(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】物品管理システムおよび保管庫
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20240116BHJP
【FI】
B65G1/137 A
(21)【出願番号】P 2019212165
(22)【出願日】2019-11-25
【審査請求日】2022-10-06
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成31年3月16日、横浜市役所に販売
(73)【特許権者】
【識別番号】508246353
【氏名又は名称】コクヨマーケティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137486
【氏名又は名称】大西 雅直
(72)【発明者】
【氏名】石井 敦法
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-096914(JP,A)
【文献】特開平08-188210(JP,A)
【文献】特開平01-214599(JP,A)
【文献】特開平09-136706(JP,A)
【文献】特開2013-069287(JP,A)
【文献】実開昭57-169171(JP,U)
【文献】特開平10-147411(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
G06Q 10/08,50/28
A47F 5/00-8/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品ごとに物品保管場所が決められた保管部と、各物品保管場所に関連づけられた補充カードと、を利用した物品管理システムであって、
前記各物品保管場所には、それぞれの保管場所を示す保管場所識別子が視認可能に表示されるとともに、各物品保管場所に関連づけて補充カード入れが設けられ、
前記各補充カードにも、それぞれに対応する前記物品保管場所を示す保管場所識別子が視認可能に表示され
てなり、
複数の補充カードを収集、収容するカードホルダ
と、補充カードを当該物品とともに収容する仕分部材と、を更に利用し、
前記カードホルダは、前記物品保管場所の補充カード入れから発注のために抜き取られた補充カードを閲覧可能に収容する複数の第1補充カード収容部を有
し、
前記仕分部材には、前記カードホルダから抜き取られて発注に供された後の補充カードを視認可能に収容する第2補充カード収容部、および当該補充カードに係る物品を収容する物品収容部が設けられる
ことを特徴とする、物品管理システム。
【請求項2】
物品ごとに物品保管場所が決められた保管部と、各物品保管場所に関連づけられた補充カードと、を利用した物品管理システムであって、
前記各物品保管場所には、それぞれの保管場所を示す保管場所識別子が視認可能に表示されるとともに、各物品保管場所に関連づけて補充カード入れが設けられ、
前記各補充カードにも、それぞれに対応する前記物品保管場所を示す保管場所識別子が視認可能に表示され
てなり、
前記保管部は、複数の物品保管場所の補充カード入れから抜き取られた1又は複数の補充カードが投入される発注カートを備える
ことを特徴とする、物品管理システム。
【請求項3】
物品ごとに物品保管場所が決められた保管部と、各物品保管場所に関連づけられた補充カードと、を利用した物品管理システムであって、
前記各物品保管場所には、それぞれの保管場所を示す保管場所識別子が視認可能に表示されるとともに、各物品保管場所に関連づけて補充カード入れが設けられ、
前記各補充カードにも、それぞれに対応する前記物品保管場所を示す保管場所識別子が視認可能に表示され
てなり、
複数の異なるフロア間で同種の物品保管場所を備え、各フロアに同一の保管場所識別子が存在する場合において、当該同一の保管場所識別子はフロア識別子によって識別され、補充カード、物品保管場所を提供する保管庫、又は、複数の補充カードを収集、収容するカードホルダの少なくとも何れかに、当該フロア識別子が併記される
ことを特徴とする、物品管理システム。
【請求項4】
複数の仕分部材を収容して移動させる補充台車を更に利用する、請求項1に記載の物品管理システム。
【請求項5】
物品ごとに物品保管場所が決められた保管部と、各物品保管場所に関連づけられた補充カードと、を利用した物品管理システムであって、
前記各物品保管場所には、それぞれの保管場所を示す保管場所識別子が視認可能に表示されるとともに、各物品保管場所に関連づけて補充カード入れが設けられ、
前記各補充カードにも、それぞれに対応する前記物品保管場所を示す保管場所識別子が視認可能に表示され
てなり、
前記保管部が、複数の保管庫からなり、前記物品保管場所や前記補充カードに表示する保管場所識別子に、各保管庫ごとに特徴づけられた色や模様等の保管庫識別子が併記されている
ことを特徴とする、物品管理システム。
【請求項6】
保管庫自体にも、前記保管庫識別子が付されている、請求項
5に記載の物品管理システム。
【請求項7】
補充すべき物品を備蓄する物品備蓄部を備え、その物品備蓄部は、物品ごとの前記保管場所識別子と同じ保管場所識別子が付された物品収容部を備える、請求項
