(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】心電図を利用したバイオフィードバック装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/33 20210101AFI20240116BHJP
A61B 5/366 20210101ALI20240116BHJP
A61B 5/352 20210101ALI20240116BHJP
【FI】
A61B5/33 100
A61B5/366
A61B5/352 100
(21)【出願番号】P 2022538978
(86)(22)【出願日】2020-12-04
(86)【国際出願番号】 KR2020017689
(87)【国際公開番号】W WO2021132933
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-06-24
(31)【優先権主張番号】10-2019-0174205
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521367639
【氏名又は名称】メズー カンパニー、リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジュン ファン
(72)【発明者】
【氏名】チョ、スン ピル
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ミ ヒェ
(72)【発明者】
【氏名】シン、ジェ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】シム、フン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジュン ヒュン
【審査官】▲高▼木 尚哉
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0083483(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1689761(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0119162(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-2034038(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/05-5/0538
A61B 5/24-5/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
心電図を利用したバイオフィードバック装置であって、
心電計から使用者の心電図信号を獲得する信号獲得部と、
獲得された前記心電図信号を分析して分析結果として前記使用者の状態診断結果を提供する分析部と、
前記状態診断結果に基づいて前記使用者の状態制御のために複数の刺激ユニットのうち少なくとも一つの刺激ユニットを制御する制御部とを含み、
前記制御部の制御により前記少なくとも一つの刺激ユニットに対応する刺激が使用者に提供される、心電図を利用したバイオフィードバック装置
であって、
前記分析部は、
獲得された前記心電図信号の波形内に既設定された特徴条件を満たす波形が存在する場合、前記既設定された特徴条件を満たす波形に対応する信号が、異常心電図信号であると疑われる異常疑い心電図信号であると1次判断し、前記既設定された特徴条件は、前記波形の振幅に関する臨界範囲に属する信号が予め設定された時間の間に発生する特徴に対する条件であり、
データベースに既格納された複数の異常心電図信号の波形データと、前記1次判断された前記異常疑い心電図信号の波形データとの間の類似度比較を行い、前記複数の異常心電図信号の波形データのうち、前記異常疑い心電図信号の波形データとの類似度が臨界類似度を超える類似度を有する前記異常心電図信号の波形データが存在する場合、前記異常疑い心電図信号が前記異常心電図信号であると2次判断することで、前記心電計から獲得された前記心電図信号内に前記異常心電図信号が発生したと最終判断し、前記最終判断に基づき前記状態診断結果を提供する、心電図を利用したバイオフィードバック装置。
【請求項2】
前記複数の刺激ユニットは、
前記バイオフィードバック装置内に組み込まれた形態で設けられ、
振動刺激の提供が可能な振動刺激ユニット、音刺激の提供が可能な音刺激ユニット、光刺激の提供が可能な光刺激ユニット、及び匂い刺激の提供が可能な匂い刺激ユニットのうち少なくとも二つ以上を含む、請求項1に記載の心電図を利用したバイオフィードバック装置。
【請求項3】
前記分析部は、前記心電図信号の分析を通じて前記使用者の心拍数を判断し、
前記制御部は、
判断された前記心拍数を考慮して前記少なくとも一つの刺激ユニットから提供される刺激の刺激提供類型を異なって制御し、
前記心拍数が既設定された基準を満たす場合、前記少なくとも一つの刺激ユニットから提供される刺激の刺激提供類型が第1刺激提供類型から第2刺激提供類型に変更されるように制御する、請求項2に記載の心電図を利用したバイオフィードバック装置。
【請求項4】
前記匂い刺激ユニットは、
複数類型の香り物質を格納する複数個の香り格納部と、
前記複数個の香り格納部と連結され、前記制御部の制御により前記複数個の香り格納部に格納された香り物質のいずれか一つを噴射する噴射ノズル部と、
を含む、請求項
3に記載の心電図を利用したバイオフィードバック装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記心拍数が既設定された基準を満たす場合、前記複数個の香り格納部のいずれか一つの香り格納部に格納された香り物質が噴射されるように前記噴射ノズル部の動作を制御し、
前記心拍数が既設定された基準を満たさない場合、前記複数個の香り格納部のうち前記いずれか一つの香り格納部とは異なるいずれか一つの香り格納部に格納された香り物質が噴射されるように前記噴射ノズル部の動作を制御する、請求項
4に記載の心電図を利用したバイオフィードバック装置。
【請求項6】
請求項1の心電図を利用したバイオフィードバック装置の制御方法であって、
信号獲得部において、心電計から使用者の心電図信号を獲得する段階と、
分析部において、獲得された前記心電図信号を分析して分析結果として前記使用者の状態診断結果を提供する段階と、
制御部において、前記状態診断結果に基づいて前記使用者の状態制御のためのバイオフィードバックのために、複数の刺激ユニットのうち少なくとも一つの刺激ユニットを制御する段階とを含み、
前記制御する段階により前記少なくとも一つの刺激ユニットに対応する刺激が使用者に提供される、心電図を利用したバイオフィードバック装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、心電図を利用したバイオフィードバック装置及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1は、従来のバイオフィードバック(Biofeedback)を説明するための図面である。
【0003】
図1を参照すると、バイオフィードバック(Biofeedback)は、特殊な機器を利用して心身の反応を測定し、該測定された情報を音や光線やグラフの形態で患者に知覚できる形態でフィードバック(Feedback)して知らせることで、患者が自分の弛緩や緊張状態を自ら調節するように訓練する時に用いられる技術を意味する。
【0004】
バイオフィードバック治療は、血圧、心拍動、肌温度、筋緊張程度、呼吸、皮膚伝導などの自律神経系の調節を受ける様々な不随意的生理活動を自ら確認しながら、自分の生理活動の変化状態が正確に分かり、その変化を自ら感知し制御することができる能力の訓練を受けることを意味する。このようなバイオフィードバック技術は、痛症の減少、ストレス解消、精神的な安定感、全般的な健康増進を図る治療法として使用されている。
【0005】
一般的に従来のバイオフィードバックは、バイオフィードバック装置が設けられた特定の空間に使用者が気楽に座ったり横になったりした状態で、使用者の生理反応(生体信号)を測定するための電極(または、センサー)を使用者の身体に付着させ、当該電極に印加された信号の回答に基づいて生理反応を確認することで手術が行われる。
【0006】
しかし、かかる従来のバイオフィードバック技術は、
図1に示すように当該技術を利用するにあたって空間上に制約を受け、電極と連結される複数の有線によりその構成が複雑で使用者の移動や動きが制限されるといった不便が存在する。
【0007】
本願の背景となる技術は、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本願は、前述した従来技術の問題点を解決するためのもので、従来のバイオフィードバック技術が空間上に制約を受け、電極と連結される複数の有線によりその構成が複雑で使用者の移動や動きが制限されるといった問題を解消することができる心電図を利用したバイオフィードバック装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
但し、本願の実施例が達成しようと技術的課題は、上記のような技術的課題に限定されず、また他の技術的課題が存在し得る。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の技術的課題を達成するための技術的手段として、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置は、心電計から使用者の心電図信号を獲得する信号獲得部と、獲得された前記心電図信号を分析して分析結果として前記使用者の状態診断結果を提供する分析部と、前記状態診断結果に基づいて前記使用者の状態制御のために複数の刺激ユニットのうち少なくとも一つの刺激ユニットを制御する制御部とを含み、前記制御部の制御により前記少なくとも一つの刺激ユニットに対応する刺激が使用者に提供されることができる。
【0012】
また、前記複数の刺激ユニットは、前記バイオフィードバック装置内に組み込まれた形態で設けられ、振動刺激の提供が可能な振動刺激ユニット、音刺激の提供が可能な音刺激ユニット、光刺激の提供が可能な光刺激ユニット、及び匂い刺激の提供が可能な匂い刺激ユニットのうち少なくとも二つ以上を含むことができる。
【0013】
また、前記分析部は、獲得された前記心電図信号の波形内に既設定された特徴条件を満たす波形が存在する場合、前記既設定された特徴条件を満たす波形に対応する信号が異常疑い心電図信号であると判断することができる。
【0014】
また、前記分析部は、データベースに既格納された複数の異常心電図信号の波形データと前記異常疑い心電図信号の波形データの間の類似度比較に基づいて前記異常疑い心電図信号が異常心電図信号であるか否かを判断することで、前記状態診断結果を提供することができる。
【0015】
また、前記分析部は、前記心電図信号の分析を通じて使用者の心拍数を判断し、前記制御部は、判断された前記心拍数を考慮して前記少なくとも一つの刺激ユニットから提供される刺激の刺激提供類型を異なって制御し、前記心拍数が既設定された基準を満たす場合、前記少なくとも一つの刺激ユニットから提供される刺激の刺激提供類型が第1刺激提供類型から第2刺激提供類型に変更されるように制御することができる。
【0016】
また、前記匂い刺激ユニットは、複数類型の香り物質を格納する複数個の香り格納部と、前記複数個の香り格納部と連結され、前記制御部の制御により前記複数個の香り格納部に格納された香り物質のいずれか一つを噴射する噴射ノズル部とを含むことができる。
【0017】
また、前記制御部は、前記心拍数が既設定された基準を満たす場合、前記複数個の香り格納部のいずれか一つの香り格納部に格納された香り物質が噴射されるように前記噴射ノズル部の動作を制御し、前記心拍数が既設定された基準を満たさない場合、前記複数個の香り格納部のうち前記いずれか一つの香り格納部とは異なるいずれか一つの香り格納部に格納された香り物質が噴射されるように前記噴射ノズル部の動作を制御することができる。
【0018】
一方、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置の制御方法は、信号獲得部において、心電計から使用者の心電図信号を獲得する段階と、分析部において、獲得された前記心電図信号を分析して分析結果として前記使用者の状態診断結果を提供する段階と、制御部において、前記状態診断結果に基づいて前記使用者の状態制御のためのバイオフィードバックのために、複数の刺激ユニットのうち少なくとも一つの刺激ユニットを制御する段階とを含み、前記制御する段階により前記少なくとも一つの刺激ユニットに対応する刺激が使用者に提供されることができる。
【0019】
上述した課題解決手段は、単に例示的なもので、本願を制限しようとする意図で解釈されてはならない。上述した例示的な実施例の他にも、図面及び発明の詳細な説明に追加的な実施例が存在し得る。
【発明の効果】
【0020】
前述した本願の課題解決手段によると、心電図を利用したバイオフィードバック装置を提供することで、従来のバイオフィードバック技術が有する問題(すなわち、空間上に制約を受け、電極と連結される複数の有線によりその構成が複雑で使用者の移動や動きが制限されるといった問題)を解消することができる。
【0021】
前述した本願の課題解決手段によると、携帯が容易でかつ使用が簡便であり、効果的な治療の提供を可能にする心電図を利用したバイオフィードバック装置を提供することができる。
【0022】
但し、本願で得られる効果は、上記のような効果に限定されず、また他の効果が存在し得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】従来のバイオフィードバック(Biofeedback)を説明するための図面である。
