(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】熱電モジュール
(51)【国際特許分類】
H10N 10/17 20230101AFI20240116BHJP
H10N 10/01 20230101ALI20240116BHJP
【FI】
H10N10/17
H10N10/01
(21)【出願番号】P 2020528468
(86)(22)【出願日】2018-11-19
(86)【国際出願番号】 KR2018014165
(87)【国際公開番号】W WO2019112200
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-11-04
(31)【優先権主張番号】10-2017-0167652
(32)【優先日】2017-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0141828
(32)【優先日】2018-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジョンミン
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ヨンサン
(72)【発明者】
【氏名】カン,ジョンヒョン
【審査官】加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-040811(JP,A)
【文献】特開2006-049872(JP,A)
【文献】特開2013-077810(JP,A)
【文献】特開2007-035974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10N 10/17
H10N 10/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1熱伝導プレート;
前記第1熱伝導プレート上に配置される熱電素子;
前記熱電素子上に配置される第2熱伝導プレート;および
前記第1熱伝導プレート上に配置され、収容空間を形成して前記収容空間に前記熱電素子を収容するカバーフレーム;を含み、
前記熱電素子は
第1絶縁層;
前記第1絶縁層上に配置された熱電レッグ;
前記熱電レッグ上に配置される第2絶縁層;および
前記第1絶縁層と前記熱電レッグ間に配置される第1電極と前記第2絶縁層と前記熱電レッグ間に配置される第2電極を含む電極;を含み、
前記カバーフレームは
前記第1熱伝導プレート上で前記熱電素子と離隔するように配置された外郭フレーム;
および
前記外郭フレームの上端から前記第2熱伝導プレートに向かって
所定の角度によって下部方向に延びた上部フレーム;を含み、
前記上部フレームの上面と前記第2熱伝導プレートの側面間に配置された第1シーリング部材をさらに含む、熱電モジュール。
【請求項2】
前記外郭フレームと前記上部フレームの上面がなす角度は鋭角である、請求項1に記載の熱電モジュール。
【請求項3】
前記外郭フレームと前記第1熱伝導プレート間に配置された第2シーリング部材をさらに含む、請求項1に記載の熱電モジュール。
【請求項4】
前記上部フレームの末端と前記第2熱伝導プレートの側面は離隔空間を形成し、
前記第1シーリング部材は前記離隔空間にさらに配置された、請求項3に記載の熱電モジュール。
【請求項5】
前記第1電極と電気的に連結される第1口出し線および前記第2電極と電気的に連結される第2口出し線をさらに含み、
前記第1口出し線および第2口出し線のうち少なくとも一つは前記外郭フレームの貫通ホールまたは前記上部フレームの貫通ホールを貫通する、請求項1に記載の熱電モジュール。
【請求項6】
前記第2熱伝導プレートは第1側面、第2側面、第3側面および第4側面を含み、
前記上部フレームは
前記第2熱伝導プレートの第1側面に対応する第1上部フレーム、
前記第2熱伝導プレートの第2側面に対応する第2上部フレーム、
前記第2熱伝導プレートの第3側面に対応する第3上部フレームおよび
前記第2熱伝導プレートの第4側面に対応する第4上部フレームを含み、
前記第1上部フレームの長さは前記第2上部フレーム、前記第3上部フレームおよび前記第4上部フレームの長さより大きい、請求項5に記載の熱電モジュール。
【請求項7】
前記上部フレームの貫通ホールは前記第1上部フレームに配置された、請求項6に記載の熱電モジュール。
【請求項8】
前記第1上部フレームの上面と前記外郭フレームがなす第1角度は、前記第2上部フレームの上面、前記第3上部フレームの上面および前記第4上部フレームの上面と前記外郭フレームがなす第2角度より大きい、請求項6に記載の熱電モジュール。
【請求項9】
前記第1絶縁層は第1側面、第2側面、第3側面および第4側面を含み、
前記外郭フレームは
前記第1絶縁層の第1側面に対応する第1外郭フレーム、
前記第1絶縁層の第2側面に対応する第2外郭フレーム、
前記第1絶縁層の第3側面に対応する第3外郭フレームおよび
前記第1絶縁層の第4側面に対応する第4外郭フレームを含み、
前記第1外郭フレームの厚さは前記第2外郭フレーム、前記第3外郭フレームおよび前記第4外郭フレームの厚さより大きい、請求項5に記載の熱電モジュール。
【請求項10】
前記外郭フレームの貫通ホールは前記第1外郭フレームに配置された、請求項9に記載の熱電モジュール。
【請求項11】
前記貫通ホールと前記第1口出し線および前記第2口出し線のうち少なくとも一つ間に配置された第3シーリング部材をさらに含む、請求項5に記載の熱電モジュール。
【請求項12】
高さ方向において、前記第2熱伝導プレートの側面の中心は前記上部フレームの上面と側面がなす角と同一線上に配置された、請求項4に記載の熱電モジュール。
【請求項13】
前記第2熱伝導プレートの下面と側面がなす角は、前記上部フレームの下面と側面が会う角と同一線上に配置された、請求項4に記載の熱電モジュール。
【請求項14】
前記上部フレームの上面と側面がなす角は高さ方向において、前記第2熱伝導プレートの側面の中心より下部に配置された、請求項13に記載の熱電モジュール。
【請求項15】
前記第2熱伝導プレートの下面と側面がなす角は高さ方向において、前記上部フレームの側面の中心と同一線上に配置された、請求項4に記載の熱電モジュール。
【請求項16】
前記上部フレームの上面と側面がなす角は高さ方向において、前記第2熱伝導プレートの側面の中心より下部に配置された、請求項15に記載の熱電モジュール。
【請求項17】
前記第1熱伝導プレートの面積は前記第2熱伝導プレートの面積より大きい、請求項1に記載の熱電モジュール。
【請求項18】
前記第1熱伝導プレートは前記熱電素子の高温部に配置され、前記第2熱伝導プレートは前記熱電素子の低温部に配置される、請求項17に記載の熱電モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱電モジュールに関し、より詳細には熱電モジュール内で熱流動性能が改善した熱電モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
熱電現象は材料内部の電子(electron)と正孔(hole)の移動によって発生する現象であって、熱と電気間の直接的なエネルギー変換を意味する。
【0003】
熱電モジュールは熱電現象を利用する素子を総称し、P型熱電材料とN型熱電材料を金属電極間に接合させてPN接合対を形成する構造を有する。
【0004】
熱電モジュールは電気抵抗の温度変化を利用する素子、温度差によって起電力が発生する現象であるゼーベック効果を利用する素子、電流による吸熱または発熱が発生する現象であるペルティエ効果を利用する素子などに区分され得る。
