(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】医療用/歯科用ハンドピース
(51)【国際特許分類】
A61C 19/00 20060101AFI20240116BHJP
A61B 1/24 20060101ALI20240116BHJP
A61C 5/50 20170101ALI20240116BHJP
A61C 5/40 20170101ALI20240116BHJP
【FI】
A61C19/00 Z
A61B1/24
A61C5/50
A61C5/40
(21)【出願番号】P 2023502946
(86)(22)【出願日】2021-07-15
(86)【国際出願番号】 US2021041722
(87)【国際公開番号】W WO2022015911
(87)【国際公開日】2022-01-20
【審査請求日】2023-05-29
(32)【優先日】2020-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523320227
【氏名又は名称】シアクト・インターナショナル, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110003926
【氏名又は名称】弁理士法人イノベンティア
(72)【発明者】
【氏名】チャン、 ジェフリー、 ウェン ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ブルーダー、 ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】クットレー、 セルジオ
(72)【発明者】
【氏名】キシェン、 アニル
【審査官】寺澤 忠司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0290397(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102006007316(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 1/00-1/18
A61C 5/40,5/50
A61C 19/00
A61B 1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用/歯科用ハンドピースであって、
基部、中央部、遠位部、及び前記遠位部の端部にあるヘッドを有するハウジングであって、前記遠位部が第1の軸を画定し、前記ヘッドが第2の軸に沿って配置された第1の軸方向端部及び第2の軸方向端部を有し、前記第1の軸が前記第2の軸と交差し、前記ヘッドが前記第2の軸方向端部に開口部を画定する底面をさらに含むハウジングと、
出力シャフトを有するモータであって、前記モータが、前記出力シャフトが回転又は往復運動する活性化モードと、前記出力シャフトが回転も往復運動もしない不活性化モードとの間で選択的に切り替え可能なモータと、
前記モータによって作動可能に駆動される出力シャフトギヤと、
光源であって、前記光源が、光を生成する活性化モードと、前記光源が光を生成しない不活性化モードとの間で選択的に切り替え可能な1つ以上の光生成要素を含む光源と、
前記ヘッドに対して回転するように前記ハンドピースの前記ヘッドに取り付けられたライトガイドホルダであって、前記ライトガイドホルダが、第1の軸方向端部及び第2の軸方向端部を有する胴体と、前記出力シャフトギヤと噛み合うように形状及び構成されたギヤ部と、前記ライトガイドホルダの前記胴体の前記第2の軸方向端部から前記第1の軸方向端部に向かって延び、少なくとも前記ライトガイドホルダの前記胴体の前記第2の軸方向端部で開放される軸方向通路と、を含み、前記ライトガイドホルダは、前記軸方向通路からライトガイドを取り外し可能に受容するように構成され、前記ライトガイドは
前記モータが活性化すると前記ライトガイドホルダによって駆動され、前記軸方向通路は、前記ヘッドの前記底面の前記開口部と軸方向に整列し、これによって前記光源が活性化すると、前記光源からの光が、前記ライトガイドホルダの前記第1の
軸方向端部から前記ライトガイドホルダの前記通路内及び前記通路を介して軸方向に向けられるように前記光源が構成されたライトガイドホルダと、
前記ライトガイドホルダ及び前記出力シャフトギヤは、前記出力シャフトギヤが前記ライトガイドホルダの歯と噛み合うように、前記モータが活性化すると、前記ライトガイドホルダは前記出力シャフトギヤによって駆動されるように前記ハウジングに配置されることと、
前記ハンドピースのための電気回路であって、前記電気回路が、前記モータ、前記光源、及び少なくとも1つのスイッチを含み、これにより、前記ハンドピースが、(1)前記モータのみ活性化、(2)前記光源のみ活性化、及び(3)前記モータと前記光源の両方が活性化、の3つのモードで作動可能な電気回路と、
を含む、医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項2】
前記光源は、前記光源によって出力される光の波長及び/又は強度を変更するように構成される、請求項1に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項3】
前記光源は、複数の別個の光生成要素を含み、前記電気回路は、前記別個の光生成要素の1つだけを選択的に活性化する、又は前記別個の光生成要素の2つ以上を選択的に活性化するように構成される、請求項2に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項4】
前記複数の別個の光生成要素は、異なる波長で光を放射する少なくとも2つの光生成要素を含む、請求項3に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項5】
前記複数の別個の光生成要素は、同一の波長で光を放射する少なくとも2つの光生成要素を含む、請求項3に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項6】
前記ハンドピースは、前記モータによって駆動されるように前記モータ出力シャフトに作動可能に接続された被駆動出力シャフトをさらに含み、前記出力シャフトギヤは、前記モータから離間した前記被駆動出力シャフトの端部に近接し、前記出力シャフトギヤは、前記第1の軸を中心に回転可能であり、
前記ライトガイドホルダは、前記第2の軸を中心に回転可能である、請求項1に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項7】
前記ハンドピースは、前記出力シャフト軸
に垂直な平面内に円弧を画定する第1の軸受面及び前記ヘッドの前記底面から離間した第2の軸受面を含み、前記出力シャフトギヤは、前記第1の軸受面に対して回転する肩部を画定し、前記第2の軸受面は
、円筒形であり、前記ライトガイドホルダの前記胴体の前記第1の軸方向端部を回転可能に受容するような大きさである、請求項6に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項8】
前記ハンドピースは、前記ハンドピースの前記ヘッドに受容されたギヤカバーを含み、
前記ギヤカバーは、第1の軸方向端部及び第2の軸方向端部を有し、前記ギヤカバーは、前記第1の軸受面及び前記第2の軸受面を画定し、前記ギヤカバーは、前記ライトガイドホルダを受容する前記ギヤカバーの前記第2の軸方向端部で開放され、前記ギヤカバーは、前記ライトガイドホルダの前記通路と位置合わせられた前記第1の軸方向端部で開口部を画定する上面を有し、前記光源は、前記ギヤカバーの前記開口部を介して照明を導くように配置される、請求項7に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項9】
前記モータと前記被
駆動出力シャフトとの間に配置されたギヤボックスアセンブリを含み、前記ギヤボックスアセンブリは、所望のトルク及び速度で前記モータによって出力されるトルクを減少させ、速度を増加させる複数の噛み合うギヤを含む、請求項6に記載の医療用/歯科用装置。
【請求項10】
前記医療用/歯科用ハンドピースは、前記ヘッド内の第1の軸受面及び第2の軸受面を含み、前記第1の軸受面及び第2の軸受面は、前記ヘッド内の前記ライトガイドホルダ及び前記出力シャフトギヤを配置し、前記出力シャフトギヤと噛み合う前記ライトガイドホルダの前記ギヤ部を維持するように大きさ及び形状が定められる、請求項1に記載の医療用/歯科用装置。
【請求項11】
医療用/歯科用ハンドピースであって、
基部、中央部、遠位部、及びヘッドを有するハウジングであって、前記ヘッドが開口部を画定する底面を含むハウジングと、
出力シャフトを有するモータであって、前記モータが、前記出力シャフトが回転又は往復運動する活性化モードと、前記出力シャフトが回転も往復運動もしない不活性化モードとの間で選択的に切り替え可能なモータと、
前記モータによって作動可能に駆動される出力シャフトギヤと、
光源であって、前記光源が、光を生成する活性化モードと、前記光源が光を生成しない不活性化モードとの間で選択的に切り替え可能な1つ以上の光生成要素を含む光源と、
前記ヘッドに対して回転するように前記ハンドピースの前記ヘッドに取り付けられたライトガイドホルダであって、前記ライトガイドホルダが、スリーブ及び前記スリーブ上の円周フランジを含み、前記円周フランジが、ライトガイドホルダギヤを画定する前記フランジの一表面上に歯を有し、前記スリーブが、前記ヘッド
の底面の前記開口部及び前記光源と軸方向に整列される通路を画定し、活性化すると前記光源からの光は、前記スリーブにおける前記通路上から前記ライトガイドホルダの前記通路内及び前記通路を介して向けられるライトガイドホルダと、
前記ライトガイドホルダ及び前記出力シャフトギヤは、前記出力シャフトギヤが前記ライトガイドホルダの歯と噛み合うように、前記モータが活性化すると、前記ライトガイドホルダは前記出力シャフトギヤによって駆動されるように前記ハウジングに配置されることと、
前記ハンドピースのための電気回路であって、前記電気回路が、前記モータ、前記光源、及び少なくとも1つのスイッチを含み、これにより、前記ハンドピースが、(1)前記モータのみ活性化、(2)前記光源のみ活性化、及び(3)前記モータと前記光源の両方が活性化、の3つのモードで作動可能な電気回路と、
ライトガイドであって、前記ライトガイドは、ステム及び前記ステムの下のプローブを含み、前記ステムは、前記モータ
が活性化されたときに前記ライトガイドが前記ライトガイドホルダによって駆動
されるように前記ライトガイドホルダの前記スリーブに取り外し可能に受容されるように大きさが決められ、前記ライトガイドは、光透過性材料で少なくとも部分的に作られ、これによって、前記ライトガイドは、前記光源が活性化すると、前記光源か
ら照明を受け取り、前記照明は、前記ライトガイドの前記プローブを通って出るために前記ライトガイドステムを通過するライトガイドと、
を含み、
前記ライトガイドは、前記ステムと前記プローブとの間のプレートをさらに含み、前記プレートは、前記ライトガイドが前記ライトガイドホルダに受容されるときに前記ヘッドの前記底面の外面に隣接して配置され、前記ハンドピースは、前記ライトガイドの前記プレートに接続されるように構成された取り付け部及び前記取り付け部から延びるノーズを含むカバーをさらに含み、前記ノーズは、少なくとも部分的に前記プローブを取り囲む、
医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項12】
前記カバーは、一表面に押し付けられるとき、前記カバーが前記表面の形状に適合するように、前記カバーが柔軟で順応性のある材料から作られる、請求項11に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項13】
医療用/歯科用ハンドピースであって、
基部、中央部、遠位部、及び前記遠位部の端部にあるヘッドを有するハウジングであって、前記
ヘッドは、第1の軸方向端部及び第2の軸方向端部を有し、前記ヘッドは、前記第2の軸方向端部で開口部を画定する底面を含むハウジングと、
前記ハウジング内に含まれるモータと、
前記モータによって駆動されるように前記モータに作動可能に接続された出力シャフトであって、前記出力シャフトは、出力シャフト軸を中心に回転可能な出力シャフトと、
前記出力シャフトによって駆動されるように前記出力シャフト
に固定された出力シャフトギヤであって、前記出力シャフトギヤは、遠位ギヤ部を含む出力シャフトギヤと、
前記ヘッドに回転可能に取り付けられたライトガイドホルダであって、前記ライトガイドホルダは、中空スリーブを通じる通路を画定する前記中空のスリーブを含み、前記スリーブ上の円周フランジは、ライトガイドホルダギヤを画定するために前記フラン
ジの表面上に歯を有し、前記スリーブは、第1の軸方向端部及び第2の軸方向端部を有し、前記スリーブの前記第2の軸方向端部から前記第1の軸方向端部まで延びる通路を画定し、前記通路は、少なくとも前記スリーブの前記第2の軸方向端部で開放され、前記ライトガイドホルダギヤは、前記スリーブの前記通路が前記ヘッドの前記底面で前記開口部と軸方向に整列するように前記ヘッドに配置され、前記ライトガイドホルダは、前記出力シャフト軸からオフセットされたライトガイド軸を中心に回転可能なライトガイドホルダと、
