(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】音響機器、表示制御方法、及び表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
H04R 3/00 20060101AFI20240116BHJP
G10H 1/00 20060101ALI20240116BHJP
G10K 15/04 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
H04R3/00
G10H1/00 102Z
G10K15/04 302F
(21)【出願番号】P 2021554550
(86)(22)【出願日】2019-11-08
(86)【国際出願番号】 JP2019043966
(87)【国際公開番号】W WO2021090495
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2022-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】315017409
【氏名又は名称】AlphaTheta株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 康範
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-173137(JP,A)
【文献】特開2008-152308(JP,A)
【文献】特開2015-079553(JP,A)
【文献】特開2015-156084(JP,A)
【文献】特開2012-008214(JP,A)
【文献】国際公開第2013/030863(WO,A1)
【文献】DENON DJ PRIME 4 User Guide,[online],Manual Version v1.0,2019年06月20日,p.1-37,[令和5年12月12日検索],インターネット<URL:https://web.archive.org/web/20190620033347/http://cdn.inmusicbrands.com/denondj/Prime4/Prime-4-User-Guide-v1_0_2.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 3/00
G10H 1/00
G10K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示部と、
第2表示部と、
ユーザーの操作を受け付ける操作部と、
前記操作部に対する操作内容を判定する判定部と、
前記判定部により判定された前記操作内容に応じて、前記第1表示部の表示内容を前記操作内容に応じた表示内容に変更するとともに、前記第1表示部に表示されていた表示内容のうち、楽曲データの再生状態を示す再生状態情報の少なくとも一部を前記第2表示部に表示させる表示制御部と、を備え
、
前記第1表示部および前記第2表示部は、前記ユーザーにより同時に視認可能であり、
前記判定部により前記操作内容が選曲操作であると判定されると、前記表示制御部は、
前記選曲操作に関する選曲画面と、前記再生状態情報のうち、前記楽曲データの再生経過時間及び再生残時間の少なくとも一方を含む再生時間情報を含む再生画面とを前記第1表示部に表示させることにより前記表示内容を変更し、
前記再生状態情報のうち、少なくとも波形情報を前記第2表示部に表示させることを特徴とする音響機器。
【請求項2】
請求項
1に記載の音響機器において、
前記表示制御部は、前記判定部により前記操作内容が前記選曲操作であると判定されると、前記再生時間情報を前記第2表示部に表示させることを特徴とする音響機器。
【請求項3】
請求項
2に記載の音響機器において、
前記表示制御部は、前記再生時間情報として、前記再生時間情報を示す数値と、前記再生時間情報を示す図形とのうち少なくとも一方を前記第2表示部に表示させることを特徴とする音響機器。
【請求項4】
請求項
1から請求項
3のいずれか一項に記載の音響機器において、
前記選曲画面は、前記楽曲データの楽曲リストを含むことを特徴とする音響機器。
【請求項5】
請求項
1から請求項
4のいずれか一項に記載の音響機器において、
前記表示制御部は、前記判定部により前記選曲操作が終了したと判定されると、前記再生画面を前記第1表示部に表示させることを特徴とする音響機器。
【請求項6】
請求項1から請求項
5のいずれか一項に記載の音響機器において、
前記第1表示部、前記第2表示部及び前記操作部が設けられる筐体を備え、
前記操作部は、前記筐体に回転可能に設けられる回転操作子を含み、
前記第2表示部は、前記回転操作子と重なって、前記筐体に固定されていることを特徴とする音響機器。
【請求項7】
ユーザーにより同時に視認可能である第1表示部
および第2表示部
と、操作部
とを備えた音響機器によって実施される表示制御方法であって、
前記操作部に対する操作内容を判定する判定手順と、
判定された前記操作内容に応じて、前記第1表示部の表示内容を前記操作内容に応じた表示内容に変更するとともに、前記第1表示部に表示されていた表示内容のうち、楽曲データの再生状態を示す再生状態情報の少なくとも一部を前記第2表示部に表示する表示手順と、を含む表示制御方法
