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特許7420443電圧変換装置、電圧変換方法、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】電圧変換装置、電圧変換方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20240116BHJP
   H03K 17/16 20060101ALI20240116BHJP
   H03K 17/695 20060101ALI20240116BHJP
   H02M 1/00 20070101ALI20240116BHJP
   H02M 1/08 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
H02M3/155 C
H03K17/16 H
H03K17/695
H02M1/00 F
H02M1/08 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022108474
(22)【出願日】2022-07-05
【審査請求日】2022-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】都木 新太朗
【審査官】佐藤 匡
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-158175(JP,A)
【文献】特開2019-161920(JP,A)
【文献】特開2005-168171(JP,A)
【文献】特開平05-328746(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/155
H03K 17/16
H03K 17/695
H02M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電圧が供給される入力と、負荷に接続される出力と、制御入力を含むスイッチング素子部と、
前記スイッチング素子部をスイッチングして駆動する駆動部と、
前記駆動部と前記スイッチング素子部の前記制御入力の間に配置された切替え可能抵抗部と、
前記出力を入力とし、前記切替え可能抵抗部を制御する制御部を含み、
前記制御部は、前記スイッチング素子部の前記出力の電圧波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えた場合には、前記切替え可能抵抗部の抵抗値を増加させる、電圧変換装置であって、
前記切替え可能抵抗部は、抵抗と、前記抵抗に並列接続されたスイッチを含み、
前記制御部は、前記出力の前記電圧波形の前記リンギングのピーク値が、第1の所定値より大きいか、又は第2の所定値より小さい場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを開き、及び、前記リンギングのピーク値が、第1の所定値以下で、且つ第2の所定値以上の場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを閉じるように、前記スイッチを制御する、電圧変換装置。
【請求項2】
前記制御部は、入力端子と出力端子を有するマイクロコントローラを含み、
前記マイクロコントローラは、前記入力端子により前記出力の前記電圧波形を入力し、
前記マイクロコントローラは、前記出力の前記電圧波形の前記リンギングのピーク値が、第1の所定値より大きいか、又は第2の所定値より小さい場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを開き、及び、前記リンギングのピーク値が、第1の所定値以下で、且つ第2の所定値以上の場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを閉じるように、前記マイクロコントローラの前記出力端子から前記スイッチに制御信号を出力し、前記スイッチを制御する、請求項に記載の電圧変換装置。
【請求項3】
入力電圧が供給される入力と、負荷に接続される出力と、制御入力を含むスイッチング素子部と、
前記スイッチング素子部をスイッチングして駆動する駆動部と、
前記駆動部と前記スイッチング素子部の前記制御入力の間に配置された切替え可能抵抗部と、
前記負荷の電流波形を入力とし、前記切替え可能抵抗部を制御する制御部を含み、
前記制御部は、前記負荷の負荷電流の電流波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えた場合には、前記切替え可能抵抗部の抵抗値を増加させる、電圧変換装置であって、
前記切替え可能抵抗部は、抵抗と、前記抵抗に並列接続されたスイッチを含み、
前記制御部は、入力端子と出力端子を有するマイクロコントローラを含み、
前記マイクロコントローラは、前記入力端子により前記負荷電流の前記電流波形を入力し、
前記マイクロコントローラは、前記負荷電流の前記電流波形の前記リンギングのピーク値が、第1の所定値より大きいか、又は第2の所定値より小さい場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを開き、及び、前記リンギングのピーク値が、第1の所定値以下で、且つ第2の所定値以上の場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを閉じるように、前記マイクロコントローラの前記出力端子から前記スイッチに制御信号を出力し、前記スイッチを制御する、電圧変換装置。
【請求項4】
入力電圧を受ける入力と、負荷に接続される出力と、制御入力を含むスイッチング素子部と、
前記スイッチング素子部をスイッチングして駆動する駆動部と、
前記駆動部と前記スイッチング素子部の前記制御入力の間に配置された切替え可能抵抗部と、
前記出力を入力とし、前記切替え可能抵抗部を制御する制御部を含む、電圧変換装置において、
前記制御部が、前記スイッチング素子部の前記出力の電圧波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えた場合には、前記切替え可能抵抗部の抵抗値を増加させるステップを含む、電圧変換方法であって、
前記切替え可能抵抗部は、抵抗と、前記抵抗に並列接続されたスイッチを含み、
前記制御部は、前記出力の前記電圧波形の前記リンギングのピーク値が、第1の所定値より大きいか、又は第2の所定値より小さい場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを開き、及び、前記リンギングのピーク値が、第1の所定値以下で、且つ第2の所定値以上の場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを閉じるように、前記スイッチを制御する、電圧変換方法
【請求項5】
入力電圧を受ける入力と、負荷に接続される出力と、制御入力を含むスイッチング素子部と、
前記スイッチング素子部をスイッチングして駆動する駆動部と、
前記駆動部と前記スイッチング素子部の前記制御入力の間に配置された切替え可能抵抗部と、
前記出力を入力とし、前記切替え可能抵抗部を制御する制御部を含む、電圧変換装置において、
前記制御部の含むコンピュータに、前記スイッチング素子部の前記出力の電圧波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えた場合には、前記切替え可能抵抗部の抵抗値を増加させる処理を実行させる、プログラムであって、
前記切替え可能抵抗部は、抵抗と、前記抵抗に並列接続されたスイッチを含み、