【
図2】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバックシステムの構成を概略的に示した図面である。
【
図3】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置の概略的な構成を示したブロック図である。
【
図4】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置内の心電計によって獲得される心電図信号の波形例を示した図面である。
【
図5】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置の分析部が異常疑い心電図信号の波形データと異常心電図信号の波形データの間の類似度を算出する過程を説明するための図面である。
【
図6】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置に含まれた心電計の概略的なブロック図である。
【
図7】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置に含まれた心電計の付着方向を概略的に示した図面である。
【
図8】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバックシステムに含まれた使用者端末の概略的な構成を示したブロック図である。
【
図9】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバックシステムに含まれた使用者端末のガイド情報提供部がガイド情報を出力する例を示した図面である。
【
図10】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバックシステムに含まれた心電計と使用者端末を利用した心電図誘導案内技術を説明するための図面である。
【
図11】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置の制御方法に対するフローチャートである。
【
図12a】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置によるバイオフィードバック原理を説明するための図面である。
【
図12b】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置において、バイオフィードバックとして振動刺激をフィードバックする場合を説明するための図面である。
【
図12c】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置において、バイオフィードバックとして音刺激をフィードバックする場合を説明するための図面である。
【
図12d】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置において、バイオフィードバックとして光刺激をフィードバックする場合を説明するための図面である。
【
図12e】本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置において、バイオフィードバックとして匂い刺激をフィードバックする場合を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、添付の図面を参照して本願が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように、本願の実施例を詳しく説明する。しかし、本願は、様々な異なる形態で具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。そして、図面で本願を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて類似した部分については類似した図面符号をつけた。
【0025】
本願明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとすると、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」または「間接的に連結」されている場合も含む。
【0026】
本願明細書全体において、ある部材が他の部材「上に」、「上部に」、「上端に」、「下に」、「下部に」、「下端に」位置しているとすると、これは、ある部材が他の部材に接している場合だけでなく、二つの部材間にまた他の部材が存在する場合も含む。
【0027】
本願明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とすると、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0028】
図2は、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバックシステム1000の構成を概略的に示した図面であり、
図3は、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置100の概略的な構成を示したブロック図である。
【0029】
以下では、説明の便宜上、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバックシステム1000を本システム1000といい、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置100を本装置100ということにする。
【0030】
図2及び
図3を参照すると、本システム1000は、本装置100及び使用者端末20を含むことができる。
【0031】
本装置100は、本装置100に含まれた心電計10から使用者3の心電図信号を獲得し、獲得された心電図信号を分析した分析結果(これは、状態診断結果とも表現される)に基づいて、本装置100に含まれた複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つの刺激ユニットを制御することができる。
【0032】
本装置100は、制御部50を通じて、一例として状態診断結果を使用者端末20に提供することができる。また、本装置100は、一例として使用者端末20によって動作が制御(すなわち、遠隔で制御)されることができる。
【0033】
本装置100と使用者端末20の間には、ネットワークを通じてデータ(情報)の送受信が行われることができる。
【0034】
本装置100と使用者端末20の間の情報共有のためのネットワークの一例として、3GPP(登録商標)(3rd Generation Partnership Project)ネットワーク、LTE(Long Term Evolution)ネットワーク、5Gネットワーク、WIMAX(登録商標)(World Interoperability for Microwave Access)ネットワーク、有無線インターネット(Internet)、LAN(Local Area Network)、Wireless LAN(Wireless Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、PAN(Personal Area Network)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))ネットワーク、Wifi(登録商標)ネットワーク、NFC(Near Field Communication)ネットワーク、衛星放送ネットワーク、アナログ放送ネットワーク、DMB(Digital Multimedia Broadcasting)ネットワークなどが含まれることができ、これに限定されるものではない。
【0035】
使用者端末20は、ネットワークを通じて本装置100と連動されるデバイス(装置)を意味することができる。使用者端末20とは、PCS(Personal Communication System)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communication)、PDC(Personal Digital Cellular)、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、IMT(International Mobile Telecommunication)-2000、CDMA(Code Division Multiple Access)-2000、W-CDMA(WCode Division Multiple Access)、Wibro(Wireless Broadband Internet)端末、スマートフォン(Smartphone)、スマートパッド(SmartPad)、タブレットPC、ノートブック、ウェアラブルデバイス、デスクトップPCといった全ての種類の有無線通信装置を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0036】
本装置100は、使用者3の身体一部に付着可能なパッチ形態、使用者3の身体一部に着用可能なウェアラブル形態(一例として、使用者の手首などに着用可能な時計形態など)、各種の物品に組み込み可能な形態などで設けられることができ、これに限定されるものではない。ここで、各種の物品とは、例示的にヨガ用品、按摩椅子、自動車ハンドルなどであることができる。
【0037】
本装置100は、心電計10、信号獲得部30、分析部40、制御部50及び複数の刺激ユニット60を含むことができる。
【0038】
一例として、心電計10は、本装置100に組み込まれた形態で設けられることができる。すなわち、本装置100は、心電計10を含むことができる。
【0039】
本願の一例としては、心電計10が本装置100に含まれた構成(すなわち、本装置に組み込まれた形態で設けられる構成)であると例示したが、これに限定されるものではない。
【0040】
他の一例として、心電計10は、本装置100とは別途の分離された構成で設けられることができる。このように心電計10と本装置100が相互分離された構成で設けられる場合、本装置100は、心電計10で測定(センシング)される心電図信号を、ネットワークを通じて無線通信で心電計10から獲得することができる。
【0041】
心電計10は、使用者3の心電図(ECG、electrocardiogram)信号を測定し、測定された心電図信号を信号獲得部30に提供することができる。
【0042】
信号獲得部30は、心電計10から使用者3の心電図信号を、有無線を通じて獲得することができる。本願において、使用者3は一例として患者であることができるが、これに限定されるものではない。
【0043】
分析部40は、信号獲得部30で獲得された心電図信号を分析して分析結果として使用者3の状態診断結果を提供することができる。ここで、状態診断結果には、心臓状態と関連して正常であるか異常であるかなどを含むことができるが、これに限定されるものではない。状態診断結果には信号獲得部30で獲得された心電図信号のデータも含まれることができる。
【0044】
ここで、心臓状態が正常とは、使用者の健康状態が安定状態であるとも表現され、心臓状態が異常とは、使用者の健康状態が不安定状態であるとも表現されることができる。
【0045】
すなわち、分析部40は、信号獲得部30で獲得された心電図信号を分析することで、状態診断結果として一例として使用者3の心臓状態が正常であるか(すなわち、健康状態が安定状態であるか)、あるいは異常であるか(すなわち、健康状態が不安定状態であるか)を判断(分析)することができる。
【0046】
分析部40は、信号獲得部30で獲得された心電図信号の波形内に既設定された特徴条件を満たす波形が存在する場合、既設定された特徴条件を満たす波形に対応する信号が異常疑い心電図信号であると1次判断することができる。ここで、既設定された特徴条件は、臨界範囲に属する信号が予め設定された時間の間に発生する特徴に対する条件を意味することができる。
【0047】
換言すると、分析部40は、心電計10から獲得された心電図信号の波形のうち臨界範囲に属する信号が予め設定された時間の間に発生する波形が存在するか否かによって、異常心電図信号であると疑われる異常疑い心電図信号が発生したか否かを1次判断することができる。これは、
図4を参照してより容易に理解されることができる。ここで、臨界範囲は、一例として心電計10から獲得された心電図信号の波形の振幅に対して設定された範囲を意味することができる。
【0048】
図4は、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置100内の心電計10によって獲得される(測定される)心電図信号の波形例を示した図面である。
【0049】
図4に示された心電計10によって獲得される(測定される)心電図信号の波形には、既設定された特徴条件を満たさない波形S1として正常心電図信号の波形S1と既設定された特徴条件を満たす波形S2として異常心電図信号であると疑われる異常疑い心電図信号の波形S2が示されている。
【0050】
図4を参照すると、分析部40は、心電計10から獲得された心電図信号の波形のうち既設定された特徴条件として臨界範囲rに属する信号が予め設定された時間tの間に発生する特徴(波形特徴)を満たす波形S2が存在(発生)するか否かを判断することができる。この時、既設定された特徴条件を満たす波形S2が存在すると、分析部40は、既設定された特徴条件を満たす波形S2に対応する信号(電気信号)が、使用者3の心臓状態が良くないことにより表れる異常心電図信号である可能性のある異常疑い心電図信号として1次判断することができる。
【0051】