であって、
前記判定手順において前記操作内容が選曲操作であると判定されると、前記表示手順では、
前記選曲操作に関する選曲画面と、前記再生状態情報のうち、前記楽曲データの再生経過時間及び再生残時間の少なくとも一方を含む再生時間情報を含む再生画面とを前記第1表示部に表示することにより前記表示内容を変更し、
前記再生状態情報のうち、少なくとも波形情報を前記第2表示部に表示することを特徴とする表示制御方法。
【請求項8】
ユーザーにより同時に視認可能である第1表示部
および第2表示部
と、操作部
とを備えた音響機器によって実行される表示制御プログラムであって、
前記音響機器に、
前記操作部に対する操作内容を判定する判定ステップと、
判定された前記操作内容に応じて、前記第1表示部の表示内容を前記操作内容に応じた表示内容に変更するとともに、前記第1表示部に表示されていた表示内容のうち、楽曲データの再生状態を示す再生状態情報の少なくとも一部を前記第2表示部に表示する表示ステップと、を実行させる表示制御プログラム
であって、
前記判定ステップにおいて前記操作内容が選曲操作であると判定されると、前記表示ステップでは、
前記選曲操作に関する選曲画面と、前記再生状態情報のうち、前記楽曲データの再生経過時間及び再生残時間の少なくとも一方を含む再生時間情報を含む再生画面とを前記第1表示部に表示することにより前記表示内容を変更し、
前記再生状態情報のうち、少なくとも波形情報を前記第2表示部に表示することを特徴とする表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音響機器、表示制御方法、及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、DJ(Disc Jockey)等のユーザーが使用する再生装置や再生制御装置等の音響機器が知られている。このような音響機器として、表示部にて操作内容に応じた表示を行うことにより、ユーザーによる操作を支援するDJコントローラーが知られている(例えば特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に記載のDJコントローラーは、回転操作子に表示部を配置し、表示部に表示される表示画像を制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、音響機器の高機能化が進んでおり、表示部に表示すべき情報量も増加している。一方、DJは、自分の音響機器を用いることを好み、自分の音響機器を持ち運んで利用することが多いことから、音響装置には、可搬性が求められる。このため、各機能に応じた表示を行う大型の表示部を音響装置に設けることが難しいという問題がある。
【0005】
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決することを目的としたものであり、ユーザーの目的に応じた操作に適した表示だけでなく、他の操作に適した表示を実施できる音響機器、表示制御方法、及び表示制御プログラムを提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様に係る音響機器は、第1表示部と、第2表示部と、ユーザーの操作を受け付ける操作部と、前記操作部に対する操作内容を判定する判定部と、前記判定部により判定された前記操作内容に応じて、前記第1表示部の表示内容を前記操作内容に応じた表示内容に変更するとともに、前記第1表示部に表示されていた表示内容の少なくとも一部を前記第2表示部に表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の第2態様に係る表示制御方法は、第1表示部、第2表示部及び操作部を備えた音響機器によって実施される表示制御方法であって、前記操作部に対する操作内容を判定する判定手順と、判定された前記操作内容に応じて、前記第1表示部の表示内容を前記操作内容に応じた表示内容に変更するとともに、前記第1表示部に表示されていた表示内容の少なくとも一部を前記第2表示部に表示する表示手順と、を含むことを特徴とする。
【0008】
本発明の第3態様に係る表示制御プログラムは、第1表示部、第2表示部及び操作部を備えた音響機器によって実行される表示制御プログラムであって、前記音響機器に、前記操作部に対する操作内容を判定する判定ステップと、判定された前記操作内容に応じて、前記第1表示部の表示内容を前記操作内容に応じた表示内容に変更するとともに、前記第1表示部に表示されていた表示内容の少なくとも一部を前記第2表示部に表示する表示ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0009】
上記各態様に係る音響機器、表示制御方法及び表示制御プログラムによれば、ユーザーの操作に適した表示を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】一実施形態における音響機器の機能構成を示すブロック図。
【
図3】一実施形態におけるメイン表示部の表示画面の一例を示す図。
【
図4】一実施形態におけるサブ表示部の表示画面の一例を示す図。
【
図5】一実施形態におけるメイン表示部の表示画面の別の例を示す図。
【