前記ハンドピースの前記ヘッド内の第1の軸受面及び第2の軸受面であって、前記第1の軸受面は、前記出力シャフト軸
に垂直な平面内に円弧を画定し、前記第2の軸受面は、前記ハンドピースヘッドの前記底面から離間し、前記出力シャフトギヤは、前記第1の軸受面に対して回転する肩部を画定し、前記第2の軸受面は
、円筒形であり、前記ライトガイドホルダスリーブの前記第1の軸方向端部を回転可能に受容するような大きさであり、前記第1の軸受面及び前記第2の軸受面は、
前記出力シャフトギヤと前記ライトガイドホルダギヤとが噛み合うように、前記出力シャフトギヤと前記ライトガイドホルダギヤを配置し、前記ライトガイドホルダギヤは、前記出力シャフトギヤによって回転駆動される第1の軸受面及び前記第2の軸受面と、
前記ハンドピースに配置される光源であって、前記ハンドピースは、前記光源が活性化すると、前記光源からの光を前記スリーブの前記第1の軸方向端部から前記ライトガイドホルダスリーブ内に向けるように構成される光源と、
を含む、医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項14】
前記第1の軸受面及び前記第2の軸受面は、前記ヘッドに受容されたギヤカバーによって画定され、前記ギヤカバーは、第1の軸方向端部及び第2の軸方向端部を有し、前記ギヤカバーは、前記ライトガイドホルダを受容するように前記ギヤカバーの前記第2の軸方向端部で開放され、前記ギヤカバーは、前記ギヤカバーの前記第1の軸方向端部で前記ライトガイドホルダの前記スリーブと整列した開口部を画定する上面を有し、前記光源からの前記光は、前記開口部を介して向けられる、請求項13に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項15】
前記ライトガイドホルダは、前記出力シャフトギヤの軸と区別される軸に対して前記出力シャフトギヤによって駆動される、請求項13に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項16】
前記ライトガイドホルダは、回転式及び/又は往復式に駆動される、請求項13に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項17】
医療用/歯科用ハンドピースであって、
基部、中央部、遠位部、及び前記遠位部の端部にあるヘッドを有するハウジングであって、前記ヘッドは、第1の軸方向端部及び第2の軸方向端部を有し、前記第2の軸方向端部で開口部を画定する底面を含むハウジングと、
出力シャフトを有するモータであって、前記モータは、前記出力シャフトが回転又は往復運動する活性化モードと、前記出力シャフトが回転も往復運動もしない不活性化モードとの間で選択的に切り替え可能なモータと、
前記モータ出力シャフトによって作動可能に駆動される出力シャフトギヤと、
光源であって、前記光源は、光を生成する活性化モードと前記光源が光を生成しない不活性化モードとの間で選択的に切り替え可能な少なくとも1つ以上の光生成要素を含む光源と、
前記ヘッドに対して回転するように前記ハンドピースの前記ヘッドに取り付けられたライトガイドホルダであって、前記ライトガイドホルダが、第1の軸方向端部及び第2の軸方向端部を有する胴体と、前記胴体の前記第2の軸方向端部から前記胴体の前記第1の軸方向端部に向かって延び、少なくとも前記第2の軸方向端部で開放される軸方向通路を含み、前記軸方向通路は、前記ヘッドの前記底面の前記開口部と軸方向に整列し、これによって前記光源が活性化すると、前記光源からの光が、前記ライトガイドホルダの前記第1の軸
方向端部から前記ライトガイドホルダの前記通路内及び前記通路を介して軸方向に向けられ、前記ライトガイドホルダは、前記モータが活性化すると、前記モータによって前記ライトガイドホルダが回転式に駆動されるように、前記出力シャフトギヤと噛み合うように形状及び構成されたギヤ部をさらに含むライトガイドホルダと、
前記ハンドピースのための電気回路であって、前記電気回路が、前記モータ、前記光源、及び少なくとも1つのスイッチを含み、これにより、前記ハンドピースが、(1)前記モータのみ活性化、(2)前記光源のみ活性化、及び(3)前記モータと前記光源の両方が活性化、の3つのモードで作動可能な電気回路と、
ライトガイドであって、前記ライトガイドは、ステム及び前記ステムの下のプローブを含み、前記ステムは、前記モータ
が活性化されたときに前記ライトガイドが前記ライトガイドホルダによって駆動
されるよう
に、前記ライトガイドホルダの前記軸
方向通路に取り外し可能に受容されるように大きさが決められ、前記ライトガイドは、光が通過できる材料で少なくとも部分的に作られ、これによって、前記ライトガイドは、前記光源が活性化すると、前記光源か
ら照明を受け取り、前記照明は、前記ライトガイドの前記プローブを通って出るために前記ライトガイドステムを通過するライトガイドと、
を含む、医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項18】
前記ライトガイドは中実である、請求項17に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項19】
前記ライトガイドは、少なくとも前記プローブの外壁にコーティングを含み、光が
前記プローブの所望の部分でのみ又は所望の強度でのみ
前記プローブを出るように、前記コーティングはいかなる光も前記コーティングを通過しないようにするか、又は所定量の光が前記コーティングを通過させるコーティングである、請求項17に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項20】
前記コーティングは、シリコンコーティング又は反射金属コーティングの1つである、請求項19に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項21】
前記ライトガイドは、さらに基部プレートを含み、前記プローブは、前記基部プレートの第1の側部から延び、前記ステムは、前記基部プレートの反対側から延び、前記プローブは、前記プローブの長さに沿ってテーパを画定し、前記プローブは、準備された根管、アクセス空洞、臨床歯冠、又は歯に隣接する歯周ポケット内に延びるような大きさである、請求項17に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項22】
前記プローブは、前記プローブの長さに沿って少なくとも1つの測定マークを含む、請求項21に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項23】
前記プローブは、前記モータ
が活性化されたときに根管又は空洞に流体を機械的に作動させるように形成される、請求項21に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項24】
前記プローブは、断面
が円筒形である、請求項17に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項25】
前記プローブは、前記プローブの遠位端に端部を含む、請求項
24に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項26】
前記端部は、多角形の端面及び前記端面の縁から前記プローブの前記遠位端まで延びる側面を有するプリズムを含む、請求項25に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項27】
前記端部は、歯間の空間又は歯周ポケット内に受容されるような大きさ及び形状である、請求項
25に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項28】
前記端部は、前記プローブの前記遠位端から延びる三角形プリズムを含む、請求項
25に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項29】
前記プローブは、上部セクション及び下部セクションを画定し、前記下部セクションは前記上部セクションから離れて角度をなす、請求項24に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項30】
ノーズを有するカバーをさらに含み、実質的に前記端部のみが前記ノーズを越えて延び、光が実質的に前記端部のみを通って出るように、前記カバーの前記ノーズは、実質的に前記プローブの全長にわたって延びる、請求項24に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項31】
前記プローブは、前記プローブが歯の根管内に延びることができる大きさの直径を有する、請求項24に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【請求項32】
前記プローブは、前記プローブが歯の上に配置されるときにカバーが歯の上面に係合して前記上面を覆うような大きさの直径を有する、請求項24に記載の医療用/歯科用ハンドピース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、「医療用/歯科用ハンドピース」という名称の2020年7月16日付けで提出された米国特許出願第16/931247号の優先権を主張し、これは参照として本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、医療用/歯科用ハンドピースに関し、特に、治療領域の診断(歯の亀裂や骨の喪失など)及び治療領域の治療(光線力学的療法や歯の修復など)を容易にするために、治療領域(根管、歯冠の準備された空洞、歯周、又は歯間空間など)に光を伝達するためのライトガイドを受容するように構成されたハンドピースに関する。ライトガイドは静的にすることができ、この場合、所望の波長及び強度の光のみを治療領域に導く、又はライトガイドは動的にすることができ、この場合、治療領域で流体を動的(機械的)に活性化することができる。
【0003】
根管の光線力学的治療の間に提案されている。このような治療は、根管に光活性溶液を導入すること、及び根管に光を導入して溶液中の光活性化合物を活性化することを含む。本明細書に参照として組み込まれている米国特許第9987200号は、光線力学的療法による根管の消毒を開示している。そこに記載されているように、この方法は、光活性溶液を根管に導入するステップ、根管から過剰な光活性溶液を除去するステップ、酸素担体、酸化剤及び界面活性剤が含まれたマイクロバブル溶液を根管に導入するステップ、管内でマイクロバブル溶液を機械的に活性化するステップ、及び根管に光を導入して光活性溶液中の感光性化合物を活性化させるステップを含む。マイクロバブル溶液の機械的活性化は、プローブに音波又は超音波振動を誘導することによって、又はプローブを回転又は往復駆動することによって達成することができる。マイクロバブル溶液の機械的活性化は、バイオフィルムに付着した感光性化合物及び/又は象牙細管、側管などの細菌を含む根管系全体の光性化合物に光が影響を与え、活性化するように、根管に導入された光を散乱させるマイクロバブルを生成する。活性化された感光性化合物は、マイクロバブル溶液によって供給された酸素分子にエネルギーを放出し、酸素分子を一重項酸素(S1又は1P*)に変換する。一重項酸素は反応性が高く、酸化的損傷によってバイオフィルムと細菌を破壊する。
【0004】
必要とされるのは、根管及び/又は歯周(periodontium)などの治療領域に光を伝達して、治療領域の治療を向上させるために感光性化合物を活性化及び/又は溶液を機械的に活性化できるハンドピースである。また、このようなハンドピースは、例えば、歯の亀裂、骨の喪失、及び虫歯の診断、ならびに歯根端切除術(RER:Root End Resections)、歯根端準備術(REP:Root End Preparations)、骨切り術及び生検などの根尖手術(apical surgery)の手順における診断を容易にするために使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書に開示されるのは、例えば、歯科問題の診断及び治療の両方に使用できる医療用/歯科用ハンドピース及び関連するライトガイドである。例えば、ハンドピース及び関連するライトガイドは、歯の亀裂の検出、歯髄腔の基部にあるオリフィスの位置の検出、歯根内の石灰化及び/又はブロックされた根管の位置の検出、歯茎の骨の喪失の決定、特定の癌の検出、根管の治療、虫歯、及び歯の修復のために使用される。以下では、ハンドピースを歯科処置と共に使用するものとして説明するが、医療処置にも使用できることが明らかである。
【0006】
