、ポンプ部PPの動作時に発生し得る、非正常的な、ポンプ部PPを通過して熱交換部380への第1流路部301における電解水ILの過剰な流れおよび沸騰による圧力の増加を、容易に制御することができる。
【0231】
第1流路部301は、様々な材料で形成されることができる。例えば、第1流路部301は、電解水ILの急激な流れや加熱に耐えるように、耐久性および耐熱性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0232】
選択的な実施例として、第1流路部301は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0233】
別の例として、第1流路部301は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0234】
選択的な実施例として、少なくとも第1流路部301の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0235】
また、選択的な実施例として、第1流路部301の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0236】
さらに、選択的な実施例として、第1流路部301の領域の中でポンプ部PPおよび空気抜き部VTに接続される領域の内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0237】
第2流路部302は、本体部310に接続されるように形成されることができる。第2流路部302は、本体部310に接続され、電解水ILが本体部310へ流入するように形成されることができる。
【0238】
本体部310から流出された電解水IL、例えば、電極部320に印加される電流によって加熱された電解水ILは、第1流路部301を通して熱交換部380に送られることができる。
【0239】
熱交換部380に収容されていた電解水ILは、温度が低下した、すなわち、冷めた状態の電解水ILであることができ、これらの電解水ILは、第2流路部302を通して本体部310へ流入することができる。
【0240】
また、このように第2流路部302を通して流入された電解水ILは、電極部320からの電流によって加熱され、再び第1流路部301を通して熱交換部380の方向に流出されることができる。
【0241】
選択的な実施例として、第2流路部302は、本体部310の領域の中で下部に接続されることができ、このような「下部」は、本体部310の領域の中で、上記本体部310の領域中の第1流路部301が接続された上部よりも地面に近い領域であることができる。
【0242】
選択的な実施例として、第2流路部302に接続されるように補充部350を配置することができる。
【0243】
補充部350は、第2流路部302に接続され、第2流路部302に電解水ILを供給するように形成されることができる。
【0244】
選択的な実施例として、補充部350は、別に備える供給部(図示せず)に接続され、供給部から電解水ILを受け入れることもできる。
【0245】
補充部350は、第2流路部302に接続され、電解水ILが第1流路部301に流れる電解水ILより低い温度の電解水ILに合流するように供給することができる。これにより、加熱された電解水ILの第1流路部301からの急激な追加補充による流れあふれや非正常的な蒸気圧の増加などを、減少または防止することができる。
【0246】
第2流路部302は、様々な材料で形成されることができる。例えば、第2流路部302は、電解水ILの急激な流れや加熱に耐えるように、耐久性および耐熱性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0247】
選択的な実施例として、第2流路部302は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0248】
別の例として、第2流路部302は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0249】
選択的な実施例として、少なくとも第2流路部302の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0250】
また、選択的な実施例として、第2流路部302の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0251】
さらに、選択的な実施例として、第2流路部302の領域の中で補充部350に接続される領域の内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0252】
本体部310で電極部320によって加熱された電解水ILが第1流路部301から熱交換部380に送られることができ、熱交換部に送られた電解水は、様々な形態の中間材を、例えば、水を加熱するために、使用することができる。
【0253】
これにより、熱交換部380内に送られて加熱された電解水ILは、熱源として使用され、中間材を、例えば、水を加熱して温水の供給源として、使用することができる。
【0254】