図6】一実施形態におけるサブ表示部の表示画面の別の例を示す図。
【
図7】一実施形態における動作制御処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る音響機器1を示す模式図である。
本実施形態に係る音響機器1は、楽曲データを再生するプレイヤーと、プレイヤーを制御するミキサーとが一体化したDJシステムである。具体的に、音響機器1は、ユーザーが操作をすることによって音響再生装置及び音響再生制御装置として機能し、楽曲データの再生処理を行うとともに、再生中の楽曲データに対して、フェーズ、ノイズ等のエフェクト処理を行う。
音響機器1は、
図1に示すように、筐体2と、それぞれ筐体に設けられた操作部3、第1表示部としてのメイン表示部4、及び、第2表示部としての2つのサブ表示部5とを備える。
【0012】
[操作部の構成]
操作部3は、ユーザーの操作を受け付ける。操作部3は、筐体2の左右に配置される2つのデッキ部31と、2つのデッキ部31の間で、かつ、筐体の中央に配置されるミキサー部32と、タッチパネル33と、を備える。
【0013】
[デッキ部構成]
それぞれのデッキ部31は、ジョグダイヤル311、テンポスライダー312、キューボタン313、プレイ/ポーズボタン314、及びパフォーマンスパッド315を備える。そして、音響機器1は、デッキ部31に対してユーザーによる操作が行われると、それぞれのデッキ部31にロードされた楽曲データの再生処理と、再生状態の調整を行う。具体的に、音響機器1は、デッキ部31に対するユーザーの操作に応じて、楽曲データの再生処理を行うとともに、楽曲データに様々な効果を付与する処理を行う。
【0014】
ジョグダイヤル311は、回転操作子として機能し、再生中の楽曲データの再生方向や再生速度を設定する際に用いられるダイヤルである。なお、ユーザーがジョグダイヤル311の回転操作の方向の変更と回転操作の速度の変更とを組み合わせることにより、DJパフォーマンス特有のスクラッチ操作が行われる。
【0015】
テンポスライダー312は、再生中の楽曲データの再生速度を調整するレバーである。テンポスライダー312が中央から上部にスライドされると、再生中の楽曲の再生速度が上昇し、下部にスライドされると、再生中の楽曲の再生速度が低下する。
【0016】
キューボタン313は、楽曲データの再生開始位置をキューポイントとして設定する際に押下されるボタンである。
プレイ/ポーズボタン314は、再生中の楽曲データの再生の開始、停止を行う際に押下されるボタンである。
パフォーマンスパッド315は、再生制御に関する各種機能を割り当てることができる汎用性操作子である。
【0017】
[ミキサー部の構成]
ミキサー部32は、ユーザーによる操作に応じて、楽曲データの切替、各チャンネルの音量調整、及び、音響効果の付与を実行する。
ミキサー部32は、エフェクト選択つまみ321、エフェクト量調整つまみ322、チャンネルフェーダー323、及びクロスフェーダー324を備える。
【0018】
エフェクト選択つまみ321は、楽曲データに対するエフェクト処理の選択を行う際に用いられるつまみである。エフェクト選択つまみ321により選択可能なエフェクト処理としては、例えば、コーラス、エコー、ディストーション、及びノイズが挙げられる。
エフェクト量調整つまみ322は、無段階で回転可能なつまみとして構成され、楽曲データに対するエフェクト処理の深さ、大きさを調整する際に用いられるつまみである。
【0019】
チャンネルフェーダー323は、デッキ部31の各チャンネルにおける出力音量レベルを調整する際に用いられるレバーである。
クロスフェーダー324は、左右のデッキ部31から出力される楽曲データの出力音量レベルを切り替える際に用いられるレバーである。
【0020】
[タッチパネルの構成]
タッチパネル33は、メイン表示部4における画像の表示領域を覆うように設けられている。タッチパネル33は、ユーザーによるタッチ位置を検出して、タッチ位置を示す座標等の情報を後述する制御部7(
図2参照)に出力する。なお、タッチパネル33としては、抵抗膜方式や静電容量式等、各種方式のタッチパネルを採用できる。
【0021】
[メイン表示部の構成]
メイン表示部4は、ミキサー部32に対して上側に隣接するように、筐体2に設けられている。メイン表示部4は、後述する制御部7(
図2参照)による制御の下、楽曲データの再生状態を示す再生状態情報を含む再生画面や、楽曲データの選曲画面等を表示する。
【0022】
[サブ表示部の構成]
サブ表示部5は、例えば液晶表示装置によって構成され、ジョグダイヤル311の中央に設けられている。サブ表示部5は、ジョグダイヤル311と重なって、筐体2に固定されている。すなわち、ジョグダイヤル311は、回転可能に筐体2に設けられるのに対し、サブ表示部5は、ジョグダイヤル311が回転された場合でも回転されない状態にて筐体2に設けられている。
詳しくは後述するが、サブ表示部5は、後述する制御部7(
図2参照)による制御の下、音響機器1における楽曲データの再生状態を示す再生状態情報を含む再生画面等を表示する。
【0023】
図2は、音響機器1の機能構成を示すブロック図である。
音響機器1は、それぞれ上述した筐体2、操作部3、メイン表示部4及びサブ表示部5の他、
