(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/42 20060101AFI20240116BHJP
【FI】
H01R13/42 C
(21)【出願番号】P 2020094299
(22)【出願日】2020-05-29
【審査請求日】2023-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】永山 雅隆
(72)【発明者】
【氏名】大塚 真司
(72)【発明者】
【氏名】山本 侑哉
【審査官】長清 吉範
(56)【参考文献】
【文献】実開平1-164684(JP,U)
【文献】実開平3-106669(JP,U)
【文献】特開2004-172033(JP,A)
【文献】実開平5-36768(JP,U)
【文献】特開2001-35581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子を収容可能なハウジングと、前記ハウジングに組み付けられるとともに前記端子を前記ハウジングの中の所定位置に係止するホルダと、を備えるコネクタであって、
前記ホルダは、
前記ハウジングに前記端子を収容する際の仮係止位置と前記端子を前記所定位置に係止する際の本係止位置との間を所定の組付方向に沿って移動可能であるように、前記ハウジングに支持され、
前記ハウジング及び前記ホルダのうちの一方は、係止部を有し、
前記ハウジング及び前記ホルダのうちの他方は、前記係止部を前記組付方向に交差する交差方向において挟むように配置されて前記交差方向における前記係止部の移動を規制する規制壁と、前記係止部に前記組付方向において係合するように配置される係合壁と、を含む被係止部を有し、
前記被係止部は、
前記係止部と前記規制壁との間の前記交差方向における距離が、前記仮係止位置に前記ホルダが位置するときの最短の当該距離よりも、前記本係止位置に前記ホルダが位置するときの最短の当該距離が小さくなる、ように構成され、
前記係止部は、
前記仮係止位置に前記ホルダが位置するときに当該係止部の一部である仮係止部が前記係合壁に係合し、前記本係止位置に前記ホルダが位置するときに当該係止部の他の一部である本係止部が前記係合壁に係合する、ように構成され
、
前記本係止位置に前記ホルダが位置するとき、前記本係止部が前記仮係止部よりも前記交差方向において前記規制壁から離れた位置に存在する、
コネクタ。
【請求項2】
端子を収容可能なハウジングと、前記ハウジングに組み付けられるとともに前記端子を前記ハウジングの中の所定位置に係止するホルダと、を備えるコネクタであって、
前記ホルダは、
前記ハウジングに前記端子を収容する際の仮係止位置と前記端子を前記所定位置に係止する際の本係止位置との間を所定の組付方向に沿って移動可能であるように、前記ハウジングに支持され、
前記ハウジング及び前記ホルダのうちの一方は、係止部を有し、
前記ハウジング及び前記ホルダのうちの他方は、前記係止部を前記組付方向に交差する交差方向において挟むように配置されて前記交差方向における前記係止部の移動を規制する規制壁と、前記係止部に前記組付方向において係合するように配置される係合壁と、を含む被係止部を有し、
前記被係止部は、
前記係止部と前記規制壁との間の前記交差方向における距離が、前記仮係止位置に前記ホルダが位置するときの最短の当該距離よりも、前記本係止位置に前記ホルダが位置するときの最短の当該距離が小さくなる、ように構成され、
前記係止部は、
前記仮係止位置に前記ホルダが位置するときに当該係止部の一部である仮係止部が前記係合壁に係合し、前記本係止位置に前記ホルダが位置するときに当該係止部の他の一部である本係止部が前記係合壁に係合する、ように構成され、
前記被係止部は、
前記仮係止位置から前記本係止位置への前記ホルダの移動期間中に前記距離が徐々に小さくなる期間が存在するように、前記規制壁の少なくとも一部が前記組付方向に対して傾斜する、ように構成される、
コネクタ。
【請求項3】
請求項1
又は請求項2に記載のコネクタにおいて、
前記被係止部は、
前記ハウジングに設けられる貫通孔の孔内壁の一部として前記規制壁と前記係合壁とを有し、
前記係止部は、
前記ホルダから前記貫通孔に挿入されるように突出する突起として前記仮係止部と前記本係止部とを有する、
コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子を収容可能なハウジングと、ハウジングに組み付けられるとともに端子をハウジングの中の所定位置に係止するホルダと、を備えるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ハウジングとホルダが組み付けられた状態を適正に維持するべく、ハウジング及びホルダの一方に設けた係止部を、ハウジング及びホルダの他方に設けた被係止部に係合させるように構成されたコネクタが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来のコネクタは、ホルダに設けられている突起状の係止部がハウジングに設けられている両持ち梁状の被係止部に係合し、ハウジングとホルダとの組付状態が維持されるようになっている。しかし、このような係合の構造上、ハウジングとホルダとの組付方向に沿う外力がホルダに及んだ場合には組付状態が適正に保たれるものの、組付方向に対して傾く方向の外力がホルダに及ぶと、ハウジングに対してホルダが傾く等の位置ズレ(いわゆるガタツキ)が生じる可能性がある。なお、このような組付方向に対して傾く方向の外力は、例えば、コネクタの使用時に端子に繋がる電線がそのように傾く方向に引っ張られた場合などに、ホルダに及び得る。
【0005】
上述したホルダのガタツキは、ホルダが端子を適正に保持した状態を維持する等の観点において、好ましくない。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハウジングに対するホルダの位置ズレを抑制可能なコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明に係るコネクタは、下記[1]~[3]を特徴としている。
[1]
端子を収容可能なハウジングと、前記ハウジングに組み付けられるとともに前記端子を前記ハウジングの中の所定位置に係止するホルダと、を備えるコネクタであって、
前記ホルダは、
前記ハウジングに前記端子を収容する際の仮係止位置と前記端子を前記所定位置に係止する際の本係止位置との間を所定の組付方向に沿って移動可能であるように、前記ハウジングに支持され、
前記ハウジング及び前記ホルダのうちの一方は、係止部を有し、
前記ハウジング及び前記ホルダのうちの他方は、前記係止部を前記組付方向に交差する交差方向において挟むように配置されて前記交差方向における前記係止部の移動を規制する規制壁と、前記係止部に前記組付方向において係合するように配置される係合壁と、を含む被係止部を有し、
前記被係止部は、
前記係止部と前記規制壁との間の前記交差方向における距離が、前記仮係止位置に前記ホルダが位置するときの最短の当該距離よりも、前記本係止位置に前記ホルダが位置するときの最短の当該距離が小さくなる、ように構成され、
前記係止部は、
前記仮係止位置に前記ホルダが位置するときに当該係止部の一部である仮係止部が前記係合壁に係合し、前記本係止位置に前記ホルダが位置するときに当該係止部の他の一部である本係止部が前記係合壁に係合する、ように構成され、
前記本係止位置に前記ホルダが位置するとき、前記本係止部が前記仮係止部よりも前記交差方向において前記規制壁から離れた位置に存在する、
コネクタであること。
[2]
端子を収容可能なハウジングと、前記ハウジングに組み付けられるとともに前記端子を前記ハウジングの中の所定位置に係止するホルダと、を備えるコネクタであって、
前記ホルダは、
前記ハウジングに前記端子を収容する際の仮係止位置と前記端子を前記所定位置に係止する際の本係止位置との間を所定の組付方向に沿って移動可能であるように、前記ハウジングに支持され、
前記ハウジング及び前記ホルダのうちの一方は、係止部を有し、
前記ハウジング及び前記ホルダのうちの他方は、前記係止部を前記組付方向に交差する交差方向において挟むように配置されて前記交差方向における前記係止部の移動を規制する規制壁と、前記係止部に前記組付方向において係合するように配置される係合壁と、を含む被係止部を有し、
前記被係止部は、
前記係止部と前記規制壁との間の前記交差方向における距離が、前記仮係止位置に前記ホルダが位置するときの最短の当該距離よりも、前記本係止位置に前記ホルダが位置するときの最短の当該距離が小さくなる、ように構成され、
前記係止部は、
前記仮係止位置に前記ホルダが位置するときに当該係止部の一部である仮係止部が前記係合壁に係合し、前記本係止位置に前記ホルダが位置するときに当該係止部の他の一部である本係止部が前記係合壁に係合する、ように構成され、
前記被係止部は、
前記仮係止位置から前記本係止位置への前記ホルダの移動期間中に前記距離が徐々に小さくなる期間が存在するように、前記規制壁の少なくとも一部が前記組付方向に対して傾斜する、ように構成される、
コネクタであること。
[3]
上記[1]又は上記[2]に記載のコネクタにおいて、
前記被係止部は、
前記ハウジングに設けられる貫通孔の孔内壁の一部として前記規制壁と前記係合壁とを
有し、
前記係止部は、
前記ホルダから前記貫通孔に挿入されるように突出する突起として前記仮係止部と前記