本実施例において、具体的に、熱交換部380は、熱収容部391に接続され、熱収容部391へ伝熱することができる。
【0255】
選択的な実施例として、熱交換部380および熱収容部391は、界壁385を挟んで互いに接触するように配置することができ、これにより熱交換部380内の加熱された電解水ILから熱収容部391へ容易に伝熱することができる。
【0256】
例えば、熱収容部391には、流体、例えば、水が収容されることができ、流入部396を通して低温または常温の水が流入され、熱交換部380から熱を受けて加熱された状態の水、例えば、温水として流出部397を通して流出されることができる。
【0257】
別の例として熱収容部391には、気体が収容されることもできる。
【0258】
また、熱交換部380内の加熱された電解水ILから熱収容部391へ伝熱されることにより温度が低下した電解水ILは、前述したように再び第2流路部302を通して本体部310に移動することができる。
【0259】
選択的な実施例として、電解水ILの損失または蒸発の場合、補充部350を制御し、第2流路部302に電解水ILを供給することができる。
【0260】
熱交換部380は、様々な材料で形成されることができる。例えば、熱交換部380は、電解水ILの急激な流れや加熱に耐えるように、耐久性および耐熱性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0261】
選択的な実施例として、熱交換部380は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0262】
別の例として、熱交換部380は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0263】
選択的な実施例として、少なくとも熱交換部380の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0264】
また、選択的な実施例として、熱交換部380の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0265】
選択的な実施例として、界壁385の面の中で熱交換部380に向かう面は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。別の例として、界壁385の面の中で熱交換部380に向かう面は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0266】
選択的な実施例として、少なくとも界壁385の面の中で熱交換部380に向かう面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0267】
また、選択的な実施例として、界壁385の面の中で熱交換部380に向かう面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0268】
選択的な実施例として、温度感知部340は、第2流路部302に接続され、第2流路部302を通過する電解水ILの温度を測定することができる。
【0269】
例えば、温度感知部は、リアルタイムで第2流路部302内の電解水ILの温度を測定するように形成および配置することができる。
【0270】
選択的な実施例として、温度感知部340は、第2流路部302に接続され、第1流路部301に流れる加熱された電解水ILによる温度測定精度の減少、性能劣化、および誤動作や欠陥の発生を、減少または防止することができる。
【0271】
選択的な実施例として、温度感知部340の過熱を制御するために冷却部(図示せず)が、温度感知部340に隣接するように配置することができる。
【0272】
制御部330は、電極部320に印加される電流を制御するように形成されることができる。
【0273】
選択的な実施例として、制御部330は、電極部320の各々の電極321,322,323を接続するための導電部WLに接続することができる。
【0274】
これにより、制御部330は、電極部320に印加される電流のリアルタイム制御を行うことができる。
【0275】
このとき、制御部330は、電極部320に印加される電流量を確認し、設定された値に応じて、電流が増加または減少するように制御することができる。
【0276】
選択的な実施例として、制御部330は、電極部320に印加される電流量をリアルタイムで確認し、設定された値に応じて、電流が増加または減少するように制御することができ、これにより、電解水ILの急激な温度変化を減少させることができる。
【0277】
また、選択的な実施例として、制御部330は、温度感知部340に接続することができ、温度感知部340が測定した温度を用いて、電極部320に印加される電流を制御することができる。例えば、温度感知部340によって測定された温度が通常の設定範囲を超える場合、電極部320に印加される電流を通常の設定範囲よりも減少させ、温度感知部340によって測定された温度が通常の設定範囲の未満である場合、電極部320に印加される電流を通常の設定範囲よりも高くすることができる。
【0278】