換言すると、分析部40は、獲得された心電図信号の波形のうち臨界範囲rに属する信号が予め設定された時間tの間に発生する波形S2が存在すると、当該波形に対応する信号、すなわち、既設定された特徴条件を満たす波形S2に対応する信号を異常心電図信号である可能性のある異常疑い心電図信号として1次判断することができる。すなわち、
図4において、A区間に該当する波形S2に対応する信号を異常疑い心電図信号として1次判断することができる。
【0052】
ここで、臨界範囲rは、心電計10を通じて測定(獲得)された心電図信号の値(あるいは、心電図信号の電気信号の値)に対して既設定された範囲を意味することができる。この時、
図4には、心電計10から獲得される心電図信号の電気信号が電圧信号である場合が示されており、このような場合、臨界範囲rは、例示的に第1電圧値以上、第2電圧値以下の範囲に設定されることができる。
【0053】
従って、分析部40は、心電計10から獲得された心電図信号のうち第1電圧値以上、第2電圧値以下の電気信号が予め設定された時間tの間に発生すると、当該信号を異常疑い心電図信号として1次判断することができる。
【0054】
これによると、分析部40は、心電計10から獲得された心電図信号(電気信号)において既設定された特徴条件を満たす波形S2の信号が発生した場合、当該波形S2に対応する信号を異常心電図信号として直ちに判断せず、異常心電図信号である可能性のある異常疑い心電図信号として1次的に(臨時で)判断することができる。
【0055】
異常疑い心電図信号として1次判断された以後、分析部40は、データベース(図示せず)に既格納された複数の異常心電図信号の波形データと異常疑い心電図信号の波形データの間の類似度比較に基づいて、異常疑い心電図信号が異常心電図信号であるかを2次判断(すなわち、最終判断)することができる。分析部40は、2次判断結果に基づいて状態診断結果を提供することができる。
【0056】
具体的に、分析部40は、データベース(図示せず)に既格納された複数の異常心電図信号の波形データのそれぞれと上記で1次的に判断された異常疑い心電図信号の波形データの間の類似度比較を行うことができる。このような類似度比較により、分析部40は、複数の異常心電図信号の波形データのうち異常疑い心電図信号の波形データとの類似度が臨界類似度を超える類似度を有する異常心電図信号の波形データが存在するか否かを判断することができる。
【0057】
この時、複数の異常心電図信号の波形データのうち臨界類似度を超える類似度を有する異常心電図信号の波形データが少なくとも一つ存在すると、分析部40は、異常疑い心電図信号の波形データが実際の異常心電図信号の波形データであると2次的に最終判断することができる。このような2次判断により、分析部40は、心電計10から獲得された心電図信号内に異常心電図信号が発生したと最終判断(分析)することができる。
【0058】
すなわち、分析部40は、1次判断された異常疑い心電図信号の波形データと関連して、類似度比較により、データベース(図示せず)に臨界類似度を超える類似度を有する異常心電図信号の波形データが少なくとも一つ存在すると、1次判断された異常疑い心電図信号を異常心電図信号であると2次(最終)判断することができる。
【0059】
類似度算出(計算)過程に対する説明は、
図5を参照してより容易に理解されることができる。
【0060】
図5は、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置100の分析部40が異常疑い心電図信号の波形データと異常心電図信号の波形データの間の類似度を算出(計算)する過程を説明するための図面である。
【0061】
図5において、一例として、S2は、上記で1次的に判断された異常疑い心電図信号の波形データ(すなわち、異常疑い心電図信号)の例を表す。また、D1は、データベース(図示せず)に既格納された複数の異常心電図信号の波形データのいずれか一つの異常心電図信号の波形データ(すなわち、いずれか一つの異常心電図信号)であって、一例として第1異常心電図信号の波形データ(すなわち、第1異常心電図信号)の例を表す。
【0062】
以下では、説明の便宜上、S2を異常疑い心電図信号といい、D1を第1異常心電図信号ということにする。また、第1異常心電図信号D1の値(第1異常心電図信号に対応する電気信号の値)は、基準値とも表現されることができる。この時、第1異常心電図信号D1について説明された内容は、以下で省略された内容であるとしてもデータベース(図示せず)に既格納された複数の異常心電図信号のそれぞれに対する説明にも同一に適用されることができる。
【0063】
また、D1aは、基準値に予め設定された誤差範囲値(例えば、e%)を加えた値である上限値を表し、D1bは、基準値に予め設定された誤差範囲値(e%)を差引した値である下限値を表す。ここで、下限値D1b以上、上限値D1a以下の範囲Rは、許容範囲(誤差許容範囲)であると指称されることができる。換言すると、許容範囲R(誤差許容範囲)は、電気信号の値(一例として、電圧値)が下限値D1b以上、上限値D1a以下に属する範囲を意味することができる。
【0064】
図5を参照すると、分析部40は、データベース(図示せず)に格納された複数の異常心電図信号の波形データのいずれか一つの第1異常心電図信号D1と異常疑い心電図信号S2の間の類似度を比較(すなわち、計算)することができる。
【0065】
類似度を比較するために、分析部40は、異常疑い心電図信号S2から予め設定された数(例えば、100)のサンプリングポイントPに対する電気信号の値を獲得することができる。例示的に、分析部40は、異常疑い心電図信号S2上の100個のサンプリングポイントP(サンプリング地点)に対して、100個のサンプリングポイントのそれぞれに対応する電気信号の値を獲得することができる。
【0066】
ここで、異常疑い心電図信号S2上における予め設定された数のサンプリングポイントの位置は、異常疑い心電図信号S2に対応する時間t(すなわち、予め設定された時間)の長さに対してサンプリングポイントの間の距離が互いに同一の間隔を置いて配置される位置で決定されることができる。すなわち、予め設定された数のサンプリングポイントは、互いに同一の間隔を置いて離隔する位置に決定されることができる。
【0067】
このような予め設定された数のサンプリングポイントPは、許容範囲R以内に位置する第1サンプリングポイントP1と許容範囲R外に位置する第2サンプリングポイントP2が含まれることができる。すなわち、第1サンプリングポイントP1は、下限値D1b以上、上限値D1a以下の範囲に位置するポイントを意味することができる。第2サンプリングポイントP2は、下限値D1b未満の範囲に位置するか、上限値D1aを超える範囲に位置するポイントを意味することができる。
【0068】
分析部40は、予め設定された数のサンプリングポイントP中の許容範囲以内に位置する第1サンプリングポイントP1の個数と許容範囲外に位置する第2サンプリングポイントP2の個数を算出することができる。分析部40は、第1サンプリングポイントP1の個数と第2サンプリングポイントP2の個数間の割合を用いて、第1異常心電図信号D1と異常疑い心電図信号S2の間の類似度を計算することができる。
【0069】
分析部40は、下記の式1を用いて第1異常心電図信号D1と異常疑い心電図信号S2の間の類似度(類似度値)を計算することができる。
【0070】
[式1]
【0071】
S(%)=N1/N×100%
【0072】
ここで、S(%)は、第1異常心電図信号D1と異常疑い心電図信号S2の間の類似度(類似度値)を表し、N1は、許容範囲以内に位置する第1サンプリングポイントP1の個数を表し、Nは、許容範囲外に位置する第2サンプリングポイントP2の個数を表す。
【0073】
一例として、100個のサンプリングポイントPのうち第1サンプリングポイントP1が90個であり、第2サンプリングポイントP2の個数が10個である場合、第1異常心電図信号D1と異常疑い心電図信号S2の間の類似度(類似度値)は90%であることができる。
【0074】
このように、分析部40は、データベース(図示せず)に既格納された複数の異常心電図信号(すなわち、複数の心電図信号の波形データ)と異常疑い心電図信号S2(異常疑い心電図信号の波形データ)の間の類似度比較を行うことができる。換言すると、分析部40は、複数の異常心電図信号のそれぞれに対して、異常疑い心電図信号S2との類似度を計算することができる。
【0075】
類似度比較(計算)の結果、分析部40は、複数の異常心電図信号のうち異常疑い心電図信号S2との類似度が臨界類似度を超える類似度を有する異常心電図信号が少なくとも一つ存在すると、分析部40は、異常疑い心電図信号S2が異常心電図信号であると2次判断することができる。異常疑い心電図信号S2が異常心電図信号であると判断されると、分析部40は、心電計10から獲得された心電図信号内で異常心電図信号が発生したと最終判断することができる。ここで、臨界類似度は、異常疑い心電図信号が異常心電図信号であるかを識別するのに基準となる値であり、上記式1を通じて算出される類似度に対する臨界値を意味することができる。一例として、臨界類似度は98%で設定されることができ、これに限定されるものではない。
【0076】
換言すると、分析部40は、データベース(図示せず)に既格納された複数の異常心電図信号の波形データのうち異常疑い心電図信号S2の波形データとマッチングされる波形データが存在するか否かを把握するために、異常疑い心電図信号S2の波形データとデータベース(図示せず)に既格納された複数の異常心電図信号の波形データの間のマッチング比較を行うことができる。
【0077】
この時、分析部40は、データベース(図示せず)に既格納された複数の異常心電図信号の波形データのうち異常疑い心電図信号S2の波形データとマッチングされる異常心電図信号の波形データが少なくとも一つ存在すると、1次判断された異常疑い心電図信号S2が2次的に異常心電図信号であると判断することで、最終的に使用者3の心電図信号が異常であると最終判断(すなわち、心電計から獲得された心電図信号内に異常心電図信号が発生したと判断)することができる。
【0078】
ここで、異常疑い心電図信号S2の波形データとマッチングされる異常心電図信号の波形データとは、異常疑い心電図信号S2の波形と100%一致する異常心電図信号の波形に対するデータを意味することもできるが、これに限定されるものではなく、上述したように、予め設定された類似度範囲に属した(すなわち、臨界類似度を超える類似度を有する)異常心電図信号の波形に対するデータを意味することができる。
【0079】
分析部40は、1次判断された異常疑い心電図信号が異常心電図信号であると2次判断(最終判断)されると、使用者3の現在の心臓状態が異常状態(すなわち、使用者の健康状態が不安定状態)であると認知し、使用者3の現在の心臓状態が異常状態であることを表す状態診断結果を提供することができる。
【0080】
制御部50は、分析部40によって提供される状態診断結果に基づいて使用者3の状態制御(調節、コントロール)のために複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つの刺激ユニットを制御することができる。制御部50による制御により少なくとも一つの刺激ユニットに対応する刺激が使用者3に提供されることができる(行われることができる)。
【0081】
一例として、分析部40によって使用者3の心臓状態が「正常」状態であることを表す状態診断結果が提供された場合、制御部50は、複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つの刺激ユニットが第1刺激提供類型の刺激を提供するように制御することができる。一方、分析部40によって使用者3の心臓状態が「異常」状態であることを表す状態診断結果が提供された場合、制御部50は、複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つの刺激ユニットが第2刺激提供類型の刺激を提供するように制御することができる。
【0082】
この時、第2刺激提供類型は、第1刺激提供類型に対して相対的に刺激の強度が強いか刺激の時間が長く設定された類型を意味することができる。これに対する具体的な例は、後述する説明を通じてより容易に理解されることができる。
【0083】
複数の刺激ユニット60は、本装置100(心電図を利用したバイオフィードバック装置)内に組み込まれた形態で設けられることができる。
【0084】
複数の刺激ユニット60は、振動刺激の提供が可能な振動刺激ユニット61、音刺激の提供が可能な音刺激ユニット62、光刺激の提供が可能な光刺激ユニット63、及び匂い刺激の提供が可能な匂い刺激ユニット64のうち少なくとも二つ以上を含むことができる。
【0085】
また、分析部40は、心電計10から獲得された心電図信号の分析を通じて使用者3の心拍数を判断することができる。
【0086】
制御部50は、分析部40で判断された心拍数を考慮して(あるいは、心拍数に合わせて、心拍数に同期化して)少なくとも一つの刺激ユニットから提供される刺激の刺激提供類型を異なって制御することができる。
【0087】
ここで、刺激提供類型は、刺激の強度、刺激の時間、及び刺激のパターンのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0088】
具体的な例として、制御部50は、振動刺激ユニット61から提供される振動刺激の刺激提供類型であり、振動の強度(強さ)、振動時間、及び振動パターンのうち少なくとも一つを制御することができる。制御部50は、音刺激ユニット62から提供される音刺激の刺激提供類型であり、音の強度(大きさ)、音放出時間、及び音放出パターンのうち少なくとも一つを制御することができる。制御部50は、光刺激ユニット63から提供される光刺激の刺激提供類型であり、光の強度(強さ)、光放出時間、及び光放出パターンのうち少なくとも一つを制御することができる。制御部50は、匂い刺激ユニット64から提供される匂い刺激の刺激提供類型であり、匂いの強度(匂いの吐出量)、匂いの吐出時間、及び匂いの吐出パターンのうち少なくとも一つを制御することができる。