簡略に説明すると、医療用/歯科用ハンドピースは、ヘッド部を有するハウジング、モータの出力シャフトが回転又は往復運動する活性化モードとモータの出力シャフトが回転も往復運動もしない不活性化モードとの間で選択的に切り替え可能なモータ、モータによって作動的に駆動された出力シャフトギヤ部材、出力光源が光を生成する活性化モードと光源が光を生成しない不活性化モードとの間で選択的に切り替え可能な少なくとも1つの光生成要素を含む光源、及びヘッドに対する回転のためにハンドピースのヘッドに取り付けられたライトガイドホルダを含む。ライトガイドホルダは、ライトガイドホルダギヤを画定するために、スリーブ及びスリーブの上面のスリーブ歯に円周フランジを含む。スリーブは、さらに光源及びヘッドの底面にある開口部と軸方向に整列するスリーブを介する通路を画定し、これによって活性化するとき光源からの光はライトガイドホルダの通路に向けられる。ライトガイドホルダと出力シャフトギヤは、出力シャフトギヤドライブがライトガイドホルダの歯と噛み合うように(mesh)ハウジング内に配置され、モータが活性化するときにライトガイドホルダが出力シャフトギヤによって駆動されるようにする。ライトガイドは、ステムとステムの下のプローブとを含み、ステムは、モータの起動時にライトガイドがライトガイドホルダによって駆動されるように、ライトガイドホルダのスリーブに取り外し可能に収容されるような大きさである。ライトガイドは、少なくとも部分的に光透過性材料で作られ、これによって、光源が活性化するときにライトガイドが光源から照明(illumination)を受け取り、照明は、ライトガイドステムを通過してライトガイドのプローブを通って出る。最後に、ハンドピースはハンドピースのための制御回路を含み、制御回路は、モータ、光源、及び少なくとも1つのスイッチを含んで、ハンドピースが(1)モータのみ活性化、(2)光源が活性化、及び(3)モータと光源の両方が活性化する3つのモードで作動できるようにする。
【0007】
ハンドピースの一態様によれば、光源は、専用の光源(すなわち、単一波長又は強度で作動する光源)であってもよく、光源によって出力された光の波長及び/又は強度を変更するように構成されてもよい。光源が専用の光源であっても可変光源であっても、光源は単一の光生成要素又は2つ以上の光生成要素を含むことができる。
【0008】
ハンドピースの一態様によれば、光源は、複数の別個の光生成要素を含み、制御回路は、別個の光生成要素のうちの1つのみを選択的に活性化させる、又は別個の光生成要素の2つ以上を選択的に活性化するように構成される。1つの変形では、複数の別個の光生成要素は、異なる波長で光を放出する少なくとも2つの光生成要素を含み、別の変形では、複数の別個の光生成要素は、同一の波長で光を放出する少なくとも2つの光生成要素を含む。
【0009】
ハンドピースの一態様によれば、ライトガイドは、少なくともプローブの壁にコーティングを含むことができる。コーティングは、光が光プローブの所望の部分又は強度でのみ光プローブを出るように、光がコーティングを通過しないようにするか、所望の量の光がコーティングを通過することを可能にするコーティングであってもよい。コーティングは、例えば、シリコンコーティング又は反射金属コーティングであり得る。
【0010】
ハンドピースの一態様によれば、ライトガイドは、ライトガイドホルダに受容されるときにヘッドの底面の外面に隣接して配置されるプローブとステムとの間のプレートを含むことができる。ハンドピースは、ライトガイドのプレートに接続されるように構成された取り付け部及び取り付け部から延びるノーズを含むカバーをさらに含むことができ、ノーズは、少なくとも部分的にプローブを囲む。
【0011】
ハンドピースの一態様によれば、カバーは、表面に押し付けられると、保護スリーブは表面の形態に適合するように、カバーは柔軟で適合可能な材料で作られる。
【0012】
プローブは、異なる形態を有し得る。例えば、
プローブは、プローブの長さに沿ってテーパ状になり、準備された根管、アクセス空洞、臨床歯冠、又は歯に隣接する歯周ポケット内に伸びるような大きさにすることができる。
【0013】
プローブは、プローブの長さに沿って少なくとも1つの測定マークを含むことができる。
【0014】
プローブは、モータの活性化時に根管又は空洞内の流体を機械的に活性化するように形状が決められる。
【0015】
プローブは、断面が一般に円筒形であり得る。
【0016】
プローブは、プローブの遠位端に端部を含むことができ、ここで、
端部は、多角形の端面及び端面の縁からプローブの遠位端まで延びる側面を有するプリズムを含む。
【0017】
端部は、歯間の空間又は歯周ポケット内に受容されるような大きさ及び形状である。
【0018】
端部は、プローブの遠位端から延びる三角形プリズムを含む。
【0019】
プローブは、上部セクション及び下部セクションを画定することができ、下部セクションは上部セクションから離れて角度をなす。
【0020】
ハンドピースの一態様によれば、カバーのノーズは、実質的にプローブの端部のみがノーズを越えて延び、光が実質的に端部のみを通って出るように、実質的にプローブの全長にわたって延びることができる。
【0021】
ハンドピースの一態様によれば、プローブは、プローブが歯の根管内に延びることができる大きさの直径を有する。
【0022】
ハンドピースの一態様によれば、プローブは、プローブが歯の上に配置されるときに、カバーが歯の上面に係合して覆うような大きさの直径を有する。
【0023】
ハンドピースの一態様によれば、ハンドピースは、モータから延びる出力シャフトをさらに含み、出力シャフトギヤは、モータから離間した出力シャフトの一端部にあり、出力シャフトは、出力シャフト軸を中心に回転可能であり、ライトガイドホルダは出力シャフト軸からオフセットされたライトガイドホルダ軸を中心に回転可能である。
【0024】
ハンドピースの一態様によれば、ハンドピースは、ハンドピースのヘッドで第1の軸受面及び第2の軸受面を含む。第1の軸受面は、一般的に出力シャフト軸に垂直な平面における円弧を画定し、出力シャフトギヤ部材は、第1の軸受面に対して回転する肩部を画定し、第2の軸受面は、一般に円筒形であり、ライトガイドホルダスリーブの上部を回転可能に受容するような大きさである。
【0025】
ハンドピースの一態様によれば、ハンドピースは、ハンドピースのヘッドに受容されるギヤカバーを含み、ギヤカバーは、第1の軸受面及び第2の軸受面を画定する。ギヤカバーは、ライトガイドホルダのスリーブと位置合わせされた開口部を画定する上面を有し、光源は、開口部を介して照明を導くように配置される。
【0026】
ハンドピースの一態様によれば、ハンドピースは、モータと出力シャフトとの間に配置されるギヤボックスアセンブリを含み、トルク低減アセンブリは、所望のトルク及び速度でトルクを低減し、モータによる速度出力を増加させる複数の噛み合うギヤを含む。
【0027】
ハンドピースの一態様によれば、ハンドピースは、
基部、中央部、遠位部、及び遠位部の一端部にあるヘッド部を有するハウジングであって、ヘッド部は、開口部を画定する底面を有する、ハウジングと、
ハウジング内に含まれるモータと、
モータによって駆動されるようにモータに動作可能に接続された出力シャフトであって、出力シャフトは、出力シャフト軸を中心に回転可能な出力シャフトと、
出力シャフトによって駆動されるように出力シャフトに回転式に固定された出力シャフトギヤであって、出力シャフトギヤは遠位ギヤ部を含む、出力シャフトギヤと、
ヘッドに回転可能に取り付けられたライトガイドホルダであって、ライトガイドホルダは、中空スリーブを貫通する通路を画定する中空スリーブを含み、スリーブ上の円周フランジは、ライトガイドホルダギヤを画定するためにフランジの上面に歯を有し、ライトガイドホルダギヤは、スリーブがヘッドの底面で開口部と軸方向に整列するようにヘッドに配置され、ライトガイドホルダは、出力シャフト軸からオフセットされたライトガイド軸を中心に回転可能な、ライトガイドホルダと、
ハンドピースのヘッド内の第1の軸受面及び第2の軸受面であって、第1の軸受面は、出力シャフト軸に一般に垂直な平面内に円弧を画定し、出力シャフトギヤは、第1の軸受面に対して回転する肩部を画定し、第2の軸受面は、一般に円筒形であり、ライトガイドホルダスリーブの上部を回転可能に受容するような大きさであり、第1の軸受面及び第2の軸受面は、第1の軸受面及び第2の軸受面が噛み合うように(mesh)、出力シャフトギヤとライトガイドホルダギヤを位置決めし、ライトガイドホルダギヤは、出力シャフトギヤによって回転駆動される、第1の軸受面及び第2の軸受面と、
ハンドピースに配置される光源であって、ハンドピースは、光源が活性化するときにライトガイドホルダスリーブ内に光を向けるように構成された光源と、を含む。
【0028】
ハンドピースの一態様によれば、第1の軸受面及び第2の軸受面は、ギヤスリーブカバーによって画定され、ギヤカバーは、ライトガイドホルダのスリーブと位置合わせされた開口部を画定する上面を有し、光源からの光は、開口部を介して導かれる。
【0029】
ハンドピースの一態様によれば、ライトガイドホルダは、出力シャフトギヤの軸と区別される軸に対して出力シャフトギヤによって駆動される。
【0030】
ハンドピースの一態様によれば、ライトガイドホルダは、回転式及び/又は往復式に駆動される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1A】ライトガイドがヘッドに取り付けられ、充電基部に設置された歯内ハンドピースの正面図である。
【
図1B】充電基部にあるハンドピースの背面図である。
【
図1C】ライトガイドがヘッドに取り付けられたハンドピースの斜視図である。
【
図2】ハンドピース及び充電基部の分解斜視図である。
【
図3】
図1Aの線3-3に沿ったハンドピース及び充電基部の断面図である。
【
図5A】ライトガイドを有するハンドピースの駆動機構及び光源の側面図である。
【
図5B】ライトガイドを有する駆動機構及び光源の部分断面図である。
【
図6A】光源及びライトガイドを有するハンドピースの駆動機構の分解正面図である。
【
図6B】光源及びライトガイドを有するハンドピースの駆動機構の分解斜視図である。
【
図7A】駆動機構のギヤボックスアセンブリの部分斜視図である。
【
図7B】駆動機構のギヤボックスアセンブリの部分斜視図である。
【
図8A】ギヤボックスアセンブリの異なる駆動シャフトを通過する平行平面に沿った、モータ出力シャフトの軸に平行な方向に沿ったギヤボックスアセンブリの断面図である。
【
図8B】ギヤボックスアセンブリの異なる駆動シャフトを通過する平行平面に沿った、モータ出力シャフトの軸に平行な方向に沿ったギヤボックスアセンブリの断面図である。
【
図8C】ギヤボックスアセンブリの異なる駆動シャフトを通過する平行平面に沿った、モータ出力シャフトの軸に平行な方向に沿ったギヤボックスアセンブリの断面図である。
【
図9A】ギヤボックスアセンブリの第1のプレートを後方から見た、
図7Bの線A-Aに沿ったギヤボックスアセンブリの断面図である。
【
図9B】
図7Aの線B-Bに沿ったギヤボックスアセンブリの断面図であり、線A-Aの前方に離間し、ギヤボックスアセンブリの第1のプレートを後方から見た図である。
【
図9C】ギヤボックスアセンブリの第2のプレートを後方から見た、
図7Bの線C-Cに沿ったギヤボックスアセンブリの断面図である。
【
図9D】ギヤボックスアセンブリの第2のプレートを後方から見た、平行であるが軸方向に離間した、
図7Aの面D-Dに沿ったギヤボックスアセンブリの断面図である。
【
図9E】ギヤボックスアセンブリの第2のプレートを後方から見た、平行であるが軸方向に離間した、
図7Bの面E-Eに沿ったギヤボックスアセンブリの断面図である。
【
図9F】ギヤボックスアセンブリの第3のプレートを後方から見た、
図7Aの線F-Fに沿ったギヤボックスアセンブリの断面図である。
【
図10A】駆動機構の出力シャフトの端部に取り付けられたギヤ部材の斜視図である。
【
図10B】駆動機構の出力シャフトの端部に取り付けられたギヤ部材の底面図である。
【
図11】ハンドピースのヘッドに取り付けられたライトガイド受容ギヤ部材の斜視図である。
【
図12A】ハンドピースのギヤスリーブカバーの上面斜視図である。
【
図12B】ハンドピースのギヤスリーブカバーの正面立面図である。
【
図12C】ハンドピースのギヤスリーブカバーの底面図である。
【
図12D】ハンドピースのギヤスリーブカバーの上面図である。
【
図13A】ライトガイド受容ギヤ部材に受容されたライトガイドを有するハンドピースのヘッドにある駆動機構の一部の部分断面図である。
【
図13B】仮想線で示されたギヤスリーブカバーと共に出力シャフトギヤ部材とライトガイド受容ギヤ部材との相互接続を示す正面図である。
【
図13C】仮想線で示されたハンドピースのハウジングを有するハンドピースのヘッドにある駆動機構の部分の部分斜視図である。
【
図13D】仮想線で示されたハンドピースのハウジングを有するハンドピースのヘッドにある駆動機構の部分の部分斜視図である。
【
図14A】第1のライトガイド及び関連するカバーの分解正面図である。
【
図14B】第1のライトガイドを有するハンドピースのヘッドの部分側部正面図である。
【
図14C】第1のライトガイドを有するハンドピースのヘッドの部分側部断面図である。
【
図15A】第2のライトガイド及び関連するカバーの分解正面図である。
【
図15B】第2のライトガイドを有するハンドピースのヘッドの部分側部正面図である。
【
図15C】第2のライトガイドを有するハンドピースのヘッドの部分側部断面図である。
【
図16B】第3のライトガイドの底部斜視図である。
【
図16C】関連するシールドを有する第3のライトガイドの正面図である。
【