このとき、制御部330は、このような通常の設定範囲よりも高くまたは低く設定された「減少温度」または「上昇温度」の情報を、予め設定した値として有することができる。
【0279】
また、他の例として、制御部330は、測定した温度と通常の設定範囲との比較から得た値の差に対応する「増加幅」および「減少幅」に従って電流を変化することができ、このような「増加幅」および「減少幅」に従って変化させるべき電流の値についての情報は、予め設定され、制御部330がその情報を有していることができる。
【0280】
選択的な実施例として、制御部330は、温度感知部340から離隔されたまま通信するように接続されることができる。
【0281】
別の例として、制御部330は、温度感知部340に接続されるように配置することができ、具体的には、制御部330を温度感知部340の一面に配置することができる。
【0282】
また、他の例として、制御部330は、温度感知部340と一体になるように形成されることができる。
【0283】
制御部330は、電流の変化を容易にするように様々な形態を有することができる。例えば、制御部は、様々な種類のスイッチを含むことができ、敏感かつ迅速な制御のために半導体リレー(solid state relay(SSR))などの無接点リレーを含むこともできる。
【0284】
選択的な実施例として、制御部330の過熱を制御するために、冷却部(図示せず)は制御部330に隣接するように配置することができる。
【0285】
本実施例の電極ボイラーシステムは、本体部内で電極部の電極に印加される電流を制御することで電解水を加熱することができる。このような電解水は、第1流路部を通して収容部に送られ、加熱された電解水は、熱交換部に送られて熱源として使用することができ、熱交換部に隣接した熱収容部に熱を提供することができる。
【0286】
また、熱交換部から再び本体部へ電解水が流入され、電解水の加熱および流出の過程を繰り返して行うことができる。
【0287】
これにより、温水供給または熱供給を容易に行うことができ、電極部に印加される電流を容易に制御することにより、電解水を安定的に加熱することができる。
【0288】
また、電解水が配置される本体部、電解水が送られる熱交換部の空間、第1流路部および第2流路部自体、または内側空間を絶縁材料で形成し、電解水の流れが発生した場合に外部への電流の漏れを減少または遮断することで、安全かつ効率の高い電極ボイラーシステムを実現することができる。
【0289】
図5は、本発明のさらにまた他の実施例に係る電極ボイラーシステムを示す概略図である。
【0290】
図5を参照すると、本実施例の電極ボイラーシステム400は、本体部410、電極部420、第1流路部401、第2流路部402、および熱交換部480を含むことができる。
【0291】
説明の便宜のために、前述した実施例とは異なる点を中心に説明する。
【0292】
本体部410は、電極部420を収容するように形成されることができる。また、本体部410は、電解水ILを収容可能に形成されることができる。
【0293】
電解水ILとしては、様々な種類を用いることができる。例えば、電解水ILは、電解質溶液を含むことができ、具体的な例として、様々な種類の電解質溶液の少なくとも1つ以上を適切に希釈した、蒸留水、ろ過水、飲用水、水道水などを含むことができる。
【0294】
電解水ILに関する内容は、前述した実施例と同一または同様に適用することができるので、具体的な説明は省略する。
【0295】
本体部410は、様々な形態を有することができ、電極部420を収容するように形成され、選択的な実施例として、電極部420の一端が本体部410の一面から離隔して形成されることができる。
【0296】
本体部410内の電解水ILは、電極部420を通じて印加される電流を制御することでジュール熱によって加熱されることができ、本体部410内で加熱された電解水ILは、1次熱供給源になることができる。
【0297】
本体部410は、様々な材料で形成されることができる。例えば、本体部410は、耐久性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0298】
選択的な実施例として、本体部410は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0299】
別の例として、本体部410は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0300】
選択的な実施例として、少なくとも本体部410の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0301】
また、選択的な実施例として、本体部410の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0302】
図6は、
図5の電極ボイラーシステムの本体部の選択的な実施例を示す図である。
【0303】
図6を参照すると、本体部410は、テフロン樹脂層TFLで形成されることができる。選択的な実施例として、テフロン樹脂層TFLは、絶縁性テフロン層であることができる。
【0304】