前記制御部の含むコンピュータに、前記出力の前記電圧波形の前記リンギングのピーク値が、第1の所定値より大きいか、又は第2の所定値より小さい場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを開き、及び、前記リンギングのピーク値が、第1の所定値以下で、且つ第2の所定値以上の場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを閉じるように、前記スイッチを制御する、処理を実行させる、プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧変換装置、電圧変換方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電圧変換装置及びその駆動回路に関する技術等については、例えば、以下のようなものがある。
【0003】
特許文献1は、定常動作時の高速動作と過電流保護動作時の内部電圧の変動を抑制するドライバ回路に関するものである。
【0004】
特許文献2は、ゲート電流からゲート電荷量を求め、ゲート電荷量に基づいて半導体スイッチ素子のゲート抵抗を変化させるゲート駆動装置に関するものである。
【0005】
特許文献3は、パワー半導体素子の短絡時におけるゲート電圧の発振を防止し得るパワー半導体モジュールに関するものである。
【0006】
特許文献4は、検出されたゲート電圧値に基づいて、ゲート駆動抵抗を変化させるゲート駆動回路に関するものである。
【0007】
特許文献5は、トランジスタのサージ電圧を検出する電圧検出抵抗が設けられ、検出電圧監視装置から与えられる可変抵抗制御信号に基づいて、ゲート抵抗可変装置の抵抗値が制御されるスイッチングデバイスの制御装置に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2019-146300号公報
【文献】特開2018-153006号公報
【文献】特開2018-117457号公報
【文献】特開2008-092663号公報
【文献】特開2005-175741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以下の分析は、本発明者によって与えられたものである。
【0010】
近年、環境に配慮した高効率化は重要な課題であり、可搬型のバッテリーアプリケーション向けに高効率化は常に付きまとう課題である。また、DX(デジタルトランスフォーメーション:Digital transformation)推進に際し、電圧変換装置が発生させるノイズへの対策は、IoT(INTERNET OF Things)機器開発の重要な要素となっている。
【0011】
従来は、一例として、図20に記載のように、入力電圧10が供給され負荷20に出力が接続される電圧変換装置1の低ノイズ化のためにスイッチングFET2のゲートと駆動部3の間に固定抵抗4が配置されている。これはスイッチング波形のリンギングノイズ量の大小に関わらず、常にノイズ抑制のためにゲート抵抗がスイッチング電圧の立ち上がり特性(傾き)を緩やかにしているので、スイッチング損失を増大させる結果となることを意味する。即ち、これが、電圧変換装置の効率を低下させる要因となる。
【0012】
本発明は、低ノイズと高効率の両方を達成することを可能とすることに貢献する、電圧変換装置、電圧変換方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の視点によれば、入力電圧が供給される入力と、負荷に接続される出力と、制御入力を含むスイッチング素子部と、
前記スイッチング素子部をスイッチングして駆動する駆動部と、
前記駆動部と前記スイッチング素子部の前記制御入力の間に配置された切替え可能抵抗部と、
前記出力を入力とし、前記切替え可能抵抗部を制御する制御部を含み、
前記制御部は、前記スイッチング素子部の前記出力の電圧波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えた場合には、前記切替え可能抵抗部の抵抗値を増加させる、電圧変換装置を、提供できる。
【0014】
本発明の第2の視点によれば、入力電圧が供給される入力と、負荷に接続される出力と、制御入力を含むスイッチング素子部と、
前記スイッチング素子部をスイッチングして駆動する駆動部と、
前記駆動部と前記スイッチング素子部の前記制御入力の間に配置された切替え可能抵抗部と、
前記負荷の電流波形を入力とし、前記切替え可能抵抗部を制御する制御部を含み、
前記制御部は、前記負荷の負荷電流の電流波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えた場合には、前記切替え可能抵抗部の抵抗値を増加させる、電圧変換装置を、提供できる。
【0015】
本発明の第3の視点によれば、入力電圧を受ける入力と、負荷に接続される出力と、制御入力を含むスイッチング素子部と、
前記スイッチング素子部をスイッチングして駆動する駆動部と、
前記駆動部と前記スイッチング素子部の前記制御入力の間に配置された切替え可能抵抗部と、
前記出力を入力とし、前記切替え可能抵抗部を制御する制御部を含む、電圧変換装置において、
前記制御部が、前記スイッチング素子部の前記出力の電圧波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えた場合には、前記切替え可能抵抗部の抵抗値を増加させるステップを含む、電圧変換方法を、提供できる。本方法は、電圧変換方法を行うコンピュータという、特定の機械に結びつけられている。
【0016】
本発明の第4の視点によれば、入力電圧を受ける入力と、負荷に接続される出力と、制御入力を含むスイッチング素子部と、
前記スイッチング素子部をスイッチングして駆動する駆動部と、
前記駆動部と前記スイッチング素子部の前記制御入力の間に配置された切替え可能抵抗部と、
前記出力を入力とし、前記切替え可能抵抗部を制御する制御部を含む、電圧変換装置において、
前記制御部の含むコンピュータに、前記スイッチング素子部の前記出力の電圧波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えた場合には、前記切替え可能抵抗部の抵抗値を増加させる処理を実行させる、プログラム、を提供できる。
【0017】
なお、これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、低ノイズと高効率の両方を達成することを可能とすることに貢献する、電圧変換装置、電圧変換方法、及び、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。
図2】本発明の一実施形態の制御部の動作の一例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態の制御部の動作の他の一例を示す図である。
図4】本発明の他の一実施形態の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。
図5】本発明の他の一実施形態の制御部の動作の一例を示す図である。
図6】本発明の他の一実施形態の制御部の動作の他の一例を示す図である。
図7】本発明の第1の実施形態の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。
図8】本発明の第1の実施形態の電圧変換装置の出力電圧に基づく制御部の構成の一例を示す図である。
図9】本発明の第1の実施形態の電圧変換装置の出力電圧に基づく制御部の構成の他の一例の動作の一例を示す図である。
図10】本発明の第1の実施形態の電圧変換装置の出力電圧に基づく制御部の構成の変形例の一例の動作の一例を示す図である。
図11】本発明の第1の実施形態の電圧変換装置の出力電圧に基づく制御部の構成の別の一例を示す図である。
図12】本発明の第2の実施形態の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。
図13】本発明の第3の実施形態の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。
図14】本発明の第3の実施形態の電圧変換装置の負荷電流に基づく制御部の構成の一例を示す図である。
図15】本発明の第3の実施形態の電圧変換装置の負荷電流に基づく制御部の構成の他の一例を示す図である。