【0005】
熱電モジュールは家電製品、電子部品、通信用部品などに多様に適用されている。例えば、熱電モジュールは冷却用装置、温熱用装置、発電用装置などに適用され得る。これにより、熱電モジュールの熱電性能に対する要求がますます高まっている。
【0006】
このような熱電モジュールは冷却用として使用する時に冷蔵庫または浄水器に適用可能であり、低温の具現による結露と湿気によって熱電素子が腐食する問題がある。このような問題を解決するために従来の場合、熱電素子の側面に直接シーリング材を配置して水分の浸透を防止していたが、熱電素子にシーリング材が直接付着するため熱電モジュール内で熱流動性能が低下する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が達成しようとする技術的課題は、熱電素子の側面に熱流動空間を確保して熱電モジュール内で熱流動性能が改善した熱電モジュールを提供することである。
【0008】
実施例で解決しようと思う課題はこれに限定されるものではなく、下記で説明する課題の解決手段や実施形態から把握され得る目的や効果も含まれると言える。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例に係る熱電モジュールは第1熱伝導プレート、前記第1熱伝導プレート上に配置される熱電素子、前記熱電素子上に配置される第2熱伝導プレートおよび前記第1熱伝導プレート上に配置され、収容空間を形成して前記収容空間に前記熱電素子を収容するカバーフレームを含み、前記熱電素子は第1基板、前記第1基板上に配置された複数の熱電レッグ、前記複数の熱電レッグ上に配置される第2基板および前記第1基板と前記複数の熱電レッグ間に配置される複数の第1電極と前記第2基板と前記複数の熱電レッグ間に配置される複数の第2電極を含む電極を含み、前記カバーフレームは前記第1熱伝導プレート上で前記熱電素子と離隔するように配置された外郭フレームおよび前記外郭フレームの上端から下部方向に傾斜するように前記第2熱伝導プレート側に延びた上部フレームを含む。
【0010】
前記外郭フレームと前記上部フレームの上面がなす角度は鋭角であり得る。
【0011】
前記外郭フレームと前記第1熱伝導プレート間に配置された第1シーリング部材および前記上部フレームと前記第2熱伝導プレート間に配置された第2シーリング部材を含むことができる。
【0012】
前記上部フレームと前記第2熱伝導プレートは離隔され、前記第2シーリング部材は前記上部フレームの側面と前記第2熱伝導プレートの側面間に配置され得る。
【0013】
前記第2シーリング部材は前記上部フレームの上面と前記第2熱伝導プレートの側面間に配置され得る。
【0014】
前記複数の第1電極のうち少なくとも一つと電気的に連結される第1口出し線および前記複数の第2電極のうち少なくとも一つと電気的に連結される第2口出し線を含む口出し線をさらに含み、前記口出し線は前記外郭フレームの貫通ホールまたは前記上部フレームの貫通ホールを貫通することができる。
【0015】
前記第2熱伝導プレートは第1側面、第2側面、第3側面および第4側面を含み、前記上部フレームは前記第2熱伝導プレートの第1側面に対応する第1上部フレーム、前記第2熱伝導プレートの第2側面に対応する第2上部フレーム、前記第2熱伝導プレートの第3側面に対応する第3上部フレームおよび前記第2熱伝導プレートの第4側面に対応する第4上部フレームを含み、前記第1上部フレームの長さは前記第2上部フレーム、前記第3上部フレームおよび前記第4上部フレームの長さより大きくてもよい。
【0016】
前記上部フレームの貫通ホールは前記第1上部フレームに配置され得る。
【0017】
前記第1上部フレームの上面と前記外郭フレームがなす第1角度は、前記第2上部フレームの上面、前記第3上部フレームの上面および前記第4上部フレームの上面と前記外郭フレームがなす第2角度より大きくてもよい。
【0018】
前記第1基板は第1側面、第2側面、第3側面および第4側面を含み、前記外郭フレームは前記第1基板の第1側面に対応する第1外郭フレーム、前記第1基板の第2側面に対応する第2外郭フレーム、前記第1基板の第3側面に対応する第3外郭フレームおよび前記第1基板の第4側面に対応する第4外郭フレームを含み、前記第1外郭フレームの厚さは前記第2外郭フレーム、前記第3外郭フレームおよび前記第4外郭フレームの厚さより大きくてもよい。
【0019】
前記外郭フレームの貫通ホールは前記第1外郭フレームに配置され得る。
【0020】
前記貫通ホールと前記口出し線間に配置された第3密封部材をさらに含むことができる。
【0021】
高さ方向において、前記第2熱伝導プレートの側面の中心は前記上部フレームの上面と側面がなす角と同一線上に配置され得る。
【0022】
前記第2熱伝導プレートの下面と側面がなす角は前記上部フレームの下面と側面が会う角と同一線上に配置され得る。
【0023】
前記上部フレームの上面と側面がなす角は高さ方向において、前記第2熱伝導プレートの側面の中心より下部に配置され得る。
【0024】
前記第2熱伝導プレートの下面と側面がなす角は高さ方向において、前記上部フレームの側面の中心と同一線上に配置され得る。
【0025】
前記上部フレームの上面と側面がなす角は高さ方向において、前記第2熱伝導プレートの側面の中心より下部に配置され得る。
【0026】
前記第1熱伝導プレートの面積は前記第2熱伝導プレートの面積より大きく、前記第1熱伝導プレートは前記熱電素子の高温部に配置され、前記第2熱伝導プレートは前記熱電素子の低温部に配置され得る。
【発明の効果】
【0027】
本発明の実施例によると、防水および防塵性能が優秀な熱電モジュールを得ることができる。特に、本発明の実施例によると、熱流動性能が改善した熱電モジュールを得ることができる。
【0028】
本発明の多様かつ有益な長所と効果は前述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でさらに容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の一実施例に係る熱電モジュールの上面図。
【
図2a】本発明の一実施例に係る熱電モジュールの斜視図。
【
図2b】本発明の一実施例に係る熱電素子の斜視図。
【
図6】本発明の他の実施例に係る熱電モジュールの断面図。
【
図7】本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュールの断面図。
【
図8a】本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュールの断面図。
【
図8b】本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュールの断面図。
【
図8c】本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュールの断面図。
【
図9】本発明に係る熱電素子が浄水器に適用された例示図。
【
図10】本発明に係る熱電素子が冷蔵庫に適用された例示図。
【
図11】本発明の他の実施例に係る熱電素子の熱電レッグの具現例の例示図。
【
図12】本発明の他の実施例に係る熱電素子の熱電レッグの具現例の例示図。
【
図13】本発明の他の実施例に係る熱電素子の熱電レッグの具現例の例示図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は多様な変更を加えることができ、多様な実施例を有することができるところ、特定の実施例を図面に例示して説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