また、選択的な実施例として、テフロン樹脂層TFLは、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0305】
図7は、
図5の電極ボイラーシステムの本体部の変形例を示す図である。
【0306】
図7を参照すると、本実施例の本体部410’は、内部層TFLおよび外部層411’を含むことができる。
【0307】
外部層411’は、様々な材料で形成されることができ、例えば、耐久性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0308】
選択的な実施例として、外部層411’は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0309】
内部層TFLは、絶縁性樹脂を含むことができる。また、他の例として、内部層TFLは、絶縁性テフロン層を含むことができる。
【0310】
さらに、他の例として、内部層TFLは、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0311】
このとき、選択的な実施例として、本体部410’の外部層411’の全体の内側面に内部層を形成されることができ、他の例として、外部層の中で電解水ILに隣接する内側面のみに内部層を形成されることもできる。
【0312】
図示していないが、前述した
図4の構造を選択的に適用することができる。
【0313】
電極部420は、本体部410内の電解水ILに接するように配置することができる。電極部420は、複数の電極421,422,423を含むことができる。
【0314】
例えば、電極部420は、3相の形態として、三角形、具体的には正三角形と同様な形態に配置された3つの電極421,422,423を含むことができる。
【0315】
他の選択的な実施例として、図示されていないが、電極部420は、2相の形態として、2つの電極を含むこともできる。
【0316】
各電極421,422,423に電流が印加されるように、電極421,422,423の一領域が、導電部WLに接続されることができる。導電部WLとしては、ワイヤ形態の導線を用いることができる。
【0317】
また、導電部WLは、本体部410の外部に配置される一領域に配置され、かつ電解水ILに接しないように配置されることができ、このような本体部410の外部で各電極421,422,423に接続するように形成されることができる。
【0318】
第1流路部401は、本体部410に接続されるように形成されることができる。第1流路部401は、本体部410に接続され、本体部410から電解水ILが流出するように形成されることができる。
【0319】
本体部410から流出された電解水IL、例えば、電極部420に印加される電流によって加熱された電解水ILは、第1流路部401を通して熱交換部480に送られることができる。
【0320】
選択的な実施例として、第1流路部401は、本体部410の領域の中で上部に接続することができ、このような「上部」は、本体部410の領域の中で地面から遠く離れた領域であることができる。これにより、本体部410内で加熱された電解水ILが容易に第1流路部401に流出されることができる。
【0321】
選択的な実施例として、ポンプ部PPは、第1流路部401に接続されるように配置することができる。
【0322】
ポンプ部PPは、本体部410内の加熱された電解水ILが第1流路部401を通して容易に熱交換部480に送られるように、圧力を加えることができる。また、ポンプ部PPを制御することで、本体部410内の加熱された電解水ILが第1流路部401を通して熱交換部480に送られる時の水量および流速を、制御することができる。
【0323】
選択的な実施例として、第1流路部401に接続されるように空気抜き部VTを配置することができる。
【0324】
空気抜き部VTは、本体部410内の加熱された電解水ILが第1流路部401を通して熱交換部480に送られるうちに、継続的に加熱される電解水ILの温度によって発生する蒸気を排出するように形成されることができ、また、逆に、必要に応じて、さらに空気が流入されるように形成されることもできる。
【0325】
選択的な実施例として、空気抜き部VTは、バルブなどを含むことで、選択的に必要時に第1流路部401の蒸気の排出を制御することができる。
【0326】
選択的な実施例として、空気抜き部VTは、ポンプ部PPと熱交換部480との間に配置されることができる。
【0327】
これにより、ポンプ部PPの動作時に発生し得る、非正常的な、ポンプ部PPを通過して熱交換部480への第1流路部401における電解水ILの過剰な流れおよび沸騰による圧力の増加を、容易に制御することができる。
【0328】
第1流路部401は、様々な材料で形成されることができる。例えば、第1流路部401は、電解水ILの急激な流れや加熱に耐えるように、耐久性および耐熱性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0329】
選択的な実施例として、第1流路部401は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0330】
