IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ライト フィールド ラボ、インコーポレイテッドの特許一覧

特許7420400ライトフィールドディスプレイシステムベースの遊園地のアトラクション
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】ライトフィールドディスプレイシステムベースの遊園地のアトラクション
(51)【国際特許分類】
   A63G 31/00 20060101AFI20240116BHJP
   G09F 19/00 20060101ALI20240116BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20240116BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
A63G31/00
G09F19/00 Z
G06F3/01 560
G09G5/00 510B
G09G5/00 550C
G09G5/00 510Q
G09G5/00 510V
G09G5/00 510H
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021501278
(86)(22)【出願日】2019-07-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-11
(86)【国際出願番号】 US2019043293
(87)【国際公開番号】W WO2020023669
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】62/703,410
(32)【優先日】2018-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519006883
【氏名又は名称】ライト フィールド ラボ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カラフィン、ジョナサン ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ベヴェンシー、ブレンダン エルウッド
(72)【発明者】
【氏名】ドーム、ジョン
【審査官】相川 俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-000941(JP,A)
【文献】国際公開第2018/014009(WO,A1)
【文献】特開平09-033856(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0123499(US,A1)
【文献】特開2009-180963(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0161948(US,A1)
【文献】国際公開第2017/193043(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0182334(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63G 1/00 - 33/00
G09F 19/00
G06F 3/01
G09G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライトフィールド(LF)ディスプレイシステムであって、
ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されたコントローラと、
遊園地の乗り物の1つ以上のLFディスプレイモジュールのビューイングボリューム内に位置する1人以上の視聴者に、ホログラフィックオブジェクトボリューム内の前記ホログラフィックコンテンツを提示するように構成されている前記1つ以上のLFディスプレイモジュールを備えるLFディスプレイアセンブリと、を備え
複数のLFディスプレイモジュールによって形成されている少なくとも1つのLF表示面を有するエンクロージャをさらに備え、前記複数のLFディスプレイモジュールが、前記1つ以上のLFディスプレイモジュールのうちの少なくとも1つを含み、
前記エンクロージャが、前記1人以上の視聴者にホログラフィックコンテンツを提示するための前記ビューイングボリュームを囲んでおり、
前記エンクロージャの前記ビューイングボリューム内の各視聴者の位置を追跡するように構成された追跡システムをさらに備え、
前記提示されたホログラフィックコンテンツが、前記ビューイングボリュームの第1の部分内の第1の視聴者のための第1のホログラフィックオブジェクトと、前記ビューイングボリュームの第2の部分内の第2の視聴者のための第2のホログラフィックオブジェクトと、を含み、前記第1のホログラフィックオブジェクトが、前記ビューイングボリュームの前記第1の部分からは見えて、前記ビューイングボリュームの前記第2の部分からは見えない前記ホログラフィックオブジェクトボリュームの第1の部分内に提示されて、
第1のセグメントと、前記第1のセグメントに隣接する第2のセグメントと、を備えるエンクロージャをさらに備え、前記第1のセグメントが、前記ビューイングボリュームの第1の部分と、前記ホログラフィックオブジェクトボリュームの第1の部分と、を囲み、
前記提示されたホログラフィックコンテンツが、前記ビューイングボリュームの前記第1の部分内の第1の視聴者のための第1のホログラフィックオブジェクトを含み、前記第1のホログラフィックオブジェクトが、前記ホログラフィックオブジェクトボリュームの前記第1の部分内に提示され、前記第2のセグメント内の前記ビューイングボリュームの前記第2の部分からは見えない、ライトフィールド(LF)ディスプレイシステム。
【請求項2】
前記ホログラフィックコンテンツが提示されるときに、感覚フィードバックを提供するように構成されている少なくとも1つの感覚フィードバックデバイスを備える感覚フィードバックシステムをさらに備える、請求項1に記載のLFディスプレイシステム。
【請求項3】
前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者に関する情報を取得するように構成されている1つ以上の追跡デバイスを備える追跡システムをさらに備え、
前記コントローラが、前記追跡システムによって取得された前記情報に部分的に基づいて、前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者のための前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、請求項1または2に記載のLFディスプレイシステム。
【請求項4】
前記視聴者によって占有されるように、かつ前記1つ以上のLFディスプレイモジュールに対して移動するように構成されたユーザステーションをさらに備え、
前記コントローラが、前記ユーザステーションと1つ以上のLFディスプレイモジュールとの間の相対的な動きに部分的に基づいて、ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のLFディスプレイシステム。
【請求項5】
前記ユーザステーションが、移動するように構成されており、前記1つ以上のLFディスプレイモジュールが、静止している、請求項4に記載のLFディスプレイシステム。
【請求項6】
前記ユーザステーションが、モータ制御椅子、モータ制御ベンチ、モータ制御スツール、モータ制御カート、台車、車両、モータ制御床、またはモータ制御プラットフォームのうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載のLFディスプレイシステム。
【請求項7】
前記遊園地の乗り物の前記提示されたホログラフィックコンテンツが、ホログラフィックキャラクタを含み、
前記ホログラフィックキャラクタが提示されるときに、感覚フィードバックを提供するように構成されている少なくとも1つの感覚フィードバックデバイスを備える感覚フィードバックシステムをさらに備え、
前記感覚フィードバックが、触覚フィードバックを含むときに、前記触覚フィードバックが、前記1人以上の視聴者がタッチを介してインタラクションし得る前記ホログラフィックキャラクタの表面と一致する触覚表面を提供するように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載のLFディスプレイシステム。
【請求項8】
前記複数のLFディスプレイモジュールが一緒にタイル張りされて、シームレスな表面環境を形成している、請求項1から7のいずれか一項に記載のLFディスプレイシステム。
【請求項9】
ホログラフィックコンテンツが前記エンクロージャよりも大きいシミュレートされた環境を作成するように、前記ホログラフィックオブジェクトボリュームが、前記少なくとも1つのLF表示面の平面の後ろに延在する、請求項1から8のいずれか一項に記載のLFディスプレイシステム。
【請求項10】
前記エンクロージャが、
前記1人以上の視聴者によって占有されるように構成されたユーザステーションを含み、前記ユーザステーションが、椅子、ベンチ、スツール、カート、台車、車両、スタンディングコンソール、またはそれらの何らかの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のLFディスプレイシステム。
【請求項11】
前記エンクロージャが、
前記ユーザステーションのダッシュボード表示面を備え、前記ダッシュボード表示面が、LFディスプレイアセンブリを備え、
前記LFディスプレイアセンブリが、二次元オブジェクト、三次元オブジェクト、制御ボタン、制御スイッチ、制御ダイヤル、ステアリング制御インターフェース、インストルメントクラスタ、ボリューム制御インターフェース、コンピュータインターフェース、シフター、またはそれらの何らかの組み合わせからなる前記ホログラフィックコンテンツから選択される少なくとも1つのホログラフィックオブジェクトを提示する、請求項10に記載のLFディスプレイシステム。
【請求項12】
前記第2のホログラフィックオブジェクトが、前記ビューイングボリュームの前記第2の部分からは見えて、前記ビューイングボリュームの前記第1の部分からは見えない前記ホログラフィックオブジェクトボリュームの第2の部分内に提示され、前記第1のホログラフィックオブジェクトが、前記第2のホログラフィックオブジェクトとは異なる、請求項1から11のいずれか一項に記載のLFディスプレイシステム。
【請求項13】
ライトフィールド(LF)ディスプレイシステムであって、
ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されたコントローラと、
遊園地の待機列の1つ以上のLFディスプレイモジュールのビューイングボリューム内に位置する1人以上の視聴者に、ホログラフィックオブジェクトボリューム内の前記ホログラフィックコンテンツを提示するように構成されている前記1つ以上のLFディスプレイモジュールを備えるLFディスプレイアセンブリと、を備え
視聴者プロファイリングモジュールであって、
前記ビューイングボリューム内の前記1人以上の視聴者のうちの視聴者を識別することと、前記視聴者の視聴者プロファイルを生成することと、を行うように構成された、視聴者プロファイリングモジュールをさらに備え、
前記コントローラが、前記視聴者プロファイルに部分的に基づいて、前記視聴者のための前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されており、
前記視聴者プロファイルが、前記視聴者のホログラフィックコンテンツの好み、前記視聴者の園内購入、前記視聴者のステータス、前記視聴者が遊園地内の各乗り物を訪問する頻度、各遊園地の乗り物のための前記視聴者の待ち時間、前記視聴者の前記遊園地での1つの特定の乗り物への訪問間の頻度、またはそれらの何らかの組み合わせに関する情報を含む、ライトフィールド(LF)ディスプレイシステム。
【請求項14】
ライトフィールド(LF)ディスプレイシステムであって、
ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されたコントローラと、
遊園地の待機列の1つ以上のLFディスプレイモジュールのビューイングボリューム内に位置する1人以上の視聴者に、ホログラフィックオブジェクトボリューム内の前記ホログラフィックコンテンツを提示するように構成されている前記1つ以上のLFディスプレイモジュールを備えるLFディスプレイアセンブリと、を備え、
視聴者プロファイリングモジュールであって、
前記ビューイングボリューム内の前記1人以上の視聴者のうちの視聴者を識別することと、前記視聴者の視聴者プロファイルを生成することと、を行うように構成された、視聴者プロファイリングモジュールをさらに備え、
前記コントローラが、前記視聴者プロファイルに部分的に基づいて、前記視聴者のための前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されており、
前記提示されたホログラフィックコンテンツが、個人化されたホログラフィックコンテンツ、遊園地の乗り物の提案、遊園地の乗り物の待ち時間、またはそれらの何らかの組み合わせを含む、ライトフィールド(LF)ディスプレイシステム。
【請求項15】
前記ビューイングボリュームが、ビューイングサブボリュームを含み、LFディスプレイモジュールが、前記ホログラフィックコンテンツを前記ビューイングサブボリューム内に位置する視聴者に提示し、前記提示されたホログラフィックコンテンツが、前記ビューイングサブボリュームの内側からは見え、前記ビューイングサブボリュームの外側からは見えない、請求項13または14に記載のLFディスプレイシステム。
【請求項16】
前記ビューイングボリューム内の前記提示されたホログラフィックコンテンツに対する、前記1人以上の視聴者のうちの視聴者の応答を追跡するように構成された追跡システムをさらに備え、
前記コントローラが、前記追跡された応答に基づいて、前記提示されたホログラフィックコンテンツを更新するように構成されている、請求項13または14に記載のLFディスプレイシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年7月25日に出願され、参照によりその全体が組み込まれる、「Light Field Display System Based Amusement Park Attraction」と題された米国特許仮出願第62/703,410号に対する優先権を主張する。
【0002】
本出願は、国際出願第PCT/US2017/042275号、同第PCT/US2017/042276号、同第PCT/US2017/042418号、同第PCT/US2017/042452号、同第PCT/US2017/042462号、同第PCT/US2017/042466号、同第PCT/US2017/042467号、同第PCT/US2017/042468号、同第PCT/US2017/042469号、同第PCT/US2017/042470号、および同第PCT/US2017/042679号に関連し、これらはすべて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
本開示は、遊園地のアトラクションに関し、具体的には、ライトフィールドディスプレイベースの遊園地のアトラクションに関する。
【0004】
従来の遊園地のアトラクション(乗り物とも呼ばれる)は、一般に、遊園地の乗り物に視聴者を没頭させるために、物理的な小道具/装飾、アニマトロニクス、および二次元(2D)ビジュアルコンテンツに依存する。しかしながら、物理的な小道具/装飾およびアニマトロニクスは、セットアップおよび保守に多大な時間と労力を要する。遊園地の乗り物を変更するために、労働者のチームが、ほぼすべての物理的な小道具/装飾およびアニマトロニクスを、新しい乗り物用の新しい物理的な小道具/装飾および新しいアニマトロニクスに置き換える場合がある。さらに、アニマトロニクスの複雑さが、保守のための余分な時間と労力をさらに要する。二次元(2D)ビジュアルコンテンツを提示することは容易に交換可能であるが、2Dコンテンツは、遊園地の乗り物に要求される没入型体験を提供する能力に限りがある。
【発明の概要】
【0005】
遊園地(例えば、遊園地の乗り物または遊園地の待機列)の視聴者にホログラフィックコンテンツを表示するためのライトフィールド(LF)ディスプレイシステム。いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステムは、遊園地の乗り物の表面(例えば、壁、天井、床、制御パネルなど)を形成するLFディスプレイモジュールを含む。いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステムは、遊園地の待機列の片側または両側に配置されたLFディスプレイモジュールを含む。視聴者が待機列内で待っているとき、LFディスプレイモジュールが、待機列内の視聴者にホログラフィックコンテンツを提示する。LFディスプレイモジュールは、各々表示領域を有しており、一緒にタイル張りされて、個々のLFディスプレイモジュールの表示領域よりも大きい有効表示領域を有するシームレスな表示面を形成し得る。
【0006】
例えば、いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステムは、ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されたコントローラと、LFディスプレイアセンブリと、を備える。LFディスプレイアセンブリは、遊園地の乗り物の1つ以上のLFディスプレイモジュールのビューイングボリューム内に位置する1人以上の視聴者に、ホログラフィックオブジェクトボリューム内のホログラフィックコンテンツを提示するように構成されている1つ以上のLFディスプレイモジュールを備える。
【0007】
別の例では、いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステムは、ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されたコントローラと、LFディスプレイアセンブリと、を備える。LFディスプレイアセンブリは、遊園地の待機列の1つ以上のLFディスプレイモジュールのビューイングボリューム内に位置する1人以上の視聴者に、ホログラフィックオブジェクトボリューム内のホログラフィックコンテンツを提示するように構成されている1つ以上のLFディスプレイモジュールを備える。
【0008】
いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステムは、追跡システムおよび/または視聴者プロファイリングモジュールを含む。追跡システムおよび視聴者プロファイリングモジュールは、遊園地の乗り物上の視聴者の特徴を監視および記憶することができ、視聴者プロファイルは、視聴者、および/または遊園地の乗り物上にいる間のホログラフィックコンテンツに対する視聴者の応答を表す。遊園地の乗り物上に表示するために作成されたホログラフィックコンテンツは、監視または記憶された情報のいずれかに基づき得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、ユーザはホログラフィックコンテンツとインタラクションすることができ、インタラクションは、ホログラフィックコンテンツ作成システムの入力の機能を果たすことができる。例えば、いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステムの一部またはすべては、複数の超音波スピーカを含む。複数の超音波スピーカは、ホログラフィックコンテンツの少なくとも一部と一致する触覚表面を生成するように構成され得る。追跡システムは、(例えば、LFディスプレイモジュールの画像センサおよび/またはいくつかの他のカメラによってキャプチャされた画像を介して)ユーザのホログラフィックオブジェクトとのインタラクションを追跡するように構成されている。そして、LFディスプレイシステムは、インタラクションに基づいて、ホログラフィックコンテンツを作成するために提供するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】1つ以上の実施形態による、ホログラフィックオブジェクトを提示するライトフィールドディスプレイモジュールの図である。
図2A】1つ以上の実施形態による、ライトフィールドディスプレイモジュールの一部の断面である。
図2B】1つ以上の実施形態による、ライトフィールドディスプレイモジュールの一部の断面である。
図3A】1つ以上の実施形態による、ライトフィールドディスプレイモジュールの斜視図である。
図3B】1つ以上の実施形態による、インターリーブされたエネルギーリレーデバイスを含むライトフィールドディスプレイモジュールの断面図である。
図4A】1つ以上の実施形態による、単一面シームレス表面環境を形成するために二次元にタイル張りされたライトフィールドディスプレイシステムの一部の斜視図である。
図4B】1つ以上の実施形態による、多面シームレス表面環境におけるライトフィールドディスプレイシステムの一部の斜視図である。
図4C】1つ以上の実施形態による、ウィング型構成の集合表面を有するライトフィールドディスプレイシステムの上面図である。
図4D】1つ以上の実施形態による、傾斜構成の集合表面を有するライトフィールドディスプレイシステムの側面図である。
図4E】1つ以上の実施形態による、部屋の前壁に集合表面を有するライトフィールドディスプレイシステムの上面図である。
図4F】1つ以上の実施形態による、部屋の前壁に集合表面を有するLFディスプレイシステムの側面図の側面図である。
図5】1つ以上の実施形態による、ライトフィールドディスプレイシステムのブロック図である。
図6A】1つ以上の実施形態による、1人以上の視聴者にホログラフィックコンテンツを提示する、遊園地の乗り物の一部として実装されるライトフィールドディスプレイシステムの例示である。
図6B】1つ以上の実施形態による、1人以上の視聴者にホログラフィックコンテンツを提示する、遊園地の乗り物の一部として実装される円筒形状のライトフィールドディスプレイシステムの例示である。
図7】1つ以上の実施形態による、待機列内の1人以上の視聴者にコンテンツを提示する、遊園地の乗り物への待機列の一部として実装されるライトフィールドディスプレイシステムの例示である。
図8A】1つ以上の実施形態による、1人以上の視聴者にホログラフィックコンテンツを提示する、遊園地の乗り物の一部として実装されるライトフィールドディスプレイシステムの例示である。
図8B】1つ以上の実施形態による、図8Aのライトフィールドディスプレイシステムの一部の例示である。
【0011】
これらの図は、例示のみを目的として、本発明の様々な実施形態を示す。当業者は、以下の考察から、本明細書において例示される構造および方法の代替の実施形態が、本明細書に記載される本発明の原理から逸脱することなく採用され得ることを容易に認識するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0012】
概要
ライトフィールド(LF)ディスプレイシステムは、遊園地の乗り物の視聴者に、少なくとも1つのホログラフィックオブジェクトを含むホログラフィックコンテンツを提示するために、遊園地の乗り物に実装される。LFディスプレイシステムは、遊園地の乗り物のビューイングボリューム内の1人以上のユーザに見えるであろう1つ以上のホログラフィックオブジェクトを含むホログラフィックコンテンツを提示するように構成されたLFディスプレイアセンブリを備える。ホログラフィックオブジェクトはまた、他の感覚刺激(例えば、触覚、音声、または匂い)で増強され得る。例えば、LFディスプレイシステム内の超音波エミッタは、ホログラフィックオブジェクトの一部またはすべてに対して触覚表面を提供する超音波圧力波を放出することができる。ホログラフィックコンテンツは、追加のビジュアルコンテンツ(すなわち、2Dまたは3Dビジュアルコンテンツ)を含み得る。まとまりのある体験が可能であることを確実にするエミッタの協調が、マルチエミッタ実装形態のシステムの一部(すなわち、任意の所与の時点で正しい触感および感覚刺激を提供するホログラフィックオブジェクト)である。LFディスプレイアセンブリは、ホログラフィックコンテンツを生成するための1つ以上のLFディスプレイモジュールを含み得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステムは、システムが、少なくとも1つのタイプのエネルギーを同時に放出し、同時に、視聴者に応答してインタラクティブな体験を作成するために少なくとも1つのタイプのエネルギーを吸収することを可能にする要素を含み得る。例えば、LFディスプレイシステムは、見るためのホログラフィックオブジェクトおよび触覚知覚のための超音波の両方を放出し、同時に、視聴者の追跡および他のシーン分析のための画像情報を吸収する一方、ユーザによるタッチ応答を検出するために超音波を吸収する。一例として、そのようなシステムは、視聴者によって仮想的に「タッチ」されると、タッチ刺激に従ってその「行動」を修正するホログラフィック生物を投影することができる。環境のエネルギー感知を実行するディスプレイシステムの構成要素は、エネルギーの放出および吸収の両方を行う双方向エネルギー要素を介して表示面に統合され得るか、または超音波スピーカおよびカメラなどのイメージングキャプチャデバイスなど、表示面とは別の専用のセンサであり得る。
【0014】
LFディスプレイシステムは、生成されたホログラフィックオブジェクトを用いて、遊園地の乗り物の多くの実施形態で異なる体験を提供するように構築され得る。例えば、LFディスプレイシステムは、遊園地の乗り物の待機列内で待っている視聴者に、ホログラフィックコンテンツを提示するように実装され得る。LFディスプレイアセンブリは、単一面または多面シームレス表面環境を形成することができる。例えば、LFディスプレイアセンブリは、遊園地の乗り物のエンクロージャをカプセルに包む多面シームレス表面環境を形成することができる。LFディスプレイシステムの視聴者は、LFディスプレイシステムによって生成されたホログラフィックコンテンツで部分的または完全に変換され得るエンクロージャに入ることができる。ホログラフィックコンテンツは、エンクロージャ内に存在する物理的オブジェクト(例えば、椅子またはベンチ)を増強または強化することができる。さらに、視聴者は、アイウェアデバイスおよび/またはヘッドセットを要することなく、エンクロージャを自由に見回してホログラフィックコンテンツを見ることができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、遊園地の乗り物は、視聴者が自由に(すなわち、制約のない方法で)通って移動できるエンクロージャである。エンクロージャは、LFディスプレイアセンブリのLFディスプレイモジュールによって覆われた表面を有する。例えば、場合によっては、壁、天井、および床の一部またはすべてがLFディスプレイモジュールで覆われている。エンクロージャは、動きが制御される固定の入口点および出口点から、完全な没入型体験を提供するオープンエリアまでの範囲の、様々な構成で構築され得る。LFディスプレイシステムは、視聴者がエンクロージャを(例えば、歩いて、または車両を介して)通って移動するときに、視聴者にホログラフィックコンテンツを提示する。場合によっては、ホログラフィックコンテンツは、実際には視聴者が湾曲した経路に沿って移動したときに、ほぼ真っ直ぐな方向に移動している知覚を提供する方法で提示される。エンクロージャは、エンクロージャの様々な部分内の視聴者にホログラフィックコンテンツを提供するために、(例えば、物理的にまたは表示されたホログラフィックコンテンツを介して)セグメント化され得る。LFディスプレイシステムは、追跡システムおよび/または感覚フィードバックシステムを介して入力を受信することができる。さらに、エンクロージャの要素は、様々なエネルギー放出(例えば、光、音、またはシミュレートされた天気)と組み合わされたときに、視聴者の移動経路を変更する機械設備(例えば、移動床、ダイナミック歩行路、または乗客を輸送するモータ制御車両)を組み込むことができる。入力に基づいて、LFディスプレイシステムは、ホログラフィックコンテンツを調整し、ならびに関連する構成要素にフィードバックを提供することができる。
【0016】
LFディスプレイシステムはまた、少なくともLFディスプレイシステムのビューイングボリューム内の視聴者の動きを追跡するためのシステムを組み込むことができる。視聴者の追跡された動きを使用して、乗り物の没入型体験を強化することができる。例えば、LFディスプレイシステムは、追跡情報を使用して、ホログラフィックコンテンツとの視聴者のインタラクション(例えば、ホログラフィックボタンを押すこと)を容易にすることができる。LFディスプレイシステムは、追跡情報を使用して、ホログラフィックオブジェクトに対する指の位置を監視することができる。例えば、ホログラフィックオブジェクトは、視聴者によって「押され」得るボタンであり得る。LFディスプレイシステムは、超音波エネルギーを投影して、ボタンに対応し、ボタンと実質的に同じ空間を占有する触覚表面を生成することができる。LFディスプレイシステムは、追跡情報を使用して、ボタンが視聴者によって「押される」ときに、ボタンを動的に移動するとともに、触覚表面の位置を動的に移動することができる。LFディスプレイシステムは、追跡情報を使用して、視聴者を見る、および/または視聴者とアイコンタクトする、もしくは視聴者と他の方法でインタラクションするホログラフィックオブジェクトを提供することができる。LFディスプレイシステムは、追跡情報を使用して、視聴者に「タッチする」ホログラフィックオブジェクトを提供することができ、超音波スピーカは、ホログラフィックオブジェクトが、タッチを介して、視聴者とインタラクションできる触覚表面を作成する。
【0017】
追加的に、LFディスプレイシステムは、各視聴者を識別し、個人化されたコンテンツを各視聴者に提供するための視聴者プロファイリングモジュールを組み込むことができる。視聴者プロファイリングモジュールは、遊園地の乗り物への視聴者の訪問に関する他の情報をさらに記録することができ、この情報は、ホログラフィックコンテンツを個人化するためのその後の訪問で使用され得る。
【0018】
ライトフィールドディスプレイシステム
図1は、1つ以上の実施形態による、ホログラフィックオブジェクト120を提示するライトフィールド(LF)ディスプレイモジュール110の図100である。LFディスプレイモジュール110は、ライトフィールド(LF)ディスプレイシステムの一部である。LFディスプレイシステムは、1つ以上のLFディスプレイモジュールを使用して、少なくとも1つのホログラフィックオブジェクトを含むホログラフィックコンテンツを提示する。LFディスプレイシステムは、1人以上の視聴者にホログラフィックコンテンツを提示することができる。いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステムはまた、他の感覚コンテンツ(例えば、タッチ、音声、匂い、温度など)でホログラフィックコンテンツを増強することができる。例えば、以下で論じられるように、超音波の投影を使用して、ホログラフィックオブジェクトの一部またはすべての表面をシミュレートし得る圧力波を生成することができる。LFディスプレイシステムは、1つ以上のLFディスプレイモジュール110を含んでおり、図2A図~5に関して以下で詳細に説明される。
【0019】
