(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】人力駆動車用のインタフェースシステム
(51)【国際特許分類】
B62J 50/22 20200101AFI20240116BHJP
B62J 45/00 20200101ALI20240116BHJP
B62M 9/123 20100101ALI20240116BHJP
B62M 9/133 20100101ALI20240116BHJP
B62K 25/08 20060101ALI20240116BHJP
B62K 25/28 20060101ALI20240116BHJP
B62J 1/08 20060101ALI20240116BHJP
B62M 6/45 20100101ALI20240116BHJP
【FI】
B62J50/22
B62J45/00
B62M9/123
B62M9/133
B62K25/08 B
B62K25/28
B62J1/08 D
B62M6/45
(21)【出願番号】P 2019145261
(22)【出願日】2019-08-07
【審査請求日】2022-05-10
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】謝花 聡
(72)【発明者】
【氏名】黒飛 忠治
【審査官】宇佐美 琴
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-216259(JP,A)
【文献】特開2006-313313(JP,A)
【文献】特開2017-030395(JP,A)
【文献】特開2016-022954(JP,A)
【文献】特開2011-034538(JP,A)
【文献】特開2010-170400(JP,A)
【文献】特開2012-166621(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0379604(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0300537(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0021278(US,A1)
【文献】米国特許第05661632(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 1/00-99/00
B62K 1/00-27/16
B62M 1/00-29/02
G06F 3/00- 3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力駆動車用のインタフェースシステムであって、
前記人力駆動車に取り付け可能に構成される本体部と、
前記本体部に設けられ、前記人力駆動車に関する情報を画像として表示するように構成される表示部と、
前記本体部のうちの前記表示部とは異なる部分に設けられる第1操作部と、
前記第1操作部の操作に応じて、前記表示部および前記人力駆動車に設けられるコンポーネントの少なくとも一方に関するオペレーションを実行するように構成される制御部と、を備え、
前記表示部は、前記表示部に表示される前記画像の向きを変更可能に構成され、
前記オペレーションは、第1オペレーションと、前記第1オペレーションとは異なる第2オペレーションと、を含み、
前記制御部は、
前記表示部に表示される画像の向きが第1状態の場合、前記第1操作部が操作されると、前記第1オペレーションを実行し、
前記表示部に表示される画像の向きが前記第1状態とは異なる第2状態の場合、前記第1操作部が操作されると、前記第2オペレーションを実行するように構成され、
前記表示部に表示される画像の向きを変更するための情報を入力する情報入力部を、さらに含み、
前記表示部は、前記情報入力部から入力される前記情報に応じて、前記表示部に表示される画像の向きを変更するように構成され、
前記情報入力部は、外部の装置と通信可能な通信部を含む、インタフェースシステム。
【請求項2】
人力駆動車用のインタフェースシステムであって、
前記人力駆動車に取り付け可能に構成される本体部と、
前記本体部に設けられ、前記人力駆動車に関する情報を画像として表示するように構成される表示部と、
前記本体部に設けられる第1操作部と、
前記第1操作部の操作に応じて、前記表示部および前記人力駆動車に設けられるコンポーネントの少なくとも一方に関するオペレーションを実行するように構成される制御部と、を備え、
前記表示部は、前記表示部に表示される前記画像の向きを変更可能に構成され、
前記オペレーションは、第1オペレーションと、前記第1オペレーションとは異なる第2オペレーションと、を含み、
前記制御部は、
前記表示部に表示される画像の向きが第1状態の場合、前記第1操作部が操作されると、前記第1オペレーションを実行し、
前記表示部に表示される画像の向きが前記第1状態とは異なる第2状態の場合、前記第1操作部が操作されると、前記第2オペレーションを実行するように構成され、
前記第1オペレーションおよび前記第2オペレーションの少なくとも一方は、前記コンポーネントの制御モードを変更するための信号を出力するモード変更オペレーションを含む、インタフェースシステム。
【請求項3】
人力駆動車用のインタフェースシステムであって、
前記人力駆動車に取り付け可能に構成される本体部と、
前記本体部に設けられ、前記人力駆動車に関する情報を画像として表示するように構成される表示部と、
前記本体部に設けられる第1操作部と、
前記第1操作部の操作に応じて、前記表示部および前記人力駆動車に設けられるコンポーネントの少なくとも一方に関するオペレーションを実行するように構成される制御部と、を備え、
前記表示部は、前記表示部に表示される前記画像の向きを変更可能に構成され、
前記オペレーションは、第1オペレーションと、前記第1オペレーションとは異なる第2オペレーションと、を含み、
前記制御部は、
前記表示部に表示される画像の向きが第1状態の場合、前記第1操作部が操作されると、前記第1オペレーションを実行し、
前記表示部に表示される画像の向きが前記第1状態とは異なる第2状態の場合、前記第1操作部が操作されると、前記第2オペレーションを実行するように構成され、
前記コンポーネントは、変速装置、前記人力駆動車に推進力を付与するように構成されるモータを含むドライブユニット、サスペンション装置、アジャスタブルシートポスト、および、ランプの少なくとも1つを含む、インタフェースシステム。
【請求項4】
前記第1オペレーションおよび前記第2オペレーションの少なくとも一方は、前記コンポーネントの制御モードを変更するための信号を出力するモード変更オペレーションを含む、請求項1または3に記載のインタフェースシステム。
【請求項5】
前記コンポーネントは、変速装置、前記人力駆動車に推進力を付与するように構成されるモータを含むドライブユニット、サスペンション装置、アジャスタブルシートポスト、および、ランプの少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載のインタフェースシステム。
【請求項6】
前記本体部に設けられる第2操作部をさらに含み、
前記制御部は、前記第2操作部の操作に応じて、前記表示部および前記人力駆動車に設けられるコンポーネントの少なくとも一方に関する前記オペレーションを実行するように構成され、
前記オペレーションは、第3オペレーションと、前記第3オペレーションとは異なる第4オペレーションと、を含み、
前記制御部は、
前記表示部に表示される画像の向きが前記第1状態の場合、前記第2操作部が操作されると、前記第3オペレーションを実行し、
前記表示部に表示される画像の向きが前記第1状態とは異なる前記第2状態の場合、前記第2操作部が操作されると、前記第4オペレーションを実行するように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載のインタフェースシステム。
【請求項7】
前記第1操作部と、前記第2操作部とは、前記表示部の表示面を均等に2分割する平面を挟む位置に配置される、請求項6に記載のインタフェースシステム。
【請求項8】
前記第1操作部と、前記第2操作部とは、前記平面に対して面対称に配置される、請求項7に記載のインタフェースシステム。
【請求項9】
前記本体部は、前記人力駆動車のハンドルバーに取り付け可能に構成されるクランプ部を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のインタフェースシステム。
【請求項10】
前記本体部が、前記ハンドルバーに取り付けられた状態において、前記表示部と、前記第1操作部とは、前記ハンドルバーに沿って配置される、請求項9に記載のインタフェースシステム。
【請求項11】
前記本体部は、前記人力駆動車のハンドルバーに取り付け可能に構成されるクランプ部を含み、
前記本体部が、前記ハンドルバーに取り付けられた状態において、前記表示部と、前記第1操作部および前記第2操作部とは、前記ハンドルバーに沿って配置される、請求項6から8のいずれか一項に記載のインタフェースシステム。
【請求項12】
前記第1オペレーションおよび前記第2オペレーションの少なくとも一方は、前記コンポーネントの制御モードを変更するための信号を出力するモード変更オペレーションを含み、
前記第3オペレーションおよび前記第4オペレーションの少なくとも一方は、前記モード変更オペレーションを含む、請求項6、7、8および11のいずれか一項に記載のインタフェースシステム。
【請求項13】
前記第1オペレーションは、前記第4オペレーションと同じであり、