図17A】各々第4のライトガイドの正面図である。
【
図17B】各々第4のライトガイドの底部斜視図である。
【
図17C】関連するシールドを有する第4のライトガイドの正面図である。
【
図18B】第5のライトガイドの底部斜視図である。
【
図18D】関連するシールドを有する第5のライトガイドの正面図である。
【
図18E】第5のライトガイドの遠位端の変形例を示す底面図である。
【
図18F】第5のライトガイドの遠位端の変形例を示す底面図である。
【
図19B】第6のライトガイドの底部斜視図である。
【
図19C】関連するシールドを有する第6のライトガイドの正面図である。
【
図20B】第7のライトガイドの底部斜視図である。
【
図20C】関連するシールドを有する第7のライトガイドの正面図である。
【
図21B】第8のライトガイドの底部斜視図である。
【
図21C】第8のライトガイドの正面斜視図である。
【
図21D】関連するシールドを有する第8のライトガイドの正面図である。
【
図22B】第9のライトガイドの底部斜視図である。
【
図22C】関連するシールドを有する第9のライトガイドの正面図である。
【
図22D】第9のライトガイドの変形例の正面図である。
【
図22E】第9のライトガイドの変形例の正面図である。
【0032】
対応する参照符号は、図面のいくつかの図を通して使用される。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下の詳細な説明は、特許請求された発明を例として説明するものであり、限定するものではない。この説明は、明らかに、当業者が特許請求の範囲に記載された発明を作成及び使用することを可能にし、特許請求された発明を実施する最良の形態であると現在信じられているものを含め、特許請求された発明のいくつかの実施形態、適応、変形、代替、及び用途を説明する。さらに、特許請求の範囲に記載された発明は、その適用において、以下の説明又は図面に示される構成の詳細及び構成要素の配列に制限されないことを理解されたい。特許請求される発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行することができる。また、本明細書で使用される語句及び専門用語は、説明のためのものであり、限定するものと見なされるべきではないことを理解されたい。
【0034】
充電基部30内にセットされたハンドピース10の例示的な実施形態が、
図1A及び
図1Bに示され、
図1C~
図1Eには充電基部なしで示されている。ハンドピース10は、基部13a、基部の端部にある中央部13b、及び中央部の端部にある遠位部13cを画定するハウジング又はシェル13を含み、遠位部はハンドピースのヘッド13dを画定する。
図2に示されるように、ハウジング13には、任意の所望の方式で一緒に接続される上部シェル10a及び下部シェル10bが含まれる。例えば、上部シェル及び下部シェルは、互いにスナップできる。湿気、埃、及びその他の粒子がシェル13の内部に入るのを防止するために、上部シェルと下部シェルとの間に流体密封及び流体密封を提供するように、圧縮性シール10cが上部シェル10aと下部シェル10bとの間に配置される。
【0035】
ハンドピースの基部13aは、一般に円形であり、ハンドピース10の中央部及び遠位部の半径よりも大きな半径を画定する。しかし、基部13aは、根管ハンドピースの適切な作動に役立つ任意の形状を有し得る。明らかになるように、基部13aは、ハンドピース10の充電及びバッテリー格納領域を画定する。基部13aの底部近傍で、上部シェル10aは光窓22(
図1D)を受容する穴16を含む。Oリング22a(
図2)は、光窓22とハウジング13における開口部16との間に密封を形成する。ハンドピースはまた、充電ポート開口部23を含む。
【0036】
ハンドピース10の中央部13bは、基部13aから前方又は上方に延びる。基部は、中央部の底部に合うように、基部の底部と側部から内側に傾斜する。上述したように、中央部13bは、基部13aの直径よりも小さい直径を画定する。中央部の軸は基部の軸と一般に平行であるが、中央部13bは基部と同軸ではない。むしろ、中央部の軸は、
図3で最もよく分かるように、基部及び中央部の上面が連続した一般に直線を画定するように基部の軸からオフセットされる。中央部13bは、中央部の円周の周りに延びるように示される質感のあるグリップ領域28(textured gripping area)を有する。中央部13bの遠位端に向かって、上部シェル10aはスイッチキャップ25を受容する長穴19(
図2)を含む。
【0037】
ハンドピース10の遠位部13cは、中央部13bから延びる。(ハンドピースが一般に直線になるように)遠位部13cの軸が中央部13bの軸に平行であってもよいが、遠位部13cは
図3に示されるように中央部13bから上向きに角度をなす。このように、ハンドピースは、歯科診療でよく使用されるコントラアングル(contra-angle)の形態を有する。前述したように、遠位部13cは、遠位部の遠位端にヘッド13dを画定する。ヘッド13dは、以下に説明するように、ライトガイドのステムを受容するような大きさである開口部を順に画定する底面を有する。ヘッドの底面は、好ましくは平坦であるが、必要に応じて曲面を画定することもできる。例えば、
図3に示されるように、ヘッドの底面は、ハンドピースの遠位部の上面と一般に平行である。
【0038】
図4A~
図4Dに示されるように、充電基部30は、任意の所望の方式で一緒に接続される基部ハウジング30a及び別途の底部材30bを含む。充電基部30は、ハンドピース10の基部13aを受容するような大きさである上向きに開口した充電空洞33を画定する。充電空洞33は、支持壁33a及び床33bによって画定される。充電空洞は、ハンドピースが充電基部に配置されるときに、一般に垂直配向にハンドピース10を支持するように、ハンドピース基部13aに相補的な形状である。支持壁33aは、充電空洞33が基部30の前面に開放するように、好ましくはハンドピースの周りに完全には延びない。この開口部は、
図1Bに示されるように、光窓22が見えるように、ハンドピース10が充電空洞33によって受容されるとき、ハンドピース10の基部13aを露出させる。充電基部30の床33bは、ハンドピースが基部に受容されるとき、ハンドピース10の基部13aの端面13eと一般に平行になるように構成される。ハンドピースの端面13eは、角度をなす(すなわち、端面は、基部の側壁に垂直ではない)。したがって、充電空洞33の床33bは同様に傾斜している。後述するように、ハンドピース10と基部30は、ハンドピースが充電基部に受容されるとき、ハンドピース端面13eと充電空洞床33bが当接するように形成される。ハンドピース端面13e及び充電基部床33bが一般に平面であると示されているが、これらは任意の所望の方式で形成されてもよく、代わりに、平坦(すなわち、ハンドピース基部13aの壁に垂直)又は湾曲していてもよい。
【0039】
光窓45は、充電基部30の空洞33への開口部の底部の下の充電基部30に形成される。光窓45は、細長いものとして示されているが、任意の所望の形状であってもよい。窓45は、LEDのような内部充電表示灯69(
図4C)からの光を可視化することにより、充電基部が作動中であることが容易に判断できる。
【0040】
充電ポート開口部48は、充電基部30の底部に、好ましくは基部の後面に形成される。充電ポート開口部48は、充電基部30を電源に接続するために充電コードの遠位端を受容するように形成される。
【0041】
柔軟なゴム又はシリコン材料で作られたリング42は、充電基部30の下部30bの底面30cに取り付けられ、効果的に充電ステーションのための載置面を形成する。
【0042】
ハウジング30a及び底部材30bは、ハンドピース10の充電(及び好ましくは無線誘導充電)を容易にするように設計された電子部品が含まれる中空空間を画定する。内部的に、充電基部30は、充電ポート開口部48及び光窓45に支持され、充電ポート開口部48及び光窓45に整列するように配置される充電回路基板60(PCB)を含む。充電PCB60は、充電ポート48と位置合わせされ、任意の標準類型の充電コードのコネクタ又はプラグを受容するように設計されたケーブルレシーバ63を含む。例えば、充電コードは、USB(-A、-B、又は-C)充電コード、マイクロUSB充電コード、ミニUSB充電コード、ピン型充電コード、ライトニング充電コード、又は充電基部30に電力を提供することができる任意の他のコネクタであってもよい。充電PCB60上の回路は、電気供給源に接続されるように構成された遠位端を有する外部充電ケーブルから、充電ケーブルレシーバ63を介して充電電流を受信する。回路は、充電基部30内に含まれ、充電空洞33の床33bの下側部に隣接するように配置される誘導充電コイル66に動力を供給できる。充電コイル66は、空洞33の床33bの中心を通過し、床33bに垂直な軸72を中心とする。コイル66は、充電PCB60に電気的に接続される。したがって、誘導充電コイル66は、ハンドピースが基部に受容され、基部が電気供給源に接続されるとき、ハンドピースの誘導充電を容易にする。
【0043】
充電PCB60はまた、充電PCB60が充電ケーブルを介して電気供給源に接続されると活性化する(LED又は一連のLEDなど)充電表示灯69を含む。充電表示灯69は、空洞33への開口部の下の光窓45と位置合わせされ、光窓を通して見ることができる。この位置で、光は、充電基部30の窓45を透過するように配置される。光69は、PCB60によって制御され、3つの異なる動作モードを示す。第1の、「OFF(オフ)」モードでは、光69が点灯されず、誘導充電は行われない。第2の「CHARGING(充電中)」モードでは、充電がアクティブに行われていることを示す光69が点滅する(例えば、赤で)。第3の「CHARGED(充電完了)」モードでは、ハンドピース10が完全に充電されていることを示す光69が連続的に表示される(すなわち、光が点滅していない)。CHARGEDモードで表示される色は、CHARGINGインジケータとは異なる色になり得る。例えば、CHARGEDインジケータは、白又は緑であってもよい。3つのモード(OFF、CHARGING、及びCHARGED)は、任意の他の所望の方式で光69を介して表示される。好ましいことは、動作モードが容易に決定されるように、光表示が3つのモードに対して異なることである。窓45を通して光69によって表示される光は、異なる色及び/又は異なるパターンであり得る。
【0044】
無線充電を行うために、ハンドピース10は、充電空洞の床33bに隣接するハンドピース基部の端面13eと共に充電基部30の充電空洞33に受容される必要がある。通電されると、充電基部の誘導充電コイル66は磁場を生成する。磁場は、誘導充電コイル66をカプセル化して取り囲み、この磁場にさらされる任意の材料と相互作用することができる。
【0045】
図3を参照すると、第2の誘導充電コイル67は、ハウジング13の内部の端面13e上に配置される。ハンドピース10の基端13aが充電空洞33に受容されるとき、第2の誘導充電コイル67は充電基部30の内部に配置された誘導充電コイル66によって生成された誘導磁場と相互作用する。磁場との相互作用は、第2の誘導充電コイル67に電流を誘導する。
【0046】
ハンドピースの基部13aは、2つの制御ボードを含む。ハウジング13の中空内部に配置される電力制御PCB75は、巻線コイル66に電気的に接続され、ハンドピース10内に含まれたバッテリー87の充電のために要求される回路を含む。
図3に示されたように、バッテリー87は、基部13aから中央部13bに延びる。
【0047】
第2の制御PCB81は、電力制御PCB75に隣接して配置される。第2の制御PCB75は、ハンドピース10の作動を管理するメイン制御ユニット(MCU)を含む。MCUは、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)又はマイクロコントローラの形態を取ることができ、ハンドピース10の操作に関連する全ての機能的能力(capability)を制御するようにプログラムされる。
【0048】
動作光78及び充電ポート103は、各々光窓16及び充電ポート開口部23と整列するように電力制御PCB81上に配置される。電力制御PCB81は、動作光78及び充電ポート103が、それら各々の窓22/開口部23と整列するように、ハンドピースの基部13a内に配置される。充電ポート23は、例えば、マイクロUSBコードを受容することができる。ハンドピースは、無線ハンドピースとして使用することが好ましいが、充電ポート103の提供は、ハンドピースが完全に充電されない場合に有線方式で使用される。あるいは、充電ポート103を使用して外部又は補助バッテリーをハンドピースに接続し、内部バッテリーが十分に充電されなくなったときに、ハンドピースを無線方式で使用できるようにすることができる。理解できるように、そのような外部又は補助バッテリーは、好ましくは、ハンドピースに接続できるように、またバッテリーがハンドピースの人体工学を妨げないように形成される。
【0049】