LFディスプレイモジュール110は、ホログラフィックオブジェクト(例えば、ホログラフィックオブジェクト120)を1人以上の視聴者(例えば、視聴者140)に提示するホログラフィックディスプレイである。LFディスプレイモジュール110は、エネルギーデバイス層(例えば、発光電子ディスプレイまたは音響投影デバイス)と、エネルギー導波路層(例えば、光学レンズアレイ)と、を含む。追加的に、LFディスプレイモジュール110は、複数のエネルギー源または検出器を一緒に組み合わせて単一の表面を形成するために、エネルギーリレー層を含み得る。高レベルでは、エネルギーデバイス層は、エネルギー(例えば、ホログラフィックコンテンツ)を生成し、このエネルギーは次に、エネルギー導波路層を使用して、1つ以上の四次元(4D)ライトフィールド関数に従って空間内の領域に指向される。LFディスプレイモジュール110はまた、1つ以上のタイプのエネルギーを同時に投影および/または感知することができる。例えば、LFディスプレイモジュール110は、ホログラフィック画像ならびに超音波触覚表面をビューイングボリューム内に投影することができ得る一方、同時に、ビューイングボリュームならびに超音波圧力からの画像データを検出する。LFディスプレイモジュール110の操作は、図2A図3Bに関して以下でより詳細に説明される。
【0020】
LFディスプレイモジュール110は、(例えば、プレノプティック関数から導出される)1つ以上の4Dライトフィールド関数を使用して、ホログラフィックオブジェクトボリューム160内にホログラフィックオブジェクトを生成する。ホログラフィックオブジェクトは、三次元(3D)、二次元(2D)、またはそれらの何らかの組み合わせであり得る。さらに、ホログラフィックオブジェクトは、多色(例えば、フルカラー)であり得る。ホログラフィックオブジェクトは、スクリーン平面の前、スクリーン平面の後ろに投影されるか、またはスクリーン平面によって分割されてもよい。ホログラフィックオブジェクト120は、ホログラフィックオブジェクトボリューム160内のどこでも知覚されるように提示され得る。ホログラフィックオブジェクトボリューム160内のホログラフィックオブジェクトは、視聴者140には、空間に浮かんでいるように見えることがある。
【0021】
ホログラフィックオブジェクトボリューム160は、ホログラフィックオブジェクトが視聴者140によって知覚され得るボリュームを表す。ホログラフィックオブジェクトボリューム160は、ホログラフィックオブジェクトが表示領域150の平面の前に提示され得るように、表示領域150の表面の前に(すなわち、視聴者140に向かって)延在し得る。追加的に、ホログラフィックオブジェクトボリューム160は、表示領域150の平面の後ろに(すなわち、視聴者140から離れる方向に)延在し得、ホログラフィックオブジェクトが、表示領域150の平面の後ろにあるかのように提示されることを可能にする。言い換えれば、ホログラフィックオブジェクトボリューム160は、表示領域150から発生し(例えば、投影され)、収束してホログラフィックオブジェクトを作成し得るすべての光線を含むことができる。ここで、光線は、表示面の前、表示面、または表示面の後ろにある点に収束し得る。より簡単に言えば、ホログラフィックオブジェクトボリューム160は、ホログラフィックオブジェクトが視聴者によって知覚され得るすべてのボリュームを包含する。
【0022】
ビューイングボリューム130は、LFディスプレイシステムによってホログラフィックオブジェクトボリューム160内に提示されたホログラフィックオブジェクト(例えば、ホログラフィックオブジェクト120)が完全に見える空間のボリュームである。ホログラフィックオブジェクトは、ホログラフィックオブジェクトボリューム160内に提示され、実際のオブジェクトと区別できないように、ビューイングボリューム130内で見られ得る。ホログラフィックオブジェクトは、もしオブジェクトが物理的に存在した場合に、オブジェクトの表面から生成されるであろう光線と同じ光線を投影することによって形成される。
【0023】
場合によっては、ホログラフィックオブジェクトボリューム160および対応するビューイングボリューム130は、単一の視聴者用に設計されるように、比較的小さくあり得る。他の実施形態では、例えば、図4A図4F図6Aならびに図6B、および図8Aならびに図8Bに関して以下で詳細に説明するように、LFディスプレイモジュールは、より大きなホログラフィックオブジェクトボリューム、および広範囲の視聴者(例えば、1人~数千人)を収容できる対応するビューイングボリュームを作成するために拡大および/またはタイル張りされ得る。本開示で提示されるLFディスプレイモジュールは、LFディスプレイの全表面が、非アクティブまたはデッドスペースがなく、ベゼルを必要としないホログラフィックイメージング光学系を含むように構築され得る。これらの実施形態では、LFディスプレイモジュールは、イメージングエリアがLFディスプレイモジュール間の継ぎ目をまたいで連続するようにタイル張りされ得、タイル張りされたモジュール間の接合ラインは、目の視力を使用して実質的に検出されない。特に、いくつかの構成では、表示面の一部は、本明細書では詳細に説明されていないが、ホログラフィックイメージング光学系を含まないことがある。
【0024】
ビューイングボリューム130の柔軟なサイズおよび/または形状は、視聴者がビューイングボリューム130内で制約を受けないことを可能にする。例えば、視聴者140は、ビューイングボリューム130内の異なる位置に移動し、対応する視点からホログラフィックオブジェクト120の異なるビューを見ることができる。例示のための、図1を参照すると、視聴者140は、ホログラフィックオブジェクト120がイルカの真正面からのビューで見えるように、ホログラフィックオブジェクト120に対して第1の位置にある。視聴者140は、イルカの異なるビューを見るために、ホログラフィックオブジェクト120に対して他の位置に移動することができる。例えば、視聴者140は、視聴者140があたかも実際のイルカを見ていて、イルカの異なるビューを見るために、実際のイルカに対する視聴者の相対位置を変更するかのように、移動して、イルカの左側、イルカの右側などを見ることができる。いくつかの実施形態では、ホログラフィックオブジェクト120は、ホログラフィックオブジェクト120への遮るもののない(すなわち、オブジェクト/人によって遮られていない)視線を有する、ビューイングボリューム130内のすべての視聴者に見える。これらの視聴者は、異なる視点のホログラフィックオブジェクト120を見るために、ビューイングボリューム内を動き回ることができるように、制約されないでよい。したがって、LFディスプレイシステムは、複数の制約されない視聴者が、あたかもホログラフィックオブジェクトが物理的に存在するかのごとく、実世界空間のホログラフィックオブジェクトを異なる視点で同時に見ることができるように、ホログラフィックオブジェクトを提示することができる。
【0025】
対照的に、従来のディスプレイ(例えば、立体視、仮想現実、拡張現実、または複合現実)では、一般に、各視聴者は、コンテンツを見るために、何らかの外部デバイス(例えば、3Dメガネ、ニアアイディスプレイ、またはヘッドマウントディスプレイ)を着用する必要がある。追加的および/または代替的に、従来のディスプレイでは、視聴者が特定の視聴位置に(例えば、ディスプレイに対して固定された位置を有する椅子に)拘束される必要があり得る。例えば、立体視ディスプレイによって表示されるオブジェクトを見る場合、視聴者は常に、オブジェクトではなく表示面に焦点を合わせ、ディスプレイは常に、知覚されたオブジェクトの周りを動き回ろうとする視聴者に追随するオブジェクトの2つのビューのみを提示し、そのオブジェクトの知覚に歪みを引き起こす。しかしながら、ライトフィールドディスプレイでは、LFディスプレイシステムによって提示されるホログラフィックオブジェクトの視聴者は、ホログラフィックオブジェクトを見るために、外部デバイスを着用する必要も、特定の位置に監禁される必要もない。LFディスプレイシステムは、特別なアイウェア、メガネ、またはヘッドマウントアクセサリを要することなく、物理的なオブジェクトが視聴者に見えるのとほぼ同じように視聴者に見える方法で、ホログラフィックオブジェクトを提示する。さらに、視聴者は、ビューイングボリューム内の任意の位置からホログラフィックコンテンツを見ることができる。
【0026】
特に、ホログラフィックオブジェクトボリューム160内のホログラフィックオブジェクトの潜在的な位置は、ボリュームのサイズによって制限される。ホログラフィックオブジェクトボリューム160のサイズを大きくするために、LFディスプレイモジュール110の表示領域150のサイズを大きくしてもよく、および/または複数のLFディスプレイモジュールを、シームレスな表示面を形成するように一緒にタイル張りしてもよい。シームレスな表示面は、個々のLFディスプレイモジュールの表示領域よりも大きい有効表示領域を有する。LFディスプレイモジュールのタイル張りに関連するいくつかの実施形態が、図4A図4F図6Aならびに図6B、および図8Aならびに図8Bに関して以下で説明される。図1に例示されるように、表示領域150は矩形であり、ピラミッド形であるホログラフィックオブジェクトボリューム160をもたらす。他の実施形態では、表示領域は、対応するビューイングボリュームの形状にも影響を与える何らかの他の形状(例えば、六角形)を有し得る。
【0027】
追加的に、上記の考察は、LFディスプレイモジュール110と視聴者140との間にあるホログラフィックオブジェクトボリューム160の一部内にホログラフィックオブジェクト120を提示することに焦点を当てているが、LFディスプレイモジュール110は追加的に、表示領域150の平面の後ろのホログラフィックオブジェクトボリューム160にコンテンツを提示することができる。例えば、LFディスプレイモジュール110は、表示領域150を、ホログラフィックオブジェクト120が飛び出している海の表面であるように見せることができる。そして、表示されるコンテンツは、視聴者140が、表示された表面を通して、水中にいる海洋生物を見ることができるようなものであってもよい。さらに、LFディスプレイシステムは、表示領域150の平面の後ろおよび前を含む、ホログラフィックオブジェクトボリューム160の周りをシームレスに移動するコンテンツを生成することができる。
【0028】
図2Aは、1つ以上の実施形態による、LFディスプレイモジュール210の一部の断面200である。LFディスプレイモジュール210は、LFディスプレイモジュール110であってもよい。他の実施形態では、LFディスプレイモジュール210は、表示領域150とは異なる表示領域形状を有する別のLFディスプレイモジュールであってもよい。例示的な実施形態では、LFディスプレイモジュール210は、エネルギーデバイス層220、エネルギーリレー層230、およびエネルギー導波路層240を含む。LFディスプレイモジュール210のいくつかの実施形態は、本明細書に記載のものとは異なる構成要素を有する。例えば、いくつかの実施形態では、LFディスプレイモジュール210は、エネルギーリレー層230を含まない。同様に、機能は、本明細書に記載されているのとは異なる方法で構成要素間に分散され得る。
【0029】
本明細書に記載のディスプレイシステムは、実世界のオブジェクトを通常取り巻くエネルギーを複製するエネルギーの放出を提示する。ここで、放出されたエネルギーは、表示面上のすべての座標から特定の方向に指向される。言い換えれば、表示面上の様々な座標が、放出されたエネルギーの投影位置として機能する。表示面からの指向されたエネルギーは、多くのエネルギー線の収束を可能にし、それによって、ホログラフィックオブジェクトを作成することができる。例えば、可視光では、LFディスプレイは、ホログラフィックオブジェクトボリューム内の任意の点で収束し得る、投影位置からの極めて大きい数の光線を投影するため、それらの光線は、投影されているオブジェクトよりも遠くに位置する視聴者の視点からは、空間のこの領域に位置する実世界のオブジェクトの表面から来ているように見えるであろう。このように、LFディスプレイは、視聴者の視点からは、そのようなオブジェクトの表面から出たような反射光線を生成している。視聴者の視点は、任意の特定のホログラフィックオブジェクト上で変わり得、視聴者は、そのホログラフィックオブジェクトの異なるビューを見るであろう。
【0030】
エネルギーデバイス層220は、1つ以上の電子ディスプレイ(例えば、OLEDなどの発光ディスプレイ)と、本明細書に記載の1つ以上の他のエネルギー投影および/またはエネルギー受信デバイスと、を含む。1つ以上の電子ディスプレイは、(例えば、LFディスプレイシステムのコントローラからの)表示命令に従ってコンテンツを表示するように構成される。1つ以上の電子ディスプレイは、各々が個別に制御される強度を有する複数のピクセルを含む。発光LEDおよびOLEDディスプレイなど、多くのタイプの商用ディスプレイがLFディスプレイ内で使用され得る。
【0031】
エネルギーデバイス層220はまた、1つ以上の音響投影デバイスおよび/または1つ以上の音響受信デバイスを含むことができる。音響投影デバイスは、ホログラフィックオブジェクト250を補完する1つ以上の圧力波を生成する。生成される圧力波は、例えば、可聴、超音波、またはそれらの何らかの組み合わせであってもよい。超音波圧力波のアレイは、(例えば、ホログラフィックオブジェクト250の表面と一致する)体積触覚のために使用され得る。可聴圧力波は、ホログラフィックオブジェクト250を補完し得る音声コンテンツ(例えば、没入型オーディオ)を提供するために使用される。例えば、ホログラフィックオブジェクト250がイルカであると仮定すると、1つ以上の音響投影デバイスを使用して、(1)視聴者がホログラフィックオブジェクト250にタッチすることができるように、イルカの表面と併置される触覚表面を生成し、(2)パチンと鳴る音、甲高い音、けたたましい鳴き声など、イルカが発生する音に対応する音声コンテンツを提供することができる。音響受信デバイス(例えば、マイクロフォンまたはマイクロフォンアレイ)は、LFディスプレイモジュール210の局所領域内の超音波および/または可聴圧力波を監視するように構成され得る。
【0032】
エネルギーデバイス層220はまた、1つ以上の画像センサを含むことができる。画像センサは、可視光帯の光に敏感であってもよく、場合によっては、他の帯域(例えば、赤外線)の光に敏感であってもよい。画像センサは、例えば、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)アレイ、電荷結合デバイス(CCD)、光検出器のアレイ、光をキャプチャする何らかの他のセンサ、またはそれらの何らかの組み合わせであってもよい。LFディスプレイシステムは、視聴者の位置標定追跡のために、1つ以上の画像センサによってキャプチャされたデータを使用することができる。
【0033】
いくつかの構成では、エネルギーリレー層230は、エネルギーデバイス層220とエネルギー導波路層240との間でエネルギー(例えば、電磁エネルギー、機械的圧力波など)を中継する。エネルギーリレー層230は、1つ以上のエネルギーリレー素子260を含む。各エネルギーリレー素子は、第1の表面265と第2の表面270とを含み、2つの表面間でエネルギーを中継する。各エネルギーリレー素子の第1の表面265は、1つ以上のエネルギーデバイス(例えば、電子ディスプレイまたは音響投影デバイス)に結合され得る。エネルギーリレー素子は、例えば、ガラス、炭素、光ファイバー、光学フィルム、プラスチック、ポリマー、またはそれらの何らかの組み合わせで構成され得る。追加的に、いくつかの実施形態では、エネルギーリレー素子は、第1の表面265と第2の表面270との間を通過するエネルギーの倍率(増加または減少)を調整することができる。リレーが倍率を提供する場合、リレーは、テーパーと呼ばれる、接着されたテーパーリレーのアレイの形態をとり得、テーパーの一端の面積は、反対側の端よりも実質的に大きくなり得る。テーパーの大きい方の端は、一緒に張り合わされて、シームレスなエネルギー面275を形成することができる。1つの利点は、複数のディスプレイのベゼルなど、複数のエネルギー源の機械的エンベロープを収容するために、各テーパーの複数の小さな端にスペースが作成されることである。この余分のスペースにより、各エネルギー源が、小さいテーパー表面内にエネルギーを指向するアクティブ領域を有し、大きいシームレスなエネルギー面にリレーされる状態で、エネルギー源を小さなテーパー側に並べて配置することが可能になる。テーパーリレーを使用する別の利点は、テーパーの大きい端によって形成される、組み合わされたシームレスなエネルギー面には、非結像デッドスペースがないことである。境界やベゼルが存在しないため、シームレスなエネルギー面を一緒にタイル張りして、目の視力によると実質的に継ぎ目のない、より大きな表面を形成することができる。
【0034】
隣接するエネルギーリレー素子の第2の表面は、一緒になってエネルギー面275を形成する。いくつかの実施形態では、隣接するエネルギーリレー素子の縁間の分離は、例えば、20/40の視力を有する人間の目の視力によって定義される最小の知覚可能な輪郭よりも小さく、その結果、エネルギー面275は、ビューイングボリューム285内の視聴者280の視点からは事実上シームレスである。
【0035】
いくつかの実施形態では、隣接するエネルギーリレー素子の第2の表面は、それらの間に継ぎ目が存在しないように、圧力、熱、および化学反応のうちの1つ以上を含み得る処理工程を用いて一緒に融合される。さらに、他の実施形態では、エネルギーリレー素子のアレイは、リレー材料の連続したブロックの片側を、各々がエネルギーを、小さなテーパー端部に取り付けられたエネルギーデバイスから、細分化されない大きな領域を有する単一の結合された表面内に輸送するように構成される、小さなテーパー端部のアレイに成形することによって形成される。
【0036】
いくつかの実施形態では、1つ以上のエネルギーリレー素子は、エネルギー局在化を示し、表面265および270に実質的に垂直な長手方向のエネルギー輸送効率は、垂直横断面内の輸送効率よりもはるかに高く、エネルギー波が表面265と表面270の間を伝播するとき、エネルギー密度はこの横断面内で高度に局在化される。このエネルギーの局在化により、画像などのエネルギー分布が、解像度の大きな損失なしに、これらの表面間で効率的に中継されることが可能になる。
【0037】
エネルギー導波路層240は、エネルギー導波路層240内の導波路素子を使用して、エネルギーを、エネルギー面275上の位置(例えば、座標)から、表示面から外側のホログラフィックビューイングボリューム285内への特定のエネルギー伝搬経路内に指向する。エネルギー伝搬経路は、少なくとも導波路に対するエネルギー面の座標位置によって決定される2つの角度寸法によって画定される。導波路は、空間2D座標に関連付けられる。これらの4つの座標が一緒になって、四次元(4D)エネルギーフィールドを形成する。一例として、電磁エネルギーの場合、エネルギー導波路層240内の導波路素子は、光をシームレスなエネルギー面275上の位置から、ビューイングボリューム285を通る異なる伝搬方向に沿って指向する。様々な例において、光は、4Dライトフィールド関数に従って指向されて、ホログラフィックオブジェクトボリューム255内にホログラフィックオブジェクト250を形成する。
【0038】
エネルギー導波路層240内の各導波路素子は、例えば、1つ以上の要素で構成されるレンズレットであり得る。いくつかの構成では、レンズレットは、正レンズであり得る。正レンズは、球面、非球面、または自由形状の表面プロファイルを有し得る。追加的に、いくつかの実施形態では、導波路素子の一部またはすべては、1つ以上の追加の光学構成要素を含み得る。追加の光学構成要素は、例えば、バッフル、正レンズ、負レンズ、球面レンズ、非球面レンズ、自由形状レンズ、液晶レンズ、液体レンズ、屈折要素、回折要素、またはそれらの何らかの組み合わせなどのエネルギー抑制構造であり得る。いくつかの実施形態では、レンズレットおよび/または追加の光学構成要素のうちの少なくとも1つはまた、屈折力を動的に調整することができる。例えば、レンズレットは、液晶レンズまたは液体レンズであってもよい。表面プロファイルの動的調整、レンズレットおよび/または少なくとも1つの追加の光学構成要素は、導波路素子から投影される光の追加の方向制御を提供し得る。
【0039】
例示的な例では、LFディスプレイのホログラフィックオブジェクトボリューム255は、光線256および光線257によって形成される境界を有するが、他の光線によって形成され得る。ホログラフィックオブジェクトボリューム255は、エネルギー導波路層240の前(すなわち、視聴者280に向かって)およびその後ろ(すなわち、視聴者280から離れて)の両方に延在する連続したボリュームである。例示的な例では、光線256および光線257は、LFディスプレイモジュール210の反対の縁から、ユーザによって知覚され得る表示面277の法線に対して最大の角度で投影されるが、これらは他の投影光線であり得る。これらの光線は、ディスプレイの視野を画定し、したがって、ホログラフィックビューイングボリューム285の境界を画定する。場合によっては、これらの光線は、ディスプレイ全体がケラレなしで観察され得るホログラフィックビューイングボリューム(例えば、理想的なビューイングボリューム)を画定する。ディスプレイの視野が広がると、光線256と光線257の収束点がディスプレイにより近くなる。したがって、より広い視野を有するディスプレイは、視聴者280がより近い視距離でディスプレイ全体を見ることを可能にする。追加的に、光線256および257は、理想的なホログラフィックオブジェクトボリュームを形成し得る。理想的なホログラフィックオブジェクトボリューム内に提示されるホログラフィックオブジェクトは、ビューイングボリューム285内のどこでも見られ得る。
【0040】
いくつかの例では、ホログラフィックオブジェクトは、ビューイングボリューム285の一部にのみ提示され得る。言い換えれば、ホログラフィックオブジェクトボリュームは、任意の数のビューイングサブボリューム(例えば、ビューイングサブボリューム290)に分割され得る。追加的に、ホログラフィックオブジェクトは、ホログラフィックオブジェクトボリューム255の外側に投影され得る。例えば、ホログラフィックオブジェクト251は、ホログラフィックオブジェクトボリューム255の外側に提示される。ホログラフィックオブジェクト251は、ホログラフィックオブジェクトボリューム255の外側に提示されるので、ビューイングボリューム285内のすべての位置から見ることができるわけではない。例えば、ホログラフィックオブジェクト251は、ビューイングサブボリューム290内の位置からは見えるが、視聴者280の位置からは見えない可能性がある。
【0041】
例えば、異なるビューイングサブボリュームからホログラフィックコンテンツを見ることを例示するために、図2Bに目を向ける。図2Bは、1つ以上の実施形態による、LFディスプレイモジュールの一部の断面200を例示する。図2Bの断面は、図2Aの断面と同じである。しかしながら、図2Bは、LFディスプレイモジュール210から投影された光線の異なるセットを例示する。光線256および光線257は、依然としてホログラフィックオブジェクトボリューム255およびビューイングボリューム285を形成する。しかしながら、示されるように、LFディスプレイモジュール210の頂部およびLFディスプレイモジュール210の底部から投影された光線は重なり合って、ビューイングボリューム285内に様々なビューイングサブボリューム(例えば、ビューサブボリューム290A、290B、290C、および290D)を形成する。第1のビューイングサブボリューム(例えば、290A)内の視聴者は、他のビューイングサブボリューム(例えば、290B、290C、および290D)内の視聴者が知覚できない、ホログラフィックオブジェクトボリューム255内に提示されたホログラフィックコンテンツを知覚することができ得る。
【0042】
より簡単に言えば、図2Aに例示されるように、ホログラフィックオブジェクトボリューム255は、ホログラフィックオブジェクトがビューイングボリューム285内の視聴者(例えば、視聴者280)によって知覚され得るように、ホログラフィックオブジェクトが、LFディスプレイシステムによって提示され得るボリュームである。このように、ビューイングボリューム285は、理想的なビューイングボリュームの一例であり、ホログラフィックオブジェクトボリューム255は、理想的なオブジェクトボリュームの一例である。しかしながら、様々な構成において、視聴者は、他の例示的なホログラフィックオブジェクトボリューム内にLFディスプレイシステム200によって提示されたホログラフィックオブジェクトを知覚することができる。より一般的には、LFディスプレイモジュールから投影されたホログラフィックコンテンツを見るときには「アイラインガイドライン」が適用される。アイラインガイドラインは、視聴者の目の位置と見られているホログラフィックオブジェクトとによって形成されるラインはLF表示面と交差しなければならないと主張する。
【0043】
LFディスプレイモジュール210によって提示されたホログラフィックコンテンツを見るとき、ホログラフィックコンテンツは4Dライトフィールド関数に従って提示されるので、視聴者280の各目は、異なる視点のホログラフィックオブジェクト250を見る。さらに、視聴者280がビューイングボリューム285内を移動するとき、視聴者は、ビューイングボリューム285内の他の視聴者が見るであろうような、異なる視点のホログラフィックオブジェクト250を見るであろう。当業者には理解されるように、4Dライトフィールド関数は当技術分野で周知であり、本明細書ではこれ以上詳しく説明しない。
【0044】
本明細書でより詳細に説明するように、いくつかの実施形態では、LFディスプレイは、2つ以上のタイプのエネルギーを投影することができる。例えば、LFディスプレイは、例えば、機械的エネルギーおよび電磁エネルギーなどの2つのタイプのエネルギーを投影することができる。この構成では、エネルギーリレー層230は、エネルギー面275で一緒にインターリーブされるが、エネルギーが2つの異なるエネルギーデバイス層220に中継されるように分離される2つの別個のエネルギーリレーを含み得る。ここで、一方のリレーは、電磁エネルギーを輸送するように構成され得、もう一方のリレーは、機械的エネルギーを輸送するように構成され得る。いくつかの実施形態では、機械的エネルギーは、エネルギー導波路層240上の電磁導波路素子間の位置から投影され得、光が一方の電磁導波路素子からもう一方の電磁導波路素子に輸送されるのを抑制する構造を形成するのに役立つ。いくつかの実施形態では、エネルギー導波路層240はまた、コントローラからの表示命令に従って、集束超音波を特定の伝搬経路に沿って輸送する導波路素子を含み得る。
【0045】
代替の実施形態(図示せず)では、LFディスプレイモジュール210はエネルギーリレー層230を含まないことに留意されたい。この場合、エネルギー面275は、エネルギーデバイス層220内の1つ以上の隣接する電子ディスプレイを使用して形成された出射面である。そして、エネルギーリレー層を有さないいくつかの実施形態では、隣接する電子ディスプレイの縁間の分離は、20/40の視力を有する人間の目の視力によって定義される最小の知覚可能な輪郭よりも小さく、その結果、エネルギー面は、ビューイングボリューム285内の視聴者280の視点からは事実上シームレスである。
【0046】
LFディスプレイモジュール
図3Aは、1つ以上の実施形態による、LFディスプレイモジュール300Aの斜視図である。LFディスプレイモジュール300Aは、LFディスプレイモジュール110および/またはLFディスプレイモジュール210であり得る。他の実施形態では、LFディスプレイモジュール300Aは、何らかの他のLFディスプレイモジュールであってもよい。例示的な実施形態では、LFディスプレイモジュール300Aは、エネルギーデバイス層310、エネルギーリレー層320、およびエネルギー導波路層330を含む。LFディスプレイモジュール300Aは、本明細書で説明されるように、表示面365からホログラフィックコンテンツを提示するように構成されている。便宜上、表示面365は、LFディスプレイモジュール300Aのフレーム390上に破線の輪郭として例示されているが、より正確には、フレーム390の内側リムによって境界される導波路素子の真正面の表面である。表示面365は、エネルギーが投影され得る複数の投影位置を含む。LFディスプレイモジュール300Aのいくつかの実施形態は、本明細書で説明されるものとは異なる構成要素を有する。例えば、いくつかの実施形態では、LFディスプレイモジュール300Aは、エネルギーリレー層320を含まない。同様に、機能は、本明細書の記載とは異なる方法で構成要素間に分散され得る。
【0047】
エネルギーデバイス層310は、エネルギーデバイス層220の一実施形態である。エネルギーデバイス層310は、4つのエネルギーデバイス340を含む(図では3つが見える)。エネルギーデバイス340は、すべてが同じタイプ(例えば、すべてが電子ディスプレイ)であってよいか、または1つ以上の異なるタイプを含んでよい(例えば、電子ディスプレイと、少なくとも1つの音響エネルギーデバイスと、を含む)。
【0048】
エネルギーリレー層320は、エネルギーリレー層230の一実施形態である。エネルギーリレー層320は、4つのエネルギーリレーデバイス350を含む(図では3つが見える)。エネルギーリレーデバイス350は、すべてが同じタイプのエネルギー(例えば、光)を中継し得るか、または1つ以上の異なるタイプ(例えば、光と音とを)を中継し得る。リレーデバイス350の各々は、第1の表面と第2の表面とを含み、エネルギーリレーデバイス350の第2の表面は、単一のシームレスなエネルギー面360を形成するように配置される。例示的な実施形態では、エネルギーリレーデバイス350の各々は、第1の表面が第2の表面よりも小さい表面積を有するようにテーパー状になっており、これにより、テーパーの小さい方の端にエネルギーデバイス340の機械的エンベロープを収容することが可能になる。これにより、領域全体がエネルギーを投影し得るため、シームレスなエネルギー面が無境界であることが可能になる。これは、LFディスプレイモジュール300Aの複数の実例を、デッドスペースまたはベゼルなしに一緒に配置することによって、組み合わされた表面全体がシームレスであるように、このシームレスなエネルギー面がタイル張りされ得ることを意味する。他の実施形態では、第1の表面および第2の表面は同じ表面積を有する。
【0049】
エネルギー導波路層330は、エネルギー導波路層240の一実施形態である。エネルギー導波路層330は、複数の導波路素子370を含む。図2に関して上記考察したように、エネルギー導波路層330は、ホログラフィックオブジェクトを形成するために、4Dライトフィールド関数に従って、エネルギーをシームレスなエネルギー面360から特定の伝搬経路に沿って指向するように構成されている。例示的な実施形態では、エネルギー導波路層330はフレーム390によって境界されることに留意されたい。他の実施形態では、フレーム390は存在しない、および/またはフレーム390の厚さが低減されている。フレーム390の厚さの除去または低減は、LFディスプレイモジュール300Aと追加のLFディスプレイモジュールとのタイリ張りを容易にし得る。
【0050】
例示的な実施形態では、シームレスなエネルギー面360およびエネルギー導波路層330は平面であることに留意されたい。図示されてない代替の実施形態では、シームレスなエネルギー面360およびエネルギー導波路層330は、1つ以上の次元で湾曲していてよい。
【0051】
LFディスプレイモジュール300Aは、シームレスなエネルギー面の表面上に存在する追加のエネルギー源を有して構成され得、ライトフィールドに加えてエネルギーフィールドの投影を可能にする。一実施形態では、音響エネルギーフィールドが、シームレスなエネルギー面360上の任意の数の位置に取り付けられた静電スピーカ(例示せず)から投影され得る。さらに、LFディスプレイモジュール300Aの静電スピーカは、デュアルエネルギー面がサウンドフィールドおよびホログラフィックコンテンツを同時に投影するように、ライトフィールドディスプレイモジュール300A内に位置付けられる。例えば、静電スピーカは、電磁エネルギーのいくつかの波長に対して透過性であり、1つ以上の導電性要素(例えば、1つ以上のダイアフラム要素を挟む平面)を用いて駆動される1つ以上のダイアフラム要素で形成され得る。静電スピーカは、ダイアフラム要素が導波路素子のいくつかを覆うように、シームレスなエネルギー面360に取り付けられてよい。スピーカの導電性電極は、電磁導波路間の光透過を抑制するように設計された構造体と併置されてよく、および/または電磁導波路素子間の位置(例えば、フレーム390)に位置してよい。様々な構成において、スピーカは、可聴音、および/または触覚表面を生み出す集束超音波エネルギーの多くのソースを投影することができる。