【0031】
第2、第1等のように序数を含む用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されはしない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく第2構成要素は第1構成要素と命名され得、同様に第1構成要素も第2構成要素と命名され得る。および/またはという用語は複数の関連した記載された項目の組み合わせまたは複数の関連した記載された項目のいずれかの項目を含む。
【0032】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるとか「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されていたりまたは接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在してもよいと理解されるべきである。その反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか「直接接続されて」いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されるべきである。
【0033】
本出願で使った用語は単に特定の実施例を説明するために使われたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」または「有する」等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0034】
異なって定義されない限り、技術的または科学的な用語を含んでここで使われるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有している。一般的に使われる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0035】
以下、添付された図面を参照して実施例を詳細に説明するものの、図面符号にかかわらず同一または対応する構成要素は同じ参照番号を付し、これに対する重複する説明は省略する。
【0036】
図1は本発明の一実施例に係る熱電モジュールの上面図であり、
図2は本発明の一実施例に係る熱電素子の斜視図であり、
図3は
図1のA-A′線断面図であり、
図4は
図1のB-B′線断面図であり、
図5は
図1でカバーフレームの上面図である。
【0037】
以下では
図1~
図5を参照して、本発明の一実施例に係る熱電モジュール100を説明する。
【0038】
図1~
図5を参照すると、本発明の一実施例に係る熱電モジュール100は、第1熱伝導プレート10、第2熱伝導プレート20、熱電素子100、カバーフレーム200、第1シーリング部材300および第2シーリング部材400を含む。
【0039】
第1熱伝導プレート10と第2熱伝導プレート20は熱電素子100を間に配置して互いに対向する。第1熱伝導プレート10と第2熱伝導プレート20は熱伝導性が優秀な金属材質で構成され得る。例えば、第1熱伝導プレート10と第2熱伝導プレート20は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅および銅合金のうち少なくとも一つからなるプレートであり得る。
【0040】
ここで、図示された通り、第1熱伝導プレート10の面積は第2熱伝導プレート20の面積より大きくてもよい。この時、第1熱伝導プレート10の面積は第2熱伝導プレート20の面積の1.2~5倍であり得る。ここで、第1熱伝導プレート10は熱電素子100の発熱面、すなわち高温部(hot side)に配置され、第2熱伝導プレート10は熱電素子100の吸熱面、すなわち低温部(cold side)に配置され得る。第1熱伝導プレート10が熱電素子100の発熱面と発熱部品(図示されず)の表面間に設置されることにより、発熱部品(図示されず)から発生した熱は第1熱伝導プレート10に伝導され得る。第1熱伝導プレート10の面積が第2熱伝導プレート20の面積より大きい場合、発熱部品(図示されず)と第1熱伝導プレート10間の接触面積が大きくなるため、発熱部品(図示されず)から発生した熱が第1熱伝導プレート10を介して熱電素子100の発熱面に伝達される効率が高くなり得る。
【0041】
第1熱伝導プレート10は使用時の熱伝達面積を広げることができるため温度勾配を減らすことができ、特に熱電素子100の吸熱面方向に付着した第2熱伝導プレート20と発熱部品(図示されず)との間隔を人為的に離隔させることによって、高温部と低温部間の温度差をさらに大きくすることができる。
【0042】
図示されてはいないが、第2熱伝導プレート20から離隔してファンユニットがさらに配置される場合、高温部と低温部間の温度差はさらに大きくなり得る。
【0043】
本明細書で、第1熱伝導プレート10の厚さは第2熱伝導プレート20の厚さと同じであると図示されているが、これに制限されず、第1熱伝導プレート10の厚さが第2熱伝導プレート20の厚さより大きくてもよく、第2熱伝導プレート20の厚さが第1熱伝導プレート10の厚さより大きくてもよい。例えば、第2熱伝導プレート20の厚さA2に対する第1熱伝導プレート10の厚さA1の比(A1/A2)は、0.4~5倍、好ましくは0.5~5倍、1.25~5倍であり得る。
【0044】
表1は、第1熱伝導プレート10が熱電素子100の高温部側に配置され、第1熱伝導プレート10より面積が小さい第2熱伝導プレート20が熱電素子100の低温部側に配置された場合、熱電素子100の消費電力を測定した結果である。ここで、第1熱伝導プレート10の横の長さ*縦の長さは75mm*69mmであり、第2熱伝導プレート20の横の長さ*縦の長さは55mm*55mmに設定した。
【0045】
【0046】
表1を参照すると、第1熱伝導プレート10の面積が第2熱伝導プレート20の面積より大きい条件下で、第2熱伝導プレート20の厚さA2に対する第1熱伝導プレート10の厚さA1の比(A1/A2)が0.4~5倍である場合、消費電力が81kWh/月以下に示されることが分かる。そして、第1熱伝導プレート10の厚さが第2熱伝導プレート20の厚さより大きい場合、例えば、第2熱伝導プレート20の厚さA2に対する第1熱伝導プレート10の厚さA1の比(A1/A2)が1.25倍~5倍である場合、消費電力が75kWh/月以下に示されることが分かる。また、第1熱伝導プレート10の厚さが第2熱伝導プレート20の厚さと同じであるか、第1熱伝導プレート10の厚さが第2熱伝導プレート20の厚さより小さい場合、第2熱伝導プレート20の厚さが大きくなっても消費電力が一定に維持されることが分かる。
【0047】
ここで、第1熱伝導プレート10は発熱面、第2熱伝導プレート20は吸熱面と設定されるものと説明したが、これは熱電素子に印加される電流の方向により吸熱面と放熱面は互いに変わってもよい。
【0048】
また、
図2bを参照すると、熱電素子100はP型熱電レッグ120、N型熱電レッグ130、下部基板140、上部基板150、下部電極161、上部電極162およびソルダー層(図示されず)を含む。
【0049】