ハンドピース10が充電のために充電空洞33に配置されるとき、電力制御PCB75は充電電流を第2の制御PCB81に送信し、MCUは充電のためにバッテリー87に電流を通過させる、又はバッテリー87が既に最大容量まで充電されている場合、電流を遮断する。MCUはまた、ハンドピースの動作状態を決定し、動作光78に表示メッセージを送信する能力を有している。表示メッセージは、動作光78によって照明される状態インジケータ色のセットのいずれかをトリガする。
【0050】
バッテリー87は、ハンドピース10の中空内部に配置される。バッテリー87は、電源制御PCB75及び第2の制御PCB81の遠位端に向って配置され、ハンドピース10の基部13aから中央部13b内に延びる。ハンドピースが充電基部30に配置されるときに充電され、使用時にハンドピースに電力を提供するため、バッテリー87はPCB75及びPCB81に電気的に接続される。
【0051】
スイッチPCB84は、上部シェル10aの長穴19に近接したハンドピース中央セクション13bの中空内部に配置される。スイッチPCB84は、バッテリー87及び第2の制御PCB81に電気的に接続される。スイッチキャップ25は、スイッチPCB84の上に配置され、上部シェル10aの長穴19を通して延びる。スイッチキャップ25は、細長い楕円形として示されているが、長方形又は任意の他の所望の形状であってもよい。スイッチPCB84は、押されたときにスイッチキャップ25からオン/オフ入力を受け取ることができる光スイッチ96及び光スイッチ96上に配置されたモータスイッチ99を有する。光スイッチ96及びモータスイッチ99は、スイッチキャップ25の両端の下にあるようにPCB84上に配置される。スイッチキャップは、順に、(1)光スイッチ96のみ押された位置、(2)光スイッチとモータスイッチの両方が押された位置、(3)モータスイッチのみ押された位置、及び(4)光スイッチもモータスイッチも押されていない位置の間で選択的に移動可能なように装着される。したがって、単一の制御要素(すなわち、スイッチキャップ25)は、モータと光が互いに組み合わせて、又は独立して使用できるように、ハンドピースのモータと光の両方を制御する。
【0052】
光PCB93は、光スイッチ96が押されたときに活性化するように、スイッチPCB84に電気的に接続される。光PCB93は、ハンドピースの遠位ヘッド13dで終結するハンドピース10の遠位部13cに沿って延びる。光PCB93は、ヘッド13dの底面に向かって光を向けるように配向された光PCBの遠位端に配置された光源94を含む。制御ボードの1つ(PCB75、PCB81又はPCB93の任意のPCBなど)は、タイマ回路又はタイマロジックを含むことができ、これは光スイッチが押された後、決められた時間だけ光源を活性化する。光源94は、好ましくは、LEDであり、より好ましくは、異なる色の一連のLEDである。例えば、光PCBは、赤、緑、青、及び白の4つのLEDを含んでもよい。さらに、必要に応じて、PCB93は、同一の色の複数のLEDを含んでもよい(例えば、PCB93は、2つの赤LEDを含んでもよい)。LEDが開示されているが、任意の所望の他の光源を使用して光エネルギーが生成されてもよい。例えば、光源は、レーザーであってもよい。必要なのは、放出された光が、光によって実行される機能(すなわち、感光性化合物の活性化、充填材料の硬化、又は治療領域の目視検査を可能にする可視光を提供)のために所望の波長及び強度であるということである。したがって、光PCB93及び光源94は、光スイッチ96を押すために、スイッチキャップ25の移動(スライド、押し、又はトグル)することで活性化する。好ましくは、PCボードは、光源94を活性化(又は不活性化)するために、光スイッチ96が2秒よりも長い期間押されると、オン/オフ信号がスイッチPCBから受信されるようにプログラムされる。
【0053】
代替として、光PCB93及び光源94は、例えば、目視検査を目的とする波長と充填材料を硬化することを目的とする波長との間で容易に変化するように放出された放出光の波長を変更するように作動することができる。これは、異なる波長の光を提供するために複数のLEDの必要を除去する。しかし、そのようなボードは、送信された光の強度変更を容易にするために複数のLEDを含むことができる。
【0054】
一実施形態では、光PCB93は、光源94から照明される光の色を制御することができる。光スイッチ96が短期間押されると、光制御回路は、予め決定された一セットの色間で光源を循環させる。例えば、光源94は、白、緑、青、及び赤を循環することができる。例えば、光スイッチ96を押してすぐに放すと、光源は次の予めプログラムされた色に変わる。これは、上述したように、複数のLEDを使用して実現できる。あるいは、入力の変化に応じて色を変更することができる単一の光源が使用され得る。別の代案では、ハンドピースには選択した色のみ通過させるフィルタが共に提供される。この場合、光スイッチを繰り返し押すと、異なるフィルタが選択され、光は、異なるフィルタによって導かれる。さらに、光源94は、2つ以上のLEDを共に活性化するように作動し得る。例えば、赤と青のLEDを同時に活性化することができる。あるいは、PCB93が同一の色の複数のLEDを含む場合、その特定の色に対する強度は同一の色の複数のLEDを活性化することで大幅に高められる。例えば、光PCBが2つの赤LEDを含む場合、2つの赤LEDを全て活性化して赤光の強度を高めるようにハンドピースが作動し得る。単一の光源の強度を変更するレオスタット又はその他スイッチング回路のように、入力に応じて光強度が変化するように、調光可能な光源を使用して、単一の光源を備えたハンドピースで強度を達成することができる。光源94の色(すなわち、波長)及び/又は強度を変更する能力は、ハンドピースの用途を拡大し、光活性化合物又はナノ粒子を使用して溶液を活性化し(歯内修復前及び歯内修復後など)化合物を硬化させ、(歯、骨、及び歯茎組織など)硬組織及び軟組織を透過して照明(trans-illuminate)するのにハンドピースが使用されるようにして化学発光によって歯の亀裂、骨の喪失、及び特定の癌を検出する。
【0055】
モータ90は、ハウジング中央部13bの前端に配置される。モータ90は、モータスイッチ99の位置に応じてモータの活性化を制御するPCボード81にモータ90を電気的に接続する電気端子112を含む。モータ出力シャフト118(
図8a)は、モータ90の遠位端から延びる。図示の例示的な実施形態では、出力シャフト118上のモータ出力ギヤ121はハンドピースのヘッドまで前方に延びる被駆動出力シャフト230を順に駆動するギヤボックスアセンブリ203を駆動する。出力シャフトは、回転又は往復運動(すなわち、時計回りと反時計回りの動きの間で交互に)で駆動できる。必要に応じて、PCB81は、モータスイッチ99からの信号に応答して回転運動と往復運動との間で選択するようにプログラムされる。モータが出力シャフト230を所望の期間回転又は往復運動させるように、タイミング回路/ロジックを使用してモータを制御することもできる。あるいは、時間回路/ロジックは、出力シャフトの回転駆動と往復駆動とを交互に行うことができる。最後に、タイマ回路/ロジックは、光源とモータを組み合わせて制御し、モータが所定の時間活性化する前又は後に光源が所定の時間活性化するようにする。又は、光源とモータを同時に活性化させることができ、それぞれを同じ時間又は異なる時間活性化させることができる。
【0056】
以下に説明するように、出力シャフト230は、ライトガイドがハンドピース内に収容され、モータが活性化すると、ライトガイドを駆動(ライトガイドにその動作を伝達)する。ギヤボックスアセンブリ203は、トルクを増大させ、モータ出力シャフト118の回転速度に応じて被駆動出力シャフト230の回転速度を低下させる働きをする。機械式ギヤボックスアセンブリが開示されているが、モータ90は、所望の出力トルク/回転速度を生成する単一の定速モータ又は単一の速度モータであってもよいことが理解されるであろう。あるいは、モータ90は、可変速度モータであってもよく、モータの回転速度及びトルクは、例えば、速度/トルクセレクタスイッチ又は可変レジスターによって制御されてもよい。そのような場合、ハンドピースには、モータの相対速度を示す(光ディスプレー又はLEDデジタル読み取りスクリーンなど)速度表示器が提供され得る。例えば、ハンドピースは、速度が上がるにつれて点灯されるLEDの数の増加と共に、ハンドピース上で見られる4つのLEDを有してもよい。あるいは、ハンドピースは、速度を示す点滅速度(blink rate)で、点滅する単一の光を有してもよい。
【0057】
図7A~
図9Fを参照すると、非制限的な用途の下でモータが起動するとき、ギヤボックスアセンブリ203はモータの出力トルク(例えば、約0.114N-cmであってもよい)を約6.9N-cmまで増加させる一連の噛み合うギヤを含む。ギヤボックスアセンブリ203は、モータ出力ギヤ121と噛み合ってモータ出力ギヤ121によって駆動される第1の被駆動ギヤ209を含む。第1の被駆動ギヤ209は、第1の被駆動シャフト212上に取り付けられる。ピニオンギヤ215は、第1の被駆動シャフト212上で第1の被駆動ギヤ209と同心円状に配置される。ピニオンギヤ215は、第1の被駆動ギヤ209の半径よりも小さい半径を有する。ピニオンギヤ215及び第1の被駆動ギヤ209は、共に回転可能に取り付けられる。それらは両方とも第1の被駆動シャフト212に回転式に固定される、又は相互接続され(又は単一のアセンブリであってもよい)、第1の被駆動シャフト212に対して回転することができる。いずれの場合も、モータ90による第1の被駆動ギヤ209の回転は、ピニオンギヤ215を回転させる。
【0058】
ピニオンギヤ215は、第1のギヤセット218と噛み合い、これを駆動する。第1のギヤセット218は、第1の被駆動シャフト212と一般に平行な第2の被駆動シャフト221上のギヤボックスアセンブリ内に回転可能に取り付けられる。第1のギヤセットは、第1の被駆動ギヤ209から軸方向(第1の被駆動ギヤの前方)に離間する。第1のギヤセット218は、被駆動部218a及び被駆動部の上方の駆動部218bを含む。被駆動部218aは、駆動部218bよりも大きな半径を有する。被駆動部218aは、ピニオンギヤ215と噛み合い、それによって駆動される。ピニオンギヤは、第1の駆動ギヤ209の半径よりも小さいので、第1のギヤセット218は、モータ出力シャフトの回転速度よりも低い回転速度で回転する。第1のギヤセット218は、被駆動部218aから駆動部218bまで半径が段階的に減少する一体型ピースとして形成することができる。あるいは、ギヤセット218の2つのギヤは、共に回転するように第2の被駆動シャフト221に又は互いにキー止め(keyed)された別々のギヤであってもよい。ピニオンギヤ215によって駆動される場合、第1のギヤセット218の被駆動部218a及び駆動部218bは、同一の回転速度で駆動される。半径を小さくすると、ギヤボックスアセンブリの出力回転速度がさらに低下し、同時に出力トルクが増加する。
【0059】
第1のギヤセット218の駆動部218bは、製3の被駆動シャフト227に取り付けられた第2のギヤセット224を駆動する。第2のギヤセット224は、被駆動部224a及び駆動部224bを含む点で、第1のギヤセットと同様に設計される。第1のギヤセット218と同様に、第2のギヤセット224の被駆動部224a及び駆動部224bは、一体型ピースとして又は第3の被駆動シャフトに又は互いにキー止めされた別途のギヤとして形成されることができ、被駆動部及び駆動部は共に回転する。第1のギヤセット218の回転は第2のギヤセット224を回転式に駆動するように、第2のギヤセットの被駆動部224aは第1のギヤセットの駆動部218bと噛み合っている。第2のギヤセットの2つのギヤ224a、224bは、同じ回転速度で駆動される。しかし、第2のギヤセット224の被駆動部224aは、駆動部224bよりも大きな半径を有し、伝達される出力トルクを増加させながら、ギヤボックスアセンブリの出力回転速度をさらに低下させる。
【0060】
被駆動出力シャフト230は、図示するように、モータ出力シャフト118及び第2の被駆動シャフト221と同心であり、それらと同じ軸を中心に回転する。被駆動出力シャフト230は、基端及び遠位端を含み、その基端に固定された被駆動出力ギヤ233を有する。被駆動出力ギヤ233は、第2のギヤセット224の駆動部224bと噛み合い、駆動部224bによって駆動される。被駆動出力ギヤ233は、第2の被駆動シャフト221上で回転するように取り付けることができ、出力シャフト230は、回転可能に駆動されるように被駆動出力ギヤ233に固定することができる。この場合、被駆動出力ギヤ233は、出力シャフト230の基部を受容する。あるいは、被駆動出力シャフト230は、第2の被駆動シャフト221の延長部であってもよい。この目的のために、(第2の被駆動シャフト221上に取り付けられている)第1のギヤセット218は、第2の被駆動シャフト221に対して回転するように取り付けられる必要があり、被駆動出力ギヤ233は、出力シャフトを駆動するように、出力シャフト230/第2の被駆動シャフト221にキー止めされる必要がある。
【0061】
