(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】ポリウレタンクリヤー充填材による構造物の隙間、クラック、凹み部、配電ボックス、配管ジョイントの内部の充填方法。
(51)【国際特許分類】
C08G 18/08 20060101AFI20240116BHJP
C08G 18/76 20060101ALI20240116BHJP
C08G 18/32 20060101ALI20240116BHJP
C08G 18/48 20060101ALI20240116BHJP
C08L 75/04 20060101ALI20240116BHJP
C08K 5/10 20060101ALI20240116BHJP
C09K 3/10 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
C08G18/08 038
C08G18/76 014
C08G18/32 006
C08G18/48 037
C08L75/04
C08K5/10
C09K3/10 D
(21)【出願番号】P 2020093491
(22)【出願日】2020-05-28
【審査請求日】2022-07-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000232542
【氏名又は名称】日本特殊塗料株式会社
(72)【発明者】
【氏名】相川 和彦
(72)【発明者】
【氏名】太田 亮
【審査官】内田 靖恵
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-060095(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104479099(CN,A)
【文献】特開2011-132052(JP,A)
【文献】特開2015-117299(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L75/04
C08G18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物であって、
TDIであるイソシアネートと、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2,4-ブタントリオール(1,2,
4-BT)、ポリエチレンプロピレンエーテルジオール、ポリエチレンプロピレンエーテ
ルトリオールから選ばれるいずれかのポリオールと、
触媒、消泡剤、可塑剤からなり、
上記成分を混合直後に、BH型粘度計により20rpmで測定した粘度が1500mPa・s/23℃以下であり、かつ、
上記成分を混合1時間後、BH型粘度計により20rpmで測定した粘度が2000mPa・s/23℃以下で
あり、かつ、
温度が5℃~40℃であるポリウレタンクリヤー充填材を、
構造物の隙間、クラック、凹み部のいずれかに充填することを特徴とする充填方法。
【請求項2】
2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物であって、
TDIであるイソシアネートと、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2,4-ブタントリオール(1,2,
4-BT)、ポリエチレンプロピレンエーテルジオール、ポリエチレンプロピレンエーテ
ルトリオールから選ばれるいずれかのポリオールと、
触媒、消泡剤、可塑剤からなり、
上記成分を混合直後に、BH型粘度計により20rpmで測定した粘度が1500mPa・s/23℃以下であり、かつ、
上記成分を混合1時間後、BH型粘度計により20rpmで測定した粘度が2000mPa・s/23℃以下で
あり、かつ、
温度が5℃~40℃であるポリウレタンクリヤー充填材を、
配電ボックス、配管ジョイントの内部のいずれかに充填することを特徴とする充填方法。
【請求項3】
請求項1~請求項2のいずれかに記載の充填方法において、
使用するポリウレタンクリヤー充填材のNCO%は2~8%であることを特徴とする充填方
法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の充填材として有用なポリウレタン樹脂クリヤー充填材と、これを用いた充填方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、弾性、耐久性、耐摩耗性等に優れるため、ポリウレタン樹脂によるシーリング材が有用として知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、電気・通信・精密機器用容器用のシーリング材として、MDI系ポリイソシアネートと高分子ポリオールとを反応させて得られるNCO末端ウレタンプレポリマーを含有するポリイソシアネートと、ポリエーテルポリオール、炭化水素系ポリオール、グリセリン、触媒、発泡剤、揺変性付与剤を含有するポリオールからなり、これらのいずれか一方に光安定剤を含むポリウレタンシーリング材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、本発明者らが検討したところ、特許文献1に記載のポリウレタンシーリング材は、発泡剤を必須として含有する発泡型のポリウレタンシーリング材であるため、硬化後の状態は発泡のために透明性が無く、このため特許文献1に記載の用途、例えば配電ボックスの内部状況が視認できないという問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、ポリウレタン樹脂による優れた特性はそのままに、硬化後においても透明性を有する充填材と、この充填材を用いた充填方法を開発することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、以下の構成により上記課題を解決できることを見出した。
