(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】端末及び基地局
(51)【国際特許分類】
H04W 8/24 20090101AFI20240116BHJP
H04W 24/02 20090101ALI20240116BHJP
【FI】
H04W8/24
H04W24/02
(21)【出願番号】P 2020033289
(22)【出願日】2020-02-28
【審査請求日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】201910413603.7
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100158528
【氏名又は名称】守屋 芳隆
(74)【代理人】
【識別番号】100137903
【氏名又は名称】菅野 亨
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジン
(72)【発明者】
【氏名】リー アンシン
(72)【発明者】
【氏名】チェン ラン
(72)【発明者】
【氏名】ワン シン
(72)【発明者】
【氏名】ホウ シャオリン
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/119743(WO,A1)
【文献】特表2020-503791(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力の少なくとも一つの端
末のニューラルネットワーク能力情報を取得する処理部と、
基地局に前記端
末のニューラルネットワーク能力情報を送信する送信部と
、
前記基地局からの端末ネットワーク設定情報を受信する受信部と、
を
含み、
前記端末ネットワーク設定情報は、前記端末のニューラルネットワークの設定を指示する、端末。
【請求項2】
前記端
末のニューラルネットワーク能力情報が、前記端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力のうち複数の能力の情報を含む場合、前記端
末のニューラルネットワーク能力情報は、前記複数の能力をそれぞれ指示する情報である、請求項1記載の端末。
【請求項3】
前記端
末のニューラルネットワーク能力情報が、前記端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力のうち複数の能力の情報を含む場合、前記端
末のニューラルネットワーク能力情報は、前記複数の能力を連合して指示する情報である、請求項1記載の端末。
【請求項4】
ネットワーク能力表を記憶する記憶部をさらに含み、
前記ネットワーク能力表は、計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力の少なくとも一つに関する表である、請求項1~3のいずれか一項記載の端末。
【請求項5】
前記受信部は、さらに、前記基地局の能力取得要求を受
信し、
前記送信部は、前記能力取得要求に基づいて前記端
末のニューラルネットワーク能力情報を基地局に送信する、請求項1~3のいずれか一項記載の端末。
【請求項6】
前記端末ネットワーク設定情報は、前記端末のニューラルネットワークのネットワークレイヤ数、各レイヤのノード数、接続関係、活性化関数、ネットワーク係数の少なくとも一つに関する情報を含む、請求項
1記載の端末。
【請求項7】
端末からの端
末のニューラルネットワーク能力情報を受信する受信部と、
前記端
末のニューラルネットワーク能力情報に基づいて前記端末の端末ネットワーク設定情報を決定する処理部と、
前記端末に前記端末ネットワーク設定情報を送信する送信部と、
を
含み、
前記端末ネットワーク設定情報は、前記端末のニューラルネットワークの設定を指示する、基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信の分野に関し、より詳細には、無線通信の分野における端末及び基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
技術の発展に伴い、人工知能(AI)の技術は、様々な分野で使用される。近い将来、無線通信システムにおいても、ユーザにより効率的にサービスを提供するためにAI機能を持つ基地局や移動局を提案することが予想される。
【0003】
つまり、将来的には、各セルに従来の端末とAI機能対応の端末の両方が存在する可能性があり、AI機能対応の端末についても、端末によりAI機能に対応する具体的な能力が異なる可能性がある。端末と同じように、通信システムにおいて、従来の基地局とAI機能対応の基地局の両方が存在する可能性があり、AI機能対応の基地局についても、基地局によりAI機能に対応する具体的な能力が異なる可能性がある。
【0004】
そこで、各端末又は基地局が必ずしもAI機能に対応することなく、かつAI機能に対応する端末又は基地局の具体的な能力も異なることがある。また、端末と基地局にとって、通信相手がAI機能に対応するか、又はその具体的な能力が知られるものではない。このような場合、基地局又は端末が予め設定されたAI機能を用いて基地局と端末との間の通信を補助すると、当該AIで補助する通信方法は、AI機能非対応又は特定な能力を有しない通信相手に適用できない。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一態様によれば、端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力の少なくとも一つの端末ネットワーク能力情報を取得する処理部と、基地局に前記端末ネットワーク能力情報を送信する送信部とを含む端末を提供する。
【0006】
本開示の一実施形態によれば、上記端末では、前記端末ネットワーク能力情報が、前記端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力のうち複数の能力の情報を含む場合、前記端末ネットワーク能力情報は、前記複数の能力をそれぞれ指示する情報である。
【0007】
本開示の一実施形態によれば、上記端末では、前記端末ネットワーク能力情報が、前記端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力のうち複数の能力の情報を含む場合、前記端末ネットワーク能力情報は、前記複数の能力を連合して指示する情報である。
【0008】
本開示の一実施形態によれば、上記端末は、ネットワーク能力表を記憶する記憶部をさらに含み、前記ネットワーク能力表は、計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力の少なくとも一つに関する表であってもよい。
【0009】
本開示の一実施形態によれば、上記端末は、前記基地局の能力取得要求を受信する受信部をさらに含み、前記送信部は、前記能力取得要求に基づいて前記端末ネットワーク能力情報を基地局に送信してもよい。
【0010】
本開示の一実施形態によれば、上記端末は、前記基地局からの端末ネットワーク設定情報を受信する受信部をさらに含み、前記端末ネットワーク設定情報は、前記端末のニューラルネットワークの設定を指示してもよい。