本係止部とを有する、
コネクタであること。
【0008】
上記[1]の構成のコネクタによれば、ホルダが仮係止位置から本係止位置に移動するにあたり、係止部(具体的には、仮係止部および本係止部)と被係止部(具体的には、規制壁)との間の交差方向における距離が、仮係止位置にホルダが位置するときの最短の当該距離よりも、本係止位置にホルダが位置するときの最短の当該距離が小さくなる。その結果、ホルダを仮係止位置に配置する作業時には、係止部と被係止部との間に適度な間隔があるため、その作業が容易になる。更に、ホルダを仮係止位置から本係止位置に移動させると、係止部と被係止部との間の隙間が狭くなるため、交差方向におけるホルダの位置ズレが生じ難くなる。加えて、ホルダが本係止位置にあるとき、係止部(即ち、本係止部)が仮係止部(即ち、係合壁)に係合し、組付方向におけるホルダの位置ズレが生じ難くなる。
【0009】
このように、本構成のコネクタは、ハウジングとホルダとの組付方向だけでなく、組付方向に交差する交差方向(例えば、組付方向に対して傾く斜め方向)においても、ホルダの位置ズレを抑制できる。したがって、本構成のコネクタは、従来のコネクタに比べ、ハウジングに対するホルダの位置ズレをより適正に抑制可能である。
【0010】
更に、上記[1]の構成のコネクタによれば、ホルダが本係止位置にあるとき、本係止部が仮係止部よりも交差方向において規制壁から離れた位置に存在する。換言すると、ホルダが本係止位置にあるときの交差方向におけるホルダの位置ズレは、主として、仮係止部が規制壁に当接すること等によって抑制される。これにより、例えば、仮係止部を規制壁に当接させながらホルダを移動(案内)させることで、組み付けの作業性が向上する。更に、例えば、ホルダが本係止位置にあるときに本係止部が規制壁に干渉する(例えば、本係止部に規制壁が乗り上げる)等の不具合が生じることを抑制できる。
【0011】
上記[2]の構成のコネクタによれば、仮係止位置から本係止位置へのホルダの移動期間中に、係止部と規制壁との交差方向における距離が徐々に小さくなる期間が存在する。これにより、係止部(例えば、仮係止部)と案内壁との距離が突然小さくなることが抑制され、ホルダの移動が滑らかになり、組み付けの作業が容易になる。
【0012】
上記[3]の構成のコネクタによれば、ハウジングに設けられる貫通孔の孔内壁を被係止部(即ち、規制壁および係合壁)として用い、ホルダから突出する突起を係止部(即ち、仮係止部および本係止部)として用いる。これにより、上述したコネクタを具体的に実現できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ハウジングに対するホルダの位置ズレを抑制可能なコネクタを提供できる。
【0014】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係るコネクタの斜視図であり、
図1(a)は、ホルダが仮係止位置にある状態を示し、
図1(b)は、ホルダが本係止位置にある状態を示す。
【
図3】
図3(a)は、
図1(a)に示すコネクタの側面図であり、
図3(b)は、
図1(b)に示すコネクタの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るコネクタ1について説明する。以下、説明の便宜上、
図2に示すように、「前後方向」、「幅方向」、「上下方向」、「前」、「後」、「上」及び「下」を定義する。「前後方向」、「幅方向」及び「上下方向」は、互いに直交している。前後方向は、コネクタ1と相手側コネクタ(図示省略)との嵌合方向(本発明における「組付方向」に相当)と一致し、上下方向は、本発明における「交差方向」に相当する。
【0017】
図1~
図3に示すコネクタ1は、端子(図示省略)を収容するハウジング2と、ハウジング2に組み付けられるホルダ3と、を備える。ホルダ3は、ハウジング2に端子を収容する際の仮係止位置(
図1(a)及び
図3(a)参照)と、端子を正規位置に係止する際の本係止位置(
図1(b)及び
図3(b)参照)との間を前後方向に移動可能に、ハウジング2に支持されている。以下、コネクタ1を構成する各部材について順に説明する。
【0018】
まず、ハウジング2について説明する。樹脂製のハウジング2は、
図2に示すように、前後方向に延びる略円柱状の端子収容部11と、端子収容部11の外周を環状隙間12を介して包囲する前筒部13と、を一体に有する。コネクタ1と相手側コネクタとの嵌合時(以下、単に「嵌合時」と呼ぶこともある)、この環状隙間12に、相手側コネクタの相手側ハウジングのフード部(図示省略)が挿入されることになる。
【0019】