別の例として、第1流路部401は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0331】
選択的な実施例として、少なくとも第1流路部401の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0332】
また、選択的な実施例として、第1流路部401の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0333】
さらに、選択的な実施例として、第1流路部401の領域の中でポンプ部PPおよび空気抜き部VTに接続される領域の内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0334】
図8は、
図5の電極ボイラーシステムの第1流路部の選択的な実施例を示す図である。
【0335】
本実施例の第1流路部401は、外部層401aおよび内部層TFLを含むことができる。
【0336】
外部層401aは、様々な材料で形成されることができ、例えば、耐久性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0337】
選択的な実施例として、外部層401aは、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0338】
内部層TFLは、絶縁性樹脂を含むことができる。また、他の例として、内部層TFLは、絶縁性テフロン層を含むことができる。
【0339】
さらに、他の例として、内部層TFLは、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0340】
このとき、選択的な実施例として、第1流路部401の外部層401aの全体の内側面に内部層を形成されることができ、他の例として、外部層の中で電解水ILに隣接する内側面のみに内部層を形成されることもできる。
【0341】
選択的な実施例として、このような内部層TFLは、ポンプ部PPに連結される第1流路部401の内側領域および空気抜き部VTに接続される第1流路部の内側領域にも、形成されることができる。
【0342】
これにより、第1流路部401に存在する電解水ILと内部層TFLとが接することができ、また電解水ILの電気的効率および熱効率を向上することができ、さらに電流の漏れによるリスクを低減することができる。
【0343】
第2流路部402は、本体部410に接続されるように形成されることができる。第2流路部402は、本体部410に接続され、電解水ILが本体部410へ流入するように形成されることができる。
【0344】
本体部410から流出された電解水IL、例えば、電極部420に印加される電流によって加熱された電解水ILは、第1流路部401を通して熱交換部480に送られることができる。
【0345】
熱交換部480に収容されていた電解水ILは、温度が低下した、すなわち、冷めた状態の電解水ILであることができ、これらの電解水ILは、第2流路部402を通して本体部410へ流入することができる。
【0346】
また、このように第2流路部402を通して流入された電解水ILは、電極部420からの電流によって加熱され、再び第1流路部401を通して熱交換部480の方向に流出されることができる。
【0347】
選択的な実施例として、第2流路部402は、本体部410の領域の中で下部に接続されることができ、このような「下部」は、本体部410の領域の中で、上記本体部410の領域中の第1流路部401が接続された上部よりも地面に近い領域であることができる。
【0348】
選択的な実施例として、第2流路部402に接続されるように補充部450を配置することができる。
【0349】
補充部450は、第2流路部402に接続され、第2流路部402に電解水ILを供給するように形成されることができる。
【0350】
選択的な実施例として、補充部450は、別に備える供給部(図示せず)に接続され、供給部から電解水ILを受け入れることもできる。
【0351】
補充部450は、第2流路部402に接続され、電解水ILが第1流路部401に流れる電解水ILより低い温度の電解水ILに合流するように供給することができる。これにより、加熱された電解水ILの第1流路部401からの急激な追加補充による流れあふれや非正常的な蒸気圧の増加などを、減少または防止することができる。
【0352】
第2流路部402は、様々な材料で形成されることができる。例えば、第2流路部402は、電解水ILの急激な流れや加熱に耐えるように、耐久性および耐熱性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0353】
選択的な実施例として、第2流路部402は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0354】
別の例として、第2流路部402は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0355】
選択的な実施例として、少なくとも第2流路部402の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0356】
