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  • 特許-ループを活用した着脱可能な靴紐締め具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】ループを活用した着脱可能な靴紐締め具
(51)【国際特許分類】
   A43C 11/24 20060101AFI20240116BHJP
   A43B 23/02 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
A43C11/24
A43B23/02 105Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021187266
(22)【出願日】2021-11-17
(65)【公開番号】P2023050056
(43)【公開日】2023-04-10
【審査請求日】2021-11-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0129051
(32)【優先日】2021-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521504658
【氏名又は名称】ワインドワイア カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】ソ,ユン ソ
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-284907(JP,A)
【文献】特表2016-518174(JP,A)
【文献】特開昭57-145602(JP,A)
【文献】実公昭15-016526(JP,Y1)
【文献】特表2018-504963(JP,A)
【文献】国際公開第2020/217176(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/169732(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43C 11/00
A43B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴に形成された複数の靴紐穴又は靴紐輪を経由して連結される靴紐と、
前記靴紐が内部に巻き取られて連結され、回転により前記靴紐を締め付けることができる長さ調節手段とを含んでなり、
前記長さ調節手段は、
靴紐の一部が靴紐穴を通過して形成される靴紐ループで固定され、
前記靴紐穴を通過した前記靴紐ループの一部が分離された状態で、内部に巻き取られる又は巻き取りが解除されることを特徴とする、靴紐ループを活用した着脱可能な靴紐締め具であって、
前記長さ調節手段は、
前記靴紐ループが固定される長さ調節手段着脱部をさらに含み、
前記長さ調節手段着脱部は、
前記靴紐ループが引っ掛けて固定される係止溝部が備えられ、
前記係止溝部は、
前記長さ調節手段着脱部の上側に対向して二つが形成され、隣接する二つの靴紐穴を経由した二つの靴紐ループが対向するように引っ掛けて固定され、
前記長さ調節手段は、上部が開放された円筒状の収容部を内部に有する着脱ハウジングをさらに含み、
前記長さ調節手段着脱部は、前記着脱ハウジングの一側に突出して形成され、
前記長さ調節手段は、
前記着脱ハウジングの前記収容部に安着して固定され、上下に貫通される貫通部を有する固定ハウジングと、
前記貫通部内に配置されて靴紐が巻き取り又は巻き取りが解除される巻き取り部を備える巻き取りドラムと、
前記固定ハウジングに対して回転可能であり、前記巻き取りドラムを軸にして軸方向に上下に移動可能に結合されながら、前記巻き取りドラムを回転させる回転ハウジングを含んでなり、
前記着脱ハウジングは、
前記着脱ハウジングの下側に形成され、対向する二つの係止溝部に引っ掛けて固定された各靴紐ループが前記隣接する二つの靴紐穴を介して甲革を通過した後、それぞれ第1部分及び第2部分に分岐され、第1部分は、相互連結され、他の第2部分は、分離され、前記巻き取りドラムに連結する靴紐ループ分岐部と、
前記靴紐ループ分岐部に隣接する中央部に形成され、前記靴紐ループ分岐部から分岐した第2部分が通過して前記巻き取りドラムに連結される靴紐通過穴とを含んでなることを特徴とする、靴紐ループを活用した着脱可能な靴紐締め具。
【請求項2】
前記調節手段着脱部は、長さ調節手段の取り付け時に二つの靴紐ループが通過する隣接する二つの靴紐穴の間に位置することを特徴とする請求項1に記載の靴紐ループを活用した着脱可能な靴紐締め具。
【請求項3】
前記靴紐ループ分岐部は、
隣接する二つの靴紐穴を介して甲革を通過して経由した二つの靴紐ループが対向するように通過しながら、第1部分及び第2部分に分岐されて通過するように両側に対向する二つの靴紐ループ通過穴と、