1又は4に記載の物品管理システム。
【請求項8】
前記保管部を構成する保管庫にごとに色や模様等の保管庫識別子が設定されており、前記物品備蓄部の物品収容部にも、共通の物品を収容する位置に保管庫識別子と同じ備蓄部識別子が付してある、請求項
7に記載の物品管理システム。
【請求項9】
物品ごとに複数の物品保管場所を備えた保管庫本体と、各物品保管場所ごとに関連づけられた補充カードと、補充カードを入れる補充カード入れとを備え、各物品保管場所ごとにそれぞれの保管場所を示す保管場所識別子を視認可能に表示するとともに、前記各補充カードにも、それぞれに関連づけられた前記物品保管場所を示す保管場所識別子を視認可能に表示している
ものであって、
前記保管庫本体に、前記補充カード入れから抜き取った補充カードを収集、収容する発注カートを更に備える
ことを特徴とする、保管庫。
【請求項10】
補充カード入れには欠品中を表す表示部が設けられ、補充カードの挿入中は補充カードによって欠品表示が塞がれ、補充カードを抜き取った
位置に欠品表示が表れる、請求項
9に記載の保管庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフィス等において好適に利用される、物品管理システム、保管庫、およびカードホルダに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、障害者雇用が社会的に要請されている。特に近時になって、障害も一つの個性と捉え、健常者と同じように雇用の機会が確保されるべきという、インクルージョンという考え方が広がってきている。
【0003】
障害を克服して就労を行うために、例えば特許文献1のように、障害者の視覚的機能を補助することで働き易い環境を構築する、といった就労サポートの提案がなされているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように障害者の機能をサポートする事は重要であるとしても、作業自体に目を向けた場合、比較的単純に行える作業はそう多くはない。仕事を割り振るには、なるべく個性を尊重しつつ、仕事の種類を広げることが肝要である。
【0006】
例えば組織内において、認知、判断機能が低下している者にも従事できる業務がないかを改めて検討すると、文房具などの備品は、保管庫に保管し、欠品がでれば発注し、供給された物品を受け取って保管庫に補充することが必要である。一般に、このような作業は一般業務に従事する者が業務の一環として行っている。このため、本来の業務が中断し、業務効率の低下を招いていることは否めない。
【0007】
そこで今回、業務見直しの一環として、物品の検品と補充作業に着眼する。物品単位で欠品の有無をチェックしたり、物品の保管場所を探し当てて補充するのは、ある程度の認知、判断力が必要であるが、物品の保管場所を数字や色で識別し、これを頼りに発注や補充を行えるようにすれば、欠品がないかどうかの検品作業や、供給された物品の保管場所への補充作業は、ある程度画一化、単純化できる可能性がある。
【0008】
本発明は、このような着眼に立って、認知、判断機能が低下している者にも就労可能な新たな業務を含む物品管理システムを構築することで、一般業務に従事する者の業務効率の向上と、障害者等の雇用確保とを両立させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0010】
すなわち、本発明に係る物品管理システムは、物品ごとに物品保管場所が決められた保管部と、各物品保管場所に関連づけられた補充カードと、を利用した物品管理システムであって、各物品保管場所には、それぞれの保管場所を示す保管場所識別子が視認可能に表示されるとともに、各物品保管場所に関連づけて補充カード入れが設けられ、各補充カードにも、それぞれに対応する物品保管場所を示す保管場所識別子が視認可能に表示される、ことを基本構成とする。
る。
【0011】
このようにすると、各物品保管場所に備わる補充カードは保管場所識別子によって物品保管場所を表し、物品保管場所は物品に関係づけられている。このため、利用者が補充カードを用いて発注し、発注に係る物品が適切に補充されさえすれば、補充カードを物品補充のために回収する作業、補充された物品を補充カードに示された保管場所識別子と一致する保管場所識別子の物品保管場所に補充する作業、は極めて単純化される。このため、知的機能が働きにくい者にとっても、十分に業務を遂行できるシステムとすることができる。
【0012】
そして、上記基本構成に加えて、複数の補充カードを収集、収容するカードホルダと、補充カードを当該物品とともに収容する仕分部材と、を更に利用し、カードホルダは、物品保管場所の補充カード入れから発注のために抜き取られた補充カードを閲覧可能に収容する複数の第1補充カード収容部を有し、仕分部材には、カードホルダから抜き取られて発注に供された後の補充カードを視認可能に収容する第2補充カード収容部、および当該補充カードに係る物品を収容する物品収容部が設けられることで、複数の補充カードを回収して調達に回す作業を単純化するとともに、調達した物品と補充カードの関係を保ちつつ、保管場所への物品の補充を適切に行うことができる。