【0089】
制御部50は、分析部40によって判断された心拍数が既設定された基準を満たす場合、複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つの刺激ユニットから提供される刺激の刺激提供類型が第1刺激提供類型から第2刺激提供類型に変更されるように制御することができる。
【0090】
例示的に、制御部50が判断された心拍数に合わせて少なくとも一つの刺激ユニットとして、振動刺激ユニット61から提供される刺激(振動刺激)の刺激提供類型を異なって制御する場合を例に挙げると、以下の通りである。すなわち、制御部50が心拍数に合わせて一例として振動刺激ユニット61の刺激提供類型を異なって制御する場合を例に挙げると、以下の通りである。
【0091】
一例として、判断された心拍数が分当たり100回の場合、制御部50は、振動刺激ユニット61が5段階に区分される振動の強度(この時、1段階が最も弱い強度であり、5段階が最も強い強度であることができる)のうち5段階の振動の強度で心拍数に合わせて分当たり100回の振動を発生(振動刺激を発生)させるように、振動刺激ユニット61の動作を制御することができる。他の一例として、判断された心拍数が分当たり70回の場合、制御部50は、振動刺激ユニット61が5段階に区分される振動の強度のうち2段階の振動の強度で心拍数に合わせて分当たり70回の振動を発生(振動刺激を発生)させるように、振動刺激ユニット61の動作を制御することができる。
【0092】
上述した本願の一例としては、心拍数に合わせて(同期化して)少なくとも一つの刺激ユニットを制御することが、心拍数と同一の数に対応する回数だけの刺激が行われるように少なくとも一つの刺激ユニットを制御すると例示したが、これに限定されるものではない。他の例として、本願は、心拍数に合わせて少なくとも一つの刺激ユニットを制御するにあたって、心拍数と比例して設定された回数に対応する回数だけの刺激が行われるように少なくとも一つの刺激ユニットを制御することを意味することができる。
【0093】
例示的に、心拍数と比例して設定された回数が1/2という場合、判断された心拍数が分当たり100回の場合、制御部50は、振動刺激ユニット61が5段階に区分される振動の強度のうち5段階の振動の強度で心拍数に合わせて分当たり50回(すなわち、総100回の1/2である50回)の振動を発生(振動刺激を発生)させるように、振動刺激ユニット61の動作を制御することができる。他の一例として、判断された心拍数が分当たり70回の場合、制御部50は、振動刺激ユニット61が5段階に区分される振動の強度のうち2段階の振動の強度で心拍数に合わせて分当たり35回(70回の半分である35回)の振動を発生(振動刺激を発生)させるように、振動刺激ユニット61の動作を制御することができる。
【0094】
その他に、制御部50が判断された心拍数に合わせて少なくとも一つの刺激ユニットとして匂い刺激ユニット64から提供される刺激(匂い刺激)の刺激提供類型を異なって制御する場合を例に挙げると、以下の通りである。この時、心拍数と比例して設定された回数が1/50とする。ここで、心拍数に比例して設定される回数は、刺激の類型別に(すなわち、振動、音、光、及び匂い刺激のいずれの刺激であるかによって)使用者入力によって設定されることができる。
【0095】
一例として、判断された心拍数が分当たり100回の場合、制御部50は、匂い刺激ユニット64が5段階に区分される匂いの強度(匂いの吐出量)(この時、1段階が最も少ない量の匂いが吐出されることにより強度が最も弱い場合を意味し、5段階が最も多い量の匂いが吐出されることにより強度が最も強い場合を意味することができる)のうち5段階の匂いの強度を有する匂い(香り)を心拍数に合わせて分当たり2回(100回の1/50である2回)発生させるように(すなわち、匂い刺激を発生させるように)、匂い刺激ユニット64の動作を制御することができる。
【0096】
このように、制御部50は、分析部40で判断された心拍数を考慮して(心拍数に合わせて)、複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つの刺激ユニットの刺激提供類型を異なって制御することができる。
【0097】
また、制御部50は、心拍数が既設定された基準を満たす場合、少なくとも一つの刺激ユニットから提供される刺激の刺激提供類型が第1刺激提供類型から第2刺激提供類型に変更されるように制御することができる。ここで、第2刺激提供類型は、第1刺激提供類型に対して相対的に刺激の強度が強いか刺激の時間が長く設定された類型を意味することができる。
【0098】
また、既設定された基準は、既設定された臨界値に設定された基準を意味してもよく、あるいは既設定された複数の範囲区間に設定された基準を意味してもよい。
【0099】
例示的に、既設定された基準が既設定された臨界値に設定された基準として、「分当たり80回以上」に設定されているとする。
【0100】
制御部50は、分析部40で分析された使用者3の心拍数が分当たり80回未満の場合、少なくとも一つの刺激ユニットとして振動刺激ユニット61の振動刺激の刺激提供類型を第1刺激提供類型で制御することができる。一方、制御部50は、分析部40で分析された使用者3の心拍数が分当たり80回(既設定された臨界値)以上の場合、振動刺激ユニット61の刺激提供類型が、第1刺激提供類型から第2刺激提供類型に変更されるように制御することができる。
【0101】
ここで、一例として第1刺激提供類型は、2段階の振動の強度を有する振動刺激を20秒間発生させる類型であり、第2刺激提供類型は、5段階の振動の強度を有する振動刺激を40秒間発生させる類型を意味することができる。
【0102】
他の例として、制御部50は、分析部40で分析された使用者3の心拍数が分当たり80回未満の場合、少なくとも一つの刺激ユニットとして音刺激ユニット62の音刺激の刺激提供類型を第1刺激提供類型で制御することができる。一方、制御部50は、分析部40で分析された使用者3の心拍数が分当たり80回以上の場合、音刺激ユニット62の刺激提供類型が、第1刺激提供類型から第2刺激提供類型に変更されるように制御することができる。
【0103】
ここで、一例として第1刺激提供類型は、2段階の音の強度(大きさ)を有する音が20秒間発生させる類型であり、第2刺激提供類型は、5段階の音の強度(大きさ)の強度を有する振動刺激を40秒間発生させる類型を意味することができる。
【0104】
また、例示的に既設定された基準が既設定された複数の範囲区間に設定された基準であり、第1範囲区間は「分当たり70回未満」、第2範囲区間は「分当たり70回以上、80回未満」、第3範囲区間は「分当たり80回以上、90回未満」、第4範囲区間は「分当たり90回以上」に設定されているとする。
【0105】
この時、制御部50は、心拍数が複数の範囲区間のうち第1範囲区間の条件に属する場合、少なくとも一つの刺激ユニットとして、一例として振動刺激ユニット61の振動刺激の刺激提供類型を第1刺激提供類型で制御することができる。一方、制御部50は、心拍数が第2範囲区間の条件に属する場合、振動刺激ユニット61の刺激提供類型を第2刺激提供類型で制御し、心拍数が第3範囲区間の条件に属する場合、振動刺激ユニット61の刺激提供類型を第3刺激提供類型で制御することができる。また、制御部50は、心拍数が第4範囲区間の条件に属する場合、振動刺激ユニット61の刺激提供類型を第4刺激提供類型で制御することができる。
【0106】
ここで、第1刺激提供類型から第4刺激提供類型に行くほど、相対的に刺激の強度は強く設定され、刺激の時間は長く設定されることができる。
【0107】
一例として、制御部50は、心拍数が第1範囲区間の条件に属する場合、第1刺激提供類型として振動刺激ユニット61が1段階の振動の強度を10秒間発生させるように制御し、心拍数が第2範囲区間の条件に属する場合、第2刺激提供類型として振動刺激ユニット61が2段階の振動の強度を20秒間発生させるように制御することができる。
【0108】
また、制御部50は、心拍数が第3範囲区間の条件に属する場合、第3刺激提供類型として振動刺激ユニット61が3段階の振動の強度を30秒間発生させるように制御し、心拍数が第4範囲区間の条件に属する場合、第4刺激提供類型として振動刺激ユニット61が4段階の振動の強度を40秒間発生させるように制御することができる。
【0109】
このように、制御部50は、既設定された基準として既設定された臨界値として設定された基準を考慮して、分析部40によって分析された使用者3の心拍数が既設定された臨界値以上の場合、複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つの刺激ユニットから提供される刺激提供ユニットの刺激提供類型を第1刺激提供類型から第2刺激提供類型に変更されるように制御することができる。
【0110】
また、制御部50は、既設定された基準として複数の範囲区間と関連した基準を考慮して、分析部40によって分析された使用者3の心拍数の水準によって複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つの刺激ユニットから提供される刺激提供ユニットの刺激提供類型を複数の範囲区間別にそれぞれ異なって変更されるように制御することができる。
【0111】
一方、匂い刺激ユニット64は、複数類型の香り物質を格納する複数個の香り格納部を含むことができる。また、匂い刺激ユニット64は、複数個の香り格納部と連結され、制御部50の制御により複数個の香り格納部に格納された香り物質のいずれか一つを噴射する噴射ノズル部を含むことができる。
【0112】
例示的に、匂い刺激ユニット64が複数個の香り格納部として3個の香り格納部を含むとする。このような場合、匂い刺激ユニット64は、第1香り物質を格納する第1香り格納部、第2香り物質を格納する第2香り格納部、及び第3香り物質を格納する第3香り格納部を含むことができる。また、匂い刺激ユニット64は、第1香り格納部、第2香り格納部、及び第3香り格納部と連結され、複数類型の香り物質(一例として、第1香り物質、第2香り物質、第3香り物質)のいずれか一つを選択的に噴射する噴射ノズル部を含むことができる。
【0113】
本願の一例としては、噴射ノズル部が複数個の香り格納部全体と連結される一つの構成であると例示したが、これに限定されるものではなく、噴射ノズル部は、複数個の香り格納部のそれぞれと連結されるように複数個で構成されることができる。すなわち、他の一例として、匂い刺激ユニット64は、第1香り格納部と連結される第1噴射ノズル部、第2香り格納部と連結される第2噴射ノズル部、及び第3香り格納部と連結される第3噴射ノズル部を含むことができる。
【0114】
この時、複数個の香り格納部のそれぞれに格納される香り物質は、液体、気体、固体などの形態であることができるが、これに限定されるものではない。
【0115】
例示的に、第1香り物質は、ストレス、胸騒ぎ、頭痛などを緩和し、心身安定に効果があると知られたラベンダー香り関連の物質であり、第2香り物質は、緊張感及び不安解消に優れ、感情を安定的に調律する効果があると知られたストロベリー香り関連の物質であり、第3香り物質は、ストレス解消、鬱病除去、浮腫除去、偏頭痛、肝機能の強化などの様々な方面で体と精神に良い影響を与えると知られたグレープフルーツ香り関連の物質であることができる。但し、このような香りの例示は、本願の理解を助けるための一つの例示であるだけで、これに限定されるものではなく、複数個の香り格納部のそれぞれに格納される香り物質としては、多様な香りと関連した物質が格納されることができる。
【0116】
制御部50は、分析部40で判断された心拍数が既設定された基準を満たす場合、複数個の香り格納部のいずれか一つの香り格納部に格納された香り物質が噴射されるように噴射ノズル部の動作を制御することができる。一方、制御部50は、分析部40で判断された心拍数が既設定された基準を満たさない場合、複数個の香り格納部のうち前記いずれか一つの香り格納部とは異なるいずれか一つの香り格納部に格納された香り物質が噴射されるように噴射ノズル部の動作を制御することができる。
【0117】
一例として、制御部50は、判断された心拍数が既設定された基準として「分当たり80回以上」である条件を満たす場合、複数個の香り格納部のいずれか一つの香り格納部として第1香り格納部に格納された第1香り物質が噴射されるように噴射ノズル部の動作を制御することができる。一方、判断された心拍数が既設定された基準として「分当たり80回以上」である条件を満たさない場合(すなわち、分当たり80回未満の場合)、複数個の香り格納部のうち第1香り格納部とは異なるいずれか一つの香り格納部として第2香り格納部に格納された第2香り物質が噴射されるように噴射ノズル部の動作を制御することができる。
【0118】
このように、制御部50は、判断された心拍数が既設定された基準を満たすか否かによって(あるいは、心拍数の水準によって)、複数の香り格納部に格納された複数の香り物質のいずれか一つの香り物質が選択的に噴射されるように噴射ノズル部を制御することで、使用者の心拍数状態によって使用者3に提供される香りが変わるようにすることができる。
【0119】
また、本装置100において、匂い刺激ユニット64内の複数個の香り格納部は、交替可能に設けられることができる。このような交替を通じて、本装置100をより長期間使用可能にし、使用者に便利性を提供することができる。
【0120】