【0052】
いくつかの構成では、エネルギーデバイス340は、エネルギーを感知し得る。例えば、エネルギーデバイスは、マイクロフォン、光センサ、音響トランスデューサなどであり得る。したがって、エネルギーリレーデバイスは、シームレスなエネルギー面360からエネルギーデバイス層310にエネルギーを中継することもできる。すなわち、LFディスプレイモジュールのシームレスなエネルギー面360は、エネルギーデバイスおよびエネルギーリレーデバイス340が、エネルギーを同時に放出および感知する(例えば、サウンドフィールドを放出し、音を感知する、ライトフィールドを放出し、光を感知する)ように構成されるとき、双方向エネルギー面を形成する。
【0053】
より広義には、LFディスプレイモジュール340のエネルギーデバイス340は、エネルギー源またはエネルギーセンサのいずれかであり得る。LFディスプレイモジュール300Aは、高品質のホログラフィックコンテンツのユーザへの投影を容易にするために、エネルギー源および/またはエネルギーセンサとして機能する様々なタイプのエネルギーデバイスを含み得る。他のソースおよび/またはセンサとしては、サーマルセンサまたはソース、赤外線センサまたはソース、画像センサまたはソース、音響エネルギーを生成する機械的エネルギートランスデューサ、フィードバックソースなどが挙げられる。多くの他のセンサまたはソースが可能である。さらに、LFディスプレイモジュールが、大きな集合体のシームレスなエネルギー面から複数のタイプのエネルギーを投影および感知するアセンブリを形成し得るように、LFディスプレイモジュールはタイル張りされ得る。
【0054】
LFディスプレイモジュール300Aの様々な実施形態では、シームレスなエネルギー面360は、各表面部分が特定のタイプのエネルギーを投影および/または放出するように構成されている様々な表面部分を有し得る。例えば、シームレスなエネルギー面がデュアルエネルギー面である場合、シームレスエネルギー面360は、電磁エネルギーを投影する1つ以上の表面部分と、超音波エネルギーを投影する1つ以上の他の表面部分と、を含む。超音波エネルギーを投影する表面部分は、電磁導波路素子間のシームレスなエネルギー面360上に位置し得、および/または電磁導波路素子間の光透過を抑制するように設計された構造体と併置され得る。シームレスなエネルギー面が双方向エネルギー面である例では、エネルギーリレー層320は、シームレスなエネルギー面360でインターリーブされた2つのタイプのエネルギーリレーデバイスを含み得る。様々な実施形態では、シームレスなエネルギー面360は、任意の特定の導波路素子370の下の表面の部分が、すべてエネルギー源、すべてエネルギーセンサ、またはエネルギー源とエネルギーセンサの混在であるように構成され得る。
【0055】
図3Bは、1つ以上の実施形態による、インターリーブされたエネルギーリレーデバイスを含むLFディスプレイモジュール300Bの断面図である。エネルギーリレーデバイス350Aは、エネルギーデバイス340Aに接続されたエネルギーリレーの第1の表面345Aとシームレスなエネルギー面360との間でエネルギーを輸送する。エネルギーリレー350Bは、エネルギーデバイス340Bに接続されたエネルギーリレーの第1の表面345Bとシームレスなエネルギー面360との間でエネルギーを輸送する。両方のリレーデバイスは、シームレスなエネルギー面360に接続されたインターリーブされたエネルギーリレーデバイス352においてインターリーブされている。この構成では、表面360は、エネルギー源またはエネルギーセンサであり得るエネルギーデバイス340Aおよび340Bの両方のインターリーブされたエネルギー位置を含む。したがって、LFディスプレイモジュール300Bは、複数のタイプのエネルギーを投影するためのデュアルエネルギー投影デバイスとして、またはあるタイプのエネルギーを投影することと、別のタイプのエネルギーを感知することとを同時に行うための双方向エネルギーデバイスとしてのいずれかに構成され得る。LFディスプレイモジュール300Bは、LFディスプレイモジュール110および/またはLFディスプレイモジュール210であり得る。他の実施形態では、LFディスプレイモジュール300Bは、何らかの他のLFディスプレイモジュールであり得る。
【0056】
LFディスプレイモジュール300Bは、図3AのLFディスプレイモジュール300Aのものと同様に構成されている多くの構成要素を含む。例えば、例示的な実施形態では、LFディスプレイモジュール300Bは、図3Aに関して説明したものと少なくとも同じ機能を含むエネルギーデバイス層310、エネルギーリレー層320、シームレスなエネルギー面360、およびエネルギー導波路層330を含む。追加的に、LFディスプレイモジュール300Bは、表示面365からエネルギーを提示および/または受け取ることができる。特に、LFディスプレイモジュール300Bの構成要素は、図3AのLFディスプレイモジュール300Aの構成要素とは異なって接続および/または配向されている。LFディスプレイモジュール300Bのいくつかの実施形態は、本明細書で説明されるものとは異なる構成要素を有する。同様に、機能は、本明細書の記載とは異なる方法で構成要素間に分散され得る。図3Bは、より大きな面積を有するデュアルエネルギー投影表面または双方向エネルギー面を生み出すためにタイル張りされ得る単一のLFディスプレイモジュール300Bの設計を例示する。
【0057】
一実施形態では、LFディスプレイモジュール300Bは、双方向LFディスプレイシステムのLFディスプレイモジュールである。双方向LFディスプレイシステムは、同時に、エネルギーを投影し、表示面365からエネルギーを感知することができる。シームレスなエネルギー面360は、シームレスなエネルギー面360上で密接にインターリーブされたエネルギー投影位置とエネルギー感知位置との両方を含む。したがって、図3Bの例では、エネルギーリレー層320は、図3Aのエネルギーリレー層とは異なる様式で構成されている。便宜上、LFディスプレイモジュール300Bのエネルギーリレー層は、本明細書では「インターリーブエネルギーリレー層」と呼ばれる。
【0058】
インターリーブされたエネルギーリレー層320は、第1のエネルギーリレーデバイス350Aと第2のエネルギーリレーデバイス350Bとの2つの脚部を含む。脚部の各々は、図3Bで薄い陰影の領域として例示されている。脚部の各々は、可撓性のリレー材料で作製され、様々なサイズおよび形状のエネルギーデバイスで使用するのに十分な長さで形成され得る。インターリーブされたエネルギーリレー層のいくつかの領域では、2つの脚部は、シームレスなエネルギー面360に近づくにつれて、一緒に緊密にインターリーブされる。例示的な例では、インターリーブされたエネルギーリレーデバイス352は、暗い陰影の領域として例示されている。
【0059】
シームレスなエネルギー面360でインターリーブされる一方、エネルギーリレーデバイスは、異なるエネルギーデバイスとの間でエネルギーを中継するように構成される。エネルギーデバイスは、エネルギーデバイス層310にある。例示のように、エネルギーデバイス340Aは、エネルギーリレーデバイス350Aに接続され、エネルギーデバイス340Bは、エネルギーリレーデバイス350Bに接続されている。様々な実施形態では、各エネルギーデバイスは、エネルギー源またはエネルギーセンサであり得る。
【0060】
エネルギー導波路層330は、エネルギー波をシームレスなエネルギー面360から、投影された経路に沿って、一連の収束点に向かって導くための導波路素子370を含む。この例では、ホログラフィックオブジェクト380が、一連の収束点に形成される。特に、例示のように、ホログラフィックオブジェクト380でのエネルギーの収束は、表示面365の視聴者側(すなわち、前側)で発生する。しかしながら、他の例では、エネルギーの収束は、表示面365の前および表示面365の後ろの両方に延在するホログラフィックオブジェクトボリューム内のどこであってもよい。導波路素子370は、以下に説明するように、入ってくるエネルギーをエネルギーデバイス(例えば、エネルギーセンサ)に同時に導くことができる。
【0061】
LFディスプレイモジュール300Bの例示的な一実施形態では、発光ディスプレイがエネルギー源(例えば、エネルギーデバイス340A)として使用され、画像センサがエネルギーセンサ(例えば、エネルギーデバイス340B)として使用される。このように、LFディスプレイモジュール300Bは、同時に、ホログラフィックコンテンツを投影し、表示面365の前のボリュームからの光を検出することができる。このように、LFディスプレイモジュール300Bのこの実施形態は、LFディスプレイおよびLFセンサの両方として機能する。
【0062】
一実施形態では、LFディスプレイモジュール300Bは、同時に、ライトフィールドを表示面上の投影位置から表示面の前に投影し、投影位置で、表示面の前からのライトフィールドをキャプチャするように構成される。この実施形態では、エネルギーリレーデバイス350Aは、導波路素子370の下に位置付けられたシームレスなエネルギー面360における位置の第1のセットをエネルギーデバイス340Aに接続する。一例では、エネルギーデバイス340Aは、ソースピクセルのアレイを有する発光ディスプレイである。エネルギーリレーデバイス340Bは、導波路素子370の下に位置付けられたシームレスなエネルギー面360における位置の第2のセットをエネルギーデバイス340Bに接続する。一例では、エネルギーデバイス340Bは、センサピクセルのアレイを有する画像センサである。LFディスプレイモジュール300Bは、特定の導波路素子370の下にあるシームレスなエネルギー面365における位置が、すべて発光ディスプレイ位置、すべて画像センサ位置、またはこれらの位置の何らかの組み合わせであるように構成され得る。他の実施形態では、双方向のエネルギー面は、様々な他の形態のエネルギーを投影および受信することができる。
【0063】
LFディスプレイモジュール300Bの別の例示的な実施形態では、LFディスプレイモジュールは、2つの異なるタイプのエネルギーを投影するように構成される。例えば、一実施形態では、エネルギーデバイス340Aは、電磁エネルギーを放出するように構成された発光ディスプレイであり、エネルギーデバイス340Bは、機械的エネルギーを放出するように構成された超音波トランスデューサである。そのため、光および音の両方が、シームレスなエネルギー面360における様々な位置から投影され得る。この構成では、エネルギーリレーデバイス350Aは、エネルギーデバイス340Aをシームレスなエネルギー面360に接続し、電磁エネルギーを中継する。エネルギーリレーデバイスは、電磁エネルギーの輸送を効率的にする(例えば、屈折率を変化させる)特性を有するように構成される。エネルギーリレーデバイス350Bは、エネルギーデバイス340Bをシームレスなエネルギー面360に接続し、機械的エネルギーを中継する。エネルギーリレーデバイス350Bは、超音波エネルギーの効率的な輸送のための特性を有するように構成される(例えば、異なる音響インピーダンスを有する材料の配分)。いくつかの実施形態では、機械的エネルギーは、エネルギー導波路層330上の導波路素子370間の位置から投影され得る。機械的エネルギーを投影する位置は、光が一方の電磁導波路素子から他方に輸送されるのを抑制する役割を果たす構造体を形成し得る。一例では、超音波の機械的エネルギーを投影する位置の空間的に分離されたアレイは、三次元触覚形状および表面を空中に作成するように構成することができる。表面は、投影されたホログラフィックオブジェクト(例えば、ホログラフィックオブジェクト380)と一致し得る。いくつかの例では、アレイにわたる位相の遅延および振幅の変化は、触覚形状の作成を支援し得る。
【0064】
様々な実施形態では、インターリーブされたエネルギーリレーデバイスを有するLFディスプレイモジュール300Bは、各エネルギーデバイス層が特定のタイプのエネルギーデバイスを含んだ、複数のエネルギーデバイス層を含み得る。これらの例では、エネルギーリレー層は、シームレスなエネルギー面360とエネルギーデバイス層310との間で適切なタイプのエネルギーを中継するように構成される。
【0065】
タイル張りされたLFディスプレイモジュール
図4Aは、1つ以上の実施形態による、単一面シームレス表面環境を形成するために、二次元にタイル張りされたLFディスプレイシステム400の一部の斜視図である。LFディスプレイシステム400は、アレイ410を形成するようにタイル張りされた複数のLFディスプレイモジュールを含む。より明確には、アレイ410内の小さな正方形の各々が、タイル張りされたLFディスプレイモジュール412を表す。LFディスプレイモジュール412は、LFディスプレイモジュール300Aまたは300Bと同じであり得る。アレイ410は、例えば、部屋の表面(例えば、壁)の一部またはすべてを覆うことができる。LFアレイは、例えば、テーブルトップ、広告版、ロタンダなどの他の表面を覆うことができる。
【0066】
アレイ410は、1つ以上のホログラフィックオブジェクトを投影することができる。例えば、例示的な実施形態では、アレイ410は、ホログラフィックオブジェクト420およびホログラフィックオブジェクト422を投影する。LFディスプレイモジュール412のタイル張りは、はるかに大きなビューイングボリュームを可能にするだけでなく、オブジェクトがアレイ410からより遠くに投影されることを可能にする。例えば、例示的な実施形態では、ビューイングボリュームは、LFディスプレイモジュール412の前(および後ろ)の局所的なボリュームではなく、アレイ410の前および後ろのほぼ全領域である。
【0067】
いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム400は、ホログラフィックオブジェクト420を視聴者430および視聴者434に提示する。視聴者430および視聴者434は、異なる視点のホログラフィックオブジェクト420を受け取る。例えば、視聴者430は、ホログラフィックオブジェクト420の真っ直ぐなビューを提示される一方、視聴者434は、ホログラフィックオブジェクト420のより斜めのビューを提示される。視聴者430および/または視聴者434が移動すると、これらの視聴者は、異なる視点のホログラフィックオブジェクト420を提示される。これにより、視聴者は、ホログラフィックオブジェクトに対して移動することにより、ホログラフィックオブジェクトと視覚的にインタラクションすることが可能になる。例えば、視聴者430がホログラフィックオブジェクト420の周りを歩くとき、ホログラフィックオブジェクト420がアレイ410のホログラフィックオブジェクトボリューム内に留まっている限り、視聴者430は、ホログラフィックオブジェクト420の異なる側面を見る。したがって、視聴者430および視聴者434は、あたかもホログラフィックオブジェクト420が実際にそこにあるかのように、実世界空間にホログラフィックオブジェクト420を同時に見ることができる。追加的に、ホログラフィックオブジェクト420は、物理的オブジェクトが見えるのとほぼ同じように視聴者に見えるので、視聴者430および視聴者434は、ホログラフィックオブジェクト420を見るために外部デバイスを着用する必要はない。追加的に、ここでは、アレイのビューイングボリュームがアレイの表面の後ろに延在するため、ホログラフィックオブジェクト422が、アレイの後ろに例示されている。このように、ホログラフィックオブジェクト422は、視聴者430および/または視聴者434に提示され得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム400は、視聴者430および視聴者434の位置を追跡する追跡システムを含み得る。いくつかの実施形態では、追跡される位置は、視聴者の位置である。他の実施形態では、追跡される位置は、視聴者の目の位置である。目の位置追跡は、目がどこを見ているかを追跡する(例えば、配向を使用して視線位置を決定する)視線追跡とは異なる。視聴者430の目および視聴者434の目は、異なる位置にある。
【0069】
様々な構成では、LFディスプレイシステム400は、1つ以上の追跡システムを含み得る。例えば、図4Aの例示的な実施形態では、LFディスプレイシステムは、アレイ410の外部にある追跡システム440を含む。ここで、追跡システムは、アレイ410に結合されたカメラシステムであり得る。外部追跡システムは、図5に関してより詳細に説明される。他の例示的な実施形態では、追跡システムは、本明細書に記載されるように、アレイ410に組み込まれ得る。例えば、アレイ410に含まれる双方向エネルギー面を含む1つ以上のLFディスプレイモジュール412のエネルギーデバイス(例えば、エネルギーデバイス340)は、アレイ410の前の視聴者の画像をキャプチャするように構成され得る。いずれの場合でも、LFディスプレイシステム400の追跡システム(複数可)は、アレイ410によって提示されたホログラフィックコンテンツを見ている視聴者(例えば、視聴者430および/または視聴者434)に関する追跡情報を決定する。
【0070】
追跡情報は、視聴者の位置、または視聴者の一部の位置(例えば、視聴者の片方または両方の目、もしくは視聴者の四肢)の空間内の(例えば、追跡システムに対する)位置を表す。追跡システムは、追跡情報を決定するために、任意の数の深度決定技術を使用することができる。深度決定技術は、例えば、構造化光、飛行時間、ステレオイメージング、何らかの他の深度決定技術、またはそれらの何らかの組み合わせを含み得る。追跡システムは、追跡情報を決定するように構成されている様々なシステムを含み得る。例えば、追跡システムは、1つ以上の赤外線源(例えば、構造化光源)、赤外線で画像をキャプチャすることができる1つ以上の画像センサ(例えば、赤-青-緑-赤外線カメラ)、および追跡アルゴリズムを実行するプロセッサを含み得る。追跡システムは、深度推定技術を使用して、視聴者の位置を決定することができる。いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム400は、本明細書で説明するように、視聴者430および/または視聴者434の追跡された位置、動き、またはジェスチャに基づいて、ホログラフィックオブジェクトを生成する。例えば、LFディスプレイシステム400は、アレイ410の閾値距離および/または特定の位置内に来る視聴者に応答して、ホログラフィックオブジェクトを生成することができる。
【0071】
LFディスプレイシステム400は、追跡情報に部分的に基づいて、各視聴者に合わせてカスタマイズされた1つ以上のホログラフィックオブジェクトを提示することができる。例えば、視聴者430は、ホログラフィックオブジェクト420を提示され得るが、ホログラフィックオブジェクト422は提示され得ない。同様に、視聴者434は、ホログラフィックオブジェクト422を提示され得るが、ホログラフィックオブジェクト420は提示され得ない。例えば、LFディスプレイシステム400は、視聴者430および視聴者434の各々の位置を追跡する。LFディスプレイシステム400は、ホログラフィックオブジェクトが提示されるべき場所に対する視聴者の位置に基づいて、視聴者に見えるべきホログラフィックオブジェクトの視点を決定する。LFディスプレイシステム400は、決定された視点に対応する特定のピクセルから光を選択的に投影する。したがって、視聴者434および視聴者430は、潜在的に完全に異なる体験を同時に有することができる。言い換えれば、LFディスプレイシステム400は、ホログラフィックコンテンツを、ビューイングボリュームのビューイングサブボリューム(すなわち、図2Bに示されるビューイングサブボリューム290A、290B、290C、および290Dと同様の)に提示することができる。例えば、例示のように、LFディスプレイシステム400は、視聴者430の位置を追跡できるので、LFディスプレイシステム400は、スペースコンテンツ(例えば、ホログラフィックオブジェクト420)を、視聴者430を取り囲むビューイングサブボリュームに、およびサファリコンテンツ(例えば、ホログラフィックオブジェクト422)を、視聴者434を取り囲むビューイングサブボリュームに提示することができる。対照的に、従来のシステムは、同様の体験を提供するために、個々のヘッドセットを使用しなければならないであろう。
【0072】
いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム400は、1つ以上の感覚フィードバックシステムを含み得る。感覚フィードバックシステムは、ホログラフィックコンテンツとともに提示され、ホログラフィックオブジェクト420および422を増強する他の感覚刺激(例えば、触覚、音声、または匂い)を提供する。例えば、図4Aの例示的な実施形態では、LFディスプレイシステム400は、アレイ410の外部の感覚フィードバックシステム442を含む。一例では、感覚フィードバックシステム442は、アレイ410に結合された静電スピーカであり得る。外部感覚フィードバックシステムは、図5に関してより詳細に説明される。他の例示的な実施形態では、感覚フィードバックシステムは、本明細書に記載されるように、アレイ410に組み込まれ得る。例えば、アレイ410に含まれるLFディスプレイモジュール412のエネルギーデバイス(例えば、図3Bのエネルギーデバイス340A)は、超音波エネルギーをアレイの前の視聴者に投影し、および/またはアレイの前の視聴者から画像情報を受信するように構成され得る。いずれの場合でも、感覚フィードバックシステムは、感覚コンテンツを、アレイ410によって提示されるホログラフィックコンテンツ(例えば、ホログラフィックオブジェクト420および/またはホログラフィックオブジェクト422)を見ている視聴者(例えば、視聴者430および/または視聴者434)に提示し、および/または視聴者から受信する。
【0073】
LFディスプレイシステム400は、アレイの外部の1つ以上の音響投影デバイスを含む感覚フィードバックシステム442を含み得る。代替的または追加的に、LFディスプレイシステム400は、本明細書で説明されるように、アレイ410に統合された1つ以上の音響投影デバイスを含み得る。音響投影デバイスは、体積触覚表面を投影するように構成された超音波源のアレイからなり得る。いくつかの実施形態では、触覚表面は、視聴者の一部が1つ以上の表面の閾値距離内に入る場合、ホログラフィックオブジェクトの1つ以上の表面の(例えば、ホログラフィックオブジェクト420の表面における)ホログラフィックオブジェクトと一致し得る。体積触覚は、ユーザがホログラフィックオブジェクトの表面をタッチして感じることを可能にし得る。複数の音響投影デバイスは、視聴者に音声コンテンツ(例えば、没入型オーディオ)を提供する可聴圧力波を投影することができる。したがって、超音波圧力波および/または可聴圧力波は、ホログラフィックオブジェクトを補完する役割を果たすことができる。
【0074】
様々な実施形態では、LFディスプレイシステム400は、視聴者の追跡された位置に部分的に基づいて、他の感覚刺激を提供することができる。例えば、図4Aに例示されるホログラフィックオブジェクト422はライオンであり、LFディスプレイシステム400は、ホログラフィックオブジェクト422を視覚的(すなわち、ホログラフィックオブジェクト422が咆哮するように見える)および聴覚的(すなわち、1つ以上の音響投影デバイスが、ライオンの咆哮がホログラフィックオブジェクト422から発せられているように視聴者430が知覚する圧力波を投影する)の両方で咆哮させることができる。
【0075】
例示的な構成では、ホログラフィックビューイングボリュームは、図2Aおよび図2BのLFディスプレイシステム200のビューイングボリューム285と同様の方法で制限され得ることに留意されたい。これは、視聴者が単一のウォールディスプレイユニットで体験するであろう知覚される没入感の量を制限する可能性がある。これに対処する1つの方法が、図4B図4F図6B、および図8Aならびに図8Bに関して以下に説明するように、複数の側面に沿ってタイル張りされた複数のLFディスプレイモジュールを使用することである。
【0076】
図4Bは、1つ以上の実施形態による、多面シームレス表面環境におけるLFディスプレイシステム402の一部の斜視図である。LFディスプレイシステム402は、複数のLFディスプレイモジュールがタイル張りされて多面シームレス表面環境を作成することを除いて、LFディスプレイシステム400と実質的に同様である。より具体的には、LFディスプレイモジュールは、6面集合シームレス表面環境であるアレイを形成するようにタイル張りされている。図4Bでは、複数のLFディスプレイモジュールが、部屋のすべての壁、天井、および床を覆っている。他の実施形態では、複数のLFディスプレイモジュールは、壁、床、天井、またはそれらの何らかの組み合わせのすべてではないが、一部を覆い得る。他の実施形態では、複数のLFディスプレイモジュールがタイル張りされて、何らかの他の集合シームレス表面を形成する。例えば、壁は、円筒形の集合エネルギー環境が形成されるように湾曲され得る。代替的に、壁および天井を湾曲させて、球形の集合エネルギー面環境を形成することができる。
【0077】
LFディスプレイシステム402は、1つ以上のホログラフィックオブジェクトを投影することができる。例えば、例示的な実施形態では、LFディスプレイシステム402は、ホログラフィックオブジェクト420を、6面集合シームレス表面環境によって囲まれた領域に投影する。この例では、LFディスプレイシステムのビューイングボリュームも、6面集合シームレス表面環境内に含まれる。例示的な構成では、視聴者434は、ホログラフィックオブジェクト420と、ホログラフィックオブジェクト420を形成するために使用されるエネルギー(例えば、光および/または圧力波)を投影しているLFディスプレイモジュール414との間に位置付けられ得ることに留意されたい。したがって、視聴者434の位置付けは、視聴者430が、LFディスプレイモジュール414からのエネルギーから形成されるホログラフィックオブジェクト420を知覚することを妨げる可能性がある。しかしながら、例示的な構成では、(例えば、視聴者434によって)遮られず、エネルギーを投影してホログラフィックオブジェクト420を形成し、視聴者430によって観察され得る、例えば、LFディスプレイモジュール416などの少なくとも1つの他のLFディスプレイモジュールが存在する。このように、空間内の視聴者による閉塞により、ホログラフィック投影の一部が見えなくなる可能性があるが、この影響は、ボリュームの一面にのみホログラフィックディスプレイパネルが存在する場合よりもはるかに小さい。ホログラフィックオブジェクト422は、ホログラフィックオブジェクトボリュームが集合表面の後ろに延在するため、6面集合シームレス表面環境の壁の「外側」に例示されている。したがって、視聴者430および/または視聴者434は、ホログラフィックオブジェクト422を、視聴者が全体にわたって移動することができる囲まれた6面環境の「外側」として知覚することができる。
【0078】
図4Aを参照して前述したように、いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム402は、視聴者の位置を能動的に追跡し、追跡された位置に基づいてホログラフィックコンテンツを提示するように、異なるLFディスプレイモジュールに動的に指示し得る。したがって、多面構成は、制約のない視聴者が、多面シームレス表面環境によって囲まれた領域全体を自由に移動することができる、ホログラフィックオブジェクトを提供するための(例えば、図4Aと比べて)より堅牢な環境を提供することができる。
【0079】
特に、様々なLFディスプレイシステムが、異なる構成を有し得る。さらに、各構成は、全体でシームレスな表示面(「集合表面」)を形成する表面の特定の配向を有し得る。すなわち、LFディスプレイシステムのLFディスプレイモジュールは、タイル張りされて様々な集合表面を形成することができる。例えば、図4Bでは、LFディスプレイシステム402は、部屋の壁に近似する6面集合表面を形成するようにタイル張りされたLFディスプレイモジュールを含む。いくつかの他の例では、集合表面は、全表面(例えば、壁全体)ではなく、表面の一部(例えば、壁の半分)でのみ発生し得る。いくつかの例が本明細書に記載されている。
【0080】
いくつかの構成では、LFディスプレイシステムの集合表面は、局部的なビューイングボリュームに向けてエネルギーを投影するように構成された集合表面を含み得る。局部的なビューイングボリュームにエネルギーを投影することは、例えば、特定のビューイングボリューム内の投影エネルギーの密度を上げ、そのボリューム内の視聴者のFOVを広げ、ビューイングボリュームを表示面に近づけることにより、より高品質の視聴体験を可能にする。
【0081】
例えば、図4Cは、「ウィング型」構成の集合表面を有するLFディスプレイシステム450Aの上面図を示す。この例では、LFディスプレイシステム450Aは、前壁452、後壁454、第1の側壁456、第2の側壁458、天井(図示せず)、および床(図示せず)を有する部屋内に位置している。第1の側壁456、第2の側壁458、後壁454、床、および天井は、すべて直交している。LFディスプレイシステム450Aは、前壁を覆う集合表面460を形成するようにタイル張りされたLFディスプレイモジュールを含む。前壁452、したがって集合表面460は、3つの部分、すなわち、(i)後壁454とほぼ平行な第1の部分462(すなわち、中央表面)、(ii)第1の部分462を第1の側壁456に接続し、部屋の中心に向かってエネルギーを投影するように斜めに配置された第2の部分464(すなわち、第1の側表面)、および(iii)第1の部分462を第2の側壁458に接続し、部屋の中心に向かってエネルギーを投影するように斜めに配置された第3の部分466(すなわち、第2の側表面)を含む。第1の部分は部屋内の垂直平面であり、水平および垂直軸を有する。第2および第3の部分は、水平軸に沿って部屋の中心に向かって角度が付いている。
【0082】
この例では、LFディスプレイシステム450Aのビューイングボリューム468Aは、部屋の中央にあり、集合表面460の3つの部分によって部分的に囲まれている。視聴者を少なくとも部分的に囲む集合表面(「周囲表面」)は、視聴者の没入型体験を増大する。
【0083】
例示のために、例えば、中央表面のみを有する集合表面を考慮する。図2Aを参照すると、表示面のいずれかの端から投影される光線は、上記のように理想的なホログラフィックボリュームおよび理想的なビューイングボリュームを作成する。ここで、例えば、中央表面が、視聴者に向かって角度の付いた2つの側表面を含んだ場合を考慮する。この場合、光線256および光線257は、中央表面の法線からより大きな角度で投影されるであろう。したがって、ビューイングボリュームの視野が拡大するであろう。同様に、ホログラフィックビューイングボリュームは、表示面により近くなるであろう。追加的に、第2および第3の2つの部分がビューイングボリュームのより近くで傾斜しているため、表示面から一定の距離で投影されるホログラフィックオブジェクトは、そのビューイングボリュームにより近い。
【0084】
簡単に言えば、中央表面のみを有する表示面は、平面視野、(中央の)表示面とビューイングボリュームとの間の平面閾値分離、およびホログラフィックオブジェクトとビューイングボリュームとの間の平面近接度を有する。視聴者に向かって角度の付いた1つ以上の側表面を追加すると、平面視野に対して視野が拡大し、表示面とビューイングボリュームとの間の分離が平面分離に対して減少し、表示面とホログラフィックオブジェクトとの間の近接度が、平面近接度に対して増大する。側表面を視聴者に向けてさらに角度を付けると、さらに視野が拡大し、分離が減少し、近接度が増大する。言い換えれば、側表面の角度の付いた配置は、視聴者の没入型体験を増大する。