図2に示すように、楽曲データ格納部6及び制御部7を備える。
【0024】
[楽曲データ格納部の構成]
楽曲データ格納部6は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリー等により、楽曲データを格納可能に構成されている。詳述すると、楽曲データ格納部6には、複数の楽曲データがMPEG形式等の所定の形式で格納されている。楽曲データは、音声情報に加えて、例えば、楽曲のBPM、アートワーク、タイトル、アーティスト名、アルバム名、キー、DJプレイ回数及びジャンル等の情報をタグ情報として含む。
なお、音響機器1は、通信インターフェースを備え、半導体メモリー等の外部記憶装置やコンピュータ等に記憶された楽曲データを、通信インターフェースを介して取得し、楽曲データ格納部6に格納する構成としてもよく、外部記憶装置自体を楽曲データ格納部6として用いてもよい。また、音響機器1は、楽曲データ格納部6としてCD(Compact Disc)等の再生装置を備え、挿入されたCD等に記憶された楽曲データを再生する構成としてもよい。
【0025】
[制御部の構成]
制御部7は、例えば通信インターフェース、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、及び、作業領域となるメモリーによって音響機器1に実装され、音響機器1の動作を制御する。制御部7は、プロセッサがメモリーに格納された、又は通信インターフェースを介して受信されたプログラムに従って動作することによって実現される楽曲取得部71と、再生制御部72と、判定部73と、表示制御部74とを含む。
以下、各部の機能についてさらに説明する。
【0026】
楽曲取得部71は、操作部3に対するユーザーの操作、具体的には、タッチパネル33に対するユーザーの操作に応じて、楽曲データ格納部6から楽曲データを取得する。楽曲取得部71が取得した楽曲データは、再生制御部72及び表示制御部74に供給される。
【0027】
再生制御部72は、楽曲取得部71が取得した楽曲データを再生して不図示のスピーカー等に出力する。この際、再生制御部72は、ユーザーが操作部3を介して、エフェクト処理に関する操作等の特殊操作を行った際には、再生中の楽曲データに対して、再生制御処理として、エフェクトを付与する処理等の特殊再生処理を行う。
【0028】
判定部73は、操作部3に対して行われたユーザーの操作を判定する。判定部73により判定されるユーザーの操作には、デッキ部31及びミキサー部32に対する楽曲の再生に関する操作や特殊再生等の再生制御に関する操作の他、タッチパネル33に対する再生楽曲を選曲する選曲操作等が含まれる。
判定部73は、操作部3に含まれる構成のうち、何れの構成がどのように操作されたかを検知する。例えば、デッキ部31のジョグダイヤル311がユーザーにより回転操作されたことを検知すると、判定部73は、再生中の楽曲データに対する再生制御に関する操作が行われたと判定する。また、例えば、ミキサー部32のエフェクト選択つまみ321によりエフェクト処理を選択する操作が行われたことを検知すると、判定部73は、上述した再生制御に関する操作が行われたと判定する。また、例えば、タッチパネル33に対する所定の操作が行われたことを検知すると、判定部73は、選曲操作が行われたと判定する。
このように、判定部73は、操作部3に対して行われたユーザーの操作を判定する。判定部73による判定結果は、表示制御部74に出力され、表示制御部74によるメイン表示部4及びサブ表示部5の表示内容の制御に用いられる。
【0029】
表示制御部74は、メイン表示部4及びサブ表示部5の表示内容を制御する。
具体的に、表示制御部74は、判定部73による判定結果に応じて、メイン表示部4及びサブ表示部5のそれぞれに表示する表示画面を生成する。
表示制御部74は、生成した表示画面のうち、メイン表示部4用の表示画面を示す画像データをメイン表示部4に出力し、サブ表示部5用の表示画面を示す画像データをサブ表示部5に出力する。
すなわち、表示制御部74は、再生画面及び選択画面等の各種画面の画像データを生成する画像生成部と、生成した画像データをメイン表示部4及びサブ表示部5に出力する画像出力部との機能を有する。
以下、表示制御部74によって実行される表示制御処理について詳細に説明する。
[通常の表示制御処理]
図3は、第1再生画面S1の一例を示す図である。
図4は、第2再生画面S2の一例を示す図である。
通常、表示制御部74は、第1表示部であるメイン表示部4に、例えば
図3に示す第1再生画面S1を表示させ、第2表示部であるサブ表示部5に、例えば
図4に示す第2再生画面S2を表示させる。第1再生画面S1及び第2再生画面S2は、再生制御部72によって、通常、楽曲データが再生されている際に、メイン表示部4及びサブ表示部5のそれぞれに表示される画面である。詳述すると、第1再生画面S1及び第2再生画面S2は、選曲操作が行われない状態にて、メイン表示部4及びサブ表示部5のそれぞれに表示される画面である。
【0030】
[第1再生画面の構成]