前記第2オペレーションは、前記第3オペレーションと同じである、請求項6、7、8、11および12のいずれか一項に記載のインタフェースシステム。
【請求項14】
前記コンポーネントは、前記人力駆動車に推進力を付与するように構成されるモータを含むドライブユニットを含み、
前記第1オペレーション、前記第2オペレーション、前記第3オペレーション、および、前記第4オペレーションは、前記モード変更オペレーションをそれぞれ含む、請求項12に記載のインタフェースシステム。
【請求項15】
前記モード変更オペレーションは、
人力駆動力に対する前記ドライブユニットによる推進力の比率を増加させるための信号を出力する補助比率増加オペレーションと、
人力駆動力に対する前記ドライブユニットによる推進力の比率を減少させるための信号を出力する補助比率減少オペレーションと、を含み、
前記第1オペレーションおよび前記第4オペレーションは、前記補助比率増加オペレーションおよび前記補助比率減少オペレーションの一方を含み、
前記第2オペレーションおよび前記第3オペレーションは、前記補助比率増加オペレーションおよび前記補助比率減少オペレーションの他方を含む、請求項14に記載のインタフェースシステム。
【請求項16】
前記コンポーネントは、変速装置を含み、
前記第1オペレーション、前記第2オペレーション、前記第3オペレーション、および、前記第4オペレーションは、変速オペレーションをそれぞれ含む、請求項6、7、8および11のいずれか一項に記載のインタフェースシステム。
【請求項17】
前記変速オペレーションは、
変速比率を増加させる変速比率増加オペレーションと、
変速比率を減少させる変速比率減少オペレーションと、を含み、
前記第1オペレーションおよび前記第4オペレーションは、前記変速比率増加オペレーションおよび前記変速比率減少オペレーションの一方を含み、
前記第2オペレーションおよび前記第3オペレーションは、前記変速比率増加オペレーションおよび前記変速比率減少オペレーションの他方を含む、請求項16に記載のインタフェースシステム。
【請求項18】
前記表示部に表示される画像の向きを変更するための情報を入力する情報入力部を、さらに含み、
前記表示部は、前記情報入力部から入力される前記情報に応じて、前記表示部に表示される画像の向きを変更するように構成される、請求項
2または3に記載のインタフェースシステム。
【請求項19】
前記情報入力部は、前記本体部に設けられる第3操作部を含む、請求項18に記載のインタフェースシステム。
【請求項20】
前記情報入力部は、外部の装置と通信可能な通信部を含む、請求項18に記載のインタフェースシステム。
【請求項21】
前記情報入力部は、前記本体部の姿勢を検出する姿勢センサを含む、請求項18に記載のインタフェースシステム。
【請求項22】
前記制御部は、前記本体部に設けられる、請求項1から21のいずれか一項に記載のインタフェースシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、人力駆動車用のインタフェースシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、人力駆動車用のインタフェースシステムの一例を開示している。特許文献1のインタフェースシステムは、情報を表示する表示部、および、表示部に表示される情報を切り換える切換ボタンを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
利便性を向上できる人力駆動車用のインタフェースシステムを提供することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1側面に従うインタフェースシステムは、人力駆動車用のインタフェースシステムであって、前記人力駆動車に取り付け可能に構成される本体部と、前記本体部に設けられ、前記人力駆動車に関する情報を画像として表示するように構成される表示部と、前記本体部に設けられる第1操作部と、前記第1操作部の操作に応じて、前記表示部および前記人力駆動車に設けられるコンポーネントの少なくとも一方に関するオペレーションを実行するように構成される制御部と、を備え、前記表示部は、前記表示部に表示される前記画像の向きを変更可能に構成され、前記オペレーションは、第1オペレーションと、前記第1オペレーションとは異なる第2オペレーションと、を含み、前記制御部は、前記表示部に表示される画像の向きが第1状態の場合、前記第1操作部が操作されると、第1オペレーションを実行し、前記表示部に表示される画像の向きが前記第1状態とは異なる第2状態の場合、前記第1操作部が操作されると、前記第2オペレーションを実行するように構成される。
第1側面のインタフェースシステムによれば、第1操作部が操作された場合に、表示部に表示される画像の向きに応じて異なるオペレーションが実行されるため、利便性が向上する。
【0006】
本開示の第1側面に従う第2側面のインタフェースシステムにおいて、前記本体部に設けられる第2操作部をさらに含み、前記制御部は、前記第2操作部の操作に応じて、前記表示部および前記人力駆動車に設けられるコンポーネントの少なくとも一方に関する前記オペレーションを実行するように構成され、前記オペレーションは、第3オペレーションと、前記第3オペレーションとは異なる第4オペレーションと、を含み、前記制御部は、前記表示部に表示される画像の向きが前記第1状態の場合、前記第2操作部が操作されると、第3オペレーションを実行し、前記表示部に表示される画像の向きが前記第1状態とは異なる前記第2状態の場合、前記第2操作部が操作されると、前記第4オペレーションを実行するように構成される。
第2側面のインタフェースシステムによれば、第2操作部が操作された場合に、表示部に表示される画像の向きに応じて異なるオペレーションが実行されるため、利便性が向上する。
【0007】
本開示の第2側面に従う第3側面のインタフェースシステムにおいて、前記第1操作部と、前記第2操作部とは、前記表示部の表示面を均等に2分割する平面を挟む位置に配置される。
第3側面のインタフェースシステムによれば、第1操作部および第2操作部を表示面に近い位置に配置しやすい。
【0008】
本開示の第3側面に従う第4側面のインタフェースシステムにおいて、前記第1操作部と、前記第2操作部とは、前記平面に対して面対称に配置される。
第4側面のインタフェースシステムによれば、第1操作部および第2操作部を表示面に近い位置に配置しやすい。
【0009】
本開示の第1から第4側面のいずれか1つに従う第5側面のインタフェースシステムにおいて、前記本体部は、前記人力駆動車のハンドルバーに取り付け可能に構成されるクランプ部を含む。
第5側面のインタフェースシステムによれば、インタフェースシステムをハンドルバーに取り付けることができるので、利便性が向上する。
【0010】
本開示の第5側面に従う第6側面のインタフェースシステムにおいて、前記本体部が、前記ハンドルバーに取り付けられた状態において、前記表示部と、前記第1操作部とは、前記ハンドルバーに沿って配置される。
第6側面のインタフェースシステムによれば、ハンドルバーに沿う方向の一方から、ユーザが表示部を横切らずに第1操作部にアクセスしやすい。
【0011】
本開示の第2から第4側面のいずれか1つに従う第7側面のインタフェースシステムにおいて、前記本体部は、前記人力駆動車のハンドルバーに取り付け可能に構成されるクランプ部を含み、前記本体部が、前記ハンドルバーに取り付けられた状態において、前記表示部と、前記第1操作部および前記第2操作部とは、前記ハンドルバーに沿って配置される。
第7側面のインタフェースシステムによれば、ハンドルバーに沿う方向の一方から、ユーザが表示部を横切らずに第1操作部および第2操作部にアクセスしやすい。
【0012】
本開示の第1から第7側面のいずれか1つに従う第8側面のインタフェースシステムにおいて、前記第1オペレーションおよび前記第2オペレーションの少なくとも一方は、前記コンポーネントの制御モードを変更するための信号を出力するモード変更オペレーションを含む。
第8側面のインタフェースシステムによれば、第1操作部を操作するとコンポーネントの制御モードを変更できる。
【0013】
本開示の第2、第3、第4、および、第7側面のいずれか1つに従う第9側面のインタフェースシステムにおいて、前記第1オペレーションおよび前記第2オペレーションの少なくとも一方は、前記コンポーネントの制御モードを変更するための信号を出力するモード変更オペレーションを含み、前記第3オペレーションおよび前記第4オペレーションの少なくとも一方は、前記モード変更オペレーションを含む。
第9側面のインタフェースシステムによれば、第1操作部および第2操作部のそれぞれの操作に応じて、モード変更オペレーションが実行される。
【0014】
本開示の第2、第3、第4、第7、および、第9側面のいずれか1つに従う第10側面のインタフェースシステムにおいて、前記第1オペレーションは、前記第4オペレーションと同じであり、前記第2オペレーションは、前記第3オペレーションと同じである。
第10側面のインタフェースシステムによれば、第1操作部に対応するオペレーションと、第2操作部に対応するオペレーションとを、表示部に表示される画像の向きに応じて入れ替えできる。
【0015】
本開示の第1から第10側面のいずれか1つに従う第11側面のインタフェースシステムにおいて、前記コンポーネントは、変速装置、前記人力駆動車に推進力を付与するように構成されるモータを含むドライブユニット、サスペンション装置、アジャスタブルシートポスト、および、ランプの少なくとも1つを含む。
第11側面のインタフェースシステムによれば、変速装置、ドライブユニット、サスペンション装置、アジャスタブルシートポスト、および、ランプの少なくとも1つに関するオペレーションを実行できる。