【0014】
上記基本構成に加えて、保管部は、複数の物品保管場所の補充カード入れから抜き取られた1又は複数の補充カードが投入される発注カートを備えることで、作業者による欠品確認を不要にすることができる。
【0016】
複数の異なるフロア間で同種の物品保管場所を備え、各フロアに同一の保管場所識別子が存在する場合には、上記基本構成に加えて、同一の保管場所識別子はフロア識別子によって識別され、補充カード、物品保管場所を提供する保管庫、又は、複数の補充カードを収集、収容するカードホルダの少なくとも何れかに、当該フロア識別子が併記されることが望ましい。
【0017】
補充作業の便を一層向上させるためには、複数の仕分部材を収容して移動させる補充台車を更に利用することが望ましい。
【0018】
保管部が複数の保管庫からなる場合に、作業者を簡単に目的の物品収納場所の近くまで誘導するためには、上記基本構成に加えて、物品保管場所や補充カードに表示する保管場所識別子に、各保管庫ごとに特徴づけられた色や模様等の保管庫識別子が併記されていることが望ましい。
【0019】
目標とする保管庫へのアクセスをよりスムーズにするためには、保管庫自体にも保管庫識別子が付されていることが望ましい。
【0020】
補充すべき物品を備蓄する物品備蓄部を備える場合に、物品を的確にピックアップすることを可能とするためには、その物品備蓄部は、物品ごとの保管場所識別子と同じ保管場所識別子が付された物品収容部を備えることが望ましい。
【0021】
保管部を構成する保管庫にごとに色や模様等の保管庫識別子が設定されている場合に、仕分を保管庫単位で行うためには、物品備蓄部の物品収容部にも、共通の物品を収容する位置に保管庫識別子と同じ備蓄部識別子が付してあることが望ましい。
【0024】
本発明の物品管理システムに有用な保管庫としては、物品ごとに複数の物品保管場所を備えた保管庫本体と、各物品保管場所ごとに関連づけられた補充カードと、補充カードを入れる補充カード入れとを備え、各物品保管場所ごとにそれぞれの保管場所を示す保管場所識別子を視認可能に表示するとともに、各補充カードにも、それぞれに関連づけられた物品保管場所を示す保管場所識別子を視認可能に表示していることが基本構成として望ましい。
【0025】
このようにすれば、補充カードを通じて利用者が物品の欠品把握や発注を行うことができ、補充カードを頼りに作業者は物品の補充を適切に行うことができる。
【0026】
そして、上記基本構成に加えて、保管庫本体に、補充カード入れから抜き取った補充カードを収集、収容する発注カートを更に備えることで、利用者の発注の便と、作業者であるフロア担当者のカード回収の便とを向上させることができる。
【0027】
この場合、手間を掛けずに他の利用者に欠品状態を了知させるためには、補充カード入れには欠品中を表す表示部が設けられ、補充カードの挿入中は補充カードによって欠品表示が塞がれ、補充カードを抜き取った位置に欠品表示が表れることが望ましい。
【発明の効果】
【0031】
以上説明した本発明によれば、認知、判断機能が低下している者にも就労可能な新たな業務を含む物品管理システムを構築することで、一般業務に従事する者の業務効率の向上と、障害者等の雇用確保とを両立させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明の一実施形態に係る物品管理システムを主構成要素とともに示す図。
【
図2】同システムの物品保管場所を構成する保管庫の例を示す図。
【
図3】同システムで物品が欠品した場合に備えて物品を備蓄する物品備蓄部たる倉庫を示す図。
【
図4】同システムにおいて物品保管場所に付されている物品関連ラベルを示す図。
【
図5】物品保管場所の一例である収納ボックスを示す図。
【
図6】同システムにおいて物品の発注・補充の際に用いられる補充カードを示す図。
【
図7】同システムによって物品を管理する際の手順S1~S8を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0034】
この実施形態の物品管理システムは、備品等の物品管理を必要とするオフィス等に適用されて、物品管理の便を向上させつつ、障害者雇用を促進するために創出されたものである。
【0035】
図1は物品管理システムAMSを主な構成要素とともに示し、
図2は同システムの物品保管場所Pを構成する保管部Z(保管庫Z0)の例を示し、
図3は同システムで物品が欠品した場合に備えて物品を備蓄する物品備蓄部たる倉庫Wを示している。
図4は同システムにおいて物品保管場所Pに付される物品関連ラベルALを示し、
図5は物品保管場所Pの一例として収納ボックスP3を示し、
図6は同システムにおいて物品Aの発注・補充の際に用いられる補充カードSCを示している。また、
図7は同システムによって物品を管理する際の手順S1~S8´´を示し、
図8はそのうちの手順S3を示し、
図9はそのうちの手順S4を示し、
図10はそのうちの手順S5を示し、
図11はそのうちの手順S6を示し、
図12はそのうちの手順S7、8を示している。
【0036】