下部電極161は下部基板140とP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130の下面間に配置され、上部電極162は上部基板150とP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130の上面間に配置される。これにより、複数のP型熱電レッグ120および複数のN型熱電レッグ130は下部電極161および上部電極162によって電気的に連結される。下部電極161と上部電極162間に配置され、電気的に連結される一対のP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130は、単位セルを形成することができる。
【0050】
例えば、口出し線181、182を通じて下部電極161および上部電極162に電圧を印加すると、ペルティエ効果によってP型熱電レッグ120からN型熱電レッグ130に電流が流れる基板は熱を吸収して冷却部として作用し、N型熱電レッグ130からP型熱電レッグ120に電流が流れる基板は加熱して発熱部として作用することができる。
【0051】
ここで、P型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130はビズマス(Bi)およびテルル(Te)を主原料で含むビスマステルライド(Bi-Te)系熱電レッグであり得る。P型熱電レッグ120は全体重量100wt%に対してアンチモン(Sb)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、鉛(Pb)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、テルル(Te)、ビズマス(Bi)およびインジウム(In)のうち少なくとも一つを含むビスマステルライド(Bi-Te)系主原料物質99~99.999wt%とBiまたはTeを含む混合物0.001~1wt%を含む熱電レッグであり得る。例えば、主原料物質がBi-Se-Teであり、BiまたはTeを全体重量の0.001~1wt%でさらに含むことができる。N型熱電レッグ230は全体重量100wt%に対してセレン(Se)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、鉛(Pb)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、テルル(Te)、ビズマス(Bi)およびインジウム(In)のうち少なくとも一つを含むビスマステルライド(Bi-Te)系主原料物質99~99.999wt%とBiまたはTeを含む混合物0.001~1wt%を含む熱電レッグであり得る。例えば、主原料物質がBi-Sb-Teであり、BiまたはTeを全体重量の0.001~1wt%でさらに含むことができる。
【0052】
P型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130はバルク型または積層型で形成され得る。一般的にバルク型P型熱電レッグ120またはバルク型N型熱電レッグ130は、熱電素材を熱処理してインゴット(ingot)を製造し、インゴットを粉砕して篩い分けして熱電レッグ用粉末を獲得した後、これを焼結し、焼結体をカッティングする過程を通じて得ることができる。積層型P型熱電レッグ120または積層型N型熱電レッグ230は、シート状の基材上に熱電素材を含むペーストを塗布して単位部材を形成した後、単位部材を積層しカッティングする過程を通じて得ることができる。
【0053】
この時、一対のP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130は同じ形状、同じ高さを有することが好ましく、互いに異なる形状および体積を有することができる。例えば、P型熱電レッグ120とN型熱電レッグ130は電気伝導特性が互いに異なるため、N型熱電レッグ130の断面積をP型熱電レッグ120の断面積と異なるように形成してもよい。
【0054】
一方、P型熱電レッグ120とN型熱電レッグ130の側面には、高さ方向(Z軸方向)に絶縁体(図示されず)が配置され得る。
【0055】
一方、本発明の一実施例に係る熱電素子の性能はゼーベック指数で示すことができる。ゼーベック指数(ZT)は[数1]のように示すことができる。
【0056】
【0057】
ここで、αはゼーベック係数[V/K]であり、σは電気伝導度[S/m]であり、α2σはパワー因子(Power Factor、[W/mK2])である。そして、Tは温度であり、kは熱伝導度[W/mK]である。kはa・cp・ρで表すことができ、aは熱拡散度[cm2/S]であり、cpは比熱[J/gK]であり、ρは密度[g/cm3]である。
【0058】
熱電モジュールのゼーベック指数を得るために、Zメーターを利用してZ値(V/K)を測定し、測定したZ値を利用してゼーベック指数(ZT)を計算することができる。
【0059】
ここで、下部基板140とP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130間に配置される下部電極120、そして上部基板150とP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130間に配置される上部電極162は、銅(Cu)、銀(Ag)およびニッケル(Ni)のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0060】
そして、互いに対向する下部基板140と上部基板150は絶縁基板または金属基板であり得る。絶縁基板はアルミナ基板または柔軟性を有する高分子樹脂基板であり得る。柔軟性を有する高分子樹脂基板は、ポリイミド(PI)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、環状オレフィンコポリ(COC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、レジン(resin)のような高透過性プラスチックなどの多様な絶縁性樹脂材を含むことができる。または絶縁基板は織物でもよい。金属基板はCu、Cu合金またはCu-Al合金を含むことができる。また、下部基板140と上部基板150が金属基板である場合、下部基板240と下部電極161間および上部基板150と上部電極162間には、それぞれ誘電体層がさらに形成され得る。誘電体層は5~10W/Kの熱伝導度を有する素材を含むことができる。
【0061】
この時、下部基板140と上部基板150の大きさは異なるように形成されてもよい。例えば、下部基板140と上部基板150のうち一つの体積、厚さまたは面積は、他の一つの体積、厚さまたは面積より大きく形成され得る。これにより、熱電モジュールの吸熱性能または放熱性能を高めることができる。
【0062】
一方、
図2に図示された通り、下部基板140は第1方向に第1長さD1を有するように形成され、上部基板150は第1方向に第2長さD2を有するように形成され得る。
【0063】
ここで、第1長さD1は第2長さD2より大きく形成されて、下部基板140上で第1方向の終端に形成された下部電極261に口出し線181、182を連結することが容易である。
【0064】
ここで、下部電極261と口出し線181、182が電気的に連結されることは、溶接方式または機構的締結方式などの多様な方式のうち少なくとも一つで具現され得る。
【0065】
複数の下部電極161および複数の上部電極162は、Cu、Ag、Niなどの電極材料を利用してP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130を電気的に連結する。下部電極161および上部電極162の厚さは0.01mm~0.3mmの範囲で形成され得る。さらに好ましくは10μm~20μmの範囲で具現することができる。