前記対向する二つの靴紐ループ通過穴の間に形成されて分岐される第1部分は、相互連結されるようにする靴紐ループ連結溝とを含んでなり、
前記第2部分は、それぞれ前記二つの靴紐ループ通過穴を介して分離され、前記靴紐通過穴を介して前記巻き取りドラムの巻き取り部に連結されることを特徴とする請求項1に記載の靴紐ループを活用した着脱可能な靴紐締め具。
【請求項4】
前記巻き取りドラムに連結された前記第2部分は、前記巻き取り部で対向するように分離されて巻き取り又は巻き取りが解除されることを特徴とする請求項3に記載の靴紐ループを活用した着脱可能な靴紐締め具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ループを活用した着脱可能な靴紐締め具に関するものであり、より詳しくは、長さ調節手段の一側に、靴紐穴を経由したループを引っ掛けて固定して長さ調節手段の巻き取り及び巻き取りの解除により締め付け及び締め付けが解除される係止溝部が形成される長さ調節手段着脱部を備えることにより、ユーザが望む紐長さ調節手段をユーザに合うように靴などに容易に取り付けることができるループを活用した着脱可能な靴紐締め具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
運動靴などの靴には靴が各着用者の足にぴったり合うために靴紐が備えられている。着用者は、安全で快適な歩行ができるように靴を履いた後靴紐を適切に引いて締めることで、自分の足と靴が密着するようにする。
【0003】
一方、靴を履くたびに、又は脱ぐたびに靴紐を解いたり、再び締めたりするのは非常に面倒なことであるが、このような煩わしさを解消するために様々な靴紐長さ調節装置が開発及び提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、固定ハウジング、固定ハウジングに相対回転可能に結合される回転ハウジング、固定及び回転ハウジング内に設けられ、紐が巻き取り又は巻き取りが解除される巻き取りドラム、固定及び回転ハウジングのいずれか一つのハウジングの一側に設けられ、固定及び回転ハウジングが相互に結合される方向に沿って備えられる第1の鋸歯及び第2の鋸歯、固定及び回転ハウジングのうち前記第1の鋸歯及び第2の鋸歯が備えられていない他の一つのハウジングに設けられ、巻き取りドラムに紐が巻き取り又は巻き取りが解除されるように、第1の鋸歯又は第2の鋸歯と噛み合って相互作用するラッチ、巻き取りドラムの上部から上方に突出するように設けられる少なくとも一つのガイド突起、回転ハウジングに形成され、ガイド突起が収容されて案内される突起案内部、回転ハウジングの上部に結合される自由曲線型スプリング、及びラッチが第1の鋸歯及び第2の鋸歯のうちいずれか一つと選択的に噛み合うように、固定及び回転ハウジングを結合させる結合部材を含むことを特徴とする紐長さ調節装置が開示されている。
【0005】
特許文献2には、固定ハウジングと、固定ハウジングに相対回転可能に結合される回転ハウジング、固定ハウジング及び回転ハウジングの内部に挿入される巻き取りドラム、固定ハウジング及び回転ハウジングを結合させる結合ユニット、及び回転ハウジングの上部に結合される自由曲線型スプリングを含み、固定ハウジング及び回転ハウジングのうちいずれか一つのハウジングの一側には、第1の鋸歯及び第2の鋸歯が形成されており、第1の鋸歯及び第2の鋸歯が形成されていない他の一つのハウジングには、第2の鋸歯又は第1の鋸歯と選択的に噛み合って相互作用するラッチが備えられ、回転ハウジングの下部領域及び巻き取りドラムの上部領域には、相互に噛み合いながら作用するハウジング結合鋸歯及びドラム結合鋸歯がそれぞれ円状に備えられることを特徴とする紐長さ調節装置が開示されており、特許文献3には、中央領域にドラム回転軸が形成される固定ハウジングと、固定ハウジングに相対回転可能に結合される回転ハウジング、固定ハウジングと回転ハウジングの内部に挿入され、紐が巻き取り又は巻き取りが解除される巻き取り部に備えられる巻き取りドラム、及び固定ハウジング及び回転ハウジングを結合させ、紐の巻き取り又は巻き取りの解除の動作のために回転ハウジングのアップ/ダウン(up/down)動作をガイドする結合ユニットガイドシャフトを含む紐長さ調節装置が開示されている。
【0006】
しかしながら、上記のような紐長さ調節装置は、運動靴などの靴の製造ステップで靴に一体に取り付けられて提供される場合が一般的である。したがって、紐長さ調節装置が取り付けられない状態に製作された靴、すなわち、従来のように、基本的に靴紐が備えられた形で製作及び販売される運動靴などの靴には、事後的に、このような紐長さ調節装置を適用することができないという限界がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国登録特許第10-0959800号公報
【文献】韓国登録特許第10-1147681号公報