図3の例において、第1再生画面S1における上側に位置する領域S11には、2つのデッキ部31のそれぞれにおいて再生の対象となっている楽曲データの波形情報S111,S112が表示される。具体的には、左側のデッキ部31を「DECK1」とし、右側のデッキ部31を「DECK2」とした場合に、上側の波形情報S111は、左側のデッキ部31にロードされた楽曲データの波形情報を示し、下側の波形情報S112は、右側のデッキ部31にロードされた楽曲データの波形情報を示している。なお、波形情報S111,S112は、対応する楽曲データの波形情報のうち、現在の再生位置を含む所定時間範囲内の波形情報を拡大して示すものである。
【0031】
第1再生画面S1における下側かつ左側には、左側のデッキ部31にロードされて再生されている楽曲データの情報を示す領域S12が設けられている。領域S12は、タイトル表示領域S121、ナンバー表示領域S122、時間表示領域S123、全体波形表示領域S124、再生位置表示領域S125、及びBPM表示領域S126を含む。
タイトル表示領域S121は、再生中の楽曲データのタイトルを表示する。
ナンバー表示領域S122は、再生中の楽曲データのトラックナンバーを表示する。
時間表示領域S123は、再生中の楽曲データの再生経過時間又は再生残時間を表示する。
図3の例では、時間表示領域S123は、再生残時間を表示しているが、操作部3に対して所定の操作が行われると、時間表示領域S123は、再生経過時間を表示する。これら再生経過時間及び再生残時間は、再生時間情報である。
【0032】
全体波形表示領域S124は、再生中の楽曲データ全体の波形情報を表示する。
再生位置表示領域S125は、全体波形表示領域S124の下方に設けられた軸AXに沿って、マーカーMKが楽曲データの再生時間に応じてスライドする。従って、楽曲データにおいて現在の再生時間の位置を表示するマーカーMKの軸AXにおける位置を確認することによって、ユーザーは、楽曲における現在の再生位置を把握できる他、再生時間及び再生残時間がどの程度であるのかを大まかに把握できる。すなわち、再生位置表示領域S125にて表示される軸AX及びマーカーMKは、再生時間情報を示す図形である。なお、
図3の例では、楽曲データの全体の再生時間におけるキューの位置を示すアルファベットが、全体波形表示領域S124と、軸AXとに付与されている。
BPM表示領域S126は、再生中の楽曲データのBPMを表示する。
【0033】
第1再生画面S1における下側かつ右側には、右側のデッキ部31にロードされて再生されている楽曲データの情報を示す領域S13が設けられている。領域S13は、タイトル表示領域S131、ナンバー表示領域S132、時間表示領域S133、全体波形表示領域S134、再生位置表示領域S135、及びBPM表示領域S136を含む。
なお、領域S13に含まれる各表示領域S131~S136による表示内容は、領域S12に含まれる各表示領域S121~S126による表示内容と同様であるので、説明を省略する。
【0034】
[第2再生画面の構成]
図4の例において、第2再生画面S2は、第1指針S21及び第2指針S22を含む。
左側のサブ表示部5に表示される第2再生画面S2において、第1指針S21は、左側のデッキ部31にロードされた楽曲データの拍位置情報に基づいて、楽曲データの再生状態に合わせてレコードの回転数(例えばLPレコードの場合、33RPM)と同期して時計回りに回転する。左側のデッキ部31のジョグダイヤル311がユーザーによって回転された場合には、ジョグダイヤル311の回転方向及び回転速度に応じて、第1指針S21の回転方向及び回転速度が調整される。
第2指針S22は、ユーザーによって選択されている機能を指し示す指針である。
なお、図示を省略するが、右側のサブ表示部5に表示される第2再生画面S2も、第1指針S21及び第2指針S22を含む。これらのうち、第1指針S21は、右側のデッキ部31にロードされた楽曲データの拍位置情報に基づいて、楽曲データの再生状態に合わせてレコードの回転数(例えばLPレコードの場合、33RPM)と同期して時計回りに回転する。
【0035】
[選曲操作が行われた際の表示制御処理]
図5は、選曲画面SSの一例を示す図である。
図6は、第3再生画面S3の一例を示す図である。
判定部73により選曲操作が行われたと判定された場合、表示制御部74は、第1表示部であるメイン表示部4に、例えば
図5に示す選曲画面SSを表示させ、第2表示部であるサブ表示部5に、例えば
図6に示す第3再生画面S3を表示させる。すなわち、選曲画面SS及び第3再生画面S3は、判定部73により選曲操作が行われたと判定された場合に、メイン表示部4及びサブ表示部5のそれぞれに表示される画面である。
【0036】
[選曲画面の構成]
図5の例において、選曲画面SSにおける最上部に位置する領域SS1には、アートワーク、タイトル、アーティスト名及びアルバム名等のキーワード検索を行うための検索バーが表示される。
【0037】
選曲画面SSにおける領域SS1の下方には、アーティストやアルバムごとの楽曲リストが表示される領域SS2が設けられている。
選曲画面SSにおける領域SS2の下方には、上述したキーワード検索時に用いる文字入力キーが表示される領域SS3が設けられている。
選曲画面SSにおける下側かつ左側には、左側のデッキ部31にロードされて再生されている楽曲データの情報を示す領域SS4が設けられている。領域SS4は、時間表示領域SS41、再生位置表示領域SS42、マーカーMK及びBPM表示領域SS44を含む。