また、匂い刺激ユニット64は、複数個の香り格納部のそれぞれに格納された香り物質の残量をセンシングするセンシング部(図示せず)を含むことができる。ここで、センシング部(図示せず)は、一例として重さ測定センサー、距離測定センサー(あるいは、レーザー測定センサー)及びイメージセンサーのうち少なくとも一つであることができるが、これに限定されるものではなく、物質の残量を測定可能な全ての種類のセンサーが適用されることができる。一例として、センシング部(図示せず)は、複数個の香り格納部のそれぞれに対応するように複数個具備されることができる。
【0121】
制御部50は、センサー部(図示せず)によるセンシング信号の分析の結果、複数個の香り格納部のうち第1香り格納部に格納された第1香り物質の残量が既設定された残量以下の場合、既設定された残量以下の第1香り物質を含む第1香り格納部の交替のための交替知らせを複数の刺激ユニット60中のうち少なくとも一つを通じて提供することができる。この時、第1香り格納部に対して説明された内容は、以下で省略された内容であるとしても、複数個の香り格納部のそれぞれに対する説明にも同一に適用されることができる。
【0122】
例えば、第1香り格納部に液体形態の第1香り物質が格納され、センシング部(図示せず)として第1香り格納部内に重さ測定センサーが備えられており、既設定された残量が一例として10gに設定されているとする。
【0123】
このような場合、制御部50は、一例として第1香り格納部内重さ測定センサーを通じて測定された重さ測定値が10gの場合、第1香り物質の残量が既設定された残量(すなわち、10g)以下であると判断することができ、これにより、第1香り格納部の交替のための交替知らせを複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つの刺激ユニットを通じて提供することができる。
【0124】
例示的に、制御部50は、交替知らせを、振動刺激ユニット61を通じて提供する場合、5段階の振動強さを有する振動が1秒周期でon/offされるように振動刺激ユニット61を制御することができる。他の一例として、制御部50は、交替知らせを、音刺激ユニット62を通じて提供する場合、「第1香り物質の交替が必要である」のような案内音声が提供されるように音刺激ユニット62の動作を制御することができる。また、制御部50は、交替知らせを、光刺激ユニット63を通じて提供する場合、一例として、赤色光が1分間on状態で維持されるように光刺激ユニット63の動作を制御することができる。
【0125】
このように、制御部50は、センサー部(図示せず)によるセンシング信号の分析結果に基づいて、複数個の香り格納部に格納された香り物質の残量を確認(チェック)し、既設定された残量以下の場合、交替知らせを複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つを通じて提供することで、使用者にとってより容易かつ簡便に本装置100を使用及び管理が行われるように提供することができる。
【0126】
このような本願は、心電図を利用したリアルタイムのバイオフィードバック装置(本装置)100について提案する。
【0127】
本装置100は、心電計10を通じて獲得(測定)される使用者の心電図信号を用いて使用者の心臓状態をリアルタイムでモニタリングすることができる。また、本装置100は、獲得された心電図信号を分析した結果に基づいて、これを使用者に振動、音、光(色)及び匂いのうち少なくとも一つの刺激でフィードバックすることができ、これを通じて使用者3の心電図信号の変化を案内し使用者の行動変化を導出することができる。本装置100は、上述したように、パッチ型、時計型などの形態で設けられることができる。
【0128】
本装置100は、心電計10を通じて使用者の心電図信号を獲得することができ、獲得された心電図信号の分析を通じて(一例として、医学的アルゴリズムを利用した分析を通じて)使用者の心臓状態(正常状態、異常疑い状態、異常状態であるか等)をリアルタイムで把握し、これに対する情報を記録することができる。すなわち、本装置100は、分析部40による分析結果(すなわち、状態診断結果)またはそれによる複数の刺激ユニット60の動作制御形態に関する情報をデータベース(図示せず)に格納(記録)することができる。
【0129】
換言すると、本装置100は、心電計10をリードの電極または付着などの形態で使用者3の身体に設け(すなわち、心電計を使用者の身体一部に付着させ)、当該心電計10を通じて使用者3の心電図信号を測定することができる。本装置100は、心電計10を通じて測定(獲得)された心電図信号の分析を通じて使用者の心臓状態(正常、異常疑いなど)をリアルタイムで把握するかこれに対する情報を記録することができる。
【0130】
従来公知された心電図測定技術は、使用者の健康状態を診断するための基礎医学検査として活用されるだけで、診断結果に対して、使用者に直ちにフィードバックが行われるようにする技術は不足な状態であると言える。
【0131】
そこで、本装置100は、使用者3の状態を安定化し覚醒させるために、分析ソースとして心電計10を通じて獲得される「リアルタイム心電図信号」を利用することができる。本装置100は、多様な形態(一例として、パッチ型、時計型、ハンドル、家具など)で具現可能な心電計10で測定された使用者3の心電図信号を心電計10から獲得して収集することができる。本装置100は、心電計10から獲得した心電図信号を分析した結果(状態診断結果など)の基で、使用者の現在状態を本装置100に組み込まれた多様な類型の刺激(振動、音、光、匂いなどの刺激)提供が可能な複数の刺激ユニット60(61、62、63、64)を通じて使用者にフィードバックすることができる。
【0132】
このようなフィードバックを通じて(すなわち、使用者の心臓状態または健康状態などを振動、音、光、匂いなどでフィードバックすることで)、本装置100は、使用者を安定化または覚醒させることができる。すなわち、フィードバックを通じて、本装置100は、使用者の状態を安定化させることができ、使用者が自分の現在の心臓状態または健康状態を覚醒(認知)できるように提供することができる。
【0133】
すなわち、本装置100は、心電図信号の分析結果(状態診断結果)に基づいて使用者の状態(心臓状態または健康状態)を制御するために、振動刺激ユニット61、音刺激ユニット62、光刺激ユニット63及び匂い刺激ユニット63を含む複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つの刺激ユニットの動作を制御して、使用者に振動、音、光及び匂いのうち少なくとも一つの刺激がフィードバックされるようにすることができる。これを通じて、本装置100は、使用者を安定化させ、及び/または使用者の状態を使用者が覚醒するようにできる。
【0134】
本装置100が心電計10を含むように設けられる場合、本装置100は、一例として心電計10一体型パッドバック装置(心電計一体型バイオフィードバック装置、あるいは心電計統合型バイオフィードバック装置)とも表現されることができる。また、本装置100が心電計10と別個の構成で設けられる場合、本装置100は、一例として心電計10分離型フィードバック装置(すなわち、心電計分離型バイオフィードバック装置)とも表現されることができる。
【0135】
本装置100は、心電計10を通じて獲得された心電図信号の分析結果に基づいて、使用者の心臓状態によって振動、音、光及び匂いのうち少なくとも一つの刺激をフィードバックすることで、使用者が自分の心臓状態または健康状態(正常状態であるか異常状態であるか、安定状態であるか不安定状態であるか等)を自ら認知可能に提供することができる。
【0136】
例示的に、心臓拍動数に合わせて振動刺激を使用者3の身体に印加(バイオフィードバック)する場合、血圧を低くすることができる。これによると、本装置100は、分析部40によって判断された心拍数(心臓拍動数)に合わせて(同期化して)振動、音、光及び匂いのうち少なくとも一つの刺激に関するフィードバックを提供することで、使用者の心身安定及び覚醒の効果を極大化させることができる。
【0137】
また、本装置100は、一例として瞑想アプリケーションと連動して瞑想アプリケーションの使用前後による使用者の状態(心電図信号の変化)を分析することができ、分析結果に基づいて複数の刺激ユニット60の動作を制御することができる。一例として本装置100が自動車のハンドルに適用される場合、本装置100は、運転手が覚醒できるようにハプティックフィードバックを提供することができる。
【0138】
本装置100は、使用者の心身を安定化させて覚醒できるようにするために、使用者の状態によって複数類型の刺激として振動、音、光(光、色)及び匂いのうち少なくとも一つを提供することができる。
【0139】
本装置100は、使用者の身体一部に付着または着用可能な形態で設けられることができ、携帯可能に小型、軽量化形態で設けられることができる。本装置100が一例としてパッチ形態で設けられる場合、本装置100は、バイオフィードバック用パッチ型心電図端末機とも表現されることができる。
【0140】
このような本願は、心電図を利用したバイオフィードバック装置(本装置)100を提供することで、従来のバイオフィードバック技術が有する問題(すなわち、空間上に制約を受け、電極と連結される複数の有線によってその構成が複雑で使用者の移動や動きが制限されるといった問題)を解消することができる。
【0141】
また、本願は、本装置100の提供を通じて、使用者のストレスを減少させ心身を安定化させて、血圧などを減少させることができる効果を提供することができる。本装置100は、心拍数(心臓拍動数)に合わせて複数類型の刺激(振動、音、光、及び匂い関連刺激)を使用者の人体に印加(バイオフィードバック)することができ、これを通じて血圧などが低くなるようにすることができる。
【0142】
また、本装置100は、一例として使用者が冥想やヨガなどを行う時、一例として振動刺激ユニット61が使用者の心拍数に同期化して振動刺激が使用者に印加されるようにすることができる。本装置100は、ヨガ用品、按摩椅子、自動車ハンドルなどに適用されることができ、これに限定されるものではない。
【0143】
本装置100の音刺激ユニット61を通じて提供される音刺激は、上述した一例として、案内音声(すなわち、音声メント)の形態で提供されると例示したが、これに限定されるものではなく、音刺激は、音楽(バラード、R&B、音楽、ダンスなどのジャンル別音楽)形態で提供されることができる。
【0144】
図12aは、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置100によるバイオフィードバック原理を説明するための図面である。
【0145】
図12aを参照すると、本装置100は、一例として使用者3の身体一部に付着した形態で設けられることができる。本装置100の信号獲得部30は、本装置100内の心電計10から使用者3の心電図信号を獲得することができる。
【0146】
分析部40は、獲得された心電図信号の分析を通じて使用者の状態を診断することができ、これを通じて使用者の状態診断結果を提供することができる。
【0147】
分析部40は、使用者の状態と関連して、使用者3の心臓状態が正常状態であるか、あるいは異常状態であるか(例示的に、不整脈状態であるか、不整脈疑い状態であるか等)を診断(分析)することができる。
【0148】
使用者3が不整脈状態であるか否かを判断するために、分析部40は、獲得された心電図信号に対して不整脈読取アルゴリズムを適用して分析を行うことができる。ここで、不整脈読取アルゴリズムには、R-R間隔で不整脈有無を判断するアルゴリズム、QRS持続期間値で不整脈有無を判断するアルゴリズム、心電図モルフォロジーパターン比較で不整脈アルゴリズムを判断するアルゴリズムなどが含まれることができるが、これに限定されるものではなく、従来公知されるか今後開発される多様な不整脈読取アルゴリズムに適用されることができる。
【0149】
分析部40は、一例として2×1マルチフレクサー(Multiplexer)を用いて、状態診断結果として使用者の心臓状態が正常であるか、あるいは異常であるかを提供することができる。
【0150】
制御部50は、分析部40から提供される状態診断結果に基づいて、一例として4×1マルチフレクサー(Multiplexer)を用いて複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つの動作を制御することができる。制御部50は、複数の刺激ユニット60の動作制御を通じて、複数類型の刺激(例示的に、振動刺激、音刺激、光刺激及び匂い刺激)のうち少なくとも一つの刺激と関連したバイオフィードバック(Biofeedback)を使用者3に提供することができる。
【0151】
この時、制御部50は、状態診断結果に基づいて複数の刺激ユニット60のうち少なくとも一つの動作を制御する時、一例として使用者の刺激収容環境を考慮して少なくとも一つの刺激ユニットの動作を制御することができる。
【0152】
例えば、使用者3によって既選択された情報(一例として、音刺激を提供受けることができないことに対して既選択された情報)に基づいて、分析部40によって使用者が音刺激の提供を受けることができない環境(すなわち、使用者の置かれた環境において音聴取が不可能な環境、一例として飛行機の中などであると分析された場合)になったとする。このような場合、制御部50は、使用者3によって既選択された情報に基づいて、複数の刺激ユニット60のうち音刺激ユニット61を除いた残りの刺激ユニット(すなわち、振動刺激ユニット、光刺激ユニット及び匂い刺激ユニット)のうち少なくとも一つの動作を制御することができる。
【0153】
本装置100は、制御部50による複数の刺激ユニット60の動作制御を通じて、使用者3が安定状態を維持するようにするか、使用者3に対して覚醒が誘導されるように提供することができる。
【0154】