被駆動出力シャフト230の被駆動出力ギヤ233は、第2のギヤセット224の駆動部224bと噛み合い、駆動部224bによって駆動される。第2のギヤセット224が第1のギヤセット218によって駆動されると、第2のギヤセット224の駆動部224bは噛み合って被駆動出力ギヤ233を回転させるために回転エネルギーを伝達する。被駆動出力シャフト230と同心に固定された被駆動出力ギヤは、モータ出力駆動シャフト118及びモータ出力ギヤ121の初期回転速度及びトルクに対して低い回転速度と高いトルクで第2のギヤセット224の駆動部224bによって駆動される。被駆動出力ギヤ233が第2のギヤセット224の駆動部224bによって駆動されると、被駆動出力シャフト230は被駆動出力ギヤ233を介して回転駆動される。被駆動出力ギヤ233に伝達される回転速度及びトルクは、被駆動出力シャフト230に直接伝達される。モータ90が活性化されると、ギヤボックスアセンブリ203の全てのギヤに回転速度及びトルクが伝達され、被駆動出力シャフト230が所定の回転速度及びトルクで最終的に駆動する。
【0062】
3つのギヤセット215、218、224は、50~70倍の間のトルク増加とモータ90のトルク及び回転速度に対する回転速度の減少を同時に生み出す。トルクの最終出力は、根管内の消毒溶液を活性化するための適切な回転速度で出力シャフト230を駆動するのに十分である。被駆動出力シャフト230に伝達されるトルクは、シャフト230が制限されていないとき、6N-cmから8N-cmの範囲である。シャフト230が制限されているとき、出力トルクは、1N-cmから約5N-cmの範囲であり得る。
【0063】
ギヤは、プラスチック又は金属で作ることができる。ギヤが金属製である場合、ハンドピースはさらに、例えば、管を形状化し、歯科用ファイル及び歯科用バー、又は骨への穿孔に使用するためのドリルビットなどを駆動するために使用することができる。
【0064】
ギヤボックスアセンブリ203は、ギヤボックスアセンブリ203の全てのギヤが所定の領域に収まるように箱状を有する。モータ90は、基部に面する端部及び遠位に面する端部を有する。ギヤボックスアセンブリ203は、モータの遠位に面する端部から延びる。ギヤボックスアセンブリ203は、被駆動シャフト212、221、227及び出力シャフト230を支持し、支柱245、251によって支持される3つのプレート236a~236cによって画定される2つの区別される領域に分割される。第1のプレート236aは、モータ90の遠位に面する端部に当接し、モータの端部プレートに固定することができる。第1のプレート236aは、2つのシャフト穴239a及び角のうち2つの角を結ぶプレート236aの中心を通り対角線で連結する線D1上に固定された1つの駆動穴242を含む(
図9A)。駆動穴242は、対角線D1の中心に配置され、モータ出力シャフト118を受容するような大きさである。したがって、2つの支持シャフトは、駆動穴242の反対側に位置する。モータ出力シャフト118は、モータ出力ギヤ121がプレート236aの前面に隣接するように、駆動穴242を介して完全に突出している。2つのシャフト穴239aは、各穴に1つずつ、2つの支柱245に適合するような大きさである。支柱245は、第1の区別領域を画定するために第1のプレート236aから離間した第2のプレート236bを支持する。第1の区別領域は、モータ90が活性化しているときにモータ出力ギヤ121が回転自在になるように十分に大きい。第2の対角線D2は、第1のプレート236aの他の2つの角の間を通り、第1の駆動プレート236aの中心で第1の線D1と交差する。この交点に駆動穴242が画定される。第1の被駆動シャフト212を受容する大きさのより小さい第1の駆動シャフト穴248が、駆動穴242の第1側の線D2上に形成される。
図9Aに示すように、穴248の中心及び支柱穴239aの1つの支柱穴を通る仮想線は、プレート236aの側縁に一般に平行である。この穴242は、第1の被駆動ギヤ209及びピニオンギヤ215が取り付けられた第1の被駆動シャフト212を受容する。穴248は、モータ出力ギヤ121が第1の被駆動ギヤ209と噛み合うように駆動穴242から距離を置いて配置される。
【0065】
第2のプレート236bは、第1のプレート236aに平行に配置され、2つの支持部245によって支持される。この第2のプレートは、第1のプレート236a上のシャフト穴239aの中心を貫通してプレート236a、236bに対して垂直に延びる2つの軸方向延長線L1、L2(
図8b、
図8c)上に配置された2つのシャフト穴239bを有する。これらの穴239bは、支柱251が通過できるような大きさであり、支持部245及び第1のプレート236aのシャフト穴239aが支持シャフト251の基端を受容することを可能にする。必要に応じて、支柱251は、支柱245の連続体であり得る。第2のプレート236b上の支柱穴239bは、第1の線D1に平行な線D3(
図9C)上にある。第2のプレート236bは、線D2に平行に延びる第2の対角線D4を画定する。切欠部254(notch)は、第1の被駆動ギヤ209及びピニオンギヤ215上の第2のプレート236bの角から切り取られる。切欠部254は、
図7Aに示すように、ピニオンギヤが3つのプレート236a~236cによって画定された第2の区別領域内に延びるように、ピニオンギヤ215が伸びる開口部を画定する。したがって、モータ出力ギヤ121が第1の区別領域で第1の被駆動ギヤ209を回転させると、ピニオンギヤは第2の区別領域で回転している。対角線D3、D4が交差する点では、駆動シャフト穴は第2の被駆動シャフト221の基端を受容するように画定される。第1のギヤセット218の中心に画定された穴は、第2の被駆動シャフト221の基端が駆動シャフト穴248によって受容される前に完全に通過できるような大きさである。第2の被駆動シャフト221及び出力シャフト230が一体型シャフトである変形で、第1のギヤセット218は、駆動ボックスプレート236によって画定された第2の区別領域で被駆動出力シャフト230の基端の周りを自由に回転することができる。第1のギヤセット218の被駆動部218aは、第2の駆動ボックスプレート236bから切欠部254を通過することによって、ピニオンギヤ215と噛み合うように大きさが決められる。切欠部254とは反対側の線D4上に位置する第2の駆動ボックスプレート236b上の角の近くに、第2の駆動シャフト穴248が画定される。この穴は、第3の被駆動シャフト227の基端を受容する。第3の被駆動シャフト227は、取り付けられたときに第2の駆動ボックスプレート236bから離れてハンドピース10の遠位端に向かって延びる。第2のギヤセット224は、基端で第2の駆動ボックスプレート236bに固定される前に、第3の被駆動シャフト227が通過する中心の穴で画定される。第2のギヤセット224上の中心穴は、回転自在にしながら、第3の被駆動シャフト227を受容する大きさである。
【0066】
被駆動出力ギヤ233は、第1のギヤセット218の遠位端の近くに配置される。被駆動出力シャフト230の中心軸は、基端で第2の駆動ボックスプレート236bに固定される。シャフトがハンドピース10の遠位端に向かって延びるにつれて、第1のギヤセット218、被駆動出力ギヤ233、及び被駆動出力シャフトは、この順序で積み重なる。
【0067】
第3のプレート236c(
図9F)は、第1のプレート236a及び第2のプレート236bに平行に配置され、支柱251によって支持される。第3のプレートは、第1の被駆動シャフト212と第3の被駆動シャフト227の遠位端を受容し、固定するように配置される。線D1及び線D3の両方に平行な第5の対角線D5は、プレート236cの2つの角の間を通る。この線上に、2つの支持シャフト穴239cと被駆動出力シャフト穴257が配置される。2つの支持シャフト穴239cは、線L1、L2が各々2つの支持シャフト穴239cの中心を通るように、プレート236a、236bの支持シャフト穴239a、239bと同心、かつ同心円状に整列する。第6の対角線D6は、D2及びD4の両方に平行な第3の駆動ボックスプレート236cに沿って延びる。線D5及びD6は、第3の駆動ボックスプレート236cの中心点で交差する。被駆動出力シャフト穴257は、この交点を中心とする。被駆動出力シャフト穴257は、ハンドピース10の遠位端に向かって延びるように、被駆動出力シャフト230を受容して通過するように大きさが決められる。2つの駆動シャフト穴248は、第1の被駆動シャフト212及び第3の被駆動シャフト227の遠位端を受容して固定するために、線D6上に配置される。第1の被駆動シャフト212及び第3の被駆動シャフト227が第2の駆動ボックスプレート236bと第3の駆動ボックスプレート236cとの間で垂直に延びるように穴が配置される。
【0068】
被駆動出力シャフト230は、ギヤボックス203の第3のプレート236cからハンドピース10のヘッドに向かって延び、出力シャフト230と共に回転する被駆動出力シャフトの遠位端に固定された出力シャフトギヤ部材276を含む。被駆動出力シャフトは、出力シャフト230の軸285に平行に延びる被駆動出力シャフトの遠位端に平坦なキー止め表面273を有する。出力シャフトギヤ部材276の中心軸285は、ギヤ部材276が中心軸285に対して回転するように、出力シャフト230と同軸である。
【0069】
図10A~
図10Cに示されるように、出力シャフトギヤ部材276は、基部276b、中央部276c及び遠位ギヤ部276dを含む。基部276bは、被駆動出力シャフト230を受容するように、基端空洞276a(
図10B)を画定する。この空洞276aは、ギヤ部材276が出力シャフト230に回転式に固定されるように、出力シャフト230の遠位端に対応して形状化する。この目的のために、空洞276aは、出力シャフト230に対して出力シャフトギヤ部材276を回転式に固定するために、出力シャフト230の平坦面273と係合する平坦壁277を有する。ギヤ部材の中央部276cは、基部276bの遠位端と遠位ギヤ部276dの基端との間に配置される。中央部276cの半径は、基部276bの半径よりも小さく、したがって、段差を画定する。中央部276cは、一般に滑らかな外面を有する。
【0070】
駆動軸ブラケット279(
図13A及び
図13B)は、出力シャフトギヤの中央部276cに対して位置する。駆動軸ブラケット279は、ギヤ部材276の中央部276cを囲むリング状に形成されている。
図13A及び
図13Bに示されるように、駆動軸ブラケット279は、ハウジングの底面と光PCB93との間のハンドピースハウジング内に配置され、したがって、ハンドピースのヘッドで出力シャフトギヤ部材276の相対的な位置を固定するのに役立つジャーナル軸受(journal bearing)として作動する。駆動軸ブラケット279は、遠位ギヤ部276dが駆動軸ブラケット279の遠位面を越えて突出するように大きさが決められる(すなわち、前後方向の幅を有する)。
【0071】
ライトガイド受容ギヤ部材282(
図11)は、出力シャフトギヤ部材276の軸と交差する軸を中心に回転するように、ハンドピースのヘッド13dに配置される。好ましくは、ライトガイド受容ギヤ部材282は、出力シャフトギヤ部材276に対して一般に垂直である。2つのギヤ部材は、必要に応じて、他の角度を画定することができる。ライトガイド受容ギヤ部材282(
図11)は、中空の中央スリーブ282c及びスリーブの一般に中心から延びる環状フランジ282aを含む。環状フランジ282a上の歯282eは、フランジ282aの上面にギヤを形成する。スリーブは、スリーブの上端部282b及び下端部282dを画定するために、フランジの上下に延びる。上端部282bは、ギヤ部282aからハンドピース10の上端カバー10aに向かって延びる。ギヤスリーブ282の上端部282bは、縮径部282fを画定するために段差が設けられる。スリーブ282cは、後述するように、ライトガイドのステムを受容して光源94からの光が通過する通路282gを画定する。図に示されるように、光源94は、光をライトガイドに直接向けるようにライトガイドホルダの軸上に配置される。しかし、ハンドピースは、光源からの光がライトガイドのステムに向けられるように、異なる方式で構成され得る。例えば、ハンドピースには、光源からの光をライトガイドのステムに導くライトチューブ(すなわち、光ファイバ)が提供されてもよく、これによって、ハンドピースは、光源をハンドピース内の任意の所望の位置に配置することができる。さらに、ライトガイドホルダは、光透過性材料で構成することができ、光は、ライトガイドホルダのスリーブを通ってライトガイド内に入ることができる。この例では、光は、ほとんどの任意の角度からライトガイドホルダのスリーブに向けることができる。
【0072】
ギヤ部材276、282は、出力シャフトギヤ部材276がライトガイド受容ギヤ部材282を駆動するように、ギヤ部材のそれぞれの歯が噛み合うようにヘッド内に配置される。ギヤスリーブカバー291(
図12A~
図12D)は、ハンドピースのヘッドに配置される。ギヤスリーブカバーは、部分的に、ギヤ部材276、282が噛み合うようにギヤ部材276、282の位置を互いに対して維持する働きをし、これにより、出力シャフトの水平回転/往復運動を垂直回転/往復運動に切り替える。
【0073】
ギヤスリーブカバー291は、ハンドピース10の基部291a、上部291b、上部シェル10aに対面する上面291g、及び下部シェル10bに対向する底面291hを含む。ライトガイド受容ギヤ部材282の縮径部282fを受容するように大きさが決められた円筒形貫通通路291cは、上面と底面との間に延びる。通路291cは、形状が一般に円筒形であり、中心がライトガイド受容ギヤ部材282の軸288に平行に延びるように配置される。
