(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】遠隔操縦装置
(51)【国際特許分類】
B25J 13/02 20060101AFI20240116BHJP
【FI】
B25J13/02
(21)【出願番号】P 2019225694
(22)【出願日】2019-12-13
【審査請求日】2022-12-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】掃部 雅幸
(72)【発明者】
【氏名】木谷 健二
(72)【発明者】
【氏名】岡 朋暉
【審査官】臼井 卓巳
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-093502(JP,A)
【文献】特開2013-049121(JP,A)
【文献】特開2003-145455(JP,A)
【文献】特表2009-524498(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0095108(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 3/00-17/02
G05G 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部に支持された第1アームと、
前記第1アームの先端部に接続された第2アームと、
前記第2アームの先端部に並設された2つの回転体と、
2つの前記回転体にそれぞれリンク部材が固定されたリンク機構と、
前記リンク機構に取り付けられた操作部と、を備え、
2つの前記回転体は、水平方向に配置された同軸状の駆動軸にそれぞれ独立して回転自在に支持されており、
前記操作部は、前記第2アームに対して前記リンク機構の中心点を通る直交する3軸の各軸周りで回転可能であり、
前記リンク機構は、2つの前記駆動軸の軸線上に前記中心点が位置するように前記回転体の側方に備えられており、
前記操作部は、
前記中心点を通る回動軸の軸線上で
、前記リンク機構に関して前記中心点と反対側で前記リンク機構に取り付けられている
オフセットアームであって、前記回動軸の軸線と交差し且つ前記回動軸の軸線から離れる方向に、延びるオフセットアームと、
前記回動軸の軸線から離れる方向に前記オフセットアームから延びるグリップとを含む、
ことを特徴とする遠隔操縦装置。
【請求項2】
平行に配置された2つのリンク部材を有し、
ベース部に旋回軸周りで旋回可能に備えられた支持リンクに支持された第1アームと、
前記第1アームの先端部に接続された第2アームと、
前記第2アームの先端部に並設された2つの回転体であって、水平方向に配置された同軸状の駆動軸にそれぞれ独立して回転自在に支持されている2つの回転体と、
2つの前記回転体にそれぞれリンク部材が固定されたリンク機構と、
前記リンク機構に取り付けられた操作部であって、前記第2アームに対して前記リンク機構の中心点を通る直交する3軸の各軸周りで回転可能である操作部と、
前記操作部にピッチ軸周りとロール軸周りとヨー軸周りとにおけるそれぞれの力覚フィードバックを作用させるアクチュエータ
と、を備
え、
前記リンク機構は、2つの前記駆動軸の軸線上に前記中心点が位置するように前記回転体の側方に備えられており、
前記操作部は、前記中心点を通る回動軸の軸線上で前記リンク機構に取り付けられており、
前記第2アームは、前記第1アームの先端部に、前記駆動軸と平行に配置された揺動軸で接続されており、
前記ピッチ軸周りと前記ロール軸周りの前記力覚フィードバックを前記回転体を介して前記操作部に作用させるそれぞれの前記アクチュエータは、前記第1アームの基部側に備えられている、
ことを特徴とする遠隔操縦装置。
【請求項3】
前記回転体は、プーリで構成され、
前記第1アームの先端部に中間プーリが備えられ、
前記アクチュエータと前記中間プーリの間と、前記中間プーリと前記プーリとの間は伝達ベルトで接続されている、
請求項
2に記載の遠隔操縦装置。
【請求項4】
前記ヨー軸周りの前記力覚フィードバックを与える前記アクチュエータは、前記リンク機構に備えられている、
請求項
2に記載の遠隔操縦装置。
【請求項5】
ベース部に支持された第1アームと、
前記第1アームの先端部に接続された第2アームと、
前記第2アームの先端部に並設された2つの回転体と、
2つの前記回転体にそれぞれリンク部材が固定されたリンク機構と、
前記リンク機構に取り付けられた操作部と、
前記ベース部を固定する架台
と、
前記架台に沿って、前記第1アーム及び前記第2アームの自重を補償する自重補償部
とを備
え、
2つの前記回転体は、水平方向に配置された同軸状の駆動軸にそれぞれ独立して回転自在に支持されており、
前記操作部は、前記第2アームに対して前記リンク機構の中心点を通る直交する3軸の各軸周りで回転可能であり、