【0008】
<1>
2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物であって、
TDIであるイソシアネートと、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2,4-ブタントリオール(1,2,
4-BT)、ポリエチレンプロピレンエーテルジオール、ポリエチレンプロピレンエーテ
ルトリオールから選ばれるいずれかのポリオールと、
触媒、消泡剤、可塑剤からなり、
上記成分を混合直後に、BH型粘度計により20rpmで測定した粘度が1500mPa・s/23℃以下であり、かつ、
上記成分を混合1時間後、BH型粘度計により20rpmで測定した粘度が2000mPa・s/23℃以下であり、かつ、
温度が5℃~40℃であるポリウレタンクリヤー充填材を、
構造物の隙間、クラック、凹み部のいずれかに充填することを特徴とする充填方法。
<2>
2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物であって、
TDIであるイソシアネートと、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2,4-ブタントリオール(1,2,
4-BT)、ポリエチレンプロピレンエーテルジオール、ポリエチレンプロピレンエーテ
ルトリオールから選ばれるいずれかのポリオールと、
触媒、消泡剤、可塑剤からなり、
上記成分を混合直後に、BH型粘度計により20rpmで測定した粘度が1500mPa・s/23℃以下であり、かつ、
上記成分を混合1時間後、BH型粘度計により20rpmで測定した粘度が2000mPa・s/23℃以下であり、かつ、
温度が5℃~40℃であるポリウレタンクリヤー充填材を、
配電ボックス、配管ジョイントの内部のいずれかに充填することを特徴とする充填方法。<3>
<1>~<2>のいずれかに記載の充填方法において、
使用するポリウレタンクリヤー充填材のNCO%は2~8%であることを特徴とする充填方
法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ウレタン樹脂による硬化反応により、防水・防湿性、電気絶縁性に優れた充填材が実現され、さらに樹脂は硬化後においても透明性に優れるため、充填材が充填されている内部の視認による点検、確認が容易であり、万一充填材の内部に不具合が発生したとしても、その原因を迅速に特定し、修理、復旧のための作業にかかる時間を短縮することができる。これは、例えばコンクリート製構築物が経年のために隙間、クラック等が発生した場合、隙間、クラックの発生個所を充填補修する工事を行うが、充填材料が透明であれば補修後の状態の確認が容易であるという利点が生じる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のポリウレタンクリヤー充填材は、常温において硬化反応を発生して硬化する2液混合硬化型ポリウレタン樹脂を用いて、硬化後におけるポリウレタン樹脂の透明性が維持されている。この樹脂を用いて、構造物の隙間、クラック、凹み部を充填する。また、この樹脂を用いて、配電ボックス、配管ジョイントの内部を充填するというものである。なお、配電ボックス、配管ジョイントとは、配電箱、供給用配電箱、電線ボックス、配線ジャンクションボックス、光ファイバー接続箇所、結線箇所、あるいは類似用途の電気部品容器を全て含むものである。
【0011】
以下、本発明に係るポリウレタンクリヤー充填材及びその充填方法について説明する。以下の実施形態における各構成及びそれらの組み合わせは例であり、本発明は実施形態によって限定されることはない。
本明細書において、「~」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
【0012】
本発明のポリウレタンクリヤー充填材は、常温硬化の2液硬化型ポリウレタン樹脂を主成分として使用するものである。
【0013】
<イソシアネート>