【文献】韓国登録特許第10-1107372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、本発明の目的は、長さ調節手段の一側に、靴紐穴を経由したループを引っ掛けて固定して長さ調節手段の巻き取り及び巻き取りの解除により、締め付け及び締め付けが解除される係止溝部が形成される長さ調節手段着脱部を備えることにより、ユーザが望む紐長さ調節手段をユーザに合うように靴などに容易に取り付けて靴紐を容易に解いたり、締め付けたりすることがでるループを活用した着脱可能な靴紐締め具を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、長さ調節手段の一側に二つの隣接する靴紐穴を経由した二つのループを引っ掛けて固定して長さ調節手段の巻き取り及び巻き取りの解除により、締め付け及び締め付けが解除される二つの係止溝部が形成される長さ調節手段着脱部を備えることにより、円筒状の全体長さ調節手段が安定的に靴に密着される形で容易に取り付けて靴紐をより安定的に容易に解いたり、締めたりすることができるループを活用した着脱可能な靴紐締め具を提供することである。
【0010】
本発明のもう他の目的は、長さ調節手段に円筒状の着脱ハウジングをさらに備えて対向する二つの係止溝部に引っ掛けて固定された二本からなる各ループが隣接する二つの靴紐穴を介して甲革の上側から下側に通過した後、それぞれ二本の第1及び第2の紐に分岐され、第1の紐は、相互連結され、他の二本の紐である第2の紐は、分離され、前記巻き取りドラムに連結するループ分岐部を別に備えることにより、着脱が容易でありながらも、より安定的に長さ調節手段を靴に密着した状態で靴紐を解いたり、締め付けたりすることができるループを活用した着脱可能な靴紐締め具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記のような目的を達成するための本発明の一実施形態に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具は、靴に形成された複数の靴紐穴又は靴紐輪を経由して連結される靴紐と、前記靴紐が内部に巻き取られて連結され、回転により前記靴紐を締めることができる長さ調節手段とを含んでなり、前記長さ調節手段は、靴紐穴又は靴紐輪を経由したループで固定されることを特徴とする。
【0012】
又、前記長さ調節手段は、前記ループが固定される長さ調節手段着脱部をさらに含み、前記長さ調節手段着脱部は、前記ループが引っ掛けて固定される係止溝部を備えることを特徴とする。
【0013】
又、前記係止溝部は、前記長さ調節手段着脱部の上側に対向して二つが形成され、隣接する二つの靴紐穴を経由した二つのループが対向するように引っ掛けて固定されることを特徴とする。
【0014】
又、前記長さ調節手段は、上部が開放された円筒状の収容部を内部に有する着脱ハウジングをさらに含み、前記長さ調節手段着脱部は、前記着脱ハウジングの一側に突出して形成されることを特徴とする。
【0015】
又、前記長さ調節手段は、前記着脱ハウジングの前記収容部に安着して固定され、上下に貫通される貫通部を有する固定ハウジングと、前記貫通部内に配置されて靴紐が巻き取り又は巻き取りが解除される巻き取り部を備える巻き取りドラムと、前記固定ハウジングに対して回転可能であり、前記巻き取りドラムを軸にして軸方向に上下に移動可能に結合しながら、前記巻き取りドラムを回転させる回転ハウジングとを含んでなることを特徴とする。
【0016】
又、前記調節手段着脱部は、長さ調節手段の取り付け時に二つのループが通過する隣接する二つの靴紐穴の間に位置することを特徴とする。
【0017】
又、前記着脱ハウジングは、前記着脱ハウジングの下側に形成され、対向する二つの係止溝部に引っ掛けて固定された二本からなる各ループが前記隣接する二つの靴紐穴を介して甲革を通過した後、それぞれ二本の第1及び第2の紐に分岐され、第1の紐は、相互連結され、他の二本の紐である第2の紐は、分離され、前記巻き取りドラムに連結するループ分岐部と、前記ループ分岐部に隣接する中央部に形成され、前記ループ分岐部から分岐した二本の第2の紐が通過して前記巻き取りドラムに連結される靴紐通過穴とを含んでなることを特徴とする。
【0018】
又、前記ループ分岐部は、隣接する二つの靴紐穴を介して甲革を通過して経由した二つのループが対向するように通過しながら、第1及び第2の紐に分岐されて通過するように両側に対向する二つのループ通過穴と、前記対向する二つのループ通過穴の間に形成されて分岐される二本の第1の紐は、相互連結されるようにするループ連結溝とを含んでなり、二本の紐である前記第2の紐は、それぞれ前記二つのループ通過穴を介して分離され、前記靴紐通過穴を介して前記巻き取りドラムの巻き取り部に連結されることを特徴とする。
【0019】
又、前記巻き取りドラムに連結された二本の前記第2の紐は、前記巻き取り部で対向するように分離されて巻き取り又は巻き取りが解除されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