前記リンク機構は、2つの前記駆動軸の軸線上に前記中心点が位置するように前記回転体の側方に備えられており、
前記操作部は、前記中心点を通る回動軸の軸線上で前記リンク機構に取り付けられている、
ことを特徴とする遠隔操縦装置。
【請求項6】
前記自重補償部は、前記架台に沿って延びるように配置されたバネ部材を有している、請求項
5に記載の遠隔操縦装置。
【請求項7】
前記リンク機構は、球面パラレルリンクで構成されている、
請求項1
~6のいずれか一項に記載の遠隔操縦装置。
【請求項8】
前記球面パラレルリンクは、前記中心点を中心に回転する第1リンク部材及び第2リンク部材と、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材の先端にそれぞれ回転対偶で接続される第1支持部及び第2支持部がそれぞれ設けられたブラケットと、を有し、
前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材の基端は、2つの前記回転体のそれぞれに固定されている、
請求項
7に記載の遠隔操縦装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多関節型ロボットなどを遠隔操縦する遠隔操縦装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、人の立ち入りが難しい場所なで使用されるロボットや機械を遠隔操縦することがある。ロボットや機械を遠隔操縦する操縦装置には、種々の形式があるが、近年、操縦装置(マスタ)とロボット(スレーブ)とがバイラテラル方式によって力覚制御されるものがある。以下、「バイラテラル方式による力覚制御」を、単に「バイラテラル制御」ともいう。
【0003】
バイラテラル制御が行われる操縦装置は、ロボットや機械に作用する力感覚を使用者に対して力覚フィードバックする必要があり、操縦装置に複数のアクチュエータを備えたものがある。アクチュエータとして、モータを用いたものがある。
【0004】
この種の先行技術として、例えば、長時間使用しても疲れないように、使用者の手首を含む肘をのせたまま操縦できる遠隔操縦装置がある(例えば、特許文献1参照)。この遠隔操縦装置では、操作部(グリップ)を持って肘掛部材に連結された連結部材を傾倒させることで遠隔操縦ができ、連結部材の中に備えられてモータで使用者に対して力覚フィードバックを行っている。
【0005】
また、他の先行技術として、マニピュレータを動作させるマニピュレータ駆動ユニットを球面パラレルリンクのブラケットに固定し、球面パラレルリンクをリンク駆動ユニットで駆動するものがある(例えば、特許文献2参照)。この先行技術では、球面パラレルリンクのリンク駆動ユニットにより、マニピュレータを動作させる遠隔中心を得るようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2013-88852号公報
【文献】特開2017-64892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記した特許文献1は、作業者が手首を含む肘を載せたまま操縦する遠隔操縦装置であるため、ロボットの動作範囲を大きくするために操作部の動作範囲を大きくするには構造が複雑になる。しかも、作業者が肘を置く場所が限られるため、遠隔操縦するロボットや機械が限られる。
【0008】
また、上記した特許文献2では、球面パラレルリンクのリンク駆動ユニットでマニピュレータを駆動する遠隔中心を得ることはできるが、操作部の動作範囲を大きくすることはできず、遠隔操縦するロボットや機械が限られる。その上、バイラテラル制御を行う場合の力覚フィードバックを操作部に作用させる構成を備えさせることは難しい。
【0009】
そこで、本発明は、操作部周辺の構成をコンパクトにでき、大きな動作範囲が得られる遠隔操縦装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、ベース部に支持された第1アームと、前記第1アームの先端部に接続された第2アームと、前記第2アームの先端部に並設された2つの回転体と、2つの前記回転体にそれぞれリンク部材が固定されたリンク機構と、前記リンク機構に取り付けられた操作部と、を備え、2つの前記回転体は、水平方向に配置された同軸状の駆動軸にそれぞれ独立して回転自在に支持されており、前記操作部は、前記第2アームに対して前記リンク機構の中心点を通る直交する3軸の各軸周りで回転可能であり、前記リンク機構は、2つの前記駆動軸の軸線上に前記中心点が位置するように前記回転体の側方に備えられており、前記操作部は、前記中心点を通る回動軸の軸線上で前記リンク機構に取り付けられている。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「リンク機構」は、3軸の中心点に対してそれぞれ独立して動く複数のリンク部材を備えたものをいう。3軸は、ピッチ軸、ロール軸及びヨー軸の3軸をいう。