【0016】
本開示の第9側面に従う第12側面のインタフェースシステムにおいて、前記コンポーネントは、前記人力駆動車に推進力を付与するように構成されるモータを含むドライブユニットを含み、前記第1オペレーション、前記第2オペレーション、前記第3オペレーション、および、前記第4オペレーションは、前記モード変更オペレーションをそれぞれ含む。
第12側面のインタフェースシステムによれば、第1操作部および第2操作部のいずれを操作しても、ドライブユニットに関するモード変更オペレーションを実行できる。
【0017】
本開示の第12側面に従う第13側面のインタフェースシステムにおいて、前記モード変更オペレーションは、人力駆動力に対する前記ドライブユニットによる推進力の比率を増加させるための信号を出力する補助比率増加オペレーションと、人力駆動力に対する前記ドライブユニットによる推進力の比率を減少させるための信号を出力する補助比率減少オペレーションと、を含み、前記第1オペレーションおよび前記第4オペレーションは、前記補助比率増加オペレーションおよび前記補助比率減少オペレーションの一方を含み、前記第2オペレーションおよび前記第3オペレーションは、前記補助比率増加オペレーションおよび前記補助比率減少オペレーションの他方を含む。
第13側面のインタフェースシステムによれば、補助比率増加オペレーションおよび補助比率減少オペレーションと、第1操作部および第2操作部と、の組合せを画像の向きに対応して入れ替えできる。
【0018】
本開示の第2、第3、第4、および、第7側面のいずれか1つに従う第14側面のインタフェースシステムにおいて、前記コンポーネントは、変速装置を含み、前記第1オペレーション、前記第2オペレーション、前記第3オペレーション、および、前記第4オペレーションは、変速オペレーションをそれぞれ含む。
第14側面のインタフェースシステムによれば、第1操作部および第2操作部のいずれを操作しても、変速オペレーションを実行できる。
【0019】
本開示の第14側面に従う第15側面のインタフェースシステムにおいて、前記変速オペレーションは、変速比率を増加させる変速比率増加オペレーションと、変速比率を減少させる変速比率減少オペレーションと、を含み、前記第1オペレーションおよび前記第4オペレーションは、前記変速比率増加オペレーションおよび前記変速比率減少オペレーションの一方を含み、前記第2オペレーションおよび前記第3オペレーションは、前記変速比率増加オペレーションおよび前記変速比率減少オペレーションの他方を含む。
第15側面のインタフェースシステムによれば、変速比率増加オペレーションおよび変速比率減少ペレーションと、第1操作部および第2操作部と、の組合せを画像の向きに対応して入れ替えできる。
【0020】
本開示の第1から第15側面のいずれか1つに従う第16側面のインタフェースシステムにおいて、前記表示部に表示される画像の向きを変更するための情報を入力する情報入力部を、さらに含み、前記表示部は、前記情報入力部から入力される前記情報に応じて、前記表示部に表示される画像の向きを変更するように構成される。
第16側面のインタフェースシステムによれば、ユーザの意図に応じて表示部に表示される画像の向きを変更できる。
【0021】
本開示の第16側面に従う第17側面のインタフェースシステムにおいて、前記情報入力部は、前記本体部に設けられる第3操作部を含む。
第17側面のインタフェースシステムによれば、第3操作部を操作することによって、表示部に表示される画像の向きを変更できる。
【0022】
本開示の第16側面に従う第18側面のインタフェースシステムにおいて、前記情報入力部は、外部の装置と通信可能な通信部を含む。
第18側面のインタフェースシステムによれば、外部の装置から情報を受信することによって、表示部に表示される画像の向きを変更できる。
【0023】
本開示の第16側面に従う第19側面のインタフェースシステムにおいて、前記情報入力部は、前記本体部の姿勢を検出する姿勢センサを含む。
第19側面のインタフェースシステムによれば、本体部の姿勢に応じて、表示部に表示される画像の向きを自動的に変更できる。
【0024】
本開示の第1から第19側面のいずれか1つに従う第20側面のインタフェースシステムにおいて、前記制御部は、前記本体部に設けられる。
第20側面のインタフェースシステムによれば、表示部と制御部との間の構成を簡素にできる。
【発明の効果】
【0025】
本開示のインタフェースシステムによれば、利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】実施形態のインタフェースシステムを備える人力駆動車の側面図。
【
図2】
図1の人力駆動車の電気的な構成を示すブロック図。
【
図3】
図1のハンドルバーおよびその周辺の概略図。
【
図4】
図3の本体部が第1取付位置に配置された状態における本体部およびハンドルバーの平面図。
【
図6】
図3の本体部が第2取付位置に配置された状態における本体部およびハンドルバーの平面図。
【
図7】バッテリの残量が第5範囲に含まれる場合のバッテリ残量表示領域の表示状態を示す模式図。
【
図8】バッテリの残量が
図7の状態よりも減少した場合のバッテリ残量表示領域の表示状態を示す模式図。
【
図9】バッテリの残量が
図8の状態よりも減少した場合のバッテリ残量表示領域の表示状態を示す模式図。
【
図10】バッテリの残量が
図9の状態よりも減少した場合のバッテリ残量表示領域の表示状態を示す模式図。
【
図11】バッテリの残量が
図10の状態よりも減少した場合のバッテリ残量表示領域の表示状態を示す模式図。
【
図12】変形例のインタフェースシステムを備える人力駆動車の電気的な構成を示すブロック図。
【
図13】変形例のインタフェースシステムを備える人力駆動車の電気的な構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
<実施形態>
図1から
図11を参照して、実施形態の人力駆動車用のインタフェースシステム50について説明する。以下、人力駆動車用のインタフェースシステム50を、単にインタフェースシステム50と記載する。人力駆動車10は、少なくとも人力駆動力によって駆動することができる車である。人力駆動車10は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、および、リカンベントなど種々の種類の自転車、ならびに、電動自転車(E-bike)を含む。人力駆動車10は、車輪の数が限定されず、例えば1輪車および3輪以上の車輪を有する車も含む。電動自転車は、電気モータによって車両の推進を補助する電動アシスト自転車を含む。以下、実施形態において、人力駆動車10を、自転車として説明する。
【0028】
人力駆動車10は、第1車輪12Aと第2車輪12Bと、を含む。本実施形態では、第1車輪12Aは前輪を含み、第2車輪12Bは後輪を含む。以下では、第1車輪12Aを前輪12Aと称し、第2車輪12Bを後輪12Bと称する場合がある。人力駆動車10は、クランク14をさらに備える。人力駆動車10は、フレーム16をさらに備える。クランク14には、人力駆動力が入力される。クランク14は、フレーム16に対して回転可能なクランク軸14Aと、クランク軸14Aの軸方向の端部にそれぞれ設けられるクランクアーム14Bとを含む。各クランクアーム14Bには、ペダル18がそれぞれ連結される。本実施形態では、後輪が、駆動輪である。駆動輪は、クランク14が回転することによって駆動される。駆動輪は、フレーム16に支持される。クランク14と駆動輪とは、駆動機構20によって連結される。駆動機構20は、クランク軸14Aに結合される第1回転体22を含む。クランク軸14Aと第1回転体22とは、第1ワンウェイクラッチを介して結合されていてもよい。第1ワンウェイクラッチは、クランク14が前転した場合に、第1回転体22を前転させ、クランク14が後転した場合に、クランク14と第1回転体22との相対回転を許容するように構成される。第1回転体22は、スプロケット、プーリ、または、ベベルギアを含む。駆動機構20は、第2回転体24と、連結部材26とをさらに含む。連結部材26は、第1回転体22の回転力を第2回転体24に伝達するように構成される。連結部材26は、例えば、チェーン、ベルト、または、シャフトを含む。
【0029】
第2回転体24は、駆動輪に連結される。第2回転体24は、スプロケット、プーリ、または、ベベルギアを含む。第2回転体24と駆動輪との間には、好ましくは、第2ワンウェイクラッチが設けられる。第2ワンウェイクラッチは、第2回転体24が前転した場合に、駆動輪を前転させ、第2回転体24が後転した場合に、第2回転体24と駆動輪との相対回転を許容するように構成される。
【0030】
第2車輪12Bが前輪を含み、第1車輪12Aが後輪を含んでいてもよい。フレーム16には、フロントフォーク28を介して前輪が取り付けられている。フロントフォーク28には、ハンドルバー30がステム32を介して連結されている。以下の実施形態では、後輪を駆動輪として説明するが、前輪が駆動輪であってもよく、前輪および後輪の両方が駆動輪であってもよい。
【0031】
人力駆動車10は、人力駆動車用のバッテリ34を含む。バッテリ34は、1または複数のバッテリ素子を含む。バッテリ素子は、充電池を含む。バッテリ34は、インタフェースシステム50およびコンポーネント36に電力を供給するように構成される。バッテリ34は、好ましくは、インタフェースシステム50と電線または無線通信ユニットを介して通信可能に接続される。バッテリ34は、例えば、電力線通信(PLC;power line communication)、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)またはCAN(Controller Area Network)によってインタフェースシステム50と通信可能である。