図16】本発明の第3の実施形態の電圧変換装置の負荷電流に基づく制御部の構成の変形例の一例を示す図である。
図17】本発明の第3の実施形態の電圧変換装置の負荷電流に基づく制御部の構成の別の一例を示す図である。
図18】本発明の第4の実施形態の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。
図19】本発明の電圧変換装置の制御部を構成するコンピュータの構成の一例を示す図である。
図20】従来の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[一実施形態]
はじめに、本発明の一実施形態の概要について図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。図1を参照すると、マザーボード1000上に入力電圧10が印加され、その入力電圧10を電圧変換装置100が電圧に変換し、負荷(負荷デバイス)20に電力を供給する一例を示しており、この構成は、通常の電源回路と同様である。電圧変換装置100は、スイッチング素子部200と、駆動部300と、切替え可能抵抗部400と、出力電圧に基づく制御部500(以下、制御部500とも称する)を含む。
【0022】
スイッチング素子部200は、入力電圧10が供給される入力と、負荷20に接続される出力101と、制御入力を含む。切替え可能抵抗部400は、駆動部300とスイッチング素子部200の制御入力の間に配置される。駆動部300は、駆動信号を切替え可能抵抗部400に供給し、スイッチング素子部200をスイッチングして駆動する。なお、スイッチング素子部200の出力電圧(出力101に出力する電圧)をスイッチング電圧と呼ぶ。
【0023】
制御部500は、出力101を入力とし、切替え可能抵抗部400を制御する。制御部500は、スイッチング素子部200の出力101の電圧波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えた場合には、制御信号510を介して、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させる。
【0024】
図2は、本発明の一実施形態の制御部500の動作の一例を示す図である。図2には、スイッチング素子部200の出力101の電圧波形710と720が示されており、縦軸は出力101の電圧レベルを示し、横軸は時間を示す。図2において、左側の状態は、ノイズ量が小さい状態を示し、右側の状態は、ノイズ量が大きい状態を示す。第1の所定値(Ref1)と第2の所定値(Ref2)は、上述の所定値に対応する。図2に示す本発明の一実施形態の制御部500の動作の一例では、スイッチング素子部200の出力101の電圧波形の立ち上がり部分711と721及び、立ち下がり部分712と722の両方を対象として、電圧波形のリンギングのピーク値が、いずれか一方で所定値を超えている場合には、制御部500は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる。
【0025】
スイッチング素子部200の出力101の電圧波形720は、立ち上がり部分721において、リンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)より大きく(なお、この状態を、リンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)を越えていると称する)、また、立ち下がり部分722において、リンギングのピーク値が第2の所定値(Ref2)より小さい(なお、この状態を、リンギングのピーク値が第2の所定値(Ref2)を越えていると称する)。すなわち、リンギングのピーク値は、立ち上がり部分721又は立ち下がり部分722において、それぞれの所定値を超えている。この場合には、制御部500は、制御信号510を介して、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させ、高抵抗値の状態とする。これにより、切替え可能抵抗部400の高抵抗値の抵抗が、駆動部300とスイッチング素子部200の制御入力の間に接続され、スイッチング素子部200のノイズを抑えることができる。
【0026】
一方、スイッチング素子部200の出力101の電圧波形710は、立ち上がり部分711において、リンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)以下で(なお、この状態を、リンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)を越えていないと称する)、且つ、立ち下がり部分712において、リンギングのピーク値が第2の所定値(Ref2)以上である(なお、この状態を、リンギングのピーク値が第2の所定値(Ref2)を越えていないと称する)。すなわち、リンギングのピーク値は、立ち上がり部分711及び立ち下がり部分712において、それぞれの所定値を超えていない。この場合には、制御部500は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させず、低抵抗の状態を保持する。
【0027】
図3は、本発明の一実施形態の制御部500の動作の他の一例を示す図である。図3には、スイッチング素子部200の出力101の電圧波形710と720が示されており、縦軸は出力101の電圧レベルを示し、横軸は時間を示す。図3において、左側の状態は、ノイズ量が小さい状態を示し、右側の状態は、ノイズ量が大きい状態を示す。図2に示す本発明の一実施形態の制御部500の動作の一例では、スイッチング素子部200の出力101の電圧波形の立ち上がり部分711と721及び、立ち下がり部分712と722の両方を対象として、いずれか一方で所定値を超えている場合には、制御部500は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる構成であるが、図3に示す本発明の一実施形態の制御部500の動作の他の一例においては、立ち上がり部分711と721のみに基づいて、制御部500が、切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる構成である。
【0028】
スイッチング素子部200の出力101の電圧波形720は、立ち上がり部分721において、リンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)より大きい。すなわち、リンギングのピーク値は、立ち上がり部分721において、第1の所定値(Ref1)を超えている。この場合には、制御部500は、制御信号510を介して、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させ、高抵抗値の状態とする。
【0029】
一方、スイッチング素子部200の出力101の電圧波形710は、立ち上がり部分711において、リンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)以下である。すなわち、リンギングのピーク値は、立ち上がり部分711において、第1の所定値(Ref1)を超えていない。この場合には、制御部500は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させず、低抵抗の状態を保持する。
【0030】
なお、図3に示す動作の他の一例の場合には、図2に示したような第2の所定値(Ref2)を設定し、立ち下がり部分712と722のみに基づいて、上記と同様に、制御部500が、切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる構成としてもよい。
【0031】