【0011】
本開示の一実施形態によれば、前記端末ネットワーク設定情報は、前記端末のニューラルネットワークのネットワークレイヤ数、各レイヤのノード数、接続関係、活性化関数、ネットワーク係数の少なくとも一つに関する情報を含む。
【0012】
本開示の別の態様によれば、基地局から前記基地局のニューラルネットワークの設定を指示する基地局ネットワーク設定情報を受信する受信部と、前記基地局ネットワーク設定情報に基づいて前記基地局のニューラルネットワークの設定を決定する処理部とを含む端末を提供する。
【0013】
本開示の一実施形態によれば、前記基地局の処理部は、さらに、前記基地局ネットワーク設定情報に基づいて前記端末のニューラルネットワークの設定を決定する。
【0014】
本開示の別の態様によれば、端末から端末ネットワーク能力情報を受信する受信部と、前記端末ネットワーク能力情報に基づいて前記端末の端末ネットワーク設定情報を決定する処理部と、前記端末に前記端末ネットワーク設定情報を送信する送信部とを含む基地局を提供する。
【0015】
本開示の一実施形態によれば、前記基地局の処理部は、さらに、前記基地局が所在するセルの環境と前記端末の位置の少なくとも一つに基づいて前記端末ネットワーク設定情報を決定する。
【0016】
本開示の一実施形態によれば、前記基地局の処理部は、さらに、前記端末ネットワーク設定情報に基づいて、前記基地局のニューラルネットワークの設定を決定する。
【0017】
本開示の一実施形態によれば、前記基地局の処理部は、さらに、前記端末ネットワーク設定情報に基づいて、前記端末のフィードバックリソース情報と変調符号化方式情報の少なくとも一つを決定し、前記送信部は、さらに、決定されたフィードバックリソース情報と符号化方式情報の少なくとも一つを送信する。
【0018】
本開示の別の態様によれば、基地局のニューラルネットワークの設定を指示する前記基地局の基地局ネットワーク設定情報を取得する処理部と、前記端末に前記基地局ネットワーク設定情報を送信する送信部とを含む基地局を提供する。
【0019】
本開示の別の態様によれば、端末により実行される送信方法であって、前記端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力の少なくとも一つの端末ネットワーク能力情報を取得することと、基地局に前記端末ネットワーク能力情報を送信することとを含む、送信方法を提供する。
【0020】
本開示の一実施形態によれば、上記送信方法では、前記端末ネットワーク能力情報が、前記端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力のうち複数の能力の情報を含む場合、前記端末ネットワーク能力情報は、前記複数の能力をそれぞれ指示する情報である。
【0021】
本開示の一実施形態によれば、上記送信方法では、前記端末ネットワーク能力情報が、前記端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力のうち複数の能力の情報を含む場合、前記端末ネットワーク能力情報は、前記複数の能力を連合して指示する情報である。
【0022】
本開示の一実施形態によれば、上記送信方法は、ネットワーク能力表を記憶することをさらに含み、前記ネットワーク能力表は、計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力の少なくとも一つに関する表である。
【0023】
本開示の一実施形態によれば、上記送信方法は、前記基地局の能力取得要求を受信することをさらに含み、前記能力取得要求に基づいて前記端末ネットワーク能力情報を基地局に送信する。
【0024】
本開示の一実施形態によれば、上記送信方法は、前記基地局からの端末ネットワーク設定情報を受信することをさらに含み、前記端末ネットワーク設定情報は、前記端末のニューラルネットワークの設定を指示する。
【0025】
本開示の一実施形態によれば、前記端末ネットワーク設定情報は、前記端末のニューラルネットワークのネットワークレイヤ数、各レイヤのノード数、接続関係、活性化関数、ネットワーク係数の少なくとも一つに関する情報を含む。
【0026】
本開示の別の態様によれば、端末により実行される送信方法であって、基地局から前記基地局のニューラルネットワークの設定を指示する基地局ネットワーク設定情報を受信することと、前記基地局ネットワーク設定情報に基づいて前記基地局のニューラルネットワークの設定を決定することとを含む、送信方法を提供する。
【0027】
本開示の一実施形態によれば、前記端末により実行される送信方法は、前記基地局ネットワーク設定情報に基づいて前記端末のニューラルネットワークの設定を決定することをさらに含む。
【0028】
本開示の別の態様によれば、基地局により実行される受信方法であって、端末から端末ネットワーク能力情報を受信することと、前記端末ネットワーク能力情報に基づいて前記端末の端末ネットワーク設定情報を決定することと、前記端末に前記端末ネットワーク設定情報を送信することとを含む、受信方法を提供する。
【0029】
本開示の一実施形態によれば、前記受信方法は、前記基地局が所在するセルの環境と前記端末の位置の少なくとも一つに基づいて前記端末ネットワーク設定情報を決定することをさらに含む。
【0030】
本開示の一実施形態によれば、前記受信方法は、前記端末ネットワーク設定情報に基づいて、前記基地局のニューラルネットワークの設定を決定することをさらに含む。
【0031】
本開示の一実施形態によれば、前記受信方法は、前記端末ネットワーク設定情報に基づいて、前記端末のフィードバックリソース情報と変調符号化方式情報の少なくとも一つを決定することと、決定されたフィードバックリソース情報と符号化方式情報の少なくとも一つを送信することとをさらに含む。
【0032】
本開示の別の態様によれば、基地局により実行される送信方法であって、前記基地局のニューラルネットワークの設定を指示する前記基地局の基地局ネットワーク設定情報を取得することと、端末に前記基地局ネットワーク設定情報を送信することとを含む、送信方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
添付図面を参照して本開示の実施形態をより詳細に説明することにより、本開示の上記及び他の目的、特徴、及び利点がより明らかになる。図面は、本開示の実施形態のさらなる理解を提供し、明細書の一部を構成し、本開示の実施形態と共に本開示を説明するが、本開示を限定するものではない。図面において、同じ符号は一般に同じ要素又はステップを表す。
【0034】
【
図1】本開示の実施形態を適用する無線通信システムの概略図である。
【
図2】本開示の一実施形態による端末の概略構造図である。
【
図3】本開示の一実施形態による基地局の概略構造図である。
【
図4】本開示の別の実施形態による端末の概略構造図である。
【
図5】本開示の別の実施形態による基地局の概略構造図である。
【
図6】本開示の一実施形態による送信方法のフローチャートである。
【
図7】本開示の一実施形態による受信方法のフローチャートである。
【
図8】本開示の別の実施形態による送信方法のフローチャートである。
【