図1に示すように、この物品管理システムAMSは、カード入れCPを備えた物品保管場所Pと、物品保管場所Pに関連づけた補充カードSCと、複数の補充カードSCが投入される発注カートOCと、発注カートOC内の補充カードSCを回収して収容するカードホルダCHと、物品Aを備蓄する倉庫Wと、補充カードSCと物品Aを対にして収容する仕分部材たる仕分袋SBと、を含んでいる。
【0037】
図2は、物品保管場所Pを提供する保管部Z(保管庫Z0)の例として、サプライドックSDと、引き出し式収納家具LTが示してある。物品保管場所Pとしては、例えば油性ペンや水性ペン、消しゴム、ステープラ、糊などの小物文具の保管場所としてアクリルケースP1が、ノートや薄ファイル類などの物品の保管場所としてファイルボックスP2が、背幅の広いファイルや掃除用品などの物品の保管場所として収納ボックスP3が、A3サイズのファイル類や紙袋、コピー用紙などの大型消耗品の保管場所として引き出しP4が、それぞれ例示されている。アクリルケースP1は複数備えられ、水性ペン保管用のアクリルケースP11、消しゴム保管用のアクリルケースP12、…クリップ保管用のアクリルケースP15、…などに仕分けされている。ファイルボックスP2や収納ボックスP3、引き出しP4についても、内容物の種類などによって複数に仕分けられている。
【0038】
各物品保管場所Pには、物品関連ラベルALが設けてある。物品関連ラベルALは、
図4に示すように、物品Aの特徴を表すピクトサインPSと、保管場所識別子ID1としてのロケーションコードLC(「1」、…「5」、…「18」、…「25」、「26」…)とを含んでいる。
図2及び
図4(a)に示す例では、アクリルケースP11にロケーションコードLCである「1」及び内容物である油性ボールペンを示すピクトサインPSが視認可能に表示され、
図2及び
図4(b)に示す例では、アクリルケースP15にロケーションコードLCである「5」及び内容物であるクリップを示すピクトサインPSが視認可能に表示されている。また、
図2及び
図4(c)に示す例では、ファイルボックスP2にロケーションコードLCである「18」及び内容物である方眼用紙が視認可能に表示され、
図2及び
図4(d)に示す例では、収納ボックスP3にロケーションコードLCである「25」及び内容物であるクリアホルダーを示すピクトサインが視認可能に表示され、
図2及び
図4(e)に示す例では、引き出しP4にロケーションコードLCである「26」及び内容物であるフラットファイルを示すピクトサインPSが視認可能に表示されている。
【0039】
図2に示す各物品保管場所P(P1、P2、P3、P4、…)には補充カード入れCPが設けられている。補充カード入れCPは、
図5に示すようにポケット状のもので、補充カードSCが抜き差し可能であり、
図2に示す挿入状態で補充カードSCの保管場所識別子ID1であるロケーションコードLC(例えば「25」)が視認可能に表示されるようにしている。補充カードSCが抜き取られた位置に表れる面には
図5のように欠品を表す「ただいま欠品中です」の表示部が設けられ、補充カードSCの挿入中は当該補充カードSCによって欠品表示が塞がれるようになっている。
【0040】
図6(a)は補充カードSCの表面を示し、
図6(b)は裏面を示している。各補充カードSCは、それぞれ特定の物品A、特定の物品保管場所Pと紐付けされ、それぞれに対応する保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCが付されている。補充カードSCの表面の左上にはロケーションコードLC(図示例では「1」)が数字で付されている。これは、
図1に示すアクリルケースP11に付されるロケーションコードLCと一致しており、この補充カードSCはアクリルケースP11の補充カード入れCPに対して使用されるものである。
【0041】
また、ロケーションコードLCの背景にはパターンが付してある。このパターンは図面上はハッチング模様であるが、実際は物品保管場所を保管庫単位で識別するための保管庫識別子ID2たるロケーションカラーLCLRである。
図6(c)の例に示すように、ロケーションコードLCが「1」から「25」までの物品保管場所Pは
図2に示すサプライドックSDに属し、ロケーションカラーLCLRは「赤」とされている。また、ロケーションコードLCが「26」の物品収納場所は引き出し式収納家具LTに属し、ロケーションカラーLCLRは「青」とされている。図示しないが、他の引き出しについても、ロケーションコード「27」「28」…が付され、背景にロケーションカラーLCLR「赤」が付されている。
【0042】
図2に示すように、サプライドックSDにも保管庫本体の上部にロケーションカラーLCLR(赤)を示すラベルLvが付され、引き出し式収納家具LTにも保管庫本体の上部にロケーションカラーLCLR(青)を示すラベルLvが付されている。同じフロアの別の場所に同様にサプライドックSDや引き出し式収納家具LTが配置されている場合があるが、この場合には、同じサプライドックSDや同じ引き出し式収納家具LTであってもロケーションカラーLCLRとして別の色が付される。棚など他の種類の保管庫が配置される場合は言うまでもない。