上記のように構成される本発明に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具によると、靴紐穴、靴紐輪又は靴のタンを経由したループを引っ掛けて固定して長さ調節手段の巻き取り及び巻き取りの解除により、締め付け及び締め付けが解除される係止溝部が形成される長さ調節手段着脱部を備えることにより、ユーザが望む紐長さ調節手段をユーザに合うように靴などに容易に取り付けて靴紐を容易に解いたり、締め付けたりすることができる効果がある。
【0021】
又、長さ調節手段の一側に二つの隣接する靴紐穴を経由した二つのループを引っ掛けて固定して長さ調節手段の巻き取り及び巻き取りの解除により、締め付け及び締め付けが解除される二つの係止溝部が形成される長さ調節手段着脱部を備えることにより、円筒状の全体長さ調節手段が安定的に靴に密着される形で容易に固定して取り付けて靴紐をより安定的に容易に解いたり、締め付けることができるという利点もある。
【0022】
又、長さ調節手段に円筒状の着脱ハウジングをさらに備えることにより、対向する二つの係止溝部に引っ掛けて固定された二本からなる各ループが隣接する二つの靴紐穴を介して甲革の上側から下側に通過した後、それぞれ二本の第1及び第2の紐に分岐され、第1の紐は、相互連結され、他の二本の紐である第2の紐は分離され、前記巻き取りドラムに連結するループ分岐部を別に備えることにより、より安定的に長さ調節手段を靴に密着した状態で靴紐を解いたり、締め付けたりすることができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具を靴に取り付けた状態を例示した図である。
図2】本発明の一実施形態に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具の長さ調節手段の分解斜視図である。
図3a】本発明の一実施形態に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具の長さ調節手段の着脱ハウジングの上面及び背面斜視図である。
図3b】本発明の一実施形態に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具の長さ調節手段の着脱ハウジングの上面及び背面斜視図である。
図4a】4a及び図4bは、本発明の一実施形態に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具の長さ調節手段の装着状態を示す上面及び背面斜視図である。
図4b】本発明の一実施形態に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具の長さ調節手段の装着状態を示す上面及び背面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付の図面及び実施形態を参照して本発明に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具についてより詳しく説明するが、本発明は、これらの実施形態により限定されるものではない。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具を靴に取り付けた状態を例示した図であり、図2は、本発明の一実施形態に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具の長さ調節手段の分解斜視図であり、図3a及び図3bは、本発明の一実施形態に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具の長さ調節手段の着脱ハウジングの上面及び背面斜視図であり、図4a及び図4bは、本発明の一実施形態に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具の長さ調節手段の装着状態を示す上面及び背面斜視図である。
【0026】
本発明の一実施形態に係るループを活用した着脱可能な靴紐締め具100は、図1などに示すように、靴紐穴12又は靴紐輪(図示せず)が備えられ、靴紐を結束するように製作された運動靴などの靴において、靴紐であるワイヤを活用して靴紐穴12(又は靴紐輪)側に着脱可能に結合される長さ調節手段30に長さ調節手段着脱部31を備え、靴紐を容易に解いたり、締め付けたりすることができるものであり、靴10に形成された複数の靴紐穴12を経由して連結される靴紐であるワイヤ20と、靴紐穴12(又は靴紐輪)を経由したループ21が引っ掛けて固定される係止溝部311、312が備えられる長さ調節手段着脱部31が備えられる長さ調節手段30とを含んでなる。
【0027】