端子収容部11の内部には、後方に開口し且つ前後方向に延びる端子収容室14(
図1及び
図2参照)が、縦横に並ぶように複数(本例では、4つ)設けられている。端子収容室14には、その後端開口から端子が挿入されることになる。端子収容部11の前端部には、複数の端子収容室14のうち一部の複数(本例では、3つ)の端子収容室14に対応して、端子収容室14と連通する前端開口15(前後方向に延びる貫通孔)が複数(本例では、3つ)設けられている(
図1及び
図2参照)。嵌合時、相手側コネクタの相手側端子(オス端子)が前端開口15を通過して端子収容室14に収容された端子(メス端子)と電気的に接続されることになる。
【0020】
前筒部13は、上方に開口し且つ前後方向に延びる部分円筒状(円筒状において、周方向の一部が軸方向に亘って欠損した状態)の形状を有する。前筒部13の上方開口の前後方向に延びる一対の側縁には、上方に突出し且つ前後方向に延びる一対の壁部16が形成されている。一対の壁部16が作用については後述する。
【0021】
前筒部13の後側には、矩形筒状の後筒部17が、後方に延びるように一体で設けられている。後筒部17の一対の側壁部は、後筒部17の上壁部及び下壁部より後方に張り出している。後筒部17の一対の側壁部にはそれぞれ、幅方向に貫通する略矩形状の窓部18が形成されている。
【0022】
図3に示すように、略矩形状の窓部18の孔内壁のうち、窓部18の上下方向に延びる後端縁を画成する上下方向に延びる部分が、係合壁28を構成し、窓部18の前後方向に延びる上下縁を画成する前後方向に延びる一対の部分が、一対の規制壁29を構成する。
【0023】
図3に示すように、各規制壁29は、後側領域29aと、後側領域29aより前側に位置する前側領域29bと、後側領域29a及び前側領域29bを繋ぐ繋ぎ領域29cと、で構成されている。後側領域29aは、前後方向に平行に延びている。前側領域29bは、後側領域29aよりも窓部18の内方に突出し且つ前後方向に平行に延びている。前側領域29bが後側領域29aよりも窓部18の内方に突出していることに起因して、一対の前側領域29b間の上下方向における距離B(
図3(b)参照)が、一対の後側領域29a間の上下方向における距離A(
図3(b)参照)よりも小さい。
【0024】
繋ぎ部29cは、後側領域29a及び前側領域29bを滑らかに繋ぐように、前後方向に対して傾斜して延びている。よって、一対の繋ぎ部29c間の上下方向における距離は、後側から前側に移動するにつれて徐々に小さくなっている。
【0025】
図2に示すように、後筒部17の内部空間には、複数の端子収容室14から後方に連続する複数の案内空間19を区画形成するために、前後方向に延びる複数の隔壁21が縦横に設けられている。複数の隔壁21により区画形成された各案内空間19は、隔壁21により構成された上壁、下壁、及び、幅方向内側壁に囲まれ、且つ、幅方向外側は開放されている。
【0026】
案内空間19は、端子を端子収容室14に挿入する際に端子を端子収容室14の後端開口まで案内する機能を果たす。ホルダ3のハウジング2への組付時、複数の案内空間19には、ホルダ3の後述する複数のランス32がそれぞれ進入することになる(
図2参照)。
【0027】
後筒部17の上壁部及び下壁部の幅方向中央部にはそれぞれ、後方に突出する矩形平板状の突出片22が形成されている(
図2参照)。一対の突出片22の作用については後述する。
【0028】
後筒部17の上壁部には、ロックアーム23が一体に設けられている。ロックアーム23は、嵌合時、相手側ハウジングを係止して嵌合状態を維持する機能を果たす。ロックアーム23は、前後方向に延びる平板状の本体部24と、本体部24の下面の前後方向略中央部分から下方に突出し且つ後筒部17の上壁部と繋がる支点部25と、を備える。本例では、支点部25は、本体部24の幅方向中央箇所と、当該幅方向中央箇所から幅方向両側に離れた本体部24の一対の両側箇所と、の3箇所に設けられている。
【0029】
本体部24は、支点部25が弾性変形することにより、支点部25を中心に前後に傾斜するように揺動可能となっている。即ち、ロックアーム23は、いわゆるシーソーロックである。本体部24の前端部は、前筒部13の上方開口を塞ぐように且つ一対の壁部16に挟まれるように配置されている。ここで、一対の壁部16の存在により、本体部24の下面の前端部と前筒部13の上方開口の一対の側縁との間の隙間に電線などが侵入することが抑制され得る。
【0030】
本体部24の下面の前端部には、下方に突出する係止部(図示省略)が形成されている参照)。係止部には、嵌合時、相手側ハウジングのロック部(図示省略)が係止されることになる。本体部24の後端部は、相手側ハウジングのロック部と係止部との係止を解除する操作のための操作部27として機能する。ロックアーム23の具体的な動作については後述する。以上、ハウジング2について説明した。