【0011】
この構成により、第2アームの先端部に並設された2つの回転体の駆動軸の軸線上であって、回転体の側方に備えられたリンク機構に取り付けられた操作部により、操作部を大きな動作範囲で操作することができる。しかも、回転体の側方に備えさせたリンク機構に操作部を設けているため、操作部周辺の構成をコンパクトにできる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、操作部周辺の構成をコンパクトにでき、大きな動作範囲が得られる遠隔操縦装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る遠隔操縦装置を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す遠隔操縦装置の操作部の部分を、
図1と反対方向から見た拡大斜視図である。
【
図5】
図5(A)、(B)は、
図2に示す遠隔操縦装置の自重補償部を模式的に示す構成図である。
【
図6】
図6は、
図3に示す操作部を前後方向に傾けた状態を示す図面であり、(A)は前方向に傾けた状態の斜視図、(B)は後方向に傾けた状態の斜視図である。
【
図7】
図7は、
図3に示す操作部を左右方向に傾けた状態を示す図面であり、(A)は左方向に傾けた状態の斜視図、(B)は右方向に傾けた状態の斜視図である。
【
図8】
図8は、
図3に示す操作部を水平方向に回動させた状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態では、片手で操作部30を操作する遠隔操縦装置1を例に説明する。また、以下の説明では、遠隔操縦装置1で多関節型ロボット(図示略)を遠隔操縦する場合を例に説明する。遠隔操縦装置1と多関節型ロボット(以下、単に「ロボット」という)とは、バイラテラル方式によって力覚制御(バイラテラル制御)されている。バイラテラル制御は、公知の方式を利用することができるため、詳細な説明は省略する。また、この実施形態では、操作部30に力覚フィードバックを作用させるアクチュエータとしてモータ(例えば、サーボモータ)を例に説明する。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における前後左右方向の概念は、
図1に示す前後左右方向の概念と一致するものとする。
【0015】
(遠隔操縦装置の全体構成)
図1は、一実施形態に係る遠隔操縦装置1を示す斜視図である。
図2は、
図1に示す遠隔操縦装置1の構成を示す側面図である。以下の実施形態では、モータの動力を、ベルトを用いて伝達する例を説明する。モータの動力伝達は、ベルト以外の構成を採用できる。
【0016】
この実施形態の遠隔操縦装置1は、架台70の上部にベース部10が固定されている。ベース部10の上部には、支持リンク11が設けられている。支持リンク11は、ベース部10に対して縦方向の旋回軸J1の周りで旋回可能となっている。支持リンク11の上部には、第1アーム12の基部が支持されている。第1アーム12は、支持リンク11に設けられた横方向の第1揺動軸J2の周りで揺動可能となっている。第1アーム12の先端部には、第2アーム13が設けられている。第2アーム13は、第1アーム12に設けられた横方向の第2揺動軸J3の周りで揺動可能となっている。第2アーム13の先端部には、水平方向に2つの駆動軸J4が同軸状に設けられている。それぞれの駆動軸J4には、2つの回転体たる第1プーリ20と第2プーリ21とがそれぞれ設けられている。第1プーリ20及び第2プーリ21の部分に、操作部30が備えられている。第1プーリ20、第2プーリ21及び操作部30の詳細は、後述する。
【0017】
また、第1アーム12は、平行に配置された2つのリンク部材たる接続リンク15を有しており、2つの接続リンク15の基部側は、連結リンク14で接続されている。連結リンク14は、下方の接続リンク15と第1揺動軸J2の部分で回動自在に接続され、上方の接続リンク15と第3揺動軸J5の部分で回転自在に接続されている。2つの接続リンク15の先端部は、第2アーム13の第2揺動軸J3と、この第2揺動軸J3と所定間隔で設けられた第4揺動軸J6に接続されている。第1アーム12は、これら第1揺動軸J2と第2揺動軸J3、及び第3揺動軸J5と第4揺動軸J6とによって接続された2つの接続リンク15と、連結リンク14及び第2アーム13の一部により、平行リンク機構に形成されている。
【0018】
そして、後述するように、操作部30に対して、ピッチ軸L1の周りの力覚フィードバックを作用させる第1モータ22と、ロール軸L2の周りの力覚フィードバックを作用させる第2モータ23とが、第1アーム12の基部側である接続リンク15の基部側に配置されている。2つの第1モータ22及び第2モータ23を第1アーム12の基部側に配置することで、操作部30に配置する場合と比較して操作部30(後述する球面パラレルリンク31を含む)側の重量を低減し、操作部30を操作するときの慣性モーメントを低減させて、操作部30の操作性を向上させている。