ここで、図示したように、前記係止溝部311、312は、前記長さ調節手段着脱部31の上側に対向して二つが形成され、二つの靴紐穴12を経由した二つのループ21(図4aを参照)が対向するように引っ掛けて固定されることが望ましい。
【0028】
示された例では、長さ調節手段30が靴紐穴12(靴紐輪も可能)に着脱可能に結合される構造を示しているが、靴のタン11に形成されたレースループ14に連結して着脱することもできるのはもちろんである。
【0029】
参考として、以下で説明するワイヤは、例えば、ループであるループを活用した着脱可能な靴紐締め具100に付加されるワイヤ(wire)であるが、本発明の権利範囲が一種類のワイヤに限定される必要はなく、本発明の請求の範囲などでワイヤとして通称するが、様々な材質や種類のワイヤを用いることができるのはもちろんである。すなわち、靴紐であるワイヤ20は、本出願に対して十分な軸方向の強度及び曲げ性を示す任意の非常に多様な重合体又は金属材料又はこれらの組み合わせで形成することができる。例えば、織られたり、編んだり(braided)、縒り合わせたり、或いは多様に構成することができる、任意の非常に多様なソリッドコアワイヤ(Solid core wire)、ソリッドコア重合体、又は多重フィラメントワイヤ又は重合体を用いることができる。ソリッド又は多重フィラメント金属コアには、摩擦を減少させるために、本技術分野で公知されたPTFEなどのような重合体コーティングを提供することができる。
【0030】
ここで、示された例では、締め具100が靴に備えられる例を示しているが、帽子、ベルト、手袋、バッグ、水上スキー、スノーボードなどのように、ワイヤないし紐を締め付けることにより、服やアクセサリ、運動器具などの物品に多様に活用することができる締め具に適用することができる。
【0031】
前記靴10には、図1に示すように、中央の上下に靴のタン11が形成され、靴のタン11の上側の左右に複数の靴紐穴12が対向して形成されてワイヤ20が交差形態で連結されている。
【0032】
又、前記靴のタン11には、上下に離隔して対向する複数の靴紐穴12を交差形態で連結されるワイヤ20が連結されて貫通される一つ又は複数のレースループ14が形成される。相互対応する靴紐穴12の間隔は、同一であるか、又は靴のタン11の下側(甲革と靴のタンが連結された部分)から上側方向に行くほど間隔が広くなる。
【0033】
前記長さ調節手段30は、図1に示すように、前記ワイヤ20が内部に巻き取られて連結され、回転により前記ワイヤ20を締める役割をすると共に、一側には、二つの本靴紐穴12を経由したループ21が引っ掛けて固定される係止溝部311、312が形成された長さ調節手段着脱部31を備え、ループ21の締め付けを利用して長さ調節手段30を安定的に固定して支持できるようになっている。
【0034】
ここで、図2などに示すように、前記係止溝部311、312が形成された長さ調節手段着脱部31は、ほぼ円筒状の長さ調節手段30の着脱ハウジング32の一側にほぼ四角状に突出し、その上側に対向して一対の係止溝部311、312が形成されることが望ましい。
【0035】
この際、図4aに示すように、対向する一対の係止溝部311、312が上側に対向するように形成された長さ調節手段着脱部31は、長さ調節手段30が靴に取り付けられる時には、隣接して二つループが通過する二つの靴紐穴12の間(靴の甲革13の上側)に位置することが望ましい。
【0036】
これをより具体的に説明すると、図2に示すように、前記長さ調節手段30は、調節手段着脱部31が形成された着脱ハウジング32、固定ハウジング33、巻き取りドラム34、及び回転ハウジング35を含んで構成される。
【0037】
ここで、本発明に係る長さ調節手段のタイプには、如何なる限定もなく、様々な長さ調節手段に前記三つの構成要素は必須で含まれており、本発明の場合は、長さ調節手段のタイプに如何なる限定がなく、必須の構成要素が含まれている長さ調節装置であれば、如何なる長さ調節手段にも限定されない。
【0038】
より詳しくは、前記長さ調節手段30は、図2に示すように、一側には調節手段着脱部31が形成され、上部が開放された円筒状の収容部32-1を内部に有する着脱ハウジング32、前記収容部32-1に安着して固定され、上下に貫通される貫通部331を有する固定ハウジング33と、前記貫通部331内に配置されてワイヤ20が巻き取り又は巻き取りが解除される巻き取り部34-1を備える巻き取りドラム34、及び前記固定ハウジング33に対して回転可能であり、前記巻き取りドラム34を軸にして軸方向に上下に移動可能に結合されながら、前記巻き取りドラム34を回転させる回転ハウジング35とを含んで構成される。
【0039】
前記着脱ハウジング32は、ほぼ円筒状であり、内部に上部が開放された円筒状の収容部32-1が形成され、固定ハウジング33、巻き取りドラム34、及び回転ハウジング35が内部に収容されるようになって、長さ調節手段30が動くことができる空間を与え、一側には、前記長さ調節手段着脱部31が形成されて対向する一対の係止溝部311、312を介して二つの靴紐穴12を経由した二つのループ21(図4aを参照)が対向するように引っ掛けて固定されるようにして長さ調節手段30が靴に固定されるものである。