【0085】
同様の例において、図4Dは、「傾斜した」構成の集合表面を有するLFディスプレイシステム450Bの側面図を示す。この例では、LFディスプレイシステム450Bは、前壁452、後壁454、第1の側壁(図示せず)、第2の側壁(図示せず)、天井472、および床474を有する部屋内に位置している。第1の側壁、第2の側壁、後壁454、床474、および天井472は、すべて直交している。LFディスプレイシステム450Bは、前壁を覆う集合表面460を形成するようにタイル張りされたLFディスプレイモジュールを含む。前壁452、したがって集合表面460は、3つの部分、すなわち、(i)後壁454とほぼ平行な第1の部分462(すなわち、中央表面)、(ii)第1の部分462を天井472に接続し、部屋の中心に向かってエネルギーを投影するように角度が付いた第2の部分464(すなわち、第1の側表面)、および(iii)第1の部分462を床474に接続し、部屋の中心に向かってエネルギーを投影するように角度が付いた第3の部分464(すなわち、第2の側表面)を含む。第1の部分は、部屋内の垂直平面であり、水平および垂直軸を有する。第2および第3の部分は、垂直軸に沿って部屋の中心に向かって角度が付いている。
【0086】
この例では、LFディスプレイシステム450Bのビューイングボリューム468Bは、部屋の中央にあり、集合表面460の3つの部分によって部分的に囲まれている。図4Cに示される構成と同様に、2つの側面部分(例えば、第2の部分464および第3の部分466)は、視聴者を囲んで、周囲表面を形成するように角度が付いている。周囲表面は、ホログラフィックビューイングボリューム468B内の任意の視聴者の視点からのビューイングFOVを拡大する。追加的に、周囲表面は、投影されたオブジェクトがより近くに見えるように、ビューイングボリューム468Bがディスプレイの表面により近くなることを可能にする。言い換えれば、側表面の角度の付いた配置は、視野を拡大し、分離を減少させ、集合表面の近接度を増大させ、それによって、視聴者の没入型体験を増大する。さらに、偏向光学系を使用して、ビューイングボリューム468Bのサイズおよび位置を最適化することができる。
【0087】
集合表面460の側面部分の傾斜構成は、第3の部分466が傾斜していない場合よりも、ホログラフィックコンテンツがビューイングボリューム468Bにより近く提示されることを可能にする。例えば、キャラクタが提示された形態の下肢(脚など)、傾斜構成のLFディスプレイシステムは、平坦な前壁を有するLFディスプレイシステムが使用された場合よりも近く、かつより現実的に思われる可能性がある。
【0088】
追加的に、LFディスプレイシステムの構成およびそれが位置している環境により、ビューイングボリュームおよびビューイングサブボリュームの形状および位置を知ることができる。
【0089】
図4Eは、例えば、部屋の前壁452上に集合表面460を有するLFディスプレイシステム450Cの上面図を例示する。この例では、LFディスプレイシステム450Dは、前壁452、後壁454、第1の側壁456、第2の側壁458、天井(図示せず)、および床(図示せず)を有する部屋内に位置している。
【0090】
LFディスプレイシステム450Cは、集合表面460から様々な光線を投影する。表示面の各位置から、ビューイングボリュームを中心とした角度範囲で、光線が投影される。集合表面460の左側から投影される光線は水平角度範囲481を有し、集合表面の右側から投影される光線は水平角度範囲482を有し、集合表面460の中心から投影される光線は水平角度範囲483を有する。このように、表示面の全体で投影光線に傾斜した偏向角(gradient deflection angle)を有することにより、ビューイングボリューム468Cが作成される。さらに、この構成は、側壁456および458に光線を投影する際のディスプレイの解像度の無駄を回避する。
【0091】
図4Fは、部屋の前壁452上に集合表面460を有するLFディスプレイシステム450Dの側面図を例示する。この例では、LFディスプレイシステム450Eは、前壁452、後壁454、第1の側壁(図示せず)、第2の側壁(図示せず)、天井472、および床474を有する部屋内に位置している。この例では、床は、前壁から後壁に移動するにつれて各段が階段状に高くなるように、段になっている。ここで、床の各段は、ビューイングサブボリューム(例えば、表示サブボリューム470Aおよび470B)を含む。段状の床は、重複しないビューイングサブボリュームを可能にする。すなわち、各ビューイングサブボリュームは、別のビューイングサブボリュームを通過しない、ビューイングサブボリュームから集合表面460までの視線を有する。言い換えると、この配向は「スタジアム座席」効果を生み出し、段間の垂直オフセットにより遮るもののない視線が可能になり、各段が、他の段のビューイングサブボリューム「越しに見る」ことが可能になる。重なり合わないビューイングサブボリュームを含むLFディスプレイシステムは、重なり合うビューイングボリュームを有するLFディスプレイシステムよりも高品質の視聴体験を提供することができる。例えば、図4Fに示される構成では、異なるホログラフィックコンテンツが、ビューイングサブボリューム470Aおよび470B内の視聴者に投影され得る。
【0092】
LFディスプレイシステムの制御
図5は、1つ以上の実施形態による、LFディスプレイシステム500のブロック図である。LFディスプレイシステム500は、LFディスプレイアセンブリ510およびコントローラ520を備える。LFディスプレイアセンブリ510は、ライトフィールドを投影する1つ以上のLFディスプレイモジュール512を含む。LFディスプレイモジュール512は、他のタイプのエネルギーを投影および/または感知する統合されたエネルギー源(複数可)および/またはエネルギーセンサ(複数可)を含むソース/センサシステム514を含み得る。コントローラ520は、データストア522、ネットワークインターフェース524、およびLF処理エンジン530を含む。コントローラ520はまた、追跡モジュール526、および視聴者プロファイリングモジュール528を含み得る。いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム500はまた、感覚フィードバックシステム570および追跡システム580を含む。図1図2A図2B図3A図3B、および図4A図4Fの文脈の中で説明されるLFディスプレイシステムは、LFディスプレイシステム500の実施形態を考察する。他の実施形態では、LFディスプレイシステム500は、本明細書に記載されているものよりも追加のまたは少ないモジュールを含む。同様に、機能は、本明細書で説明されるのとは異なる方法で、モジュール間および/または異なるエンティティ間で分散され得る。LFディスプレイシステム500の用途についても、図6A図8Bに関して以下で詳細に説明する。
【0093】
LFディスプレイアセンブリ510は、ビューイングボリューム内に位置する視聴者に見え得るホログラフィックオブジェクトボリューム内にホログラフィックコンテンツを提供する。LFディスプレイアセンブリ510は、コントローラ520から受信された表示命令を実行することによって、ホログラフィックコンテンツを提供することができる。ホログラフィックコンテンツは、集合表面の前、LFディスプレイアセンブリ510、LFディスプレイアセンブリ510の集合表面の後ろ、またはそれらの何らかの組み合わせに投影される1つ以上のホログラフィックオブジェクトを含み得る。コントローラ520を用いた表示命令の生成について、以下でより詳細に説明する。
【0094】
LFディスプレイアセンブリ510は、LFディスプレイアセンブリ510に含まれる1つ以上のLFディスプレイモジュール(例えば、LFディスプレイモジュール110、LFディスプレイシステム200、およびLFディスプレイモジュール300のいずれか)を使用してホログラフィックコンテンツを提供する。便宜上、1つ以上のLFディスプレイモジュールは、本明細書ではLFディスプレイモジュール512として説明されることがある。LFディスプレイモジュール512は、タイル張りされて、LFディスプレイアセンブリ510を形成することができる。LFディスプレイモジュール512は、様々なシームレスな表面環境(例えば、単一面、多面、エンクロージャの壁、曲面など)として構造化され得る。つまり、タイル張りされたLFディスプレイモジュールが集合表面を形成する。前述のように、LFディスプレイモジュール512は、ホログラフィックコンテンツを提示する、エネルギーデバイス層(例えば、エネルギーデバイス層220)およびエネルギー導波路層(例えば、エネルギー導波路層240)を含む。LFディスプレイモジュール512はまた、ホログラフィックコンテンツを提示するときに、エネルギーデバイス層とエネルギー導波路層との間でエネルギーを転送するエネルギーリレー層(例えば、エネルギーリレー層230)を含み得る。
【0095】
LFディスプレイモジュール512はまた、前述のように、エネルギー投影および/またはエネルギー感知のために構成されている他の統合システムを含み得る。例えば、ライトフィールドディスプレイモジュール512は、エネルギーを投影および/または感知するように構成されている任意の数のエネルギーデバイス(例えば、エネルギーデバイス340)を含み得る。便宜上、LFディスプレイモジュール512の統合エネルギー投影システムおよび統合エネルギー感知システムは、本明細書では、総称してソース/センサシステム514として説明されることがある。ソース/センサシステム514は、ソース/センサシステム514が、LFディスプレイモジュール512と同じシームレスなエネルギー面を共有するように、LFディスプレイモジュール512内に統合されている。言い換えれば、LFディスプレイアセンブリ510の集合表面は、LFディスプレイモジュール512とソース/センサモジュール514との両方の機能を含む。すなわち、ソース/センサシステム514を有するLFディスプレイモジュール512を含むLFアセンブリ510は、同時にライトフィールドを投影しながら、エネルギーを投影し、および/またはエネルギーを感知することができる。例えば、LFディスプレイアセンブリ510は、LFディスプレイモジュール512と、前述のようにデュアルエネルギー面または双方向エネルギー面として構成されたソース/センサシステム514とを含み得る。
【0096】
いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム500は、感覚フィードバックシステム570を使用して、生成されたホログラフィックコンテンツを他の感覚コンテンツ(例えば、協調的な触覚、音声、匂い、温度など)で増強する。感覚フィードバックシステム570は、コントローラ520から受信された表示命令を実行することによって、ホログラフィックコンテンツの投影を増強することができる。一般に、感覚フィードバックシステム570は、LFディスプレイアセンブリ510の外部の任意の数の感覚フィードバックデバイス(例えば、感覚フィードバックシステム442)を含む。いくつかの例示的な感覚フィードバックデバイスは、協調的な音響投影および受信デバイス、芳香投影デバイス、温度調整デバイス、力作動デバイス、圧力センサ、トランスデューサ、何らかの他の感覚フィードバックデバイス、またはそれらの何らかの組み合わせを含み得る。感覚フィードバックとしては、触覚フィードバック(例えば、タッチ)、音声フィードバック(例えば、音)、芳香フィードバック(例えば、匂い)、温度フィードバック(例えば、寒さや熱への暴露)、何らかの他のタイプの感覚フィードバック、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。場合によっては、感覚フィードバックシステム570は、ライトフィールドディスプレイアセンブリ510と同様の機能を有し得、逆の場合も同様である。例えば、感覚フィードバックシステム570およびライトフィールドディスプレイアセンブリ510の両方は、サウンドフィールドを生成するように構成され得る。別の例として、感覚フィードバックシステム570は、触覚表面を生成するように構成され得る一方、ライトフィールドディスプレイ510アセンブリはそうではない。感覚フィードバックシステム570は、遊園地内の任意のLFディスプレイシステム(例えば、エンクロージャ内、ユーザステーション内、待機列内など)で使用され得る。
【0097】
例示のために、ライトフィールドディスプレイシステム500の例示的な一実施形態では、感覚フィードバックシステム570は、1つ以上の音響投影デバイスを含み得る。1つ以上の音響投影デバイスは、コントローラ520から受信された表示命令を実行するときに、ホログラフィックコンテンツを補完する1つ以上の圧力波を生成するように構成される。生成される圧力波は、例えば、可聴(音の場合)、超音波(タッチの場合)、またはそれらの何らかの組み合わせであってもよい。同様に、感覚フィードバックシステム570は、芳香投影デバイスを含み得る。芳香投影デバイスは、コントローラから受信された表示命令を実行するときに、ビューイングボリュームの一部またはすべて(例えば、遊園地の乗り物のエンクロージャ、遊園地の待機列など)に香りを提供するように構成され得る。芳香デバイスは、ビューイングボリューム内の気流を調整するように、空気循環システム(例えば、ダクト、ファン、または通気口)内に結びつけられ得る。さらに、感覚フィードバックシステム570は、温度調整デバイスを含み得る。温度調整デバイスは、コントローラ520から受信された表示命令を実行するときに、ビューイングボリュームの一部またはすべての温度を上げるか、または下げるように構成される。
【0098】
いくつかの実施形態では、感覚フィードバックシステム570は、LFディスプレイシステム500の視聴者からの入力を受信するように構成される。この場合、感覚フィードバックシステム570は、視聴者からの入力を受信するための様々な感覚フィードバックデバイスを含む。センサフィードバックデバイスとしては、音響受信デバイス(例えば、マイクロフォン)、圧力センサ、ジョイスティック、動作検出器、トランスデューサなどのデバイスを挙げることができる。感覚フィードバックシステムは、ホログラフィックコンテンツおよび/または感覚フィードバックの生成を調整するために、検出された入力をコントローラ520に送信することができる。
【0099】
例示のために、ライトフィールドディスプレイアセンブリの例示的な一実施形態では、感覚フィードバックシステム570は、マイクロフォンを含む。マイクロフォンは、1人以上の視聴者によって生み出された音声(例えば、あえぎ、悲鳴、笑い声など)を録音するように構成される。感覚フィードバックシステム570は、記録された音声を、視聴者入力としてコントローラ520に提供する。コントローラ520は、視聴者入力を使用して、ホログラフィックコンテンツを生成することができる。同様に、感覚フィードバックシステム570は、圧力センサを含み得る。圧力センサは、視聴者によって圧力センサに加えられた力を測定するように構成される。感覚フィードバックシステム570は、測定された力を、視聴者入力としてコントローラ520に提供することができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム500は、追跡システム580を含む。追跡システム580は、ビューイングボリューム内の1人以上の視聴者の情報を取得するように構成されている任意の数の追跡デバイスを含む。追跡モジュールは、視聴者の位置(例えば、基準点に基づく視聴者の位置)、視聴者の動き(例えば、視聴者が左から右に歩いた)、視聴者のジェスチャ(例えば、視聴者が腕を頭上に上げた)、視聴者の視線(例えば、視聴者がホログラフィックキャラクタの顔を見ている)、視聴者の表情(例えば、視聴者が微笑んだ)、視聴者の年齢(例えば、視聴者は大人である)、視聴者の性別(例えば、視聴者は女性である)、視聴者によって着用されている衣類の一点の一部またはすべての識別(例えば、視聴者は子猫の柄のシャツを着ている)、または視聴者の聴覚的フィードバック(例えば、視聴者の号令または笑い声)を含む、視聴者に関する情報を取得することができる。コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)は、追跡システム580によって収集された取得情報に基づいて、ホログラフィックコンテンツを生成する。一般に、追跡デバイスは、LFディスプレイアセンブリ510の外部にある。いくつかの例示的な追跡デバイスとしては、カメラアセンブリ(「カメラ」)、深度センサ、構造化光、LIDARシステム、カードスキャンシステム、または標的領域内の視聴者を追跡できるその他の追跡デバイスが挙げられる。追跡システム580は、遊園地内の任意のLFディスプレイシステム(例えば、エンクロージャ内、ユーザステーション内、待機列内など)で使用され得る。
【0101】
追跡システム580は、標的領域の一部またはすべてを光で照らす1つ以上のエネルギー源を含み得る。しかしながら、場合によっては、ホログラフィックコンテンツを提示するときに、標的領域は、自然光および/またはLFディスプレイアセンブリ510からの周囲光で照らされる。エネルギー源は、コントローラ520から受信された命令を実行するときに、光を投影する。光は、例えば、構造化光パターン、光のパルス(例えば、IRフラッシュ)、またはそれらの何らかの組み合わせであり得る。追跡システムは、可視帯域(約380nm~750nm)内、赤外線(IR)帯域(約750nm~1700nm)内、紫外線帯域(10nm~380nm)内、電磁スペクトルの何らかの他の部分、またはそれらの何らかの組み合わせの光を投影することができる。ソースとしては、例えば、発光ダイオード(LED)、マイクロLED、レーザーダイオード、TOF深度センサ、波長可変レーザーなどを挙げることができる。
【0102】
追跡システム580は、コントローラ520から受信された命令を実行するときに、1つ以上の放出パラメータを調整することができる。放出パラメータは、追跡システム580のソースから光が投影される方法に影響を与えるパラメータである。放出パラメータとしては、例えば、明るさ、パルスレート(連続照明を含む)、波長、パルス長、ソースアセンブリから光が投影される方法に影響を与える何らかの他のパラメータ、またはそれらの何らかの組み合わせを挙げることができる。一実施形態では、ソースは、飛行時間動作で光のパルスを投影する。
【0103】
追跡システム580のカメラは、標的領域から反射された光(例えば、構造化光パターン)の画像をキャプチャする。カメラは、コントローラ520から受信された追跡命令を実行するときに、画像をキャプチャする。前述のように、光は、追跡システム580のソースによって投影され得る。カメラは、1つ以上のカメラを含み得る。すなわち、カメラは、例えば、フォトダイオードのアレイ(1Dまたは2D)、CCDセンサ、CMOSセンサ、追跡システム580によって投影される光の一部またはすべてを検出する何らかの他のデバイス、またはそれらの何らかの組み合わせであってもよい。一実施形態では、追跡システム580は、LFディスプレイアセンブリ510の外部のライトフィールドカメラを含み得る。他の実施形態では、カメラは、LFディスプレイアセンブリ510に含まれるLFディスプレイソース/センサモジュール514の一部として含まれる。例えば、前述のように、ライトフィールドモジュール512のエネルギーリレー素子が、エネルギーデバイス層220で発光ディスプレイと画像センサとの両方をインターリーブする双方向エネルギー層である場合、LFディスプレイアセンブリ510は、同時に、ライトフィールドを投影し、ディスプレイの前の視聴領域からの画像情報を記録するように構成され得る。一実施形態では、双方向エネルギー面からキャプチャされた画像は、ライトフィールドカメラを形成する。カメラは、キャプチャされた画像をコントローラ520に提供する。
【0104】
追跡システム580のカメラは、コントローラ520から受信された追跡命令を実行するときに、1つ以上の撮像パラメータを調整することができる。撮像パラメータは、カメラが画像をキャプチャする方法に影響を与えるパラメータである。撮像パラメータとしては、例えば、フレームレート、アパーチャ、ゲイン、露光長さ、フレームタイミング、ローリングシャッターまたはグローバルシャッターのキャプチャモード、カメラが画像をキャプチャする方法に影響を与える何らかの他のパラメータ、またはそれらの何らかの組み合わせを挙げることができる。
【0105】
コントローラ520は、LFディスプレイアセンブリ510と、LFディスプレイシステム500の任意の他の構成要素と、を制御する。コントローラ520は、データストア522、ネットワークインターフェース524、追跡モジュール526、視聴者プロファイリングモジュール528、およびライトフィールド処理エンジン530を備える。他の実施形態では、コントローラ520は、本明細書に記載されているものよりも追加のまたは少ないモジュールを含む。同様に、機能は、本明細書で説明されるのとは異なる方法で、モジュール間および/または異なるエンティティ間で分散され得る。例えば、追跡モジュール526は、LFディスプレイアセンブリ510または追跡システム580の一部であり得る。
【0106】
データストア522は、LFディスプレイシステム500の情報を記憶するメモリである。記憶される情報としては、表示命令、追跡命令、放出パラメータ、撮像パラメータ、標的領域の仮想モデル、追跡情報、カメラによってキャプチャされた画像、1つ以上の視聴者プロファイル、ライトフィールドディスプレイアセンブリ510の較正データ、LFモジュール512の解像度および配向を含むLFディスプレイシステム510の構成データ、所望のビューイングボリューム形状、3Dモデル、シーンならびに環境、材料、およびテクスチャを含むグラフィックス作成のためのコンテンツ、LFディスプレイシステム500によって使用され得る他の情報、またはそれらの何らかの組み合わせを挙げることができる。データストア522は、読み取り専用メモリ(ROM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、何らかの他のタイプのメモリ、またはそれらの何らかの組み合わせなどのメモリである。
【0107】
ネットワークインターフェース524は、ライトフィールドディスプレイシステムがネットワークを介して他のシステムまたは環境と通信することを可能にする。一例では、LFディスプレイシステム500は、ネットワークインターフェース524を介して、リモートのライトフィールドディスプレイシステムからホログラフィックコンテンツを受信する。別の例では、LFディスプレイシステム500は、ネットワークインターフェース524を使用して、ホログラフィックコンテンツをリモートのデータストアに送信する。
【0108】
追跡モジュール526は、LFディスプレイシステム500によって提示されたコンテンツを視聴している視聴者を追跡する。そうするために、追跡モジュール526は、追跡システム580のソース(複数可)および/またはカメラ(複数可)の動作を制御する追跡命令を生成し、追跡命令を追跡システム580に提供する。追跡システム580は、追跡命令を実行し、追跡モジュール526に追跡入力を提供する。
【0109】
追跡モジュール526は、標的領域内の1人以上の視聴者の位置を決定することができる。決定された位置は、例えば、何らかの基準点(例えば、表示面)に対するものであり得る。他の実施形態では、決定された位置は、標的領域の仮想モデル内にあり得る。追跡された位置は、例えば、視聴者の追跡された位置および/または視聴者の一部の追跡された位置(例えば、目の位置、手の位置など)であり得る。追跡モジュール526は、追跡システム580のカメラからキャプチャされた1つ以上の画像を使用して、位置を決定する。追跡システム580のカメラは、LFディスプレイシステム500の周りに分配され得、画像を立体でキャプチャすることができ、追跡モジュール526が視聴者を受動的に追跡することを可能にする。他の実施形態では、追跡モジュール526は、視聴者を能動的に追跡する。すなわち、追跡システム580は、標的領域のある部分を照らし、標的領域を撮像し、追跡モジュール526は、飛行時間および/または構造化光深度決定技術を使用して、位置を決定する。追跡モジュール526は、決定された位置を使用して、追跡情報を生成する。
【0110】
追跡モジュール526はまた、LFディスプレイシステム500の視聴者からの入力として、追跡情報を受信することができる。追跡情報は、視聴者がLFディスプレイシステム500によって提供される様々な入力オプションに対応する体の動きを含み得る。例えば、追跡モジュール526は、視聴者の体の動きおよび/またはジェスチャを追跡し、任意の様々な動きを、入力として、LF処理エンジン530に割り当てることができる。追跡モジュール526は、追跡情報を、データストア522、LF処理エンジン530、視聴者プロファイリングモジュール528、LFディスプレイシステム500の任意の他の構成要素、またはそれらの何らかの組み合わせに提供することができる。
【0111】
追跡モジュール526のための文脈を提供するために、ホログラフィック敵キャラクタを打ち負かす、遊園地の乗り物からのホログラフィックキャラクタを表示するLFディスプレイシステム500の例示的な一実施形態を考慮する。この例では、ホログラフィックキャラクタは、遊園地の乗り物のストーリー展開内の主人公である。表示に応答して、視聴者はガッツポーズをして、興奮を示す。追跡システム580は、視聴者の手の動きを記録し、その記録を追跡モジュール526に送信することができる。これは、前述のように、ライトフィールドディスプレイアセンブリ510の外部のカメラ、深度センサ、または他のデバイスからなる追跡システム580を用いて、または、同時に、ライトフィールド画像を投影し、画像を記録する表示面であって、表示面から記録される画像がライトフィールド画像であり得る、表示面を用いて、もしくはこれらのデバイスの任意の組み合わせで、達成され得る。追跡モジュール526は、記録における視聴者の手の動きを追跡し、入力をLF処理エンジン530に送信する。以下に説明するように、視聴者プロファイリングモジュール528は、視聴者の手の動きが肯定的な反応に関連付けられていることを画像内の情報が示していることを判定する。したがって、十分な数の視聴者が肯定的な反応を有していると認識された場合、LF処理エンジン530は、主人公のキャラクタが敵キャラクタを打ち負かしたことを祝福する適切なホログラフィックコンテンツを生成する。例えば、LF処理エンジン530は、シーンに紙吹雪を投影し得る。
【0112】
LFディスプレイシステム500は、追跡システム580によって取得された情報にアクセスすることと、情報を処理して1人以上の視聴者のうちの視聴者を識別することと、その1人または複数の視聴者の視聴者プロファイルを生成することと、を行うように構成された視聴者プロファイリングモジュール528を含む。視聴者プロファイリングモジュール528は、LFディスプレイシステム500によって表示されたホログラフィックコンテンツを見る1人または複数の視聴者のプロファイルを生成する。視聴者プロファイリングモジュール528は、視聴者の入力および監視された視聴者の行動、動作、ならびに反応に部分的に基づいて、視聴者プロファイルを生成する。視聴者プロファイリングモジュール528は、追跡システム580から取得された情報(例えば、記録された画像、ビデオ、音声など)にアクセスし、その情報を処理して、様々な情報を決定することができる。コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)は、視聴者プロファイリングモジュール528によって生成された1つまたは複数の視聴者プロファイルに部分的に基づいて、ホログラフィックコンテンツを生成する。様々な例において、視聴者プロファイリングモジュール528は、任意の数のマシンビジョンまたは機械聴覚アルゴリズムを使用して、視聴者の行動、動作、および反応を決定することができる。視聴者プロファイリングモジュール528は、遊園地内(例えば、エンクロージャ内、ユーザステーション内、待機列内など)の任意のLFディスプレイシステムで使用され得る。
【0113】
より一般的には、視聴者プロファイルは、LFディスプレイシステムからのホログラフィックコンテンツを見ている視聴者に関して受信および/または決定された任意の情報を含み得る。例えば、各視聴者プロファイルは、LFディスプレイシステム500によって表示されたコンテンツに対するその視聴者の動作または応答を記録することができる。追加的に、LF処理エンジンは、視聴者プロファイルに基づいて視聴者に表示するための追加のホログラフィックおよび/または感覚コンテンツを生成することによって、インタラクティブな体験を作成することができる。視聴者プロファイルに含まれ得るいくつかの例示的な情報が、以下に提供される。
【0114】
いくつかの実施形態では、視聴者プロファイリングモジュール528は、例えば、遊園地内の視聴者の行動を監視する。監視される行動としては、例えば、視聴者が遊園地の乗り物に参加する回数、視聴者が特定の遊園地の乗り物のために列内で待つことをいとわない時間、視聴者が特定のタイプのホログラフィックコンテンツにどのように応答するか(例えば、お化け屋敷で、何がユーザから最も大きな悲鳴を引き出すか)、遊園地の乗り物に関連する何らかの他の行動、またはそれらの何らかの組み合わせを挙げることができる。いくつかの実施形態では、視聴プロファイルは、遊園地全体および/または他の遊園地との関連で視聴者の行動を表すことができる。
【0115】
別の例では、監視される視聴者の行動としては、例えば、笑顔、歓声、拍手、笑い、驚き、悲鳴、興奮レベル、後ずさり、他のジェスチャの変化、または視聴者による動きなどを挙げることができる。いくつかの実施形態では、視聴者プロファイリングモジュール528は、LFディスプレイシステム500によって表示されたホログラフィックコンテンツに対する視聴者の動作および/または応答に基づいて、視聴者プロファイルを直接更新することができる。いくつかの実施形態では、視聴者プロファイルは、表示されたホログラフィックキャラクタ(例えば、俳優、アニメーションなど)、エンクロージャ(例えば、車、部屋など)などに関する視聴者の応答を表すことができる。例えば、視聴者プロファイルは、視聴者が一般にホログラフィックキャラクタ対して肯定的な反応を有することを示し得る。
【0116】
いくつかの実施形態では、視聴者プロファイルは、遊園地における視聴者の特徴を示し得る。例えば、遊園地の乗り物の待機列内の視聴者は、その遊園地に関連付けられたキャラクタを表示したスエットシャツを着用している。この場合、視聴者プロファイルは、視聴者が、スエットシャツを着用していて、スエットシャツ上にあるキャラクタに関連付けられたホログラフィックコンテンツを好む可能性があることを示し得る。より広義には、視聴者プロファイルに示され得る視聴者の特徴としては、例えば、年齢、性別、民族性、衣服などを挙げることができる。
【0117】
いくつかの実施形態では、視聴者プロファイルは、望ましい遊園地の乗り物体験および/または遊園地の乗り物のエンクロージャの特徴に関する視聴者の好みを示し得る。例えば、視聴者プロファイルは、視聴者が、家族の一人ひとりの年齢に適切なホログラフィックコンテンツのみを見たがることを示す場合がある。別の例では、視聴者プロファイルは、ホログラフィックコンテンツを表示すべきホログラフィックオブジェクトボリューム(例えば、壁の上)およびホログラフィックコンテンツを表示すべきでないホログラフィックオブジェクトボリューム(例えば、視聴者の頭上)を示し得る。視聴者プロファイルはまた、視聴者が触覚インターフェースを自分たちの近くに提示させたがること、または触覚インターフェースを避けたがることを示し得る。
【0118】