【0032】
人力駆動車10は、コンポーネント36をさらに備える。コンポーネント36は、変速装置38、人力駆動車10に推進力を付与するように構成されるモータ40Bを含むドライブユニット40、サスペンション装置42、アジャスタブルシートポスト44、および、ランプ46の少なくとも1つを含む。本実施形態では、コンポーネント36は、変速装置38、ドライブユニット40、サスペンション装置42、アジャスタブルシートポスト44、および、ランプ46を含む。
【0033】
変速装置38は、クランク軸14Aの回転速度に対する駆動輪の回転速度の変速比率Rを変更するように構成される。変速装置38は、好ましくは、変速比率Rを段階的に変更するように構成される。変速装置38は、制御部38Aと、電動アクチュエータ38Bと、電動アクチュエータ38Bによって駆動される装置本体38Cと、を含む。制御部38Aは、電動アクチュエータ38Bを制御するように構成される。制御部38Aは、マイクロコンピュータと、電気モータに与える電力を制御するように構成され、マイクロコンピュータによって制御される駆動回路と、を含む。マイクロコンピュータは、例えば、CPUおよびメモリを含む。マイクロコンピュータと駆動回路とは電気的に接続される。電動アクチュエータ38Bは、電気モータを含む。電動アクチュエータ38Bは、電気モータの回転軸に接続される減速機を含んでいてもよい。電動アクチュエータ38Bは、装置本体38Cに変速動作を実行させるように構成される。電動アクチュエータ38Bは、制御部38Aの駆動回路からの制御信号に応じて、装置本体38Cに変速動作を実行させる。変速装置38は、例えば、内装ハブ変速装置および外装変速装置の少なくとも1つを含む。装置本体38Cは、例えば、内装ハブ変速装置およびディレイラの少なくとも1つを含む。ディレイラは、フロントディレイラおよびリアディレイラの少なくとも一方を含む。本実施形態では、変速装置38は、リアディレイラを含む。変速装置38としては、CVT(Continuously Variable Transmission)など様々な種類の変速装置を用いることができる。変速装置38は、例えば、ドライブユニット40のハウジング内に設けられてもよい。
【0034】
ドライブユニット40は、制御部40Aおよびモータ40Bを含む。制御部40Aは、モータ40Bを制御するように構成される。モータ40Bは、電気モータを含む。電気モータは、例えば、ブラシレスモータを含む。モータ40Bは、ペダル18から後輪12Bまでの人力駆動力の動力伝達経路、または、前輪12Aに回転を伝達するように設けられる。ペダル18から後輪12Bまでの人力駆動力の動力伝達経路は、後輪12Bを含む。モータ40Bおよびモータ40Bが設けられるハウジングを含んで、ドライブユニット40が構成される。本実施形態では、モータ40Bは、第1回転体22に回転を伝達するように設けられる。モータ40Bとクランク軸14Aとの間の動力伝達経路には、好ましくは、クランク軸14Aを人力駆動車10が前進する方向に回転させた場合にクランク14の回転力によってモータ40Bが回転しないように第3ワンウェイクラッチが設けられる。後輪12Bおよび前輪12Aの少なくとも1つにモータ40Bを設ける場合、モータ40Bは、ハブモータを含んでもよい。モータ40Bは、後輪12Bおよび前輪12Aの少なくとも1つを直接または間接的に駆動することができるように構成されれば、どのような構成であってもよい。ドライブユニット40は、減速機をさらに含んでいてもよい。モータ40Bは、例えば、減速機を介して、ペダル18から後輪12Bまでの人力駆動力Hの動力伝達経路、および、前輪12Aの少なくとも1つに回転を伝達するように構成されてもよい。制御部40Aおよび減速機は、例えば、ドライブユニット40のハウジング内に設けられる。
【0035】
ドライブユニット40は、複数の動作モードを有する。複数の動作モードは、乗車モードおよび歩行モードを含む。乗車モードは、人力駆動車10にユーザが乗車している状態において選択される。歩行モードは、歩行しているユーザによって人力駆動車10が押されている状態において選択される。
【0036】
乗車モードは、複数の動作モードを含む。乗車モードは、例えば、第1動作モード、第2動作モード、第3動作モード、および、第4動作モードを含む。第1動作モードは、例えば、BOOSTモードと表現される。第2動作モードは、例えば、TRAILモードと表現される。第3動作モードは、例えば、ECOモードと表現される。第4動作モードは、例えば、OFFモードと表現される。
【0037】
第1動作モード、第2動作モード、および、第3動作モード、において、制御部40Aは、人力駆動力に応じてモータ40Bを制御する。第1動作モード、第2動作モード、および、第3動作モードは、人力駆動力に対するモータ40Bによるアシスト力の比率の最大値アシスト比、および、モータ40Bの出力トルクの上限値の少なくとも1つが互いに異なる。人力駆動力に対するモータ40Bによるアシスト力の比率を、アシスト比と記載する。モータ40Bに減速機が接続されている場合、アシスト比は、好ましくは、人力駆動力に対するモータ40Bの減速機の出力の比率であり、モータ40Bの出力トルクは、好ましくは、モータ40Bの減速機における出力トルクである。
【0038】
第1動作モードにおけるアシスト比の最大値は、例えば、第2動作モードにおけるアシスト比の上限値よりも大きい。例えば、第2動作モードにおけるアシスト比の最大値は、第3動作モードにおけるアシスト比の最大値よりも大きい。例えば、第1動作モードにおけるモータ40Bの出力トルクの上限値は、例えば、第2動作モードにおけるモータ40Bの出力トルクの上限値よりも大きい。第2動作モードにおけるモータ40Bの出力トルクの上限値は、例えば、第3動作モードにおけるモータ40Bの出力トルクの上限値よりも大きい。第4動作モードは、モータ40Bを駆動しない動作モードである。
【0039】
歩行モードにおいて、制御部は、例えば、
図4等に示される第1操作部56または第2操作部68の操作に応じて、歩行しているユーザによって押されている人力駆動車10に推進力を付与することによって、人力駆動車10の推進をアシストする。歩行モードにおいては、人力駆動車10の車速が予め定める値よりも大きくならないように、モータ40Bが駆動される。
【0040】
制御部40Aは、各動作モードにおけるモータ40Bの出力トルクが、各動作モードに応じて設定されている上限値を超えないように、モータ40Bの出力トルクを設定されている上限値に制限する。
【0041】
サスペンション装置42は、リアサスペンションおよびフロントサスペンションの少なくとも1つを含む。サスペンション装置42は、車輪に加えられる衝撃を吸収する。サスペンション装置42は、油圧サスペンションであってもよく、エアサスペンションであってもよい。サスペンション装置42は、第1部分と、第1部分に嵌め込まれて第1部分と相対移動可能な第2部分とを含む。サスペンション装置42の動作状態は、第1部分と第2部分との相対移動が規制されるロック状態と、第1部分と第2部分との相対移動が許容されるロック解除状態とを含む。サスペンション装置42のロック状態は、車輪に強い力が加えられた場合に、第1部分と第2部分とがわずかに相対移動する状態を含んでいてもよい。サスペンション装置42は、制御部42Aおよび電動アクチュエータ42Bを含む。制御部42Aは、電動アクチュエータ42Bを制御するように構成される。電動アクチュエータ42Bは、例えば、サスペンション装置42に形成される油または空気の流路に設けられるバルブを動作させるように構成される。電動アクチュエータ42Bは、例えば、電気モータを含む。電動アクチュエータ42Bは、サスペンション装置42の動作状態を切り替えるように構成される。サスペンション装置42の動作状態は、ロック状態およびロック解除状態に代えて、または、加えて、減衰力が異なる複数の動作状態、および、ストローク量が異なる複数の動作状態の少なくとも1つをさらに含んでいてもよい。
【0042】
リアサスペンションは、人力駆動車10のフレーム16に設けられるように構成される。より具体的には、リアサスペンションは、フレーム16のフレーム本体と後輪12Bを支持するスイングアームとの間に設けられる。リアサスペンションは、後輪12Bに加えられる衝撃を吸収する。フロントサスペンションは、人力駆動車10のフレーム16と前輪12Aとの間に設けられるように構成される。より具体的には、フロントサスペンションは、フロントフォーク28に設けられる。フロントサスペンションは、前輪12Aに加えられる衝撃を吸収する。
【0043】
アジャスタブルシートポスト44は、シートチューブ16Aに設けられ、サドルの高さを変更するように構成される。アジャスタブルシートポスト44は、制御部44Aおよび電動アクチュエータ44Bを備える。制御部44Aは、電動アクチュエータ44Bを制御するように構成される。アジャスタブルシートポスト44は、電気式シートポストおよび機械式シートポストを含む。電気式シートポストは、電動アクチュエータ44Bの力でシートポストが伸縮するように構成される。機械式シートポストは、電動アクチュエータ44Bの力でバルブを制御することによって、シートポストがばねおよび空気の少なくとも1つの力で伸び、人力を加えることによって縮むように構成される。機械式シートポストは、油圧式シートポスト、または、油圧および空気圧式シートポストを含む。
【0044】