また、選択的な実施例として、第2流路部402の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0357】
さらに、選択的な実施例として、第2流路部402の領域の中で補充部450に接続される領域の内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0358】
図10は、
図5の電極ボイラーシステムの第2流路部の選択的な実施例を示す図である。
【0359】
本実施例の第2流路部402は、外部層402aおよび内部層TFLを含むことができる。
【0360】
外部層402aは、様々な材料で形成されることができ、例えば、耐久性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0361】
選択的な実施例として、外部層402aは、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0362】
内部層TFLは、絶縁性樹脂を含むことができる。また、他の例として、内部層TFLは、絶縁性テフロン層を含むことができる。
【0363】
さらに、他の例として、内部層TFLは、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0364】
このとき、選択的な実施例として、第2流路部402の外部層402aの全体の内側面に内部層を形成されることができ、他の例として、外部層の中で電解水ILに隣接する内側面のみに内部層を形成されることもできる。
【0365】
選択的な実施例として、このような内部層TFLは、補充部450に接続される第2流路部402の内側領域にも形成されることができる。
【0366】
これにより、第2流路部402に存在する電解水ILと内部層TFLとが接することができ、また電解水ILの電気的効率および熱効率を向上することができ、さらに電流の漏れによるリスクを低減することができる。
【0367】
本体部410で電極部420によって加熱された電解水ILが第1流路部401から熱交換部480に送られることができ、熱交換部に送られた電解水は、様々な形態の中間材を、例えば、水を加熱するために、使用することができる。
【0368】
これにより、熱交換部480内に送られて加熱された電解水ILは、熱源として使用され、中間材を、例えば、水を加熱して温水の供給源として、使用することができる。
【0369】
本実施例において、具体的に、熱交換部480は、熱収容部491に接続され、熱収容部491へ伝熱することができる。
【0370】
選択的な実施例として、熱交換部480および熱収容部491は、界壁485を挟んで互いに接触するように配置することができ、これにより、熱交換部480内の加熱された電解水ILから熱収容部491へ容易に伝熱することができる。
【0371】
例えば、熱収容部491には、流体、例えば、水が収容されることができ、流入部496を通して低温または常温の水が流入され、熱交換部480から熱を受けて加熱された状態の水、例えば、温水として流出部497を通して流出されることができる。
【0372】
別の例として熱収容部491には、気体が収容されることもできる。
【0373】
また、熱交換部480内の加熱された電解水ILから熱収容部491へ伝熱されることにより温度が低下した電解水ILは、前述したように再び第2流路部402を通して本体部410に移動することができる。
【0374】
選択的な実施例として、電解水ILの損失または蒸発の場合、補充部450を制御し、第2流路部402に電解水ILを供給することができる。
【0375】
熱交換部480は、様々な材料で形成されることができる。例えば、熱交換部480は、電解水ILの急激な流れや加熱に耐えるように、耐久性および耐熱性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0376】
選択的な実施例として、熱交換部480は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0377】
別の例として、熱交換部480は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0378】
選択的な実施例として、少なくとも熱交換部480の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0379】
また、選択的な実施例として、熱交換部480の面の中で電解水ILに隣接する内側面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0380】
選択的な実施例として、界壁485の面の中で熱交換部480に向かう面は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。別の例として、界壁485の面の中で熱交換部480に向かう面は、フッ素樹脂であるテフロン樹脂を含むことができる。
【0381】
選択的な実施例として、少なくとも界壁485の面の中で熱交換部480に向かう面は、テフロン樹脂層を含むことができる。テフロン樹脂層は、絶縁性テフロン層であることができる。