【0019】
第4揺動軸J6には、中間プーリ24が設けられている。中間プーリ24は、第4揺動軸J6の軸方向に4本のベルトを掛ける構成となっている。そして、中間プーリ24と第1モータ22と第2モータ23のプーリ(図示略)との間が、2本の第1伝達ベルト25でそれぞれ接続されている。また、中間プーリ24と駆動軸J4に並設された第1プーリ20及び第2プーリ21との間が、2本の第2伝達ベルト26でそれぞれ接続されている。これらの伝達ベルト25,26には、歯付ベルトを用いることができる。歯付ベルトを用いることで、2軸間の回転位相を正確に保つことができる。第1モータ22は、操作部30を操作したときのピッチ軸L1(
図3)の周りの回転角の信号を出力するセンサを有している。また、第2モータ23は、操作部30を操作したときのロール軸L2(
図3)の周りの回転角の信号を出力するセンサを有している。センサとしては、エンコーダを用いることができる。
【0020】
また、第1アーム12の基部を支持する第1揺動軸J2の部分には、第4モータ29が備えられている。第4モータ29は、第1アーム12の操作に応じて操作部30に力覚フィードバックを作用させるとともに、第1アーム12の揺動角度の信号を出力するセンサを有している。センサとしては、エンコーダを用いることができる。
【0021】
(操作部の部分の構成)
図3は、
図1に示す遠隔操縦装置1の操作部30の部分を、
図1と反対方向から見た拡大斜視図である。図示する操作部30は、操作部30に対して外力が作用していない状態を示している。
図4は、
図3に示す操作部30の部分の平面図である。これらの図に基づいて、第2アーム13の先端部に備えられた操作部30の部分の構成を説明する。
【0022】
第2アーム13の先端部には、水平方向に2つの駆動軸J4が備えられ、それぞれの駆動軸J4に第1プーリ20と第2プーリ21とがそれぞれ独立して回転自在に支持されている。第1プーリ20及び第2プーリ21の近傍には、テンションローラ27が設けられ、第2伝達ベルト26の張力が保たれている。
【0023】
そして、この実施形態では、第2プーリ21の側方にリンク機構としての球面パラレルリンク31が設けられている。リンク機構は、球面パラレルリンク31以外の構成でもよく、操作部30を、第2アーム13に対して中心点Pを通る直交する3軸の各軸周りで回転可能とする構成であればよい。球面パラレルリンク31の構成である第1リンク部材32及び第2リンク部材33の基部は、上記第1プーリ20及び第2プーリ21にそれぞれ固定されている。一方、駆動軸J4と直行する回動軸J9の軸線上に、球面パラレルリンク31を構成する第1ブラケット36と第2ブラケット37とが設けられており、第1リンク部材32の先端部は、第1ブラケット36の第1支持部34と回転対偶で接続されている。また、第2リンク部材33の先端部は、第2ブラケット37の第2支持部35と回転対偶で接続されている。この球面パラレルリンク31は、操作部30を、第2アーム13に対して球面パラレルリンク31の中心点Pを通る直交する3軸(ピッチ軸L1、ロール軸L2、ヨー軸L3)の各軸周りで回転可能としている。この球面パラレルリンク31は、2つの駆動軸J4の軸線上に中心点Pが位置するように第2プーリ21の側方に設けられている。
【0024】
図4に示すように、この実施形態の球面パラレルリンク31は、円弧状に形成されたそれぞれの第1リンク部材32と第2リンク部材33の曲率中心が駆動軸J4の軸線上における中心点Pで一致している。中心点Pを中心に回転する第1リンク部材32と第2リンク部材33は、先端にそれぞれ回転対偶で接続された第1支持部34と第2支持部35との回動軸J7,J8も中心点Pで一致している。そして、第1リンク部材32の基部が第1プーリ20の側面に固定され、第2リンク部材33の基端が第2プーリ21の側面に固定されている。これにより、球面パラレルリンク31の第1リンク部材32と第2リンク部材33は、中心点Pを中心として回動するようになっている。
【0025】
この球面パラレルリンク31の中心点Pを通る回動軸J9の軸線上において、第2ブラケット37に操作部30が取り付けられている。操作部30は、第2ブラケット37から下方に延びる回動部38と、この回動部38から駆動軸L4の軸線と交差する後方に向けて湾曲して延びるオフセットアーム39と、このオフセットアーム39の端部に備えられたグリップ40とを有している。このように、操作部30のグリップ40が、第2プーリ21の側方から回動軸J9と交差する方向に延びるように、オフセットアーム39の基部が球面パラレルリンク31の第2ブラケット37に取り付けられている。
【0026】