別の例では、視聴者プロファイルは、特定の視聴者による遊園地の乗り物へのその後の訪問を示す。例えば、視聴者プロファイリングモジュール528は、視聴者または視聴者のグループが以前に遊園地の乗り物に参加したことを判定する。したがって、LFディスプレイシステム500は、視聴者が遊園地の乗り物に前回参加したときとは異なるホログラフィックコンテンツを表示することができる。一例として、ホログラフィックコンテンツを含む遊園地の乗り物は、3つの異なるエンディングを有することができ、LFディスプレイシステム500は、参加している視聴者に基づいて、異なるエンディングを表示することができる。別の例では、3つのエンディングの各々が、同じ遊園地の乗り物のエンクロージャ内の異なるビューイングボリュームに提示され得る。
【0119】
いくつかの実施形態では、視聴者プロファイルはまた、特定の視聴者ではなく、視聴者のグループの特徴および好みを示し得る。例えば、視聴者プロファイリングモジュール528は、遊園地の乗り物の乗客の視聴者プロファイルを生成することができる。一例では、視聴者プロファイリングモジュール528は、妖精の王女を必要とする、遊園地の乗り物の乗客の視聴者プロファイルを作成する。このプロファイルは、視聴者の60.3%が2歳~12歳の若い女の子であり、遊園地の乗り物に対して肯定的な応答を有することを示す。プロファイルはまた、視聴者の残り39.7%が大人および少年であり、その遊園地の乗り物に対して否定的な反応を有していることも示す。前述の情報および特徴のいずれもが、視聴者のグループに適用され得る。
【0120】
視聴者プロファイリングモジュール528は、特定の1人または複数の視聴者に関連付けられたプロファイルに、1つまたは複数のサードパーティシステムからアクセスして、視聴者プロファイルを構築および/または更新することもできる。視聴者プロファイリングモジュール528は、1人または複数の視聴者のソーシャルメディアアカウントからの情報を使用して、視聴者プロファイルを更新するように構成され得る。コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)は、1つまたは複数の更新された視聴者プロファイルに部分的に基づいて、ホログラフィックコンテンツを生成する。例えば、視聴者は、その視聴者のソーシャルメディアアカウントにリンクされたサードパーティベンダを使用して、遊園地のチケットを購入する。したがって、視聴者のチケットは視聴者のソーシャルメディアアカウントにリンクされている。視聴者がチケットを使用して遊園地に入ると、視聴者プロファイリングモジュール528は、視聴者のソーシャルメディアアカウントからの情報にアクセスして、視聴者プロファイルを構築(または増強)することができる。
【0121】
いくつかの実施形態では、データストア522は、視聴者プロファイリングモジュール528によって生成、更新、および/または維持された視聴者プロファイルを記憶する視聴者プロファイルストアを含む。視聴者プロファイルは、視聴者プロファイリングモジュール528によって、いつでもデータストア内で更新され得る。例えば、一実施形態では、視聴者プロファイルストアは、特定の視聴者が、LFディスプレイシステム500によって提供されたホログラフィックコンテンツを見るときに、その特定の視聴者に関する情報を受信し、その視聴者の視聴者プロファイルに記憶する。この例では、視聴者プロファイリングモジュール528は、視聴者を認識し、視聴者が提示されたホログラフィックコンテンツを見るときに視聴者を確実に識別することができる顔認識アルゴリズムを含む。例示のために、視聴者がLFディスプレイシステム500の標的領域に入ると、追跡システム580が、視聴者の画像を取得する。視聴者プロファイリングモジュール528は、キャプチャされた画像を入力し、顔認識アルゴリズムを使用して視聴者の顔を識別する。識別された顔は、プロファイルストア内の視聴者プロファイルに関連付けられ、そのため、その視聴者に関して取得されたすべての入力情報が、その視聴者のプロファイルに記憶され得る。視聴者プロファイリングモジュールはまた、カード識別スキャナ、音声識別子、無線周波数識別(RFID)チップスキャナ、バーコードスキャナなどを利用して、視聴者を確実に識別することができる。一例では、視聴者は、リストバンドにバーコードを与えられ得る。バーコードスキャナとの組み合わせで、視聴者プロファイリングモジュールは、待機列内で待っている視聴者を確実に識別することができる。別の例では、視聴者はRFIDチップが与えられ、次に、RFIDチップがRFIDスキャナでスキャンされて、待機列で待っている視聴者を確実に識別することができる。
【0122】
視聴者プロファイリングモジュール528が視聴者を確実に識別できる実施形態では、視聴者プロファイリングモジュール528は、LFディスプレイシステム500への各視聴者の各訪問を決定することができる。次に、視聴者プロファイリングモジュール528は、各訪問の日時を各視聴者の視聴者プロファイルに記憶することができる。同様に、視聴者プロファイリングモジュール528は、感覚フィードバックシステム570、追跡システム580、および/またはLFディスプレイアセンブリ510の任意の組み合わせから受信された、視聴者からの入力を、入力が発生するたびに記憶することができる。視聴者プロファイリングモジュール528で記録され得る視聴者情報としては、(例えば、訪問の日時または滞在時間を含む)遊園地への各訪問、園内購入(例えば、購入品の価格または購入した品目)、遊園地内の様々な乗り物の訪問回数(例えば、どの乗り物が最も訪問されたか)、各訪問中の待ち時間、遊園地内の1つの乗り物への訪問間の頻度などを挙げることができる。いくつかの実施形態では、遊園地は、視聴者の層(例えば、常客、シーズンパス所持者、または要人(VIP))を有し得る。これらの実施形態では、追跡システムは、視聴者を確実に識別することができる。追跡システムが視聴者プロファイルストアにアクセスすると、LFディスプレイシステム500は、その視聴者のステータスを(例えば、常客、シーズンパス保持者、またはVIPとして)判定し、その視聴者のステータスに固有のホログラフィックコンテンツを提供することができるであろう。視聴者プロファイルストアは、コントローラ520の他のモジュールまたは構成要素から視聴者のさらなる情報を追加的に受信することができ、この情報は、視聴者プロファイルとともに記憶され得る。次に、コントローラ520の他の構成要素も、その視聴者に提供される後のホログラフィックコンテンツを決定するために、記憶された視聴者プロファイルにアクセスすることができる。視聴者プロファイリングモジュール528は、コントローラ520の他のモジュールまたは構成要素から視聴者に関するさらなる情報を追加的に受信することができ、この情報は、視聴者プロファイルとともに記憶され得る。次に、コントローラ520の他の構成要素も、その視聴者に提供される後のホログラフィックコンテンツを決定するために、記憶された視聴者プロファイルにアクセスすることができる。
【0123】
LF処理エンジン530は、ライトフィールドデータ、ならびにLFディスプレイシステム500によってサポートされるすべての感覚領域のデータからなるホログラフィックコンテンツを生成する。例えば、LF処理エンジン530は、LFディスプレイアセンブリ510によって実行されると、LFディスプレイアセンブリ510にホログラフィックコンテンツを提示させる、ラスタライズ化されたフォーマットの4D座標(「ラスタライズ化されたデータ」)を生成することができる。LF処理エンジン530は、データストア522からラスタライズ化されたデータにアクセスすることができる。LF処理エンジン530はまた、ホログラフィックオブジェクトを増強する感覚コンテンツを提供するために必要な感覚命令を生成することができる。上記のように、感覚命令は、LFディスプレイシステム500によって実行されると、触覚表面、サウンドフィールド、およびLFディスプレイシステム500によってサポートされる他の形態の感覚エネルギーを生成することができる。LF処理エンジン530は、データストア522から感覚命令にアクセスすることができる。全体として、4D座標および感覚データは、ホログラフィックおよび感覚コンテンツを生成するためにLFディスプレイシステムによって実行可能な表示命令として、ホログラフィックコンテンツを表す。より一般的には、ホログラフィックコンテンツは、理想的なライトフィールド座標を有するCGコンテンツ、ライブアクションコンテンツ、ラスタライズ化されたデータ、ベクトル化データ、リレーのセットによって輸送される電磁エネルギー、エネルギーデバイスのグループに送信される命令、1つ以上のエネルギー面上のエネルギー位置、表示面から投影されるエネルギー伝搬経路のセット、視聴者または聴衆に見えるホログラフィックオブジェクトの形態、および多くの他の同様の形態をとることができる。
【0124】
LFディスプレイシステム500は、インタラクティブな視聴体験を生成することもできる。すなわち、ホログラフィックコンテンツは、視聴者の位置、ジェスチャ、インタラクション、ホログラフィックコンテンツとのインタラクションに関する情報、または追跡モジュール526および/または視聴者プロファイリングモジュール528から導出された他の情報を含む入力刺激に応答することができる。例えば、ホログラフィックオブジェクトが、視聴者のインタラクションに応じて直ちに特定の方向に移動する必要がある場合、LF処理エンジン530は、ホログラフィックオブジェクトがその要求された方向に移動するように、シーンのレンダリングを更新することができる。これには、適切なオブジェクトの配置および動き、衝突検出、オクルージョン、色、陰影、照明などを有する3Dグラフィカルシーンに基づいて、リアルタイムでライトフィールドをレンダリングし、視聴者のインタラクションに正しく応答するLF処理エンジン530が必要であり得る。
【0125】
LFディスプレイアセンブリ510は、表示命令を実行することによって、遊園地の乗り物体験のホログラフィックおよび感覚コンテンツを同時に投影する。LFディスプレイシステム500は、追跡モジュール526および視聴者プロファイリングモジュール528を用いて、提示された遊園地の乗り物のコンテンツとの視聴者のインタラクション(例えば、音声応答、タッチなど)を監視する。視聴者のインタラクションに応答して、LF処理エンジンは、視聴者に表示するための追加のホログラフィックおよび/または感覚コンテンツを生成することによって、インタラクティブな体験を作成することができる。
【0126】
例示のために、遊園地の乗り物にいる間、天井から落下するバルーンを表す複数のホログラフィックオブジェクトを生成するLF処理エンジン530を含むLFディスプレイシステム500の例示的な一実施形態を考慮する。視聴者は、バルーンを表すホログラフィックオブジェクトにタッチするように移動し得る。それに応じて、追跡システム580は、ホログラフィックオブジェクトに対する視聴者の手の動きを追跡する。視聴者の動きは追跡システム580によって記録され、コントローラ520に送信される。追跡モジュール526は、視聴者の手の動きを連続的に決定し、決定された動きをLF処理エンジン530に送信する。LF処理エンジン530は、シーン内の視聴者の手の配置を決定し、ホログラフィックオブジェクトに必要な任意の変更(位置、色、またはオクルージョンなど)を含むために、グラフィックスのリアルタイムレンダリングを調整する。LF処理エンジン530は、LFディスプレイアセンブリ510(および/または感覚フィードバックシステム570)に、体積触覚投影システムを使用して(例えば、超音波スピーカを使用して)触覚表面を生成するように指示する。生成された触覚表面は、ホログラフィックオブジェクトの少なくとも一部に対応し、ホログラフィックオブジェクトの外面の一部またはすべてと実質的に同じ空間を占有する。LF処理エンジン530は追跡情報を使用して、LFディスプレイアセンブリ510に、バルーンにタッチする視覚的および触覚的知覚の両方を視聴者が与えられるように、触覚表面の位置を、レンダリングされたホログラフィックオブジェクトの位置とともに移動するよう動的に指示する。より簡単に言えば、視聴者がホログラフィックバルーンにタッチしている自分の手を見ると、視聴者は同時に、手がホログラフィックバルーンにタッチし、タッチに応答してバルーンが位置または動きを変更することを示す触覚フィードバックを感じる。
【0127】
LF処理エンジン530は、遊園地の乗り物に乗る前の待機列中の、乗っている間の、および/または乗った後の視聴者に表示するホログラフィックコンテンツを提供して、遊園地の乗り物の体験を増強することができる。ホログラフィックコンテンツは、遊園地の乗り物に関係するキャラクタの出版社によって提供されても、遊園地によって提供されても、広告主によって提供されても、LF処理エンジン530などによって生成されてもよい。ホログラフィックコンテンツは、遊園地の乗り物、遊園地の乗り物のジャンル、遊園地の位置、広告などに関連付けられたコンテンツであってもよい。いずれの場合も、ホログラフィックコンテンツは、データストア522に記憶されるか、またはネットワークインターフェース524を介してLFディスプレイシステム500にストリーミングされ得る。例えば、遊園地の乗り物の視聴者は、乗り物を体験する前に待機列内で待たなければならない場合がある。待機列は、LFディスプレイモジュールで増強される。遊園地の乗り物に関係するキャラクタの出版社は、遊園地の乗り物が始まる前に、待機列のディスプレイに提示するためのホログラフィックコンテンツを提供することができる。LF処理エンジン530は、ホログラフィックコンテンツにアクセスし、アクセスしたコンテンツを、遊園地の乗り物が始まる前に待機列内のディスプレイから提示する。別の例では、広告主は、広告主の製品のホログラフィックコンテンツを、広告として、遊園地に提供し、遊園地の乗り物の待機列の視聴者に表示した。LF処理エンジン530は、広告を待機列内の視聴者に提示する。他の例では、以下に説明するように、LF処理エンジンが、ホログラフィックコンテンツを動的に生成し、待機列内または遊園地の乗り物にいる間表示することができる。
【0128】
LF処理エンジン500はまた、ホログラフィックコンテンツを提示しているエンクロージャに適合するようにホログラフィックコンテンツを修正することができる。例えば、すべてのエンクロージャが同じサイズである、同じ数の座席を有している、または同じ技術構成を有しているわけではない。したがって、LF処理エンジン530は、ホログラフィックコンテンツがエンクロージャ内に適切に表示されるように、ホログラフィックコンテンツを修正することができる。一実施形態では、LF処理エンジン530は、エンクロージャのレイアウト、解像度、視野、他の技術仕様などを含む、エンクロージャの構成ファイルにアクセスすることができる。LF処理エンジン530は、構成ファイルに含まれる情報に基づいて、ホログラフィックコンテンツをレンダリングおよび提示することができる。
【0129】
LF処理エンジン530はまた、LFディスプレイシステム500によって表示するためのホログラフィックコンテンツを作成することができる。重要なことには、ここで、表示のためのホログラフィックコンテンツを作成することは、表示のためのホログラフィックコンテンツをアクセスすること、または受信することとは異なる。すなわち、コンテンツを作成するとき、LF処理エンジン530は、以前に生成および/または受信されたコンテンツをアクセスするのではなく、表示のための全く新しいコンテンツを生成する。LF処理エンジン530は、追跡システム580、感覚フィードバックシステム570、視聴者プロファイリングモジュール528、追跡モジュール526、またはそれらの何らかの組み合わせからの情報を使用して、表示のためのホログラフィックコンテンツを作成することができる。いくつかの例では、LF処理エンジン530は、LFディスプレイシステム500の要素からの情報(例えば、追跡情報および/または視聴者プロファイル)にアクセスし、それに応じて、その情報に基づいてホログラフィックコンテンツを作成し、作成されたホログラフィックコンテンツを、LFディスプレイシステム500を使用して表示することができる。作成されたホログラフィックコンテンツは、LFディスプレイシステム500によって表示されるときに、他の感覚コンテンツ(例えば、タッチ、音声、または匂い)で増強され得る。さらに、LFディスプレイシステム500は、作成されたホログラフィックコンテンツが将来表示され得るように、作成されたホログラフィックコンテンツを記憶することができる。
【0130】
LFディスプレイシステムのための動的コンテンツ生成
いくつかの実施形態では、コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)は、人工知能(AI)モデルを組み込んで、LFディスプレイシステム500によって表示するためのホログラフィックコンテンツを作成する。コントローラ520は、更新された視聴者プロファイルを含む、追跡システム580および/または視聴者プロファイリングモジュール528によって取得された情報と、AIモデルと、を使用して、ホログラフィックコンテンツを生成することができる。AIモデルは、回帰モデル、ニューラルネットワーク、分類器、またはその他のAIアルゴリズムを含むがこれらに限定されない、教師付きもしくは教師なし学習アルゴリズムを含み得る。AIモデルは、視聴者の行動に関する情報を含み得る、LFディスプレイシステム500によって(例えば、追跡システム580によって)記録された視聴者情報に基づいて、視聴者の好みを決定するために使用することができる。
【0131】
AIモデルは、ホログラフィックコンテンツを作成するために、データストア522からの情報にアクセスすることができる。例えば、AIモデルは、データストア522内の1つまたは複数の視聴者プロファイルからの視聴者情報にアクセスすることができるか、またはLFディスプレイシステム500の様々な構成要素から視聴者情報を受信することができる。例示のために、AIモデルは、視聴者が、動物などのホログラフィックコンテンツを見るのを楽しんでいると判定することができる。AIモデルは、以前見た、動物などのホログラフィックコンテンツに対する視聴者のグループの肯定的な反応または応答に基づいて、好みを決定することができる。つまり、AIモデルは、学習された視聴者の好みに従って、視聴者のセットに合わせて個人化されたホログラフィックコンテンツを作成することができる。そのため、例えば、AIモデルは、LFディスプレイシステム500を使用して、視聴者のグループによって見られるホログラフィックコンテンツに動物を組み込むことができる。AIモデルはまた、学習された各視聴者の好みを、データストア522の視聴者プロファイルストアに記憶することができる。いくつかの例では、AIモデルは、視聴者のグループではなく、個々の視聴者のためにホログラフィックコンテンツを作成することができる。
【0132】
視聴者の特徴を識別し、反応を識別し、および/または識別された情報に基づいてホログラフィックコンテンツを生成するために使用され得るAIモデルの一例が、現在の層のノードの値が前の層のノードでの値の変換である、ノードのレイヤを有する畳み込みニューラルネットワークモデルである。モデルにおける変換は、現在の層と前の層とを接続する、重みとパラメータとのセットによって決定される。例えば、AIモデルは、ノードの5つの層、すなわち層A、B、C、D、およびEを含み得る。層Aから層Bへの変換は関数Wにより与えられ、層Bから層Cへの変換はWにより与えられ、層Cから層Dへの変換はWにより与えられ、層Dから層Eへの変換はWにより与えられる。いくつかの例では、変換はまた、モデル内の前の層間を変換するために使用される重みとパラメータとのセットを介して決定され得る。例えば、層Dから層Eへの変換Wは、層Aから層Bへの変換Wを遂行するために使用されるパラメータに基づき得る。
【0133】
モデルへの入力は、畳み込み層A上に符号化された、追跡システム580によって撮影された画像であり得、モデルの出力は、出力層Eから復号されたホログラフィックコンテンツである。代替的または追加的に、出力は、画像内で決定された視聴者の特徴であり得る。この例では、AIモデルは、識別層Cの視聴者の特徴を表す、画像内の潜在情報を識別する。AIモデルは、畳み込み層Aの次元を識別層Cの次元まで低減して、画像内の任意の特徴、動作、応答などを識別する。いくつかの例では、AIモデルは、次に、識別層Cの次元を増加してホログラフィックコンテンツを生成する。
【0134】
追跡システム580からの画像は、畳み込み層Aに符号化される。畳み込み層Aに入力された画像は、識別層Cの様々な特徴および/または反応情報などに関連付けられ得る。これらの要素間の関連情報は、対応する層間に変換のセットを適用することによって検索され得る。すなわち、AIモデルの畳み込み層Aは、符号化された画像を表し、モデルの識別層Cは、笑顔の視聴者を表す。所与の画像内の笑顔の視聴者は、畳み込み層Aの空間内の画像の画素値に変換WおよびWを適用することによって識別され得る。変換の重みおよびパラメータは、画像に含まれる情報と笑顔の視聴者の識別との間の関係を示し得る。例えば、重みおよびパラメータは、画像内の笑顔の視聴者を表す情報に含まれる形状、色、サイズなどの量子化であり得る。重みおよびパラメータは、履歴データ(例えば、以前に追跡された視聴者)に基づき得る。
【0135】
画像内の笑顔の視聴者は、識別層Cで識別される。識別層Cは、画像内の笑顔の視聴者に関する潜在情報に基づいて識別された笑顔の視聴者を表す。
【0136】
画像内の識別された笑顔の視聴者を使用して、ホログラフィックコンテンツを生成することができる。ホログラフィックコンテンツを生成するために、AIモデルは、識別層から開始して、変換WおよびWを識別層Cの所与の識別された笑顔の視聴者の値に適用する。変換は、出力層Eのノードのセットをもたらす。変換の重みおよびパラメータは、識別された笑顔の視聴者と特定のホログラフィックコンテンツおよび/または好みとの間の関係を示し得る。ホログラフィックコンテンツが、出力層Eのノードから直接出力される場合もあれば、コンテンツ生成システムが、出力層Eのノードをホログラフィックコンテンツに復号化する場合もある。例えば、出力が、識別された特徴のセットである場合、LF処理エンジンは、その特徴を使用してホログラフィックコンテンツを生成することができる。
【0137】
追加的に、AIモデルは、中間層として知られている層を含み得る。中間層は、画像に対応しない層であって、特徴/反応などを識別するか、またはホログラフィックコンテンツを生成する。例えば、所与の例では、層Bは、畳み込み層Aと識別層Cとの間の中間層である。層Dは、識別層Cと出力層Eとの間の中間層である。隠れ層は、データ中では観測されないが、特徴を識別してホログラフィックコンテンツを生成するときに、画像の要素間の関係を支配し得る識別の様々な側面の潜在表現である。例えば、隠れ層のあるノードが、「笑っている人の笑顔」の共通点を共有する入力値および識別値と強いつながり(例えば、大きな重み値)を持っている場合がある。別の例として、隠れ層の別のノードが、「怖がっている人の悲鳴」の共通点を共有する入力値および識別値と強いつながりを持っている場合がある。もちろん、ニューラルネットワークには任意の数のリンケージが存在する。追加的に、各中間層は、例えば、残差ブロック、畳み込み層、プーリング操作、スキップ接続、連結などの機能の組み合わせである。任意の数の中間層Bが、畳み込み層を識別層まで減らすように機能し得、任意の数の中間層Dが、識別層を出力層まで増やすように機能し得る。
【0138】
一実施形態では、AIモデルは、強化学習でトレーニングされた決定論的方法を含む(それにより、強化学習モデルを作成する)。モデルは、追跡システム580および/または視聴者プロファイリングモジュール528からの測定値を入力として、および作成されたホログラフィックコンテンツへの変更を出力として使用して、遊園地の乗り物の品質を高めるようにトレーニングされる。
【0139】
強化学習は、数値的な報酬信号を最大化するために、機械が「何をすべきか」(状況を動作にマッピングする方法)を学習する機械学習システムである。学習器(例えば、LF処理エンジン530)は、取るべき動作(例えば、所定のホログラフィックコンテンツの生成)を告げられていないが、代わりに、動作を試行することによって、どの動作が最大の報酬をもたらすか(例えば、より多くの人に歓声を上げさせることによってホログラフィックコンテンツの品質を高めること)を発見する。場合によっては、動作は、即時報酬だけでなく、次の状況、そしてそれを通じて、その後のすべての報酬にも影響を及ぼし得る。これらの2つの特徴(試行錯誤による探索および遅延報酬)が、強化学習の2つの際立った特徴である。
【0140】
強化学習は、学習方法を特徴づけることによってではなく、学習問題を特徴づけることによって定義される。基本的に、強化学習システムは、目標を達成するために環境とインタラクションする学習エージェントが直面している問題の重要な側面をキャプチャする。つまり、ホログラフィックキャラクタのシーンを生成する例では、強化学習システムは、遊園地の乗り物上の視聴者に関する情報(例えば、年齢、気質など)をキャプチャする。このようなエージェントは、環境の状態を感知し、状態に影響を与える動作を実行して、1つまたは複数の目標を達成する(例えば、視聴者が歓声を上げるであろうシーンを作成する)。最も基本的な形態では、強化学習の定式化は、学習器のための3つの側面、すなわち、感覚、動作、目標を含む。LF処理エンジン530は、追跡システム580のセンサで環境の状態を感知し、環境内の視聴者にホログラフィックコンテンツを表示し、視聴者のそのシーンの受容の尺度である目標を達成する。
【0141】
強化学習で発生する課題の1つが、探索と活用との間のトレードオフである。システム内の報酬を増やすために、強化学習エージェントは、過去に試行し、報酬を生み出すのに効果的であることがわかった動作を好む。しかしながら、報酬を生み出す動作を発見するために、学習エージェントは、以前に選択したことのない動作を選択する。エージェントは、報酬を取得するために、すでに知っている情報を「活用」するが、将来、より良い動作を選択するために、情報を「探索」する。学習エージェントは、様々な動作を試み、依然として新しい動作を試行しながら、最良と思われる動作を次第に好むようになる。確率論的タスクでは、一般的に、各動作が、期待される報酬に対する信頼できる見積もりを得るために、何度も試行される。例えば、長い時間が経過した後に視聴者が笑うことになるであろうことをLF処理エンジンが知っているホログラフィックコンテンツをLF処理エンジンが作成する場合、LF処理エンジンは、視聴者が笑うまでの時間が減少するように、ホログラフィックコンテンツを変更することができる。
【0142】
さらに、強化学習は、不確実環境とインタラクションする目標指向エージェントの問題全体を考慮する。強化学習エージェントは、明確な目標を有し、環境の側面を感知し得、高い報酬(すなわち、どよめく観衆)を受け取るための動作を選択し得る。さらに、エージェントは、一般的に、直面する環境に関する重要な不確実性にかかわらず動作する。強化学習が計画を含む場合、システムは、計画とリアルタイムの動作選択との相互作用、ならびに環境要素をどのように取得して改善するかという問題に対処する。強化学習が進展するためには、重要なサブ問題を分離して研究する必要があり、サブ問題は、完全でインタラクティブなゴールシークエージェントで明確な役割を果たす。
【0143】
強化学習問題は、目標を達成するためにインタラクションが処理され、動作が実行される機械学習問題のフレーミングである。学習器および意思決定器はエージェントと呼ばれる(例えば、LF処理エンジン530)。エージェントの外部のすべてのものを含む、エージェントがインタラクションするものは環境と呼ばれる(例えば、遊園地の乗り物の乗客など)。これら2つは継続的にインタラクションし、エージェントは動作を選択し(例えば、ホログラフィックコンテンツを作成し)、環境は、それらの動作に応答して、エージェントに新しい状況を提示する。環境はまた、エージェントが時間の経過とともに最大化しようとする特別の数値的な価値である報酬を生じさせる。ある文脈では、報酬は、ホログラフィックコンテンツに対する視聴者の肯定的な反応を最大化するように機能する。環境の完全な仕様は、強化学習問題の1つの実例であるタスクを定義する。
【0144】
より多くの文脈を提供するために、エージェント(例えば、LF処理エンジン530)および環境は、離散時間ステップのシーケンスの各々、すなわち、t=0、1、2、3などにおいてインタラクションする。各時間ステップtにおいて、エージェントは、環境の状態sの何らかの表現(例えば、追跡システム580からの測定値)を受信する。状態sはS内にあり、Sは、可能性がある状態のセットである。状態sおよび時間ステップtに基づいて、エージェントは、で動作を選択する(例えば、ホログラフィックキャラクタに股割りをさせる)。での動作はA(s)内にあり、A(s)は、可能性がある動作のセットである。1つの時間状態の後、部分的にはエージェントの動作の結果として、エージェントは、数値的な報酬rt+1を受信する。状態rt+1はR内にあり、Rは、可能性がある報酬のセットである。エージェントが報酬を受け取ると、エージェントは、新しい状態st+1を選択する。
【0145】
各タイムステップにおいて、エージェントは、状態から、各可能性がある動作を選択する確率へのマッピングを実装する。このマッピングはエージェントのポリシーと呼ばれ、πで表され、ここで、π(s,a)は、s=sであればa=aとなる確率である。強化学習方法は、エージェントの動作から生じる状態および報酬の結果として、エージェントがポリシーをどのように変更するかを指示することができる。エージェントの目標は、時間の経過とともに、エージェントが受け取る報酬の合計額を最大化することである。
【0146】
この強化学習フレームワークは柔軟性があり、多くの異なる方法で多くの異なる問題(例えば、ホログラフィックコンテンツの生成)に適用され得る。このフレームワークは、感覚、記憶、および制御装置の詳細が何であれ、目標指向の行動を学習するすべての問題(または目的)が、エージェントとその環境との間を行き来する3つの信号、すなわち、エージェントによって行われた選択(動作)を表す1つの信号、選択が行われた根拠(状態)を表す1つの信号、およびエージェントの目標(報酬)を定義する1つの信号にまとめられ得ることを提案する。
【0147】
もちろん、AIモデルは、任意の数の機械学習アルゴリズムを含み得る。使用され得るいくつかの他のAIモデルは、線形および/またはロジスティック回帰、分類および回帰ツリー、k平均法クラスタリング、ベクトル量子化などである。いずれの場合も、一般に、LF処理エンジン530が、追跡モジュール526および/または視聴者プロファイリングモジュール528から入力を取得し、機械学習モデルが、それに応じてホログラフィックコンテンツを作成する。同様に、AIモデルは、ホログラフィックコンテンツのレンダリングを指向し得る。
【0148】