【0074】
図12Cに最もよく示されるように、基部291aは、一般に平坦なオメガ(Ω)又は平坦な馬蹄形(horseshoe)である。この目的のために、ギヤスリーブカバーの基部は、側部の遠位端の間に延びる平坦な端面292bを有する対向する円弧状の側部292aを含む。側部を接合する壁292cは平坦である。側部292aの外面は円弧状であり、半径を画定する。側部の平坦な遠位面292bから後方に延びる一対の離間したアーム292f。図に示すように、アーム292fは、概ね平坦な端面292bの中間点から延びる。側部間の空間292dは、通路291cへの開口部を画定する。空間292dは、出力シャフトギヤ部材276のギヤ部276dを通過するように大きさが決められる。アーム292fと開口部292dとの間の平坦な端面292bの部分は、ギヤ部材276が中央開口部291cに過度に延びるのを防止するための止まり部を画定する。
【0075】
ギヤスリーブカバーの上部291bは、基部の平坦なオメガ形状を持続する。上部は、対向する円弧状の側壁293aを含み、側壁の外部は半径を画定し、側壁は平坦な端面293cを有する。側壁293dは、上部291bの各端面293cから後方に延びる。側壁293dは、円弧状の表面293e及び上面291gによって接続され、ギヤスリーブカバーの通路291cへの入口292dに通じる円弧状の通路を効果的に形成する。
図12Aに最もよく示されるように、上部側壁293dは、基部のアーム291fの頂部にあり、基部のアーム291fよりも短い。したがって、アーム291fは、壁293dの下から突出する。
【0076】
最後に、カットアウト295eは、
図12Dの破線の長方形領域で画定されるように、上部291bの平坦な遠位面から上部291bの円弧状の壁293aの端面293cと一般に同じ点まで後方に延びる。このカットアウトは、上面に向かって開いており、上部の遠位端に向かって開いている一般に長方形の空洞を画定する。位置決め歯292fは、
図12A及び
図12Dに示されるように、上部の遠位端におけるカットアウトの対向する側部の間で上向きに延びる。
【0077】
ギヤスリーブカバー291は、平坦化されたイグルーの形状であると見ることができる。イグルーは、基部291a及び上部291bからなる胴体と、アーム及び壁292e、293df、292gdに画定される円弧状の出入口とを含む。したがって、上部及び下部は、下部シリンダが上部シリンダよりもさらに大きな半径を有する積み重ねられたシリンダの形態を画定する。破線で
図12Bに示されており、「x」で
図12C及び
図12Dに最もよく示されているカバー291の中心軸288は、上部291bの上面291gと底部291aの底面291hとの間に延びる円筒形の通路291cの中心軸を画定する。胴体の積層されたシリンダ形態は、軸288に平行な平面に位置する前面の平坦な端面292bを含む。平坦な端面292bの間の空間は、通路への進入路292dを画定する。
【0078】
平坦化されたイグルー形状の円弧状の出入口は、平坦面292bから一般に垂直に延びる。円弧状の出入口は、トンネル状の入口を生成するために側部材292f、293c、上面291g、及び前面292gによって画定される。円弧状の通路又はトンネル状の入口291eは、円筒形の通路291cに通じる進入路291dへの入口通路を画定する。
【0079】
ギヤスリーブカバー及び光ボード93は、通路291cが光源94と整列するように配置される。さらに、
図5B及び
図13Aに示されるように、通路291cは、光源94からの光が胴体部291aの底面291hに向かう方向にカバーの上面291gから通路291c内を照らすように、光源94を受容するように大きさが決められる。
【0080】
通路291cは、ライトガイド受容ギヤ部材282の上端部282bを受容するように大きさが決められる。完全に受容された位置で、ライトガイドギヤ部材282の上端部282bはカバーの底部から基部291a内に延びているが、ギヤスリーブカバーの上部291b内に延びていない(光源94によって部分的に占められている)。ライトガイド受容ギヤ部材のスリーブ282cの上端部282bの段差によって画定された放射状表面は、カバーの通路291cへのさらなる挿入を防止するための止まり部として作用する。
図13Dに示されるように、ギヤ部材282の歯282eが底面291hに向かって上向きになるように、ギヤ部材282のフランジ282a上の歯282eは円を画定し、その円周は、ギヤスリーブカバー291の基部291aから延びるアーム291fの下に配置される。
【0081】
ギヤスリーブカバーの進入路291dは、出力シャフトギヤ部材276のギヤ部276dを受容するように大きさが決められる。出力シャフトギヤ部材276のギヤ部276dは、基部291aのアーム291fの間に延びる。
図13B~
図13Dに示されるように、環状リングブラケット279は、ギヤ部276dがギヤ部材282の歯282eと噛み合うように、ギヤ部276dが通路291cに進入することを防止するために、中央部276cの駆動軸ギヤ部材上のアーム291fの遠位面に隣接する。
【0082】
ハンドピース10が上部シェル10aと下部シェル10bとを共に押し付けて組み立てられると、ギヤスリーブカバー291は、ヘッドギヤアアセンブリ(すなわち、ギヤ部材276、282)のための部品整列支持を提供する。中心軸285及び垂直側288と基部291a及び上部291bの整列は、駆動成分を所定の位置に固定させる。上端部から始まり、光源94は、ギヤスリーブカバー291の通路291cの上部に受容される。ライトガイド受容ギヤ部材の上端部282bは、上述のように、ギヤスリーブカバー291の底面291hを介して通路291c内に受容される。ライトガイド受容ギヤ部材282がギヤスリーブカバー291内に嵌合すると、ギヤスリーブ282の歯282aはギヤスリーブカバー291の底面の下に配置され、出力シャフトギヤ部材276の遠位ギヤ276dと噛み合い、出力シャフトギヤ部材の運動がライトガイド受容ギヤ部材に伝達される。さらに、光源94は、光源からの光が通路282gを通じて向けられるように、ライトガイド受容ギヤ部材の通路282gに整列する。ギヤボックスアセンブリのギヤと同様に、ギヤ部材276、282は、プラスチック又は金属で作ることができる。
【0083】
下部シェル10bは、ギヤ部材282をハンドピースヘッド内に軸方向に位置決めして、ハンドピースヘッドの底面の開口部14と整列させる内面を画定する。ギヤリング294は、フランジ282aの底面の下のギヤスリーブ282の底部282cの周りに配置される。例えば、
図13Aに示されるように、ギヤリング294は、ヘッドの底面とフランジ部282aとの間のハウジング下部シェル10b内のシート10dに配置される。ハンドピース10が完全に組み付けられると、ギヤリング294は低摩擦表面を提供し、ヘッド内でギヤ部材282の回転を容易にする。したがって、ギヤ部材282は、組み立てられたハンドピース10に堅固に(securely)嵌め込まれ、モータ90が起動するときには回転自在であるが、そうでなければ損傷を引き起こす可能性のある追加の振動から固定及び保護される。
【0084】
ギヤスリーブカバー291は、ハウジング13の上部シェル10a、10bに配置される別個の成分として説明される。しかし、ハウジングの上部シェル10a及び下部シェル10bは、ギヤ部材276、282を受容し、これらを互いに噛み合わせ接触させる表面を画定するように形成(モールディング)され得る。さらに、そのようなモールディングは、光源94からの光が通路291c内に降り注ぐように、光源94を通路291cと整列させることができる。このような方式で構成されたハウジングシェルは、個別のカバー291の必要性を取り除く。
【0085】
一連のライトガイド100A~100Iが、
図14A~
図23Cに示されている。各ライトガイドは、円形のディスク形状の基部プレート104、基部プレート104から上方に延びるステム102、及び基部プレート104から下方に延びるそれぞれのプローブ106A~106Iを含む。基部プレート104は、一般的に、底部ヘッド表面の半径と一般に等しい半径を有するディスク形状である。このように、基部プレート104は、流体、細菌などが開口部14を介してヘッド内に飛び散る(splash up)可能性を低減するためのシールドとして機能する。ステム102は、ライトガイド受容ギヤ部材の円筒形の通路282g内に摩擦により受容される大きさに形成されている。ハンドピースヘッドに受容されるとき、ディスク104はハンドピースヘッドの底部に隣接する。各ライトガイドのステム102は、概ね円筒形であるが、基部104から上方に向かってわずかにテーパ状になっている。複数のピン106は、基部102から上方に延び、ステムの外面の周りに(好ましくは等角度で)離間している。ピンは、ギヤ部材282にライトガイドを位置的に固定(positionallysecure)するためにギヤ部材スリーブ内でステムの摩擦嵌合を形成するのに十分にステムの半径を増加させる。したがって、ギヤ部材282内の通路282d内に完全に挿入されると、ライトガイドは、モータが活性化したときに回転駆動されるためにヘッドギヤアアセンブリと共に堅固に配置される。
図15B及び
図16Bに示されるように、ライトガイドがハンドピースヘッドに受容されると、ステムはヘッド開口部14を介してギヤ部材282の円筒形の通路282d内を通過し、ライトガイドの基部104はハンドピースヘッドの底面の下にある。
【0086】
各ライトガイド100A~100Iは、各ライトガイドのディスク103に取り付けられた関連するシールド又はカバー120A~120Iを有する。カバー120A~120Iは、ハンドピース10の使用時に、ライトガイド100A~100I、ハンドピースヘッドへの開口部14、及び内部駆動ギヤアセンブリに追加の保護及び遮蔽を提供する。カバー120A~120Iは不透明であり、したがって、全ての光がライトガイドの先端を通過するように、光源からの光がライトガイドの基部104から出ることを実質的に防止する。各ライトガイドカバー120A~120Iは、ライトガイド100A~100Iの基部104の周囲を囲むように大きさが決められた取り付け部122を含む。取り付け部101aは、底面122a及び底面から上方に延びる円周側壁122bを有する概ねパック形状であり、起動されるモータと共に使用される場合、カバー120A~120Iがライトガイド100A~100Iと共に回転するように、ライトガイド100A~100Iの基部104を固定嵌合して受容する空洞を共に画定する。カバー120A~120Iは、好ましくは柔軟な/曲がりやすい材料から作られ、カバー122の取り付け部122Bがライトガイド100A~100Iの基部104の周りに嵌合できる。特に各ライトガイドに対する中空のノーズ130A~130Iは、取り付け部122から延び、プローブ106A~106Iは、少なくとも部分的に、ノーズ130A~130Iを通って延びる。
【0087】
ライトガイドは、光透過性(好ましくは光透明性)材料からなる。ただし、必要に応じて、ステム102の上端からプローブ106A~106Iの上端まで連続的な光路がある限り、基部104は光透過性材料からなる必要がない。
図5B及び
図13Aに最もよく示されるように、ライトガイド100A~100Iがライトガイド受容ギヤ部材282に受容されると、ライトガイドのステム102は光源94と軸方向に整列する。したがって、光源94は、活性化すると、ステムの上端からライトガイドのステム102に進入するように、その光をカバー291の通路291Cに導くことができる。前述したように、ライトガイドは、ステムの上端からプローブ106A~106Iまでの連続的な光路を画定する。したがって、光は、ステム102を下ってプローブ106A~106Iに入り、プローブの底部及び側部のいずれか又は両方を通ってプローブ106A~106Iを出る。
【0088】
第1のライトガイド100Aは、
図14A~
図14Cに示されている。ライトガイド100Aのプローブ106Aは、実質的に根管の先端まで延びるように設計される。ライトガイド100Aは、プローブ106Aと基部104との間を移行する短い接続セクション108Aを含む。カバー120Aのノーズ130Aは、この接続セクションを囲むように大きさが決められ、プローブ106Aはノーズ端から延びる。したがって、光は、プローブの側部と底部を通ってプローブ106から出る。プローブ106Aは、根管(又は他の治療領域)内の流体を機械的又は動的に活性化するために使用することができる。したがって、ハンドピースの駆動機構によって回転又は往復駆動する「アクティブ」プローブである。さらに、ライトガイド100Aは、根管に液体がない場合、根管内から歯を透過して照明するために使用され得る。これは、歯根の亀裂の視覚化を容易にする。歯を透過して照明するために使用される場合、ライトガイド100Aは、静的プローブ(すなわち、非回転)として使用され、したがって、モータを起動させることなく使用される。プローブ106Aは、本明細書に参照として取り込まれる米国特許出願公開公報第2019/029039号に表示及び説明された先端によって形成され、S型又は螺旋形を有する。
【0089】
第2のライトガイド100Bは、