図9】本開示の別の実施形態による受信方法のフローチャートである。
【
図10】本開示の実施形態による装置のハードウェア構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本開示の目的、技術案、及び利点をより明らかにするために、本開示による例示的な実施形態を、添付の図面を参照して以下で詳細に説明する。図面において、同じ符号は全体を通して同じ要素を表す。なお、ここで記載される実施形態は単に例示的なものであり、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解する。また、ここで記載される端末は、ユーザ端末(User Equipment、UE)、移動端末(移動局とも呼ばれる)、又は固定端末のような様々な種類の端末を含んでもよいが、便利のため、以下で端末とUEが互いに言い換えることがある。また、本発明の実施形態では、ニューラルネットワークはAI機能モジュールに用いられる人工ニューラルネットワークである。簡潔にするため、以下の説明ではニューラルネットワークと呼ばれることもある。
【0036】
まず、
図1を参照して、本開示の実施形態を適用可能な無線通信システムについて説明する。当該無線通信システムは、5Gシステムであってもよく、ロングタームエボリューション(LTE)システム又はLTE-A(アドバンスト)システムのような任意の他の種類の無線通信システムであってもよい。以下、5Gシステムを例として本開示の実施形態を説明するが、以下の説明は他の種類の無線通信システムにも適用できることを認識される。
【0037】
図1に示すように、無線通信システム100は、基地局110、120及び130を含んでもよい。基地局110が所在するセルにおいて、端末111、112及び113が存在し、そして基地局120が所在するセルにおいて、端末121及び122が存在する。
図1に示す例示では、基地局110が第1の種類のニューラルネットワークを対応でき、基地局120が第2の種類のニューラルネットワークを対応でき、基地局130は従来の基地局であり、AI機能を持たなく任意の種類のニューラルネットワークを対応できなくてもよい。また、基地局110が所在するセルにおいて、端末111が第3の種類のニューラルネットワークを対応でき、端末112が第4の種類のニューラルネットワークを対応でき、端末113は従来の基地局であり、AI機能を持たなく任意の種類のニューラルネットワークを対応できなくてもよい。また、基地局120が所在するセルにおいて、端末121が第3の種類、第4の種類、第5の種類のいずれか一つのニューラルネットワークを対応でき、端末122は従来の基地局であり、AI機能を持たなく任意の種類のニューラルネットワークを対応できなくてもよい。
【0038】
図1に示す無線通信システム100の各セルでは、端末及び基地局は、通信相手がAI機能に対応するか否かを知らなく、その具体的な能力も知らないため、それぞれ独立して自分のニューラルネットワークを用いて通信を補助するしかできない。これにより、端末や基地局は、通信効率と品質をさらに向上させるために対応するニューラルネットワークを適合性よく設定できない。そして、複数の種類のニューラルネットワークを対応できる、又はニューラルネットワーク設定が異なる端末及び基地局は、現在の通信に好ましいニューラルネットワークを決定することが困難である。
【0039】
本開示は、上記の課題を解決するための端末及び基地局を提案する。以下、
図2を参照して、本開示の一実施形態による端末を説明する。
図2は、本開示の一実施形態による端末の概略構造図である。
【0040】
図2に示すように、端末200は、処理部210と送信部220とを含む。処理部210は、端末200の処理能力又は端末200のAI能力に関する情報を取得することができる。例えば、処理部210は、端末200が対応するニューラルネットワークに関する端末ネットワーク能力(Capacity)情報を取得することができる。別の例として、当該端末ネットワーク能力情報は、ニューラルネットワークの種類などに関する情報のような、端末が対応できるニューラルネットワーク自体の属性に関する情報を含んでもよい。また、当該端末ネットワーク能力情報は、端末の計算能力、記憶能力などに関する情報のような、ニューラルネットワークの動作に関する能力の情報を含んでもよい。
図2で示される実施形態では、処理部210は、端末200の計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力の少なくとも一つの端末ネットワーク能力情報を取得することができる。また、端末200のAI機能がニューラルネットワーク以外の他の手段によって実装される場合、処理部200は、他の人工知能アルゴリズムの対応能力の情報、及びニューラルネットワークの動作に関する能力情報のような、当該他の手段自身の属性に関する情報を取得することができる。以下の本開示の実施形態では、ニューラルネットワークによるAI機能の実装を例として説明する。ただし、同じような技術案が他の手段によりAI機能を実装する場合にも適用できることを理解すべきだろう。
【0041】
本開示の一実施形態によれば、端末ネットワーク能力情報は、ニューラルネットワーク自体の具体的な属性、及びニューラルネットワークの動作に関する具体的な能力を直接に指示することができる。例えば、端末が1秒間あたり実行できる浮動小数点演算の回数で端末の計算能力を指示することができる。この場合、端末ネットワーク能力情報は、端末200が1秒間あたり実行できる浮動小数点演算の回数を直接に指示する情報を含んでもよい。
【0042】
本開示の別の実施形態によれば、ニューラルネットワーク自体の属性、及びニューラルネットワークの動作に関する能力を予めレベルを分けて又は分類して、処理部210は、端末200自体の能力に応じたレベルの端末ネットワーク能力情報を取得することができる。
【0043】
例えば、上記のように、端末が単位時間あたり実行できる浮動小数点演算回数で端末の計算能力を指示してもよい。この場合、通信システムに存在しえる各端末が単位時間当たり実行できる浮動小数点演算回数に基づいて予めレベルを分けてもよい。表1は、端末が1秒間あたり実行できる浮動小数点演算回数で端末の計算能力を指示する場合に予め決められる計算能力レベル表である。
【表1】
【0044】
端末200が1秒間あたり25兆回の浮動小数点演算を実行できる場合、処理部210は、計算能力レベルがレベル3であることを指示する端末ネットワーク能力情報を取得できる。
【0045】
別の例として、端末が対応するニューラルネットワークレイヤ数で端末の計算能力を指示してもよい。この場合、通信システムに存在しえる各端末が対応するニューラルネットワークレイヤ数に基づいて予めレベルを分けてもよい。表2は、端末が対応するニューラルネットワークレイヤ数で端末の計算能力を指示する場合に、予め決められる計算能力レベル表である。
【表2】
【0046】
端末200が対応するニューラルネットワークの最大レイヤ数が7である場合、処理部210は、計算能力レベルがレベル2であることを指示する端末ネットワーク能力情報を取得できる。
【0047】
さらなる別の例として、通信システムに存在しえる各端末の記憶容量に基づいて予めレベルを分けてもよい。表3は、予め決められる記憶能力レベル表である。