【0382】
また、選択的な実施例として、界壁485の面の中で熱交換部480に向かう面は、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0383】
図9は、
図5の電極ボイラーシステムの熱交換部の選択的な実施例を示す図である。
【0384】
本実施例の熱交換部480は、外部層481および内部層TFLを含むことができる。
【0385】
外部層481は、様々な材料で形成されることができ、例えば、耐久性のある材料で形成されることができ、具体的な例として、金属材料で形成されることができる。
【0386】
選択的な実施例として、外部層481は、絶縁材料で形成されることができる。例えば、樹脂およびセラミックが挙げられる。
【0387】
内部層TFLは、絶縁性樹脂を含むことができる。また、他の例として、内部層TFLは、絶縁性テフロン層を含むことができる。
【0388】
さらに、他の例として、内部層TFLは、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0389】
このとき、選択的な実施例として、熱交換部480の外部層481の全体の内側面に内部層を形成されることができ、他の例として、外部層の中で電解水ILに隣接する内側面のみに内部層を形成されることもできる。
【0390】
選択的な実施例として、このような内部層TFLは、界壁485の内側にも形成されることができる。
【0391】
これにより、熱交換部480に存在する電解水ILと内部層TFLとが接することができ、また電解水ILの電気的効率および熱効率を向上することができ、さらに電流の漏れによるリスクを低減することができる。
【0392】
選択的な実施例として、温度感知部440は、第2流路部402に接続され、第2流路部402を通過する電解水ILの温度を測定することができる。
【0393】
例えば、温度感知部は、リアルタイムで第2流路部402内の電解水ILの温度を測定するように形成および配置することができる。
【0394】
選択的な実施例として、温度感知部440は、第2流路部402に接続され、第1流路部401に流れる加熱された電解水ILによる温度測定精度の減少、性能劣化、および誤動作や欠陥の発生を、減少または防止することができる。
【0395】
選択的な実施例として、温度感知部440の過熱を制御するために冷却部(図示せず)が、温度感知部440に隣接するように配置することができる。
【0396】
制御部430は、電極部420に印加される電流を制御するように形成されることができる。
【0397】
選択的な実施例として、制御部430は、電極部420の各々の電極421,422,423を接続するための導電部WLに接続することができる。
【0398】
これにより、制御部430は、電極部420に印加される電流のリアルタイム制御を行うことができる。
【0399】
このとき、制御部430は、電極部420に印加される電流量を確認し、設定された値に応じて、電流が増加または減少するように制御することができる。
【0400】
選択的な実施例として、制御部430は、電極部420に印加される電流量をリアルタイムで確認し、設定された値に応じて、電流が増加または減少するように制御することができ、これにより、電解水ILの急激な温度変化を減少させることができる。
【0401】
また、選択的な実施例として、制御部430は、温度感知部440に接続することができ、温度感知部440が測定した温度を用いて、電極部420に印加される電流を制御することができる。例えば、温度感知部440によって測定された温度が通常の設定範囲を超える場合、電極部420に印加される電流を通常の設定範囲よりも減少させ、温度感知部440によって測定された温度が通常の設定範囲の未満である場合、電極部420に印加される電流を通常の設定範囲よりも高くすることができる。
【0402】
このとき、制御部430は、このような通常の設定範囲よりも高くまたは低く設定された「減少温度」または「上昇温度」の情報を、予め設定した値として有することができる。
【0403】
また、他の例として、制御部430は、測定した温度と通常の設定範囲との比較から得た値の差に対応する「増加幅」および「減少幅」に従って電流を変化することができ、このような「増加幅」および「減少幅」に従って変化させるべき電流の値についての情報は、予め設定され、制御部430がその情報を有していることができる。
【0404】
選択的な実施例として、制御部430は、温度感知部440から離隔されたまま通信するように接続されることができる。
【0405】
別の例として、制御部430は、温度感知部440に接続されるように配置することができ、具体的には、制御部430を温度感知部440の一面に配置することができる。
【0406】
また、他の例として、制御部430は、温度感知部440と一体になるように形成されることができる。
【0407】
制御部430は、電流の変化を容易にするように様々な形態を有することがでる。例えば、制御部は、様々な種類のスイッチを含むことができ、敏感かつ迅速な制御のために半導体リレー(solid state relay(SSR))などの無接点リレーを含むこともできる。
【0408】