【0031】
次いで、ホルダ3について説明する。樹脂製のホルダ3は、
図2に示すように、矩形筒状のホルダ本体31を備える。ホルダ本体31の一対の側壁部は、ホルダ本体31の上壁部及び下壁部より前方に張り出している。
【0032】
ホルダ本体31の一対の側壁部の内壁面には、ハウジング2の複数の端子収容室14に対応して、前方に向けて延びる片持ち梁状のランス32が、ホルダ本体31の内部空間内にて縦横に並ぶように複数(本例では、4つ)設けられている。各ランス32は、幅方向外側に弾性変形可能となっている。ホルダ3のハウジング2への組付時、複数のランス32が、複数の案内空間19にそれぞれ挿入され且つ複数の案内空間19の幅方向外側をそれぞれ塞ぐように配置されることになる。
【0033】
図2及び
図3に示すように、ホルダ本体31の一対の側壁部の外面にはそれぞれ、ホルダ3を仮係止位置に係止するための一対の仮係止突起33、及び、一対の仮係止突起33より後側に位置しホルダ3を本係止位置に係止するための単一の本係止突起34が、幅方向外側に突出するように形成されている。
【0034】
図3に示すように、一対の仮係止突起33は、上下方向に間隔を空けて並ぶように配置されている。上下方向において、単一の本係止突起34の中央位置と、一対の仮係止突起33の中央位置とは一致している。一対の仮係止突起33の上下方向両端面間の上下方向における距離C(
図3(a)参照)は、単一の本係止突起34の上下方向両端面間の上下方向における距離D(
図3(a)参照)より大きい一方で、距離B(
図3(b)参照)より僅かに小さい(或いは、距離Bと等しい)。
【0035】
図2に示すように、ホルダ本体31の上壁部の幅方向両端部には、上方に突出し且つ前後方向に延びる一対の壁部35が形成されている。一対の壁部35の前端部には、ロックアーム23を保護するための保護部36が、前方に張り出すように一体で設けられている。
【0036】
具体的には、保護部36は、一対の壁部35の前端部から前方に延びる一対の側部37と、一対の側部37を幅方向に連結する被覆部38と、を有する。被覆部38は、幅方向中央部が上方に突出するように湾曲している。保護部36の前端は、ホルダ本体31の一対の側壁部の前端より前側に位置している。一対の側部37とホルダ本体31の上壁部との間には、前方に開口し且つ前後方向に延びる一対のスリット39が形成されている。
【0037】
一対の壁部35の内壁面の後端部には、幅方向内側に開口し幅方向外側に窪み且つ前後方向に延びる一対の溝部41が形成されている(
図2参照)。ホルダ本体31の下壁部の幅方向両端部の後端部には、下方に突出し且つ前後方向に延びる一対の壁部42が形成されている。一対の壁部42の内壁面には、幅方向内側に開口し幅方向外側に窪み且つ前後方向に延びる一対の溝部43が形成されている(
図2参照)。ホルダ3のハウジング2への組付時、一対の溝部41には上側の突出片22の後端部の一対の側縁が挿入され、一対の溝部43には下側の突出片22の後端部の一対の側縁が挿入されることになる。以上、ホルダ3について説明した。
【0038】
次いで、コネクタ1の組み付け手順について簡単に説明する。まず、ホルダ3を、ハウジング2に、ホルダ本体31が後筒部17に内挿されるように、保護部36の被覆部38がロックアーム23(本体部24)を覆うように、複数のランス32が複数の案内空間19に挿入されるように、且つ、一対のスリット39が後筒部17の上壁部における突出片22の幅方向両側に位置する一対の部分に挿入されるように、後側から前向きにスライドしながら装着する。
【0039】
ホルダ3のスライドは、ホルダ本体31の仮係止突起33が後筒部17の窓部18の係合壁28を乗り越えるまで継続される。仮係止突起33が係合壁28を乗り越えて係合壁28の後側に隣接する後筒部17の壁部が仮係止突起33と本係止突起34とに挟まれることで、ホルダ3が仮係止位置に保持される(
図1(a)及び
図3(a)参照)。
【0040】
ホルダ3が仮係止位置にある状態では、
図3(a)に示すように、一対の仮係止突起33は、窓部18の一対の規制壁29の後側領域29aの間の領域に位置している。仮係止突起33と規制壁29(より具体的には、後側領域29a)との間の上下方向における最短距離Lは、比較的大きい値aとなっている。このため、ハウジング2に対してホルダ3を仮係止位置に組み付けるときには、仮係止突起33と規制壁29(後側領域29a)との間に適度な隙間があるため、ホルダ3の組み付けの作業性に優れる。
【0041】