図4に示す物品関連ラベルALにも、ロケーションコードLCに併せてロケーションカラーLCLRを付してもよい。
【0043】
図6(b)に示すように補充カードSCの裏面には、ロケーションコードLC、ロケーションカラーLCLRとともに、フロア識別子として階数表示コードFCが設けられている。すなわち、この実施形態の物品管理システムAMSは、適用される組織が複数フロアに分散している際に、各フロア間で同種の物品保管場所や保管庫を使用する運用を行う。すなわち、同一の保管場所識別子ID1(ロケーションコードLC)がフロアごとに存在し得る。そこで、当該同一の保管場所識別子ID1(ロケーションコードLC)は異なる階数表示コード(例えば「3F」、「5F」など)を併記することによって、相互に識別可能とされる。すなわち、同一のロケーションコードLCの補充カードSCは階数分、存在し得る。この実施形態では、各階にそれぞれ複数組のサプライドックSDと引き出し式収納家具LTが配置され、各々は階数表示コードFCは同じだが保管庫識別子ID2たるロケーションカラーLCLRが異なる。階数表示コードFCは
図2に示すように物品保管場所Pを提供する保管庫Z0(図示例ではサプライドックSD)に設けられ、後述するカードホルダCH(
図9参照)にも付されている。
【0044】
図1に符合「OC」で示すものは発注カートである。発注カートOCは、この実施形態では保管庫であるサプライドックSDや引き出し式収納家具LTの筐体にマグネットによって取り付けられている。発注カートOCは、物品保管場所Pのカード入れCPから抜き取った補充カードSCが投入されることで発注を受け付ける役割と、補充カードSCの回収箱としての役割を担う。
【0045】
図1及び
図8は、カードホルダCHを示している。カードホルダCHは、発注カートOC内の補充カードSCを収集、収容するために用いられる。カードホルダCHは、表表紙h1、裏表紙h2、背表紙h3からなるホルダ本体の当該背表紙h3に複数のファイルh4を見開き可能に設けたものである。各ファイルh4には複数の補充カードSCを収容できるポケット状の第1補充カード収容部h5(図示例では左に3列、右に3列)が設けてあり、適宜位置の第1補充カード収容部h5に補充カードSCの抜き差しを行えるようにしてある。補充カードSCを入れる位置は決まっており、各第1補充カード収容部h5には予め保管場所識別子ID1であるロケーションコードLC(「1」、…「5」、…「18」、…「25」、「26」、…)の表示が付してある。この表示は、補充カードSCを挿入することによって目隠しされる。
【0046】
図3及び
図10に示す倉庫Wは、物品Aごとに収容可能な棚や引き出しなどの物品収容部wpを有し、各物品収容部wpの前面に当該物品Aの保管場所を表すために、保管場所識別子ID1たるロケーションコードLC(「1」、…「5」、…「18」、…「25」、「26」…)が表示されている。カードホルダCHに収容された補充カードSCには前述のようにロケーションコードLC(「1」、…「5」、…「18」、…「25」、「26」…)が付されており、同じロケーションコードLCの物品収容部wpには、補充カードSCを通じて発注要求された物品Aが備蓄さている。例えば、補充カードSCに表示されたロケーションコード「1」は油性ボールペン「黒」を保管する物品保管場所Pを表し、これと同じロケーションコード「1」の物品収容部wpには当該油性ボールペン「黒」が備蓄されている。
【0047】
図10に示す仕分袋SBは、補充カードSCごとに物品Aを仕分けるために用いるもので、第2補充カード収容部sb1と、補充カードSCに係る物品Aを収容する物品収容部sb2とが対をなしている。第2補充カード収納部sb1はカードホルダCHから抜き取った補充カードSCがロケーションコードLCを視認可能な状態で収納され、物品収納部sb2には、補充カードSCのロケーションコードLCと同じロケーションLCを持つ物品収容部wpから取り出した物品Aが収容される。
【0048】
なお、
図6に示した補充カードSCには、物品名ANmと物品番号ANvも付してある。本物品管理システムAMSは、適用先の組織ごとにロケーションナンバーLCと物品Aの関係付けがなされる。このため、ある組織ではロケーションコード「1」が油性ボールペン「黒」の保管場所を表していても、他の組織ではロケーションコード「15」が油性ボールペン「黒」の保管場所を表す場合がある。そこで、外部業者SSとの間で物品Aの発注、納品を行う際は、品名「油性ボールペン黒」、品番「10110」等で取り扱いが行われる。
【0049】
図7は、本実施形態の物品管理システムAMSを通じて物品管理を行う際の手順を示している。例えばサプライドックSDにおいて物品保管場所Pの物品Aが欠品になると通常業務を行う利用者USの業務に支障が出るため、欠品が出ないように、日常的に物品を管理する必要がある。各フロアにはそれぞれ作業者としてフロア担当者FSが配置され、倉庫W近くには作業者として倉庫担当者WSが配置され、これらを管理担当者MSがサポートする。
【0050】
管理担当者MSは、納品業者SSとの間で納品・検収を行い<手順S1>、倉庫Wの所定位置に物品Aの仕分・補充を行う<手順S2>。これにより、
図10に示す倉庫Wには常に物品Aが備蓄されている状態に管理される。