第1ブラケット36の上面には、操作部30に対してヨー軸L3の周りの力覚フィードバックを作用させる第3モータ28が設けられている。第3モータ28は、グリップ40を水平方向に回転させたときの回転角の信号(回動部38の回動角度)を出力するセンサを有している。
【0027】
このような操作部30によれば、2つのプーリ20,21に第1リンク部材32と第2リンク部材33とがそれぞれ固定された球面パラレルリンク31により、図示する矢印のように前後左右方向にグリップ40を移動させることで、後述するように2つのプーリ20,21を同一方向又は反対方向に回転させることができる。また、グリップ40を移動させることで、第2アーム13は駆動軸J4と第2揺動軸J3の部分で角度を変化させることができ、第1アーム12は第1揺動軸J2の部分で揺動角度を変化させることができる。さらに、グリップ40を移動させることで、第2アーム13及び第1アーム12とともに支持リンク11を旋回軸J1の周りで旋回させることができる。
【0028】
この遠隔操縦装置1によれば、操作部30を操作(傾倒、回動を含む)させた時のピッチ軸L1、ロール軸L2、ヨー軸L3のそれぞれの軸周りの回転角の変化量は、第1モータ22、第2モータ23及び第3モータ28によって検出される。操作部30のグリップ40を操作することで得られる電気信号は、制御装置60(
図1,2)を介してバイラテラル制御に応じた電気信号としてロボットの対応部分の動作部に出力される。一方、ロボットの動作部が受ける外力によって得られる電気信号が、バイラテラル制御に応じた電気信号として操作部30に力覚フィードバックを与える各モータ22,23,28に出力される。制御装置60は、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ及びI/Oインターフェース等を有する。制御装置60は、入力された電気信号からバイラテラル制御に応じた電気信号を出力する。出力される電信号は、入力された電気信号に対してバイラテラル制御に応じた信号となるように、不揮発性メモリに保存されたプログラムに基づいてプロセッサが揮発性メモリを用いて演算処理することで得られる。
【0029】
しかも、この実施形態の遠隔操縦装置1によれば、操作部30に対してピッチ軸L1の周りの力覚フィードバックを作用させる第1モータ22と、ロール軸L2の周りの力覚フィードバックを作用させる第2モータ23とが第1アーム12の基部側に備えられている。これにより、重量物である第1モータ22及び第2モータ23を、操作部30から離れた第1アーム12の基部側に配置して操作部30側の重量を軽減し、操作部30の操縦性向上を図ることができる。
【0030】
その上、この実施形態の遠隔操縦装置1によれば、第2アーム13の先端部分に備えられる操作部30を、第2アーム13の延びる方向の先端方向ではなく側方に備えさせた球面パラレルリンク31で支持することにより、第2アーム13の先端部からグリップ40までの距離を短縮し、操作部30の部分をコンパクトに形成しつつ、操作部30の大きな動作範囲を確保することができる。すなわち、この実施形態の遠隔操縦装置1によれば、操作部30を第2プーリ21の側方に設けた球面パラレルリンク31で支持し、第1プーリ20及び第2プーリ21からグリップ40が所定距離離れるようにオフセットしている。これにより、グリップ40の周辺の構成をコンパクトにし、ロボットの手首部を操作するヨー軸L3の周りの動作を、右方向に約180度、左方向に約90度の大きな動作範囲として操作性を良くすることができる。
【0031】
なお、この実施形態の操作部30は、片手で操縦するようにグリップ40が設けられているが、両手で操縦するように構成されたものでもよく、操作部30の形態はこの実施形態に限定されない。
【0032】
(自重補償部の構成)
図5(A)、(B)は、
図2に示す遠隔操縦装置1の自重補償部50を模式的に示す構成図である。自重補償部50は、重量バランスを図るための構成をいう。上記した
図2に基づいて自重補償部50の全体構成を説明し、
図5(A)、(B)に基づいて具体的な説明をする。なお、
図5(A)と
図5(B)では、各自重補償部の構成のみを示している。
【0033】
図2に示すように、この実施形態の遠隔操縦装置1には、架台70に沿って上下方向に延びるように自重補償部50が備えられている。自重補償部50は、支持リンク11に対して第1アーム12の延びる方向と反対方向に備えられている。自重補償部50は、支持リンク11に設けられた一対のフレーム材51と、一対のフレーム材51の間に設けられたバネ部材の第1コイルバネ52と第2コイルバネ53とを有している。フレーム材51は、支持リンク11に上端部が固定され、架台70に沿って下方へ延びる一対の板材である。第1コイルバネ52及び第2コイルバネ53は、下端部がフレーム材51の間に固定されたバネ支持軸54に支持され、上端部には第1ワイヤ55と第2ワイヤ56がそれぞれ接続されている。第1ワイヤ55と第2ワイヤ56は、フレーム材51の上部に設けられた2つの第1ローラ57にそれぞれ掛けられた後、端部は第1アーム12の基部方向へ延びている。