ホルダ3が仮係止位置にある状態では、各ランス32は、案内空間19内において端子収容室14の幅方向外側内壁よりも若干幅方向内側に位置し、且つ、幅方向外側に弾性変形可能となっている。
【0042】
ホルダ3が仮係止位置にある状態では、保護部36(被覆部38)が、ロックアーム23を、ロックアーム23の支点部25と係止部との間の箇所から支点部25と操作部27との間の箇所までの前後方向範囲に亘って、ロックアーム23を覆っている。この結果、ロックアーム23の支点部25よりも係止部側(前側)に外力が及んでも、ロックアーム23の支点部25よりも操作部27側(後側)に外力が及んでも、ロックアーム23が揺動することが抑制される。
【0043】
次いで、ホルダ3が仮係止位置にあるハウジング2の複数の端子収容室14に、複数の端子を、案内空間19を区画する隔壁21によって前向きに案内しながら、後側からそれぞれ挿入する。その際、ランス32は、端子の後端がランス32の前端を通り過ぎるまでは、端子からの押圧により一時的に幅方向外側に弾性変形し、端子の後端がランス32の前端を通り過ぎると、幅方向内側に弾性回復する。この結果、ランス32の前端面と端子の後端面とが少なくとも部分的に前後方向に対面することで、ランス32が端子を前方へ押圧可能な状態となる。この段階では、端子は、端子収容室14内において中途挿入位置にある(正規位置には到達していない)。
【0044】
更に、ホルダ3が仮係止位置にあるとき、仮係止突起33と規制壁29(後側領域29a)との間に適度な隙間があるため、端子収容室14への端子の挿入方向が正規の挿入方向に対して多少傾いたとしても、ホルダ3自体がハウジング2に対して傾くことにより、端子の挿入方向の傾きに追従する(結果として、傾きを補正する)ことができる。これらにより、治具板等に固定されたコネクタに端子を挿入するといった一般的な端子挿入作業に比べ、端子収容室14へ端子を挿入する際の作業性が向上する。
【0045】
端子収容室14に収容すべき全ての端子が上記中途挿入位置まで挿入された後、仮係止位置にあるホルダ3を本係止位置に向けて更に前向きにスライドさせる。ホルダ3のスライドに伴い、端子がランス32に押圧されて正規位置に向けて前方へ移動していく。
【0046】
仮係止位置から本係止位置へのホルダ3の移動期間中において、一対の仮係止突起33は、窓部18の一対の規制壁29の間において、一対の後側領域29aの間の領域から、一対の繋ぎ領域29cの間の領域を経て、一対の前側領域29bの間の領域へと移行していく。一対の仮係止突起33が一対の繋ぎ領域29cの間の領域を通過する際、繋ぎ領域29cの傾斜に起因して、仮係止突起33と規制壁29との間の上下方向における最短距離Lが、値aから徐々に小さくなっていく。これにより、一対の仮係止突起33が、一対の繋ぎ部29cに沿うように案内されながら、一対の前側領域29b間の領域へと移行していくことで、ホルダ3のスライドが滑らかになる。
【0047】
ホルダ3のスライドは、ホルダ本体31の本係止突起34が後筒部17の窓部18の係合壁28を乗り越えるまで継続される。本係止突起34が係合壁28を乗り越えて係合壁28に係止されることで、ホルダ3が本係止位置に保持される(
図1(b)及び
図3(b)参照)。これにより、コネクタ1の組み付けが完了し、コネクタ1が相手側コネクタと嵌合し得る状態となる。
【0048】
ホルダ3が本係止位置にある状態では、
図3(b)に示すように、一対の仮係止突起33は、窓部18の一対の規制壁29の前側領域29bの間の領域に位置している。仮係止突起33と規制壁29(具体的には、前側領域29b)との間の上下方向における最短距離Lは、値aより小さい値bとなっている。距離C(
図3(a)参照)が距離B(
図3(b)参照)より僅かに小さい(或いは、距離Bと等しい)ことに起因して、値bは、ゼロに近い微小値(或いは、ゼロ)である。このため、上下方向におけるハウジング2に対するホルダ3の位置ズレが、仮係止突起33と規制壁29(前側領域29b)との当接によって生じ難くなる。
【0049】
特に、端子を保持するランス32に近い位置にある仮係止突起33の変位を規制壁29で抑制することで、ランス32から離れた位置にある本係止突起34の変位を抑制する場合に比べ、ランス32の位置ズレを効果的に抑制できる。この結果、ランス32が端子を適正に保持した状態が維持され、端子と相手側端子との微摺動などに起因する端子の摩耗を抑制できる。
【0050】
ホルダ3が本係止位置にある状態では、本係止突起34と規制壁29(具体的には、後側領域29a)との間の上下方向における最短距離H(