図12bは、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置100において、バイオフィードバックとして振動刺激をフィードバックする場合を説明するための図面である。
【0155】
図12bを参照すると、本装置100は、心電計10から獲得された使用者3の心電図信号を分析するために、獲得された心電図信号に対して不整脈読取アルゴリズムを適用することができる。これを通じて、本装置100の制御部50は、使用者3の状態診断結果に基づいて、複数の刺激ユニット60のうち一例として振動刺激ユニット61の動作を制御することができる。これを通じて、制御部50は、振動刺激ユニット61の制御を通じて使用者に振動(振動刺激)関連のバイオフィードバックを提供することができる。
【0156】
この時、制御部50は、一例として、状態診断結果、使用者の心臓状態が正常状態であると分析される場合、振動刺激ユニット61が振動しないように(すなわち、無振動で動作するように)振動刺激ユニット61を制御することができる。制御部50は、振動刺激ユニット61を無振動で制御することで、使用者3の状態が安定状態を維持するようにすることができる。
【0157】
一方、状態診断結果、使用者の心臓状態が異常の場合(不整脈状態であるか、不整脈疑い状態の場合)、制御部50は、振動刺激ユニット61が5段階に区分される振動の強度のうち最も強い強度(強さ)の振動である5段階の振動強度で振動が提供されるように、振動刺激ユニット61を制御することができる。制御部50は、振動刺激ユニット61を通じて、一例として5段階の振動強度を有する振動刺激が提供されるようにすることで、使用者3が自分の心臓状態が異常状態(特に、不整脈状態であるか不整脈疑い状態)であることを覚醒(認知)するように提供(誘導)することができる。
【0158】
図12cは、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置100において、バイオフィードバックとして音刺激をフィードバックする場合を説明するための図面である。
【0159】
図12cを参照すると、本装置100は、獲得された心電図信号に対して不整脈読取アルゴリズムを適用することができる。これを通じて、本装置100の制御部50は、使用者3の状態診断結果に基づいて、複数の刺激ユニット60のうち一例として音刺激ユニット62の動作を制御することができる。これを通じて、制御部50は、音刺激ユニット62の制御を通じて使用者に音(音刺激)関連のバイオフィードバックを提供することができる。
【0160】
この時、制御部50は、一例として、状態診断結果、使用者の心臓状態が正常状態であると分析される場合、音刺激ユニット62が発生しないように(すなわち、無騒音で動作するように)音刺激ユニット62を制御することができる。制御部50は、音刺激ユニット62を無騒音で制御することで、使用者3の状態が安定状態を維持するようにすることができる。
【0161】
一方、状態診断結果、使用者の心臓状態が異常の場合(不整脈状態であるか、不整脈疑い状態の場合)、制御部50は、音刺激ユニット62が5段階に区分される音の強度(大きさ)のうち最大の音が提供されるように(あるいは、サイレン音が提供されるように)音刺激ユニット62を制御することができる。制御部50は、音刺激ユニット62を通じて、一例としてサイレン音に関する音刺激が提供されるようにすることで、使用者3が自分の心臓状態が異常状態(特に、不整脈状態であるか不整脈疑い状態)であることを覚醒(認知)するように提供(誘導)することができる。
【0162】
図12dは、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置100において、バイオフィードバックとして光刺激をフィードバックする場合を説明するための図面である。
【0163】
図12dを参照すると、本装置100は、獲得された心電図信号に対して不整脈読取アルゴリズムを適用することができる。これを通じて、本装置100の制御部50は、使用者3の状態診断結果に基づいて、複数の刺激ユニット60のうち一例として光刺激ユニット63の動作を制御することができる。これを通じて、制御部50は、光刺激ユニット63の制御を通じて使用者に光(光刺激)関連のバイオフィードバックを提供することができる。
【0164】
この時、制御部50は、一例として、状態診断結果、使用者の心臓状態が正常状態であると分析される場合、光刺激ユニット63から一例として緑色光が放出されるように光刺激ユニット63を制御することができる。制御部50は、光刺激ユニット62が緑色光を放出するように制御することで、使用者3の状態が安定状態を維持するようにすることができる。
【0165】
一方、状態診断結果、使用者の心臓状態が異常の(不整脈状態であるか、不整脈疑い状態の場合)、制御部50は、光刺激ユニット63から一例として赤色光が放出されるように光刺激ユニット63を制御することができる。制御部50は、光刺激ユニット62が赤色光を放出するように制御することで、使用者3が自分の心臓状態が異常状態(特に、不整脈状態であるか不整脈疑い状態)であることを覚醒(認知)するように提供(誘導)することができる。
【0166】
図12eは、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置100において、バイオフィードバックとして匂い刺激をフィードバックする場合を説明するための図面である。
【0167】
図12eを参照すると、本装置100は、獲得された心電図信号に対して不整脈読取アルゴリズムを適用することができる。これを通じて、本装置100の制御部50は、使用者3の状態診断結果に基づいて、複数の刺激ユニット60のうち一例として匂い刺激ユニット64の動作を制御することができる。これを通じて、制御部50は、匂い刺激ユニット64の制御を通じて使用者に音(音刺激)関連のバイオフィードバックを提供することができる。
【0168】
この時、制御部50は、一例として、状態診断結果、使用者の心臓状態が正常状態であると分析される場合、匂い刺激ユニット64から一例として何らの匂いも吐出されないように(すなわち、無臭となるように)匂い刺激ユニット64を制御することができる。制御部50は、匂い刺激ユニット64が無臭で動作するように制御することで、使用者3の状態が安定状態を維持するようにすることができる。
【0169】
一方、状態診断結果、使用者の心臓状態が異常の場合(不整脈状態であるか、不整脈疑い状態の場合)、制御部50は、匂い刺激ユニット64から匂いが発生するように匂い刺激ユニット64の動作を制御することができる。この時、制御部500は、一例として複数類型の香り物質のいずれか一つの香り物質に対応する香り(匂い)が吐出されるように、匂い刺激ユニット64を制御することができる。制御部50は、匂い刺激ユニット64が匂いを発生させるように(匂いを吐出させるように)制御することで、使用者3が自分の心臓状態が異常状態(特に、不整脈状態であるか不整脈疑い状態)であることを覚醒(認知)するように提供(誘導)することができる。
【0170】
以下では、本装置100に含まれた別途のリード線のない着用型または付着型心電計10に組み込まれたモーションセンサーを用いて心電計10の付着方向(位置、角度など)を感知し、感知された情報を無線(Bluetooth、Wi-Fi(登録商標)など)で使用者端末20(モバイル端末機として、スマートフォン、タブレット、PCなど)に伝送して、使用者3が意図した心電図誘導(lead)の方向に心電計10を付着できるように案内する技術(すなわち、心電図誘導案内技術)について説明する。
【0171】
以下、心電図誘導案内技術を説明するにあたって、上述した本システム1000、本装置100、心電計10、使用者端末20などについて説明された内容は、以下省略された内容であるとしても、心電図誘導案内技術に対する説明にも同一に適用されることができる。
【0172】
また、以下の説明では、心電図誘導案内技術を説明するにあたって、例示的に心電計10が一例として本装置100と一体型で設けられた心電計(すなわち、本装置に含まれた心電計であると例示することにする。但し、これに限定されるものではなく、上述したように、他の一例として心電計10は本装置100とは分離された別途の構成として設けられてもよい。
【0173】
心電図誘導案内技術と関連して、再び
図2を参照すると、本装置100に含まれた心電計10は、使用者3の身体一部に付着することができる。換言すると、心電計10を含む本装置100は、使用者3の身体一部に付着することができる。以下の説明において、使用者3は患者とも表現されることができる。
【0174】
心電計10は、複数のセンサーを用いて姿勢情報及び心電図信号を獲得することができる。一例として、心電計10は、端末機、パッチ型、ウェアラブル製品であることができる。また、姿勢情報は、心電計10の位置及び角度情報を含むことができる。心電計10は、特定の心電図誘導(lead)方向に付着して心電図信号を獲得することができる。また、心電計10は、姿勢情報を獲得するためのセンサー部11及び心電図信号を獲得するための電極(センサー)を含むことができる。一例として、姿勢情報は、現在の心電計10の位置及び方向と関連した情報を含むことができる。
【0175】
使用者の正確な心臓状態を把握するためには、心電計10が使用者3の身体一部(例えば、心臓の辺り)に既に定められた方向(すなわち、後述する基準姿勢情報の方向)に合わせて付着される必要がある。すなわち、心電計10は、予め指定された電極の位置及び方向に付着すれば正確な心電図の波形を獲得することができる。
【0176】
心電計10によると、心臓周りで測定された数mV範囲の心電図は、LPF(Low Pass Filter)を通じてフィルタリングされ、バッファを経てIA(Instrumentation Amplifier)の入力に印加されることができる。IA端では1000倍増幅して心電図波形が出力され、IA端出力と連結されているLPFとHPF(High Pass Filter)の結合からなるBPF(Band Pass Filter)によって1Hz~35Hz範囲の心電図信号として出力されることができる。また、心電計10は、ECG信号を測定することができるハードウェアとこれを駆動させてアナログECG信号をフィルタリングしデジタルに変換して使用者端末20に伝送することができる。また、心電計10は、アナログ-デジタル変換器を通じてデジタル信号に変換された心電図信号のみを使用者端末20に伝送することができる。例示的に、アナログ-デジタル変換器は、24bit解像度、250Hzサンプリング周波数を有することができる。但し、心電計10の構成がこれに限定されるものではない。
【0177】
使用者端末20は、心電計10で獲得した姿勢情報に基づいて心電計10の付着方向をガイドするガイド情報を提供することができる。ガイド情報は、既存に標準化された心電図信号を獲得するために付着すべき心電計10の付着方向情報を提供するためのものであることができる。
【0178】
換言すると、使用者端末20は、本装置100と一体型で設けられた心電計10、あるいは本装置100と分離された構成で設けられる心電計10と関連して、使用者3の身体一部に付着する心電計10の付着方向が使用者の意図した心電図誘導(lead)方向により正確に一致して付着されるようにガイドするガイド情報(フィードバック情報)を提供することができる。
【0179】
このような使用者端末20を通じて提供されるガイド情報により、心電計10の付着方向が調整されることができる。
【0180】
この時、本装置100が心電計10一体型バイオフィードバック装置の場合、一例として、使用者は、心電計10を含む本装置100自体の付着方向を調整することができる。他の一例として、本装置100が心電計10一体型フィードバック装置の場合、本装置100の制御部50が使用者端末20から提供されるガイド情報に基づいて、本装置100に組み込まれた心電計10の付着方向を自動で調整することができる。また他の一例として、本装置100が心電計10分離型バイオフィードバック装置の場合、使用者は、心電計10を直接動かせて心電計10の付着方向を調整することができる。
【0181】
例えば、使用者端末20は、誘導(lead)1方向の心電図を測定するための使用者入力情報を受信することができる。使用者端末20は、心電計10が使用者3の左側胸部(乳首の上)に位置するようにガイド情報を提供することができる。また、使用者端末20は、誘導(lead)1方向の心電図を測定するために、心電計10に備えられた(+)電極が使用者3の左腕(LA)と近接して位置し、(-)電極が使用者3の右腕(RA)と近接して位置するようにガイド情報を提供することができる。また、心電計10は、予め設定された誘導(lead)1の基準情報を含む第1方向とセンサーに基づいて獲得された方向情報の角度差異を推定することができる。使用者端末20は、心電計10で推定された角度差情報に基づいてガイド情報の出力特徴を異ならせて提供することができる。
【0182】
例示的に、心電図誘導は、医学的、学問的に既に測定方向(Lead I、II、III、aVL、aVR、aVF、V1、V2、V3、V4、V5、V6)が標準化されている。標準12誘導(lead)心電図は、二つの部位間の電位差を記録する両極誘導と、電極を付着させた部位の電位を記録する単極誘導に分けられる。両極標準誘導は、Lead I、II、IIIに区分されることができる。誘導(lead)Iは、左腕(LA)電極と右腕(RA)電極の間から出る電圧を意味する。(I=LA-RA)誘導(lead)IIは、左足(LL)電極と右腕(RA)電極の間から出る電圧を意味する。(II=LL-RA)誘導(lead)IIIは、左足(LL)電極と左腕(LA)電極の間から出る電圧を意味する。
【0183】
単極四肢誘導は、aVL、aVR、aVFに区分され、電極を右手、左手、左足に連結して心電図を記録するが、単極四肢誘導で記録される心電図波形は大きさが小さいため、その心電図波形を1.5倍に増幅したaVR、aVL、aVFを使用することができる。ここでaは、augmentedの初文字を意味することができる。