【表3】
【0048】
端末200の記憶容量が16GBである場合、処理部210は、記憶能力レベルがレベル3であることを指示する端末ネットワーク能力情報を取得できる。
【0049】
さらなる別の例として、端末がニューラルネットワークを対応するか否か、及び対応するニューラルネットワークの種類に基づいて、端末のニューラルネットワーク対応能力を指示してもよい。この場合、通信システムに存在しえる各端末がニューラルネットワークを対応するか否か、及び対応するニューラルネットワークの種類に基づいて、予めレベルを分けてもよい。表4は、予め決められるニューラルネットワーク対応能力レベル表である。
【表4】
【0050】
端末200が畳込型ニューラルネットワークを対応する場合、処理部210は、ニューラルネットワーク対応能力レベルがレベル2であることを指示する端末ネットワーク能力情報を取得できる。
【0051】
あるいは、各ニューラルネットワークに関する候補設定を予め決められてもよい。例えば、各ニューラルネットワークのネットワークレイヤ数、各レイヤのノード数、接続関係、ネットワーク係数、活性化関数などの候補設定を予め決められてもよい。
【0052】
また、端末ネットワーク能力情報は、端末200が対応するニューラルネットワークの全部又は一部の情報を含んでもよい。
【0053】
以上、表1~表4を合わせて、計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力をそれぞれ予め決める能力指示表を例として記載する。上記の実施形態によれば、前記端末ネットワーク能力情報が、前記端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力のうち複数の能力の情報を含む場合、端末ネットワーク能力情報は、前記複数の能力をそれぞれ指示する情報を含む。
【0054】
あるいは、本開示の別の実施形態によれば、複数の能力を連合して指示する表が予め決めてもよい。表5は、予め決められる計算能力と記憶能力の両方に関するレベル表である。
【表5】
【0055】
上記表5に記載する実施形態によれば、前記端末ネットワーク能力情報が、前記端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力のうち複数の能力の情報を含む場合、前記端末ネットワーク能力情報は、前記複数の能力を連合して指示する情報である。例えば、端末200が1秒間あたり25兆回の浮動小数点演算を実行でき、かつ記憶容量が16GBである場合、端末ネットワーク能力情報がレベル7を指示する情報を含んでもよい。
【0056】
また、本開示の別の例によれば、端末200は、上記表1~5のようなネットワーク能力表を記憶する記憶部をさらに含んでもよい。前記ネットワーク能力表は、計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力の少なくとも一つに関する表である。前記ネットワーク能力表は、上記一つ以上の能力の組み合わせに関する表であってもよい。
【0057】
そして、送信部220は、基地局に前記端末ネットワーク能力情報を送信することができる。本発明の一実施形態によれば、送信部220は、端末200の端末ネットワーク能力情報を基地局に能動的に報告してもよい。本発明の別の実施形態によれば、基地局が端末200にそのAI能力又はネットワーク対応情報を報告させるように指示する場合に、基地局の指示に従い、端末200の端末ネットワーク能力情報を送信してもよい。例えば、端末200は、基地局から能力取得要求を受信する受信部を含んでもよい。送信部220は、前記能力取得要求に基づいて、前記端末ネットワーク能力情報を基地局に送信してもよい。
【0058】
本実施形態では、端末が当該端末自体に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力の少なくとも一つに関する情報を基地局に送信することにより、基地局は、端末がAI機能に対応するか否か、端末のニューラルネットワークの動作に関する具体的な能力、端末が対応するニューラルネットワークの属性を把握することができるため、基地局が端末の能力に基づいて、現在の通信に適用するニューラルネットワークを端末に設定する。
【0059】
例えば、基地局は、端末200からの端末ネットワーク能力情報に基づいて、端末200の端末ネットワーク設定を決定し、関する端末ネットワーク設定情報を端末200に送信してもよい。それにより、端末200が基地局から送信される端末ネットワーク設定情報に基づいて自体のニューラルネットワークを設定する。この場合、端末200は、前記基地局から前記端末のニューラルネットワークの設定を指示する端末ネットワーク設定情報を受信する受信部をさらに含んでもよい。
【0060】
本開示の一実施形態によれば、端末ネットワーク設定情報は、前記端末のニューラルネットワークのネットワークレイヤ数、各レイヤのノード数、接続関係、活性化関数、ネットワーク係数の少なくとも一つに関する情報を含んでもよい。例えば、接続関係は、完全接続、畳込型ニューラルネットワーク、回帰型ニューラルネットワークなどのような、ニューラルネットワーク内のノードの接続種類を含んでもよい。別の例として、活性化関数は、シグモイド、ReLUなどのようなニューラルネットワークのレイヤの活性化関数タイプを含んでもよい。別の例として、ネットワーク係数は、ネットワークの各レイヤのノード間の接続のウェイトを含んでもよい。
【0061】
上記のように、各ニューラルネットワークに関する候補設定を予め決められてもよい。例えば、各ニューラルネットワークのネットワークレイヤ数、各レイヤのノード数、接続関係、ネットワーク係数、活性化関数などの候補設定を予め決められてもよい。この場合、端末は、基地局からの端末ネットワーク設定情報に基づいて、予め決められる候補設定から使用しようとするニューラルネットワークの設定を決定してもよい。
【0062】
また、上記のように、本開示の一実施形態によれば、基地局は、端末により送信される端末ネットワーク能力情報に基づいて、端末がAI機能に対応するか否か、端末のニューラルネットワークの動作に関する具体的な能力、端末が対応するニューラルネットワークの属性を把握することができるため、基地局が端末の能力に基づいて、現在の通信に適用するニューラルネットワークを端末に設定する。以下、
図3を参照して、本開示の一実施形態による基地局をさらに説明する。
図3は、本開示の一実施形態による基地局の概略構造図である。
【0063】
図3に示すように、基地局300は、受信部310と、処理部320と、送信部330とを含む。受信部310は、端末から端末ネットワーク能力情報を受信することができる。以上、表1~表5と合わせて端末ネットワーク能力情報を詳細に説明したため、ここで説明を省略する。
【0064】
処理部320は、受信された端末からの端末ネットワーク能力情報に基づいて、前記端末の端末ネットワーク設定情報を決定することができる。例えば、処理部320は、前記端末が使用しようとするニューラルネットワークの種類、ニューラルネットワークのネットワークレイヤ数、各レイヤのノード数、接続関係、活性化関数、ネットワーク係数などに関する情報を決定することができる。