【0040】
又、前記着脱ハウジング32は、図3b及び図4bに示すように、前記着脱ハウジング32の下側に一対の前記係止溝部311、312に引っ掛けて固定された二本からなる各ループ21(図4aを参照)が前記隣接する二つの靴紐穴12を介して甲革13の上側から下側に通過した後、それぞれ二本の第1及び第2の紐211、212に分岐され、第1の紐211は、相互連結され、他の二本の紐である第2の紐212は、分離され、前記巻き取りドラム34に連結するループ分岐部321が形成され、前記ループ分岐部321に隣接する中央部には、前記ループ分岐部321から分岐した二本の第2の紐212が通過して前記巻き取りドラム34に連結される靴紐通過穴322がさらに形成される。
【0041】
前記ループ分岐部321は、図3b及び図4bなどに示すように、全体的に断面がほぼ「U」字状であって、隣接する二つの靴紐穴12を介して甲革13の上側から下側に通過して経由した二つのループ21が対向するように通過しながら、二本の紐211、212に分岐して通過するように両側に対向する二つのループ通過穴321-1が形成され、前記二つのループ通過穴321-1の間には、分岐される二本の第1及び第2の紐211、212において第1の紐211は、相互に連結されて固定されるように溝形態に形成されたループ連結溝321-2が形成され、分離された二本の紐である第2の紐212は、それぞれ前記二つのループ通過穴321-1を介して通過して前記靴紐通過穴322を経由した巻き取りドラム34に連結される。
【0042】
前記固定ハウジング33は、図2に示すように、ほぼ円筒状に上下に貫通する貫通部331を有し、前記着脱ハウジング32の収容部32-1内に安着するようになっている。
【0043】
前記固定ハウジング33には、後述する回転ハウジング35のラッチ(図示せず)と噛み合う場合、回転ハウジング35の一方向の回転のみを許容する形状に加工された鋸歯(図面の符号未付与)が形成される。このような固定ハウジングと回転ハウジングの噛み合い構造は、広く知られている技術であるため、具体的な説明は省略する。
【0044】
前記巻き取りドラム34は、図2に示すように、前記固定ハウジング33が着脱ハウジング32の収容部32-1内に安着した場合、前記固定ハウジング33の貫通部331内に配置されてワイヤ20が巻き取り又は巻き取りが解除される巻き取り部34-1を備える。
【0045】
すなわち、前記巻き取り部34-1には、二つのループ通過穴321-1を介して分離されて通過した後、分離された二本の紐である第2の紐212(図4bを参照)が靴紐通過穴322を介して経由して二本の紐として、前記巻き取り部で対向するように分離されて巻き取り又は巻き取りが解除される。
【0046】
前記回転ハウジング35は、ワイヤを巻き取る時にハンドルの役割をするものであり、固定ハウジング33に対して回転可能に、又、軸方向に上方又は下方に移動可能に結合される。
【0047】
すなわち、前記回転ハウジング35は、固定ハウジング33に対して回転可能であり、前記巻き取りドラム34を軸にして軸方向に上下に移動可能に結合されながら、前記巻き取りドラム34を回転させるようになっている。このような回転ハウジングの構造も広く知られている技術であるため、追加的な説明は省略する。
【0048】
このように、長さ調節手段30の一側に二つの隣接する靴紐穴を経由した二つのループ21の端部を引っ掛けて固定して長さ調節手段30の巻き取り及び巻き取りの解除により、締め付け及び締め付けが解除される係止溝部311、312が形成される長さ調節手段着脱部31を備えることにより、円筒状の全体長さ調節手段30が安定的に靴10に密着される形で容易に固定して取り付けて靴紐を安定的に容易に解いたり、締め付けたりすることができる。
【0049】
以上、本発明の実施形態について詳しく説明したが、これは、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるように、一実施形態を記載したものであるので、上記実施形態の記載によって本発明の技術的思想が制限的に解釈してはならない。
【符号の説明】
【0050】
100:ループを活用した着脱可能な靴紐締め具
10:靴
11:靴のタン
12:靴紐穴
13:甲革
14:レースループ
20:ワイヤ(靴紐)
21:ループ
211、212:第1及び第2の紐
30:長さ調節手段
31:長さ調節手段着脱部
311、312:係止溝部
32:着脱ハウジング
32-1:収容部
321:ループ分岐部
321-1:ループ通過穴
321-2:ループ連結溝
322:靴紐通過穴
33:固定ハウジング
331:貫通部
34:巻き取りドラム
34-1:巻き取り部
35:回転ハウジング
図1
図2
図3a
図3b
図4a
図4b