【0066】
また、複数の下部電極161および複数の上部電極162はそれぞれm*n(ここで、m、nはそれぞれ1以上の整数であり得、m、nは互いに同一または異なり得る)のアレイの形態で配置され得るが、これに制限されるものではない。各下部電極161と上部電極162は隣り合う他の下部電極161と上部電極162と離隔して配置され得る。例えば、各下部電極161と上部電極162は隣り合う他の電極161、162と略0.5~0.8mmの距離で離隔して配置され得る。
【0067】
そして、各下部電極161上には一対のP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130が配置され、各上部電極162の下には一対のP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130が配置され得る。
【0068】
すなわち、P型熱電レッグ120の下面は下部電極161に配置され、上面は上部電極162に配置され、N型熱電レッグ130の下面は下部電極161に配置され、上面は上部電極162に配置され得る。下部電極161に配置された一対のP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130のうちP型熱電レッグ120が複数の下部電極162のうち一つに配置されると、N型熱電レッグ130はこれと隣り合う他の下部電極162に配置され得る。これにより、複数のP型熱電レッグ120および複数のN型熱電レッグ130は複数の下部電極161および複数の下部電極162を通じて直列で連結され得る。
【0069】
この時、下部電極161上には一対のP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130を接合するための一対の下部ソルダー層(図示されず)が塗布され得、一対の下部ソルダー層上には一対のP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130がそれぞれ配置され得る。
【0070】
また、上部電極162の下には一対のP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130を接合するための一対の上部ソルダー層(図示されず)が塗布され得、一対の上部ソルダー層172の下には一対のP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグ130がそれぞれ配置され得る。
【0071】
カバーフレーム200は第1熱伝導プレート10上で収容空間Sを形成し、収容空間Sの内部に熱電素子100が収容され得る。ここで、収容空間Sは熱電素子100の体積対比1.1倍~5倍の範囲で形成され得る。さらに好ましくは2倍~3倍の範囲で具現することができる。
【0072】
カバーフレーム200の収容空間Sが熱電素子100の体積対比1.1倍以下である場合、熱電素子100の側面に熱流動空間を確保することができないため熱流動性能の改善を期待することができず、カバーフレーム200の収容空間Sが熱電素子100の体積対比5倍以上である場合、収容空間Sの拡張による熱流動性能の改善を期待することができず、熱電モジュール1000の体積を増大させる問題がある。
【0073】
すなわち、本発明の一実施例に係る熱電モジュール1000は、熱電素子100の下部基板140と上部基板150間で温度差によって発生する熱流動を熱電素子100の側部に拡張することができるため熱流動による信頼性を確保することができる。
【0074】
カバーフレーム200は、熱伝導性が低く、構造的剛性を維持できる絶縁性合成樹脂断熱材で構成され得、外郭フレーム210と上部フレーム220を含む。
【0075】
外郭フレーム210は熱電素子100の形状に応じて四角柱状を有し、第1外郭フレーム211、第2外郭フレーム211、第3外郭フレーム213および第4外郭フレーム214を含む。
【0076】
ここで、第1外郭フレーム211は下部基板140の第1側面に対向するように対応し、第2外郭フレーム212は下部基板140の第2側面に対向するように対応し、第3外郭フレーム213は下部基板140の第3側面に対向するように対応し、第4外郭フレーム214は下部基板140の第4側面に対向するように対応する。
【0077】
第1外郭フレーム211、第2外郭フレーム211、第3外郭フレーム213および第4外郭フレーム214は、第1熱伝導プレート10の上面と略垂直に立てられて配置される。
【0078】
ここで、第1外郭フレーム211、第2外郭フレーム211、第3外郭フレーム213および第4外郭フレーム214は熱電素子100と離隔するように配置され、外郭フレーム210と熱電素子100間に離隔空間を形成する。
【0079】
一方、第1熱伝導プレート10と密着する外郭フレーム210の下面間に第1シーリング部材300が配置され、カバーフレーム200の内側に水分が浸透しないように密封する。
【0080】
ここで、第1シーリング部材300は防水テープ、防水シリコン、ゴムまたは樹脂素材や接着剤などで構成され得、第1熱伝導プレート10と外郭フレーム210間の密着性、密封性および作業便宜性のために防水テープで具現されることが好ましい。
【0081】
上部フレーム220は外郭フレーム210の上端から第2熱伝導プレート20側に延び、上面または上下面がすべて下部方向に所定角度傾斜した傾斜面を有する。すなわち、上部フレーム220の上面と外郭フレーム210がなす角度は鋭角で形成される。
【0082】
ここで、上部フレーム220の上面と外郭フレーム210がなす角度は10度~80度、好ましくは20度~70度、さらに好ましくは30度~60度の範囲で設定され得る。これにより、収容空間Sの体積および形状を決定することができ、不備であるが上部フレーム220と外郭フレーム210を通じての第1熱伝導プレート10と第2熱伝導プレート20間の熱交換経路を効率的に制御することができる。上部フレーム220は第1外郭フレーム211、第2外郭フレーム211、第3外郭フレーム213および第4外郭フレーム214のそれぞれから第2熱伝導プレート20に延びる第1上部フレーム221、第2上部フレーム221、第3上部フレーム223および第4上部フレーム224を含む。
【0083】
ここで、上部フレーム220は第2熱伝導プレート20の第1側面に対向するように対応し、第2外郭フレーム212は第2熱伝導プレート20の第2側面に対向するように対応し、第3外郭フレーム213は第2熱伝導プレート20の第3側面に対向するように対応し、第4外郭フレーム214は第2熱伝導プレート20の第4側面に対向するように対応する。
【0084】
一方、前述した通り、下部基板140は上部基板150に比べて第1側面がさらに延長され、延長された第1側面で口出し線181、182が下部電極161に連結され得る。この時、口出し線181、182が配置される第1側位置に形成された第1上部フレーム221には貫通ホール220aが形成され得、口出し線181、182が貫通ホール220aを貫通してカバーフレーム200の外部に露出し得る。
【0085】
一方、貫通ホール220aが形成される第1上部フレーム221は、貫通ホール220a領域の確保および構造的剛性のために第3長さD3を有し、これは第2上部フレーム221、第3上部フレーム223および第4上部フレーム224の第4長さD4に大きく形成され得る。
【0086】