【0065】
本発明の一実施形態によれば、処理部320は、基地局300が所在するセルの環境に基づいて、端末からの端末ネットワーク能力情報を合わせて、前記端末の端末ネットワーク設定情報を決定してもよい。本発明の別の実施形態によれば、処理部320は、前記端末の位置に基づいて、端末からの端末ネットワーク能力情報を合わせて、前記端末の端末ネットワーク設定情報を決定してもよい。これにより、基地局は、端末からの端末ネットワーク能力情報に加えて、通信環境や端末のその他の能力などに基づいて、前記端末の端末ネットワーク設定情報を決定することができる。そして、送信部330は、前記端末に、処理部320により当該端末に対して決定された端末ネットワーク設定情報を送信することができる。
【0066】
本発明の一実施形態によれば、処理部320は、さらに、決定された端末ネットワーク設定情報に基づいて、基地局300自体のニューラルネットワークの設定を決定してもよい。これにより、基地局は、端末の能力を把握することができる上に、端末のニューラルネットワークに基づいて自体のニューラルネットワークを設定することができるため、基地局と端末の両方のニューラルネットワークをよりよく利用することができる。
【0067】
また、本発明の別の実施形態によれば、処理部320は、さらに、端末ネットワーク設定情報に基づいて、後続通信における相応する端末の操作、リソース割り当てなどを決定してもよい。例えば、処理部320は、決定された端末ネットワーク設定情報に基づいて、端末に特定なフィードバック(例えば、CSIフィードバック)が必要であるか否かを決定し、特定なフィードバックが必要である場合、さらに端末のフィードバックリソース情報を決定してもよい。送信部330は、決定されたフィードバックリソース情報、又は端末が特定なフィードバックを行う必要があるか否かを指示する情報を送信してもよい。別の例として、処理部320は、決定された端末ネットワーク設定情報に基づいて、端末が使用しようとする変調符号化方式情報を決定してもよい。ここで、前記変調符号化方式情報は、デジタル量子化変調符号化方式を指示してもよく、アナログ変調符号化方式を指示してもよい。送信部330は、決定された変調符号化方式情報を送信してもよい。
【0068】
以上、
図2と
図3を参照して、端末が自体の端末ネットワーク能力情報を基地局に送信し、そして基地局が当該端末ネットワーク能力情報に基づいて端末のニューラルネットワーク設定を決定する実施形態を説明する。本発明の別の実施形態によれば、基地局は、自体の処理機能設定又はAI機能設定情報を端末に送信してもよい。例えば、基地局は、自体のネットワーク設定情報を端末に送信してもよい。また、基地局のAI機能がニューラルネットワーク以外の他の手段で実装される場合、基地局は、当該他の手段自体に関する設定を取得できる。以下の本開示の実施形態では、ニューラルネットワークによるAI機能の実装を例として説明する。ただし、同じような技術案が他の手段によりAI機能を実装する場合にも適用できることを理解すべきだろう。
【0069】
以下、
図4を参照して、本発明の別の実施形態による基地局について説明する。
図4は、本開示の別の実施形態による基地局の概略構造図である。
図4に示すように、基地局400は、処理部410と、送信部420とを含む。処理部410は、前記基地局のニューラルネットワークの設定を指示する前記基地局の基地局ネットワーク設定情報を取得することができる。例えば、基地局ネットワーク設定情報は、基地局のニューラルネットワークの種類、ニューラルネットワークのネットワークレイヤ数、各レイヤのノード数、接続関係、活性化関数、ネットワーク係数の一つ又は複数を指示してもよい。
【0070】
送信部420は、端末に、決定された基地局ネットワーク設定情報を送信することができる。例えば、送信部420は、システム情報又はRRCメッセージにより基地局ネットワーク設定情報を送信してもよい。これにより、本実施形態による端末は、基地局のニューラルネットワーク設定に基づいて、自体のニューラルネットワーク設定を決定することができる。
【0071】
以下、
図5を参照して、本発明の別の実施形態による端末について説明する。
図5は、本開示の別の実施形態による基地局の概略構造図である。
【0072】
図5に示すように、端末500は、受信部510と、処理部520とを含む。受信部510は、前記基地局のニューラルネットワーク設定を指示する基地局からの基地局ネットワーク設定情報を受信することができる。そして、処理部520は、前記基地局ネットワーク設定情報に基づいて前記基地局のニューラルネットワーク設定を決定することができる。これにより、端末500は、決定された基地局のニューラルネットワークの配置に基づいて操作することができる。例えば、処理部520は、基地局のニューラルネットワークの設定に基づいて、端末500自体のニューラルネットワークを決定してもよい。
【0073】
また、端末500は、基地局の後続の操作を便利にするために、自体の端末ネットワーク能力を指示する端末ネットワーク能力情報、決定された端末側ニューラルネットワーク設定を指示する情報などの一つ又は複数を基地局に送信する送信部をさらに含んでもよい。例えば、基地局は、端末ネットワーク設定情報に基づいて、後続通信における相応する端末の操作、リソース割り当てなどを決定してもよい。
【0074】
以上、
図2を参照して本発明の一実施形態による端末を説明し、次に、
図6を参照し、当該端末により実行される送信方法を説明する。
図6は、本開示の一実施形態による送信方法のフローチャートである。
【0075】
図6に示すように、送信方法600は、ステップS610とステップS620を含む。ステップS610では、端末の処理能力又は端末のAI能力に関する情報を取得する。例えば、ステップS610では、方法600を実行する端末が対応するニューラルネットワークに関する端末ネットワーク能力(Capacity)情報を取得する。例えば、当該端末ネットワーク能力情報は、ニューラルネットワークの種類などに関する情報のような、端末が対応できるニューラルネットワーク自体の属性に関する情報を含んでもよい。また、当該端末ネットワーク能力情報は、端末の計算能力、記憶能力などに関する情報のような、ニューラルネットワークの動作に関する能力情報を含んでもよい。
図6で示される実施形態では、ステップS610では、方法600を実行する端末の計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力の少なくとも一つの端末ネットワーク能力情報を取得することができる。また、端末200のAI機能がニューラルネットワーク以外の他の手段によって実装される場合、処理部200は、他の人工知能アルゴリズムの対応能力の情報、及びニューラルネットワークの動作に関する能力情報のような、当該他の手段自身の属性に関する情報を取得することができる。以下の本開示の実施形態では、ニューラルネットワークによるAI機能の実装を例として説明する。ただし、同じような技術案が他の手段によりAI機能を実装する場合にも適用できることを理解すべきだろう。
【0076】