このように、本発明の一実施形態では、スイッチング素子部200の出力101の電圧波形のリンギングのピーク値が所定値を越え、スイッチング波形のリンギングノイズの量が多くなった場合には、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させて高抵抗値として低ノイズ化を図り、所定値を越えない場合には、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させることなく低抵抗値を維持して、高効率化を図ることができる。
【0032】
従って、本発明の一実施形態により、スイッチングFETのゲートに固定抵抗が配置されている電圧変換装置ではトレードオフの関係にある、低ノイズと高効率の両方を達成することを可能とすることに貢献する、電圧変換装置を提供することができる。
【0033】
[他の一実施形態]
次に、本発明の他の一実施形態の概要について図面を参照して説明する。図4は、本発明の他の一実施形態の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。図4において、図1と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。図4を参照すると、電圧変換装置100は、スイッチング素子部200と、駆動部300と、切替え可能抵抗部400と、負荷電流に基づく制御部550(以下、制御部550とも称する)を含む。
【0034】
スイッチング素子部200は、入力電圧10が供給される入力と、負荷20に接続される出力101と、制御入力を含む。切替え可能抵抗部400は、駆動部300とスイッチング素子部200の制御入力の間に配置される。駆動部300は、駆動信号を切替え可能抵抗部400に供給し、スイッチング素子部200をスイッチングして駆動する。
【0035】
制御部550は、負荷20の電流波形を入力とし、前記切替え可能抵抗部を制御する。制御部550は、電圧変換装置100の出力101に接続された負荷20の中の回路素子の両端の電圧、即ち、その回路素子に電流が入力される端子の電圧102とその回路素子から電流が出力される端子の電圧103を受け、電圧102と電圧103の差電圧を生成する。この差電圧の電圧波形は、負荷20を流れる負荷電流の電流波形に対応する。
【0036】
制御部550は、負荷電流の電流波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えた場合には、制御信号560を介して、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させる。なお、負荷電流の電流波形は、上記差電圧の電圧波形に対応するので、負荷電流の電流波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えたかどうかは、上記差電圧の電圧波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えたかどうかにより判断することができる。以下では、差電圧の電圧波形のリンギングのピーク値により、負荷20の負荷電流の電流波形のリンギングのピーク値が所定値を越えたかどうかを判断するものとして、説明する。
【0037】
図5は、本発明の他の一実施形態の制御部550の動作の一例を示す図である。図5には、負荷20の負荷電流の電流波形に対応する差電圧の電圧波形810と820が示されており、縦軸は負荷20の負荷電流に対応する差電圧の電圧レベルを示し、横軸は時間を示す。図5において、左側の状態は、ノイズ量が小さい状態を示し、右側の状態は、ノイズ量が大きい状態を示す。第1の所定値(Ref1)と第2の所定値(Ref2)は、上述の所定値に対応する。図5に示す本発明の他の一実施形態の制御部550の動作の一例では、負荷20の負荷電流に対応する差電圧の電圧波形の立ち上がり部分811と821及び、立ち下がり部分812と822の両方を対象として、負荷電流の電流波形に対応する差電圧の電圧波形のリンギングのピーク値が、いずれか一方で所定値を超えている場合には、制御部550は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる。
【0038】
負荷20の負荷電流に対応する差電圧の電圧波形820は、立ち上がり部分821において、リンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)より大きく(なお、この状態を、リンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)を越えていると称する)、また、立ち下がり部分822において、リンギングのピーク値が第2の所定値(Ref2)より小さい(なお、この状態を、リンギングのピーク値が第2の所定値(Ref2)を越えていると称する)。すなわち、リンギングのピーク値は、立ち上がり部分821又は立ち下がり部分822において、それぞれの所定値を超えている。この場合には、制御部550は、制御信号560を介して、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させ、高抵抗値の状態とする。これにより、切替え可能抵抗部400の高抵抗値の抵抗が、駆動部300とスイッチング素子部200の制御入力の間に接続され、スイッチング素子部200のノイズを抑えることができる。
【0039】
一方、負荷20の負荷電流に対応する差電圧の電圧波形810は、立ち上がり部分811において、リンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)以下で(なお、この状態を、リンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)を越えていないと称する)、且つ、立ち下がり部分812において、リンギングのピーク値が第2の所定値(Ref2)以上である(なお、この状態を、リンギングのピーク値が第2の所定値(Ref2)を越えていないと称する)。すなわち、リンギングのピーク値は、立ち上がり部分811及び立ち下がり部分812において、それぞれの所定値を超えていない。この場合には、制御部550は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させず、低抵抗の状態を保持する。
【0040】
図6は、本発明の他の一実施形態の制御部550の動作の他の一例を示す図である。図6には、負荷20の負荷電流に対応する差電圧の電圧波形810と820が示されており、縦軸は負荷20の負荷電流に対応する差電圧の電圧レベルを示し、横軸は時間を示す。図5に示す本発明の他の一実施形態の制御部550の動作の一例では、負荷20の負荷電流に対応する差電圧の電圧波形の立ち上がり部分811と821及び、立ち下がり部分812と822の両方を対象として、いずれか一方で所定値を超えている場合には、制御部550は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる構成であるが、図6に示す本発明の他の一実施形態の制御部550の動作の他の一例においては、立ち上がり部分811と821のみに基づいて、制御部550が、切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる構成である。
【0041】
負荷20の負荷電流に対応する差電圧の電圧波形820は、立ち上がり部分821において、リンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)より大きい。すなわち、リンギングのピーク値は、立ち上がり部分821において、第1の所定値(Ref1)を超えている。この場合には、制御部550は、制御信号560を介して、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させ、高抵抗値の状態とする。
【0042】
一方、負荷20の負荷電流に対応する差電圧の電圧波形810は、立ち上がり部分811において、リンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)以下である。すなわち、リンギングのピーク値は、立ち上がり部分811において、第1の所定値(Ref1)を超えていない。この場合には、制御部550は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させず、低抵抗の状態を保持する。