【0051】
図7及び
図8に示すように、フロア担当者FSは、持ち場のフロアにおいて定期的(例えば1日1回午前中)に物品保管場所Pを構成する保管庫Z0(サプライドックSDや引き出し式収納家具LTなど)を回り、発注カートOCから補充カードSCを回収して、カードホルダCHのロケーションコードLCが一致する位置に補充カードSCを収集・収容する<手順S3>。補充カードSCの回収を終えたら、フロア担当者FSは
図7及び
図9に示すように、カードホルダCHを持って倉庫Wに移動し、カードホルダCHを倉庫担当者WSに受け渡す<手順S4>。
【0052】
図7及び
図10に示すように、倉庫担当者WSは、カードホルダCHを手掛かりに物品Aのピッキングを行う<手順S5>。具体的には、カードホルダCHから補充カードSCを取り出し、仕分袋SBの第2補充カード収容部sb1に補充カードSCを差し込むとともに、倉庫Wに表示された
図3のロケーションコードLC(「1」、…「5」、…「18」、…「25」、「26」、…)に従い物品Aをピッキングし、仕分袋SBに入れる。仕分袋SBは補充カードSCと物品Aが対になった状態で、補充台車Ct1に積み込む。
【0053】
管理担当者MSは、
図7に示すようにカードホルダCHに補充カードSCの取り残しが無いか、確認する<手順S5´>。
【0054】
図7及び
図11に示すように、倉庫担当者WSは、倉庫担当者用の補充台車Ct1とともに移動し、各階のフロア担当者FSに補充品の入った仕分袋SBを受け渡す。仕分袋SBは、フロア担当者用の補充台車Ct2に入れられる<手順S6>。
【0055】
図7及び
図12に示すように、フロア担当者FSは、定期的(例えば1日1回午後)に、仕分袋SBの補充カードSCに表示されているロケーションカラーLCLR(赤)を頼りに補充台車Ct2とともに
図2の保管庫たるサプライドックSD等に移動し、補充カードSCに表示されているロケーションコードLC(例えば「1」)に対応する物品保管場所P(P11、アクリルケース)に仕分袋SB内の物品Aを補充(商品充填)する。補充完了次第、補充カードSCも仕分袋SBから取り出し、当該物品保管場所P(P11、アクリルケース)に設けたカード入れCPに戻す<手順S7>。空の仕分袋SBは補充台車St2に入れて、倉庫担当者に戻す<手順S8>。
【0056】
図7に示す倉庫担当者WSは、各フロアの補充台車St2内より仕分袋SBを回収し、倉庫Wの所定の置き場に戻す<手順S8´>。管理担当者は仕分袋SBに補充カードSCや物品Aが残っていないか確認する<手順S8´´>。
【0057】
以上のように、本実施形態の物品管理システムAMSは、物品AごとにアクリルケースP1、ファイルボックスP2,収納ボックスP3、…等のように物品保管場所Pが決められたサプライドックSD、引き出し式収納家具LT等の保管部Zと、各物品保管場所Pに関連づけられた補充カードSCと、を利用したものであって、各物品保管場所Pには、それぞれの保管場所を示す保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCが視認可能に表示されるとともに、各物品保管場所に関連づけて補充カード入れCPが設けられ、各補充カードSCにも、それぞれに対応する物品保管場所Pを示す保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCが視認可能に表示されるようにしたものである。
【0058】
このようにすると、各物品保管場所Pに備わりそこから抜き取られた補充カードSCは保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCによってその物品保管場所Pを表し、物品保管場所Pは物品Aに関係づけられている。このため、利用者USが補充カードSCを用いて発注し、発注に係る物品Aが適切に補充されさえすれば、補充カードSCを物品補充のために回収する作業、補充された物品Aを補充カードSCに示された保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCと一致するロケーションコードLCの物品保管場所Pに補充する作業、は極めて単純化される。このため、知的機能が働きにくい者にとっても、十分に業務を遂行できるシステムとすることができる。
【0059】
またこの物品管理システムAMSは、複数の補充カードSCを収集、収容するカードホルダCHを更に利用し、カードホルダCHは、物品保管場所Pの補充カード入れCPから発注のために抜き取られた補充カードSCを閲覧可能に収容する複数の第1補充カード収容部h5を有している。
【0060】
このようにすると、各物品保管場所Pから抜き取られた補充カードSCを回収して調達に回す作業は、第1補充カード収容部h5を活用することによって極めて単純化される。したがって、この点においても、知的機能が働きにくい者にとって十分に業務を遂行できるシステムとすることができる。
【0061】
またこの物品管理システムAMSは、補充カードSCを物品Aとともに収容する仕分部材たる仕分袋SBを更に利用し、仕分袋SBには、カードホルダCHから抜き取られて発注に供された後の補充カードSCを視認可能に収容する第2補充カード収容部sb1、および補充カードSCに係る物品Aを収容する物品収容部sb2が設けられている。