本開示の一実施形態によれば、端末ネットワーク能力情報は、ニューラルネットワーク自体の具体的な属性、及びニューラルネットワークの動作に関する具体的な能力を直接指示することができる。例えば、端末が1秒間あたり実行できる浮動小数点演算の回数で端末の計算能力を指示することができる。この場合、ステップS610では、端末ネットワーク能力情報は、方法600を実行する端末が1秒間あたり実行できる浮動小数点演算の回数を直接指示する情報を含んでもよい。
【0077】
本開示の別の実施形態によれば、ニューラルネットワーク自体の属性、及びニューラルネットワークの動作に関する能力を予めレベルを分けて又は分類して、ステップS610では、方法600を実行する端末自体の能力に応じたレベルの端末ネットワーク能力情報を取得することができる。ステップS610では、前記端末ネットワーク能力情報が、前記端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力のうち複数の能力の情報を含む場合、端末ネットワーク能力情報は、前記複数の能力をそれぞれ指示する情報を含む。あるいは、本開示の別の実施形態によれば、複数の能力を連合して指示する表が予め決めてもよい。ステップS610では、前記端末ネットワーク能力情報が、前記端末に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力のうち複数の能力情報を含む場合、前記端末ネットワーク能力情報は、前記複数の能力を連合して指示する情報である。以上、表1~表5と合わせて端末ネットワーク能力情報を詳細に説明したため、ここで説明を省略する。
【0078】
また、本開示の別の実施形態によれば、
図6に記載の方法は、さらに、上記表1~5のようなネットワーク能力表を記憶することをさらに含んでもよい。前記ネットワーク能力表は、計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力の少なくとも一つに関する表である。前記ネットワーク能力表は、上記一つ以上の能力の組み合わせに関する表であってもよい。
【0079】
そして、ステップS620では、基地局に前記端末ネットワーク能力情報を送信することができる。本発明の一実施形態によれば、ステップS620では、方法600を実行する端末の端末ネットワーク能力情報を基地局に能動的に報告してもよい。本発明の別の実施形態によれば、ステップS620では、基地局が方法600を実行する端末にそのAI能力又はネットワーク対応情報を報告させるように指示する場合に、基地局の指示に従い、端末ネットワーク能力情報を送信してもよい。例えば、
図6に示す方法は、基地局から能力取得要求を受信することと、前記能力取得要求に基づいて、前記端末ネットワーク能力情報を基地局に送信することをさらに含んでもよい。
【0080】
本実施形態では、ステップS620では、方法600を実行する端末自体に関する計算能力、記憶能力、ニューラルネットワーク対応能力の少なくとも一つに関する情報を基地局に送信することにより、基地局は、端末がAI機能に対応するか否か、端末のニューラルネットワークの動作に関する具体的な能力、端末が対応するニューラルネットワークの属性を把握することができるため、基地局が端末の能力に基づいて、現在の通信に適用するニューラルネットワークを端末に設定する。
【0081】
例えば、基地局は、ステップS620で送信された端末ネットワーク能力情報に基づいて、方法600を実行する端末の端末ネットワーク設定を決定し、関する端末ネットワーク設定情報を端末200に送信してもよい。それにより、端末200が基地局から送信される端末ネットワーク設定情報に基づいて自体のニューラルネットワークを設定する。この場合、方法600は、前記基地局から、方法600を実行する端末のニューラルネットワーク設定を指示する、端末ネットワーク設定情報を受信することをさらに含んでもよい。
【0082】
本開示の一実施形態によれば、端末ネットワーク設定情報は、前記端末のニューラルネットワークのネットワークレイヤ数、各レイヤのノード数、接続関係、活性化関数、ネットワーク係数のうち少なくとも一つの情報を含んでもよい。例えば、接続関係は、完全接続、畳込型ニューラルネットワーク、回帰型ニューラルネットワークなどのような、ニューラルネットワーク内のノードの接続種類を含んでもよい。別の例として、活性化関数は、シグモイド、ReLUなどのようなニューラルネットワークのレイヤの活性化関数タイプを含んでもよい。別の例として、ネットワーク係数は、ネットワークの各レイヤのノード間の接続のウェイトを含んでもよい。
【0083】
上記のように、各ニューラルネットワークに関する候補設定を予め決められてもよい。例えば、各ニューラルネットワークのネットワークレイヤ数、各レイヤのノード数、接続関係、ネットワーク係数、活性化関数などの候補設定を予め決められてもよい。この場合、方法600は、基地局からの端末ネットワーク設定情報に基づいて、予め決められる候補設定から、方法600を実行する端末が使用しようとするニューラルネットワークの設定を決定してもよい。
【0084】
また、上記のように、本開示の一実施形態によれば、端末が方法600を実行することにより、基地局は、端末により送信される端末ネットワーク能力情報に基づいて、端末がAI機能に対応するか否か、端末のニューラルネットワークの動作に関する具体的な能力、端末が対応するニューラルネットワークの属性を把握することができるため、基地局が端末の能力に基づいて、現在の通信に適用するニューラルネットワークを端末に設定する。以下、
図7を参照して、本開示の一実施形態による基地局をさらに説明する。
図7は、本開示の一実施形態による受信方法のフローチャートである。
【0085】
図7に示すように、方法700は、ステップS710と、S720と、S730とを含む。ステップS710では、端末から端末ネットワーク能力情報を受信する。以上、表1~表5と合わせて端末ネットワーク能力情報を詳細に説明したため、ここで説明を省略する。
【0086】
ステップS720では、受信された端末からの端末ネットワーク能力情報に基づいて、前記端末の端末ネットワーク設定情報を決定することができる。例えば、ステップS720では、前記端末が使用しようとするニューラルネットワークの種類、ニューラルネットワークのネットワークレイヤ数、各レイヤのノード数、接続関係、活性化関数、ネットワーク係数などに関する情報を決定することができる。
【0087】
本発明の一実施形態によれば、ステップS720では、方法700を実行する基地局が所在するセルの環境に基づいて、端末からの端末ネットワーク能力情報を合わせて、前記端末の端末ネットワーク設定情報を決定してもよい。本発明の別の実施形態によれば、ステップS720では、前記端末の位置に基づいて、端末からの端末ネットワーク能力情報を合わせて、前記端末の端末ネットワーク設定情報を決定してもよい。これにより、ステップS720では、端末からの端末ネットワーク能力情報に加えて、通信環境や端末のその他の能力などに基づいて、前記端末の端末ネットワーク設定情報を決定することができる。そして、ステップS730では、前記端末に、ステップS720で当該端末に対して決定された端末ネットワーク設定情報を送信する。
【0088】