【0043】
なお、図6に示す動作の他の一例の場合には、図5に示したような第2の所定値(Ref2)を設定し、立ち下がり部分812と822のみに基づいて、上記と同様に、制御部550が、切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる構成としてもよい。
【0044】
このように、本発明の他の一実施形態では、負荷20の負荷電流に対応する差電圧の電圧波形のリンギングのピーク値が所定値を越え、スイッチング波形のリンギングノイズの量が多くなった場合には、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させて高抵抗値として低ノイズ化を図り、所定値を越えない場合には、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させることなく低抵抗値を維持して、高効率化を図ることができる。
【0045】
従って、本発明の他の一実施形態により、スイッチングFETのゲートに固定抵抗が配置されている電圧変換装置ではトレードオフの関係にある、低ノイズと高効率の両方を達成することを可能とすることに貢献する、電圧変換装置を提供することができる。
【0046】
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態の電圧変換装置について、図面を参照して説明する。図7は、本発明の第1の実施形態の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。図7において、図1と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。
【0047】
図7に示す本発明の第1の実施形態の電圧変換装置100は、図1に記載の本発明の一実施形態の電圧変換装置100の、スイッチング素子部200が、スイッチングFET(電界効果トランジスタ)201と202を含み、切替え可能抵抗部400が、抵抗411及び並列接続されたスイッチ412と、抵抗421及び並列接続されたスイッチ422を含む構成を有する。スイッチング素子部200の制御入力は、スイッチングFET(電界効果トランジスタ)201と202の各ゲートに対応する。
【0048】
負荷20は、一例としてインダクタ21と、コンデンサ22と、抵抗23を含み、インダクタ21と直列に、コンデンサ22と抵抗23が並列接続されている。電圧変換装置100の出力101は、負荷20内のコンデンサ22と抵抗23の接続されていない側のインダクタ21の端子に接続されている。
【0049】
出力電圧に基づく制御部500(以下、制御部500とも称する)は、電圧変換装置100の出力101に接続され、制御信号511は、切替え可能抵抗部400のスイッチ412の制御端子に供給され、制御信号512は、切替え可能抵抗部400のスイッチ422の制御端子に供給されている。制御部500は、図2を参照して説明した本発明の一実施形態の制御部500の動作の一例と同様に動作する。すなわち、例えば、電圧波形のリンギングのピーク値が、立ち上がり部分721又は立ち下がり部分722において、第1の所定値(Ref1)又は第2の所定値(Ref2)を超えている場合には、制御部500は、制御信号511と512を介して、切替え可能抵抗部400のスイッチ412と422を開き、抵抗値を増加させ、高抵抗値の状態とする。これにより、切替え可能抵抗部400の高抵抗値のゲート抵抗が、駆動部300とスイッチング素子部200の制御入力(スイッチングFET201と202の各ゲート)の間に接続され、スイッチング素子部200のノイズを抑えることができる。
【0050】
また、制御部500は、図3を参照して説明した本発明の一実施形態の制御部500の動作の他の一例と同様に動作するようにしてもよい。すなわち、電圧波形のリンギングのピーク値は、立ち上がり部分721において、第1の所定値(Ref1)を超えている。この場合には、制御部500は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させる。また、電圧波形のリンギングのピーク値は、立ち上がり部分711において、第1の所定値(Ref21)を超えていない。この場合には、制御部500は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させず、低抵抗値の状態を保持する。なお、立ち下がり部分712と722のみに基づいて、制御部500は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる構成としてもよい。
【0051】
図8は、本発明の第1の実施形態の電圧変換装置の出力電圧に基づく制御部500の構成の一例を示す図である。図8に示す制御部500の構成の一例は、図7に示す電圧変換装置100の制御部500の一例を示したものである。図8に示す制御部500の構成の一例は、本発明の一実施形態において図2を参照して説明したように、スイッチング電圧の立ち上がり部分と立ち下がり部分の両方を対象として切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる場合の、制御部500の構成の一例を示すものである。
【0052】
図8に示す制御部500は、比較器501及び502と、電源(VCC)に接続された抵抗503と、処理部504を含む。比較器501及び502の入力には、電圧変換装置100の出力101が供給され、処理部504の入力INに、出力101の電圧波形のリンギングのピーク値が第1の所定値Ref1より大きいか又は電圧波形のリンギングのピーク値が第2の所定値Ref2より小さい場合には、ローレベルを供給し、出力101の電圧波形のリンギングのピーク値が第2の所定値Ref2より大きく且つ第1の所定値Ref1より小さい場合には、ハイレベルを供給する。
【0053】
処理部504は、比較器501と502の出力する電圧レベルに基づいて、スイッチ412と422を制御する制御信号511と512を生成する。一例として、処理部504は、スイッチング電圧の立ち上がりと立ち下がりのたびに、比較器501と502の出力する電圧レベルがローレベルとなる場合には、スイッチ412と422を開くように制御し、ハイレベルとなる場合には、スイッチ412と422を閉じるように制御するように構成してもよい。また、他の一例として、処理部504は、スイッチング電圧の立ち上がりと立ち下がりのいずれかで、比較器501と502の出力する電圧レベルがローレベルとなる場合が、所定の期間に複数回生じると、制御信号511と512を介して、スイッチ412と422を開くように制御し、また、スイッチング電圧の立ち上がりと立ち下がりのいずれかで、ハイレベルとなる場合が、所定の期間に複数回生じると、制御信号511と512を介して、スイッチ412と422を閉じるように制御するように構成してもよい。
【0054】
図9は、本発明の第1の実施形態の電圧変換装置の出力電圧に基づく制御部500の構成の他の一例を示す図である。図9に示す制御部500の構成の他の一例は、図7に示す電圧変換装置100の制御部500の他の一例を示したものである。図9に示す制御部500の構成の他の一例は、本発明の一実施形態において図3を参照して説明したように、スイッチング電圧の立ち上がり部分のみを用いて切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる場合の、制御部500の構成の他の一例を示すものである。図9おいて、図8と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。
【0055】
図9に示す制御部500は、比較器501と、電源(VCC)に接続された抵抗505と、処理部507により構成される。比較器501の入力には、電圧変換装置100の出力101が供給され、処理部507の入力INに比較器501の出力が接続されている。