【0062】
このように、仕分袋SBを通じて補充カードSCと物品Aを一対に取り扱うことで、調達した物品Aと補充カードSCの関係を保ちつつ、仕分袋SBに入っている補充カードSCが示す保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCと一致するロケーションコードLCの物品保管場所Pに物品Aを補充しその補充カードSCをその物品保管場所Pの補充カード入れCPに戻す作業を、極めて単純化することができる。
【0063】
さらに保管部Zは、複数の物品保管場所Pの補充カード入れCPから抜き取られた1又は複数の補充カードSCが投入される発注カートOCを備えている。この実施形態では、作業者であるフロア担当者FSが作業する前提として、欠品になった物品Aの補充カードSCが利用者USによって補充カード入れCPから発注カートOCに移されているため、フロア担当者FSは欠品か否かを確認する必要はなく、発注カートOC内の補充カードSCを回収するだけで良いので、作業は一層単純化、画一化されたものとなる。
【0064】
また本実施形態では、各補充カードSCと各物品保管場所Pに、それぞれに関連づけられた物品Aの特徴を知覚させるための物品表示であるピクトサインPSを施している。この物品表示はアイコン等でもよい。
【0065】
基本的にこの物品管理システムAMSでは、少なくとも補充カードSCや物品保管場所Pに表示された保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCだけを手掛かりにしても物品管理は行えるので、それに関連づけられた物品がどのような物品であるかは、把握する必要は必ずしもない。しかしながら、ピクトサインPS等を用いれば、それによって物品Aと補充カードSCの関連、物品Aと物品保管場所Pの関係が知覚できるので、理解できる者には直観的な作業がし易く、物品Aの利用者USにとっても物品保管場所Pの使い勝手が向上する。
【0066】
また、複数の異なるフロア間で同種の物品保管場所Pを備え、各フロアに同一の保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCが存在する場合において、同一のロケーションコードLCはフロア識別子たる階数表示コードFCによって識別され、補充カードSC、物品保管場所Pを提供する保管庫Z0、複数の補充カードSCを収集、収容するカードホルダCHに階数表示コードFCが併記されている。
【0067】
このようにすると、階数表示コードFCを併記するだけで、同じシステムを複数階に亘って拡張することができる。そして、階数表示コードFCを頼りにすれば、同じ保管場所識別子ID1であっても作業者であるフロア担当者FS等が混同を生じることはない。複数のフロアは、異なる建物、同一階の異なるエリアであってもよい。
【0068】
また本実施形態は、複数の仕分袋SBを収容して移動させる補充台車Ct1、Ct2を利用している。このため、補充作業の便が一層向上したものになる。
【0069】
そして本実施形態は、保管部ZがサプライドックSDや引き出し式収納家具LT等の複数の保管庫Z0からなり、物品保管場所Pや補充カードSCに表示する保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCに、各保管庫Z0ごとに特徴づけられた保管庫識別子ID2たるロケーションカラーLCLRを併記している。
このため、ロケーションカラーLCLRを頼りにすれば、作業者であるフロア担当者FSを目的の物品収納場所Pの近くまで誘導することができる。
【0070】
さらに本実施形態は、保管庫Z0自体にも保管庫識別子ID2たるロケーションカラーLCLRが付されているため、目標とする保管庫Z0へのアクセスがよりスムーズなものになる。
【0071】
また本実施形態は、補充すべき物品Aを備蓄する物品備蓄部たる倉庫Wを備え、その倉庫は、物品Aごとの保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCと同じロケーションコードLCが付された物品収容部wpを備えている。
【0072】
このようにすると、倉庫Wでは、補充カードSCのロケーションコードLCを頼りに、物品収容部wpに収容されている物品Aと補充カードSCを仕分袋SBに対にして収容するだけであるので、作業者である倉庫担当者WSのピックアップ作業時における取り違えを防止することができる。
【0073】
特に本実施形態は、保管部Zを構成する保管庫Z0にごとにロケーションカラーLCLRを設定していることに関連して、物品備蓄部である倉庫Wの物品収容部wpにも、共通の物品を収容する位置に保管庫識別子ID2たるロケーションカラーLCLRと同じ色の備蓄部識別子たるロケーショカラーLCを付しているため、仕分を保管庫Z0単位で行うことができる。
【0074】