選択的な実施例として、制御部430の過熱を制御するために、冷却部(図示せず)は制御部430に隣接するように配置することができる。
【0409】
選択的な実施例として、本実施例の電極ボイラーシステム400の領域の中で少なくとも電解水ILが流れるところ、または電解水ILが存在するところでは、電解水ILと接する全ての領域が絶縁層を含むことができ、また他の例として、テフロン樹脂層を含むことができ、さらに具体的な例として、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができる。
【0410】
本実施例の電極ボイラーシステムは、本体部内で電極部の電極に印加される電流を制御することで電解水を加熱することができる。このような電解水は、第1流路部を通して収容部に送られ、加熱された電解水は、熱交換部に送られて熱源として使用することができ、熱交換部に隣接した熱収容部に熱を提供することができる。
【0411】
また、熱交換部から再び本体部へ電解水が流入され、電解水の加熱および流出の過程を繰り返して行うことができる。
【0412】
これにより、温水供給または熱供給を容易に行うことができ、電極部に印加される電流を容易に制御することにより、電解水を安定的に加熱することができる。
【0413】
また、電解水が配置される本体部、電解水が送られる熱交換部の空間、第1流路部および第2流路部自体、または内側空間を絶縁材料で形成し、電解水の流れが発生した場合に外部への電流の漏れを減少または遮断することで、安全かつ効率の高い電極ボイラーシステムを実現することができる。
【0414】
また、本実施例の電極ボイラーシステムにおいて、電解水と接する領域は内部層、例えば、帯電防止テフロン樹脂層を含むことができ、これにより電気的安定性だけでなく、熱効率も向上させることができる。
【0415】
具体的な実験例として、帯電防止テフロン樹脂層を利用する場合、3600ワット(W)を発生するためには1720ワット(W)が必要である一方、他の層、例えば樹脂層を利用する場合、3600ワット(W)を発生するためには3440ワット(W)が必要であることが導出された。したがって、帯電防止テフロン樹脂層を利用する場合の性能係数は、2.09になり、一般樹脂層を使用する場合の1.05よりも増加することができる。
【0416】
このように、本発明は、図面に示された実施例を参考に説明したが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、様々な変形および同様な他の実施例が可能であることを理解するであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付された請求の範囲の技術的思想によって定められなければならないであろう。
【0417】
実施例において説明される特定の実行は、一実施例であって、いかなる方法も実施例の範囲を限定するものではない。また、「必須的な」、「重要な」などのように具体的な言及がない場合は、本発明を適用するための必要構成要素ではないと言える。
【0418】
実施例の明細書(特に、請求の範囲)で「前記」の用語およびそれと同様な指示用語の使用は、単数および複数の両方に該当すると言える。
【0419】
また、実施例において、範囲(range)を記載した場合、上記の範囲に属する個別の値を適用した発明を含むことであり(これに反する記載がない場合)、詳細な説明に、上記の範囲を構成する各々の個別値を記載したものと同等である。
【0420】
最後に、実施例に係る方法を構成するステップについて明確に順序を記載したり、それに反する記載がない場合は、上記のステップは、適切な順序で行われる。
【0421】
必ずしも上記のステップの記載順序に従うように実施例を限定するものではない。実施例において、全ての例または例示的な用語(例えば、など)の使用は、単に実施例を詳細に説明するためのものであり、請求の範囲によって限定しない限り、上記の例または例示的な用語によって実施例の範囲が限定されるものではない。
【0422】
さらに、当業者は、様々な修正、組み合わせ、および変形が、付加された請求の範囲またはその同等物のカテゴリ内で設計条件およびファクターに基づいて構成できることを理解するであろう。
【産業上の利用可能性】
【0423】
本実施例の電極ボイラーシステムは、本体部内で電極部の電極に印加される電流を制御することで電解水を加熱することができる。このような電解水は、第1流路部を通して収容部に送られ、加熱された電解水は、収容部で直接的または間接的に他のものを加熱する熱源として使用することができる。
【0424】
また、収容部から再び本体部へ電解水が流入され、電解水の加熱および流出の過程を繰り返して行うことができる。
【0425】
これにより、温水供給または熱供給を容易に行うことができ、電極部に印加される電流を容易に制御することにより、電解水を安定的に加熱することができる。
【0426】
また、電解水が配置される本体部、電解水が送られる収容部の空間、第1流路部および第2流路部自体、または内側空間を絶縁材料で形成し、電解水の流れが発生した場合に外部への電流の漏れを減少または遮断することで、安全かつ効率の高い電極ボイラーシステムを実現することができる。