時間表示領域SS41は、再生中の楽曲データの再生経過時間又は再生残時間を表示する。
図5の例では、時間表示領域SS41は、再生残時間を表示しているが、操作部3に対して所定の操作が行われると、時間表示領域S123は、再生経過時間を表示する。これら再生経過時間及び再生残時間は、再生時間情報である。
【0038】
再生位置表示領域SS42は、軸AXに沿って、マーカーMKが楽曲データの再生時間に応じてスライドし、マーカーMKを境界にして軸AXの表示形態が変更される領域である。従って、楽曲データにおいて現在の再生時間の位置を示すマーカーMKの軸AXにおける位置を確認することによって、ユーザーは、楽曲における現在の再生位置を把握できる他、再生時間及び再生残時間がどの程度であるのかを大まかに把握できる。すなわち、再生位置表示領域SS42で表示される軸AX及びマーカーMKは、再生時間情報を示す図形である。
BPM表示領域SS44は、再生中の楽曲データのBPMを表示する。
【0039】
選曲画面SSにおける下側かつ右側には、右側のデッキ部31にロードされて再生されている楽曲データの情報を示す領域SS5が設けられている。領域SS5は、時間表示領域SS51、再生位置表示領域SS52、マーカーMK及びBPM表示領域SS54を含む。
なお、領域SS5に含まれる各表示領域SS51、SS52、SS54による表示内容は、領域SS4に含まれる各表示領域SS41、SS42、SS44による表示内容と同様であるので、説明を省略する。ただし、
図5の例では、時間表示領域SS51は、再生残時間ではなく再生経過時間を表示している。そして、操作部3に対して所定の操作が行われると、時間表示領域SS51は、再生残時間を表示する。
【0040】
[第3再生画面の構成]
図6の例において、第3再生画面S3は、第1指針S31及び第2指針S32と、時間表示領域S33と、全体波形表示領域S34と、マーカーMKと、BPM表示領域S35とを含む。
第1指針S31及び第2指針S32は、上述した第2再生画面S2の第1指針S21及び第2指針S22と同様の内容を表示する。
時間表示領域S33は、再生中の楽曲データの再生経過時間又は再生残時間を表示する。
図6の例では、時間表示領域S33は、再生残時間を表示しているが、操作部3に対して所定の操作が行われると、時間表示領域S33は、再生経過時間を表示する。これら再生経過時間及び再生残時間は、再生時間情報である。時間表示領域S33における再生残時間と再生経過時間との切替は、上述した選曲画面SSにおける時間表示領域SS41及びSS51における再生残時間と再生経過時間との切替と連携して行われてもよく、個別に行われてもよい。
【0041】
全体波形表示領域S34は、再生中の楽曲データ全体の波形情報を表示する。全体波形表示領域S34には、楽曲データ全体における現在の再生位置を示すマーカーMKが表示されており、マーカーMKは、楽曲データの再生経過時間に応じて左右にスライドする。
BPM表示領域S35は、再生中の楽曲データのBPMを表示する。
【0042】
なお、図示を省略するが、右側のサブ表示部5に表示される第3再生画面S3も、第1指針S31及び第2指針S32と、時間表示領域S33と、全体波形表示領域S34と、マーカーMKと、BPM表示領域S35とを含む。
これらのうち、第1指針S31は、右側のデッキ部31にロードされた楽曲データの拍位置情報に基づいて、楽曲データの再生状態に合わせてレコードの回転数(例えばLPレコードの場合、33RPM)と同期して時計回りに回転する。また、その他の第2指針S32及び表示領域S33~S35による表示内容は、左側のサブ表示部5に表示される第3再生画面S3に含まれる各表示領域による表示内容と同様である。
【0043】
[動作制御処理]
図7は、制御部7によって実行される動作制御処理を示すフローチャートである。
次に、制御部7によって実行される動作制御処理を、
図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
制御部7は、図示しない記憶部や記録媒体から動作制御プログラムを読み取って実行することにより、以下に示す動作制御処理を実行する。動作制御処理は、本発明の表示制御方法に対応する表示制御処理を含むものである。
動作制御処理では、まず、表示制御部74が、第1再生画面S1をメイン表示部4に表示させるとともに、第2再生画面S2をサブ表示部5に表示させる(ステップSP1)。
次に、判定部73が、操作部3を介して選曲操作が行われたか否かを判定する(ステップSP2)。
ステップSP2において判定部73により選曲操作が行われたと判定されない場合(ステップSP2:NO)、すなわち、選曲操作は行われていないと判定された場合、制御部7は、ステップSP2を繰り返し実行する。これにより、ステップSP1にて表示された第1再生画面S1及び第2再生画面S2の表示が継続される。
【0044】
一方、ステップSP2において、判定部73により選曲操作が行われたと判定された場合(ステップSP2:YES)、表示制御部74は、選曲画面をメイン表示部4に表示させる(ステップSP3)。
また、表示制御部74は、メイン表示部4に表示されていた再生状態情報の一部をサブ表示部5に表示する(ステップSP4)。すなわち、ステップSP4では、表示制御部74は、メイン表示部4に表示されていた再生状態情報の一部を含む第3再生画面S3をサブ表示部5に表示させる。