ランプ46は、制御部46Aおよび点灯部46Bを備える。制御部46Aは、点灯部46Bの点灯状態を制御するように構成される。ランプ46は、フロントランプおよびテールランプの少なくとも1つを含む。フロントランプは、例えば、フロントフォーク28またはハンドルバー30に取り付けられる。テールランプは、例えば、シートステー16Bまたはシートポストに取り付けられる。本実施形態では、ランプ46は、ハンドルバー30に取り付けられるフロントランプを含む。
【0045】
インタフェースシステム50は、本体部52と、表示部54と、第1操作部56と、制御部58と、を備える。制御部58は、予め定められる制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。演算処理装置は、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。制御部58は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。制御部58は、例えば、制御部38A、制御部40A、制御部42A、制御部44A、および、制御部46Aと電線または無線通信ユニットを介して通信可能に接続される。制御部58が設けられる位置は任意に選択可能である。本実施形態では、制御部58は、本体部52に設けられる。別の例では、制御部58は、本体部52の外部に設けられる。インタフェースシステム50は、好ましくは、記憶部60をさらに含む。記憶部60には、各種の制御プログラムおよび各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。記憶部60は、例えば、不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。
【0046】
制御部38A、制御部40A、制御部42A、制御部44A、および、制御部46Aは、それぞれ、予め定められる制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPUまたはMPUを含む。演算処理装置は、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。制御部38A、制御部40A、制御部42A、制御部44A、および、制御部46Aは、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。
【0047】
人力駆動車10は、好ましくは、車速センサ74をさらに含む。車速センサ74は、好ましくは、人力駆動車10の車輪に設けられる磁石を検出するように構成される。車速センサ74は、好ましくは、車輪が1回転する間に、予め定める回数の検出信号を出力するように構成される。予め定める回数は、好ましくは、1である。車速センサ74は、人力駆動車10の車輪の回転速度を検出するために用いられる。車速センサ74は、車輪の回転速度に応じた信号を出力する。車速センサ74は、制御部58と電線または無線通信ユニットを介して接続される。制御部58は、車輪の回転速度に基づいて人力駆動車10の走行速度Vを算出できる。車速センサ74は、好ましくは、リードスイッチを構成する磁性体リード、または、ホール素子を含む。車速センサ74は、人力駆動車10のフレーム16のチェーンステイに取り付けられ、後輪に取り付けられる磁石を検出する構成としてもよく、フロントフォーク28に設けられ、前輪に取り付けられる磁石を検出する構成としてもよい。本実施形態において、車速センサ74は、車輪が一回転した場合に、リードスイッチが磁石を1回検出するように構成される。
【0048】
本体部52は、人力駆動車10に取り付け可能に構成される。本体部52は、好ましくは、人力駆動車10のハンドルバー30に取り付け可能に構成されるクランプ部62を含む。
【0049】
図5に示されるように、クランプ部62は、例えば、
図4に示されるハンドルバー30が挿入可能である略円環形状を有する。クランプ部62は、周方向の第1端部62Aと、第2端部62Bと、第1端部62Aおよび第2端部62Bと一体に形成される本体部62Cと、を含む。第1端部62Aと第2端部62Bとは、互いに向き合う。本体部62Cは、好ましくは、弾性を有する。クランプ部62を構成する材料の一例は、合成樹脂である。クランプ部62は、金属によって形成されてもよい。第1端部62Aには、雄ねじ64が挿入される孔62AXが形成される。第2端部62Bには、雄ねじ64と結合される雌ねじ62BXが設けられる、または、雌ねじ62BXが形成されるナットが設けられる。雄ねじ64を雌ねじ62BXに締め込むことによって、本体部62Cが縮径してハンドルバー30に本体部52が固定される。
【0050】
本体部52は、クランプ部62によってハンドルバー30の複数の位置に取り付けできる。
図4は、ハンドルバー30の複数の位置のうち第1取付位置に取り付けた状態の本体部52を示す。
図6は、ハンドルバー30の複数の位置のうち第2取付位置に取り付けた状態の本体部52を示す。第1取付位置に取り付けられた状態の本体部52は、
図3の実線によって示されるように、ハンドルバー30の長手方向の中心に対してハンドルバー30の第1端部30A寄りに位置する。第2取付位置に取り付けられた状態の本体部52は、
図3の二点鎖線によって示されるように、ハンドルバー30の長手方向の中心に対してハンドルバー30の第2端部30B寄りに位置する。
図4に示されるように、本体部52が第1取付位置に取り付けられる場合、第1操作部56および第2操作部68は、表示部54の表示面54Xよりもハンドルバー30の第1端部30A寄りに位置する。
図6に示されるように、本体部52が第2取付位置に取り付けられる場合、第1操作部56および第2操作部68は、表示部54の表示面54Xよりもハンドルバー30の第2端部30B寄りに位置する。
【0051】
表示部54は、本体部52に設けられ、人力駆動車10に関する情報を画像として表示するように構成される。表示部54は、表示部54に表示される画像の向きを変更可能に構成される。表示部54は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイを含む。液晶ディスプレイは、透過型の液晶ディスプレイであってもよく、反射型の液晶ディスプレイであってもよい。表示部54が表示する画像は、文字、数字、記号、および、図形の少なくとも1つを含む。
【0052】
図4に示されるように、本体部52が第1取付位置に取り付けられる場合、表示部54は、例えば、画像の向きが第1状態となるように表示する。
図6に示されるように、本体部52が第2取付位置に取り付けられる場合、表示部54は、例えば、画像の向きが第2状態となるように表示する。第1状態における画像の向きと、第2状態における画像の向きとは、例えば、表示部54に対して180度異なる。本実施形態において、第1状態および第2状態における画像の上下方向は、第1操作部56および第2操作部68の並ぶ方向に一致する。第1状態において、画像の上部と、第1操作部56とが、平面XAに対して一方に配置される。第2状態において、画像の上部と、第2操作部68とが、平面XAに対して他方に配置される。
【0053】
図2に示されるように、インタフェースシステム50は、好ましくは、ドライバ回路66を備える。ドライバ回路66は、制御部58と電線または無線通信ユニットを介して接続される。ドライバ回路66は、表示部54と電気的に接続される。ドライバ回路66は、バッテリ34、第1操作部56、第2操作部68、および、車速センサ74から制御部58に入力された情報に基づいて、表示部54が表示する画像の内容を変更する。ドライバ回路66は、制御部58の指令に応じて、表示部54が表示する画像の向きを変更するように構成される。
【0054】
表示部54は、好ましくは、複数の異なる情報を表示するように構成される。
図4に示されるように、本実施形態において表示部54の表示領域は、車速表示領域54A、変速状態表示領域54B、動作モード表示領域54C、および、バッテリ残量表示領域54Dを含む。車速表示領域54Aには、人力駆動車10の走行速度Vに関する情報が表示される。人力駆動車10の走行速度Vに関する情報は、例えば、数字によって表わされる。変速状態表示領域54Bには、変速装置38の変速状態に関する情報が表示される。変速装置38の変速状態に関する情報は、例えば、数字によって表示される。変速装置38の変速状態は、例えば、変速ステージを含む。動作モード表示領域54Cには、ドライブユニット40の動作モードに関する情報が表示される。ドライブユニット40の動作モードに関する情報は、例えば、文字によって表示される。車速表示領域54Aに表示される情報、変速状態表示領域54Bに表示される情報、および、動作モード表示領域54Cに表示される情報は、例えば、予め定める色によって表示される。車速表示領域54Aに表示される情報、変速状態表示領域54Bに表示される情報、および、動作モード表示領域54Cに表示される情報は、同じ色によって表示されてもよく、少なくとも1つが異なる色によって表示されてもよい。
【0055】
バッテリ残量表示領域54Dには、バッテリ34の残量に関する情報が表示される。人力駆動車10が複数のバッテリ34を含む場合、バッテリ残量表示領域54Dには、例えば、複数のバッテリ34の残量の合計に関する情報が表示されてもよく、複数のバッテリ34の残量に関する情報が個別に表示されてもよい。バッテリ34の残量に関する情報は、例えば、図形によって表される。バッテリ34の残量に関する情報を表す図形は、例えば、バーグラフを含む。バッテリ34の残量に関する情報は、例えば、予め定める色によって表示される。バッテリ34の残量に関する情報は、例えば、図形に代えて数字によって表されてもよく、図形と数字との両方によって表されてもよい。