【0184】
胸部誘導は、V1、V2、V3、V4、V5、V6に区分され、標準誘導や四肢誘導が心臓から遠く離れた部位で心電図を記録する短所があるが、胸部誘導は、心臓により近い部位で心電図を記録する。各胸部誘導の位置は、V1は四番目の肋間隙(第4肋骨と第5肋骨の間)の右側胸骨のすぐ側に位置することができる。V2は、四番目の肋間隙(第4肋骨と第5肋骨の間)の左側胸骨のすぐ側に位置することができる。V3は、V2とV4の中間部位に位置することができる。V4は、五番目の肋間隙(第5肋骨と第6肋骨の間)の鎖骨中央線に位置することができる。V5は、V4と水平的に平行に、前方の脇の左側に位置することができる。V6は、V4、V5と水平的に平行に、中間脇線に位置することができる。
【0185】
一例として、使用者端末20は、心電図誘導案内メニュー、心電図測定メニュー、心電計付着ガイドメニューなどを出力することができる。例えば、使用者端末20には、心電図誘導案内メニュー及び心電図測定メニューを提供するアプリケーションプログラムが設置され、設置されたアプリケーションを通じて心電図誘導案内メニュー、心電図測定メニュー、心電計付着ガイドメニューが提供されることができる。
【0186】
図6は、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置100に含まれた心電計10の概略的なブロック図である。
【0187】
本装置100に含まれた心電計10は、本願の一実施例による心電計10であり、以下では、説明の便宜上、本心電計10ということにする。
【0188】
図6を参照すると、本心電計10は、センサー部11、生成部12、感知部13及び通信部14を含むことができる。但し、心電計10の構成がこれに限定されるものではない。例えば、心電計10は電源を印加するための電源部(図示せず)を含むことができる。
【0189】
センサー部11は、複数のセンサーを用いて位置及び角度情報を獲得することができる。換言すると、センサー部11は、加速度センサー及びジャイロセンサーを用いて心電計10の位置及び角度情報を獲得することができる。一例として、複数のセンサーは、加速度センサー、ジャイロセンサーであることができる。センサー部11は、加速度センサー及びジャイロセンサーを用いて心電計10の位置及び角度情報を獲得することができる。また、センサー部11は、複数のセンサーを用いて、X座標、Y座標、及びZ座標などの情報が含まれた心電計10の現在位置及び角度情報を獲得することができる。また、センサー部11は、ロール(roll)、ピッチ(pitch)、及びヨー(yaw)角などの情報が含まれた現在位置及び角度情報を獲得することができる。
【0190】
例示的に、加速度センサーは、物体の加速度振動、衝撃などの動的力を測定するセンサーであり、物体の運動状態を感知できるようにするセンサーを言う。ジャイロセンサーは、加速度を測定する加速度センサーとは異なり角速度を測定する。他の一例として、センサー部11の複数のセンサーは、加速計、角速度計、地磁界、GPS、コンピュータビジョン(Computer Vision)などを含むことができる。
【0191】
また、センサー部11は、電極(センサー)を含むことができる。センサー部11は、電極(センサー)から使用者3の心電図信号を獲得することができる。センサー部11は、ECG信号を獲得することができる。ECG信号は、心電図または心電図信号といい、心臓の電気的活動を分析して波長形態で記録したものをいう。さらに詳しく説明すると、心臓の特殊興奮伝導システム(special excitatory & conductive system)によって発生する活動電位(action potential)のベクトルの和で構成された波形である。即ち、心臓の各構成要素である洞房結節(SA node、sinoatrial node)、房室結節(AV node、atrioventricular node)、ヒス束(His bundle)、束枝(bundle branch)、プルキンエ繊維(furkinje fibers)などで発生する活動電位のベクトル和信号を体外に接触した電極から測定した信号である。心電図を測定する時、二つ以上の電極が使用され、電極は対をなすようになる。
【0192】
上述したECG信号、心電図または心電図信号は混用されて使用されても、それぞれが他のものを意味するのではなく、同一の心電図信号を意味することができる。
【0193】
生成部12は、センサー部11で獲得した心電計の位置及び角度情報に基づいて心電計の現在姿勢情報を予測することができる。例えば、生成部12は、心電計10の現在位置及び現在姿勢を算出することができる。生成部12は、X座標、Y座標、及びZ座標などの情報が含まれた心電計10の現在位置を予測することができ、また、ロール(roll)、ピッチ(pitch)、及びヨー(yaw)角などの情報が含まれた心電計10の現在姿勢を予測することができる。ロール(roll)は、前後軸に回転することを意味し、ピッチ(pitch)は、心電計10の上下動きを意味し、ヨー(yaw)角は一側に傾く角度を意味する。生成部12は、心電計10の現在位置及び現在姿勢(角度)を算出して方向情報を生成することができる。
【0194】
また、生成部12は、基準姿勢情報と現在姿勢情報との角度差を演算して基準姿勢情報と現在姿勢情報の差を推定することができる。基準姿勢情報は、複数の基準方向情報のそれぞれに対応して設定されることができる。また、生成部12は、予め設定された第1基準姿勢情報と現在姿勢情報の角度差を推定することができる。また、生成部12は、予め設定された第2基準姿勢情報と現在姿勢情報の角度差を推定することができる。また、生成部12は、予め設定された第3基準姿勢情報と現在姿勢情報の角度差を推定することができる。ここで、第1基準姿勢情報は、誘導(lead)Iと連携された情報であることができる。また、第2基準姿勢情報は、誘導(lead)IIと連携された情報であることができる。また、第3基準姿勢情報は、誘導(lead)IIIと連携された情報であることができる。
【0195】
図7は、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置100に含まれた心電計10の付着方向を概略的に示した図面である。すなわち、
図7は、本装置100に含まれた心電計10と関連して、心電図誘導案内技術を提供するために、心電計10の付着方向に対する例を示した図面である。
【0196】
基準姿勢情報と関連して、例示的に
図7の(a)を参照すると、誘導(lead)Iは、左手電極(+)と右手電極(-)間の電位差を記録するためのもので、心電計10の-電極と+電極が水平になるように位置する必要がある。換言すると、誘導(lead)Iの基準姿勢情報は、-電極と+電極が水平状態の場合であることができる。
【0197】
また、
図7の(b)を参照すると、誘導(lead)IIは、左足電極(+)と右手電極(-)の間の電位差を記録するためのもので、心電計10の+電極を基準として特定角度(例えば、-44゜)ほど傾いた状態で心電図信号を獲得することができる。換言すると、誘導(lead)IIの基準姿勢情報は、-電極と+電極が特定角度傾いた状態の場合であることができる。一例として、心電計10は、誘導(lead)IIの方向の心電図を測定するために、-電極は右手方向に、+電極は左足方向に傾いた状態で位置することができる。
【0198】
また、
図7の(c)を参照すると、誘導(lead)IIIは、左足電極(+)と左足電極(-)の間の電位差を記録するためのもので、心電計10の+電極を基準として特定角度(例えば、-134゜)ほど傾いた状態で心電図信号を獲得することができる。換言すると、誘導(lead)IIの基準姿勢情報は、-電極と+電極が特定角度傾いた状態の場合であることができる。一例として、心電計10は、誘導(lead)IIIの方向の心電図を測定するために、-電極は左手方向に、+電極は左足方向に傾いた状態で位置することができる。
【0199】
また、生成部12は、予め設定された基準姿勢情報と現在姿勢情報の角度差を推定することができる。例示的に
図7を参照すると、
図7の(a)及び(b)に示された青色線を誘導(lead)Iの基準姿勢情報といい、赤色線を現在姿勢情報ということができる。
【0200】
生成部12は、誘導(lead)Iの基準姿勢情報と現在姿勢情報が一致する場合、心電計10の現在姿勢情報のうち角度情報を0゜で生成することができる。また、生成部12は、
図7の(a)のように誘導(lead)Iの基準姿勢情報と現在姿勢情報の差が23゜である場合、心電計10の現在姿勢情報のうち角度情報を23゜で生成することができる。また、
図7の(a)のように誘導(lead)Iの基準姿勢情報と現在姿勢情報の差が-8゜である場合、心電計10の現在姿勢情報のうち角度情報を-8゜で生成することができる。
【0201】
感知部13は、使用者3の身体一部との付着有無を感知することができる。一例として、感知部13は、使用者3の身体一部(例えば、左側胸部の乳首の上)に電極(センサー)が付着したか否かを感知することができる。感知部13は、温度、心電図獲得信号などに基づいて付着有無を感知することができるが、これに限定されるものではない。
【0202】
通信部14は、使用者端末20に現在姿勢情報及び心電図誘導信号を伝送することができる。また、通信部14は、使用者端末20に予め設定された基準姿勢情報と現在姿勢情報の角度差を伝送することができる。一例として、通信部15は、ネットワークを通じて心電計10で獲得された情報及び信号を使用者端末20に伝送することができる。通信部15は、Bluetooth、Wi-Fiなどのネットワークを通じて使用者端末20に方向情報及び心電図誘導信号を伝送することができる。
【0203】
また、通信部14は、感知部13で感知した付着有無がOnの場合、生成部12で推定された予め設定された基準姿勢情報と現在姿勢情報の角度差情報及び心電図信号を使用者端末20に提供(伝送)することができる。感知部13で感知した付着有無がOnの場合、電極(センサー)で心電図信号を獲得することができるため、通信部14は、感知部13で感知した付着有無がOnの場合、生成部12で推定された角度差情報及びセンサー部11で獲得された心電図信号を使用者端末20に提供(伝送)することができる。
【0204】
一方、通信部14は、感知部13で感知した付着有無がOffの場合、生成部12で推定された予め設定された基準姿勢情報と現在姿勢情報の角度差情報を使用者端末20に提供(伝送)することができる。
【0205】
図8は、本願の一実施例による本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバックシステム1000に含まれた使用者端末20の概略的な構成を示したブロック図である。特に、
図8は、心電図誘導案内技術を提供するために必要な使用者端末20の機能を説明するための図面である。
【0206】
図8を参照すると、心電図誘導案内技術を提供するために、使用者端末20は、使用者入力受信部21及びガイド情報提供部22を含むことができる。但し、使用者端末20の構成がこれに限定されるものではない。例えば、使用者端末20は、心電計10で受信される情報を格納するためのデータ格納部(図示せず)を含むことができる。
【0207】
使用者入力受信部21は、複数の基準方向情報項目の少なくともいずれか一つを選択した使用者入力情報を受信することができる。例えば、複数の基準方向情報項目は、誘導(lead)I方向情報項目、誘導(lead)II方向情報項目、誘導(lead)III方向情報項目を含むことができる。
【0208】
使用者は、複数の基準方向情報項目のうち獲得しようとする心電図誘導方向項目のいずれか一つを選択することができる。例えば、使用者入力受信部21は、誘導(lead)I方向情報項目に対応する使用者入力情報を受信することができる。ガイド情報提供部22は、使用者入力情報である誘導(lead)I方向情報項目に対応して誘導(lead)I方向心電図測定信号が獲得されるために、心電計10が付着されるべき位置及び方向情報と関連したガイド情報を提供することができる。
【0209】
ガイド情報提供部22は、使用者入力情報及び心電計から提供受けた角度差情報に基づいてガイド情報を提供することができる。換言すると、ガイド情報提供部22は、使用者入力情報及び心電計10から提供受けた予め設定された基準姿勢情報と現在姿勢情報の角度差情報に基づいて心電計10の付着方向をガイドするガイド情報を提供することができる。
【0210】
例えば、ガイド情報提供部22は、使用者入力情報である誘導(lead)I方向情報項目に対応して誘導(lead)I方向の心電図測定信号が獲得されるために、心電計10が付着されるべき位置及び方向情報と関連したガイド情報を提供することができる。
【0211】
また、ガイド情報提供部22は、心電計10から提供受けた角度差情報に基づいて、現在姿勢情報と予め設定された基準姿勢情報が一致するようにガイド情報を提供することができる。
【0212】
図9は、本願の一実施例による本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバックシステム1000に含まれた使用者端末20のガイド情報提供部がガイド情報を出力する例を示した図面である。
【0213】
図9を参照すると、ガイド情報提供部22は、使用者入力情報及び角度差情報に基づいてガイド情報の出力特徴を異ならせることができる。一例として、出力特徴は、点滅速度、振動、音の少なくともいずれか一つを含むことができる。換言すると、使用者入力情報に対応する基準姿勢情報と連携された心電計10の付着方向と心電計10から提供受けた予め設定された基準姿勢情報と現在姿勢情報の角度差情報に基づいてガイド情報の出力特徴を異ならせることができる。