【0056】
出力101の電圧波形のリンギングのピーク値が、第1の所定値(Ref1)より大きい場合には、比較器501は出力にローレベルを供給し、出力101の電圧波形のリンギングのピーク値が第1の所定値(Ref1)より小さい場合には、比較器501は出力にハイレベルを供給する。
【0057】
処理部507は、比較器501の出力する電圧レベルに基づいて、スイッチ412と422を制御する制御信号511と512を生成する。一例として、処理部507は、スイッチング電圧の立ち上がりのたびに、比較器501の出力する電圧レベルがローレベルとなる場合には、スイッチ412と422を開くように制御し、ハイレベルとなる場合には、スイッチ412と422を閉じるように制御するように構成してもよい。また、他の一例として、処理部507は、スイッチング電圧の立ち上がりで、比較器501の出力する電圧レベルがローレベルとなる場合が、所定の期間に複数回生じると、制御信号511と512を介して、スイッチ412と422を開くように制御し、また、スイッチング電圧の立ち上がりで、比較器501の出力する電圧レベルがハイレベルとなる場合が、所定の期間に複数回生じると、制御信号511と512を介して、スイッチ412と422を閉じるように制御するように構成してもよい。
【0058】
なお、図10は、図9に記載の制御部500の構成の変形例の一例を示す図である。比較器501に第2の所定値(Ref2)を設定し、図3に記載の立ち下がり部分712と722のみに基づいて、図9に記載の制御部500と同様に、制御部500が、切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる構成としてもよい。
【0059】
図11は、本発明の第1の実施形態の電圧変換装置の出力電圧に基づく制御部500の構成の別の一例を示す図である。図11に示す制御部500の構成の一例は、図7に示す電圧変換装置100の制御部500の一例を示したものである。図11に示す制御部500は、汎用入力と汎用出力を有すマイクロコンピュータ515を含む。図11に示す制御部500は、図8から図10を参照して説明した制御部500の動作と同一の動作を、マイクロコンピュータ515をプログラムすることにより、実行することができる。
【0060】
上述の本発明の第1の実施形態により、低ノイズと高効率の両方を達成することができる。すなわち、第一に、リンギングノイズ量が大きくなった時にのみ切替え可能抵抗部400のスイッチが開き、スイッチングFET201と202の各ゲートにゲート抵抗が接続されるので、そのような場合ではない、例えば、負荷電流が低くリンギングノイズ量が小さい間はスイッチング電圧が急峻に立ち上がるので、スイッチング損失が低く抑えられる。
【0061】
第二に、リンギングノイズ量が大きくなった時にのみ切替え可能抵抗部400のスイッチが開き接続される切替え可能抵抗部400のゲート抵抗は、従来の電圧変換装置において抵抗のみで構成されるシンプルなノイズ抑制回路と同じ回路なので、比較的容易にリンギングノイズに効果的な定数を決定できる。従って、従来の電圧変換装置のゲート抵抗回路と同等の低ノイズ化動作が可能となり、低ノイズ化に関与する。即ち、本発明の第1の実施形態により、電圧変換回路に、切替えスイッチを含む切替え可能抵抗部400を適用することで高効率・低ノイズの両方を達成することができる。
【0062】
また、本発明の第1の実施形態の電圧変換装置は、低損失で高効率なために、センサー等のIoT機器向けバッテリーアプリケーションにおいて、駆動時間を長期化することに寄与する。更に、IoT機器の情報伝達に無線等を使用する場合には、通信を妨げないように低ノイズ化を達成する必要があるが、本発明の第1の実施形態の電圧変換装置は、低ノイズ化を達成できる。従って、本発明の第1の実施形態の電圧変換装置は、低ノイズと高効率の両方を達成することが可能である。
【0063】
なお、切替え可能抵抗部400は抵抗411と421及びスイッチ412と422を含む構成を一例として記載したが、抵抗411と421と直列にダイオード等を接続するように構成することも可能である。
【0064】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の電圧変換装置について、図面を参照して説明する。図12は、本発明の第2の実施形態の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。図12において、図7と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。図12に示す電圧変換装置100の構成の一例は、図7に示す電圧変換装置100の切替え可能抵抗部400が、NPNトランジスタを用いた可変抵抗を含むように構成した例を示すものである。図12に示す電圧変換装置100の切替え可能抵抗部400は、NPNトランジスタ413と423を含み、各NPNトランジスタ413と423の各エミッタは、スイッチングFET(電界効果トランジスタ)201と202の各ゲートに接続されており、各NPNトランジスタ413と423の各コレクタは駆動部300に接続され、また、駆動部300から駆動信号が供給される。各NPNトランジスタの413と423のベースは、出力電圧に基づく制御部500(以下、制御部500とも称する)の制御信号511と512にそれぞれ接続されている。
【0065】
制御部500は、スイッチング素子部200の出力101の図2に示した電圧波形の立ち上がり部分711と721及び、立ち下がり部分712と722の電圧波形のリンギングのピーク値の大きさに応じて、制御信号511と512によりそれぞれのベース電圧を制御することにより、切替え可能抵抗部400のNPNトランジスタ413と423のコレクタとエミッタの間の抵抗値を変化させる。
【0066】
なお、可変抵抗として、NPNトランジスタを一例として説明したが、これに限らず、PNPトランジスタや、電圧制御により抵抗値が変化可能な素子のいずれの素子を可変抵抗として使用してもよい。
【0067】
また、本発明の第2の実施形態の電圧変換装置100の制御部500は、図11を参照して説明した汎用入力と汎用出力を有すマイクロコンピュータ515を含むように構成することも可能である。この場合、マイクロコンピュータ515をスイッチング素子部200の出力101の電圧波形の立ち上がり部分711と721及び、立ち下がり部分712と722のリンギングのピーク値の大きさに応じて、制御信号511と512によりそれぞれのベース電圧を制御して、切替え可能抵抗部400のNPNトランジスタ413と423のコレクタとエミッタの間の抵抗値を変化させるように、マイクロコンピュータ515をプログラムすることにより、実行することができる。
【0068】
本発明の第2の実施形態によれば、スイッチの接続、未接続という0、1のデジタル制御ではなく、トランジスタをGPIO制御によりアナログ制御することで抵抗を複数配置することなく、任意の抵抗値を実現可能で、より詳細な制御も可能となり、これは高効率化に関与する。
【0069】
本発明の第2の実施形態により、低ノイズと高効率の両方を達成することを可能とすることに貢献する、電圧変換装置を提供することができる。
【0070】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態の電圧変換装置について、図面を参照して説明する。図13は、本発明の第3の実施形態の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。図13において、図4と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。
【0071】
図13に示す本発明の第3の実施形態の電圧変換装置100は、図4に記載の本発明の一実施形態の電圧変換装置100の、スイッチング素子部200が、スイッチングFET(電界効果トランジスタ)201と202を含み、切替え可能抵抗部400が、抵抗411及び並列接続されたスイッチ412と、抵抗421及び並列接続されたスイッチ422を含む構成を有する。スイッチング素子部200の制御入力は、スイッチングFET(電界効果トランジスタ)201と202の各ゲートに対応する。