本発明の一実施形態によれば、方法700は、ステップS740をさらに含み、ステップS740では、ステップS720で決定された端末ネットワーク設定情報に基づいて、方法700を実行する基地局自体のニューラルネットワークの設定を決定する。逆も同様である。
【0089】
また、本発明の別の実施形態によれば、方法700は、端末ネットワーク設定情報に基づいて、後続通信における相応する端末の操作、リソース割り当てなどを決定することをさらに含んでもよい。例えば、決定された端末ネットワーク設定情報に基づいて、端末に特定なフィードバック(例えば、CSIフィードバック)が必要であるか否かを決定し、特定なフィードバックが必要である場合、さらに端末のフィードバックリソース情報を決定してもよい。そして、方法700では、決定されたフィードバックリソース情報、又は端末が特定なフィードバックを行う必要があるか否かを指示する情報を送信してもよい。別の例として、方法700では、決定された端末ネットワーク設定情報に基づいて、端末が使用しようとする変調符号化方式情報を決定してもよい。ここで、前記変調符号化方式情報は、デジタル量子化変調符号化方式を指示してもよく、アナログ変調符号化方式を指示してもよい。方法700では、決定された変調符号化方式情報を送信してもよい。
【0090】
以上、
図6と
図7を参照して、端末が自体の端末ネットワーク能力情報を基地局に送信し、そして基地局が当該端末ネットワーク能力情報に基づいて端末のニューラルネットワーク設定を決定する実施形態を説明する。本発明の別の実施形態によれば、基地局は、自体の処理機能設定又はAI機能設定情報を端末に送信してもよい。例えば、基地局は、自体のネットワーク設定情報を端末に送信してもよい。また、基地局のAI機能がニューラルネットワーク以外の他の手段で実装される場合、基地局は、当該他の手段自体に関する設定を取得できる。以下の本開示の実施形態では、ニューラルネットワークによるAI機能の実装を例として説明する。ただし、同じような技術案が他の手段によりAI機能を実装する場合にも適用できることを理解すべきだろう。
【0091】
以下、
図8を参照して、本発明の別の実施形態による基地局により実行する送信方法について説明する。
図8は、本開示の別の実施形態による送信方法のフローチャートである。
図8に示すように、送信方法800は、ステップS810と、ステップS820とを含む。ステップS810では、方法800を実行する基地局のニューラルネットワークの設定を指示する前記基地局の基地局ネットワーク設定情報を取得することができる。例えば、基地局ネットワーク設定情報は、基地局のニューラルネットワークの種類、ニューラルネットワークのネットワークレイヤ数、各レイヤのノード数、接続関係、活性化関数、ネットワーク係数の一つ又は複数を指示してもよい。
【0092】
ステップS820では、端末に、決定された基地局ネットワーク設定情報を送信することができる。例えば、ステップS820では、システム情報又はRRCメッセージにより基地局ネットワーク設定情報を送信してもよい。これにより、ステップS820で基地局ネットワーク設定情報を受信した端末は、基地局のニューラルネットワーク設定に基づいて、自体のニューラルネットワーク設定を決定することができる。
【0093】
以下、
図9を参照して、本発明の別の実施形態による端末により実行する受信方法について説明する。
図9は、本開示の別の実施形態による受信方法のフローチャートである。
【0094】
図9に示すように、受信方法900は、ステップS910と、ステップS920とを含む。ステップS910では、前記基地局のニューラルネットワーク設定を指示する基地局からの基地局ネットワーク設定情報を受信することができる。そして、ステップS920では、前記基地局ネットワーク設定情報に基づいて前記基地局のニューラルネットワーク設定を決定する。これにより、端末は、決定された基地局のニューラルネットワークの配置に基づいて操作することができる。
図9で示される方法は、基地局のニューラルネットワークの設定に基づいて、端末自体のニューラルネットワークを決定することをさらに含んでもよい。
【0095】
また、受信方法900は、基地局の後続の操作を便利にするために、方法900を実行する端末自体の端末ネットワーク能力を指示する端末ネットワーク能力情報、決定された端末側ニューラルネットワーク設定を指示する情報などの一つ又は複数を基地局に送信することをさらに含んでもよい。例えば、基地局は、端末ネットワーク設定情報に基づいて、後続通信における相応する端末の操作、リソース割り当てなどを決定してもよい。
【0096】
<ハードウェア構成>
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0097】
例えば、本開示の一実施形態に係る装置は、本開示の無線通信方法の処理を実行するコンピュータとして機能してもよい。
図10は、本開示の一実施形態による装置1000(基地局又はユーザ端末)のハードウェア構成の一例を示す図である。上記の装置1000(基地局又はユーザ端末)は、物理的には、プロセッサ1010、メモリ1020、ストレージ1030、通信装置1040、入力装置1050、出力装置1060、バス1070などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0098】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。ユーザ端末及び基地局のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0099】
例えば、プロセッサ1010は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、1以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1010は、1以上のチップで実装されてもよい。
【0100】
装置1000の各機能は、例えば、プロセッサ1010、メモリ1020などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1010が演算を行い、通信装置1040による通信や、メモリ1020及びストレージ1030におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0101】
プロセッサ1010は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1010は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上記の判定部、調整部などは、プロセッサ1010により実装されてもよい。
【0102】
また、プロセッサ1010は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1030及び/又は通信装置1040からメモリ1020に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上記の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、上記端末又は基地局の処理部は、メモリ1020に格納され、プロセッサ1010で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