【0034】
図5(A)に示すように、第1コイルバネ52の上端部に接続された第1ワイヤ55は、第1ローラ57に掛けられた後、支持リンク11の後方へと延びている。そして、支持リンク11の後部に設けられた第2ローラ58に掛けられて前方へと延び、連結リンク14の前部に設けられた第1接続部材16に接続されている。第1コイルバネ52及び第1ワイヤ55は、二点鎖線で示すように、第1アーム12に対して第2アーム13が傾いた場合など、第1揺動軸J2の周りに作用する矢印R1の方向の自重を、第1コイルバネ52のバネ力によって補償している。
【0035】
図5(B)に示すように、第2コイルバネ53の上端部に接続された第2ワイヤ56は、第1ローラ57に掛けられた後、第1アーム12と一体的に揺動するように第1揺動軸J2を中心に前方に向けて設けられた第2接続部材17に接続されている。第2コイルバネ53及び第2ワイヤ56は、二点鎖線で示すように、第1アーム12と第2アーム13が傾いた場合など、第1揺動軸J2の周りに作用する矢印R2の方向の自重を、第2コイルバネ53のバネ力によって補償している。自重補償部50は、第1コイルバネ52及び第2コイルバネ53による自重補償が常に働いた状態となっており、第1アーム12と第2アーム13とのそれぞれの傾きに応じて適切に自重補償している。
【0036】
この自重補償部50では、第1コイルバネ52と第2コイルバネ53と架台70に沿って延びるように配置し、それぞれのコイルバネ52,53のバネ力を、それぞれの重量と第1揺動軸J2からの距離に応じた力としている。
【0037】
このような自重補償部50により、操作部30に外力が作用しない状態で、第1アーム12と第2アーム13を
図2に示す状態で保つことができる。また、このような自重補償部50を第1アーム12及び第2アーム13の延びる方向と反対側で架台70に沿って上下方向に延びるように配置しているため、旋回半径ならびに慣性モーメントを小さくすることができ、操作部30のグリップ40を軽快に操作することができる。
【0038】
この実施形態では、自重補償部50においてアームの自重を補償する構成としてコイルバネを用いた例を説明したが、自重を補償する構成は流体圧ダンパなどを用いることができる。
【0039】
(遠隔操縦装置による操縦例)
図6は、
図3に示す操作部30を前後方向に傾けた状態を示す図面であり、(A)は前方向に傾けた状態の斜視図、(B)は後方向に傾けた状態の斜視図である。
図7は、
図3に示す操作部30を左右方向に傾けた状態を示す図面であり、(A)は左方向に傾けた状態の斜視図、(B)は右方向に傾けた状態の斜視図である。
図8は、
図3に示す操作部30を水平方向に回動させた状態を示す平面図である。以下の例では、図示しないロボットの手首部を動作させた場合を例に説明する。
【0040】
図6(A)に示すように、操作部30のグリップ40を前方向に傾けると、球面パラレルリンク31の第1ブラケット36及び第2ブラケット37とともに第1プーリ20及び第2プーリ21の後部が同一角度で下向きに回動させられる。これにより、遠隔操縦するロボットの手首部を、前部が上向きに回動するように傾けることができる。
【0041】
一方、
図6(B)に示すように、操作部30のグリップ40を後方向に傾けると、球面パラレルリンク31の第1ブラケット36及び第2ブラケット37とともに第1プーリ20及び第2プーリ21の後部が同一角度で上向きに回動させられる。これにより、遠隔操縦するロボットの手首部を、前部が下向きに回動するように傾けることができる。
【0042】
操作部30のグリップ40を前後方向に回動させる操作は、操作部30が球面パラレルリンク31によって第2プーリ21の側方に設けられているため、第2プーリ21、第1プーリ20などに当接することなく大きな回動角度で操作することができる。よって、ロボットの手首部も前部を上下方向に大きく動作させることができる。
【0043】
また、この動作によってロボットの手首部が受ける力は、接続リンク15の基部側に設けられた第1モータ22と第2モータ23とによって、伝達ベルト25,26と中間プーリ24を介して第1プーリ20と第2プーリ21とに同一方向の力として力覚フィードバックされる。この力覚フィードバックは、第1プーリ20と第2プーリ21に連結されている球面パラレルリンク31を介して操作部30に伝えられる。
【0044】
図7(A)に示すように、操作部30のグリップ40を左方向に傾けると、球面パラレルリンク31の
第2リンク部材33と
第2支持部35との回動軸J8の部分が上方へ動き、
第2リンク部材33は基部が上方向に移動して第2プーリ21の後部を上向きに回動させる。一方、球面パラレルリンク31の
第1リンク部材32と
第1支持部34との回動軸J7(
図4)の部分は下方へ動き、