【0072】
負荷20は、一例としてインダクタ21と、コンデンサ22と、抵抗23を含み、インダクタ21と直列に、コンデンサ22と抵抗23が並列接続されている。電圧変換装置100の出力101は、負荷20内のコンデンサ22と抵抗23の接続されていない側のインダクタ21の端子に接続されている。
【0073】
負荷電流に基づく制御部550(以下、制御部550とも称する)は、負荷20の中の電圧変換装置100の出力101に接続されたインダクタ21の両端の電圧、即ち、インダクタ21に電流が入力される端子の電圧102とインダクタ21から電流が出力される端子の電圧103を受け、電圧102と電圧103の差電圧を生成する。この差電圧の電圧波形は、負荷20を流れる負荷電流の電流波形に対応する。制御信号561は、切替え可能抵抗部400のスイッチ412の制御端子に供給され、制御信号562は、切替え可能抵抗部400のスイッチ422の制御端子に供給されている。制御部550は、図5を参照して説明した本発明の他の一実施形態の制御部550の動作の一例と同様に動作する。すなわち、例えば、差電圧の電圧波形のリンギングのピーク値が、立ち上がり部分821又は立ち下がり部分822において、第1所定値(Ref1)又は第2の所定値(Ref2)を超えている場合には、制御部550は、制御信号561と562を介して、切替え可能抵抗部400のスイッチ412と422開き、抵抗値を増加させ、高抵抗値の状態とする。これにより、切替え可能抵抗部400の高抵抗値のゲート抵抗が、駆動部300とスイッチング素子部200の制御入力(スイッチングFET201と202の各ゲート)の間に接続され、スイッチング素子部200のノイズを抑えることができる。
【0074】
また、制御部550は、図6を参照して説明した本発明の他の一実施形態の制御部550の動作の他の一例と同様に動作するようにしてもよい。すなわち、差電圧の電圧波形のリンギングのピーク値は、立ち上がり部分821において、第1の所定値(Ref1)を超えている。この場合には、制御部550は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させる。また、差電圧の電圧波形のリンギングのピーク値は、立ち上がり部分811において、第1の所定値(Ref1)を超えていない。この場合には、制御部550は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を増加させず、低抵抗値の状態を保持する。なお、立ち下がり部分812と822のみに基づいて、制御部550は、切替え可能抵抗部400の抵抗値を変化させる構成としてもよい。
【0075】
図14から図17は、本発明の第3の実施形態の電圧変換装置の負荷電流に基づく制御部550の構成の一例を示す図である。
【0076】
図14は、本発明の第3の実施形態の電圧変換装置の負荷電流に基づく制御部の構成の一例を示す図である。図14に示す負荷電流に基づく制御部550の構成は、図8を参照して説明した出力電圧に基づく制御部500の入力に差分回路551を設けたものである。差分回路551は、インダクタ21に電流が入力される端子の電圧102とインダクタ21から電流が出力される端子の電圧103を受け、電圧102と電圧103の差電圧を生成する。生成した差電圧は、出力電圧に基づく制御部500に入力され、出力電圧に基づく制御部500は、図8を参照して説明したのと同一の動作を行う。
【0077】
図15は、本発明の第3の実施形態の電圧変換装置の負荷電流に基づく制御部の構成の他の一例を示す図である。図15に示す負荷電流に基づく制御部550の構成は、図9を参照して説明した出力電圧に基づく制御部500の入力に差分回路551を設けたものである。差分回路551は、インダクタ21に電流が入力される端子の電圧102とインダクタ21から電流が出力される端子の電圧103を受け、電圧102と電圧103の差電圧を生成する。生成した差電圧は、出力電圧に基づく制御部500に入力され、出力電圧に基づく制御部500は、図9を参照して説明したのと同一の動作を行う。
【0078】
図16は、本発明の第3の実施形態の電圧変換装置の負荷電流に基づく制御部の構成の変形例の一例を示す図である。図16に示す負荷電流に基づく制御部550の構成は、図10を参照して説明した出力電圧に基づく制御部500の入力に差分回路551を設けたものである。差分回路551は、インダクタ21に電流が入力される端子の電圧102とインダクタ21から電流が出力される端子の電圧103を受け、電圧102と電圧103の差電圧を生成する。生成した差電圧は、出力電圧に基づく制御部500に入力され、出力電圧に基づく制御部500は、図10を参照して説明したのと同一の動作を行う。
【0079】
図17は、本発明の第3の実施形態の電圧変換装置の負荷電流に基づく制御部の構成の別の一例を示す図である。図17に示す負荷電流に基づく制御部550は、汎用入力と汎用出力を有すマイクロコンピュータ565を含む。図17に示す制御部550は、図14から図16を参照して説明した制御部500の動作と同一の動作を、マイクロコンピュータ565をプログラムすることにより、実行することができる。
【0080】
本発明の第3の実施形態により、低ノイズと高効率の両方を達成することを可能とすることに貢献する、電圧変換装置を提供することができる。
【0081】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態の電圧変換装置について、図面を参照して説明する。図18は、本発明の第4の実施形態の電圧変換装置の構成の一例を示す図である。図18において、図13と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。図18に示す電圧変換装置100の構成の一例は、図13に示す電圧変換装置100の切替え可能抵抗部400が、NPNトランジスタを用いた可変抵抗を含むように構成した例を示すものである。図18に示す電圧変換装置100の切替え可能抵抗部400は、NPNトランジスタ413と423を含み、各NPNトランジスタ413と423のエミッタは、スイッチングFET(電界効果トランジスタ)201と202の各ゲートに接続されており、各NPNトランジスタ413と423の各コレクタは駆動部300に接続され、また、駆動部300から駆動信号が供給される。各NPNトランジスタ413と423のベースは、負荷電流に基づく制御部550(以下、制御部550とも称する)の制御信号561と562にそれぞれ接続されている。
【0082】
制御部550は、スイッチング素子部200の出力101の図5に示した電流波形に対応する差電圧の電圧波形の立ち上がり部分811と821及び、立ち下がり部分812と822の差電圧の電圧波形のリンギングのピーク値の大きさに応じて、制御信号561と562によりそれぞれのベース電圧を制御することにより、切替え可能抵抗部400のNPNトランジスタ413と423のコレクタとエミッタの間の抵抗値を変化させる。
【0083】
なお、可変抵抗として、NPNトランジスタを一例として説明したが、これに限らず、PNPトランジスタや、電圧制御により抵抗値が変化可能な素子のいずれの素子を可変抵抗として使用してもよい。
【0084】
また、本発明の第4の実施形態の電圧変換装置100の制御部550は、図17を参照して説明した汎用入力と汎用出力を有すマイクロコンピュータ565を含むように構成することも可能である。この場合、マイクロコンピュータ565を負荷20の負荷電流に対応する差電圧の電圧波形の立ち上がり部分811と821及び、立ち下がり部分812と822のリンギングのピーク値の大きさに応じて、制御信号511と512によりそれぞれのベース電圧を制御して、切替え可能抵抗部400のNPNトランジスタ413と423のコレクタとエミッタの間の抵抗値を変化させるように、マイクロコンピュータ565をプログラムすることにより、実行することができる。