【0045】
次に、判定部73が、ユーザーによる選曲操作が終了したか否かを判定する(ステップSP5)。
ステップSP5において判定部73により選曲操作が終了したと判定されない場合(ステップSP5:NO)、すなわち、選曲操作が終了していないと判定される場合には、制御部7は、ステップSP5を繰り返し実行する。これにより、ステップSP3,SP4にて表示された選曲画面SS及び第3再生画面S3の表示が継続される。
一方、ステップSP5において判定部73により選曲操作が終了したと判定された場合(ステップSP5:YES)、制御部7は、処理をステップSP1に戻す。これにより、表示制御部74が、第1再生画面S1をメイン表示部4に表示させるとともに、第2再生画面S2をサブ表示部5に表示させる。
【0046】
[実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る音響機器1は、以下の効果を奏することができる。
音響機器1は、メイン表示部4と、サブ表示部5と、ユーザーの操作を受け付ける操作部3と、操作部3に対する操作内容を判定する判定部73と、表示制御部74とを備える。表示制御部74は、判定部73により判定された操作内容に応じて、メイン表示部4の表示内容を操作内容に応じた表示内容に変更するとともに、メイン表示部4に表示されていた表示内容の少なくとも一部をサブ表示部5に表示させる。
【0047】
このような構成によれば、ユーザーは、自身が行おうとしている操作に関する表示内容をメイン表示部4の視認により把握できるとともに、メイン表示部4にて表示されていた表示内容の少なくとも一部をサブ表示部5の視認により把握できる。これにより、ユーザー操作に応じてメイン表示部4及びサブ表示部5の表示内容を能動的に制御し、音響機器1が有する複数の機能に応じた表示を実施できる。従って、ユーザーの目的に応じた操作に適した表示だけでなく、他の操作に適した表示を実施でき、音響機器1の汎用性を高めることができる。
【0048】
楽曲データの再生を制御する再生制御部72をさらに備え、表示制御部74は、楽曲データの再生状態を示す再生状態情報を含む第1再生画面S1をメイン表示部4に表示させ、判定部73により操作内容が選曲操作であると判定されると、第1再生画面S1から選曲画面SSにメイン表示部4の表示内容を変更するとともに、再生状態情報の少なくとも一部の情報を含む第3再生画面S3をサブ表示部5に表示させる。
このような構成によれば、ユーザーは、メイン表示部4に表示されている選曲画面SSを確認することにより選曲操作を実施しつつ、サブ表示部5に表示されている再生状態情報の少なくとも一部を確認することにより、楽曲データの再生状態を把握できる。従って、選曲操作を行いつつ、楽曲データの再生状態を操作できる。
【0049】
再生状態情報は、楽曲データの再生経過時間及び再生残時間のうち少なくとも一方を含む再生時間情報を含み、表示制御部74は、判定部73により操作内容が選曲操作であると判定されると、再生時間情報を含む第3再生画面S3をサブ表示部5に表示させる。
このような構成によれば、選曲画面SSによってメイン表示部4の表示の大部分が占められている状態であっても、サブ表示部5には、再生時間情報が表示されるので、再生中の楽曲データの再生が終了するまでの時間をユーザーが把握できる。すなわち、ユーザーは、選曲操作を行いつつ、再生時間情報を確認できる。従って、次に再生される楽曲データを選択可能な時間をユーザーが把握できるので、楽曲データの再生が終了するまでの間の選曲操作を実施しやすくすることができる。
【0050】
表示制御部74は、再生時間情報として、再生時間情報を示す数値と、再生時間情報を示す図形である軸AX及びマーカーMKとをサブ表示部5に表示させる。
このような構成によれば、再生時間情報を示す数値、すなわち、再生経過時間及び再生残時間のうち少なくとも一方の数値が表示されるので、ユーザーが当該少なくとも一方の時間を正確に把握できる。
また、再生時間情報を示す図形が表示されるので、再生経過時間及び再生残時間のうち少なくとも一方の時間を、ユーザーが直観的に把握できる。
【0051】
選曲画面SSは、楽曲データの楽曲リストを含む。
このような構成によれば、ユーザーが、選曲操作を実施しやすくすることができる。
【0052】
表示制御部74は、判定部73により選曲操作が終了したと判定されると、第1再生画面S1をメイン表示部4に表示させる。
このような構成によれば、選曲操作の終了とともに、選曲画面SSから第1再生画面S1にメイン表示部4の表示内容を切り替えることができる。従って、選曲操作の終了後には不要となる選曲画面SSに代えて、再び必要となった第1再生画面S1の表示を復帰させることにより、楽曲データの再生状態についての操作を実施しやすくすることができる。
【0053】
メイン表示部4、サブ表示部5及び操作部3が設けられる筐体2を備え、操作部3は、筐体2に回転可能に設けられる回転操作子に相当するジョグダイヤル311を含み、サブ表示部5は、ジョグダイヤル311と重なって、筐体2に固定されている。