また、上部フレーム220で互いに対向する内側端部は同一高さに形成されなければならず、第1上部フレーム221の長さD3が他側面の上部フレーム222、223、224に比べて長くなることにより、第1上部フレーム221の上面と第1外郭フレーム211がなす第1角度θ1は他側面の上部フレーム222、223、224の上面と他側面の外郭フレーム212、213、214がなす第2角度θ2に比べて大きく形成され得る。
【0087】
一方、上部フレーム220は第2熱伝導プレート20の側面と所定距離D5離隔し得る。
【0088】
また、上部フレーム220と第2熱伝導プレート20間には第2シーリング部材400が配置され得る。
【0089】
第2シーリング部材400は防水テープ、防水シリコン、ゴムや樹脂素材などの接着剤などで構成され得、硬化前上部フレーム220の上面(傾斜面)に沿って流れて上部フレーム220と第2熱伝導プレート20間の離隔隙間に流入し得る防水シリコン等で具現されることが好ましい。
【0090】
ここで、上部フレーム220と第2熱伝導プレート20の側面間の離隔距離D5は、第2シーリング部材400の硬化前の粘性により0.1mm~0.5mmの範囲で設定され得る。離隔距離D5が0.1mm以下である場合、第2シーリング部材400が流入しないため上部フレーム220と第2熱伝導プレート20間の防水性能を信頼することができず、その反対に離隔距離D5が0.5mm以上である場合、必要以上に第2シーリング部材400を流入しないと上部フレーム220と第2熱伝導プレート20間を密封できない問題が発生し得る。
【0091】
一方、本発明の一実施例で第2シーリング部材400は硬化後上部フレーム220の端部で第1高さH1を有する。ここで第1高さH1は、第2シーリング部材400が上部フレーム220の貫通ホール220aに流入して貫通ホール220aと口出し線180間の隙間を密封するための最小高さである。すなわち、単一のシーリング工程で第2シーリング部材400が第1カバーフレーム211と第2熱伝導プレート20の側面間の隙間と貫通ホール220aに流入して、上部フレーム220側の密封を遂行することができる。
【0092】
以下では
図6を参照して、本発明の他の実施例に係る熱電モジュールを説明する。
【0093】
図6は、本発明の他の実施例に係る熱電モジュールの断面図である。
【0094】
図6に図示された熱電モジュール2000は、
図3に図示された本発明の一実施例に係る熱電モジュール1000に比べて第2シーリング部材400および第3シーリング部材500の構成が互いに異なるため、以下では異なる第2シーリング部材400および第3シーリング部材500の構成についてのみ詳細に説明し、同じ構成に重複する図面番号については詳細な説明は省略する。
【0095】
本発明の他の実施例に係る熱電モジュール2000は、第2シーリング部材400は硬化後上部フレーム220の端部で第2高さH2を有する。ここで第2高さH2は、第2シーリング部材400が上部フレーム220と第2熱伝導プレート20の側面間の隙間を密封するための最小高さである。すなわち、第2シーリング部材400の消費量を減らすことができ、第2シーリング部材400を第1高さH1まで充填しなくてもよいため、工程時間を短縮することができる。
【0096】
一方、貫通ホール220aには第3シーリング部材500が充填され得、第2シーリング部材400の充填工程でともに充填され得る。
【0097】
ここで、第3シーリング部材500は第2シーリング部材400と同じ材質で構成され、第2シーリング部材400と分離された構成であり得る。
【0098】
一方、第3シーリング部材500は第2シーリング部材400に比べて熱伝導性が優秀な材質で構成されるか、熱伝導性添加剤を含んでカバーフレーム200内部の収容空間Sの熱または口出し線180で発生する抵抗熱を外部に容易に排出することができる。
【0099】
以下では
図7を参照して、本発明の他の実施例に係る熱電モジュールを説明する。
【0100】
図7は、本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュールの断面図である。
【0101】
図7に図示された熱電モジュール3000は、
図3に図示された本発明の一実施例に係る熱電モジュール1000に比べて第1外郭フレーム211′、第1上部フレーム221、貫通ホール210aおよび第3シーリング部材510の構成が互いに異なるため、以下では異なる第1外郭フレーム211′、第1上部フレーム221、貫通ホール210aおよび第3シーリング部材510の構成についてのみ詳細に説明し、同じ構成に重複する図面番号については詳細な説明は省略する。
【0102】
本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュール3000は、第1外郭フレーム211′の厚さT1が第2外郭フレーム212、第3外郭フレーム213および第4外郭フレーム214の厚さT2より大きい。
【0103】
また、前述した通り、下部基板140は上部基板150に比べて第1側面がさらに延長され、延長された第1側面で口出し線180が下部電極161に連結され得る。この時、口出し線180が配置される第1側位置に形成された第1外郭フレーム211′には貫通ホール210aが形成され得、口出し線180が貫通ホール210aを貫通してカバーフレーム200の外部に露出し得る。
【0104】
前述した通り、第1熱伝導プレート10が冷却側(図示されず)の表面に連結されるものであって、第1熱伝導プレート10の配置側に回路基板および電源供給配線の配置が容易である。
【0105】
したがって、本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュール3000では、第1外郭フレーム211′に貫通ホール210aを形成し、口出し線180を第1外郭フレーム211′側に抽出して、口出し線180の配線パターンを効率的に具現することができる。
【0106】
また、貫通ホール210aが形成された第1外郭フレーム211′の厚さT1を他側の外郭フレーム212、213、214の厚さT2に比べて大きく形成して、貫通ホール210aでの口出し線180の短絡を防止することができ、第1外郭フレーム211′の構造的剛性を維持することができる。
【0107】
第3シーリング部材510は第2シーリング部材400と同じ材質で構成され、第2シーリング部材400と分離された構成であり得る。
【0108】
一方、第3シーリング部材510は熱伝導性が優秀な材質で構成されるか、熱伝導性添加剤を含んでカバーフレーム200内部の収容空間Sの熱または口出し線180で発生する抵抗熱を外部に容易に排出することができる。
【0109】
ここで、第3シーリング部材510は硬化した収縮チューブを含んでもよい。例えば、口出し線180が第1外郭フレーム211′に形成された貫通ホール210aを貫通するものの、収縮チューブによって包み込まれた状態で貫通ホール210aを貫通してもよい。その後、第1外郭フレーム211′、貫通ホール210aおよび収縮チューブ間はシーリング材でシーリングされた後、乾燥され得る。そして、収縮チューブにポンプを連結して熱電モジュール3000の内部の空気を取り出した後、収縮チューブに熱を加えて収縮チューブが収縮するようにすることができる。これにより、熱電モジュール3000の内部は真空状態になり得る。
【0110】
シーリング部材が熱硬化した収縮チューブを含む実施例は、
図7で図示した実施例だけでなく、本明細書内の他の実施例のいずれにも適用することができる。
【0111】
以下では
図8a~
図8cを参照して、本発明の他の実施例に係る熱電モジュールを説明する。
【0112】
図8a~