【0103】
メモリ1020は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1020は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1020は、本開示の一実施形態による方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0104】
ストレージ1030は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1030は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0105】
通信装置1040は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1040は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上記の送信部、受信部などは、通信装置1040で実現されてもよい。
【0106】
入力装置1050は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1060は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1050及び出力装置1060は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0107】
また、プロセッサ1010やメモリ1020などの各装置は、情報を通信するためのバス1070で接続される。バス1070は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0108】
また、基地局とユーザ端末は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1010は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0109】
(変形例)
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
【0110】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本明細書で明示的に開示したものと異なってもよい。
【0111】
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
【0112】
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0113】
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0114】
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
【0115】
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
【0116】
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
【0117】
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
【0118】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0119】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0120】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0121】
本明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
本明細書では、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0122】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0123】
本明細書では、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0124】
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上記の装置1000における第1の通信装置又は第2の通信装置が有する機能をユーザ端末が有する構成としてもよい。また、「上り」や「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
【0125】
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上記のユーザ端末が有する機能を第1の通信装置又は第2の通信装置が有する構成としてもよい。
【0126】
本明細書において、基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)から成るネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S-GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
【0127】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0128】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA3000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 920.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 920.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 920.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0129】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0130】
本明細書で使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0131】
本明細書で使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
【0132】
本明細書で使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0133】
本明細書又は特許請求の範囲で「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0134】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。