このような構成によれば、ジョグダイヤル311による操作、例えばスクラッチ操作を実施できる。この他、サブ表示部5がジョグダイヤル311と重なって設けられていることにより、サブ表示部5がジョグダイヤル311とは別に設けられる場合に比べて、筐体2が大型化することを抑制できる。更に、サブ表示部5は筐体2に固定されているので、ジョグダイヤル311に対する回転操作が行われた場合に、サブ表示部5の表示内容が把握しづらくなることを抑制できる。
【0054】
[実施形態の変形]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、表示制御部74は、判定部73により判定された操作内容に応じて、メイン表示部4の表示内容を操作内容に応じた表示内容に変更するとともに、メイン表示部4に表示されていた表示内容の少なくとも一部をサブ表示部5に表示させるとした。しかしながら、表示制御部74は、メイン表示部4に表示されていた表示内容のすべてをサブ表示部5に表示させてもよい。
また、上記実施形態では、ユーザーの操作として選曲操作が行われたと判定された場合に、第1表示部であるメイン表示部4による表示内容、及び、第2表示部であるサブ表示部5による表示内容を切り替えるとした。しかしながら、これに限らず、音響機器1に対する設定操作や、メニュー画面を表示させる操作が行われたと判定された場合に、メイン表示部4による表示内容、及び、サブ表示部5による表示内容を切り替えてもよい。すなわち、メイン表示部4にて表示されていた表示内容をサブ表示部5にて表示する際のユーザーの操作は、適宜変更可能である。
【0055】
上記実施形態では、表示制御部74は、楽曲データの再生状態を示す再生状態情報を含む第1再生画面S1をメイン表示部4に表示させ、判定部73により操作内容が選曲操作であると判定されると、第1再生画面S1から選曲画面SSにメイン表示部4の表示内容を変更するとともに、再生状態情報の少なくとも一部を含む第3再生画面S3をサブ表示部5に表示させるとした。しかしながら、表示制御部74は、メイン表示部4に表示されていた表示内容のすべてを含む画面をサブ表示部5に表示させてもよい。
【0056】
上記実施形態では、再生状態情報は、楽曲データの再生経過時間及び再生残時間のうち少なくとも一方を含む再生時間情報を含むとした。しかしながら、再生状態情報は、再生時間情報以外の情報を含んでもよい。また、再生時間情報は、楽曲データの再生経過時間及び再生残時間の何れか一方のみを含んでもよい。更に、再生経過時間と再生残時間とは、同一の画面に同時に表示されてもよい。一方、このような再生時間情報に代えて、他の時間情報、例えば、楽曲データの全体の再生時間が表示されてもよい。
【0057】
上記実施形態では、再生時間情報として、再生時間情報を示す数値と、再生時間情報を示す図形とをサブ表示部5に表示させるとした。しかしながら、これに限らず、再生時間情報を示す数値と、再生時間情報を示す図形とのうち一方のみを表示させてもよく、これらのいずれも表示されなくてもよい。また、再生時間情報は、再生時間情報を示す数値及び再生時間情報を示す図形以外の情報を含んでもよい。
【0058】
上記実施形態では、選曲画面SSは、楽曲データの楽曲リストを含むとした。しかしながら、選曲画面SSは、楽曲データの楽曲リストを含まなくてもよい。
【0059】
上記実施形態では、判定部73により操作内容が選曲操作であると判定されると、第1再生画面S1から選曲画面SSにメイン表示部4の表示内容を変更するとともに、再生状態情報の少なくとも一部の情報を含む第3再生画面S3をサブ表示部5に表示させるとした。しかしながら、選曲操作以外の操作を判定して、メイン表示部4及びサブ表示部5の表示内容を制御してもよい。例えば、音響機器1自体に関する設定操作を判定して、ユーザーがメイン表示部4を用いて設定操作を実施する際に、サブ表示部5に再生状態情報の少なくとも一部の情報を含む第3再生画面S3を表示させてもよい。
【0060】
上記実施形態では、音響機器1は、メイン表示部4及び2つのサブ表示部5の合計3つの表示部を備えるとした。しかしながら、音響機器1が備える表示部の数は、2でああってもよく、また、4以上であってもよく、適宜変更可能である。
また、サブ表示部5は、ジョグダイヤル311と重なるように、筐体2に固定されるとした。しかしながら、これに限らず、サブ表示部5は、筐体2においてジョグダイヤル311とは異なる位置に設けられていてもよい。
【0061】
なお、本発明にいう音響機器は、本実施の形態のように、プレイヤーとプレイヤーを制御するミキサーとが一体化した音響機器だけでなく、楽曲データを再生する音響再生装置、音響再生装置を制御する音響再生制御装置、及び、再生機能を備えない、いわゆるDJコントローラー等の音響機器も含む概念である。
【0062】
上記実施形態では、音響機器1の制御部7は、図示しない記憶部や記録媒体から動作制御プログラムを読み取って実行することによって、上述した動作制御処理を行うとした。しかしながら、これに限らず、例えば、制御部7は、ネットワーク上の機器から動作制御プログラムを取得して実行してもよい。なお、記録媒体としては、ディスク型記録媒体、HDD、並びに、半導体メモリー等が挙げられる。
【符号の説明】
【0063】
1…音響機器、2…筐体、3…操作部、4…メイン表示部(第1表示部)、5…サブ表示部(第2表示部)、6…楽曲データ格納部、7…制御部、71…楽曲取得部、72…再生制御部、73…判定部、74…表示制御部。