一例では、LF処理エンジン530は、ホログラフィックキャラクタを含むホログラフィックコンテンツを提示する。感覚フィードバックシステム570は、ホログラフィックキャラクタが提示されるときに感覚フィードバックを提供するように構成されている少なくとも1つの感覚フィードバックデバイスを含み得る。感覚フィードバックとしては、触覚フィードバック、音声フィードバック、芳香フィードバック、温度フィードバック、任意の他のタイプの感覚フィードバック、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。感覚フィードバックシステム570は、1人以上の視聴者がタッチを介してインタラクションすることができるホログラフィックキャラクタの表面と一致する触覚表面を提供することによって、触覚フィードバックを提供することができる。追跡システム580は、1人以上の視聴者に関する情報を取得するように構成されている1つ以上の追跡デバイスを含み、コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)は、追跡システム580によって取得された情報に基づいて、遊園地の乗り物の1人以上の視聴者のためのホログラフィックキャラクタを生成するように構成され得る。追跡システム580によって取得される情報は、視聴者の位置、視聴者の動き、視聴者のジェスチャ、視聴者の表情、視聴者の視線(すなわち、視線の方向)、視聴者の年齢、視聴者の性別、視聴者によって着用されている衣類の一点の識別、および視聴者の聴覚フィードバックのうちのいずれかを含む。いくつかの実施形態では、追跡情報は、視聴者の視線を含み、コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)は、ホログラフィックキャラクタの目を更新して、視聴者の視線とのアイコンタクトを維持するように構成される。いくつかの実施形態では、追跡情報は、複数の視聴者のそれぞれの視線を含み、コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)、およびホログラフィックキャラクタの目を更新して、指向するアイコンタクトを複数の視聴者の視線間で交互させるように構成された。コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)は、追跡システム580によって取得された情報と、AIモデルと、を使用して、ホログラフィックコンテンツを生成するように構成される。
【0149】
LF処理エンジン530は、データストア522に記憶された視聴者プロファイルに含まれる情報を使用して、ホログラフィックキャラクタを作成することができる。視聴者プロファイリングモジュール528は、追跡システム580によって取得された情報にアクセスすることと、この情報を処理して、遊園地の乗り物の1人以上の視聴者のうちの視聴者を識別することと、この視聴者の視聴者プロファイルを生成することと、を行うように構成される。コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)は、視聴者プロファイルに部分的に基づいて、視聴者のためのホログラフィックキャラクタを生成するように構成され得る。例えば、記憶された視聴者プロファイルに含まれる情報は、多数の視聴者が、動物を含むシーン、特に犬を含むシーンを楽しむことを示す。したがって、LF処理エンジン530は、LFディスプレイシステム500によって表示されるホログラフィックキャラクタを、大きくてふわふわした白い犬として作成する。より明確には、LF処理エンジン530は、遊園地の乗り物のエンクロージャ内の視聴者の視聴者プロファイルにアクセスする。LF処理エンジン530は、各視聴者プロファイル内の情報をパラメータ化(例えば、定量化)する。例えば、LF処理エンジン530は、視聴者の年齢、位置、性別などの特徴を定量化することができる。さらに、LF処理エンジン530は、視聴者プロファイルに含まれる他の情報をパラメータ化することができる。視聴者プロファイリングモジュール528は、視聴者のソーシャルメディアアカウントからの情報を使用して、視聴者プロファイルを更新するようにさらに構成され得、コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)は、更新された視聴者プロファイルに部分的に基づいて、ホログラフィックキャラクタを生成するように構成される。例えば、視聴者が、犬の写真をソーシャルメディアに投稿し、ソーシャルメディアで動物保護施設およびペットの里親あっせんを支援することについて話し合ったことを視聴者プロファイルが示す場合、コンテンツ作成モジュールは、この性向を定量化することができる(例えば、視聴者の犬への関心を示すスコアを生成する)。コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)は、視聴者プロファイル(更新された視聴者プロファイル)と、AIモデルと、を使用して、ホログラフィックコンテンツを生成するように構成される。例えば、パラメータ化されたユーザプロファイルは、入力されたパラメータに基づいてホログラフィックキャラクタの特徴を生成するように構成されたAIモデル(例えば、ニューラルネットワーク)に入力され、それに応じてホログラフィックキャラクタの特徴を受信する。次に、LF処理エンジン530は、特徴のセットが与えられるとホログラフィックキャラクタを生成するように構成されたAIモデル(例えば、手続き型生成アルゴリズム)にホログラフィックキャラクタの特徴を入力し、それに応じて、大きくてふわふわした白いホログラフィック犬を生成する。さらに、LF処理エンジン530は、ホログラフィック犬のペルソナに追随するであろうホログラフィックコンテンツ(例えば、シナリオ、仲間など)を作成することができる。例えば、コンテンツ生成モジュール530は、隠された犬の骨を探すことに関する、ホログラフィック犬のためのシナリオを作成することができる。より明確には、LF処理エンジン530は、ホログラフィック犬の特徴および視聴者に関する情報にアクセスし、その情報をAIモデル(例えば、再帰型ニューラルネットワーク「RNN」)に入力することができる。この場合もやはり、特徴および情報は(例えば、分類および回帰ツリーを使用して)パラメータ化され、RNNに入力され得る。ここで、RNNは、同様の入力パラメータを有する実世界の犬を使用してトレーニングされ得る。したがって、RNNは、遊園地の乗り物のエンクロージャ内の視聴者に対して、空中の匂いを嗅ぐ、息を弾ませる、尻尾を振るなどの、実世界の犬の行動と同様の特徴を共有するホログラフィック犬の行動を生成する。
【0150】
LF処理エンジン530は、遊園地の乗り物のテーマに基づいて、ホログラフィックコンテンツを作成することができる。例えば、遊園地の乗り物のテーマは、遊園地の乗り物の特徴を示すメタデータのセットに関連付けられ得る。メタデータは、例えば、設定、ジャンル、キャラクタ、コンテンツ、テーマ、タイトルなどを含み得る。LF処理エンジン530は、遊園地の乗り物を示表すメタデータのいずれかにアクセスし、それに応じて、遊園地の乗り物の待機列内に提示するためのホログラフィックコンテンツを生成することができる。例えば、宇宙をテーマにした遊園地の乗り物は、LFディスプレイシステム500で増強された待機列を有する。LF処理エンジン530は、遊園地の乗り物のメタデータにアクセスし、遊園地の乗り物が始まる前の待機列のためのホログラフィックコンテンツを作成する。ここで、メタデータは、設定が宇宙であり、ジャンルが探検であることを含む。LF処理エンジン530は、メタデータをAIモデルに入力し、それに応じて、待機列のLFディスプレイモジュールに表示するためのホログラフィックコンテンツを受信する。この例では、LF処理エンジン530は、遊園地の乗り物に乗る前の待機列のLFディスプレイモジュールに表示するための、星と惑星で満たされた空を作成する。
【0151】
一例では、LF処理エンジン530は、LFディスプレイシステム500を含む遊園地の乗り物にいる視聴者に基づいて、ホログラフィックコンテンツを作成する。例えば、視聴者のグループは、LFディスプレイシステム500によって表示されるホログラフィックコンテンツによって増強された遊園地の乗り物のエンクロージャに入る。視聴者プロファイリングモジュール528は、遊園地の乗り物のエンクロージャ内の視聴者の視聴者プロファイルと、エンクロージャ内のすべての視聴者を表す集約視聴者プロファイルと、を生成する。視聴者プロファイリングモジュール528は、追跡システム580によって取得された情報にアクセスすることと、その情報を処理して、遊園地の乗り物の1人以上の視聴者を識別することと、かつその1人以上の視聴者の集約視聴者プロファイルを生成することと、を行うように構成される。コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)は、集約視聴者プロファイルに部分的に基づいて、1人以上の視聴者のためのホログラフィックコンテンツを生成するように構成される。視聴者プロファイリングモジュール528は、1人以上の視聴者の少なくとも1つ以上のソーシャルメディアアカウントからの情報を使用して、集約視聴者プロファイルを更新するようにさらに構成され、コントローラ520(例えば、LF処理エンジン530)は、更新された集約視聴者プロファイルに部分的に基づいて、ホログラフィックコンテンツを生成するようにさらに構成される。集約視聴者プロファイルは、1人以上の視聴者のソーシャルメディアアカウントからの情報(例えば、視聴者の特徴の集約、視聴者のデモグラフィックスの集約など)を含むプロファイルである。LF処理エンジン530は、集約視聴者プロファイルにアクセスし、エンクロージャ内の視聴者に表示するためのホログラフィックコンテンツを作成する。例えば、エンクロージャ内の視聴者は幼い子供を持つ家族であり、そのため、集約視聴者プロファイルは(例えば、パラメータ化およびAIモデルへの入力を通じて)、この家族が、幼い子供を持つ家族に見合ったホログラフィックコンテンツを楽しむことができることを示す情報を含む。したがって、LF処理エンジン530は、エンクロージャがより明るく陽気な雰囲気(例えば、カラフルで明るい照明、アニメーション、アップビートな音楽など)を有するようにホログラフィックコンテンツを生成する。
【0152】
一例では、LF処理エンジン530は、遊園地の乗り物にいる間の視聴者の応答に基づいて、ホログラフィックコンテンツを作成する。例えば、遊園地の乗り物のエンクロージャ内の視聴者は、LFディスプレイシステム500によって増強されたコンテンツを見ている。追跡モジュール526および視聴者プロファイリングモジュール528は、遊園地の乗り物にいる間の視聴者の反応を監視する。例えば、追跡モジュール526は、視聴者が遊園地の乗り物のコンテンツを見ているとき、視聴者の画像を取得することができる。追跡モジュール526は、視聴者を識別し、視聴者プロファイリングモジュール528は、マシンビジョンアルゴリズムを使用し、画像に含まれる情報に基づいて、視聴者の反応を決定することができる。例えば、AIモデルを使用して、遊園地の乗り物のコンテンツを見ている視聴者が笑顔であるかどうかを識別することができ、それに応じて、視聴者プロファイリングモジュール528は、笑顔に基づいて、視聴者がコンテンツに対して肯定的な反応を有しているか、否定的な反応を有しているかを視聴者プロファイルに示すことができる。他の反応も決定され得る。追跡モジュールは、視聴者の位置、視聴者の動き、視聴者のジェスチャ、視聴者の表情、視聴者の年齢、視聴者の性別、視聴者によって着用されている衣類の一点の一部またはすべての識別(例えば、大学のロゴが付いたパーカー)、または視聴者の聴覚フィードバック(例えば、視聴者の笑い声での反応)を含む、視聴者に関する情報を決定することができる。この情報は、視聴者プロファイルを生成するために、視聴者プロファイリングモジュール528と共有され得る。例として、LF処理エンジン530は、お化け屋敷の遊園地の乗り物のための怖いコンテンツを生成する。LFディスプレイシステム500が怖いコンテンツを表示するとき、追跡システム580および視聴者プロファイリングモジュール528は、視聴者の反応を監視する。このとき、視聴者は、提示されている幽霊および悪鬼のコンテンツに悲鳴をあげていない。それに応じて、LF処理エンジン530は、像がより生々しくなり、照明がより暗くなるように、怖いコンテンツを修正する。ここで、LF処理エンジン530は、ホログラフィックコンテンツを見ている視聴者に悲鳴を上げさせるように構成されたAIモデル(例えば、強化学習モデル)に、この反応を入力することができる。遊園地の乗り物上の視聴者の反応および特徴に基づいて、LF処理エンジン530は、怖いコンテンツを提示することへのアプローチを変更する。ここで、モデルは、以前に提示された怖いコンテンツと、そのコンテンツに対する記録された視聴者の応答とを使用してトレーニングされ得る。
【0153】
同様の例では、LF処理エンジン530は、以前存在していた、または提供された広告コンテンツに基づいて、ホログラフィックコンテンツを作成することができる。すなわち、例えば、LF処理エンジン530は、ネットワークインターフェース524を介して、ネットワークシステムに広告を要求することができ、ネットワークシステムが、それに応じてホログラフィックコンテンツを提供し、LF処理エンジン530が、広告を含む、表示のためのホログラフィックコンテンツを作成する。広告のいくつかの例としては、製品、テキスト、ビデオなどを挙げることができる。広告は、特定のビューイングボリュームに、そのビューイングボリューム内の視聴者に基づいて提示され得る。同様に、ホログラフィックコンテンツは、広告(例えば、プロダクトプレイスメント)で、遊園地の乗り物の待機列を増強することができる。最も一般的には、LF処理エンジン530は、前述のように、待機列内の視聴者の特徴および/または反応のいずれかに基づいて、広告コンテンツを作成することができる。
【0154】
コンテンツを作成する前述の例は、限定的なものではない。最も広義には、LF処理エンジン530は、LFディスプレイシステム500の視聴者に表示するためのホログラフィックコンテンツを作成する。ホログラフィックコンテンツは、LFディスプレイシステム500に含まれる情報のいずれかに基づいて作成され得る。
【0155】
遊園地の例
図6Aは、一実施形態による、1人以上の視聴者にホログラフィックコンテンツを提示する、遊園地の乗り物の一部として実装されるLFディスプレイシステム600の例示である。LFディスプレイシステム600は、LFディスプレイシステム500の一実施形態である。LFディスプレイシステム600は、複数のLFディスプレイモジュール620によって形成された少なくとも1つのLF表示面を有するエンクロージャ610を含む。エンクロージャ610は、1人以上の視聴者にホログラフィックコンテンツを提示するためのビューイングボリュームを囲む。複数のLFディスプレイモジュール620は、1つ以上の表面上に一緒にタイル張りされて、シームレスな表面環境を形成する。いくつかの実施形態では、複数のLFディスプレイモジュール620は、壁、床、天井、またはそれらの何らかの組み合わせと一致する(図4Bに例示されるように)。1つ以上の実施形態では、エンクロージャ610は、1人以上の視聴者によって占有される(例えば、遊園地の乗り物の1人以上の視聴者を座らせることができる)ように構成されている1つ以上のユーザステーション615を備える。いくつかの実施形態では、ユーザステーションは、視聴者によって占有されるように、かつ1つ以上のLFディスプレイモジュールに対して移動するように構成される。LFディスプレイシステム600は、ユーザステーションと1つ以上のLFディスプレイモジュールとの間の相対的な動きに部分的に基づいて、ホログラフィックコンテンツを生成するように構成される。他の実施形態では、ユーザステーション615は、エンクロージャ610内の経路に沿って移動する。他の実施形態では、LFディスプレイアセンブリは、ユーザステーションに対して移動する。LFディスプレイシステム600はまた、遊園地の乗り物の視聴者にホログラフィックコンテンツを生成するためのLFディスプレイアセンブリ(すなわち、LFディスプレイアセンブリ510)を含む。LFディスプレイシステム600はまた、感覚フィードバックシステム570、追跡システム580、およびコントローラ520などの、LFディスプレイシステム500の他の構成要素の任意の組み合わせを含み得る。
【0156】
LFディスプレイシステム600のエンクロージャ610は、1人以上の視聴者にホログラフィックオブジェクトを表示するためのビューイングボリュームを囲む。ビューイングボリュームは、LFディスプレイシステム600の設計に部分的に基づいて、様々な形状および寸法を有し得る。一実施形態では、エンクロージャ610は、立っている、または座っている1人以上の視聴者に快適にフィットし得る部屋である。別の実施形態では、エンクロージャ610は、視聴者が着席するための1つ以上の物理的オブジェクトを有するユーザステーションとしてサイズ決めされ得る。いくつかの実施形態では、エンクロージャ610は、ユーザが、LFディスプレイアセンブリ(すなわち、LFディスプレイアセンブリ510)によって生成される様々なホログラフィックオブジェクトとインタラクションしながら、エンクロージャ610を拘束されずに歩き回ることができるようにサイズ決めされる。エンクロージャ610は、エンクロージャ610の空間を囲む複数の壁によって決定され得る。図6Aの例示では、エンクロージャ610は、床と天井とを有する4つの壁を有する部屋である。他の実施形態では、エンクロージャの形状が異なり得ることに留意されたい(例えば、円筒形、または壁と天井とがドームを形成する)。エンクロージャ610を囲む表面のうち、少なくとも1つ以上は、多面表面環境としてのLFディスプレイアセンブリの一部として構成される。図6Aの例示では、1つの壁だけがLFディスプレイモジュール620を有して示されているが、他の実施形態では、すべての壁、床、および天井が、LFディスプレイモジュールを含み得る。LFディスプレイモジュール620は、多面シームレス表面環境(例えば、6面シームレス表面環境)を形成し得る。多面表面環境は、ホログラフィックコンテンツを生成するためのLFディスプレイモジュール620を含む。いくつかの実施形態では、4つの壁、天井、および床を含むエンクロージャ610のすべての表面が、LFディスプレイアセンブリの一部として統合され、6面シームレス表面環境の一部として構成される(例えば、図4Bに例示されるように)。6面シームレス表面環境は、視聴者が、ホログラフィックコンテンツに完全に没頭しながら、エンクロージャ610を自由に見回すことができる点で有利である。一例では、LFディスプレイシステム600は、視聴者に宇宙探検を提示する。この例では、エンクロージャ610は、5人または6人の視聴者の乗組員を収容するようにサイズ決めされ得る。いくつかの追加の実施形態では、エンクロージャ610は、LFディスプレイアセンブリで変換され得る他の物理的オブジェクトを含む。例えば、エンクロージャ610は、ユーザステーション615のダッシュボード表示面を含む。ダッシュボード表示面は、二次元オブジェクト、三次元オブジェクト、制御ボタン、制御スイッチ、制御ダイヤル、ステアリング制御インターフェース、インストルメントクラスタ、ボリューム制御インターフェース、コンピュータインターフェース、シフター、何らかの他の制御インターフェース、何らかの他のホログラフィックオブジェクト、またはそれらの何らかの組み合わせなどの少なくとも1つのホログラフィックオブジェクトを提示するLFディスプレイアセンブリを備える。上記の例に続いて、宇宙探検のエンクロージャ610は、LFディスプレイアセンブリで宇宙船のダッシュボードに変換され得るユーザステーション615の真正面に位置する空のダッシュボード(図示せず)を有し得る。
【0157】
いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム600のユーザステーション615は、LFディスプレイシステム600の視聴者によって占有される構造物である。例えば、LFディスプレイシステム600は、代替的に、(図6Aに例示されたような)椅子、ベンチ、スツール、カート、台車、車両、スタンディングコンソール、視聴者によって占有される何らかの他の物理的構造体、またはそれらの何らかの組み合わせを使用し得る。実施形態では、視聴者は、ユーザステーション615への自由な出入りを制限され得ないか、または乗車中、ハーネスまたは安全ベルトで拘束され得る。
【0158】
追加の実施形態では、ユーザステーション615は、感覚フィードバックシステム(すなわち、感覚フィードバックシステム570)の一部として構成され得る。LFディスプレイシステム600は、遊園地の乗物にいる間、ユーザステーション615の動き(例えば、最大6自由度)を追加するために、ユーザステーション615またはエンクロージャ610の一部を電動化することができる。いくつかの実施形態では、ユーザステーション615は、移動するように構成され、1つ以上のLFディスプレイモジュール620は、静止している。ユーザステーション615は、モータ制御椅子、モータ制御ベンチ、モータ制御スツール、モータ制御カート、台車、車両、モータ制御床、モータ制御プラットフォーム、視聴者によって占有される何らかの他のモータ制御の物理的構造体、またはそれらの何らかの組み合わせであり得る。他の実施形態では、1つ以上のLFディスプレイモジュール620は、移動するように構成され、ユーザステーション615は、静止している。宇宙探検の例では、モータ制御椅子を使用して、例えば、椅子をそれぞれ後方および前方に揺り動かすことによって、宇宙船の加速および/または減速をシミュレートすることができる。モータ制御椅子はまた、視聴者を揺さぶって、敵の船が宇宙船に向かって発砲して宇宙船に損傷を与えるのをシミュレートすることができる。LFディスプレイシステム600はさらに、他のセンサフィードバックデバイスをユーザステーション615に組み込んで、遊園地の乗り物内の視聴者をさらに没頭させることができる。いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム600は、音声フィードバックデバイス、温度フィードバックデバイス、芳香フィードバックデバイス、触覚フィードバックデバイス、風発生装置、何らかの他のフィードバックデバイス、またはそれらの何らかの組み合わせの何らかの組み合わせをユーザステーション615に組み込む。様々な感覚フィードバックデバイスは、LFディスプレイアセンブリの構成要素、追加の感覚フィードバックシステム(すなわち、感覚フィードバックシステム570)、またはその両方であり得る。宇宙探検の例では、感覚フィードバックデバイスは、接近する正体不明の宇宙船または敵の宇宙船による警報を伝えるための椅子上のスピーカを含み得る。椅子はまた、宇宙船の噴出漏れをシミュレートできる風発生装置が装備され得る。
【0159】
LFディスプレイアセンブリは、遊園地の乗り物のホログラフィックコンテンツを生成するためのLFディスプレイモジュール620からなる多面表面環境を備える。LFディスプレイアセンブリを構成するLFディスプレイモジュール620の各LFディスプレイモジュールは、LFディスプレイモジュール110およびLFディスプレイモジュール210の一実施形態である。一実施形態では、LFディスプレイアセンブリは、すべてが、ホログラフィックコンテンツを生成するための光を生み出すおよび利用するように構成されたLFディスプレイモジュール620を含み得る。別の例では、LFディスプレイアセンブリは、少なくとも2つの異なるタイプのLFディスプレイモジュール620、すなわち、光エネルギーを生み出すおよび使用するように構成されたものと、音響エネルギーを生み出すおよび使用するように構成されたものと、を含み得る。他の実施形態では、LFディスプレイアセンブリは、他の感覚フィードバックデバイスを追加的に組み込むことができる。
【0160】
宇宙探検の例に続いて、LFディスプレイアセンブリは、エンクロージャ610を、ユーザステーション615の前に窓を有する宇宙船のキャビンに変換することができる。窓は、ユーザステーション615とLFディスプレイモジュール620の壁との間の位置でビューイングボリュームに投影されるホログラフィックオブジェクトであり得ることに留意されたい。この実施形態では、視聴者は、ホログラフィックオブジェクト(すなわち、窓)を通して宇宙を見ることができる。さらに、宇宙およびその中のオブジェクトは、無限遠からホログラフィックオブジェクトまで表され得る。いくつかの実施形態では、LFディスプレイアセンブリは、宇宙船をシミュレートするエンクロージャ610の周り全体に様々なコマンドモジュールを表示することができる。追加的に、LFディスプレイアセンブリは、(背景の2Dビジュアルコンテンツを含んでもよい)小惑星や他の宇宙船などのホログラフィックコンテンツを生成することができる。LFディスプレイアセンブリはまた、エンクロージャ610内の任意の物理的オブジェクト上にホログラフィックコンテンツを表示することもできる。例えば、LFディスプレイアセンブリは、ユーザステーション615に座っている人々のビューを、宇宙船の座席から見るであろうビューに変換することができる。空のダッシュボードを有する例では、LFディスプレイアセンブリは、ダッシュボードを、様々なボタン、ディスプレイ、スライダ、グラフなどを有する宇宙船のダッシュボードに変換することができる。物理的なダッシュボードはまた、視聴者がホログラフィックダッシュボードのボタンを押すことに変わり得る任意の加えられた力を記録するように、統合された圧力センサを有し得る。代替的に、追跡システム(すなわち、追跡システム580)は、1人以上の視聴者がホログラフィックダッシュボードとインタラクションするときに、視聴者の体の動きを追跡することができる。それに応じて、LFディスプレイシステムは、視聴者の入力に従って、コンテンツで応答することができる。例えば、ホログラフィックダッシュボード上の「ミサイル発射」ボタンを押すことに応じて、LFディスプレイシステムは、宇宙船の窓を通して、ミサイルが敵の宇宙船に向けて発射されるのを示すホログラフィックコンテンツを生成することができる。代替的に、LFディスプレイシステムは、ミサイルが宇宙船から発射されることに対応する音声コンテンツを提示することができる。
【0161】
他の例では、LFディスプレイシステム600を使用して、サファリ探検または水中遊覧などの他の様々なインタラクティブな体験をシミュレートすることができる。サファリ探検の例では、LFディスプレイシステム600は、ユーザステーション615に座っている人々のビューを、ジープまたは同様の車両からのビューと一致するように変換するホログラフィックオブジェクトを生成することができる。ジープのフレームもまた、LFディスプレイシステム600によって、ホログラフィックオブジェクトとして表示され得る。追加的に、LFディスプレイシステム600は、サファリを横断している間の車両の動きを模倣するように、ユーザステーション615を電動化し得る。LFディスプレイシステム600は、ジープがサファリを横断するときに、サファリの動物または樹木などのホログラフィックオブジェクトを生成することができる。サファリ探検の1つ以上の部分で、視聴者は、エンクロージャ610の周りを自由に動くよう求められることがある。これらの時間の部分の間、視聴者は、エンクロージャ610の周りに配置された様々なホログラフィックオブジェクトとインタラクションしながら、エンクロージャ610を動き回ることができる。LFディスプレイシステム600は、追跡システム(すなわち、追跡システム580)を追加的に利用して、視聴者の動きに合わせてホログラフィックオブジェクトを更新するために、視聴者の動きを追跡することができる。例えば、視聴者がエンクロージャ610を動き回るのと一緒に、ホログラフィックシマウマが歩くことができる。LFディスプレイシステム600は、視聴者をより十分に没頭させるための感覚刺激を追加的に提供することができる。サファリ探検のための追加の感覚刺激としては、エンクロージャ610内の温度の上昇、時折エンクロージャ610を吹き抜ける風、または様々なサファリ動物の合図の咆哮を挙げることができる。
【0162】
LFディスプレイシステム600は、従来のシステムと比較して、遊園地の乗り物内にコンテンツを表示するための改善されたシステムを提供する。LFディスプレイシステム600は、エンクロージャ610の周囲全体にLFディスプレイモジュール620を利用して、ホログラフィックコンテンツを生成するための6面シームレス表面環境を形成することができる。2Dコンテンツまたは3D立体コンテンツを提示する電子ディスプレイの前に視聴者がただ座っているだけの従来の遊園地の乗り物と比較して、LFディスプレイシステム600は、様々な視点からホログラフィックオブジェクトを見るときに、異なる視認可能な視野を有するホログラフィックオブジェクトを含むホログラフィックコンテンツを生成する。さらに、3D立体コンテンツでは、視聴者は、立体画像をマージするためのアイウェアデバイスを着用する必要がある。LFディスプレイシステム600は、視聴者が、アイウェアデバイスまたはVR/ARヘッドセットを要することなく、ホログラフィックコンテンツを見ることを可能にする。
【0163】
図6Bは、一実施形態による、1人以上の視聴者655にホログラフィックコンテンツを提示する、遊園地の乗り物の一部として実装される円筒形のLFディスプレイシステム650の例示である。LFディスプレイシステム650は、LFディスプレイシステム500の一実施形態であり、LFディスプレイシステム500内の構成要素のいずれかなどの他の様々な構成要素を追加的に含み得る。LFディスプレイシステム650では、ホログラフィックコンテンツは、エンクロージャ610の床、壁、および天井に配置され得る一連のLFモジュール620によって投影される。この実施形態では、エンクロージャ610の形状は、LFディスプレイシステム650が円筒形の構成を有するようなものである。エンクロージャ610全体にわたって、LFディスプレイシステム650は、ホログラフィックコンテンツを視聴者655に提供する。いくつかの実施形態では、ホログラフィックコンテンツは、少なくとも1つのLF表示面(例えば、表示領域150)の平面の前に提示されているホログラフィックオブジェクトを有するエンクロージャ610と同じサイズか、またはそれよりも小さく見える、シミュレートされた環境を提供する。例えば、LFディスプレイシステム650は、エンクロージャ610内の1つ以上の壁をシミュレートするホログラフィックコンテンツを提供する。他の実施形態では、ホログラフィックコンテンツは、少なくとも1つのLF表示面の平面の前の、少なくとも1つのLF表示面(例えば、表示領域150)の平面の後ろの、および少なくとも1つのLF表示面の平面によって分割されたものを含む、LF表示面のホログラフィックオブジェクトボリューム内に表示されているホログラフィックオブジェクトを有するエンクロージャ610の実際の寸法よりも大きく見える、シミュレートされた環境を提供する。例えば、LFシステム650は、エンクロージャ610の壁、天井、および床の上に、水、サンゴ礁、難破船、および魚を含むホログラフィックコンテンツを提供して、海洋体験を提示するように構成される。魚が無限遠から視聴者655の前に浮遊するまで泳いで来るように見える、水中のホログラフィック体験が視聴者に提供される。別の例では、LFディスプレイシステム650は、拡張環境を動き回って探検したい視聴者のために、エンクロージャの範囲をはるかに超える拡張環境を提示する。これは、徐々の空間の変化と床の再マッピングとを提供するコンテンツを用いて達成され、自分の動きに動的に調整する大きな空間(または無限範囲を有する空間)内にいることを視聴者が感じることを可能にする。
【0164】