図15A~
図15Cに示されている。このライトガイドのプローブ106Bは、基部104から下方に延びる円筒形の柱を画定する。平坦な底面に示されているが、プローブは、丸みを帯びた又は湾曲した底面を有することができる。また、遠位端はファセットされる可能性がある。カバー120Bのノーズ130Bは、プローブ106Bの全長に延びる。このように、光はプローブ106Bの端部からのみ出る。プローブ106Bは、歯冠を透過して照明し、歯内療法前及び歯内療法後の修復材料を硬化するための外部使用のために設計される。さらに、プローブ106Bは、選択された組職部位(すなわち、歯茎又はチェック(check))を照明するために使用することができ、適切な波長の光と共に使用される場合、口腔癌のような特定の癌を検出するために使用することができる。
【0090】
第3のライトガイド100Cは、
図16A~
図16Cに示されている。ライトガイド100Cのプローブ106Cは、根管の先端まで延びるように大きさ及び形状が決められた細長いテーパ状のプローブである。例えば、プローブは、20mm長さであってもよい。プローブ106Cは、プローブ106Cを基部プレート104に接続する上部テーパ接続セクション108Cを含む。カバー120Cのノーズ130Cは、接続部108Cを囲むように大きさ及び形状が決められる。ライトガイド100Cは、歯根の亀裂及び他の異常(abnormality)の検出を容易にするために根管内から歯根を透過して照明するために使用され得る。このように、ライトガイド100Cは、静的ガイドであることを意図している。しかし、ライトガイドは、根管内の流体を活性化するため、モータによって根管内で駆動できる。
【0091】
第4のライトガイド100Dは、
図17A~
図17Cに示されている。ライトガイド100Dのプローブ106Dは、平坦な底面を有する一般に円筒形である。しかし、ライトガイド100Dのプローブ106Dは光プローブ100Bよりも短く、幅が広い。光プローブ106Dは、5mmの長さと4mmの幅を有することができる(L:W割合が5:4の場合)。カバー120Dのノーズ130Dは、プローブ106Dの全長を延び、したがって、光は、主にプローブの端部を通って出る。プローブ106Dの端部以外でライトガイドを出る光の可能性をさらに低減するため、プローブの側部及び基部プレート104の表面を、シリコンコーティング又は金属コーティングなどの光透過性材料でコーティングすることができる。ライトガイド100Dは、照明ライトガイドとして使用して、口腔部位又は治療領域に照明を提供し、歯冠を外部から透過して照明し、修復材料及び空洞充填材料などの材料を硬化することを意図している。プローブ106Dの幅は、プローブが特定の歯(例えば、奥歯)の歯冠にあるアクセス空洞内に挿入されることを可能にし、アクセス空洞内から歯冠を透過して照明するために使用され得る。
【0092】
第5のライトガイド100Eは、
図18A~
図18Cに示されている。ライトガイド100Eのプローブ106Eは、円筒形であり細長い外形を有する。例えば、光プローブ106Eは、10mmの長さと2mmの幅を有してもよい(L:W割合が5:1の場合)。しかし、プローブ100Eは、プローブの遠位端でプリズムの形態の端部110Eを有する点で異なる。プリズム110Eは、上向き及び外向きに傾斜した壁が基部の各縁を形成する五角形の形状の平坦な底面を有することによって例示的に示されている。カバー120Eのノーズ130Eは、プリズム110Eのみがノーズ130Eの端部から延びるように、プローブの長さにわたって延びる。したがって、光は、プリズム110Eのファセット(底面及び側面)を通って光が出射する。プローブの直径は、プローブが準備された根管内に少なくとも部分的に延びることを可能にする。したがって、プローブ106Eは、歯根及び歯冠を透過して照明し、歯根及び歯冠の材料を硬化するために使用され得る。このように、ライトガイド100Eは、主に静的ライトガイドである。
図18E~
図18Fは、ライトガイド100Eの2つの変形例を示す。
図18E~
図18Fのライトガイドは、プローブの遠位端のプリズムを除いて、
図18A~
図18Dのライトガイドと同一である。
図18Eでは、プリズムは六角形であり、
図18Fでは、プリズムは八角形である。
図18D~
図18Fに示されるように、プリズムの底面は、いずれも正多角形を画定する。プリズムの側面の数を変更することによって、光の透過方向は微妙に変わる。
【0093】
第6のライトガイド100Fが、
図19A~
図19Cに示されている。ライトガイド100Fのプローブ106Fは、平坦な底面を有する円筒形である。例えば、光プローブ106Fは、2mmの長さと8mmの幅を有してもよい(1:4のL:W割合の場合)。このように、プローブ106Fは、一般的に、スクワット(squat)プローブ又はブラント(blunt)プローブである。カバー120Eのノーズ130Fは、光が主にプローブの底部を通って出るように、プローブ106Fの側壁全体を取り囲む。プローブの直径が大きいと、歯のアクセス空洞内に収まれるのでプローブが大きくなりすぎる。しかし、カバー120Fが作られる材料は可鍛性(malleable)又は順応性(conformable)がある。したがって、プローブが歯又はアクセス空洞の上面に押し付けられると、カバーは歯のリム(rim)と密封を形成するために歯のリムの形状に順応する。これは、プローブを、歯内部の亀裂の検出を容易にし、内部から歯のアクセス空洞又は歯冠を透過して照明するように使用され得る。さらに、ライトガイドは、特定の口腔癌を含む軟部組織の異常を検出するために、軟部組織(すなわち、チェック又は歯茎組職)を照明するために使用され得る。
【0094】
第7のライトガイド100Gは、
図20A~
図20Cに示されている。ライトガイド100Gのプローブ106Gは、一般に細長いシリンダを画定する。プローブ106Gの底面は平坦であるように示されているが、丸みを付けたり、ファセットを付けたりすることができる。プローブ106Gは、根管の先端に到達するために根管に適合するように大きさが決められる。したがって、プローブは、直径が2mm以下であり、長さが15~20mmである。カバー120のノーズ130Gは、光が、主に光プローブ106Gの底部を抜けるように、プローブ106Gの全長に延びる。光がプローブの底部でのみプローブを出るので、プローブ106Gはプローブの遠位端の下の根管の部分のみを照明するために根管内に光を導くために使用され得る。例えば、これは、医師が亀裂の始まりと終わりをより正確に判断するように根管の個々の部位を研究するようにする。さらに、プローブ106Gは、管内又はアクセス空洞内の材料を硬化するために使用され得る。
【0095】
第8のライトガイド100Hは、
図21A~
図21Dに示されている。ライトガイド100Hの光プローブ106Hは、一般に円筒形であり、基部104から略垂直に(直角で)依存する上部110Hを含む。下部112Hの角度は、約30゜~60゜、好ましくは約40゜~50゜の角度で上部の遠位端から延びる。最後に、端部114Hは、プローブの下部12Hの遠位端から延びる。端部114Hはテーパ状の三角形として示されている。すなわち、端部114Hは、プローブ106Hの遠位端で三角形基部を有し、三角形の3つの側部が一点にテーパ状になっている。カバー120Hのノーズ130Hは、端部114Hのみがノーズ130Hの端部から延びるように、プローブの長さにわたって延びる。端部114Hは、端部が歯間で使用されるように(すなわち、隣接する歯の間に適合するように)、歯周ポケット内にわずかに延びることを可能にする大きさにテーパ状になっている。したがって、このプローブ106Hは、歯冠の亀裂を検出するために歯冠を透過して照明し、歯茎の骨を視覚化するために歯の周囲の歯茎を透過して照明するのに使用することができる。これは、歯周疾患者の骨量喪失のモニタリングを容易にする。端部114Hは三角形として示されているが、端部114Hは、歯の間に適合することができる可撓性の狭いシリンダであってもよい。
【0096】
第9のライトガイド100Iは、
図22A及び
図22Cに示されている。ライトガイド100Iのプローブ106Iは、歯肉ポケット(gingival pocket)内に延びるように大きさ及び形状が決められる細長いテーパ状のプローブである。したがって、プローブの遠位端は、好ましくは丸みを帯び、滑らかな表面を提供してポケットで歯肉組織を引き掻く可能性を低減する。プローブ106Iは、プローブ106Iを基部プレート104に接続する上部テーパ接続セクション108Iを含む。カバー120Iのノーズ130Iは、接続部108Iを囲むように大きさ及び形状が決められる。ライトガイド100Iは、ポケット内から歯肉ポケットを透過して照明するために使用され得る。これによって、医師は骨レベルと歯の付着装置を視覚化し、歯の亀裂を検出することができる。このように、ライトガイド100Cは、主に静的ガイドであることを意図している。さらに、プローブは、例えば、5mmの等間隔で離間したマーク112Iを含む。したがって、プローブ100Iは、歯周ポケット内の深さを測定するように使用され得る。
図22Cでは、プローブ106Iは、プローブの遠位端とカバーのノーズ130Iの間の中間に離間した単一のマーク112Iを有する。
図22D~
図22Eは、プローブのより長いバージョンを示す。プローブ106I’は、2つのマーク112Iを含み、プローブ106I’’は、3つのマーク112Iを含む。したがって、例えば、プローブ106I、106I’及び106I’’は、様々な長さ(例えば、10mm、15mm、20mm)を有することができる。
【0097】
透過照明に加えて、ライトガイドの一部(ライトガイド100C(
図16A~
図16C)、ライトガイド100E(
図18E~
図18F)、ライトガイド100G(
図20A~
図20C)など)は、歯髄腔の基部にある根管オリフィスの位置検索のために使用され得る。例えば、硬化(石灰化)又は閉鎖した根管では、医師は歯髄腔に蛍光色素(ローズベンガルなど)を適用することができ、歯髄腔を穏やかに濯いだ後、(緑色光のような)適切な光波長を有する適切なライトガイドを使用して歯髄腔の底を照らすことができる。オリフィスの蛍光色素は、点灯して臨床医をオリフィスからつながる根管に導く。
【0098】
このように、様々な光プローブが開示されている。光プローブは、アクティブ光プローブ(すなわち、回転又は往復駆動するように意図されているプローブ)及び静的光プローブ(すなわち、光を伝達するだけに使用されるように意図されているため、モータと係合せずに使用されるプローブ)でグループ化することができる。さらに、プローブの側壁はカバーのノーズによって完全に覆われるので、光はプローブの端部からのみ出るか、プローブがノーズから延びて、プローブの側部から伝達される。プローブには、光を軸方向ではなく外側に向けられる端部(プリズム)を設けることができる。さらに、ライトガイドのいずれかの部分を光不透明性材料でコーティングして、光がプローブの特定の領域のみを通してプローブから出るようにすることができる。例えば、プローブ及び基部プレート104の側壁がコーティングされ得る。コーティングが反射的であれば、コーティングはプローブ上の所望の出口点に光を向けることを容易にする。コーティングは、光がコーティングを通過できないように、光がコーティングのない領域でのみライトガイドから出るように、事実上100%の光を遮断することができる。あるいは、コーティングは、光の所望の部分を通過させることができるものであってもよい。したがって、プローブの上部には、例えば、光の50%を遮断するコーティングを提供してもよく、プローブの底部はコーティングしないこともできる。これにより、プローブの下部よりも強度の低い光がプローブの上部から出るプローブが提供される。さらに、プローブの長さに沿った光強度の変化を提供するために、異なる光量を遮断する異なるコーティングを単一のプローブで使用することができる。コーティングは、プローブ上に射出成形(又は共成形(co-molding))によって適用、又は3D印刷、スパッタリング、蒸気蒸着、静電蒸着、又はその他の任意の方法で適用できる。
【0099】
本発明の範囲から逸脱することなく、上記の構成に様々な変更を加えることができるため、上記の説明に含まれる又は添付の図面に示される全ての事項は、限定的な意味ではなく、例示として解釈されるべきであることを意図する。例えば、ハンドピースのバッテリーは無線で再充電するように説明されているが、ハンドピースは、無線ではなく、有線で充電基部に接続されるように、ハンドピースは充電基部の床33bに対応する電気接点と係合する外部電気接点とをその底面13eに有することができる。さらに、ハンドピースは無線ではなく、有線であってもよい。この場合、バッテリーを省略して、ハンドピースを電源に接続する電源コードに置き換えることができる。ライトガイドは、ライトガイドホルダ/ギヤ部材282内に摩擦により受容されると説明されているが、ライトガイドは、他の手段によってライトガイドホルダに固定することができる。例えば、ライトガイドはライトガイドホルダにねじ込むことができ、ライトガイド及びライトガイドホルダは、ピン及びバヨネットスロット(bayonet slot)を含み得る。ライトガイドを光ガイドホルダに回転式に固定する他の接続手段を使用することができる。これらの例は単なる説明に過ぎない。