【0214】
ガイド情報提供部22は、予め設定された角度の基準情報にそれぞれ対応する角度差に基づいて点滅速度を異ならせることができる。一例として、ガイド情報提供部22は、角度差情報が±60゜以上の場合、2秒周期の点滅で出力特徴を異ならせることができる。また、±30゜以上~±60゜未満の場合、1.5秒周期の点滅で出力特徴を異ならせることができる。また、±10゜以上~±30゜未満の場合、1.0秒周期の点滅で出力特徴を異ならせることができる。また、±5゜以上~±10゜未満の場合、0.5秒周期の点滅で出力特徴を異ならせることができる。また、±5゜未満の場合、赤色の点滅を止め、青色で表示して出力特徴を異ならせることができる。
【0215】
例示的に、
図9の(a)を参照すると、ガイド情報提供部22は、使用者入力受信部21で誘導(lead)I方向の情報項目に対応する使用者入力情報を受信した場合、第1矢印2が赤色で出力されるようにすることができる。また、ガイド情報提供部22は、角度差情報、即ち、予め設定された第1基準姿勢情報と現在姿勢情報の角度差情報に基づいて第1矢印2の出力特徴を変更することができる。
【0216】
ガイド情報提供部22は、心電計10から角度差情報が23゜であることを提供受け、予め設定された角度差情報に対応する出力特徴に基づいて、第1矢印2の出力特徴を変更することができる。
図9の(a)の場合、角度差情報が23゜であるため、ガイド情報提供部22は、第1矢印2が1.0秒周期で点滅するように出力特徴を変更することができる。
【0217】
また、
図9の(b)を参照すると、ガイド情報提供部22は、使用者入力受信部21で誘導(lead)I方向の情報項目に対応する使用者入力情報を受信した場合、第2矢印2'が赤色で出力されるようにできる。また、ガイド情報提供部22は、角度差情報、すなわち、予め設定された第2基準姿勢情報と現在姿勢情報の角度差情報に基づいて第2矢印2'の出力特徴を変更することができる。
【0218】
ガイド情報提供部22は、心電計10から角度差情報が-8゜であることを提供受け、予め設定された角度差情報に対応する出力特徴に基づいて、第2矢印2'の出力特徴を変更することができる。
図9の(b)の場合、角度差情報が-8゜であるため、ガイド情報提供部22は、第2矢印2'が0.5秒周期で点滅するように出力特徴を変更することができる。
【0219】
図10は、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバックシステム1000に含まれた心電計10と使用者端末20を利用した心電図誘導案内技術を説明するための図面である。
【0220】
図10を参照すると、本願の一実施例によると、使用者は、心電図誘導案内技術の提供を受けるため、本願で提供される本心電計10と使用者端末20を準備することができる。
【0221】
心電計10には、電極(センサー)が付着して設けられることができ、使用者は、心電計10の電源をつけることができる。また、使用者は、使用者端末20にダウンロードされた心電図誘導案内アプリケーションを実行して心電図誘導案内技術の提供を受けることができる。
【0222】
使用者は、使用者端末20にダウンロードされた心電図誘導案内アプリケーションで測定するリード(laed)I、II、IIIの少なくともいずれか一つを選択することができる。使用者端末20は、使用者入力情報に基づいて、三角形に選択されたリードの矢印のうちいずれか一つの出力を異ならせることができる。
【0223】
使用者は、心電計10の電極接着面が体表面に向かうようにし、体表面に付着しないまま左側胸部(乳首の上)に位置させることができる。心電計10は、センサー部11を用いて現在姿勢情報を予測することができる。また、心電計10は、予め設定された基準姿勢情報と現在姿勢情報の角度差を推定し、推定された角度差情報を使用者端末20に伝送することができる。
【0224】
使用者端末20は、心電計10の方向と使用者の入力情報(選択したリードの情報)の差を使用者端末20の画面上に角度と矢印で表示することができる。また、使用者端末20は、推定された角度差情報に基づいて、矢印の点滅速度を画面上に異ならせて出力することができる。
【0225】
使用者は、使用者端末20に表示された角度差情報が5゜以内となるように心電計10の位置を調整し、使用者端末20に表示された角度差情報が5゜以内となり矢印の字の点滅が止めれば心電計10を使用者3の身体一部に付着することができる。
【0226】
使用者端末20は、心電計10が使用者3の身体一部に付着すると、心電計10で獲得される心電図信号と心拍数情報を出力することができる。
【0227】
一般的に、心電計は、心臓筋肉活動で発生する起電力を身体表面における2点間の電位差で検出して増幅した後、記録紙に波形で表示するようにした装置で、一般的に心臓と身体の末端部位である両腕と両足で発生する電位差を記録した微細な波形を分析して心臓疾患に対する診断を下すための用途として使用される。心電計は、病院や医療機関で使用する心電計と家庭や日常生活中にも使用可能な携帯型心電計及び着用型心電計などがあり、最近はスマートフォンに連結して測定可能な心電計も開発された。
【0228】
心電図誘導は、医学的、学問的に既に測定方向(Lead I、II、III、aVL、aVR、aVF、V1、V2、V3、V4、V5、V6)が標準化されている。自由度のある別途のリード線のない着用型または付着型心電計は、心電計の付着方向によって心電図誘導が異なって測定される。着用型または付着型心電計を付着する時に標準誘導方向に正確に合わせられなかった場合は、意図した心電図誘導信号を獲得し難いという問題点がある。現在の製品は、特定方向に固定して心電図を測定する。
【0229】
一方、患者の症状及び特定によって心電図誘導を異ならせて適用すべき場合が発生する。この時、熟練した医療従事者ではなく非医療従事者が自分で着用する場合に不正確な方向に付着して正確な心電図信号が獲得できないという問題点が発生し得る。
【0230】
そこで、本願で提案する心電図誘導案内技術によると、本システム1000は、心電計に組み込まれた(モーション)センサーを用いて心電計の付着方向(位置、角度など)を感知し、これを無線(Bluetooth、Wi-Fiなど)でモバイル端末機(スマートフォン、タブレット、PC)に伝送して使用者が意図した心電図誘導(lead)の方向に心電計を付着できるように案内することができる。
【0231】
すなわち、本システム1000内の心電計10と使用者端末20によって提供される心電図誘導案内技術によると、本願は、心電計に組み込まれた(モーション)センサーを用いて心電計の付着方向(位置、角度など)を感知し、これを無線(Bluetooth、Wi-Fiなど)でモバイル端末機(スマートフォン、タブレット、PC)に伝送して使用者が意図した心電図誘導(lead)の方向に心電計を付着できるように案内することができるため、熟練した医療従事者ではなく非医療従事者でも正確な方向に心電計が付着できるように提供することができる。
【0232】
以下では、上記で詳しく説明された内容に基づいて、本願の動作流れを簡単に説明する。
【0233】
図11は、本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置の制御方法に対するフローチャートである。
【0234】
図11に、示された心電図を利用したバイオフィードバック装置の制御方法は、上述した本装置100によって行われることができる。よって、以下で省略された内容であるとしても、本装置100について説明された内容は、心電図を利用したバイオフィードバック装置の制御方法に対する説明にも同一に適用されることができる。
【0235】
図11を参照すると、段階S11において、信号獲得部は、心電計から使用者の心電図信号を獲得することができる。
【0236】
次に、段階S12において、分析部は、段階S11で獲得された心電図信号を分析して、分析結果として使用者の状態診断結果を制御部に提供することができる。
【0237】
また、段階S12において、分析部は、段階S11で獲得された心電図信号の波形内に既設定された特徴条件を満たす波形が存在する場合、既設定された特徴条件を満たす波形に対応する信号が異常疑い心電図信号であると判断することができる。
【0238】
また、段階S12において、分析部は、データベースに既格納された複数の異常心電図信号の波形データと異常疑い心電図信号の波形データの間の類似度比較に基づいて異常疑い心電図信号が異常心電図信号であるかを最終判断することで、状態診断結果を提供することができる。
【0239】
また、段階S12において、分析部は、心電図信号の分析を通じて使用者の心拍数を判断することができる。
【0240】
次に、段階S13において、制御部は、段階S12における状態診断結果に基づいて使用者の状態を制御(調節、コントロール)するためのバイオフィードバックのために、複数の刺激ユニットのうち少なくとも一つの刺激ユニットを制御することができる。
【0241】
この時、段階S13によると、少なくとも一つの刺激ユニットに対応する刺激が使用者に提供されることができる。
【0242】
ここで、複数の刺激ユニットは、バイオフィードバック装置内に組み込まれた形態で設けられ、振動刺激の提供が可能な振動刺激ユニット、音刺激の提供が可能な音刺激ユニット、光刺激の提供が可能な光刺激ユニット及び匂い刺激の提供が可能な匂い刺激ユニットのうち少なくとも二つ以上を含むことができる。
【0243】
また、匂い刺激ユニットは、複数類型の香り物質を格納する複数個の香り格納部と、複数個の香り格納部と連結され、制御部の制御により複数個の香り格納部に格納された香り物質のいずれか一つを噴射する噴射ノズル部とを含むことができる。
【0244】
また、段階S13において、制御部は、段階S12で判断された心拍数を考慮して(心拍数に合わせて)、少なくとも一つの刺激ユニットから提供される刺激の刺激提供類型を異なって制御することができる。
【0245】
また、段階S13において、制御部は、心拍数が既設定された基準を満たす場合、少なくとも一つの刺激ユニットから提供される刺激の刺激提供類型が第1刺激提供類型から第2刺激提供類型に変更されるように制御することができる。
【0246】
また、段階S13において、制御部は、心拍数が既設定された基準を満たす場合、複数個の香り格納部のいずれか一つの香り格納部に格納された香り物質が噴射されるように噴射ノズル部の動作を制御することができる。また、制御部は、心拍数が既設定された基準を満たさない場合、複数個の香り格納部のいずれか一つの香り格納部とは異なるいずれか一つの香り格納部に格納された香り物質が噴射されるように噴射ノズル部の動作を制御することができる。
【0247】
上述した説明において、段階S11~S13は、本願の具現例により、追加的な段階にさらに分割されるか、さらに少ない段階で組み合わせることができる。また、一部段階は必要に応じて省略されてもよく、段階間の手順が変更されてもよい。
【0248】
本願の一実施例による心電図を利用したバイオフィードバック装置の制御方法は、多様なコンピュータ手段を通じて行われることができるプログラム命令形態で具現されてコンピュータ読取可能媒体に記録されることができる。上記コンピュータ読取可能媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。上記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特に設計されて構成されたものであるか、コンピュータソフトウェア当業者に公知されて使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能記録媒体の例としては、ハードディスク、プロッピィーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical media)、及びロム(ROM)、ラム(RAM)、フラッシュメモリー(登録商標)などのようなプログラム命令を格納し行うように特に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例としては、コンパイラーにより作られるもののような機械語コードだけでなく、インタプリターなどを使用してコンピュータによって実行されることができる高級言語コードを含む。上記のハードウェア装置は、本発明の動作を行うために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されることができ、その反対も同一である。
【0249】
また、前述した心電図を利用したバイオフィードバック装置の制御方法は、記録媒体に格納されるコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムまたはアプリケーションの形態でも具現されることができる。
【0250】
前述した本願の説明は例示のためのものであり、本願が属する技術分野の通常の知識を有する者は、本願の技術的思想や必須的な特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形可能なことが理解できるであろう。従って、以上で記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、限定的ではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されてもよく、同様に分散したもので説明されている構成要素も結合された形態で実施されてもよい。
【0251】
本願の範囲は、上記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって表され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が本願の範囲に含まれると解釈されるべきである。