ポリウレタンクリヤー充填材に使用されるイソシアネートは多種類のものが知られているが、本発明においては、イソシアネート化合物としてはジイソシアネートが好ましく、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネートのいずれも使用できるが、芳香族ジイソシアネートが好ましい。本実施形態において使用できるジイソシアネートとしては、例えば、トリス(6-イソシアネートヘキシル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートの付加体、2,4-トリレンジイソシアネート(2,4-TDI)、2,6-トリレンジイソシアネート(2,6-TDI)及び2,4-TDIと2, 6-TDIの混合物、2,4-トリレンジイソシアネートの二量体、キシレンジイソシアネート(XDI)、メタキシリレンジイソシアネート(MXDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、m-フェニレンジイソシアネート、4,4′-ビフェニルジイソシアネート、ジフェニルエーテル-4,4′-ジイソシアネート、3,3′-ジトルエン-4,4′-ジイソシアネート(TODI)、ジアニシジンジイソシアネート(DADI)、3,3′-ジメチル-4,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート(TTI)等を好ましく挙げることができる。少なくともTDI(トリレンジイソシアネート)、IPDI(イソホロンジイソシアネート)、XDI(キシリレンジイソシアネート)、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)から選ばれる1種類以上が使用される。
【0014】
上記例示したイソシアネートの中でも、特にTDI、IPDI、XDI、HDIのイソシアネートの使用が好ましい。TDI、IPDI、XDI、HDIは、各種を単独で使用しても、2種類以上を混合して使用しても差し支えない。更により好ましくは、TDIを単独で使用する。
【0015】
<硬化剤>
本発明のポリウレタンクリヤー充填材において使用される硬化剤は、ポリオール化合物としてはジオール、トリオールなどが好ましく、芳香族ジオール、芳香族トリオール、脂肪族ジオール、脂肪族トリオールのいずれも使用できるが、脂肪族トリオールが好ましい。本実施形態において使用できるトリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2,4-ブタントリオール(1,2,4-BT)、ポリエチレンプロピレンエーテルジオール、ポリエチレンプロピレンエーテルトリオール等を好ましく挙げることができる。その他知られる硬化剤、例えばポリアミン等は使用しないことが望ましい。
【0016】
<その他配合物>
本発明のポリウレタンクリヤー充填材において、その他に配合されるものとしては、硬化反応を促進するための触媒、可塑剤、消泡剤を挙げることができる。これらは硬化剤のポリオールに予め混入される。
【0017】
本発明のポリウレタンクリヤー充填材におけるNCO%は、2%~8%であることが好ましい。2%未満であると反応密度が低く、硬化後の充填材の強度が低く物性が変化し易い。また、8%を超えると、充填のための作業性や仕上がりに問題が生じ易いという不具合がある。
【0018】
本発明のポリウレタンクリヤー充填材において使用される触媒としては、ウレタン結合を形成する硬化反応速度を上げるために使用される、従来公知の触媒が使用される。ジブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレート等の有機金属化合物、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン等の有機アミン、その塩等を例示できる。
【0019】
本発明のポリウレタンクリヤー充填材において使用される可塑剤としては、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジブチル等のフタル酸エステル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル等のアジピン酸エステル、トリメリット酸トリオクチル等のトリメリット酸エステル、ポリエステル、リン酸エステル、クエン酸エステル、エポキシ化植物油が例示できる。
【0020】
本発明のポリウレタンクリヤー充填材において使用される消泡剤としては、従来公知の親油系消泡剤が使用できる。アクリル樹脂系重合体、ビニル樹脂系重合体、シリコン樹脂、フッ素変性シリコン樹脂等が例示できる。
その他有機溶剤を含むことにより、イソシアネートとポリオールの両成分を混合した際に本発明による適切な粘度に調整することが可能である。
【0021】
本発明のポリウレタンクリヤー充填材は、充填作業を実施する直前に、イソシアネート成分と、その他の成分を含むポリオール成分とを、反応当量比率による質量割合にて、混合容器に投入し、従来公知の混合器を用いて均一に混合分散させる。
【0022】
この混合直後の、BH型粘度計により20rpmで測定した粘度が、1500mPa・s/23℃以下であり、かつ、混合1時間後、BH型粘度計により20rpmで測定した粘度が2000mPa・s/23℃以下あることが必要である。混合後の粘度が、1500mPa・s/23℃を超える場合、または、混合1時間後の粘度が2000mPa・s/23℃を超える場合には、充填剤がウレタン硬化反応を終了してゲル化した際に、充填剤内部に混合時の気泡を内包したままとなってしまい、この気泡が透明性を阻害してしまうためである。
【0023】