【0056】
図7に示されるように、本実施形態においてバッテリ残量表示領域54Dに表示されるバッテリ34の残量に関する情報は、バーグラフによって表される。バッテリ残量表示領域54Dは、複数の部分を含む。複数の部分は、例えば、第1部分54DA、第2部分54DB、第3部分54DC、第4部分54DD、および、第5部分54DEを含む。第1部分54DA、第2部分54DB、第3部分54DC、第4部分54DD、および、第5部分54DEは、例えば、それぞれ長方形状を有する。第1部分54DA、第2部分54DB、第3部分54DC、第4部分54DD、および、第5部分54DEは、それぞれがバーグラフの一部を形成するように予め定める方向に一列に並んで配置される。ドライバ回路66は、バッテリ34の残量に応じて第1部分54DA、第2部分54DB、第3部分54DC、第4部分54DD、および、第5部分54DEに表示する色を変更する。例えば、バッテリ34の残量が第1範囲、第2範囲、第3範囲、第4範囲、または、第5範囲のいずれに含まれるかに基づいて、第1部分54DA、第2部分54DB、第3部分54DC、第4部分54DD、および、第5部分54DEに表示する色が変更される。第1範囲は、バッテリ34の残量が0%超かつ20%以下の範囲である。第2範囲は、バッテリ34の残量が20%超かつ40%以下の範囲である、第3範囲は、バッテリ34の残量が、40%超かつ60%以下の範囲である。第4範囲は、バッテリ34の残量が60%超かつ80%以下の範囲である。第5範囲は、バッテリ34の残量が80%超かつ100%以下の範囲である。
【0057】
バッテリ34の残量が第1範囲に含まれる場合、例えば、バッテリ残量表示領域54Dのうちの第1部分54DAに予め定める第1色が表示され、バッテリ残量表示領域54Dのうちの第2部分54DB、第3部分54DC、第4部分54DD、および、第5部分54DEには、予め定める第1色とは異なる予め定める第2色が表示される。予め定める第1色は、例えば、白である。予め定める第2色は、例えば、黒である。予め定める第1色と、予め定める第2色とは、異なる色であれば、どのような色であってもよい。
【0058】
バッテリ34の残量が第2範囲に含まれる場合、例えば、バッテリ残量表示領域54Dのうちの第1部分54DAおよび第2部分54DBに予め定める第1色が表示され、バッテリ残量表示領域54Dのうちの第3部分54DC、第4部分54DD、および、第5部分54DEには、予め定める第2色が表示される。
【0059】
バッテリ34の残量が第3範囲に含まれる場合、例えば、バッテリ残量表示領域54Dのうちの第1部分54DA、第2部分54DB、および、第3部分54DCに予め定める第1色が表示され、バッテリ残量表示領域54Dのうちの第4部分54DD、および、第5部分54DEには、予め定める第2色が表示される。
【0060】
バッテリ34の残量が第4範囲に含まれる場合、例えば、バッテリ残量表示領域54Dのうちの第1部分54DA、第2部分54DB、第3部分54DC、および、第4部分54DDに予め定める第1色が表示され、バッテリ残量表示領域54Dのうちの第5部分54DEには、予め定める第2色が表示される。
【0061】
バッテリ34の残量が第5範囲に含まれる場合、
図7に示されるように、例えば、バッテリ残量表示領域54Dのうちの第1部分54DAから第5部分54DEの全てに予め定める第1色が表示される。
【0062】
ドライバ回路66は、さらに、バッテリ34の残量に応じて、第1部分54DA、第2部分54DB、第3部分54DC、第4部分54DD、および、第5部分54DEのそれぞれについて、3つ以上の表示状態に変化させてもよい。バッテリ34の残量が、第1範囲に含まれている場合であっても、バッテリ34の残量が含まれる第1範囲においてバッテリ残量が多い場合と、少ない場合とがある。バッテリ34の残量が、第2範囲に含まれている場合、第3範囲に含まれている場合、第4範囲に含まれている場合、および、第5範囲に含まれている場合においても、その範囲においてバッテリ残量が多い場合と、少ない場合とがある。ドライバ回路66は、バッテリ34の残量に応じて、第1部分54DA、第2部分54DB、第3部分54DC、第4部分54DD、および、第5部分54DEのそれぞれを、3つ以上の表示状態に変化させることによって、ユーザがバッテリ34の残量レベルを細かく把握できるようになる。
【0063】
ドライバ回路66が、バッテリ34の残量に応じて、第1部分54DA、第2部分54DB、第3部分54DC、第4部分54DD、および、第5部分54DEのそれぞれを、例えば、5つの表示状態に変化させる場合について説明する。第1部分54DA、第2部分54DB、第3部分54DC、第4部分54DD、および、第5部分54DEのそれぞれを、5つの表示状態に変化させる場合、第1範囲、第2範囲、第3範囲、第4範囲、および、第5範囲は、例えば、それぞれが5つの範囲に分割される。第1部分54DA、第2部分54DB、第3部分54DC、第4部分54DD、および、第5部分54DEのそれぞれについての、表示状態を変化させる方法は同様であるので、バッテリ34の残量が第5範囲に含まれる場合を例について説明する。バッテリ34の残量が、第5範囲のうちの75%を超え、かつ100%以下の範囲に含まれる場合、
図7に示されるように、第5部分54DEは、例えば、予め定める第3色によって表示される。予め定める第3色は、例えば、白、または、緑である。
【0064】
バッテリ34の残量が、第5範囲のうちの50%を超え、かつ75%未満の範囲に含まれる場合、
図8に示されるように、第5部分54DEは、例えば、予め定める第4色によって表示される。予め定める第4色は、予め定める第3色とは異なる。予め定める第4色は、例えば、グレーである。
【0065】
バッテリ34の残量が、第5範囲のうちの25%を超え、かつ50%未満の範囲に含まれる場合、
図9に示されるように、第5部分54DEは、例えば、予め定める第5色によって表示される。予め定める第5色は、予め定める第3色および予め定める第4色とは異なる。予め定める第5色は、例えば、予め定める第4色よりも濃いグレーである。予め定める第5色は、例えば、黄、または、赤であってもよい。
【0066】
バッテリ34の残量が、第5範囲のうちの0%を超え、かつ25%未満の範囲に含まれる場合、
図10に示されるように、例えば、第5部分54DEは、予め定める第6色によって表示される。予め定める第6色は、予め定める第3色、予め定める第4色、および、予め定める第5色とは異なる。予め定める第6色は、例えば、予め定める第5色よりも濃いグレーである。予め定める第6色は、黄であってもよい。バッテリ34の残量が、第5範囲のうちの0%を超え、かつ25%未満の範囲に含まれる場合、例えば、第5部分54DEは、予め定める第3色によって点滅して表示されてもよく、予め定める第4色、または、予め定める第5色によって点滅して表示されてもよい。
【0067】
バッテリ34の残量が、第4範囲に含まれると、
図11に示されるように、第5部分54DEは、予め定める第7色によって表示される。予め定める第7色は、例えば、黒である。
【0068】
第1操作部56は、本体部52に設けられる。制御部58は、第1操作部56の操作に応じて、表示部54および人力駆動車10に設けられるコンポーネント36の少なくとも一方に関するオペレーションを実行するように構成される。オペレーションは、第1オペレーションと、第1オペレーションとは異なる第2オペレーションと、を含む。制御部58は、表示部54に表示される画像の向きが第1状態の場合、第1操作部56が操作されると、第1オペレーションを実行し、表示部54に表示される画像の向きが第1状態とは異なる第2状態の場合、第1操作部56が操作されると、第2オペレーションを実行するように構成される。
【0069】
インタフェースシステム50は、好ましくは、本体部52に設けられる第2操作部68をさらに含む。制御部58は、第2操作部68の操作に応じて、表示部54および人力駆動車10に設けられるコンポーネント36の少なくとも一方に関するオペレーションを実行するように構成される。オペレーションは、第3オペレーションと、第3オペレーションとは異なる第4オペレーションと、を含む。制御部58は、表示部54に表示される画像の向きが第1状態の場合、第2操作部68が操作されると、第3オペレーションを実行し、表示部54に表示される画像の向きが第1状態とは異なる第2状態の場合、第2操作部68が操作されると、第4オペレーションを実行するように構成される。第1操作部56および第2操作部68の具体的な構成は、ユーザが操作できればどのような構成であってもよい。一例では、第1操作部56および第2操作部68は、押しボタンスイッチ、引きスイッチ、および、タッチパネルの少なくとも1つを含む。本実施形態では、第1操作部56および第2操作部68は押しボタンスイッチを含む。
【0070】
本体部52に設けられる第1操作部56および第2操作部68の位置は、特に限定されない。
図4に示されるように、第1操作部56と、第2操作部68とは、好ましくは、表示部54の表示面54Xを均等に2分割する平面XAを挟む位置に配置される。表示面54Xは、好ましくは、長方形状に形成される。平面XAは、例えば、表示面54Xに垂直であり、かつ、本体部52がハンドルバー30に取り付けられた状態において、ハンドルバー30の延びる方向に沿う。第1操作部56と、第2操作部68とは、好ましくは、平面XAに対して面対称に配置される。本体部52が、ハンドルバー30に取り付けられた状態において、表示部54と、第1操作部56とは、好ましくは、ハンドルバー30に沿って配置される。本体部52が、ハンドルバー30に取り付けられた状態において、表示部54と、第1操作部56および第2操作部68とは、好ましくは、ハンドルバー30に沿って配置される。