第1リンク部材32は基部が下方向に移動して第1プーリ20の後部を下向きに回動させる。これにより、遠隔操縦するロボットの手首部を左に傾けることができる。この動作によってロボットの手首部が受ける力は、接続リンク15の基部側(第1アーム12の基部側)に備えられた第1モータ22と第2モータ23とによって、伝達ベルト25,26と中間プーリ24を介して第1プーリ20と第2プーリ21とに反力方向の力として力覚フィードバックされる。この力覚フィードバックは、第1プーリ20と第2プーリ21に連結されている球面パラレルリンク31を介して操作部30に伝えられる。
【0045】
一方、
図7(B)に示すように、操作部30のグリップ40を右方向に傾けると、球面パラレルリンク31の
第2リンク部材33と
第2支持部35との回動軸J8の部分が下方へ動き、
第2リンク部材33は基部が下方向に移動して第2プーリ21の後部を下向きに回動させる。一方、球面パラレルリンク31の
第1リンク部材32と
第1支持部34との回動軸J7(
図4)の部分は上方へ動き、
第1リンク部材32は基部が上方向に移動して第1プーリ20の後部を上向きに回動させる。これにより、遠隔操縦するロボットの手首部を右に傾けることができる。この動作によってロボットの手首部が受ける力は、接続リンク15の基部側(第1アーム12の基部側)に設けられた第1モータ22と第2モータ23とによって第1プーリ20と第2プーリ21とに反力方向の力として力覚フィードバックされる。この力覚フィードバックは、第1プーリ20と第2プーリ21に連結されている球面パラレルリンク31を介して操作部30に伝えられる。
【0046】
図8に示すように、操作部30のグリップ40を右方向へ水平に回動させると、回動軸J9の軸線上に設けられた回動部38(
図3)を中心に操作部30を右方向に回動させることができる。また、操作部30のグリップ40を左方向へ水平に回動させると、回動軸J9の軸線上に設けられた回動部38(
図3)を中心に操作部30を左方向に回動させることができる。グリップ40の右方向への回動は、約180度の大きな範囲にできる。グリップ40の左方向への回動は、操作部30のグリップ40を球面パラレルリンク31の中心点Pから所定距離でオフセットしているため、プーリ20,21に当接することなく約90度の大きな範囲にできる。操作部30のグリップ40を水平方向に回動させるときには、第1アーム12及び第2アーム13の位置と角度を保った状態で、操作部30のみを回動させることができる。これにより、ロボットの手首部を水平方向に回動させることが適切にできる。この動作によってロボットの手首部が受ける力は、球面パラレルリンク31の第1ブラケット36に設けられた第3モータ28によって、操作部30に対して反力方向の力として力覚フィードバックされる。
【0047】
しかも、この実施形態では、
図2に示すように、操作部30に対して、ピッチ軸L1の方向とロール軸L2の方向とにおける力覚フィードバックを作用させる第1モータ22と第2モータ23とが、第1アーム12の基部側(接続リンク15の基部側)に備えられている。よって、操作部30の部分における重量増加を抑えるとともに、第1アーム12の基部側を支点にして揺動する第1アーム12及び第2アーム13の操作部30側における重量を軽減できる。その上、自重補償部50によって、第1アーム12と第2アーム13を所定角度に保つことができるので、操作部30の状態を保つことができる。よって、操作部30のグリップ40を持って操縦する負担を軽減することができ、長時間の操作でも作業者の負担を軽減することができる。
【0048】
上記した実施形態では、操作部30に力覚フィードバックを作用させるアクチュエータがモータ22,23,28の例を説明したが、アクチュエータはモータ22,23,28以外の構成でもよく、上記実施形態に限定されるものではない。
【0049】
(遠隔操縦装置の用途など)
上記した遠隔操縦装置1は、例えば、ノロ掻き作業を行う多関節型ロボットや、土砂を救う土木機械などを遠隔操縦することができる。ノロ掻き作業は、鋳造製品を製造する過程において、金属材料を溶かした溶湯表面からノロ(スラグ、酸化物などの不純物)を取り出して除去する作業であるため、高温での重労働になるため、ロボットによる作業が考えられている。上記した遠隔操縦装置1によれば、このようなノロ掻き作業も、ロボットから離れた場所で操作部30を大きな動作範囲で操作して、ロボットでノロを掻き上げる作業などを遠隔操縦できる。しかも、操作部30の周辺の構成がコンパクトであるため、長時間の作業も適切に行うことができる。
【0050】
また、上記した遠隔操縦装置1は、ショベルなどの土木機械において作業者が機械を直接操作できない場合などでも用いることができ、操作部30を大きな動作範囲で操作して、土砂などを掻き上げる作業などを遠隔操縦できる。なお、遠隔操縦装置1の用途は、これらに限定されるものではない。
【0051】