なお、実際に充填材を混合、施工する際の材料の温度は5℃~40℃であることが必要である。本発明の充填材の粘度は、温度変化により変動するためである。5℃未満であると粘度は高くなり、混合の際に発生した気泡が消失しにくいため、充填材の内部に残留してしまい透明度を低下させる、充填すべき空間が全て充填されずに空白の空間が残ってしまうという不具合が発生する。一方、40℃を超えた温度であると、初期粘度は低いものの硬化反応が速くなりすぎ、急速に粘度が上昇して充填の作業性が劣化する可能性がある、また、気泡が消失しにくく透明度を低下させるという不具合が発生する。このように充填材の粘度は、施工時の材料温度に依存するため、施工前に予め、温度と粘度の関係(温度-粘度曲線)を把握しておき、適切な温度において混合・施工することが望ましい。
【実施例】
【0024】
以下に実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、及び処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更できる。
【0025】
〔実施例1〕
イソシアネート成分として、2 ,4-トリレンジイソシアネート(2,4-TDI)、ポリオール成分として1,2,4-ブタントリオール(1,2,4-BT)、このポリオール成分に、触媒としてジブチルチンジラウレート、可塑剤としてフタル酸ジオクチル、消泡剤としてアクリル樹脂系重合体による消泡剤を予め配合した。イソシアネート成分とポリオール成分とを、反応当量による質量を測定して、混合容器に入れ、撹拌機を用いて分散混合し、ポリウレタンクリヤー充填材1を得た。この充填材の分散混合直後の粘度は、BH型粘度計による20rpmの測定で1250mPa・s/23℃であった。混合1時間後の粘度は、BH型粘度計による20rpmの測定で1650mPa・s/23℃であった。
【0026】
〔実施例2〕
イソシアネート成分として、2,6-トリレンジイソシアネート(2,6-TDI)、ポリオール成分としてポリエチレンプロピレンエーテルトリオール、このポリオール成分に、触媒としてジオクチルチンジラウレート、可塑剤としてフタル酸ジイソノニル、消泡剤としてフッ素変性シリコン樹脂による消泡剤を予め配合した。イソシアネート成分とポリオール成分とを、反応当量による質量を測定して、混合容器に入れ、撹拌機を用いて分散混合しポリウレタンクリヤー充填材2を得た。この充填材の分散混合直後の粘度は、BH型粘度計による20rpmの測定で1300mPa・s/23℃であった。混合1時間後の粘度は、BH型粘度計による20rpmの測定で1900mPa・s/23℃であった。
【0027】
〔比較例〕
イソシアネート成分として、4 ,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、硬化剤成分としてポリアミン、このポリアミン成分に、触媒としてトリエチルアミン、可塑剤としてフタル酸ジオクチル、発泡剤を予め配合した。イソシアネート成分とポリアミン成分とを、反応当量による質量を測定して、混合容器に入れ、撹拌機を用いて分散混合しポリウレタンクリヤー充填材3を得た。この充填材の分散混合直後の粘度は、BH型粘度計による20rpmの測定で2200mPa・s/23℃であった。混合1時間後の粘度は、BH型粘度計による20rpmの測定で2850mPa・s/23℃であった。
【0028】
〔施工例1〕
実施例1~比較例によるポリウレタンクリヤー充填材を、同じ規格の配電ボックスに充填し、室温にて硬化させた。
【0029】
〔施工例2〕
実施例1~比較例によるポリウレタンクリヤー充填材を、構築物の模擬クラックとして300mm×300mm×3mmの2枚の透明アクリル板で形成した幅10mmの隙間に充填し、室温にて硬化させた。
【0030】
〔結果〕
実施例1、及び実施例2によるポリウレタンクリヤー充填材1及び2を充填した施工例1の配電ボックス、及び施工例2の模擬クラックは、充填材がボックス内及び模擬クラックの隅々に隙間なく充填され、必要な耐久性、耐摩耗性、防湿性を付与し、なおかつ極めて高い透明性を有するため、配電ボックス内及び模擬クラックの状態が容易に視認できた。
【0031】
充填材1の塗膜硬度は23℃で15、充填材2の塗膜硬度は23℃で16(測定方法:JIS K 7215 タイプA)であった。
充填材1の伸び率は250%、充填材2の伸び率は270%(測定方法:JIS A 6021)であった。
充填材1及び2の引っ張り強度は共に0.3N/mm2(測定方法:JIS A 6021)であった。
【0032】
比較例によるポリウレタンクリヤー充填材3を充填した施工例1の配電ボックス、施工例2の模擬クラックは、充填前に硬化が開始したため、充填作業終了時の配電ボックス内及び模擬クラックには、四隅に空隙が発生し、充填材が硬化時において空隙は充填されず残っていた。さらに硬化過程において充填材3に発生した大量の気泡が、充填材3の硬化後にも消失せずに残留してしまったため、大量の気泡が透明性を著しく低下させ、配電ボックス内及び模擬クラック内の状態を視認することは不可能となった。
【0033】
比較例による充填材3の塗膜硬度は23℃で12(測定方法:JIS K 7215 タイプA)であった。
充填材3の伸び率は120%(測定方法:JIS A 6021)であった。
充填材3の引っ張り強度は0.7N/mm2(測定方法:JIS A 6021)であった。
【0034】
〔その他の実施形態〕
上述の実施形態は本願発明の例示であって、本願発明はこれらの例に限定されず、これらの例に周知技術や慣用技術、公知技術を組み合わせたり、一部置き換えたりしてもよい。また当業者であれば容易に思いつく改変発明も本願発明に含まれる。