【0071】
第1オペレーションおよび第2オペレーションの少なくとも一方は、好ましくは、コンポーネント36の制御モードを変更するための信号を出力するモード変更オペレーションを含む。第3オペレーションおよび第4オペレーションの少なくとも一方は、好ましくは、モード変更オペレーションを含む。第1オペレーションは、好ましくは、第4オペレーションと同じである。第2オペレーションは、好ましくは、第3オペレーションと同じである。第1オペレーション、第2オペレーション、第3オペレーション、および、第4オペレーションは、好ましくは、モード変更オペレーションをそれぞれ含む。モード変更オペレーションは、好ましくは、人力駆動力に対するドライブユニット40による推進力の比率を増加させるための信号を出力する補助比率増加オペレーションと、人力駆動力に対するドライブユニット40による推進力の比率を減少させるための信号を出力する補助比率減少オペレーションと、を含む。第1オペレーションおよび第4オペレーションは、好ましくは、補助比率増加オペレーションおよび補助比率減少オペレーションの一方を含む。第2オペレーションおよび第3オペレーションは、好ましくは、補助比率増加オペレーションおよび補助比率減少オペレーションの他方を含む。本実施形態では、第1オペレーションおよび第4オペレーションは、補助比率増加オペレーションを含む。ドライブユニット40の乗車モードが第4動作モードの状態において、第1オペレーションまたは第4オペレーションが選択された場合、ドライブユニット40の乗車モードが第3動作モードに変更される。ドライブユニット40の乗車モードが第3動作モードの状態において、第1オペレーションまたは第4オペレーションが選択された場合、ドライブユニット40の乗車モードが第2動作モードに変更される。ドライブユニット40の乗車モードが第2動作モードの状態において、第1オペレーションまたは第4オペレーションが選択された場合、ドライブユニット40の乗車モードが第1動作モードに変更される。ドライブユニット40の乗車モードが第1動作モードの状態において、第1オペレーションまたは第4オペレーションが選択された場合、ドライブユニット40の乗車モードは変更されない。
【0072】
本実施形態では、第2オペレーションおよび第3オペレーションは補助比率減少オペレーションを含む。ドライブユニット40の乗車モードが第1動作モードの状態において、第2オペレーションまたは第3オペレーションが選択された場合、ドライブユニット40の乗車モードが第2動作モードに変更される。ドライブユニット40の乗車モードが第2動作モードの状態において、第2オペレーションまたは第3オペレーションが選択された場合、ドライブユニット40の乗車モードが第3動作モードに変更される。ドライブユニット40の乗車モードが第3動作モードの状態において、第2オペレーションまたは第3オペレーションが選択された場合、ドライブユニット40の乗車モードが第4動作モードに変更される。ドライブユニット40の乗車モードが第4動作モードの状態において、第2オペレーションまたは第3オペレーションが選択された場合、ドライブユニット40の乗車モードは変更されない。
【0073】
別の例では、第1オペレーション、第2オペレーション、第3オペレーション、および、第4オペレーションは、好ましくは、変速オペレーションをそれぞれ含む。変速オペレーションは、変速比率を増加させる変速比率増加オペレーションと、変速比率を減少させる変速比率減少オペレーションと、を含む。第1オペレーションおよび第4オペレーションは、好ましくは、変速比率増加オペレーションおよび変速比率減少オペレーションの一方を含む。第2オペレーションおよび第3オペレーションは、好ましくは、変速比率増加オペレーションおよび変速比率減少オペレーションの他方を含む。本実施形態では、第1オペレーションおよび第4オペレーションは変速比率増加オペレーションを含む。第1オペレーションまたは第4オペレーションが選択された場合、変速装置38の変速比率が最大でなければ、変速装置38の変速比率が増加される。本実施形態では、第2オペレーションおよび第3オペレーションは変速比率減少オペレーションを含む。第2オペレーションまたは第3オペレーションが選択された場合、変速装置38の変速比率が最小でなければ、変速装置38の変速比率が減少される。
【0074】
インタフェースシステム50は、好ましくは、表示部54に表示される画像の向きを変更するための情報を入力する情報入力部70を、さらに含む。表示部54は、情報入力部70から入力される情報に応じて、表示部54に表示される画像の向きを変更するように構成される。情報入力部70は、本体部52に設けられる第3操作部72を含む。本体部52に設けられる第3操作部72の位置は、特に限定されない。第3操作部72は、表示部54の表示面に並んで設けられてもよく、表示部54の表示面が設けられる部分とは異なる部分に設けられてもよい。第3操作部72の具体的な構成は、ユーザが操作できればどのような構成であってもよい。第3操作部72は、例えば、第1操作部56および第2操作部68の説明において記載される構成を含む。本実施形態では、第3操作部72は、押しボタンスイッチを含む。
【0075】
第1オペレーション、第2オペレーション、第3オペレーション、および、第4オペレーションの具体的な内容は、ユーザが任意に設定可能である。第1オペレーション、第2オペレーション、第3オペレーション、および、第4オペレーションに関する情報は、例えば、記憶部60に記憶される。ユーザは、例えば、第1操作部56、第2操作部68、第3操作部72、および、外部の装置の少なくとも1つを用いて、第1オペレーション、第2オペレーション、第3オペレーション、および、第4オペレーションの具体的な内容を設定できる。外部の装置は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、および、パーソナルコンピュータである。
【0076】
インタフェースシステム50の使用方法の一例について説明する。
ユーザの好みに応じて、本体部52がクランプ部62によってハンドルバー30の第1取付位置または第2取付位置に取り付けられる。第1操作部56および第2操作部68が表示部54よりもハンドルバー30のグリップに近い位置に配置されるように、本体部52がクランプ部62によってハンドルバー30の第1取付位置に取り付けられる場合、ユーザは、情報入力部70によって、表示部54に表示される画像の向きを第1状態に設定する。表示部54に表示される画像の向きが第1状態に設定され、第1オペレーション、第2オペレーション、第3オペレーション、および、第4オペレーションが、ドライブユニット40に関するモード変更オペレーションとして設定される場合には、第1操作部56が操作されることによって、補助比率増加オペレーションが実行され、第2操作部68が操作されることによって、補助比率減少オペレーションが実行される。表示部54に表示される画像の向きが第1状態に設定され、第1オペレーション、第2オペレーション、第3オペレーション、および、第4オペレーションが、ドライブユニット40に関するモード変更オペレーションとして設定される場合には、第1操作部56が操作されることによって、変速比率増加オペレーションが実行され、第2操作部68が操作されることによって、変速比率減少オペレーションが実行される。
【0077】
第1操作部56および第2操作部68が表示部54よりもハンドルバー30のグリップに近い位置に配置されるように、本体部52がクランプ部62によってハンドルバー30の第2取付位置に取り付けられる場合、ユーザは、情報入力部70によって、表示部54に表示される画像の向きを第2状態に設定する。表示部54に表示される画像の向きが第2状態に設定され、第1オペレーション、第2オペレーション、第3オペレーション、および、第4オペレーションが、ドライブユニット40に関するモード変更オペレーションとして設定される場合には、第1操作部56が操作されることによって、補助比率減少オペレーションが実行され、第2操作部68が操作されることによって、補助比率増加オペレーションが実行される。表示部54に表示される画像の向きが第2状態に設定され、第1オペレーション、第2オペレーション、第3オペレーション、および、第4オペレーションが、ドライブユニット40に関する変速オペレーションとして設定される場合には、第1操作部56が操作されることによって、変速比率減少オペレーションが実行され、第2操作部68が操作されることによって、変速比率増加オペレーションが実行される。
【0078】
<変形例>
実施形態に関する説明は、本開示に従うインタフェースシステムが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に従うインタフェースシステムは、例えば以下に示される実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変形例において、実施形態の形態と共通する部分については、実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0079】
・
図2に示す実施形態、または、その変形例を含む実施形態において、コンポーネント36のうちの制御部38A、制御部40A、制御部42A、制御部44A、および、制御部46Aの少なくとも1つは省略できる。コンポーネント36のうちの制御部が省略されたコンポーネント36は、制御部58によって直接的に制御される。
【0080】
・