さらに、上記した実施形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲で種々の構成を変更することは可能であり、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。
【0052】
また、前記リンク機構は、球面パラレルリンクで構成されていてもよい。このように構成すれば、操作部を、中心点を通るピッチ軸、ロール軸及びヨー軸の3軸周りで回転可能とすることが容易にできる。
【0053】
また、前記球面パラレルリンクは、前記中心点を中心に回転する第1リンク部材及び第2リンク部材と、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材の先端にそれぞれ回転対偶で接続される第1支持部及び第2支持部がそれぞれ設けられた前記ブラケットと、を有し、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材の基端は、2つの前記回転体のそれぞれに固定されていてもよい。このように構成すれば、2つの回転体にそれぞれ固定された第1リンク部材及び第2リンク部材を有する球面パラレルリンクにより、操作部の操作で2つの回転体を同一方向又は反対方向に回転させることが適切にできる。
【0054】
また、前記第1アームは、前記ベース部に旋回軸周りで旋回可能に備えられた支持リンクに支持されており、前記第2アームは、前記第1アームの先端部に、前記駆動軸と平行に配置された揺動軸で接続されていてもよい。このように構成すれば、駆動軸と平行に配置された揺動軸により、操作部の操作で第1アームに対して第2アームを揺動させることが適切にできる。
【0055】
また、前記第1アームは、平行に配置された2つのリンク部材を有し、前記操作部にピッチ軸周りとロール軸周りとヨー軸周りとにおけるそれぞれの力覚フィードバックを作用させるアクチュエータが備えられ、前記ピッチ軸周りと前記ロール軸周りの前記力覚フィードバックを前記回転体を介して前記操作部に作用させるそれぞれの前記アクチュエータは、前記第1アームの基部側に備えられていてもよい。このように構成すれば、第1アームの基部側に重量物であるアクチュエータを配置して、第1アームの先端側と第2アームの部分及び操作部における重量を軽減することができ、操作部の操作性向上を図ることができる。
【0056】
また、前記回転体は、プーリで構成され、前記第1アームの先端部に中間プーリが備えられ、前記アクチュエータと前記中間プーリの間と、前記中間プーリと前記プーリとの間は伝達ベルトで接続されていてもよい。このように構成すれば、第1アームの基部側に備えられたアクチュエータから操作部にロール軸周りとピッチ軸周りの力覚フィードバックを伝える構成をプーリとベルトを使った簡単な構成にできる。よって、遠隔操縦装置の構成簡略化とコスト削減を図ることができる。
【0057】
また、前記ヨー軸周りの前記力覚フィードバックを与える前記アクチュエータは、前記リンク機構に備えられていてもよい。このように構成すれば、操作部にヨー軸周りの力覚フィードバックを作用させるアクチュエータを、リンク機構に備えさせて適切に作用させることができる。
【0058】
また、前記ベース部を固定する架台を備え、前記架台に沿って、前記第1アーム及び前記第2アームの自重を補償する自重補償部が備えられていてもよい。このように構成すれば、ベース部から延びる第1アームの自重と第2アームの自重を補償する自重補償部を、架台に沿った小さな旋回半径とすることができ、慣性モーメントを小さくして操作部の操作性を向上させることができる。
【0059】
また、前記自重補償部は、前記架台に沿って延びるように配置されたバネ部材を有していてもよい。このように構成すれば、第1アーム及び第2アームの自重補償を、簡単な構造のバネ部材によって適切に行うことができる。
【符号の説明】
【0060】
1 遠隔操縦装置
11 支持リンク
12 第1アーム
13 第2アーム
14 連結リンク
15 接続リンク(リンク部材)
20 第1プーリ(回転体)
21 第2プーリ(回転体)
22 第1モータ(アクチュエータ)
23 第2モータ(アクチュエータ)
24 中間プーリ
25 第1伝達ベルト
26 第2伝達ベルト
28 第3モータ(アクチュエータ)
30 操作部
31 球面パラレルリンク(リンク機構)
32 第1リンク部材
33 第2リンク部材
34 第1支持部材
35 第2支持部材
36 第1ブラケット
37 第2ブラケット
39 オフセットアーム
40 グリップ
50 自重補償部
52 第1コイルバネ
53 第2コイルバネ
55 第1ワイヤ
56 第2ワイヤ
60 制御装置
70 架台
J1 旋回軸
J2 第1揺動軸
J3 第2揺動軸
J4 駆動軸
J5 第3揺動軸
J6 第4揺動軸
J7 回動軸
J8 回動軸
J9 回動軸
L1 ピッチ軸
L2 ロール軸
L3 ヨー軸
P 中心点