図8cは、本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュールの断面図である。
【0113】
図8a~
図8cに図示された熱電モジュールは
図3に図示された本発明の一実施例に係る熱電モジュール1000に比べて上部フレーム220と第2熱伝導プレート20の連結構造が互いに異なるため、以下では異なる上部フレーム220と第2熱伝導プレート20の構成についてのみ詳細に説明し、同じ構成に重複する図面番号については詳細な説明は省略する。
【0114】
まず、
図8aを参照すると、本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュールは、上部フレーム220の上面と側面がなす角が、高さ方向で第2熱伝導プレート20の中心から引いた仮想の中心線CL1と同一線上に位置する。
【0115】
これにより、カバーフレーム200による収容空間Sを拡張させることができ、上部フレーム220と第2熱伝導プレート20間の接触面積を確保して、熱電モジュールの構造的信頼性および密封効率を確保することができる。
【0116】
また、
図8bを参照すると、本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュールは、上部フレーム220の下面と側面がなす角が第2熱伝導プレート20の下面と同一線上に位置する。
【0117】
ここで、上部フレーム220の上面と側面がなす角は、高さ方向で第2熱伝導プレート20の側面の中心から引いた仮想の中心線CL1より下部に位置することが、構造的信頼性を確保しながらも上部フレーム220と第2熱伝導プレート20間の接触面積を最大限に縮小することができるため好ましい。
【0118】
これにより、カバーフレーム200による収容空間Sを拡張し、上部フレーム220と第2熱伝導プレート20間の接触面積を確保して熱電モジュールの構造的信頼性および密封効率を確保しつつ、カバーフレーム200による発熱面と吸熱面間の熱交換を最大限効率的に防止することができる。
【0119】
また、
図8cを参照すると、本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュールは、第2熱伝導プレート20の下面が高さ方向で上部フレーム220の中心から引いた仮想の中心線CL2と同一線上に位置する。
【0120】
ここで、上部フレーム220の上面と側面がなす角は、高さ方向で第2熱伝導プレート20の側面の中心から引いた仮想の中心線CL1より下部に位置することが、構造的信頼性を確保しながらも上部フレーム220と第2熱伝導プレート20間の接触面積を最大限に縮小することができるため好ましい。
【0121】
これにより、カバーフレーム200による発熱面と吸熱面間の熱交換を最大限効率的に防止する条件で最大限カバーフレーム200による収容空間Sを拡張し、上部フレーム220と第2熱伝導プレート20間の接触面積を要求水準以上に確保して熱電モジュールの構造的信頼性を確保することができる。
【0122】
以下では
図9を参照して、本発明に係る熱電素子が浄水器に適用された例を説明する。
【0123】
図9は、本発明に係る熱電素子が浄水器に適用された例示図である。
【0124】
熱電素子が適用された浄水器1は、原水供給管12a、浄水タンク流入管12b、浄水タンク12、フィルターアセンブリー13、冷却ファン14、蓄熱槽15、冷水供給管15a、および熱電モジュール1000を含む。
【0125】
原水供給管12aは水源から浄水の対象である水をフィルターアセンブリー13に流入させる供給管であり、浄水タンク流入管12bはフィルターアセンブリー13で浄水された水を浄水タンク12に流入させる流入管であり、冷水供給管15aは浄水タンク12で熱電モジュール1000により所定温度に冷却された冷水が最終的に使用者に供給される供給管である。
【0126】
浄水タンク12はフィルターアセンブリー13を経由しながら浄水され、浄水タンク流入管12bを介して流入した水を貯蔵および外部に供給するように浄水された水をしばらくの間収容する。
【0127】
フィルターアセンブリー13は沈殿フィルター13aと、プレカーボンフィルター13bと、メンブレンフィルター13cと、ポストカーボンフィルター13dで構成される。
【0128】
すなわち、原水供給管12aに流入する水はフィルターアセンブリー13を経由しながら浄水され得る。
【0129】
蓄熱槽15が浄水タンク12と熱電モジュール1000間に配置されて、熱電モジュール1000で形成された冷気が貯蔵される。蓄熱槽15に貯蔵された冷気は浄水タンク12に印加されて浄水タンク120に収容された水を冷却させる。
【0130】
冷気の伝達が円滑に行われるように、蓄熱槽15は浄水タンク12と面接触され得る。
【0131】
熱電モジュール1000は前述した通り、吸熱面と発熱面を具備し、P型半導体およびN型半導体上の電子移動によって、一側は冷却し、他側は加熱する。
【0132】
ここで、一側は浄水タンク12側であり、他側は浄水タンク12の反対側であり得る。
【0133】
また、前述した通り、熱電モジュール1000は防水および防塵性能が優秀であり、熱流動性能が改善して浄水器内で浄水タンク12を効率的に冷却させることができる。
【0134】
以下では
図10を参照して、本発明に係る熱電素子が冷蔵庫に適用された例を説明する。
【0135】
図10は、本発明に係る熱電素子が冷蔵庫に適用された例示図である。
【0136】
冷蔵庫は深温蒸発室内に深温蒸発室カバー23、蒸発室区画壁24、メイン蒸発器25、冷却ファン26および熱電モジュール1000を含む。
【0137】
冷蔵庫内は深温蒸発室カバー23によって深温貯蔵室と深温蒸発室に区画される。
【0138】
詳細には、前記深温蒸発室カバー23の前方に該当する内部空間が深温貯蔵室と定義され、深温蒸発室カバー23の後方に該当する内部空間が深温蒸発室と定義され得る。
【0139】
深温蒸発室カバー23の前面には吐出グリル23aと吸入グリル23bがそれぞれ形成され得る。
【0140】
蒸発室区画壁24はインナーキャビネットの後壁から前方に離隔する地点に設置されて、深温室貯蔵システムが置かれる空間とメイン蒸発器25が置かれる空間を区画する。
【0141】
メイン蒸発器25によって冷却される冷気は冷凍室に供給された後、再びメイン蒸発器側に戻る。
【0142】
熱電モジュール1000は深温蒸発室に収容され、吸熱面が深温貯蔵室の引き出しアセンブリー側に向かい、発熱面が蒸発器側に向かう構造をなす。したがって、熱電モジュール1000で発生する吸熱現象を利用して、引き出しアセンブリーに貯蔵された飲食物を-50℃以下の超低温状態に迅速に冷却させることに使われ得る。
【0143】
また、前述した通り、熱電モジュール1000は防水および防塵性能が優秀であり、熱流動性能が改善して冷蔵庫内で引き出しアセンブリーを効率的に冷却させることができる。
【0144】
以下では
図11~
図13を参照して、本発明の他の実施例に係る熱電素子の熱電レッグの具現例を説明する。
【0145】
図11~
図13は、本発明の他の実施例に係る熱電素子の熱電レッグの具現例の例示図である。
【0146】
発明の他の実施例では、前述した熱電レッグの構造をバルク型構造ではなく積層型構造の構造物で具現することにより、薄型化および冷却効率をさらに向上させることができるようにすることができる。
【0147】
具体的には、
図11でのP型熱電レッグ120およびN型熱電レッグの構造を、シート状の基材に半導体物質が塗布された構造物が多数積層された単位部材で形成した後、これを切断して材料の損失を防止し、電気伝導特性を向上させることができるようにすることができる。