LFディスプレイシステム650は、ホログラフィックコンテンツが提示されるときに感覚フィードバックを提供するように構成されている少なくとも1つの感覚フィードバックデバイスを備える感覚フィードバックシステム(すなわち、感覚フィードバックシステム570)を備える。感覚フィードバックとしては、動きフィードバック、触覚フィードバック、音声フィードバック、芳香フィードバック、温度フィードバック、何らかの他のタイプのフィードバック、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、LFディスプレイアセンブリは、LFディスプレイアセンブリ650の局所領域に触覚表面を生成するように構成される。触覚表面は、1つ以上のホログラフィックオブジェクトのうちの少なくとも1つの表面と一致し得る。LFディスプレイシステム650は、遊園地の乗物の1人以上の視聴者655に関する情報を取得するように構成されている1つ以上の追跡デバイスを備える追跡システム(すなわち、追跡システム580)を有し得、コントローラは、追跡システムによって取得された情報に基づいて、1人以上の視聴者655のためのホログラフィックコンテンツを生成するように構成される。追跡システムによって取得される情報は、視聴者の位置、視聴者の動き、視聴者のジェスチャ、視聴者の表情、視聴者の年齢、視聴者の性別、視聴者によって着用されている衣類の一点の識別、および視聴者の聴覚フィードバックのうちのいずれか含む。例えば、追跡情報が視聴者の視線である場合、LFディスプレイシステム650は、ジェスチャに基づいて動作(例えば、ホログラフィックオブジェクトを調整する、制御インターフェースを調整する、1つ以上のホログラフィックオブジェクトの配置を調整する、何らかの他の調整動作、またはそれらの何らかの組み合わせ)を実行するように構成される。別の例では、コントローラは、追跡システムによって取得された情報と、AIモデルと、を使用して、ホログラフィックコンテンツを生成するように構成される。LFディスプレイシステム650は、追跡システムによって取得された情報にアクセスすることと、その情報を処理して、エンクロージャの1人以上の視聴者のうちの視聴者を識別することと、その視聴者の視聴者プロファイルを生成するようことと、を行うに構成された視聴者プロファイリングモジュール(すなわち、視聴者プロファイリングモジュール528)を備える。コントローラは、視聴者プロファイルに部分的に基づいて、視聴者のためのホログラフィックキャラクタを生成するように構成される。一実施形態では、コントローラは、視聴者プロファイルと、AIモデルと、を使用して、ホログラフィックコンテンツを生成するように構成される。視聴者プロファイリングモジュールは、視聴者のソーシャルメディアアカウントからの情報を使用して、視聴者プロファイルを更新するようにさらに構成され得、コントローラは、更新された視聴者プロファイルに部分的に基づいて、ホログラフィックキャラクタを生成するように構成される。他の実施形態では、コントローラは、視聴者プロファイル(更新された視聴者プロファイル)と、AIモデルと、を使用して、ホログラフィックコンテンツを生成するように構成される。
【0165】
一実施形態では、LFディスプレイアセンブリは、同時に、ホログラフィックオブジェクトを投影し、LFディスプレイモジュール620に隣接する局所領域からの光を感知する双方向LF表示面を有する少なくとも1つのLFディスプレイモジュールを含む。双方向LF表示面は、同時に、エネルギーを投影し、表示面からのエネルギーを感知することができる。いくつかの実施形態では、双方向LF表示面は、同時に、ライトフィールドを投影し、LFディスプレイモジュールによって形成された表示面の前の領域からのライトフィールドを記録することができる。一実施形態では、この双方向表示面は、導波路素子370の下に発光光源サイトと光センササイトとの両方を含む、図3Bに示されるシームレスなエネルギー面360を含み得る。他の配置も可能である。
【0166】
図7は、一実施形態による、待機列内の1人以上の視聴者にコンテンツを提示する、遊園地の待機列の一部として実装されるLFディスプレイシステム700の例示である。LFディスプレイシステム700は、LFディスプレイシステム500の一実施形態であり得る。他の実施形態では、LFディスプレイシステム700は、例えば、遊園地の乗物の待機列、フードスタンドの待機列、トイレの待機列、カメラスタンドの待機列、ヘルプデスクスタンドの待機列など、遊園地内の任意の他の待機列の一部として実装され得る。LFディスプレイシステム700は、遊園地の待機列の1人以上の視聴者にホログラフィックオブジェクトを生成するためのLFディスプレイアセンブリ(LFディスプレイアセンブリ510の一実施形態)を有する、第1の視聴者705、第2の視聴者710、および第3の視聴者715を含む視聴者の待機列を含む。LFディスプレイアセンブリは、待機列の片側または両側に配置された1つ以上のLFディスプレイモジュール(LFディスプレイモジュール110および210の実施形態)を含む。図7の例示では、LFディスプレイシステム700は、待機列の片側に1つのLFディスプレイモジュール720を有する。
【0167】
上述のLFディスプレイシステムと同様に、LFディスプレイシステム700は、LFディスプレイモジュール720を利用して、遊園地の待機列の視聴者にホログラフィックコンテンツを生成する。LFディスプレイシステム700は、ビューイングボリューム内に位置する1人以上の視聴者にホログラフィックコンテンツを提示する。ビューイングボリュームは、ビューイングサブボリュームを含み、LFディスプレイモジュール720は、ビューイングサブボリューム内に位置する視聴者にホログラフィックコンテンツを提示する。この例では、提示されたホログラフィックコンテンツは、ビューイングサブボリュームの内側からは見えるが、ビューイングサブボリュームの外側からは見えない。視聴者が待機列で待っているとき、LFディスプレイモジュール720を使用するLFディスプレイアセンブリが、ホログラフィックオブジェクト725を待機列内の視聴者に提示する。上述のLFディスプレイシステムと同様に、LFディスプレイシステム700は、ホログラフィックコンテンツを補完する感覚刺激を提供するための他の感覚フィードバックデバイスを組み込むことができる。いくつかの実施形態では、ビューイングサブボリューム730は、LFディスプレイモジュール720のビューイングボリュームの一部であり、LFディスプレイアセンブリによって表示されるホログラフィックオブジェクト725の視界を制限するために使用され得る。例えば、ビューイングサブボリューム730内に立っている視聴者のみ(例えば、第1の視聴者705であり、第2の視聴者710でも第3の視聴者715でもない)が、ホログラフィックオブジェクト725を見ることができる。一例では、LFディスプレイモジュール720は、遊園地の乗り物に応じてテーマ化されたホログラフィックキャラクタ(例えば、ロボットまたは映画のキャラクタ)を含むホログラフィックコンテンツを表示することができる。ホログラフィックキャラクタは、視聴者とインタラクションすることができる(例えば、見つめる、話しかける、聞く、タッチする、またはそれらの何らかの組み合わせ)。別の例では、LFディスプレイモジュール720は、例えば、音響受信デバイスによって記録される口頭での応答、追跡システムのカメラによって記録される物理的な動き、または感覚フィードバックシステムの圧力センサによって記録される、物理的オブジェクトに加えられる力などの応答を視聴者が提供することができる、視聴者に対するアンケートを表示し得る。図6Aで上述したホログラフィックダッシュボードと同様に、LFディスプレイモジュール720は、追跡システム(すなわち、追跡システム580)および/または感覚フィードバックシステム(すなわち、感覚フィードバックシステム570)を実装することを通じて、ユーザ入力を受信することができる。
【0168】
いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム700は、追跡システム(すなわち、追跡システム580)を含む。追跡システムは、待機列内で待っている視聴者を追跡するためのソースアセンブリおよび/またはカメラアセンブリを備え得る。追跡システムは、ビューイングボリューム内に提示されたホログラフィックコンテンツに対する、1人以上の視聴者のうちの視聴者の応答を追跡するように構成され、LFディスプレイシステム700のコントローラは、追跡された応答(例えば、視聴者の位置、視聴者の動き、視聴者のジェスチャ、視聴者の表情、視聴者の視線、および視聴者の聴覚フィードバック、何らかの他の追跡された応答、またはそれらの何らかの組み合わせ)に基づいて、提示されたホログラフィックコンテンツを更新するように構成される。追跡システムは、LFディスプレイシステム700のビューイングボリューム内の視聴者の動きを追跡する。追跡システムは、新しいホログラフィックコンテンツをレンダリングするために、視聴者の体の動きを使用することができる。いくつかの実施形態では、視聴者の体の動きは、提示されたホログラフィックコンテンツに応答したユーザ入力に対応し得る。例えば、視聴者がホログラフィックアンケートで促されるとき、視聴者は、ホログラフィックアンケート内の選択肢に指を向けることによって応答することができる。追跡システムは、ホログラフィックアンケートの選択肢のうちの1つ以上を選択したものとして、指の位置を追跡することができる。他の実施形態では、LFディスプレイシステム700のコントローラは、追跡システムによって取得された情報と、AIモデルと、を使用して、ホログラフィックコンテンツを生成する。さらなる実施形態では、追跡された視聴者の応答は、視聴者の視線を含み、LFディスプレイアセンブリは、ホログラフィックキャラクタの目を更新して、視聴者の視線とのアイコンタクトを維持するように構成される。他の実施形態では、追跡された応答は、複数の視聴者の視線を含み、LFディスプレイアセンブリは、ホログラフィックキャラクタの目を更新して、指向するアイコンタクトを複数の視聴者間で交互させるように構成される。いくつかの追加の実施形態では、追跡情報は、感覚フィードバックシステム(すなわち、感覚フィードバックシステム570)の音響受信デバイスによって記録された音声を用いて考慮され得る。LFディスプレイシステム700は、視聴者のグループ内の誰が現在話しているかをさらに識別し得、話している視聴者とアイコンタクトをとるように、ホログラフィックキャラクタの目を再レンダリングすることを決定し得る。さらに別の実施形態では、LFディスプレイシステム700は、追跡情報に応じて、追加のコンテンツをレンダリングすることができる。LFディスプレイシステム700はまた、追跡情報に従って、感覚フィードバック(例えば、触覚フィードバック、芳香フィードバック、温度フィードバック、または何らかの他のタイプの感覚フィードバック)を提供することができる。例えば、LFディスプレイアセンブリは、視聴者にタッチするように、ホログラフィックキャラクタをレンダリングすることができる。したがって、LFディスプレイアセンブリは、超音波エミッタを介して音圧波を生成して、ホログラフィックキャラクタの一部からの触覚タッチをシミュレートすることができ、および/または感覚フィードバックシステムは、ホログラフィックキャラクタの表面と一致する触覚表面を提供することによって、ホログラフィックキャラクタのタッチをシミュレートすることができる。例えば、ホログラフィックキャラクタは毛むくじゃらの怪物であり、視聴者は、毛むくじゃらの怪物にタッチしたり、タッチされたりし得る(例えば、視聴者は固く短い毛を感じるであろう)。
【0169】
いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム700は、視聴者プロファイリングモジュール(すなわち、視聴者プロファイリングモジュール528)を含む。視聴者プロファイリングモジュールは、その後の訪問での個人化されたホログラフィックコンテンツのために、遊園地の乗り物を訪れた各視聴者を記録する。視聴者プロファイリングモジュールは、ビューイングボリューム内の1人以上の視聴者のうちの視聴者を識別し、その視聴者の視聴者プロファイルを生成するように構成される。LFディスプレイシステム700のコントローラは、視聴者プロファイルに部分的に基づいて、視聴者のためのホログラフィックコンテンツを生成する。他の実施形態では、コントローラは、視聴者プロファイルと、AIモデルと、を使用して、ホログラフィックコンテンツを生成する。視聴者プロファイリングモジュールは、視聴者が待機列内で待っているときに視聴者を識別するためのセンサを含み得る。これらのセンサは、顔認識スキャナまたはカード識別スキャナを含み得る。いくつかの例では、視聴者は、リストバンドのバーコードなど、何らかの物理的識別トークンを与えられ得る。バーコードスキャナとの組み合わせで、視聴者プロファイリングモジュールは、待機列内で待っている視聴者を確実に識別することができる。視聴者プロファイルは、視聴者のホログラフィックの好み、視聴者の園内購入、視聴者のステータス、視聴者の遊園地での各乗り物の訪問頻度、各遊園地の乗り物での視聴者の待ち時間、視聴者の遊園地での1つの特定の乗り物への訪問間の頻度、視聴者に関する何らかの他の情報、またはそれらの何らかの組み合わせに関する情報を含む。いくつかの実施形態では、遊園地は、視聴者の層(例えば、常客、シーズンパス所持者、または要人(VIP))を有し得る。これらの実施形態では、追跡システム700は、(例えば、常客、シーズンパス所持者、またはVIPとしての)視聴者のステータスを追加的に決定し、その視聴者のステータスに固有のホログラフィックコンテンツを提供することができる。例えば、VIPである視聴者は、ボーナスホログラフィックコンテンツを提示され得るか、またはLFディスプレイシステム700は、VIPの視聴者のために、無料で画像をキャプチャすることができる。
【0170】
いくつかの実施形態では、視聴者プロファイリングモジュールは、識別された視聴者に別の遊園地の乗り物を提案することができる。視聴者プロファイリングモジュールは、待機列内の視聴者のおおよその待ち時間を識別することができる。次に、視聴者プロファイリングモジュールは、別の遊園地の乗り物のLFディスプレイシステムと協調して、待機列のおおよその待ち時間を比較することができる。次に、LFディスプレイシステム700は、待機列に入る後続の視聴者に、別の遊園地の乗り物の待ち時間がより短いことを提案すべきかどうかを評価し得る。追加的に、LFディスプレイシステム700は、識別された視聴者の視聴者プロファイルにアクセスすることができる。視聴者プロファイルにアクセスすると、LFディスプレイシステム700は、個人化されたホログラフィックコンテンツ、遊園地の乗車の提案、遊園地の乗物の待ち時間、またはそれらの何らかの組み合わせを含むホログラフィックコンテンツを提示する。
【0171】
いくつかの追加の実施形態では、視聴者プロファイリングモジュールは、視聴者の各々の視聴者プロファイルを構築し、視聴者の好みまたは他の視聴者の特徴を記憶することができる。視聴者プロファイルは、追跡システム、またはコントローラ(すなわち、コントローラ520)などのLFディスプレイシステム700の別の構成要素を用いて構築され、データストア(すなわち、データストア522)に記憶され得る。視聴者プロファイルは、視聴者プロファイリングモジュールによって収集されたすべてのデータを使用して、視聴者ごとに構築され得る。さらに、追跡システムまたは感覚フィードバックシステムなどの他の構成要素は、視聴者プロファイルストアに記憶されるように、データを視聴者プロファイルに提供することができる。
【0172】
LFディスプレイシステム700は、視聴者プロファイリングモジュールを利用して、遊園地の乗り物へのその後の各訪問中に、ホログラフィックコンテンツを視聴者に合わせて個人化することができる。例えば、LFディスプレイシステム700は、名前で(例えば、視覚的または音声的に)視聴者に話しかける。他の例では、LFディスプレイシステム700は、以前に生成されたホログラフィックコンテンツに対する視聴者の応答に対応するホログラフィックコンテンツを生成する。代替的に、視聴者プロファイリングモジュールを遊園地の乗り物で使用して、遊園地の乗り物を強化することができる。サファリ探検の例に続いて、待機列内の視聴者は、視聴者の動物の好みについて、LFディスプレイシステム700によって促され得る。サファリ探検では、LFディスプレイシステム600は、次に、提供されたその視聴者の動物の好みに従って、ホログラフィックコンテンツを生成することができる。
【0173】
LFディスプレイシステム700は、従来のシステムと比較して、遊園地の乗り物内にコンテンツを表示するための改善されたシステムを提供する。LFディスプレイシステム700は、ホログラフィックコンテンツを生成するためにLFディスプレイモジュール720を利用するので、LFディスプレイモジュール720が、遊園地の乗り物で従来使用されているアニマトロニクスロボットの代わりに使用され得る。アニマトロニクスロボットは、保守に費用がかかり、多くても単一のオブジェクト(例えば、遊園地の乗り物のための1つのキャラクタ)しか提示できない。しかしながら、LFディスプレイシステム700は、一連のホログラフィックコンテンツを提供する能力を有する。さらに、LFディスプレイシステム700は、従来使用されているアニマトロニクスの複雑な機械と比較して、容易に保守可能な構成要素を有する。
【0174】
遊園地の乗り物の一部として実装されるLFディスプレイシステムには複数の構成がある。図8Aは、一実施形態による、1人以上の視聴者805にホログラフィックコンテンツを提示する、遊園地の乗り物の一部として実装されるLFディスプレイシステム800の例示である。LFディスプレイシステム800は、LFディスプレイシステム500の一実施形態である。いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム800は、視聴者が一端から他端に移動させられるエンクロージャとして構築される。一実施形態では、エンクロージャは、視聴者がエンクロージャを出る出口804に近接した入口802で、視聴者がエンクロージャに入るように、例えば「C」字型に湾曲している。LF表示面は、少なくとも1つの次元で湾曲している。別の実施形態では、LFディスプレイシステム800は、1人以上の視聴者805が横断するための湾曲した経路を形成する少なくとも1つの湾曲した壁を含み、湾曲した壁は、シームレスな表面環境を形成するために一緒にタイル張りされた複数のLFディスプレイモジュールによって形成された少なくとも1つの湾曲LF表示面を含む。別の実施形態では、エンクロージャは、複数のセグメントを有する真っ直ぐな廊下であり得る。エンクロージャ全体を通じて、LFディスプレイシステム800は、ホログラフィックコンテンツを視聴者に提供する。LFディスプレイシステム800に関して、遊園地のLFディスプレイシステム800は、エンクロージャ全体にわたって(例えば、すべての壁、天井、および床上)にLFディスプレイモジュールを有するLFディスプレイアセンブリを含む湾曲したエンクロージャである。LFディスプレイシステム800は、LFディスプレイシステム500内の構成要素のうちのいずれかなど、他の様々な構成要素をさらに含み得る。一例では、LFディスプレイシステム800は、サファリ探検に対応するホログラフィックコンテンツを提供するサファリ探検として動作するように構成される。
【0175】
LFディスプレイシステム800は、遊園地の乗り物の視聴者にホログラフィックコンテンツを提供するためのLFディスプレイアセンブリを有する。LFディスプレイシステム800は、1人以上の視聴者を、エンクロージャを通って移動させて、視聴者にホログラフィックコンテンツを提供する。LFディスプレイシステム800は、様々な方法で視聴者を移動させ得る。一実施形態では、LFディスプレイシステム800は、視聴者がエンクロージャ全体を自由に移動することを可能にし得る。一例では、LFディスプレイシステム800は、視聴者が、ホログラフィックコンテンツとインタラクションしながら、LFディスプレイシステム800全体をのんびりと歩くことができる展示物に類似であり得る。別の実施形態では、LFディスプレイシステム800は、視聴者を経路に沿ってエンクロージャ全体にわたって輸送するユーザステーションを含む。車両は、1人以上の視聴者を収容し得、LFディスプレイシステム600のユーザステーション615と同様の感覚フィードバックシステムを装備され得る。いくつかの実施形態では、LFディスプレイアセンブリは、エンクロージャのすべての壁、床、および天井に統合されたLFディスプレイモジュール(例えば、LFディスプレイモジュール110および210)を備える。LFディスプレイシステム800は、ユーザステーション615に関して図6Aで上記に説明されたものと同様の方法で、ホログラフィックコンテンツでユーザステーションの一部を増強し得る。LFディスプレイシステム800は、すべての視聴者が直接の視線で見ることができるホログラフィックコンテンツを表示し得るか、またはLFディスプレイシステム800のビューイングボリュームの一部(例えば、サブボリューム)内の視聴者のみが見ることができるホログラフィックコンテンツを表示し得る。LFディスプレイシステム800はまた、他の感覚刺激を提供して、エンクロージャ全体に実装されたLFディスプレイアセンブリによって提供されるホログラフィックコンテンツを増強するための感覚フィードバックシステムを組み込むことができる。
【0176】
一実施形態では、LFディスプレイシステム800は、視聴者に対してエンクロージャの一部を効果的に遮蔽するホログラフィック壁を生成することによって、エンクロージャを仮想的にセグメント化し得る。LFディスプレイシステム800は、エンクロージャのビューイングボリューム内の各視聴者805の位置を追跡するように構成された追跡システムを備え得、提示されたホログラフィックコンテンツは、ビューイングボリュームの第1の部分(例えば、第1のセグメント806)内の第1の視聴者のための第1のホログラフィックオブジェクトと、ビューイングボリュームの第2の部分(例えば、第2のセグメント808)内の第2の視聴者のための第2のホログラフィックオブジェクトと、を含み得る。この例では、第1のホログラフィックオブジェクトは、ビューイングボリュームの第1の部分からは見え、ビューイングボリュームの第2の部分からは見えない、ホログラフィックオブジェクトボリュームの第1の部分内に提示される。他の実施形態では、第2のホログラフィックオブジェクトは、ビューイングボリュームの第2の部分からは見え、ビューイングボリュームの第1の部分からは見えない、ホログラフィックオブジェクトボリュームの第2の部分内に提示され、第1のホログラフィックオブジェクトは、第2のホログラフィックオブジェクトとは異なる。この例では、エンクロージャは、視聴者の複数のグループが一緒にエンクロージャを通って移動することを可能にし得る一方、もくろまれたホログラフィックコンテンツを各グループに提示することができる。例えば、LFディスプレイアセンブリ800は、エンクロージャと交差するホログラフィック壁およびドアを生成することによって、エンクロージャを4つのセグメントにセグメント化することができる。視聴者の1つのグループが第1のセグメント806内に移動すると、ホログラフィック壁がそのグループの後ろで閉まる。異なるセグメントに出入りする視聴者の動きは、追跡システム(すなわち、追跡システム580)によって追跡される。視聴者のグループが第1のセグメント806内に提示されたホログラフィックコンテンツのみを見ることができる時間の間。同様に、第1のセグメント806の外側の他の人は、第1のセグメント806内に提示されたホログラフィックコンテンツを知覚することができないであろう。次に、その視聴者のグループは、第2のセグメント808に輸送され、別のホログラフィック壁がそのグループの後ろで閉まる。その時、視聴者の別のグループが、第1のセグメント806内に移動され得る。エンクロージャが円形である実施形態では、エンクロージャの湾曲のために、視聴者の各グループは前のグループまたは後ろのグループを見ることができないように、視聴者のグループは、エンクロージャのある部分から次の部分に適時に移動され得る。同様に、ホログラフィックコンテンツは他のグループの直接の視線上にないため、あるグループが見ることができるホログラフィックコンテンツは、別のグループは見ることができない。サファリの例では、エンクロージャのセグメントを使用して、サファリ内の1つの位置のホログラフィック動物または風景を提示することができる。代替的に、エンクロージャのセグメントを使用して、ホログラフィック動物の異なる群れを提示することができる。
【0177】
別の実施形態では、LFディスプレイシステム800は、視聴者805の応答を追跡するように構成された追跡システム(すなわち、追跡システム580)を備える。追跡システムは、遊園地の乗り物内のホログラフィックコンテンツに対する視聴者の応答を記録することができる。LFディスプレイシステム800は、追跡システムによって取得された応答にアクセスすることと、応答を処理して、遊園地の乗物の1人以上の視聴者805のうちの視聴者を識別することと、その視聴者の視聴者プロファイルを生成することと、を行うように構成された視聴者プロファイリングモジュール(すなわち、視聴者プロファイリングモジュール528)を備える。LFディスプレイシステム800のコントローラは、視聴者プロファイルに部分的に基づいて、視聴者のためのホログラフィックコンテンツを生成するように構成される。例えば、LFディスプレイシステム800では、視聴者が第1のセグメント806を通過するときに、LFディスプレイシステム800は、視聴者の応答を記録することができる。LFディスプレイシステム800は、例えば、機械学習および/またはニューラルネットワークを含むAIモデルをさらに採用して、視聴者の好みを含む視聴者プロファイルを作成することができる。LFディスプレイシステム800は、視聴者の応答および/または学習された好みに従って、視聴者に合わせた新しいホログラフィックコンテンツを生成することができる。お化け屋敷の例では、LFディスプレイシステム800は、第1のセグメント806に提示された特定の怖いホログラフィックコンテンツに対する視聴者の反応を記録することができる。第2のセグメント808では、LFディスプレイシステム800は、怖がらせるのに非常に効果的であった(例えば、LFディスプレイシステム800の音響受信デバイスによってキャプチャされる最も大声の反応を引き出す)怖いホログラフィックコンテンツの表示を続けるか、または増やすことができ、LFディスプレイシステム800は、視聴者を怖がらせるのにそれほど効果的でなかった他のホログラフィックコンテンツの表示を止めるか、または減らすであろう。LFディスプレイシステム800は、遊園地の乗り物へのその後の訪問時にホログラフィックコンテンツを適応させるために維持され得る視聴者プロファイルに、視聴者の応答をさらに記録することができる。
【0178】
エンクロージャが湾曲している(例えば、円形の)いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム800は、動きが実際には湾曲した経路に沿っているときに、直線的に移動している錯覚を提供し得る。LFディスプレイシステム800は、少なくとも1つの湾曲したLF表示面の曲率よりも小さい曲率を有する、1人以上の視聴者805が横断するための経路を含むホログラフィックコンテンツを提示する。この例では、LFディスプレイシステム800のLFディスプレイアセンブリは、湾曲したエンクロージャを通じて直線的に移動している錯覚を生み出すためのホログラフィックコンテンツを生成する。LFディスプレイアセンブリは、LFディスプレイアセンブリ510の一実施形態である。湾曲したエンクロージャの壁(および、場合によっては、天井および/または床)は、LFディスプレイアセンブリを構成するLFディスプレイモジュールと統合される。湾曲したエンクロージャの曲率に応じて、LFディスプレイアセンブリは、曲率を相殺するために、ホログラフィックコンテンツを特定の量歪曲するホログラフィックコンテンツを生成することができる。例えば、エンクロージャは曲率のために曲がっているが、提示されたホログラフィックコンテンツは、エンクロージャの曲率に応じてオフセットされるのではなく、視聴者のより真正面にある経路を示し得る。錯覚が、視聴者にとって、より信じられるものとなるように、エンクロージャの曲率は、閾値を下回るように決定され得る。その結果、LFディスプレイアセンブリは、湾曲したエンクロージャがむしろ真直ぐなエンクロージャであると想像するように、視聴者を欺くことができる。
【0179】
視聴者が拘束されていない(例えば、エンクロージャを自由に歩き回ることができる)いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム800は、任意の物理的オブジェクトと衝突しないように、視聴者の方向を変えることができる。LFディスプレイシステム800は、LFディスプレイアセンブリを使用して、障害物を提示するホログラフィックコンテンツを生成することによって、視聴者方向を変えることができる。サファリ探検の例では、LFディスプレイアセンブリが、視聴者が木または岩を通って進むには望ましくないであろうホログラフィック木または岩をサファリ探検に提示する。別の実施形態では、LFディスプレイシステム800は、感覚フィードバックシステムを使用して、視聴者の方向を変えることができる。感覚フィードバックシステム570の考察において上述したように、感覚フィードバックシステムは、感覚刺激(例えば、可聴信号または触知可能な音圧波)を使用して、視聴者の方向を変えることができる。
【0180】
図8Bは、一実施形態による、図8AのLFディスプレイシステム800の一部の例示である。1つ以上の実施形態では、LFディスプレイシステム800の湾曲したエンクロージャは、ユーザステーションの歩道および/または軌道であり得る。これらの実施形態の1つでは、エンクロージャは、単なる歩道であり、視聴者がエンクロージャを通って自由に歩き回ることを可能にする。この例では、LFディスプレイシステム800は、視聴者が自らエンクロージャを歩いて通るお化け屋敷として構成され得る。別の実施形態では、エンクロージャは、ユーザステーションがエンクロージャの一部を通って移動するための軌道を含み得る。ユーザステーションは、図6Aを参照して上記で説明したユーザステーション615と実質的に同様であり得る。別の実施形態では、ユーザステーションは、エンクロージャの床に沿って流れる川に浮かぶボートであり得る。場合によっては、川はホログラフィックコンテンツであり、他の実施形態では、川は、エンクロージャの一部またはすべてを通って移動する物理的な水路である。図8Bの実施形態では、LFディスプレイシステム800は、視聴者をエンクロージャを通って第1の方向に移動させるユーザステーション815を含む。ユーザステーション815は、1人または複数の視聴者を少なくとも着座させることができ、フレームまたはダッシュボードを含み得る。ユーザステーション815は、異なって(例えば、サファリ探検の例におけるジープとして)見えるようにホログラフィックコンテンツを用いて変換され得る。追加の構成では、ユーザステーション815は、追加の視聴者を着座させることができる。いくつかの実施形態では、視聴者は、ユーザステーション815に対して何らかの制御を行うことができる。LFディスプレイシステム800は、(例えば、感覚フィードバックシステム570、追跡システム580を介して)視聴者入力を受信することができるホログラフィックダッシュボードを生成し得る。次に、視聴者は、必要に応じて、ユーザステーション815を発車または停止することができる。サファリ探検の例では、視聴者は、サファリジープを停止して、周囲のホログラフィックコンテンツを探索するタイミングを選択し得る。遊園地の乗り物はまた、各ユーザステーション815間にいくらかの分離があるように、ある頻度でユーザステーションを配備することができる。いくつかの実施形態では、エンクロージャは、軌道上のユーザステーションを有するセグメント、および歩き回るためのセグメントを含み得る。サファリア探検の例では、エンクロージャの一部は、エンクロージャに沿って視聴者を輸送するサファリジープとして見えるユーザステーション(例えば、ユーザステーション815)を有する。他の部分では、エンクロージャは、ユーザステーションを有さず、視聴者は、その部分内を自由に歩く。エンクロージャの一部またはすべては、遊園地の乗り物の視聴者に向けて、ホログラフィックオブジェクト825を含むホログラフィックコンテンツを生成するためのLFディスプレイモジュール820(LFディスプレイモジュール110および210の実施形態)で覆われている。
【0181】
一実施形態では、LFディスプレイシステム800は、視聴者805の各々が見ることができる変化するホログラフィックコンテンツを生成する。これらの実施形態では、LFディスプレイシステム800は、ユーザステーション815上の視聴者805だけが見ることができるホログラフィックオブジェクト825を生成することができる。LFディスプレイシステム800の異なる部分にいる他の視聴者805は、他のホログラフィックコンテンツを提示され得る。これは、遊園地の乗り物が、常にその遊園地の乗り物を通って移動する1人以上の視聴者の複数の波を有するときに、その遊園地の乗り物を運用するための利点である。さらに、視聴者の各波に固有のホログラフィックコンテンツを生成することが可能であることにより、視聴者の各波に合わせて遊園地の乗り物を調整する容易な方法が提供される。遊園地の乗り物を調整する従来の方法は、遊園地の乗り物を再プログラミングするのに何時間も、または何日も要する可能性がある。しかしながら、LFディスプレイシステム800を使用すると、遊園地の乗り物は、視聴者に提供されるホログラフィックコンテンツを容易に調整し得る。他の従来のシステムはまた、エンクロージャ全体に物理的な装飾および/またはアニマトロニクスを組み込む。物理的な装飾および/またはアニマトロニクスは、保守が難しく、簡単に交換することができない。LFディスプレイシステム800は、ホログラフィックコンテンツが容易にレンダリングまたは調整され得る点で、より優れている。同様に、LFディスプレイシステム800は、保守および修理のための時間および労力を削減する。