図3(b)参照)は、値bより大きい。換言すれば、本係止突起34が仮係止突起33よりも上下方向において規制壁29から離れた位置に存在する。これにより、上述したように仮係止突起33を規制壁29に沿わせながらホルダ3を移動(案内)させることで、組み付けの作業性が向上する。更に、本係止突起34が規制壁29(後側領域29a)に干渉する(例えば、本係止突起34に規制壁29が乗り上げる)等の不具合を抑制できる。
【0051】
ホルダ3が本係止位置にある状態では、端子が、端子収容室14内において正規位置に位置するとともにランス32により正規位置に係止される。ホルダ3が本係止位置にある状態では、保護部36の一対の側部37がハウジング2の一対の壁部16を覆っている(
図1(b)及び
図3(b)参照)。この結果、ロックアーム23が二重に保護されることになり、ロックアーム23の意図しない揺動(変形)を更に適正に抑制できる。
【0052】
更に、ホルダ3が本係止位置にある状態では、ホルダ3の一対の溝部41に、ハウジング2の上側の突出片22の後端部の一対の側縁が挿入され、ホルダ3の一対の溝部43に、ハウジング2の下側の突出片22の後端部の一対の側縁が挿入されている。これにより、ホルダ3のハウジング2に対するガタ付きが抑制され得る。
【0053】
次いで、ハウジング2に相手側ハウジングが嵌合される。嵌合動作中、相手側ハウジングのロック部が、ハウジング2の環状隙間12の上側領域(本体部24の前端部の下面に面する領域)に進入する。そして、当該ロック部が、ロックアーム23の係止部を押し上げてロックアーム23を一時的に後側に傾斜(揺動)させながら、係止部を乗り越えて係止部と係合する。これにより、ハウジング2と相手側ハウジングとの嵌合状態が維持される。
【0054】
一方、相手側ハウジングのロック部とロックアーム23の係止部との係止を解除する際には、ロックアーム23の操作部27を下方に押し込む。これにより、ロックアーム23が後側に傾斜(揺動)することで、係止部が上方に移動する。この結果、係止部と相手側ハウジングのロック部との係止が解除され、相手側ハウジングをハウジング2から分離することが可能となる。
【0055】
以上、本実施形態に係るコネクタ1によれば、ホルダ3が仮係止位置から本係止位置に移動するにあたり、仮係止突起33と規制壁29との間の交差方向(上下方向)における距離Lが、仮係止位置にホルダ3が位置するときの最短の当該距離aよりも、本係止位置にホルダ3が位置するときの最短の当該距離bが小さくなる。その結果、ホルダ3を仮係止位置に組み付けるときには、仮係止突起33と規制壁29との間に余裕があるため組み付けの作業性に優れる。更に、ホルダ3を本係止位置に組み付けると、仮係止突起33と規制壁29との間の距離が小さくなるため、交差方向におけるホルダ3の位置ズレが生じ難くなる。加えて、ホルダ3が本係止位置にあるとき、本係止突起34が係合壁28に係合し、組付方向におけるホルダ3の位置ズレが生じ難くなる。このように、本実施形態に係るコネクタ1は、組付方向だけでなく、組付方向に交差する交差方向においても、ホルダ3の位置ズレを抑制できるので、従来のコネクタに比べ、ハウジング2に対するホルダ3の位置ズレをより適正に抑制可能である。
【0056】
更に、本実施形態に係るコネクタ1によれば、ホルダ3が本係止位置にあるとき、本係止突起34が仮係止突起33よりも交差方向において規制壁29から離れた位置に存在する。換言すると、ホルダ3が本係止位置にあるとき、交差方向におけるホルダ3の位置ズレは、主として仮係止突起33と規制壁29との当接等によって抑制される。これにより、例えば、本係止突起34が規制壁29に干渉する(例えば、本係止突起34に規制壁29が乗り上げる)等の不具合を抑制できる。更には、ホルダ3が本係止位置にあるとき、仮係止突起33と規制壁29との当接箇所の前後方向位置は、相手側コネクタの相手側端子(オス端子)とハウジング2(端子収容室14)に収容された端子(メス端子)との接触部の前後方向位置に近い。このため、嵌合時において、相手側端子(オス端子)と端子(メス端子)との間の上下方向の相対移動が極めて抑制されるので、相手側端子(オス端子)と端子(メス端子)との間の微擦動摩耗が極めて抑制され得る。
【0057】
更に、本実施形態に係るコネクタ1によれば、仮係止位置から本係止位置へのホルダ3の移動期間中に、仮係止突起33と規制壁29との交差方向における距離が徐々に小さくなる期間が存在するように、規制壁29の少なくとも一部(繋ぎ部29c)が組付方向に対して傾斜する。これにより、ホルダ3が本係止位置に向けて移動するとき、規制壁29に沿うように仮係止突起33が案内されることで、ホルダ3の移動がスムーズになる。その結果、ハウジング2とホルダ3との組付けが容易になる。
【0058】