図2に示す実施形態、または、その変形例を含む実施形態において、制御部58は、サスペンション装置42に関するオペレーションを実行するように構成される。サスペンション装置42に関するオペレーションは、例えば、第1オペレーション、第2オペレーション、第3オペレーション、および、第4オペレーションを含む。第1オペレーションは、好ましくは、第4オペレーションと同じである。第2オペレーションは、好ましくは、第3オペレーションと同じである。サスペンション装置42に関するオペレーションは、例えば、減衰力またはストローク量を増加させるための信号を出力する増加オペレーションと、減衰力またはストローク量を減少させるための信号を出力する減少オペレーションと、を含む。第1オペレーションおよび第4オペレーションは、好ましくは、増加オペレーションおよび減少オペレーションの一方を含む。第2オペレーションおよび第3オペレーションは、例えば、増加オペレーションおよび減少オペレーションの他方を含む。
【0081】
・
図2に示す実施形態、または、その変形例含む実施形態において、制御部58は、アジャスタブルシートポスト44に関するオペレーションを実行するように構成される。アジャスタブルシートポスト44に関するオペレーションは、例えば、第1オペレーション、第2オペレーション、第3オペレーション、および、第4オペレーションを含む。第1オペレーションは、好ましくは、第4オペレーションと同じである。第2オペレーションは、好ましくは、第3オペレーションと同じである。アジャスタブルシートポスト44に関するオペレーションは、例えば、フレーム16に対するサドルの高さを上昇させるための信号を出力する上昇オペレーションと、フレーム16に対するサドルの高さを下降させるための信号を出力する下降オペレーションと、を含む。第1オペレーションおよび第4オペレーションは、好ましくは、上昇オペレーションおよび下降オペレーションの一方を含む。第2オペレーションおよび第3オペレーションは、例えば、上昇オペレーションおよび下降オペレーションの他方を含む。
【0082】
・
図2に示す実施形態、または、その変形例を含む実施形態において、制御部58は、ランプ46に関するオペレーションを実行するように構成される。ランプ46に関するオペレーションは、例えば、第1オペレーション、第2オペレーション、第3オペレーション、および、第4オペレーションを含む。第1オペレーションは、好ましくは、第4オペレーションと同じである。第2オペレーションは、好ましくは、第3オペレーションと同じである。ランプ46に関するオペレーションは、例えば、点灯部46Bの照度を増加させるための信号を出力する増加オペレーションと、点灯部46Bの照度を減少させるための信号を出力する減少オペレーションと、を含む。第1オペレーションおよび第4オペレーションは、好ましくは、増加オペレーションおよび減少オペレーションの一方を含む。第2オペレーションおよび第3オペレーションは、例えば、増加オペレーションおよび減少オペレーションの他方を含む。
【0083】
・
図2に示す実施形態、または、その変形例を含む実施形態において、
図12に示されるように、情報入力部70は、外部の装置と通信可能な通信部76を含む。外部の装置は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、および、パーソナルコンピュータである。通信部76は、ANT+(登録商標)およびBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信ユニット、または、通信線を接続可能な通信線接続ポートを含む。制御部58は、通信部76が外部の装置から取得した情報に基づいて、表示部54に表示される画像の向きを変更する。通信部76は、
図2に示される情報入力部70に加えることもできる。
【0084】
・
図2に示す実施形態、または、その変形例を含む実施形態において、
図13に示されるように、情報入力部70は、本体部52の姿勢を検出する姿勢センサ78を含む。制御部58は、姿勢センサ78から出力される信号に基づいて、表示面に表示される画像の向きを変更する。姿勢センサ78は、例えば、加速度センサを含む。姿勢センサ78は、例えば、第1操作部56および第2操作部68が並ぶ方向における重力加速度を検出する。制御部58は、姿勢センサ78からの情報に応じて、第2操作部68が第1操作部56よりも重力方向において下方に位置すると判定する場合、表示部54に表示される画像の向きを第1状態とし、第2操作部が第1操作部よりも重力方向において下方に位置すると判定する場合、表示部54に表示される画像の向きを第2状態とする。例えばインタフェースシステム50の電源を入れた時に、制御部58は姿勢センサ78からの情報を取得し、以後は、姿勢センサ78が変更されても表示情報を変更しないように構成されてもよい。姿勢センサ78は、
図2に示される情報入力部70、および、
図13に示される情報入力部70の少なくとも1つに加えることもできる。
【0085】
・
図2に示す実施形態、または、その変形例を含む実施形態において、第3操作部72を省略し、情報入力部70は、第1操作部56および第2操作部68の少なくとも1つを含んでもよい。例えば、第1操作部56および第2操作部68が同時に操作されることによって、表示部54に表示される画像の向きを変更するための情報が入力されてもよい。例えば、第1操作部56または第2操作部が予め定める時間以上操作されることによって、表示部54に表示される画像の向きを変更するための情報が入力されてもよい。
【0086】
・
図2に示す実施形態、または、その変形例を含む実施形態において、本体部52の取り付け位置は、第3取付位置を含む。第3取付位置は、例えば、ステム32またはヘッドチューブである。
【0087】
・
図2に示す実施形態、または、その変形例を含む実施形態において、バッテリ34の残量が第5範囲に含まれる場合、バッテリ残量表示領域54Dのうちの第1部分54DAから第4部分54DDに予め定める第1色が表示され、第5部分54DEに予め定める第1色および第2色とは異なる色が表示される。バッテリ34の残量が第4範囲に含まれる場合、バッテリ残量表示領域54Dのうちの第1部分54DAから第3部分54DCに予め定める第1色が表示され、第4部分54DDに予め定める第1色および第2色とは異なる色が表示される。バッテリ34の残量が第3範囲に含まれる場合、バッテリ残量表示領域54Dのうちの第1部分54DAおよび第2部分54DBに予め定める第1色が表示され、第3部分54DCに予め定める第1色および第2色とは異なる色が表示される。
【0088】
・
図2に示す実施形態、または、その変形例を含む実施形態において、制御部58は、表示部54に関するオペレーションを実行するように構成されてもよい。第1オペレーションおよび第2オペレーションの少なくとも一方は、表示部54の表示状態を変更する表示変更オペレーションを含み、第3オペレーションおよび第4オペレーションの少なくとも一方は、表示変更オペレーションを含んでいてもよい。表示変更オペレーションは、好ましくは、表示部54に表示されるカーソルを第1方向に移動させる第1表示変更オペレーションと、表示部54に表示されるカーソルを第1方向とは反対の第2方向に移動させる第2表示変更オペレーションと、を含む。第1オペレーションおよび第4オペレーションは、好ましくは、第1表示変更オペレーションおよび第2表示変更オペレーションの一方を含む。第2オペレーションおよび第3オペレーションは、好ましくは、第1表示変更オペレーションおよび第2表示変更オペレーションの他方を含む。例えば、表示部54に表示される画像の向きが第1状態の場合、制御部58は、第1操作部56が操作されると表示部54に表示されるカーソルを第1方向に移動させる。第1方向は、例えば、画像の上下方向において上方向に対応する。例えば、表示部54に表示される画像の向きが第2状態の場合、制御部58は、第1操作部56が操作されると表示部54に表示されるカーソルを第2方向に移動させる。第2方向は、好ましくは、画像の上下方向において下方向に対応する。例えば、表示部54に表示される画像の向きが第1状態の場合、制御部58は、第2操作部68が操作されると表示部54に表示されるカーソルを第2方向に移動させる。例えば、表示部54に表示される画像の向きが第2状態の場合、制御部58は、第2操作部68が操作されると表示部54に表示されるカーソルを第1方向に移動させる。表示変更オペレーションは、好ましくは、表示部54に表示される表示内容を順番に変更する第3表示変更オペレーションと、表示部54に表示される表示内容を第3表示変更オペレーションの場合とは逆の順番に変更する第4表示変更オペレーションと、を含んでいてもよい。表示部54に表示される表示内容は、例えば、走行速度、走行距離、走行時間、時刻、および、最大速度などを含む。第1オペレーションおよび第4オペレーションは、好ましくは、第3表示変更オペレーションおよび第4表示変更オペレーションの一方を含む。第2オペレーションおよび第3オペレーションは、好ましくは、第3表示変更オペレーションおよび第4表示変更オペレーションの他方を含む。
【0089】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【符号の説明】
【0090】
10…人力駆動車、30…ハンドルバー、36…コンポーネント、38…変速装置、40…ドライブユニット、42…サスペンション装置、44…アジャスタブルシートポスト、46…ランプ、50…インタフェースシステム、52…本体部、54…表示部、54X…表示面、56…第1操作部、58…制御部、62…クランプ部、68…第2操作部、70…情報入力部、72…第3操作部、76…通信部、78…姿勢センサ、XA…平面。