【0085】
本発明の第4の実施形態により、低ノイズと高効率の両方を達成することを可能とすることに貢献する、電圧変換装置を提供することができる。
【0086】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、各図面に示したネットワーク構成、各要素の構成、メッセージの表現形態は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。また、「A及び/又はB」は、A又はBの少なくともいずれかという意味で用いる。
【0087】
また、上記した本発明の一実施形態、他の一実施形態及び、第1から第4の実施形態に示した手順は、本発明の電圧変換装置の出力電圧に基づく制御部、又は、電圧変換装置の負荷電流に基づく制御部として機能するコンピュータ(図19の9000)に、電圧変換装置の出力電圧に基づく制御部、又は、電圧変換装置の負荷電流に基づく制御部としての機能を実現させるプログラムにより実現可能である。このようなコンピュータは、図19のCPU(Central Processing Unit)9010、通信インタフェース9020、メモリ9030、補助記憶装置9040を備える構成に例示される。すなわち、図19のCPU9010にて、電圧変換装置の出力電圧に基づく制御部、又は、電圧変換装置の負荷電流に基づく制御部の制御プログラムを実行し、その補助記憶装置9040等に保持された各計算パラメータの更新処理を実施させればよい。
【0088】
メモリ9030は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
【0089】
即ち、上記した本発明の一実施形態、他の一実施形態及び、第1から第4の実施形態に示した電圧変換装置の各部(処理手段、機能)は、上記コンピュータのプロセッサに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することができる。
【0090】
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
[第1の形態]
(上記第1の視点による電圧変換装置を参照)
[第2の形態]
第1の形態の電圧変換装置は、前記切替え可能抵抗部は、抵抗と、前記抵抗に並列接続されたスイッチを含み、
前記制御部は、前記出力の前記電圧波形の前記リンギングのピーク値が、第1の所定値より大きいか、又は第2の所定値より小さい場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを開き、及び、前記リンギングのピーク値が、第1の所定値以下で、且つ第2の所定値以上の場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを閉じるように、前記スイッチを制御する、ことが好ましい。
[第3の形態]
第2の形態の電圧変換装置は、前記制御部は、入力端子と出力端子を有するマイクロコントローラを含み、
前記マイクロコントローラは、前記入力端子により前記出力の前記電圧波形を入力し、
前記マイクロコントローラは、前記出力の前記電圧波形の前記リンギングのピーク値が、第1の所定値より大きいか、又は第2の所定値より小さい場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを開き、及び、前記リンギングのピーク値が、第1の所定値以下で、且つ第2の所定値以上の場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを閉じるように、前記マイクロコントローラの前記出力端子から前記スイッチに制御信号を出力し、前記スイッチを制御する、ことが好ましい。
[第4の形態]
第1の形態の電圧変換装置は、前記切替え可能抵抗部は、制御端子を有する可変抵抗を含み、
前記制御部は、前記可変抵抗の前記制御端子に接続され、前記スイッチング素子部の前記出力の前記電圧波形の前記リンギングのピーク値に応じて、前記制御端子を介して前記可変抵抗の抵抗値を制御する、ことが好ましい。
[第5の形態]
第4の形態の電圧変換装置は、前記制御部は、入力端子と出力端子を有するマイクロコントローラを含み、
前記マイクロコントローラは、前記入力端子により前記出力の前記電圧波形を入力し、
前記マイクロコントローラの前記出力端子は、前記可変抵抗の前記制御端子に接続され、
前記マイクロコントローラは、前記スイッチング素子部の前記出力の前記電圧波形の前記リンギングのピーク値に応じて、前記制御端子を介して前記可変抵抗の抵抗値を制御する、ことが好ましい。
[第6の形態]
(上記第2の視点による電圧変換装置を参照)
[第7の形態]
第6の形態の電圧変換装置は、前記切替え可能抵抗部は、抵抗と、前記抵抗に並列接続されたスイッチを含み、
前記制御部は、入力端子と出力端子を有するマイクロコントローラを含み、
前記マイクロコントローラは、前記入力端子により前記負荷電流の前記電流波形を入力し、
前記マイクロコントローラは、前記負荷電流の前記電流波形の前記リンギングのピーク値が、第1の所定値より大きいか、又は第2の所定値より小さい場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを開き、及び、前記リンギングのピーク値が、第1の所定値以下で、且つ第2の所定値以上の場合には、前記切替え可能抵抗部の前記スイッチを閉じるように、前記マイクロコントローラの前記出力端子から前記スイッチに制御信号を出力し、前記スイッチを制御する、ことが好ましい。
[第8の形態]
第6の形態の電圧変換装置は、前記切替え可能抵抗部は、制御端子を有する可変抵抗を含み、
前記制御部は、入力端子と出力端子を有するマイクロコントローラを含み、
前記マイクロコントローラは、前記入力端子により前記負荷電流の前記電流波形を入力し、
前記マイクロコントローラの前記出力端子は、前記可変抵抗の前記制御端子に接続され、
前記マイクロコントローラは、前記スイッチング素子部の前記負荷電流の前記電流波形の前記リンギングのピーク値に応じて、前記制御端子を介して前記可変抵抗の抵抗値を制御する、ことが好ましい。
[第9の形態]
(上記第3の視点による電圧変換方法を参照)
[第10の形態]
(上記第4の視点によるプログラムを参照)
なお、上記第9から10の形態は、第1の形態と同様に、第2から第5の形態に展開することが可能である。
【0091】
なお、上記の特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0092】
1 電圧変換装置
2 スイッチング素子部
3 駆動部
4 固定抵抗
10 入力電圧
20 負荷
21 インダクタ
22 コンデンサ
23 抵抗
100 電圧変換装置
200 スイッチング素子部
201、202 スイッチングFET
300 駆動部
400 切替え可能抵抗部
411、421 抵抗
412、422 スイッチ
500 出力電圧に基づく制御部
501、502 比較器
503、505 抵抗
504、507 処理部
515、565 マイクロコンピュータ
550 負荷電流に基づく制御部
551 差分回路
1000 マザーボード
9000 コンピュータ
9010 CPU
9020 通信インタフェース
9030 メモリ
9040 補助記憶装置
【要約】
【課題】低ノイズと高効率の両方を達成することを可能とすることに貢献する、電圧変換装置を提供する。
【解決手段】電圧変換装置は、入力電圧が供給される入力と、負荷に接続される出力と、制御入力を含むスイッチング素子部と、スイッチング素子部をスイッチングして駆動する駆動部と、駆動部とスイッチング素子部の制御入力の間に配置された切替え可能抵抗部と、前記出力を入力とし、切替え可能抵抗部を制御する制御部を含み、制御部は、スイッチング素子部の出力の電圧波形のリンギングのピーク値が、所定値を越えた場合には、切替え可能抵抗部の抵抗値を増加させる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図17
図18
図19
図20