【0148】
これについて
図11を参照すると、
図11は前述した積層構造の単位部材を製造する工程概念図を図示したものである。
【0149】
図11によると、半導体素材物質を含む材料をペースト形態に製作し、シート、フィルムなどの基材1110上にペーストを塗布して半導体層1120を形成して一つの単位部材1100を形成する。前記単位部材1100は
図11に図示されたように、多数の単位部材1100a、1100b、1100cを積層して積層構造物を形成し、その後積層構造物を切断して単位熱電素子1200を形成する。すなわち、本発明に係る単位熱電素子1200は、基材1110上に半導体層1120が積層された単位部材1100が多数積層された構造物で形成され得る。
【0150】
前述した工程において、基材1110上に半導体ペーストを塗布する工程は多様な方法を利用して具現され得、一例としては、テープキャスティング(Tape casting)、すなわち非常に微細な半導体素材粉末を水系または非水系溶媒(solvent)と結合剤(binder)、可塑剤(plasticizer)、分散剤(dispersant)、消泡剤(defoamer)、界面活性剤のうち選択されるいずれか一つを混合してスラリー(slurry)を製造した後、動くブレード(blade)または動く運搬基材上に一定の厚さで目的に合わせて成形する工程で具現され得る。この場合、前記基材の厚さは10um~100umの範囲のフィルム、シートなどの資材を使用することができ、塗布される半導体素材は前述したバルク型素子を製造するP型材料およびN型材料をそのまま適用できることは言うまでもない。
【0151】
前記単位部材1100を多層にアライメントして積層する工程は、50~250℃の温度で圧着して積層構造に形成することができ、本発明の実施例ではこのような単位部材1100の積層数は2~50個の範囲でなされ得る。
【0152】
その後、所望の形態とサイズにカッティング工程が行われ得、焼結工程が追加され得る。
【0153】
前述した工程により製造される単位部材1100が多数積層されて形成される単位熱電素子は、厚さおよび形状サイズの均一性を確保することができる。すなわち、既存のバルク(Bulk)状の熱電素子は、インゴットの粉砕、微細化ボールミル(ball-mill)工程後、焼結したバルク構造をカッティングすることになるが、カッティング工程で消失する材料が多いのはもちろん、均一な大きさで切断することも難しく、厚さが3mm~5mm程度と厚いため薄型化が難しい問題があったが、本発明の実施形態による積層型構造の単位熱電素子は、シート状の単位部材を多層積層した後、シート積層物を切断することになるため材料の損失が殆どなく、素材が均一な厚さを有するため素材の均一性を確保することができ、全体の単位熱電素子の厚さも1.5mm以下に薄型化が可能となり、多様な形状で適用が可能となる。最終的に具現される構造は
図2aで前述した本発明の一実施例に係る熱電レッグの構造のように、正六面体や直六面体の構造に切断して具現することができるようになる。
【0154】
特に、本発明の他の実施形態に係る単位熱電素子の製造工程で、単位部材1100の積層構造を形成する工程中に各単位部材1100の表面に伝導性層を形成する工程をさらに含んで具現され得るようにすることができる。
【0155】
すなわち、
図11の(c)の積層構造物の単位部材の間に伝導性層を形成することができる。前記伝導性層は半導体層が形成される基材面の反対面に形成され得、この場合、単位部材の表面が露出する領域が形成されるようにパターン化された層で構成することができる。これは全面塗布される場合に比べて電気伝導度を高めることができるとともに、各単位部材間の接合力を向上させることができるようになり、熱伝導度を低くする長所を具現することができるようになる。
【0156】
すなわち、
図12は本発明の実施形態に係る伝導性層Cの多様な変形例を図示したものであって、単位部材の表面が露出するパターンとは、
図12の(a)、(b)に図示されたように、閉鎖型開口パターンc1、c2を含むメッシュタイプ構造、または
図12の(c)、(d)に図示されたように、開放型開口パターンc3、c4を含むラインタイプなどに多様に変形して設計され得る。以上の伝導性層は、単位部材の積層構造に形成される単位熱電素子の内部で各単位部材間の接着力を高めることはもちろん、単位部材間の熱伝導度は下げ、電気伝導度は向上させることができるようにする長所が具現され、従来のバルク型熱電素子対比冷却容量(Qc)および△T()が改善し、特にパワーファクター(Power factor)が1.5倍、すなわち電気伝導度が1.5倍上昇することになる。電気伝導度の上昇は熱電効率の向上と直結するところ、冷却効率を増進させることになる。前記伝導性層は金属物質で形成することができ、Cu、Ag、Niなどの材質の金属系列の電極物質はいずれも適用が可能である。
【0157】
図11で前述した積層型構造の単位熱電レッグを
図2に図示された熱電素子に適用する場合、すなわち下部基板140と上部基板150間に本発明の実施例に係る熱電素子を配置し、電極層を含む構造の単位セルで熱電モジュールを具現する場合、全体の厚さThは1.mm~1.5mmの範囲で形成が可能となるので、既存のバルク型素子を利用する場合に比べて顕著な薄型化を具現できることになる。
【0158】
また、
図13に図示されたように、
図11で前述した熱電素子は
図13の(a)に図示されたように、上部方向および下部方向に水平に配置され得るようにアライメントし、
図13の(c)のように切断して、本発明の実施例に係る熱電素子を具現することもできる。
【0159】
このような
図13の(c)の構造は、上部基板および下部基板と半導体層および基材の表面が隣接するように配置される構造で熱電モジュールを形成してもよいが、
図13の(b)に図示されたように、熱電素子自体を垂直に立てて、単位熱電素子の側面部が前記上部および下部基板に隣接するように配置されるようにする構造にしてもよい。このような構造では水平配置構造より側面部に伝導層の末端部が露出し、垂直方向の熱伝導効率を下げるとともに電気伝導特性を向上することができるため、冷却効率をさらに高めることができるようになる。
【0160】
前述したように、多様な実施形態で具現が可能な本発明の熱電モジュールに適用される熱電素子において、互いに対向するP型熱電レッグおよびN型熱電レッグの形状および大きさは同一に形成されるのであるが、この場合、P型熱電レッグの電気伝導度とN型熱電レッグの電気伝導度の特性が互いに異なるため冷却効率を阻害する要素として作用することになるという点を考慮して、いずれか一方の体積を互いに対向する他の半導体素子の体積とは互いに異なるように形成して冷却性能を改善できるようにすることも可能である。
【0161】
以上、実施例を中心に説明したがこれは単に例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上に例示されていない多様な変形と応用が可能であることが分かるであろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は変形して実施できるものである。そして、このような変形と応用に関係した差異点も添付された特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0162】
10:第1熱伝導プレート
20:第2熱伝導プレート
100:熱電素子
120:P型熱電レッグ
130:N型熱電レッグ
140:下部基板
150:上部基板
161:下部電極
162:上部電極
200:カバーフレーム