【0182】
LFディスプレイシステム800はまた、エンクロージャ内の視聴者の位置を追跡する追跡システムを含み得る。LFディスプレイシステム800は、追跡情報に部分的に基づいて、各視聴者に合わせてカスタマイズされた1つ以上のホログラフィックオブジェクトを提示することができる。このように、互いに少なくとも閾値距離(例えば、数フィート)にある視聴者は、完全に異なるホログラフィックコンテンツを見ることができる。例えば、LFディスプレイシステム800は、視聴者の各々の位置を追跡し、ホログラフィックオブジェクトが提示されるであろう場所に対する視聴者の追跡された位置に基づいて、視聴者に見えるべきホログラフィックオブジェクトの視点を決定する。LFディスプレイシステム800は、LFディスプレイモジュールの特定のピクセルから光を選択的に放出し、特定のピクセルは、決定された視点に対応する。したがって、互いに接近している異なる視聴者が、完全に異なるホログラフィックコンテンツを同時に提示され得る。例えば、ある視聴者は、宇宙に関連するホログラフィックオブジェクトを表示され得る一方、別の視聴者は、サファリに関連するホログラフィックオブジェクトを同時に提示される。
【0183】
いくつかの実施形態では、LFディスプレイシステム800は、視聴者の特徴に部分的に基づいて、ホログラフィックコンテンツをカスタマイズすることができる。例えば、視聴者に提示されるホログラフィックコンテンツは、すべて共通のテーマ(例えば、サファリまたは宇宙)を共有し得るが、特定のコンテンツが、視聴者の特徴に対する部分的に基づいて、調整され得る。例えば、大人は、R指定版の水牛を殺しているライオンが提示され得る一方、子供は、G指定版が提示される。対照的に、従来のシステムでこのような個別化したコンテンツを提供するには、視聴者が個々のAR/VRヘッドセットを有する必要がある。
【0184】
追加の構成情報
本開示の実施形態の前述の説明は、例示の目的で提示されたものであり、網羅的であること、または開示を、開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。関連技術の当業者は、上記の開示に照らして、多くの修正および変形が可能であることを理解することができる。
【0185】
本明細書のいくつかの部分は、情報に対する操作のアルゴリズムおよび記号表現の観点から、本開示の実施形態を説明している。これらのアルゴリズムの説明および表現は、データ処理分野の当業者によって、自らの作業の本質を他の当業者に効果的に伝えるために一般的に使用される。これらの操作は、機能的、計算的、または論理的に説明される一方、コンピュータプログラムまたは等価な電気回路、マイクロコードなどによって実装されることが理解される。さらに、これらの操作の配置を、一般性を損なうことなく、モジュールと呼ぶことが場合によっては好都合であることも判明している。説明された操作およびそれらの関連付けられたモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組合せにおいて具現化され得る。
【0186】
本明細書に記載の工程、操作、またはプロセスのうちのいずれかが、1つ以上のハードウェアまたはソフトウェアモジュールを使用して、単独で、または他のデバイスと組合せて、実行または実装され得る。一実施形態では、ソフトウェアモジュールは、説明された工程、操作、またはプロセスのうちのいずれかまたはすべてを実行するために、コンピュータプロセッサによって実行され得るコンピュータ・プログラムコードを含むコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品で実装される。
【0187】
本開示の実施形態はまた、本明細書の操作を実行するための装置に関し得る。この装置は、要求された目的のために特別に構築され得、および/または、コンピュータに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動または再構成される汎用コンピューティングデバイスを備え得る。そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステムバスに結合され得る、非一時的な有形のコンピュータ可読記憶媒体、または電子命令を記憶するために好適な任意のタイプの媒体に記憶され得る。さらに、本明細書で言及される任意のコンピューティングシステムは、単一のプロセッサを含み得るか、またはコンピューティング能力を高めるために複数のプロセッサ設計を採用するアーキテクチャであり得る。
【0188】
本開示の実施形態はまた、本明細書に記載のコンピューティングプロセスによって生み出される製品に関し得る。そのような製品は、コンピューティングプロセスから生じる情報であって、その情報が非一時的な有形のコンピュータ可読記憶媒体に記憶される、情報を含み得、また本明細書に記載のコンピュータプログラム製品または他のデータの組合せの任意の実施形態を含み得る。
【0189】
最後に、本明細書で使用される言語は、主に読み易さおよび教示目的のために選択されており、本発明の主題を画成または制限するように選択されていないことがある。したがって、本開示の範囲は、この発明を実施するための形態によってではなく、本明細書に基づく出願に関して発行される任意の請求項によって限定されることが意図される。したがって、実施形態の開示は、以下の特許請求の範囲に記載される本開示の範囲を例示することを意図するが、限定することを意図しない。
[項目1]
ライトフィールド(LF)ディスプレイシステムであって、
ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されたコントローラと、
遊園地の乗り物の1つ以上のLFディスプレイモジュールのビューイングボリューム内に位置する1人以上の視聴者に、ホログラフィックオブジェクトボリューム内の前記ホログラフィックコンテンツを提示するように構成されている前記1つ以上のLFディスプレイモジュールを備えるLFディスプレイアセンブリと、を備える、ライトフィールド(LF)ディスプレイシステム。
[項目2]
前記ホログラフィックコンテンツが提示されるときに、感覚フィードバックを提供するように構成されている少なくとも1つの感覚フィードバックデバイスを備える感覚フィードバックシステムをさらに備える、項目1に記載のLFディスプレイシステム。
[項目3]
前記感覚フィードバックが、触覚フィードバック、音声フィードバック、芳香フィードバック、温度フィードバック、またはそれらの任意の組み合わせを含む、項目2に記載のLFディスプレイシステム。
[項目4]
前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者に関する情報を取得するように構成されている1つ以上の追跡デバイスを備える追跡システムをさらに備え、
前記コントローラが、前記追跡システムによって取得された前記情報に部分的に基づいて、前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者のための前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目1に記載のLFディスプレイシステム。
[項目5]
前記追跡システムによって取得された前記情報が、前記視聴者の位置、前記視聴者の動き、前記視聴者のジェスチャ、前記視聴者の表情、前記視聴者の年齢、前記視聴者の性別、および前記視聴者によって着用されている衣類の一点の識別のうちのいずれかを含む、項目4に記載のLFディスプレイシステム。
[項目6]
前記コントローラが、前記追跡システムによって取得された前記情報と、人工知能モデルと、を使用して、前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目4に記載のLFディスプレイシステム。
[項目7]
視聴者プロファイリングモジュールであって、
前記追跡システムによって取得された前記情報にアクセスすることと、
前記情報を処理して、前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者のうちの視聴者を識別することと、
前記視聴者の視聴者プロファイルを生成することと、を行うように構成された、視聴者プロファイリングモジュールをさらに備え、
前記コントローラが、前記視聴者プロファイルに部分的に基づいて、前記視聴者のための前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目4に記載のLFディスプレイシステム。
[項目8]
前記コントローラが、前記視聴者プロファイルと、人工知能モデルと、を使用して、前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目7に記載のLFディスプレイシステム。
[項目9]
前記視聴者プロファイリングモジュールが、
前記視聴者のソーシャルメディアアカウントからの情報を使用して、前記視聴者プロファイルを更新するようにさらに構成されており、
前記コントローラが、前記更新された視聴者プロファイルに部分的に基づいて、前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目7に記載のLFディスプレイシステム。
[項目10]
前記コントローラが、前記更新された視聴者プロファイルと、人工知能モデルと、を使用して、前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目9に記載のLFディスプレイシステム。
[項目11]
視聴者プロファイリングモジュールであって、
前記追跡システムによって取得された前記情報にアクセスすることと、
前記情報を処理して、前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者を識別することと、
前記1人以上の視聴者の集約視聴者プロファイルを生成することと、を行うように構成された、視聴者プロファイリングモジュールをさらに備え、
前記コントローラが、前記集約視聴者プロファイルに部分的に基づいて、前記1人以上の視聴者のための前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目4に記載のLFディスプレイシステム。
[項目12]
前記視聴者プロファイリングモジュールが、
前記1人以上の視聴者の少なくとも1つ以上のソーシャルメディアアカウントからの情報を使用して、前記集約視聴者プロファイルを更新するようにさらに構成されており、
前記コントローラが、前記更新された集約視聴者プロファイルに部分的に基づいて、ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目11に記載のLFディスプレイシステム。
[項目13]
前記視聴者によって占有されるように、かつ前記1つ以上のLFディスプレイモジュールに対して移動するように構成されたユーザステーションをさらに備え、
前記コントローラが、前記ユーザステーションと1つ以上のLFディスプレイモジュールとの間の相対的な動きに部分的に基づいて、ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目1に記載のLFディスプレイシステム。
[項目14]
前記ユーザステーションが、移動するように構成されており、前記1つ以上のLFディスプレイモジュールが、静止している、項目13に記載のLFディスプレイシステム。
[項目15]
前記ユーザステーションが、モータ制御椅子、モータ制御ベンチ、モータ制御スツール、モータ制御カート、台車、車両、モータ制御床、またはモータ制御プラットフォームのうちの少なくとも1つを含む、項目14に記載のLFディスプレイシステム。
[項目16]
前記1つ以上のLFディスプレイモジュールが、移動するように構成されており、前記ユーザステーションが、静止している、項目13に記載のLFディスプレイシステム。
[項目17]
前記遊園地の乗り物の前記提示されたホログラフィックコンテンツが、ホログラフィックキャラクタを含む、項目1に記載のLFディスプレイシステム。
[項目18]
前記ホログラフィックキャラクタが提示されるときに、感覚フィードバックを提供するように構成されている少なくとも1つの感覚フィードバックデバイスを備える感覚フィードバックシステムをさらに備える、項目17に記載のLFディスプレイシステム。
[項目19]
前記感覚フィードバックが、触覚フィードバック、音声フィードバック、芳香フィードバック、温度フィードバック、またはそれらの任意の組み合わせを含む、項目18に記載のLFディスプレイシステム。
[項目20]
前記触覚フィードバックが、前記1人以上の視聴者がタッチを介してインタラクションし得る前記ホログラフィックキャラクタの表面と一致する触覚表面を提供するように構成されている、項目19に記載のLFディスプレイシステム。
[項目21]
前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者に関する情報を取得するように構成されている1つ以上の追跡デバイスを備える追跡システムをさらに備え、
前記コントローラが、前記追跡システムによって取得された前記情報に基づいて、前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者のための前記ホログラフィックキャラクタを生成するように構成されている、項目17に記載のLFディスプレイシステム。
[項目22]
前記追跡システムによって取得された前記情報が、前記視聴者の位置、前記視聴者の動き、前記視聴者のジェスチャ、前記視聴者の表情、前記視聴者の視線、視聴者の年齢、前記視聴者の性別、前記視聴者によって着用されている衣類の一点の識別、および前記視聴者の聴覚フィードバックのうちのいずれかを含む、項目21に記載のLFディスプレイシステム。
[項目23]
前記視聴者の前記追跡情報が、前記視聴者の前記視線を含み、前記LFディスプレイアセンブリが、前記ホログラフィックキャラクタの目を更新して、前記視聴者の前記視線とのアイコンタクトを維持するように構成されている、項目21に記載のLFディスプレイシステム。
[項目24]
前記1人以上の視聴者が、第1の視聴者および第2の視聴者を含み、追跡された応答が、前記第1の視聴者および前記第2の視聴者の前記視線を含み、前記LFディスプレイアセンブリが、前記ホログラフィックキャラクタの目を更新して、指向するアイコンタクトを前記第1の視聴者と前記第2の視聴者との間で交互させるように構成されている、項目21に記載のLFディスプレイシステム。
[項目25]
前記コントローラが、前記追跡システムによって取得された前記情報と、人工知能モデルと、を使用して、前記ホログラフィックキャラクタを生成するように構成されている、項目21に記載のLFディスプレイシステム。
[項目26]
視聴者プロファイリングモジュールであって、
前記追跡システムによって取得された前記情報にアクセスすることと、
前記情報を処理して、前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者のうちの視聴者を識別することと、
前記視聴者の視聴者プロファイルを生成することと、を行うように構成された、視聴者プロファイリングモジュールをさらに備え、
前記コントローラが、前記視聴者プロファイルに部分的に基づいて、前記視聴者のための前記ホログラフィックキャラクタを生成するように構成されている、項目21に記載のLFディスプレイシステム。
[項目27]
前記コントローラが、前記視聴者プロファイルと、人工知能モデルと、を使用して、前記ホログラフィックキャラクタを生成するように構成されている、項目26に記載のLFディスプレイシステム。
[項目28]
前記視聴者プロファイリングモジュールが、
前記視聴者のソーシャルメディアアカウントからの情報を使用して、前記視聴者プロファイルを更新するようにさらに構成されており、
前記コントローラが、前記更新された視聴者プロファイルに部分的に基づいて、前記ホログラフィックキャラクタを生成するように構成されている、項目26に記載のLFディスプレイシステム。
[項目29]
前記コントローラが、前記更新された視聴者プロファイルと、人工知能モデルと、を使用して、前記ホログラフィックキャラクタを生成するように構成されている、項目28に記載のLFディスプレイシステム。
[項目30]
複数のLFディスプレイモジュールによって形成されている少なくとも1つのLF表示面を有するエンクロージャをさらに備え、前記複数のLFディスプレイモジュールが、前記1つ以上のLFディスプレイモジュールのうちの少なくとも1つを含み、
前記エンクロージャが、前記1人以上の視聴者にホログラフィックコンテンツを提示するための前記ビューイングボリュームを囲んでいる、項目1に記載のLFディスプレイシステム。
[項目31]
前記複数のLFディスプレイモジュールが一緒にタイル張りされて、シームレスな表面環境を形成している、項目30に記載のLFディスプレイシステム。
[項目32]
前記複数のLFディスプレイモジュールが、壁、床、天井、またはそれらの何らかの組み合わせに一致する、項目31に記載のLFディスプレイシステム。
[項目33]
ホログラフィックコンテンツが前記エンクロージャよりも大きいシミュレートされた環境を作成するように、前記ホログラフィックオブジェクトボリュームが、前記少なくとも1つのLF表示面の平面の後ろに延在する、項目30に記載のLFディスプレイシステム。
[項目34]
前記エンクロージャが、
前記1人以上の視聴者によって占有されるように構成されたユーザステーションを含み、前記ユーザステーションが、椅子、ベンチ、スツール、カート、台車、車両、スタンディングコンソール、またはそれらの何らかの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、項目30に記載のLFディスプレイシステム。
[項目35]
前記ユーザステーションが、前記エンクロージャ内の経路に沿って移動する、項目34に記載のLFディスプレイシステム。
[項目36]
前記エンクロージャが、
前記ユーザステーションのダッシュボード表示面を備え、前記ダッシュボード表示面が、LFディスプレイアセンブリを備え、
前記LFディスプレイアセンブリが、二次元オブジェクト、三次元オブジェクト、制御ボタン、制御スイッチ、制御ダイヤル、ステアリング制御インターフェース、インストルメントクラスタ、ボリューム制御インターフェース、コンピュータインターフェース、シフター、何らかの他の制御インターフェース、またはそれらの何らかの組み合わせからなる前記ホログラフィックコンテンツから選択される少なくとも1つのホログラフィックオブジェクトを提示する、項目34に記載のLFディスプレイシステム。
[項目37]
前記ホログラフィックコンテンツが提示されるときに、感覚フィードバックを提供するように構成されている少なくとも1つの感覚フィードバックデバイスを備える感覚フィードバックシステムをさらに備える、項目30に記載のLFディスプレイシステム。
[項目38]
前記感覚フィードバックが、動きフィードバック、触覚フィードバック、音声フィードバック、芳香フィードバック、温度フィードバック、またはそれらの任意の組み合わせを含む、項目37に記載のLFディスプレイシステム。
[項目39]
前記LFディスプレイアセンブリが、前記LFディスプレイアセンブリの局所領域内に触覚表面を生成するようにさらに構成されている、項目37に記載のLFディスプレイシステム。
[項目40]
前記触覚表面が、前記1つ以上のホログラフィックオブジェクトのうちの少なくとも1つの表面と一致する、項目39に記載のLFディスプレイシステム。
[項目41]
前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者に関する情報を取得するように構成されている1つ以上の追跡デバイスを備える追跡システムをさらに備え、
前記コントローラが、前記追跡システムによって取得された前記情報に基づいて、前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者のための前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目30に記載のLFディスプレイシステム。
[項目42]
前記追跡システムによって取得された前記情報が、前記視聴者の位置、前記視聴者の動き、前記視聴者のジェスチャ、前記視聴者の表情、前記視聴者の視線、視聴者の年齢、前記視聴者の性別、前記視聴者よって着用されている衣類の一点の識別、および前記視聴者の聴覚フィードバックのうちのいずれかを含む、項目41に記載のLFディスプレイシステム。
[項目43]
前記視聴者の前記追跡情報が、前記視聴者の前記視線を含み、前記LFディスプレイアセンブリが、前記ジェスチャに基づいて、動作を実行するように構成されている、項目41に記載のLFディスプレイシステム。
[項目44]
前記動作が、ホログラフィックオブジェクトを調整すること、制御インターフェースを調整すること、前記1つ以上のホログラフィックオブジェクトの配置を調整すること、またはそれらの何らかの組み合わせを含む、項目43に記載のLFディスプレイシステム。
[項目45]
前記追跡システムが、前記LFディスプレイアセンブリの一部であり、前記LFディスプレイアセンブリが、同時に、ホログラフィックオブジェクトを投影し、前記LF表示面に隣接する局所領域からの光を感知する双方向LF表示面を有する少なくとも1つのLFディスプレイモジュールを含む、項目41に記載のLFディスプレイシステム。
[項目46]
前記コントローラが、前記追跡システムによって取得された前記情報と、人工知能モデルと、を使用して、前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目41に記載のLFディスプレイシステム。
[項目47]
視聴者プロファイリングモジュールであって、
前記追跡システムによって取得された前記情報にアクセスすることと、
前記情報を処理して、前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者のうちの視聴者を識別することと、
前記視聴者の視聴者プロファイルを生成することと、を行うように構成された、視聴者プロファイリングモジュールをさらに備え、
前記コントローラが、前記視聴者プロファイルに部分的に基づいて、前記視聴者のための前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目41に記載のLFディスプレイシステム
[項目48]
前記コントローラが、前記視聴者プロファイルと、人工知能モデルと、を使用して、前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目47に記載のLFディスプレイシステム。
[項目49]
前記視聴者プロファイリングモジュールが、
前記視聴者のソーシャルメディアアカウントからの情報を使用して、前記視聴者プロファイルを更新するようにさらに構成されており、
前記コントローラが、前記更新された視聴者プロファイルに部分的に基づいて、前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目47に記載のLFディスプレイシステム。
[項目50]
前記コントローラが、前記更新された視聴者プロファイルと、人工知能モデルと、を使用して、前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目49に記載のLFディスプレイシステム。
[項目51]
前記LF表示面が、少なくとも1つの次元で湾曲している、項目30に記載のLFディスプレイシステム。
[項目52]
前記エンクロージャの前記ビューイングボリューム内の各視聴者の位置を追跡するように構成された追跡システムをさらに備え、
前記提示されたホログラフィックコンテンツが、前記ビューイングボリュームの第1の部分内の第1の視聴者のための第1のホログラフィックオブジェクトと、前記ビューイングボリュームの第2の部分内の第2の視聴者のための第2のホログラフィックオブジェクトと、を含み、前記第1のホログラフィックオブジェクトが、前記ビューイングボリュームの前記第1の部分からは見えて、前記ビューイングボリュームの前記第2の部分からは見えない前記ホログラフィックオブジェクトボリュームの第1の部分内に提示される、項目30に記載のLFディスプレイシステム。
[項目53]
前記第2のホログラフィックオブジェクトが、前記ビューイングボリュームの前記第2の部分からは見えて、前記ビューイングボリュームの前記第1の部分からは見えない前記ホログラフィックオブジェクトボリュームの第2の部分内に提示され、前記第1のホログラフィックオブジェクトが、前記第2のホログラフィックオブジェクトとは異なる、項目52に記載のLFディスプレイシステム。
[項目54]
前記1人以上の視聴者が横断するための湾曲した経路を形成する少なくとも1つの湾曲した壁をさらに備え、
前記少なくとも1つの湾曲した壁が、一緒にタイル張りされて前記シームレスな表面環境を形成する前記複数のLFディスプレイモジュールによって形成される少なくとも1つの湾曲したLF表示面を備え、前記複数のLFディスプレイモジュールが、前記1つ以上のLFディスプレイモジュールのうちの少なくとも1つを含む、項目30に記載のLFディスプレイシステム。
[項目55]
前記提示されたホログラフィックコンテンツが、前記少なくとも1つの湾曲したLF表示面の曲率よりも小さい曲率を有する、前記1人以上の視聴者が横断するための経路を含む、項目54に記載のLFディスプレイシステム。
[項目56]
第1のセグメントと、前記第1のセグメントに隣接する第2のセグメントと、を備えるエンクロージャをさらに備え、前記第1のセグメントが、前記ビューイングボリュームの第1の部分と、前記ホログラフィックオブジェクトボリュームの第1の部分と、を囲み、
前記提示されたホログラフィックコンテンツが、前記ビューイングボリュームの前記第1の部分内の第1の視聴者のための第1のホログラフィックオブジェクトを含み、前記第1のホログラフィックオブジェクトが、前記ホログラフィックオブジェクトボリュームの前記第1の部分内に提示され、前記第2のセグメント内の前記ビューイングボリュームの前記第2の部分からは見えない、項目30に記載のLFディスプレイシステム。
[項目57]
前記視聴者の応答を追跡するように構成された追跡システムと、
視聴者プロファイリングモジュールであって、
前記追跡システムによって取得された前記応答にアクセスすることと、
前記応答を処理して、前記遊園地の乗り物の前記1人以上の視聴者のうちの視聴者を識別することと、
前記視聴者の視聴者プロファイルを生成することと、を行うように構成された、視聴者プロファイリングモジュールと、をさらに備え、
前記コントローラが、前記視聴者プロファイルに部分的に基づいて、前記視聴者のための前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目56に記載のLFディスプレイシステム。
[項目58]
ライトフィールド(LF)ディスプレイシステムであって、
ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されたコントローラと、
遊園地の待機列の1つ以上のLFディスプレイモジュールのビューイングボリューム内に位置する1人以上の視聴者に、ホログラフィックオブジェクトボリューム内の前記ホログラフィックコンテンツを提示するように構成されている前記1つ以上のLFディスプレイモジュールを備えるLFディスプレイアセンブリと、を備える、ライトフィールド(LF)ディスプレイシステム。
[項目59]
前記ビューイングボリュームが、ビューイングサブボリュームを含み、LFディスプレイモジュールが、前記ホログラフィックコンテンツを前記ビューイングサブボリューム内に位置する視聴者に提示し、前記提示されたホログラフィックコンテンツが、前記ビューイングサブボリュームの内側からは見え、前記ビューイングサブボリュームの外側からは見えない、項目58に記載のLFディスプレイシステム。
[項目60]
前記ビューイングボリューム内の前記提示されたホログラフィックコンテンツに対する、前記1人以上の視聴者のうちの視聴者の応答を追跡するように構成された追跡システムをさらに備え、
前記コントローラが、前記追跡された応答に基づいて、前記提示されたホログラフィックコンテンツを更新するように構成されている、項目58に記載のLFディスプレイシステム。
[項目61]
前記追跡システムによって取得された前記追跡された応答が、前記視聴者の位置、前記視聴者の動き、前記視聴者のジェスチャ、前記視聴者の表情、前記視聴者の視線、および前記視聴者の聴覚フィードバックのうちのいずれかを含む、項目60に記載のLFディスプレイシステム。
[項目62]
前記コントローラが、前記追跡システムによって取得された前記情報と、人工知能モデルと、を使用して、前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目60に記載のLFディスプレイシステム。
[項目63]
前記提示されたホログラフィックコンテンツがホログラフィックキャラクタを含む、項目60に記載のLFディスプレイシステム。
[項目64]
前記視聴者の前記追跡された応答が、前記視聴者の前記視線を含み、前記LFディスプレイアセンブリが、前記ホログラフィックキャラクタの目を更新して、前記視聴者の前記視線とのアイコンタクトを維持するように構成されている、項目63に記載のLFディスプレイシステム。
[項目65]
前記1人以上の視聴者が、第1の視聴者および第2の視聴者を含み、前記追跡された応答が、前記第1の視聴者および前記第2の視聴者の前記視線を含み、前記LFディスプレイアセンブリが、前記ホログラフィックキャラクタの目を更新して、指向するアイコンタクトを前記第1の視聴者と前記第2の視聴者との間で交互させるように構成されている、項目63に記載のLFディスプレイシステム。
[項目66]
視聴者プロファイリングモジュールであって、
前記ビューイングボリューム内の前記1人以上の視聴者のうちの視聴者を識別することと、前記視聴者の視聴者プロファイルを生成することと、を行うように構成された、視聴者プロファイリングモジュールをさらに備え、
前記コントローラが、前記視聴者プロファイルに部分的に基づいて、前記視聴者のための前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目58に記載のLFディスプレイシステム。
[項目67]
前記コントローラが、前記視聴者プロファイルと、人工知能モデルと、を使用して、前記ホログラフィックコンテンツを生成するように構成されている、項目66に記載のLFディスプレイシステム。
[項目68]
前記視聴者プロファイルが、前記視聴者のホログラフィックコンテンツの好み、前記視聴者の園内購入、前記視聴者のステータス、前記視聴者が遊園地内の各乗り物を訪問する頻度、各遊園地の乗り物のための前記視聴者の待ち時間、前記視聴者の前記遊園地での1つの特定の乗り物への訪問間の頻度、またはそれらの何らかの組み合わせに関する情報を含む、項目66に記載のLFディスプレイシステム。
[項目69]
前記提示されたホログラフィックコンテンツが、個人化されたホログラフィックコンテンツ、遊園地の乗り物の提案、遊園地の乗り物の待ち時間、またはそれらの何らかの組み合わせを含む、項目66に記載のLFディスプレイシステム。

図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B