別観点から見ると、本実施形態の物品管理システムAMSは、複数の補充カードSCを収集、収容するカードホルダCHと、補充カードSCを物品Aとともに収容する仕分袋SBと、を利用したものであり、カードホルダCHは、物品Aの保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCに関連づけられて調達に回された補充カードSCを視認可能に収容する第1補充カード収容部h5を有し、仕分袋SBは、補充カードSCを視認可能に収容する補充カード収容部sb1、および補充カードSCの保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCに関連づけられた物品Aを収容する物品収容部sb2を有している。
【0075】
このようにすると、カードホルダCHを受け取って調達に回す作業、供給された仕分袋SBを受け取って仕分袋SBに入っている補充カードSCが示す保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCと一致するロケーションコードLCの物品保管場所Pに物品Aを補充しその補充カードSCをその物品保管場所Pの補充カード入れCPに戻す作業、は極めて単純化される。このため、知的機能が働きにくい者にとっても、十分に業務を遂行できるシステムとすることができる。
【0076】
また保管庫Z0に着目すると、物品Aごとに複数の物品保管場所Pを備えた保管庫本体と、各物品保管場所Pごとに関連づけられた補充カードSCと、補充カードSCを入れる補充カード入れCPとを備え、各物品保管場所Pごとにそれぞれの保管場所を示す保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCを視認可能に表示するとともに、各補充カードSCにも、それぞれに関連づけられたロケーションコードLCを視認可能に表示している。このため、補充カードSCを通じて利用者USが物品Aの欠品把握や発注を行うことができ、補充カードSCを頼りにフロア担当者FSが物品の補充を適切に行うことができる。
【0077】
その保管庫本体には、補充カード入れCPから抜き取った補充カードSCを収集、収容する発注カートOCを更に備えているため、利用者USの発注の便と、作業者であるフロア担当者FSのカード回収の便とが向上したものになる。
【0078】
また、補充カードSCを抜き取った際に表れる面に、欠品表示がされるようにしているため、手間を掛けずに他の利用者USに欠品状態を了知させることができる。
【0079】
またカードホルダCHに着目すると、物品保管場所Pを示す保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCが表示された複数の補充カードSCを閲覧可能に収容する複数の第1補充カード収容部h5を有し、第1補充カード収容部h5には、補充カードSCを対応する場所に差し込めるように補充カードSCのロケーションコードLCと対応するロケーションコードLCが付されている。このため、補充カードSCの回収が確実であり、回収状態の確認も的確に行うことができる。
【0080】
総じて、本実施形態の物品管理システムAMSは、保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCが付されるとともに補充カード入れCPを備えた物品保管場所Pと、各物品保管場所Pに設けられロケーションコードLCが付された補充カードSCと、補充カードSCを回収して収容するカードホルダCHと、ロケーションコードLCと物品Aを対にして収容する物品備蓄部たる倉庫Wと、補充カードSCと物品Aを対にして収容する仕分袋SBと、を備えている。
【0081】
このようにすれば、各物品保管場所Pでの欠品による物品Aの発注、物品備蓄部たる倉庫Wでの物品Aのピッキング、各物品保管場所Pへの物品Aの補充を、補充カードSCの保管場所識別子ID1たるロケーションコードLCを通じて一元的に行うことができる。このため、ロケーションコードLCに基づけば、作業者FS、WSが機械的に作業を行っても、物品管理を適切に行うことが可能になる。
【0082】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0083】
例えば、上記実施形態では保管庫ごとに保管庫識別子ID2としてロケーションカラーを付したが、隣接するサプライドックや引き出し式収納家具は1つの保管庫と見なして同一のロケーションカラーを付してもよい。
【0084】
また、上記実施形態では保管部は複数の保管庫からなっていたが、物品収納場所としては保管庫を使用しない保管部があってもよい。
【符号の説明】
【0085】
A…物品
AMS…物品管理システム
CH…カードホルダ
CP…補充カード入れ
Ct1、Ct2…補充台車
FC…フロア識別子(階数表示コード)
h5…第1補充カード収容部
ID1…保管場所識別子
ID2…保管庫識別子
LC…保管場所識別子(ロケーションコード)
LCLR…保管庫識別子(ロケーションカラー)
LT…引き出し式収納家具
OC…発注カート
P1…物品保管場所(アクリルケース)
P2…物品保管場所(ファイルボックス)
P3…物品保管場所(収納ボックス)
PS…物品表示(ピクトサイン)
SB…仕分部材(仕分袋)
sb1…第2補充カード収容部
sb2…物品収容部
SC…補充カード
SD…サプライドック
W…物品備蓄部(倉庫)
wp…物品収容部
Z…保管部
Z0…保管庫