<他の態様>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用できる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0059】
例えば、上記実施形態では、ハウジング2に被係止部(係合壁28及び規制壁29)が設けられ、ホルダ3に係止部(仮係止突起33及び本係止突起34)が設けられている。これに対し、ハウジング2に係止部(仮係止突起33及び本係止突起34)が設けられ、ホルダ3に被係止部(係合壁28及び規制壁29)が設けられていてもよい。
【0060】
更に、上記実施形態では、規制壁29において、前側領域29bを後側領域29aよりも窓部18の内方に突出させることで、ホルダ3が仮係止位置にあるときの係止部(仮係止突起33)と規制壁29との間の上下方向における最短距離a(
図3(a)参照)よりも、ホルダ3が本係止位置にあるときの係止部(仮係止突起33)と規制壁29との間の上下方向における最短距離b(
図3(b)参照)が小さくされている。これに対し、窓部18が単純な長方形状の形状を有する場合のように、規制壁29を前後方向に亘って延びる一平面で構成すると共に、単一の(又は複数の)本係止突起34の上下方向両端面間の上下方向における距離D(
図3(a)参照)を、一対の(又は単一の)仮係止突起33の上下方向両端面間の上下方向における距離C(
図3(a)参照)より大きくすることで、ホルダ3が仮係止位置にあるときの係止部(仮係止突起33)と規制壁29との間の上下方向における最短距離よりも、ホルダ3が本係止位置にあるときの係止部(本係止突起34)と規制壁29との間の上下方向における最短距離が小さくされてもよい。
【0061】
ここで、上述した本発明に係るコネクタ1の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
端子を収容可能なハウジング(2)と、前記ハウジング(2)に組み付けられるとともに前記端子を前記ハウジング(2)の中の所定位置に係止するホルダ(3)と、を備えるコネクタ(1)であって、
前記ホルダ(3)は、
前記ハウジング(2)に前記端子を収容する際の仮係止位置と前記端子を前記所定位置に係止する際の本係止位置との間を所定の組付方向に沿って移動可能であるように、前記ハウジング(2)に支持され、
前記ハウジング(2)及び前記ホルダ(3)のうちの一方は、係止部(33,34)を有し、
前記ハウジング(2)及び前記ホルダ(3)のうちの他方は、前記係止部(33,34)を前記組付方向に交差する交差方向において挟むように配置されて前記交差方向における前記係止部(33,34)の移動を規制する規制壁(29)と、前記係止部(33,34)に前記組付方向において係合するように配置される係合壁(28)と、を含む被係止部(18)を有し、
前記被係止部(18)は、
前記係止部(33)と前記規制壁(29)との間の前記交差方向における距離(L)が、前記仮係止位置に前記ホルダ(3)が位置するときの最短の当該距離(a)よりも、前記本係止位置に前記ホルダ(3)が位置するときの最短の当該距離(b)が小くなる、ように構成され、
前記係止部は、
前記仮係止位置に前記ホルダ(3)が位置するときに当該係止部の一部である仮係止部(33)が前記係合壁(28)に係合し、前記本係止位置に前記ホルダ(3)が位置するときに当該係止部の他の一部である本係止部(34)が前記係合壁(28)に係合する、ように構成される、
コネクタ(1)。
[2]
上記[1]に記載のコネクタ(1)において、
前記本係止位置に前記ホルダ(3)が位置するとき、前記本係止部(34)が前記仮係止部(33)よりも前記交差方向において前記規制壁(29)から離れた位置に存在する、
コネクタ(1)。
[3]
上記[1]又は上記[2]に記載のコネクタ(1)において、
前記被係止部(18)は、
前記仮係止位置から前記本係止位置への前記ホルダ(3)の移動期間中に前記距離(L)が徐々に小さくなる期間が存在するように、前記規制壁(29)の少なくとも一部(29c)が前記組付方向に対して傾斜する、ように構成される、
コネクタ(1)。
[4]
上記[1]~上記[3]の何れか一つに記載のコネクタ(1)において、
前記被係止部は、
前記ハウジング(2)に設けられる貫通孔(18)の孔内壁の一部として前記規制壁(29)と前記係合壁(28)とを有し、
前記係止部は、
前記ホルダ(3)から前記貫通孔(18)に挿入されるように突出する突起として前記仮係止部(33)と前記本係止部(34)とを有する、
コネクタ(1)。
【符号の説明】
【0062】
1 コネクタ
2 ハウジング
3 ホルダ
18 窓部(被係止部、貫通孔)
28 係合壁
29 規制壁
29c 繋ぎ部(規制壁の一部)
33 仮係止突起(係止部、仮係止部)
34 本係止突起(係止部、本係止部)